JP6649752B2 - 圧縮成形方法及び圧縮成形装置 - Google Patents
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Description
ワークをクランプする上型クランパ及び下型クランパと、前記上型クランパに囲まれて配置された上型キャビティブロック及び前記下型クランパに囲まれて配置された下型キャビティブロックと、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを各々支持すると共に前記上型クランパ及び下型クランパのうち少なくとも一方をフローティング支持する上型ベースブロック及び下型ベースブロックと、を備えた一対のモールド金型に各々形成される上型キャビティ及び下型キャビティに樹脂材を各々供給して圧縮成形する圧縮成形方法であって、前記ワーク上に第一樹脂材を供給する工程と、型開きした前記モールド金型の前記下型キャビティ内に第二樹脂材を供給する工程と、前記第二樹脂材が供給された下型に前記ワークを搬入し、型開閉ユニットにより型締めして前記上型クランパ及び下型クランパでクランプすると共に閉鎖されたキャビティ空間を減圧する工程と、前記型開閉ユニットとは別に少なくともいずれか一方のキャビティブロックを押動する駆動伝達ユニットを有し、前記型開閉ユニットにより型締めして前記ワークを前記上型クランパ及び下型クランパでクランプした後、前記上型キャビティ及び下型キャビティ内の樹脂圧を圧力センサにより各々計測し、各圧力センサにより計測された樹脂圧を監視しながら、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを前記上型クランパ及び下型クランパに対して各々相対移動させ前記駆動伝達ユニットによって少なくともいずれか一方の前記キャビティブロックをキャビティ容積が減少する向きに押動する工程と、前記上型キャビティ及び下型キャビティ内の樹脂圧を圧力センサにより各々計測し、各圧力センサにより計測された樹脂圧が所定樹脂圧に到達すると前記上型クランパに対する前記上型キャビティブロックの相対移動及び前記下型クランパに対する前記下型キャビティブロックの相対移動並びに前記駆動伝達ユニットによる前記キャビティブロックの押動を完了し、最終的な上型及び下型キャビティブロックの高さ位置を維持しながら前記第一樹脂材及び第二樹脂材を加熱硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
また、上下キャビティ容積の減少を、モールド金型の型締め動作と駆動伝達ユニットによるキャビティブロックの押動を並行することにより実現できるので、装置構成を複雑化大型化することなく圧縮成形が行える。
これにより、ワークを上型クランパ及び下型クランパによってクランプした状態でワークに作用する過度のクランプ力や過度の樹脂圧をコイルばねの撓みにより吸収することができる。
この場合には、駆動源から駆動伝達ユニットを介して上型及び下型キャビティブロックへ各々駆動伝達して上下キャビティ容積を減少させて最終的なキャビティ高さにすることができ、制御性が向上する。
これにより、上型キャビティ及び下型キャビティの容積を同時に減少させて樹脂の充填バランスを取りながら樹脂モールドすることができ、ワークに反りや変形は発生せず成形品質を向上させることができる。また、一回のモールド工程で、ワークに仕切られて当該ワーク両面に形成されるキャビティに樹脂モールドすることができ、生産性を向上させることができる。
特に、ワーク両面に形成された上型キャビティ及び下型キャビティの樹脂圧を圧力センサにより監視しながらキャビティ容積を減少させるので、上型キャビティ及び下型キャビティへの樹脂の充填バランスを取りながら樹脂モールドすることができる。また、上型キャビティ及び下型キャビティに所定樹脂圧を加えることで未充填エリアを無くして樹脂モールドすることができる。
これにより、可動ブロックを、キャビティブロックがベースブロックに当接した押動待機位置からキャビティブロックをベースブロックより離間させた押動位置へ移動させてキャビティ容積を減少させることで、キャビティ内の溶融樹脂に樹脂圧を加えて成形品質を均一にすることができる。
これにより、モールド金型に減圧空間を形成する吸引路等を形成する必要はなくなるため金型構成を簡素化して圧縮成形することができる。
ワークWの搬送ユニット4による保持構成はクランプに限らず、ワーク外周縁部チャック爪により挟持してもよい。
尚、搬送ユニット4は、ワークWのみをモールド金型に搬入してもよいし、搬送ユニット4ごとモールド金型に搬入して圧縮成形するようにしてもいずれでもよい。
次に、圧縮成形装置の一例について、図3を参照して説明する。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えている。
上型6の構成について説明する。上型ベースブロック7には上型キャビティブロック8が支持されている。上型キャビティブロック8の周囲を囲んで上型クランパ9が設けられている。上型クランパ9は、上型ベースブロック7からコイルばね10を介して吊り下げ支持されている。上型キャビティブロック8とこれを囲んで配置された上型クランパ9により上型キャビティ11が形成される。上型キャビティブロック8は、型開閉動作によりコイルばね10が押し縮められることにより上型クランパ9に対して相対移動可能に設けられている。尚、上型クランパ9と上型キャビティブロック8との摺動面には、シール材、樹脂リング等が設けられていてもよく、或いは上型キャビティ11が、後述するリリースフィルム(以下単に「フィルム」という)に覆われていてもよい。フィルムは、耐熱性を有するもので、金型面より容易に剥離するものであって、柔軟性、伸展性を有するもの、例えば、PTFE、ETFE、PET、FEPフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリジン等を主成分とした単層膜又は複層膜が好適に用いられる。
また、下型クランパ15のクランプ面には、搬送ユニット4がワークWを搬入する際に逃げとなる逃げ凹部15aが形成されている。また上型クランパ9を支持するコイルばね10と下型クランパ15を支持するコイルばね16のばね力は同等のものが用いられる。下型キャビティブロック14には、ヒーター14aが内蔵されている。
先ず、図2(B)において、搬送ユニット4にクランプされたワークW上に第一樹脂材R1を供給する。次いで、図2(C)に示すように、搬送ユニット4に予熱ユニット5を重ね合わせてワークW及び第一樹脂材R1を予熱する。この予熱工程は、省略してもよい。
また、下型クランパ15が下型キャビティブロック14に対してわずか下降(下型コイルばね16が加圧により縮む)することにより下型キャビティ17の体積が小さくなり、第2樹脂R2が溶融し始めると共に部品に接触、埋没し始める。
また、上型及び下型キャビティ11,17容積の減少を、モールド金型の型締め動作と駆動伝達ユニットによるキャビティブロックの押動により実現できるので、装置構成を複雑化大型化することなく圧縮成形が行える。
また、上型ベースブロック7と上型クランパ9間は、一定の間隔で止まるようなストッパを入れても良い。同様に、下型ベースブロック13と下型クランパ15間は、一定の間隔で止まるようなストッパを入れても良い。
次に、圧縮成形装置の他例について、図9乃至図13を参照して説明する。第一実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えている。第一実施例と異なる点は、上型及び下型キャビティブロック8,14の周囲を囲んで配置された上型及び下型クランパ9,15のうち、下型クランパ15は、下型ベースブロック13に支持固定されており、上型クランパ9のみが上型ベースブロック7に対してコイルばね10により吊り下げ支持されている。
次に、圧縮成形装置の他例について、図15乃至図19を参照して説明する。第一実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えている。第一実施例と異なる点は、上型及び下型キャビティブロック8,14の周囲を囲んで配置された上型及び下型クランパ9,15を支持するコイルばね10,16において、下型クランパ15をフローティング支持するコイルばね16のばね力が、上型クランパ9を吊り下げ支持するコイルばね10より大きいものが用いられている点が異なる。
次に、圧縮成形装置の他例について、図20乃至図25を参照して説明する。第一実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えている。第一実施例と異なる点は、可動ブロック20及び押圧ブロック19の配置が、下型12ではなく上型6とした点が異なっている。
次に、圧縮成形装置の他例について、図26を参照して説明する。第一実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えている。第一実施例と異なる点は、可動ブロック20及び押圧ブロック19を下型12のみならず上型6にも配置した点が異なっている。
この場合には、駆動源から駆動伝達ユニットU1,U2を介して上型及び下型キャビティブロック8,14へ各々駆動伝達して上型及び下型キャビティ11,17の容積を減少させ、上型及び下型キャビティブロック8,14を各々最終的なキャビティ高さ位置にすることができ、制御性が向上する。
次に、圧縮成形装置の他例について、図27を参照して説明する。第五実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えており、可動ブロック20及び押圧ブロック19は下型12のみならず上型6にも配置されている。
上記構成によれば、上型キャビティ11及び下型キャビティ17に樹脂汚れや樹脂漏れが発生しないので金型メンテナンスが容易になる。
次に、圧縮成形装置の他例について、図28を参照して説明する。第五実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。圧縮成形装置は、開閉可能な上型6及び下型12(モールド金型)を備えており、可動ブロック20及び押圧ブロック19は下型12のみならず上型6にも配置されている。
また、上型及び下型キャビティ11,17の容積の減少を、モールド金型の型締め動作と駆動伝達ユニットUによるキャビティブロック8,14の押動を並行することにより実現できるので、装置構成を複雑化大型化することなく圧縮成形が行える。
また、上述した実施例は基板2の上に第一樹脂材R1を乗せてから金型に搬送したが、金型内に基板2をセットした後に第一樹脂材R1を基板2上に塗布しても良い。
Claims (6)
- ワークをクランプする上型クランパ及び下型クランパと、前記上型クランパに囲まれて配置された上型キャビティブロック及び前記下型クランパに囲まれて配置された下型キャビティブロックと、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを各々支持すると共に前記上型クランパ及び下型クランパのうち少なくとも一方をフローティング支持する上型ベースブロック及び下型ベースブロックと、を備えた一対のモールド金型に各々形成される上型キャビティ及び下型キャビティに樹脂材を各々供給して圧縮成形する圧縮成形方法であって、
前記ワーク上に第一樹脂材を供給する工程と、
型開きした前記モールド金型の前記下型キャビティ内に第二樹脂材を供給する工程と、
前記第二樹脂材が供給された下型に前記ワークを搬入し、型開閉ユニットにより型締めして前記上型クランパ及び下型クランパでクランプすると共に閉鎖されたキャビティ空間を減圧する工程と、
前記型開閉ユニットとは別に少なくともいずれか一方のキャビティブロックを押動する駆動伝達ユニットを有し、前記型開閉ユニットにより型締めして前記ワークを前記上型クランパ及び下型クランパでクランプした後、前記上型キャビティ及び下型キャビティ内の樹脂圧を圧力センサにより各々計測し、各圧力センサにより計測された樹脂圧を監視しながら、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを前記上型クランパ及び下型クランパに対して各々相対移動させ前記駆動伝達ユニットによって少なくともいずれか一方の前記キャビティブロックをキャビティ容積が減少する向きに押動する工程と、
前記各圧力センサにより計測された樹脂圧が所定樹脂圧に到達すると前記上型クランパに対する前記上型キャビティブロックの相対移動及び前記下型クランパに対する前記下型キャビティブロックの相対移動並びに前記駆動伝達ユニットによる前記キャビティブロックの押動を完了し、最終的な上型及び下型キャビティブロックの高さ位置を維持しながら前記第一樹脂材及び第二樹脂材を加熱硬化させる工程と、
を含むことを特徴とする圧縮成形方法。 - 前記上型キャビティブロックの周囲を囲んで配置された前記上型クランパ及び前記下型キャビティブロックの周囲を囲んで配置された前記下型クランパのうち、少なくとも一方はベースブロックに対してコイルばねにより支持されており、前記上型クランパ及び下型クランパが前記ワークをクランプした後、前記型開閉ユニットによる型締め動作の進行により前記コイルばねが押し縮められて相対的にキャビティ容積を圧縮する請求項1記載の圧縮成形方法。
- 前記駆動伝達ユニットは、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックに各々対応して設けられている請求項1又は2記載の圧縮成形方法。
- ワークをクランプする上型クランパ及び下型クランパと、前記上型クランパに囲まれて配置された上型キャビティブロック及び前記下型クランパに囲まれて配置された下型キャビティブロックと、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを各々支持すると共に前記上型クランパ及び下型クランパのうち少なくとも一方をフローティング支持する上型ベースブロック及び下型ベースブロックと、を備えた一対のモールド金型に各々形成される上型キャビティ及び下型キャビティに樹脂材を各々供給して圧縮成形する圧縮成形装置であって、
前記モールド金型の型開閉動作を行う型開閉ユニットと、前記モールド金型のうち少なくとも一方のキャビティブロックをキャビティ容積が減少する向きに押動する駆動伝達ユニットと、
前記上型キャビティ及び下型キャビティ内の樹脂圧を各々計測する圧力センサと、を備え、
第一樹脂材が前記ワーク上に供給され下型キャビティ内に第二樹脂材が供給され、前記型開閉ユニットの型締め動作で前記モールド金型に搬入された前記ワークが前記上型クランパ及び下型クランパによりクランプされた後、前記上型キャビティブロック及び下型キャビティブロックを前記上型クランパ及び下型クランパに対して各々相対移動させ前記駆動伝達ユニットによる少なくともいずれか一方のキャビティブロックを押動する動作を並行することによって前記上型及び下型キャビティの容積を減少させて圧縮成形が行われ、前記圧力センサにより各々計測された前記上型キャビティ及び下型キャビティ内の樹脂圧が所定樹脂圧に到達すると前記上型クランパに対する前記上型キャビティブロックの相対移動及び前記下型クランパに対する前記下型キャビティブロックの相対移動並びに前記駆動伝達ユニットの押動を停止させることを特徴とする圧縮成形装置。 - 前記駆動伝達ユニットは、少なくとも一方のベースブロックに複数設けられた挿入孔に、可動ブロックに突設された複数の押圧ブロックが端部をキャビティブロックに当接させて各々挿入されており、前記キャビティブロックが前記ベースブロックに当接した押動待機位置と複数の押圧ブロックの端部を前記ベースブロックの挿入孔より突出させて前記キャビティブロックを前記ベースブロックより離間させた押動位置との間で前記可動ブロックを移動させる請求項4記載の圧縮成形装置。
- 上型ベースブロックを支持する上型プラテン及び下型ベースブロックを支持する下型プラテンに前記モールド金型を囲んで配置され、型開き状態で互いに離間しており型締め動作により互いに重なり合う環状に形成された一対のチャンバーブロックを備え、前記モールド金型の型締め動作により形成されるチャンバー内に減圧空間を形成して圧縮成形する請求項4又は請求項5記載の圧縮成形装置。
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