JP6650075B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、受光した入射光を電気信号に変換して出力する半導体受光素子に関し、特に応答速度を向上可能な半導体受光素子に関する。
光通信分野では、通信量の急激な増加に対応するため、伝送速度を高速化する開発が行われている。光通信は、送信側から光ファイバケーブル等を介して光信号を送信し、受信側では半導体受光素子が受信した光信号を電気信号に変換している。
受信側における伝送速度の高速化は、半導体受光素子の応答速度の高速化により実現されるが、そのためには素子容量と素子抵抗で規定される応答速度の上限を向上させる必要がある。素子容量は、半導体受光素子の受光部の面積、即ち光を電気(電荷)に変換する光吸収部の直径が小さい程小さくなり、例えば応答周波数帯域が20GHz程度の半導体受光素子を実現する場合、光吸収部の直径を20μm程度とすれば素子容量が十分小さくなる。
一方、半導体受光素子は光ファイバケーブル端部から出射されて所定の拡がり角(発散角)で拡がりながら進行する入射光を受光する。それ故、素子容量を小さくするために光吸収部の直径を小さくする程、受光量が減少して受信効率(感度)が低下する。そのため、例えば特許文献1、2のように、受光量の減少を抑えるため小径の光吸収部に入射光を集光可能な凸レンズを半導体基板に形成した裏面入射型の半導体受光素子が知られている。
特許第2989996号公報 特許第3031238号公報
しかし、凸レンズ部が光吸収部で焦点を結ぶように集光すると、焦点近傍に電荷が集中的に生成され、電荷の過剰な集中によりその電荷の移動が制限される空間電荷効果によって応答速度の高速化が阻害される。また、発散角が小さい入射光の場合、凸レンズ部が光吸収部で焦点を結ばなくても、その凸レンズ部の集光作用により光吸収部の一部に入射光が集中して生成された電荷が過剰に集中し、空間電荷効果によって応答速度の高速化が阻害される虞がある。
発散角が大きい入射光であっても、通常その中心の光軸に垂直な面内の入射光径方向の光の強度分布がガウス分布と見なせるガウシアンビームであり、入射光の光軸に近い程強度が強い。そのため、凸レンズ部の集光作用によって入射光の強度が強い中央部分が入射する光吸収部の一部で電荷の生成が過剰に集中し、空間電荷効果によって応答速度の高速化が阻害される虞もある。
本発明の目的は、応答速度の高速化が可能な半導体受光素子を提供することである。
請求項1の発明は、入射光に対して透明な半導体基板の主面近傍に光吸収部を備え、入射光を集光して前記光吸収部における受光量を確保するために前記主面に対向する前記半導体基板の裏面に前記光吸収部より大径であって曲率半径R1の凸レンズ部を備え、前記凸レンズ部の光軸上に前記光吸収部の中心が位置する裏面入射型の半導体受光素子において、前記凸レンズ部の中央部に、前記凸レンズ部と光軸が共通であって前記光吸収部より小径且つ前記曲率半径R1より大きい曲率半径R2の凹レンズ部を有し、前記凹レンズ部は、前記凸レンズ部の集光作用による前記光吸収部における入射光の集中を緩和するために入射した光を前記光吸収部に向けて拡散させて、前記集光作用による空間電荷効果を抑制することを特徴としている。
上記構成によれば、半導体受光素子は凸レンズ部の光軸に沿うように裏面から入射した入射光のうち、凸レンズ部に入射した光を光吸収部に向けて集光可能であると共に、凸レンズ部中央部の凹レンズ部に入射した光を光吸収部に向けて拡散させる。従って、集光によって光吸収部における受光量を確保すると共に、拡散によって光吸収部における入射光の集中による空間電荷効果を回避して、半導体受光素子の応答速度の高速化を実現できる。
請求項2の発明は請求項1において、入射光の出射点から前記凹レンズ部までの距離Lと、入射光の発散角θと、前記光吸収部の直径Dと、前記凹レンズ部と前記光吸収部の距離Hに基づいて、前記凹レンズ部に入射した入射光の全部が前記凹レンズ部から拡散して前記光吸収部に入射するように前記凹レンズ部の曲率半径R2を設定したことを特徴としている。
上記構成によれば、入射光の光強度が強い中央部の光の全部を光吸収部に広がるように且つ確実に入射させる。従って、光吸収部における受光量を確保すると共に、空間電荷効果を回避して半導体受光素子の応答速度の高速化を実現できる。
請求項3の発明は、請求項2において、空気に対する前記半導体基板の屈折率をnとしたとき、前記凸レンズ部の前記曲率半径R1は、(n−1)/(1/L+n/H)<R1<(n−1)/(n/H)を満たすことを特徴としている。
上記構成によれば、凸レンズ部によって光吸収部に焦点を結ばないように集光できるので、光吸収部の受光量を確保すると共に空間電荷効果を回避して半導体受光素子の応答速度の高速化を実現できる。
請求項4の発明は、請求項1〜3において、前記半導体基板は、InP基板であることを特徴としている。
上記構成によれば、光通信で利用される波長の赤外光を効率よく受光することができるので、光通信用の半導体受光素子の応答速度を高速化可能である。
本発明の半導体受光素子によれば、応答速度の高速化が可能である。
本発明の実施例に係る半導体受光素子の断面図である。 図1の半導体受光素子に入射する入射光の例を示す模式図である。 図1の半導体受光素子に発散角5°の入射光が入射したときの光吸収部における到達位置のシミュレーション結果を示す図である。 従来の凸レンズ部を備えた半導体受光素子に発散角5°の入射光が入射したときの光吸収部における到達位置のシミュレーション結果を示す図である。 入射光の発散角と光吸収部における入射位置の光吸収部中心からの距離の平均値及び標準偏差の関係を示す図である。 凸レンズ部の曲率半径R1を説明する図である。 凹レンズ部の曲率半径R2を説明する図である。 半導体受光素子の半導体層の形成工程を示す断面図である。 半導体受光素子の受光部の形成工程を示す断面図である。 半導体受光素子の凸レンズ部となる凸部の形成工程を示す断面図である。 半導体受光素子の凸レンズ部の形成工程を示す断面図である。 半導体受光素子の凹レンズ部の形成工程を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に、半導体受光素子1の全体構成について図1に基づいて説明する。
半導体受光素子1は、入射光に対して透明な半導体基板2と、半導体基板2の主面3の近傍に配設された受光部4と、受光部4にp電極5と、半導体基板2の主面3側にn電極6を有する。また、半導体基板2の主面3に対向する半導体基板2の裏面7には、凸レンズ部8と、この凸レンズ部8の中央部に凸レンズ部8より小径の凹レンズ部9と、少なくとも凸レンズ部8及び凹レンズ部9を覆う反射防止膜10を備えている。そして、半導体基板2の裏面7側から凸レンズ部8、凹レンズ部9に入射した光を受光部4に導入して電荷に変換する裏面入射型の半導体受光素子1が構成されている。半導体基板2として、光通信用の波長1.3μmや1.5μmの赤外光を受光する受光素子に使用されるn−InP基板を例に説明するが、用途等に応じて適宜基板材料を選択可能である。
半導体基板2の主面3は、例えばn型のInP層からなるバッファ層11に覆われている。受光部4は、バッファ層11の半導体基板2と反対側にバッファ層11側から順に例えばn型のInP層からなる第1半導体層12と、例えばn型のInGaAs層からなる光吸収部13と、例えばp型のInP層からなる第2半導体層14を積層したPINフォトダイオードで構成されている。バッファ層11、第1半導体層12、光吸収部13、第2半導体層14の厚さはこの順に、例えば5μm、2μm、1μm、2μmである。20GHz程度の応答周波数帯域が求められる場合には光吸収部13の直径Dが20μm程度の円柱状又は円錐台状の受光部4が形成される。尚、応答速度の高速化のため、第1、第2半導体層12,14は、ドーパント濃度を1×1018cm-3以上として低抵抗にすることが好ましい。
p電極5は、第2半導体層14に導通するように配設され、n電極6はバッファ層11に導通するように配設されている。半導体基板2の主面3側はp電極5及びn電極6以外の領域が保護膜(例えば100nm程度の厚さのシリコン窒化膜等)に覆われていてもよい。受光部4において入射光により生成した電荷による電流は、p電極5及びn電極6を介して外部に出力される。
半導体基板2の裏面7の凸レンズ部8は、光吸収部13より大径の例えば直径(幅)が60μm、曲率半径R1が100μmの部分球面状に形成され、光吸収部13の中心を凸レンズ部8の光軸Zが通るように配設されている。この凸レンズ部8の中央部に、凸レンズ部8と共通の光軸Zを有し且つ曲率半径R1より大きい曲率半径R2の部分球面状の凹レンズ部9が配設されている。この凹レンズ部9は、例えば曲率半径R2が150μm、直径(幅)が5μmで光吸収部13より小径であり、光吸収部13との距離Hが150μmである。そして、少なくとも凸レンズ部8及び凹レンズ部9を覆うように、例えば100nmの厚さのシリコン窒化膜からなる反射防止膜10が半導体基板2の裏面7に配設されている。尚、図1では凹レンズ部9が見易いようにその凹形状を誇張して示している。
図2に示すように、半導体受光素子1の裏面7側から光軸Zに沿うように入射する入射光は、凸レンズ部8又は凹レンズ部9により屈折して光吸収部13に到達する。例えば、光軸Z上において凹レンズ部9から50μm離れた位置から発散角2θ(全角)が5°の入射光が出射された場合、入射光の略全部が凹レンズ部9に入射する。そして入射光は、この凹レンズ部9から一層拡がるように進行して光吸収部13に到達する。また、破線で示すように、同じ出射位置から出射される入射光の発散角2θが5°より大きい場合は、光軸Zに近い入射光の中央部分が凹レンズ部9に入射して拡散するように光吸収部13に到達する。そしてこれより外側の入射光が凸レンズ部8に入射して、凸レンズ部8の集光作用により光吸収部13に到達可能である。
半導体受光素子1について、図2の出射位置から発散角2θが5°の入射光の光吸収部13における到達位置のシミュレーションの結果を図3に示す。また、凹レンズ部9が無いこと以外は半導体受光素子1と同等の従来の半導体受光素子について同じ入射光の光吸収部13における到達位置のシミュレーションの結果を図4に示す。図中の円が光吸収部13を表し、点がランダムに抽出した入射光に含まれる500本の光線の光吸収部13における到達位置を表している。凹レンズ部9が無い図4では光吸収部13の中央に集光されているが、図3では凹レンズ部9によって到達位置が光吸収部13の中央に集中せず、図4よりも広い範囲に入射光が到達していることが分かる。
このような半導体受光素子1に入射する入射光の発散角2θと、入射光の到達位置の光吸収部13の中心からの距離uの平均値及び標準偏差との関係を図5に示す。図中の四角(□)は従来の半導体受光素子に相当する凹レンズ部9が無い場合の平均値、丸(○)は凹レンズ部9を備えた半導体受光素子1の平均値を表し、これら平均値の上下に伸びる矢印は夫々の標準偏差を表す。凹レンズ部9が無い場合は発散角2θが小さい程、距離uの平均値が小さくなり、ばらつきを表す標準偏差も小さくなる。一方、凹レンズ部9がある半導体受光素子1では、発散角2θが小さい程距離uの平均値が凹レンズ部9が無い場合よりも大きくなる傾向にあり、標準偏差も小さくならずばらつきが大きい。従って、凹レンズ部9によって入射光が拡散されて光吸収部13に到達することが分かる。
凸レンズ部8の曲率半径R1の設定について、図6に基づいて説明する。
点Oを中心とした半径R1の円弧8aは曲率半径R1の凸レンズ部8の部分球面を表し、光軸Z上において円弧8aから距離L1の点Aを出射点として発散角2θの光が光軸Zに沿うように出射される。光軸Zと円弧8aの交差する点を点B、入射光の最も外側の光線が円弧8aに交差する点を点P、入射光が焦点を結ぶ光軸Z上の点を点Cとし、点Bから点Cまでの距離をH1とする。また、入射光は空気中で出射され、空気の屈折率をn1、凸レンズ部8の屈折率をn2とし、空気の屈折率n1に対する凸レンズ部8の屈折率n2を屈折率n(=n2/n1)とする。このとき近軸光線近似により曲率半径R1と距離L1,H1と屈折率nの関係が下記(1)式で表される。
(1/L1)+(n/H1)=(n−1)/R1 …(1)
点Cに光吸収部13を配設する場合に、(1)式に屈折率nと距離L1,H1を与えて求めた曲率半径R1より大きい曲率半径を設定すれば、凸レンズ部8の集光作用が弱まるので、入射光が点Cの光吸収部13に焦点を結ばないように集光可能である。従って(1)を変形した下記(2)式を満たすように曲率半径R1を設定する。
R1>(n−1)/(1/L1+n/H1) …(2)
同様に点Cに光吸収部13を配設する場合に、入射光を光軸Zに平行な光線の束と見なして(1)式において距離L1→∞とし、屈折率nと距離H1を与えて求めた曲率半径R1より小さい曲率半径を設定すれば、凸レンズ部8の集光作用が強まるので、拡がるように進行する入射光を光吸収部13に集光可能である。従って(1)式を変形した下記(3)を満たすように曲率半径R1を設定する。
R1<(n−1)/(n/H1) …(3)
次に、凹レンズ部9の曲率半径R2の設定について、図7に基づいて説明する。
半径R2の円弧9aは曲率半径R2の凹レンズ部9の部分球面を表し、円弧9aから凹レンズ部9の光軸Z上の距離Lの点P0において発散角2θの光が光軸Zに沿うように出射される。
光軸Zをx軸、円弧9aの中心を原点としてx軸に直交するy軸を設定し、入射光の最も外側の光線IL1が入射角αで凹レンズ部9に入射する点を点P1とし、点P1における屈折角をβとする。また、空気の屈折率n1に対する凹レンズ部9の屈折率n2を屈折率nとすると、スネルの法則により屈折率n=sinα/sinβである。凹レンズ部9から入射光の進行方向に距離Hのx軸上の点(x2,0)を中心にしたx軸に直交する直径Dの光吸収部13を表す長さDの直線を設定し、点P1で屈折角βで屈折して進行する光線IL2が光吸収部13を表す直線と交差する点を点P2とする。この光線IL2とx軸の交差角をγとする。
点P0,P1,P2の座標をP0(x0,0)、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)とすると、光線IL1を表す直線y=(x-x0)tanθと光線IL2を表す直線y-y1=(x-x1)tanγに基づいて、これらの関係が下記の(4)〜(11)式のように表される。
Figure 0006650075
これら(4)〜(11)式に入射光の出射点から凹レンズ部9までの距離Lと、入射光の発散角θ(半角)と、光吸収部13の直径Dと、凹レンズ部9と光吸収部13の距離Hを与えれば、光線IL2が光吸収部13に入射する点P2で|y2|=D/2となるように凹レンズ部9の曲率半径R2を設定することができる。例えば、L=50μm、2θ=5°(θ=2.5°)、D=20μm、H=150μmのときにR2=150μmに設定する。このように設定した曲率半径R2の凹レンズ部9が、凹レンズ部9に入射した光の全部を光吸収部13に広がるように到達させるので、光吸収部13における入射光の集中を緩和する。従って、凹レンズ部9により光吸収部13で生成される電荷の集中による空間電荷効果を抑制することができるので、応答速度の高速化が可能である。
ここで、入射光の出射点と凸レンズ部8の距離L1と、入射光の出射点と凹レンズ部9の距離Lとが略等しい。また、凸レンズ部8と光吸収部13の距離H1と、凹レンズ部9と光吸収部13の距離Hとが略等しい。それ故、(2),(3)式のL1,H1を夫々L,Hとして凸レンズ部8の曲率半径R1を設定してもよい。即ち、下記(12)式を満たすように曲率半径R1を設定することにより、凸レンズ部8が光吸収部13に焦点を結ばないように光吸収部13に集光可能である。例えばL=50μm、H=150μm、n=3.2のときにR1=100μmに設定する。
(n−1)/(1/L+n/H)<R1<(n−1)/(n/H) …(12)
次に、半導体受光素子1の形成方法について説明する。
図8に示すように、清浄な半導体基板2の主面3に、主面3側から順にバッファ層11第1半導体層12、光吸収部13、第2半導体層14を気相成長法等により成膜する。そして、第2半導体層14の表面に、受光部4を形成する所定の領域を覆う図示外のエッチングマスク15を形成する。エッチングマスク15は、第2半導体層14の表面に成膜した例えばシリコン窒化膜を選択エッチング法等により所定の領域にのみ残るように除去して形成する。
次に図9に示すように、エッチングマスク15で覆われた所定の部分を残してバッファ層11が露出するように、選択エッチング法により第2半導体層14、光吸収部13、第1半導体層12を除去して例えば直径Dが20μmの光吸収部13を有する受光部4を形成後、エッチングマスク15を除去する。化学エッチングの場合、通常用いられるエッチング液は臭化水素(HBr)とメタノールの混合液であるが、これに限定されるものではなく公知のエッチング液を使用できる。ドライエッチングにより受光部4を形成してもよい。
エッチングマスク15を除去後、受光部4を有する半導体基板2の主面3側を保護するために、例えばフォトレジスト等からなる保護膜(図示略)で覆う。そして半導体基板2の裏面7に、凸レンズ部8を形成する例えば直径80μmの所定の領域を覆うエッチングマスク16を形成する。エッチングマスク16は、半導体基板2の裏面7に成膜した例えばシリコン窒化膜を選択エッチング法等により所定の領域にのみ残るように除去して形成する。
次に図10に示すように、半導体基板2の裏面7側に、選択エッチング法により凸レンズ部8を形成する略円柱状の領域17を半導体基板2から突出するように形成した後、エッチングマスク16を除去する。このとき上記のエッチング液が使用可能であり、ドライエッチングで領域17を形成することもできる。
次に図11に示すように、半導体基板2の裏面7を上記のエッチング液により全面エッチングして部分球面状の凸レンズ部8を形成する。このとき、凸レンズ部8となる略円柱状の領域17の角部は、その角部を形成する2つの面(円柱の円形平面と円周面)からエッチングが進行するので、平面部分と比べてエッチングが促進されて丸くなる。この領域17の角部が丸くなることを利用して曲率半径R1の部分球面状の凸レンズ部8を形成している。
次に図12に示すように、凹レンズ部9を形成する凸レンズ部8の頂部を除いて半導体基板2の裏面7を覆うエッチングマスク19を形成する。そして半導体基板2の裏面7側に、選択エッチング法により凹レンズ部9を形成する。エッチングマスク19は、半導体基板2の裏面7に成膜した例えばシリコン窒化膜を、選択エッチング法等により凸レンズ部8の頂部の例えば直径15μmの領域のみ除去して形成する。そしてこの凸レンズ部8が露出した領域を上記のエッチング液によりエッチングする。
このとき、凸レンズ部8が露出した領域のエッチングはエッチングマスク19で覆われた凸レンズ部8の横方向にもエッチングが進行する。このとき凸レンズ部8が露出した領域の中央部分は、周辺部分と比べて新鮮なエッチング液が供給され易いためエッチングが促進されて丸くなる。このことを利用して、設定された曲率半径R2の部分球面状の凹レンズ部9を形成している。
図示を省略するが、少なくとも凸レンズ部8及び凹レンズ部9を覆うようにシリコン窒化膜等からなる反射防止膜10をプラズマCVD法等により形成し、半導体基板2の主面3側の図示外の保護膜を除去して例えば密着層としてクロム膜、ニッケル膜等を有する積層構造の金属膜によりp電極5とn電極6を選択的に形成した後、所定の大きさにダイシングして図1の半導体受光素子1を得る。
実施例に係る半導体受光素子1の作用、効果について説明する。
図2に示すように、半導体受光素子1は凸レンズ部8に入射した光を光吸収部13に集光可能であり、凹レンズ部9に入射した光を光吸収部13に向けて拡散させて光吸収部13に入射させる。従って、光吸収部13における受光量を確保できると共に、光吸収部13において生成される電荷の過剰な集中を抑えて空間電荷効果を回避でき、半導体受光素子1の応答速度の高速化を実現できる。
また、入射光の出射点から凹レンズ部9までの距離Lと、入射光の発散角θ(半角)と、光吸収部13の直径Dと、凹レンズ部9と光吸収部13の距離Hに基づいて、(4)〜(11)式の関係を利用して凹レンズ部9に入射した光の全部を光吸収部13に広がるように且つ確実に入射させるように凹レンズ部9の曲率半径R2を設定する。従って、受光量を確保すると共に空間電荷効果を回避でき、半導体受光素子1の応答速度の高速化を実現できる。
その上、凸レンズ部8と光吸収部13の距離H1と略同等の凹レンズ部9と光吸収部13の距離H及び空気に対する半導体基板2の屈折率nに基づいて、(12)式を満たすように凸レンズ部8の曲率半径R1を設定する。従って、凹レンズ部9に入射しなかった入射光を凸レンズ部8によって光吸収部13に集光して受光量を確保することができる。さらに、半導体基板2はInP基板なので、光通信用の半導体受光素子1の応答速度を高速化できる。
上記の発散角や各部の長さ等は1例であってこれに限定されるものではなく、要求される性能等に応じて適宜設定される。その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、上記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 :半導体受光素子
2 :半導体基板
3 :主面
4 :受光部
5 :p電極
6 :n電極
7 :裏面
8 :凸レンズ部
9 :凹レンズ部
10 :反射防止膜
13 :光吸収部

Claims (4)

  1. 入射光に対して透明な半導体基板の主面近傍に光吸収部を備え、入射光を集光して前記光吸収部における受光量を確保するために前記主面に対向する前記半導体基板の裏面に前記光吸収部より大径であって曲率半径R1の凸レンズ部を備え、前記凸レンズ部の光軸上に前記光吸収部の中心が位置する裏面入射型の半導体受光素子において、
    前記凸レンズ部の中央部に、前記凸レンズ部と光軸が共通であって前記光吸収部より小径且つ前記曲率半径R1より大きい曲率半径R2の凹レンズ部を有し、
    前記凹レンズ部は、前記凸レンズ部の集光作用による前記光吸収部における入射光の集中を緩和するために入射した光を前記光吸収部に向けて拡散させて、前記集光作用による空間電荷効果を抑制することを特徴とする半導体受光素子。
  2. 入射光の出射点から前記凹レンズ部までの距離Lと、入射光の発散角θと、前記光吸収部の直径Dと、前記凹レンズ部と前記光吸収部の距離Hに基づいて、前記凹レンズ部に入射した入射光の全部が前記凹レンズ部から拡散して前記光吸収部に入射するように前記凹レンズ部の曲率半径R2を設定したことを特徴とする請求項1に記載の半導体受光素子。
  3. 空気に対する前記半導体基板の屈折率をnとしたとき、前記凸レンズ部の前記曲率半径R1は、
    (n−1)/(1/L+n/H)<R1<(n−1)/(n/H)
    を満たすことを特徴とする請求項2に記載の半導体受光素子。
  4. 前記半導体基板は、InP基板であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体受光素子。
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