JP6638721B2 - 検出方法および反応装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ピペットノズルに装着された、液体を吸入または排出するためのピペットチップの先端位置を検出する検出方法に関する。また、本発明は、当該ピペットチップと、液体を収容するための収容部を有する反応チップとを使用して、当該反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応装置に関する。
臨床検査などにおいて、タンパク質やDNAなどの微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できる方法および装置が求められている。
被検出物質を高感度に検出できる方法として、表面プラズモン共鳴(Surface plasmon resonance:以下「SPR」ともいう)を利用する検出方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の検出方法では、誘電体からなるプリズムと、プリズム上に配置された金属膜と、金属膜上に配置され、液体流路を構成する流路部材とを有する検出チップを使用する。金属膜上には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が配置されている。流路部材は、被検出物質を含む検体などの液体を液体流路内に注入するための注入部と、液体を液体流路内から排出するための排出部とを有する。注入部の注入口および排出部の排出口は、ピペットチップの先端に対して相補的な形状に形成されている。したがって、ピペットチップの先端部を注入口または排出口に挿入させると、ピペットチップの先端部と、注入口または排出口とが嵌合する。これにより、液体流路の底面に対して、ピペットチップの先端が一定の位置に配置され、液体流路内の液体の量を高精度に制御することができる。
特許文献1に記載の検出方法では、液体流路の金属膜上に被検出物質を含む検体を提供すると、被検出物質は、捕捉体に捕捉される。この状態で、表面プラズモン共鳴が生じるように、プリズムを介して金属膜に対して入射光を照射する。そして、入射光の反射光を検出部で検出することで、被検出物質を検出している。
特開2008−232951号公報
一般的に、検出チップ(収容チップ、反応チップ)内で2種類の液体(例えば、試薬および検体)を混合する場合、ピペットチップの先端を検出チップ内の流路またはウェルの底面近傍に配置し、ピペットチップ内への液体の吸入およびピペットチップ外への液体の排出を繰り返すことにより行う。この場合、攪拌効果を安定させる観点から、液体流路またはウェルの底面と、ピペットチップの先端との位置関係を精度よく制御する必要がある。また、検出チップ内で液体の除去工程を含む複数の反応工程を行う場合、検出結果の精度を向上させるとともに反応効率を安定化させる観点から、液体の除去工程における液体流路またはウェル内の液体残量を最小限に、かつ一定にする必要がある。この場合も、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御する必要がある。
特許文献1に記載の検出方法では、ピペットチップの先端と注入口または排出口とを嵌合させるため、検出チップ内におけるピペットチップの先端の位置を精度よく制御することができる。しかしながら、特許文献1に記載の検出方法では、ピペットチップの先端と注入口または排出口とを嵌合させる必要があるため、ピペットチップおよび検出チップを高精度に作製する必要があり、これらの製造コストが高くなるという問題があった。また、ピペットチップを軸方向(z方向)だけでなく、当該軸方向に直交する方向(x方向およびy方向)にも高精度に移動させる必要があり、検出装置の製造コストも高くなるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ピペットチップおよび収容チップの製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく検出できる検出方法を提供することである。また、本発明の別の目的は、ピペットチップおよび反応チップの製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御して、反応チップ内において2以上の物質を適切に反応させることができる反応装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る検出方法は、ピペットノズルに装着された、液体を吸引または排出するためのピペットチップの先端位置を検出する検出方法であって、前記ピペットチップの先端と固体の基準部とを離した状態で、前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の第1圧力を測定する第1工程と、前記第1工程よりも前記ピペットチップの先端と前記基準部とを近づけた状態で、前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の第2圧力を測定する第2工程と、前記第1工程および前記第2工程の後、前記第1工程で測定された前記第1圧力と前記第2工程で測定された前記第2圧力との差に基づいて、前記基準部に対する前記ピペットチップの先端位置を検出する第3工程と、を含む。
また、上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る反応装置は、ピペットノズルに装着されたピペットチップと、液体を収容するための収容部を有する反応チップとを使用して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応装置であって、前記反応チップを保持するチップホルダーと、前記ピペットチップを着脱可能なピペットノズルを含むピペットと、前記ピペットノズルに接続された前記ピペットチップ内の空気圧を測定する空気圧センサーを含み、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記ピペットを移動させるピペット移動部と、を有し、前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が、前記ピペットチップの先端と固体の第1基準部との間隔を変えつつ、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の空気圧の変化を前記空気圧センサーで測定することで、前記第1基準部に対する前記ピペットチップの先端の第1位置情報を取得し、前記ピペット移動部は、前記位置情報取得部が前記第1位置情報を取得した後に、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させるために、前記第1位置情報に基づいて前記ピペットを移動させる。
本発明によれば、ピペットチップおよび反応チップ(収容チップ)の製造コストを増大させることなく、ピペットチップの先端の位置を精度よく制御して、反応チップ(収容チップ)内において液体の量を高精度に制御することができる。たとえば、本発明によれば、被検出物質の存在または量を高い精度で検出することができる。
図1は、実施の形態1に係るSPFS装置の構成を示す模式図である。 図2A〜Cは、検出チップの構成を示す図である。 図3は、検出チップの他の形態の断面模式図である。 図4は、実施の形態1に係るSPFS装置の動作を示すフローチャートである。 図5Aは、第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートであり、図5Bは、第2位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図6Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図6Bは、実施の形態2における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図7Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図7Bは、実施の形態3における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図8Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図8Bは、実施の形態4における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図9Aは、実施の形態5に係るSPFS装置の一部の構成を示す図であり、図9Bは、実施の形態5における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。 図10Aは、実験装置を説明するための模式図であり、図10Bは、実験1の工程の内容を示すフローチャートである。 図11は、空気圧センサーにより圧力が検出されたときの経過時間と、空気圧センサーの出力値との関係を示す模式的なグラフである。 図12は、ピペットチップの流路の底面からの距離と、流路内の残液量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る反応装置を含み、検体に含まれる被検出物質の存在または量を検出する表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)100の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、SPFS装置(反応装置)100は、ピペット111およびピペット移動部112を含む送液部110と、チップホルダー121を含む搬送部120と、位置情報取得部130と、光照射部140と、光検出部150と、制御部160とを有する。SPFS装置100は、チップホルダー121に検出チップ(収容チップ、反応チップ)10を装着した状態で使用される。そこで、検出チップ10について先に説明し、その後にSPFS装置100の各構成部材について説明する。
(検出チップの構成)
図2は、検出チップ10の構成を示す図である。図2Aは、検出チップ10の平面図であり、図2Bは、図2Aに示されるA−A線の断面図であり、図2Cは、図2Aに示されるB−B線の断面図である。図3は、検出チップ10の他の形態を示す断面模式図である。
図2A〜Cに示されるように、検出チップ10は、入射面21、成膜面22および出射面23を含むプリズム20と、金属膜30と、反応領域41および試薬貯留領域42を含む流路蓋40とを有する。金属膜30および流路蓋40は、プリズム20の成膜面22上に配置されている。プリズム20、金属膜30および流路蓋40により、液体が流れる流路60(収容部)が形成される。流路60は、プリズム20の成膜面22上に直接または金属膜30を介して配置されている。検出チップ10は、再利用可能なチップであってもよいし、使い捨てのチップであってもよい。本実施の形態では、検出チップ10は、使い捨てのチップである。また、流路60を流れる液体の例には、被検出物質を含む検体(例えば、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液など)や、蛍光物質で標識された捕捉体を含む標識液、洗浄液などが含まれる。
プリズム20は、励起光αに対して透明な絶縁体からなる。前述したように、プリズム20は、入射面21、成膜面22および出射面23を有する。入射面21は、光照射部140からの励起光αをプリズム20の内部に入射させる。成膜面22上には、金属膜30が配置されている。本実施の形態では、プリズム20の内部に入射した励起光αは、被検出物質が捕捉される金属膜30に照射される。励起光αは、金属膜30の裏面で反射して反射光βとなる。より具体的には、励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)で反射して反射光βとなる。出射面23は、反射光βをプリズム20の外部に出射させる。
プリズム20の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、プリズム20の形状は、底面が台形の柱体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面22であり、一方の脚に対応する面が入射面21であり、他方の脚に対応する面が出射面23である。底面となる台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面21と出射面23とが対称になり、励起光αのS波成分がプリズム20内に滞留しにくくなる。
入射面21は、励起光αが光照射部140に戻らないように形成される。励起光αの光源がレーザーダイオード(以下「LD」ともいう)である場合、励起光αがLDに戻ると、LDの励起状態が乱れてしまい、励起光αの波長や出力が変動してしまう。そこで、増強角を中心とする走査範囲において、励起光αが入射面21に垂直に入射しないように、入射面21の角度が設定される。ここで「増強角」とは、金属膜30に対する励起光αの入射角を走査した場合に、検出チップ10の上方に放出される励起光αと同一波長の散乱光(以下「プラズモン散乱光」という)γの光量が最大となるときの入射角を意味する。本実施の形態では、入射面21と成膜面22との角度および成膜面22と出射面23とのなす角度は、いずれも約80°である。
なお、検出チップ10の設計により、増強角が概ね決まる。設計要素は、プリズム20の屈折率や、金属膜30の屈折率、金属膜30の膜厚、金属膜30の消衰係数、励起光αの波長などである。金属膜30上に捕捉された被検出物質によって増強角がシフトするが、その量は数度未満である。
一方で、プリズム20は、複屈折特性を少なからず有する。プリズム20の材料の例には、絶縁性の樹脂およびガラスが含まれる。プリズム20の材料は、好ましくは、屈折率が1.4〜1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂である。
金属膜30は、プリズム20の成膜面22上の流路60の少なくとも一部に露出するように配置されている。金属膜30により、成膜面22に全反射条件で入射した励起光αの光子と、金属膜30中の自由電子との間で相互作用(SPR)が生じ、金属膜30の表面上に局在場光(一般に「エバネッセント光」または「近接場光」とも呼ばれる)を生じさせることができる。
金属膜30の材料は、SPRを生じさせることができる金属であれば特に限定されない。金属膜30の材料の例には、金、銀、銅、アルミ、これらの合金が含まれる。本実施の形態では、金属膜30は、金薄膜である。金属膜30の形成方法は、特に限定されない。金属膜30の形成方法の例には、スパッタリング、蒸着、メッキが含まれる。金属膜30の厚みは、特に限定されないが、30〜70nmの範囲内であることが好ましい。
また、特に図示しないが、金属膜30の表面には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定されている。金属膜30に捕捉体を固定することで、被検出物質を選択的に検出することができる。本実施の形態では、金属膜30上の所定の領域に、捕捉体が均一に固定されている。捕捉体が固定されている領域は、後述する1次反応および2次反応が起こる反応場となる。金属膜30に固定されている捕捉体は、流路60内に露出している。捕捉体の種類は、被検出物質を捕捉することができれば特に限定されない。本実施の形態では、捕捉体は、被検出物質に特異的に結合可能な抗体またはその断片である。
流路蓋40は、成膜面22上に配置されている。前述したように、流路蓋40は、反応領域41および試薬貯留領域42を有する。反応領域41は、後述する1次反応や2次反応を行うための領域である。また、試薬貯留領域42は、2次反応に使用する標識液や、各反応後の洗浄に使用される洗浄液などが貯留される領域である。流路蓋40における反応領域41の裏面には、流路(収容部)60となる流路溝43が形成されている。また、反応領域41の表面と裏面とには、注入部70となる第1貫通孔44と、貯留部80となる第2貫通孔45とがそれぞれ開口している。流路溝43の両端は、第1貫通孔44および第2貫通孔45にそれぞれ接続されている。試薬貯留領域42には、表面に開口した凹部(収容部)46が形成されている。凹部46の数は、特に限定されない。本実施の形態では、凹部46の数は、2個である。凹部46には、2次反応に使用する標識液や、洗浄液などが貯留されている。流路溝43、第1貫通孔44および第2貫通孔45は、プリズム20、金属膜30および流路蓋40をこの順に積層することでそれぞれ流路60、注入部70および貯留部80となる。
流路蓋40は、金属膜30上から放出される蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明な材料からなることが好ましい。流路蓋40の材料の例には、樹脂が含まれる。流路蓋40は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを外部に取り出す部分が蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明であれば、他の部分は不透明な材料で形成されていてもよい。流路蓋40は、例えば、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などによりプリズム20または金属膜30に接合されている。
なお、図3に示されるように、検出チップ10’は、流路60に代えてウェル60’を有していてもよい。この検出チップ10’では、ウェル(収容部)60’の開口から液体を注入したり、除去したりする。
図1に示されるように、励起光αは、入射面21でプリズム20内に入射する。プリズム20内に入射した励起光αは、金属膜30に全反射角度(SPRが生じる角度)で照射される。このように金属膜30に対して励起光αをSPRが生じる角度で照射することで、金属膜30上に局在場光を発生させることができる。この局在場光により、金属膜30上に存在する被検出物質を標識する蛍光物質が励起され、蛍光δが放出される。SPFS装置100は、蛍光物質から放出された蛍光δの光量を測定することで、被検出物質の存在または量を検出する。
(SPFS装置の構成)
次に、本実施の形態に係るSPFS装置100の各構成部材について説明する。前述したように、SPFS装置100は、送液部110、搬送部120、位置情報取得部130、光照射部140、光検出部150および制御部160を有する。検出チップ10は、搬送部120のチップホルダー121に保持されうる。
送液部110は、ピペット111、ピペット移動部112および送液ポンプ駆動機構113を有する。送液部110は、チップホルダー121に保持された検出チップ10の流路60内に検体を注入したり、検出チップ10の試薬貯留領域42に貯留された標識液や洗浄液などの液体を反応領域41の流路60内に移動させたりする。また、送液部110は、流路60から液体を排出したり、流路60内の液体を攪拌したりもする。送液部110は、ピペット111のピペットノズル116にピペットチップ170を装着した状態で使用される。なお、不純物の混入などを防止する観点から、ピペットチップ170は、交換可能であることが好ましい。
ピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりする際に液体を吸引する。ピペット111は、シリンジ114と、シリンジ114内を往復動作可能なプランジャー115と、シリンジ114に接続されたピペットノズル116とを有する。また、ピペット111は、プランジャー115の往復運動によって、液体の吸引および排出を定量的に行うことができる。これによりピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりすることができる。また、ピペット111は、液体の吸引および排出を繰り返すことで、流路60内の液体を攪拌することができる。
ピペット移動部112は、ピペットチップ170内への液体の吸入、ピペットチップ170内からの液体の排出のために、ピペットノズル116を移動させる。ピペット移動部112は、例えば、ピペットノズル116をピペットノズル116の軸方向(例えば垂直方向)に自在に動かす。ピペット移動部112は、例えば、ソレノイドアクチュエーターおよびステッピングモーターを含む。
送液ポンプ駆動機構113は、プランジャー115を移動させて、外部の液体をピペットチップ170内に吸入させたり、ピペットチップ170内の液体を外部に排出させたりする。送液ポンプ駆動機構113は、ステッピングモーターなどのプランジャー115を往復運動させるための装置を含む。ステッピングモーターは、ピペット111の送液量や送液速度を管理できるため、検出チップ10の残液量を管理する観点から好ましい。
前述したように、送液部110は、凹部46より各種液体を吸引し、検出チップ10の流路60内に注入する。このとき、ピペットチップ170の先端が流路60内において流路60の底面と近接した状態で、シリンジ114に対するプランジャー115の往復動作を繰り返すことで、検出チップ10中の流路60内を液体が往復し、流路60内の液体が攪拌される。これにより、液体の濃度の均一化や、流路60内における反応(例えば、1次反応および2次反応)の促進などを実現することができる。
流路60内の液体は、再びピペット111で吸引され、図外の廃液タンクなどに排出される。これらの動作の繰り返しにより、各種液体による反応や洗浄などを実施し、流路60内の反応場に、蛍光物質で標識された被検出物質を配置することができる。
搬送部120は、検出チップ10を検出位置または送液位置に搬送するとともに、検出チップ10を保持する。ここで「検出位置」とは、光照射部140が検出チップ10に励起光αを照射し、それに伴い発生する蛍光δまたはプラズモン散乱光γを光検出部150が検出する位置である。また、「送液位置」とは、送液部110が検出チップ10の流路60内に液体を注入するか、または検出チップ10の流路60内の液体を除去する位置である。搬送部120は、チップホルダー121および搬送ステージ122を含む。
チップホルダー121は、搬送ステージ122に固定されており、検出チップ10を着脱可能に保持する。チップホルダー121の形状は、検出チップ10を保持することが可能であり、かつ励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げなければ特に限定されない。本実施の形態では、チップホルダー121の形状は、流路蓋40を挟み込んで検出チップ10を保持できるように構成されている。
搬送ステージ122は、チップホルダー121を一方向およびその逆方向(図1の紙面における左右方向)に移動させる。搬送ステージ122も、励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げない形状である。搬送ステージ122は、例えば、ステッピングモーターなどで駆動される。
位置情報取得部130は、固体の第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の位置に関する第1位置情報(以下、単に「第1位置情報」ともいう)を取得する。位置情報取得部130には、空気圧センサー131が含まれる。空気圧センサー131は、ピペットノズル116とシリンジ114との間に接続されている。空気圧センサー131の種類は、ピペットチップ170内の空気圧(圧力)を測定することができれば特に限定されない。空気圧センサー131の種類の例には、ブルドン管を用いた機械式のセンサーや、半導体などを用いた電子式のセンサーなどが含まれる。
本実施の形態では、第1位置情報は、ピペットチップ170の先端と第1基準部180aとの間隔を変えて、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の空気圧の変化を空気圧センサー131により測定することで取得される。より具体的には、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180aとを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、第1圧力の測定時よりもピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180aとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端位置を検出する。ここで「第1基準部」とは、固体に対するピペットチップ170の先端の基準位置となるものを意味する。第1基準部180aは、固体であり、かつその位置が高精度に特定されていれば特に限定されず、検出チップ10の一部であってもよいし、SPFS装置100の一部であってもよい。検出チップ10に含まれる第1基準部180aの例には、流路蓋40やシール50(図9A参照)、プリズム20(流路60の底面)などが含まれる。一方、SPFS装置100に含まれる第1基準部180aの例には、搬送ステージ122や、チップホルダー121、搬送部120において搬送ステージ122を配置する配置面(ピペットノズル116の下方に位置する部分)などであってもよい。第1位置情報を取得する操作において、ピペットチップ170の先端における気体の吸引または排出は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。また、第1圧力を測定するときに気体を排出した場合には、第2圧力を測定するときも気体を排出する。一方、第1圧力を測定するときに気体を吸引した場合には、第2圧力を測定するときも気体を吸引する。
また、位置情報取得部130は、液体の第2基準部180bに対するピペットチップ170の先端の位置に関する第2位置情報(以下、単に「第2位置情報」ともいう)も取得できる。第2位置情報は、ピペットチップ170の先端と第2基準部180bとの間隔を変えて、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の空気圧の変化を空気圧センサー131により測定することで取得される。より具体的には、まず、ピペットチップ170の先端と液体の第2基準部180bとを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第3圧力を測定する。そして、第3圧力の測定時よりもピペットチップ170の先端と液体の第2基準部180bとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第4圧力を測定する。最後に、第3圧力と第4圧力との差に基づいて、第2基準部180bに対するピペットチップ170の先端位置を検出する。ここで「第2基準部」とは、液体に対するピペットチップ170の先端の基準位置となるものを意味する。第2基準部180bは、液体であり、かつその位置が高精度に特定されていれば特に限定されない。第2基準部180bの例には、凹部46に貯留されている液体の液面、流路60内の液体の液面などが含まれる。第2位置情報を取得する操作において、ピペットチップ170の先端における気体の吸引または排出は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。
また、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸入または排出する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸入または排出する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)と異なることが好ましい。具体的には、位置情報取得部130が第1位置情報および第2位置情報を取得する場合に、ピペット111がピペットチップ170の先端から気体を吸引するときは、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸引する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸引する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)より低いことが好ましい。また、位置情報取得部130が第1位置情報および第2位置情報を取得する場合に、ピペット111がピペットチップ170の先端から気体を排出するときは、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から排出する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から排出する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)より高いことが好ましい。このように、第1位置情報を取得する操作における気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)の絶対値は、第2位置情報を取得する操作における気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)の絶対値よりも大きい。第3圧力および第4圧力の絶対値が第1圧力および第2圧力の絶対値より大きい場合には、空気圧の測定時に液面から液体が飛散してしまうため好ましくない。
光照射部140は、チップホルダー121に保持された検出チップ10の入射面21に向かって励起光αを照射する。蛍光δまたはプラズモン散乱光γの測定時には、光照射部140は、金属膜30に対する入射角がSPRを生じさせる角度となるように、金属膜30に対するP波のみを入射面21に向けて出射する。ここで「励起光」とは、蛍光物質を直接または間接的に励起させる光である。たとえば、励起光αは、プリズム20を介して金属膜30にSPRが生じる角度で照射されたときに、蛍光物質を励起させる局在場光を金属膜30の表面上に生じさせる光である。光照射部140は、光源ユニット141、角度調整機構142および光源制御部143を含む。
光源ユニット141は、コリメートされ、かつ波長および光量が一定の励起光αを、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が略円形となるように出射する。光源ユニット141は、例えば、励起光αの光源、ビーム整形光学系、APC機構および温度調整機構(いずれも不図示)を含む。
光源の種類は、特に限定されず、例えばレーザーダイオード(LD)である。光源の他の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
ビーム整形光学系は、例えば、コリメーターやバンドパスフィルター、直線偏光フィルター、半波長板、スリット、ズーム手段などを含む。ビーム整形光学系は、これらのすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。コリメーターは、光源から出射された励起光αをコリメートする。バンドパスフィルターは、光源から出射された励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。光源からの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているためである。直線偏光フィルターは、光源から出射された励起光αを完全な直線偏光の光にする。半波長板は、金属膜30にP波成分が入射するように励起光αの偏光方向を調整する。スリットおよびズーム手段は、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が所定サイズの円形となるように、励起光αのビーム径や輪郭形状などを調整する。APC機構は、光源の出力が一定となるように光源を制御する。より具体的には、APC機構は、励起光αから分岐させた光の光量を不図示のフォトダイオードなどで検出する。そして、APC機構は、回帰回路で投入エネルギーを制御することで、光源の出力を一定に制御する。
角度調整機構142は、金属膜30(プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22))に対する励起光αの入射角を調整する。角度調整機構142は、プリズム20を介して金属膜30の所定の位置に向けて所定の入射角で励起光αを照射するために、励起光αの光軸とチップホルダー121とを相対的に回転させる。
たとえば、角度調整機構142は、光源ユニット141を励起光αの光軸と直交する軸(図1の紙面に対して垂直な軸)を中心として回動させる。このとき、入射角を走査しても金属膜30上での照射スポットの位置がほとんど変化しないように、回転軸の位置を設定する。回転中心の位置を、入射角の走査範囲の両端における2つの励起光αの光軸の交点近傍(成膜面22上の照射位置と入射面21との間)に設定することで、照射位置のズレを極小化できる。
前述したように、金属膜30に対する励起光αの入射角のうち、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度が増強角である。励起光αの入射角を増強角またはその近傍の角度に設定することで、高強度の蛍光δを測定することが可能となる。検出チップ10のプリズム20の材料および形状、金属膜30の膜厚、流路60内の液体の屈折率などにより、励起光αの基本的な入射条件が決まるが、流路60内の蛍光物質の種類および量、プリズム20の形状誤差などにより、最適な入射条件はわずかに変動する。このため、測定ごとに最適な増強角を求めることが好ましい。
光源制御部143は、光源ユニット141に含まれる各種機器を制御して、光源ユニット141からの励起光αの出射を制御する。光源制御部143は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
光検出部150は、光照射部140が検出チップ10の金属膜30に励起光αを照射したときに、金属膜30の流路60側の面の近傍から放出される蛍光δの光量を検出する。また、必要に応じて、光検出部150は、金属膜30への励起光αの照射によって生じたプラズモン散乱光γも検出する。光検出部150は、受光ユニット151、位置切り替え機構152およびセンサー制御部153を含む。
受光ユニット151は、検出チップ10の金属膜30の表面に対する法線方向に配置される。受光ユニット151は、第1レンズ154、光学フィルター155、第2レンズ156および受光センサー157を含む。
第1レンズ154は、例えば、集光レンズであり、金属膜30上から出射される光を集光する。第2レンズ156は、例えば、結像レンズであり、第1レンズ154で集光された光を受光センサー157の受光面に結像させる。第1レンズ154および第2レンズ156の間の光路は、略平行になっている。
光学フィルター155は、第1レンズ154および第2レンズ156の間に配置されている。光学フィルター155は、蛍光成分のみを受光センサー157に導き、高いS/N比で蛍光δを検出するために、励起光成分(プラズモン散乱光γ)を除去する。光学フィルター155の例には、励起光反射フィルター、短波長カットフィルターおよびバンドパスフィルターが含まれる。光学フィルター155は、例えば、所定の光成分を反射する多層膜を含むフィルター、または所定の光成分を吸収する色ガラスフィルターである。
受光センサー157は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを検出する。受光センサー157は、微量の被検出物質からの微弱な蛍光δを検出することが可能な高い感度を有する。受光センサー157は、例えば、光電子増倍管(PMT)やアバランシェフォトダイオード(APD)などである。
位置切り替え機構152は、光学フィルター155の位置を、受光ユニット151における光路上または光路外に切り替える。具体的には、受光センサー157が蛍光δを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路上に配置し、受光センサー157がプラズモン散乱光γを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路外に配置する。
センサー制御部153は、受光センサー157の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー157の感度の管理、適切な出力値を得るための受光センサー157の感度の変更、などを制御する。センサー制御部153は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
制御部160は、送液ポンプ駆動機構113、搬送ステージ122、角度調整機構142、光源制御部143、位置切り替え機構152、およびセンサー制御部153を制御する。制御部160は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態1に係るピペットチップ170の先端の位置情報を検出する検出方法を含むSPFS装置100の被検出物質の検出動作について説明する。図4は、SPFS装置100の動作手順の一例を示すフローチャートである。図5Aは、第1位置情報を取得する工程(図4における工程S120)の内容を示すフローチャートであり、図5Bは、第2位置情報を取得する工程(図4における工程S130)の内容を示すフローチャートである。この例では、捕捉体として1次抗体が金属膜30上に固定化されている。また、蛍光標識に使用する捕捉体として、蛍光物質で標識された2次抗体を使用している。さらに、第1基準部180aは、流路60の底面とし、第2基準部180bは、凹部46に貯留されている液体の液面とした(図2B参照)。
まず、測定の準備をする(工程S110)。具体的には、検出チップ10を準備して、検出チップ10のセット位置においてチップホルダー121に検出チップ10を設置する。また、ピペットノズル116の先端部にピペットチップ170を装着する。
次いで、第1位置情報を取得する(工程S120)。まず、ピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S121)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S122)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S121)よりもピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S123)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。このとき、第1圧力と第2圧力との差が所定の閾値以上になるまで、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)側に移動させ、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する工程を繰り返す。そして、制御部160は、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、ピペットチップ170の先端が第1基準部180aに近接したと判定して、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の位置を検出する。すなわち、制御部160は、空気圧センサー131が空気圧を検出することで、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
なお、第1位置情報を取得する工程(工程S120)では、ピペットチップ170の先端から空気を連続してまたは間欠的にはき出しながら、かつピペットチップ170の先端を第1基準部180aに近づけながら空気圧センサー131によりピペットチップ170内の空気圧を測定してもよい。この場合、ピペットチップ170を移動する前の空気圧が第1圧力となる。また、ピペットチップ170の先端を第1基準部180aに近づけながら空気圧センサー131により測定したピペットチップ170内の空気圧が第2圧力となる。この場合であっても第1位置情報を高精度に取得できる。
なお、検出チップ10の金属膜30上に保湿剤が存在する場合は、1次抗体が適切に被検出物質を捕捉できるように、金属膜30上を洗浄して保湿剤を除去する必要がある。この場合は、金属膜30を洗浄した後に金属膜30上から洗浄液を除去する操作においてもピペットチップ170の位置精度が求められる。したがって、洗浄液を金属膜30上から除去する工程は、第1位置情報を取得した(工程S120)後であって、励起光αの入射角を決定する(工程S140)工程の前に実施する。
次いで、第2位置情報を取得する(工程S130)。まず、ピペットチップ170内の第3圧力を測定する(工程S131)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を凹部46に貯留された液体の液面(第2基準部180b)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第3圧力を測定する。
次いで、ピペットチップ170内の第4圧力を測定する(工程S132)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第3圧力を測定した工程(工程S131)よりもピペットチップ170の先端を凹部46に貯留された液体の液面(第2基準部180b)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第4圧力を測定する。
次いで、第3圧力と第4圧力との差を求める(工程S133)。具体的には、制御部160は、第3圧力(第4圧力)から第4圧力(第3圧力)を差し引くことで第3圧力と第4圧力との差を求める。そして、制御部160は、第3圧力と第4圧力との差が生じたことにより、第2基準部180bに対するピペットチップ170の先端の位置を検出する。すなわち、制御部160は、空気圧センサー131が圧力を検出することで、第2基準部180bに対するピペットチップ170の先端の第2位置情報を取得する。なお、この場合にも第3圧力と第4圧力との差が所定の閾値以上になるまで、ピペットチップ170の先端の移動と、第2圧力を測定する工程とを繰り返す。
なお、第2位置情報を取得する工程(工程S130)では、ピペットチップ170の先端から空気を連続してまたは間欠的にはき出しながら、かつピペットチップ170の先端を第2基準部180bに近づけながら空気圧センサー131によりピペットチップ170内の圧力を測定してもよい。この場合、ピペットチップ170を移動する前の圧力が第3圧力となる。また、ピペットチップ170の先端を第2基準部180bに近づけながら空気圧センサー131により測定したピペットチップ170内の圧力が第4圧力となる。この場合であっても第2位置情報を高精度に取得できる。
また、第1位置情報を取得する工程(工程S120)と、第2位置情報を取得する工程(工程S130)との順番は、これに限定されない。すなわち、第2位置情報を取得する工程(工程S130)を行った後に、第1位置情報を取得する工程(工程S120)を行ってもよい。また、金属膜30上の残液量を低減させるために、金属膜30上に送液する前に少なくとも第1位置情報を取得することが好ましい。また、ピペットチップ170の壁面に付着する液量を管理するために、送液する前に第2位置情報も取得することが、より好ましい。
次いで、励起光αの入射角を決定する(工程S140)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を検出位置に移動させる。そして、制御部160は、角度調整機構142を駆動して励起光αの入射角を走査しながら、センサー制御部153を駆動して受光センサー157によりプラズモン散乱光γを検出する。そして、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度を励起光αの入射角(増強角)とする。
次いで、検体中の被検出物質と1次抗体とを反応させる(1次反応;工程S150)。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検体が貯留されている容器をピペットチップ170の直下に移動させる。そして、ピペットチップ170の先端を検体が貯留されている容器に向かって移動させて、ピペットチップ170内に検体を吸入させる。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を送液位置に移動させる。そして、制御部160は、第1位置情報に基づいて、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に検体を注入する。検体中に被検出物質が存在する場合は、被検出物質の少なくとも一部は1次抗体に結合する。1次反応後、検体を流路60内から除去する。この場合、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。
なお、検体が貯留されている容器は、検出チップ10に配置してもよい。この場合、検出チップ10の流路蓋40には、当該容器を収容するための収容穴が形成される。
なお、検体および被検出物質の種類は、特に限定されない。検体の例には、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液などの体液およびその希釈液が含まれる。また、被検出物質の例には、核酸(DNAやRNAなど)、タンパク質(ポリペプチドやオリゴペプチドなど)、アミノ酸、糖質、脂質およびこれらの修飾分子が含まれる。
また、1次反応(工程S150)において、検体を流路60内で往復動作させてもよい。この場合、流路60内への検体を注入する工程と同様に、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170の先端の位置を固定した状態で、プランジャー115を往復動作させる。これにより、ピペットチップ170で検体の吸入および排出を繰り返すことで、流路60内で検体を往復させることができる。流路60内で検体を往復させた後、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。
そして、金属膜30上を緩衝液などの洗浄液で洗浄する。制御部160は、ピペットチップ170の先端を凹部46内の洗浄液に向かって移動させて、ピペットチップ170内に洗浄液を吸入させる。このとき、第2位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と洗浄液の表面との間の距離およびピペットチップ170の先端と凹部46の底面との間の距離も高精度に制御できる。したがって、ピペットチップ170内に洗浄液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、第2位置情報に基づいて、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に洗浄液を注入する。
次いで、流路60内から1次抗体に結合しなかった物質を含む洗浄液を除去する。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70に移動させる。そして、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近づけて、流路60から洗浄液を除去する。このとき、ピペットチップ170の先端を第1位置情報に基づいて、プリズム20(金属膜30)に近づけているため、流路60内に残留する液量を最小限とすることができる。洗浄液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、流路60内から検体を除去する工程におけるピペットチップ170の先端の位置と同じであることが好ましい。これにより、流路60内に残留する液量を一定にできる。
次いで、金属膜30上に捕捉されている被検出物質を蛍光物質で標識する(2次反応;工程S160)。具体的には、制御部160は、ピペットチップ170の先端を蛍光物質で標識された捕捉体を含む液体(標識液)が貯留された凹部46に向かって移動させて、ピペットチップ170内に標識液を吸入させる。このとき、第2位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と標識液の表面との間の距離およびピペットチップ170の先端と凹部46の底面との間の距離も高精度に検出できる。したがって、ピペットチップ170内に標識液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に標識液を注入する。流路60内では、抗原抗体反応によって、金属膜30上に捕捉されている被検出物質が蛍光物質で標識される。この後、流路60内の標識液は除去され、流路60内は洗浄液で洗浄される。流路60内の標識液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、前述した第1位置情報に基づいて位置決めされる。これにより、流路60内に残留する液量を最小に、かつ一定にすることができる。
なお、1次反応(工程S150)と2次反応(工程S160)との順番は、これに限定されない。たとえば、被検出物質を2次抗体に結合させた後に、これらの複合体を含む液体を金属膜30上に提供してもよい。また、金属膜30上に検体と標識液を同時に提供してもよい。
次いで、被検出物質を検出する(工程S170)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検出チップ10を検出位置に移動させる。そして、光源制御部143を駆動して励起光αを工程S120で決定した入射角(増強角)で金属膜30の所定の位置に照射させながら、センサー制御部153を駆動して金属膜30(金属膜30表面およびその近傍)上から放出される蛍光δの強度を検出するように受光センサー157を制御する。
なお、制御部160は、2次反応(工程S160)の前にブランク値を測定してもよい。この場合、増強角で励起光αを金属膜30に照射し、受光センサー157の検出値をブランク値とする。そして、被検出物質を検出する工程(工程S170)では、蛍光δの検出値からブランク値を引くことで、検体中の被検出物質の量を示す蛍光δの量を算出する。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係るSPFS装置100は、ピペットチップ170の先端の位置に関する第1位置情報に基づいてピペットチップ170を操作しているため、高精度にピペットチップ170の先端の位置を制御することができる。また、これにより、流路60内の残液量を一定にすることで、検出結果の精度を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るSPFS装置100では、第1基準部180aを流路60の底面とし、流路60の底面に対する操作が一番精度を要求されるため、後述の実施の形態2〜5よりも、ピペットチップ170の先端を高精度に制御することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2に係るSPFS装置は、第1基準部180aが実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図6Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図6Aに示されるように、実施の形態2における第1基準部180aは、検出チップ(収容チップ)10の天面である。ピペットチップ170の先端の第1位置情報の取得は、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180a(検出チップ10の天面)とを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、ピペットチップ170の先端と第1基準部180a(検出チップ10の天面)とを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態2に係る検出方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図6Bは、実施の形態2における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。
図6Bに示されるように、実施の形態2におけるピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する工程では、まず、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を検出チップ10の天面(第1基準部180a)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S221)。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S222)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S221)よりもピペットチップ170の先端を検出チップ10の天面(第1基準部180a)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S223)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。そして、制御部160は、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態2に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態3]
実施の形態3に係るSPFS装置は、第1基準部180aが実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図7Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図7Aに示されるように、実施の形態3における第1基準部180aは、検出チップを搬送する搬送ステージ122の一部である。ピペットチップ170の先端の第1位置情報の取得は、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180a(搬送ステージ122の一部)とを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、ピペットチップ170の先端と第1基準部180aとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態3に係る検出方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図7Bは、実施の形態3における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。
図7Bに示されるように、実施の形態3におけるピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する工程では、まず、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を搬送ステージ122(基準部180)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S321)。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S322)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S321)よりもピペットチップ170の先端を搬送ステージ122(基準部180)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S323)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。そして、制御部160は、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、基準部180に対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態3に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態4]
実施の形態4に係るSPFS装置は、第1基準部180aが実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図8Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図8Aに示されるように、実施の形態4における第1基準部180aは、検出チップを保持する検出チップ10を搬送する搬送ステージ122を配置する配置面650の一部である。ピペットチップ170の先端の第1位置情報の取得は、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180a(配置面650の一部)とを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、ピペットチップ170の先端と第1基準部180aとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態4に係る検出方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図8Bは、実施の形態4における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。
図8Bに示されるように、実施の形態4におけるピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する工程では、まず、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を配置面650の一部(基準部180)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S421)。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S422)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S421)よりもピペットチップ170の先端を配置面650の一部(基準部180)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S423)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。そして、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、基準部180に対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態4に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態5]
実施の形態5に係るSPFS装置は、第1基準部180aが実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図9Aは、実施の形態5に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図9Aに示されるように、実施の形態5における第1基準部180aは、検出チップ10のシール50である。実施の形態5に係る検出チップ10は、プリズム20、金属膜30、流路蓋40およびシール50を有する。シール50は、注入部70、貯留部80および4個の凹部46の全ての開口を塞いでいる。
ピペットチップ170の先端の第1位置情報の取得は、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180a(シール50の一部)とを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、ピペットチップ170の先端と第1基準部180aとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態5に係る検出方法を含むSPFS装置の検出動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100の検出動作と異なる工程を中心に説明する。
図9Bは、実施の形態5における第1位置情報を取得する工程の内容を示すフローチャートである。
図9Bに示されるように、実施の形態5におけるピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する工程では、まず、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端をシール50の一部(基準部180)の直上に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S521)。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S522)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S521)よりもピペットチップ170の先端をシール50の一部(基準部180)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続してはき出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S523)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。そして、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、基準部180に対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
(効果)
以上のように、実施の形態5に係るSPFS装置は、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の効果を有する。
なお、実施の形態1〜5に係るSPFS装置には、ピペットチップ170の先端が第1基準部180aに接触したときに、ピペットチップ170への衝撃を干渉するための干渉部材(例えば、ゴムなど)を配置してもよい。
[参考実験]
次いで、上記各実施の形態に係るSPFS装置について、ピペットチップ170の先端の位置を検出できることを確認するために、以下の実験を行った。本実験では、図1に示されるSPFS装置100における送液部110と同様に構成した実験装置を使用した。
(実験1)
実験1では、ピペットノズル116に装着されたピペットチップ170を固体の第1基準部180aに向けて移動させたときに、ピペットノズル116に接続された空気圧センサー131の出力値が変化するか否かについて調べた。
固体の第1基準部180aとして、ゲージブロック(株式会社ミツトヨ)を使用した。ピペットチップ170は、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製(容量300μL)を使用した。空気圧センサー131として、基板タイプの半導体圧力センサー(フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社)を使用した。ピペットチップ170の先端から排出される気体の流速(ピペットチップ170の先端から排出される気体の圧力に相当)は、8.3μL/secとした。
図10Aは、実験装置を説明するための模式図であり、図10Bは、実験1の工程の内容を示すフローチャートである。図11は、空気圧センサー131により空気圧が検出されたときの経過時間と、空気圧センサー131の出力値との関係を示す模式的なグラフである。
図10A、Bに示されるように、実験1では、まずピペットチップ170を装着した(工程S610)。具体的には、ピペットノズル116の軸がゲージブロック700の表面に対する法線に沿うように配置されたピペットノズル116にピペットチップ170を装着した。
次いで、ピペットチップ170の先端から気体を排出した(工程S620)。具体的には、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させることで、ピペットチップ170の先端から気体を排出した。このとき、空気圧センサー131でピペットチップ170内の空気圧をモニターした。
次いで、ピペットチップ170を移動させた(工程S630)。具体的には、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170をゲージブロック700に向かって移動させた。なお、このときもピペットチップ170の先端から気体をはき出しながら、空気圧センサー131でピペットチップ170内の空気圧をモニターした。
表1に、ピペットチップの移動距離(図10Aのd参照)と、空気圧センサー131の出力値との関係を示す。なお、実験1では、同じ操作を3回行った(試験1〜3)。
Figure 0006638721
表1および図11に示されるように、試験1〜3において、ゲージブロック700にピペットチップ170の先端を近づけていくと、空気圧センサー131の出力値が上昇した。これは、ピペットチップ170の先端とゲージブロック700が近接したため、ピペットチップ170の先端から気体が排出されにくくなったことによると考えられた。なお、図11において、空気圧が一定値を超えると急激に空気圧が低下している。これは、ピペットチップ170の先端からの気体の排出を停止したことによるものである。
(実験2)
次いで、実験1における空気圧センサー131の出力値の上昇が、ピペットチップ170の先端がゲージブロック700の表面(第1基準部180a)に近接したことによるものか否かについて調べた。
実験2では、ゲージブロック700におけるピペットチップ170の直下に20μLのインクを付着させた。その他の実験条件は、実験1と同様とした。
表2に、ピペットチップの移動距離(図10Aのd参照)と、空気圧センサー131の出力値、およびピペットチップ170の先端のインク付着の有無との関係を示す。なお、実験2では、同じ操作を3回行った(試験4〜6)。
Figure 0006638721
表2に示されるように、実験2の試験4〜6では、実験1(表1参照)と同様に、ピペットチップ170の移動距離が7.12mmで空気圧センサー131の出力値が大きく上昇した。また、ピペットチップ170の移動距離が7.12mmのときに、ピペットチップ170の先端にインクが付着したのを確認した。これらのことから、ピペットチップ170の先端にインクが付着する程度にピペットチップ170の先端とゲージブロック700とが近接した場合に、空気圧センサー131の出力値が上昇することがわかった。
(実験3)
実験3では、図2に示す検出チップ10の流路60の底面を第1基準部180aとして、ピペットノズル116に装着されたピペットチップ170を第1基準部180aに向けて移動させたときに、ピペットノズル116に接続された空気圧センサー131の出力値が変化するか否かについて調べた。その他の実験条件は、実験1と同様とした。
表3に、ピペットチップの移動距離(図10Aのd参照)と、空気圧センサー131の出力値との関係を示す。なお、実験3では、同じ操作を3回行った(試験7〜9)。
Figure 0006638721
表3に示されるように、実験3の試験7〜9では、空気圧センサー131の出力値が上昇した。これは、検出チップ10の注入口70内でもピペットチップ170の先端の位置を精度良く検出できることを示している。
(実験4)
実験4では、流路60の底面およびピペットチップ170の先端の間の距離と、流路60内に残留する液体の量との関係について調べた。
実験4では、まず、流路60内に所定量の液体を注入した。次いで、流路60の底面およびピペットチップ170の先端の間の距離を所定の距離として流路60内の液体を除去した場合に、流路60に残る液体の量を測定した。なお、流路60内の残液量は、液体を排出した後の検出チップ10の重量から、液体を入れる前のブランクの検出チップ10の重量を差し引くことで求めた。また、液体の比重は、1.0g/cmとした。図12に、流路60の底面およびピペットチップ170の先端の間の距離と、流路60内に残留する液体の量との関係を示す。
図12に示されるように、ピペットチップ170の先端が流路60の底面から離れるにつれて、流路60内の残液量が増えた。なお、本実験に用いた検出チップ10では、被検出物質を高い信頼性で測定する観点からは、流路60内の残液量が6.5μL以下であることが好ましい。
以上のように、第1基準部180aを流路60の底面に対する操作が一番精度を要求される流路60の底面とすることで、ピペットチップ170の先端の第1位置情報を高精度に検出することができた。また、第1基準部180aを流路60の底面に対する操作が一番精度を要求される流路60の底面とすることで、高精度にピペットチップ170の先端の位置を制御することができ、流路60内の残液量を一定にすることで、検出結果の精度を向上させることができることが示唆された。
本出願は、2015年2月20日出願の特願2015−031692に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明に係る検出方法および反応装置は、例えば被検出物質を高い信頼性で測定することができる。よって、非常に簡易な定量免疫測定システムの開発、普及および発展に寄与することも期待される。
10、10’ 検出チップ
20 プリズム
21 入射面
22 成膜面
23 出射面
30 金属膜
40 流路蓋
41 反応領域
42 試薬貯留領域
43 流路溝
44 第1貫通孔
45 第2貫通孔
46 凹部
60 流路
60’ ウェル
70 注入部
80 貯留部
100 SPFS装置
110 送液部
111 ピペット
112 ピペット移動部
113 送液ポンプ駆動機構
114 シリンジ
115 プランジャー
116 ピペットノズル
120 搬送部
121 チップホルダー
122 搬送ステージ
130 位置情報取得部
131 空気圧センサー
140 光照射部
141 光源ユニット
142 角度調整機構
143 光源制御部
150 光検出部
151 受光ユニット
152 位置切り替え機構
153 センサー制御部
154 第1レンズ
155 光学フィルター
156 第2レンズ
157 受光センサー
160 制御部
170 ピペットチップ
180a 第1基準部
180b 第2基準部
650 配置面
700 ゲージブロック
α 励起光
β 反射光
γ プラズモン散乱光
δ 蛍光

Claims (10)

  1. ピペットノズルに装着された、液体を吸引または排出するためのピペットチップの先端位置を検出する検出方法であって、
    前記ピペットチップの先端と固体の基準部とを離間させた状態で、前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の第1圧力を測定する第1工程と、
    記ピペットチップの先端と前記基準部とを前記第1工程よりも短い距離で離間させた状態で、前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の第2圧力を測定する第2工程と、
    前記第1工程および前記第2工程の後、前記第1工程で測定された前記第1圧力と前記第2工程で測定された前記第2圧力との差に基づいて、前記基準部に対する前記ピペットチップの先端位置を検出する第3工程と、を含む、
    検出方法。
  2. 前記基準部は、前記ピペットチップ内に吸入した液体を収容するための天面に開口を含む収容部を有する収容チップにおける前記収容部の底面である、請求項1に記載の検出方法。
  3. 前記基準部は、前記ピペットチップ内に吸入した液体を収容するための天面に開口を含む収容部と、前記開口を封止するシールとを有する収容チップにおける前記シールである、請求項1に記載の検出方法。
  4. 前記基準部は、前記ピペットチップ内に吸入した液体を収容するための天面に開口を含む収容部を有する収容チップにおける前記天面である、請求項1に記載の検出方法。
  5. 前記基準部は、前記ピペットチップ内に吸入した液体を収容するための収容部を有する収容チップを搬送するための搬送ステージである、請求項1に記載の検出方法。
  6. 前記基準部は、前記ピペットチップ内に吸入した液体を収容するための収容部を有する収容チップを搬送するための搬送ステージを設置する設置面である、請求項1に記載の検出方法。
  7. ピペットノズルに装着されたピペットチップと、液体を収容するための収容部を有する反応チップとを使用して、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させる反応装置であって、
    前記反応チップを保持するチップホルダーと、
    前記ピペットチップを着脱可能なピペットノズルを含むピペットと、
    前記ピペットノズルに接続された前記ピペットチップ内の空気圧を測定する空気圧センサーを含み、前記ピペットチップの先端の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記ピペットを移動させるピペット移動部と、を有し、
    前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が、前記ピペットチップの先端と固体の第1基準部との間隔を変えつつ離間させた状態で、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を吸引または排出したときの前記ピペットチップ内の空気圧の変化を前記空気圧センサーで測定することで、前記第1基準部に対する前記ピペットチップの先端の第1位置情報を取得し、
    前記ピペット移動部は、前記位置情報取得部が前記第1位置情報を取得した後に、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させるために、前記第1位置情報に基づいて前記ピペットを移動させる、
    反応装置。
  8. 前記位置情報取得部は、前記ピペット移動部が、前記ピペットチップの先端と前記収容部に収容された液体の第2基準部との間隔を変えつつ離間させた状態で、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を吸入または排出したときの前記ピペットチップ内の空気圧の変化を前記空気圧センサーで測定することで、前記第2基準部に対する前記ピペットチップの先端の第2位置情報をさらに取得し、
    前記ピペット移動部は、前記位置情報取得部が前記第1位置情報および前記第2位置情報を取得した後に、前記反応チップ内において2以上の物質を反応させるために、前記第1位置情報および前記第2位置情報に基づいて前記ピペットを移動させる、
    請求項7に記載の反応装置。
  9. 前記第1位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から吸入または排出する気体の圧力は、前記第2位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から吸入または排出する気体の圧力と異なる、請求項8に記載の反応装置。
  10. 前記位置情報取得部が前記第1位置情報および前記第2位置情報を取得する場合に、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を吸引するときは、前記第1位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から吸引する気体の圧力は、前記第2位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から吸引する気体の圧力より低く、
    前記位置情報取得部が前記第1位置情報および前記第2位置情報を取得する場合に、前記ピペットが前記ピペットチップの先端から気体を排出するときは、前記第1位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から排出する気体の圧力は、前記第2位置情報を取得する操作における前記ピペットチップの先端から排出する気体の圧力より高い、
    請求項9に記載の反応装置。
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