JP6647080B2 - 医療用デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、生体管腔内に挿入されて画像情報を取得可能な医療用デバイスに関する。
IVUS(血管内超音波)ガイド下でPCI(経皮的冠動脈形成術)やPPI(経皮的末梢血管形成術)を行う際に、CTO(慢性完全閉塞病変)症例などの場合には、超音波カテーテルのルーメン内にあるガイドワイヤとイメージングセンサーの位置関係を、IVUS画像および、体外から血管を観察するアンギオ画像の両方により把握し、IVUS画像とアンギオ画像(X線造影画像)の方向を一致させることにより、IVUS画像で見える対象位置に、効率的にガイドワイヤを進める手技が行われている。
超音波カテーテルは、超音波を送受信するためのイメージングセンサーが、長尺なシャフト部の内部に回転可能に配置されている。このような超音波カテーテルは、イメージングセンサーをシャフト部内で回転させて超音波を送信するとともに、同じイメージングセンサーにより生体組織で反射した信号を受信する。受信した信号に、増幅、検波等の処理を施すことで、管腔の断層画像を描出できる。
例えば特許文献1には、イメージングセンサーにより超音波を送受信する際に、ガイドワイヤとイメージングセンサーが略平行に並んで位置する超音波カテーテルが記載されている。このため、ガイドワイヤとイメージングセンサーの位置関係をIVUS画像とアンギオ画像の両方で把握することで、アンギオ画像の方向の調整が可能となり、IVUS画像とアンギオ画像の方向を一致させることができる。
特開2015−119982号公報
しかしながら、アンギオ画像では、撮影方向から見てガイドワイヤとイメージングセンサーが重なっていることを確認することはできても、例えば、撮影方向から見てどちらの部材が手前側にあるのかを確認したり、2つの部材の中心軸が重なっているかを確認したりするためには何度も位置決めをして複数の方向から撮影した画像を取得する必要があった。このため、アンギオ画像によってガイドワイヤとイメージングセンサーの位置関係を高精度に認識するためには長時間を要していた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、アンギオ画像の方向をより短時間で高精度に調整することができる画像情報を取得可能な医療用デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する医療用デバイスは、生体管腔内に挿入して画像を取得するための医療用デバイスであって、回転方向および軸線方向への移動が可能な駆動シャフトが進退移動可能に挿入される画像用ルーメンを備える画像用シースと、前記画像用ルーメンに並んで配置され、ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤルーメンを備えるガイドワイヤ用シースと、前記駆動シャフトの先端に固定されて画像情報を取得可能であり、前記駆動シャフトにより駆動されて前記画像用ルーメン内を移動可能であってX線造影部を有する撮像部と、X線造影性を備え、前記画像用ルーメンの中心軸と前記ガイドワイヤルーメンの中心軸とを通る基準面に対する相対的な位置を示すマーカーと、を有し、前記マーカーは、前記基準面上に設けられ、前記基準面に対して垂直な方向に沿う長さが前記ガイドワイヤルーメンに挿通されるガイドワイヤの幅と同じである基準マーカーを有する
上記のように構成した医療用デバイスによれば、アンギオ画像から、ガイドワイヤ、撮像部およびマーカーの位置を観察することで、ガイドワイヤの撮像部に対する位置関係を比較的少ない回数の位置決めで正確に把握することができる。これにより、アンギオ画像の方向をより短時間で高精度に調整することができる。
第1実施形態に係る医療用デバイスを示す平面図である。 第1実施形態に係る医療用デバイスの先端部を示す縦断面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る医療用デバイスのハブを示す平面図である。 第1ケーシングおよび第2ケーシングを示す平面図である。 第1ケーシングおよび第2ケーシングの一部を拡大した斜視図である。 (A)は、図2のB−B線に沿う断面図であり、(B)は、(A)のE−E線に沿う断面図である。 外部駆動装置を示す平面図である。 振動子ユニットをプルバックさせた際の医療用デバイスを示す平面図である。 (A)は、図2のC−C線に沿う断面図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(C)は、(A)の矢線D3からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(D)は、(A)の矢線D4からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 (A)は、図10(A)の矢線D11からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(B)は、図10(A)の矢線D12からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 (A)は、図2のB−B線に沿う断面図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(C)は、(A)の矢線D2からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(D)は、(A)の矢線D3からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第2実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図2のB−B線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第3実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図2のB−B線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第4実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図2のA−A線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第5実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図2のA−A線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第6実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図2のA−A線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第7実施形態に係る医療用デバイスの先端部を示す縦断面図である。 (A)は、図18のE−E線に沿う断面図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図であり、(C)は、(A)の矢線D3からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第8実施形態に係る医療用デバイスを示す平面図である。 第8実施形態に係る医療用デバイスの先端部を示す縦断面図である。 (A)は、図21のF−F線に沿う断面図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第9実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図21のF−F線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。 第10実施形態に係る医療用デバイスを説明するための図であり、(A)は、図21のF−F線に沿う断面図に対応する図であり、(B)は、(A)の矢線D1からX線により撮影したアンギオ画像を示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る医療用デバイス1は、図1、2に示すように、内部に超音波診断のためのイメージングコア4を収容して生体管腔内に挿入される超音波カテーテルである。医療用デバイス1は、当該医療用デバイス1を保持してイメージングコア4を駆動させる外部駆動装置7(図8を参照)に接続されて、主として血管V内を診断するために使用される。なお、本明細書では、生体の管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
医療用デバイス1は、管腔内に挿入される長尺状のシャフト部2と、管腔内組織に向けて超音波を送受信するイメージングコア4(撮像部)と、イメージングコア4が貫通しかつシャフト部2より基端側に位置するハブ5と、イメージングコア4を操作する操作部3と、マーカーMと、を備えている。以下、シャフト部2の長手方向に沿う方向を「軸線方向」と称する。
シャフト部2は、シャフト先端部21と、シャフト先端部21の基端側に配置されるシャフト本体部22と、を備える。
シャフト先端部21およびシャフト本体部22には、イメージングコア4が挿入される画像用ルーメン25と、ガイドワイヤWが挿入されるガイドワイヤルーメン26と、が形成されている。画像用ルーメン25は、シャフト先端部21からシャフト本体部22に亘って連通して形成されている。本実施形態では、画像用ルーメン25およびガイドワイヤルーメン26の断面形状は略円形に形成されている。
ガイドワイヤルーメン26は、シャフト先端部21に配置される第1ガイドワイヤルーメン27と、シャフト本体部22に配置される第2ガイドワイヤルーメン28とから構成されている。第1ガイドワイヤルーメン27は、シャフト先端部21の最先端で開口するとともに、基端側で開口している。第1ガイドワイヤルーメン27および第2ガイドワイヤルーメン28は、相互に接続はされていないが、互いに形成するガイドワイヤWの通路が略一直線になるように配置されている。したがって、ガイドワイヤWは、曲がることなく略一直線にガイドワイヤルーメン26を通ることができる。
ガイドワイヤWは、可撓性を備え、全長にわたってほぼ一定の外径を備える長尺体である。ガイドワイヤWの断面形状は、特に限定されないが、本実施形態では、略円形に形成されている。
ガイドワイヤWは、体外からX線撮影により血管Vを撮影したアンギオ画像により観察可能である。ガイドワイヤWの構成材料は、アンギオ画像により観察可能であれば特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、バネ鋼、チタン、タングステン、タンタル、ニッケル・チタン合金等の超弾性合金などの金属を使用することができる。なお、本明細書中において、「X線造影性を備える材料」とは、アンギオ画像により観察可能な程度にX線透過性を備える材料またはX線不透過性を備える材料のことをいう。
本明細書中において、軸線方向に直交する断面において、図3に示すように、画像用ルーメン25の軸心(中心軸)O1およびガイドワイヤルーメン26の軸心(中心軸)O2を通る面を「基準面S」と称する。なお、第1ガイドワイヤルーメン27および第2ガイドワイヤルーメン28の中心軸は、中心軸O2にほぼ一致するものとする。また、図2に示すように、第1ガイドワイヤルーメン27と第2ガイドワイヤルーメン28との間において、ガイドワイヤルーメン26が形成されていない部分においても中心軸O2は軸線方向に沿って延在するものとする。
シャフト先端部21は、画像用ルーメン25が形成される第1管体(画像用シース)61と、第1ガイドワイヤルーメン27が形成される第2管体(ガイドワイヤ用シース)62とが熱融着(または接着)して形成されている。
図2に示すように、第1管体61の先端部には、第2管体62を強固に接合・支持するための補強チューブ23が設けられている。補強チューブ23は、画像用ルーメン25と連通する連通孔24を介して先端開口部23aが形成される管体である。補強チューブ23は、比較的剛性の高い材料により、第1管体61と熱融着(または接着)して形成されている。
シャフト本体部22は、画像用ルーメン25および第2ガイドワイヤルーメン28がそれぞれ先端側から基端側まで貫通して形成されている。第2ガイドワイヤルーメン28は、画像用ルーメン25に対して略平行に並んで配置されている。
シャフト本体部22は、図4に示すように、先端側にて画像用ルーメン25および第2ガイドワイヤルーメン28が並んで形成されるシャフト中間部221と、シャフト中間部221から基端方向へ向かって分岐して延びる第1シャフト基端部222および第2シャフト基端部223を備えている。第1シャフト基端部222は、内部に画像用ルーメン25が形成され、第2シャフト基端部223は、内部に第2ガイドワイヤルーメン28が形成されている。シャフト本体部22は、軸線方向の位置によって外径および内径が異なってもよい。例えば、基端側から先端側へ向かって、外径および内径をテーパ状に減少させて物性の極端な変化を生じさせないことで、高い押し込み性、通過性を実現しつつ、キンクの発生を抑制することができる。
シャフト本体部22は、第1管体61と、第2ガイドワイヤルーメン28が形成される第3管体(ガイドワイヤ用管体)63とが熱融着(または接着)して形成されている。
画像用ルーメン25内には、イメージングコア4がシャフト部2の軸線方向にスライド可能に配置されている。このイメージングコア4は、図2に示すように、管腔内から生体組織に向けて超音波を送受信するための振動子ユニット41と、この振動子ユニット41を先端に取り付けるとともに回転させる駆動シャフト42とを備える。振動子ユニット41は、超音波を送受信する超音波振動子411と、超音波振動子411を収納するハウジング412とで構成されている。振動子ユニット41は、アンギオ画像により観察可能である。ハウジング412は、材料は限定されないが、X線造影部としても機能するように、例えば金、プラチナ、プラチナ系合金、タングステン系合金などの金属、あるいは硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線造影性材料を含んでいることが好ましい。また、ハウジング412の近傍に別途X線造影マーカーを設けてもいい。
第1ガイドワイヤルーメン27は、イメージングコア4の振動子ユニット41よりも先端側に設けられ、第2ガイドワイヤルーメン28は、後端側に設けられている。したがって、超音波の経路となる画像用ルーメン25の外周面にガイドワイヤルーメン26が存在しないので、振動子ユニット41による超音波の送受信がガイドワイヤルーメン26に妨げられることがない。
シャフト先端部21は、可撓性を有する材料で形成され、その材料は、特に限定されず、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を適用できる。なお、画像用ルーメン25が形成される第1管体61は、超音波の透過性の高い材料により形成されることが好ましい。
シャフト本体部22は、可撓性を有する材料で形成され、その材料は、特に限定されず、例えば、上述したシャフト先端部21に適用可能な材料を適用できる。
駆動シャフト42は、柔軟で、しかも操作部3において生成された回転の動力を振動子ユニット41に伝達可能な特性をもち、たとえば、右左右と巻き方向を交互にしている3層コイルなどの多層コイル状の管体で構成されている。駆動シャフト42が回転の動力を伝達することによって、振動子ユニット41が回転し、血管Vなどの管腔内の患部を周方向に亘って観察することができる。また、駆動シャフト42は、振動子ユニット41で検出された信号を操作部3に伝送するための信号線43が内部に通されている。
ハブ5は、第1シャフト基端部222に気密に連結される第1ハブ部51と、第2シャフト基端部223に気密に連結される第2ハブ部52と、第1ハブ部51および第2ハブ部52を覆うハブ用ケーシング53と、第1耐キンクプロテクタ54とを備えている。
第1ハブ部51には、イメージングコア4を操作するために外部駆動装置7に連結される操作部3が連結されている。操作部3は、第1ハブ部51に連結される外管32と、外管32の基端部に連結されるユニットコネクタ37と、外管32に対して軸線方向へ移動可能な内管34と、内管34の基端部に連結される操作基端部31とを備えている。
操作基端部31は、駆動シャフト42および内管34を保持する。操作基端部31が移動して内管34がユニットコネクタ37および外管32に押し込まれ(図1を参照)、または引き出されることによって(図9を参照)、駆動シャフト42が連動してシャフト部2内を軸線方向にスライドする。操作基端部31には、プライミングのための生理食塩液を注入するポート311が形成されている。ポート311は、画像用ルーメン25に連通している。
内管34を最も押し込んだときには、図1に示すように、内管34は、先端側の端部が外管32の内部を移動し、第1ハブ部51の付近まで到達する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、図2に示すように、画像用ルーメン25の先端付近に位置する。
また、内管34を最も引き出したときには、図9に示すように、内管34は、先端に形成されたストッパー315がユニットコネクタ37の内壁に引っかかり、引っかかった先端付近以外が露出する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、シャフト部2を残したままその内部へ引き戻される。このように、振動子ユニット41は、血管Vなどの断層画像を作成するために、画像用ルーメン25の内部を、回転しながら軸線方向に沿って移動することができる。
操作基端部31は、ジョイント312と、駆動シャフト42の基端部に接続されたハブ側コネクタ313と、第2耐キンクプロテクタ314とを有する。
ジョイント312は、基端側に開口部を有し、ハブ側コネクタ313を内部に配置する。ハブ側コネクタ313は、ジョイント312の基端側から外部駆動装置7が有する駆動側コネクタ711(図8を参照)に連結可能であり、連結することで、外部駆動装置7とハブ側コネクタ313とが機械的および電気的に接続される。
ハブ側コネクタ313には、信号線43の一端が接続されており、この信号線43は、図2に示すように、駆動シャフト42内を通り抜けて、他端が振動子ユニット41に接続されている。外部駆動装置7から駆動側コネクタ711、ハブ側コネクタ313、信号線43を介して振動子ユニット41に送信される信号によって、振動子ユニット41から超音波が照射される。また、超音波を受けることにより振動子ユニット41で検出された信号は、信号線43、ハブ側コネクタ313、駆動側コネクタ711を介して外部駆動装置7へ伝送される。
第2耐キンクプロテクタ314は、内管34および操作基端部31の周囲に配置され、内管34のキンクを抑制する。
ユニットコネクタ37は、第1ハブ部51に取り付けられた外管32の基端部が内部に嵌合するように挿入され、この外管32の内部に、操作基端部31から伸びた内管34が挿入される。ユニットコネクタ37は、外部駆動装置7の保持部73(図8を参照)に接続可能である。
第1ハブ部51は、図1、4に示すように、基端側から外管32の先端部が嵌合して連結されるとともに、先端側から第1シャフト基端部222が挿入されて熱融着または接着して気密に連結されている。したがって、内管34および外管32を通り抜けた駆動シャフト42および生理食塩液は、第1ハブ部51を通って画像用ルーメン25へ移動可能である。第1ハブ部51の外周面には、ハブ用ケーシング53に連結するために、リング状に突出する第1連結用凸部511が形成されている。
第2ハブ部52は、先端側から第2シャフト基端部223が挿入されて熱融着または接着して気密に連結されている。したがって、第2ハブ部52は、ガイドワイヤルーメン26に連通しており、ガイドワイヤWが通過可能である。第2ハブ部52の外周面には、ハブ用ケーシング53に連結するために、リング状に突出する第2連結用凸部521が形成されている。
ハブ用ケーシング53は、図4〜6に示すように、シャフト本体部22、第1ハブ部51および第2ハブ部52の外周面を両側から挟むように割型構造で構成される2つの第1ケーシング531および第2ケーシング532を備えている。第1ケーシング531および第2ケーシング532は、シャフト本体部22、第1ハブ部51および第2ハブ部52を挟んで対称的な形状で形成されている。第1ケーシング531および第2ケーシング532は、シャフト本体部22が嵌合する先端側嵌合部533と、第1ハブ部51が嵌合する第1ハブ用嵌合部534と、第2ハブ部52が嵌合する第2ハブ用嵌合部535とが形成されている。
第1ハブ用嵌合部534には、第1ハブ部51の外周面に形成される第1連結用凸部511が嵌合可能な第1連結用凹部536が形成されている。第2ハブ用嵌合部535には、第2ハブ部52の外周面に形成される第2連結用凸部521が嵌合可能な第2連結用凹部537が形成されている。
第1ケーシング531および第2ケーシング532には、シャフト本体部22、第1ハブ部51および第2ハブ部52の外周面を両側から挟むように重ねることで、引っ掛かるように連結される連結用フック538および連結用段差部539が形成されている。第1ケーシング531および第2ケーシング532を重ねることで、連結用フック538が一旦撓んだ後に連結用段差部539に引っ掛かり、第1ケーシング531および第2ケーシング532が連結される。なお、第1ケーシング531および第2ケーシング532は、連結用フック538および連結用段差部539のような機械的な構造を用いずに、接着剤や熱融着により接合されてもよい。
そして、第1ハブ部51の第1連結用凸部511が第1連結用凹部536に嵌合し、かつ第2ハブ部52の第2連結用凸部521が第2連結用凹部537に嵌合した状態で、第1ケーシング531および第2ケーシング532が連結されると、第1ハブ部51および第2ハブ部52がハブ用ケーシング53に対して脱落不能に固定される。なお、第1ハブ部51およびハブ用ケーシング53は、第1連結用凸部511および第1連結用凹部536のような機械的な構造を用いずに、接着剤や熱融着により接合されてもよい。また、第2ハブ部52およびハブ用ケーシング53も、第2連結用凸部521および第2連結用凹部537のような機械的な構造を用いずに、接着剤や熱融着により接合されてもよい。
シャフト本体部22は、シャフト中間部221から基端方向に向かって第1シャフト基端部222および第2シャフト基端部223に分岐する部位が、ハブ用ケーシング53の内部に位置している。このため、第1管体61および第3管体63が接合されていないことでシャフト中間部221よりも剛性が低い第1シャフト基端部222および第2シャフト基端部223が、ハブ用ケーシング53の外に位置せず、高い押し込み性を発揮できる。
ハブ用ケーシング53内において、シャフト本体部22の基端部の軸線Xを基準線として、基準線Xに対する第1ハブ部51の中心軸Y1の傾き|θ1|は、基準線Xに対する第2ハブ部52の中心軸Y2の傾き|θ2|よりも大きい。
第1ハブ部51の傾き|θ1|を大きくし過ぎると、駆動シャフト42と第1シャフト基端部222との摩擦により、画像の回転むらが発生しやすくなる。また、イメージングコア4をプルバックする際に、断線や、イメージングコア4の移動が乱れるジャンピングによる画像むらが発生しやすくなる。したがって、傾き|θ1|は、イメージングコア4に回転むら、断線、ジャンピング等が生じない程度の角度であることが好ましい。
第2ハブ部52の傾き|θ2|を大きくし過ぎると、ガイドワイヤWと第2シャフト基端部223との摩擦により、ガイドワイヤWの操作性が低下する可能性がある。
したがって、上記の点を考慮すると、|θ1|≒0、|θ2|≒0であることが好ましいが、第1ハブ部51の中心軸Y1と第2ハブ部52の中心軸Y2の間の角度|θ1−θ2|の値が小さくなるほど、術者によるガイドワイヤWの操作が、外部駆動装置7と干渉するため、|θ1−θ2|の値はできるだけ大きい方が好ましい。
また、ガイドワイヤWの剛性は、通常、駆動シャフト42の剛性よりかなり高いため、|θ2|≒0であることが好ましい。本実施形態では、|θ2|=0であり、|θ1|>0である。なお、|θ2|が|θ1|以上であってもよい。
そして、一般的には、ハブ内で曲がらないように配置されるべき駆動シャフト42が、本実施形態では、ハブ5内で曲がって配置される。なお、駆動シャフト42は、血管V内で曲がりつつも駆動力を伝達できるように構成されているため、ハブ5内での曲がりを許容できる。そして、駆動シャフト42を収容する画像用ルーメン25が形成されている第1シャフト基端部222が、ハブ用ケーシング53内で、曲がりつつ延びて第1ハブ部51に連結されているため、ハブ用ケーシング53内で回転する駆動シャフト42の位置を適切に保持することができる。
また、ガイドワイヤWを収容するガイドワイヤルーメン26が形成されている第2シャフト基端部223が、ハブ用ケーシング53内で、第2ハブ部52に連結されているため、ハブ用ケーシング53内でガイドワイヤWの位置を適切に保持することができ、ガイドワイヤWの良好な操作が可能である。
第1耐キンクプロテクタ54は、図1に示すように、ハブ用ケーシング53の先端部およびハブ用ケーシング53から先端方向へ導出されるシャフト本体部22を囲み、シャフト本体部22のキンクを抑制する。
第1ハブ部51、第2ハブ部52、ハブ用ケーシング53、外管32、内管34、ユニットコネクタ37および操作基端部31の構成材料は、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられる。
図7(A)に示すように、シャフト先端部21に配置される補強チューブ23には、体外からのX線撮影によるアンギオ画像により観察可能なマーカーMが設けられている。マーカーMは、非対称マーカー8および基準マーカー9を備え、基準面Sに対する相対的な位置を示す。
非対称マーカー8は、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー81と、他方側に配置される第2マーカー82とから構成されている。第1マーカー81および第2マーカー82は、図7(B)に示すように、軸線に沿って直線的に延在し、第1マーカー81の軸線方向に沿う長さL1は、第2マーカー82の軸線方向に沿う長さL2よりも短くなるように構成されている。
基準マーカー9は、図2に示すように、補強チューブ23の連通孔24の一部に軸線方向に沿うように円筒状に形成されている。図7(A)に示すように、基準面Sに対して垂直な方向に沿う基準マーカー9の長さL3は、ガイドワイヤWの幅と同じになるように形成されている。なお、本明細書中において、「ガイドワイヤWの幅」とは、ガイドワイヤWをガイドワイヤルーメン26に挿通した状態で、基準面Sに対して垂直な方向に沿うガイドワイヤWの長さである。本実施形態のように、ガイドワイヤWの断面形状が略円形に形成されている場合は、ガイドワイヤWの幅は直径である。
非対称マーカー8および基準マーカー9の構成材料は、アンギオ画像により観察可能であれば特に限定されないが、例えば金、プラチナ、プラチナ系合金、タングステン系合金などの金属、あるいは硫酸バリウム、酸化ビスマス、タングステンのようなX線造影性材料を含んでいることが好ましい。
上述した医療用デバイス1は、図8に示すように、外部駆動装置7に接続されて駆動される。外部駆動装置7は、基台75上に、モータ等の外部駆動源を内蔵して駆動シャフト42を回転駆動させる駆動部71と、駆動部71を把持してモータ等により軸線方向へ移動させる移動手段72と、医療用デバイス1の一部を位置固定的に保持する保持部73とを備えている。外部駆動装置7は、駆動部71および移動手段72を制御する制御部79に接続されており、振動子ユニット41によって得られた画像は、制御部79に接続された表示部78に表示される。
移動手段72は、駆動部71を把持して固定することが可能であり、把持した駆動部71を、基台75上の溝レール76に沿って前後進させる送り機構である。
駆動部71は、医療用デバイス1のハブ側コネクタ313が接続可能な駆動側コネクタ711と、医療用デバイス1のジョイント312に接続可能なジョイント接続部712と、を有し、当該接続によって、振動子ユニット41との間で信号の送受信が可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。
医療用デバイス1における超音波走査(スキャン)は、図8、9に示すように、移動手段72を軸線方向へ移動させつつ、駆動部71内のモータの回転運動を駆動シャフト42に伝達し、駆動シャフト42の先端に固定されたハウジング412を回転させる。これにより、ハウジング412に設けられた超音波振動子411が長手方向に移動しつつ回転し、超音波振動子411により送受信される超音波を略径方向に走査することができる。これにより、血管V内の軸方向にわたる包囲組織体における360°の断層画像を任意の位置まで走査的に得ることができる。
次に、第1実施形態に係る医療用デバイス1を用いて、血管Vなどの生体管腔内から生体組織を観察する際の動作について説明する。
まず、医療用デバイス1のシャフト部2を管腔内に挿入する前に、当該医療用デバイス1内を生理食塩液で満たすプライミング操作を行う。プライミング操作を行うことによって、超音波振動子411から超音波で伝達可能となり、かつ医療用デバイス1内の空気を除去し、血管Vなどの管腔内に空気が入り込むことを防止する。
プライミングを行うには、図9に示すように、ユニットコネクタ37から操作基端部31を基端側に最も引っ張った状態、すなわち、外管32から内管34が最も引き出された状態にし、操作基端部31のポート311に接続した図示しないチューブおよび三方活栓からなる器具を介し、例えばシリンジ等を用いて、生理食塩液を注入する。注入された生理食塩液は、操作基端部31から第1ハブ部51を通って、画像用ルーメン25内に充填されて、先端開口部23aから生理食塩液が抜ける。これにより、生理食塩液の充填が確認され、プライミングが完了する。
次に、図8に示すように、医療用デバイス1を図示しない滅菌されたポリエチレン製の袋などで覆った外部駆動装置7に連結する。すなわち、医療用デバイス1の操作基端部31のジョイント312を、駆動部71のジョイント接続部712に接続する。これにより、振動子ユニット41と外部駆動装置7との間で信号の送受信が可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。そして、ユニットコネクタ37を保持部73に嵌合させると、連結は完了する。
次に、セルジンガー法により経皮的に血管Vに挿入されたシースを介して、ガイドワイヤWを血管V内に挿入する。次に、ガイドワイヤWの基端部を第1ガイドワイヤルーメン27の先端開口部27aから挿入して、第2ガイドワイヤルーメン28の先端開口部28aを介して第2ガイドワイヤルーメン28内に挿入する。
ガイドワイヤWを第2ハブ部52から基端側へ導出させた後、医療用デバイス1をガイドワイヤWに沿って押し進め、医療用デバイス1の先端部を、観察する患部よりも奥側(先端側)に配置する。このとき、第1ハブ部51と第2ハブ部52は、異なる方向へ向いているため、操作部3や外部駆動装置7に干渉されずに、術者がガイドワイヤWを操作することができる。また、ガイドワイヤルーメン26が、手元の第2ハブ部52で開口しているため、シースから漏れる血液により濡れず、ガイドワイヤWを交換することが容易である。このため、任意の荷重・形状を持つガイドワイヤWを使い分けることにより、複雑な部位の深部に効率的に医療用デバイス1を到達させることが可能である。また、ガイドワイヤルーメン26が、手元の第2ハブ部52で開口しているため、ガイドワイヤルーメン26を介して、造影剤や薬剤を供給し、先端開口部28aから生体内へ放出することもできる。
この状態で、シャフト部2を移動しないように保持しつつ、駆動部71を基台75上の溝レール76に沿って先端側に動かすことで(図8を参照)、操作基端部31を先端側へ移動させ、外管32に内管34が最も押し込まれた状態とする。これにより、図2に示すように、イメージングコア4は、画像用ルーメン25の先端側に移動する。
次に、体外からX線撮影によりアンギオ画像を取得する。まず、振動子ユニット41が配置されている位置のアンギオ画像を取得する。例えば、図10(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図10(B)に示すように、振動子ユニット41およびガイドワイヤWが重なって観察される。このように、アンギオ画像から、振動子ユニット41およびガイドワイヤWが重なる位置に調整する。
次に、非対称マーカー8および基準マーカー9が配置されている位置のアンギオ画像を取得する。例えば、図12(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図12(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー81、ガイドワイヤWに対して右側に第2マーカー82が配置されていることが観察される。このとき、第1マーカー81と第2マーカー82との間にガイドワイヤWが配置されるように調整することによって、画像用ルーメン25の中心軸O1に対するガイドワイヤWの位置決めが比較的容易になる。
また、第1マーカー81は、第2マーカー82に比べて軸線方向に沿う長さが短いため、第1マーカー81および第2マーカー82をアンギオ画像上で区別して認識することができる。これにより、図12(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。
また、ガイドワイヤWおよび基準マーカー9は、互いに重なっているため、図12(B)、(C)に示すように、一本線のように観察される。これにより、画像用ルーメン25がガイドワイヤルーメン26に対して矢線D1、D2の撮影方向に並んで配置され、基準面Sが矢線D1、D2の撮影方向に沿うように配置されていることが分かる。
また、例えば、図12(A)の矢線D3の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図12(D)に示すように、ガイドワイヤWおよび基準マーカー9が離れて観察される。これにより、基準面Sが矢線D3の撮影方向に対して傾いていることが分かる。
このように、アンギオ画像から、非対称マーカー8およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。また、アンギオ画像から、基準マーカー9およびガイドワイヤWの位置を観察することで、基準面Sが撮影方向に沿うように配置されているかを把握することができる。
次に、図9に示すように、駆動シャフト42を駆動部71により回転させながらプルバック操作することで、超音波振動子411をラジアル走査しつつ患部よりも基端側へ軸線方向に沿って移動させて、管腔の軸線方向に沿って、患部を含む生体組織の断層画像を連続して取得する。そして、図10(A)に示すように、任意の方向にある対象物OのガイドワイヤWからの角度αを、振動子ユニット41による断層画像から把握することができる。
このように、振動子ユニット41および体外からのX線により撮影可能な非対称マーカー8、基準マーカー9およびガイドワイヤWが設けられることで、振動子ユニット41による断層画像とアンギオ画像の方向を高精度に一致させることが可能である。このため、IVUS画像の任意の方向にある対象物Oを目指して、アンギオ画像の方向を調整することができる。この後、ガイドワイヤWを用いた手技を行うが、アンギオ画像の方向が適切に調整されているため、高精度な手技が可能である。
この後、医療用デバイス1を血管V内から引き抜き、医療用デバイス1の操作が完了する。
本実施形態のようにマーカーMを有さない場合、振動子ユニット41およびガイドワイヤWの位置関係からアンギオ画像の方向を認識することも考えられる。しかしながら、例えば、図10(A)の矢線D2の方向から撮影した場合は、図10(A)の矢線D1の方向から撮影した場合と同様に、図10(B)に示すように、振動子ユニット41およびガイドワイヤWが重なって観察される。このため、撮影する方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41の手前側にあるのか、または奥側にあるのかを把握することができない。
この場合、図10(A)の矢線D3または矢線D4の方向へ右回転または左回転して撮影し、図10(C)または(D)に示すようなアンギオ画像を取得して確認する。これによって、ガイドワイヤルーメン26が画像用ルーメン25の手前側にあるのか、または奥側にあるのかを確認することができるが確認作業に時間がかかってしまう。
また、一般的に、ガイドワイヤWと振動子ユニット41の幅(基準面Sに対して垂直な方向に沿う長さ)は異なるため、アンギオ画像上でガイドワイヤWと振動子ユニット41が重なる範囲には幅がある。このため、画像用ルーメン25の中心軸O1とガイドワイヤルーメン26の中心軸O2とが撮影方向に並んで配置されず、基準面Sが撮影方向に対して傾いてしまう場合があった。
この場合、図10(A)の矢線D1の方向から、アンギオ画像上でガイドワイヤWの一端部と振動子ユニット41との一端部が重なる位置まで左回転させた矢線D11の方向から撮影する。同様に、アンギオ画像上でガイドワイヤWの他端部と振動子ユニット41との他端部が重なる位置まで右回転させた矢線D12の方向から撮影する。このようにして、図11(A)、(B)に示すようなアンギオ画像を取得して確認する。これによって、画像用ルーメン25の中心軸O1とガイドワイヤルーメン26の中心軸O2とが撮影方向から見て重なる位置、すなわち、基準面Sが撮影方向に沿う位置にアンギオ画像を調整することができる。しかしながら、アンギオ画像でガイドワイヤWや振動子ユニット41の端部が鮮明に見えない場合もあるため、基準面Sが撮影方向に沿う位置にアンギオ画像を調整することが困難な場合もあった。
以上のように、第1実施形態に係る医療用デバイス1は、X線造影性を備え、基準面Sに対する相対的な位置を示すマーカーMを有している。アンギオ画像から、ガイドワイヤW、振動子ユニット41およびマーカーMの位置を観察することで、ガイドワイヤWの振動子ユニット41に対する位置関係を比較的少ない回数の位置決めで正確に把握することができる。これにより、アンギオ画像の方向をより短時間で高精度に調整することができる。
また、マーカーMは、基準面S上に設けられ、基準面Sに対して垂直な方向に沿う長さがガイドワイヤWの幅と同じである基準マーカー9を有している。このため、アンギオ画像から、基準マーカー9およびガイドワイヤWの位置関係を観察することで、基準面Sが撮影方向に沿うように配置されているかを把握することができる。
また、マーカーMは、アンギオ画像が非対称になるように配置される非対称マーカー8を有している。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー8およびガイドワイヤWの位置関係を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
また、非対称マーカー8が、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー81と、他方側に配置される第2マーカー82とを備えるため、アンギオ画像上で第1マーカー81および第2マーカー82を確認し、第1マーカー81と第2マーカー82との間にガイドワイヤWが配置されるように調整することによって、画像用ルーメン25の中心軸O1に対するガイドワイヤWの位置決めが比較的容易になる。
また、第1マーカー81および第2マーカー82は、軸線方向へ線状に延びて設けられ、第1マーカー81は、第2マーカー82よりも軸線方向に沿う長さが短いため、軸線方向の比較的広い範囲で、アンギオ画像の方向を調整できるとともに、第1マーカー81および第2マーカー82をアンギオ画像上で明瞭に区別することができる。アンギオ画像上で第1マーカー81および第2マーカー82を区別して認識することによって、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
また、マーカーMは、振動子ユニット41よりも先端側の補強チューブ23に設けられるため、断層画像を撮像する際に、振動子ユニット41により超音波が照射される範囲にマーカーMが存在しないため、断層画像をマーカーMにより妨げられずに描出できる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの形態のみが、第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー800は、第1実施形態と同様に、補強チューブ23に配置されている。非対称マーカー800は、図13(A)に示すように、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー801と、他方側に配置される第2マーカー802とから構成されている。第1マーカー801および第2マーカー802は、同じ形状を備え、軸線方向において異なる位置に配置されている。
例えば、図13(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図13(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー801、右側に第2マーカー802が軸線方向において異なる位置に配置されていることが観察される。これにより、図13(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。このように、第1マーカー801および第2マーカー802の配置が異なるため、アンギオ画像上で容易に区別して認識することができる。
以上のように、第2実施形態に係る第1マーカー801および第2マーカー802は、補強チューブ23の軸線方向において異なる位置に配置されるため、アンギオ画像から、非対称マーカー800およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの形態のみが、第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第3実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー810は、図14(A)に示すように、補強チューブ23の周方向に環状に配置されている。非対称マーカー810は、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン26の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット811が一部に形成されている。スリット811は、基準面Sに対して一方側のみに配置されている。
例えば、図14(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図14(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に非対称マーカー810のスリット811が配置されていることが観察される。これにより、図14(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。
なお、非対称マーカー810は、基準面Sに対してアンギオ画像が非対称に形成されていれば、上記構成に限定されず、例えば、基準面Sを挟んで両側にスリット811を設けてもよい。
以上のように、第3実施形態に係る非対称マーカー810は、画像用ルーメン25に配置される補強チューブ23の周方向に環状に配置され、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン26の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット811が一部に形成されている。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー810およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの配置のみが、第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第4実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー820は、図15(A)に示すように、画像用ルーメン25および第2ガイドワイヤルーメン28がダブルルーメン構造で形成されるシャフト本体部22に配置されている。非対称マーカー820は、第1実施形態と同様に、軸線に沿って直線的に延在する第1マーカー821と、軸線方向に沿う長さが第1マーカー821よりも長い第2マーカー822と、により構成されている。
例えば、図15(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図15(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー821、ガイドワイヤWに対して右側に第2マーカー822が配置されていることが観察される。ここで、第1マーカー821は、第2マーカー822に比べて軸線方向に沿う長さが短いため、第1マーカー821および第2マーカー822をアンギオ画像上で容易に区別して認識することができる。これにより、図15(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。
以上のように、第4実施形態に係る非対称マーカー820は、シャフト本体部22に配置され、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー821と、他方側に配置される第2マーカー822とを備えている。第1マーカー821は、第2マーカー822よりも軸線方向に沿う長さが短いため、第1マーカー821および第2マーカー822をアンギオ画像上で明瞭に区別することができる。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー820およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの配置のみが、第2実施形態と異なる。なお、第2実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第5実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー830は、第3実施形態と同様に、画像用ルーメン25および第2ガイドワイヤルーメン28がダブルルーメン構造で形成されるシャフト本体部22に配置されている。非対称マーカー830は、図16(A)に示すように、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー831と、他方側に配置される第2マーカー832とから構成されている。第1マーカー831および第2マーカー832は、同じ形状を備え、軸線方向において異なる位置に配置されている。
例えば、図16(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図16(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー831、ガイドワイヤWに対して右側に第2マーカー832が配置されていることが観察される。これにより、図16(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。このように、第1マーカー831および第2マーカー832の配置が異なるため、アンギオ画像上で容易に区別して認識することができる。
以上のように、第5実施形態に係る第1マーカー831および第2マーカー832は、シャフト本体部22の軸線方向において異なる位置に配置されるため、アンギオ画像から、非対称マーカー830およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第6実施形態>
第6実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの配置のみが、第3実施形態と異なる。なお、第3実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第6実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー840は、第3実施形態と同様に、画像用ルーメン25および第2ガイドワイヤルーメン28がダブルルーメン構造で形成されるシャフト本体部22に配置されている。非対称マーカー840は、図17(A)に示すように、ガイドワイヤルーメン26の周方向に環状に配置されている。非対称マーカー840は、第3実施形態と同様に、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン26の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット841が一部に形成されている。スリット841は、基準面Sに対して一方側のみに配置されている。
例えば、図17(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図17(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に非対称マーカー840のスリット841が配置されていることが観察される。これにより、図17(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン26が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。
なお、非対称マーカー840は、基準面Sに対してアンギオ画像が非対称に形成されていれば、上記構成に限定されず、例えば、基準面Sを挟んで両側にスリット841を設けてもよい。
以上のように、第6実施形態に係る非対称マーカー840は、ガイドワイヤルーメン26の周方向に環状に配置され、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン26の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット841が一部に形成されている。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー840およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第7実施形態>
第7実施形態に係る医療用デバイスは、基準マーカーの形態および配置のみが、第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第7実施形態に係る医療用デバイスの基準マーカー91は、図18に示すように、振動子ユニット41のハウジング412の先端に設けられ、画像用ルーメン25の中心軸O1上に軸線方向に沿うように先端側に延在している。図19(A)に示すように、基準面Sに対して垂直な方向に沿う基準マーカー91の長さL4は、第1実施形態と同様に、ガイドワイヤWの幅と同じになるように形成されている。
例えば、図19(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、ガイドワイヤWおよび基準マーカー91は、互いに重なっているため、アンギオ画像では、図19(B)に示すように、一本線のように観察される。これにより、画像用ルーメン25がガイドワイヤルーメン26に対して矢線D1の方向に並んで配置され、基準面Sが矢線D1の方向に沿うように配置されていることが分かる。
また、例えば、図19(A)の矢線D3の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図19(C)に示すように、ガイドワイヤWおよび基準マーカー91が離れて観察される。これにより、画像用ルーメン25がガイドワイヤルーメン26に対して矢線D3の撮影方向に対して傾いていることが分かる。
以上のように、第7実施形態に係る基準マーカー91は、振動子ユニット41のハウジング412の先端に設けられ、基準面Sに対して垂直な方向に沿う長さがガイドワイヤWの幅と同じである。アンギオ画像から、基準マーカー91およびガイドワイヤWの位置を観察することで、基準面Sが撮影方向に沿うように配置されているかを把握することができる。
<第8実施形態>
第8実施形態に係る医療用デバイス1aは、シャフト部、操作部の構成および非対称マーカーの配置が、第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第8実施形態に係る医療用デバイス1aのシャフト部12は、図20、21に示すように、画像用ルーメン25およびガイドワイヤルーメン126がそれぞれ先端側から基端側まで貫通して形成されている。ガイドワイヤルーメン126は、画像用ルーメン25に対して略平行に並んで配置されている。
シャフト部12は、画像用ルーメン25が形成される第1管体61と、ガイドワイヤルーメン126が形成される第2管体(ガイドワイヤ用シース)162とが熱融着(または接着)して形成されている。
操作部3は、外管32と、ユニットコネクタ37と、操作基端部31とを備えている。内管34を備えていない点で第1実施形態と相違する。
本実施形態に係る医療用デバイス1aを用いて断層画像を撮像する際には、プルバック操作を行わず、駆動シャフト42を中心軸O1周りに回転操作させて所定の位置における360°の断層画像を得る。したがって、軸線方向において、イメージングコア4による断層画像の撮像範囲は、振動子ユニット41が配置されている部分のみである。
非対称マーカー850は、シャフト部12においてイメージングコア4よりも基端側に配置されている。すなわち、非対称マーカー850は、断層画像の撮像範囲よりも基端側に配置されている。断層画像を撮像する際に、撮像範囲に非対称マーカー850が存在しないため、断層画像を非対称マーカー850により妨げられずに描出できる。なお、非対称マーカー850およびイメージングコア4は、同一のアンギオ画像において一度に確認できるように、互いに近接した位置に配置することが好ましい。
非対称マーカー850は、第1実施形態と同様に、軸線に沿って直線的に延在する第1マーカー851と、軸線方向に沿う長さが第1マーカー851よりも長い第2マーカー852と、により構成されている。
例えば、図22(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図22(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー851、ガイドワイヤWに対して右側に第2マーカー852が配置されていることが観察される。ここで、第1マーカー851は、第2マーカー852に比べて軸線方向に沿う長さが短いため、第1マーカー851および第2マーカー852をアンギオ画像上で容易に区別して認識することができる。これにより、図22(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン126が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。また、非対称マーカー850、イメージングコア4およびガイドワイヤWを同一のアンギオ画像において一度に確認できるため、ガイドワイヤWのイメージングコア4に対する位置関係を一度の位置決めで把握することができる。
以上のように、第8実施形態に係る非対称マーカー850は、シャフト部12に配置され、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー851と、他方側に配置される第2マーカー852とを備えている。第1マーカー851は、第2マーカー852よりも軸線方向に沿う長さが短いため、第1マーカー851および第2マーカー852をアンギオ画像上で明瞭に区別することができる。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー850およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第9実施形態>
第9実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの形態のみが、第8実施形態と異なる。なお、第8実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第9実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー860は、第8実施形態と同様に、シャフト部12においてイメージングコア4よりも基端側に配置されている。非対称マーカー860は、図23(A)に示すように、基準面Sを挟んで一方側に配置される第1マーカー861と、他方側に配置される第2マーカー862とから構成されている。第1マーカー861および第2マーカー862は、同じ形状を備え、軸線方向において異なる位置に配置されている。
例えば、図23(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図23(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に第1マーカー861、ガイドワイヤWに対して右側に第2マーカー862が配置されていることが観察される。これにより、図23(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン126が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。このように、第1マーカー861および第2マーカー862の配置が異なるため、アンギオ画像上で容易に区別して認識することができる。
以上のように、第9実施形態に係る第1マーカー861および第2マーカー862は、シャフト部12の軸線方向において異なる位置に配置されるため、アンギオ画像から、非対称マーカー860およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
<第10実施形態>
第10実施形態に係る医療用デバイスは、非対称マーカーの形態のみが、第8実施形態と異なる。なお、第8実施形態と同一の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。
第10実施形態に係る医療用デバイスの非対称マーカー870は、第8実施形態と同様に、シャフト部12においてイメージングコア4よりも基端側に配置されている。非対称マーカー870は、図24(A)に示すように、ガイドワイヤルーメン126の周方向に環状に配置されている。非対称マーカー870は、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン126の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット871が一部に形成されている。スリット871は、基準面Sに対して一方側のみに配置されている。
例えば、図24(A)の矢線D1の方向から撮影した場合、アンギオ画像では、図24(B)に示すように、ガイドワイヤWに対して左側に非対称マーカー870のスリット871が配置されていることが観察される。これにより、図24(A)の矢線D1の方向から見て、手前側にガイドワイヤルーメン126が位置し、奥側に画像用ルーメン25が位置していることが分かる。
なお、非対称マーカー870は、基準面Sに対してアンギオ画像が非対称に形成されていれば、上記構成に限定されず、例えば、基準面Sを挟んで両側にスリット871を設けてもよい。
以上のように、第10実施形態に係る非対称マーカー870は、ガイドワイヤルーメン126の周方向に環状に配置され、画像用ルーメン25の中心軸O1およびガイドワイヤルーメン126の中心軸O2に対して垂直な方向に貫通するスリット871が一部に形成されている。このため、アンギオ画像から、非対称マーカー870およびガイドワイヤWの位置を観察することで、撮影方向から見て、ガイドワイヤWが振動子ユニット41に対して手前側にあるのか奥側にあるのかを容易に把握することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、本発明をオーバーザワイヤ型の超音波カテーテルに適用する場合について説明したが、ラピッドエクスチェンジ型の超音波カテーテルに適用することも可能である。
また、上記実施の形態では、本発明を超音波カテーテルに適用する場合について説明したが、光干渉断層診断法(OCT:Optical Coherence Tomography)や光学周波数領域画像化診断法(OFDI:Optical Frequency Domain Imaging)などの光を利用して画像を取得する画像診断用カテーテルに適用することも可能である。
また、アンギオ画像の取得方法は、体外から血管を撮影可能であれば特に限定されず、コンピュータ断層撮影法(CT)や核磁気共鳴画像法(MRI)によって取得されてもよい。
また、上記実施の形態では、非対称マーカーは、その形状によりX線により撮影されたアンギオ画像が基準面に対して非対称に形成されるとしたが、これに限定されず、例えば、X線造影性に段階をもたせることによってアンギオ画像に対して非対称に形成される構成としてもよい。例えば、基準面を挟んで一方側に配置される非対称マーカーをX線を透過しない材料で形成し、他方側に配置される非対称マーカーをアンギオ画像により体外から観察可能な程度にX線を透過する材料によって形成することができる。これにより、撮影された画像に濃淡の違いができるため、基準面を挟んで一方側と他方側を区別することができる。
また、上記実施の形態では、非対称マーカーおよび基準マーカーの両方を備える構成について説明したが、これに限定されず、非対称マーカーまたは基準マーカーのいずれか一方を備える構成でもよい。
1、1a 医療用デバイス、
2、12 シャフト部、
21 シャフト先端部、
22 シャフト本体部、
23 補強チューブ、
25 画像用ルーメン、
26、126 ガイドワイヤルーメン、
4 イメージングコア、
41 振動子ユニット(撮像部)、
411 超音波振動子、
42 駆動シャフト、
5 ハブ、
61 第1管体(画像用シース)
62、162 第2管体(ガイドワイヤ用シース)
63 第3管体(ガイドワイヤ用シース)
8、800、810、820、830、840、850、860、870 非対称マーカー、
81、801、821、831、851、861 第1マーカー、
82、802、822、832、852、862 第2マーカー、
9、91 基準マーカー、
M マーカー、
S 基準面、
W ガイドワイヤ。

Claims (8)

  1. 生体管腔内に挿入して画像を取得するための医療用デバイスであって、
    回転方向および軸線方向への移動が可能な駆動シャフトが進退移動可能に挿入される画像用ルーメンを備える画像用シースと、
    前記画像用ルーメンに並んで配置され、ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤルーメンを備えるガイドワイヤ用シースと、
    前記駆動シャフトの先端に固定されて画像情報を取得可能であり、前記駆動シャフトにより駆動されて前記画像用ルーメン内を移動可能であってX線造影部を有する撮像部と、
    X線造影性を備え、前記画像用ルーメンの中心軸と前記ガイドワイヤルーメンの中心軸とを通る基準面に対する相対的な位置を示すマーカーと、を有し、
    前記マーカーは、前記基準面上に設けられ、前記基準面に対して垂直な方向に沿う長さが前記ガイドワイヤルーメンに挿通されるガイドワイヤの幅と同じである基準マーカーを有する医療用デバイス。
  2. 前記マーカーは、前記基準面に対してX線により撮影された画像が非対称になるように配置される非対称マーカーを有する請求項に記載の医療用デバイス。
  3. 前記非対称マーカーは、前記基準面を挟んで一方側に配置される第1マーカーと、他方側に配置される第2マーカーとを備える請求項に記載の医療用デバイス。
  4. 前記第1マーカーおよび前記第2マーカーは、軸線方向へ線状に延びて設けられ、
    前記第1マーカーは、前記第2マーカーよりも軸線方向に沿う長さが短い請求項に記載の医療用デバイス。
  5. 前記第1マーカーおよび前記第2マーカーは、軸線方向において異なる位置に配置される請求項またはに記載の医療用デバイス。
  6. 前記非対称マーカーは、前記画像用シースまたは前記ガイドワイヤ用シースの周方向に環状に配置され、前記画像用ルーメンの中心軸および前記ガイドワイヤルーメンの中心軸に対して垂直な方向に貫通するスリットが一部に形成されている請求項に記載の医療用デバイス。
  7. 生体管腔内に挿入して画像を取得するための医療用デバイスであって、
    回転方向および軸線方向への移動が可能な駆動シャフトが進退移動可能に挿入される画像用ルーメンを備える画像用シースと、
    前記画像用ルーメンに並んで配置され、ガイドワイヤが挿通可能なガイドワイヤルーメンを備えるガイドワイヤ用シースと、
    前記駆動シャフトの先端に固定されて画像情報を取得可能であり、前記駆動シャフトにより駆動されて前記画像用ルーメン内を移動可能であってX線造影部を有する撮像部と、
    X線造影性を備え、前記画像用ルーメンの中心軸と前記ガイドワイヤルーメンの中心軸とを通る基準面に対する相対的な位置を示すマーカーと、を有し、
    前記マーカーは、前記基準面に対してX線により撮影された画像が非対称になるように配置される非対称マーカーを有し、
    前記非対称マーカーは、前記画像用シースまたは前記ガイドワイヤ用シースの周方向に環状に配置され、前記画像用ルーメンの中心軸および前記ガイドワイヤルーメンの中心軸に対して垂直な方向に貫通するスリットが一部に形成されている医療用デバイス。
  8. 前記マーカーは、前記撮像部よりも先端側に配置される請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療用デバイス。
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