JP2023122439A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理液を吐出しながら水平に移動するスキャンノズルを用いなくても、基板の上面を均一に処理できる基板処理装置および基板処理方法を提供する。【解決手段】基板処理装置は、スピンチャック10と遮断部材33と横向き吐出口53と回転手段とを備える。遮断部材33は、スピンチャック10によって水平に保持されている基板Wの上面に対向する対向面62と、対向面62で開口する中央開口38と、対向面62から下方に突出しており、対向面62に沿って外方に流れる処理液を基板Wの上面に落下させる複数の突起63とを含む。横向き吐出口53は、中央開口38を形成する対向面62の内周縁よりも内側に配置されており、水平方向または水平方向に対して傾いた方向に処理液を吐出することにより、対向面62に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する。回転手段は、遮断部材33を横向き吐出口53に対して回転させる。【選択図】図13

Description

本発明は、基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置や有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
特許文献1には、基板の上面に対向するトッププレートと、トッププレートの中央部から基板の上面の中央部に向けて処理液を吐出する上部ノズルとが開示されている。特許文献1には、トッププレートの下面にリンス液を供給する吐出口も開示されている(特許文献1の図8参照)。
特開2018-56166号公報
特許文献1に記載の基板処理装置では、上部ノズルから下方に吐出された処理液が、基板の上面の中央部に衝突した後、基板の上面に沿って外方に流れる。このような処理液の供給方法では、処理液を吐出しながら水平に移動するスキャンノズルを用いた場合に比べて、基板の上面の処理の均一性(面内均一性)が劣る。スキャンノズルを用いれば面内均一性を高めることができるが、トッププレートなどの遮断部材を基板の上面に近接させる場合、基板と遮断部材との間にスキャンノズルを配置できないことがある。
そこで、本発明の目的の一つは、処理液を吐出しながら水平に移動するスキャンノズルを用いなくても、基板の上面を均一に処理できる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
前記目的を達成するためのこの発明の一実施形態は、基板を水平に保持する基板保持手段と、前記基板保持手段に保持されている前記基板の上面に対向する対向面と、前記対向面で開口する中央開口と、前記対向面から下方に突出しており、前記対向面に沿って外方に流れる処理液を前記基板の前記上面に落下させる複数の突起と、を含む、遮断部材と、前記中央開口を形成する前記対向面の内周縁よりも内側に配置されており、水平方向または水平方向に対して傾いた方向に処理液を吐出することにより、前記対向面に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する横向き吐出口と、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記遮断部材を前記横向き吐出口に対して回転させる回転手段と、を備える、基板処理装置を提供する。
この構成によれば、遮断部材の対向面の内周縁よりも内側に配置された横向き吐出口に処理液を吐出させ、対向面に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する。遮断部材が横向き吐出口に対して回転すると、横向き吐出口から吐出された処理液が対向面の全周に供給される。対向面に接しながら対向面に沿って外方に流れる処理液は、対向面から下方に突出した複数の突起に衝突する。複数の突起は、対向面に接しながら対向面に沿って外方に流れる処理液に抵抗を与える。これらの影響により、一部の処理液は、対向面の外周部に到達せず、複数の突起またはその近傍で対向面から離れる。
複数の突起またはその近傍で対向面から離れた処理液は、多数の液滴を形成し、基板上にランダムに落下する。このような液滴は、基板の中央部ではなく、その外側で基板の上面に最初に接触する。さらに、基板の中心から液滴が基板上に落下した位置までの距離は、毎回同じではなく、ランダムに変化する。したがって、処理液が基板の上面に最初に接触する位置が、基板の上面の中央部だけである場合に比べて、基板の上面を均一に処理することができる。これにより、スキャンノズルを用いずに、基板の上面に対する処理の均一性を高めることができる。
一つの実施形態では、前記複数の突起の少なくとも2つは、前記対向面の周方向および径方向に離れている。
この構成によれば、少なくとも2つの突起は、回転軸線まわりの水平な方向である対向面の周方向に離れている。したがって、少なくとも2つの突起が対向面の径方向に並んでいる場合に比べて、対向面から基板上に落下する処理液の量を増加させることができる。さらに、少なくとも2つの突起は、回転軸線に直交する水平な方向である対向面の径方向にも離れている。したがって、基板の中心から液滴が基板上に落下した位置までの距離を強制的に変化させることができる。
一つの実施形態では、前記対向面の半径と交差する前記突起の数は、前記対向面の周方向への位置に応じて自然数の範囲で変化する。
この構成によれば、対向面の半径と交差する突起の数が、対向面の周方向への位置に応じて増加または減少する。たとえば、対向面のある半径上にN個(Nは自然数)の突起が配置されている場合、対向面の別の半径上にはN個とは異なるS個(Sは自然数)の突起が配置されている。対向面から基板上に落下する処理液の量は、対向面の半径と交差する突起の数に応じて変化する。したがって、対向面から基板上に落下する処理液の量を、対向面の周方向への位置に応じて増加または減少させることができる。
一つの実施形態では、前記基板処理装置は、前記対向面の前記内周縁よりも内側に配置されており、前記基板の前記上面の中央部に向けて下方に処理液を吐出する下向き吐出口と、前記下向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記下向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第1バルブと、前記横向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第2バルブと、前記第1バルブおよび第2バルブを切り替えることにより、前記下向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、前記下向き吐出口が処理液を吐出している状態で、前記横向き吐出口に処理液の吐出を開始させる制御装置と、をさらに備える。
この構成によれば、遮断部材の対向面の内周縁よりも内側に配置された下向き吐出口に処理液を吐出させ、基板の上面の中央部に処理液を供給する。制御装置は、下向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、下向き吐出口が処理液を吐出している状態で、横向き吐出口に処理液の吐出を開始させる。したがって、下向き吐出口から吐出された処理液の液膜で基板の上面を速やかに覆った後、対向面から落下した処理液を、処理液の液膜を介して基板の上面に供給することができる。下向き吐出口および横向き吐出口から吐出される処理液とは別の液体が基板上にある場合は、この液体を下向き吐出口から吐出された処理液で速やかに置換できる。
一つの実施形態では、前記基板処理装置は、前記対向面の前記内周縁よりも内側に配置されており、前記基板の前記上面の中央部に向けて下方に処理液を吐出する下向き吐出口と、前記下向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記下向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第1バルブと、前記横向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第2バルブと、前記第1バルブおよび第2バルブを切り替えることにより、前記横向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、前記横向き吐出口が処理液を吐出している状態で、前記下向き吐出口に処理液の吐出を開始させる制御装置と、をさらに備える。
この構成によれば、遮断部材の対向面の内周縁よりも内側に配置された下向き吐出口に処理液を吐出させ、基板の上面の中央部に処理液を供給する。制御装置は、横向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、横向き吐出口が処理液を吐出している状態で、下向き吐出口に処理液の吐出を開始させる。したがって、横向き吐出口から吐出された処理液を対向面の全周に供給した後、下向き吐出口から吐出された処理液を基板の上面に供給することができる。
たとえば、下向き吐出口および横向き吐出口から吐出される処理液とは別の液体が対向面に付着している状態で、下向き吐出口から吐出された処理液を基板の上面に供給すると、別の液体が対向面から落下して、基板上の処理液に混ざるおそれがある。下向き吐出口が処理液の吐出を開始する前に横向き吐出口に処理液を吐出させれば、対向面に付着している液体を除去することができ、前記のような別の液体の混入を防止できる。
一つの実施形態では、前記基板処理装置は、前記横向き吐出口から吐出すべき薬液を前記横向き吐出口の方に案内する薬液配管と、前記横向き吐出口から吐出すべきリンス液を前記横向き吐出口の方に案内するリンス液配管と、前記横向き吐出口が薬液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が薬液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる薬液バルブと、前記横向き吐出口がリンス液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口がリンス液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わるリンス液バルブと、前記薬液バルブおよびリンス液バルブを切り替えることにより、前記横向き吐出口に薬液を吐出させた後、前記横向き吐出口にリンス液を吐出させて、前記対向面に付着している薬液をリンス液で洗い流す制御装置と、をさらに備える。
この構成によれば、横向き吐出口に薬液を吐出させ、対向面から基板上に薬液を落下させる。その後、横向き吐出口にリンス液を吐出させ、対向面から基板上にリンス液を落下させる。これにより、基板の上面を薬液で処理し、その後、基板上の薬液をリンス液で洗い流すことができる。さらに、対向面に付着している薬液をリンス液で洗い流すことができるので、基板上の薬液を洗い流した後に対向面から基板上に薬液が落下することを防止できる。加えて、基板へのリンス液の供給と対向面へのリンス液の供給を同時に行うので、基板処理装置を効率的に稼働させることができる。
一つの実施形態では、前記遮断部材は、前記対向面から下方に延びており、前記基板を取り囲む内周面をさらに含む。
この構成によれば、遮断部材の対向面を基板の上面に対向させた状態で、遮断部材の内周面で基板を取り囲む。これにより、遮断部材の上方の空間と遮断部材のまわり空間とから基板を遮断することができる。その一方で、このような遮断部材では、スキャンノズルを基板と遮断部材との間に配置することが難しい。したがって、横向き吐出口と複数の突起とを用いることにより、基板と遮断部材との間の空間の密閉性を高めながら、基板の上面に対する処理の均一性を高めることができる。
一つの実施形態では、前記複数の突起の少なくとも2つは、前記突起の突出量が互いに異なっている。
この構成によれば、対向面からの突出量が異なる少なくとも2つの突起が設けられている。各突起は、対向面に沿って外方に流れる処理液に抵抗を与える。突起の突出量が増加すると、この抵抗が増加し、突起の突出量が減少すると、この抵抗が減少する。したがって、突起の突出量を変化させることにより、対向面から基板上に落下する処理液の量を意図的に調整できる。たとえば、基板の外周部に対応する突起の高さを増加させれば、基板の上面の外周部に落下する処理液の量を増加させることができ、基板の上面に対する処理の均一性を高めることができる。
一つの実施形態では、前記複数の突起の少なくとも1つに対する水の接触角は、前記対向面に対する水の接触角よりも大きい。
この構成によれば、複数の突起の少なくとも1つは、対向面よりも疎水性が高い。突起に対する水の接触角が、対向面に対する水の接触角よりも高いと、対向面に沿って外方に流れる処理液は、突起で落下し易くなる。したがって、突起に対する水の接触角を、対向面に対する水の接触角よりも大きくすることにより、対向面から基板上に落下する処理液を意図的に増やすことができる。
前記基板処理装置は、前記突起を形成するダイアフラムと、前記ダイアフラムを押すことにより、前記ダイアフラムの弾性変形によって前記突起の突出量を変化させる従動磁石と、前記従動磁石に斥力を加える駆動磁石と、前記駆動磁石を昇降させることにより、前記駆動磁石と前記従動磁石との間に働く斥力の大きさを変化させる昇降アクチュエータと、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、昇降アクチュエータが駆動磁石を従動磁石に近づけると、ダイアフラムが従動磁石によって押され弾性変形する。これにより、ダイアフラムによって形成された突起の突出量が増加する。昇降アクチュエータが駆動磁石を従動磁石から遠ざけると、ダイアフラムが元の形状に戻り、突起の突出量が減少する。したがって、駆動磁石の位置を変更することにより、突起の突出量を増加または減少させることができ、対向面から基板上に落下する処理液の量を調整できる。
この発明の一実施形態は、水平に保持されている基板の上面に遮断部材の対向面を対向させる工程と、前記対向面で開口する前記遮断部材の中央開口を形成する前記対向面の内周縁よりも内側に配置された横向き吐出口に、水平方向または水平方向に対して傾いた方向に処理液を吐出させることにより、前記対向面に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する工程と、前記横向き吐出口に処理液を吐出させながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記遮断部材を前記横向き吐出口に対して回転させる工程と、前記対向面に沿って外方に流れる処理液を、前記対向面から下方に突出した前記遮断部材の複数の突起に衝突させることにより、処理液を前記基板の前記上面に落下させる工程と、を含む、基板処理方法を提供する。この方法によれば、前述の基板処理装置と同様の効果を奏することができる。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す概略平面図である。 基板処理装置の概略側面図である。 処理ユニットの内部を水平に見た概略図である。 図2の一部を拡大した図であり、昇降フレームおよび遮断部材が上位置に位置している状態を示している。 基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 基板処理装置によって実行される基板の処理の一例について説明するための工程図である。 遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図である。 中心ノズルの概略図である。 図6の一部を拡大した図である。 突起の概略図である。 遮断部材を下から見た概略図である。 図10の一部を拡大した図である。 下向き吐出口が薬液を吐出している状態を示す概略断面図である。 下向き吐出口および横向き吐出口が薬液を吐出している状態を示す概略断面図である。 横向き吐出口がリンス液を吐出している状態を示す概略断面図である。 下向き吐出口および横向き吐出口がリンス液を吐出している状態を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る突起の概略側面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る突起の概略図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図であり、平坦状態のダイアフラムを示している。 本発明のさらに他の実施形態に係る遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図であり、突出状態のダイアフラムを示している。 本発明のさらに他の実施形態に係る遮断部材の鉛直断面を示す概略断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1のレイアウトを示す概略平面図である。図1Bは、基板処理装置1の概略側面図である。
図1Aに示すように、基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、基板Wを収容するキャリアCを保持するロードポートLPと、ロードポートLP上のキャリアCから搬送された基板Wを処理する複数の処理ユニット2と、ロードポートLP上のキャリアCと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する搬送システムと、基板処理装置1を制御する制御装置3とを備えている。
搬送システムは、ロードポートLP上のキャリアCに対して基板Wの搬入および搬出を行うインデクサロボットIRと、複数の処理ユニット2に対して基板Wの搬入および搬出を行うセンターロボットCRとを含む。インデクサロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送し、センターロボットCRは、インデクサロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、基板Wを支持するハンドH1を含み、インデクサロボットIRは、基板Wを支持するハンドH2を含む。
複数の処理ユニット2は、平面視でセンターロボットCRのまわりに配置された複数のタワーTWを形成している。図1Aは、4つのタワーTWが形成されている例を示している。センターロボットCRは、いずれのタワーTWにもアクセス可能である。図1Bに示すように、各タワーTWは、上下に積層された複数(たとえば3つ)の処理ユニット2を含む。
次に、処理ユニット2について説明する。
図2は、処理ユニット2の内部を水平に見た概略図である。図3は、図2の一部を拡大した図である。図2は、昇降フレーム32および遮断部材33が下位置に位置している状態を示しており、図3は、昇降フレーム32および遮断部材33が上位置に位置している状態を示している。
処理ユニット2は、内部空間を有する箱型のチャンバー4と、チャンバー4内で1枚の基板Wを水平に保持しながら基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線A1まわりに回転させるスピンチャック10と、回転軸線A1まわりにスピンチャック10を取り囲む筒状の処理カップ23とを含む。スピンチャック10は、基板保持手段(基板ホルダー)の一例である。
チャンバー4は、基板Wが通過する搬入搬出口6bが設けられた箱型の隔壁6と、搬入搬出口6bを開閉するシャッター7とを含む。チャンバー4は、さらに、隔壁6の天井面で開口する送風口6aの下方に配置された整流板8を含む。クリーンエアー(フィルターによってろ過された空気)を送るFFU5(ファン・フィルター・ユニット)は、送風口6aの上に配置されている。チャンバー4内の気体を排出する排気ダクト9は、処理カップ23に接続されている。送風口6aは、チャンバー4の上端部に設けられており、排気ダクト9は、チャンバー4の下端部に配置されている。排気ダクト9の一部は、チャンバー4の外に配置されている。
整流板8は、隔壁6の内部空間を整流板8の上方の上空間Suと整流板8の下方の下空間SLとに仕切っている。隔壁6の天井面と整流板8の上面との間の上空間Suは、クリーンエアーが拡散する拡散空間である。整流板8の下面と隔壁6の床面との間の下空間SLは、基板Wの処理が行われる処理空間である。スピンチャック10や処理カップ23は、下空間SLに配置されている。隔壁6の床面から整流板8の下面までの鉛直方向の距離は、整流板8の上面から隔壁6の天井面までの鉛直方向の距離よりも長い。
FFU5は、送風口6aを介して上空間Suにクリーンエアーを送る。上空間Suに供給されたクリーンエアーは、整流板8に当たって上空間Suを拡散する。上空間Su内のクリーンエアーは、整流板8を上下に貫通する複数の貫通孔を通過し、整流板8の全域から下方に流れる。下空間SLに供給されたクリーンエアーは、処理カップ23内に吸い込まれ、排気ダクト9を通じてチャンバー4の下端部から排出される。これにより、整流板8から下方に流れる均一なクリーンエアーの下降流(ダウンフロー)が、下空間SLに形成される。基板Wの処理は、クリーンエアーの下降流が形成されている状態で行われる。
スピンチャック10は、水平な姿勢で保持された円板状のスピンベース12と、スピンベース12の上方で基板Wを水平な姿勢で保持する複数のチャックピン11と、スピンベース12の中央部から下方に延びるスピン軸13と、スピン軸13を回転させることによりスピンベース12および複数のチャックピン11を回転させるスピンモータ14とを含む。スピンチャック10は、複数のチャックピン11を基板Wの外周面に接触させる挟持式のチャックに限らず、非デバイス形成面である基板Wの裏面(下面)をスピンベース12の上面12uに吸着させることにより基板Wを水平に保持するバキューム式のチャックであってもよい。
スピンベース12は、基板Wの下方に配置される上面12uを含む。スピンベース12の上面12uは、基板Wの下面と平行である。スピンベース12の上面12uは、回転軸線A1を取り囲む円環状である。スピンベース12の上面12uの外径は、基板Wの外径よりも大きい。チャックピン11は、スピンベース12の上面12uの外周部から上方に突出している。チャックピン11は、スピンベース12に保持されている。基板Wは、基板Wの下面がスピンベース12の上面12uから離れた状態で複数のチャックピン11に保持される。
処理ユニット2は、基板Wの下面の中央部に向けて処理液を吐出する下面ノズル15を含む。下面ノズル15は、スピンベース12の上面12uと基板Wの下面との間に配置されたノズル円板部と、ノズル円板部から下方に延びるノズル筒状部とを含む。下面ノズル15の液吐出口15pは、ノズル円板部の上面の中央部で開口している。基板Wがスピンチャック10に保持されている状態では、下面ノズル15の液吐出口15pが、基板Wの下面の中央部に上下に対向する。
基板処理装置1は、下面ノズル15にリンス液を案内するリンス液配管16と、リンス液配管16に介装されたリンス液バルブ17とを含む。リンス液バルブ17が開かれると、リンス液配管16によって案内されたリンス液が、下面ノズル15から上方に吐出され、基板Wの下面の中央部に供給される。
下面ノズル15に供給されるリンス液は、純水(脱イオン水:DIW(Deionized Water))である。下面ノズル15に供給されるリンス液は、純水以外の液体であってもよい。具体的には、リンス液は、純水、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)の塩酸水、および希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)のアンモニア水のうちの少なくとも1つを含む液体であってもよいし、これ以外の液体であってもよい。リンス液は、IPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤であってもよい。
図示はしないが、リンス液バルブ17は、液体が流れる内部流路と内部流路を取り囲む環状の弁座とが設けられたバルブボディと、弁座に対して移動可能な弁体と、弁体が弁座に接触する閉位置と弁体が弁座から離れた開位置との間で弁体を移動させるアクチュエータとを含む。他のバルブについても同様である。アクチュエータは、空圧アクチュエータまたは電動アクチュエータであってもよいし、これら以外のアクチュエータであってもよい。制御装置3は、アクチュエータを制御することにより、リンス液バルブ17を開閉させる。
下面ノズル15の外周面とスピンベース12の内周面は、上下に延びる筒状通路19を形成している。筒状通路19は、スピンベース12の上面12uの中央部で開口する中央開口18を含む。中央開口18は、下面ノズル15のノズル円板部の下方に配置されている。基板処理装置1は、筒状通路19を介して中央開口18に供給される不活性ガスを案内するガス配管20と、ガス配管20に介装されたガスバルブ21と、ガス配管20から筒状通路19に供給される不活性ガスの流量を変更する流量調整バルブ22とを備えている。
ガスバルブ21が開かれると、窒素ガスなどの不活性ガスが、流量調整バルブ22の開度に対応する流量で、ガス配管20から筒状通路19に供給され、中央開口18から上方に吐出される。その後、不活性ガスは、基板Wの下面とスピンベース12の上面12uとの間の空間をあらゆる方向に放射状に流れる。これにより、基板Wとスピンベース12との間の空間が不活性ガスで満たされ、雰囲気中の酸素濃度が低減される。基板Wとスピンベース12との間の空間の酸素濃度は、ガスバルブ21および流量調整バルブ22の開度に応じて変更される。
処理カップ23は、基板Wから外方に排出された液体を受け止める複数のガード25と、複数のガード25によって下方に案内された液体を受け止める複数のカップ26と、複数のガード25と複数のカップ26とを取り囲む円筒状の外壁部材24とを含む。図2は、2つのガード25と2つのカップ26とが設けられている例を示している。
ガード25は、スピンチャック10を取り囲む円筒状のガード筒状部25bと、ガード筒状部25bの上端部から回転軸線A1に向かって斜め上に延びる円環状のガード天井部25aとを含む。複数のガード天井部25aは、上下に重なっており、複数のガード筒状部25bは、同心円状に配置されている。複数のカップ26は、それぞれ、複数のガード筒状部25bの下方に配置されている。カップ26は、上向きに開いた環状の液受溝を形成している。
処理ユニット2は、複数のガード25を個別に昇降させるガード昇降ユニット27を含む。ガード昇降ユニット27は、上位置から下位置までの任意の位置にガード25を位置させる。上位置は、ガード25の上端25uがスピンチャック10に保持されている基板Wが配置される保持位置よりも上方に配置される位置である。下位置は、ガード25の上端25uが保持位置よりも下方に配置される位置である。ガード天井部25aの円環状の上端は、ガード25の上端25uに相当する。ガード25の上端25uは、平面視で基板Wおよびスピンベース12を取り囲んでいる。
スピンチャック10が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wから振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、少なくとも一つのガード25の上端25uが、基板Wよりも上方に配置される。したがって、基板Wから排出された薬液やリンス液などの処理液は、いずれかのガード25に受け止められ、このガード25に対応するカップ26に案内される。
図3に示すように、処理ユニット2は、スピンチャック10の上方に配置された昇降フレーム32と、昇降フレーム32から吊り下げられた遮断部材33と、遮断部材33に挿入された中心ノズル51と、昇降フレーム32を昇降させることにより遮断部材33および中心ノズル51を昇降させる遮断部材昇降ユニット31とを含む。昇降フレーム32、遮断部材33、および中心ノズル51は、整流板8の下方に配置されている。
遮断部材33は、スピンチャック10の上方に配置された円板部36と、円板部36の外周部から下方に延びる筒状部37とを含む。遮断部材33は、上向きに凹んだカップ状の内面を含む。遮断部材33の内面は、円板部36の下面62と筒状部37の内周面64とを含む。以下では、円板部36の下面62を、遮断部材33の下面62ということがある。
円板部36の下面62は、基板Wの上面に対向する対向面62である。円板部36の下面62は、基板Wの上面と平行である。筒状部37の内周面64は、円板部36の下面62の外周縁から下方に延びている。筒状部37の内径は、筒状部37の内周面64の下端に近づくにしたがって増加している。筒状部37の内周面64の下端の内径は、基板Wの直径よりも大きい。筒状部37の内周面64の下端の内径は、スピンベース12の外径より大きくてもよい。遮断部材33が後述する下位置(図2に示す位置)に配置されると、基板Wは、筒状部37の内周面64によって取り囲まれる。
円板部36の下面62は、回転軸線A1を取り囲む円環状である。円板部36の下面62の内周縁は、円板部36の下面62の中央部で開口する中央開口38を形成している。遮断部材33の内周面61は、中央開口38から上方に延びる貫通穴を形成している。遮断部材33の貫通穴は、遮断部材33を上下に貫通している。中心ノズル51は、遮断部材33の貫通穴に挿入されている。中心ノズル51の下端の外径は、中央開口38の直径よりも小さい。
遮断部材33の内周面61は、中心ノズル51の外周面と同軸である。遮断部材33の内周面61は、径方向(回転軸線A1に直交する方向)に間隔をあけて中心ノズル51の外周面を取り囲んでいる。遮断部材33の内周面61と中心ノズル51の外周面とは、上下に延びる筒状通路39を形成している。中心ノズル51は、昇降フレーム32および遮断部材33から上方に突出している。遮断部材33が昇降フレーム32から吊り下げられているとき、中心ノズル51の下端は、円板部36の下面62よりも上方に配置されている。薬液やリンス液などの処理液は、中心ノズル51の下端から下方に吐出される。
遮断部材33は、円板部36から上方に延びる筒状の接続部35と、接続部35の上端部から外方に延びる環状のフランジ部34とを含む。フランジ部34は、遮断部材33の円板部36および筒状部37よりも上方に配置されている。フランジ部34は、円板部36と平行である。フランジ部34の外径は、筒状部37の外径よりも小さい。フランジ部34は、後述する昇降フレーム32の下プレート32Lに支持されている。
昇降フレーム32は、遮断部材33のフランジ部34の上方に位置する上プレート32uと、上プレート32uから下方に延びており、フランジ部34を取り囲むサイドリング32sと、サイドリング32sの下端部から内方に延びており、遮断部材33のフランジ部34の下方に位置する環状の下プレート32Lとを含む。フランジ部34の外周部は、上プレート32uと下プレート32Lとの間に配置されている。フランジ部34の外周部は、上プレート32uと下プレート32Lとの間で上下に移動可能である。
昇降フレーム32および遮断部材33は、遮断部材33が昇降フレーム32に支持されている状態で、周方向(回転軸線A1まわりの方向)への昇降フレーム32および遮断部材33の相対移動を規制する位置決め突起41および位置決め穴42を含む。図2は、複数の位置決め突起41が下プレート32Lに設けられており、複数の位置決め穴42がフランジ部34に設けられている例を示している。位置決め突起41がフランジ部34に設けられ、位置決め穴42が下プレート32Lに設けられてもよい。
複数の位置決め突起41は、回転軸線A1上に配置された中心を有する円上に配置されている。同様に、複数の位置決め穴42は、回転軸線A1上に配置された中心を有する円上に配置されている。複数の位置決め穴42は、複数の位置決め突起41と同じ規則性で周方向に配列されている。下プレート32Lの上面から上方に突出する位置決め突起41は、フランジ部34の下面から上方に延びる位置決め穴42に挿入されている。これにより、昇降フレーム32に対する周方向への遮断部材33の移動が規制される。
遮断部材33は、遮断部材33の内面から下方に突出する複数の上支持部43を含む。スピンチャック10は、複数の上支持部43をそれぞれ支持する複数の下支持部44を含む。複数の上支持部43は、遮断部材33の筒状部37によって取り囲まれている。上支持部43の下端は、筒状部37の下端よりも上方に配置されている。回転軸線A1から上支持部43までの径方向の距離は、基板Wの半径よりも大きい。同様に、回転軸線A1から下支持部44までの径方向の距離は、基板Wの半径よりも大きい。下支持部44は、スピンベース12の上面12uから上方に突出している。下支持部44は、チャックピン11よりも外側に配置されている。
複数の上支持部43は、回転軸線A1上に配置された中心を有する円上に配置されている。同様に、複数の下支持部44は、回転軸線A1上に配置された中心を有する円上に配置されている。複数の下支持部44は、複数の上支持部43と同じ規則性で周方向に配列されている。複数の下支持部44は、スピンベース12と共に回転軸線A1まわりに回転する。スピンベース12の回転角は、スピンモータ14によって変更される。スピンベース12が基準回転角に配置されると、平面視において、複数の上支持部43が、それぞれ、複数の下支持部44に重なる。
遮断部材昇降ユニット31は、昇降フレーム32に連結されている。遮断部材33のフランジ部34が昇降フレーム32の下プレート32Lに支持されている状態で、遮断部材昇降ユニット31が昇降フレーム32を下降させると、遮断部材33も下降する。平面視で複数の上支持部43がそれぞれ複数の下支持部44に重なる基準回転角にスピンベース12が配置されている状態で、遮断部材昇降ユニット31が遮断部材33を下降させると、上支持部43の下端部が下支持部44の上端部に接触する。これにより、複数の上支持部43がそれぞれ複数の下支持部44に支持される。
遮断部材33の上支持部43がスピンチャック10の下支持部44に接触した後に、遮断部材昇降ユニット31が昇降フレーム32を下降させると、昇降フレーム32の下プレート32Lが遮断部材33のフランジ部34に対して下方に移動する。これにより、下プレート32Lがフランジ部34から離れ、位置決め突起41が位置決め穴42から抜け出る。さらに、昇降フレーム32および中心ノズル51が遮断部材33に対して下方に移動するので、中心ノズル51の下端と遮断部材33の円板部36の下面62との高低差が減少する。このとき、昇降フレーム32は、遮断部材33のフランジ部34が昇降フレーム32の上プレート32uに接触しない高さ(後述する下位置)に配置される。
遮断部材昇降ユニット31は、上位置(図3に示す位置)から下位置(図2に示す位置)までの任意の位置に昇降フレーム32を位置させる。上位置は、位置決め突起41が位置決め穴42に挿入されており、遮断部材33のフランジ部34が昇降フレーム32の下プレート32Lに接触している位置である。つまり、上位置は、遮断部材33が昇降フレーム32から吊り下げられた位置である。下位置は、下プレート32Lがフランジ部34から離れており、位置決め突起41が位置決め穴42から抜け出た位置である。つまり、下位置は、昇降フレーム32および遮断部材33の連結が解除され、遮断部材33が昇降フレーム32のいずれの部分にも接触しない位置である。
昇降フレーム32および遮断部材33を下位置に移動させると、遮断部材33の筒状部37の下端が基板Wの下面よりも下方に配置され、基板Wの上面と遮断部材33の下面62との間の空間が、遮断部材33の筒状部37によって取り囲まれる。そのため、基板Wの上面と遮断部材33の下面62との間の空間は、遮断部材33の上方の雰囲気だけでなく、遮断部材33のまわりの雰囲気からも遮断される。これにより、基板Wの上面と遮断部材33の下面62との間の空間の密閉性を高めることができる。
さらに、昇降フレーム32および遮断部材33が下位置に配置されると、昇降フレーム32に対して遮断部材33を回転軸線A1まわりに回転させても、遮断部材33は、昇降フレーム32に衝突しない。遮断部材33の上支持部43がスピンチャック10の下支持部44に支持されると、上支持部43および下支持部44が噛み合い、周方向への上支持部43および下支持部44の相対移動が規制される。この状態で、スピンモータ14が回転すると、スピンモータ14のトルクが上支持部43および下支持部44を介して遮断部材33に伝達される。これにより、遮断部材33は、昇降フレーム32および中心ノズル51が静止した状態で、スピンベース12と同じ方向に同じ速度で回転する。
中心ノズル51は、液体を吐出する少なくとも1つの液吐出口と、ガスを吐出する少なくとも1つのガス吐出口とを含む。図3に示すように、少なくとも1つの液吐出口は、薬液やリンス液などの処理液を吐出する下向き吐出口52と、薬液やリンス液などの処理液を吐出する横向き吐出口53とを含む。少なくとも1つのガス吐出口は、ガスを吐出するガス吐出口54を含む。下向き吐出口52は、中心ノズル51の下面で開口している。横向き吐出口53およびガス吐出口54は、中心ノズル51の外周面で開口している。
下向き吐出口52は、下向き吐出口52に向けて薬液を案内する第1薬液配管55pと、下向き吐出口52に向けてリンス液を案内する第1リンス液配管56pとに接続されている。第1薬液バルブ55vおよび流量調整バルブ55fは、第1薬液配管55pに介装されている。第1リンス液バルブ56vおよび流量調整バルブ56fは、第1リンス液配管56pに介装されている。
第1薬液バルブ55vが開かれると、薬液が、流量調整バルブ55fの開度に対応する流量で第1薬液配管55pから下向き吐出口52に供給され、下向き吐出口52から吐出される。第1リンス液バルブ56vが開かれると、リンス液が、流量調整バルブ56fの開度に対応する流量で第1リンス液配管56pから下向き吐出口52に供給され、下向き吐出口52から吐出される。
横向き吐出口53は、横向き吐出口53に向けて薬液を案内する第2薬液配管57pと、横向き吐出口53に向けてリンス液を案内する第2リンス液配管58pとに接続されている。第2薬液バルブ57vおよび流量調整バルブ57fは、第2薬液配管57pに介装されている。第2リンス液バルブ58vおよび流量調整バルブ58fは、第2リンス液配管58pに介装されている。
第2薬液バルブ57vが開かれると、薬液が、流量調整バルブ57fの開度に対応する流量で第2薬液配管57pから横向き吐出口53に供給され、横向き吐出口53から吐出される。第2リンス液バルブ58vが開かれると、リンス液が、流量調整バルブ58fの開度に対応する流量で第2リンス液配管58pから横向き吐出口53に供給され、横向き吐出口53から吐出される。
第1薬液バルブ55vおよび第1リンス液バルブ56vは、第1バルブの一例である。第2薬液バルブ57vおよび第2リンス液バルブ58vは、第2バルブの一例である。第2薬液バルブ57vは、薬液バルブの一例でもあり、第2リンス液バルブ58vは、リンス液バルブの一例でもある。第1薬液バルブ55vが開いた状態は、下向き吐出口52が薬液を吐出する吐出実行状態であり、第1薬液バルブ55vが閉じた状態は、下向き吐出口52が薬液の吐出を停止する吐出停止状態である。第1リンス液バルブ56v、第2薬液バルブ57v、および第2リンス液バルブ58vについても同様である。
下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出される薬液は、たとえば、フッ酸などのエッチング液である。薬液は、フッ酸以外の液体であってもよい。具体的には、薬液は、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸、リン酸、酢酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、および腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液体であってもよいし、これ以外の液体であってもよい。硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸、リン酸、酢酸、アンモニア水、過酸化水素水、クエン酸、蓚酸、およびTMAHは、エッチング液でもある。成分および濃度の少なくとも一方が異なる薬液が、下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出されてもよい。
また、下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出されるリンス液は、純水である。リンス液は、純水以外の液体であってもよい。具体的には、リンス液は、純水、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)の塩酸水、および希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)のアンモニア水のうちの少なくとも1つを含む液体であってもよいし、これ以外の液体であってもよい。リンス液は、IPAなどの有機溶剤であってもよい。成分および濃度の少なくとも一方が異なるリンス液が、下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出されてもよい。
ガス吐出口54は、ガス吐出口54に向けてガスを案内するガス配管59pに接続されている。ガスバルブ59vおよび流量調整バルブ59fは、ガス配管59pに介装されている。ガスバルブ59vが開かれると、窒素ガスなどの不活性ガスが、流量調整バルブ59fの開度に対応する流量でガス配管59pからガス吐出口54に供給され、ガス吐出口54から吐出される。
ガス吐出口54から吐出された不活性ガスは、筒状通路39内を周方向に流れながら、筒状通路39内を下方に流れる。筒状通路39の下端に達した不活性ガスは、筒状通路39の下端から下方に流れ出る。その後、不活性ガスは、基板Wの上面と遮断部材33の下面62との間の空間をあらゆる方向に放射状に流れる。これにより、基板Wと遮断部材33との間の空間が不活性ガスで満たされ、雰囲気中の酸素濃度が低減される。基板Wと遮断部材33との間の空間の酸素濃度は、ガスバルブ59vおよび流量調整バルブ59fの開度に応じて変更される。
次に、基板処理装置1の電気的構成について説明する。
図4は、基板処理装置1の電気的構成を示すブロック図である。
制御装置3は、コンピュータ本体3aと、コンピュータ本体3aに接続された周辺装置3dとを含む、コンピュータである。コンピュータ本体3aは、各種の命令を実行するCPU3b(central processing unit:中央処理装置)と、情報を記憶するメモリー3cとを含む。周辺装置3dは、プログラムP等の情報を記憶するストレージ3eと、リムーバブルメディアRMから情報を読み取るリーダー3fと、ホストコンピュータ等の他の装置と通信する通信装置3gとを含む。
制御装置3は、入力装置および表示装置に接続されている。入力装置は、ユーザーやメンテナンス担当者などの操作者が基板処理装置1に情報を入力するときに操作される。情報は、表示装置の画面に表示される。入力装置は、キーボード、ポインティングデバイス、およびタッチパネルのいずれかであってもよいし、これら以外の装置であってもよい。入力装置および表示装置を兼ねるタッチパネルディスプレイが基板処理装置1に設けられていてもよい。
CPU3bは、ストレージ3eに記憶されたプログラムPを実行する。ストレージ3e内のプログラムPは、制御装置3に予めインストールされたものであってもよいし、リーダー3fを通じてリムーバブルメディアRMからストレージ3eに送られたものであってもよいし、ホストコンピュータなどの外部装置から通信装置3gを通じてストレージ3eに送られたものであってもよい。
ストレージ3eおよびリムーバブルメディアRMは、電力が供給されていなくても記憶を保持する不揮発性メモリーである。ストレージ3eは、たとえば、ハードディスクドライブ等の磁気記憶装置である。リムーバブルメディアRMは、たとえば、コンパクトディスクなどの光ディスクまたはメモリーカードなどの半導体メモリーである。リムーバブルメディアRMは、プログラムPが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体の一例である。リムーバブルメディアRMは、一時的ではない有形の記録媒体(non-transitory tangible media)である。
ストレージ3eは、複数のレシピを記憶している。レシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順を規定する情報である。複数のレシピは、基板Wの処理内容、処理条件、および処理手順の少なくとも一つにおいて互いに異なる。制御装置3は、ホストコンピュータによって指定されたレシピにしたがって基板Wが処理されるように基板処理装置1を制御する。制御装置3は、後述する各工程を実行するようにプログラムされている。
次に、基板Wの処理の一例について説明する。
図5は、基板処理装置1によって実行される基板Wの処理の一例について説明するための工程図である。以下では、図1A、図2、および図3を参照する。
基板処理装置1によって基板Wが処理されるときは、チャンバー4内に基板Wを搬入する搬入工程が行われる(図5のステップS1)。
具体的には、昇降フレーム32および遮断部材33が上位置に位置しており、全てのガード25が下位置に位置している状態で、センターロボットCRが、基板WをハンドH1で支持しながら、ハンドH1をチャンバー4内に進入させる。そして、センターロボットCRは、基板Wの表面が上に向けられた状態でハンドH1上の基板Wを複数のチャックピン11の上に置く。その後、複数のチャックピン11が基板Wの外周面に押し付けられ、基板Wが把持される。センターロボットCRは、基板Wをスピンチャック10の上に置いた後、ハンドH1をチャンバー4の内部から退避させる。
次に、ガスバルブ59vおよびガスバルブ21が開かれ、遮断部材33の中央開口38およびスピンベース12の中央開口18が窒素ガスの吐出を開始する。これにより、基板Wに接する雰囲気中の酸素濃度が低減される。さらに、遮断部材昇降ユニット31が昇降フレーム32を上位置から下位置に下降させ、ガード昇降ユニット27がいずれかのガード25を下位置から上位置に上昇させる。このとき、スピンベース12は、平面視で複数の上支持部43がそれぞれ複数の下支持部44に重なる基準回転角に保持されている。したがって、遮断部材33の上支持部43がスピンベース12の下支持部44に支持され、遮断部材33が昇降フレーム32から離れる。その後、スピンモータ14が駆動され、基板Wの回転が開始される(図5のステップS2)。
次に、薬液の一例であるフッ酸を基板Wの上面に供給する薬液供給工程が行われる(図5のステップS3)。
具体的には、遮断部材33が下位置に位置している状態で第1薬液バルブ55vおよび第2薬液バルブ57vが開かれ、中心ノズル51がフッ酸の吐出を開始する。中心ノズル51から吐出されたフッ酸は、基板Wの上面の中央部に衝突した後、回転している基板Wの上面に沿って外方に流れる。これにより、基板Wの上面の全域を覆うフッ酸の液膜が形成され、基板Wの上面の全域にフッ酸が供給される。第1薬液バルブ55vおよび第2薬液バルブ57vが開かれてから所定時間が経過すると、第1薬液バルブ55vおよび第2薬液バルブ57vが閉じられ、フッ酸の吐出が停止される。
次に、リンス液の一例である純水を基板Wの上面に供給するリンス液供給工程が行われる(図5のステップS4)。
具体的には、遮断部材33が下位置に位置している状態で第1リンス液バルブ56vおよび第2リンス液バルブ58vが開かれ、中心ノズル51が純水の吐出を開始する。基板Wの上面の中央部に衝突した純水は、回転している基板Wの上面に沿って外方に流れる。基板W上のフッ酸は、中心ノズル51から吐出された純水によって洗い流される。これにより、基板Wの上面の全域を覆う純水の液膜が形成される。第1リンス液バルブ56vおよび第2リンス液バルブ58vが開かれてから所定時間が経過すると、第1リンス液バルブ56vおよび第2リンス液バルブ58vが閉じられ、純水の吐出が停止される。
次に、基板Wの回転によって基板Wを乾燥させる乾燥工程が行われる(図5のステップS5)。
具体的には、遮断部材33が下位置に位置している状態でスピンモータ14が基板Wを回転方向に加速させ、薬液供給工程からリンス液供給工程までの期間における基板Wの回転速度よりも大きい高回転速度(たとえば数千rpm)で基板Wを回転させる。これにより、液体が基板Wから除去され、基板Wが乾燥する。基板Wの高速回転が開始されてから所定時間が経過すると、スピンモータ14が回転を停止する。このとき、スピンモータ14は、基準回転角でスピンベース12を停止させる。これにより、基板Wの回転が停止される(図5のステップS6)。
次に、基板Wをチャンバー4から搬出する搬出工程が行われる(図5のステップS7)。
具体的には、遮断部材昇降ユニット31が昇降フレーム32を上位置まで上昇させ、ガード昇降ユニット27が全てのガード25を下位置まで下降させる。さらに、ガスバルブ59vおよびガスバルブ21が閉じられ、遮断部材33の中央開口38とスピンベース12の中央開口18とが窒素ガスの吐出を停止する。その後、センターロボットCRが、ハンドH1をチャンバー4内に進入させる。センターロボットCRは、複数のチャックピン11が基板Wの把持を解除した後、スピンチャック10上の基板WをハンドH1で支持する。その後、センターロボットCRは、基板WをハンドH1で支持しながら、ハンドH1をチャンバー4の内部から退避させる。これにより、処理済みの基板Wがチャンバー4から搬出される。
次に、遮断部材33および中心ノズル51について説明する。
図6は、遮断部材33の鉛直断面を示す概略断面図である。図7は、中心ノズル51の概略図である。図7の上側は、中心ノズル51の外周面を示しており、図7の下側は、中心ノズル51の下面を示している。図6は、遮断部材33が下位置に位置している状態を示している。
図6に示すように、遮断部材33は、スピンチャック10の上方に配置された円板部36と、円板部36の外周部から下方に延びる筒状部37とを含む。遮断部材33は、上向きに凹んだカップ状の内面を含む。遮断部材33の内面は、円板部36の下面62と筒状部37の内周面64とを含む。円板部36の下面62は、スピンチャック10に保持されている基板Wの上面に上下に対向する。以下では、下面62を対向面62ということがある。
遮断部材33の対向面62は、対向面62の内周縁62iから対向面62の外周縁62oまで水平に延びる円環状の1つの平面である。対向面62の内周縁62iおよび外周縁は、いずれも、基板Wの回転軸線A1上に中心が配置された円である。対向面62の中心は、回転軸線A1上に位置している。対向面62の外径、つまり、対向面62の外周縁62oの直径は、基板Wの直径と等しくてもよいし、基板Wの直径より大きいまたは小さくてもよい。
図7に示すように、遮断部材33の内周面61は、対向面62の内周縁62iから上方に延びている。遮断部材33の内周面61の中心線は、回転軸線A1上に位置している。遮断部材33の内周面61および対向面62は、回転軸線A1を取り囲む環状のコーナー部を形成している。図7は、コーナー部の鉛直断面が多角形であり、対向面62の内周縁62iから回転軸線A1に向かって細くなった筒状のテーパー部61tと、テーパー部61tの上端から上方向に鉛直に延びる筒状の鉛直部61vとが、遮断部材33の内周面61に設けられた例を示している。
図6に示すように、筒状部37の内周面64は、対向面62の外周縁62oから下方に延びている。筒状部37の内周面64の中心線は、回転軸線A1上に位置している。筒状部37の内周面64および対向面62は、回転軸線A1を取り囲む環状のコーナー部を形成している。図6は、コーナー部の鉛直断面が、内側に凸の円弧である例を示している。この例では、筒状部37の内周面64の直径が増加する割合が、対向面62の外周縁62oから下方に離れるにしたがって連続的に減少している。
筒状部37の内周面64と対向面62とによって形成されたコーナー部の鉛直断面は、直角であってもよいし、鉛直な直線と水平面な直線とこれらに対して傾いた直線とによって構成された多角形であってもよいし、内側に凸の円弧であってもよい。同様に、遮断部材33の内周面61と対向面62とによって形成されたコーナー部の鉛直断面は、直角であってもよいし、鉛直な直線と水平面な直線とこれらに対して傾いた直線とによって構成された多角形であってもよいし、外側に凸の円弧であってもよい。
図7に示すように、中心ノズル51は、遮断部材33の内周面61によって形成された貫通穴に挿入されている。前述のように、中心ノズル51は、薬液やリンス液などの処理液を吐出する下向き吐出口52と、薬液やリンス液などの処理液を吐出する横向き吐出口53と、窒素ガスなどの不活性ガスを吐出するガス吐出口54とを含む。下向き吐出口52は、中心ノズル51の下面で開口している。横向き吐出口53およびガス吐出口54は、中心ノズル51の外周面で開口している。
横向き吐出口53は、遮断部材33が下位置に配置された状態(図6および図7に示す状態)で、対向面62に向けて処理液を外方に吐出する。横向き吐出口53から吐出された処理液が対向面62に供給されるのであれば、横向き吐出口53は、処理液を水平に吐出してもよいし、処理液を斜め上または斜め下に吐出してもよい。図6および図7は、横向き吐出口53が処理液を水平に吐出する例を示している。遮断部材33が下位置に配置されているとき、横向き吐出口53の下端は、対向面62よりも下方に配置され、横向き吐出口53の上端は、対向面62よりも上方に配置される。
制御装置3(図1参照)は、下位置に位置する遮断部材33を回転させた状態で、横向き吐出口53に処理液を吐出させる。横向き吐出口53から吐出された処理液は、遮断部材33の内周面61のテーパー部61tを介して対向面62に接触したり、テーパー部61tを介さずに対向面62に接触したりする。これにより、横向き吐出口53から吐出された処理液が、対向面62に供給され、対向面62に沿って外方に流れる。
基板Wが回転すると、遮断部材33も基板Wと同じ方向に同じ速度で回転する一方で、基板Wおよび遮断部材33が回転しても、中心ノズル51は回転しない。横向き吐出口53が処理液の吐出を開始してから遮断部材33が360度以上回転すると、横向き吐出口53から吐出された処理液が、遮断部材33の下面62の全周に供給される。これにより、遮断部材33の下面62の全域またはほぼ全域が処理液の液膜で覆われる。
次に、遮断部材33の突起63について説明する。
図8は、図6の一部を拡大した図である。図9A、図9B、および図9Cは、突起63の概略図である。図9Aは、突起63の側面図であり、図9Bは、突起63の正面図(突起63を回転軸線A1側から見た図)であり、図9Cは、突起63の底面図である。図10は、遮断部材33を下から見た概略図である。図11は、図10の一部を拡大した図である。図8は、遮断部材33が下位置に位置している状態を示している。図10および図11では、上支持部43および下支持部44(図2参照)を省略している。
図8および図9A~図9Cに示すように、遮断部材33は、対向面62に沿って外方に流れる処理液を落下させる複数の突起63を含む。突起63は、対向面62から下方に突出している。突起63は、遮断部材33と一体である。突起63は、遮断部材33に連結された、遮断部材33とは別の部材であってもよい。複数の突起63は、径方向Dr(回転軸線A1に直交する水平な方向)に離れている。最も外側の突起63は、基板Wの外周よりも内側に配置されている。
図10および図11に示すように、複数の突起63は、基準線R1(図11参照)からの回転軸線A1まわりの角度を表す中心角θ1(図11参照)と、回転軸線A1からの距離と、のうちの少なくとも一方が互いに異なる。基準線R1は、対向面62の半径62rに相当する固定された直線である。中心角θ1は、回転軸線A1から周方向Dc(回転軸線A1まわりの水平な方向)における突起63の中心に延びる直線と基準線R1とがなす角度である。回転軸線A1からの距離は、回転軸線A1から径方向Drにおける突起63の中心までの径方向Drへの距離である。たとえば、最も内側の2つの突起63は、回転軸線A1からの距離が等しく、中心角θ1が互いに異なっている(中心角θ1の差が180度である。)。
複数の突起63は、回転軸線A1上に中心が配置された1つ以上の仮想円に沿って配置されている。図10および図11は、回転軸線A1上に中心が配置された4つの仮想円C1~C4に沿って12個の突起63が配置された例を示している。最も内側の2つの突起63は、最も内側の仮想円C1に沿って等間隔で配置されている。つまり、最も内側の2つの突起63は、回転軸線A1まわりの角度が180度異なる2つの位置に配置されている。内側から2番目の2つの突起63は、内側から2番目の仮想円C2に沿って等間隔で配置されている。内側から3番目の4つの突起63は、内側から3番目の仮想円C3に沿って等間隔で配置されている。最も外側の4つの突起63は、最も外側の仮想円C4に沿って等間隔で配置されている。
図10に示すように、最も外側の4つの突起63のうちの2つは、最も内側の2つの突起63の外側に配置されている。最も外側の4つの突起63の残りの2つは、内側から2番目の2つの突起63の外側に配置されている。内側から3番目の4つの突起63は、当該4つの突起63以外の突起63とは周方向Dcにずれており、当該4つの突起63以外の突起63と径方向Drに対向していない。つまり、内側から3番目の突起63の外側および内側には突起63が設けられていない。
最も内側の突起63と最も外側の突起63以外の複数の突起63は、回転軸線A1からの距離が異なる複数の位置に配置されている。回転軸線A1から最も内側の突起63までの最短距離と、回転軸線A1から最も外側の突起63までの最短距離と、の差は、対向面62の内周縁62iの直径よりも大きい。回転軸線A1から最も外側の突起63までの最短距離は、基板Wの半径よりも短い。回転軸線A1から最も外側の突起63までの最短距離と基板Wの半径との差は、対向面62の内周縁62iの直径よりも小さくてもよい。回転軸線A1から最も内側の突起63までの最短距離は、対向面62の内周縁62iの直径よりも短くてもよい。
図11に示すように、対向面62を下から見ると、いずれの突起63も対向面62の半径62r(回転軸線A1から対向面62の外周縁62oに延びる線分)と交差している。図11に示す例では、対向面62の半径62rと交差する突起63の数が、2、0、1、0の順番で対向面62の周方向Dcへの位置に応じて変化しており、このような変化の周期が繰り返される(再び、2、0、1、0の順番で突起63の数が変化する。)。
具体的には、最も内側の突起63と交差する半径62rは、最も外側の突起63にも交差しており、この半径62rは、2つの突起63と交差している。内側から3番目の突起63と交差する半径62rは、他の突起63と交差しておらず、この半径62rは、1つの突起63と交差している。内側から2番目の突起63と交差する半径62rは、最も外側の突起63にも交差しており、この半径62rは、2つの突起63と交差している。内側から3番目の突起63の周方向Dcにおける両側には、対向面62の内周縁62iから対向面62の外周縁62oまで突起63がない領域が存在する。
図10に示すように、いずれの突起63も、長手方向、つまり、仮想円C1~C4の接線に沿う直線状である。突起63の長手方向への突起63の長さ(以下、単に「突起63の長さ」という。)は、均一ではなく、変化している。具体的には、最も外側の突起63の長さは、最も内側の突起63の長さよりも大きい。最も内側の突起63と最も外側の突起63以外の突起63の長さは、最も内側の突起63の長さ以上であり、最も外側の突起63の長さ以下である。突起63の長さは、回転軸線A1から突起63までの距離が増加するにしたがって増加していてもよい。
突起63の長手方向におけるいずれの位置で突起63を切断したとしても、突起63の鉛直断面の形状および面積は変わらない。したがって、突起63の突出量63h(図9A参照)、つまり、対向面62から突起63の下端63Lまでの鉛直方向への長さは、突起63の長手方向(図9Bおよび図9Cでは紙面の左右方向)における一端から突起63の長手方向における突起63の他端まで一定である。さらに、突起63の長手方向に直交する突起63の鉛直断面の形状および面積は、いずれの突起63も同じである。したがって、突起63の突出量63hは、いずれの突起63も同じである。
図8は、突起63の長手方向に直交する突起63の鉛直断面が、底辺以外の2辺が対向面62に対して傾いた三角形状である例を示している。この例において、底辺以外の2辺がなす角は、90度であってもよいし、90度よりも大きいまたは小さくてもよい。つまり、突起63の鉛直断面は、鋭角三角形、鈍角三角形、および直角三角形のいずれであってもよい。突起63の鉛直断面は、正三角形または二等辺三角形であってもよいし、これら以外の三角形であってもよい。また、突起63の鉛直断面の下端は、V字状であってもよいし、下方に凸の円弧状であってもよい。
図9Aに示すように、突起63の鉛直断面と同様に、突起63の側面63sは、底辺以外の2辺が対向面62に対して傾いた三角形状である。図9Bに示すように、突起63の正面63f(回転軸線A1側の面)は、水平方向に長い長方形状である。図9Cに示すように、突起63の背面63b(回転軸線A1とは反対側の面)も水平方向に長い長方形状である。図9Bに示すように、突起63の下縁63e(1つの突起63の全ての鉛直断面の下端を通る連続した線)は、対向面62と平行である。したがって、対向面62から突起63の下縁63eまでの鉛直方向への距離は、突起63の長手方向における突起63の一端から突起63の長手方向における突起63の他端まで一定である。
図8に示すように、遮断部材33が下位置に配置されているとき、突起63は、基板Wの上面から上方に離れている。したがって、突起63の突出量63h(図9A参照)は、基板Wの上面から対向面62までの鉛直方向への距離よりも小さい。突起63の突出量63hは、遮断部材33が下位置に配置されており、液膜が基板Wの上面にある状態で、突起63が液膜から上方に離れるように設定されている。基板Wの直径が300mmの場合、突起63の突出量63hは、たとえば、1.0~3.0mmである。ただし、突起63の突出量63hは、これに限られない。
次に、基板Wおよび遮断部材33への処理液の供給について説明する。
図12は、下向き吐出口52が薬液を吐出している状態を示す概略断面図である。図13は、下向き吐出口52および横向き吐出口53が薬液を吐出している状態を示す概略断面図である。図14は、横向き吐出口53がリンス液を吐出している状態を示す概略断面図である。図15は、下向き吐出口52および横向き吐出口53がリンス液を吐出している状態を示す概略断面図である。図12~図15は、遮断部材33が下位置に位置している状態を示している。
図12および図13に示すように、薬液供給工程(図5のステップS3)を行うとき、制御装置3(図1参照)は、遮断部材33が下位置に位置しており、遮断部材33が基板Wと共に回転している状態で、第1薬液バルブ55vおよび第2薬液バルブ57vを開き、中心ノズル51の下向き吐出口52および横向き吐出口53に薬液の吐出を開始させる。制御装置3は、第1薬液バルブ55vを開くのと同時に第2薬液バルブ57vを開いてもよいし、第1薬液バルブ55vを開く前または開いた後に第2薬液バルブ57vを開いてもよい。図12および図13は、下向き吐出口52が薬液の吐出を開始した後、横向き吐出口53が薬液の吐出を開始する例を示している。
図12に示すように、制御装置3が第1薬液バルブ55vを開くと、フッ酸などの薬液が、中心ノズル51の下向き吐出口52から基板Wの上面に向けて吐出される。下向き吐出口52から吐出された薬液は、回転している基板Wの上面の中央部に衝突した後、基板Wの外周部まで基板Wの上面を流れ、基板Wの外周部から外方に飛散する。これにより、下向き吐出口52から吐出された薬液が、基板Wの上面の全域に供給され、基板Wの上面の全域を覆う薬液の液膜が形成される。
図13に示すように、制御装置3が第2薬液バルブ57vを開くと、フッ酸などの薬液が、中心ノズル51の横向き吐出口53から対向面62に向けて吐出される。横向き吐出口53から吐出された薬液の大半は、テーパー部61tまたは対向面62に衝突した後、薬液自身の運動エネルギーや遠心力により、対向面62の外周部まで対向面62上を外方に流れる。横向き吐出口53が薬液の吐出を開始してから遮断部材33が360度以上回転すると、横向き吐出口53から吐出された薬液が、対向面62の全周に供給され、対向面62の全域またはほぼ全域が薬液の液膜で覆われる。
横向き吐出口53から対向面62に供給された薬液は、対向面62に沿って外方に流れ、対向面62から下方に突出する複数の突起63に衝突する。複数の突起63は、対向面62に沿って外方に流れる薬液に抵抗を与える。複数の突起63は、対向面62を外側に伝う薬液の流れを阻害する。これらの影響により、一部の薬液は、対向面62の外周部に到達せず、複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れ、基板W上に落下する。その後、この薬液は、下向き吐出口52から吐出された薬液と共に、基板Wの外周部まで基板Wの上面を流れ、基板Wの外周部から外方に飛散する。
複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れた薬液は、多数の液滴を形成し、基板W上にランダムに落下する。このような液滴は、基板Wの中央部ではなく、その外側で基板Wの上面に最初に接触する。したがって、薬液が基板Wの上面に最初に接触する位置が、基板Wの上面の中央部だけである場合に比べて、基板Wの上面を均一に処理することができる。たとえば、薬液がエッチング液である場合は、基板Wの上面のエッチング量のばらつきを小さくすることができる。
前述のように、回転軸線A1から各突起63までの最短距離には、少なくとも4つの値が含まれており、突起63の分布は、対向面62の径方向Drに広い。したがって、薬液の液滴が対向面62から落下する範囲を対向面62の径方向Drに広げることができ、対向面62から落下した薬液の液滴を、基板Wの上面の中央部から基板Wの上面の外周部までの広い範囲で着地させることができる。突起63の数および分布などを適切に設定すれば、基板Wの上面のほぼ全域に対向面62から落下した薬液の液滴を着地させることができる。これにより、基板Wの上面をさらに均一に処理できる。
薬液の吐出を開始してから所定時間が経過すると、制御装置3は、第1薬液バルブ55vおよび第2薬液バルブ57vを閉じ、下向き吐出口52および横向き吐出口53に薬液の吐出を停止させる。制御装置3は、第1薬液バルブ55vを閉じるのと同時に第2薬液バルブ57vを閉じてもよいし、第1薬液バルブ55vを閉じる前または閉じた後に、第2薬液バルブ57vを閉じてもよい。薬液の吐出を停止した後、制御装置3は、次の工程、つまり、リンス液供給工程(図5のステップS4)を行う。
図14および図15に示すように、リンス液供給工程(図5のステップS4)を行うとき、制御装置3は、遮断部材33が下位置に位置しており、遮断部材33が基板Wと共に回転しており、基板Wの上面の全域が薬液の液膜で覆われている状態で、第1リンス液バルブ56vおよび第2リンス液バルブ58vを開き、中心ノズル51の下向き吐出口52および横向き吐出口53にリンス液の吐出を開始させる。制御装置3は、第1リンス液バルブ56vを開くのと同時に第2リンス液バルブ58vを開いてもよいし、第1リンス液バルブ56vを開く前または開いた後に第2リンス液バルブ58vを開いてもよい。図14および図15は、横向き吐出口53がリンス液の吐出を開始した後、下向き吐出口52がリンス液の吐出を開始する例を示している。
図14に示すように、制御装置3が第2リンス液バルブ58vを開くと、純水などのリンス液が、中心ノズル51の横向き吐出口53から対向面62に向けて吐出される。横向き吐出口53から吐出されたリンス液の大半は、テーパー部61tまたは対向面62に衝突した後、リンス液自身の運動エネルギーや遠心力により、対向面62の外周部まで対向面62上を外方に流れる。横向き吐出口53がリンス液の吐出を開始してから遮断部材33が360度以上回転すると、横向き吐出口53から吐出されたリンス液が、対向面62の全周に供給され、対向面62の全域またはほぼ全域がリンス液の液膜で覆われる。
図15に示すように、制御装置3が第1リンス液バルブ56vを開くと、純水などのリンス液が、中心ノズル51の下向き吐出口52から基板Wの上面に向けて吐出される。下向き吐出口52から吐出されたリンス液は、回転している基板Wの上面の中央部に衝突した後、基板Wの外周部まで基板Wの上面を流れ、基板Wの外周部から外方に飛散する。これにより、基板W上の薬液が、下向き吐出口52から吐出されたリンス液によって洗い流され、基板Wの上面の全域を覆うリンス液の液膜が形成される。
このように、遮断部材33を回転させながら、横向き吐出口53にリンス液を吐出させることにより、対向面62の全域またはほぼ全域にリンス液を供給することができ、遮断部材33に付着している薬液を、横向き吐出口53から吐出されたリンス液で洗い流すことができる。したがって、下向き吐出口52および横向き吐出口53の両方にリンス液を吐出させれば、遮断部材33に付着している薬液を、横向き吐出口53から吐出されたリンス液で洗い流しながら、基板Wに付着している薬液を、下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出されたリンス液で洗い流すことができる。
横向き吐出口53から対向面62に供給されたリンス液は、対向面62に沿って外方に流れ、複数の突起63に衝突する。複数の突起63は、対向面62に沿って外方に流れるリンス液に抵抗を与える。複数の突起63は、対向面62を外側に伝うリンス液の流れを阻害する。これらの影響により、一部のリンス液は、対向面62の外周部に到達せず、複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れ、基板W上に落下する。その後、このリンス液は、下向き吐出口52から吐出されたリンス液と共に、基板Wの外周部まで基板Wの上面を流れ、基板Wの外周部から外方に飛散する。
複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れたリンス液は、多数の液滴を形成し、基板W上にランダムに落下する。このような液滴は、基板Wの中央部ではなく、その外側で基板Wの上面に最初に接触する。さらに、リンス液が基板W上に落下すると、基板W上のリンス液の液膜に衝撃が加わり、基板Wの上面を外方に流れるリンス液の流れに変化が生じる。これらの影響により、リンス液が基板Wの上面に最初に接触する位置が、基板Wの上面の中央部だけである場合に比べて、基板Wの上面を均一に処理することができ、薬液の残留量を減らすことができる。
前述のように、回転軸線A1から各突起63までの最短距離には、少なくとも4つの値が含まれており、突起63の分布は、対向面62の径方向Drに広い。したがって、リンス液の液滴が対向面62から落下する範囲を対向面62の径方向Drに広げることができ、対向面62から落下したリンス液の液滴を、基板Wの上面の中央部から基板Wの上面の外周部までの広い範囲で着地させることができる。突起63の数および分布などを適切に設定すれば、基板Wの上面のほぼ全域に対向面62から落下したリンス液の液滴を着地させることができる。これにより、基板Wの上面をさらに均一に処理できる。
対向面62に付着している薬液を、横向き吐出口53から吐出されたリンス液で洗い流す前に、下向き吐出口52から吐出されたリンス液で基板W上の薬液を洗い流すと、薬液が対向面62から基板W上に落下し、基板W上のリンス液に混ざり得る。これが好ましくなければ、第2リンス液バルブ58vを開いた後に、第1リンス液バルブ56vを開けばよい。このようにすれば、基板W上の薬液をリンス液で洗い流した後に、対向面62から落下する薬液を減らすことができる。
リンス液の吐出を開始してから所定時間が経過すると、制御装置3は、第1リンス液バルブ56vおよび第2リンス液バルブ58vを閉じ、下向き吐出口52および横向き吐出口53にリンス液の吐出を停止させる。制御装置3は、第1リンス液バルブ56vを閉じるのと同時に第2リンス液バルブ58vを閉じてもよいし、第1リンス液バルブ56vを閉じる前または閉じた後に、第2リンス液バルブ58vを閉じてもよい。リンス液の吐出を停止した後、制御装置3は、次の工程、つまり、乾燥工程(図5のステップS5)を行う。
以上のように本実施形態では、遮断部材33の対向面62の内周縁62iよりも内側に配置された横向き吐出口53に処理液を吐出させ、対向面62に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する。遮断部材33が横向き吐出口53に対して回転すると、横向き吐出口53から吐出された処理液が対向面62の全周に供給される。対向面62に接しながら対向面62に沿って外方に流れる処理液は、対向面62から下方に突出した複数の突起63に衝突する。複数の突起63は、対向面62に接しながら対向面62に沿って外方に流れる処理液に抵抗を与える。これらの影響により、一部の処理液は、対向面62の外周部に到達せず、複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れる。
複数の突起63またはその近傍で対向面62から離れた処理液は、多数の液滴を形成し、基板W上にランダムに落下する。このような液滴は、基板Wの中央部ではなく、その外側で基板Wの上面に最初に接触する。さらに、基板Wの中心から液滴が基板W上に落下した位置までの距離は、毎回同じではなく、ランダムに変化する。したがって、処理液が基板Wの上面に最初に接触する位置が、基板Wの上面の中央部だけである場合に比べて、基板Wの上面を均一に処理することができる。これにより、スキャンノズルを用いずに、基板Wの上面に対する処理の均一性を高めることができる。
本実施形態では、少なくとも2つの突起63は、回転軸線A1まわりの水平な方向である対向面62の周方向Dcに離れている。したがって、少なくとも2つの突起63が対向面62の径方向Drに並んでいる場合に比べて、対向面62から基板W上に落下する処理液の量を増加させることができる。さらに、少なくとも2つの突起63は、回転軸線A1に直交する水平な方向である対向面62の径方向Drにも離れている。したがって、基板Wの中心から液滴が基板W上に落下した位置までの距離を強制的に変化させることができる。
本実施形態では、対向面62の半径62rと交差する突起63の数が、対向面62の周方向Dcへの位置に応じて増加または減少する。たとえば、対向面62のある半径上にN個(Nは自然数)の突起63が配置されている場合、対向面62の別の半径上にはN個とは異なるS個(Sは自然数)の突起63が配置されている。対向面62から基板W上に落下する処理液の量は、対向面62の半径62rと交差する突起63の数に応じて変化する。したがって、対向面62から基板W上に落下する処理液の量を、対向面62の周方向Dcへの位置に応じて増加または減少させることができる。
本実施形態では、遮断部材33の対向面62の内周縁62iよりも内側に配置された下向き吐出口52に処理液を吐出させ、基板Wの上面の中央部に処理液を供給する。制御装置3は、下向き吐出口52に処理液の吐出を開始させた後、下向き吐出口52が処理液を吐出している状態で、横向き吐出口53に処理液の吐出を開始させる。したがって、下向き吐出口52から吐出された処理液の液膜で基板Wの上面を速やかに覆った後、対向面62から落下した処理液を、処理液の液膜を介して基板Wの上面に供給することができる。下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出される処理液とは別の液体が基板W上にある場合は、この液体を下向き吐出口52から吐出された処理液で速やかに置換できる。
本実施形態では、遮断部材33の対向面62の内周縁62iよりも内側に配置された下向き吐出口52に処理液を吐出させ、基板Wの上面の中央部に処理液を供給する。制御装置3は、横向き吐出口53に処理液の吐出を開始させた後、横向き吐出口53が処理液を吐出している状態で、下向き吐出口52に処理液の吐出を開始させる。したがって、横向き吐出口53から吐出された処理液を対向面62の全周に供給した後、下向き吐出口52から吐出された処理液を基板Wの上面に供給することができる。
たとえば、下向き吐出口52および横向き吐出口53から吐出される処理液とは別の液体が対向面62に付着している状態で、下向き吐出口52から吐出された処理液を基板Wの上面に供給すると、別の液体が対向面62から落下して、基板W上の処理液に混ざるおそれがある。下向き吐出口52が処理液の吐出を開始する前に横向き吐出口53に処理液を吐出させれば、対向面62に付着している液体を除去することができ、前記のような別の液体の混入を防止できる。
本実施形態では、横向き吐出口53に薬液を吐出させ、対向面62から基板W上に薬液を落下させる。その後、横向き吐出口53にリンス液を吐出させ、対向面62から基板W上にリンス液を落下させる。これにより、基板Wの上面を薬液で処理し、その後、基板W上の薬液をリンス液で洗い流すことができる。さらに、対向面62に付着している薬液をリンス液で洗い流すことができるので、基板W上の薬液を洗い流した後に対向面62から基板W上に薬液が落下することを防止できる。加えて、基板Wへのリンス液の供給と対向面62へのリンス液の供給を同時に行うので、基板処理装置1を効率的に稼働させることができる。
本実施形態では、遮断部材33の対向面62を基板Wの上面に対向させた状態で、遮断部材33の内周面61で基板Wを取り囲む。これにより、遮断部材33の上方の空間と遮断部材33のまわり空間とから基板Wを遮断することができる。その一方で、このような遮断部材33では、スキャンノズルを基板Wと遮断部材33との間に配置することが難しい。したがって、横向き吐出口53と複数の突起63とを用いることにより、基板Wと遮断部材33との間の空間の密閉性を高めながら、基板Wの上面に対する処理の均一性を高めることができる。
他の実施形態
本発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
たとえば、下向き吐出口52と横向き吐出口53とは、同じノズル(中心ノズル51)ではなく、別々のノズルに設けられていてもよい。
薬液およびリンス液の両方を横向き吐出口53に吐出させるのではなく、薬液およびリンス液の一方を横向き吐出口53に吐出させ、薬液およびリンス液の他方を、横向き吐出口53とは別の吐出口に吐出させてもよい。
複数の突起63は、対向面62の周方向Dcおよび径方向Drに離れているのではなく、対向面62の周方向Dcだけまたは対向面62の径方向Drだけに離れていてもよい。具体的には、全ての突起63が、回転軸線A1上に中心が配置された1つの仮想円に沿って配置されていてもよいし、対向面62の1つの半径62rと交差していてもよい。
対向面62の半径62rと交差する突起63の数は、一定であってもよい。つまり、対向面62の半径62rと交差する突起63の数は、対向面62の周方向Dcへの位置に応じて零と一定の値との間だけで交互に入れ替わっていてもよい。
突起63は、仮想円C1~C4(図10参照)の接線に沿う直線状ではなく、接線に対して傾いた直線状であってもよい。突起63は、対向面62と同心の円弧状であってもよい。突起63は、2つ以上の直線または曲線を含む連続した1つの線に沿って延びていてもよいし、直線および曲線を含む連続した1つの線に沿って延びていてもよい。
突起63は、連続した1つの線に沿って延びる線状ではなく、半球、円柱、角柱などの点状であってもよい。言い換えると、突起63は、鉛直な直線に関して回転対称な形状であってもよい。この場合、複数の突起63は、1つ以上の線状の突起63と、1つ以上の点状の突起63とを含んでいてもよい。
突起63の鉛直断面は、底辺以外の2辺が対向面62に対して傾いた三角形状に限られない。たとえば、突起63の鉛直断面は、1辺が対向面62に対して垂直な直角三角形であってもよいし(図16A参照)、四角形および長方形などの多角形状であってもよい(図16B参照)。突起63の鉛直断面は、1つ以上の曲線によって形成されていてもよいし、1つ以上の直線と1つ以上の曲線とによって形成されていてもよい。たとえば、突起63の鉛直断面は、対向面62から下方に延びる円弧と、対向面62から下方に延びる直線とによって形成されていてもよい(図16C参照)。なお、図16A、図16B、および図16Cの左側が回転軸線A1側である。
突起63が、連続した1つの線に沿って延びる線状である場合、突起63の下縁63e(1つの突起63の全ての鉛直断面の下端を通る連続した線)は、対向面62と平行でなくてもよい。図17A、図17B、および図17Cは、突起63の下縁63eが、突起63の長手方向における突起63の一端から突起63の長手方向における突起63の他端まで延びる折れ線である例を示している。図17A、図17B、および図17Cは、それぞれ、突起63の側面図、正面図、および底面図である。
突起63の高さに相当する突起63の突出量63h(対向面62から突起63の下端63Lまでの鉛直方向への長さ)は、いずれの突起63も同じではなく、不均一であってもよい。具体的には、各突起63の突出量63hは、他のいずれの突起63の突出量63hとも異なっていてもよいし、突出量63hが等しい2つ以上の突起63と、当該2つ以上の突起63とは突出量63hが異なる突起63とが、複数の突起63に含まれていてもよい。
たとえば、最も外側の突起63の突出量63hは、最も内側の突起63の突出量63hよりも大きくてもよい。この場合、最も内側の突起63と最も外側の突起63以外の突起63の突出量63hは、最も内側の突起63の突出量63h以上であり、最も外側の突起63の突出量63h以下であってもよい。たとえば、図18に示すように、回転軸線A1から離れるにしたがって突起63の突出量63hが増加していてもよい。
同一の仮想円(仮想円C1~C4のいずれか)に沿って配置された全ての突起63は、突出量63hが同一であってもよいし、不均一であってもよい。この場合、ある仮想円に沿って配置された全ての突起63は、突出量63hが同一であり、別の仮想円に沿って配置された全ての突起63は、突出量63hが不均一であってもよい。もしくは、仮想円C1~C4のいずれでも、同一の仮想円に沿って配置された全ての突起63は、突出量63hが不均一であってもよい。
各突起63は、対向面62に沿って外方に流れる処理液に抵抗を与える。突起63の突出量63hが増加すると、この抵抗が増加し、突起63の突出量63hが減少すると、この抵抗が減少する。したがって、突起63の突出量63hを変化させることにより、対向面62から基板W上に落下する処理液の量を意図的に変化させることができる。たとえば、基板Wの外周部に対応する突起63の高さを増加させれば、基板Wの上面の外周部に落下する処理液の量を増加させることができ、基板Wの上面に対する処理の均一性を高めることができる。
複数の突起63の少なくとも1つに対する水の接触角は、対向面62に対する水の接触角と等しくてもよいし、対向面62に対する水の接触角よりも大きいまたは小さくてもよい。後者の場合、突起63に対する水の接触角は、いずれの突起63も同じであってもよいし、不均一であってもよい。突起63に対する水の接触角を、対向面62に対する水の接触角よりも大きくする場合、水の接触角が対向面62に対する水の接触角よりも大きい疎水性材料で突起63の表層を形成してもよいし、突起63の全体を疎水性材料で形成してもよい。
図19は、遮断部材33の円板部36を上下に貫通する貫通穴に差込ピン71が挿入された例を示している。差込ピン71は、円板部36に固定されており、対向面62から下方に突出している。差込ピン71の下端部が、突起63に相当する。突起63の表面に相当する差込ピン71の下端部の表面は、疎水性材料製であり、対向面62は、疎水性材料よりも水の接触角が小さい親水性材料製である。
疎水性材料は、PFC(パーフルオロカーボン)およびPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のいずれかであってもよいし、これら以外であってもよい。親水性材料は、塩化ビニルおよびPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)のいずれかであってもよいし、これら以外であってもよい。材料の違いではなく、表面処理(粗さの調整など)により、突起63および対向面62に対する水の接触角を調整してもよい。
突起63に対する水の接触角が、対向面62に対する水の接触角よりも高いと、対向面62に沿って外方に流れる処理液は、突起63で落下し易くなる。したがって、突起63に対する水の接触角を、対向面62に対する水の接触角よりも大きくすることにより、対向面62から基板W上に落下する処理液を意図的に増やすことができる。
突起63の突出量63hは、一定ではなく、可変であってもよい。図20~図21は、突起63の突出量63hが可変である例を示している。
図20~図21に示す例では、基板処理装置1は、図8等に示す突起63に代えて、突起63を形成するダイアフラム73と、ダイアフラム73の一部を対向面62に固定する固定リング72と、ダイアフラム73を下方に押す従動磁石74と、従動磁石74を上方から覆うマグネットカバー75を備える。基板処理装置1は、さらに、磁力により駆動磁石76を下方に移動させる駆動磁石76と、駆動磁石76を上下に移動させる昇降アクチュエータ77とを備える。
固定リング72から露出したダイアフラム73の下面73Lは、水平な平面である。固定リング72の下面72Lも水平な平面である。ダイアフラム73の下面73Lと固定リング72の下面72Lは、対向面62と同一の平面上に配置されている。ダイアフラム73は、ダイアフラム73の下面73Lが対向面62と同一平面上に配置された平坦状態(図20に示す状態)と、ダイアフラム73の下面73Lが対向面62から下方に突出した突出状態(図21に示す状態)と、の間で弾性変形する。
従動磁石74は、ダイアフラム73の上方に配置されている。従動磁石74は、遮断部材33に対して上下に移動可能である。マグネットカバー75は、従動磁石74の上方に配置されている。従動磁石74は、マグネットカバー75、遮断部材33、およびダイアフラム73によって形成された密閉空間内に配置されている。従動磁石74およびマグネットカバー75は、遮断部材33と共に昇降し、遮断部材33と共に回転する。
駆動磁石76は、マグネットカバー75よりも上方に配置されている。昇降アクチュエータ77が駆動磁石76を従動磁石74に近づけると、駆動磁石76および従動磁石74の間に働く斥力が大きくなり、従動磁石74がダイアフラム73を下方に押す。これにより、ダイアフラム73の弾性変形によってダイアフラム73の下面73Lが対向面62から下方に突出し、突起63を形成する。突起63の突出量63hは、従動磁石74と駆動磁石76との間の距離が減少するにしたがって増加する。
ダイアフラム73が対向面62から下方に突出した状態で昇降アクチュエータ77が駆動磁石76を従動磁石74から遠ざけると、ダイアフラム73が元の形に戻り、突起63がなくなる。つまり、ダイアフラム73の下面73Lが、対向面62と同一の平面上に配置される。従動磁石74は、ダイアフラム73が元の形に戻る過程でダイアフラム73によって上方に押され、元の位置に戻る。
基板処理装置1は、複数のダイアフラム73および従動磁石74等を備えている。複数のダイアフラム73は、複数の仮想円C1~C4(図10参照)に沿って配置されている。駆動磁石76は、リング状であり、仮想円C1~C4ごとに設けられている。鉛直方向への駆動磁石76の位置は、駆動磁石76ごとに設定可能である。複数の駆動磁石76の位置を個別に設定することにより、均一な突出量63hで全てのダイアフラム73を突出させることもできるし、回転軸線A1からの距離に応じて複数のダイアフラム73の突出量63hを変化させることもできる。
図20~図21に示す構成において突起63が必要ない場合、ダイアフラム73を平坦状態にすればよい。図22に示す遮断部材33およびスピンチャック10のように、上支持部43および下支持部44がない場合、全てのダイアフラム73を平坦状態にすれば、上支持部43および下支持部44がある場合に比べて、対向面62を基板Wの上面に近づけることができる。たとえば、基板Wを乾燥させるときに、全てのダイアフラム73を平坦状態にして、基板Wの上面に処理液を供給するときよりも対向面62を基板Wの上面に近づけてもよい。このようにすれば、基板Wと対向面62との間の雰囲気に含まれる酸素をさらに減少させることができる。
図22に示すように、遮断部材33から筒状部37を省略してもよい。上支持部43および下支持部44を遮断部材33およびスピンチャック10から省略してもよい。上支持部43および下支持部44を省略する場合、遮断部材33を回転軸線A1まわりに回転させる電動モータを含む遮断部材回転ユニット78を設ければよい。図22に示す例では、中心ノズル51は、遮断部材33と共に昇降するものの、遮断部材33が回転しても、中心ノズル51は、回転しない。
基板処理装置1は、円板状の基板Wを処理する装置に限らず、多角形の基板Wを処理する装置であってもよい。
前述の全ての構成の2つ以上が組み合わされてもよい。前述の全ての工程の2つ以上が組み合わされてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 :基板処理装置
3 :制御装置
10 :スピンチャック(基板保持手段)
14 :スピンモータ(回転手段)
33 :遮断部材
38 :中央開口
52 :下向き吐出口
53 :横向き吐出口
55v :第1薬液バルブ(第1バルブ)
56v :第1リンス液バルブ(第1バルブ)
57p :第2薬液配管(薬液配管)
57v :第2薬液バルブ(第2バルブ、薬液バルブ)
58p :第2リンス液配管(リンス液配管)
58v :第2リンス液バルブ(第2バルブ、リンス液バルブ)
62 :対向面(遮断部材および円板部の下面)
62i :対向面の内周縁
62o :対向面の外周縁
62r :対向面の半径
63 :突起
63h :突起の突出量
64 :筒状部の内周面
71 :差込ピン
73 :ダイアフラム
78 :遮断部材回転ユニット(回転手段)
A1 :回転軸線
Dc :対向面の周方向
Dr :対向面の径方向
W :基板

Claims (10)

  1. 基板を水平に保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持されている前記基板の上面に対向する対向面と、前記対向面で開口する中央開口と、前記対向面から下方に突出しており、前記対向面に沿って外方に流れる処理液を前記基板の前記上面に落下させる複数の突起と、を含む、遮断部材と、
    前記中央開口を形成する前記対向面の内周縁よりも内側に配置されており、水平方向または水平方向に対して傾いた方向に処理液を吐出することにより、前記対向面に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する横向き吐出口と、
    前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記遮断部材を前記横向き吐出口に対して回転させる回転手段と、を備える、基板処理装置。
  2. 前記複数の突起の少なくとも2つは、前記対向面の周方向および径方向に離れている、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記対向面の半径と交差する前記突起の数は、前記対向面の周方向への位置に応じて自然数の範囲で変化する、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記対向面の前記内周縁よりも内側に配置されており、前記基板の前記上面の中央部に向けて下方に処理液を吐出する下向き吐出口と、
    前記下向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記下向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第1バルブと、
    前記横向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第2バルブと、
    前記第1バルブおよび第2バルブを切り替えることにより、前記下向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、前記下向き吐出口が処理液を吐出している状態で、前記横向き吐出口に処理液の吐出を開始させる制御装置と、をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記対向面の前記内周縁よりも内側に配置されており、前記基板の前記上面の中央部に向けて下方に処理液を吐出する下向き吐出口と、
    前記下向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記下向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第1バルブと、
    前記横向き吐出口が処理液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が処理液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる第2バルブと、
    前記第1バルブおよび第2バルブを切り替えることにより、前記横向き吐出口に処理液の吐出を開始させた後、前記横向き吐出口が処理液を吐出している状態で、前記下向き吐出口に処理液の吐出を開始させる制御装置と、をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  6. 前記横向き吐出口から吐出すべき薬液を前記横向き吐出口の方に案内する薬液配管と、
    前記横向き吐出口から吐出すべきリンス液を前記横向き吐出口の方に案内するリンス液配管と、
    前記横向き吐出口が薬液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口が薬液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わる薬液バルブと、
    前記横向き吐出口がリンス液を吐出する吐出実行状態と、前記横向き吐出口がリンス液の吐出を停止する吐出停止状態と、の間で切り替わるリンス液バルブと、
    前記薬液バルブおよびリンス液バルブを切り替えることにより、前記横向き吐出口に薬液を吐出させた後、前記横向き吐出口にリンス液を吐出させて、前記対向面に付着している薬液をリンス液で洗い流す制御装置と、をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  7. 前記遮断部材は、前記対向面から下方に延びており、前記基板を取り囲む内周面をさらに含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  8. 前記複数の突起の少なくとも2つは、前記突起の突出量が互いに異なっている、請求項1~7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記複数の突起の少なくとも1つに対する水の接触角は、前記対向面に対する水の接触角よりも大きい、請求項1~8のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 水平に保持されている基板の上面に遮断部材の対向面を対向させる工程と、
    前記対向面で開口する前記遮断部材の中央開口を形成する前記対向面の内周縁よりも内側に配置された横向き吐出口に、水平方向または水平方向に対して傾いた方向に処理液を吐出させることにより、前記対向面に沿って外方に流れる処理液の流れを形成する工程と、
    前記横向き吐出口に処理液を吐出させながら、前記基板の中央部を通る鉛直な回転軸線まわりに前記遮断部材を前記横向き吐出口に対して回転させる工程と、
    前記対向面に沿って外方に流れる処理液を、前記対向面から下方に突出した前記遮断部材の複数の突起に衝突させることにより、処理液を前記基板の前記上面に落下させる工程と、を含む、基板処理方法。
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