JP6639922B2 - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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本開示は、炭化珪素半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置のオーミック電極のコンタクト抵抗を低減することは、半導体装置の効率を向上させるために非常に重要である。特に、パワーデバイス等の分野においては、コンタクト抵抗による導通損失及びスイッチング損失が大きな問題となる。
シリコン(Si)半導体において、シリコンと金属との化合物であるシリサイドを用いたシリサイド電極が、コンタクト抵抗を低減する方法として注目されている。一方、シリコンカーバイド(SiC)を用いたSiC半導体は、Si半導体と比べて高い絶縁破壊電界強度を有しており、高耐圧のパワーデバイス材料として期待されている。しかし、SiC半導体にSi半導体と同様のシリサイド電極を形成すると、炭素の析出によりコンタクト抵抗を十分に低減することができない。
SiC半導体において、コンタクト抵抗を低減するために、金属シリサイドと金属カーバイドとを併用することが検討されている。例えば、SiCの上にニッケル等のシリサイドを形成する金属膜と、チタン等のカーバイドを形成する金属膜とを積層し、これを熱処理することにより、シリサイド化により析出する炭素をカーバイド化することが検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2006−244688号公報
しかしながら、従来の金属膜を積層する方法では、電極内にシリサイド又はカーバイドの結晶が形成され、コンタクト抵抗を十分に小さくできないということを本願発明者らは見出した。
本開示の課題は、本願発明者らが新たに見出した課題を解決し、コンタクト抵抗を十分に低減したオーミック電極を有する半導体装置及びその製造方法を実現できるようにすることである。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様は、炭化珪素からなる半導体層の上にニオブ及びニッケルを含む金属膜を形成する工程と、金属膜に対して短時間アニール処理をしてニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在したオーミック電極を形成する工程とを備えている。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様において、短時間アニール処理は、レーザアニール処理とすることができる。
この場合において、レーザアニール処理における照射エネルギの総量は、1.5J/cm2以上、3.0J/cm2以下とすることができる。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様において、金属膜は、ニオブとニッケルとをターゲットとした、又はニオブ及びニッケルを含む合金をターゲットとしたスパッタ法により形成することができる。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様において、オーミック電極中は、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドを含み、且つニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶構造が観察されないようにできる。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様において、オーミック電極中は、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドを含み、且つニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの粒径が10nm以上の結晶を含まないようにできる。
炭化珪素半導体装置の製造方法の一態様において、金属膜中におけるニオブのニッケルに対する比率は10at%以上、60at%以下とすることができる。
炭化珪素半導体装置の一態様は、炭化珪素からなる半導体層の上に設けられたオーミック電極を備え、オーミック電極は、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドを含み、且つニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶構造が観察されない。
本開示の半導体装置及びその製造方法によれば、オーミック電極のコンタクト抵抗を十分に低減できる。
一実施形態に係る半導体装置の一例を示す断面図である。 一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。 一実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図である。 レーザアニール装置の一例を示す斜視図である。 コンタクト抵抗と照射エネルギとの関係を示すグラフである。 実施例1に係るオーミック電極の断面の電子顕微鏡写真及び電子回折像である。 比較例4に係るオーミック電極の断面の電子顕微鏡写真及び電子回折像である。 実施例1に係るオーミック電極のIn-Plane XRDの測定結果を示すチャートである。 比較例4に係るオーミック電極のIn-Plane XRDの測定結果を示すチャートである。
本実施形態の半導体装置の製造方法は、炭化珪素(SiC)からなる半導体層の上にニオブ(Nb)及びニッケル(Ni)とを含む混合膜である金属膜を形成する工程と、金属膜に対して短時間アニール処理をしてニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在したオーミック電極を形成する工程とを備えている。
半導体装置は、特に限定されないが、例えば、図1に示すような、縦型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)とすることができる。具体的に、n型のSiCからなる基板101の表面上に、n型のSiC層102が設けられており、SiC層102の表面側にはp型ウェル103が設けられている。p型ウェル103には、n型のソース領域104が設けられており、ソース領域104の上にはソース電極105が設けられている。ソース領域104を跨ぐようにゲート絶縁膜106を介してゲート電極107が設けられている。基板101の裏面の上には、オーミック電極であるドレイン電極111が設けられている。ドレイン電極111の上に、必要に応じてアルミニウム電極等を設けることもできる。
本実施形態において、金属膜を形成する半導体層は、表面側に素子構造が形成された、基板101であり、SiC半導体の裏面の上に形成された金属膜によりドレイン電極111が形成される。半導体層における金属膜を形成する面の面方位は、特に限定されないが、C面であることが好ましい。但し、10°程度以下のオフ角が設けられていてもよい。また、結晶構造は特に限定されず、3C−SiC、4H−SiC又は6H−SiC等のいずれでもよいが、4H−SiCはバンドギャップが大きく好ましい。
ニオブ及びニッケルを含む混合膜は、物理気相堆積(PVD)法により形成することができる。具体的には、ニオブとニッケルとをターゲットとしたスパッタ法により形成することができる。また、ニオブとニッケルとの合金をターゲットとして成膜することもできる。この他、蒸着法を用いたり、イオンプレーティング法を用いたりすることもできる。
金属膜中におけるニオブのニオブとニッケルとの和に対する存在比(Nb/(Nb+Ni))は、10at%以上が好ましく、30at%以上がより好ましい。また電極の低抵抗化の観点から、60at%以下が好ましく、50at%以下がより好ましく、40at%以下がさらに好ましい。理想状態は、ニオブとニッケルとの存在比が3:5である。これは、炭素とシリコンとの存在比が1:1である場合に、それぞれをニオブカーバイド(Nb65)とニッケルシリサイド(Ni2Si)とに変換できる比率である(6/5:2)。
金属膜の厚さは、最終的に必要とする電極の特性に応じて決定するが、基板の裏面にドレイン電極を形成する場合には、確実に電極を形成するという観点から30nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましく、プロセス時間の短縮及びコストの削減の観点から200nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましい。
短時間アニール処理は、レーザアニールとすることができる。具体的にはナノ秒オーダの加熱時間とミリ秒オーダの冷却時間とのサイクルを複数回繰り返すパルスレーザ照射とすることが好ましい。このように、短時間アニールとすることにより、電極中に結晶が生じることを抑えつつ、シリサイド化及びカーバイド化を行うことができ、低抵抗のオーミック電極が得られる。レーザアニールの照射エネルギの総量は、確実にシリサイド化及びカーバイド化を行うために1.5J/cm2以上が好ましく、2.0J/cm2以上がより好ましい。また、結晶化を避けるために3.0J/cm2以下が好ましく、2.5J/cm2以下がより好ましく、2.3J/cm2以下がさらに好ましい。
レーザ光源は特に限定されず、一般的なレーザアニールに用いられている、レーザダイオード励起固体レーザ、XeClエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、YAGレーザ及びガスレーザ等を用いることができる。レーザアニールは局所的な加熱ができるため、基板の表面側に形成した素子構造に影響を与えにくい。但し、レーザアニールに代えてフラッシュランプアニール等を用いることもできる。
以下に、本実施形態の半導体装置の製造方法について、図面を参照して説明する。図2に示すように、表面側に素子構造(図示せず)が形成された基板101の裏面に、ニオブ及びニッケルを含む金属膜111Aを形成する。
次に、図3に示すように、金属膜111Aに短時間アニール処理を行い、ニッケルシリサイド及びニオブカーバイドが混在したオーミック電極111を形成する。
短時間アニール処理は、例えば図4に示すようなレーザアニール装置を用いることができる。図4に示す装置の場合、チャンバ221内に設けられたステージ222の上に金属膜が形成されたウェハ(基板201)を裁置する。チャンバ221内は窒素(N2)雰囲気とする。レーザ光源211から射出されたレーザ光212を、ミラー213により反射させ、チャンバ221に設けられた窓部223から、ステージ222の上に裁置された基板201上の金属膜に照射する。図示しない通常の手段によってステージ222を移動させることにより、基板201の所定の範囲をスキャンすることができる。
本実施形態の製造方法により得られる半導体装置は、オーミック電極に、ニッケルシリサイド及びニオブカーバイドの結晶構造が観察されず、非晶質膜となっている。具体的には、ニッケルシリサイド及びニオブカーバイドの結晶粒径が10nm以上の結晶を含まない。このため、ニッケル層及びニオブ層が積層された積層膜をアニールした場合と比べて1桁程度低いコンタクト抵抗を実現できる。具体的には、10-3Ωcm2〜10-4Ωcm2オーダのコンタクト抵抗を実現できる。ここでいう非晶質膜とは、実施例に示すような電子線回折又はX線回折等における通常の測定精度では結晶構造が観察されない膜である。
以下に、実施例を用いて本発明の半導体装置についてさらに詳細に説明する。実施例の記載は、本発明を何ら限定するものではない。
−電気的特性の測定−
得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、TLM法(Transmission Line Method)により測定を行った。具体的には、炭化珪素からなる半導体層の上にニオブ(Nb)及びニッケル(Ni)を含む混合膜である金属膜によりライン状の微細パターンを多数形成し、このパターン化した金属膜に対して短時間アニール処理をしてニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在したオーミック電極パターンを形成する。この多数のライン状微細パターンは、互いに一定の距離をもって形成されており、隣り合う電極間の電流−電圧(I−V)特性をとり、電気抵抗を距離の関数としてグラフ化することによりオーミック抵抗の精密測定を行うことができる。I−V特性の測定は、マニュアルプローバにサンプルを設置し、マニュアルプローバの2つの測定用針をそれぞれサンプル表面の一定距離をもち隣り合う電極パターンに当て、複数のソース・メジャー・ユニットからなるAgilent社製半導体パラメータアナライザ4156Cを、トライアキシャル同軸ケーブルを通して測定用針にケルビン接続し、電流-電圧特性の測定を行った。具体的な測定条件は、片方の電極をグランド接続(電圧0V)にし、もう片方の電極に―3.0Vから3.0Vまで電圧を印可スイープし、同時のこの電極を通して流れる電流値を測定した。
−物理的特性の測定−
オーミック電極の断面の観察のために、FIB(Fast Ion Beam)法による評価サンプル作製を行った。この方法を用い、Arイオンビームをサンプルに断面に合わせて照射し、微細断面片に加工を行った。FIB加工により得られたオーミック電極の断面を、透過型電子顕微鏡(Hitachi HF-2000:日立製作所社製)を用いて観察した。また、電子回折像から結晶性を評価した。
得られたオーミック電極に対して、インプレーンX線回折(In-Plane XRD、リガク社製ATX-G)を行い、面内結晶性を評価した。X線の入射角度を0.25°から0.55°に変化させ、X線のサンプル内侵入長を変化させて測定をおこなった。X線回折角の測定は30°から60°まで変化させて行った。
(実施例1)
n型4H−SiCからなる基板(オフ角:4°、ドーパント:窒素、1×1018cm-3)のC面に、厚さが100nmのニオブ及びニッケルを含む金属膜を形成した。金属膜の形成は、ニオブ及びニッケルの両方をターゲットして、スパッタリング装置(E200S:キャノンアネルバ社製)を用いて行った。成膜条件は純化Arガスを50sccmの流量で装置に導入し、圧力を1.1Paとし、入力電力を50Wとした。このため、金属膜中のニオブの存在比は、約50at%となる。
金属膜を形成した後、図4に示すレーザアニール装置を用いて、短時間アニール処理を行った。具体的には、レーザダイオード(LD)励起固体レーザ(基本波長1064nm)を用い、波長変換アダプタにて波長355nmの3倍波を生成し、波長355nmのレーザ光を基板の金属膜形成面上でスキャン速度を455mm/sとして走査し、金属薄膜にレーザ光を照射した。照射時間は45nsとした。
照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、5.8×10-4Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、2.4×10-4Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.5J/cm2とした場合は、1.5×10-3Ωcm2であった。
(比較例1)
ターゲットをニッケルのみとして、金属膜を50nmの厚さのニッケル膜とした以外は、実施例1と同様にした。
照射エネルギの総量を1.75J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、2.5×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合は、3.0×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、4.6×10-3Ωcm2であった。
(比較例2)
ターゲットをニオブのみとして、金属膜を50nmの厚さのニオブ膜とした以外は、実施例1と同様にした。
照射エネルギの総量を1.75J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、2.0×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合は、2.1×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、4.1×10-3Ωcm2であった。
(比較例3)
ターゲットをモリブデン(Mo)として、金属膜を50nmの厚さのモリブデン膜とした以外は、実施例1と同様にした。
照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、3.0×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、1.3×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.5J/cm2とした場合は、3.8×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.75J/cm2とした場合は、4.0×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を3.0J/cm2とした場合は、6.5×10-3Ωcm2であった。
(比較例4)
ターゲットをニオブのみとして、厚さが50nmのニオブ膜を形成した後、ターゲットをニッケルのみとして厚さが50nmニッケル膜を形成し、金属膜を100nmの厚さのNi/Nb積層膜とした以外は、実施例1と同様にした。
照射エネルギの総量を1.75J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、8.6×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合は、8.2×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、2.9×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.5J/cm2とした場合は、4.2×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.75J/cm2とした場合は、7.9×10-3Ωcm2であった。
(比較例5)
ターゲットをモリブデンのみとして、厚さが50nmのモリブデン膜を形成した後、ターゲットをニッケルのみとして厚さが50nmニッケル膜を形成し、金属膜を100nmの厚さのNi/Mo積層膜とした以外は、実施例1と同様にした。
照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、1.1×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、8.0×10-4Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.5J/cm2とした場合は、1.9×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.75J/cm2とした場合は、6.5×10-3Ωcm2であった。
(比較例6)
部分的に非晶質SiCが形成された基板を用いた以外は、比較例1と同様にした。
照射エネルギの総量を1.75J/cm2とした場合に得られたオーミック電極のコンタクト抵抗は、1.9×10-2Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.0J/cm2とした場合は、1.1×10-2Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.25J/cm2とした場合は、8.5×10-3Ωcm2であった。照射エネルギの総量を2.5J/cm2とした場合は、1.0×10-2Ωcm2であった。
図5に、実施例及び比較例のコンタクト抵抗と照射エネルギとの関係をまとめて示す。金属膜をニオブ及びニッケルを含む膜とした場合には、他の金属膜の場合よりもコンタクト抵抗を小さくすることができた。
図6には、実施例1のオーミック電極のTEM写真及び電子線回折像を示す。TEM写真において電極中に明確な結晶構造は認められなかった。また、電子線回折像には、明確なスポット及び回折環は認めらないハロー状のパターンとなり、明確な結晶構造が形成されていることは確認できず、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在していると判断される。
図7には、比較例4のオーミック電極のTEM写真及び電子線回折像を示す。電極中に結晶粒径が約10nm以上のシリサイド微結晶が観察された。また、電子線回折像には、スポット及び回折環が認められ、結晶構造が形成されていると確認された。
図8には、実施例1のオーミック電極のIn-Plane XRDの測定結果を示す。入射角度によらず、明確なピークが認められず、明確な結晶構造は認められず、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在していると判断される。
図9には、比較例4のオーミック電極のIn-Plane XRDの測定結果を示す。入射角度によらず、Nb65及びNi2Siを示す明確なピークが認められ、微結晶が形成されていることが確認された。
本実施形態において、半導体装置がMOSFETであり、オーミック電極がSiCからなる基板の裏面に形成されたドレイン電極である例を示したが、これに限らずショットキーバリアダイオード(SBD、Shottky Barrier Diode)、PNダイオード(PN Diode)、MESFET(Metal-Semiconductor Field Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電極とすることができる。また、SiCからなる半導体層は、基板に限らず基板の上に形成されたエピタキシャル成長層等とすることができる。半導体層がn型である例を示したが、p型の半導体層についても同様にしてオーミック電極を形成することができる。
本開示の半導体装置及びその製造方法は、オーミック電極のコンタクト抵抗を十分に低減でき、半導体装置及びその製造方法等として有用である。
101 基板
102 SiC層
103 p型ウェル
104 n型ソース領域
105 ソース電極
106 ゲート絶縁膜
107 ゲート電極
111 ドレイン電極
111A 金属膜
201 基板
211 レーザ光源
212 レーザ光
213 ミラー
221 チャンバ
222 ステージ
223 窓部

Claims (8)

  1. 炭化珪素からなる半導体層の上にニオブ及びニッケルを含む混合金属膜を形成する工程と、
    前記混合金属膜に対して短時間アニール処理をしてニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在し、結晶粒径が10nm以上のニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶を含まず、前記半導体層と接する非晶質膜を有するオーミック電極を形成する工程とを備えている、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記短時間アニール処理は、レーザアニール処理である、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記レーザアニール処理における照射エネルギの総量は、1.5J/cm2以上、3.0J/cm2以下である、請求項2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 前記混合金属膜は、ニオブとニッケルとをターゲットとした、又はニオブ及びニッケルを含む合金をターゲットとしたスパッタ法により形成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 前記非晶質膜中において、X線回折において前記ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶構造が観察されない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記混合金属膜中における前記ニオブの前記ニッケルに対する比率は、10at%以上、60at%以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 炭化珪素からなる半導体層の上に設けられたオーミック電極を備え、
    前記オーミック電極は、ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドが混在し、且つ結晶粒径が10nm以上のニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶を含まない、前記半導体層と接する非晶質膜を有する、炭化珪素半導体装置。
  8. 前記非晶質膜は、X線回折において前記ニオブカーバイド及びニッケルシリサイドの結晶構造が観察されない、請求項7に記載の炭化珪素半導体装置。
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