JP6645319B2 - 静電チャック装置 - Google Patents
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Description
以下、図1を参照しながら、本実施形態に係る静電チャック装置1について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
静電チャック部2は、上面が半導体ウエハ等の板状試料Wを載置する載置面19とされた載置板(基体)11と、載置板11の載置面19とは反対側に設けられた支持板12と、載置板11と支持板12とに挟持された静電吸着用電極13と、載置板11と支持板12とに挟持され静電吸着用電極13の周囲を囲む絶縁材層14と、を有している。
載置板11は、載置面19に直径が板状試料Wの厚さより小さい突起部30が複数個形成されている。静電チャック装置1は、複数の突起部30が板状試料Wを支える構成になっている。
上述したような物性を有する第1セラミックス材料は、酸化アルミニウムおよびβ−SiC型の炭化ケイ素を含む焼結体であることが好ましい。以下、β−SiC型の炭化ケイ素のことを、単に「β−SiC」と称する。
第1セラミックス材料において、第1セラミックス材料全体(以下、単に「焼結体全体」と称することがある)に占めるβ−SiCの体積比は、4体積%以上であることが好ましく、6体積%以上であることがより好ましい。また、焼結体全体に占めるβ−SiCの体積比は、15体積%以下であることが好ましく、10体積%以下であることがより好ましい。β−SiCの体積比について、上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。
また、第1セラミックス材料においては、第1セラミックス材料に含まれる金属不純物の含有量が200ppm以下であることが好ましく、50ppm以下であることがより好ましい。ここで、「金属不純物」には、第1セラミックス材料を構成する金属元素であるアルミニウムおよびケイ素は含まれない。すなわち、第1セラミックス材料における「金属不純物」とはアルミニウムおよびケイ素以外の金属のことである。
また、第1セラミックス材料において、酸化アルミニウムの結晶粒の平均結晶粒径は2μm以下であり、β−SiCの結晶粒の平均結晶粒径は0.2μm以下であることが好ましい。
第1セラミックス材料中にβ−SiCが含まれると、載置板11の表面がプラズマに暴露された場合に、以下のようなメカニズムにより、載置板表面の異常放電による損傷を低減することができる。
支持板12は、静電吸着用電極13を下側から支持している。支持板12は、絶縁性を有するセラミックス材料を形成材料としている。詳しくは、支持板12は、周波数1MHzにおける比誘電率が13以下であるセラミックス材料を形成材料としている。これにより、支持板12は、良好な高周波透過窓としての機能を有する。
静電吸着用電極13では、電圧を印加することにより、載置面19に板状試料Wを保持する静電吸着力が生じる。
絶縁材層14は、静電吸着用電極13を囲繞して腐食性ガスおよびそのプラズマから静電吸着用電極13を保護する。加えて、絶縁材層14は、静電吸着用電極13を除いて載置板11と支持板12との境界部を接合一体化している。
静電チャック部2の下面側には、ヒータエレメント5が設けられている。ヒータエレメント5は、一例として、厚みが0.2mm以下、好ましくは0.1mm程度の一定の厚みを有する非磁性金属薄板、例えばチタン(Ti)薄板、タングステン(W)薄板、モリブデン(Mo)薄板等をフォトリソグラフィー法やレーザー加工により所望のヒータ形状、例えば帯状の導電薄板を蛇行させた形状の全体輪郭を円環状に加工することで得られる。
温度調節用ベース部3は、静電チャック部2を所望の温度に調整するためのもので、厚みのある円板状のものである。この温度調節用ベース部3としては、例えば、その内部に冷媒を循環させる流路3Aが形成された液冷ベース等が好適である。
樹脂層8は、静電チャック部2と温度調節用ベース部3との間に設けられている。樹脂層8は、ヒータエレメント5が接着された静電チャック部2と温度調節用ベース部3とを接着一体化するとともに、使用時に静電チャック部2が加熱されて生じる熱応力を緩和する作用を有する。
静電チャック装置1は、静電チャック部2を厚み方向に貫通する不図示のガス供給孔、およびリフトピン挿通孔を有している。ガス供給孔およびリフトピン挿通孔は、載置面19に開口している。
ガス供給孔には、He等の冷却ガスが供給される。ガス導入孔から導入された冷却ガスは、載置面19と板状試料Wの下面と間の隙間や、複数の突起部30の間を流れ板状試料Wを冷却する。
次に、本実施形態の静電チャック装置の製造方法について説明する。以下の説明では、特に上述した載置板11の製造方法について詳述する。
まず、一軸成形した成形体を不活性ガス雰囲気下、常圧で(プレスすることなく)例えば500℃に加熱し、成形体に含まれる水分や分散媒等の夾雑物を除去する。不活性ガスとしては、窒素またはアルゴンを用いることができる。この操作においては、成形体を変性することなく成形体から夾雑物を除去できるならば、加熱温度は500℃に限られない。
成形体を加圧焼成する際には、まず、上述の成形体を、真空雰囲気において、1600℃よりも低い温度且つ常圧で(プレスすることなく)加熱(予備加熱)する。予備加熱の温度は、例えば400℃から1300℃の温度範囲である。また、加熱時間は、例えば2時間から8時間である。
載置板11と支持板12を同じ材質とすることで載置板11と支持板12の熱膨張の差を無くすることができる。
出発原料として、平均粒子径が0.03μmであり熱プラズマCVDで合成されたβ−SiC型の炭化ケイ素(β−SiC)粒子と、平均粒子径が0.1μmである酸化アルミニウム(Al2O3)粒子とを用いた。β−SiC粒子の金属不純物量は、50ppmであった。また、Al2O3粒子の金属不純物量は、150ppmであった。
出発原料であるAl2O3粒子として、金属不純物量が50ppmであるものを用いたこと、および、室温から焼結温度までアルゴン雰囲気下で加圧焼結を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の静電チャック装置を得た。
出発原料であるAl2O3粒子として、金属不純物量が200ppmであるものを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、実施例3の静電チャック装置を得た。
出発原料であるAl2O3粒子として、金属不純物量が800ppmであり、平均粒子径が0.5μmであるものを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、比較例1の静電チャック装置を得た。
β−SiC粒子とAl2O3粒子との全体量に対し、β−SiC粒子が20体積%となるように秤量したこと以外は、実施例2と同様にして、比較例2の静電チャック装置を得た。
出発原料であるAl2O3粒子として、金属不純物量が800ppmであり、平均粒子径が0.5μmであるものを用いたこと、およびβ−SiC粒子として、金属不純物量が1000ppmである平均粒子径が1μmであるものを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、比較例3の静電チャック装置を得た。
出発原料であるβ−SiC粒子を用いないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の静電チャック装置を得た。
得られた実施例1〜3、比較例1〜4の静電チャック装置について、次のような評価を行った。
加圧接合後に得られる接合体から一部を切り出して得られた試験片を用い、SEMを用いて載置板の組織観察を行った。
静電チャック装置の載置面にアルミニウム製の電極を載置し、静電吸着用電極への給電部とアルミニウム製の電極との間の静電容量を、LCRメータを用い測定し、測定値を用いて比誘電率を算出した。
静電チャック装置の載置面にシリコンウエハを設置した。シリコンウエハには、接地された導線を接続した。静電吸着用電極への給電部にDC電圧を加え、静電吸着用電極への給電部とシリコンウエハとの間の電圧および導線に流れる電流値より、体積固有抵抗値を算出した。
金属不純物量は、ICP−MS法にて測定した値を採用した。
直径300mmのシリコンウエハを静電チャック装置の載置面に載置し、ポリイミドテープで固定した。その際、ポリイミドテープに2mm程度の緩みを持たせた。
印加電圧:2500V
冷却ガス供給量:ヘリウムガス圧50Torr(1Torr=133.3Pa)
静電チャック装置にシリコンウエハを載せない状態で、静電吸着用電極に2500Vの電位を印加した状態で、RF電力を印加し、静電チャック装置の吸着面にプラズマを発生させた状態を2時間保持した。
混合ガス:CF4とH2との1:1混合ガス
混合ガス供給量:流量30sccm、ガス圧5Pa
PF投入電力:5KW
Claims (8)
- 一主面が板状試料を載置する載置面である基体と、
前記基体において、前記載置面とは反対側に設けられた静電吸着用電極と、を備え、
前記基体は、周波数20Hzにおける比誘電率が15以上であり、かつ周波数1MHzにおける比誘電率が13以下であり、誘電損失が0.04以下であり、130℃における体積固有抵抗値が5×1013Ω・cm以上であるセラミックス材料を形成材料とし、
前記セラミックス材料は、酸化アルミニウムおよびβ−SiC型の炭化ケイ素を含む焼結体であり、
前記焼結体全体に占める前記炭化ケイ素の体積比は、6体積%以上15体積%以下であり、
アルミニウム及びケイ素以外の金属不純物含有量が200ppm以下であり、
前記焼結体において、前記酸化アルミニウムの結晶粒の平均結晶粒径は2μm未満であり、前記炭化ケイ素の結晶粒の平均結晶粒径は0.2μm未満である静電チャック装置。 - 前記静電吸着用電極に対し前記基体とは反対側に絶縁層が設けられ、
前記静電吸着用電極は、酸化アルミニウムと導電性材料とを含む導電性セラミックス材料を形成材料とし、
前記導電性材料は、炭素および炭素材料の少なくともいずれか一方であり、
前記導電性セラミックス材料における前記導電性材料の体積含有率が1体積%以上60体積%以下である請求項1に記載の静電チャック装置。 - 一主面が板状試料を載置する載置面である基体と、
前記基体において、前記載置面とは反対側に設けられた静電吸着用電極と、を備え、
前記基体は、周波数20Hzにおける比誘電率が15以上であり、かつ周波数1MHzにおける比誘電率が13以下であり、誘電損失が0.04以下であり、130℃における体積固有抵抗値が5×10 13 Ω・cm以上であるセラミックス材料を形成材料とし、
前記セラミックス材料は、酸化アルミニウムおよびβ−SiC型の炭化ケイ素を含む焼結体であり、
前記焼結体全体に占める前記炭化ケイ素の体積比は、6体積%以上15体積%以下であり、
前記静電吸着用電極に対し前記基体とは反対側に絶縁層が設けられ、
前記静電吸着用電極は、酸化アルミニウムと導電性材料とを含む導電性セラミックス材料を形成材料とし、
前記導電性材料は、炭素および炭素材料の少なくともいずれか一方であり、
前記導電性セラミックス材料における前記導電性材料の体積含有率が1体積%以上60体積%以下である静電チャック装置。 - アルミニウム及びケイ素以外の金属不純物含有量が200ppm以下である請求項3に記載の静電チャック装置。
- 前記炭素材料が、炭化タンタル、炭化モリブデンまたは炭化ケイ素である請求項2から4のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記炭素が、針状カーボンである請求項2から5のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記導電性セラミックス材料は、アルミニウムおよび前記炭素材料を構成する金属元素以外の金属不純物含有量が1000ppm以下である請求項2から6のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
- 前記導電性セラミックス材料は、体積固有抵抗値が0.01より大きく10000Ω・cmより小さい請求項2から7のいずれか1項に記載の静電チャック装置。
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