以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
実施形態に係る医療デバイス1は、撮像機能を備えており、経皮的に血管内に挿入され、完全閉塞病変を観察するために用いられる。本明細書では、デバイスの血管に挿入する側を「遠位側」、操作する手元側を「近位側」と称することとする。なお、血管内の病変部は、完全閉塞病変に限定されない。また、血管内の閉塞物(または狭窄物)は、血栓、プラーク、石灰化病変等であるが、これらに限定されず、生体管腔内に存在し得る物体は、全て該当し得る。
医療デバイス1は、図1〜3に示すように、管腔内に挿入されるシース2と、管腔内組織に向けて超音波を送受信するイメージングコア4と、イメージングコア4が貫通しかつシース2より基端側に位置する操作部3とを備えている。
シース2は、シース本体21と、シース本体21の側面に固定されている遠位側チューブ22および近位側チューブ23と、補強部24とを有する。
シース本体21には、長尺な管体であり、イメージングコア用ルーメン26が形成されている。イメージングコア用ルーメン26内には、イメージングコア4がシース2の軸方向にスライド可能に配置されている。このイメージングコア4は、管腔内から生体組織に向けて超音波を送受信するための振動子ユニット41と、この振動子ユニット41を先端に取り付けるとともに回転させる駆動シャフト42とを備える。振動子ユニット41は、超音波を送受信する超音波振動子411(画像取得部)と、超音波振動子411を収納して保持するハウジングである保持部412とで構成されている。保持部412の少なくとも一部は、超音波振動子411よりも遠位側に位置している。シース本体21の遠位側の端部には、遠位側チューブ22の一部が入り込む2つの切欠き部211が形成されている。切欠き部211が設けられることで、製造の際に、遠位側チューブ22をシース本体21に対して容易に位置決めできる。
遠位側チューブ22は、シース本体21の遠位部の側面に固定されている管体である。遠位側チューブ22は、シース本体21に対して熱融着や接着剤により固定される。遠位側チューブ22には、ガイドワイヤ100を通すための通路として第1ガイドワイヤルーメン221が形成されている。近位側チューブ23は、シース本体21の遠位部の側面の、遠位側チューブ22よりも近位側に、遠位側チューブ22から離れて固定される管体である。近位側チューブ23は、シース本体21に対して熱融着や接着剤により固定されている。近位側チューブ23には、ガイドワイヤ100を通すための通路として第2ガイドワイヤルーメン231が形成されている。遠位側チューブ22および近位側チューブ23の間には、ガイドワイヤルーメンが形成されない中間部213が設けられている。中間部213は、遠位側チューブ22および近位側チューブ23に干渉されずに、振動子ユニット41が360度にわたって全周的に画像を取得可能な部位である。
補強部24は、遠位側チューブ22の近位側端部の周方向の一部から近位側へ突出している。補強部24は、遠位側チューブ22と一体的に形成されている。遠位側チューブ22および補強部24は、1つのチューブから切り出されて形成されることが好ましい。したがって、補強部24は、遠位側チューブ22の軸心に向かう側に凹状曲面242が形成され、その反対側に凸状曲面241が形成される。遠位側チューブ22は、シース本体21の2つの切欠き部211に、遠位側から入り込んでいる。このため、遠位側チューブ22の大部分は、シース本体21の外側に配置されるが、補強部24は、シース本体21の内側のイメージングコア用ルーメン26に配置される。なお、遠位側チューブ22の一部は、イメージングコア用ルーメン26に配置される。凹状曲面242は、シース本体21内でシース本体21の径方向外側へ向き、凸状曲面241は、シース本体21の径方向内側へ向いている。遠位側チューブ22および補強部24のシース本体21と接する部位は、シース本体21に熱融着されて固定される。遠位側チューブ22、補強部24およびシース本体21を熱融着する際には、シース本体21の内周面および凹状曲面242の間に、芯金を挿入してもよい。芯金は、熱融着の後に引き抜くことができる。なお、芯金は、用いられなくてもよい。なお、遠位側チューブ22、補強部24およびシース本体21は、熱融着ではなく、例えば接着剤等により固定されてもよい。補強部24の近位側端部は、シース本体21の近位側チューブ23が固定された位置まで到達せず、中間部213の途中に位置している。補強部24の近位側の一部は、イメージングコア用ルーメン26に最も遠位側へ押し込まれた状態の振動子ユニット41の保持部412と、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有することができる。このため、補強部24の凸状曲面241が、保持部412と接触可能である。なお、補強部24は、イメージングコア用ルーメン26に最も遠位側へ押し込まれた状態の振動子ユニット41の超音波振動子411と、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有することはない。このため、補強部24は、超音波振動子411による画像の取得に干渉しない。
なお、遠位側チューブ22の補強部24は、図4に示す変形例のように、シース本体21の軸心に向かう側に凹状曲面243が形成され、その反対側に凸状曲面244が形成されてもよい。
シース本体21、遠位側チューブ22および近位側チューブ23の構成材料は、可撓性を有することが好ましく、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)が挙げられる。
駆動シャフト42は、柔軟で、しかも操作部3において生成された回転の動力を振動子ユニット41に伝達可能な特性を備えている。駆動シャフト42は、例えば、右左右と巻き方向を交互にしている3層コイルなどの多層コイル状の管体で構成されている。駆動シャフト42が回転の動力を伝達することによって、振動子ユニット41が回転し、血管内の患部を周方向に亘って観察することができる。また、駆動シャフト42は、振動子ユニット41で検出された信号を操作部3に伝送するための信号線44が内部に通されている。
操作部3は、シース2の近位部に中継コネクタ33を介して連結される外管32と、外管32の近位部に連結されるユニットコネクタ37と、外管32に対して軸方向へ移動可能な内管34と、内管34の近位部に連結されるハブ31とを備えている。
ハブ31は、駆動シャフト42および内管34を保持する。ハブ31が移動して内管34がユニットコネクタ37および外管32に押し込まれ(図1を参照)、または引き出されることによって(図6を参照)、駆動シャフト42が連動してシース2内を軸方向にスライドする。ハブ31には、エア抜きのための生理食塩液を注入するポート311が形成されている。ポート311は、イメージングコア用ルーメン26に連通している。ユニットコネクタ37は、外部駆動装置7に形成される保持部73(図5を参照)に保持される。
内管34を最も押し込んだときには、図1、2に示すように、内管34は、外管32の遠位側端部付近、すなわち、中継コネクタ33付近まで到達する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、シース2の中間部213に位置する。この状態では、補強部24の近位側の一部および保持部412が、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有する。
また、内管34を最も引き出したときには、図6に示すように、内管34は、先端に形成されたストッパー315がユニットコネクタ37の内壁に引っかかる。内管34の引っかかった遠位部以外は、外部に露出する。そして、この状態では、振動子ユニット41は、シース2を残したままその内部を近位方向へ引き戻されている。振動子ユニット41が回転しながら移動することによって、1つの振動子ユニット41により、血管や病変部などの断層画像を作成することができる。
操作部3のハブ31は、図2、5に示すように、ジョイント312と、駆動シャフト42の近位部に接続されたハブ側コネクタ313とを有する。ハブ側コネクタ313には、信号線44の一端が接続されている。この信号線44は、駆動シャフト42内を通り抜けて、端部が振動子ユニット41に接続されている。外部駆動装置7から駆動側コネクタ711およびハブ側コネクタ313を介して振動子ユニット41に送信される信号によって、振動子ユニット41から超音波が照射される。さらに、振動子ユニット41における観察結果は、ハブ側コネクタ313および駆動側コネクタ711を介して外部駆動装置7に送信され、適当な処理を施されて画像として表示される。
上述した医療デバイス1は、図5に示すように、外部駆動装置7に接続されて駆動される。外部駆動装置7は、基台75上に、駆動シャフト42を回転駆動する駆動部71と、駆動部71を軸方向へ移動させる直線移動部72と、医療デバイス1の一部を位置固定的に保持する保持部73とを備えている。駆動部71は、モータ等の外部駆動源を内蔵して駆動シャフト42を回転駆動する。直線移動部72は、モータ等の外部駆動源を内蔵し、駆動部71を把持して軸方向へ移動させる。保持部73は、医療デバイス1のユニットコネクタ37を位置固定的に保持する。外部駆動装置7は、駆動部71および直線移動部72を制御する制御部79に接続されている。振動子ユニット41によって得られた画像は、制御部79に接続された表示部78に表示される。
直線移動部72は、駆動部71を把持して固定することが可能であり、把持した駆動部71を、基台75上の溝レール76に沿って前後進させる送り機構を備えている。
駆動部71は、医療デバイス1のハブ側コネクタ313が接続可能な駆動側コネクタ711と、医療デバイス1のジョイント312に接続可能なジョイント接続部712と、を有している。ハブ側コネクタ313を駆動側コネクタ711に接続し、ジョイント312をジョイント接続部712に接続することによって、外部駆動装置7と振動子ユニット41の間で信号の送受信が可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。
医療デバイス1により超音波走査(スキャン)する際には、駆動部71内のモータの回転運動を駆動シャフト42に伝達し、駆動シャフト42の先端に固定された保持部412を回転させることができる。また、直線移動部72により駆動シャフト42をシース2内で軸方向へスライド移動させることで、駆動シャフト42の遠位部に固定された振動子ユニット41を軸方向に移動させることができる。これにより、保持部412に設けられた振動子ユニット41で送受信される超音波を、略径方向および軸方向に走査することができる。このため、血管内の軸方向にわたる包囲組織体における断面画像を任意の位置まで走査的に得ることができる
次に、本実施形態に係る医療デバイス1を用いて、血管の完全閉塞病変である病変部Lを観察する方法について説明する。
まず、医療デバイス1のシース2を血管内に挿入する前に、当該医療デバイス1内を生理食塩液で満たすプライミング操作を行う。プライミング操作を行うことによって、振動子ユニット41から超音波を伝達可能となり、かつ医療デバイス1内の空気を除去し、血管などの体内に空気が入り込むことを防止する。
プライミングを行うには、ハブ31のポート311に接続した図示しないチューブおよび三方活栓からなる器具を介し、例えば注射筒等を用いて、生理食塩液を注入する。注入された生理食塩液は、ハブ31から順にシース2内まで充填される。このプライミング操作を行うことによって、医療デバイス1内の空気を除去し、血管内に空気が入り込むことを防止できる。
次に、図5に示すように、医療デバイス1を図示しない滅菌されたポリエチレン製の袋などで覆った外部駆動装置7に連結する。すなわち、医療デバイス1のハブ31のジョイント312を駆動部71のジョイント接続部712に接続し、ハブ側コネクタ313を駆動側コネクタ711に接続する。これにより、外部駆動装置7と振動子ユニット41の間で信号を送受信可能となると同時に、駆動シャフト42を回転させることが可能となる。そして、ユニットコネクタ37を保持部73に嵌合させると、連結は完了する。
次に、駆動部71を基台75上の溝レール76に沿って遠位側に動かすことで、ハブ31を遠位側へ押し込み、外管32に内管34が最も押し込まれた状態とする(図1を参照)。
次に、ガイドワイヤ100を血管内に挿入し、その先端部を病変部Lに突き当てる。次に、ガイドワイヤ100の近位側端部を医療デバイス1の第1ガイドワイヤルーメン221および第2ガイドワイヤルーメン231に挿入する。そして、図7に示すように、シース2をガイドワイヤ100に沿って血管内に挿入し、病変部Lに突き当てる。
シース2が病変部Lに突き当たると、シース2は病変部Lから撓ませようとする力を受ける。このとき、図2に示すように、遠位側チューブ22の補強部24が、中間部213の内部に位置する保持部412と軸方向において重なり合う範囲を有している。このため、第1ガイドワイヤルーメン221が形成される遠位側チューブ22と振動子ユニット41の間に補強部24が存在し、軸方向に沿って剛性の低い中間部213のみとなる部位が存在せず、中間部213が撓み難くなる。これにより、シース2の中間部213における過度な撓み(例えば、キンク)を抑制でき、操作性が向上するとともに、画像取得への影響を低減できる。
次に、シース2を移動しないように保持しつつ、駆動シャフト42を駆動部71により回転させながらプルバック操作する。これにより、振動子ユニット41がラジアル走査しつつ近位側へ軸方向に沿って移動する。このため、病変部Lを含む生体組織の画像を取得できる。振動子ユニット41は、中間部213の内部に位置する状態において、360度にわたって全周的に画像を取得可能である。
この後、医療デバイス1およびガイドワイヤ100を、生体外に抜去する。これにより、医療デバイス1による手技が完了する。
以上のように、本実施形態に係る医療デバイス1は、生体管腔に挿入されて画像情報を取得するための医療デバイス1であって、生体管腔に挿入可能な長尺なシース本体21と、シース本体21の遠位部に収容されて画像情報を取得する超音波振動子411(画像取得部)と、超音波振動子411を保持する保持部412と、シース本体21内に挿入されて保持部412に連結され、保持部412に機械的駆動力を伝達するための駆動シャフト42と、シース本体21の遠位部の側方に配置されて第1ガイドワイヤルーメン221が内部に設けられた遠位側チューブ22と、シース本体21の遠位部の内部に配置される補強部24と、を有し、補強部24は、シース本体21の内部であって遠位側チューブ22に隣接する側に偏って配置され、当該補強部24の近位側の端部は、遠位側チューブ22の近位側の端部よりも近位側に位置し、補強部24の近位部および保持部412の超音波振動子411よりも遠位側に位置する部位は、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有する。
上記のように構成した医療デバイス1は、補強部24の近位部と保持部412の遠位部が軸方向において重なり合う範囲を有するため、遠位側チューブ22および保持部412の間のシース本体21が補強部24により補強されて、シース本体21の望ましくない撓みを抑制できる。また、補強部24がシース本体21の内部の遠位側チューブ22に隣接する側に偏って配置され、補強部24が超音波振動子411に重ならないため、補強部24が超音波振動子411による撮像に干渉せず、生体内で画像を良好に取得できる。また、超音波振動子411を保持する保持部412が補強部24の近位部と重なるまで超音波振動子411を遠位側へ押し込むことができ、画像を取得できる範囲を広げることができる。また、遠位側チューブ22および保持部412の間のシース本体21が補強部24により補強されることで、軸方向への物性(曲げ剛性等)の変化がなだらかとなり、シース2の適切な柔軟性を得ることができる。また、補強部24がシース本体21の内部の遠位側チューブ22に隣接する側に偏って配置されるため、全周的に配置されず、シース本体21を細径化できる。
また、補強部24は、遠位側チューブ22の近位部に一体的に形成されており、遠位側チューブ22のシース本体21と隣接する側から近位側へ延在して、シース本体21の内部に入り込んでいる。これにより、遠位側チューブ22を利用して補強部24を容易に構成できる。また、補強部24が、遠位側チューブ22と一体的に形成されるため、シース本体21の強度を補強部24によって効果的に高めることができ、シース本体21の望ましくない撓みを抑制できる。また、補強部24が、遠位側チューブ22と一体的に形成されるため、シース2の軸方向への物性(曲げ剛性等)の変化がなだらかとなり、シース2の適切な柔軟性を得ることができる。また、補強部24が、遠位側チューブ22と一体的に形成されるため、構造を単純化でき、医療デバイス1の遠位部を細径化できる。
また、医療デバイス1は、シース本体21の遠位部の側方であって遠位側チューブ22よりも近位側に配置されてガイドワイヤルーメンが内部に設けられた近位側チューブ23をさらに有している。これにより、シース本体21の遠位側チューブ22および近位側チューブ23の間の撓みやすい部位を、補強部24によって適切に補強して、シース本体21の望ましくない撓みを抑制できる。
また、補強部24は、シース本体21に対して熱融着されていてもよい。これにより、シース本体21の強度を補強部24によって効果的に高めることができ、シース本体21の望ましくない撓みを抑制できる。
また、補強部24は、図5に示す変形例のように、シース本体21の軸心に向かう側が凹形状であってもよい。これにより、保持部412が補強部24に重なりやすくなり、超音波振動子411の動作に補強部24が干渉し難くなるため、画像を良好に取得できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、血管内超音波診断装置(IVUS:Intra Vascular Ultra Sound)に適用する場合について説明したが、光干渉断層診断装置(OCT:Optical Coherence Tomography)や光学周波数領域画像化診断装置(OFDI:Optical Frequency Domain Imaging)などの光を利用して画像を取得する装置に適用することも可能である。
また、上述した実施形態に係る医療デバイス1は、ガイドワイヤルーメンが形成されるチューブとして、遠位側チューブ22および近位側チューブ23を有しているが、近位側チューブ23を有さなくてもよい。
また、図8、9に示す他の変形例のように、補強部51は、第1ガイドワイヤルーメン61が形成される遠位側チューブ6とは別構造体であってもよい。なお、上述の実施形態と同様の機能を有する部位には、同一の符号を付し、説明を省略する。補強部51は、シース本体21の内側のイメージングコア用ルーメン26の遠位部に配置される補強構造体5に設けられる。補強構造体5は、シース本体21に嵌合する補強管52と、補強管52の近位側端部の周方向の一部から突出する補強部51とを備えている。補強管52は、シース本体21に嵌合して強固に固定される。補強管52は、シース本体21内に充填される生理食塩液を外部に流すための孔であるプライミングポートとしても機能する。補強部51は、シース本体21の軸心に向かう側に凹状曲面53が形成され、その反対側に凸状曲面54が形成されている。凹状曲面53の曲率半径は、補強管52の内径よりも大きい。補強部51は、補強管52側から近位側へ向かって内径がテーパ状に拡がる拡大部55を有している。補強管52の外周面は、シース本体21および遠位側チューブ6に熱融着または接着されている。補強部51の凸状曲面54は、シース本体21に熱融着または接着されている。補強部51の近位側端部は、シース本体21の近位側チューブ23が固定された位置まで到達せず、中間部213の途中に位置している。補強部51の近位側の一部は、イメージングコア用ルーメン26に最も遠位側へ押し込まれた状態の振動子ユニット41の保持部412と、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有することができる。このため、補強部51の凹状曲面53が、超音波振動子411よりも遠位側に位置する保持部412と滑らかに接触可能である。なお、補強部51は、イメージングコア用ルーメン26に最も遠位側へ押し込まれた状態の振動子ユニット41の超音波振動子411と、シース本体21の軸方向において重なり合う範囲を有することはない。このため、補強部51は、超音波振動子411による画像の取得に干渉しない。
以上のように、補強部51は、近位側へ向かって内径が拡がる拡大部55を有している。これにより、保持部412が補強部51に重なりやすくなり、超音波振動子411の動作に補強部51が干渉し難くなるため、画像を良好に取得できる。また、補強部51の軸方向への物性(曲げ剛性等)の変化がなだらかとなり、シース2の適切な柔軟性を得ることができる。
また、補強部51は、シース本体21の軸心に向かう側が凹形状である。これにより、保持部412が補強部51に重なりやすくなり、超音波振動子411の動作に補強部51が干渉し難くなるため、画像を良好に取得できる。