JP6646893B2 - エレベータ用レール保持装置を備えるエレベータ及びエレベータ用ガイドレールの保持方法 - Google Patents

エレベータ用レール保持装置を備えるエレベータ及びエレベータ用ガイドレールの保持方法 Download PDF

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本発明は、エレベータ用レール保持装置を備えるエレベータ及びエレベータ用ガイドレールの保持方法に関する。
エレベータのガイドレールは、主ロープによって釣合いおもりとつるべ式に連結されたかご又は釣合錘を、昇降路内において、上下方向に案内する。
当該ガイドレールは、昇降路壁内に上下方向に間隔をあけて列設状態で固定された複数のブラケット各々に、当該ブラケットごとに設けられたレールクリップにより取り付けられている。
一方、近年の高層建築物においては、建築物自体の自重、建築物内の家具、人等の重量による荷重が大きいため、当該建築物全体が上下方向に徐々に圧縮される(ビルディングコンプレッション)。
ビルディングコンプレッションに伴い、エレベータの昇降路壁内に固定されたブラケットが昇降路壁と共に上下方向に移動する。また、建築物は、建築物の下端に近いほど大きく圧縮される。
したがって、ブラケット間の上下方向における間隔が徐々に縮小される。その結果、ガイドレールとブラケットとがレールクリップにより強固に固定されている場合、当該ガイドレールは、ブラケット間、及び、ブラケットと昇降路底部との間で圧縮荷重を受ける。その結果、ガイドレールが湾曲又は座屈するおそれがある。
このような問題に対し、高層建築物に設置されるエレベータにおいて、ガイドレールは、レールクリップ(スライディングクリップ)で滑るように保持されている。つまり、ブラケット間が縮小した場合、レールクリップは、当該縮小に応じてガイドレールに対して滑り、ガイドレールが湾曲又は座屈しないように構成されている。
そして、特許文献1では、ガイドレールがレールクリップによって保持されている。
特開2014−5124号公報
しかしながら、ガイドレールは、スライディングクリップによって滑ることが可能なように保持されているが、ガイドレールとスライディングクリップとの間に生じる摩擦力により、微力ながらガイドレールに対して上下方向の力(圧縮力)が生じる。
そして、当該圧縮力は蓄積していき、スライディングクリップの数が多くなるほど当該圧縮力は大きくなる。
つまり、建築物が高層になるほど、スライディングクリップの数も増加し、蓄積された圧縮力が大きくなる。蓄積された圧縮力が許容範囲を超えれば、ガイドレールが湾曲又は座屈するおそれがある。
そのため、建築物が高層になる場合、各々のレールクリップに要求される保持力の許容範囲は狭くなる。つまり、当該許容範囲内に収まるようなレールクリップが選択される必要がある。
しかし、ガイドレールのレールクリップにより保持される部分の肉厚は、製作上誤差が生じてしまうため、当該肉厚にバラつきが生じてしまうという問題がある。
バラつきがあるため、当該肉厚が計測された上で、レールクリップの保持力が許容範囲内になるように、レールクリップが選択されなければならない。そのため、作業者にとって煩わしいという問題がある。
そして、建築物が高層になればなるほど、レールクリップに要求される保持力の許容範囲は狭くなるため、一層レールクリップの選択が困難であるという問題がある。
本発明の主な目的は、容易にレールクリップの保持力を許容範囲内に収めることである。
本発明の他の目的は、レールクリップであるスライディングクリップのスライドが阻害されないようにすることである。
本発明に係るエレベータは、昇降路内の上下方向に延設されるガイドレールを保持するエレベータ用レール保持装置を備えるエレベータであって、前記レール保持装置が、前記ガイドレールを保持するリジットクリップと、前記リジットクリップが取り付けられる取付部材と、前記取付部材を保持するスライディングクリップと、前記スライディングクリップが取り付けられるブラケット部材と、を備え、前記昇降路が設けられた建築物が縮む方向の前方にスライディングクリップが配置され、当該配置の後方にリジットクリップが配置されるように、前記レール保持装置が配置されるものである。
このようなものであれば、ガイドレールのレールクリップにより保持される部分の肉厚に、寸法のバラつきが生じ、取付部材がガイドレールとスライディングクリップとの間に介在するため、取付部材の寸法が精度良ければよいことになる。
つまり、取付部材が精度良く加工されることにより、スライディングクリップによって取付部材が保持される保持力が所定の許容範囲内となる。
取付部材は、ガイドレールとスライディングクリップとの間に介在する部材であるため、複雑な形状とする必要がなく精度の良い加工が容易である。
したがって、容易にスライディングクリップの保持力が許容範囲内となる。なお、取付部材は平板であることが好ましい。
リジットクリップとは、ガイドレール(ガイドレール部材)をスライドし難く(滑り難く)保持するレールクリップである。リジットクリップは、スライドしない(滑らない)ようにガイドレールを保持するレールクリップも含む概念である。
ガイドレールを保持するリジットクリップは、リジットクリップと取付部材とで挟持して保持するものでもよく、また、リジットクリップだけで挟持して保持するものでもよい。また、リジットクリップに替えて、ボルト、溶接等によりガイドレールと取付部材とを固定してもよい。
スライディングクリップとは、所定以上の上下方向の力が加わればガイドレールがスライドする(滑る)ように保持するレールクリップである。本発明では、スライディングクリップは、取付部材を保持する。
取付部材を保持するスライディングクリップは、スライディングクリップとブラケット部材とで挟持して保持するものでもよく、スライディングクリップだけで挟持して保持するものでもよい。
なお、「建築物が縮む方向」とは、ビルディングコンプレッション等により圧縮力が蓄積していく方向である。
前記リジットクリップの位置が、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方又は下方のいずれか一方であるものが好ましい。
建築物がビルディングコンプレッション等により上下方向に縮小した場合、取付部材とスライディングクリップとの把持による保持力(把持力)より大きい力がスライディングクリップにかかる。そのため、スライディングクリップが取付部材に対してスライドする(滑る)。
しかし、スライディングクリップの取付部材に対するスライドが、リジットクリップ又はそれを固定するボルト等により阻害されるおそれがある。
そのため、リジットクリップは、スライディングクリップが取付部材に対してスライドする方向の位置(前方)とは逆の位置(後方)に配置されているものが好ましい。
前記リジットクリップが、前記取付部材に複数取り付けられる、ものであってもよい。
リジットクリップはスライドクリップの取付部材に対するスライドを阻害しない位置に配置されていることが好ましい。
本発明に係るエレベータは、昇降路内の上下方向に延設されるガイドレールを保持するエレベータ用レール保持装置を備えるエレベータであって、前記レール保持装置が、前記ガイドレールを保持するリジットクリップと、前記リジットクリップが取り付けられる取付部材と、前記取付部材を保持するスライディングクリップと、前記スライディングクリップが取り付けられるブラケット部材と、を備え、前記昇降路の上下方向の略中央部から上方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方に配置され、前記昇降路の上下方向の略中央部から下方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、下方に配置されるように、前記レール保持装置が配置されるものである。
ビルディングコンプレッションでは、建築物の上下方向の略中央部に向かって荷重(圧縮力)が蓄積する。
そのため、このようなものであれば、建築物がビルディングコンプレッションによって縮んだ場合、リジットクリップ又はそれを取り付けるボルト等が、スライディングクリップの取付部材に対するスライドを阻害しない。
本発明に係るエレベータ用ガイドレールの保持方法は、前記昇降路が設けられた建築物が縮む方向の前方にスライディングクリップが配置され、当該配置の後方にリジットクリップが配置される、方法である。
このような方法であれば、建築物がビルディングコンプレッション等により縮んだ場合、リジットクリップ又はそれを取り付けるボルト等が、スライディングクリップの取付部材に対するスライドを阻害しない。
本発明に係るエレベータ用ガイドレールの保持方法は、前記昇降路の上下方向の略中央部から上方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方に配置される上方配置工程と、前記昇降路の上下方向の略中央部から下方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、下方に配置される下方配置工程と、を含む、方法である。
このような方法であれば、建築物がビルディングコンプレッションによって縮んだ場合、リジットクリップ又はそれを取り付けるボルト等が、スライディングクリップの取付部材に対するスライドを阻害しない。
本発明によれば、容易にレールクリップの保持力を許容範囲内に収めることができる。
また、本発明によれば、レールクリップであるスライディングクリップのスライドが阻害されない。
本実施形態に係るエレベータの斜視図。 本実施形態に係るエレベータの側面視概略図。 本実施形態に係るエレベータの部分斜視図。 本実施形態に係るガイドレール及びレール保持装置の平面図。 同実施形態に係るガイドレール及びレール保持装置のX−X断面図。 本実施形態に係るガイドレールが保持されるフローチャート。
以下、本発明に係る実施形態に関して図面を参照しながら説明する。
(エレベータ)
図1及び図2に示すように、エレベータ100において、昇降路最上部の機械室には巻上機200が設置されている。巻上機200の駆動シーブ210に巻き掛けられた主ロープ220の一端部にはかご230が、他端部には釣合錘240が連結されている。
巻上機200のモータ211によって駆動シーブ210が回転駆動されると、これに伴って主ロープ220が走行し、主ロープ220で吊り下げられたかご230が、第1ガイドレール300aに案内されて昇降路内を昇降する。
昇降路には、かご230を上下方向に案内する一対の第1ガイドレール300aと、釣合錘240を上下方向に案内する一対の第2ガイドレール300bとが、上下方向に敷設されている。
かご230の上下端部には、一対の第1ガイドレール300aに対応する第1ガイドローラユニット231、232が取り付けられている。
これら第1ガイドローラユニット231、232によって、かご230が、第1ガイドレール300a上を上下方向に案内される。
釣合錘240の上下端部には、一対の第2ガイドレール300bに対応する第2ガイドローラユニット241、242が取り付けられている。
これら第2ガイドローラユニット241、242によって、釣合錘240が、第2ガイドレール300b上を上下方向に案内される。
エレベータ100には、かご230の昇降速度が所定速度を超過したことを機械的に検知する第1調速機400が設けられている。第1調速機400の第1ガバナシーブ410と第1ガバナシーブ410の下方に位置する第1テンションシーブ500との間には、無端状の第1ガバナロープ600が巻き掛けられている。
第1テンションシーブ500には錘700が吊設されており、第1ガバナロープ600は、これらの自重によって主ロープ220と平行に緊張した状態で張架されている。この第1ガバナロープ600の一部は、かご230側に備えた第1非常止め装置233を作動させる第1非常止めレバー250に固定されている。
このため、第1ガバナロープ600は、かご230の昇降に同期してかご230と同速度で走行する。このとき、第1ガバナロープ600の走行速度と同速度で回転させられる第1ガバナシーブ410の回転速度を第1調速機400が検出することで、昇降中のかご230の速度超過が検知される。
第1調速機400がかご230の速度超過を検知した場合、把持機構440が第1ガバナロープ600を把持し、第1ガバナロープ600の走行を停止させる。そして、第1ガバナロープ600に固定された第1非常止めレバー250が、かご230に対して相対的に引き上げられる。
第1非常止めレバー250が引き上げられた場合、第1非常止め装置233が作動する。釣合錘240に付設された第2非常止め装置243に関しても同様である。
第2調速機420の第2ガバナシーブ430と第2ガバナシーブ430の下方に位置する第2テンションシーブ510との間には、無端状の第2ガバナロープ610が巻き掛けられている。
第2テンションシーブ510には錘710が吊設されており、第2ガバナロープ610は、これらの自重によって主ロープ220と平行に緊張した状態で張架されている。この第2ガバナロープ610の一部は、釣合錘240側に備えた第2非常止め装置243を作動させる第2非常止めレバー260に固定されている。
このため、第2ガバナロープ610は、釣合錘240の昇降に同期して釣合錘240と同速度で走行する。このとき、第2ガバナロープ610の走行速度と同速度で回転させられる第2ガバナシーブ430の回転速度を第2調速機420が検出することで、昇降中の釣合錘240の速度超過が検知される。
第2調速機420が釣合錘240の速度超過を検知した場合、把持機構450が第2ガバナロープ610を把持し、第2ガバナロープ610の走行を停止させる。そして、第2ガバナロープ610に固定された第2非常止めレバー260が、釣合錘240に対して相対的に引き上げられる。
第2非常止めレバー260が引き上げられた場合、第2非常止め装置243が作動する。
(ガイドレール300)
本実施形態では、第1ガイドレール300aと第2ガイドレール300bとは構成が同じであるため、以後ガイドレール300として説明する。
ガイドレール300は、複数のガイドレール部材310を連結して構成される。図3に示すように、ガイドレール部材310aとガイドレール部材310bとは、連結部材(図示しない)によって連結される。他のガイドレール部材310も同様である。
ガイドレール部材310の上端部は、凸部が形成されており、ガイドレール部材310の下端部は、凹部が形成されている。そして、ガイドレール部材310aの凹部に、ガイドレール部材310bの凸部が嵌め込まれる。その状態で、連結部材(図示しない)により、ガイドレール部材310aとガイドレール部材310bとが連結される。
連結部材(図示しない)とガイドレール部材310とは、ボルト(図示しない)により固定される。他のガイドレール部材310と連結部材(図示しない)とも同様にボルト(図示しない)により固定される。
図5に示すように、ガイドレール部材310は、平面視略T字形状であり、レール部311と、後述するレール保持装置330に保持される被保持部312と、を含む。レール部311は、第1ガイドローラユニット231、232又は第2ガイドローラユニット241、242が嵌められる。
ガイドレール300は、複数のレール保持装置330を介して昇降路内に取付けられる。具体的には、ガイドレール部材310の被保持部312がレール保持装置330に保持されることにより、ガイドレール300は、昇降路内に取付けられる。
(レール保持装置330)
図4及び図5に示すように、レール保持装置330は、ガイドレール部材310の被保持部312を保持するレールクリップであるリジットクリップ331と、リジットクリップ331が取り付けられる取付部材332と、取付部材332を保持するレールクリップであるスライディングクリップ335と、スライディングクリップ335が取り付けられるブラケット部材336と、を含む。
リジットクリップ331は、取付部材332に、ガイドレール部材310の被保持部312を押し付けて、ガイドレール部材310を保持するものである。
リジットクリップ331と取付部材332とは、第1ボルト333及び第1ナット(図示しない)を用いて固定される。具体的には、リジットクリップ331には、第1ボルト333を通すための貫通孔(図示しない)を有し、取付部材332にも、第1ボルト333を通すための貫通孔(図示しない)を有する。
取付部材332には、x軸方向に2箇所貫通孔(図示しない)が設けられている。つまり、取付部材332には2箇所リジットクリップ331が取り付けられている。これら2つのリジットクリップ331と取付部材332に挟まれることにより、ガイドレール部材310が保持される。
なお、本実施形態では、ガイドレール部材310(ガイドレール300)はリジットクリップ331によって取付部材332に固定されているが、クリップではなく溶接やボルト等により取付部材332に固定されてもよい。
スライディングクリップ335は、ブラケット部材336に、取付部材332を押し付けて、取付部材332を保持する。
スライディングクリップ335とブラケット部材336とは、第2ボルト337及び第2ナット338を用いて固定される。具体的には、スライディングクリップ335には、第2ボルト337を通すための貫通孔(図示しない)を有し、ブラケット部材336にも、第2ボルト337通すための貫通孔(図示しない)を有する。
ブラケット部材336には、2箇所貫通孔(図示しない)が設けられている。つまり、ブラケット部材336には2箇所スライディングクリップ335が取り付けられている。これら2つのスライディングクリップ335とブラケット部材336に挟まれることにより、取付部材332が保持される。
図4では、リジットクリップ331は、スライディングクリップ335の下方(z軸負方向)に配置されているが、上方(z軸正方向)に配置されていてもよい。
図5に示すように、スライディングクリップ335は、xy平面視で略S字状であり、先端部は若干y軸負方向に向いている。リジットクリップ331も同様の形状であってもよい。
昇降路壁内に備えられたレール保持装置330は、建築物がビルディングコンプレッションにより圧縮された場合、ガイドレール300及び取付部材332がスライドする保持力で、ガイドレール300及び取付部材332を保持する。
言い換えると、スライディングクリップ335は、ガイドレール300(ガイドレール部材310)及び取付部材332がスライドする保持力で、ガイドレール300(ガイドレール部材310)及び取付部材332を保持する。
なお、本実施形態では、ガイドレール部材310(ガイドレール300)は、リジットクリップ331と取付部材332とで挟持して保持されているが、リジットクリップ331のみで保持されるような構成であってもよい。
また、本実施形態では、取付部材332は、スライディングクリップ335とブラケット部材336とで挟持して保持されているが、スライディングクリップ335のみで保持されるような構成であってもよい。
(レール保持装置330の固定)
レール保持装置330は、ガイドレール300及び取付部材332をスライドさせる保持力で保持する。そして、レール保持装置330は、昇降路内に固定される。
図4及び図5に示すように、レール保持装置330では、ガイドレール部材310のレール部311の両側(x軸方向)の被保持部312が、リジットクリップ331と取付部材332とで挟まれて保持される。
リジットクリップ331と取付部材332とによるガイドレール部材310の固定の位置は、スライディングクリップ335によって取付部材332が固定されている位置に対して、上下方向(z軸方向)のいずれか一方であることが好ましい。
ガイドレール部材310は、リジットクリップ331と取付部材332とで滑らないように固定されている。ガイドレール部材310の被保持部312の肉厚(y軸方向の厚み)にバラつきがあっても、ガイドレール部材310を保持する保持力が調節される必要がないため問題とならない。
取付部材332は、ガイドレール部材310の両端側(x軸方向)の部分が、スライディングクリップ335とブラケット部材336とで挟まれて保持される。
スライディングクリップ335とブラケット部材336とで取付部材332を保持する保持力は、ビルディングコンプレッション等の上下方向に強い力が加わった場合、取付部材332が、スライディングクリップ335とブラケット部材336との間からスライドする保持力である。
取付部材332は、複雑な形状ではないため、肉厚(y軸方向の厚み)を精度良く加工されることが可能である。したがって、スライディングクリップ335とブラケット部材336とが、取付部材332を保持する保持力を容易に調節することができる。そして、当該保持力にバラつきが生じ難い。
つまり、このようなものであれば、ガイドレール部材310の肉厚(y軸方向の厚み)にバラつきがある場合であっても、スライディングクリップ335の保持力が一定となり易い。
図3に示すように、ブラケット部材336は、昇降路壁内に設けられた横架部材340に固定されている。横架部材340は、昇降路内に設けられた立柱(図示しない)に固定される。つまり、レール保持装置330は、昇降路内に固定される。これにより、ガイドレール300は、昇降路内に取付けられる。
(ガイドレール300の保持方法)
エレベータ100のガイドレール300は、レール保持装置330によって建築物の昇降路内に固定されている。高層建築物では、ビルディングコンプレッションが発生した場合、エレベータ100のガイドレール300が湾曲・座屈が生じないように、ガイドレール300が固定されている取付部材332と、スライディングクリップ335との間で滑るように構成されている。
具体的には、ガイドレール300が湾曲・座屈するような大きな力が加わった場合には、取付部材332がスライドする(滑る)ように、そのような保持力(上限保持力)で、取付部材332は、スライディングクリップ335に保持されている。
一方で、ガイドレール300がピット床に設置されずに、レール保持装置330の保持力のみで保持されている場合、エレベータ100の非常止め装置(第1非常止め装置233、第2非常止め装置243)が作動した場合には、ガイドレール300は、スライドしない(滑らない)ように、そのような保持力(下限保持力)で、取付部材332は、スライディングクリップ335に保持されている。
したがって、取付部材332が保持される保持力は、上限保持力と下限保持力と間になるように設計される。
上限保持力と下限保持力との間隔は、建築物が高層になるにつれて狭くなる。なお、上限保持力と下限保持力との間隔は、ガイドレール300及び取付部材332の種類及び全長並びにレール保持装置330の総数等により変化する。
(ガイドレール300がレール保持装置330により保持されるフローチャート)
図6を用いて、ガイドレール300がレール保持装置330により保持される方法について説明する。まず、建築物の仕様に合わせたガイドレール300(ガイドレール部材310)が選択される(ステップS11)。
当該建築物の仕様に合わせたレール保持装置330の個数が決定される(ステップS12)。
ガイドレール300及び取付部材332の種類及び全長、レール保持装置330が取り付けられる間隔及び取り付けられる個数等により、ガイドレール300が保持される上限保持力及び下限保持力が決定される(ステップS13)。
取付部材332が保持される平均保持力が、上限保持力と下限保持力との間になるように、レール保持装置330の取付個数が決定される(ステップS14)。
ガイドレール300(ガイドレール部材310)に取付部材332がリジットクリップ331によって取り付けられる(ステップS15)。
ブラケット部材336に取付部材332がスライディングクリップ335によって取り付けられる(ステップS16)。
図3に示すように、高層建築物では上下方向の中央部に向けて縮むと想定される。そのため、建築物の縮む場合に前記建築物がガイドレールに対して移動する方向に合わせてレール保持装置330が取り付けられることが好ましい。
具体的には、建築物の上下方向の略中央部C(図1及び図3に記載)より上方では、スライディングクリップ335の上方(z軸正方向側)にリジットクリップ331が配置されるようにする(上方配置工程、ステップS17)。
この場合、スライディングクリップ335の下方にリジットクリップ331が配置されないようにすることが好ましい。
一方、建築物の上下方向の略中央部Cより下方では、スライディングクリップ335の下方(z軸負方向側)にリジットクリップ331が配置されるようにする(下方配置工程、ステップS18)。
この場合、スライディングクリップ335の上方(z軸正方向側)にリジットクリップ331が配置されないようにすることが好ましい。
このようなものであれば、ビルディングコンプレッション等により建築物が縮んだ場合であっても、リジットクリップ331又はそれを固定している第1ボルト333が、ガイドレール部材310及び取付部材332がスライドすることを阻害しない。
つまり、スライディングクリップ335が取付部材332から外れることを阻害しない。
このような方法により、ガイドレール300が、レール保持装置330によって昇降路内に取付けられる。
本実施形態において、レール保持装置330は、1種類だけを用いたが、2種類以上であってもよい。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。
100…エレベータ
200…巻上機
230…かご
240…釣合錘
300…ガイドレール
300a…第1ガイドレール
300b…第2ガイドレール
310…ガイドレール部材
311…レール部
312…被保持部
330…レール保持装置
331…リジットクリップ(レールクリップ)
332…取付部材
335…スライディングクリップ(レールクリップ)
336…ブラケット部材
340…横架部材
400…調速機
500…テンションシーブ
600…ガバナロープ
700…錘


Claims (5)

  1. 昇降路内の上下方向に延設されるガイドレールを保持するエレベータ用レール保持装置を備えるエレベータであって、
    前記レール保持装置が、
    前記ガイドレールを保持するリジットクリップと、
    前記リジットクリップが取り付けられる取付部材と、
    前記取付部材を保持するスライディングクリップと、
    前記スライディングクリップが取り付けられるブラケット部材と、を備え、
    前記昇降路が設けられた建築物が縮む場合に前記建築物がガイドレールに対して移動する方向の前方にスライディングクリップが配置され、
    前記スライディングクリップの配置の後方に前記リジットクリップが配置され
    前記スライディングクリップの配置の前方に前記リジットクリップが配置されないように、前記レール保持装置が配置されるエレベータ。
  2. 前記リジットクリップの位置が、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方又は下方のいずれか一方であり、他方には配置されない請求項1記載のエレベータ。
  3. 昇降路内の上下方向に延設されるガイドレールを保持するエレベータ用レール保持装置を備えるエレベータであって、
    前記レール保持装置が、
    前記ガイドレールを保持するリジットクリップと、
    前記リジットクリップが取り付けられる取付部材と、
    前記取付部材を保持するスライディングクリップと、
    前記スライディングクリップが取り付けられるブラケット部材と、を備え、
    前記昇降路の上下方向の略中央部から上方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、下方には配置されず、上方に配置され、
    前記昇降路の上下方向の略中央部から下方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方には配置されず、下方に配置されるように、前記レール保持装置が配置されるエレベータ。
  4. 請求項1 に記載のレール保持装置を備えるエレベータ用ガイドレールの保持方法であって、
    前記昇降路が設けられた建築物が縮む場合に前記建築物がガイドレールに対して移動する方向の前方に前記スライディングクリップが配置され、
    前記スライディングクリップの配置の後方に前記リジットクリップが配置され
    前記スライディングクリップの配置の前方には前記リジットクリップが配置されない、エレベータ用レール保持方法。
  5. 請求項1に記載のレール保持装置を備えるエレベータ用ガイドレールの保持方法であって、
    前記昇降路の上下方向の略中央部から上方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、下方には配置せず、上方に配置される上方配置工程と、
    前記昇降路の上下方向の略中央部から下方では、前記リジットクリップが、前記スライディングクリップの上下方向の位置に対して、上方には配置せず、下方に配置される下方配置工程と、を含む、エレベータ用レール保持方法。
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