JP6641625B2 - 浴室洗い場用除菌水吐水装置及び浴室ユニット - Google Patents

浴室洗い場用除菌水吐水装置及び浴室ユニット Download PDF

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Description

本発明の態様は、一般的に、浴室洗い場用除菌水吐水装置及び浴室ユニットに関する。
例えば、浴室の洗い場床には、人体の洗浄に使用された石鹸やシャンプーなどのかす、人体から発生したアカ(タンパク質系、炭水化物系、油脂系、塩類等)などの汚れが付着する。このような汚れに起因した菌を除菌するための洗浄装置が提案されている。特許文献1には、浴室の洗い場床に次亜塩素酸を含有する水などの除菌水を吐出する構成が開示されている。
また、除菌水が滞留しにくく多くの汚れが付着した洗い場床を、少量且つ低濃度(人体への影響を抑えた濃度)の除菌水で除菌するためには、除菌水として、次亜塩素酸を含む水と殺菌性金属イオンを含む水とを用いることが好ましい。例えば、供給水に殺菌性金属イオンを添加する殺菌性金属添加ユニットと、供給水に次亜塩素酸を添加する次亜塩素酸添加ユニットと、を備えた機能水生成装置がある(特許文献2)。
特開2008−168230号公報 特開2001−252674号公報
浴室の洗い場床の全体に多量の除菌水を吐出すれば床面全体をムラなく除菌できると考えられる。しかし、一般的な浴室の洗い場床は排水勾配を有するため、多量の除菌水を吐出した場合、洗い場床に到達した除菌水は、水膜となって流れやすい。このため、除菌水が十分な除菌効果を発揮する前に排水口へと流れてしまうことがある。この場合、洗い場床全体をムラ無く除菌するためには、大量の除菌水が必要となってしまう。
そこで、少量の除菌水で洗い場床の全体の除菌を行うために、除菌水が洗い場床上に滞留しやすい形態で吐水を行うことが考えられる。これにより、除菌水が洗い場床の菌に作用する時間を長くすることができる。例えば、少量の除菌水で洗い場床の除菌を行うためには、粒径の小さい粒状(ミスト状)の除菌水を吐出することが適している。
しかしながら、除菌水として次亜塩素酸を含んだ水を使用する場合、この除菌水中の次亜塩素酸の濃度は時間の経過と共に減衰しやすく、この濃度減衰は吐出される除菌水の粒径が小さくなるほど顕著になるという問題がある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、少量の次亜塩素酸含有水及び少量の殺菌性金属イオン含有水で洗い場床を効率的に除菌することができる浴室洗い場用除菌水吐水装置及び浴室ユニットを提供することを目的とする。
第1の発明は、水道水を電気分解することで次亜塩素酸含有水を生成する次亜塩素酸含有水生成部と、水道水を電気分解することで殺菌性金属イオン含有水を生成する殺菌性金属イオン水生成部と、前記次亜塩素酸含有水および前記殺菌性金属イオン含有水を、それぞれミスト状にして浴室の洗い場床に吐出する除菌水吐水部と、前記次亜塩素酸含有水生成部、前記殺菌性金属イオン水生成部および除菌水吐水部の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記次亜塩素酸含有水の粒を吐出する第1工程と、前記殺菌性金属イオン水の粒を吐出する第2工程と、を実行し、前記第2工程は、前記洗い場床上の前記殺菌性金属イオン含有水が水滴状で維持されるよう、前記洗い場上に前記殺菌性金属イオン含有水を吐出し、前記第1工程は、前記洗い場床上の前記次亜塩素酸含有水の水滴が前記第2工程における水滴よりも大きくなるまで、前記洗い場床上に前記次亜塩素酸含有水を吐出することを特徴とする浴室洗い場用除菌水吐水装置である。
この浴室洗い場用除菌水吐水装置によれば、除菌水(次亜塩素酸含有水および殺菌性金属イオン含有水)は、粒状(ミスト状)で吐出される。このため、除菌水を粒の状態で洗い場床(洗浄領域)に付着させることができる。これにより、除菌水を一時的に洗い場床に滞留させることができ、床全体を除菌するために必要な除菌水の量を抑えることができる。
ここで、次亜塩素酸含有水の粒中の次亜塩素酸の濃度は、時間の経過と共に減衰していく性質を有する。そして、この次亜塩素酸の濃度減衰は、吐出された除菌水の粒径が小さくなる程顕著となる。このため、洗い場床に付着した除菌水が粒状のままである場合、除菌水が洗い場床の菌に十分に作用する前に、次亜塩素酸の濃度が減衰してしまい、十分な除菌効果が得られない場合がある。
これに対して、この浴室洗い場用除菌水吐水装置によれば、第1工程中に形成される次亜塩素酸含有水の水滴は、第2工程中に形成される殺菌性金属イオン含有水の水滴よりも大きい。次亜塩素酸含有水の水滴を大きくすることによって、次亜塩素酸の濃度減衰を抑制することができる。これにより、滞留性を確保しつつ、次亜塩素酸の濃度減衰を抑制することができる。また、殺菌性金属イオン含有水中の殺菌性金属イオンの濃度は、前述の次亜塩素酸含有水の濃度に比べて減衰しにくい。このため、殺菌性金属イオン含有水については、その水滴を小さくすることで、高い濃度と高い滞留性とを維持することができる。以上により、少量の除菌水(次亜塩素酸含有水および殺菌性金属イオン含有水)で浴室の洗い場床を効率的に除菌することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1工程において前記除菌水吐水部が吐出する所定の洗浄領域における単位面積当たりの前記次亜塩素酸含有水の流量は、前記第2工程において前記除菌水吐水部が吐出する前記所定の洗浄領域における単位面積当たりの前記殺菌性金属イオン含有水の流量と等しく、前記第1工程において前記洗い場床の単位面積に前記次亜塩素酸含有水が吐出される時間は、前記第2工程において前記洗い場床の単位面積に前記殺菌性金属イオン含有水が吐出される時間よりも長いことを特徴とする浴室洗い場用除菌水吐水装置である。
この浴室洗い場用除菌水吐水装置によれば、制御部は、第1工程における単位時間当たりの吐水流量と、第2工程における単位時間当たりの吐水流量とが等しく、第1工程における単位面積当たりの吐水時間は、第2工程における単位面積あたりの吐水時間よりも長くなるように、制御を実行する。これにより、第1工程では、次亜塩素酸含有水を大きな水滴とすることができ、第2工程では、殺菌性金属イオン含有水を小さな水滴とすることができる。第1工程において次亜塩素酸含有水の滞留性の向上と濃度減衰の抑制とを両立しつつ、第2工程において殺菌性金属イオン含有水の高い滞留性を得ることができる。これにより、少量の除菌水(次亜塩素酸含有水および殺菌性金属イオン含有水)で浴室の洗い場床を効率的に除菌することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第2工程が実行される回数は、前記第1工程が実行される回数よりも多いことを特徴とする浴室洗い場用除菌水吐水装置である。
この浴室洗い場用除菌水吐水装置によれば、殺菌性金属イオン含有水が吐出される回数が多いため、殺菌性金属イオン含有水の総吐水量が少なくても、吐水ムラを抑制することができる。したがって、少ない吐水量で効率的に除菌を行うことができる。
第4の発明は、前記洗い場床と、浴槽と、前記洗い場床の上方に配設されたカウンタと、前記カウンタの下方に設けられ、前記洗い場床の略全体に向けて前記除菌水を吐水可能な第1〜第3のいずれか1つの発明に記載の浴室洗い場用除菌水吐水装置と、を備えたことを特徴とする浴室ユニットである。
この浴室ユニットによれば、少量の次亜塩素酸含有水及び少量の殺菌性金属イオン含有水で洗い場床を効率的に除菌することができる。
本発明の態様によれば、少量の次亜塩素酸含有水及び少量の殺菌性金属イオン含有水で洗い場床を効率的に除菌することができる浴室洗い場用除菌水吐水装置及び浴室ユニットが提供される。
実施形態の浴室洗い場用除菌水吐水装置の構成を例示するブロック図である。 実施形態の浴室洗い場用除菌水吐水装置が設置される浴室ユニットを例示する模式的斜視図である。 実施形態の次亜塩素酸含有水生成部の具体例を表す模式的断面図である。 実施形態の殺菌性金属イオン水生成部の具体例を表す模式的断面図である。 次亜塩素酸含有水および殺菌性金属イオン含有水の作用を表す模式的断面図である。 次亜塩素酸含有水の作用を表す模式的断面図である。 殺菌性金属イオン含有水の作用を表す模式的断面図である。 実施形態の除菌水の吐水動作を説明する模式的平面図である。 実施形態の除菌水が吐出された洗い場床を例示する模式的平面図である。 次亜塩素酸含有水による洗浄を例示するグラフ図である。 実施形態の除菌水による洗浄工程を例示するフローチャートである。 実施形態の第1工程による洗浄を例示する模式図である。 実施形態の第2工程による洗浄を例示する模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態の浴室洗い場用除菌水吐水装置100の構成を例示するブロック図である。
実施形態の浴室洗い場用除菌水吐水装置(以下、説明の便宜上、単に「除菌水吐水装置」と称する)100は、除菌水吐水部10と、次亜塩素酸含有水生成部120と、殺菌性金属イオン水生成部130と、制御部30と、を備える。除菌水吐水装置100は、浴室に設置され、浴室の洗い場床を除菌する装置である。
以下の説明において、「除菌水」とは、次亜塩素酸を含む水(「次亜塩素酸含有水」と称する)および殺菌性金属イオンを含む水(「殺菌性金属イオン含有水」と称する)の少なくともいずれかをいうものとする。
まず、図2(a)および図2(b)を参照して、実施形態の除菌水吐水装置100が設置される浴室(浴室ユニット)について説明する。
図2(a)は、浴室500の模式的斜視図である。
図2(b)は、浴室500におけるカウンタ530の近傍を拡大した模式的斜視図である。
図2(a)に表したように、浴室500は、第1〜第4の壁541〜544と天井545に囲まれている。その浴室500は、浴槽510、洗い場床520、およびカウンタ530を有する。さらに、浴室500には、鏡、給水栓、シャワーホースなどが適宜設けられている。
浴槽510の短辺側に、第1の壁541と第2の壁542が対向して設けられている。浴槽510の長辺側に第4の壁544が設けられている。第4の壁544に対向して、洗い場床520側に第3の壁543が設けられている。
洗い場床520には、排水口521が設けられている。図2に示す例では、排水口521は、洗い場床520の浴槽510側の縁部における、第1の壁541と第2の壁542とを結ぶ方向の中央付近に設けられている。
洗い場床520の床面には、第1の壁541側の縁部、第2の壁542側の縁部、および第3の壁543側の縁部から、排水口521へ向かう緩やかな下り傾斜が、排水勾配として設けられている。
カウンタ530、鏡、給水栓およびシャワーホースは、例えば、第2の壁542に取り付けられている。
カウンタ530は、洗い場床520の床面から上方に離間して設置されている。カウンタ530は、上方から見たときに、横方向に長い略矩形状の形状を有する。カウンタ530の横方向における幅は、洗い場床520の横方向における幅と同等である。
除菌水吐水装置100の少なくとも一部は、カウンタ530の下方に設けられる。図2(b)の例では、除菌水吐水装置100の除菌水吐水部10が、カウンタ530の下部に設けられている。除菌水吐水部10は、洗い場床520から離間した位置に配置されている。除菌水吐水部10は、例えば、カウンタ530の長手方向における中央付近に設置されている。すなわち、除菌水吐水部10は、洗い場床520の短辺方向(第4の壁544と第3の壁543とを結ぶ方向)における中央付近に設置されている。これにより、除菌水を洗い場床520の全体に吐出しやすくなる。
カウンタ530は、天板531と、前カバー532と、下カバー533(図1に示す)と、を有する。
図1は、カウンタ530を側方から見た様子を表している。例えば、除菌水吐水部10は、下カバー533から下方に突出するように設けられている。
浴室500の外部には、給水管51と、給湯管52と、が設けられている。給水管51は、図示しない水道管と接続されている。給水管51から水道水が除菌水吐水装置100に供給される。
図1に示すように、カウンタ530における天板531と前カバー532と下カバー533の内側には、止水栓53と、電磁弁54と、調圧弁55と、逆止弁56と、次亜塩素酸含有水生成部120と、負圧破壊装置121(バキュームブレーカ)と、殺菌性金属イオン水生成部130と、モータ17と、制御部30と、が設けられている。
止水栓53は、給水管51と接続されている。給水管51と除菌水吐水部10との間の流路において、上流側から順に、止水栓53、電磁弁54、調圧弁55、逆止弁56、次亜塩素酸含有水生成部120、負圧破壊装置121、及び殺菌性金属イオン水生成部130が接続されている。
なお、止水栓53、電磁弁54、調圧弁55、逆止弁56、次亜塩素酸含有水生成部120、負圧破壊装置121、殺菌性金属イオン水生成部130、モータ17、および制御部30の少なくとも一部は、カウンタ530の外部または浴室500の外部に設けられていてもよい。例えば、図2(a)に表したように、制御部30を浴室500の外部に設けてもよい。また、この例では殺菌性金属イオン水生成部130と次亜塩素酸含有水生成部120との接続は、直列接続であるが、並列接続でもよい。
止水栓53および電磁弁54の開閉によって、下流側への水道水の供給/遮断が制御される。制御部30からの信号を受け、電磁弁54は、水道水の流路を開く動作、または、水道水の流路を閉じる動作を行う。
調圧弁55は、供給された水道水の圧力を制御する。これにより、次亜塩素酸含有水生成部120及び殺菌性金属イオン水生成部130に供給される水道水の流量を調整することができる。次亜塩素酸含有水生成部120及び殺菌性金属イオン水生成部130に供給される水道水の流量を調整することで、除菌水吐水部10に供給される除菌水の流量が調整される。なお、電磁弁54を用いて、流量を調整してもよい。
次亜塩素酸含有水生成部120は、供給された水(水道水)から、次亜塩素酸を含む水を生成する。
図3は、実施形態の次亜塩素酸含有水生成部の具体例を表す模式的断面図である。
例えば、次亜塩素酸含有水生成部120は、陽極21と陰極23とを有する電解槽である。次亜塩素酸含有水生成部120は、陽極21と陰極23との間に電圧を印加して、陽極21と陰極23との間を流れる水道水を電気分解する。これにより、次亜塩素酸含有水生成部120は、水道水を変性して次亜塩素酸含有水を生成する。
水道水は、塩化物イオンを含んでいるため、その塩化物イオンを電気分解することによって、次亜塩素酸が生成される。その結果、電気分解された水は、次亜塩素酸を含む液に変化する。本願明細書において、「次亜塩素酸を含む水(次亜塩素酸含有水)」は、次亜塩素酸(HClO)及び次亜塩素酸イオン(ClO)の少なくともいずれかを含む。
図1に戻って説明すると、負圧破壊装置121は、次亜塩素酸含有水生成部120の下流に設けられている。負圧破壊装置121は、負圧が流路151に発生した場合などに、例えば、殺菌性金属イオン含有水が殺菌性金属イオン水生成部130から給水管51へ向かって逆流することを防止する。あるいは、負圧破壊装置121は、流路151の水抜きの際に外部から空気を取り込み、流路151の水抜きを促進する。
殺菌性金属イオン水生成部130は、供給された水(水道水)から、殺菌性金属イオンを含む水を生成する。
図4は、実施形態の殺菌性金属イオン水生成部の具体例を表す模式的断面図である。
本具体例の殺菌性金属イオン水生成部130は、一対の電極131、133を有し、制御部30から出力された通電の制御信号により、一対の電極131、133の間を流れる水を電気分解することができる。一対の電極131、133のいずれか一方は、陽極(アノード)となり、一対の電極131、133のいずれか他方は、陰極(カソード)となる。陽極となる電極は、銀(Ag)または銀を含有する金属からなる。なお、一般的には、一対の電極131、133の両方を銀により形成し、印加電圧の極性を適宜反転させることが望ましい。
一対の電極131、133の間に電圧が供給されると、陽極側の電極(図4では、電極131)から銀イオンが放出される。放出された銀イオンは、水の流れW1にのって下流側へ流れる水に流入する。これにより、殺菌性金属イオン水生成部130において通電された水は、殺菌性金属イオンを含む水(殺菌性金属イオン含有水)に変化する。殺菌性金属イオンを含む水は、例えば、殺菌作用や除菌作用などを発揮する。
なお、本実施形態の殺菌性金属イオン水生成部130において、陽極側の電極131から放出される金属イオンは、銀イオンには限定されない。陽極側の電極131から放出される金属イオンは、例えば、銅イオンあるいは亜鉛イオンであってもよい。以下の説明では、陽極側の電極131から放出される金属イオンが銀イオンである場合を例に挙げる。また、次亜塩素酸含有水生成部120及び殺菌性金属イオン水生成部130は、電解槽に限定されるわけではない。供給される水道水の流量を変化させることで、除菌水に含まれる成分の濃度を制御することができる。
生成された除菌水(次亜塩素酸含有水及び殺菌性金属イオン含有水)は、除菌水吐水部10に供給され、除菌水吐水部10から洗い場床520上に吐出される。この除菌水により、洗い場床520は除菌される。
除菌水吐水部10は、ノズルを有する。図1に示すように、この例では、除菌水吐水部10には、第1のノズル11、第2のノズル12及び貯水部13が設けられている。貯水部13は、例えば円筒状であり、その内部の空間に除菌水を一時的に溜めることができる。第1のノズル11および第2のノズル12は、貯水部13の側面に設けられている。各ノズルは、ノズルの先端に設けられた吐水口を有し、この吐水口は、貯水部13に溜められた除菌水をミスト状(霧状)の粒にして、洗い場床520に吐出する。
なお、ミスト状の粒とは、洗い場床520に付着したときに、排水勾配に対して自重によって洗い場床520上に留まることができる程度の径を有する水粒をいう。排水勾配は、例えば、1°以上3°以下程度である。ミスト状の粒は、洗い場床に独立して付着する。ミスト状の粒の径は、例えば200マイクロメートル(μm)以上500μm以下程度である。なお、本願明細書において、水粒または水滴の径として、ザウター(Sauter)平均粒子径(=総粒子体積/総粒子表面積)を用いている。
第1のノズル11は、第2のノズル12よりも鉛直方向の上方に設けられている。第2のノズル12は水平方向よりも下向きに傾いており、第1のノズル11は水平方向よりも上向きに傾いている。例えば、第1のノズル11は、洗い場床520のうち除菌水吐水部10から遠い範囲を受け持つ遠方用ノズルであり、第2のノズル12は、洗い場床520のうち除菌水吐水部10から近い範囲を受け持つ近傍用ノズルである。また、上から見たときに、第2のノズル12から除菌水が吐出される方向は、第1のノズル11から除菌水が吐出される方向に沿っている。
なお、実施形態の除菌水吐水部10の構成は、上記に限られるものではない。例えば、ノズルの数や水平方向に対するノズルの角度等を適宜変更してもよい。実施形態においては、除菌水吐水部10は、除菌水をミスト状にして洗い場床520上に吐出することができればよい。
除菌水吐水部10は、例えばモータ17により、回転動作またはスライド動作可能である。モータ17は例えばステッピングモータであり、後述するように、そのモータ17によって、除菌水吐水部10を回転軸(例えば鉛直軸)まわりに回転させ、除菌水が吐出される方向を変化させることができる。第1のノズル11及び第2のノズル12は、一体となって回転可能である。
制御部30は、電磁弁54、次亜塩素酸含有水生成部120、殺菌性金属イオン水生成部130、およびモータ17と電気的に接続されている。制御部30は、電磁弁54、次亜塩素酸含有水生成部120、殺菌性金属イオン水生成部130、およびモータ17の動作を制御することで、除菌水が吐出される形態(吐水方法、撒き方)を制御することができる。
例えば、電磁弁54は、制御部30からの信号に基づいて、水道水の流路の開閉を行う。これにより、下流側に供給される水道水の流量が制御される。また、次亜塩素酸含有水生成部120及び殺菌性金属イオン水生成部130は、制御部30からの信号に基づいて、電解槽のON/OFFを切り替える。制御部30からモータ17に送信される信号に基づいて、除菌水吐水部10は、回転角度や回転速度を変化させる。このようにして制御部30は、除菌水の濃度、吐出される除菌水の瞬間流量、吐出される除菌水の総量、除菌水吐水部10の動作、および除菌水の吐出方向などを制御することができる。
図2(a)に表したように、制御部30と電気的に接続された操作部35が、浴室500の内側または浴室500の外側に設けられている。除菌水吐水装置100の使用者は、この操作部35を用いて、除菌水吐水装置100の動作を操作することができる。
実施形態に係る除菌水吐水装置100では、制御部30は、次亜塩素酸含有水の粒を吐出する第1工程と、殺菌性金属イオン含有水の粒を吐出する第2工程と、を実行する。
第1工程においては、次亜塩素酸含有水生成部120をON、殺菌性金属イオン水生成部130をOFFとして、除菌水吐水部10(ノズル11、12)から次亜塩素酸含有水を吐出する。第2工程においては、次亜塩素酸含有水生成部120をOFF、殺菌性金属イオン水生成部130をONとして、除菌水吐水部10(ノズル11、12)から殺菌性金属イオン含有水を吐出する。なお、除菌水吐水部10は、次亜塩素酸含有水を吐出するノズルと、殺菌性金属イオン生成部を吐出するノズルと、が、異なる構成であってもよい。
このように、除菌水として、次亜塩素酸含有水と殺菌性金属イオン含有水とを用いることで、効率良く除菌を行うことができる。これに関し、図5〜図7を参照して、除菌水の性質について説明する。
図5は、次亜塩素酸を含む水および殺菌性金属イオンを含む水の作用を表す模式的断面図である。
図6は、次亜塩素酸を含む水の作用を表す模式的断面図である。
図7は、殺菌性金属イオンを含む水の作用を表す模式的断面図である。
図5〜図7に表したように、基材(対象物)201の表面201aに汚れ203が付着した状態について説明する。基材201としては、例えば浴室の洗い場床などが挙げられる。汚れ203としては、例えば皮脂やタンパク質などが挙げられる。汚れ203には、菌210が含まれている。菌210は、核(DNA)211と、細胞質213と、細胞膜215と、を有する。
図6に表したように、次亜塩素酸含有水は、即効性を有し、菌210の細胞膜215を短時間で破壊することができる。一方で、次亜塩素酸を含む水は、汚れ203と極めて反応しやすい。そのため、次亜塩素酸を含む水が菌210の核211を攻撃する前に汚れ203と反応することで、次亜塩素酸の濃度は低下する。
これに対して、図7に表したように、殺菌性金属イオン含有水の即効性は、次亜塩素酸含有水の即効性よりも低い。そのため、殺菌性金属イオン含有水は、菌210の細胞膜215を短時間で破壊することはできない。一方で、殺菌性金属イオン含有水は、次亜塩素酸含有水と比較すると汚れ203とは反応しにくく、細胞膜215を通って細胞質213へ進入し核211の細胞分裂を抑える。そのため、殺菌性金属イオンの濃度は、長時間にわたって持続する。
このように、次亜塩素酸含有水と、殺菌性金属イオン含有水と、は、互いに短所を補完し合う関係にある。そのため、図5に表したように、次亜塩素酸含有水は、菌210の細胞膜215を短時間で破壊し、殺菌性金属イオン含有水は、次亜塩素酸含有水によって破壊された細胞膜215から菌210の内部へ進入し、濃度が持続した状態で菌210の核211を長時間にわたって攻撃することができる。
次に、図8(a)〜図9(e)を参照して、実施形態の除菌水の吐水動作について説明する。
図8(a)及び図8(b)は、洗い場床520を上から眺めた模式的平面図である。図8(a)に示すように、上から見て、洗い場床520は4つの縁部520a〜520dをもつ矩形状である。排水口521は縁部520d側に設けられている。その縁部520dと、これに対向する縁部520aは、洗い場床520の長手方向に延在している。カウンタ530および除菌水吐水部10は、縁部520b側に設けられている。その縁部520bと、これに対向する縁部520cは、洗い場床520の短手方向に延在している。
洗い場床520の床面には、縁部520a、縁部520b、および縁部520cから排水口521に向かって下り傾斜した排水勾配がつけられている。図8(a)において、矢印終点(アローヘッド)側が勾配の低い側である。
図8(b)に示すように、除菌水は、ノズル(除菌水吐水部10)から例えば吐水方向Aに向けて吐出される。ノズルから吐出された除菌水は、例えば円錐状の広がりをもつ。図8(b)の上面視(鉛直方向に沿って見たとき)においては、除菌水は扇または三角形状の広がり201をもって霧(ミスト)状に吐出されている。この例では、その広がりの中心角を二等分する方向として吐水方向を定義している。
このように、ある状態(吐水方向が一定の状態)において、ノズルは、洗い場床520の一部に除菌水を吐出する。ノズルの吐水口の開口径を小さくすると、遠方まで除菌水を吐出できるようになるが、吐出される範囲が狭くなってしまう。
ここで、既に述べたとおり、制御部30によってモータ17が駆動され、ノズルは、回転軸10aを中心として回転することができる。ノズルの回転によって吐水方向を変化させることができる。このように、制御部30は、ノズルを動かして、除菌水が吐出される洗浄領域を変更する制御を実行する。これにより、洗い場床520の略全面に除菌水を撒くことができる。なお、ノズルは、カウンタ530の長手方向に沿って往復移動する構成でもよい。
図9(a)〜図9(e)は、除菌水が吐出された洗い場床を例示する模式的平面図である。
これらは、洗い場床520の一部(領域R)を拡大して示す。領域Rは、ある方向にノズルが吐水しているときの洗浄領域(除菌水が撒かれる領域)の一部である。例えば、図8(b)に示したように、領域Rは、ノズルが吐水方向Bに向けて除菌水を吐出している状態の洗浄領域Rに含まれる一部である。
図9(a)に示すように、洗い場床520の表面には、凸部551と溝552(凹部)が形成されている。凸部551は滑り止めの機能を担う。洗い場床520に付着した水滴は、溝552に流れ込み、排水口まで流れる。
例えば、洗い場床520の平均高さ(排水勾配に起因する成分を除いて、凹凸を平均した高さ)よりも低い部分を溝(凹部)、高い部分を凸部とみなすことができる。溝552の深さは、例えば、0.5ミリメートル(mm)以上1mm以下程度である。例えば、溝552の幅は、0.6mm以上1.5mm以下程度である。例えば、上面視における、単位面積あたりの溝の面積の割合は、80%以上90%以下程度である。
なお、溝552の深さとは、凸部551の最も高い位置と、溝552の最も低い位置との差である。また、洗い場床520には、高さが互いに異なる複数の種類の凸部や、深さが互いに異なる複数の種類の溝が設けられていてもよい。溝552のサイズ(凸部のサイズ)は、上記に限られない。溝552の形状やパターンは、図示したものに限られず、例えば溝552は、直線状でなく曲線状のパターンを有していてもよいし、凸部551の幅に比べて広い幅を有していてもよい。
図9(a)〜図9(c)は、次亜塩素酸含有水が吐出される第1工程を例示する。図9(d)及び図9(e)は、殺菌性金属イオン含有水が吐出される第2工程を例示する。
図9(a)は、第1工程において、領域Rへ次亜塩素酸含有水が吐出され始めた状態を示す。前述の通りノズルから次亜塩素酸含有水がミスト状で吐出されるため、洗い場床520上に径が小さい次亜塩素酸含有水の粒15が付着する。
実施形態に係る除菌水吐水装置100は、このような径の小さいミスト状の除菌水を領域Rに重ねて撒く。
図9(b)は、図9(a)の状態から更に次亜塩素酸含有水が吐出された状態を示し、図9(c)は、図9(b)の状態から更に次亜塩素酸含有水が吐出された状態を示す。このようにミスト状の次亜塩素酸含有水が、ある領域に連続して(重ねて)撒かれることによって、複数の粒15同士が連結し、次亜塩素酸含有水の水滴16が形成される。その後、吐出された次亜塩素酸含有水は、溝552に流れ込む。
除菌水吐水装置100は、領域R上において粒15が連結する程度に次亜塩素酸含有水を吐出すると、ノズルの回転により吐水方向を変化させることによって、領域Rへの次亜塩素酸含有水の吐出を停止し、領域Rの周辺へ次亜塩素酸含有水を吐出する。つまり、第1工程において、一部の洗浄領域に付着した次亜塩素酸含有水の粒が連結して、適切な大きさの水滴となるまで、この領域に次亜塩素酸含有水が吐出され、水滴の大きさが適切になった後は、別の領域に次亜塩素酸含有水が吐出される。
例えば、第1工程において、ある洗浄領域の溝552における次亜塩素酸含有水の水滴の占有率Ro1が80%以上となるまで、この洗浄領域に次亜塩素酸含有水が吐出される。上面視において、当該洗浄領域中の溝の面積をA1、当該洗浄領域中の溝のうち次亜塩素酸含有水が付着している面積をA2とすると、占有率Ro1は、Ro1(%)=A2/A1×100、によって算出される。なお、占有率Ro1の算出で用いられる洗浄領域は、ある1つの吐水方向において、除菌水が撒かれる領域又はその一部である。例えば、占有率Ro1は、5cm×5cm程度以上の領域について算出できる。
または、第1工程において、ある洗浄領域における次亜塩素酸含有水の水滴が、その自重によって排水勾配に沿って流れる程度に大きくなるまで、この洗浄領域に次亜塩素酸含有水が吐出される。
ノズルから遠い位置には除菌水が届きにくいことを考慮すると、カウンタから最も遠い縁部520c近傍(例えば図8(b)に示した領域R)を含む領域においても、占有率Ro1が80%以上となるように、ノズルの動作が制御される。なお、一部の領域に除菌水が吐出され始めてから、この領域への除菌水の吐出が停止されるまでの間において、ノズルは、動き(回転)を停止していてもよいし、緩やかに動いていてもよい。
例えば、第1工程で吐出された次亜塩素酸含有水の排水後に、第2工程が実行される。図9(d)は、第2工程において、領域Rへ殺菌性金属イオン含有水が吐出され始めた状態を示す。殺菌性金属イオン含有水もミスト状で吐出されるため、洗い場床520上に径が小さい殺菌性金属イオン含有水の粒25が付着する。
図9(e)は、図9(d)の状態から更に殺菌性金属イオン含有水が吐出された状態を示す。ミスト状の殺菌性金属イオン含有水が、ある領域に連続して(重ねて)撒かれ、殺菌性金属イオン含有水の水滴26が形成される。
除菌水吐水装置100は、領域R上に形成された殺菌性金属イオン含有水の水滴26(粒25)が連結して大きな水滴とならないうちに、ノズルの回転によって吐水方向を変化させ、領域Rへの殺菌性金属イオン含有水の吐出を停止する。そして、領域Rの周辺領域に殺菌性金属イオン含有水が吐出される。言い換えると、第2工程は、洗い場床上の殺菌性金属イオン含有水が水滴状で維持されるように、洗い場床上に殺菌性金属イオン水を吐出する。水滴状で維持される状態とは、例えば殺菌性金属イオン含有水の水滴が、その自重によって排水勾配に沿って流れない状態である。例えば、第2工程における殺菌性金属イオン含有水の水滴についての前述の占有率Ro1は、少なくとも80%未満である。ノズルから吐出された殺菌性金属イオン含有水の粒25同士は、第2工程中に、ほとんど連結されなくてもよい。また、第2工程中においても、一部の領域に除菌水が吐出され始めてから、この領域への除菌水の吐出が停止されるまでの間において、ノズルは、動き(回転)を停止していてもよいし、緩やかに動いていてもよい。
このように、実施形態においては、図9(c)に示す水滴は、図9(e)に示す水滴よりも大きい。すなわち、第1工程によって洗い場床520上で形成される次亜塩素酸含有水の水滴16は、第2工程によって洗い場床520上で形成される殺菌性金属イオン含有水の水滴26よりも大きい。
ある洗浄領域(例えば領域R)に対して、次亜塩素酸含有水は、殺菌性金属イオン含有水よりも、より連続して撒かれる。例えば、ある洗浄領域に対して、第1工程において連続して吐出される次亜塩素酸含有水の量は、第2工程において連続して吐出される殺菌性金属イオン含有水の量よりも多い。
例えば、第1工程において除菌水吐水部10が吐出する所定の洗浄領域(洗浄領域R)における単位面積当たりの次亜塩素酸含有水の流量(L/min)は、第2工程において除菌水吐水部10が吐出する洗浄領域Rにおける単位面積当たりの殺菌性金属イオン含有水の量(L/min)と等しい。
そして、第1工程における単位面積当たりの吐水時間(Ts1/As)は、第2工程における単位面積あたりの吐水時間(Ts2/As)よりも長い。なお、ここで、第1工程及び第2工程のそれぞれにおいて、洗浄領域Rsに除菌水が吐出され、Asは、洗浄領域Rsの面積(平方メートル)である。また、Ts1は、その第1工程の長さ(秒)であり、Ts2は、その第2工程の長さ(秒)である。
以上のような第1工程及び第2工程によって、少ない量の除菌水で、より効率的に除菌を行うことができる。
例えば、洗い場床上の水滴は、その径が小さい程滞留性が高い。水滴の径が大きくなり過ぎると、水滴は、水膜を形成する。すると、除菌水は洗い場床の排水勾配によって排水口へ流れ易くなる。これに対して、実施形態においては、洗い場床にミスト状の除菌水(次亜塩素酸含有水及び殺菌性金属イオン含有水)を吐出する。このようなミスト状の除菌水は、洗い場床上に小さな粒として到達するため、洗い場床上に滞留しやすい。滞留性の高い形態で除菌水を吐出することによって、除菌水が洗い場床上の菌に作用する時間を確保することができる。また、菌に作用する前に排水口に流れて無駄となってしまう除菌水の量を抑制することができる。したがって、洗い場床全体を除菌するために必要な除菌水の量を抑えることができる。
次亜塩素酸含有水の粒中の次亜塩素酸の濃度は、時間の経過と共に減衰していく性質を有する。そして、この次亜塩素酸の濃度減衰は、吐出された次亜塩素酸含有水の粒径が小さくなる程顕著となる。この一因として、例えば、粒径が小さくなる程、単位体積あたりの表面積が大きくなることが考えられる。例えば、表面積が大きくなるほど、周囲の空気などの外部と、次亜塩素酸含有水の粒と、の接触が増加する。このため、洗い場床に付着した次亜塩素酸含有水が粒状のままである場合、次亜塩素酸が洗い場床の菌に十分に作用する前に、濃度が減衰してしまい、十分な除菌効果が得られない場合がある。
これに対して、実施形態においては、第1工程は、洗い場床上の次亜塩素酸含有水の水滴が第2工程における水滴よりも大きくなるまで、洗い場床上に次亜塩素酸含有水を吐出する。次亜塩素酸含有水の水滴を大きくすることによって、その水滴の単位体積当たりの表面積を小さくすることができる。このため、次亜塩素酸の濃度減衰を抑制することができる。このように、次亜塩素酸含有水をミスト状で吐水し、洗い場床に付着した水滴の表面積を小さくすることによって、滞留性を確保しつつ、次亜塩素酸の濃度減衰を抑制することができる。
また、殺菌性金属イオン含有水中の殺菌性金属イオンの濃度は、次亜塩素酸含有水の濃度に比べて減衰しにくい。このため、殺菌性金属イオン含有水については、その水滴を小さくすることで、高い濃度と高い滞留性とを維持することができる。以上により、少量の除菌水(次亜塩素酸含有水および殺菌性金属イオン含有水)で浴室の洗い場床を効率的に除菌することができる。
図10(a)及び図10(b)は、次亜塩素酸含有水の吐水方法と除菌効果との関係を説明するグラフ図である。
点線で示した「大きな粒を連続的に吐水」する方法、一点鎖線で示した「小さな粒を断続的に吐水」する方法、及び、実線で示した「小さな粒を連続的に吐水」する方法を比較している。実線で示した「小さな粒を連続的に吐水」する方法が、実施形態の吐水に相当する。なお、この比較においては、各吐水方法における洗浄領域は、互いに同じとしている。また、各吐水方法における単位面積当たりの総吐水量が互いに等しいとしている。
図10(a)は、洗浄領域上に吐出された次亜塩素酸含有水中の次亜塩素酸濃度の時間的な変化を表す。図10(b)は、各吐水方法における、次亜塩素酸含有水の滞留性と、洗浄領域上に吐出された次亜塩素酸含有水中の次亜塩素酸濃度の減衰抑制度合いを表す。
「大きな粒を連続的に吐水」する方法では、ミスト状の粒よりも大きな次亜塩素酸含有水の粒を、連続的に洗浄領域に吐出する。大きな粒は、表面積が小さいため、次亜塩素酸の濃度が減衰しにくい。一方、滞留性が比較的低く、排水勾配を有する洗い場床に吐出された場合には短時間で排水されてしまう。例えば、図10(a)に示すように、期間P1中に吐出された次亜塩素酸含有水は、時刻T1までに排水される。このため、菌への作用時間が短く、十分な除菌効果が得られない懸念がある。
「小さな粒を断続的に吐水」する方法では、ミスト状の次亜塩素酸含有水の粒を、数回に分けて断続的に吐水する。例えば、図10(a)に示した期間P21、P22及びP23において吐水が行われる。各期間の吐水は、洗浄領域に付着した次亜塩素酸含有水の粒が連結して適度な大きさになる前に終了する。ミスト状の粒の滞留性は高いが、体積当たりの表面積が大きいため次亜塩素酸の濃度減衰が顕著に生じる。このため、十分な除菌効果が得られない懸念がある。
「小さな粒を連続的に吐水」する方法では、ミスト状の次亜塩素酸含有水の粒を、連続的に吐水する。例えば、図10(a)に示した期間P3において吐水が行われる。連続的に吐水することで、洗浄領域に付着した次亜塩素酸含有水の粒は、連結し、例えば時刻T4に排水される。この吐水方法では、比較的長い時間、次亜塩素酸含有水が排水されず、濃度の減衰が緩やかである。これにより、滞留性を確保しつつ、次亜塩素酸の濃度減衰を抑制することができる。
次に、図11、図12(a)〜図12(c)、図13(a)〜図13(c)を参照して、実施形態による除菌水を用いた洗い場床の洗浄工程の具体例について説明する。
図11は、実施形態に係る除菌水吐水装置の動作を例示するフローチャートである。
図11に示すように、制御部30は、第1工程を実行し、その後、第2工程を実行する。但し、実施形態においては、第2工程の後に第1工程が実施されてもよい。
図12(a)〜図12(c)は、第1工程における除菌水吐水装置の動作を例示する。
図12(a)は、第1工程における、次亜塩素酸含有水の吐水のオン/オフのタイミングチャートである。オンの期間中にノズル(ノズル11及びノズル12)の吐水口から除菌水が吐出される。オフの期間中には、除菌水は吐出されない。
図12(b)は、ノズル(ノズル11及びノズル12)の移動のタイミングチャートである。ノズルの移動の停止(第1動作)と、ノズルの回転移動(第2動作)と、が交互に繰り返される。第1動作は、ノズルの動きを停止させた状態で次亜塩素酸含有水を吐出する。第2動作は、次亜塩素酸含有水が吐出される洗浄領域を変更するようにノズルを動かす。第2動作中においても吐水が継続されることが望ましい。これにより、除菌水の濃度が安定する。
図12(c)は、図12(b)に示した各時刻((1)〜(15))における、洗い場床520の状態を例示する模式的平面図である。この例では、洗い場床520を複数の領域(洗浄領域R1〜R5)に分けて洗浄を行っている。なお、実施形態において複数の洗浄領域の選び方(大きさや数など)は、任意である。各時刻((1)〜(15))における洗い場床520の模式的平面図において、ハッチングの濃度(色の濃さ)は、付着している次亜塩素酸含有水の量を表す。色が濃い領域ほど付着している次亜塩素酸含有水の量が多く、色が薄い領域ほど付着している次亜塩素酸含有水の量が少ない。
例えば、制御部30は、動作を開始すると、ノズルの位置を所定の位置(初期位置)に動かして、期間S1において、一部の洗浄領域(例えば洗浄領域R1)に対して第1動作を実行する(図11に示すステップS101)。洗浄領域R1に付着した次亜塩素酸含有水の粒が連結するまで第1動作が継続される。
その後、第2動作が実行されて、次亜塩素酸含有水が吐出される領域が洗浄領域R1から洗浄領域R2へ変更される(図11に示すステップS102)。
続いて、期間S2中に第1動作によって洗浄領域R2に次亜塩素酸含有水が吐出される(図11に示すステップS103)。洗浄領域R1に付着した次亜塩素酸含有水の粒が連結するまで第1動作が継続される。その後、第2動作が実行されて、次亜塩素酸含有水が吐出される領域が洗浄領域R2から洗浄領域R3へ変更される。
洗い場床の全体に次亜塩素酸含有水が吐出されていない場合には(図11に示すステップS104:N)、上記と同様にして、第1動作及び第2動作が繰り返され、洗浄領域R3、R4、R5に順次、次亜塩素酸含有水が吐出される。以上のようにして、洗い場床520の全体に次亜塩素酸含有水が吐出されると(ステップS104:Y)、第1工程が終了し、第2工程が実行される。
図13(a)〜図13(c)は、第2工程における除菌水吐水装置の動作を例示する。 図13(a)は、第2工程における、次亜塩素酸含有水の吐水のオン/オフのタイミングチャートである。
図13(b)は、ノズル(ノズル11及びノズル12)の移動のタイミングチャートである。ノズルの動きを停止させた状態で殺菌性金属イオン含有水を吐出する第3動作と、殺菌性金属イオン含有水が吐出される洗浄領域を変更するようにノズルを動かす第4動作と、が交互に繰り返される。第4動作中においても吐水が継続されることが望ましい。これにより、除菌水の濃度が安定する。
図13(c)は、図13(b)に示した各時刻((1)〜(5))における、洗い場床520の状態を例示する模式的平面図である。この例では、第2工程においても第1工程と同様に、洗浄領域R1〜R5を洗浄する。また、図12(c)と同様に、ハッチングの濃度(色の濃さ)によって殺菌性金属イオン含有水の量が表されている。
例えば、制御部30は、期間S6において、一部の洗浄領域(例えば洗浄領域R1)に対して第3動作を実行する(図11に示すステップS105)。洗浄領域R1に付着した殺菌性金属イオン含有水の粒が連結して大きくならないうちに、この第3動作は終了する。例えば、期間S6は、図12(c)に関して説明した期間S1よりも短い。
その後、第4動作が実行され、殺菌性金属イオン含有水が吐出される領域が洗浄領域R1から洗浄領域R2へ変更される(図11に示すステップS106)。
続いて、期間S7中に第3動作によって洗浄領域R2に殺菌性金属イオン含有水が吐出される(図11に示すステップS107)。洗浄領域R2に付着した殺菌性金属イオン含有水の粒が連結して大きくならないうちに、この第3動作は終了する。例えば、期間S7は、図12(c)に関して説明した期間S2よりも短い。その後、第4動作が実行されて、殺菌性金属イオン含有水が吐出される領域が洗浄領域R2から洗浄領域R3へ変更される。
洗い場床の全体に殺菌性金属イオン含有水が吐出されていない場合には(図11に示すステップS108:N)、上記と同様にして、第3動作及び第4動作が繰り返され、洗浄領域R3、R4、R5に順次、殺菌性金属イオン含有水が吐出される。以上のようにして、洗い場床520の全体に殺菌性金属イオン含有水が吐出されると(ステップS108:Y)、第2工程が終了する。例えば、1回の第2工程に要する時間は、1回の第1工程に要する時間よりも短い。
さらに上記の第2工程が、所定の回数(この例では2回)繰り返される。第2工程が所定の回数実行されていない場合には(ステップS109:N)、所定時間の経過後に(ステップS110:Y)、第2工程が再び実行される。そして、第2工程が所定の回数実行されると(ステップS109:Y)処理が終了する。
ステップS110における所定時間は、例えば、最初に殺菌性金属イオン含有水が吐出された一部の洗浄領域(例えば洗浄領域R1)において、殺菌性金属イオン含有水が排水口へ排出される時間に基づいて定められる。洗浄領域R1において殺菌性金属イオン含有水が排水された後に、再びステップS105が開始される。
以上説明したように、第2工程が実行される回数は、第1工程が実行される回数よりも多いことが望ましい。これにより、殺菌性金属イオン含有水が吐出される回数が多いため、殺菌性金属イオン含有水の総吐水量が少なくても、吐水ムラを抑制することができる。なお、第1工程を2回以上行ってもよく、第2工程を3回以上行ってもよい。
また、例えば、第2工程を行う回数を多くすることによって、一度の第2工程で吐出する殺菌性金属イオン含有水の量を少なくする。これにより、殺菌性金属イオン含有水の粒が連結しにくくなり、殺菌性金属イオン含有水の水滴をより小さくすることができる。したがって、殺菌性金属イオン含有水の水滴の滞留性をさらに高めることができる。殺菌性金属イオン含有水では、次亜塩素酸含有水のような濃度減衰が生じにくいため、水滴が小さくても十分に菌に作用することが可能である。殺菌性金属イオン含有水を、滞留性が高い状態で間隔を空けて複数回作用させることにより、作用時間を長くすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、浴室洗い場用除菌水吐水装置100、除菌水吐水部10、次亜塩素酸含有水生成部120、殺菌性金属イオン水生成部130、制御部30などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや浴室洗い場用除菌水吐水装置100、除菌水吐水部10、次亜塩素酸含有水生成部120、殺菌性金属イオン水生成部130の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10…除菌水吐水部、 10a…回転軸、 11…第1のノズル、 12…第2のノズル、 13…貯水部、 15…粒、 16…水滴、 17…モータ、 21…陽極、 23…陰極、 25…粒、 26…水滴、 30…制御部、 35…操作部、 51…給水管、 52…給湯管、 53…止水栓、 54…電磁弁、 55…調圧弁、 56…逆止弁、 100…浴室洗い場用除菌水吐水装置、 120…次亜塩素酸含有水生成部、 121…負圧破壊装置、 130…殺菌性金属イオン水生成部、 131、133…電極、 151…流路、 201…基材、 201a…表面、 203…汚れ、 210…菌、 211…核、 213…細胞質、 215…細胞膜、 500…浴室、 510…浴槽、 520…洗い場床、 520a〜520d…縁部、 521…排水口、 530…カウンタ、 531…天板、 532…前カバー、 533…下カバー、 541〜544…第1〜第4の壁、 545…天井、 551…凸部、 552…溝(凹部)、 A、B…吐水方向、 P1、P21〜P23、P3…期間、 R…領域、 R1〜R5、RB…洗浄領域、 S1〜S10…期間、 T1〜T4…時刻、 W1…流れ

Claims (4)

  1. 水道水を電気分解することで次亜塩素酸含有水を生成する次亜塩素酸含有水生成部と、
    水道水を電気分解することで殺菌性金属イオン含有水を生成する殺菌性金属イオン水生成部と、
    前記次亜塩素酸含有水および前記殺菌性金属イオン含有水を、それぞれミスト状にして浴室の洗い場床に吐出する除菌水吐水部と、
    前記次亜塩素酸含有水生成部、前記殺菌性金属イオン水生成部および除菌水吐水部の動作を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記次亜塩素酸含有水の粒を吐出する第1工程と、前記殺菌性金属イオン水の粒を吐出する第2工程と、を実行し、
    前記第2工程は、前記洗い場床上の前記殺菌性金属イオン含有水が水滴状で維持されるよう、前記洗い場上に前記殺菌性金属イオン含有水を吐出し、
    前記第1工程は、前記洗い場床上の前記次亜塩素酸含有水の水滴が前記第2工程における水滴よりも大きくなるまで、前記洗い場床上に前記次亜塩素酸含有水を吐出することを特徴とする浴室洗い場用除菌水吐水装置。
  2. 前記第1工程において前記除菌水吐水部が吐出する所定の洗浄領域における単位面積当たりの前記次亜塩素酸含有水の流量は、前記第2工程において前記除菌水吐水部が吐出する前記所定の洗浄領域における単位面積当たりの前記殺菌性金属イオン含有水の流量と等しく、
    前記第1工程において前記洗い場床の単位面積に前記次亜塩素酸含有水が吐出される時間は、前記第2工程において前記洗い場床の単位面積に前記殺菌性金属イオン含有水が吐出される時間よりも長いことを特徴とする請求項1記載の浴室洗い場用除菌水吐水装置。
  3. 前記第2工程が実行される回数は、前記第1工程が実行される回数よりも多いことを特徴とする請求項1または2に記載の浴室洗い場用除菌水吐水装置。
  4. 前記洗い場床と、
    浴槽と、
    前記洗い場床の上方に配設されたカウンタと、
    前記カウンタの下方に設けられ、前記洗い場床の略全体に向けて前記除菌水を吐水可能な請求項1〜3のいずれか1つに記載の浴室洗い場用除菌水吐水装置と、
    を備えたことを特徴とする浴室ユニット。


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