JP6924359B2 - 浴室洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、浴室洗浄装置に関する。
従来より、洗浄水を洗い場床に供給して洗い場床面上の有機物を除去した後、菌を殺すまたは菌の繁殖を抑える制菌水を洗い場床へ供給することで、洗い場床の汚れの発生を効果的に抑制する洗浄モードを備えた浴室洗浄装置が知られている(例えば特許文献1)。
特開2008−168231号公報
ここで、1日の中で、浴室は特に夜の時間帯に複数人が順番に入れ替わりで使用されることが多い。複数の使用者により浴室が使用される場合、洗い場床への有機物(カビの栄養源となる)の堆積および固着が生じやすくなるため、カビが発生しやすくなってしまう。したがって、これを防止するためには、各使用者が使用後にその都度、上記洗浄モードを実行することが望ましいが、最後の使用者による実行以外は、次の使用者の浴室の使用によって、洗い場床面上に滞留させている制菌水がすぐに洗い場床から流されてしまう。そのため、最後の使用者以外の使用者がその使用の都度、制菌水を洗い場床に供給しても高い効果が得られず、制菌水が無駄になってしまう。
本発明は、制菌水を無駄にすることなく、洗い場床に残留する有機物の量を低減させることが可能な浴室洗浄装置を提供することを目的とする。
第1の発明の浴室洗浄装置は、浴室の洗い場床面に洗浄水を吐水して前記洗い場床面上に付着した有機物を除去する有機物除去工程と、前記洗い場床面に、菌を殺すまたは菌の繁殖を抑える制菌水を吐水して、前記洗い場床面上に制菌水を滞留させるための制菌工程と、を実行可能な制御装置を備え、前記制御装置は、前記有機物除去工程のみを実行する第1のモードと、前記有機物除去工程を実行した後、前記制菌工程を実行する第2のモードと、を有することを特徴としている。
第1の発明によれば、複数の使用者が順番に入れ替わりで浴室を使用する場合、例えば最後の使用者以外の使用者は、浴室の使用後、第2のモードを実行せずに、第1のモードのみ(有機物除去工程のみ)を実行することができる。その場合、制菌水は洗い場床に吐水されない。したがって、次の使用者の浴室の使用によって、制菌水が洗い場床面上からすぐに流されてしまうということがなく、制菌水を無駄にしない。
一方、最後の使用者以外の使用者の使用ごとに第1のモードを実行することで、前の使用者の使用で洗い場床上に残った角質等の有機物は洗い流され、次の使用者が浴室を使用するまでの間に乾燥して洗い場床に固着してしまうことを抑制できる。したがって、最後の使用者が浴室を使用し終わった後の第2のモードの実行時には、洗い場床面上には蓄積した固着有機物が少なく、第2のモードの完了後に洗い場床に残留する有機物の量を低減させることができる。したがって、最後の使用者の使用後に洗い場床に残留する有機物により黒カビ等が増殖して汚れが発生してしまうことを抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記制菌水は、抗菌性金属を有する水であることを特徴とする。
第2の発明によれば、抗菌性金属を有する水は、殺菌効果もしくは菌繁殖抑制効果を長時間維持できる反面、効果が発揮されるまでにある程度の時間を要する。そのため、最後の使用者のみが第2のモード(制菌工程)を実行することで、洗い場床面上に吐水された抗菌性金属含有水は、次の使用者の使用によって洗い流されることなく、洗い場床面上に長い時間滞留することができ、確実に上記効果を発揮できる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1のモードは、前記洗浄水の吐水時間が短い短時間モードと、前記短時間モードよりも前記洗浄水の吐水時間が長い長時間モードと、を有することを特徴とする。
第3の発明によれば、複数の浴室使用者の使用間隔に応じて有機物除去工程の完了時間を選択できる。短時間モードを選択したときには、次の使用者に待ち時間を生じさせることを抑制しつつ、残留する有機物の量を低減させることができる。長時間モードを選択したときには、念入りに洗い場床を洗浄でき、残留する有機物の量をより効果的に低減できる。
本発明の浴室洗浄装置によれば、制菌水を無駄にすることなく、洗い場床の汚れの発生を効果的に抑制できる。
実施形態の浴室洗浄装置の全体構成を示すシステムブロック図。 実施形態の浴室洗浄装置が設置された浴室の模式斜視図。 実施形態の浴室洗浄装置における吐水部の斜視図。 実施形態の浴室洗浄装置の操作部の正面図。 実施形態の浴室洗浄装置によって実行される第1のモードのフローチャート。 実施形態の浴室洗浄装置によって実行される第2のモードのフローチャート。 実施形態の浴室洗浄装置の使用例のフローチャート。 実施形態の浴室洗浄装置の吐水部の動作例を示す模式図。 実施形態の浴室洗浄装置による洗い場床の洗浄の仕方を示す模式図。 (a)は実施形態の第1のモードの短時間モードのタイミングチャートであり、(b)は実施形態の第1のモードの長時間モードのタイミングチャート。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態の浴室洗浄装置1の全体構成を示すシステムブロック図である。
実施形態の浴室洗浄装置1は、電源30と、制御装置40と、操作部35と、機能ユニット100とを備えている。機能ユニット100は浴室のカウンターに設置される。
図2(a)は、浴室洗浄装置1が設置された浴室500の模式斜視図である。
図2(b)は、浴室500におけるカウンター530の近傍を拡大した模式斜視図である。
図2(a)に示すように、浴室500は、4つの壁541〜544と天井545に囲まれている。その浴室500内に、浴槽510、洗い場床520、およびカウンター530が設けられている。さらに、浴室500には、鏡、水栓装置、ハンドシャワーなどが適宜設けられている。
浴槽510の一対の短辺側に、第1の壁541と第2の壁542が互いに対向して設けられている。浴槽510の一方の長辺側に第4の壁544が設けられている。その第4の壁544に対向して、洗い場床520側に第3の壁543が設けられている。
洗い場床520には排水口521が設けられている。図2(a)に示す例では、排水口521は、洗い場床520の浴槽510側の縁部近傍で、洗い場床520の長手方向の略中央に位置している。
洗い場床520の床面には、第1の壁541側の縁部、第2の壁542側の縁部、および第3の壁543側の縁部から、排水口521へと向かう緩やかな下り傾斜(排水勾配)が設けられている。
カウンター530、鏡、水栓装置、およびハンドシャワーは、例えば、第2の壁542に取り付けられている。
カウンター530は、洗い場床520の床面から上方に離間して設置されている。カウンター530は、上方から見たときに、横方向(洗い場床520の短辺方向)に沿った長辺をもつ略矩形状の形状を有する。
カウンター530は、天板531と、天板531の下方を覆うカバー532とを有する。図1に示す浴室洗浄装置1の機能ユニット100は一部の要素(止水栓50、吐水部10)を除いて、天板531とカバー532で囲まれたカウンター530の内部に収容されている。
吐水部(ノズル部)10は、図2(b)に示すように、カウンター530の下方に突出するように設けられている。吐水部10は、洗い場床520の床面から離間している。また、吐水部10は、カウンター530の横幅方向における中央付近に設置されている。すなわち、吐水部10は、洗い場床520の長手方向の一端側であって且つ短辺方向の中央付近に設置されている。この位置での後述する吐水部10の回転動作により、洗浄水等を洗い場床520の略全体に吐水しやすくなる。
図1に示す止水栓50は水道水が供給される給水管と接続される。その止水栓50は、ストレーナ51と接続されている。ストレーナ51の下流側は定流量弁52に接続され、その定流量弁52の下流側は、2つのホース61、62に分岐している。
一方のホース61には電磁弁53が設けられ、その電磁弁53の下流側は吐水部10の第1の吐水口11につながっている。また、例えば寒冷地などでは、電磁弁53と吐水部10との間に必要に応じて水抜弁54が接続される。
他方のホース62には、上流側から順に、ストレーナ55、電磁弁56、調圧弁57、逆止弁59、制菌水生成部20、ストレーナ65、および吐水部10の第2の吐水口12が接続されている。また、調圧弁57と逆止弁59との間に安全弁58が接続されている。
また、機能ユニット100は、吐水部10を回転(旋回)動作させるモーター(例えばステッピングモーター)66を有する。このモーター66も、カウンター530の内部に収容されている。
制御装置40は、電磁弁53、電磁弁56、制菌水生成部20、およびモーター66の動作を制御する。電源30はそれらに電力を供給する。また、電源30は操作部35に電力を供給する。電源30は、例えば浴室500の天井545の裏に設置される。制御装置40は、カウンター530の内部、または浴室500の天井545の裏に設置される。
電磁弁53は制御装置40の制御によって開閉される。電磁弁53が開くと、水道水が、洗浄水として第1の吐水口11から吐水される。電磁弁53が閉じると、第1の吐水口11から洗浄水は吐水されない。
電磁弁56は制御装置40の制御によって開閉される。電磁弁56が開くと、水道水が制菌水生成部20に供給され、その制菌水生成部20で生成された制菌水が第2の吐水口12から吐水される。電磁弁56が閉じると、第2の吐水口12から制菌水は吐水されない。
調圧弁57による水道水の圧力制御により、制菌水生成部20に供給される水道水の流量が調整される。制菌水生成部20に供給される水道水の流量調整により、第2の吐水口12から吐水される制菌水の流量が調整される。
また、電磁弁53、56によって、その下流側に供給される水道水の流量を調整することができる。
制菌水生成部20は制菌水を生成する。ここで、制菌水は、殺菌能力をもつ、または菌の繁殖を抑える能力をもつ。制菌水生成部20は、例えば陽極と陰極とを有する電解槽である。それら陽極と陰極との間に電圧を印加して、陽極と陰極との間を流れる水道水を電気分解することで、水道水は制菌水に変性する。
水道水は塩化物イオンを含んでいるため、その塩化物イオンを電気分解することによって、次亜塩素酸が生成される。したがって、制菌水は、例えば次亜塩素酸を含む水である。
例えば、水道水が電気分解される際、陰極においては酸(H)が消費され、陰極の近傍ではpHが上昇する。すなわち、陰極の近傍では、アルカリ水が生成される。一方、陽極においてはアルカリ(OH)が消費され、陽極の近傍ではpHが下降する。すなわち、陽極の近傍では、酸性水が生成される。制菌水生成部20における流量を変化させることで、制菌水に含まれる成分の濃度を制御することができる。
または、制菌水は抗菌性金属を含む水である。このような抗菌性金属含有水は、例えば、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどの金属イオンを含む。または、制菌水は、オゾンを含む水であってもよい。
また、制菌水生成部20は電解槽をもつ構成に限らず、例えば殺菌剤や除菌剤を水道水に溶解させて制菌水を生成してもよい。
制御装置40は、操作部35の操作指令(電気信号)に応じて、後述する第1のモードまたは第2のモードを実行する。
図4は、操作部35の正面図である。
操作部35は浴室500の外部に設置される。操作部35は、例えば浴室500の隣の洗面室(脱衣室)に設置される。または、操作部35は浴室500内に設置してもよい。
操作部35は、停止ボタン71と、2つの洗浄ボタン72、73を有する。洗浄ボタン72が押されると第1のモードが実行され、洗浄ボタン73が実行されると第2のモードが実行される。第1のモードまたは第2のモードの実行中に停止ボタン71が押されると、第1のモードまたは第2のモードの実行が停止される。
洗浄ボタン72が押され第1のモードが実行されると、その洗浄ボタン72の横に設けられた点灯部74が点灯する。洗浄ボタン73が押され第2のモードが実行されると、その洗浄ボタン73の横に設けられた点灯部75が点灯する。
図3は、吐水部10の斜視図である。
吐水部10は、円筒状に形成され、その下部側面に第1の吐水口11と第2の吐水口12が設けられている。第1の吐水口11および第2の吐水口12は、それぞれ、縦長のスリット状に形成されている。
第1の吐水口11と第2の吐水口12は、円筒状の吐水部10の周方向に並んでいる。または、第1の吐水口11と第2の吐水口12を高さ方向に並んで配置してもよい。
第1の吐水口11からは洗浄水(水道水)が洗い場床520に吐水される。第2の吐水口12からは、制菌水生成部20で生成された制菌水が洗い場床520に吐水される。円筒状の吐水部10内に洗浄水または制菌水を一時的に貯留することができ、吐水圧力を上昇させることができる。
縦長の第1の吐水口11から、図3において実線矢印で表すように、縦方向(上下方向)に扇状に広がった洗浄水を吐水することができる。同じく縦長の第2の吐水口12から、図3において破線矢印で表すように、縦方向(上下方向)に扇状に広がった制菌水を吐水することができる。
前述したモーター66の駆動により、円筒状の吐水部10をその中心軸(図3において1点鎖線で示す)のまわりに回転させ、洗浄水や制菌水が吐出される方向を変化させることができる。
以上説明した実施形態の浴室洗浄装置1は、第1のモードと第2のモードを実行する。第1のモードおよび第2のモードは同時には実行されず、図4に示す操作部35の洗浄ボタン72または洗浄ボタン73の操作により、第1のモードおよび第2のモードのいずれか一方のみが択一的に実行される。
第1のモードは有機物除去工程のみを実行する。この有機物除去工程は、第1の吐水口11から浴室の洗い場床面の略全体に洗浄水(水道水)を吐水して、洗い場床面上に付着した角質(タンパク質)等の有機物を除去する工程である。
第2のモードは、洗浄水(水道水)の吐水による有機物除去工程を実行し、且つその有機物除去工程を実行した後、制菌工程を実行する。この制菌工程は、第2の吐水口12から洗い場床面に制菌水を吐水し、洗い場床面上に制菌水を滞留させる工程である。
図5は、第1のモードのフローチャートである。
図4に示す洗浄ボタン72の操作により、第1のモードがスタートする。まず、第1の吐水口11が所定の方向を向く位置(待機位置または吐水開始位置)にない場合には、原点出しをする。すなわち、第1の吐水口11から洗浄水(水道水)は吐出せずに、且つ第2の吐水口12からも制菌水は吐水せずに、吐水部10を回転させ、第1の吐水口11を待機位置に移動させる。なお、第1の吐水口11の原点出しのとき、同時に第2の吐水口12の原点出しも行われることになる。逆に言えば、第2の吐水口12の原点出しのとき、同時に第1の吐水口11の原点出しも行われることになる。
原点出しの後、第1の吐水口11から洗浄水(水道水)を吐出しつつ、吐水部10を回転させて、洗い場床の床面の略全体を洗浄水で洗浄する。また、この洗浄水の吐水工程が完了した後に、上記原点出しを行ってもよい。
この第1のモードの実行により、洗い場床の床面上に残留している角質等の有機物が、第1の吐水口11から吐水される洗浄水の勢い、および着水後に床面を排水口に向かって流れる洗浄水の流れに乗って、排水口へと運ばれ床面上から排除される。
洗い場床の床面から角質等の有機物が除去されることで、それを主な栄養源とするメチロバクテリウムの繁殖を抑制することができ、さらにメチロバクテリウムを原因とする洗い場床のピンク汚れを抑制することができる。また、有機物を栄養源とするカビ菌などのその他の微生物の繁殖も抑制することができる。
第1のモードでは、この洗浄水(水道水)による有機物除去工程のみが行われ、制菌水を用いた制菌工程は行われない。
なお、この第1のモードでは、角質に限らず、床面上に残留している石けんかす、シャンプー残り、髪の毛なども排水口に洗い流すことができる。
図6は、第2のモードのフローチャートである。
図4に示す洗浄ボタン73の操作により、第2のモードがスタートする。まずは、上記第1モードと同様に、洗浄水(水道水)を第1の吐水口11から吐出して有機物除去工程が行われる。
そして、この有機物除去工程の後(洗浄水の吐水が完了した後)、上記制菌工程が行われる。
まず、第2の吐水口12が所定の方向を向く位置(待機位置または吐水開始位置)にない場合には、原点出しをする。すなわち、第2の吐水口12から制菌水は吐出せずに、且つ第1の吐水口11からも洗浄水は吐水せずに、吐水部10を回転させ、第2の吐水口12を待機位置に移動させる。
そして、第2の吐水口12から制菌水を吐出しつつ、吐水部10を回転させて、制菌水を洗い場床の床面の略全体に供給する。また、この制菌水の吐水工程が完了した後に、上記原点出しを行ってもよい。
この第2のモードにおける洗浄水を用いた有機物除去工程の実行により、上記第1モードと同様に、洗い場床の床面から角質等の有機物が除去され、メチロバクテリウムやカビ菌などの繁殖を抑制できる。
さらに、第2のモードでは、有機物除去工程の後に、制菌水を洗い場床面に吐水して、洗い場床面上に制菌水を滞留させる。この洗い場床面上に滞留する制菌水により、洗い場床面上に存在する菌を殺菌できる、またはその繁殖を抑えることができる。
図7は、実施形態の浴室洗浄装置1の使用例のフローチャートである。
図7に示す例は、例えば4人が同じ日にまたは24時間以内に、順番に入れ替わりで浴室を使用する例を表す。
1人目が浴室を使用した後、その1人目は第1のモードを選択し実行する。この後、2人目が浴室を使用する。2人目が浴室を使用した後、その2人目は第1のモードを選択し実行する。この後、3人目が浴室を使用する。3人目が浴室を使用した後、その3人目は第1のモードを選択し実行する。この後、4人目(最後の使用者)が浴室を使用する。そして、4人目は浴室を使用した後、第2のモードを選択し実行する。
最後の使用者(4人目)以外の1〜3人目の使用者は、浴室の使用後、第1のモードを実行し、第2のモードは実行しない。したがって、制菌水は洗い場床に吐水されない。したがって、次の使用者の浴室の使用によって、制菌水が洗い場床面上から流れ去ってしまうということがそもそもなく、制菌水を無駄にしない。
特に、制菌水として抗菌性金属を有する水を用いた場合、そのような抗菌性金属含有水は殺菌効果もしくは菌繁殖抑制効果を長時間維持できる反面、効果が発揮されるまでにある程度の時間を要する。そのため、最後の使用者のみが第2のモード(制菌工程)を実行することで、洗い場床面上に吐水された抗菌性金属含有水は、次の使用者の使用によって洗い流されることなく、洗い場床面上に長い時間滞留することができ、確実に上記効果を発揮できる。
しかし、1〜3人目の使用者の使用ごとに第1のモードは実行されるので、前の使用者の使用で洗い場床上に残った角質等の有機物は洗い流され、次の使用者が浴室を使用するまでの間に乾燥して洗い場床に固着してしまうことがない。したがって、最後の4人目の使用者が浴室を使用し終わった後の第2のモードの実行時には、洗い場床面上には蓄積した固着有機物が少なく、第2のモードの完了後に洗い場床に残留する有機物の量を低減させることができる。したがって、最後の使用者の使用後に洗い場床に残留する有機物により黒カビ等が増殖して汚れが発生してしまうことを抑制することができる。
さらに、1〜3人目の使用者の使用の都度、有機物は洗い場床面上から洗い流されるので、次の使用者が使用するまでの間、黒カビや例えば水道水に含まれる(ピンク汚れの原因となる)メチロバクテリウムの繁殖を抑制することができる。
最後の4人目の使用者が使用した後、例えば次の日に1人目の使用者が使用するまでの間は長い時間が空く。そこで、最後の使用者のみ第2のモードを実行することで、洗い場床面上に制菌水を所定時間滞留させることができ、次の日の使用までの長時間の間の黒カビ等の菌の繁殖による汚れ発生の抑制効果を高めることができる。
また、1〜3人目がそれぞれ使用した後、図1に示す制菌水生成部20は動作させないので、ランニングコストを抑えることができ、また、例えば電気分解装置の場合には陽極、陰極などの長寿命化が図れる。
図7には4人の使用例を示したが、2人、3人、5人以上についても、最後の使用者のみが第2のモードを実行し、最後の使用者以外の使用者は第1のモードを実行することで、前述した効果を得ることができる。
図8(a)〜(e)は、吐水部10の回転動作例を示す模式図である。
図9(a)および(b)は、その吐水部10の回転動作による洗い場床520の洗浄の仕方を示す模式図である。
図9(a)および(b)は、吐水部10が設けられたカウンター530(図2(a)、(b)に示す)から前方を見て、洗い場床520における左側の縁部520d近傍に排水口521が位置するレイアウトを示す。
図8(a)に示す待機位置では、吐水口11、12は、カウンター530の後方の壁542に対して真正面から向き合う位置(角度0°)を基準にして、反時計方向に角度θ1回転移動した位置で、後方の壁542を向いている。θ1は45°より小さい。
第1のモードでは、第1の吐水口11は洗浄水を吐水しながら、吐水部10の反時計方向の回転により、待機位置(角度θ1)から、図8(b)に示す角度θ2の位置および180°の位置を経て、角度θ3の位置まで移動する。θ2は、90°より大きく、180°より小さい。θ3は、180°より大きく、270°より小さい。
この吐水口11のθ1の位置からθ3の位置への回転移動により、その吐水口11から吐水される洗浄水によって、洗い場床520において図9(a)で斜線ハッチングで表す領域が洗浄され、その領面上の有機物が排水口521に向けて洗い流される。
吐水口11が、θ2の位置から180°の位置まで移動する時間、および180°の位置からθ3の位置まで移動する時間は、θ1の位置からθ2の位置まで移動する時間よりも長い。さらに、吐水口11が、θ2の位置から180°の位置まで移動する時間は、180°の位置からθ3の位置まで移動する時間よりも長い。これは、吐水部10の角速度の制御により調整される。
このように、洗い場床520において吐水部10から遠く、洗浄水が直接届きにくい、または水勢が弱くなりやすい領域を相対的にゆっくりと時間をかけて洗浄することで、その領域における有機物の流し損じを防いで、洗い場床520の床面全体を効率的に洗浄することができる。
なお、洗い場床520において吐水部10の後方の領域、および吐水部10から最も遠い縁部520c近傍の領域は、後方の壁542やその壁に対向する壁541に着水し、それら壁542、541を伝って床面に流れる流水によって洗い流すことができる。
吐水部10をθ3の位置まで回転させて洗浄した後、吐水口11からの洗浄水の吐水を一旦停止して、図8(c)に示すθ4の位置まで吐水口11を回転移動させる。θ4は、270°より大きく360°より小さい。
このとき、吐水口11は洗い場床520に対して吐水洗浄を実施しておらず、次の吐水開始点への単なる移動である。そのため吐水口11は高速でθ3の位置からθ4の位置まで移動する。
したがって、吐水口11が、θ3の位置からθ4の位置まで移動する時間は、θ1の位置からθ2の位置まで移動する時間、θ2の位置から180°の位置まで移動する時間、および180°の位置からθ3の位置まで移動する時間よりも短い。
そして、吐水部10が時計方向に回転して、吐水口11は洗浄水を吐水しながら、角度θ4の位置から、図8(d)に示す角度180°の位置まで移動する。このときの移動時間は、角度θ1の位置から角度θ2の位置まで移動するときの移動時間と同程度である。または、吐水口11は洗浄水を吐水しながら、角度θ4の位置から上記θ3の位置まで移動して停止してもよい。
吐水口11は、θ4の位置で、洗い場床520の縁部520dと520aとのコーナー付近を向く。その位置から180°の位置(またはθ3の位置)への吐水口11の回転移動により、その吐水口11から吐水される洗浄水によって、洗い場床520において図9(b)で斜線ハッチングで表す領域が洗浄される。排水口521よりも壁520a側の領域上の有機物を、時計方向に回転移動する吐水口11から吐水される洗浄水で排水口521に向けて洗い流すことができる。
このようにして吐水部10の回転による吐水工程が行われ、この吐水工程の完了後、図8(e)に示すように、吐水口11は180°の位置(またはθ3の位置)からθ1の位置(待機位置)に戻される。これは、図5、図6を参照して前述した原点出しの動作である。このとき、吐水口11は、洗浄水を吐水しておらず、待機位置への単なる移動である。そのため吐水口11は高速で180°の位置からθ1の位置まで移動する。この原点出しの移動時間は、前述したどの移動時間よりも短い。
なお、第2のモードについても、上記第1のモードと同様な吐水部10の回転により、有機物除去工程および制菌工程が行われる。
排水口521が、図9(a)および(b)に示す縁部520dとは反対側の縁部520bの近傍に位置する場合には、吐水部10の回転動作を表す図は、図8(a)〜(e)を、0°位置と180°位置を結ぶ直線に関して線対称にした図となる。すなわち、上記例とは逆に、吐水部10の時計方向の回転により、まず洗い場床520の縁部520d側の領域から洗浄が開始され、その後、吐水部10を反時計方向に回転させて、縁部520bと縁部520aのコーナー付近の領域から洗浄を再開する。
また、実施形態によれば、第1のモードは、洗浄水の吐水時間が短い短時間モードと、この短時間モードよりも洗浄水の吐水時間が長い長時間モードとを有する。
図10(a)は短時間モードのタイミングチャートであり、図10(b)は長時間モードのタイミングチャートである。
短時間モードにおける時間T1および長時間モードにおける時間T1’は、吐水口11が図8(a)に示す待機位置(θ1の位置)から、図8(b)に示すθ2の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T1は、長時間モードの時間T1’よりも短い。
短時間モードにおける時間T2および長時間モードにおける時間T2’は、吐水口11が図8(b)に示すθ2の位置から180°の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T2は、長時間モードの時間T2’よりも短い。
短時間モードにおける時間T3および長時間モードにおける時間T3’は、吐水口11が図8(b)に示す180°の位置からθ3の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T3は、長時間モードの時間T3’よりも短い。
短時間モードにおける時間T4および長時間モードにおける時間T4’は、吐水口11が図8(c)に示すθ3の位置からθ4の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T4は、長時間モードの時間T4’と同じか、T4’よりも短い。
短時間モードにおける時間T5および長時間モードにおける時間T5’は、吐水口11が図8(d)に示すθ4の位置から180°の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T5は、長時間モードの時間T5’よりも短い。
短時間モードにおける時間T6および長時間モードにおける時間T6’は、吐水口11が図8(e)に示す180°の位置からθ1の位置まで移動する時間を表す。短時間モードの時間T6は、長時間モードの時間T6’と同じである。
短時間モードにおける吐水工程のトータルの時間(T1+T2+T3+T5)は、長時間モードにおける吐水工程のトータルの時間(T1’+T2’+T3’+T5’)よりも短い。
短時間モードにおける原点出しなど吐水を伴わない工程も含めたトータルの時間Tは、長時間モードにおける原点出しなどの吐水を伴わない工程も含めたトータルの時間T’よりも短い。
洗い場床面への有機物の残留をより確実に抑えるためには、洗浄水をより長い時間吐水することが望ましいが、長い時間吐水すると、次の使用者がすぐに浴室を使用したい場合、次の使用者の待ち時間が長くなってしまう。
そこで、実施形態によれば、第1のモードに前述したような短時間モードと長時間モードを設けることで、複数の浴室使用者の使用間隔に応じて有機物除去工程の完了時間を選択できる。短時間モードを選択したときには、使用者に待ち時間を生じさせることを抑制しつつ、残留する有機物の量を低減させることができる。長時間モードを選択したときには、念入りに洗い場床を洗浄でき、残留する有機物の量をより効果的に低減できる。
なお、第2のモードについても同様な短時間モードと長時間モードを設けることができる。
また、短時間モードと長時間モードの切り替えは、例えば図4に示す操作部35におけるボタン71とボタン73とを同時に3秒以上長押しすることで切り替えることができる。その切り替え操作直後に、例えば点灯部74が点灯すると長時間モード、点灯部75が点灯すると短時間モードというように、使用者はどちらのモードに切り替わったのかを確認することができる。あるいは、操作部35に短時間モードと長時間モードを切り替える専用ボタンを設けてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
1…浴室洗浄装置、10…吐水部(ノズル部)、11…第1の吐水口、12…第2の吐水口、20…制菌水生成部、30…電源、35…操作部、100…浴室洗浄装置の機能ユニット、500…浴室、520…洗い場床、521…排水口、530…カウンター

Claims (3)

  1. 浴室の洗い場床面に水道水を吐水して前記洗い場床面上に付着した有機物を除去する有機物除去工程と、
    前記洗い場床面に、菌を殺すまたは菌の繁殖を抑える制菌水を吐水して、前記洗い場床面上に制菌水を滞留させるための制菌工程と、
    を実行可能な制御装置を備え、
    前記制御装置は、
    前記有機物除去工程のみを実行する第1のモードと、
    前記有機物除去工程を実行した後、前記制菌工程を実行する第2のモードと、
    を有し、
    前記第1のモードと前記第2のモードを択一的に実行可能であることを特徴とする浴室洗浄装置。
  2. 前記制菌水は、抗菌性金属を有する水であることを特徴とする請求項1記載の浴室洗浄装置。
  3. 前記第1のモードは、
    前記水道水の吐水時間が短い短時間モードと、
    前記短時間モードよりも前記水道水の吐水時間が長い長時間モードと、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の浴室洗浄装置。
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