JP2020185754A - 成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形精度を向上させると共に消費電力を低減できる成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法を提供する。【解決手段】上型UMと下型LMとを有する成形型本体Mと、上型UMと下型LMとの間に配置され、樹脂材料が供給されるキャビティMCを有するキャビティ部材CAと、キャビティ部材CAに設けられたヒータHと、成形型本体Mに対してキャビティ部材CAを離間させた状態に保持可能なフローティング機構5と、を備えている。【選択図】図3
Description
本発明は、成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法に関する。
チップが搭載された基板や基板を省略したウェハ等のワークは、一般的に樹脂封止することにより電子部品として用いられる。従来、ワークを樹脂封止する樹脂成形装置として、圧縮成形用のプレス機構を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のプレス機構は、上型と下型とで構成される成形型を備えており、この成形型にはヒータが内蔵されており、ヒータを用いて成形型を加熱することにより熱硬化樹脂をワークの表面で硬化させて樹脂成形する。この下型は、ベースとベースに固定されたキャビティ駒とキャビティ駒の側壁となる可動式のクランパとを有しており、ベースとクランパにヒータを内蔵している。
しかしながら、特許文献1に記載のプレス機構のように、上型や下型のベースとクランパにヒータを内蔵したとしても、熱容量の大きい成形型へと熱が拡散(放熱)されてしまう。その結果、ヒータから遠くなるほど温度が低下し、成形型やワークの各部位間の温度差に起因する膨張差によって歪みが発生し、樹脂成形品の樹脂厚にばらつきが生じ易い。特に、樹脂成形品の薄型化に伴い、成形する樹脂の厚みが0.1mm以下となった場合、公差を±10%に設定しても、0.01mm以下のばらつきで樹脂封止する必要があり、従来のプレス機構では対応が難しい。
また、例えば、成形型の加熱温度を175℃とした場合、型面の要求温度公差±3℃を維持するためには、ヒータへの電源投入後、一日程度経過した熱的安定状態となるまで生産を開始できない。その結果、成形型の加熱に多くの電力が消費され、成形型の大型化に伴って消費電力が更に増大する。
そこで、成形精度を向上させると共に消費電力を低減できる成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法が望まれている。
本発明に係る成形型の特徴構成は、上型と下型とを有する成形型本体と、前記上型と前記下型との間に配置され、樹脂材料が供給されるキャビティを有するキャビティ部材と、前記キャビティ部材に設けられたヒータと、前記成形型本体に対して前記キャビティ部材を離間させた状態に保持可能なフローティング機構と、を備えた点にある。
本発明に係る樹脂成形装置の特徴構成は、前記成形型と、前記成形型を型締めする型締め機構と、を備えた点にある。
本発明に係る樹脂成形品の製造方法の特徴構成は、前記成形型に成形対象物及び樹脂材料を供給する供給工程と、前記キャビティ部材を前記成形型本体から離間させた状態で前記ヒータに通電し、前記樹脂材料を加熱する加熱工程と、前記加熱工程の一部の期間において、前記成形型を型締めして前記キャビティ部材と前記成形型本体とを接触させて樹脂成形を行う成形工程と、を含む点にある。
本発明によれば、成形精度を向上させると共に消費電力を低減できる成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法を提供することができる。
以下に、本発明に係る成形型、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法の実施形態について、図面に基づいて説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
[装置構成]
チップが搭載された基板や基板を省略したウェハ等の成形対象物は樹脂封止することにより電子部品として用いられる。樹脂封止技術としては、コンプレッション方式(圧縮成形)やトランスファ方式等が挙げられるが、コンプレッション方式の方が、樹脂成形品(電子部品)の薄型化への対応が可能で生産性に優れている。このコンプレッション方式による成形対象物への樹脂封止方法の1つとして、離型フィルムに液状又は粉粒体状の樹脂を供給した後、プレス機構の成形型に離型フィルムを載置し、離型フィルム上の樹脂に成形対象物を浸し入れて樹脂成形することにより樹脂成形品を製造する方法が挙げられる。
チップが搭載された基板や基板を省略したウェハ等の成形対象物は樹脂封止することにより電子部品として用いられる。樹脂封止技術としては、コンプレッション方式(圧縮成形)やトランスファ方式等が挙げられるが、コンプレッション方式の方が、樹脂成形品(電子部品)の薄型化への対応が可能で生産性に優れている。このコンプレッション方式による成形対象物への樹脂封止方法の1つとして、離型フィルムに液状又は粉粒体状の樹脂を供給した後、プレス機構の成形型に離型フィルムを載置し、離型フィルム上の樹脂に成形対象物を浸し入れて樹脂成形することにより樹脂成形品を製造する方法が挙げられる。
従来のプレス機構は、成形型にヒータを内蔵しているため、熱容量の大きい成形型へと熱が拡散(放熱)されてしまう。その結果、ヒータから遠くなるほど温度が低下し、成形型や成形対象物の各部位間の温度差に起因する膨張差によって歪みが発生し、樹脂成形品の樹脂厚にばらつきが生じ易い。特に、樹脂成形品の薄型化に伴い、成形する樹脂の厚みが0.1mm以下となった場合、公差を±10%に設定しても、0.01mm以下のばらつきで樹脂封止する必要があり、従来のプレス機構では対応が難しい。また、例えば、成形型の加熱温度を175℃とした場合、型面の要求温度公差±3℃を維持するためには、ヒータへの電源投入後、一日程度経過した熱的安定状態となるまで生産を開始できない。その結果、成形型の加熱に多くの電力が消費され、成形型の大型化に伴って消費電力が更に増大する。
そこで、本実施形態では、成形精度を向上させると共に消費電力を低減できる成形型C、樹脂成形装置D及び樹脂成形品の製造方法を提供する。以下において、半導体チップが搭載された基板Sを成形対象物の一例として説明し、重力方向を下、重力方向とは反対方向を上として説明することがある。なお、図1に示すZ方向が上下方向であり、紙面手前側が上である。
図1には、樹脂成形装置Dの模式図が示されている。本実施形態における樹脂成形装置Dは、離型フィルム供給機構1と樹脂供給モジュール2と圧縮成形モジュール3と搬送機構4と制御部6とを備えている。圧縮成形モジュール3は、半導体チップが搭載された基板Sを液状樹脂又は粉粒体状樹脂(樹脂材料の一例、以下「液状樹脂」を代表として説明する)で樹脂封止するための成形型Cを含んでいる。制御部6は、樹脂成形装置Dの動作を制御するソフトウェアとして、HDDやメモリ等のハードウェアに記憶されたプログラムで構成されており、コンピュータのCPUにより実行される。つまり、制御部6は、離型フィルム供給機構1,樹脂供給モジュール2,圧縮成形モジュール3及び搬送機構4の動作を制御する。
なお、液状樹脂は、常温(室温)で液状の樹脂だけでなく、加熱により固形樹脂が溶融して液状となる溶融樹脂も含む。常温で液状となる液状樹脂は、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でも良い。熱硬化性樹脂は、常温では液状樹脂であり、加熱すると粘度が低下し、さらに加熱すると重合して硬化し、硬化樹脂となる。本実施形態における液状樹脂は、常温で速やかに流動しない程度の比較的高粘度の熱硬化性の樹脂であることが好ましい。
離型フィルム供給機構1は、圧縮成形モジュール3の内部に昇降可能に設けられており、離型フィルムFを後述するキャビティ部材CAの表面に供給する(密着させる)ことが可能である。離型フィルム供給機構1の詳細は後述する。
樹脂供給モジュール2は、樹脂材料供給機構21と樹脂ローダ22と真空引き機構23とを含んでいる。
樹脂材料供給機構21は、キャビティ部材CAのキャビティMCに液状樹脂を供給する。樹脂材料供給機構21は、レールRにより支持されており、樹脂ローダ22によりX方向に往復移動する。樹脂材料供給機構21は、吐出機構21aとシリンジ21bとノズル21cとが一体化されたディスペンサとして構成されている。吐出機構21aは、シリンジ21bに貯留された液状樹脂をノズル21cから吐出させる。この吐出機構21aは、サーボモータ(不図示)等の駆動力により直動するプランジャ(不図示)を有しており、このプランジャをシリンジ21bの内部で前進移動させることにより、液状樹脂がノズル21cから吐出される。本実施形態における樹脂材料供給機構21は、吐出機構21a,シリンジ21b及びノズル21cが互いに着脱可能に構成されており、例えば、液状樹脂を予め複数のシリンジ21bに貯留して保管しておき、容量の異なるシリンジ21bを選択して使用することができる。
また、樹脂材料供給機構21は、樹脂ローダ22により、鉛直面(YZ面)又は水平面(XY面)において、往復移動可能に構成されている。これにより、樹脂材料供給機構21は、キャビティ部材CA上に供給された離型フィルムFの表面に液状樹脂を均等に供給することが可能となっている。
樹脂ローダ22は、樹脂材料供給機構21を係止する。そして、樹脂ローダ22は、樹脂材料供給機構21を圧縮成形モジュール3まで移送し、キャビティ部材CA上にノズル21cが位置するように、樹脂材料供給機構21を移動させる。真空引き機構23は、圧縮成形モジュール3において成形型Cを型締めする直前にキャビティMCから空気を強制的に吸引して排出する。これにより、キャビティMC内に残留する空気や液状樹脂に含まれる気泡などが成形型Cの外部に排出される。
圧縮成形モジュール3は、樹脂封止前基板Saを樹脂封止して樹脂封止済基板Sb(樹脂成形品)を成形する。この圧縮成形モジュール3は、複数(本実施形態では3つ)設けられており、夫々の圧縮成形モジュール3を独立して装着又は取り外しできる。圧縮成形モジュール3の詳細は後述する。
搬送機構4は、樹脂封止前の半導体チップが実装された樹脂封止前基板Sa(成形対象物)を搬送すると共に、樹脂封止後の樹脂封止済基板Sb(樹脂成形品)を搬送する。搬送機構4は、基板ローダ41とロボットアーム42とを含んでいる。基板ローダ41は、その上に基板Sを載置することができる。基板Sは、樹脂封止前基板Sa又は樹脂封止済基板Sbである。基板ローダ41は、レールR上で、搬送機構4と圧縮成形モジュール3との間を移動することが可能である。樹脂封止前基板Saには、複数個の半導体チップが実装されている。樹脂封止済基板Sbでは、半導体チップが、液状樹脂が固化した樹脂(封止樹脂)により封止されている。ロボットアーム42は、第1収容部43から取り出した樹脂封止前基板Saの表裏を反転させることにより、チップ実装側を下方に向けて基板ローダ41に載置すると共に、樹脂封止済基板Sbを基板ローダ41から取り出し表裏を反転させることにより、封止樹脂側(チップ実装側)を上方に向けて第2収容部44に収容することができる。
以下、離型フィルム供給機構1を有する圧縮成形モジュール3について詳述する。図2に示すように、離型フィルム供給機構1は、リールに巻かれた使用前の離型フィルムFを上型UMと下型LMとの間(厳密には、一対のキャビティ部材CAの間)に送り出す送り出し機構13と、樹脂成形に使用された使用済みの離型フィルムFをリールに巻き取る巻き取り機構14とを有している。送り出し機構13とキャビティ部材CAとの間には、送り出し機構13から送り出された使用前の離型フィルムFに張力を加えるための送り出しローラ15が設けられている。キャビティ部材CAと巻き取り機構14との間には、上型UMとキャビティ部材CAとの間に搬送された使用済みの離型フィルムFに張力を加えるための巻き取りローラ16が設けられている。制御部6は、送り出し機構13に設けられたモータ(不図示)のトルク(回転速度)と巻き取り機構14に設けられたモータ(不図示)のトルク(回転速度)とを制御する。これにより、離型フィルムFの進行方向(−Y方向)に対して適度な張力を加えながら離型フィルムFを送り出し機構13から送り出すことができる。
図3に示すように、圧縮成形モジュール3は、下部固定盤31の四隅にタイバー32が立設されており、タイバー32の上端付近には矩形状の上部固定盤33が設けられている。下部固定盤31と上部固定盤33の間には矩形状の可動プラテン34が設けられている。可動プラテン34は、四隅にタイバー32が貫通する孔が設けられており、タイバー32に沿って上下に移動可能である。下部固定盤31の上には、可動プラテン34を上下に移動させる装置である型締め機構35が設けられている。型締め機構35は、可動プラテン34を上方に移動させることにより成形型Cの型締めを行ない、可動プラテン34を下方に移動させることにより成形型Cの型開きを行なうことができる。型締め機構35の駆動源は、特に限定されないが、例えば、サーボモータ等の電動モータを用いることができる。
成形型Cは、上型UMと下型LMとを有する成形型本体Mを含んでおり、上型UM及び下型LMは、互いに対向して配置される金型等で構成されている。下型LMは、基台LMaと、基台LMaから上型UMの方向に突出した凸状部位LMbとで形成されている。本実施形態における上型UM及び/又は下型LMのキャビティ部材CAに対向する面には、微小な凹凸加工が施されていることが好ましい。これにより、後述するキャビティ部材CAと成形型本体Mとの接触面積を小さくすることができる。なお、上側キャビティ部材CA1及び/又は下側キャビティ部材CA2の成形型本体Mに対向する面に、微小な凹凸加工を施しても良い。
本実施形態における成形型Cは、さらにキャビティ部材CAとシート状のヒータHとフローティング機構5とを含んでいる。成形型本体Mには、キャビティ部材CAを係止するボルト等で構成される係止機構B(上型UMにのみ図示し、下型LMには不図示)が設けられており、キャビティ部材CAが成形型本体Mに対して相対的に移動自在に支持されている。このキャビティ部材CAは、上型UMと下型LMとの間に配置され、液状樹脂が供給(収容)されるキャビティMCを有している。キャビティ部材CAは、上型UMに支持される上側キャビティ部材CA1と下型LMに支持される下側キャビティ部材CA2とで構成されている。上側キャビティ部材CA1には、基板Sを係止する基板セット部(不図示)が設けられており、樹脂封止前基板Saと、樹脂封止前基板Saに実装された半導体チップ等をキャビティMC内で樹脂封止して成形された樹脂封止済基板Sbとが上側キャビティ部材CA1に係止される。また、シート状のヒータHは、上側キャビティ部材CA1のキャビティMC側の面に配置される上側ヒータH1と、下側キャビティ部材CA2のキャビティMC側の面に配置される下側ヒータH2とを有している。フローティング機構5は、成形型本体Mに対してキャビティ部材CAを離間させた状態に保持する。
キャビティ部材CAは、成形型本体Mを構成する金型等よりも熱容量が小さいセラミック又はポーラス金属で形成されている。セラミックは、無機物を加熱処理して固めた焼結体で構成されている。ポーラス金属は、小さい気孔を多数有する多孔質金属で構成されている。上型UMに対向するように配置された上側キャビティ部材CA1は、平板状に形成されており、表面(上型UMに対向する面とは反対側の面)には上側ヒータH1が蒸着等により設置されている。下側キャビティ部材CA2は、下型LMに対向する平板状の底壁51と、底壁51を取り囲む矩形状の側壁52とを有している。底壁51と側壁52との間には僅かな隙間があり、底壁51と側壁52とが分離した状態で互いに独立して移動可能に構成されている。底壁51の表面(下型LMに対向する面とは反対側の面)には下側ヒータH2が蒸着等により設置されており、少なくともキャビティMCを臨む位置に形成された側壁52の内側溝52aにも、下側ヒータH2が蒸着等により設置されている。
下側キャビティ部材CA2には、底壁51と側壁52とで囲まれた内側空間に、液状樹脂が充填(供給)されるキャビティMCが形成されている。また、下側キャビティ部材CA2におけるキャビティMCと対向する側の面には、吸引機構(不図示)により吸引された離型フィルムFが固定される。
ヒータHは、金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成されている。発熱体は、ステンレスやニッケル合金等をフィルム状にした発熱抵抗体である。この発熱体には、直流電源が導線を介して電気的に接続されている。絶縁フィルムは、ポリイミド,シリコン,セラミック等をフィルム状に形成した絶縁物である。フィルム状のヒータHを離型フィルムFに直接接触させることにより、離型フィルムFを介して液状樹脂を速やかに加熱することができる。また、ヒータH又はキャビティ部材CAには、温度センサ(不図示)が設けられており、制御部6は、温度センサの計測値に基づいてヒータHへの通電量を制御する。
フローティング機構5は、成形型本体Mに内蔵されて支持されている。このフローティング機構5は、キャビティ部材CAを支持する支持ピン53(支持部材の一例)と、支持ピン53をキャビティ部材CAに向けて付勢するスプリング54(付勢部材の一例)とを有している。支持ピン53は、成形型本体Mを構成する金型等よりも熱容量が小さい樹脂等で構成されており、ピン状部材53Aと支持台53Bとを有している。支持ピン53は、ピン状部材53Aの端部がキャビティ部材CAの裏面(成形型本体Mに対向する面)に当接し、支持台53Bの裏面がスプリング54に当接している。支持ピン53は、上型UMの表面に形成された複数の上孔UMaに各別に挿入された複数の上側支持ピン53aと、下型LMの凸状部位LMbの表面に形成された複数の下孔LMb1に各別に挿入された複数の下側支持ピン53bとを有している。
スプリング54は、支持ピン53及び下側キャビティ部材CA2の側壁52を各別に付勢する複数の圧縮コイルスプリング等で構成されている。このスプリング54は、上側支持ピン53aを上側キャビティ部材CA1に向けて付勢する上側スプリング54aと、下側支持ピン53bを下側キャビティ部材CA2の底壁51に向けて付勢する下側スプリング54bと、下側キャビティ部材CA2の側壁52を上型UMに向けて付勢する側壁スプリング54cとを有している。上側スプリング54aは上型UMの内部に収容されており、下側スプリング54bは下型LMの内部に収容されており、側壁スプリング54cは下型LMの基台LMaに係止されている。なお、付勢部材として圧縮コイルスプリングに限定されず、ゴムや樹脂等の弾性部材で構成しても良いし、エアー圧やガス圧等によりキャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させても良い。
このような構成から、下側キャビティ部材CA2の下側ヒータH2により離型フィルムFを加熱することで、キャビティMC内の液状樹脂が加熱される。また、上側キャビティ部材CA1の上側ヒータH1により半導体チップが実装された基板Sが加熱される。
[樹脂成形品の製造方法]
図1〜図4を用いて樹脂成形品の製造方法について説明する。
図1〜図4を用いて樹脂成形品の製造方法について説明する。
まず、図1に示すように、ロボットアーム42により第1収容部43から取り出した樹脂封止前基板Saの表裏を反転させることにより、チップ実装側を下方に向けて基板ローダ41に載置する。そして、搬送機構4は、樹脂封止前の半導体チップが実装された樹脂封止前基板Saを圧縮成形モジュール3まで搬送し、樹脂封止前基板Saを上側キャビティ部材CA1の上側ヒータH1の表面に係止させる(図4の供給工程、図3も参照)。
次いで、図2に示すように、離型フィルム供給機構1は、下側キャビティ部材CA2の表面に離型フィルムFを移送させて載置し、吸引機構により離型フィルムFを下側キャビティ部材CA2の凹状の型面に吸着させる。そして、樹脂ローダ22は、樹脂材料供給機構21を樹脂供給モジュール2から圧縮成形モジュール3まで移送し、樹脂ローダ22により、鉛直面(YZ面)又は水平面(XY面)において往復移動しながらノズル21cから離型フィルムF上に液状樹脂を供給する(図4の供給工程、図1も参照)。次いで、図4に示すように、温度センサの計測値が所定値となるように、上側ヒータH1に通電することにより上側キャビティ部材CA1に係止された樹脂封止前基板Saを加熱すると共に下側ヒータH2に通電することにより離型フィルムF上の液状樹脂を加熱して流動させる(加熱工程)。このとき、上側キャビティ部材CA1及び下側キャビティ部材CA2が、フローティング機構5により上型UM及び下型LMから離間しているため、成形型本体Mへと熱が拡散(放熱)されてしまうことが抑制される。つまり、キャビティ部材CAと成形型本体Mとの間に介在する空気による断熱効果により、ヒータHの熱が逃げずに保熱されると共に、ヒータHが液状樹脂に直接接触しているため、キャビティMCにある液状樹脂を速やかに加熱することができる。そして、真空引き機構23によりキャビティMCから空気を強制的に吸引して排出する(図1も参照)。このように、キャビティMCを減圧して加熱することで、次に行う型締めの際に液状樹脂に空気が混入して、樹脂封止済基板Sbにボイドが発生することを防止できる。
次いで、型締め機構35により可動プラテン34を上方に移動させて下型LMを上型UMの方向に相対的に移動させることにより、成形型Cの型締めを実行する(図4の成形工程、型締工程、図3も参照)。このとき、まず、樹脂封止前基板Saの外周部位が下側キャビティ部材CA2の側壁52に当接し、側壁スプリング54cが圧縮されて側壁52が下降することにより、側壁52で囲まれたキャビティMCが密封状態となる。そして、キャビティMCの液状樹脂に樹脂封止前基板Saの表面が浸漬され、型締めにより液状樹脂に作用する圧力からの反力を受けて、上側キャビティ部材CA1が上方向に押圧されると共に下側キャビティ部材CA2が下方向に押圧される。その結果、上側スプリング54a及び下側スプリング54bが圧縮されて、上側キャビティ部材CA1及び下側キャビティ部材CA2が成形型本体Mに接近する。
次いで、さらに型締め機構35によるクランプ力を大きくすることにより、キャビティ部材CAを成形型本体Mに接触させた状態で、型締めを行う(図4の成形工程、加圧工程)。このとき、上型UM及び下型LMにおけるキャビティMC側の面が微小な凹凸形状となっていれば、接触面積を小さくして、型締めの際にキャビティ部材CAから成形型本体Mへと熱伝導され難くなる。その結果、大きな放熱を考慮してヒータHに対する通電量を大きくする必要がなく、消費電力を節約することができる。この状態で、ヒータHによりキャビティ部材CAをさらに加熱することにより、キャビティMC内の液状樹脂が硬化し、樹脂封止前基板Saを樹脂封止して樹脂封止済基板Sb(樹脂成形品)を形成する。
次いで、樹脂封止済基板Sbが離型可能な状態となるまで、所定時間かけて型締め状態(スプリング54の付勢力によりキャビティ部材CAをクランプした状態)を保持する(図4の成形工程、保持工程)。このとき、フローティング機構5によりキャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させている。型締めを終えてから樹脂封止済基板Sbを成形型Cから離型することができる状態となるまでの間、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させれば、キャビティ部材CAの熱が成形型本体Mへと伝導することを抑制することができる。この保持工程により、樹脂成形不良となるアンダーキュアやオーバーキュアを防止することができる。
次いで、可動プラテン34を下方に移動させることにより成形型Cの型開きを行ない、基板ローダ41により離型フィルムFを剥離させた樹脂封止済基板Sbを第2収容部44に収容する(図1も参照)。この型開きの直前又は直後に、ヒータHへの通電を停止する。そして、不図示の切断機構において複数の半導体チップが搭載された基板Sを切断し、1つの半導体チップが搭載された基板Sを1単位として複数の電子部品が製造される。
このように、成形型本体MにヒータHを内蔵するのではなく、フローティング機構5により成形型本体Mから離間させることが可能なキャビティ部材CAのキャビティMC側の面(表面)にシート状のヒータHを設けている。つまり、熱容量の大きい成形型本体Mから離間したキャビティ部材CAを用いて加熱しているため、成形型本体Mを介して放熱されることが抑制される。その結果、キャビティ部材CA(キャビティMCに充填された樹脂材料)や基板Sを均等に加熱することが可能となり、樹脂封止済基板Sbの樹脂厚のばらつきを防止することができる。しかも、シート状のヒータHをキャビティ部材CAのキャビティMC側の面に配置しているため、キャビティMCを確保しつつ樹脂材料を速やかに加熱することが可能となる。その結果、成形型本体MにヒータHを内蔵した場合のように成形型本体Mへと熱が拡散(放熱)されてしまうことが抑制され、消費電力を低減することができる。
また、加熱工程(成形工程含む)の大部分の期間において、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させた状態でヒータHに通電して液状樹脂を加熱しているため、成形型本体Mから熱が拡散(放熱)されてしまうことが抑制され、消費電力を低減することができる。そして、加熱された液状樹脂は、加熱工程の一部の期間において型締めされるため、成形型本体Mとキャビティ部材CAとの接触時間を最小限とすることが可能となり、成形型本体Mを介した放熱を極力少なくすることができる。
また、キャビティ部材CAが熱容量の小さいセラミック又はポーラス金属で形成されているため、キャビティ部材CAへと放熱され難くなり、液状樹脂を速やかに加熱することが可能となり、消費電力を低減することができる。しかも、ヒータHとして金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成すれば、離型フィルムFの表面を均一に加熱することが可能となるため、樹脂封止済基板Sbの樹脂厚のばらつきを抑制できる。このヒータHを下側キャビティ部材CA2の底壁51の内側に加えて側壁52の内側にも配置すれば、樹脂材料を均等に加熱することができる。
[別実施形態]
以下、上述した実施形態と同様の部材については、理解を容易にするため、同一の用語、符号を用いて説明する。
以下、上述した実施形態と同様の部材については、理解を容易にするため、同一の用語、符号を用いて説明する。
<1>
上述した実施形態では、ヒータHをキャビティ部材CAの表面に配置する例を説明したが、ヒータHをキャビティ部材CAに内蔵しても良い。また、上述した実施形態では、ヒータHを下側キャビティ部材CA2の底壁51及び側壁52の内側に配置したが、下側キャビティ部材CA2の底壁51のみにヒータHを配置しても良い。
上述した実施形態では、ヒータHをキャビティ部材CAの表面に配置する例を説明したが、ヒータHをキャビティ部材CAに内蔵しても良い。また、上述した実施形態では、ヒータHを下側キャビティ部材CA2の底壁51及び側壁52の内側に配置したが、下側キャビティ部材CA2の底壁51のみにヒータHを配置しても良い。
<2>
上述した実施形態では、金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成されたシート状のヒータHをキャビティ部材CAの表面に蒸着等により設置する例を説明したが、予め作製されたシート状のヒータHを接着等によりキャビティ部材CAの表面に固定しても良い。
上述した実施形態では、金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成されたシート状のヒータHをキャビティ部材CAの表面に蒸着等により設置する例を説明したが、予め作製されたシート状のヒータHを接着等によりキャビティ部材CAの表面に固定しても良い。
<3>
上述した実施形態では、樹脂供給モジュール2において離型フィルムF上に液状樹脂を供給する例を示したが、粉粒体状樹脂が供給された樹脂保持板をシャッター機構により閉塞した状態で離型フィルムF上に移送した後、シャッター機構を開放させて離型フィルムF上に粉粒体状樹脂を供給しても良い。
上述した実施形態では、樹脂供給モジュール2において離型フィルムF上に液状樹脂を供給する例を示したが、粉粒体状樹脂が供給された樹脂保持板をシャッター機構により閉塞した状態で離型フィルムF上に移送した後、シャッター機構を開放させて離型フィルムF上に粉粒体状樹脂を供給しても良い。
<4>
上述した実施形態では、圧縮成形モジュール3の内部で離型フィルムF上に樹脂材料を供給したが、圧縮成形モジュール3とは別に、離型フィルム供給モジュールを設けても良い。この場合、離型フィルム供給モジュールにおいて、樹脂材料供給機構21を用いて離型フィルムF上に樹脂材料を供給し、この樹脂材料が供給された離型フィルムFを圧縮成形モジュール3の下側キャビティ部材CA2上に移送させても良い。
上述した実施形態では、圧縮成形モジュール3の内部で離型フィルムF上に樹脂材料を供給したが、圧縮成形モジュール3とは別に、離型フィルム供給モジュールを設けても良い。この場合、離型フィルム供給モジュールにおいて、樹脂材料供給機構21を用いて離型フィルムF上に樹脂材料を供給し、この樹脂材料が供給された離型フィルムFを圧縮成形モジュール3の下側キャビティ部材CA2上に移送させても良い。
<5>
下側キャビティ部材CA2の底部に重量センサを設け、キャビティMC内に充填されている液状樹脂の重量を計測しながら、樹脂材料供給機構21における樹脂供給量を制御しても良い。これにより、樹脂材料供給機構21による樹脂供給精度が高まると共に、キャビティMC内に充填されている樹脂が不足するといった不都合も解消できる。
下側キャビティ部材CA2の底部に重量センサを設け、キャビティMC内に充填されている液状樹脂の重量を計測しながら、樹脂材料供給機構21における樹脂供給量を制御しても良い。これにより、樹脂材料供給機構21による樹脂供給精度が高まると共に、キャビティMC内に充填されている樹脂が不足するといった不都合も解消できる。
<6>
上述した実施形態では、ヒータHに通電した状態で樹脂材料をキャビティMCに供給したが、樹脂材料をキャビティMCに供給した後にヒータHに通電しても良い。また、ヒータHへの通電時間(加熱時間),型締め機構35の加圧時間,型締め後におけるキュア時間,真空引き機構23の減圧時間等は、成形対象物の成形状態に応じて最適化することが好ましい。
上述した実施形態では、ヒータHに通電した状態で樹脂材料をキャビティMCに供給したが、樹脂材料をキャビティMCに供給した後にヒータHに通電しても良い。また、ヒータHへの通電時間(加熱時間),型締め機構35の加圧時間,型締め後におけるキュア時間,真空引き機構23の減圧時間等は、成形対象物の成形状態に応じて最適化することが好ましい。
<7>
上述した実施形態では、ファイスダウンのコンプレッション方式で説明したが、ファイスアップのコンプレッション方式として、基板S等の成形対象物を、樹脂材料供給機構21において樹脂を供給する供給対象物としても良い。また、離型フィルムFを省略して下側キャビティ部材CA2を、樹脂材料供給機構21において樹脂を供給する供給対象物としても良い。
上述した実施形態では、ファイスダウンのコンプレッション方式で説明したが、ファイスアップのコンプレッション方式として、基板S等の成形対象物を、樹脂材料供給機構21において樹脂を供給する供給対象物としても良い。また、離型フィルムFを省略して下側キャビティ部材CA2を、樹脂材料供給機構21において樹脂を供給する供給対象物としても良い。
[上記実施形態の概要]
以下、上述の実施形態において説明した成形型C、樹脂成形装置D及び樹脂成形品の製造方法の概要について説明する。
以下、上述の実施形態において説明した成形型C、樹脂成形装置D及び樹脂成形品の製造方法の概要について説明する。
(1)成形型Cの特徴構成は、上型UMと下型LMとを有する成形型本体Mと、上型UMと下型LMとの間に配置され、樹脂材料が供給されるキャビティMCを有するキャビティ部材CAと、キャビティ部材CAに設けられたヒータHと、成形型本体Mに対してキャビティ部材CAを離間させた状態に保持可能なフローティング機構5と、を備えた点にある。
本構成では、成形型本体MにヒータHを内蔵するのではなく、フローティング機構5により成形型本体Mから離間させることが可能なキャビティ部材CAにヒータHを設けている。つまり、熱容量の大きい成形型本体Mから離間したキャビティ部材CAを用いて加熱しているため、成形型本体Mへと放熱されることが抑制される。その結果、キャビティ部材CA(キャビティMCに充填された樹脂材料)や成形対象物を均等に加熱することが可能となり、樹脂成形品の樹脂厚のばらつきを防止することができる。また、成形型本体MにヒータHを内蔵した場合のように成形型本体Mから熱が拡散(放熱)されてしまうことが抑制されるため、消費電力を低減することができる。
(2)ヒータHは、キャビティ部材CAのキャビティMC側の面に配置されたシート状部材で構成されていても良い。
本構成のように、ヒータHを、キャビティ部材CAのキャビティMC側の面に配置されたシート状部材で構成すれば、キャビティMCを確保しつつ樹脂材料を速やかに加熱して、樹脂成形品の樹脂厚のばらつきを防止することができる。しかも、ヒータHをキャビティMC側の面に配置しているため、キャビティMCに充填された樹脂材料をヒータHにより直接加熱することが可能となり、キャビティ部材CA自体を所望の温度となるまで加熱する必要がなく、消費電力を低減することができる。
(3)キャビティ部材CAは、下型LMと対向する底壁51と底壁51を取り囲む側壁52とを含み、ヒータHは、底壁51及び側壁52に配置されていても良い。
本構成のように、ヒータHを底壁51に加えて側壁52にも配置すれば、樹脂材料を均等に加熱することができる。
(4)ヒータHは、金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成されても良い。
本構成のように、ヒータHとして金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成すれば、シート面を均一に加熱することが可能となるため、成形品の樹脂厚のばらつきを抑制できる。
(5)キャビティ部材CAは、成形型本体Mよりも熱容量が小さい材料で形成されていても良い。
本構成のように、キャビティ部材CAを成形型本体Mよりも熱容量が小さい材料で形成すれば、キャビティ部材CAへと放熱され難くなるため、樹脂材料を速やかに加熱することが可能となり、消費電力を低減することができる。
(6)前記材料は、セラミック又はポーラス金属であっても良い。
本構成のように、キャビティ部材CAをセラミック又はポーラス金属とすれば、焼結加工等が可能であり、生産性に優れる。
(7)フローティング機構5は成形型本体Mに支持され、キャビティ部材CAを支持する支持ピン53(支持部材)と、支持ピン53をキャビティ部材CAに向けて付勢するスプリング54(付勢部材)と、を有しても良い。
本構成のように、フローティング機構5を支持ピン53とスプリング54とで形成すれば、構造が簡素なものとなる。また、上型UMと下型LMとで型締めする際には、スプリング54の付勢力もクランプ圧として作用するため、効率的である。
(8)成形型本体M及びキャビティ部材CAの互いに対向する面の少なくとも何れか一方は、凹凸形状で形成されても良い。
本構成のように、成形型本体M及びキャビティ部材CAの互いに対向する面の何れか一方に凹凸形状を形成すれば、キャビティ部材CAと成形型本体Mとの接触面積を小さくすることが可能となるため、型締めの際に成形型本体Mへと熱伝導(放熱)され難くなる。その結果、消費電力を低減することができる。
(9)樹脂成形装置Dの特徴構成は、上記(1)〜(6)の何れかに記載の成形型Cと、成形型Cを型締めする型締め機構35と、を備えた点にある。
本構成では、上述した成形型Cを用いて型締めするため、成形精度を向上させると共に消費電力を低減することができる。
(10)樹脂成形品の製造方法の特徴は、上記(8)の樹脂成形装置Dを用いた樹脂成形品の製造方法であって、成形型Cに基板S(成形対象物)及び樹脂材料を供給する供給工程と、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させた状態でヒータHに通電し、樹脂材料を加熱する加熱工程と、加熱工程の一部の期間において、成形型Cを型締めしてキャビティ部材CAと成形型本体Mとを接触させて基板S(成形対象物)の樹脂成形を行う成形工程と、を含む点にある。
本方法では、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させた状態でヒータHに通電して樹脂材料を加熱しているため、成形型本体Mへと熱が拡散(放熱)されてしまうことが抑制され、消費電力を低減することができる。そして、加熱工程の一部の期間において型締めされるため、成形型本体Mとキャビティ部材CAとの接触時間を最小限とすることが可能となり、成形型本体Mを介した放熱を極力少なくすることができる。
(11)上記樹脂成形品の製造方法は、成形工程において、キャビティ部材CAと成形型本体Mとを接触させた後に、フローティング機構5によりキャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させた状態を保持して基板S(成形対象物)の樹脂成形を行っても良い。つまり、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させ、フローティング機構5により一対のキャビティ部材CAをクランプした状態を保持しても良い。
本方法では、型締めを終えてから樹脂成形品を成形型Cより離型することができる状態となるまでの間、キャビティ部材CAを成形型本体Mから離間させているので、成形型本体Mを介して放熱されることを抑制することができる。
(12)上記樹脂成形品の製造方法は、加熱工程において、キャビティMCを減圧しても良い。
本方法のように、キャビティMCを減圧して加熱することで、型締めの際に樹脂材料に空気が混入して、樹脂成形品にボイドが発生することを防止できる。
なお、上述した実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、樹脂材料供給装置、樹脂成形装置及び樹脂成形品の製造方法に利用可能である。
1 :離型フィルム供給機構
2 :樹脂供給モジュール
3 :圧縮成形モジュール
4 :搬送機構
5 :フローティング機構
6 :制御部
21 :樹脂材料供給機構
23 :真空引き機構
35 :型締め機構
51 :底壁
52 :側壁
53 :支持ピン(支持部材)
54 :スプリング(付勢部材)
C :成形型
CA :キャビティ部材
D :樹脂成形装置
H :ヒータ
LM :下型
M :成形型本体
MC :キャビティ
Sa :樹脂封止前基板(成形対象物)
Sb :樹脂封止済基板(樹脂成形品)
UM :上型
2 :樹脂供給モジュール
3 :圧縮成形モジュール
4 :搬送機構
5 :フローティング機構
6 :制御部
21 :樹脂材料供給機構
23 :真空引き機構
35 :型締め機構
51 :底壁
52 :側壁
53 :支持ピン(支持部材)
54 :スプリング(付勢部材)
C :成形型
CA :キャビティ部材
D :樹脂成形装置
H :ヒータ
LM :下型
M :成形型本体
MC :キャビティ
Sa :樹脂封止前基板(成形対象物)
Sb :樹脂封止済基板(樹脂成形品)
UM :上型
Claims (12)
- 上型と下型とを有する成形型本体と、
前記上型と前記下型との間に配置され、樹脂材料が供給されるキャビティを有するキャビティ部材と、
前記キャビティ部材に設けられたヒータと、
前記成形型本体に対して前記キャビティ部材を離間させた状態に保持可能なフローティング機構と、を備えた成形型。 - 前記ヒータは、前記キャビティ部材の前記キャビティ側の面に配置されたシート状部材で構成されている請求項1に記載の成形型。
- 前記キャビティ部材は、前記下型と対向する底壁と当該底壁を取り囲む側壁とを含み、
前記ヒータは、前記底壁及び前記側壁に配置されている請求項2に記載の成形型。 - 前記シート状部材は、金属製の発熱体を一対の絶縁フィルムで挟んで形成されている請求項2又は3に記載の成形型。
- 前記キャビティ部材は、前記成形型本体よりも熱容量が小さい材料で形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の成形型。
- 前記材料は、セラミック又はポーラス金属である請求項5に記載の成形型。
- 前記フローティング機構は前記成形型本体に支持され、前記キャビティ部材を支持する支持部材と、当該支持部材を前記キャビティ部材に向けて付勢する付勢部材と、を有する請求項1〜6の何れか一項に記載の成形型。
- 前記成形型本体及び前記キャビティ部材の互いに対向する面の少なくとも何れか一方は、凹凸形状で形成されている請求項1〜7の何れか一項に記載の成形型。
- 請求項1〜8の何れか一項に記載の成形型と、
前記成形型を型締めする型締め機構と、を備えた樹脂成形装置。 - 請求項9に記載の樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法であって、
前記成形型に成形対象物及び樹脂材料を供給する供給工程と、
前記キャビティ部材を前記成形型本体から離間させた状態で前記ヒータに通電し、前記樹脂材料を加熱する加熱工程と、
前記加熱工程の一部の期間において、前記成形型を型締めして前記キャビティ部材と前記成形型本体とを接触させて前記成形対象物の樹脂成形を行う成形工程と、を含む樹脂成形品の製造方法。 - 前記成形工程において、前記キャビティ部材と前記成形型本体とを接触させた後に、前記フローティング機構により前記キャビティ部材を前記成形型本体から離間させた状態を保持して前記成形対象物の樹脂成形を行う請求項10に記載の樹脂成形品の製造方法。
- 前記加熱工程において、前記キャビティを減圧する請求項10又は11に記載の樹脂成形品の製造方法。
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