JP2014010251A - 二次レンズ、太陽電池実装体、集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電モジュール - Google Patents

二次レンズ、太陽電池実装体、集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光(光)を太陽電池セルの受光面に効率よく集光し、且つ、光の過度の集中を抑制して、太陽電池セルの電気特性(FF)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上し、あるいは、生産性を向上させた太陽電池実装体、集光型太陽光発電装置、集光型太陽光発電モジュールを提供する。
【解決手段】二次レンズ100は、集光レンズに対向して集光レンズからの集光束が入射光(光Lc)として入射する入射部101と、太陽電池セルに対向して配置され入射部101へ入射した入射光を出射させる出射部102と、集光レンズに対向する頂部104と、頂部104に続けて配置(形成)された中間部105aと、中間部105aに続けて配置され出射部102に対向する中間部105bとを備える。
【選択図】図4A

Description

本発明は、集光レンズによって集光された太陽光に対して光学作用を及ぼす二次レンズ、二次レンズを適用した太陽電池実装体、太陽電池実装体を適用した集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電装置を適用した集光型太陽光発電モジュールに関する。
太陽エネルギーを電力に変換する太陽光発電装置が実用化されている。低コスト化を実現し、光電変換効率(発電効率)をさらに改善して大電力を得るために、集光レンズで集光した太陽光を集光レンズより小さい太陽電池セルに照射して電力を取り出す集光型太陽光発電装置が提案されている。
集光型太陽光発電装置は、太陽光を集光レンズで集光することから、太陽電池セルは、光学系で集光された太陽光を受光できる小さい受光面積を備えていれば良い。つまり、集光レンズの受光面積より小さいサイズの太陽電池セルで良いことから、太陽電池セルのサイズを縮小することができ、太陽光発電装置において最も高価な構成物である太陽電池セルの占有量(使用量)を減らすことによりコストを低減することができる。このような利点から、集光型太陽光発電装置は、広大な面積を利用して発電することが可能な地域などで、電力供給用に利用されつつある。
図10A、図10Bを参照して従来例1を説明し、図11A、図11Bを参照して従来例2を説明する。
図10Aは、従来例1としての集光型太陽光発電装置401および集光型太陽光発電モジュール401Mを集光レンズ402の側から見た状態で示す平面図である。
図10Bは、図10Aに示した集光型太陽光発電装置401および集光型太陽光発電モジュール401Mを図10Aの矢印10B−10Bでの断面状態で示す断面図である。
従来例1(例えば、特許文献1参照。)としての集光型太陽光発電装置401(集光型太陽光発電モジュール401M)では、1次集光光学系としてのフレネル型の集光レンズ402で太陽光(光Lc)を屈折させて集光し、集光した光Lcを太陽電池セル403に照射して光電変換(光発電)させている。また、太陽電池セル403を搭載したレシーバ基板404、レシーバ基板404が載置された保持プレート405、保持プレート405と集光レンズ402との間に配され、保持プレート405および集光レンズ402を位置決めするモジュールフレーム406、太陽電池セル403を湿度等の環境から保護する光透過性表面保護層407を備えている。
集光型太陽光発電装置401では、集光レンズ402で集光された光Lcが光透過性表面保護層407を介して太陽電池セル403に直接照射される。集光レンズ402で屈折される光Lcは波長成分によって、屈折される角度が異なる。したがって、正確に効率よく集光することが難しく、また集光効率を高めようとして集光レンズ402を単焦点型とした場合には、光Lcが太陽電池セル403の中央付近に過度に集中することによって、太陽電池セル403、光透過性表面保護層407の長期信頼性の低下、太陽電池セル403の電気的特性のうち曲線因子(FF(Fill Factor))の低下を招くという問題があった。
また、集光レンズ402からの光Lcを直接、太陽電池セル403で受光することから、光Lcの入射角のずれ、集光レンズ402と太陽電池セル403との相対的な位置ずれなどが生じた場合、太陽電池セル403の出力が低下しやすいという課題もある。
また更に、集光レンズ402は、加工性を考慮して、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)やシリコーン樹脂、ポリカーボネートなどの透光性樹脂材料によって形成されることが多い。透光性樹脂材料は、温度によって屈折率が変化するので、周囲環境温度の変動によって太陽電池セル403に到達する光Lcの量が変動し、出力が低下しやすいという課題もある。
このような課題に対する解決策として従来例2(例えば、特許文献2参照。)が知られている。
図11Aは、従来例2としての集光型太陽光発電装置408および集光型太陽光発電モジュール408Mを集光レンズ402の側から見た状態で示す平面図である。
図11Bは、図11Aに示した集光型太陽光発電装置401および集光型太陽光発電モジュール401Mに適用された二次ガラス409を拡大して光Lcの集光状態を模式的に示す模式図である。
集光型太陽光発電装置408では、図10Aに示された集光型太陽光発電装置401にロッド型の二次ガラス409が追加されている。したがって、集光型太陽光発電装置408は、集光レンズ402で集光した光を二次ガラス409の上面で受けた後、二次ガラス409の側面での全反射により光を導き、二次ガラス409の下面を介して、太陽電池セル403に照射する。
集光型太陽光発電装置408では、二次ガラス409の内側を入射された光Lcが通過するに伴い、光のミキシング効果が得られるので色収差や強度ムラの少ない光が二次ガラス409から出射され、結果としてFFの向上が期待できる。また、二次ガラス409の入射面は出射面よりも広く形成されているので、光Lcの入射角のずれ、集光レンズ402と二次ガラス409との位置ずれなどに対する許容度が向上する効果も得られる。
特開2003−174183号公報 特開2006−313809号公報
しかしながら、従来例2による効果を得るためには、二次ガラス409は相応の光路、すなわち高さを必要とし、例えば、特許文献2では、高さ40mmの二次ガラス409が例示されている。したがって、集光型太陽光発電装置408では、二次ガラス409の採用に伴う部材コストが嵩むという課題がある。また、二次ガラス409の中心と太陽電池セル403の中心とを正確に位置合わせした上で、太陽電池セル403の上に二次ガラス409を立てなければならない。したがって、二次ガラス409を保持する保持用部材が必要となり、製造時に過度の工数を必要となるなど、コスト面で複数の課題がある。
また、二次ガラス409の透過率、全反射時の損失、出射面と太陽電池セル403との間隙における光学的な損失などに起因して太陽電池セル403の出力電流が低下するという課題もある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、太陽光(光)を太陽電池セルの受光面に効率よく集光し、且つ、光の過度の集中を抑制して、太陽電池セルの電気特性(FF)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上できる二次レンズを提供することを目的とする。
また、本発明は、本発明に係る二次レンズを適用することにより、太陽電池セルの電気特性を向上し、あるいは、生産性を向上させた太陽電池実装体、集光型太陽光発電装置、または、集光型太陽光発電モジュールを提供することを他の目的とする。
本発明に係る二次レンズは、太陽電池セルと、光を集光して前記太陽電池セルに照射する集光レンズとを備える集光型太陽光発電装置に用いられる二次レンズであって、前記光が入射される入射部と、前記入射部に入射された前記光を前記太陽電池セルへ出射する出射部とを備え、前記入射部は、前記集光レンズに対向する頂部と、前記頂部と前記出射部との間に位置する中間部とを備え、前記中間部は、前記集光レンズの中心および前記太陽電池セルの中心を通る直線で画定される垂直軸に垂直な方向での横断面の面積が前記頂部から前記出射部の方へ近づくに従って増加し、少なくとも一部の前記横断面における外周形状が前記集光レンズの光学屈折面を前記垂直軸に垂直な平面で切断した断面の縁形状の相似形と異なる形状であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、集光レンズの中心および太陽電池セルの中心を通る直線で画定される垂直軸に垂直な方向での中間部の横断面の面積が頂部から出射部にかけて増加し、また、少なくとも一部の横断面の外周形状が集光レンズの光学屈折面を垂直軸に垂直な平面で切断した断面の縁形状の相似形と異なる形状であることから、集光レンズによって二次レンズに向けて集光された光が中間部の外周形状によって屈折するので、集光された光が太陽電池セルの中央付近で過度に集中することを防止して太陽電池セルの電気特性の良さを示すFF(曲線因子)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記外周形状は、多角形であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、外周形状が多角形であることから、集光された光の多くを多角形の各辺で屈折させることができるので、確実に集光の緩和を図ってFFの低下を更に抑制する。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記外周形状は、直線部と曲線部を有し、前記外周形状の外周長の半分以上が前記直線部であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、集光レンズが二次レンズに向けて集光した光を外周形状における直線部で屈折させることが可能となることから、外周形状が多角形でない場合でも外周長の半分以上を占める直線部において光を屈折させるので、集光された光が太陽電池セルの中央付近で過度に集中することを確実に防止し、集光の緩和を図ることができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記中間部の表面の少なくとも一部は、平面であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、中間部の表面が平面を備えることから、中間部の横断面における外周形状を垂直軸に垂直な平面で切断した集光レンズの断面の縁形状に対する相似形と異なる形状とすることができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記中間部の表面の少なくとも一部は、曲面であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、中間部の表面が曲面を備えることから、太陽電池セルに向けて集光された光の一部を効率良く太陽電池セルに導くことができるので、入射光の角度ずれ、太陽電池セルの組み付け誤差などによる出力電流の低下を抑制し、太陽電池セルの発電量を向上させる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記曲面は、前記頂部に近い側における前記外周形状が前記垂直軸を中心とした円形であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、頂部に近い側での横断面の外周形状が垂直軸を中心とした円形であることから、光が最も集中する二次レンズの中心領域をより集光効率の高い状態とすることができるので、集光の精度を向上させて出力電流の低下を防止して太陽電池セルの発電量を向上させる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記外周形状の少なくとも一部が前記垂直軸を中心とした円の一部を構成する円弧であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、外周形状の一部が垂直軸を中心とした円の一部を構成する円弧であることから、集光レンズによって集光された光を効率よく太陽電池セルへ導光することができるので、入射光の角度ずれ、組付け誤差などによる出力電流の低下を抑制し、併せて、円弧以外の部分での屈折による光の集中緩和を施すことによって、太陽電池セルの発電効率を更に向上させる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記中間部の表面は稜線部を有し、前記稜線部は面取りがされていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、中間部が有する稜線に対して面取りを施してあることから、稜線部における光散乱による光学的な損失を回避することができ、また、生産工程での取り扱い時の損傷の発生を防止することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記頂部に近い側の前記横断面の外周形状と前記出射部に近い側の前記横断面の外周形状とは、互いに相似形と異なることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、中間部の頂部側と出射部側とにおける光学特性を異ならせることから、集光レンズで屈折された入射光が波長によって入射位置が異なる特性を利用して光集中の緩和と集光効率の向上とを均衡させることができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記中間部の表面の傾きは、前記出射部に近い側が前記頂部に近い側に比べて大きいことを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、頂部側の中間部の傾斜に比べて出射部側の中間部の傾斜が大きいことから、二次レンズを適用しない場合に太陽電池セル(受光面)の中心から遠い位置に到達する光を垂直軸に沿う方向で太陽電池セルに向けてより急な角度で屈折させるので、集光効率を向上させる。また、中間部の表面において、異なる傾斜を有する頂部側と出射部側との両方で光を屈折させることから、焦点位置を垂直軸方向で変動させて垂直軸方向(垂直方向)での光の集中を緩和することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記出射部に近い側の表面傾斜角である第1傾斜角は、前記頂部に近い側の表面傾斜角である第2傾斜角より大きいことを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、中間部における出射部側の表面が有する第1傾斜角を中間部における頂部側の表面が有する第2傾斜角より大きくすることから、二次レンズが無い場合に太陽電池セルから遠い位置に到達する光をより急な角度で屈折するので、集光効率を向上することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記頂部は、平面であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、頂部が平面であることから、太陽電池セルへ向けて集光された光を過剰に屈折させることなく確実に太陽電池セルへ導光するので集光効率を向上することができ、また、二次レンズとしてのレンズ効果による光の集中を抑制することができるので、FFの低下を更に抑制する。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記頂部は、凸状の曲面であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、頂部が曲面であることから、全体としての光の集中を緩和した状態で、集光レンズによって頂部に集光された光を効率よく太陽電池セルへ導光するので、FFの低下を抑制すると共に入射された光の角度ずれ、太陽電池セルの位置ずれなどによる出力電流の低下を抑制して太陽電池セルの発電量を増加させることができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記出射部と前記中間部との間に配置されて前記中間部と一体化された基台部を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、出射部と中間部との間に配置されて中間部と一体化された基台部を備えることから、基台部を利用して二次レンズを取り扱うことができるので、二次レンズの光学的特性を損なうことなく、製造工程での取り扱い、成型などが容易となって製造工程を合理化でき、生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記出射部および前記基台部は、外周が四角形とされていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、出射部および基台部の外周が四角形とされていることから、製造工程で多数個を効率的に配列して製造することが可能となり、生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記基台部の高さは、0.5mm以上であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、基台部の高さ(中間部の基台部側と出射部との間の長さ(基台部の厚さ))を0.5mm以上とすることから、一定の厚さを確保しているので、治具による取り扱いでチッピング(欠け)等の不良が生じにくい。また、本発明に係る二次レンズは、透光性材料(透光性材料充填部)を介して太陽電池セルに対向させた場合、透光性材料が側面(基台部)に付着したときでも、光学的な損失を生じることが無い。
また、本発明に係る二次レンズでは、前記入射部は、表面に反射防止膜を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、入射部の表面に反射防止膜を備えることから、集光された光が表面で反射することを抑制し、表面反射による損失を低減することができるので、太陽電池セルの出力を向上させる。
また、本発明に係る二次レンズは、透光性光学材料によって形成され、前記透光性光学材料は、D線に対する屈折率が、1.35より大きく、1.80より小さく、前記屈折率の温度依存性の絶対値が1×10-4より小さいことを特徴とする。
したがって、本発明に係る二次レンズは、屈折率が1.35〜1.80の範囲であることから、屈折素子としての二次レンズの効果を確保し、表面の反射率を抑制して集光効率を高く維持することができ、また、集光による温度上昇に伴う屈折率の変動が生じたときでも集光特性の変動を抑制できるので、安定した光学特性を確保して高い効率を維持することができる。
また、本発明に係る太陽電池実装体は、集光レンズによって集光された光が入射される二次レンズと、前記二次レンズに対向して配置され前記二次レンズから出射された光を光電変換する太陽電池セルと、前記太陽電池セルが実装されたレシーバ基板とを備える太陽電池実装体であって、前記二次レンズは、本発明に係る二次レンズであり、前記二次レンズと前記太陽電池セルとの間に透光性材料が充填された透光性材料充填部を備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る太陽電池実装体は、二次レンズと太陽電池セルとの間に透光性材料が充填された透光性材料充填部を備え、二次レンズと太陽電池セルとの間での空気層を排除することから、二次レンズと空気層との界面での光の反射を抑制できるので、二次レンズから出射する光を効率良く太陽電池セルへ導いて、太陽電池セルの電気特性を向上することができる。
また、本発明に係る太陽電池実装体では、前記透光性材料充填部の厚さは、0.3mm以上2mm以下であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る太陽電池実装体は、二次レンズと太陽電池セルとの間に形成された透光性材料充填部の厚さが0.3mmから2mmまでであることから、製造工程での制御性を確保し、また、透光性材料充填部での光損失を抑制して導光効率の低下を防止することができるので、必要な電気特性を確保することができる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、光を集光する集光レンズと、前記集光レンズから入射された光を出射する二次レンズと、前記二次レンズから出射された光を光電変換する太陽電池セルとを備えた集光型太陽光発電装置であって、前記二次レンズは、本発明に係る二次レンズであることを特徴とする。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、入射光の角度ずれ、太陽電池セルの配置誤差などが生じた場合でも、二次レンズに入射する光を効率良く集光し、また、光の過度の集中を回避することができるので、太陽電池(太陽電池セル)の発電効率を向上させ電気特性を向上することができる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電装置では、前記垂直軸に垂直な方向で前記集光レンズが有する辺寸法をL1とし、前記垂直軸に垂直な方向で前記太陽電池セルが有するセル寸法(セルの辺寸法)をL2とし、前記集光レンズと前記太陽電池セルとの間の作動距離をWdとした場合に、前記二次レンズの頂部と前記垂直軸とが交差する点から前記太陽電池セルの受光面との間の二次集光距離をDdとしたとき、Ddは、Wd・L2/L1の1.2倍ないし1.8倍であることを特徴とする。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、二次レンズに入射する光を高精度に効率良く集光し、また、光の過度の集中を高精度に回避することができるので、太陽電池(太陽電池セル)の発電効率を向上させ電気特性を向上することができる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールは、集光型太陽光発電装置を複数組み合わせて形成された集光型太陽光発電モジュールであって、前記集光型太陽光発電装置は、本発明に係る集光型太陽光発電装置であり、前記集光レンズは、単一の透光性基板に複数配置され、前記太陽電池セルは、単一の保持プレートに複数配置されていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールは、集光レンズの位置決めを単一の透光性基板において行い、太陽電池セルの位置決めを単一の保持プレートにおいて行うことによって位置決めを画一的に施して高精度に位置決めされた集光型太陽光発電モジュールを容易に製造することができるので、生産性を向上して製造コストを低減し、併せて電気特性を向上することができる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールでは、前記複数の太陽電池セルは、それぞれがレシーバ基板に個別に搭載され、複数の前記レシーバ基板は、前記保持プレートに搭載されていること特徴とする。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールは、個々の太陽電池セルを個々のレシーバ基板に搭載して生産することから、太陽電池セルの取り扱いが容易となって作業性が向上するので、生産性を更に向上させることができる。
本発明に係る二次レンズは、中間部の横断面の面積が頂部から出射部にかけて増加し、また、少なくとも一部の横断面の外周形状が集光レンズの光学屈折面を垂直軸に垂直な平面で切断した断面の縁形状の相似形と異なる形状である。
したがって、本発明に係る二次レンズは、集光レンズによって二次レンズに向けて集光された光が中間部の外周形状によって屈折するので、集光された光が太陽電池セルの中央付近で過度に集中することを防止して太陽電池セルの電気特性の良さを示すFF(曲線因子)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る太陽電池実装体は、本発明に係る二次レンズと太陽電池セルとの間に透光性材料が充填された透光性材料充填部を備える。
したがって、本発明に係る太陽電池実装体は、本発明に係る二次レンズと太陽電池との間での空気層を排除することから、二次レンズと空気層との界面での光の反射を抑制できるので、二次レンズから出射する光を効率良く太陽電池セルへ導いて、太陽電池セルの電気特性を向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、本発明に係る二次レンズを備える。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電装置は、入射光の角度ずれ、太陽電池セルの配置誤差などが生じた場合でも、二次レンズに入射する光を効率良く集光し、また、光の過度の集中を回避することができるので、太陽電池(太陽電池セル)の発電効率を向上させ電気特性を向上することができる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールは、本発明に係る集光型太陽光発電装置を複数組み合わせ、複数の集光レンズを単一の透光性基板に配置し、太陽電池セルを単一の保持プレートに複数配置している。
したがって、本発明に係る集光型太陽光発電モジュールは、集光レンズの位置決め、および太陽電池セルの位置決めを画一的に施して、高精度に位置合わせされた集光型太陽光発電モジュールを容易に製造することができるので、生産性を向上して製造コストを低減し、併せて電気特性を向上することができる。
本発明の実施の形態1に係る集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールを集光レンズの側から見た状態で示す平面図である。 図1Aに示した集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールを図1Aの矢印1B−1Bでの断面状態で示す断面図である。 図1Aの矢印1B−1Bでの断面状態から抽出した1つの集光レンズの断面図である。 図1Aに示した集光レンズを図2Aに示した矢印2B−2Bの平面で切断したときの断面図である。 図2Aの集光レンズとは異なる形状を有する集光レンズにおける垂直軸を含む平面での断面図である。 図3Aに示した集光レンズを図3Aに示した矢印3B−3Bの平面で切断したときの断面図である。 実施の形態1における二次レンズの形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。 図4Aに示した二次レンズを側面から見た状態で示す側面図である。 集光レンズにより集光された光が二次レンズに入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。 集光レンズにより集光された光が二次レンズに入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸方向から見て概念的に示す概念図である。 集光レンズにより集光された光が比較対象としての二次比較レンズに入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。 二次比較レンズを用いた場合における太陽電池セルのセル面内での光強度分布を3次元的に示した光強度分布図である。 本実施の形態に係る二次レンズを用いた場合における太陽電池セルのセル面内での光強度分布を3次元的に示した光強度分布図である。 実施の形態2における二次レンズの形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。 図7Aに示した二次レンズを側面から見た状態で示す側面図である。 図7Aに示した二次レンズを頂面から見た状態で示す平面図である。 集光レンズにより集光された光が二次レンズに入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。 集光レンズにより集光された光が図7Bに示した矢印7E−7Eの位置で二次レンズに入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸方向から見て概念的に示す概念図である。 集光レンズにより集光された光が図7Bに示した矢印7F−7Fの位置で二次レンズに入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸方向から見て概念的に示す概念図である。 二次比較レンズの形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。 二次比較レンズを側面から見た状態で示す側面図である。 図8Bの矢印8C−8Cの位置で二次比較レンズの断面を示す断面図である。 実施の形態3における二次レンズの形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。 図9Aに示した二次レンズを側面から見た状態で示す側面図である。 図9Aに示した矢印9C−9Cの位置での二次レンズにおける外周形状の状態を示す断面図である。 従来例1としての集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールを集光レンズの側から見た状態で示す平面図である。 図10Aに示した集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールを図10Aの矢印10B−10Bでの断面状態で示す断面図である。 従来例2としての集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールを集光レンズの側から見た状態で示す平面図である。 図11Aに示した集光型太陽光発電装置および集光型太陽光発電モジュールに適用された二次ガラスを拡大して光の集光状態を模式的に示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施の形態1>
図1Aないし図6Bを参照して本実施の形態に係る二次レンズ100、集光型太陽光発電装置10、集光型太陽光発電モジュール10M、および太陽電池実装体1について説明する。
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る集光型太陽光発電装置10および集光型太陽光発電モジュール10Mを集光レンズ2の側から見た状態で示す平面図である。
図1Bは、図1Aに示した集光型太陽光発電装置10および集光型太陽光発電モジュール10Mを図1Aの矢印1B−1Bでの断面状態で示す断面図である。なお、図面の見易さを考慮して断面を示すハッチングは部分的に施してある。
集光型太陽光発電装置10は、一次レンズである集光レンズ2および太陽電池セル3を備える。レシーバ基板4は太陽電池セル3を搭載している。保持プレート5はレシーバ基板4を保持し、集光レンズ2と対向している。モジュールフレーム6は、集光レンズ2の中心(表面中心)2cと太陽電池セル3の中心(受光面中心)3cとで画定される垂直軸Axを構成するように、集光レンズ2と保持プレート5とを連結している。二次レンズ100は、太陽電池セル3に対向し、透光性材料充填部12を介して太陽電池セル3およびレシーバ基板4に接着固定されている。
つまり、二次レンズ100は、太陽電池セル3に正対して配置され、集光レンズ2で集光された光Lc(通常具体的には太陽光)を屈折させて太陽電池セル3に照射する。なお、二次レンズ100、太陽電池セル3、レシーバ基板4、透光性材料充填部12は、太陽電池実装体1を構成する。また、集光型太陽光発電装置10は、集光レンズ2と太陽電池セル3との間の間隔として作動距離Wd(ワークディスタンス)を有する。
透光性材料充填部12は、太陽電池セル3と二次レンズ100との間に充填された透光性材料で形成され、レシーバ基板4と二次レンズ100との間で太陽電池セル3を封止する。出力ケーブル13は太陽電池セル3に接続され太陽電池セル3の出力を取り出す。遮光板14は、太陽電池セル3の周辺に配置された部材を遮光し、集光レンズ2で集光された光Lcの照射によって損傷を生じる虞がある部材(出力ケーブル13など)を保護する。
太陽電池セル3は、発電効率の高い3接合型の化合物太陽電池であることが好ましい。しかし、これに限るものではなく、太陽電池セル3は、単結晶、または多結晶のシリコン太陽電池セルや3接合以外の多接合型化合物太陽電池などでも良い。
集光レンズ2は、垂直軸Ax上に配置された二次レンズ100に向けて光Lcを集光するように屈折させる光学屈折面H1を有する。なお、通常、垂直軸Axは、集光レンズ2が有する光軸と一致する。以下では集光レンズ2の光軸を含めて単に垂直軸Axとする。
集光レンズ2は、例えば、シリコーン樹脂で成形される。集光レンズ2をシリコーン樹脂で成形した場合、レンズ温度の変化によって、屈折率nが変動する。例えば、屈折率nD(D線屈折率、すなわち波長589nmの光に対する屈折率)は、温度20℃のときに1.412、温度40℃のときに1.405となる。
仮に、集光レンズ2が焦点距離230mmの結像レンズであった場合、集光レンズ2の中心2cから垂直軸Axに垂直な方向に例えば100mm離れた位置からレンズ温度20℃において焦点位置に到達する波長589nmの光は、レンズ温度40℃のときには、集光レンズ2から236mmの位置を焦点とすることとなり、集光レンズ2から230mmの位置においては、垂直軸Axに垂直な方向に2.6mm離れた位置を通過することとなる。同様の収差が全ての波長に対して生じるため、結果として、レンズ温度の変動に伴って、集光束(集光された光Lcが構成する光の束)の径が変動し、太陽電池セル3の出力特性に影響を及ぼす。
本実施の形態によれば、太陽電池セル3に対向させて二次レンズ100を配置することから、集光レンズ2の温度(光学特性)の変化に伴う集光束の径の変動を吸収することができる。したがって、二次レンズ100の光学特性(レンズ形状)をどのような形状にするかは、集光型太陽光発電装置10の発電効率(光電変換効率)に直接関係し、本実施の形態の基本的な構成要件である。
なお、集光レンズ2の材料としてシリコーン樹脂を例示したが、集光レンズ2の材料には様々な透光性材料を用いることが可能であり、例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)などのアクリル樹脂や、ポリカーボネート、ガラスなどを用いることができる。このうち、ガラスに関しては加工性の点から用いられないことが多い。しかしながら、加工性に優れるPMMAなどの樹脂材料には、シリコーン樹脂と同様に屈折率の温度依存性が大きいという課題がある。
また、集光レンズ2は、薄肉化による軽量化、材料コストの低減、集光倍率の向上、成型の加工性などの観点から同心円状に成形された鋸歯を有するフレネルレンズである。フレネルレンズを例示するが、二次レンズ100に向けて光Lcを集光することができれば、他の形状のレンズを適用することも可能である。
集光レンズ2は、外周(外枠)を四角形に形成され、1つの辺の辺寸法はL1である。モジュールフレーム6は、集光レンズ2を縦横に2個ずつ、合わせて4個並べて保持している。二次レンズ100、太陽電池セル3およびレシーバ基板4は、各集光レンズ2に対応してそれぞれ設けられ、共通の保持プレート5に保持されている。4個の集光レンズ2(集光型太陽光発電装置10)は、保持プレート5、モジュールフレーム6に対向してまとめられている。つまり、本実施の形態に係る集光型太陽光発電モジュール10Mは、4個の集光型太陽光発電装置10を備えた形態とされている。
二次レンズ100の形状(光学特性)は、集光レンズ2の形状(光学特性)との関係で規定されることから、実施の形態1に適用される集光レンズ2の具体例について説明する。
図2Aは、図1Aの矢印1B−1Bでの断面状態から抽出した1つの集光レンズ2の断面図である。
図2Bは、図1Aに示した集光レンズ2を図2Aに示した矢印2B−2Bの平面で切断したときの断面図である。
集光レンズ2は、垂直軸Ax上に配置された二次レンズ100、太陽電池セル3に向けて光Lcを集光する。集光レンズ2は、フレネルレンズとされ、光Lcを集光するためにフレネルレンズの鋸歯が同心円状に形成されている。なお、集光レンズ2は、結像型、非結像型のいずれでも良い。
本実施の形態において、二次レンズ100の形状(光学特性)に対して影響を及ぼすのは、集光レンズ2の集光特性を規定する光学屈折面H1と垂直軸Axとの位置関係である。具体的には、集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面(矢印2B−2B)で切断したときに、断面(図2Bのハッチング図形:環状図形)の縁として現れる縁形状2e(線図。ここでは、複数の同心円として表れる円)の相似形(半径を異にする種々の円形状)が二次レンズ100の形状と比較される。つまり、縁形状2eの相似形と二次レンズ100の形状との関係が本発明の構成要素の一つである。
図3Aは、図2Aの集光レンズ2とは異なる形状を有する集光レンズ2sにおける垂直軸Axを含む平面での断面図である。
図3Bは、図3Aに示した集光レンズ2sを図3Aに示した矢印3B−3Bの平面で切断したときの断面図である。
集光レンズ2sは、太陽電池セル3の側に凸状とされた凸レンズである。この種の集光レンズ2sによっても垂直軸Ax上に配置された二次レンズ100、太陽電池セル3に向けて光Lcを集光することができる。したがって、二次レンズ100の形状に対して比較の対象とされるのは、集光レンズ2sの集光特性を規定する光学屈折面H1sと垂直軸Axとの関係が表される線図である。具体的には、集光レンズ2sの光学屈折面H1sを垂直軸Axに垂直な平面(矢印3B−3B)で切断したときに、断面(図3Bのハッチング図形:円図形)の縁として現れる縁形状2se(単一に表れる円)の相似形(円形状)が二次レンズ100の形状と比較される。
集光レンズ2、2sは、垂直軸Ax上に配置された二次レンズ100、太陽電池セル3に向けて光Lcを集光することから、光学屈折面H1、H1sを垂直軸Axに垂直な平面(図2Aの矢印2B−2B、図3Aの矢印3B−3B)で切断したときに、断面(図2Bの環状図形、図3Bの円図形)の縁として現れる縁形状2e、2seは、円(あるいは同心円)として現れる。しかし、集光レンズ2、2sの形状は、これに限られず、垂直軸Axに向けての集光が可能な形状であれば良く、上記した円に限られない。
なお、縁形状(縁形状2e、2se)の相似形としたのは、集光レンズ2、2sと二次レンズ100とは相対的な大きさが異なることから、相互に比較して光学特性(形状)を規定するとき、大きさを整合させる必要があり、大きさを整合させた状態で比較したときに、二次レンズ100の横断面での外周形状106(図4D参照)と集光レンズ2、2sの断面での縁形状2e、2seの相似形とが異なることを示すためである。
また、二次レンズ100の少なくとも一部の横断面の外周形状が縁形状(縁形状2e、2se)の相似形と異なる形状としたのは、平面視(垂直軸Axの方向で二次レンズ100を見た状態)で二次レンズ100の表面を光Lcの進行方向に対して斜交させることになり、光Lcを屈折させることができるからである。
集光レンズ(2、2s)の光学屈折面(H1、H1s)を垂直軸Axに垂直な平面(図2Aでの矢印2B−2B、図3Aでの矢印3B−3B)で切断した断面の縁形状(2e、2se)は、複数の光学屈折面H1が環状に配置されたフレネルレンズ(図2A)の場合、垂直軸Axを中心とする複数の同心円から抽出した円(縁形状2e)であり、少なくとも一方に単一の凸状屈折面を有するレンズ(図3A)の場合、単一の円(縁形状2se)である。なお、以下では、光学屈折面H1、光学屈折面H1sを特に区別しないで単に光学屈折面H1とする。また、縁形状2e、縁形状2esを特に区別しないで単に縁形状2eとする。
図4Aは、実施の形態1における二次レンズ100の形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。
図4Bは、図4Aに示した二次レンズ100を側面から見た状態で示す側面図である。
二次レンズ100は、集光レンズ2に対向して配置され、集光レンズ2によって集光された光Lc(入射光)が入射する入射部101と、太陽電池セル3に対向して配置され入射部101に入射された光Lcを太陽電池セル3へ出射する出射部102とを備える。つまり、二次レンズ100は、入射部101へ入射された入射光(光Lc)を出射部102へ導光し、出射部102から太陽電池セル3へ出射光(光Lc)を照射する。また、二次レンズ100は、入射部101と出射部102との間に導光路となる基台部103を備える。入射部101、出射部102、基台部103は、二次レンズ100としての光学特性を高精度に実現するために一体に形成される。
入射部101は、集光レンズ2に対向する頂部104と、頂部104に続けて配置(形成)された中間部105aと、中間部105aに続けて配置(形成)され出射部102に対向する中間部105bとを備える。つまり、中間部105aおよび中間部105bは、頂部104と出射部102との間に位置されて光Lcが入射される中間部105を構成する。なお、中間部105aと中間部105bとを特に区別する必要が無い場合は、単に中間部105とすることがある。また、出射部102は、太陽電池セル3に対向する平面状とされている。
基台部103は、太陽電池セル3のチップ形状に対応させて略四角形とされ、中間部105bは、基台部103に対して連続して配置されることから四角錐台とされ、中間部105bの表面は4つの平面(屈折面)で構成されている。中間部105aは、中間部105bに対して連続して配置されることから中間部105bと同様に四角錐台とされ、中間部105aの表面は4つの平面(屈折面)で構成されている。
中間部105aの上端はそのまま頂部104となり、頂部104は、四角形とされている。つまり、中間部105a(四角錐台)の上端は、頂部104となり、中間部105aの下端は、中間部105bの上端に一致し、中間部105bの下端は基台部103に一致している。また、基台部103の下端は、出射部102を構成する。
したがって、二次レンズ100は、出射部102を基準として1つの頂部を有する山形の立体形状とされている。つまり、中間部105は、出射部102の中心102cおよび頂部104の中心104cを通る直線(通常、垂直軸Axに一致する)に垂直な方向での横断面の面積が頂部104から出射部102の方へ近づくに従って増加する形状とされている。この構造によって、光Lcを太陽電池セル3に向けて屈折あるいは集光することが可能となる。
集光レンズ2の中心2cと太陽電池セル3の中心3cとで画定される垂直軸Axは、二次レンズ100における出射部102の中心102cおよび頂部104の中心104cを通る直線に対して実質的に位置合わせされ一致することから、以下でも単に垂直軸Axとする。
垂直軸Axは、二次レンズ100の全体形状によって出射部102の中心102c、頂部104の中心104cから外れることがありうる。しかし、通常、二次レンズ100は、全体として垂直軸Axに対して位置合わせされることから、以下では、垂直軸Axと出射部102の中心102cおよび頂部104の中心104cを通る直線とは、実質的に一致しているものとして説明する。また、多少の変位があったとしても作用は同等である。
なお、基台部103は、レンズ機能を有しない構成とされている。つまり、基台部103は、光Lcを屈折あるいは分散などさせないで、光Lcを入射部101から出射部102へ単に導光する導光路とされている。したがって、基台部103は、太陽電池セル3が搭載されたレシーバ基板4と二次レンズ100とが接着固定される際に、透光性材料充填部12の透光性材料が基台部103の外周面に付着したとしても太陽電池セル3の出力特性には何ら影響しない。
また、二次レンズ100(出射部102の中心102cおよび頂部104の中心104cを通る直線)を垂直軸Ax(集光レンズ2および太陽電池セル3)に対して位置合わせする場合、治具その他の適当な部材を基台部103の外周面(側面)に当接させて正確に取り扱うことが可能となる。したがって、基台部103は、集光型太陽光発電装置10の製造工程を簡略化することができ、より安価にかつ確実に集光型太陽光発電装置10(集光型太陽光発電モジュール10M)の組付けを行うことができる。
中間部105は、中間部105a、中間部105bが四角錐台で形成されていることから、それぞれ稜線部107を有する。稜線部107に対する面取りについては後記する。
図4Cは、集光レンズ2により集光された光Lcが二次レンズ100に入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。
図4Dは、集光レンズ2により集光された光Lcが二次レンズ100に入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸Ax方向から見て概念的に示す概念図である。
二次レンズ100(入射部101(中間部105b)の下端、基台部103)のレンズ幅L3すなわち四角形の一辺の長さは、太陽電池セル3のチップサイズすなわちチップの一辺の長さL2(セル寸法L2)よりも大きく設定され、太陽電池セル3(セルの受光面)の全体に光Lcを導光(照射)できる構成とされている。
集光レンズ2によって屈折され集光された光Lcの中で本来太陽電池セル3に到達しない光Lcsに対しても二次レンズ100(入射部101の中間部105b)で再度屈折することによって、太陽電池セル3に到達させることができるように、入射部101の形状が定められている。
つまり、二次レンズ100が無い場合を想定すると、集光レンズ2によって集光された光Lcの内の光Lcsは、直進して太陽電池セル3から外れる。しかし、二次レンズ100が配置されていることから、光Lcsは、表面を平面とされた中間部105bにおける屈折作用によって、光Lcrとして太陽電池セル3に到達し、光電変換に寄与する。
また、同様に、太陽電池セル3に向けて直進すると想定される光Lcqは、中間部105aにおける屈折作用によって、光Lcpとして光Lcqからずれた位置で太陽電池セル3へ照射される。
つまり、中間部105(二次レンズ100)が配置されていることから、太陽電池セル3に向けて進行する光Lcは、入射部101(中間部105)の表面で再度屈折され、垂直軸Axに対して、軸に沿う方向での屈折(図4C)すなわち焦点位置を移動させる方向での屈折を生じ、また、併せて、軸に垂直な平面に投影したときに現れる平面視での屈折(図4D。垂直軸Axに交差する平面で光の集中を抑制する屈折(横方向屈折))が生じる。したがって、太陽電池セル3に向けて集光された光Lcは、太陽電池セル3の中央付近で過度に集中することが抑制される。
光Lcを屈折させる二次レンズ100の外形および外形に基づく作用について更に説明する。
中間部105(中間部105a)の光Lcpが屈折する位置では、垂直軸Axに垂直な方向での横断面における外周形状106aを抽出できる。外周形状106a(を含む表面)は光Lcに対して斜交することから光Lcを屈折させる。また、中間部105(中間部105b)の光Lcrが屈折する位置では、垂直軸Axに垂直な方向での横断面における外周形状106bを抽出できる。外周形状106b(を含む表面)は光Lcに対して斜交することから光Lcを屈折させる。なお、以下では、外周形状106a、外周形状106bを特に区別する必要が無い場合は、単に外周形状106とすることがある。
つまり、外周形状106(四角形)は、集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2e(円)の相似形(円)と異なる形状であることから、垂直軸Axに向けて集光された光Lcを屈折させ、光Lcが太陽電池セル3の中央部に極度に集中することを防止することができる。
また、中間部105(中間部105a、中間部105b)の表面の傾きは、出射部102に近い側(中間部105b)が頂部104に近い側(中間部105a)に比べて大きい。つまり、二次レンズ100は、垂直軸Axに近い側にある中間部105aの表面の傾斜に比べて垂直軸Axから遠い側にある中間部105bの表面の傾斜が急であることから、二次レンズ100を適用しない場合に太陽電池セル3(受光面)の中心から遠い位置に集光される光Lc(光Lcs)を垂直軸Axに沿う方向で太陽電池セル3に向けてより急な角度で屈折させるので、集光効率を向上させる。また、異なる傾斜を有する頂部104側の中間部105aと出射部102側の中間部105bとの両方で光Lcを屈折させて焦点位置を垂直軸Ax方向で変動させることから、垂直軸Ax方向での光Lcの集中を緩和することができる。
なお、中間部105aおよび中間部105bは、それぞれ角錐台で形成されていることから、表面は一定の傾斜角度を有している。中間部105の表面の傾き(表面傾斜角)は、中間部105の表面と垂直軸Axに垂直な平面との間の角度で傾斜の度合い(緩急)を定義することができる。
したがって、出射部102に近い側の中間部105bの表面傾斜角である第1傾斜角θ1(第1傾斜角θ1<90度)は、頂部104に近い側の中間部105aの表面傾斜角である第2傾斜角θ2より大きい形状とされている。つまり、第1傾斜角θ1が第2傾斜角θ2より大きいことから、二次レンズ100が無い場合に太陽電池セル3から遠い位置に到達する光Lcをより急な角度で屈折して集光特性を向上させる。
上記したとおり、本実施の形態に係る二次レンズ100は、太陽電池セル3と、光Lcを集光して太陽電池セル3に照射する集光レンズ2とを備える集光型太陽光発電装置10に用いられる二次レンズ100であって、光Lcが入射される入射部101と、入射部101に入射された光Lcを太陽電池セル3へ出射する出射部102とを備える。また、入射部101は、集光レンズ2に対向する頂部104と、頂部104と出射部102との間に位置する中間部105とを備え、中間部105は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での横断面の面積が頂部104から出射部102の方へ近づくに従って増加し、少なくとも一部の横断面における外周形状106が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状である。
したがって、本実施の形態に係る二次レンズ100は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での中間部105(中間部105a、105b)の横断面の面積が頂部104から出射部102にかけて増加(単調増加)し、また、少なくとも一部の横断面の外周形状106(外周形状106a、外周形状106b)が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状であることから、集光レンズ2によって二次レンズ100に向けて集光された光Lcが中間部105の外周形状106によって屈折するので、集光された光Lcが太陽電池セル3の中央付近で過度に集中することを防止して太陽電池セル3の電気特性の良さを示すFF(曲線因子)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上することができる。
また、二次レンズ100では、外周形状106は、多角形であることが好ましい。したがって、二次レンズ100は、外周形状106が多角形であることから、集光された光Lcの多くを多角形の各辺で屈折させることができるので、確実に集光の緩和を図ってFFの低下を更に抑制する。
外周形状106における多角形は、正多角形であることが好ましい。また、四角錐台で現れる外周形状106としての4角形の他、6角形、8角形などとすることができる。
上記したとおり、中間部105の表面は少なくとも一部に平面を備えれば良い。つまり、二次レンズ100では、中間部105の表面の少なくとも一部は、平面であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、中間部105の表面が平面を備えることから、中間部105の横断面における外周形状106を垂直軸Axに垂直な平面で切断した集光レンズ2の断面の縁形状2eに対する相似形と異なる形状とすることができる。
中間部105の表面に現れる稜線部107については、適宜の面取りを施すことが可能であり、その場合の多角形は、擬似多角形として把握することができ、このような擬似多角形も本実施の形態での多角形に含まれる。面取りとしては、C面取り、R面取りなどを適用することができる。
つまり、二次レンズ100では、中間部105の表面は稜線部107を有し、稜線部107は面取りがされていることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、中間部105が有する稜線に対して面取りを施してあることから、稜線部107における光散乱による光学的な損失を回避することができ、また、生産工程での取り扱い時の損傷(割れ、欠けなどのチッピング)の発生を防止することができる。
二次レンズ100では、中間部105の表面の傾きは、出射部102に近い側(中間部105b)が頂部104に近い側(中間部105a)に比べて大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、頂部104側の中間部105(中間部105a)の傾斜に比べて出射部102側の中間部105(中間部105b)の傾斜が大きいことから、二次レンズ100を適用しない場合に太陽電池セル3(受光面)の中心から遠い位置に到達する光Lcを垂直軸Axに沿う方向で太陽電池セル3に向けてより急な角度で屈折させるので、集光効率を向上させる。また、中間部105の表面において、異なる傾斜を有する頂部104側(中間部105a)と出射部102側(中間部105b)との両方で光Lcを屈折させることから、焦点位置を垂直軸Ax方向で変動させて垂直軸Ax方向(垂直方向)での光Lcの集中を緩和することができる。なお、傾斜角の定義は上記したとおりである。
より具体的には、出射部102に近い側(中間部105b)の表面傾斜角である第1傾斜角θ1は、頂部104に近い側(中間部105a)の表面傾斜角である第2傾斜角θ2より大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、中間部105における出射部102側の表面(中間部105b)が有する第1傾斜角θ1を中間部105における頂部104側の表面(中間部105a)が有する第2傾斜角θ2より大きくすることから、二次レンズ100が無い場合に太陽電池セル3から遠い位置に到達する光Lc(光Lcs)をより急な角度で屈折するので、集光効率を向上することができる。
二次レンズ100の頂部104は、平面であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、頂部104が平面であることから、太陽電池セル3へ向けて集光された光Lcを過剰に屈折させることなく確実に太陽電池セル3へ導光するので集光効率を向上することができ、また、二次レンズ100としてのレンズ効果による光Lcの集中を抑制することができるので、FFの低下を更に抑制する。
また、二次レンズ100の頂部104は、平面の代わりに凸状の曲面であっても良い。この構成によって、二次レンズ100は、頂部104が曲面であることから、全体としての光Lcの集中を緩和した状態で、集光レンズ2によって頂部104に集光された光Lcを効率よく太陽電池セル3へ導光するので、FFの低下を抑制すると共に入射された光Lcの角度ずれ、太陽電池セル3の位置ずれなどによる出力電流の低下を抑制して太陽電池セル3の発電量を増加させることができる。
また、二次レンズ100は、出射部102と中間部105との間に配置されて中間部105と一体化された基台部103を備えることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、出射部102と中間部105との間に配置されて中間部105と一体化された基台部103を備えることから、基台部103を利用して二次レンズ100を取り扱うことができるので、二次レンズ100の光学的特性を損なうことなく製造工程での取り扱い、成型などが容易となって製造工程を合理化でき、生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。
また、二次レンズ100の出射部102および基台部103は、外周が四角形とされていることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、出射部102および基台部103の外周が四角形とされていることから、製造工程で多数個を効率的に配列して製造することが可能となり、例えば金型成型における生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。なお、出射部102および基台部103における四角形は、完全な四角形である必要は無く、面取りを施された略四角形であっても良い。
また、二次レンズ100の基台部103の高さは、0.5mm以上であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、基台部103の高さ(中間部105の基台部103側と出射部102との間の長さ(基台部105の厚さ))を0.5mm以上とすることから、一定の厚さを確保しているので、治具による取り扱いでチッピング(欠け)等の不良が生じにくい。また、二次レンズ100は、透光性材料(透光性材料充填部12)を介して太陽電池セル3に対向させた場合、透光性材料が側面(基台部103)に付着したときでも、光学的な損失を生じることが無い。
なお、基台部103の高さの上限は、導光路としての損失、作業性(ハンドリング性)、出射部102と頂部104との間の寸法の制限などを考慮して適宜の値とされる。具体的には、二次レンズ100の頂部104と垂直軸Axとが交差する点から太陽電池セル3の受光面との間の二次集光距離をDdとしたとき、二次集光距離Ddが集光型太陽光発電装置10において規定する所定の条件を満たせば良い。
二次レンズ100の入射部101は、表面に反射防止膜を備えることが好ましい。この構成によって、二次レンズ100は、入射部101の表面に反射防止膜を備えることから、集光された光Lcが表面で反射することを抑制し、表面反射による損失を低減することができるので、太陽電池セル3の出力を向上させる。また、表面に反射防止膜を備えることから、高い屈折率(例えば、屈折率が1.80以上)のレンズ材料を適用することが可能となる。
また、二次レンズ100は、透光性光学材料によって形成され、透光性光学材料は、D線(589.3nm)に対する屈折率nDが、1.35より大きく、1.80より小さく、屈折率の温度依存性の絶対値が1×10-4より小さいことが好ましい。
この構成によって、二次レンズ100は、屈折率が1.35〜1.80の範囲であることから、屈折素子としての二次レンズ100の効果を確保し、表面の反射率を抑制して集光効率を高く維持することができ、また、集光による温度上昇に伴う屈折率の変動が生じたときでも集光特性の変動を抑制できるので、安定した光学特性を確保して高い効率を維持することができる。
二次レンズ100の材料は、例えばホウ珪酸ガラス(代表的にはSchott社のBK7が挙げられる)を用いることができる。BK7の屈折率はnD=1.517、屈折率の温度係数は、−2×10-6である。二次レンズ100の材料はホウ珪酸ガラスに限らず、適当な光透過性材料を使用することができる。具体的には、シリコーン樹脂や、石英ガラスなどの他の光学ガラスを用いることも可能であるが、屈折率が低いと十分なレンズ効果を得ることができず、屈折率が高いと二次レンズ100に入射するときの表面反射による損失が大きくなる。
より具体的には、屈折率nDが1.35の材料で二次レンズ100を作成したとすれば、BK7にくらべて屈折角が10%程度小さくなるのでレンズ効果が小さく、特に二次レンズ100の外側に入射した光Lcが太陽電池セル3に到達しない割合が大きくなる。また、屈折率nDが1.80の材料で二次レンズ100を作成したとすれば、表面での反射損失がおよそ5%増加すると見込まれるので、太陽電池セル3の出力が低下する虞がある。
また、二次レンズ100の材料の屈折率の温度依存性の絶対値、すなわち屈折率温度係数の絶対値が、1×10-4であるような材料を使用すると、二次レンズ100の温度が例えば100℃上昇した場合に、屈折率が0.01変わるので、仮に屈折率nDが1.50であったとすれば温度上昇の前後で屈折角が約1%変動する結果、条件によっては、例えば、光強度の最大値が5%程度変動するなど、出力の安定性に影響を及ぼす可能性がある。
以上、本実施の形態に係る二次レンズ100を中心に説明したが、二次レンズ100を適用した太陽電池実装体1、太陽電池実装体1を適用した集光型太陽光発電装置10、集光型太陽光発電装置10を適用した集光型太陽光発電モジュール10Mについて、以下に説明する。
本実施の形態に係る太陽電池実装体1は、集光レンズ2によって集光された光Lcが入射される二次レンズ100と、二次レンズ100に対向して配置され二次レンズ100から出射された光Lcを光電変換する太陽電池セル3と、太陽電池セル3が実装されたレシーバ基板4とを備える太陽電池実装体であって、二次レンズ100は、本実施の形態に係る二次レンズ100であり、二次レンズ100と太陽電池セル3との間に透光性材料が充填された透光性材料充填部12を備える。
したがって、本実施の形態に係る太陽電池実装体1は、二次レンズ100と太陽電池セル3との間に透光性材料が充填された透光性材料充填部12を備えて二次レンズ100と太陽電池との間での空気層を排除することから、二次レンズ100と空気層との界面での光Lcの反射を抑制できるので、二次レンズ100から出射する光Lcを効率良く太陽電池セル3へ導いて、太陽電池セルの電気特性を向上することができる。
なお、透光性材料充填部12に充填される透光性材料は、例えば透光性樹脂材料(シリコーン樹脂その他)、ガラス系無機材料などである。
太陽電池実装体1では、透光性材料充填部12の厚さは、0.3mm以上2mm以下であることが好ましい。この構成によって、太陽電池実装体1は、二次レンズ100と太陽電池セル3との間に形成された透光性材料充填部12の厚さが0.3mmから2mmまでであることから、製造工程での制御性を確保し、また、透光性材料充填部12での光損失を抑制して導光効率の低下を防止することができるので、必要な電気特性を確保することができる。
つまり、出射部102の表面と太陽電池セル3の表面との間隔(透光性材料充填部12の厚さ)は、あまり近すぎると製造工程での制御性が低下し、また、あまり離れすぎると透光性材料充填部12での光Lcの吸収、散乱などによって導光効率が低下する虞があるので、約0.3mm〜2mmとすることが好ましい。
本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置10は、光Lcを集光する集光レンズ2と、集光レンズ2から入射された光Lcを出射する二次レンズ100と、二次レンズ100から出射された光Lcを光電変換する太陽電池セル3とを備えた集光型太陽光発電装置10であって、二次レンズは、本実施の形態に係る二次レンズ100であることを特徴とする。
したがって、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置10は、入射光(光Lc)の角度ずれ、太陽電池セル3の配置誤差などが生じた場合でも、二次レンズ100に入射する光Lcを効率良く集光し、また、光の過度の集中を回避することができるので、太陽電池(太陽電池セル3)の発電効率を向上させ電気特性を向上することができる。
また、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置10では、垂直軸Axに垂直な方向で集光レンズ2が有する辺寸法をL1(図1A、図1B)とし、垂直軸Axに垂直な方向で太陽電池セル3が有するセル寸法をL2(図4C)とし、集光レンズ2と太陽電池セル3との間の作動距離をWd(図1B)とした場合に、二次レンズ100の頂部104と垂直軸Axとが交差する点(中心104c。図4B)から太陽電池セル3の受光面との間の二次集光距離をDdとしたとき、Ddは、Wd・L2/L1の1.2倍ないし1.8倍であることが好ましい。
したがって、本実施の形態に係る集光型太陽光発電装置10は、二次レンズ100に入射する光Lcを高精度に効率良く集光し、また、光Lcの過度の集中を高精度に回避することができるので、太陽電池(太陽電池セル3)の発電効率を向上させて電気特性を向上することができる。
また、二次集光距離DdをWd・L2/L1の値に対しておよそ2割大きくし、また、2倍より小さくすることから、妥当な大きさを確保することができる。つまり、Dd=(1.2〜1.8)・Wd・L2/L1として二次集光距離Ddを所定の範囲内に収めることによって光学的特性を改善し、また、二次レンズ100に対する生産工程での課題(生産性、製造コストなど)を解決することができる。
例えば、集光レンズ2の辺寸法L1=170mm、太陽電池セル3のセル寸法L2=5mm、作動距離Wd=250mmとしたとき、Wd・L2/L1=250×5/170=7.35である。係数1.2〜1.8の範囲から、例えば1.4を選択して二次集光距離Ddを算出したところ、7.35×1.4=10.29となることから、二次集光距離Ddは、10mm程度と決定した。また、基台部103の平面寸法は、レンズ幅L3=12mmである。
本実施の形態に係る集光型太陽光発電モジュール10Mは、集光型太陽光発電装置を複数組み合わせて形成された集光型太陽光発電モジュールであって、集光型太陽光発電装置は、本実施の形態に記載の集光型太陽光発電装置10であり、集光レンズ2は、単一の透光性基板(図示省略)に複数配置され、太陽電池セル3は、単一の保持プレート5に複数配置されていることが好ましい。
したがって、本実施の形態に係る集光型太陽光発電モジュール10Mは、集光レンズ2の位置決めを単一の透光性基板において行い、太陽電池セル3の位置決めを単一の保持プレート5において行うことによって位置決めを画一的に施して高精度に位置決めされた集光型太陽光発電モジュール10Mを容易に製造することができるので、生産性を向上して製造コストを低減し、併せて電気特性を向上することができる。
また、集光型太陽光発電モジュール10Mでは、複数の太陽電池セル3は、それぞれがレシーバ基板4に個別に搭載され、複数のレシーバ基板4は、保持プレート5に搭載されていることを特徴とする。この構成によって、集光型太陽光発電モジュール10Mは、個々の太陽電池セル3を個々のレシーバ基板4に搭載して生産することから、太陽電池セル3の取り扱いが容易となって作業性が向上するので、生産性を更に向上させることができる。
次に、図5ないし図6Bを参照して本実施の形態に係る二次レンズ100と二次比較レンズ15との光学特性(光強度分布)を比較する。
図5は、集光レンズ2により集光された光Lcが比較対象としての二次比較レンズ15に入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。
本実施の形態に係る二次レンズ100に対する比較対象としての二次比較レンズ15は、光Lcが集光される入射部15cと、入射部15cを支える基台部15bとを備える。入射部15cは、二次レンズ100の入射部101に相当し、半球状とされている。つまり、二次比較レンズ15は、二次レンズ100の頂部104、中間部105に相当する部分が半球状とされている。半球状とされていることから、極めて大きなレンズ作用を光Lcに及ぼすことになる。
二次比較レンズ15は、入射された光Lcに対して入射部15cによるレンズ効果が作用することから、光Lcは、中央部へ更に集光され、太陽電池セル3の表面に入射される光Lcは、更に狭い領域に集光される。つまり、太陽電池セル3の電気特性のFFが低下する可能性がある。したがって、二次レンズ100を用いない場合には、集光レンズ2によって二次比較レンズ15に向けて屈折された光Lcは、集光レンズ2と太陽電池セル3との間の作動距離Wdや光Lcの波長、レンズ温度などの条件によっては、太陽電池セル3の中心近くのごく狭い領域に光が集中することとなり、良好なFFを安定的に得ることは困難である。
上記したとおり、本実施の形態に係る二次レンズ100は、第1傾斜角θ1、第2傾斜角θ2と2つの異なる傾斜角を有する平面で構成された中間部105a、中間部105bを備えることから、光Lcは、それぞれの異なる角度に応じて屈折され、光Lcが、太陽電池セル3の中央付近に過度に集中することは無い。
つまり、二次レンズ100によれば、垂直軸Axに向かう光(光Lcq:図4C)が二次レンズ100に入射したとき、横方向にも屈折され光Lcp(図4C)となるので、垂直軸Axを通らなくなる。したがって、作動距離Wd等の条件が変動したとしても、太陽電池セル3の中心に到達する光は少なく、太陽電池セル3の面上での光集中を避けることができるので、良好なFFを安定的に得ることができる。
例えば、二次レンズ100、二次比較レンズ15を使用しないで、集光レンズ2によって集光した光Lcを直接太陽電池セル3に照射すると、出力電流2.5A、FF0.80の出力が得られた。また、同様の条件で、二次比較レンズ15を介在させた場合には、出力電流2.6A、FF0.60が得られた。つまり、二次比較レンズ15は、垂直軸Ax付近に対する集光が強化されることから、FFが低下した。
これらに対し、同様の条件で、二次レンズ100を用いた場合には、出力電流2.8A、FF0.80が得られた。つまり、本実施の形態に係る二次レンズ100は、FFを維持した状態で出力電流を大きく改善できた。したがって、二次レンズ100は、光Lcの入射角度のずれ、太陽電池モジュールの組付け誤差、集光レンズ2の温度変化による収差の発生などの影響を抑制して、太陽電池セル3の出力電流を保つことができる。
また、二次レンズ100を使用しない場合には、レンズ温度が±5℃ずれたとき、もしくは、入射角度が±0.2度ずれたとき、出力電流の損失が5%に達するのに比べて、実施の形態1に係る二次レンズ100を用いた場合には、同じ温度のずれ、同じ入射角度のずれに対して、出力電流の損失をそれぞれ2%に抑制できることが、光学シミュレーションによって確認された。
図6Aは、二次比較レンズ15を用いた場合における太陽電池セル3のセル面内での光強度分布を3次元的に示した光強度分布図である。
図6Bは、本実施の形態に係る二次レンズ100を用いた場合における太陽電池セル3のセル面内での光強度分布を3次元的に示した光強度分布図である。
二次比較レンズ15の場合(図6A)は、光強度分布の最大値は150a.u.(任意単位)を超え、強度cレベル(0〜50a.u.)に対して、強度aレベル(100〜150a.u.)、強度bレベル(50〜100a.u.)が中央部で突出した状態となり、太陽電池セル3の中央部に光Lcが集中している。
二次レンズ100の場合(図6B)は、光強度分布の最大値は50a.u.程度であり、太陽電池セル3の面内の光強度を約3分の1に低減できている。したがって、上記したとおりの作用効果が得られる。
<実施の形態2>
図7Aないし図7F、および図8Aないし図8Cを参照して本実施の形態に係る二次レンズ200について説明する。なお、本実施の形態は、実施の形態1に対して二次レンズ200の形状(作用)が異なるだけであり、主に二次レンズ200について二次レンズ100と異なる事項を説明する。また、集光型太陽光発電装置10、集光型太陽光発電モジュール10M、太陽電池実装体1については、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
図7Aは、実施の形態2における二次レンズ200の形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。
図7Bは、図7Aに示した二次レンズ200を側面から見た状態で示す側面図である。
図7Cは、図7Aに示した二次レンズ200を頂面から見た状態で示す平面図である。
二次レンズ200は、実施の形態1の二次レンズ100の入射部101、出射部102および基台部103に対応して、入射部201、出射部202および基台部203を備える。入射部201は、集光レンズ2に対向する頂部204と、頂部204と出射部202との間に配置された中間部205を備える。
中間部205は、曲面とされた中間部205aを有する。中間部205a(曲面)は、例えば、頂部204を含めた半球状(半球体)であり、最大直径部分(下端)が出射部202(基台部203)に対向して配置されている。
また、頂部204と中間部205aとの間は、特に境界を配置する必要が無く半球体の部分として一体に連続で形成されている。より具体的には、側面から見た状態で、頂部204の曲面(側面に現れる曲線)が有する曲率は、中間部205aの曲面(側面に現れる曲線)が有する曲率より大きい形状とされている(曲面が二次レンズ200と同一形状とされた二次比較レンズ17の側面図(図8B)を参照)。
なお、中間部205aは、半球状として説明するが、例えば、楕円体を適用して形成した形状、あるいは、更に多くの曲率を持たせて頂部204側と出射部202(基台部203)側との間で曲率を段階的に変化させた形状など他の形状の曲面であっても良い。
基台部203は、平面視(垂直軸Axの方向から見た状態)で矩形(四角形)を基本形とし、矩形の頂点部分に相当する角部203cを有する。角部203cは、中間部205a(半球体)の最大直径部分の円の円弧に一致している。なお、基台部203は、基台部103と同様の高さ(厚さ)とされている。
中間部205は、基台部203に合体され、中間部205の下端と基台部203の上端とは外周形状が一致されている。したがって、中間部205aの最大直径部分(基台部203に続く部分)は、4箇所の角部203cの間にある辺部分(角部203c以外の部分)が基台部203の側面(平面)に一致し、平面(中間部205b)によって切断されている。つまり、中間部205aの下端は、円(半球体)の一部が中間部205bで切り取られて基台部203の側面(平面)に一致する。
中間部205は、半球体の中間部205aに対して、基台部203の側面から立ち上げられて半球体の一部を切断する平面(中間部205b)を有する。中間部205bは、半球体の中間部205aを下端側の4箇所で切断し、基台部203の4つの平面(側面)に整合されて4箇所に対称的に配置された壁面とされている。
また、中間部205bは、垂直軸Axに垂直な平面との間の角度で規定される第1傾斜角θ3(第1傾斜角θ3<90度)を有する。また、中間部205bの第1傾斜角θ3は、頂部204に近い側の中間部205aの傾き(第2傾斜角θ4)に対してより垂直軸Axに沿う方向に傾いている。第1傾斜角θ3に対して、頂部204に近い側の表面傾斜角である第2傾斜角θ4を矢印7E−7E(図7B)の近くの位置で示す。なお、第2傾斜角θ4は、必ずしも矢印7E−7Eの位置で規定する必要は無く、頂部204に近い側の中間部205で適宜規定することができる。
中間部205において、中間部205aと中間部205bとの間には、稜線部207が形成される。稜線部207に対しては、稜線部107と同様に適宜の面取りを施すことができる。
図7Dは、集光レンズ2により集光された光Lcが二次レンズ200に入射したときの集光および屈折の状態を横方向から見て概念的に示す概念図である。
図7Eは、集光レンズ2により集光された光Lcが図7Bに示した矢印7E−7Eの位置で二次レンズ200に入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸Ax方向から見て概念的に示す概念図である。
図7Fは、集光レンズ2により集光された光Lcが図7Bに示した矢印7F−7Fの位置で二次レンズ200に入射したときの集光および屈折の状態を、垂直軸Ax方向から見て概念的に示す概念図である。
二次レンズ200において、頂部204に近い側の中間部205aで垂直軸Axに垂直な方向での横断面(図7Bに示した矢印7E−7Eの位置)は、外周形状206a(図7E)を有する。
中間部205aは、基本形状が半球体であることから、頂部204に近い側の外周形状206aは、半球体の断面(端面)が現れ、円形となる。集光レンズ2の縁形状2eが垂直軸Axを中心とした円であることから、外周形状206aに入射する光Lcは、外周形状206aでの入射点で表面に対して斜交しないで垂直に入射される。
したがって、外周形状206aへ入射した光Lcは、平面視では、そのまま直進する(図7E)。しかし、側面視では、集光レンズ2からの光Lcは、直進する光Lcjとはならず、中間部205aによって屈折されることから焦点位置を変動する方向での光Lchとなる(図7D)。つまり、二次レンズ200(中間部205a)は、光Lcに対してレンズ作用を及ぼし必要な集光を施すことができる。
また、二次レンズ200において、中間部205bを含む垂直軸Axに垂直な方向での横断面(図7Bに示した矢印7F−7Fの位置)は、外周形状206b(図7F)を有する。入射部201は、外周形状206bに対応する位置で、中間部205b(平面)と、中間部205aによる曲面を有する。したがって、外周形状206bは、直線部208sと曲線部208cとを有する形状となる。
なお、曲線部208cは、中間部205aが有する半球体の表面形状(円の一部である円弧)と一致する。したがって、光Lcに対して通常のレンズ作用を施すことができ、集光と屈折の均衡を図ることができる。
二次レンズ200が無い場合を想定すると、集光レンズ2によって集光された光Lcの内の光Lcgは、直進して太陽電池セル3から外れる。しかし、二次レンズ200が存在することから、光Lcgは、表面を平面とされた中間部205bにおける屈折作用によって、光Lcfとして太陽電池セル3に到達し、光電変換に寄与する(図7D、図7F)。なお、光Lcは、平面である中間部205bに対して斜交して入力されることから、屈折作用は、側面視(図7D)および平面視(図7F)の両方で生じる。
屈折の度合いは、光Lcと外周形状206b(中間部205b)との相関位置によって変動し、例えば直進が想定される光Lcnは、外周形状206bによる屈折によって光Lcmとなり、太陽電池セル3の中央付近に光Lcが過度に集中することを抑制できる。
上記したとおり、本実施の形態に係る二次レンズ200は、太陽電池セル3と、光Lcを集光して太陽電池セル3に照射する集光レンズ2とを備える集光型太陽光発電装置10に用いられる二次レンズ200であって、光Lcが入射される入射部201と、入射部201に入射された光Lcを太陽電池セル3へ出射する出射部202とを備える。また、入射部201は、集光レンズ2に対向する頂部204と、頂部204と出射部202との間に位置する中間部205とを備え、中間部205は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での横断面の面積が頂部204から出射部202の方へ近づくに従って増加し、少なくとも一部の横断面における外周形状206(外周形状206b(図7F))が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状である。
したがって、本実施の形態に係る二次レンズ200は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での中間部205(中間部205a、205b)の横断面の面積が頂部204から出射部202にかけて増加(単調増加)し、また、少なくとも一部の横断面の外周形状206(外周形状206b)が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状であることから、集光レンズ2によって二次レンズ200に向けて集光された光Lcが中間部205の外周形状206(外周形状206b)によって屈折するので、集光された光Lcが太陽電池セル3の中央付近で過度に集中することを防止して太陽電池セル3の電気特性の良さを示すFF(曲線因子)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上することができる。
また、二次レンズ200では、外周形状206bは、直線部208sと曲線部208cを有し、外周形状206bの外周長の半分以上が直線部208sであることが好ましい。したがって、二次レンズ200は、集光レンズ2が二次レンズ200に向けて集光した光Lcを外周形状206bにおける直線部208sで屈折させることが可能となることから、外周形状206bが多角形でない場合でも外周長の半分以上を占める直線部208sにおいて光Lcを屈折させるので、集光された光Lcが太陽電池セル3の中央付近で過度に集中することを確実に防止し、集光の緩和を図ることができる。
二次レンズ200では、中間部205の表面の少なくとも一部は、平面(中間部205b)であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、中間部205bの表面が平面を備えることから、中間部205bの横断面における外周形状206bを垂直軸Axに垂直な平面で切断した集光レンズ2の断面の縁形状2eに対する相似形と異なる形状とすることができる。
二次レンズ200では、中間部205の表面の少なくとも一部は、曲面(中間部205a)であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、中間部205(中間部205a)の表面が曲面を備えることから、太陽電池セル3に向けて集光された光Lcの一部を効率良く太陽電池セル3に導くことができるので、入射光の角度ずれ、太陽電池セル3の組み付け誤差などによる出力電流の低下を抑制し、太陽電池セル3の発電量を向上させる。つまり、屈折による太陽光の集中緩和に対して、二次レンズ200の他の役割でもある集光特性の均衡を図ることができる。
二次レンズ200では、曲面(中間部205a)は、頂部204に近い側における外周形状206a(外周形状206)が垂直軸Axを中心とした円形であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、頂部204に近い側での横断面の外周形状206aが垂直軸Axを中心とした円形であることから、光Lcが最も集中する二次レンズの中心領域をより集光効率の高い状態とすることができるので、集光の精度を向上させて出力電流の低下を防止して太陽電池セル3の発電量を向上させる。
二次レンズ200では、外周形状206の少なくとも一部(外周形状206b)が垂直軸Axを中心とした円の一部を構成する円弧(図7Fで示す中間部205a)であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、外周形状206bの一部が垂直軸Axを中心とした円の一部を構成する円弧であることから、集光レンズ2によって集光された光Lcを効率よく太陽電池セル3へ導光することができるので、入射光の角度ずれ、組付け誤差などによる出力電流の低下を抑制し、併せて、円弧以外の部分での屈折による光Lcの集中緩和を施すことによって、太陽電池セル3の発電効率を更に向上させる。
二次レンズ200では、中間部205の表面は稜線部207を有し、稜線部207は面取りがされていることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、中間部205が有する稜線に対して面取りを施してあることから、稜線部207における光散乱による光学的な損失を回避することができ、また、生産工程での取り扱い時の損傷(割れ、欠けなどのチッピング)の発生を防止することができる。
二次レンズ200では、頂部204に近い側の横断面の外周形状206a(図7E)と出射部202に近い側の横断面の外周形状206b(図7F)とは、互いに相似形と異なることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、中間部205の頂部204側と出射部202側とにおける光学特性を異ならせることから、集光レンズ2で屈折された入射光が波長によって入射位置が異なる特性を利用して光集中の緩和と集光効率の向上とを均衡させることができる。
二次レンズ200では、中間部205の表面の傾きは、出射部202に近い側が頂部204に近い側に比べて大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、頂部204側の中間部205の傾斜に比べて出射部202側の中間部205の傾斜が大きいことから、二次レンズ200を適用しない場合に太陽電池セル3(受光面)の中心から遠い位置に到達する光Lcを垂直軸Axに沿う方向で太陽電池セル3に向けてより急な角度で屈折させるので、集光効率を向上させる。また、中間部205の表面において、異なる傾斜を有する頂部204側と出射部202側との両方で光Lcを屈折させることから、焦点位置を垂直軸Ax方向で変動させて垂直軸Ax方向(垂直方向)での光Lcの集中を緩和することができる。なお、中間部205の表面の傾きは、実施の形態1の場合と同様に定義することができる。
より具体的には、二次レンズ200では、出射部202に近い側の表面傾斜角である第1傾斜角θ3(図7B)は、頂部204に近い側の表面傾斜角である第2傾斜角θ4(図7B)より大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、中間部205における出射部202側の表面(例えば中間部205b)が有する第1傾斜角θ3を中間部205における頂部204側の表面(中間部205a)が有する第2傾斜角θ4より大きくすることから、二次レンズ200が無い場合に太陽電池セル3から遠い位置に到達する光Lc(光Lcg)をより急な角度で屈折するので、集光効率を向上することができる。
二次レンズ200では、頂部204は、凸状の曲面であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、頂部204が曲面であることから、全体としての光Lcの集中を緩和した状態で、集光レンズ2によって頂部204に集光された光Lcを効率よく太陽電池セル3へ導光するので、FFの低下を抑制すると共に入射された光Lcの角度ずれ、太陽電池セル3の位置ずれなどによる出力電流の低下を抑制して太陽電池セル3の発電量を増加させることができる。
また、二次レンズ200では、頂部204は、平面であっても良い。この構成によれば、二次レンズ200は、頂部204が平面であることから、太陽電池セル3へ向けて集光された光Lcを過剰に屈折させることなく確実に太陽電池セル3へ導光するので集光効率を向上することができ、また、二次レンズ200としてのレンズ効果による光Lcの集中を抑制することができるので、FFの低下を更に抑制する。
二次レンズ200では、出射部202と中間部205との間に配置されて中間部205と一体化された基台部203を備えることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、出射部202と中間部205との間に配置されて中間部205と一体化された基台部203を備えることから、基台部203を利用して二次レンズ200を取り扱うことができるので、二次レンズ200の光学的特性を損なうことなく製造工程での取り扱い、成型などが容易となって製造工程を合理化でき、生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。
二次レンズ200では、出射部202および基台部203は、外周が四角形とされていることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、出射部202および基台部203の外周が四角形とされていることから、製造工程で多数個を効率的に配列して製造することが可能となり、生産効率を向上させて部材コストを低減することができる。また、出射部202および基台部203における四角形は、完全な四角形である必要は無く、面取りをされた略四角形であっても良く、また、中間部205aの下端に続く角部203c(図7A参照)のような曲面を有していても良い。
二次レンズ200では、基台部203の高さは、0.5mm以上であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ200は、実施の形態1に係る二次レンズ100と同様の作用効果を生じる。
二次レンズ200は、二次レンズ100と同様に反射防止膜を備えることが好ましい。また、二次レンズ200は、二次レンズ100と同様の透光性光学材料によって形成されることが好ましい。
次に、図8Aないし図8Cを参照して本実施の形態に係る二次レンズ200と二次比較レンズ17との光学特性(光強度分布)を比較する。
図8Aは、二次比較レンズ17の形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。
図8Bは、二次比較レンズ17を側面から見た状態で示す側面図である。
図8Cは、図8Bの矢印8C−8Cの位置で二次比較レンズ17の断面を示す断面図である。
二次比較レンズ17は、本実施の形態に係る二次レンズ200の中間部205bを除いた形状とされている。したがって、基本的な形状は、半球体であり、レンズ作用を有する入射部17c、入射部17cを支持する基台部17bを備える。また、垂直軸Axに垂直な方向の平面での横方向断面17dが全て円形(図8C)である。
太陽電池セル3のセル面内での光強度の最大値について、二次レンズ200と二次比較レンズ17とを比較した。その結果、二次レンズ200を用いた場合における光強度は、二次比較レンズ17を用いた場合よりも、約20%低減することができた。
<実施の形態3>
図9Aないし図9Cを参照して本実施の形態に係る二次レンズ300について説明する。なお、本実施の形態は、実施の形態1、実施の形態2に対して二次レンズ300の形状、作用が異なるだけであり、主に二次レンズ300について二次レンズ100(実施の形態1)、二次レンズ200(実施の形態2)と異なる事項を説明する。また、集光型太陽光発電装置10、集光型太陽光発電モジュール10M、太陽電池実装体1については、実施の形態1、実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
図9Aは、実施の形態3における二次レンズ300の形状を斜め上方から見た状態で示す斜視図である。
図9Bは、図9Aに示した二次レンズ300を側面から見た状態で示す側面図である。
図9Cは、図9Aに示した矢印9C−9Cの位置での二次レンズ300における外周形状306の状態を示す断面図である。
本実施の形態に係る二次レンズ300は、集光型太陽光発電装置10に用いられ、光Lcが入射される入射部301と、入射部301に入射された光Lcを太陽電池セル3へ出射する出射部302とを備える。また、入射部301は、集光レンズ2に対向する頂部304と、頂部304と出射部302との間に位置する中間部305とを備える。中間部305は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での横断面の面積が頂部304から出射部302の方へ近づくに従って増加し、少なくとも一部の横断面における外周形状306(図9C)が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状である。つまり、外周形状306は、矩形(四角形)であり、縁形状2e(円)の相似形とは異なる形状である。なお、出射部302と中間部305との間には、基台部303が配置されている。
二次レンズ300は、相互に直交する例えば2つの平面の交差部を垂直軸Axと重ねたとき、垂直軸Axを中心に平面で4等分された対称的な立体で構成され、中間部305の表面は、基台部303から頂部304に渡って凸状に湾曲する曲面とされている。また、4等分された中間部305が有する4つの表面(曲面)は、垂直軸Axに垂直な平面で切断したときに、四角形の断面(図9C)が得られる曲面とされている。また、4つの曲面の間には稜線部307が形成されている。
二次レンズ300は、垂直軸Axに垂直な平面で切断したときに、四角形の断面が得られることから、曲面を正面とする側面図(図9B)では、稜線部307がそのまま曲面(中間部305)の湾曲状態を示す。稜線部307の湾曲状態で示すとおり、中間部305の表面は、例えば楕円の一部で形成することができる。また、曲率の異なる曲面を組み合わせて形成することも可能である。
また、二次レンズ300は、4等分より多い等分(6等分、8等分など)で対称的に配置された曲面を備えることも可能である。
上記したとおり、本実施の形態に係る二次レンズ300は、太陽電池セル3と、光Lcを集光して太陽電池セル3に照射する集光レンズ2とを備える集光型太陽光発電装置10に用いられる二次レンズ300であって、光Lcが入射される入射部301と、入射部301に入射された光Lcを太陽電池セル3へ出射する出射部302とを備える。また、入射部301は、集光レンズ2に対向する頂部304と、頂部304と出射部302との間に位置する中間部305とを備え、中間部305は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での横断面の面積が頂部304から出射部302の方へ近づくに従って増加し、少なくとも一部の横断面における外周形状306(図9C。四角形)が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形(円。図2B、図3B)と異なる形状である。
したがって、本実施の形態に係る二次レンズ300は、集光レンズ2の中心2cおよび太陽電池セル3の中心3cを通る直線で画定される垂直軸Axに垂直な方向での中間部305の横断面の面積が頂部304から出射部302にかけて増加(単調増加)し、また、少なくとも一部の横断面の外周形状306が集光レンズ2の光学屈折面H1を垂直軸Axに垂直な平面で切断した断面の縁形状2eの相似形と異なる形状であることから、集光レンズ2によって二次レンズ300に向けて集光された光Lcが中間部305の外周形状306によって屈折するので、集光された光Lcが太陽電池セル3の中央付近で過度に集中することを防止して太陽電池セル3の電気特性の良さを示すFF(曲線因子)の低下を抑制し、太陽電池セルの発電効率を向上することができる。
また、二次レンズ300では、外周形状306は、多角形(四角形)であることが好ましい。したがって、二次レンズ300は、外周形状306が多角形であることから、集光された光Lcの多くを多角形の各辺で屈折させることができるので、確実に集光の緩和を図ってFFの低下を更に抑制する。なお、多角形は、4角形の他、6角形、8角形などとすることができる。
二次レンズ300では、中間部305の表面の少なくとも一部は、曲面であることが好ましい。この構成によって、二次レンズ300は、中間部305の表面が曲面を備えることから、太陽電池セル3に向けて集光された光Lcの一部を効率良く太陽電池セル3に導くことができるので、入射光の角度ずれ、太陽電池セル3の組み付け誤差などによる出力電流の低下を抑制し、太陽電池セル3の発電量を向上させる。つまり、屈折による太陽光の集中緩和に対して、二次レンズ300の役割でもある集光特性の均衡を図ることができる。
二次レンズ300では、中間部305の表面は稜線部307を有し、稜線部307は面取りがされていることが好ましい。この構成によって、二次レンズ300は、中間部305が有する稜線に対して面取りを施してあることから、稜線部307における光散乱による光学的な損失を回避することができ、また、生産工程での取り扱い時の損傷の発生を防止することができる。
二次レンズ300では、中間部305の表面の傾きは、出射部302に近い側が頂部304に近い側に比べて大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ300は、頂部304側の中間部305の傾斜に比べて出射部302側の中間部305の傾斜が大きいことから、二次レンズ300を適用しない場合に太陽電池セル3(受光面)の中心から遠い位置に到達する光Lcを垂直軸Axに沿う方向で太陽電池セル3に向けてより急な角度で屈折させるので、集光効率を向上させる。また、中間部305の表面において、異なる傾斜を有する頂部304側と出射部302側との両方で光Lcを屈折させることから、焦点位置を垂直軸Ax方向で変動させて垂直軸Ax方向(垂直方向)での光Lcの集中を緩和することができる。なお、中間部305aの表面の傾きは、中間部305の表面と垂直軸Axに垂直な平面との間の角度で傾斜の度合い(緩急)を定義することができる。
より具体的には、二次レンズ300では、出射部302に近い側の表面傾斜角である第1傾斜角θ5(図9B。第1傾斜角θ5<90度)は、頂部304に近い側の表面傾斜角である第2傾斜角θ6(図9B)より大きいことが好ましい。この構成によって、二次レンズ300は、中間部305における出射部302側の表面が有する第1傾斜角θ5を中間部305における頂部304側の表面が有する第2傾斜角θ6より大きくすることから二次レンズ300が無い場合に太陽電池セル3から遠い位置に到達する光Lcをより急な角度で屈折するので、集光効率を向上することができる。
二次レンズ300では、頂部304は、平面であっても良い。つまり、頂部304に対応する部分を垂直軸Axに垂直な平面で切断して形成することができる。この構成によって、二次レンズ300は、頂部304が平面であることから、太陽電池セル3へ向けて集光された光Lcを過剰に屈折させることなく確実に太陽電池セル3へ導光するので集光効率を向上することができ、また、二次レンズ300としてのレンズ効果による光Lcの集中を抑制することができるので、FFの低下を更に抑制する。
二次レンズ300では、頂部304は、凸状の曲面であっても良い。この構成によって、二次レンズ300は、頂部304が曲面であることから、全体としての光Lcの集中を緩和した状態で、集光レンズ2によって頂部304に集光された光Lcを効率よく太陽電池セル3へ導光するので、FFの低下を抑制すると共に入射された光Lcの角度ずれ、太陽電池セル3の位置ずれなどによる出力電流の低下を抑制して太陽電池セル3の発電量を増加させることができる。なお、二次レンズ300の頂部304における曲面は、4つの曲面である(図9A)が、単一の曲面とすることもできる。
二次レンズ300では、出射部302と中間部305との間に配置されて中間部305と一体化された基台部303を備えることが好ましい。基台部303は、二次レンズ100、二次レンズ200と同様の構成とすることが可能であり、また、二次レンズ100、二次レンズ200と同様な作用効果が得られる。
二次レンズ300は、二次レンズ100、二次レンズ200と同様に反射防止膜を備えることが好ましい。また、二次レンズ300は、二次レンズ100、二次レンズ200と同様の透光性光学材料によって形成されることが好ましい。
二次レンズ300によれば、実施の形態1に係る二次レンズ100、実施の形態2に係る二次レンズ200と同様の効果が得られる。
なお、実施の形態1ないし実施の形態3は、相互に技術的な矛盾が生じない範囲で相互に適用することが可能である。
1 太陽電池実装体
2、2s 集光レンズ
2c 中心
2e、2se 縁形状
3 太陽電池セル
3c 中心
4 レシーバ基板
5 保持プレート
6 モジュールフレーム
10 集光型太陽光発電装置
10M 集光型太陽光発電モジュール
12 透光性材料充填部
100 二次レンズ
101 入射部
102 出射部
102c 中心
103 基台部
104 頂部
104c 中心
105 中間部
105a 中間部
105b 中間部
106 外周形状
106a 外周形状
106b 外周形状
107 稜線部
200 二次レンズ
201 入射部
202 出射部
202c 中心
203 基台部
203c 角部
204 頂部
204c 中心
205 中間部
205a 中間部
205b 中間部
206 外周形状
206a 外周形状
206b 外周形状
207 稜線部
208c 曲線部
208s 直線部
300 二次レンズ
301 入射部
302 出射部
302c 中心
303 基台部
304 頂部
304c 中心
305 中間部
306 外周形状
307 稜線部
Ax 垂直軸(光軸)
H1、H1s 光学屈折面
L1 辺寸法(集光レンズ)
L2 セル寸法(太陽電池セル)
L3 レンズ幅(二次レンズ)
Lc 光(太陽光)
nD 屈折率(D線屈折率)
Wd 作動距離
θ1、θ3、θ5 第1傾斜角
θ2、θ4、θ6 第2傾斜角

Claims (24)

  1. 太陽電池セルと、光を集光して前記太陽電池セルに照射する集光レンズとを備える集光型太陽光発電装置に用いられる二次レンズであって、
    前記光が入射される入射部と、前記入射部に入射された前記光を前記太陽電池セルへ出射する出射部とを備え、
    前記入射部は、前記集光レンズに対向する頂部と、前記頂部と前記出射部との間に位置する中間部とを備え、
    前記中間部は、
    前記集光レンズの中心および前記太陽電池セルの中心を通る直線で画定される垂直軸に垂直な方向での横断面の面積が前記頂部から前記出射部の方へ近づくに従って増加し、
    少なくとも一部の前記横断面における外周形状が前記集光レンズの光学屈折面を前記垂直軸に垂直な平面で切断した断面の縁形状の相似形と異なる形状であること
    を特徴とする二次レンズ。
  2. 請求項1に記載の二次レンズであって、
    前記外周形状は、多角形であること
    を特徴とする二次レンズ。
  3. 請求項1に記載の二次レンズであって、
    前記外周形状は、直線部と曲線部を有し、前記外周形状の外周長の半分以上が前記直線部であること
    を特徴とする二次レンズ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記中間部の表面の少なくとも一部は、平面であること
    を特徴とする二次レンズ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記中間部の表面の少なくとも一部は、曲面であること
    を特徴とする二次レンズ。
  6. 請求項5に記載の二次レンズであって、
    前記曲面は、前記頂部に近い側における前記外周形状が前記垂直軸を中心とした円形であること
    を特徴とする二次レンズ。
  7. 請求項4から請求項6までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記外周形状の少なくとも一部が前記垂直軸を中心とした円の一部を構成する円弧であること
    を特徴とする二次レンズ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記中間部の表面は稜線部を有し、前記稜線部は面取りがされていること
    を特徴とする二次レンズ。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記頂部に近い側の前記横断面の外周形状と前記出射部に近い側の前記横断面の外周形状とは、互いに相似形と異なること
    を特徴とする二次レンズ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記中間部の表面の傾きは、前記出射部に近い側が前記頂部に近い側に比べて大きいこと
    を特徴とする二次レンズ。
  11. 請求項10に記載の二次レンズであって、
    前記出射部に近い側の表面傾斜角である第1傾斜角は、前記頂部に近い側の表面傾斜角である第2傾斜角より大きいこと
    を特徴とする二次レンズ。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記頂部は、平面であること
    を特徴とする二次レンズ。
  13. 請求項1から請求項11までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記頂部は、凸状の曲面であること
    を特徴とする二次レンズ。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記出射部と前記中間部との間に配置されて前記中間部と一体化された基台部を備えること
    を特徴とする二次レンズ。
  15. 請求項14に記載の二次レンズであって、
    前記出射部および前記基台部は、外周が四角形とされていること
    を特徴とする二次レンズ。
  16. 請求項14または請求項15に記載の二次レンズであって、
    前記基台部の高さは、0.5mm以上であること
    を特徴とする二次レンズ。
  17. 請求項1から請求項16までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    前記入射部は、表面に反射防止膜を備えること
    を特徴とする二次レンズ。
  18. 請求項1から請求項17までのいずれか一つに記載の二次レンズであって、
    透光性光学材料によって形成され、前記透光性光学材料は、D線に対する屈折率が、1.35より大きく、1.80より小さく、前記屈折率の温度依存性の絶対値が1×10-4より小さいこと
    を特徴とする二次レンズ。
  19. 集光レンズによって集光された光が入射される二次レンズと、前記二次レンズに対向して配置され前記二次レンズから出射された光を光電変換する太陽電池セルと、前記太陽電池セルが実装されたレシーバ基板とを備える太陽電池実装体であって、
    前記二次レンズは、請求項1から請求項18までのいずれか一つに記載の二次レンズであり、
    前記二次レンズと前記太陽電池セルとの間に透光性材料が充填された透光性材料充填部を備えること
    を特徴とする太陽電池実装体。
  20. 請求項19に記載の太陽電池実装体であって、
    前記透光性材料充填部の厚さは、0.3mm以上2mm以下であること
    を特徴とする太陽電池実装体。
  21. 光を集光する集光レンズと、前記集光レンズから入射された光を出射する二次レンズと、前記二次レンズから出射された光を光電変換する太陽電池セルとを備えた集光型太陽光発電装置であって、
    前記二次レンズは、請求項1から請求項18までのいずれか一つに記載の二次レンズであること
    を特徴とする集光型太陽光発電装置。
  22. 請求項21に記載の集光型太陽光発電装置であって、
    前記垂直軸に垂直な方向で前記集光レンズが有する辺寸法をL1とし、前記垂直軸に垂直な方向で前記太陽電池セルが有するセル寸法をL2とし、前記集光レンズと前記太陽電池セルとの間の作動距離をWdとした場合に、
    前記二次レンズの頂部と前記垂直軸とが交差する点から前記太陽電池セルの受光面との間の二次集光距離をDdとしたとき、Ddは、Wd・L2/L1の1.2倍ないし1.8倍であること
    を特徴とする集光型太陽光発電装置。
  23. 集光型太陽光発電装置を複数組み合わせて形成された集光型太陽光発電モジュールであって、
    前記集光型太陽光発電装置は、請求項21または請求項22に記載の集光型太陽光発電装置であり、
    前記集光レンズは、単一の透光性基板に複数配置され、前記太陽電池セルは、単一の保持プレートに複数配置されていること
    を特徴とする集光型太陽光発電モジュール。
  24. 請求項23に記載の集光型太陽光発電モジュールであって、
    前記複数の太陽電池セルは、それぞれがレシーバ基板に個別に搭載され、複数の前記レシーバ基板は、前記保持プレートに搭載されていること
    を特徴とする集光型太陽光発電モジュール。
JP2012146070A 2012-03-30 2012-06-28 二次レンズ、太陽電池実装体、集光型太陽光発電装置、および集光型太陽光発電モジュール Pending JP2014010251A (ja)

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