JP2017002122A - 不定形状複合粒子、その製造方法、該粒子を配合した化粧料 - Google Patents

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【課題】無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンで構成される不定形状複合粒子の製造方法を提供することにある。【解決手段】オルガノトリアルコキシシラン加水分解の水分散液と、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合反応する前までに反応系内に添加して前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の脱水縮合反応を行うことで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆され、これら複合粒子同士が化学的に結合して吸油量が100ml/100g以上の2次粒子を形成させる。【選択図】図1

Description

本発明は、無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンで構成される不定形状複合粒子、その製造方法および該複合粒子を配合した化粧料に関するものである。
ポリオルガノシルセスキオキサン粒子は、各種プラスティック、ゴム等の耐磨耗性、滑り性、光拡散性、ブロッキング防止性等の目的として幅広く利用されている。特に粒子形状が球状で平均粒子径が1μm(マイクロメートル)〜10μmのものが一般的に用いられている。
また、無機粒子も各種プラスティック、ゴム等の補強材、着色材、ブロッキング防止材等として幅広く配合されている。
一方、各々の機能性向上のため、ポリオルガノシルセスキオキサンと無機粒子との複合粒子についても、その製造方法が提案されている。
例えば、酸化チタンや炭酸カルシウム等の無機粒子を水分散した系内に、オルガノトリアルコキシシランを添加してポリオルガノシルセスキオキサン被覆を形成させた複合粒子を得る方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、酸化鉄粒子等の無機粒子をポリオルガノシルセスキオキサン粒子に内包してなる複合粒子についても、その製法が開示されている(特許文献2参照)。
特開平6−285363号公報 特開2004−67763号公報
特許文献1のものは無機粒子の疎水化を目的としており、無機粒子表面をポリオルガノシルセスキオキサンで薄く被覆することで課題を達成している。
このものは無機粒子の疎水化には一定の効果があるものの、不定形状を有する複合粒子を合成することを目的としたものではない。
特許文献2のものは、無機顔料系粒子を内包させた球状シリコーン粒子の製造方法であるが、得られる粒子は球状粒子であるため、化粧料として使用する場合すべり性が向上する反面、毛穴や皮溝部に集中し易いことから色むらの原因となり、また脱落し易いため持続性不足などの問題がある。特にUV遮蔽性や色調を目的として化粧料へ処方する場合、皮膚上で機能性粒子が容易に移動したり脱落したりすることは、その効果持続性において問題がある。
また、顔料の配合量はポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して0.01〜20重量部であるため、UV遮蔽性や色調調整範囲が狭く機能的にも満足のいくものではなかった。
無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンの複合粒子において、本発明で得られるような不定形状複合粒子は未だ発明されていない全く新しい機能性複合粒子である。
本発明の目的は、これら問題を解決した無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンで構成される不定形状複合粒子の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明によって得られる不定形状複合粒子の形状は、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆処理された複合粒子同士が化学的に結合して不定形状を形成しているため、従来の無機粒子単独では得られない色調安定性、化学安定性、経時安定性などの安定性が向上するばかりでなく、きしみ感が低減され触感が向上する。さらにまた、不定形状粒子は球状粒子と比べ接点が多くとれることから、皮丘部に残り易く肌面を均一にカバーすることができ、脱落しにくいことから持続性に優れる化粧料とすることができる。
本発明者らは、先に出願した特開2012−197380号公報において、水溶性カチオン系ポリマーを必須添加物とした無機粒子内包型ポリオルガノシルセスキオキサン粒子の製造方法について発明しているが、この合成条件は無機粒子を内包した球状複合粒子を合成することを目的としたものであり、無機粒子の添加量はポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対し最大で15重量部であり、さらに水溶性カチオン系ポリマーの添加量も反応液総重量に対し0.02重量部未満とすることで球状複合粒子の合成を可能としている。
本発明は不定形状の複合粒子を合成することを目的として鋭意検討を重ねた結果、無機粒子の添加量をポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対し15重量部以上とし、さらに反応液総重量に対する水溶性カチオン系ポリマーの添加率を0.02重量%以上とすることで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆された複合粒子同士が化学的に結合して不定形状を形成した不定形状複合粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
まず請求項1の発明は、無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンからなる不定形状複合粒子であって、吸油量が100ml/100g以上であることを特徴とする不定形状複合粒子である。
請求項2の発明は、オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の水分散液と、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合反応する前までに反応系内に添加して前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の脱水縮合反応を行うことで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆され、これら複合粒子同士が化学的に結合して吸油量が100ml/100g以上の2次粒子を形成させることを特徴とする不定形状複合粒子の製造方法である。
請求項3の発明は、不定形状複合粒子に含有される無機粒子は、ポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して15〜900重量部であり、反応液総重量に対する水溶性カチオン系ポリマーの添加量が0.02重量%以上であることを特徴とする請求項2記載の不定形状複合粒子の製造方法である。
請求項4の発明は、請求項1記載の不定形状複合粒子を配合した化粧料である。
本発明によれば、得られる粒子は無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆された複合粒子同士が化学的に結合して2次粒子を形成した不定形状の複合粒子であり、その吸油量は100ml/100g以上となる。
本発明の不定形状複合粒子は吸油量が高いことから、皮脂を多く吸収することができることになって、通常の球形状粒子などに比べ、化粧持続性に優れるとともに、塗布後の経時によるテカリ等を抑制することができる。
さらに、この複合粒子は無機粒子が高度に分散された状態でポリオルガノシルセスキオキサンと複合化されるため、化粧料への無機粒子単独配合に比べ、色調が安定しており色偏在が起こらない化学的安定性の非常に高い化粧料として有効な複合粒子を、工業的に有利な方法で効率よく製造することが出来る。
実施例1で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 実施例2で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 実施例3で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 実施例4で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 実施例5で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 実施例6で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 比較例1で得られた粒子の電子顕微鏡写真図である。 2ウェイケーキファンデーション処方の処方例と比較処方例を示す表図である。 使用性テストにおける化粧仕上がり感の評価点と判定符号を示す表図である。 2ウェイケーキファンデーション処方例と比較処方例の評価結果を示す表図である。
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明の不定形状複合粒子は、オルガノトリアルコキシシランおよび/またはオルガノトリアルコキシシラン加水分解物を加水分解、脱水縮合させる工程において、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合する前までに反応系内に添加することにより得られる。
本発明の不定形状複合粒子は、平均粒子径が0.5μm〜20μmの不定形状粒子であり、シリコーンオイルを用いた吸油量(JIS−K5101)は100ml/100g以上である。
本発明における製造方法としては、以下に示す方法がより好ましい。
すなわち、水にオルガノトリアルコキシシランを添加して加水分解させた液に、必要があれば塩および/または水溶性高分子分散剤を添加した後、水溶性カチオン系ポリマー水溶液に無機粒子を分散させた無機粒子分散液を添加して、更にアルカリ性物質またはアルカリ性水溶液を添加してオルガノトリアルコキシシラン加水分解物を脱水縮合させることにより、不定形状複合粒子が形成される。
オルガノトリアルコキシシランを加水分解させる水の電気伝導度は5μS/cm(マイクロジーメンス/センチメートル)以下が好ましい。
この水には、各種の酸、界面活性剤、水溶性有機溶剤等を少量添加することもできる。
本発明で使用されるオルガノトリアルコキシシランは、一般式
Si(OR
で示される。
該一般式において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基、フェニル基、アミノ基、エポキシ基、あるいはビニル基を少なくとも1個有する1価の有機基であり、またRはRと同様の炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基である。
さらに具体的には、オルガノトリアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−i−ブトキシシラン、メチルトリ−s−ブトキシシラン、メチルトリ−t−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、s−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが例示される。
これらのオルガノトリアルコキシシランは単独、あるいは二種以上の混合物で用いても良いが、これらオルガノトリアルコキシシランのうち、入手が容易なメチルトリメトキシシランが好適に用いられる。
オルガノトリアルコキシシランの添加量は、配合する無機粒子の添加量にもよるが、水100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。1重量部未満では製造効率が悪くなり、20重量部より多くなると、2次粒子の平均粒子径が大きくなりすぎる。
反応液中の粒子濃度としては、2重量%〜10重量%が好ましい。粒子濃度が2重量%より低いと生産効率が悪くなり、10重量%より多いと2次粒子の平均粒子径が大きくなりすぎる。
本発明で用いられる無機粒子は具体的には、酸化チタン、酸化アルミニウム、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化亜鉛、複合金属酸化物などの金属酸化物類、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩類、硫酸バリウム等の金属硫酸塩類、群青などの硫黄を含む金属ケイ酸塩類、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどの無機化合物などの無機粒子からなり、これら1種または2種以上を混合して使用しても良い。
特に本発明の特徴が十分に発揮できるのは、無機粒子を2種以上配合して色調された複合顔料粒子や酸化チタンおよび/または酸化亜鉛をベースとした無機粒子で色調されたUV遮蔽性を兼ね備えた顔料粒子などのような多機能性複合粒子が合成できることである。
無機粒子は一般的な製造方法で得られるものでよく、その平均粒子径は0.01〜1μmが好適である。平均粒子径が1μmを超えると合成時に無機粒子が沈降し易いため、良好な複合粒子とすることが難しい。
また無機粒子の粒度分布も重要であり、比較的シャープな粒度分布を有する無機粒子が好適に用いられる。
さらにまた、無機粒子の形状は、球状、針状、微粒子凝集体状等特に限定されるものではない。
上記無機粒子はイオン性不純物が少ない方がより好ましい。
無機粒子の添加量は、ポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して15〜900重量部が好ましく、15重量部未満では無機粒子内包による効果が低下する。また、900重量部より多いと目的とする不定形状粒子が得られ難くなる。
本発明に用いる水溶性カチオン系ポリマーは、分子量が1000〜500000であることが好ましい。水溶性カチオン系ポリマーの例としては、ポリジアリルジアルキルアンモニウム塩、ポリジアミノジメチルアンモニウム塩、ポリビニルピリジン4級塩等の高分子4級アミン化合物、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン等が挙げられる。この中でもポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。
水溶性カチオン系ポリマーは予め水に溶解し、これに無機粒子を添加して分散させる方法がよい。また無機粒子を添加した分散液はさらに超音波分散させる事が好ましい。
無機粒子分散液の反応系内への添加方法については特に限定されるものではないが、短時間で投入する方が効率的である。
水溶性カチオン系ポリマーの添加量は、反応液総重量に対し0.02重量%以上とする。
水溶性カチオン系ポリマーおよび無機粒子の添加量が少ないと合成される粒子は球形状の複合粒子となり易く、また無機粒子が取り込まれず単独粒子が発生し易くなる。これは本発明者らが先に出願した特開2012−197380号公報に示した通りである。
アルカリ性物質とは、一般に周期律表Ia属、IIa属の金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩または有機窒素化合物、アンモニアなどが挙げられ、アルカリ性水溶液とは前記したアルカリ性物質の水溶液であるが、反応後除去しやすいことから、特にアンモニア水が好ましい。これらアルカリ性物質および/またはその水溶液は単独でも、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。また、該アルカリ性水溶液に水溶性有機溶剤、界面活性剤などが含まれていても使用することが出来る。
アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液の添加量は、主成分化合物の脱水縮合反応時の反応液のpHが8.0〜11の範囲となるように添加することが望ましく、pHが8.0未満では脱水縮合反応の進行が遅く、pHが11を超えると脱水縮合反応が早すぎて内包されない無機粒子が発生し易い。
アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液を添加することで主成分化合物の加水分解物を脱水縮合させるときの反応液温度としては、10〜60℃が好ましい。
アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液の添加方法は、反応液撹拌下で、速やかに添加することが望ましい。また、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液を添加する際の反応液の撹拌は特に限定されない。
アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液を添加した後は、撹拌を止めて静置下で1時間以上熟成させる。
本発明を実施するにあたり、主成分化合物である前述したオルガノトリアルコキシシランに、副成分化合物としてジオルガノジアルコキシシラン、トリオルガノモノアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、オルガノハロシランから選択される少なくとも1種類を副成分化合物として添加してもよい。
ジオルガノジアルコキシしランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−i−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−i−ブトキシシラン、ジメチルジ−s−ブトキシシラン、ジメチルジ−t−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−i−ブチルジメトキシシラン、ジ−s−ブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ−N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメトキシシラン、ジ−γ−グリシドキシプロピルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどが例示される。
トリオルガノモノアルコキシシランとしては、トリメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシシラン、トリメチルモノ−n−プロポキシシラン、トリメチルモノ−i−プロポキシシラン、トリメチルモノ−n−ブトキシシラン、トリメチルモノ−i−ブトキシシラン、トリメチルモノ−s−ブトキシシラン、トリメチルモノ−t−ブトキシシラン、トリエチルモノメトキシシラン、トリ−n−プロピルモノメトキシシラン、トリ−i−プロピルモノメトキシシラン、トリ−n−ブチルモノメトキシシラン、トリ−i−ブチルモノメトキシシラン、トリ−s−ブチルモノメトキシシラン、トリ−t−ブチルモノメトキシシラン、トリ−N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルモノメトキシシラン、トリ−γ−グリシドキシプロピルモノメトキシシラン、トリビニルモノメトキシシラン、トリフェニルモノメトキシシランなどが例示される。
テトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ブトキシシラン、テトラ−s−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキシシランなどが例示される。
オルガノハロシランとしては、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、トリメチルモノクロルシラン、エチルトリクロルシラン、ジエチルジクロルシラン、トリエチルモノクロルシランなどが例示される。
このようにして合成した粒子は、その後、ろ過分離・水洗浄あるいは有機溶剤洗浄をした後、乾燥し、場合によっては解砕して微粒子を得る。
得られた粒子は、不定形状を有する無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンの複合粒子である。
また本発明では、不定形状複合粒子を化粧料に配合するものであり、この場合に、必要に応じ、シリコーン処理、フッ素処理、脂肪酸、金属石鹸、脂肪酸エステル、アミノ酸系誘導体、レシチン等により表面被覆処理を行った後、配合しても良く、更にはこれらの複合処理を行なった後、配合してもよい。
より詳しくは、シリコーン処理としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の各種のシリコーンオイルによる処理や、メチルトリアルキルシラン、エチルトリアルキルシラン、ヘキシルトリアルキルシラン、オクチルトリアルキルシラン等の各種のアルキルシランによる処理が例示され、フッ素処理としては、パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩や、トリフルオロメチルエチルトリアルキルシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリアルキルシラン、トリデカフルオロオクチルトリアルキルシラン等の各種フルオロアルキルシランによる処理が例示され、脂肪酸処理としては、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の各種脂肪酸による処理が例示され、金属石鹸処理としては、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸アルミニウム、ミリスチン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ベヘン酸亜鉛、ベヘン酸アルミニウム、ベヘン酸カルシウム等の金属石鹸処理が例示され、脂肪酸エステル処理としては、デキストリン脂肪酸エステル、コレステロール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル処理が例示され、アミノ酸誘導体処理としては、ラウロイルリシン、ステアロイルグルタミン酸、ミリストイルグルタミン酸、ラウロイルグルタミン酸等のアミノ酸誘導体処理が例示され、また、レシチンによる処理等が例示される。
本発明の化粧料には、必要に応じて通常化粧料に配合される成分を適宜配合することができる。例えば、ワセリン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形油分、スクワラン、流動パラフィン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、シリコーン油、オリーブ油、アボガド油、ミンク油等の流動油分、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤、水溶性および油溶性ポリマー、界面活性剤、多価アルコール、糖類、シリコーン、金属石鹸、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、ポリマー、無機顔料、有機顔料等の各種表面処理粉体、タール色素、天然色素等の各種色素、エタノール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、PH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、水等を本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。
また本発明の化粧料は、その剤形や製品形態が特に限定されるものではなく、油中水型、水中油型、水分散型、プレス状、固形等、パウダーなどの剤形とすることができ、また製品形態としては、洗顔フォーム・クリーム、クレンジング、マッサージクリーム、パック、化粧水、乳液、クリーム、美容液、化粧下地、日焼け止め等の皮膚用化粧料、ファンデーション、水白粉、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ、コンシーラー、口紅、リップクリーム等の仕上げ用化粧料、ヘアミスト、シャンプー、リンス、トリートメント、ヘアトニック、ヘアクリーム、ポマード、チック等の液体整髪料、シャンプー、リンス、トリートメント、セットローション、ヘアスプレー、染毛料等の頭髪用化粧料、パウダースプレー、ロールオン等の制汗剤などを例示することができる。この中でも、ファンデーション、フェースパウダーなど固形状製品等が本発明の効果が発揮されやすい化粧料である。
以下に、本発明の具体的な実施例について比較例と共に記載するが、本発明はこれらの記載に限定されないことはいうまでもない。
<実施例1>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水275重量部を仕込み、反応温度を35℃とした後にメチルトリエトキシシシラン33重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリエトキシシラン加水分解液を得た。
これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液25重量部に平均1次粒子径15nm(ナノメートル)である酸化チタン粒子(テイカ製MT−100WP)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化チタン分散液を得た。
先に調製したメチルトリエトキシシラン加水分解液の液温を35℃として、酸化チタン分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して白色粉末を得た。得られた白色粉末の重量は17gであった。
メチルトリエトキシシランと酸化チタンの配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化チタンは40重量部である。
反応液総重量は343gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.25gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.07重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図1に示す写真図のような不定形状粒子であり、酸化チタン単独粒子や酸化チタン粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定で得られた平均粒子径は3μm程度であり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は230ml/100gであった。
また、得られた粒子を水分散させたところ、水相に分散する粒子は確認できなかったことから、酸化チタン微粒子はポリメチルシルセスキオキサンによって被覆され、さらにこれら複合粒子が凝集して図1に示すような2次粒子となっていることがわかる。
<実施例2>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシランを23重量部添加して、メチルトリメトキシシラン加水分解液を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および黄色酸化鉄粒子(チタン工業製LL−100)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
次に、メチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、酸化鉄分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して黄色粉末を得た。得られた黄色粉末の重量は15gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し黄色酸化鉄は45重量部である。
反応液総重量は333gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図2に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は5μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は260ml/100gであった。
<実施例3>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン11重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および黄色酸化鉄粒子(チタン工業製LL−100)を12.5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液との混合液の液温を30℃として、先に調製した酸化鉄粒子分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して黄色粉末を得た。得られた黄色粉末の重量は17gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄顔料粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化鉄粒子は231重量部である。
反応液総重量は329gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。

得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図3に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は3μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は280ml/100gであった。
<実施例4>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシランを23重量部添加して、メチルトリメトキシシラン加水分解液を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液10重量部に水40重量部および赤色酸化鉄粒子(チタン工業製R−516P)を5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化鉄分散液を得た。
次に、メチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、酸化鉄分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して赤色粉末を得た。得られた赤色粉末の重量は15gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化鉄の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し赤色酸化鉄は45重量部である。
反応液総重量は333gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.1gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.03重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図4に示す写真図のように不定形状粒子であり、酸化鉄単独粒子や酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は5μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は270ml/100gであった。
<実施例5>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水250重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン25重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液25重量部に水40重量部および酸化チタン粒子(テイカ製MT−100WP)を4.5重量部および赤色酸化鉄粒子(チタン工業製R−516P)を0.5重量部投入し、超音波を1分間照射して酸化チタン酸化鉄混合分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、先に調製した酸化チタン酸化鉄混合分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して薄紅色粉末を得た。得られた薄紅色粉末の重量は17gであった。
メチルトリメトキシシランと酸化チタン酸化鉄粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し酸化チタン酸化鉄焼結顔料粒子は41重量部である。
反応液総重量は350gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.25gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.07重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図5に示す写真図のような不定形状粒子であり、酸化チタンおよび酸化鉄単独粒子や酸化チタンおよび酸化鉄粒子凝集物は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は4μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は240ml/100gであった。
<実施例6>
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器に電気伝導度が0.5μS/cmの水210重量部を仕込み、反応温度を30℃とした後にメチルトリメトキシシラン23重量部を3分間で添加して1時間撹拌し、メチルトリメトキシシラン加水分解物を得た。これとは別に1重量%のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量:200,000〜350,000)水溶液18重量部に水40重量部および群青粒子(Sun Croma製ULTRAMARINE BLUE C43−1810)を9重量部投入し、超音波を1分間照射して群青粒子分散液を得た。
先に調製したメチルトリメトキシシラン加水分解液の液温を30℃として、先に調製した群青粒子分散液を添加した後に、2重量%のアンモニア水5重量部を速やかに添加して、1分後に撹拌を停止した。
静置下で3時間熟成した後、ろ過、乾燥して青色粉末を得た。得られた青色粉末の重量は20gであった。
メチルトリメトキシシランと群青粒子の配合比率から、ポリメチルシルセスキオキサン100重量部に対し群青粒子は80重量部である。
反応液総重量は305gであり、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドの添加量は0.18gであることから、反応液総重量に対するポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド添加率は0.06重量%であった。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図6に示す写真図のような不定形状粒子であり、群青単独粒子は殆ど確認できなかった。
粒度分布測定から得られた平均粒子径は6μmであり、シリコーンオイル(東レダウコーニング製シリコーンオイルSH−200)を用いた吸油量(JIS−K5101)は190ml/100gであった。
群青粒子は酸により容易に脱色することが知られているため、得られた複合粒子および比較として群青粒子をそれぞれ1規定塩酸水溶液中に投入分散して、経時による色目の変化を確認した。群青粒子は20分程度で白色に変色したが、実施例6で得られた複合粒子は1週間経過しても殆ど色目に変化がなかった。
このことから、本発明で得られる複合粒子は化学的安定性に優れていることがわかる。
<比較例1>
水溶性カチオン系ポリマーの添加量を5重量部とした以外は、実施例1と同条件で反応を実施した。
得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図7に示す写真図のように不定形状粒子と球状粒子の混合物であった。このように水溶性カチオン系ポリマーの添加量が適切でないと目的の不定形状複合粒子の合成は出来ない。
<化粧料として2ウェイケーキファンデーションの処方>
〔処方例1、比較例1:2ウェイケーキファンデーション〕
前記実施例2、4、6および赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、群青を用いて図8の表図に示す組成の2ウェイケーキファンデーションをそれぞれ処方した。
これらを処方例1、比較例1とする。
これら2ウェイケーキファンデーションを下記の製法によりそれぞれ製造し、該製造された各ファンデーションの化粧仕上がり感、使用性、持続性について図9の表図に示す評価方法により評価し、その結果を図10の表図に示す。
〔2ウェイケーキファンデーションの製法〕
図8の表図に示される粉体成分(1)〜(11)を混合粉砕して、これをヘンシェルミキサーに移す。別の容器に油相成分(12)〜(16)を混合する。ヘンシェルミキサーを撹拌しながら油相成分を加えて均一になるよう撹拌混合し、その後アトマイザーにて粉砕した。これをアルミ皿にプレス成型して2ウェイケーキファンデーションの製品を得た。
〔2ウェイケーキファンデーションの化粧仕上がりの評価方法〕
これら得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)が通常の使用方法にて用い、化粧仕上がりを専門評価者により、
5:非常に自然な仕上がり
4:自然な仕上がり
3:普通
2:やや仕上がり感が悪い
1:仕上がり感が悪い
の5段階で評価してもらい、その平均点を評価結果として図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
〔2ウェイケーキファンデーションの使用性の評価方法〕
前記得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)により平滑感、きしみ、ざらつきなどの使用性を同様にして5段階で評価してもらい、その平均点を評価点とし、図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
〔2ウェイケーキファンデーションの持続性の評価方法〕
前記得られた2ウェイケーキファンデーションを女性パネラー(10名)により化粧持続性をファンデーション塗布後3時間後に同様にして5段階で評価してもらい、その平均点を評価点とし、図9に示す判定符号を図10の表図に示した。
〔2ウェイケーキファンデーションの評価結果〕
図10に示す表図から明らかなように、本発明を実施して得られた不定形状複合粒子を用いて製造した2ウェイケーキファンデーション(処方1)は、塗布後の仕上がり感、使用性、持続性ともに優れたファンデーションであった。更に処方例1のファンデーションは、仕上がり感が自然であるだけでなく、立体感を感じさせ、陰影をはっきりさせ、小顔になるとのコメントも寄せられた。
これに対し、比較例1で得られた2ウェイケーキファンデーションは、仕上がり感、使用性、持続性ともに処方例1のファンデーションより劣っていた。
以上の結果、本発明の方法で得た不定形状複合粒子を用いて製造した2ウェイケーキファンデーションは、仕上がり感、使用性、持続性ともに優れた2ウェイケーキファンデーションであることが確認された。
本発明による不定形状複合粒子は、化学的安定性、色調安定性に優れ、複数の無機粒子の処方配合による複合化にも対応できる機能性粒子であり、化粧料への処方による持続性向上、触感向上などに優れた効果を示す。また各種プラスティック、各種ゴム等の添加材としても利用される。

Claims (4)

  1. 無機粒子とポリオルガノシルセスキオキサンからなる不定形状複合粒子であって、吸油量が100ml/100g以上であることを特徴とする不定形状複合粒子。
  2. オルガノトリアルコキシシラン加水分解の水分散液と、分散された無機粒子と、水溶性カチオン系ポリマーと、アルカリ性物質またはアルカリ性水溶液とを、前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物が脱水縮合反応する前までに反応系内に添加して前記オルガノトリアルコキシシラン加水分解物の脱水縮合反応を行うことで、無機粒子がポリオルガノシルセスキオキサンで被覆され、これら複合粒子同士が化学的に結合して吸油量が100ml/100g以上の2次粒子を形成させることを特徴とする不定形状複合粒子の製造方法。
  3. 不定形状複合粒子に含有される無機粒子は、ポリオルガノシルセスキオキサン100重量部に対して15〜900重量部であり、反応液総重量に対する水溶性カチオン系ポリマーの添加量が0.02重量%以上であることを特徴とする請求項2記載の不定形状複合粒子の製造方法。
  4. 請求項1記載の不定形状複合粒子を配合した化粧料。
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