JP6639277B2 - バリア基材の透過性評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バリア基材の透過性の評価方法に関する。
電子材料の封止や、食品や医薬品の包装の為にバリア基材が用いられている。求められるバリア性が高くなり、例えば10−2g/m・day以下のレベルの透過率評価が必要になっており、バリア基材のためのバリア性の高いバリア層の開発が必要とされている。
ところが、バリア層によってはバリア層自身のバリア性は高くてもプロセス上の特徴等により必ずしも全面が均一に被覆されず、ピンホールやクラック等のバリア層のない欠陥部位が存在する場合がある。
このため、バリア基材の透過機構はバリア基材自体やバリア層自身を透過する機構の他、ピンホール等の透過性が高い特定部位から透過する機構が考えられ、より精度の高い技術や製品の開発のためには、全体の透過率とは別に、ピンホール等の特定の透過部位の検出や、特定の透過部位の透過率、あるいはピンホールを含まない部分の透過率(バリア基材自体やバリア層自身を透過する透過率)を個別に評価することが求められる。
バリア基材の評価方法としては、一般に以下の方法が知られている(非特許文献1)。
(カップ法等)バリア基材を透過した対象物(水分等)を、吸収剤の重量変化で検知する方法で、簡易で汎用性があるが、10−2g/m・day以下のレベルの透過率は測定できず、また、一定面積の全体の透過率を測定するものであり、ピンホール等の特定透過部位の検出もできない。
(モコン法等)特定の測定機器等によりバリア基材を透過した対象成分を検出する方法で、等圧法または差圧法があり、10−2g/m・day以下のレベルの透過率の測定も可能であるが、特殊な測定機器が必要であり汎用性に欠け、また、一定面積の全体の透過率を測定するものであり、ピンホール等の特定透過部位の検出もできない。
(カルシウム法等)対象物と反応する金属膜の腐食により検出する方法で10−2g/m・day以下のレベルの透過率の測定も可能あり、また、ピンホール等の特定透過部位の検出やその部位の透過率も測定可能であるが、真空蒸着器等の大掛かりな装置が必要であり、汎用性にかける。
ピンホール等の欠陥部分の検出については、吸湿材シートをガスバリアフィルムに接着し、吸湿材の色変化により欠陥部分を検出する方法が提案されている(特許文献1)。また、不飽和結合を有する粘着剤をバリア面に貼り合せて沃素ガス中に放置し、生じる発色を観察して欠陥部分を検出する方法が提案されている(特許文献2)。
ところが、特許文献1の方法は吸湿材を直接バリア基材に密着させるものではなく、吸湿材とバリア基材間の中間層でのバリア対象物の拡散を伴う可能性があるため、測定精度に欠ける場合がある。また、欠陥部位の検出には用いられるが、同様の理由により欠陥部を透過するバリア対象物の透過性の定量評価は困難である。さらに、欠陥部以外の透過性の評価については何ら開示されていない。また、特許文献2の方法は、バリア対象物の代わりに沃素を代用した評価方法であり、欠陥検出はできたとしても対象物の透過性を評価することはできない。また、毒性のある沃素を用いる必要があり、簡便性、汎用性にかける技術である。
永井一清編著、バリア研究会監修、「バリア技術」共立出版(2014)
特開2013−158999号公報 特開2007−198916号公報
従って、本発明の目的は、簡易で汎用性があるバリア基材の評価方法であって、全体の透過率とは別に、ピンホール等の特定の透過部位の検出のみでなく、特定の透過部位の透過率や、特定の透過部位を含まない部分の透過率を個別に評価できる評価方法を提供することである。
上記課題に対し、本発明者はバリア基材の評価方法について鋭意検討の結果、バリア対象成分(例えば、水分)を固定化可能な物質を含む評価用膜材料を、バリア基材の一主面と直接密着するようにして、本発明の評価方法に使用する積層体を形成することで、バリア基材を透過したバリア対象物質の評価用膜材料の層中やバリア基材の一主面の表面上での拡散の影響を排除し、本発明に係るバリア基材における、特定の透過部位の有無やその透過率と、当該基材自体の透過率と、を分離し評価できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
バリア対象成分の透過性低減に用いられるバリア基材の、該バリア対象成分についての透過性の評価方法であって、順に、
該バリア対象成分を固定化可能な固定化物質を含有する評価用膜材料であって、該固定化の前後で、その性状が変化する評価用膜材料を準備する評価用膜材料準備工程、
該バリア基材の一主面に、該評価用膜材料の層を該評価用膜材料が該バリア基材と直接密着するように形成し、積層体を得る積層体準備工程、
該積層体を、該バリア対象成分を含む雰囲気中で保管する積層体保管工程、及び
該性状の変化を観察し該透過性を評価する観察・評価工程を含み、
該観察・評価工程が、少なくとも、該バリア基材における、特定の透過性が高い部位の存在の有無評価を含むバリア基材透過性評価方法に関する。
このような本発明のバリア基材透過性評価方法では、上述したように、バリア基材における、特定の透過部位の有無やその透過率と、当該基材自体の透過率と、を分離し評価できるので、これらの透過率を含む全体透過率を評価する従来の方法に比べ、より詳細な透過メカニズムの解析やバリア性改善に向けた材料設計が可能となる。
また、このような本発明の評価方法を基礎として、特定の透過部位の透過率や、特定の透過部位を含まない、バリア基材自体の透過率を定量的に評価でき、即ち、これらの透過率を、分離して個別に評価することができる。
前記積層体準備工程は、薄い部分と厚い部分とを含む層の厚みが異なる部分を有する前記評価用膜材料層を形成する工程であることが好ましく、前記観察・評価工程において、さらに、前記評価用膜材料の該薄い部分及び該厚い部分の前記性状変化に要した時間比較により得られる厚み方向進行速度と、前記評価用膜材料の比重、及び飽和固定化量とを用いた下記数式3による計算により、前記特定の透過性が高い部位以外の、前記バリア基材自体の前記バリア対象成分の透過率の評価が可能となる。即ち、この場合、1個の本発明に係る積層体を準備、及び保管するだけで、より好ましくは、後述する境界での層の厚みだけで、ピンホールを含まないバリア基材自体の透過率を定量的に評価できる。
前記積層体準備工程は、前記層の厚みが、最小厚さの部位、及び最大厚さの部位との間で、一方向に均等に増大する前記評価用膜材料層を形成する工程であることが好ましく、前記観察・評価工程において、またさらに、前記評価用膜材料層の各部位の厚さとして、該最小厚さ、及び該最大厚さの厚みの差、及びこれら部位の間の距離を用いた下記数式5による、該各部位の厚さの計算を含む透過性評価方法が可能となる。
評価用膜材料は、液状硬化型の樹脂組成物であることが好ましく、この場合バリア基材の表面との密着性が高くなり測定の精度が高くなる。
前記バリア対象成分は、水分であることが好ましく、バリア基材の用いられる用途が有機EL、有機太陽電池、有機TFT等の有機エレクトロニクスの場合には、これらの電気特性の信頼性に水分の透過量が特に大きく影響するので、これらの対象についてのバリア対象成分としては水分が重要とされる。
前記バリア基材は、樹脂組成物フィルムを含む透明バリアフィルムであることが好ましく、この場合屈曲耐久性を有する上、透明で内容物を確認できる利点があるので、各種の用途に適用ができ、工業的に利用価値が高い。
前記評価用膜材料は、前記固定化物質として、酸化カルシウムを含有する樹脂組成物でありことが好ましく、この場合水分との反応性が過度に高くなくて取扱いが容易であり、かつ評価用膜材料の性状の変化が明確になり、また、前記性状は、透明性であることが好ましく、この場合目視や顕微鏡観察で容易に検出しやすい。
本発明のバリア基材透過性評価方法は、簡易で汎用性があり、バリア基材におけるピンホール等の特定の透過性が高い部位の存在有無、即ち、特定の透過部位の検出といった評価が、当該バリア基材自体の透過率と分離して可能であり、より詳細な透過メカニズムの解析やバリア性改善に向けた材料設計が可能となる。
本発明に係る積層体の一実施形態を示す断面模式的図である。 製造例1で製造した評価用膜材料1を用い作製した図1に示す積層体を、一定時間、本発明に係る保管した後の平面外観写真である。 図2の部分3の側面短部から部分4に亘る、これら領域に含まれる本発明に係る固定化物質(酸化カルシウム)由来の成分の組成比の変化を示すグラフである。 実施例1の積層体を、60℃、相対湿度90%の条件にて、1000時間保管した後の平面外観写真である。 実施例2の積層体を、60℃、相対湿度90%の条件にて、1000時間保管した後の平面外観写真である。 実施例3で作製した積層体の断面模式的図である。 実施例3の積層体を本発明に係る保管した場合の本発明に係る性状の変化について説明するための断面模式図である。 実施例3の積層体を、60℃、相対湿度90%の条件で保管した後の平面外観写真である。 実施例3で、実施例3の積層体を保管した際の、経過時間と実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さとの関係を示すグラフである。 実施例4の積層体を、85℃、相対湿度85%の条件で保管した後の平面外観写真である。 実施例4で、実施例4の積層体を保管した際の、経過時間と実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さとの関係を示すグラフである。 実施例5の積層体を、85℃、相対湿度85%の条件で保管した後の平面外観写真である。 実施例5で、実施例5の積層体を保管した際の、経過時間と実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さとの関係を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
(バリア基材透過性評価方法)
本発明のバリア基材透過性評価方法は、バリア基材のバリア対象成分についての透過性の評価方法であって、順に、評価用膜材料準備工程、積層体準備工程、積層体保管工程、及び観察・評価工程を含む。
(バリア対象成分)
本発明におけるバリア対象成分としては特に限定はされないが、例えば水分、酸素、二酸化炭素、水素、硫化水素、の他、香料や医薬有効成分等のガスや揮発性物質等が挙げられる。また、有機溶剤等の各種溶剤類も対象成分とすることができる。
特に、バリア基材の用いられる用途が電子材料用途である場合には、水分、酸素、硫化水素等が対象となりやすく、さらに電子材料が有機EL、有機太陽電池、有機TFT等の有機エレクトロニクスの場合には、水分や酸素が対象となりやすく、特に水分が対象とされる。また、電子材料がリチウムイオン電池、マグネシウム電池等の電池の場合には水分が対象となりやすい。また、電子材料がリードフレーム等、銀を用いる材料の場合は硫化水素が対象となりやすい。さらに、電子材料が燃料電池の場合には、水分、酸素、水素等が対象となりやすい。一方、バリア基材の用いられる用途が、ガス分離用途等の場合には、酸素、二酸化炭素、水素等が対象となりやすい。
(バリア基材)
本発明のバリア基材は、バリア対象成分の透過性低減に用いられるものが一般に適用できる。形状としては薄膜状、シート状の他、成形体のようなブロック状のものでもよい。一般にはシート状のものが多用される。
具体的には、バリアフィルム、シート、金属箔、金属板、薄膜ガラス、各種蓋、ボトル等が挙げられる。
バリアフィルム、シートとしては、樹脂組成物フィルム、シートの単体でもよいし、樹脂組成物フィルム、シートの表面や内部にバリア層を形成したものでもよい。また、ラミネート等の複層のものであってもよい。
樹脂組成物フィルム、シートに用いられる樹脂の例としては、エチレン、プロピレン、ブテンや、ノルボルネン類、ジシクロペンタジエン類等のシクロオレフィン類の重合体あるいは共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12の重合体や共重合等の等ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の含塩素樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等の含フッ素樹脂、ポリビニルブチラート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等が挙げられる。
特に、バリア基材の用途が有機EL用途の場合は、シクロオレフィン類の重合体であるオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましく用いられる。
樹脂組成物フィルム、シートの表面等に形成されるバリア層の例としては、CVD等の蒸着やスパッタによって形成された、窒化ケイ素、酸化ケイ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化インジウムスズ、酸化インジウム酸化亜鉛等の金属酸化物の層、あるいはアルミニウム等の金属の層が挙げられる。
また、プラズマ重合、パリレンポリマー蒸着等により形成した樹脂層でもよい。
また、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、ポリシラザン、シルセスキオキサン等の金属酸化物の前駆物質を各種塗布方法にて塗布した後、加熱、紫外線照射、酸素プラズマ処理等により形成した金属酸化物等の層でもよい。
また、各種樹脂を各種塗布方法にて塗布して形成した樹脂層であってもよい。
また、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、層状ケイ酸塩等の無機層状物やその分散液を塗布して形成した層であってもよい。
さらに、これらのバリア層は上記したように樹脂フィルム、シートの表面等に直接形成したものでもいが、基材となる樹脂フィルム、シートとは別に形成した層を、基材となる樹脂組成物フィルム、シートの表面等に転写、貼付したものでもよい。
これらのバリア層は単独の層であってもよいし、これらを組み合わせる等した複数の層であってもよい。
また、バリア層は樹脂組成物フィルム、シートの片面に形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよいし、内部に形成されていてもよい。
上記したようなバリアフィルム、シートとしては、樹脂組成物フィルムを含む透明バリアフィルムであることが好ましい。樹脂組成物フィルムを含む透明バリアフィルムは、屈曲耐久性を有する上、透明で内容物を確認できる利点があるので、各種の用途に適用ができ、工業的に利用価値が高い。
バリア基材としての金属箔や金属板の金属としては、アルミニウム、銅、スチール、ステンレス等が挙げられる。
(固定化物質)
本発明におけるバリア対象成分の固定化とは、バリア対象成分と固定化物質との接触により、バリア対象成分が、当該固定化物質との反応や、これとへの吸収、吸着等により、捕捉され、さらなる透過を含む移動を妨げられている状態に置かれることを言う。
このような本発明に係る固定化物質としては、バリア対象成分に応じて、種々のものを用いることができる。
特に、バリア対象成分が水分の場合は、水分と反応したり、水分を吸収、吸着したりできる材料が用いられる。具体的には、ゼオライト、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の水分を吸収、吸着する無機材料類、酸化カルシウム、塩化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチム等の水分と反応する金属酸化物類、塩化コバルト等の水分を結晶水として取り込む塩類、金属カルシウム等の水分と反応する金属類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリルアミド、セルロース等の水分を吸収する樹脂類の他、紙、不織布等の水分を吸着する材料も挙げることができる。
中でも水分との反応性が過度に高くなくて取扱いが容易であり、かつ評価用膜材料の性状の変化が明確になるという点では酸化カルシウムが好ましく用いられる。
その他、バリア対象成分が硫化水素等の場合には、例えば銀粒子、銀フレーク等の銀を用いた材料を固定化物質として用いることもできる。
これらの固定化物質の相状態としては液状、固体状等限定はされないが、固体状であることが好ましい。液状の場合は流動性を有するために、本発明に係る評価用膜材料の性状の変化が曖昧になりやすい。
固体状の場合、粉末状であることが好ましい。塊状等大きなものであると積層体の作成が困難となったり、評価用膜材料の性状の変化が曖昧になったりしやすい。粉末状の場合、平均粒子径が大きいと同様の問題があるため、平均粒子径としては100μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。逆に過度に小さいと、評価用膜材料中での分散が困難であったり、バリア対象成分の固定化が過度に速く評価用膜材料の準備作業が困難であったりする場合がある。この点では平均粒子径としては100nm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。
(評価用膜材料、及びその準備工程)
本発明における評価用膜材料は、上記したような固定化物質を含有し、かつ、前述の本発明に係る固定化の前後でその性状が変化する材料であり、前記バリア基材の一主面の表面に直接密着するように、層を形成し得る材料が広く用いられ、その準備工程は、このような評価用膜材料を得る工程、即ち、これを作成し、その後の工程での使用に備え、準備する工程である。
る。
具体的には、上記したような固定化物質を含有する液状硬化型の樹脂組成物が好ましく用いられる。評価用膜材料が液状である場合、バリア基材の表面との密着性が高くなり測定の精度が高くなる。また液状のままでは固定化物資が流動して測定精度が低下するため、層を形成した後に硬化させることが好ましく、このために評価用膜材料としては液状硬化型の樹脂組成物であることが好ましい。
液状硬化型の樹脂組成物のベース樹脂としては、液状で硬化可能な樹脂で、上記したような固定化物質を含有分散させることができ、固定化物質によるバリア対象成分の固定化を妨げないものであれば種々のものを用いることができる。
具体的には、反応性シリコーン樹脂、反応性変性シリコーン樹脂、反応性液状アクリル樹脂、反応性液状炭化水素樹脂、反応性ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
液状硬化型の樹脂組成物、硬化形式としては種々の形式を用いることができ、具体的には、紫外線硬化等の光硬化、熱硬化、湿分硬化等の形式を挙げることができる。
ここで、バリア対象成分が水分の場合、湿分硬化の形式だと硬化が困難となる場合があるため、紫外線硬化あるいは熱硬化の形式が好ましい。またバリア基材の耐熱性が低い場合もあるので、この点においては紫外線硬化等の光硬化が好ましい。
評価用膜材料としては、ホットメルト型の材料も好ましい一例である。ホットメルト型の材用は加熱により液状となりバリア基材と密着でき、冷却により硬化するため固定化物質の流動を抑制できる。
ホットメルト型の材料のベース樹脂としては、常温で実質的に流動性を有さず、加熱により流動性を有する樹脂であれば各種のものが用いられる。
具体的には、アクリル系、炭化水素系等の熱可塑性エラストマー類、エチレン酢酸ビニル樹脂、イオノマー類等を挙げることができる。
評価用膜材料としては、粘着材型の材料でもよい。粘着材型の材料は液状ではないが柔軟であるためにバリア基材と密着しやすく、液状ではないので固定化物質の流動も抑制できる。
粘着剤型の材料としては従来公知の各種のものが用いられ、具体的には、アクリル系、シリコーン系等の粘着材が挙げられる。
上記したような評価用膜材料には、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。
添加剤としては、接着性付与剤、粘着性付与剤、溶剤、粘度調整剤、反応性希釈剤、硬化触媒、チクソ性付与剤、増粘剤、フィラー、着色剤、分散剤等が挙げられる。
評価用膜材料の作成は、上記したようなベース樹脂、固定化物質および添加剤等を単に混合するだけでもよいが、評価用膜材料としては泡を含まない方が好ましいため、脱泡等の処理を加えてもよい。
評価用膜材料の作成は、バリア対象成分が少ない環境で実施することが好ましい。バリア対象成分が多い環境では、評価用膜材料の作成過程でバリア対象成分が固定化物質に固定化されて、測定の精度が低下することがある。
(性状の変化)
評価用膜材料の、バリア対象成分の固定化の前後での性状の変化については、検出可能な性状の変化であれば種々の性状を利用することができる。
性状の変化の例としては、外観の変化が挙げられ、具体的には、色の変化、透明性の変化、屈折率の変化、複屈折の変化、反射率の変化、ヘイズの変化等の光学的な性状の変化の他、ボイドの発生、結晶の析出等の外観の変化も挙げられる。
その他、性状の変化の例としては、電気抵抗、誘電率等の電気的な性状の変化、弾性率、線膨張率等の物理的な性状の変化、等を挙げることができる。
これらの性状の内、目視や顕微鏡観察で容易に検出しやすいという点では、性状として色、透明性が好ましい。
評価用膜材料がバリア対象成分を固定化する量、通常は飽和固定化量、としては、特に限定されないが、測定感度が敏感になるという点においては固定化する量が少ない方が好ましく、固定化されるバリア対象成分の量が評価用膜材料の10重量%以下、即ち、0.1(−)以下であることが好ましい。
一方で、過度に少ない場合には、バリア対象成分の固定化の前後での評価用膜材料の性状の変化が検知しにくくなる場合があり、この点においては固定化
する量、好ましくは飽和固定化量、が多いほうが好ましく、固定化されるバリア対象成分の量が評価用膜材料の1重量%以上、即ち、0.01(−)以上であることが好ましい。
(積層体準備工程)
本発明に係る積層体準備工程は、後述する積層体を得る工程、即ち、これを作成し、その後の工程への投入に備え、準備する工程である。
本発明における積層体は、バリア基材の一主面に、評価用膜材料の層を、バリア基材と当該材料とが直接密着するように、形成したものであり、好ましくは、この評価用膜材料層を挟んで、前記バリア基材と対向し、かつ、バリア対象成分を透過しない対向無透過基材を、より好ましくは、この対向無透過基材と当該材料とが直接密着するように、載置・積層したものとすることである。
評価用膜材料とバリア基材とが直接密着せず、バリア基材と評価用膜材料の間に空間層、接着剤層等の中間層が存在すると、バリア基材を透過したバリア対象成分が当該中間層で拡散し正確に評価できないことがある。
バリア基材の一主面に評価用膜材料の層を形成する方法としては、従来公知の種々の方法が適用できる。
例えば、バリア基材の一主面に評価用膜材料を直接塗布する方法でもよい。その場合の塗布方法としては特に限定されず従来公知の種々の方法が適用でき、具体的には、例えば、バーコート、ダイコート、スプレーコート、ディップコート、凸版印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
また、評価用膜材料を他の基材等に塗布したものや、層状に成形した評価用膜材料を、バリア基材と張り合わせる方法でもよい。その場合の張り合わせる方法も従来公知の種々の方法が用いられ、具体的には、例えば、真空ラミネート、ロールラミネート等が挙げられる。
また、評価用膜材料を他の基材等に塗布しバリア基材に転写する方法でもよい。
さらに、バリア基材と他の基材等とで評価用膜材料を挟み込む方法でもよい。この場合、挟み込んだ後にロールやプレス等で評価用膜材料を押し広げてもよい。
評価用膜材料の層のバリア基材と相対する面を別の基材等で覆うこと、即ち、評価用膜材料層を挟んで、バリア基材と対向する当該別の基材として対向基材を配することもできる。このような対向基材である他の基材等で、評価用膜材料層のバリア基材と反対側の面を覆うことにより、バリア基材と相対する面からのバリア対象成分の侵入によって、バリア基材の評価の精度が下がることを低減できる。
この場合の、バリア基材と相対する面を覆う基材としては、種々のものが用いられるが、測定の精度が高くなるという点で、測定の対象とするバリア基材より、バリア対象物質の透過性が低いものが好ましいく、より好ましくは、バリア対象成分を透過しない基材、即ち、上述した対向無透過基材を用いることである。
バリア基材と相対する面を覆う基材であって、かつ、バリア対象成分を透過しない基材の具体例としては、ガラス板、薄膜ガラス等のガラス類、アルミ板、銅板、ステンレス版、スチール板等の金属板、アルミ箔、銅箔、ステンレス箔、スチール箔等の金属箔、各種バリアフィルムやラミネートシート等が挙げられる。これらの内、透明であり、評価用膜材料を光硬化でき、評価用膜材料の外観観察が可能となるという点では、ガラス類が好ましい。
また、バリア基材と相対する面を覆う基材として、同じバリア基材を用いることもできる。
評価用膜材料の層がバリア基材と直接密着する面積は特に限定されないが、過度に小さい場合は、ピンホール等の評価が十分できない場合があるため好ましくない。
この場合、直接密着するとはバリア基材と評価用膜材料の間に意図的に層を設けないことを言う。直接密着することにより透過したバリア対象物質が間の層で拡散することがないため、測定の精度が高くなる。
評価用膜材料の層の厚さは任意に設定できるが、一定の面積の中のピンホール等の欠陥の検出や、各々の欠陥でのバリア対象成分の透過率を比較評価しやすいという点においては、一定の面積で実質的に同一の厚みであることが好ましい。
例えば、評価用膜材料のバリア対象成分の固定化の前後での性状の変化が、透明性の変化、屈折率の変化、複屈折の変化等の場合に評価が容易となるという点においては、評価用膜材料の層の厚さは薄い方が好ましく、評価用膜材料の層の厚さは1mm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。
また、評価用膜材料の層の厚さを層の厚みが異なる部分を有するように、即ち、薄い部分と厚い部分とを含むように、形成することもできる。このことにより、ピンホール等の本発明に係る特定の透過性が高い部位以外の、バリア基材自体の透過率を、1個の本発明に係る積層体を準備、及び保管するだけで、定量的に評価することができる。
この場合、場所により段階的に異なる厚みを有するようにすることもできるし、厚みに傾斜をもたせて場所により連続的に厚みを変化させることもできる。定量の精度を向上できるという点においては、連続的に厚みを変化させる方が好ましく、より好ましくは、層の厚みが、最小厚さの部位、及び最大厚さの部位との間で、一方向に均等に増大する評価用膜材料層とすることであり、このようにすることで、特定部位での層の厚さが数式5を用いて簡単に算出できるので、後述する境界を当該特定部位として、その特定部位での層の厚みから、本発明に係る厚み方向進行速度、そして、本発明に係るバリア基材自体の透過率が簡単に算出できる。
評価用膜材料が硬化性の材料の場合は、上記のようにして積層体を形成した後で、光照射、加熱あるいは一定時間保持すること等で評価用膜材料を硬化させることができる。
(積層体保管工程)
本発明に係る積層体保管工程は、上記のようにして得られた本発明に係る積層体を、バリア対象成分を含む雰囲気中で保管する工程である。
この場合、バリア対象成分を含む雰囲気とは、気相の雰囲気でも液相の雰囲気でもよく、また、圧力も任意であり、加圧状態でも減圧状態でもよい。雰囲気中のバリア対象成分の濃度も任意であり、雰囲気の温度も任意である。勿論、一定条件での透過率を定量的に算出する観点からは、雰囲気のこれらの条件は、保管中一定であることが好ましい。バリア対象成分の濃度が高く、あるいは、温度が高い場合に一般に加速条件となり、短時間での試験が可能になる。
前述したように、雰囲気の条件は試験期間中一定であることが好ましいが、任意に変化させてもよい。
バリア基材や評価用膜材料の性質によっては、雰囲気の条件によってこれらの材料が劣化する場合があり、意図した透過性の評価に影響する場合がある。このため、雰囲気の条件はバリア基材や評価用膜材料が劣化しない条件とすることが好ましい。
具体的には、例えば、バリア対象成分が水分である場合、大気雰囲気で、23℃、相対湿度50%の条件、あるいは、40℃、相対湿度90%の条件、60℃、相対湿度90%の条件、85℃、相対湿度85%の条件、等を挙げることができる。また、純水等の水を含む液体に任意の温度で浸漬してもよい。
保管する設備としても、特に制約はなく従来公知の恒温恒湿器等を用いることができるし、雰囲気条件が設定された部屋等に保管してもよい。
また、自然な状態での透過率を評価する場合等の場合においては、特定の保管状態を定めず、自然の状態に保管する方法でもよい。
保管する時間も任意であり、目的とする評価に十分な時間を適用すればよく、本発明に係る保管中の性状の変化に影響を及ぼさない範囲で、本発明に係る積層体保管工程中に、本発明に係る後述する観察・評価工程を挟んだり、これら工程を繰り返すこともできる。
(観察・評価工程)
本発明に係る観察・評価工程は、評価用膜材料の性状の変化を観察し透過性を評価する工程であり、バリア基材における、本発明に係る特定の透過性が高い部位の存在の有無評価を含むようにでき、好ましくは、本発明に係るバリア基材自体のバリア対象成分の透過率の評価を含む。
前記バリア基材自体のバリア対象成分の透過率の評価は、評価用膜材料の、後述する厚み方向進行速度と、比重、及び飽和固定化量を用いた、下記数式3による計算により可能である。ここで、前記厚み方向進行速度は、前述の評価用膜材料の薄い部分及び厚い部分の性状変化に要した時間比較によっても計算可能である。
また、このような厚み方向進行速度を算出するためには、前述の最小厚さの部位、及び最大厚さの部位との間で一方向に均等に増大するように評価用膜材料の層を形成した積層体を用い、下記数式5による、各部位の計算厚さを利用することができる。なお、下記数式5は、このような最小厚さ、及び最大厚さの厚みの差、及びこれら部位の間の距離を用いたものである。
観察の方法は、性状の変化を判別できる方法であれば任意の方法を用いることができ、直接的な観察でもよいし、間接的な観察でもよい。
例えば、性状の変化が外観上の変化である場合は、肉眼で観察することでもよいし、写真、ビデオ等の機器により観察してもよい。また直接観察してもよいし、顕微鏡等により拡大して観察してもよい。拡大して観察することにより微小な変化を精度高く観察することができるため、この点においては拡大して観察することが好ましい。
この場合、観察した結果を種々の方法で解析できる。写真、ビデオ等で記録することのみでもよいし、得られた画像を任意の方法で加工して評価することもできる。例えば、画像処理により二値化処理して性状が変化した部分の面積を求めることも、可能な処理の一例である。
性状の変化の観察は、試験期間中に常時行ってもよいし、任意の時期に断続的に行ってもよく、特定の試験期間の終了時に行ってもよい。常時行うことで、より精度高く評価することができる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(評価用膜材料1〜5の製造例)
(製造例1:評価用膜材料1の製造例)
アクリロイル基を末端に有する数平均分子量10000のポリイソブチレン100重量部、炭化水素樹脂(荒川化学工業製、アルコンP―100)66.7重両部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1
−オン(BASF製 DAROCURE1173)0.2重量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF製 IRGACURE819)0.1重量部、および酸化カルシウム粉末(宇部マテリアルズ製、UPC−B01)50.0重量部を、120℃に加熱しながら混合し、バリア対象成分としての水分を固定化可能な固定化物質として酸化カルシウムを含有する光硬化型の評価用膜材料を得た。この評価用膜材料を2枚のガラス板に挟み図1のようなサンプルを作成し、60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管すると、時間とともに評価用膜材料のガラス板に接していない側面から徐々に白色から半透明に外観が変化し、一定時間経過後は、図2に示すように、評価用膜材料1の性状が変化し半透明となった部分3を外側ドーナッツ部分とし、評価用膜材料1の性状が変化していない白色部分4を内側ドーナッツ開口部分とし、これらの部分の間に境界を有する形状が、水分の固定化による外観変化により生じることがわかった。
なお、製造例1で製造した評価用膜材料の比重を測定すると、1.15(g/cm)であった。
(製造例2:評価用膜材料2の製造例)
エポキシ樹脂(共栄社化学製、エポライト4000)100重量部、アミン系硬化剤(富士化成工業製、F×U−870)18.5重量部、および酸化カルシウム粉(宇部マテリアルズ製、UPC−B01)35.8重量部を混合し、バリア対象成分としての水分を固定化可能な固定化物質として酸化カルシウムを含有する熱硬化型の評価用膜材料を得た。
この評価用膜材料を2枚のガラス板に挟み図1のようなサンプルを作成し、60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管すると、時間とともに製造例1の場合と同様に評価用膜材料のガラス板に接していない面から徐々に白色から半透明に外観が変化し、水分の固定化により外観が変化することがわかった。
(製造例3:評価用膜材料3の製造例)
エポキシ樹脂(共栄社化学製、エポライト4000)100重量部、カチオン重合触媒(サンアプロ製、CPI−101A)5.0重量部、および酸化カルシウム粉末(宇部マテリアルズ製、UPC−B01)31.5重量部を混合し、バリア対象成分としての水分を固定化可能な固定化物質として酸化カルシウムを含有する熱硬化型の評価用膜材料を得た。この評価用膜材料を2枚のガラス板に挟み図1のようなサンプルを作成し、60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管すると、時間とともに製造例1の場合と同様に評価用膜材料のガラス板に接していない面から徐々に白色から半透明に外観が変化し、水分の固定化により外観が変化することがわかった。
(製造例4:評価用膜材料4の製造例)
光硬化型シリコーン樹脂A剤(信越化学製、×−34−4184―A)100重量部、光硬化型シリコーン樹脂B剤(信越化学製、×−34−4184―B)100重量部、およびゼオライト粉末(東ソー製、SMA−30P)60.0重両部を混合し、バリア対象成分としての水分を固定化可能な固定化物質としてゼオライトを含有する光硬化型の評価用膜材料を得た。この評価用膜材料を2枚のガラス板に挟み図1のようなサンプルを作成し、60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管すると、時間とともに製造例1の場合と同様に評価用膜材料のガラス板に接していない面から徐々に白色から半透明に外観が変化し、水分の固定化により外観が変化することがわかった。
(製造例5:評価用膜材料5の製造例)
アクリロイル基を末端に有する数平均分子量10000のポリイソブチレン100重量部、炭化水素樹脂(荒川化学工業製、アルコンP―100)66.7重両部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1
−オン(BASF製 DAROCURE1173)0.2重量部、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF製 IRGACURE819)0.1重量部、およびゼオライト粉末(東ソー製、SMA−30P)50.0重量部を、120℃に加熱しながら混合し、バリア対象成分としての水分を固定化可能な固定化物質として酸化カルシウムを含有する光硬化型の評価用膜材料を得た。この評価用膜材料を2枚のガラス板に挟み図1のようなサンプルを作成し、60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管すると、時間とともに製造例1の場合と同様に評価用膜材料のガラス板に接していない面から徐々に白色から半透明に外観が変化し、水分の固定化により外観が変化することがわかった。
(本発明に係る性状変化についての測定例1、及び2)
(測定例1:性状変化を招来する物質的変化の確認)
製造例1で製造した評価用膜材料1はバリア対象成分である水分の固定化物質として酸化カルシウムを含有している。酸化カルシウムは水分と反応して水分を固定化することで水酸化カルシウムに変化する。
前記図2の評価用膜材料1の性状が変化する前の状態である白色の部分4と、性状が変化した後の状態である半透明の部分3について、それぞれ固定化物質の成分を分析したところ、図3のように評価用膜材料の性状が変化した部分3では全ての酸化カルシウムが水酸化カルシウムに変化しており、性状が変化していない部分4ではほぼ酸化カルシウムの状態で残留していることがわかった。このことから白色から半透明への外観変化は水分の固定によるものであることがわかる。
(測定例2−1:単位評価用膜材料当たりの飽和性状変化固定化量の測定)
本発明に係る性状変化が飽和に達した際の、本発明に係る評価用膜材料1g当たりの固定化したバリア対象成分の量である飽和固定化量、即ち、単位評価用膜材料当たりの飽和固定化量は、以下の数式1に示す計算式により計算することができる。
例えば、本発明に係る固定化等が生じず安定な基材であるガラス板(重量(A))の上に、評価用膜材料を塗布し、その直後に測定した重量が重量(B)であったとして、この試験片を、バリア対象成分を含む一定環境に保管し、その重量増加量を調べ、この重量増加が無くなった時点での重量を重量(C)とした場合に、重量Bと重量Aとの差分がBCであり、重量Cと重量Aとの差分がACである。
また、このような飽和性状変化がもたらされる状況としては、例えば、本発明に係る、バリア対象成分が水分で、評価用膜材料が固定化物質として酸化カルシウムを含有する評価用膜材料1で、その層の厚みが100μm程度以下である場合には、23℃/50%RHの環境で保管し、300時間後を例示することができる。
このような飽和固定化量につき、後述する実施例で用いた評価用膜材料の値を、前述で例示した状況に基づき測定し、前記数式1を用いて計算した結果、0.08(−)であった。
(測定例2−2:特定の透過部位におけるバリア対象成分透過率の評価)
このようにして得られた飽和固定化量(−)、後述する本発明に係る特定の透過部位、即ち、後述する変色スポットの、本発明に係る性状変化を一定時間発生せしめた間の時間、即ち、後述する変色時間(hr)経過後の体積、即ち、変色スポット体積(m)、及び本発明に係る評価用膜材料の比重(g/cm)を用い、下記数式2により、本発明に係る特定の透過部位におけるバリア対象成分透過率(g/hr)を計算、即ち、本発明の透過性評価を実施できる。
(測定例2−3:バリア基材自体のバリア対象成分透過率の評価)
このようにして得られた飽和固定化量(−)、後述する本発明に係る厚み方向進行速度(m/hr)、及び本発明に係る評価用膜材料の比重(g/cm3)を用い、下記数式3により、本発明に係る特定の透過部位以外の基材の透過率、即ち、バリア基材自体のバリア対象成分透過率(g/ 2 ・day)を計算、即ち、本発明の透過性評価を実施できる。



本発明のバリア基材透過性評価方法の実例として、以下の実施例1〜5に示すようにして、バリア対象成分が水分で有る場合の、いずれも本発明に係る、特定の透過部位の検出と、特定の透過部位、及びバリア基材自体の透過率の評価を実施した。
(実施例1)
実施例1では、以下に示すバリア基材1を用いた。
バリア基材1;市販バリアフィルムA(片面バリア膜付PETフィルム(厚み50μm)、水分透過率(条件:40℃、相対湿度90%)=5×10−4g/m・day))
バリア基材1のバリア膜形成面の20mm×26mmの領域に、製造例1で製造した評価用膜材料1を、30μmの厚みとなるように塗布した。その上に厚さ0.7mmのガラス板を、塗布した領域面全体を覆うように載せた。
このサンプルを、真空ラミネータ中で、脱気すると共に上下から圧縮することで張り合わせた後、ガラス板面から6000mJ/cmの高圧水銀ランプ光を照射することで、実施例1の積層体を作成した。この積層体を60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管して状態を観察した。
1000時間を経過しても、図4のように評価用膜材料1の外観に変化はなく、1000時間経過後のこのバリア基材1には有意なピンホールや欠陥などの特定の透過部位は存在しないことがわかった。
(実施例2)
バリア基材1の代わりに、以下に示すバリア基材3を用いたこと以外は、実施例1と同様の手順で状態を観察した。
バリア基材3;試作バリアフィルム(厚み50μmのPETフィルムの片面にバリア膜として、スパッタ法にてSiO×膜を形成、水分透過率(条件:40℃、相対湿度90%)=5×10−2g/m・day)
時間とともに図5のように評価用膜材料1が白色から半透明に変化したスポット5、即ち、変色スポット5が数多く観察され、バリア基材3には特定の透過部位としてのピンホールが存在することがわかった。
次に、特定のピンホール部位5について、1022h後に半透明に変化したスポットの直径を測定すると670μmであった。このことから、このピンホール部位での60℃、相対湿度90%の条件での水分透過率を、前記数式2を用いて計算すると、9.5×10−10(g/h)であった。
(実施例3)
市販のポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(厚さ100μm)をバリア基材として用い、製造例1で製造した評価用膜材料1を用いて、図6のように評価用膜材料の層の厚みを連続的に変化させた積層体を作成した。
具体的には、100mm×100mmの大きさの厚さ3mmのガラス板上に50mm×50mmの大きさの厚さ0.7mmのガラス板を置き、50mm×50mmのガラス板の一辺付近に厚さ400μmのポリプロピレンシートをスペーサーとして設置した。次に50mmx50mmのガラス板の中央付近に、製造例1で製造した評価用膜材料1を1mm以上の厚みとなるように配置し、その上からバリア基材であるPENフィルムを、評価用膜材料を覆い、かつ、一部がスペーサーであるポリプロピレンシートに載るようにして置き、さらにPENフィルムの上に100mm×100mmの大きさの厚さ3mmのガラス板載せた。50mm×50mmのガラス板のスペーサーを設置した辺がスペーサーを介してPENフィルムと接触するように、かつ、スペーサーを接した辺と対向する辺がPENフィルムと直接接触するように、二枚の厚さ3mmのガラス板を押さえつけて保持し、評価用膜材料に対して50mm×50mmのガラス板の面から6000mJ/cmの高圧水銀ランプ光を照射した後、2枚の厚さ3mmのガラス板をはずすことで、実施例3の積層体を得た。
本実施例では、図7に示すように、PENフィルムを透過した水分により評価用膜材料1はPENフィルムに接触した部分から順次、評価用膜材料の性状が変化していない部分3、即ち、白色部分3から、評価用膜材料の性状が変化した部分4、即ち、半透明部分4に変化する。
一方、この積層体を、PENフィルム6のフィルム面の法線方向から観察した場合には、評価用膜材料の層の厚さ方向に一部でも白色部分3が残っていれば白色に観察される領域8、厚さ方向に全ての評価用膜材料が半透明になっていれば半透明7に観察される領域7となる。従って、これら白色領域8と半透明領域7との境界における評価用膜材料の厚さ9が、実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さとわかる。
実際、作成した積層体を60℃、相対湿度90%の条件に設定した恒温恒湿器の中で保管し、PENフィルム6のフィルム面の法線方向から観察すると、図8のように時間とともに評価用膜材料の層の厚みが薄い部分から順に外観が白色から半透明に変化し、薄い部分側の前記半透明領域7、及び厚い部分側の前記白色領域8と、これら領域を分離する前記境界とが観察された。後述する方法で、あらかじめ測定・評価しておいた積層体の各部位の評価用膜材料の厚さから、前述の如く、実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さである、当該境界における評価用膜材料の厚さ9と、当該境界まで半透明領域7が広がるまでにかかった時間の関係を調べると図9のようになり、本実施例において評価用膜材料は1.8μm/hの厚み方向進行速度で、厚さ方向に性状が変化したことがわかった。即ち、厚み方向進行速度(μm/h)は、下記数式4により計算できる。
この厚み方向進行速度は、単位面積当たりのバリア対象成分の固定化量、即ち、単位面積当たりのバリア対象成分の透過量に相等するので、前記数式3により、PENフィルムの水分透過量を算出することができ、その結果、本実施例で用いたPENフィルムの、60℃、相対湿度90%における水分透過率は、4.0(g/m・day)と算出された。
なお、この実施例3においては、前述の様に、前記半透明領域7、及び前記白色領域8と、これら領域を分離する前記境界とが観察された一方で、実施例2のような変色スポットは、少なくとも図9における観察時間(47時間程度)の間では観察されなかった。これは、実施例3で用いたPENフィルムがピンホール等の欠陥が少ない均一な膜であると同時に、PENフィルム自体の水分透過率が比較的大きい為、相対的に、本発明に係る特定の透過部位における水分透過が目立たなかったことに起因するものと考えられる。
ここで、前述のあらかじめ測定・評価しておいた積層体の各部位の評価用膜材料の厚さとは、図6に示すように、一方向に当該厚さを均等に増大せしめた積層体においては、当該評価用膜材料について、下記数式5で計算される。
(実施例4)
PENフィルムの代わりに以下に示すバリア基材2を用い、積層体の保管条件を60℃、相対湿度90%の条件の代わりに85℃、相対湿度85%の条件としたこと以外は実施例3と同様にして観察を行った。
バリア基材2;市販バリアフィルムB(片面バリア膜付PETフィルム(厚み 60μm)、水分透過率((条件:40℃、相対湿度90%)=5×10−3g/m・day))
この場合、図10のように特定の透過部位としての外観変化、即ち、実施例2で観察されたのと同様の変色スポットが観察されると同時に、実施例3で観察されたのと同様の半透明領域の拡大、即ち、評価用膜材料の層の厚みが薄い部分から順に外観が白色から半透明に変化し、薄い部分側の半透明領域7、及び厚い部分側の白色領域8と、これら領域を分離する境界とが観察された。
この実施例4では、バリア基材に特定の透過部位、即ち、所謂ピンホールが存在すると同時に、このような特定の透過部位を含まない部分であってもバリア基材自体が水分の透過性を有し、これらに起因して、このような外観変化が起こるものと考えられる。
実施例3と同様にして、厚み方向進行速度を調べたところ、図11のようになり、実施例3と同様に前記数式4で計算した結果、0.057μm/hの厚み方向進行速度であった。
この実施例4で計算された厚み方向進行速度を用いて、実施例3と同様に前記数式3により、バリア基材2の、85℃、相対湿度85%におけるバリア基材2自体の水分透過率は、0.13(g/m・day)と算出された。
(実施例5)
バリア基材2の代わりにバリア基材3を用いたこと以外は、実施例4と同様にして観察を行った。
本実施例でも図12のように変色スポットが観察されると同時に、薄い部分側の半透明領域7、及び厚い部分側の白色領域8と、これら領域を分離する境界とが観察された。
実施例4と同様にして、厚み方向進行速度を調べたところ、図13のようになり、0.037μm/hの厚み方向進行速度であった。
この実施例5で計算された厚み方向進行速度を用いて、実施例3、及び4と同様に前記数式3により、バリア基材3の、85℃、相対湿度85%におけるバリア基材3自体の水分透過率は、0.082(g/m・day)と算出された。
(考察)
以上から、
バリア基材3の、バリア基材自体及び特定の透過部位を含む全体の水分透過率(条件:40℃、相対湿度90%)=0.05×g/m・dayは、
バリア基材2の、当該透過率(条件:40℃、相対湿度90%)=0.005g/m・dayより1桁大きいが、
特定の透過部位を含まない部分、即ち、
バリア基材3自体の水分透過率(85℃、相対湿度85%)=0.082g/m・dayは、
バリア基材2自体の水分透過率(85℃、相対湿度85%)=0.13g/m・dayより小さ低い結果となった。
この結果は、バリア基材3はバリア基材2に比べて、バリア膜自身の水分透過性、即ち、バリア基材3自体の水分透過性は低いが、ピンホール等の特定の透過部位の数、及び/又は、その部位での透過性が高いことに起因してバリア基材全体としての水分透過性は高くなっており、即ち、全体の水分透過率が高くなっているものと解釈される。
1:ガラス板
2:評価用膜材料
3:評価用膜材料1の性状が変化した部分
4:評価用膜材料1の性状が変化していない部分
5:特定の透過部位からの透過により評価用膜材料の性状が変化した部位
6:バリア基材
7:半透明に観察される領域
8:白色に観察される領域
9:実際に評価用膜材料の性状が変化した厚さ

Claims (6)

  1. バリア対象成分の透過性低減に用いられるバリア基材の、該バリア対象成分についての透過性の評価方法であって、順に、
    該バリア対象成分を固定化可能な固定化物質を含有する評価用膜材料であって、該固定化の前後で、その性状が変化する評価用膜材料を準備する評価用膜材料準備工程、
    該バリア基材の一主面に、該評価用膜材料の層を該評価用膜材料が該バリア基材と直接密着するように形成し、積層体を得る積層体準備工程、
    該積層体を、該バリア対象成分を含む雰囲気中で保管する積層体保管工程、及び
    該性状の変化を観察し該透過性を評価する観察・評価工程を含み、
    該観察・評価工程が、少なくとも、該バリア基材における、特定の透過性が高い部位の存在の有無評価を含み、
    前記積層体準備工程が、薄い部分と厚い部分とを含む層の厚みが異なる部分を有する前記評価用膜材料層を形成する工程であり、かつ、
    前記観察・評価工程が、さらに、前記評価用膜材料の、該薄い部分及び該厚い部分の前記性状変化に要した時間比較により得られる厚み方向進行速度、比重、及び飽和固定化量を用いた下記数式3による計算による、前記特定の透過性が高い部位以外の、前記バリア基材自体の前記バリア対象成分の透過率の評価を含む、バリア基材透過性評価方法。
  2. 前記積層体準備工程が、前記層の厚みが、最小厚さの部位、及び最大厚さの部位との間で、一方向に均等に増大する前記評価用膜材料層を形成する工程であり、かつ、
    前記観察・評価工程が、またさらに、前記評価用膜材料層の各部位の厚さとして、該最小厚さ、及び該最大厚さの厚みの差、及びこれら部位の間の距離を用いた下記数式5による、該各部位の厚さの計算を含む請求項に記載のバリア基材透過性評価方法。
  3. 評価用膜材料が、液状硬化型の樹脂組成物である、請求項1、又は2に記載のバリア基材透過性評価方法。
  4. 前記バリア対象成分が水分である、請求項1〜のいずれかに記載のバリア基材透過性評価方法。
  5. 前記バリア基材が、樹脂組成物フィルムを含む透明バリアフィルムである、請求項1〜のいずれかに記載のバリア基材透過性評価方法。
  6. 前記評価用膜材料が、前記固定化物質として、酸化カルシウムを含有する樹脂組成物であり、かつ、前記性状が透明性である、請求項1〜のいずれかに記載のバリア基材透過性評価方法。
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