JP6640630B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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本発明は、基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象の基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理する基板処理装置が用いられる。特許文献1には、基板を一枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が開示されている。この文献では、不要なフォトレジストを基板から除去するときに、SPM(硫酸および過酸化水素水の混合液)に代えて、オゾン水を用いることが提案されている。オゾン水は、基板の上面と遮断板の下面との間の狭空間に供給される。不活性ガスは、基板上のオゾン水に吹き付けられる。これにより、オゾン水が高圧状態に保たれ、オゾンの濃度の低下が抑制されるとされている。
特開2014−22403号公報
オゾン水におけるオゾンの濃度は、オゾン水を高圧に維持しないと急激にかつ大幅に低下してしまう。オゾンの濃度が低いと、オゾン水のレジスト剥離能力が小さいので、レジストを効果的に除去することができない。特許文献1では、オゾン水を高圧に維持するために、不活性ガスを基板上のオゾン水に吹き付けている。しかしながら、不活性ガスを用いたとしても圧力の低下を完全に防止できるわけではない。レジストを効果的に除去する観点から、言い換えると、基板を処理する観点から、オゾン水の圧力の低下をさらに小さくすることが好ましい。さらに、特許文献1では、オゾン水に含まれるオゾンガスが、オゾン水と不活性ガスとの界面から放出されることも考えられる。
そこで、本発明の目的の一つは、オゾンの濃度の低下を抑制しながら、基板にオゾン水を供給することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板を水平に保持しながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに回転させる基板保持手段と、前記基板を収容するチャンバーと、前記基板の上面に対向する対向面と、前記対向面で開口する吐出口とを含み、平面視で前記基板よりも小さく、オゾン水を前記吐出口から吐出することにより、前記基板と前記対向面との間のオゾン水を前記対向面の外周から排出しながら、前記基板と前記対向面との間をオゾン水で満たすオゾン水ノズルと、前記基板と前記対向面との間のオゾン水に接触する検出部を含み、前記検出部に接触するオゾン水の圧力を検出する圧力センサーと、前記圧力センサーの検出値に基づいて前記吐出口から吐出されるオゾン水の流量を変更することにより、前記基板と前記対向面との間におけるオゾン水の圧力を、前記チャンバー内の気圧よりも高い値に維持する液圧調整手段と、前記基板と前記対向面との間がオゾン水で満たされている状態で前記オゾン水ノズルを水平方向に移動させることにより、前記回転軸線から前記オゾン水ノズルまでの距離を変化させるノズル移動手段とを含み、前記圧力センサーの検出部は、前記対向面の外周部に位置している、基板処理装置である。チャンバー内の気圧は、チャンバー内の気圧が安定しているときの値を意味する。チャンバー内の気圧は、基板がチャンバー内にないときの値であってもよい。
この構成によれば、オゾン水ノズルの吐出口から吐出されたオゾン水が、基板と対向面との間に供給され、基板と対向面との間の空間がオゾン水で満たされる。この状態で、基板保持手段が、鉛直な回転軸線まわりに基板を回転させ、ノズル移動手段が、オゾン水ノズルを基板の上面に沿って移動させる。基板と対向面との間のオゾン水の液膜は、オゾン水ノズルの移動に応じて、基板の周方向に移動しながら基板の径方向に移動する。これにより、基板の上面内の広い範囲にオゾン水が供給される。
基板と対向面との間をオゾン水で満たすので、基板と対向面との間に気体を介在させる場合と比較して、オゾン水を高い圧力に維持することができる。さらに、基板と対向面との間に気体を介在させる場合と比較して、オゾン水と雰囲気との接触面積が減少するので、オゾン水と雰囲気との界面を通じて放出されるオゾンガスの量を減らすことができる。これにより、オゾンの濃度の低下を抑制しながら、基板の上面にオゾン水を供給することができる。さらに、不活性ガスなどの気体を基板と対向面との間に供給しなくてもよいので、ランニングコストの上昇を防止することができる。
さらに、この構成によれば、チャンバー内の気圧が高くないので、オゾン水がチャンバー内の雰囲気に晒されると、オゾンの濃度が急激にかつ大幅に低下してしまう。オゾン水の供給流量、オゾン水の供給圧力、オゾン水の温度、および基板と対向面との間隔を含む液圧調整条件は液圧調整手段によって調整され、基板と対向面との間におけるオゾン水の圧力がチャンバー内の気圧よりも高い値に維持される。したがって、オゾン水の圧力の低下が軽減され、オゾンが高濃度に維持される。
さらに、この構成によれば、基板と対向面との間におけるオゾン水の圧力が圧力センサーによって検出され、制御手段が圧力センサーの検出値に基づいて液圧調整手段を制御する。つまり、オゾン水の圧力に応じてオゾン水の供給流量を含む液圧調整条件が変更され、基板と対向面との間におけるオゾン水の圧力が高い値に維持される。これにより、オゾンの濃度の低下を抑制しながら、基板の上面にオゾン水を供給することができる。
請求項2に記載の発明は、前記対向面の外周から前記検出部の中心までの水平方向の距離は、前記対向面の中心から前記検出部の中心までの水平方向の距離よりも短く、前記ノズル移動手段は、前記オゾン水ノズルを、上位置と、前記上位置よりも下方の位置であり、前記吐出口から吐出されたオゾン水で前記基板と前記対向面との間が満たされる下位置と、の間で鉛直方向に昇降させ、前記オゾン水ノズルが前記下位置に配置されているとき、前記基板の上面から前記対向面までの鉛直方向の距離は、前記吐出口の内径よりも小さい、請求項1に記載の基板処理装置である。
請求項に記載の発明は、大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませることにより、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を生成するオゾン水生成ユニットをさらに含む、請求項1または2に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスと水とが混合される。したがって、大気圧でオゾンガスを水に溶解させる場合よりも高濃度のオゾン水を生成することができる。さらに、この高濃度のオゾン水は、圧力の低下が軽減されながら、基板の上面に供給される。したがって、より濃度の高いオゾン水を基板の上面に供給することができ
請求項4に記載の発明は、前記チャンバー内の気圧を大気圧よりも低い値に維持する気圧調整手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、チャンバー内から排出される排気の流量を含む気圧調整条件が気圧調整手段によって調整され、チャンバー内の気圧が大気圧よりも低い値に維持される。オゾン水などの処理液がチャンバー内で基板に供給されるので、ミストを含む汚染雰囲気がチャンバー内に発生する。チャンバーの内部が負圧に維持されるので、このような汚染雰囲気がチャンバーの外に漏れにくい。したがって、汚染雰囲気の漏洩を防止しながら、オゾン水の圧力の低下を軽減することができる。
請求項に記載の発明は、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を常時生成するオゾン水生成ユニットと、前記オゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水を前記オゾン水ノズルに案内するオゾン水供給配管と、前記オゾン水供給配管内のオゾン水を前記オゾン水生成ユニットに戻すオゾン水循環配管と、前記オゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水が前記オゾン水供給配管を介して前記オゾン水ノズルに供給される供給状態と、前記オゾン水生成ユニットから前記オゾン水供給配管に供給されたオゾン水が前記オゾン水循環配管を介して前記オゾン水生成ユニットに戻る循環状態とに切り替わる切替ユニットとをさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、オゾン水がオゾン水ノズルに供給されていないときも、オゾン水生成ユニットがオゾン水を生成する。オゾン水を供給するときにだけオゾン水を生成すると、オゾンの濃度が安定するまで待つ必要があり、オゾン水の供給を直ぐに開始することができない。これに対して、オゾン水を常時生成する場合は、オゾンの濃度が安定した状態を維持できるので、オゾン水の供給を直ぐに開始できる。さらに、待機中に生成されたオゾン水は、オゾン水供給配管およびオゾン水循環配管を介してオゾン水生成ユニットに戻されるので、オゾン水の使用量を減らすことができる。
請求項に記載の発明は、基板の上面に対向する対向面と前記対向面で開口する吐出口とを含む平面視で前記基板よりも小さいオゾン水ノズルから吐出されたオゾン水で前記基板の上面を処理する基板処理方法であって、前記基板を水平に保持しながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに回転させる基板回転工程と、前記基板回転工程と並行して、オゾン水を前記吐出口から吐出することにより、前記基板と前記対向面との間のオゾン水を前記対向面の外周から排出しながら、前記基板と前記対向面との間をオゾン水で満たすオゾン水供給工程と、前記オゾン水供給工程と並行して、前記オゾン水ノズルを水平方向に移動させることにより、前記回転軸線から前記オゾン水ノズルまでの距離を変化させるスキャン工程とを含み、前記オゾン水供給工程は、前記対向面の外周部に位置しているとともに前記基板と前記対向面との間のオゾン水に接触する検出部が設けられた圧力センサーの検出値に基づいて前記吐出口から吐出されるオゾン水の流量を変更することにより、前記基板と前記対向面との間におけるオゾン水の圧力を、前記基板を収容するチャンバー内の気圧よりも高い値に維持する液圧調整工程を含む、基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果を奏することができる。
請求項7に記載の発明は、前記基板処理方法は、前記基板と前記対向面との間がオゾン水で満たされる前に、前記オゾン水ノズルを、上位置から下位置に鉛直方向に下降させる下降工程をさらに含み、前記オゾン水供給工程は、前記オゾン水ノズルが前記下位置に位置しているときに、前記吐出口から吐出されたオゾン水で前記基板と前記対向面との間を満たす工程であり、前記オゾン水ノズルが前記下位置に配置されているとき、前記基板の上面から前記対向面までの鉛直方向の距離は、前記吐出口の内径よりも小さい、請求項6に記載の基板処理方法である。
請求項8に記載の発明は、大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませることにより、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を生成するオゾン水生成工程をさらに含む、請求項6または7に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果を奏することができる
請求項に記載の発明は、前記チャンバー内の気圧を大気圧よりも低い値に維持する気圧調整工程をさらに含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果を奏することができる
請求項10に記載の発明は、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を常時生成するオゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水をオゾン水供給配管を介して前記オゾン水ノズルに供給する供給工程と、前記オゾン水生成ユニットから前記オゾン水供給配管に供給されたオゾン水をオゾン水循環配管を介して前記オゾン水生成ユニットに戻す循環工程とをさらに含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の基板処理方法である。この方法によれば、前述の効果を奏することができる。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置に備えられた処理ユニットの内部を水平に見た模式図である。 図1に示すスピンチャックおよびオゾン水ノズルを上から見た模式図である。 図1に示すオゾン水ノズルの鉛直断面を示す断面図である。 図1に示す基板処理装置によって行われる基板の処理の一例を説明するための工程図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット2の内部を水平に見た模式図である。図2は、スピンチャック11およびオゾン水ノズル31を上から見た模式図である。
図1に示すように、基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを一枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、処理液や処理ガスなどの処理流体で基板Wを処理する処理ユニット2と、処理ユニット2に基板Wを搬送する搬送ロボット(図示せず)と、基板処理装置1を制御する制御装置3とを含む。制御装置3は、プログラム等の情報を記憶する記憶部と記憶部に記憶された情報にしたがって基板処理装置1を制御する演算部とを含むコンピュータである。
処理ユニット2は、内部空間を有するチャンバー4と、チャンバー4内で基板Wを水平に保持しながら基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック11と、基板Wに向けて処理液を吐出する複数のノズルと、基板Wから外方に飛散する処理液を受け止めるカップ16とを含む。複数のノズルは、レジスト剥離液の一例であるオゾン水を吐出するオゾン水ノズル31と、リンス液を吐出するリンス液ノズル21とを含む。
チャンバー4は、基板Wが通過する搬入搬出口5aが設けられた箱型の隔壁5と、搬入搬出口5aを開閉するシャッター6とを含む。シャッター6は、搬入搬出口5aが開く開位置と、搬入搬出口5aが閉じられる閉位置(図1に示す位置)との間で、隔壁5に対して移動可能である。搬送ロボットは、搬入搬出口5aを通じてチャンバー4に基板Wを搬入し、搬入搬出口5aを通じてチャンバー4から基板Wを搬出する。
処理ユニット2は、隔壁5の上部から隔壁5内に清浄空気(フィルターによってろ過された空気)を送る送風ユニットとしてのFFU7(ファン・フィルタ・ユニット)と、カップ16の底部からチャンバー4内の気体を排出する排気ダクト8とを含む。FFU7は、隔壁5の上方に配置されている。FFU7は、隔壁5の天井からチャンバー4内に下向きに清浄空気を送る。排気ダクト8は、カップ16の底部に接続されており、基板処理装置1が設置される工場に設けられた排気設備に向けてチャンバー4内の気体を案内する。
チャンバー4内を下方に流れるダウンフロー(下降流)は、FFU7および排気ダクト8によって形成される。基板Wの処理は、チャンバー4内にダウンフローが形成されている状態で行われる。排気ダクト8に排出される排気の流量は、排気ダンパー9によって増減される。排気ダンパー9は、排気ダクト8内に配置された弁体を含む。排気ダンパー9は、弁体を人の力で移動させる手動ダンパーであってもよいし、弁体を移動させるアクチュエータを備えたオートダンパーであってもよい。チャンバー4内の気圧は、FFU7および排気ダンパー9よって大気圧よりも低い値に調整されている。
スピンチャック11は、水平な姿勢で保持された円板状のスピンベース13と、スピンベース13の上方で基板Wを水平な姿勢で保持する複数のチャックピン12と、複数のチャックピン12を開閉させるチャック開閉機構(図示せず)とを含む。スピンチャック11は、さらに、スピンベース13の中央部から回転軸線A1に沿って下方に延びるスピン軸14と、スピン軸14を回転させることにより複数のチャックピン12に保持された基板Wを回転軸線A1まわりに回転させるスピンモータ15とを含む。スピンチャック11は、複数のチャックピン12を基板Wの周端面に接触させる挟持式のチャックに限らず、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)をスピンベース13の上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
カップ16は、基板Wから外方に排出された液体を受け止める筒状のスプラッシュガード17と、スプラッシュガード17によって下方に案内された液体を受け止める環状トレイ18と、スプラッシュガード17および環状トレイ18を取り囲む筒状の外壁19とを含む。スプラッシュガード17は、回転軸線A1に向かって斜め上に延びる筒状の傾斜部17aと、傾斜部17aの下端部(外端部)から下方に延びる円筒状の案内部17bとを含む。傾斜部17aは、基板Wおよびスピンベース13よりも大きい内径を有する円環状の上端を含む。傾斜部17aの上端は、カップ16の上端に相当する。カップ16の上端は、平面視で基板Wおよびスピンベース13を取り囲んでいる。
スプラッシュガード17は、スプラッシュガード17を昇降させるガード昇降ユニット20に接続されている。ガード昇降ユニット20は、傾斜部17aの上端がスピンチャック11による基板Wの保持位置よりも上方に位置する上位置(図1に示す位置)と、傾斜部17aの上端がスピンチャック11による基板Wの保持位置よりも下方に位置する下位置との間で、スプラッシュガード17を鉛直に昇降させる。薬液やリンス液などの液体が基板Wに供給されるとき、スプラッシュガード17は上位置に配置される。基板Wから外方に飛散した液体は、傾斜部17aによって受け止められた後、案内部17bによって環状トレイ18内に集められる。
リンス液ノズル21は、リンス液ノズル21に供給されるリンス液を案内するリンス液配管22に接続されている。リンス液ノズル21に対するリンス液の供給および供給停止を切り替えるリンス液バルブ23は、リンス液配管22に介装されている。リンス液ノズル21は、リンス液ノズル21の吐出口が静止した状態でリンス液を吐出する固定ノズルである。処理ユニット2は、リンス液ノズル21を移動させることにより、基板Wの上面に対するリンス液の着液位置を移動させるノズル移動ユニットを備えていてもよい。
リンス液バルブ23が開かれると、リンス液配管22からリンス液ノズル21に供給されたリンス液が、リンス液ノズル21から基板Wの上面中央部に向けて吐出される。リンス液ノズル21から吐出されるリンス液は、たとえば、純水(脱イオン水:Deionized water)である。リンス液は、純水に限らず、IPA(イソプロピルアルコール)、電解イオン水、水素水、および希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。
オゾン水ノズル31は、オゾン水ノズル31に供給されるオゾン水を案内するオゾン水供給配管32に接続されている。オゾン水供給配管32は、オゾン水を生成するオゾン水生成ユニット35に接続されている。オゾン水ノズル31に対するオゾン水の供給および供給停止を切り替えるオゾン水供給バルブ33は、オゾン水供給配管32に介装されている。同様に、オゾン水ノズル31に供給されるオゾン水の流量を変更する流量調整バルブ34は、オゾン水供給配管32に介装されている。
流量調整バルブ34は、流路を形成するバルブボディと、流路内に配置された弁体と、弁体を移動させるアクチュエータとを含む。アクチュエータは、空圧アクチュエータまたは電動アクチュエータであってもよいし、これら以外のアクチュエータであってもよい。制御装置3は、アクチュエータを制御することにより、流量調整バルブ34の開度を変更する。
オゾン水生成ユニット35は、オゾンガスを生成するオゾンガス生成ユニット36と、オゾンガスを純水に溶解させるオゾンガス溶解ユニット37とを含む。オゾンガス溶解ユニット37は、大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを純水に溶解させる。これにより、室温、大気圧におけるオゾンの飽和濃度よりも高い濃度でオゾンを含む高濃度のオゾン水が生成される。オゾンの濃度は、たとえば、80ppmである。オゾンの濃度は、これに限られるものではない。制御装置3は、オゾン水生成ユニット35にオゾン水を常時生成させる。つまり、制御装置3は、オゾン水がオゾン水ノズル31に供給されていないときもオゾン水生成ユニット35にオゾン水を生成させる。制御装置3は、オゾン水がオゾン水ノズル31に供給されるときだけオゾン水生成ユニット35にオゾン水を生成させてもよい。
オゾン水供給配管32の上流端は、オゾンガス溶解ユニット37に接続されている。オゾン水供給配管32の下流端は、オゾン水ノズル31に接続されている。オゾン水循環配管38の上流端は、オゾン水供給バルブ33および流量調整バルブ34の上流でオゾン水供給配管32に接続されている。オゾン水循環配管38の下流端は、オゾンガス溶解ユニット37に接続されている。オゾン水生成ユニット35に対するオゾン水の供給および供給停止を切り替えるオゾン水循環バルブ39は、オゾン水循環配管38に介装されている。純水バルブ41が介装された純水配管40は、オゾンガス溶解ユニット37に接続されている。オゾン水が不足すると、純水バルブ41が開かれ、純水が純水配管40からオゾンガス溶解ユニット37に供給される。
供給状態および循環状態に切り替わる切替ユニットは、オゾン水供給バルブ33およびオゾン水循環バルブ39を含む。オゾン水生成ユニット35、オゾン水供給配管32、およびオゾン水循環配管38は、オゾン水を循環させる循環路を形成している。オゾン水供給バルブ33が開かれており、オゾン水循環バルブ39が閉じられているとき、オゾン水生成ユニット35からオゾン水供給配管32に供給されたオゾン水は、流量調整バルブ34の開度に対応する流量でオゾン水ノズル31に供給される。これとは反対に、オゾン水供給バルブ33が閉じられており、オゾン水循環バルブ39が開かれているとき、オゾン水供給配管32内のオゾン水は、オゾン水生成ユニット35に供給される。そのため、待機中にオゾン水を捨てる場合と比較して、オゾン水の使用量を削減できる。
オゾン水ノズル31は、ノズルアーム42に保持されている。ノズルアーム42は、ノズルアーム42を移動させることによりオゾン水ノズル31を鉛直方向および水平方向に移動させるノズル移動ユニット43に接続されている。ノズルアーム42は、水平に延びるアーム部42aと、アーム部42aの先端から下方に延びる先端部42bとを含む。オゾン水ノズル31は、ノズルアーム42の先端部42bに連結されている。
図2に示すように、オゾン水ノズル31は、平面視で基板Wよりも小さい。図2は、オゾン水ノズル31が平面視で円形であり、オゾン水ノズル31の外径が基板Wの外径よりも小さい例を示している。オゾン水ノズル31の外径は、たとえば、基板Wの半径よりも小さい。平面視で基板Wよりも小さければ、オゾン水ノズル31は、円形以外の形状であってもよい。
図示はしないが、ノズル移動ユニット43は、オゾン水ノズル31を水平に移動させるノズル水平駆動ユニットと、オゾン水ノズル31を鉛直に移動させるノズル鉛直駆動ユニットとを含む。ノズル水平駆動ユニットは、カップ16のまわりに位置する鉛直なノズル回動軸線まわりにオゾン水ノズル31を水平に回動させる旋回ユニットである。ノズル水平駆動ユニットは、平面視で基板Wの中央部を通る円弧状の経路に沿ってオゾン水ノズル31を移動させる。ノズル水平駆動ユニットは、ノズルアーム42を水平に平行移動させるスライドユニットであってもよい。
ノズル水平駆動ユニットは、平面視でオゾン水ノズル31が基板Wに重なる対向位置と、平面視でオゾン水ノズル31が基板Wのまわりに位置する退避位置との間で、オゾン水ノズル31を移動させる。対向位置は、平面視でオゾン水ノズル31が基板Wに重なる複数の位置を意味する。対向位置は、オゾン水ノズル31が基板Wの中央部に重なる中央対向位置(図2において実線で示すオゾン水ノズル31の位置)と、オゾン水ノズル31が基板Wの外周部に重なる外周対向位置とを含む。外周対向位置は、オゾン水ノズル31の外周と基板Wの外周とが重なる位置(図2において一点鎖線で示すオゾン水ノズル31の位置)であってもよいし、オゾン水ノズル31の一部が基板Wの外周から外方に突出する位置(図2において二点鎖線で示すオゾン水ノズル31の位置)であってもよい。
後述するように、基板Wとオゾン水ノズル31との間の空間は、オゾン水で満たされる。オゾン水の圧力は、オゾン水ノズル31の外周に近づくにしたがって低下する。オゾン水ノズル31をオーバーランさせる場合、つまり、オゾン水ノズル31の一部を基板Wの外周から突出させる場合、オーバーランさせない場合と比較して、基板Wの上面の外周に供給されるオゾン水の圧力を高めることができる。これに対して、オゾン水ノズル31をオーバーランさせない場合、オーバーランさせる場合と比較して、基板Wの処理時間を短縮することができる。
ノズル移動ユニット43のノズル鉛直駆動ユニットは、オゾン水ノズル31の下面(図3に示す対向面51)がカップ16の上端よりも上方に位置する上位置と、対向面51がカップ16の上端よりも下方に位置する下位置(図1に示す位置)との間で、オゾン水ノズル31を鉛直に昇降させる。下位置は、対向面51が基板Wの上面に近接した処理位置である。オゾン水ノズル31が下位置に位置しているとき、基板Wの上面から対向面51までの鉛直方向の距離は、オゾン水ノズル31の厚みよりも小さく、吐出口52(図3参照)の内径(テーパー部52aの最大径)よりも小さい。オゾン水の供給は、オゾン水ノズル31が下位置に位置している状態で行われる。ノズル水平駆動ユニットは、オゾン水ノズル31が下位置に位置している状態で、オゾン水ノズル31を中央対向位置と外周対向位置との間で水平に移動させる。
図3は、オゾン水ノズル31の鉛直断面を示す断面図である。図3は、オゾン水ノズル31が下位置に位置している状態を示している。
オゾン水ノズル31は、基板Wの上面に対向する対向面51と、対向面51で開口する吐出口52とを含む。対向面51は、基板Wの上面と平行な平面である。対向面51は、オゾン水ノズル31の下面に相当する。対向面51は、オゾン水ノズル31において最も基板Wの上面に近い部分である。吐出口52は、対向面51の中央部で開口している。吐出口52は、オゾン水ノズル31をその厚み方向に貫通している。
吐出口52は、対向面51に近づくにしたがって内径が増加するテーパー部52aと、テーパー部52aから対向面51とは反対の方に延びるストレート部52bとを含む。ストレート部52bの内径は一定であり、テーパー部52aの内径は対向面51に近づくにしたがって連続的に増加している。吐出口52の内径は、吐出口52の上流端から吐出口52の下流端まで一定であってもよい。オゾン水は、ストレート部52bを介してテーパー部52aに供給され、テーパー部52aから基板Wに向けて吐出される。
制御装置3は、オゾン水ノズル31が下位置に位置しているときに、オゾン水ノズル31にオゾン水を吐出させる。オゾン水ノズル31の吐出口52から吐出されたオゾン水は、基板Wと対向面51との間の狭空間を吐出口52から放射状に広がる。これにより、基板Wと対向面51との間の空間がオゾン水で満たされ、厚みが均一なオゾン水の液膜が形成される。対向面51の外周に達したオゾン水は、基板Wと対向面51との間から外方に排出され、基板Wの上面に沿って流れる。したがって、基板Wと対向面51との間の空間は、常に、活性の高いオゾン水によって満たされ続ける。
圧力センサー53は、オゾン水ノズル31の内部に配置されている。液体の圧力を検出する圧力センサー53の検出部53aは、対向面51で露出している。基板Wと対向面51との間に介在する液体の圧力は、圧力センサー53によって検出される。圧力センサー53の検出部53aは、対向面51の外周部に位置している。対向面51の外周から検出部53aの中心までの距離は、対向面51の中心から検出部53aの中心までの距離よりも小さい。
制御装置3は、圧力センサー53の検出値に基づいて流量調整バルブ34の開度を増加または減少させる。制御装置3は、圧力センサー53によって検出される液体の圧力が大気圧よりも高い圧力に維持されるように流量調整バルブ34を制御する。基板Wと対向面51との間におけるオゾン水の圧力は、吐出口52から離れるにしたがって減少する。圧力センサー53での液体の圧力が大気圧よりも高ければ、吐出口52での液体の圧力も大気圧より高い。したがって、圧力センサー53でのオゾン水の圧力を高い値に維持することにより、基板Wと対向面51との間のいずれの位置においてもオゾン水の圧力を高い値に維持できる。
図4は、基板処理装置1によって行われる基板Wの処理の一例を説明するための工程図である。
以下では、図1、図3、および図4を参照して、基板Wの上面からレジストを除去するときの処理の一例について説明する。基板Wは、たとえば、直径300mmのシリコンウエハである。レジストは、その表層が変質によって硬化したものであってもよいし、その表層が硬化していないものであってもよい。以下の各工程は、制御装置3が基板処理装置1を制御することにより実行される。言い換えると、制御装置3は、以下の各工程を実行するようにプログラムされている。
基板処理装置1によって基板Wが処理されるときには、チャンバー4内に基板Wを搬入する搬入工程が行われる(ステップS1)。
具体的には、オゾン水ノズル31が退避位置に位置しており、カップ16が下位置に位置している状態で、搬送ロボット(図示せず)が、ハンドをチャンバー4内に進入させる。搬送ロボットは、さらに、基板Wの表面が上に向けられた状態でハンド上の基板Wをスピンチャック11の上に置く。その後、搬送ロボットは、ハンドをチャンバー4の内部から退避させる。ガード昇降ユニット20は、基板Wがスピンチャック11に置かれた後、カップ16を上位置に上昇させる。スピンモータ15は、基板Wがチャックピン12によって把持された後、基板Wの回転を開始させる。
次に、レジスト剥離液の一例であるオゾン水を基板Wの上面に供給するオゾン水供給工程が行われる(ステップS2)。
具体的には、ノズル移動ユニット43が、オゾン水ノズル31を退避位置から対向位置に移動させ、対向位置から下位置に下降させる。その後、オゾン水供給バルブ33が開かれ、オゾン水循環バルブ39が閉じられる。これにより、オゾン水が、回転している基板Wの上面に向けてオゾン水ノズル31から吐出される。この状態で、ノズル移動ユニット43は、オゾン水ノズル31を基板Wの上面に沿って移動させる。このとき、ノズル移動ユニット43は、中央対向位置と外周対向位置との間でオゾン水ノズル31を移動させてもよいし、オゾン水ノズル31が基板Wの外周部に重なる2つの位置の間でオゾン水ノズル31を移動させてもよい。オゾン水供給バルブ33が開かれてから所定時間が経過すると、オゾン水供給バルブ33が閉じられ、オゾン水循環バルブ39が開かれる。その後、ノズル移動ユニット43がオゾン水ノズル31を退避位置に退避させる。
図3に示すように、オゾン水ノズル31の吐出口52から吐出されたオゾン水は、基板Wと対向面51との間の狭空間を吐出口52から放射状に広がる。これにより、基板Wと対向面51との間がオゾン水で満たされ、厚みが均一なオゾン水の液膜が基板Wと対向面51との間に形成される。対向面51の外周に達したオゾン水は、基板Wと対向面51との間から外方に排出され、基板Wの上面に沿って流れる。オゾン水ノズル31がオゾン水を吐出している間、基板Wの上面全域を覆うオゾン水の液膜が形成されてもよいし、基板Wの上面がオゾン水の液膜から部分的に露出してもよい。
オゾン水ノズル31は、基板Wと対向面51との間がオゾン水で満たされている状態で、回転している基板Wの上面に沿って径方向に移動する。基板Wと対向面51との間のオゾン水の液膜は、オゾン水ノズル31の移動に応じて、基板Wの周方向(回転方向)に移動しながら基板Wの径方向に移動する。これにより、基板Wの上面全域がオゾン水の液膜で走査され、オゾン水が基板Wの上面全域に供給される。前述のように、オゾン水は、基板Wと対向面51との間で高圧に維持される。そのため、オゾン水におけるオゾンの濃度の低下を軽減でき、レジストを基板Wから効率的に除去することができる。
次に、リンス液の一例である純水を基板Wの上面に供給するリンス液供給工程が行われる(ステップS3)。
具体的には、リンス液バルブ23が開かれる。これにより、純水が、回転している基板Wの上面中央部に向けてリンス液ノズル21から吐出される。基板Wの上面に着液した純水は、基板Wの上面に沿って外方に流れる。基板W上のオゾン水は、リンス液ノズル21から吐出された純水によって洗い流される。これにより、基板Wの上面全域を覆う純水の液膜が形成される。リンス液バルブ23が開かれてから所定時間が経過すると、リンス液バルブ23が閉じられる。
次に、基板Wを乾燥させる乾燥工程が行われる(ステップS4)。
具体的には、スピンモータ15が基板Wを回転方向に加速させ、高回転速度(たとえば数千rpm)で回転させる。これにより、大きな遠心力が基板Wに付着している液体に加わり、液体が基板Wからその周囲に振り切られる。そのため、液体が基板Wから除去され、基板Wが乾燥する。基板Wの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、スピンモータ15が回転を停止する。これにより、基板Wの回転が停止される。その後、ガード昇降ユニット20がカップ16を下位置に下降させる。
次に、基板Wをチャンバー4から搬出する搬出工程が行われる(ステップS5)。
具体的には、オゾン水ノズル31が退避位置に位置しており、カップ16が下位置に位置している状態で、搬送ロボット(図示せず)が、ハンドをチャンバー4内に進入させる。搬送ロボットは、複数のチャックピン12による基板Wの保持が解除された後、スピンチャック11上の基板Wをハンドで支持する。その後、搬送ロボットは、基板Wをハンドで支持しながら、ハンドをチャンバー4の内部から退避させる。これにより、処理済みの基板Wがチャンバー4から搬出される。
以上のように本実施形態では、オゾン水ノズル31の吐出口52から吐出されたオゾン水が、基板Wと対向面51との間に供給され、基板Wと対向面51との間の空間がオゾン水で満たされる。この状態で、スピンチャック11が、鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させ、ノズル移動ユニット43が、オゾン水ノズル31を基板Wの上面に沿って移動させる。基板Wと対向面51との間のオゾン水の液膜は、オゾン水ノズル31の移動に応じて、基板Wの周方向に移動しながら基板Wの径方向に移動する。これにより、基板Wの上面内の広い範囲にオゾン水が供給される。
基板Wと対向面51との間をオゾン水で満たすので、基板Wと対向面51との間に気体を介在させる場合と比較して、オゾン水を高い圧力に維持することができる。さらに、基板Wと対向面51との間に気体を介在させる場合と比較して、オゾン水と雰囲気との接触面積が減少するので、オゾン水と雰囲気との界面を通じて放出されるオゾンガスの量を減らすことができる。これにより、オゾンの濃度の低下を抑制しながら、レジストで覆われた基板Wの上面にオゾン水を供給することができる。さらに、不活性ガスなどの気体を基板Wと対向面51との間に供給しなくてもよいので、ランニングコストの上昇を防止することができる。
本実施形態では、大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスと水とが混合される。したがって、大気圧でオゾンガスを水に溶解させる場合よりも高濃度のオゾン水を生成することができる。さらに、この高濃度のオゾン水は、圧力の低下が軽減されながら、基板Wの上面に供給される。したがって、より濃度の高いオゾン水を基板Wの上面に供給することができ、不要なレジストを効率的に基板Wから除去することができる。
本実施形態では、チャンバー4内の気圧が高くないので、オゾン水がチャンバー4内の雰囲気に晒されると、オゾンの濃度が急激にかつ大幅に低下してしまう。オゾン水の供給流量、オゾン水の供給圧力、オゾン水の温度、および基板Wと対向面51との間隔を含む液圧調整条件は、流量調整バルブ34を含む液圧調整手段によって調整され、基板Wと対向面51との間におけるオゾン水の圧力がチャンバー4内の気圧よりも高い値に維持される。したがって、オゾン水の圧力の低下が軽減され、オゾンが高濃度に維持される。そのため、不要なレジストを効率的に基板Wから除去することができる。
本実施形態では、チャンバー4内から排出される排気の流量を含む気圧調整条件が、FFU7および排気ダンパー9を含む気圧調整手段によって調整され、チャンバー4内の気圧が大気圧よりも低い値に維持される。オゾン水などの処理液がチャンバー4内で基板Wに供給されるので、ミストを含む汚染雰囲気がチャンバー4内に発生する。チャンバー4の内部が負圧に維持されるので、このような汚染雰囲気がチャンバー4の外に漏れにくい。したがって、汚染雰囲気の漏洩を防止しながら、オゾン水の圧力の低下を軽減することができる。
本実施形態では、基板Wと対向面51との間におけるオゾン水の圧力が圧力センサー53によって検出され、制御装置3が圧力センサー53の検出値に基づいて流量調整バルブ34を制御する。つまり、オゾン水の圧力に応じてオゾン水の供給流量を含む液圧調整条件が変更され、基板Wと対向面51との間におけるオゾン水の圧力が高い値に維持される。これにより、オゾンの濃度の低下を抑制しながら、レジストで覆われた基板Wの上面にオゾン水を供給することができる。
本実施形態では、オゾン水がオゾン水ノズル31に供給されていないときも、オゾン水生成ユニット35がオゾン水を生成する。オゾン水を供給するときにだけオゾン水を生成すると、オゾンの濃度が安定するまで待つ必要があり、オゾン水の供給を直ぐに開始することができない。これに対して、オゾン水を常時生成する場合は、オゾンの濃度が安定した状態を維持できるので、オゾン水の供給を直ぐに開始できる。さらに、待機中に生成されたオゾン水は、オゾン水供給配管32およびオゾン水循環配管38を介してオゾン水生成ユニット35に戻されるので、オゾン水の使用量を減らすことができる。
本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述の実施形態では、オゾン水生成ユニット35が大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませる場合について説明したが、オゾン水生成ユニット35は、大気圧またはそれよりも低い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませてもよい。
前述の実施形態では、制御装置3が圧力センサー53の検出値に基づいて流量調整バルブ34の開度を制御する場合について説明したが、圧力センサー53が省略されてもよい。オゾン水の圧力とオゾン水の供給流量との関係を事前に測定しておけば、オゾン水の供給流量を調整することにより、基板Wと対向面51との間におけるオゾン水の圧力を制御することができるからである。
前述の実施形態では、待機中に生成されたオゾン水がオゾン水生成ユニット35に戻される場合について説明したが、待機中に生成されたオゾン水を廃棄してもよい。
前述の実施形態では、基板処理装置1が、円板状の基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置1は、多角形の基板Wを処理する装置であってもよい。
前述の全ての構成の2つ以上が組み合わされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
3 :制御装置
4 :チャンバー
7 :FFU
9 :排気ダンパー
11 :スピンチャック
31 :オゾン水ノズル
32 :オゾン水供給配管
33 :オゾン水供給バルブ
34 :流量調整バルブ
35 :オゾン水生成ユニット
38 :オゾン水循環配管
39 :オゾン水循環バルブ
43 :ノズル移動ユニット
51 :対向面
52 :吐出口
52a :テーパー部
52b :ストレート部
53 :圧力センサー
53a :検出部
A1 :回転軸線
W :基板

Claims (10)

  1. 基板を水平に保持しながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに回転させる基板保持手段と、
    前記基板を収容するチャンバーと、
    前記基板の上面に対向する対向面と、前記対向面で開口する吐出口とを含み、平面視で前記基板よりも小さく、オゾン水を前記吐出口から吐出することにより、前記基板と前記対向面との間のオゾン水を前記対向面の外周から排出しながら、前記基板と前記対向面との間をオゾン水で満たすオゾン水ノズルと、
    前記基板と前記対向面との間のオゾン水に接触する検出部を含み、前記検出部に接触するオゾン水の圧力を検出する圧力センサーと、
    前記圧力センサーの検出値に基づいて前記吐出口から吐出されるオゾン水の流量を変更することにより、前記基板と前記対向面との間におけるオゾン水の圧力を、前記チャンバー内の気圧よりも高い値に維持する液圧調整手段と、
    前記基板と前記対向面との間がオゾン水で満たされている状態で前記オゾン水ノズルを水平方向に移動させることにより、前記回転軸線から前記オゾン水ノズルまでの距離を変化させるノズル移動手段とを含み、
    前記圧力センサーの検出部は、前記対向面の外周部に位置している、基板処理装置。
  2. 前記対向面の外周から前記検出部の中心までの水平方向の距離は、前記対向面の中心から前記検出部の中心までの水平方向の距離よりも短く、
    前記ノズル移動手段は、前記オゾン水ノズルを、上位置と、前記上位置よりも下方の位置であり、前記吐出口から吐出されたオゾン水で前記基板と前記対向面との間が満たされる下位置と、の間で鉛直方向に昇降させ、
    前記オゾン水ノズルが前記下位置に配置されているとき、前記基板の上面から前記対向面までの鉛直方向の距離は、前記吐出口の内径よりも小さい、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませることにより、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を生成するオゾン水生成ユニットをさらに含む、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記チャンバー内の気圧を大気圧よりも低い値に維持する気圧調整手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を常時生成するオゾン水生成ユニットと、
    前記オゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水を前記オゾン水ノズルに案内するオゾン水供給配管と、
    前記オゾン水供給配管内のオゾン水を前記オゾン水生成ユニットに戻すオゾン水循環配管と、
    前記オゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水が前記オゾン水供給配管を介して前記オゾン水ノズルに供給される供給状態と、前記オゾン水生成ユニットから前記オゾン水供給配管に供給されたオゾン水が前記オゾン水循環配管を介して前記オゾン水生成ユニットに戻る循環状態とに切り替わる切替ユニットとをさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 基板の上面に対向する対向面と前記対向面で開口する吐出口とを含む平面視で前記基板よりも小さいオゾン水ノズルから吐出されたオゾン水で前記基板の上面を処理する基板処理方法であって、
    前記基板を水平に保持しながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに回転させる基板回転工程と、
    前記基板回転工程と並行して、オゾン水を前記吐出口から吐出することにより、前記基板と前記対向面との間のオゾン水を前記対向面の外周から排出しながら、前記基板と前記対向面との間をオゾン水で満たすオゾン水供給工程と、
    前記オゾン水供給工程と並行して、前記オゾン水ノズルを水平方向に移動させることにより、前記回転軸線から前記オゾン水ノズルまでの距離を変化させるスキャン工程とを含み、
    前記オゾン水供給工程は、前記対向面の外周部に位置しているとともに前記基板と前記対向面との間のオゾン水に接触する検出部が設けられた圧力センサーの検出値に基づいて前記吐出口から吐出されるオゾン水の流量を変更することにより、前記基板と前記対向面との間におけるオゾン水の圧力を、前記基板を収容するチャンバー内の気圧よりも高い値に維持する液圧調整工程を含む、基板処理方法。
  7. 前記基板処理方法は、前記基板と前記対向面との間がオゾン水で満たされる前に、前記オゾン水ノズルを、上位置から下位置に鉛直方向に下降させる下降工程をさらに含み、
    前記オゾン水供給工程は、前記オゾン水ノズルが前記下位置に位置しているときに、前記吐出口から吐出されたオゾン水で前記基板と前記対向面との間を満たす工程であり、
    前記オゾン水ノズルが前記下位置に配置されているとき、前記基板の上面から前記対向面までの鉛直方向の距離は、前記吐出口の内径よりも小さい、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 大気圧よりも高い圧力下でオゾンガスを水に溶け込ませることにより、前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を生成するオゾン水生成工程をさらに含む、請求項6または7に記載の基板処理方法。
  9. 前記チャンバー内の気圧を大気圧よりも低い値に維持する気圧調整工程をさらに含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  10. 前記オゾン水ノズルに供給されるべきオゾン水を常時生成するオゾン水生成ユニットによって生成されたオゾン水をオゾン水供給配管を介して前記オゾン水ノズルに供給する供給工程と、
    前記オゾン水生成ユニットから前記オゾン水供給配管に供給されたオゾン水をオゾン水循環配管を介して前記オゾン水生成ユニットに戻す循環工程とをさらに含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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