JP6640465B2 - ポリカーボネート樹脂および光学フィルム - Google Patents
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位相差フィルムとしては、λ/4板、λ/2板が知られており、その材料としてはビスフェノールAを重縮合したポリカーボネートやポリエーテルサルフォン、ポリサルフォンなどの熱可塑性ポリマーが用いられている。これら材料のフィルムを延伸して得られたλ/4板、λ/2板は、短波長ほど位相差が大きくなるという性質がある。そのため、λ/4板、λ/2板として機能しうる波長が特定の波長に限られるという問題点があった。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
2.ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が70℃〜180℃である前項1記載のポリカーボネート樹脂。
3.ポリカーボネート樹脂の光弾性定数が30×10−12Pa−1以下である前項1記載のポリカーボネート樹脂。
4.前項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂から形成される光学フィルム。
5.光学フィルムが溶融押出法により成形したものである前項4記載の光学フィルム。
6.光学フィルムが、未延伸フィルムを延伸してなる位相差フィルムである前項4記載の光学フィルム。
7.波長450nm、550nm、及び650nmにおけるフィルム面内の位相差値R(450)、R(550)、及びR(650)が、下記式(1)及び(2)を満たす前項6記載の光学フィルム。
0.60 ≦ R(450)/R(550)≦ 1.00 (1)
1.01 ≦ R(650)/R(550)≦ 1.40 (2)
8.前項7記載の光学フィルムを具備した液晶表示装置または有機EL表示装置。
<ポリカーボネート樹脂>
本発明は、単位(A)および単位(B)を含むポリカーボネート樹脂から形成される。
単位(A)を誘導する化合物としては、6,6´−ジヒドロキシ−3,3,3´,3´−テトラメチル−1,1´−スピロビインダン、スピロビクロマンが好ましく挙げられる。
単位(B)は、脂肪族ジオール化合物および/または脂環族ジオール化合物であるジオール化合物から誘導されるカーボネート単位である。脂肪族ジオール化合物および脂環式ジオール化合物としては、国際公開第2004/111106号パンフレット、国際公開第2011/021720号パンフレットに記載のジオール化合物やジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール類が挙げられる。
また、酸成分を共重合することにより、一部ポリエステルカーボネートとすることもできる。
単位(C)はフルオレン骨格を有するジヒドロキシ化合物から誘導されるカーボネート単位(一部エステル単位を含んでもよい)である。
単位(C)は、下記式(C1)で表されるカーボネート単位が好ましく用いられる。
pおよびqは、それぞれ−(R5−O)−および−(O−R6)−の繰り返しの数を表す。pおよびqは、夫々独立して、0以上の整数であり、好ましくは0〜20の整数、さらに好ましくは0〜12の整数、さらにより好ましくは0〜8の整数、特に好ましくは0〜4の整数、最も好ましくは0または1である。
mおよびnは、夫々独立して0〜4の整数を示す。
単位(C1a−i)の原料である9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンは、o−クレゾールとフルオレノンの反応によって得られる。b値の小さい9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンは、不純物を除去することによって得ることができる。
pおよびqが1以上の整数の場合、単位(C1)は下記式で表される(以下、単位(C1b)と呼ぶことがある)。
特に、下記式で示される9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(BPEF)から誘導される単位(C1b−i)が好ましい。
単位(C1b−i)を誘導する化合物は、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレン類と、基R3およびR4に対応する化合物(アルキレンオキサイド、ハロアルカノール等)とを反応させることにより得られる。例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンは、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンにエチレンオキサイドを付加することにより得られる。9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレンは、例えば、9,9−ビス[4−ヒドロキシフェニル]フルオレンと3−クロロプロパノールとをアルカリ条件下にて反応させることにより得られる。なお、9,9−ビス(ヒドロキシフェニル)フルオレンは、フルオレノン(9−フルオレノン等)と対応するフェノールとの反応により得ることができる。9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンは、例えば、フェノールと9−フルオレノンとの反応によって得ることができる。
上記一般式(C3)を誘導する化合物の具体的例として、ビス[9−(2−エトキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン、1,2−ビス[9−(2−エトキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]エタン、1,2−ビス[9−(2−メトキシカルボニルプロピル)フルオレン−9−イル]エタン、ビス[9−(2−メトキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン、ビス[9−(2−フェノキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]メタン、1,2−ビス[9−(2−フェノキシカルボニルエチル)フルオレン−9−イル]エタンが好ましい。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、主たる繰り返し単位が単位(A)と単位(B)とを含み、それらのモル比(A/B)は5/95〜95/5である。モル比(A/B)が5/95〜95/5では、耐熱性が高くなり好ましい。単位(A)と単位(B)とのモル比(A/B)は、5/95〜85/15が好ましく、8/92〜80/20がより好ましい。この組成の範囲では、逆波長分散性となり好ましい。また、単位(C)を含むこともできる。モル比(A+B/C)は、30/70〜80/20が好ましい。モル比は、日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて測定し算出することができる。
主たる繰り返し単位とは、単位(A)及び単位(B)の合計が全繰り返し単位を基準として好ましくは30モル%以上であり、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは60モル%以上である。
その他の共重合構成単位を誘導するジオール化合物としては、芳香族ジヒドロキシ化合物が挙げられ、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノールM)、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)、および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカンなどが挙げられる。
また、テレフタル酸などの酸成分を共重合することにより、一部ポリエステルカーボネートとすることもできる。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂の比粘度(ηSP)は、0.20〜0.45である。比粘度が0.20〜0.45のとき強度及び成形加工性が良好となる。比粘度(ηSP)は、好ましくは0.25〜0.40であり、より好ましくは0.30〜0.35である。
本発明のポリカーボネート樹脂の比粘度が、0.2より小さいと射出成形した成形片の強度が低下し、他方0.45より大きいと射出成形の際の成形加工性が低下する。
本発明でいう比粘度は、20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求める。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
本発明の光学フィルムに使用されるポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは70〜180℃、より好ましくは130〜175℃、さらに好ましくは135〜175℃、特に好ましくは140〜170℃の範囲である。ガラス転移温度(Tg)が70℃より低いと、耐熱安定性に劣り、位相差値が経時変化して表示品位に影響を与える場合がある。またガラス転移温度(Tg)が180℃より高いと溶融製膜しようとする場合、粘度が高すぎて困難となることがある。ガラス転移温度(Tg)はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、昇温速度20℃/minにて測定する。
本発明の光学フィルムに使用されるポリカーボネート樹脂の光弾性定数は、好ましくは40×10−12Pa−1以下、より好ましくは30×10−12Pa−1以下、さらに好ましくは25×10−12Pa−1以下、特に好ましくは20×10−12Pa−1以下である。絶対値が40×10−12Pa−1より大きいと、応力による複屈折が大きく、位相差フィルムとして使用する場合に光抜けが起こり易くなる。光弾性定数はフィルムから長さ50mm、幅10mmの試験片を切り出し、日本分光(株)製 Spectroellipsometer M−220を使用し測定する。
ポリカーボネート樹脂は、単位(A)および単位(B)を誘導するモノマーを含む成分と炭酸ジエステルとを溶融重合して製造することができる。
炭酸ジエステルとしては、置換されてもよい炭素数6〜12のアリール基、アラルキル基等のエステルが挙げられる。具体的には、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネートおよびビス(m−クレジル)カーボネート等が挙げられる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが好ましい。
ジフェニルカーボネートの使用量は、モノマー成分の合計1モルに対して、好ましくは0.97〜1.10モル、より好ましは1.00〜1.06モルである。
このような化合物としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の、有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物、アルコキシド、4級アンモニウムヒドロキシド等が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組み合わせて用いることができる。
これらの重合触媒の使用量は、モノマー成分1モルに対し好ましくは1×10−9〜1×10−2当量、好ましくは1×10−8〜1×10−5当量、より好ましくは1×10−7〜1×10−3当量の範囲で選ばれる。
反応温度は通常120〜350℃の範囲であり、反応後期には系の減圧度を10〜0.1Torrに高めて生成するモノヒドロキシ化合物の留出を容易にさせて反応を完結させる。必要に応じて末端停止剤、酸化防止剤等を加えてもよい。
また、用途や必要に応じて熱安定剤、可塑剤、光安定剤、重合金属不活性化剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、離型剤等の添加剤を配合することができる。
本発明の光学フィルムについて説明する。この光学フィルムとは、光学用途に使用されるフィルムである。具体的には、位相差フィルム、プラセル基板フィルム、偏光板保護フィルム、反射防止フィルム、輝度上昇フィルム、光ディスクの保護フィルム、拡散フィルム等が挙げられる。特に、位相差フィルム、偏光板保護フィルム、反射防止フィルムが好ましい。
光学フィルムの製造方法としては、例えば、溶液キャスト法、溶融押し出し法、熱プレス法、カレンダー法等公知の方法を挙げることが出来る。本発明の光学フィルムの製造法としては、溶液キャスト法、溶融押出法が好ましく、特に生産性の点から溶融押出法が好ましい。
かくして得られた未延伸の光学フィルムは延伸配向され位相差フィルムとなる。延伸方法は、縦一軸延伸、テンター等を用いる横一軸延伸、あるいはそれらを組み合わせた同時二軸延伸、逐次二軸延伸等公知の方法を用いることが出来る。また連続で行うことが生産性の点で好ましいが、バッチ式で行っても良い。延伸温度は、ポリカーボネート共重合体のガラス転移温度(Tg)に対して、好ましくは(Tg−20℃)〜(Tg+50℃)の範囲、より好ましくは(Tg−10℃)〜(Tg+30℃)の範囲である。この温度範囲であれば、ポリマーの分子運動が適度であり、延伸による緩和が起こり難く、配向抑制容易になり所望するRe値が得られ易いため好ましい。
本発明の光学フィルムの厚みは、好ましくは20〜200μm、より好ましくは20〜150μmの範囲である。この範囲であれば、延伸による所望する位相差値が得やすく、製膜も容易で好ましい。
本発明の光学フィルムは、これを構成するポリカーボネート樹脂の光弾性定数が低い。従って、応力に対する位相差の変化が少なく、かかる位相差フィルムを具備した液晶表示装置は表示安定性に優れたものとなる。
また、本発明の光学フィルムは透明性が高い。厚さ100μmの本発明の光学フィルムの全光線透過率が、好ましくは85%以上、より好ましくは88%以上である。また本発明の光学フィルムのヘイズ値は、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂を用いてなる未延伸フィルムを延伸することで、波長400〜800nmの可視光領域において、フィルム面内の位相差が短波長になるほど小さくなる逆波長分散性を示す光学フィルムを得ることができる。かかる延伸された位相差フィルムは、下記式(1)及び(2)の条件を満たすことが望ましい。
0.60 < R(450)/R(550)<1.00 (1)
1.01 < R(650)/R(550)<1.40 (2)
好ましくは、下記式(1−1)及び(2−1)の条件を満たす。
0.65<R(450)/R(550)<0.92 (1−1)
1.02<R(650)/R(550)<1.35 (2−1)
より好ましくは、下記式(1−2)及び(2−2)の条件を満たす。
0.70<R(450)/R(550)<0.90 (1−2)
1.03<R(650)/R(550)<1.30 (2−2)
さらに好ましくは、下記式(1−3)及び(2−3)の条件を満たす。
0.70<R(450)/R(550)<0.89 (1−3)
1.03<R(650)/R(550)<1.20 (2−3)
特に好ましくは、下記式(1−4)及び(2−4)の条件を満たす。
0.70<R(450)/R(550)<0.88 (1−4)
1.03<R(650)/R(550)<1.10 (2−4)
最も好ましくは、下記式(1−5)及び(2−5)の条件を満たす。
0.70<R(450)/R(550)<0.87 (1−5)
1.03<R(650)/R(550)<1.10 (2−5)
R=(nx−ny)×d
但し、nxはフィルム面内の主延伸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の主延伸方向と垂直方向の屈折率であり、dはフィルムの厚みである。ここで、主延伸方向とは一軸延伸の場合には延伸方向、二軸延伸の場合にはより配向度があがるように延伸した方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指す。
光学フィルムの波長分散性は、日本分光(株)製 Spectroellipsometer M−220を使用し測定される。
日本電子社製JNM−AL400のプロトンNMRにて測定し、ポリマー組成比を算出した。
20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求めた。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製2910型DSCを使用し、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minにて測定した。
フィルムから長さ50mm、幅10mmの試験片を切り出し、日本分光(株)製 Spectroellipsometer M−220を使用し光弾性定数を測定した。
フィルムから長さ100mm、幅70mmの試験片を切り出し、Tg+10℃の延伸温度で2.0倍縦延伸し、得られたフィルムの中央部分を日本分光(株)製 Spectroellipsometer M−220を使用し位相差波長分散性を測定した。
ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子フィルムを2枚のトリアセチルセルロースフィルムにより挟んだ構造で、その片面にアクリル系感圧接着剤層が設けられている直線偏光板を用意した。実施例で作成した延伸フィルムを積算照射量1500Jの条件でコロナ放電処理を施し、そのコロナ放電処理面を、前記直線偏光板へアクリル系感圧接着剤層側に45°の角度で張り合わせた。上記偏光板を2枚作成し、無アルカリガラス(コーニングジャパン社製、商品名:EAGLE2000)に粘着剤を介し図1に示したように貼り合わせた。構成した円偏光板を90℃240分保管した直後にバックライトを当てた時の透過光の光抜けを目視で評価し、光抜けのない場合は○、全体的に光抜けが見られる場合を×とした。
<ポリカーボネート共重合体の製造>
6,6´−ジヒドロキシ−3,3,3´,3´−テトラメチル−1,1´−スピロビインダン(以下“SBI”と省略することがある)72.5部、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン(以下SPGと略す)47.7部、ジフェニルカーボネート85.7部および触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド1.8×10−2部と水酸化ナトリウム1.6×10−4部を窒素雰囲気下180℃に加熱し溶融させた。その後、30分かけて減圧度を13.4kPaに調整した。その後、20℃/hrの速度で260℃まで昇温を行い、10分間その温度で保持した後、1時間かけて減圧度を133Pa以下とした。合計6時間撹拌下で反応を行った。
反応終了後、触媒量の4倍モルのドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を添加し、触媒を失活した後、反応槽の底より窒素加圧下吐出し、水槽で冷却しながら、ペレタイザーでカットしてペレットを得た。
<光学フィルムの製造>
次に、(株)テクノベル製15φ二軸押出混練機に幅150mm、リップ幅500μmのTダイとフィルム引取り装置を取り付け、得られたポリカーボネート共重合体を290℃で溶融押出しフィルム成形することにより透明な押出しフィルムを得た。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
SBI60.4部、SPG59.6部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
SBI48.3部、SPG71.5部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン(以下BPEFと略す)17.2部、SBI48.3部、SPG59.6部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(以下BCFと略す)44.5部、SBI12.1部、SPG71.5部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
イソソルビド(以下ISSと略す)28.6部、SBI24.2部、BPEF44.5部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
スピロビクロマン(以下SBCと略す)80部、SPG22.9部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
BPEF86.0部、ISS28.6部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。熱ムラ評価を行った結果、光弾性係数起因の熱ムラによる色抜けが発生した。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
BCF50.4部、ISS37.8部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成したが、Tgが高すぎるため、樹脂が分解し、発泡が起こり、光学フィルムとしての品質を満たさなかった。
<ポリカーボネート共重合体樹脂の製造>
BPEF86部、SPG59.6部を用いた他は、参考例1と全く同様の操作を行い、脂肪族芳香族ポリカーボネート共重合体を得た。
<光学フィルムの製造>
次に参考例1と同様にしてフィルムを作成した。評価結果を表1に記載した。熱ムラ評価を行った結果、耐熱性が低いため熱ムラによる色抜けが発生した。
2.延伸フィルム
3.無機ガラス
4.延伸フィルム
5.偏光板
Claims (8)
- スピロビクロマンから誘導されるカーボネート単位(A)と、脂肪族ジオール化合物および/または脂環族ジオール化合物から誘導されるカーボネート単位(B)とを含み、さらに任意成分としてフルオレン骨格を有するジヒドロキシ化合物から誘導されるカーボネート単位(C)を含み、単位(A)と単位(B)とのモル比(A/B)が5/95〜95/5であり、単位(A)及び単位(B)の合計が全繰り返し単位を基準として60モル%以上であり、単位(C)の合計が全繰り返し単位を基準として40モル%以下であり、20℃の塩化メチレン溶液で測定された比粘度が0.20〜0.45であるポリカーボネート樹脂。
- ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が70℃〜180℃である請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- ポリカーボネート樹脂の光弾性定数が30×10−12Pa−1以下である請求項1記載のポリカーボネート樹脂。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂から形成される光学フィルム。
- 光学フィルムが溶融押出法により成形したものである請求項4記載の光学フィルム。
- 光学フィルムが、未延伸フィルムを延伸してなる位相差フィルムである請求項4記載の光学フィルム。
- 波長450nm、550nm、及び650nmにおけるフィルム面内の位相差値R(450)、R(550)、及びR(650)が、下記式(1)及び(2)を満たす請求項6記載の光学フィルム。
0.60 ≦ R(450)/R(550)≦ 1.00 (1)
1.01 ≦ R(650)/R(550)≦ 1.40 (2) - 請求項7記載の光学フィルムを具備した液晶表示装置または有機EL表示装置。
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