JP6641507B2 - 浴室乾燥機 - Google Patents

Description

本発明は、建物の浴室の天井に設置される浴室乾燥機に関する。

従来、住宅等の建物には、空調装置または換気扇といった設備機器が配置されている。例えば、住宅の浴室の天井には、暖房または換気を行う浴室乾燥機が取り付けられている。

浴室乾燥機は、送風機、送風機で送風される空気を加熱するヒータ、浴室乾燥機の運転モードを切り替えるダンパーおよびダンパーを駆動させるモータが実装された本体部が、天井パネルに設けられた開口部から天井裏に入り込む状態で設置される。また、浴室乾燥機は、浴室内の空気を吸い込む吸い込み口および浴室内に空気を吹き出す吹き出し口を有するフロントパネルが、浴室の天井パネルに露出する状態で取り付けられている。

一般的に浴室乾燥機の本体部には、送風機を駆動するモータ、浴室内の空気を外へ排出するためのダクト接続口、および浴室乾燥機の運転を制御する制御基板といった部品が設置されている。そして、これらの部品は金属ケースで覆われている。また、外部の電源に接続された電源線を接続するための端子台が、あらかじめ決められた位置に設置されている。

たとえば、特許文献１には、ハウジングの上面上に設置されて送風機を駆動するモータの上側に、制御基板および電源接続部が配置された浴室乾燥機が開示されている。また、特許文献１の浴室乾燥機では、空気を加熱する加熱部、浴室乾燥機の運転モードを切り替えるダンパーを駆動させるモータが、ハウジング内に配置されている。

特許第５４６０９２１号公報

しかしながら、上記特許文献１の浴室乾燥機によれば、送風機を駆動するモータと制御基板との各々は、独立してカバーで覆われている。一方、空気を加熱する加熱部と制御基板とを接続する配線、浴室乾燥機の運転モードを切り替えるダンパーを駆動させるモータと制御基板とを接続する配線は、制御基板を覆うカバーおよびハウジングから露出する。このため、浴室乾燥機では、これらの配線を保護する保護用のカバー部品が必要となるため部品点数が多くなり、組立性が悪い、という問題があった。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部品点数が少なく、組み立て作業の容易な浴室乾燥機を得ることを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる浴室乾燥機は、浴室の天井に設置される本体部と、本体部の上面に設けられた開口部に配置された制御基板と、本体部における開口部の下部に配置された電子部品と、一端が制御基板に接続されるとともに他端が開口部を通じて電子部品に接続された配線と、制御基板を収納して開口部を覆う制御基板カバーと、を備えることを特徴とする。

本発明によれば、部品点数が少なく、組み立て作業の容易な浴室乾燥機が得られる、という効果を奏する。

本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の構成を示す分解斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の構成を示す斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の構成を示す平面図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の制御基板カバーの斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機の制御基板カバーの斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機における制御基板遮蔽板の斜視図 本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機における制御基板台座の斜視図

以下に、本発明の実施の形態にかかる浴室乾燥機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の構成を示す分解斜視図である。図２は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の構成を示す分解斜視図である。図１では制御基板遮蔽板１３を取り外した状態を示しており、図２では制御基板遮蔽板１３を取り付けた状態を示している。図３は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の構成を示す斜視図である。図４は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の構成を示す平面図であり、上面から見た図である。図４では、端子台カバー５、制御基板カバー１１および制御基板遮蔽板１３を取り外した状態を示している。また、図１から図３においては、一部の配線の図示を省略している。

浴室乾燥機１００は、金属ケース２で覆われた本体部１と、本体部１の下面側に取り付けられるフロントパネル２０とを備え、建物の浴室の天井に設置される。浴室乾燥機１００は、浴室の天井パネルに設けられた開口部から本体部１が天井裏に入り込んだ状態で設置される。また、フロントパネル２０は、浴室内の空気を吸い込む吸い込み口および浴室内に空気を吹き出す吹き出し口を浴室の天井パネルとの間に構成するように、浴室内に露出する状態で本体部１に取り付けられる。

浴室乾燥機１００は、図１に示すように本体部１の金属ケース２の側面に、浴室内の空気を外部へ排出するためのダクト接続口２１が設けられている。ダクト接続口２１には、図示しない排気ダクトが本体部１の外部から接続される。排気ダクトは、浴室が設置される建物の構造といった諸条件によって配管経路が決められる。また、浴室の天井パネルには、浴室乾燥機１００の設置作業および点検作業において利用される図示しない点検口が開口している。そして、浴室乾燥機１００は、ダクト接続口２１に排気ダクトを接続させるために建物の構造に応じた向きを選択して、浴室の天井に設置される。

本体部１の金属ケース２の上面に設けられた開口部２ａの一端側には、浴室乾燥機１００の運転を制御する制御基板１０が配置されている。制御基板１０は、本体部１の上部側に配置されている。制御基板１０は、開口部２ａに配置された不燃材である金属製の制御基板台座１２に固定されており、制御基板台座１２は開口部２ａの一端側に固定されている。また、制御基板台座１２には、制御基板遮蔽板１３が差し込まれることによって固定されている。制御基板遮蔽板１３は、制御基板カバー１１内において制御基板１０の側方を覆って制御基板台座１２に取り付けられて、制御基板カバー１１内において制御基板１０の配置領域を仕切っている。また、制御基板１０を含む開口部２ａの領域は、制御基板カバー１１によって覆われている。したがって、制御基板１０は、不燃材である金属からなる、制御基板カバー１１と制御基板台座１２と制御基板遮蔽板１３とで覆われて隔離される。

本体部１の金属ケース２において開口部２ａが設けられていない領域の下部には、図示しない送風機が配置されている。また、本体部１の金属ケース２の上面上であって開口部２ａが設けられていない領域には、送風機を駆動する送風機用モータ３と端子台４とが配置されている。送風機用モータ３には、制御基板１０に接続する送風機用モータ配線３２が接続されている。

本体部１は、図示しない送風機で送風される空気を加熱する電子部品であるヒータ１５、および本体部１内の風路を切り替えて運転モードを切り替えるダンパーを開口部２ａの下部の領域に備える。また、本体部１は、ダンパーを駆動させる電子部品であるダンパー用モータ１４と、ダンパー用モータ１４と制御基板１０とを接続するダンパー用モータ配線３３と、ヒータ１５と制御基板１０とを接続するヒータ配線３４と、を開口部２ａの下部の領域に備える。すなわち、ダンパー用モータ配線３３とヒータ配線３４とは、一端が制御基板１０に接続されるとともに他端が開口部２ａを通じて電子部品に接続された配線である。浴室乾燥機１００は、ダンパーを駆動させて風路を切り替えることで、空気を外へ排出する換気運転、浴室内に加熱した空気を流す暖房運転、および一部の空気を浴室に戻すとともに残りを外へ排出する乾燥運転を行う。

本体部１の金属ケース２の上面上であって開口部２ａが設けられていない領域には、送風機を駆動する送風機用モータ３と端子台４とが配置されている。送風機用モータ３には、制御基板１０に接続する送風機用モータ配線３２が接続されている。

端子台４は、制御基板１０に接続する端子台配線３１と、外部の電源に接続された電源線４１とを電気的に接続する。端子台４で端子台配線３１と電源線４１とが接続されることで、外部の電源から制御基板１０に電源を供給可能とされている。端子台４は、本体部１の金属ケース２の上面に固定される金属製の端子台カバー５で覆われて外部環境から隔離されている。

そして、制御基板１０には、上述した端子台配線３１、送風機用モータ配線３２、ダンパー用モータ配線３３、ヒータ配線３４、およびリモートコントローラに接続されたリモートコントローラ配線３５が接続される。

そして、制御基板カバー１１は、制御基板１０とともに、ダンパー用モータ１４、換気風路部２２、端子台配線３１、送風機用モータ配線３２、ダンパー用モータ配線３３、ヒータ配線３４、およびリモートコントローラ配線３５を覆って、これらを外部環境から隔離している。換気風路部２２は、ダクト接続口２１に接続されて、本体部１内において、すなわち金属ケース２内において浴室内の空気を外へ排出するための風路を構成する。

図５は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の制御基板カバー１１の斜視図である。図６は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００の制御基板カバー１１の他の方向の斜視図である。

制御基板カバー１１は、下面が開口された直方体形状を有する。図５に示すように、制御基板カバー１１の側面および上面には、制御基板カバー１１内の湿気を外部に逃がすための湿気逃がしスリット１１ａが設けられている。湿気逃がしスリット１１ａは、本体部１の内部に浴室内の湿気が入ってきた場合に、制御基板１０の配置領域に湿気が入らないように、湿気を天井裏に逃がすために設けられている。

また、制御基板カバー１１の側面には、リモートコントローラ配線逃がし切り欠き１１ｂ、送風機用モータ配線逃がし切り欠き１１ｃ、端子台カバー逃がし切り欠き１１ｄ、ダクト接続口逃がし切り欠き１１ｅを備える。これにより、制御基板カバー１１とこれらの各配線との隙間を少なくし、金属での制御基板１０の隔離を実現している。

リモートコントローラ配線逃がし切り欠き１１ｂは、リモートコントローラ配線３５を通すための切り欠きである。送風機用モータ配線逃がし切り欠き１１ｃは、送風機用モータ配線３２を通すための切り欠きである。端子台カバー逃がし切り欠き１１ｄは端子台カバー５を通すための切り欠きである。ダクト接続口逃がし切り欠き１１ｅは、ダクト接続口２１を通すための切り欠きである。

また、制御基板カバー１１の側面には、突起１１ｆが６ヶ所に設けられている。突起１１ｆを金属ケース２の上面に設けられた図示しない突起受け部に差し込むことで、金属ケース２に対する制御基板カバー１１の取り付け位置を安定させている。

図７は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００における制御基板遮蔽板１３の斜視図である。図７に示すように、制御基板遮蔽板１３には、ダンパー用モータ配線逃がし切り欠き１３ａ、およびヒータ配線逃がし切り欠き１３ｂを備える。これにより、これらの配線が通らない部分での制御基板台座１２と制御基板遮蔽板１３の下辺との間の隙間を少なくし、金属での制御基板１０の隔離を実現している。

図８は、本発明の実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００における制御基板台座１２の斜視図である。制御基板台座１２には、制御基板遮蔽板１３を取り付けるための溝部１２ａを設けている。溝部１２ａは、側面１２ｂと、側面１２ｂと離間して設けられたリブ１２ｃにより構成されている。また、制御基板台座１２において溝部１２ａが設けられた側面と対向する側面には、端子台４と制御基板１０とを接続する端子台配線３１を覆って案内する配線ガイド１２ｄが設けられている。

制御基板カバー１１および端子台カバー５を取り付ける際は、まず制御基板台座１２に制御基板１０を固定する。つぎに、端子台配線３１、送風機用モータ配線３２、ダンパー用モータ配線３３、ヒータ配線３４、およびリモートコントローラ配線３５を制御基板１０に取り付けた後、制御基板遮蔽板１３を制御基板台座１２の溝部１２ａに差し込み固定して、制御基板カバー１１内における制御基板１０の配置された領域とその他の領域とを分離する。そして、電源線４１、端子台４、端子台配線３１および配線ガイド１２ｄを覆った状態で端子台カバー５を本体部１の金属ケース２の上面上に固定する。その後、開口部２ａを覆って制御基板カバー１１を金属ケース２の上面に取り付ける。

上述したように、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００においては、本体部１の金属ケース２の上面に設けられた開口部２ａに制御基板１０が配置され、制御基板カバー１１の内部に制御基板１０を収納した状態で制御基板カバー１１によって開口部２ａを覆う。すなわち、制御基板１０は、制御基板カバー１１によって覆い隠される。これにより、制御基板１０と、本体部１において開口部２ａの下部に配置された部品を１つの制御基板カバー１１で覆って保護することできる。

すなわち、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００においては、１つの制御基板カバー１１によって、制御基板１０とともに、ダンパー用モータ配線３３およびヒータ配線３４を覆って保護することができる。これにより、ダンパー用モータ配線３３およびヒータ配線３４を保護する保護部材が不要であり、部品点数が削減でき、コストの低減および作業効率の向上が可能である。

また、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００においては、制御基板カバー１１によって、端子台配線３１の一部、送風機用モータ配線３２の一部、およびリモートコントローラ配線３５の一部を覆って保護することができる。また、端子台配線３１の残りの一部および電源線４１の一部は、端子台カバー５によって覆われて保護される。これにより、端子台配線３１を保護する保護部材および電源線４１の一部を保護する保護部材が不要であり、コストの低減および作業効率の向上が可能である。

また、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００においては、ダクト接続口２１が本体部１の側面、すなわち金属ケース２の側面に設けられており、ダクト接続口２１の外周部が金属ケース２の側面と制御基板カバー１１とにより囲われる。これにより、上記の外部排気風路部品が不要であり、ダクト接続口２１の配置位置に起因して部品点数が多くなることがない。

ダクト接続口２１が本体部１の天面に設けられている場合には、ダクト接続口２１に接続されて本体部１の外部において排気風路を構成する外部排気風路部品と、外部排気風路部品に接続されて本体部１の内部において排気風路を構成する内部排気風路部品と、本体外郭としての金属カバー部品が必要であり、部品点数が多くなる。

また、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００においては、制御基板１０は制御基板台座１２と制御基板カバー１１とに囲まれる。さらに制御基板カバー１１内における制御基板１０の配置された領域とその他の領域とが制御基板遮蔽板１３によって分離される。これにより、浴室乾燥機１００においては、制御基板１０を金属によって外部の環境から隔離して安全性を高めることができる。

したがって、本実施の形態１にかかる浴室乾燥機１００によれば、部品点数が少なく、組み立て作業の容易な浴室乾燥機が得られる、という効果を奏する。

以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

１ 本体部、２ 金属ケース、２ａ 開口部、３ 送風機用モータ、４ 端子台、５ 端子台カバー、１０ 制御基板、１１ 制御基板カバー、１１ａ 湿気逃がしスリット、１１ｂ リモートコントローラ配線逃がし切り欠き、１１ｃ 送風機用モータ配線逃がし切り欠き、１１ｄ 端子台カバー逃がし切り欠き、１１ｅ ダクト接続口逃がし切り欠き、１１ｆ 突起、１２ 制御基板台座、１２ａ 溝部、１２ｂ 側面、１２ｃ リブ、１２ｄ 配線ガイド、１３ 制御基板遮蔽板、１３ａ ダンパー用モータ配線逃がし切り欠き、１３ｂ ヒータ配線逃がし切り欠き、１４ ダンパー用モータ、１５ ヒータ、２０ フロントパネル、２１ ダクト接続口、２２ 換気風路部、３１ 端子台配線、３２ 送風機用モータ配線、３３ ダンパー用モータ配線、３４ ヒータ配線、３５ リモートコントローラ配線、４１ 電源線、１００ 浴室乾燥機。

Claims (6)

1. 浴室の天井に設置される本体部と、
   前記本体部の上面に設けられた開口部に配置された制御基板と、
   前記本体部における前記開口部の下部に配置された電子部品と、
   一端が前記制御基板に接続されるとともに他端が前記開口部を通じて前記電子部品に接続された配線と、
   前記制御基板を収納して前記開口部を覆う制御基板カバーと、
   を備えることを特徴とする浴室乾燥機。
2. 前記本体部内の風路を切り替えるダンパーを駆動させるダンパー用モータと、
   前記ダンパー用モータと前記制御基板とを接続するダンパー用モータ配線と、
   を前記開口部の下部に備えること、
   を特徴とする請求項１に記載の浴室乾燥機。
3. 前記本体部の側面に設けられたダクト接続口と、
   前記ダクト接続口に接続されて前記本体部の内部に設けられ、前記浴室内の空気を外部に排出するための換気風路を構成する換気風路部と、
   を備えることを特徴とする請求項１または２に記載の浴室乾燥機。
4. 前記制御基板カバーが金属からなり、
   前記開口部に配置されて上面に前記制御基板を保持する金属製の制御基板台座と、
   前記制御基板カバー内において前記制御基板の側方を覆って前記制御基板台座に取り付けられ、前記制御基板カバー内において前記制御基板の配置領域を仕切る金属製の制御基板遮蔽板と、
   を備えることを特徴とする請求項１から３のいずれか１つに記載の浴室乾燥機。
5. 前記制御基板台座は、前記制御基板遮蔽板を取り付ける溝部を備えること、
   を特徴とする請求項４に記載の浴室乾燥機。
6. 前記制御基板カバーは、スリットを備えること、
   を特徴とする請求項１から５のいずれか１つに記載の浴室乾燥機。

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