JP6636724B2 - 複合粒子の製造方法 - Google Patents
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また、無機粒子も各種プラスティック、ゴム等の補強材、着色材、ブロッキング防止材等として幅広く配合されている。
一方、各々の機能性向上のため、ポリオルガノシルセスキオキサンと無機粒子との複合粒子についても、その製造方法が提案されている。
例えば、酸化チタンや炭酸カルシウム等の無機粒子を水分散した系内に、オルガノトリアルコキシシランを添加してポリオルガノシルセスキオキサン被覆を形成させた複合粒子を得る方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、酸化鉄粒子等の無機粒子をポリオルガノシルセスキオキサン粒子に内包してなる複合粒子についても、その製法が開示されている(特許文献2参照)。
このものは無機粒子の疎水化には一定の効果があるものの、不定形状を有する複合粒子を合成することを目的としたものではない。
特許文献2のものは、無機顔料系粒子を内包させた球状シリコーン粒子の製造方法であるが、得られる粒子は球状粒子であるため、化粧料として使用する場合、すべり性が向上する反面、毛穴や皮溝部に集中し易いことから色むらの原因となり、また脱落し易いため持続性不足などの問題がある。特にUV遮蔽性や色調を目的として化粧料へ処方する場合、皮膚上で機能性粒子が容易に移動したり脱落したりすることは、その効果持続性において問題がある。
また、顔料の配合量はポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して0.01〜20重量部であるため、UV遮蔽性や色調調整範囲が狭く機能的にも満足のいくものではなかった。
無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンの複合粒子において、本発明で得られるような不定形状複合粒子は未だ発明されていない全く新しい機能性複合粒子である。
さらに、本発明によって得られる不定形状複合粒子の形状は、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆処理された複合粒子同士が化学的に結合して不定形状を形成しているため、従来の無機粒子単独では得られない色調安定性、化学安定性、経時安定性などの安定性が向上するばかりでなく、きしみ感が低減され触感が向上する。さらにまた、不定形状粒子は球状粒子と比べ接点が多くとれることから、皮丘部に残り易く肌面を均一にカバーすることができ、脱落しにくいことから持続性に優れる化粧料とすることができる。
本発明は不定形状の複合粒子を合成することを目的として鋭意検討を重ねた結果、無機粒子の添加量をポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対し15重量部以上とし、さらに反応液総重量に対する水溶性カチオン系ポリマーの添加率を0.02重量%以上とすることで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆された複合粒子同士が化学的に結合して不定形状を形成した複合粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の不定形状複合粒子は吸油量が高いことから、皮脂を多く吸収することができることになって、通常の球形状粒子などに比べ、化粧持続性に優れるとともに、塗布後の経時によるテカリ等を抑制することができる。
さらに、この複合粒子は無機粒子が高度に分散された状態でポリオルガノシルセスキオキサンと複合化されるため、化粧料への無機粒子単独配合に比べ、色調が安定しており色偏在が起こらない化学的安定性の非常に高い化粧料として有効な複合粒子を、工業的に有利な方法で効率よく製造することが出来る。
本発明の不定形状複合粒子は、オルガノトリアルコキシシランおよび/またはオルガノトリアルコキシシラン加水分解物を加水分解、脱水縮合させる工程において、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合する前までに反応系内に添加することにより得られる。
本発明の不定形状複合粒子は、平均粒子径が0.5μm〜20μmの不定形状粒子であり、シリコーンオイルを用いた吸油量(JIS−K5101)は100ml/100g以上である。
すなわち、水にオルガノトリアルコキシシランを添加して加水分解させた液に、必要があれば塩および/または水溶性高分子分散剤を添加した後、水溶性カチオン系ポリマー水溶液に無機粒子を分散させた無機粒子分散液を添加して、更にアルカリ性物質またはアルカリ性水溶液を添加してオルガノトリアルコキシシラン加水分解物を脱水縮合させることにより、不定形状複合粒子が形成される。
この水には、各種の酸、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を少量添加することもできる。
R1Si(OR2)3
で示される。
該一般式において、R1はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基、フェニル基、アミノ基、エポキシ基、あるいはビニル基を少なくとも1個有する1価の有機基であり、またR2はR1と同様の炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基である。
特に本発明の特徴が十分に発揮できるのは、無機粒子を2種以上配合して色調された複合顔料粒子や酸化チタンおよび/または酸化亜鉛をベースとした無機粒子で色調されたUV遮蔽性を兼ね備えた顔料粒子などのような多機能性複合粒子が合成できることである。
また無機粒子の粒度分布も重要であり、比較的シャープな粒度分布を有する無機粒子が好適に用いられる。
さらにまた、無機粒子の形状は、球状、針状、微粒子凝集体状等特に限定されるものではない。
上記無機粒子はイオン性不純物が少ない方がより好ましい。
無機粒子分散液の反応系内への添加方法については特に限定されるものではないが、短時間で投入する方が効率的である。
水溶性カチオン系ポリマーの添加量は、反応液総重量に対し0.02重量%以上とする。
水溶性カチオン系ポリマーおよび無機粒子の添加量が少ないと合成される粒子は球形状の複合粒子となり易く、また無機粒子が取り込まれず単独粒子が発生し易くなる。これは本発明者らが先に出願した特開2012−197380号公報に示した通りである。
得られた粒子は、不定形状を有する無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンの複合粒子である。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水275重量部を仕込み、反応温度を35℃とした後にメチルトリエトキシシシラン33重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリエトキシシラン加水分解液を得た。
これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液25重量部に平均1次粒子径15nm(ナノメートル)である酸化チタン粒子(テイカ製MT−100WP)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化チタン分散液を得た。
先に調製したメチルトリエトキシシラン加水分解液の液温を35℃として、酸化チタン分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して白色粉末を得た。得られた白色粉末の重量は17gであった。
メチルトリエトキシシランと酸化チタンの配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化チタンは40重量部である。
反応液総重量は343gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.25gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.07重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図1に示す写真図のような不定形状粒子であり、酸化チタン単独粒子や酸化チタン粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定で得られた平均粒子径は3μm程度であり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は230ml/100gであった。
また、得られた粒子を水分散させたところ、水相に分散する粒子は確認できなかったことから、酸化チタン微粒子はポリメチルシルセスキオキサンによって被覆され、さらにこれら複合粒子が凝集して図1に示すような2次粒子となっていることがわかる。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシランを23重量部添加して、メチルトリメトキシシラン加水分解液を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および黄色酸化鉄粒子(チタン工業製LL−100)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
次に、メチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、酸化鉄分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して黄色粉末を得た。得られた黄色粉末の重量は15gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し黄色酸化鉄は45重量部である。
反応液総重量は333gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図2に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は5μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は260ml/100gであった。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン11重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および黄色酸化鉄粒子(チタン工業製LL−100)を12.5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液との混合液の液温を30℃として、先に調製した酸化鉄粒子分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して黄色粉末を得た。得られた黄色粉末の重量は17gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄顔料粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化鉄粒子は231重量部である。
反応液総重量は329gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図3に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は3μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は280ml/100gであった。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシランを23重量部添加して、メチルトリメトキシシラン加水分解液を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および赤色酸化鉄粒子(チタン工業製R−516P)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
次に、メチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、酸化鉄分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して赤色粉末を得た。得られた赤色粉末の重量は15gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し赤色酸化鉄は45重量部である。
反応液総重量は333gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図4に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は5μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は270ml/100gであった。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン25重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液25重量部に水40重量部および酸化チタン粒子(テイカ製MT−100WP)を4.5重量部および赤色酸化鉄粒子(チタン工業製R−516P)を0.5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化チタン酸化鉄混合分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、先に調製した酸化チタン酸化鉄混合分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して薄紅色粉末を得た。得られた薄紅色粉末の重量は17gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化チタン酸化鉄粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化チタン酸化鉄焼結顔料粒子は41重量部である。
反応液総重量は350gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.25gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.07重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図5に示す写真図のような不定形状粒子であり、酸化チタンおよび酸化鉄単独粒子や酸化チタンおよび酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は4μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は240ml/100gであった。
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水210重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン23重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液18重量部に水40重量部および群青粒子(Sun Croma製ULTRAMARINE BLUE C43−1810)を9重量部投入し、超音波を1分間照射して群青粒子分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、先に調製した群青粒子分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して青色粉末を得た。得られた青色粉末の重量は20gであった。
メチルトリメトキシシランと群青粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し群青粒子は80重量部である。
反応液総重量は305gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.18gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.06重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図6に示す写真図のような不定形状粒子であり、群青単独粒子は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は6μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は190ml/100gであった。
群青粒子は酸により容易に脱色することが知られているため、得られた複合粒子および比較として群青粒子をそれぞれ1規定塩酸水溶液中に投入分散して、経時による色目の変化を確認した。群青粒子は20分程度で白色に変色したが、実施例6で得られた複合粒子は1週間経過しても殆ど色目に変化がなかった。
このことから、本発明で得られる複合粒子は化学的安定性に優れていることがわかる。
水溶性カチオン系ポリマーの添加量を5重量部とした以外は、実施例1と同条件で反応を実施した。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図7に示す写真図のように不定形状粒子と球状粒子の混合物であった。このように水溶性カチオン系ポリマーの添加量が適切でないと目的の不定形状複合粒子の合成は出来ない。
〔処方例1、比較例1:2ウェイケーキファンデーション〕
前記実施例2、4、6および赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、群青を用いて図8の表図に示す組成の2ウェイケーキファンデーションをそれぞれ処方した。
これらを処方例1、比較例1とする。
これら2ウェイケーキファンデーションを下記の製法によりそれぞれ製造し、該製造された各ファンデーションの化粧仕上がり感、使用性、持続性について図9の表図に示す評価方法により評価し、その結果を図10の表図に示す。
図8の表図に示される粉体成分(1)〜(11)を混合粉砕して、これをヘンシェルミキサーに移す。別の容器に油相成分(12)〜(16)を混合する。ヘンシェルミキサーを撹拌しながら油相成分を加えて均一になるよう撹拌混合し、その後アトマイザーにて粉砕した。これをアルミ皿にプレス成型して2ウェイケーキファンデーションの製品を得た。
これら得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)が通常の使用方法にて用い、化粧仕上がりを専門評価者により、
5:非常に自然な仕上がり
4:自然な仕上がり
3:普通
2:やや仕上がり感が悪い
1:仕上がり感が悪い
の5段階で評価してもらい、その平均点を評価結果として図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
前記得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)により平滑感、きしみ、ざらつきなどの使用性を同様にして5段階で評価してもらい、その平均点を評価点とし、図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
前記得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)により化粧持続性をファンデーション塗布後3時間後に同様にして5段階で評価してもらい、その平均点を評価点とし、図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
図10に示す表図から明らかなように、本発明を実施して得られた不定形状複合粒子を用いて製造した2ウェイケーキファンデーション(処方1)は、塗布後の仕上がり感、使用性、持続性ともに優れたファンデーションであった。更に処方例1のファンデーションは、仕上がり感が自然であるだけでなく、立体感を感じさせ、陰影をはっきりさせ、小顔になるとのコメントも寄せられた。
これに対し、比較例1で得られた2ウェイケーキファンデーションは、仕上がり感、使用性、持続性ともに処方例1のファンデーションより劣っていた。
以上の結果、本発明の方法で得た不定形状複合粒子を用いて製造した2ウェイケーキファンデーションは、仕上がり感、使用性、持続性ともに優れた2ウェイケーキファンデーションであることが確認された。
Claims (1)
- オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の水分散液と、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、無機粒子が、ポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して15〜900重量部であり、反応液総重量に対する水溶性カチオン系ポリマーの添加量が0.02重量%以上とした状態で、前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合反応する前までに反応系内に添加して前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の脱水縮合反応を行うことで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆され、これら複合粒子同士が化学的に結合して吸油量が100ml/100g以上の2次粒子を形成させることを特徴とする複合粒子の製造方法。
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