JP5497622B2 - 湿度インジケータとその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、変色により湿度の上昇を容易に視認しうる湿度インジケータであって、複数レベルの湿度を検知しうる2層の発色層を備えた湿度インジケータとその製造方法に関する。
従来より、商品包装に封入される乾燥剤として、シリカゲル入りの小袋が用いられており、この小袋内には、乾燥状態を把握するためのインジケータとして、青ゲルと呼ばれる塩化コバルト含浸シリカゲルが混入されていた。しかし、コバルトは重金属であるため、環境上、コバルトを含有しない湿度インジケータが望まれている。
特許文献1,2には、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョン又は水溶性高分子化合物とからなる湿度インジケータ用塗料を不織布等の担持体に付着させ、加熱乾燥させて発色層を1層形成してなる湿度インジケータが開示されている。係る湿度インジケータは、重金属であるコバルトを含まず、微量の湿度にも鋭敏に反応して変色することから、湿度に対して厳重な管理が要求される電子部品の包装体に好ましく用いられる。
特開2007−316058号公報 特開2008−261681号公報
特許文献1,2に記載された湿度インジケータは、所定の湿度を検知するように調製されており、検知湿度を変更する場合には、呈色組成物からなる発色層の組成を変更する必要があった。そのため、一つの湿度インジケータで複数レベルの湿度を検知しようとする場合には、それぞれの検知湿度に対応する組成の塗料を調製し、複数回の印刷を繰り返して複数の発色部(湿度検知領域)を一つの湿度インジケータ内に形成する必要があった。例えば10%、30%、90%の3点を検知しようとする場合には、検知湿度が10%の発色層と、30%の発色層と、90%の発色層を1つの湿度インジケータ内に形成する。即ち、検知湿度がn(nは2以上の整数)点である場合には、n種類の塗料を調製し、担持体上に平面方向で独立した領域でn回塗布工程を繰り返す必要があり、塗料の調製及び印刷工程が繁雑であった。或いは、n種類の検知湿度の原反を作製し、所望のサイズにカットしたものを台紙などに貼り付けることにより湿度インジケータを作製していた。
本発明の課題は、複数レベルの湿度を検知する湿度インジケータをより簡易な工程により提供することにある。
本発明の第1は、担持体と、該担持体に担持された上下2層の発色層とからなり、該2層の発色層は、担持体の平面方向で独立した複数の湿度検知領域を覆う湿度インジケータであって、
上記2層の発色層がそれぞれ、少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョン由来の樹脂バインダーとからなる呈色組成物からなり、且つ、互いに組成及び検知湿度レベルが異なり、
上記2層の発色層の少なくとも一方を、上記複数の湿度検知領域において異なる塗布厚みとしたことを特徴とする。
本発明の第2は、少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョンを含み、互いに組成が異なり、湿度検知レベルが異なる2種類の湿度インジケータ用塗料を、担持体の平面方向で独立した複数の湿度検知領域上に順次塗布、乾燥し、上下2層の発色層を形成する工程を有し、
上記工程において、上記2種類の湿度インジケータ用塗料の少なくとも一方を、複数の湿度検知領域において異なる塗布厚みで塗布することを特徴とする湿度インジケータの製造方法である。
本発明によれば、2種類の湿度インジケータ用塗料を調製し、2回の塗布工程により、複数の湿度レベルを検知する湿度インジケータを製造することができる。即ち、従来よりも簡易な工程により、複数レベルの湿度を検知する湿度インジケータを提供することができる。
本発明の湿度インジケータの一実施形態の断面模式図である。 本発明の湿度インジケータの発色層をグラビア印刷法で形成する様子を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の湿度インジケータの断面図、図2は、本発明の湿度インジケータの発色層をグラビア印刷法で形成する概略図を示す。但し、グラビアパターンを表示するために、上下(天地)を逆にした概略図とした。
図1において、本発明の湿度インジケータ1は、担持体2の片面に、互いに検知湿度レベルの異なる2種類の下層発色層3,上層発色層4を積層し、少なくとも一方の発色層の塗布厚さを変えることで(図1では、上層発色層4の厚み)、1種類の発色層の厚み変化では困難であった、複数の検知湿度が可能であることを見出し、本発明を達成した。即ち、2種類の発色層の変色状態を合算したものとして視認できることにより、複数の検知湿度が確認できることになった。尚、担持体2の両面に2層の発色層3,4を設けることも可能である。以下、担持体2の片面に2層の発色層3,4を設けた場合について説明する。
本発明の湿度インジケータ1は、担持体2と、該担持体2に担持された上下2層の発色層3,4を担持体2の平面方向で、独立した複数の湿度検知領域A〜Eを設けてなる。また、係る上下2層の発色層3,4はそれぞれ、少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョン由来の樹脂バインダーからなる。発色層3,4は、互いにその組成が異なり、色変化を生じさせる検知湿度が異なる。さらに、本発明においては、上下2層の発色層3,4の少なくとも一方について、複数の湿度検知領域で発色層の厚みを変化させることで、異なる検知湿度を可能とした。もちろん、2層の発色層3,4の両者の塗布厚みを変化させて複数の湿度検知領域A〜Eを形成することも可能である。
本発明において、発色層の好ましい厚さとしては、上下2層のいずれにおいても1.5μm〜9.0μmの厚さに入ることが好ましい。上下2層のうち少なくとも一方の発色層の厚さが1.5μm未満の場合、本来の発色が得られにくく、9.0μmを超えると湿度90%を超えても湿度検知による変色が得られにくく、いずれも好ましくない。より好ましくは、厚さ制御の容易性を考慮して3.0μm〜6.0μmである。
また、本発明において、上下2層の発色層の色相は検知湿度による変色(消色)の際の識別性を考慮して同系色であることが好ましい。また、上下の発色層は、それぞれ単層で同じ厚さで形成した場合の検知湿度が互いに異なることが必要である。
本発明の湿度インジケータの製造方法は、少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョンからなる湿度インジケータ用塗料を用いる。本発明においては、上下2層の発色層を形成するため、組成の異なる2種類の湿度インジケータ用塗料を用意し、少なくとも1種類の湿度インジケータ用塗料は、グラビア印刷法で湿度検知領域毎に厚みを変化させて担持体上或いは他の発色層上に設けることで提供できる。
本発明において、湿度インジケータ用塗料の塗布方法としては、1回の塗工工程で、複数の湿度検知領域A〜Eを設け、それぞれに異なる塗布量で塗料を塗布することができるグラビア印刷法を用いることが便利である。具体的には、図2に示すように、グラビアロール5に並行な間隔を開けた位置に刻印されたグラビアパターンA’〜E’のピッチ、深さ、面積を変化させ、適量の塗料を塗料槽(図示せず)から供給し、担持体2に塗料を転写することで複数の湿度検知領域A〜Eに発色層を設ける。第1グラビア印刷により、担持体2にグラビアパターンの塗料を転写し、湿度検知領域A〜Eに下層発色層3を形成する。乾燥後、同様にして第2グラビア印刷により、湿度検知領域に上層発色層4を形成する。乾燥後、湿度検知領域A〜Eを1セット(図2において、6で示す破線で囲まれた領域)としてカットし、本発明の湿度インジケータ1を作製する。或いは、シルクスクリーン印刷法を用いて、湿度検知領域A〜Eの網点濃度、網点サイズなどを変化させることでも形成できる。尚、塗布厚みを複数の湿度検知領域で同じとする発色層を形成する場合には、グラビアパターンのピッチ、深さ、面積などを同一としたグラビアロールを用いることや、シルクスクリーン印刷法、オフセット印刷法などの汎用の印刷方法を用いて形成できる。
本発明においては、2種類の塗料を用いて3点以上の湿度レベルを検知する湿度インジケータを製造することができる。検知湿度を変更する場合にも、一方の塗料の塗布量を変更するだけで可能であり、新たに塗料を調製する必要がない。よって、多点湿度検知レベルの湿度インジケータを2種類の塗料のみで、2回の印刷工程で製造することができ、製造に係る費用を大幅に削減することができる。
本発明に用いられる担持体2としては、紙や樹脂フィルム、布、不織布など水性塗料を付着させて加熱乾燥させることにより、該担持体の表面や内部に該塗料の成分を含む呈色組成物を担持させ得るものであればいかなる素材も用いることができる。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのフィルム、或いはシートが好ましく用いられる。
電子供与性呈色化合物は、電子を放出することで変色する物質であり、酸性化合物と接することで電子を放出して変色する化合物であれば特に限定されないが、具体的にはロイコ染料が好ましく用いられ、例えば、酸性で発色或いは色変化を起こすようなpH指示薬、トリアリールメタン誘導体、フルオラン誘導体等が使用される。具体的には、例えば、クリスタルバイオレットラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノフェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−tert−ブチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メチルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
酸性化合物としては、常温において固体であれば特に限定されないが、例えば、シュウ酸、マロン酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸、ほう酸、p−トルエンスルホン酸、及びそれらの水和物等を挙げることができる。これらのうちでも、水に対する溶解度が高いという点で、シュウ酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸が好ましい。
潮解物質としては、潮解性を示す物質であれば特に限定されないが、好ましくは塩、より好ましくは金属塩である。潮解物質としては、例えば、臭化マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、臭化ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウムなどを挙げることができる。
水系樹脂エマルジョンとしては、担持体に影響を及ぼさない程度の加熱乾燥によって固化し、上記成分(電子供与性呈色化合物、酸性化合物、潮解物質)を担持する樹脂バインダーとなり、潮解物質や酸性化合物と反応せず、また、これら成分の存在によって凝集しない水系樹脂エマルジョンであれば、特に限定されないが、具体的にはアクリル系エマルジョン、水系ポリウレタン、水系ポリエステルが好ましく用いられる。また、その他にも弱アニオンエマルジョンなどを好ましく用いることができる。
本発明においては、湿度インジケータ用塗料にさらに、水溶性高分子化合物を加えることができる。水溶性高分子化合物は、湿度インジケータ用塗料の粘度調整や変色開始時間を調整でき、便利である。本発明において用いられる水溶性高分子化合物としては、ポリビニルアルコール(PVA)や、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、澱粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガムなどが好ましく用いられる。このうち、PVPは、常温での水に対する溶解性が高く、高濃度水溶液を作製し易い、臭気が少なく作業者の取り扱いが容易などの特徴があり、好ましい。
本発明の湿度インジケータ用塗料は、少なくとも、電子供与性呈色化合物、潮解物質、酸性化合物、水系樹脂エマルジョンからなるが、係る塗料に、有機溶媒を添加する構成とすると、塗料の粘度コントロールが容易となり、印刷適性や塗料の分散性が向上する、乾燥時間の短縮などで好ましい。かかる有機溶媒としては、水に対する溶解度が5ml/100ml以上で加熱によって揮発する極性溶媒が好ましく用いられる。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロパノール、IPA)、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、tert−ブチルアルコール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、アセトン、アセトニトリルのうち1種、或いは少なくとも1種を含む混合溶媒が好ましく用いられる。短い乾燥時間、塗料の相溶性、低価格を考慮すると、好ましくは、IPA、メタノール、エタノールである。
尚、上記塗料には本発明の効果を損ねない範囲で必要に応じて消泡剤や防腐剤等を加えてもかまわない。
本発明においては、上記湿度インジケータ用塗料を上記担持体にグラビア印刷法により塗布し、加熱して乾燥させることにより、該塗料に含まれる電子供与性呈色化合物、潮解物質、酸性化合物、水系樹脂エマルジョンや水溶性高分子化合物由来の樹脂バインダーからなる呈色組成物が発色層として該担持体に担持された湿度インジケータが得られる。
加熱方法としてはオーブンなどを適宜用いることができる。加熱温度及び加熱時間は担持体の素材や塗料の組成にもよるが、好ましくは40〜150℃、より好ましくは50〜130℃で、好ましくは10〜180秒間加熱する。また、塗料の付着と加熱乾燥を複数回繰り返して呈色組成物を所定量担持させることも可能である。乾燥後の湿度インジケータにおいて担持された呈色組成物の量は、例えばフィルムなどの平板の担持体において、好ましくは0.3〜20g/m2である。
上記のようにして得られた本発明の湿度インジケータは、担持体に担持された呈色組成物に含まれる潮解物質が湿気によって潮解し、この水分が酸性化合物を流動化させ、電子供与性呈色化合物に作用して、変色(消色を含む)して湿度上昇を示す。一旦変色した呈色組成物はオーブン等で加熱することにより容易に変色前の色に戻すことができる。
本発明の湿度インジケータは、担持体に呈色組成物を担持させた状態で用いることができ、そのまま湿度管理が必要な各種用途に用いることができるが、さらに下記速度調整樹脂層を用いることができる。係る速度調整樹脂層は、変色速度が速い場合に、その速度を抑えるための部材であり、湿度インジケータの外側を速度調整樹脂層で覆うことで呈色組成物に接する湿気を制限し、変色速度を遅らせることができる。
このような速度調整樹脂層としては、適当な透湿性を有する透明樹脂層を用いれば良く、樹脂素材を溶媒に溶解或いは分散させた樹脂塗料を、呈色組成物を担持した担持体に塗布して加熱乾燥させたり、担持体に樹脂シート或いはフィルムをラミネート等により積層することで形成される。
係る樹脂素材としては、樹脂層形成後に適当な透湿性と透明性とを示すものであれば用いることができる。本発明において速度調整樹脂層の透湿性は、厚さ12μmのPETフィルムの上に測定用の樹脂層を形成し、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製「PERMATRAN−W 3/33シリーズ」)により測定し、透湿度(g/m2・day)で示す。
速度調整樹脂層の透湿度としては、速度調整作用が得られれば特に限定されないが、好ましくは0.5〜50g/m2・dayである。透湿度が0.5g/m2・day未満では透湿性が低すぎるため湿気を検知しても変色速度が遅くなりすぎる。また、50g/m2・dayを超えると透湿性が高すぎて速度抑制の効果が得られにくい。
具体的に樹脂素材として、ポリエチレンテレフタレート、ブチラール樹脂、ポリエステルウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、スチレン化エポキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、塩化酢酸ビニル、アクリル樹脂、ニトロセルロースなどを用いることができる。
係る速度調整樹脂層は、呈色組成物を覆って形成すればよいが、担持体が不織布のように通気性を有する場合には、呈色組成物を付着させた側とは反対側にも設けて、該反対側から呈色組成物に吸収される湿気を抑制することが好ましい。
また、本発明の湿度インジケータに耐光性が求められる場合には、速度調整樹脂層に紫外線吸収剤や酸化防止剤を添加することも可能である。
また、本発明の湿度インジケータは、2層の発色層が湿度検知の際に消色により無色となる色変化を生じるような呈色組成物で構成した場合、該呈色組成物の発色状態の色相とは補色関係にある色相(例えば青と赤)のインクを用いて予め担持体上に印刷層を設けたり、担持体に係るインク顔料を練り込んで着色しておくことにより、湿度検知の際の色変化がより鮮明になり、湿度検知の識別性の高い湿度インジケータを提供することもできる。
(実施例1)
ロイコ染料「BLUE−63」(山本化成(株)製)1.5重量部、シュウ酸2水和物(和光純薬工業(株)製)0.5重量部、臭化マグネシウム(和光純薬工業(株)製)5.0重量部を、PVP(K=30;和光純薬工業(株)製)1.25重量部を添加したアクリルエマルジョン「DICNALE−8203WH」(大日本インキ化学工業(株)製;固形成分45重量%)40重量部とIPA20重量部の混合液に加え、均一に攪拌して塗料Aを調製した。塗料Aは、6.0μmの乾燥厚で約40%RHで青色であり、さらに高湿度となると無色に変色する塗料である。
ロイコ染料「BLUE−63」(山本化成(株)製)0.5重量部、シュウ酸2水和物(和光純薬工業(株)製)0.6重量部、塩化マグネシウム(和光純薬工業(株)製)5.0重量部を、アクリルエマルジョン「DICNALE−8203WH」(大日本インキ化学工業(株)製;固形成分45重量%)40重量部とIPA20重量部の混合液に加え、均一に攪拌して塗料Bを調製した。塗料Bは、6.0μmの乾燥厚で10%RH未満で青色であり、さらに高湿度となると無色に変色する塗料である。
塗料Bと塗料Aの順に25μm厚みのPETフィルム(東洋紡績(株)製「E−5100」)にグラビア印刷法により、乾燥後の厚さが表1に示す厚さになるように塗工し、80℃で1分間乾燥させ、2層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(実施例2)
塗料Aと塗料Bの積層順を変え、表1に示す厚さになるように塗工した以外は実施例1と同様にして2層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(実施例3)
実施例1で用いたロイコ染料0.5重量部、シュウ酸2水和物0.8重量部、臭化マグネシウム5.0重量部を、アクリルエマルジョン40重量部とIPA20重量部の混合液に加え、均一に攪拌して塗料Cを調製した。塗料Cは、6.0μmの乾燥厚で約30%RHで青色であり、さらに高湿度となると無色に変色する塗料である。
塗料Aを塗料Cに変えて表1に示す厚さで塗工した以外は実施例1と同様にして2層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(実施例4)
IPAを用いない以外は塗料Aと同様にして塗料Dを調製した。塗料Dは、塗料Aと同様に6.0μmの乾燥厚で約40%RHで青色であり、さらに高湿度となると無色に変色する塗料である。
また、IPAを用いない以外は塗料Bと同様にして塗料Eを調製した。塗料Eは、塗料Bと同様に、6.0μmの乾燥厚で10%未満で青色で、さらに高湿度となると無色に変色する塗料である。
塗料Dと塗料Eを用い、表2に示す厚さになるようにそれぞれ塗工した以外は実施例1と同様にして2層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(比較例1)
塗料Aのみを乾燥後の厚さが6.0μm及び10.0μmとなるように塗工する以外は実施例1と同様にして1層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(比較例2)
塗料Bのみを乾燥後の厚さが1.0μm及び6.0μmとなるように塗工する以外は実施例1と同様にして1層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(比較例3〜5)
塗料C,D,Eをそれぞれ乾燥後の厚さが6.0μmとなるように塗工する以外は実施例1と同様にして1層の発色層を有する湿度インジケータを得た。
(評価)
得られた湿度インジケータを、10〜90%RHの各環境下に24時間放置し、色の変化を観察した。結果を表1〜表2に示す。
表1,2から明らかなように、本発明の実施例では2層の発色層を形成し、一方の厚さを変えることで、2種類の塗料を用いて3点以上の湿度を検知することが可能となった。
Figure 0005497622
Figure 0005497622
1:湿度インジケータ、2:担持体、3:下層発色層、4:上層発色層、5:グラビアロール、A〜E:湿度検知領域

Claims (3)

  1. 担持体と、該担持体に担持された上下2層の発色層とからなり、該2層の発色層は、担持体の平面方向で独立した複数の湿度検知領域を覆う湿度インジケータであって、
    上記2層の発色層がそれぞれ、少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョン由来の樹脂バインダーとからなる呈色組成物からなり、且つ、互いに組成及び検知湿度レベルが異なり、
    上記2層の発色層の少なくとも一方を、上記複数の湿度検知領域において異なる塗布厚みとしたことを特徴とする湿度インジケータ。
  2. 上記2層の発色層の厚さがそれぞれ、1.5μm〜9.0μmである請求項1に記載の湿度インジケータ。
  3. 少なくとも、電子供与性呈色化合物と、常温において固体である酸性化合物と、潮解物質と、水系樹脂エマルジョンを含み、互いに組成が異なり、検知湿度レベルが異なる2種類の湿度インジケータ用塗料を、担持体の平面方向で独立した複数の湿度検知領域上に順次塗布、乾燥し、上下2層の発色層を形成する工程を有し、
    上記工程において、上記2種類の湿度インジケータ用塗料の少なくとも一方を、複数の湿度検知領域において異なる塗布厚みで塗布することを特徴とする湿度インジケータの製造方法。
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