JP6636484B2 - 走行制御装置、走行制御方法およびプログラム - Google Patents

走行制御装置、走行制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、他の車両の挙動に応じて自車両の走行を制御する走行制御装置、走行制御方法およびプログラムに関する。
ドライバによる運転のみならず、自動運転および自動運転支援においても、緊急用務のために走行する緊急車両の走行を妨げずに、緊急車両を回避することは極めて重要である。特許文献1には、緊急車両を特定すると、自車を減速させて路肩に寄せることが記載されている。
一方、緊急車両でなくても、対象物を回避する技術は、自動運転および自動運転支援の技術では広く用いられている。特許文献2には、先行車が障害物を回避した場合、先行車と同じ走行ルートで障害物の回避を行う運転支援装置が記載されている。
米国特許出願公開第2016/0252905号明細書 特開2017−13678号公報
一般的に、緊急車両の接近時には、自車両を路肩に寄せ、緊急車両の走行を妨げないことが求められる。しかしながら、緊急車両の視覚的な認識のみでは、死角等のために緊急車両が自車両に近接して初めて認識するような場合、緊急車両の回避が間に合わなくなってしまう。また、緊急車両のサイレン等の認識のみでは、自車両が回避しなくても良い場合でも回避行動してしまう可能性がある。
本発明は、緊急車両の回避行動を適切に実現する走行制御装置、走行制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る走行制御装置は、車両の走行を制御する走行制御装置であって、緊急車両が前記車両の所定圏内に存在することを示す情報を取得する第1の取得手段と、前記第1の取得手段により前記情報を取得した場合に、前記車両が走行するレーン上の、前記車両に先行する第1の車両もしくは前記車両に後続する第2の車両の挙動が、前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作であることを条件とし、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する計画手段と、前記計画手段による計画に従って、前記車両の走行を制御する走行制御手段と、を備え、前記計画手段は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動が前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作でないことを条件とし、前記車両が走行するレーンと異なる他のレーンの車両の挙動に基づいて、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、ことを特徴とする。
また、本発明に係る走行制御方法は、車両の走行を制御する走行制御装置において実行される走行制御方法であって、緊急車両が前記車両の所定圏内に存在することを示す情報を取得する取得工程と、前記取得工程において前記情報を取得した場合に、前記車両が走行するレーン上の、前記車両に先行する第1の車両もしくは前記車両に後続する第2の車両の挙動が、前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作であることを条件とし、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する計画工程と、前記計画工程における計画に従って、前記車両の走行を制御する走行制御工程と、を有し、前記計画工程では、前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動が前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作でないことを条件とし、前記車両が走行するレーンと異なる他のレーンの車両の挙動に基づいて、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、ことを特徴とする。
本発明によれば、緊急車両の回避行動を適切に実現することができる。
車両用制御システムのブロック図である。 車両用制御システムのブロック図である。 車両用制御システムのブロック図である。 アクチュエータの制御までのブロック構成を示す図である。 アクチュエータの制御までの処理を示すフローチャートである。 最適経路判断の処理を示すフローチャートである。 最適経路判断の処理を示すフローチャートである。 緊急車両回避行動計画の処理を示すフローチャートである。 緊急車両の接近を説明するための図である。 最適経路判断の処理を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
図1〜図3は、本実施形態における車両用制御システム1のブロック図である。制御システム1は、車両Vを制御する。図1および図2において、車両Vはその概略が平面図と側面図とで示されている。車両Vは一例としてセダンタイプの四輪の乗用車である。制御システム1は、制御装置1Aと制御装置1Bとを含む。図1は制御装置1Aを示すブロック図であり、図2は制御装置1Bを示すブロック図である。図3は主に、制御装置1Aと制御装置1Bとの間の通信回線ならびに電源の構成を示している。
制御装置1Aと制御装置1Bとは、車両Vが実現する一部の機能を多重化ないし冗長化したものである。これによりシステムの信頼性を向上することができる。制御装置1Aは、例えば、自動運転制御や、手動運転における通常の動作制御の他、危険回避等に関わる走行支援制御も行う。制御装置1Bは、主に危険回避等に関わる走行支援制御を司る。走行支援のことを運転支援と呼ぶ場合がある。制御装置1Aと制御装置1Bとで機能を冗長化しつつ、異なる制御処理を行わせることで、制御処理の分散化を図りつつ、信頼性を向上できる。
本実施形態の車両Vはパラレル方式のハイブリッド車両であり、図2には、車両Vの駆動輪を回転させる駆動力を出力するパワープラント50の構成が模式的に図示されている。パワープラント50は、内燃機関EG、モータMおよび自動変速機TMを有している。モータMは、車両Vを加速させる駆動源として利用可能であると共に減速時等において発電機としても利用可能である(回生制動)。
<制御装置1A>
図1を参照して制御装置1Aの構成について説明する。制御装置1Aは、ECU群(制御ユニット群)2Aを含む。ECU群2Aは、複数のECU20A〜29Aを含む。各ECUは、CPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェース等を含む。記憶デバイスには、プロセッサが実行するプログラムやプロセッサが処理に使用するデータ等が格納される。各ECUはプロセッサ、記憶デバイスおよびインタフェース等を複数備えていてもよい。なお、ECUの数や、担当する機能については適宜設計可能であり、本実施形態よりも細分化したり、あるいは、統合することが可能である。なお、図1および図3においては、ECU20A〜29Aの代表的な機能の名称を付している。例えば、ECU20Aには「自動運転ECU」と記載している。
ECU20Aは、車両Vの走行制御として自動運転に関わる制御を実行する。自動運転においては車両Vの駆動(パワープラント50による車両Vの加速等)、操舵または制動の少なくとも一つを、運転者の運転操作に依らず自動的に行う。本実施形態では、駆動、操舵および制動を自動的に行う場合も含む。
ECU21Aは、車両Vの周囲状況を検知する検知ユニット31A、32Aの検知結果に基づいて、車両Vの走行環境を認識する環境認識ユニットである。ECU21Aは、周辺環境情報として物標データを生成する。
本実施形態の場合、検知ユニット31Aは、撮像により車両Vの周囲の物体を検知する撮像デバイス(以下、カメラ31Aと表記する場合がある。)である。カメラ31Aは、車両Vの前方を撮影可能なように、車両Vのルーフ前部に設けられている。カメラ31Aが撮影した画像の解析により、物標の輪郭抽出や、道路上の車線の区画線(白線等)を抽出可能である。
本実施形態の場合、検知ユニット32Aは、光により車両Vの周囲の物体を検知するライダ(LIDAR: Light Detection and Ranging)(レーザレーダ)であり(以下、ライダ32Aと表記する場合がある)、車両Vの周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距する。本実施形態の場合、ライダ32Aは、5つ設けられており、車両Vの前部の各隅部に1つずつ、後部中央に1つ、後部各側方に1つずつ設けられている。ライダ32Aの数や配置は、適宜選択可能である。
ECU29Aは、検知ユニット31Aの検知結果に基づいて、車両Vの走行制御として走行支援(換言すると運転支援)に関わる制御を実行する走行支援ユニットである。
ECU22Aは、電動パワーステアリング装置41Aを制御する操舵制御ユニットである。電動パワーステアリング装置41Aは、ステアリングホイールSTに対する運転者の運転操作(操舵操作)に応じて前輪を操舵する機構を含む。電動パワーステアリング装置41Aは、操舵操作をアシストしたり、あるいは、前輪を自動操舵するための駆動力を発揮するモータや、モータの回転量を検知するセンサや、運転者が負担する操舵トルクを検知するトルクセンサ等を含む。
ECU23Aは、油圧装置42Aを制御する制動制御ユニットである。ブレーキペダルBPに対する運転者の制動操作はブレーキマスタシリンダBMにおいて液圧に変換されて油圧装置42Aに伝達される。油圧装置42Aは、ブレーキマスタシリンダBMから伝達された液圧に基づいて、四輪にそれぞれ設けられたブレーキ装置(例えばディスクブレーキ装置)51に供給する作動油の液圧を制御可能なアクチュエータであり、ECU23Aは、油圧装置42Aが備える電磁弁等の駆動制御を行う。本実施形態の場合、ECU23Aおよび油圧装置23Aは、電動サーボブレーキを構成し、ECU23Aは、例えば、4つのブレーキ装置51による制動力と、モータMの回生制動による制動力との配分を制御する。
ECU24Aは、自動変速機TMに設けられている電動パーキングロック装置50aを制御する停止維持制御ユニットである。電動パーキングロック装置50aは、主としてPレンジ(パーキングレンジ)選択時に自動変速機TMの内部機構をロックする機構を備える。ECU24Aは、電動パーキングロック装置50aによるロックおよびロック解除を制御可能である。
ECU25Aは、車内に情報を報知する情報出力装置43Aを制御する車内報知制御ユニットである。情報出力装置43Aは、例えばヘッドアップディスプレイ等の表示装置や音声出力装置を含む。更に、振動装置を含んでもよい。ECU25Aは、例えば、車速や外気温等の各種情報や、経路案内等の情報を情報出力装置43Aに出力させる。
ECU26Aは、車外に情報を報知する情報出力装置44Aを制御する車外報知制御ユニットである。本実施形態の場合、情報出力装置44Aは、方向指示器(ハザードランプ)であり、ECU26Aは、方向指示器として情報出力装置44Aの点滅制御を行うことで車外に対して車両Vの進行方向を報知し、また、ハザードランプとして情報出力装置44Aの点滅制御を行うことで車外に対して車両Vへの注意力を高めることができる。
ECU27Aは、パワープラント50を制御する駆動制御ユニットである。本実施形態では、パワープラント50にECU27Aを一つ割り当てているが、内燃機関EG、モータMおよび自動変速機TMのそれぞれにECUを一つずつ割り当ててもよい。ECU27Aは、例えば、アクセルペダルAPに設けた操作検知センサ34aやブレーキペダルBPに設けた操作検知センサ34bにより検知した運転者の運転操作や車速等に対応して、内燃機関EGやモータMの出力を制御したり、自動変速機TMの変速段を切り替える。なお、自動変速機TMには、車両Vの走行状態を検知するセンサとして、自動変速機TMの出力軸の回転数を検知する回転数センサ39が設けられている。車両Vの車速は、回転数センサ39の検知結果から演算可能である。
ECU28Aは、車両Vの現在位置や進路を認識する位置認識ユニットである。ECU28Aは、ジャイロセンサ33A、GPSセンサ28b、通信装置28cの制御および検知結果あるいは通信結果の情報処理を行う。ジャイロセンサ33Aは、車両Vの回転運動を検知する。ジャイロセンサ33の検知結果等により車両Vの進路を判定することができる。GPSセンサ28bは、車両Vの現在位置を検知する。通信装置28cは、地図情報や交通情報を提供するサーバと無線通信を行い、これらの情報を取得する。データベース28aには、高精度の地図情報を格納することができ、ECU28Aは、この地図情報等に基づいて、車線上の車両Vの位置をより高精度に特定可能である。また、通信装置28cは、車車間通信や路車間通信にも用いられ、例えば他の車両の情報を取得可能である。
入力装置45Aは、運転者が操作可能に車内に配置され、運転者からの指示や情報の入力を受け付ける。
<制御装置1B>
図2を参照して制御装置1Bの構成について説明する。制御装置1Bは、ECU群(制御ユニット群)2Bを含む。ECU群2Bは、複数のECU21B〜25Bを含む。各ECUは、CPUやGPUに代表されるプロセッサ、半導体メモリ等の記憶デバイス、外部デバイスとのインタフェース等を含む。記憶デバイスにはプロセッサが実行するプログラムやプロセッサが処理に使用するデータ等が格納される。各ECUはプロセッサ、記憶デバイスおよびインタフェース等を複数備えていてもよい。なお、ECUの数や、担当する機能については適宜設計可能であり、本実施形態よりも細分化したり、あるいは、統合することが可能である。なお、ECU群2Aと同様、図2および図3においてはECU21B〜25Bの代表的な機能の名称を付している。
ECU21Bは、車両Vの周囲状況を検知する検知ユニット31B、32Bの検知結果に基づいて、車両Vの走行環境を認識する環境認識ユニットであると共に、車両Vの走行制御として走行支援(換言すると運転支援)に関わる制御を実行する走行支援ユニットである。ECU21Bは、周辺環境情報として物標データを生成する。
なお、本実施形態では、ECU21Bが環境認識機能と走行支援機能とを有する構成としたが、制御装置1AのECU21AとECU29Aのように、機能毎にECUを設けてもよい。逆に、制御装置1Aにおいて、ECU21Bのように、ECU21AとECU29Aの機能を一つのECUで実現する構成であってもよい。
本実施形態の場合、検知ユニット31Bは、撮像により車両Vの周囲の物体を検知する撮像デバイス(以下、カメラ31Bと表記する場合がある。)である。カメラ31Bは、車両Vの前方を撮影可能なように、車両Vのルーフ前部に設けられている。カメラ31Bが撮影した画像の解析により、物標の輪郭抽出や、道路上の車線の区画線(白線等)を抽出可能である。本実施形態の場合、検知ユニット32Bは、電波により車両Vの周囲の物体を検知するミリ波レーダであり(以下、レーダ32Bと表記する場合がある)、車両Vの周囲の物標を検知したり、物標との距離を測距する。本実施形態の場合、レーダ32Bは5つ設けられており、車両Vの前部中央に1つ、前部各隅部に1つずつ、後部各隅部に一つずつ設けられている。レーダ32Bの数や配置は、適宜選択可能である。
ECU22Bは、電動パワーステアリング装置41Bを制御する操舵制御ユニットである。電動パワーステアリング装置41Bは、ステアリングホイールSTに対する運転者の運転操作(操舵操作)に応じて前輪を操舵する機構を含む。電動パワーステアリング装置41Bは、操舵操作をアシストしたり、あるいは、前輪を自動操舵するための駆動力を発揮するモータや、モータの回転量を検知するセンサや、運転者が負担する操舵トルクを検知するトルクセンサ等を含む。また、ECU22Bには、後述する通信回線L2を介して操舵角センサ37が電気的に接続されており、操舵角センサ37の検知結果に基づいて電動パワーステアリング装置41Bを制御可能である。ECU22Bは、運転者がステアリングハンドルSTを把持しているか否かを検知するセンサ36の検知結果を取得可能であり、運転者の把持状態を監視することができる。
ECU23Bは、油圧装置42Bを制御する制動制御ユニットである。ブレーキペダルBPに対する運転者の制動操作は、ブレーキマスタシリンダBMにおいて液圧に変換されて油圧装置42Bに伝達される。油圧装置42Bは、ブレーキマスタシリンダBMから伝達された液圧に基づいて、各車輪のブレーキ装置51に供給する作動油の液圧を制御可能なアクチュエータであり、ECU23Bは、油圧装置42Bが備える電磁弁等の駆動制御を行う。
本実施形態の場合、ECU23Bおよび油圧装置23Bには、四輪それぞれに設けられた車輪速センサ38、ヨーレートセンサ33B、ブレーキマスタシリンダBM内の圧力を検知する圧力センサ35が電気的に接続され、これらの検知結果に基づき、ABS機能、トラクションコントロールおよび車両Vの姿勢制御機能を実現する。例えば、ECU23Bは、四輪それぞれに設けられた車輪速センサ38の検知結果に基づき各車輪の制動力を調整し、各車輪の滑走を抑制する。また、ヨーレートセンサ33Bが検知した車両Vの鉛直軸回りの回転角速度に基づき各車輪の制動力を調整し、車両Vの急激な姿勢変化を抑制する。
また、ECU23Bは、車外に情報を報知する情報出力装置43Bを制御する車外報知制御ユニットとしても機能する。本実施形態の場合、情報出力装置43Bは、ブレーキランプであり、制動時等にECU23Bは、ブレーキランプを点灯可能である。これにより後続車に対して車両Vへの注意力を高めることができる。
ECU24Bは、後輪に設けられている電動パーキングブレーキ装置(例えばドラムブレーキ)52を制御する停止維持制御ユニットである。電動パーキングブレーキ装置52は、後輪をロックする機構を備える。ECU24Bは、電動パーキングブレーキ装置52による後輪のロックおよびロック解除を制御可能である。
ECU25Bは、車内に情報を報知する情報出力装置44Bを制御する車内報知制御ユニットである。本実施形態の場合、情報出力装置44Bは、インストルメントパネルに配置される表示装置を含む。ECU25Bは、情報出力装置44Bに車速、燃費等の各種の情報を出力させることが可能である。
入力装置45Bは、運転者が操作可能に車内に配置され、運転者からの指示や情報の入力を受け付ける。
<通信回線>
ECU間を通信可能に接続する、制御システム1の通信回線の例について図3を参照して説明する。制御システム1は、有線の通信回線L1〜L7を含む。通信回線L1には、制御装置1Aの各ECU20A〜27A、29Aが接続されている。なお、ECU28Aも通信回線L1に接続されてもよい。
通信回線L2には、制御装置1Bの各ECU21B〜25Bが接続されている。また、制御装置1AのECU20Aも通信回線L2に接続されている。通信回線L3は、ECU20AとECU21Aを接続する。通信回線L5は、ECU20A、ECU21AおよびECU28Aを接続する。通信回線L6は、ECU29AとECU21Aを接続する。通信回線L7は、ECU29AとECU20Aを接続する。
通信回線L1〜L7のプロトコルは同じであっても異なっていてもよいが、通信速度、通信量や耐久性等、通信環境に応じて異ならせてもよい。例えば、通信回線L3およびL4は、通信速度の点でEthernet(登録商標)であってもよい。例えば、通信回線L1、L2、L5〜L7は、CANであってもよい。
制御装置1Aは、ゲートウェイGWを備えている。ゲートウェイGWは、通信回線L1と通信回線L2を中継する。このため、例えば、ECU21Bは、通信回線L2、ゲートウェイGWおよび通信回線L1を介してECU27Aに制御指令を出力可能である。
<電源>
制御システム1の電源について図3を参照して説明する。制御システム1は、大容量バッテリ6と、電源7Aと、電源7Bとを含む。大容量バッテリ6は、モータMの駆動用バッテリであると共に、モータMにより充電されるバッテリである。
電源7Aは、制御装置1Aに電力を供給する電源であり、電源回路71Aとバッテリ72Aとを含む。電源回路71Aは、大容量バッテリ6の電力を制御装置1Aに供給する回路であり、例えば、大容量バッテリ6の出力電圧(例えば190V)を、基準電圧(例えば12V)に降圧する。バッテリ72Aは、例えば12Vの鉛バッテリである。バッテリ72Aを設けたことにより、大容量バッテリ6や電源回路71Aの電力供給が遮断あるいは低下した場合であっても、制御装置1Aに電力の供給を行うことができる。
電源7Bは、制御装置1Bに電力を供給する電源であり、電源回路71Bとバッテリ72Bとを含む。電源回路71Bは、電源回路71Aと同様の回路であり、大容量バッテリ6の電力を制御装置1Bに供給する回路である。バッテリ72Bは、バッテリ72Aと同様のバッテリであり、例えば12Vの鉛バッテリである。バッテリ72Bを設けたことにより、大容量バッテリ6や電源回路71Bの電力供給が遮断あるいは低下した場合であっても、制御装置1Bに電力の供給を行うことができる。
<冗長化>
制御装置1Aと、制御装置1Bとが有する機能の共通性について説明する。同一機能を冗長化することで制御システム1の信頼性を向上できる。また、冗長化した一部の機能については、全く同じ機能を多重化したのではなく、異なる機能を発揮する。これは機能の冗長化によるコストアップを抑制する。
[アクチュエータ系]
〇操舵
制御装置1Aは、電動パワーステアリング装置41Aおよびこれを制御するECU22Aを有している。制御装置1Bもまた、電動パワーステアリング装置41Bおよびこれを制御するECU22Bを有している。
〇制動
制御装置1Aは、油圧装置42Aおよびこれを制御するECU23Aを有している。制御装置1Bは、油圧装置42Bおよびこれを制御するECU23Bを有している。これらは、いずれも車両Vの制動に利用可能である。一方、制御装置1Aの制動機構は、ブレーキ装置51による制動力と、モータMの回生制動による制動力との配分を主要な機能としたものであるのに対し、制御装置1Bの制動機構は、姿勢制御等を主要な機能としたものである。両者は制動という点では共通するものの、互いに異なる機能を発揮する。
〇停止維持
制御装置1Aは、電動パーキングロック装置50aおよびこれを制御するECU24Aを有している。制御装置1Bは、電動パーキングブレーキ装置52およびこれを制御するECU24Bを有している。これらはいずれも車両Vの停車を維持することに利用可能である。一方、電動パーキングロック装置50aは、自動変速機TMのPレンジ選択時に機能する装置であるのに対し、電動パーキングブレーキ装置52は、後輪をロックするものである。両者は車両Vの停止維持という点では共通するものの、互いに異なる機能を発揮する。
〇車内報知
制御装置1Aは、情報出力装置43Aおよびこれを制御するECU25Aを有している。制御装置1Bは、情報出力装置44Bおよびこれを制御するECU25Bを有している。これらは、いずれも運転者に情報を報知することに利用可能である。一方、情報出力装置43Aは、例えばヘッドアップディスプレイであり、情報出力装置44Bは、計器類などの表示装置である。両者は車内報知という点では共通するものの、互いに異なる表示装置を採用可能である。
〇車外報知
制御装置1Aは、情報出力装置44Aおよびこれを制御するECU26Aを有している。制御装置1Bは、情報出力装置43Bおよびこれを制御するECU23Bを有している。これらはいずれも車外に情報を報知することに利用可能である。一方、情報出力装置43Aは、方向指示器(ハザードランプ)であり、情報出力装置44Bは、ブレーキランプである。両者は車外報知という点では共通するものの、互いに異なる機能を発揮する。
〇相違点
制御装置1Aは、パワープラント50を制御するECU27Aを有しているのに対し、制御装置1Bは、パワープラント50を制御する独自のECUは有していない。本実施形態の場合、制御装置1Aおよび1Bのいずれも、単独で、操舵、制動、停止維持が可能であり、制御装置1Aまたは制御装置1Bのいずれか一方が性能低下あるいは電源遮断もしくは通信遮断された場合であっても、車線の逸脱を抑制しつつ、減速して停止状態を維持することが可能である。また、上記のとおり、ECU21Bは、通信回線L2、ゲートウェイGWおよび通信回線L1を介してECU27Aに制御指令を出力可能であり、ECU21Bは、パワープラント50を制御することも可能である。制御装置1Bがパワープラント50を制御する独自のECUを備えないことで、コストアップを抑制することができるが、備えていてもよい。
[センサ系]
〇周囲状況の検知
制御装置1Aは、検知ユニット31Aおよび32Aを有している。制御装置1Bは、検知ユニット31Bおよび32Bを有している。これらはいずれも車両Vの走行環境の認識に利用可能である。一方、検知ユニット32Aはライダであり、検知ユニット32Bはレーダである。ライダは、一般に形状の検知に有利である。また、レーダは、一般にライダよりもコスト面で有利である。特性が異なるこれらのセンサを併用することで、物標の認識性能の向上やコスト削減を図ることができる。検知ユニット31A、31Bは共にカメラであるが、特性が異なるカメラを用いてもよい。例えば、一方が他方よりも高解像度のカメラであってもよい。また、画角が互いに異なっていてもよい。
制御装置1Aと制御装置1Bとの比較でいうと、検知ユニット31Aおよび32Aは、検知ユニット31Bおよび32Bと検知特性が異なってもよい。本実施形態の場合、検知ユニット32Aはライダであり、一般に、レーダ(検知ユニット32B)よりも物標のエッジの検知性能が高い。また、レーダにおいては、ライダに対して一般に、相対速度検出精度や対候性に優れる。
また、カメラ31Aをカメラ31Bよりも高解像度のカメラとすれば、検知ユニット31Aおよび32Aの方が検知ユニット31Bおよび32Bよりも検知性能が高くなる。これらの検知特性およびコストが異なるセンサを複数組み合わせることで、システム全体で考えた場合にコストメリットが得られる場合がある。また、検知特性の異なるセンサを組み合わせることで、同一センサを冗長させる場合よりも検出漏れや誤検出を低減することもできる。
〇車速
制御装置1Aは、回転数センサ39を有している。制御装置1Bは、車輪速センサ38を有している。これらはいずれも車速を検知することに利用可能である。一方、回転数センサ39は、自動変速機TMの出力軸の回転速度を検知するものであり、車輪速センサ38は、車輪の回転速度を検知するものである。両者は車速が検知可能という点では共通するものの、互いに検知対象が異なるセンサである。
〇ヨーレート
制御装置1Aは、ジャイロ33Aを有している。制御装置1Bは、ヨーレートセンサ33Bを有している。これらはいずれも車両Vの鉛直軸周りの角速度を検知することに利用可能である。一方、ジャイロ33Aは、車両Vの進路判定に利用するものであり、ヨーレートセンサ33Bは、車両Vの姿勢制御等に利用するものである。両者は車両Vの角速度が検知可能という点では共通するものの、互いに利用目的が異なるセンサである。
〇操舵角および操舵トルク
制御装置1Aは、電動パワーステアリング装置41Aのモータの回転量を検知するセンサを有している。制御装置1Bは操舵角センサ37を有している。これらはいずれも前輪の操舵角を検知することに利用可能である。制御装置1Aにおいては、操舵角センサ37については増設せずに、電動パワーステアリング装置41Aのモータの回転量を検知するセンサを利用することでコストアップを抑制できる。尤も、操舵角センサ37を増設して制御装置1Aにも設けてもよい。
また、電動パワーステアリング装置41A、41Bがいずれもトルクセンサを含むことで、制御装置1A、1Bのいずれにおいても操舵トルクを認識可能である。
〇制動操作量
制御装置1Aは、操作検知センサ34bを有している。制御装置1Bは、圧力センサ35を有している。これらはいずれも、運転者の制動操作量を検知することに利用可能である。一方、操作検知センサ34bは、4つのブレーキ装置51による制動力と、モータMの回生制動による制動力との配分を制御するために用いられ、圧力センサ35は、姿勢制御等に用いられる。両者は制動操作量を検知する点で共通するものの、互いに利用目的が異なるセンサである。
[電源]
制御装置1Aは、電源7Aから電力の供給を受け、制御装置1Bは、電源7Bから電力の供給を受ける。電源7Aまたは電源7Bのいずれかの電力供給が遮断あるいは低下した場合でも、制御装置1Aまたは制御装置1Bのいずれか一方には電力が供給されるので、電源をより確実に確保して制御システム1の信頼性を向上することができる。電源7Aの電力供給が遮断あるいは低下した場合、制御装置1Aに設けたゲートウェイGWが介在したECU間の通信は困難となる。しかし、制御装置1Bにおいて、ECU21Bは、通信回線L2を介してECU22B〜24B、44Bと通信可能である。
[制御装置1A内での冗長化]
制御装置1Aは、自動運転制御を行うECU20Aと、走行支援制御を行うECU29Aとを備えており、走行制御を行う制御ユニットを二つ備えている。
<制御機能の例>
制御装置1Aまたは1Bで実行可能な制御機能は、車両Vの駆動、制動、操舵の制御に関わる走行関連機能と、運転者に対する情報の報知に関わる報知機能と、を含む。
走行関連機能としては、例えば、車線維持制御、車線逸脱抑制制御(路外逸脱抑制制御)、車線変更制御、前走車追従制御、衝突軽減ブレーキ制御、誤発進抑制制御を挙げることができる。報知機能としては、隣接車両報知制御、前走車発進報知制御を挙げることができる。
車線維持制御とは、車線に対する車両の位置の制御の一つであり、車線内に設定した走行軌道上で車両を自動的に(運転者の運転操作によらずに)走行させる制御である。車線逸脱抑制制御とは、車線に対する車両の位置の制御の一つであり、白線または中央分離帯を検知し、車両が線を超えないように自動的に操舵を行うものである。車線逸脱抑制制御と車線維持制御とはこのように機能が異なっている。
車線変更制御とは、車両が走行中の車線から隣接車線へ車両を自動的に移動させる制御である。前走車追従制御とは、自車両の前方を走行する他車両に自動的に追従する制御である。衝突軽減ブレーキ制御とは、車両の前方の障害物との衝突可能性が高まった場合に、自動的に制動して衝突回避を支援する制御である。誤発進抑制制御は、車両の停止状態で運転者による加速操作が所定量以上の場合に、車両の加速を制限する制御であり、急発進を抑制する。
隣接車両報知制御とは、自車両の走行車線に隣接する隣接車線を走行する他車両の存在を運転者に報知する制御であり、例えば、自車両の側方、後方を走行する他車両の存在を報知する。前走車発進報知制御とは、自車両およびその前方の他車両が停止状態にあり、前方の他車両が発進したことを報知する制御である。これらの報知は、上述した車内報知デバイス(情報出力装置43A、情報出力装置44B)により行うことができる。
ECU20A、ECU29AおよびECU21Bは、これらの制御機能を分担して実行することができる。どの制御機能をどのECUに割り当てるかは適宜選択可能である。
図4は、車両Vにおいて、外界情報の取得からアクチュエータの制御までのブロック構成を示す図である。図4のブロック401は、例えば、図1のECU21Aにより実現される。ブロック401は、車両Vの外界情報を取得する。ここで、外界情報とは、例えば、車両Vに搭載された検知ユニット31A、32A、32A、32B(カメラ、レーダ、ライダ)により取得された画像情報や検知情報である。若しくは、外界情報は、車車間通信や路車間通信により取得される場合もある。ブロック401は、ガードレールや分離帯等の障害物や標識等を認識し、その認識結果をブロック402及びブロック408に出力する。ブロック408は、例えば、図1のECU29Aにより実現され、ブロック401により認識された障害物、歩行者、他車両等の情報に基づき、最適経路判断の上でのリスクポテンシャルを算出し、その算出結果をブロック402に出力する。
ブロック402は、例えば、図1のECU29Aにより実現される。ブロック402は、外界情報の認識結果、速度や加速度等の車両運動情報、ドライバ409からの操作情報(操舵量やアクセル量等)に基づいて最適経路を判断する。その際、走行モデル405やリスク回避モデル406が考慮される。走行モデル405やリスク回避モデル406は、例えば、予めエキスパートドライバによるテスト走行によりサーバに収集されたプローブデータに基づき、学習の結果、生成された走行モデルである。特に、走行モデル405は、カーブや交差点等の各シーンについて生成されたモデルであり、リスク回避モデル406は、例えば、先行車両の急ブレーキ予測や、歩行者等の移動体の移動予測のモデルである。サーバで生成された走行モデルやリスク回避モデルは、車両Vに走行モデル405やリスク回避モデル406として実装される。車両Vにおいて自動運転支援システムを構成する場合には、ブロック402は、ドライバ409からの操作情報と目標値とに基づいて支援量を決定し、その支援量をブロック403に送信する。
ブロック403は、例えば、図1のECU22A、23A、24A、27Aにより実現される。例えば、ブロック402で判断された最適経路や支援量に基づいて、アクチュエータの制御量を決定する。アクチュエータ404は、操舵、制動、停止維持、車内報知、車外報知のシステムを含む。ブロック407は、ドライバ409とのインタフェースであるHMI(ヒューマンマシンインタフェース)であり、入力装置45Aや45Bとして実現される。ブロック407では、例えば、自動運転モードとドライバ運転モードとの切り替えの通知や、車両Vが上述のエキスパートドライバにより運転される場合にはプローブデータの送信に際してのドライバからのコメントを受け付ける。
図5は、アクチュエータ制御までの処理を示すフローチャートである。S101において、ブロック401は、車両Vの外界情報を取得する。ここで、車両Vの外界情報は、例えば、検知ユニット31A、32A、32A、32B(カメラ、レーダ、ライダ)や、車車間通信や路車間通信により取得されるものが含まれる。S102において、ブロック401は、ガードレールや分離帯等の障害物や標識等、外界環境を認識し、その認識結果をブロック402及びブロック408に出力する。また、S103において、ブロック402は、アクチュエータ404から車両運動情報を取得する。
S104において、ブロック402は、緊急車両が所定圏内に存在するか否かを判定する。ここで、緊急車両とは、緊急用務のために運転される車両をいい、例えば、消防車や救急車である。ブロック402は、例えば、緊急車両の存在を通知する通知信号を車車間通信や路車間通信等で受信することにより、緊急車両が所定圏内に存在すると判定するようにしても良い。S104で緊急車両が存在すると判定された場合、S105に進み、最適経路判断が行われる。S105での最適経路判断については後述する。一方、S104で緊急車両が存在しないと判定された場合、S106に進む。S104での判定は、例えば、緊急車両の位置および速度に基づいて行われても良い。例えば、緊急車両が50m以内の所定圏内に存在している場合でも、渋滞等により緊急車両の速度が閾値以下であれば、緊急車両が存在しないと判定するようにしても良い。
S106において、ブロック402は、各取得した情報と走行モデル405及びリスク回避モデル406とに基づいて、最適経路を判断する。例えば、車両Vに自動運転支援システムが構成されている場合には、ドライバ409からの操作情報に基づいて支援量を決定する。S107において、ブロック403は、S105若しくはS106で判断された最適経路に基づいてアクチュエータ404を制御する。
図6は、S105の最適経路判断の処理を示すフローチャートである。S201において、ブロック402は、緊急車両が接近してきている方向が、自車両の前方であるか若しくは後方であるかを判定する。S201の判定は、例えば、緊急車両のサイレン音により判定しても良いし、若しくは、緊急車両の位置を示すマップ情報を取得し、マップ上の位置に基づいて判定しても良い。若しくは、他の情報が用いられても良いし、上記の情報を組み合わせて用いることにより、緊急車両が接近してきている方向を判定しても良い。緊急車両が接近してきている方向が自車両の前方であると判定した場合、S202へ進み、自車両の後方であると判定した場合、S221へ進む。
以下、緊急車両が接近してきている方向が自車両の前方であると判定された場合について説明する。S202において、ブロック402は、先行車両が存在するか否かを判定する。ここで、先行車両が存在すると判定された場合、S203へ進み、先行車両が存在しないと判定された場合、S206へ進む。
S203において、ブロック402は、先行車両の挙動を判定し、S203において、その挙動が緊急車両を優先的に走行させるための回避行動であるか否かを判定する。例えば、左側通行であり且つ先行車両が道路の左側の路側帯側に寄る挙動である場合、緊急車両を優先的に走行させる(緊急車両の走行を妨げない)ための回避行動であると判定し、S205に進む。S205において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。S205では、ブロック402は、先行車両の挙動に追従する(トレース)ように回避行動を計画する。つまり、先行車両が路側帯側に寄るオフセット走行である場合、路側帯側に寄るように回避行動を計画する。回避行動として、例えば、現在の走行路から路側帯側に寄って停止するまでの操舵量と減速度がアクチュエータ制御量として決定される。
このように、本実施形態では、緊急車両が存在すると判定された場合、先行車両が緊急車両回避行動をとっているのであれば、緊急車両回避行動を計画する。例えば、図9(B)に示すように、緊急車両914が前方から接近している場合には、自車両911よりも先行車両912の方がより早くに回避行動をとることが期待されるので、緊急車両914の接近に対して余裕をもった回避行動をとることができる。
一方、S204で緊急車両を走行させるための回避行動でないと判定した場合、S206へ進む。S206において、ブロック402は、他のレーンの車両の挙動は、緊急車両回避行動であるか否かを判定する。図9(B)の場合、他のレーンの車両913が緊急車両回避行動をとっているか否かが判定される。ここで、緊急車両回避行動であると判定された場合、S207において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。S207では、ブロック402は、他のレーンの車両の挙動と、車両幅方向上で反対方向に寄るような、即ち、他のレーンの車両と離間する方向へのオフセット走行を回避行動として計画する。例えば、図9(B)に示すように、隣接する対向レーンを走行する車両913が路側帯側に寄った場合には、自車両911が左側に寄るようなオフセット走行を回避行動として計画する。S206で緊急車両回避行動でないと判定された場合若しくは他のレーンに車両がない場合、S208へ進む。
S208において、ブロック402は、緊急車両は所定距離内に接近しているか否かを判定する。S208の判定は、例えば、緊急車両との接近度合いを示す値、例えばTTC(Time To Collision)が所定値以下であれば、緊急車両は所定距離内に接近していると判定しても良い。また、TTCのような時間を表す指標ではなく、距離を表す指標に基づいて、判定が行われても良い。例えば、車車間通信や路車間通信等で受信する緊急車両の通知信号やGPS信号に基づいて、緊急車両が所定距離内に接近しているか否かを判定するようにしても良い。S208で緊急車両は所定距離内に接近していると判定された場合、S209において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。その場合、ブロック402は、原則、路側帯側に寄るようなオフセット走行を回避行動として計画する。また、第2走行車線を走行しているなどの場合は、ブロック402は、ブロック401の認識結果およびブロック408で算出されたリスクポテンシャルに基づいて、緊急車両の走行を回避するために、右側若しくは左側に寄るかを判断する。一方、緊急車両は所定距離内に接近していないと判定された場合、S104からの処理を繰り返す。例えば、緊急車両が自車両の走行経路と地理的に隔たりのある経路を介して遠ざかっていった場合には、そのような処理が行われ、S106において通常の最適経路判断が行われることになる。
このように、本実施形態では、先行車両がない場合や先行車両が緊急車両の接近に気づいていないために緊急車両回避行動をとっていない場合には、画像解析やレーダ、ライダ等により、他のレーンを走行する車両の挙動に基づいて、緊急車両回避行動をとるか否かを判定する。そのような構成により、先行車両がない場合や先行車両が緊急車両回避行動をとっていない場合でも、前方からの緊急車両の接近について、他のレーンの車両の挙動に基づいて余裕をもった回避行動をとることができる。
次に、緊急車両が接近してきている方向が自車両の後方であると判定された場合について説明する。図7のS221において、ブロック402は、後続車両が存在するか否かを判定する。ここで、後続車両が存在すると判定された場合、S222へ進み、後続車両が存在しないと判定された場合、S225へ進む。
S222において、ブロック402は、後続車両の挙動を判定し、S223において、その挙動が緊急車両を優先的に走行させるための回避行動であるか否かを判定する。例えば、左側通行であり且つ後続車両が道路の左側の路側帯側に寄る挙動である場合、緊急車両を優先的に走行させるための回避行動であると判定し、S224へ進む。S224において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。S224では、ブロック402は、後続車両の挙動に追従する(トレース)ように回避行動を計画する。つまり、後続車両が路側帯側に寄るオフセット走行である場合、路側帯側に寄るようなオフセット走行を回避行動として計画する。
このように、本実施形態では、緊急車両が存在すると判定した場合、後続車両が緊急車両回避行動をとっているのであれば、緊急車両回避行動を計画する。例えば、図9(A)に示すように、緊急車両904が後方から接近している場合には、自車両901よりも後続車両902の方がより早くに回避行動をとることが期待されるので、緊急車両904の接近に対して余裕をもった回避行動をとることができる。
一方、S223で緊急車両を走行させるための回避行動でないと判定した場合、S225へ進む。S225において、ブロック402は、他のレーンの車両の挙動は、緊急車両回避行動であるか否かを判定する。図9(A)の場合、他のレーンの車両903が緊急車両回避行動をとっているか否かが判定される。ここで、緊急車両回避行動であると判定された場合、S226において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。S226では、ブロック402は、他のレーンの車両の挙動と、車両幅方向上、反対方向に寄るように回避行動を計画する。例えば、図9(A)に示すように、隣接する対向レーンを走行する車両903の挙動が路側帯側に寄っている場合には、自車両901が左側に寄るような、即ち、他のレーンの車両と離間する方向へのオフセット走行を回避行動として計画する。これは、左側通行の場合であるが、右側通行の場合には、自車両901が右側に寄るようなオフセット走行を回避行動として計画する。
図9(A)は、片側1車線の場合を示しているが、片側複数車線の場合でも上記の動作を適用可能である。例えば、片側2車線であり、自車両が2車線中の走行車線を走行している場合、追越車線を走行している他車両が中央分離帯側、即ち右側に寄った場合には、左側に寄るように回避行動を計画する。反対に、自車両が2車線中の追越車線を走行している場合、走行車線を走行している他車両が路側帯側、即ち左側に寄った場合には、右側に寄るように回避行動を計画する。
また、片側3車線であり(第1走行車線、第2走行車線、追越車線)且つ自車両が第2走行車線を走行している場合があり得る。そのような場合、ブロック402は、ブロック401の認識結果およびブロック408で算出されたリスクポテンシャルに基づいて、緊急車両の走行を回避するために、右側若しくは左側に寄るかを判断する。S225で緊急車両回避行動でないと判定された場合若しくは他のレーンに車両がない場合、S227へ進む。
このように、本実施形態では、後続車両がない場合や、後続車両が緊急車両の接近に気づいていないために緊急車両回避行動をとっていない場合、画像解析やレーダ、ライダ等により、他のレーンを走行する車両の挙動に基づいて、緊急車両回避行動をとるか否かを判定する。
S227において、ブロック402は、緊急車両が所定距離内に接近しているか否かを判定する。S227の判定、例えば、緊急車両との接近度合いを示す値、例えばTTCが所定値以下であれば、緊急車両は所定距離内に接近していると判定しても良い。また、TTCのような時間を表す指標ではなく、距離を表す指標に基づいて、判定が行われても良い。例えば、車車間通信や路車間通信等で受信する緊急車両の通知信号やGPS信号に基づいて、緊急車両が所定距離内に接近しているか否かを判定するようにしても良い。S227で緊急車両が所定距離内に接近していると判定された場合、S228において、ブロック402は、緊急車両回避行動を計画する。その場合、ブロック402は、原則、路側帯に寄るようなオフセット走行を回避行動として計画する。また、第2走行車線を走行しているなどの場合は、ブロック402は、ブロック401の認識結果およびブロック408で算出されたリスクポテンシャルに基づいて、緊急車両の走行を回避するために、右側若しくは左側に寄るかを判断する。
一方、S227で緊急車両が所定距離内に存在しないと判定された場合、S104からの処理を繰り返す。例えば、緊急車両が自車両の走行経路と地理的に隔たりのある経路を介して遠ざかっていった場合には、そのような処理が行われ、S106において通常の最適経路判断が行われることになる。
図8(A)は、S207、S209、S226、S228の緊急車両回避行動計画の処理を示すフローチャートである。S301において、ブロック401は、外界情報に基づいて環境認識を行う。S302において、ブロック402は、ブロック401の認識結果およびブロック408で算出されたリスクポテンシャルに基づいて、緊急車両回避行動が可能であるか否かを判定する。
本実施形態において、緊急車両回避行動とは、緊急車両の走行を妨げないための回避動作を意味するが、例えば、自車両の走行軌道が緊急車両の走行軌道上に重ならないように回避する動作である。これには、自車両および緊急車両の双方について予測される各走行軌道が重ならないように、自車両の走行軌道を決定することが含まれる。また、自車両および緊急車両の双方について予測される各走行軌道が重なった場合でも、自車両の現在の環境において速度制御等により、緊急車両の走行を優先させることが含まれる。
S302で緊急車両回避行動が可能であると判定された場合、S303において、ブロック402は、緊急車両の走行の回避のため縦方向と横方向の少なくともいずれかの走行を制御するオフセット走行を行うように、停止位置、減速割合を含むアクチュエータ制御量を決定する。S303の後、図8(A)の処理を終了する。
S302で緊急車両回避行動が可能でないと判定された場合、S304において、ブロック402は、緊急車両回避行動計画を中止し、自車両の走行制御をドライバ409による手動運転へ切り替える。その場合、ブロック402は、例えば、HMI407上で、手動運転に切り替えられたことをドライバ402に報知する。S304の後、図8(A)の処理を終了する。
図8(B)は、S205、S224の緊急車両回避行動計画の処理を示すフローチャートである。S311において、ブロック402は、追従対象(トレース対象)の先行車両若しくは後続車両の挙動を解析する。そして、S312において、ブロック402は、解析結果に基づいて、トレース対象の車両をトレースするか否かを判定する。S312では、例えば、解析の結果、トレース対象の車両の走行状態にふらつきのある場合には、トレースしないと判定する。もしくは、ブロック402が、仮に自車両がトレース対象の車両をトレースした場合、緊急車両の走行軌道と自車両の位置とが互いに干渉すると予測した場合には、トレースしないと判定するようにしても良い。
トレースすると判定された場合、S313において、ブロック402は、トレース対象の車両の挙動に基づいて、緊急車両の走行の回避のため縦方向と横方向の少なくともいずれかの走行を制御するオフセット走行を行うように、停止位置、減速割合を含むアクチュエータ制御量を決定する。S313の後、図8(B)の処理を終了する。
S312でトレースしないと判定された場合、S314において、ブロック401は、外界情報に基づいて環境認識を行う。そして、S315において、ブロック402は、ブロック401の認識結果およびブロック408で算出されたリスクポテンシャルに基づいて、緊急車両回避行動が可能であるか否かを判定する。ここで、緊急車両回避行動が可能であると判定された場合、S316において、ブロック402は、緊急車両の走行の回避のため縦方向と横方向の少なくともいずれかの走行を制御するオフセット走行を行うように、停止位置、減速割合を含むアクチュエータ制御量を決定する。S316の後、図8(B)の処理を終了する。
S315で緊急車両回避行動が可能でないと判定された場合、S317において、ブロック402は、緊急車両回避行動計画を中止し、自車両の走行制御をドライバ409による手動運転へ切り替える。その場合、ブロック402は、例えば、HMI407上で、手動運転に切り替えられたことをドライバ402に報知する。S317の後、図8(B)の処理を終了する。
上記のような構成により、トレース対象として適切でない挙動を行っている車両に追従することを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態では、緊急車両が接近している場合、自車両を先行車両、後続車両、他のレーンの車両のいずれかに基づいて、オフセット走行させて緊急車両の走行を回避することができる。
次に、緊急車両が接近している場合に自車両が特定シーンにいる場合の動作について説明する。本実施形態における特定シーンとは、交差点、横断歩道、踏切、狭道、駐停止禁止区間等に位置する状況であり、回避行動が行う際には、まず通過を求められる場所に位置している状況をいう。
図10は、S105の最適経路判断の処理を示すフローチャートである。S401において、ブロック402は、GPS位置情報やブロック401の認識結果に基づいて、自車両の位置を認識する。S402において、ブロック402は、ブロック401の認識結果から、自車両が特定シーン内にいるか否かを判定する。例えば、ブロック402は、停止線等の物標データやGPS位置情報に基づいて、自車両が交差点内にいるか否かを判定する。ここで、自車両が特定シーン内にいると判定した場合、S403において、ブロック402は、特定シーンを通過するように最適経路を判断する。S403では、例えば、ブロック402は、自車両の前方の停止線を認識した場合に、その位置を目標位置として最適経路を判断する。そして、ブロック403は、判断された最適経路に基づいてアクチュエータ404を制御する。S403の後、S201の処理が行われる。一方、S402で自車両が特定シーン内にいないと判定された場合、S201の処理が行われる。
このように、本実施形態では、S104で緊急車両が存在すると判定された際に、自車両が特定シーン内にいる場合には、特定シーンを通過した後に、図6及び図7の最適経路判断、即ちオフセット走行による回避行動が計画される。また、上記では、交差点を例として説明したが、交差点に限られず、踏切等であっても良い。即ち、緊急車両の接近時に通過を求められる特定シーンであれば、交差点でなくても良い。
<実施形態のまとめ>
本実施形態の走行制御装置は、車両の走行を制御する走行制御装置であって、緊急車両の情報を取得する第1の取得手段と(28c)、前記第1の取得手段により前記車両の周辺の緊急車両の情報を取得した場合に、前記車両に先行する第1の車両もしくは前記車両に後続する第2の車両の挙動が、前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作であれば、当該回避動作を行っている前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方に追従するよう前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御する走行制御手段と(S204、S224、ブロック402)、を備えることを特徴とする。
そのような構成により、緊急車両の接近時には、自車両の先行車両もしくは後続車両に追従して緊急車両の回避行動をとることができる。
また、前記第1の取得手段により取得した前記緊急車両の情報が前記車両の前方からの前記緊急車両の接近を示し、且つ、前記第1の車両の挙動が前記回避動作であれば、前記走行制御手段は、前記第1の車両と同じ方向に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする(S204)。そのような構成により、緊急車両の前方からの接近時には、先行車両と同一方向に自車両をオフセット移動させることができる。
また、前記第1の取得手段により取得した前記緊急車両の情報が前記車両の後方からの前記緊急車両の接近を示し、且つ、前記第2の車両の挙動が前記回避動作であれば、前記走行制御手段は、前記第2の車両と同じ方向に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする(S224)。そのような構成により、緊急車両の後方からの接近時には、後続車両と同一方向に自車両をオフセット移動させることができる。
また、追従対象となる前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動に基づいて、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うか否かを判断する第1の判断手段と(S311、S312)、前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うと判断された場合、前記走行制御手段は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方に追従するよう前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする。そのような構成により、例えば、先行車両や後続車両の挙動にふらつきがある場合には、それらの車両の追従を行わないようにすることができる。
また、前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行わないと判断された場合、前記走行制御手段は、追従対象の前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動に関わらず、前記回避動作を行うよう前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする。そのような構成により、緊急車両の回避が可能である状況で、緊急車両の回避を行うことができる。
また、前記回避動作が可能であるか否かを判断する第2の判断手段(S304、S317)、をさらに備え、前記第2の判断手段により前記回避動作が可能であると判断された場合、前記走行制御手段は、前記回避動作のための走行制御を行い、前記第2の判断手段により前記回避動作が可能でないと判断された場合、前記走行制御手段は、前記走行制御を中止して手動運転へ切り替えることを特徴とする。そのような構成により、緊急車両の回避が可能でない状況では、ドライバによる手動運転に切り替えることができる。
また、他の車両の情報を取得する第2の取得手段と(検知ユニット31A、32A、32A、32B)、前記第2の取得手段により取得された前記他の車両の情報に基づいて、前記他の車両の挙動が前記回避動作であるか否かを判断する第3の判断手段と(S205、S225)、をさらに備えることを特徴とする。そのような構成により、例えば、対向車両が回避行動をとっているか否かを判断することができる。
また、前記第2の取得手段が、前記第1の車両および前記第2の車両の情報を取得できず若しくはしなかった場合で、前記車両が走行するレーンと異なる他のレーンの車両の情報を取得した場合、前記第3の判断手段は、前記第2の取得手段により取得された前記他のレーンの車両の情報に基づいて、前記他のレーンの車両の挙動が前記回避動作であるか否かを判断し、前記他のレーンの車両の挙動が前記回避動作であれば、前記走行制御手段は、前記他のレーンの車両から離間する方向に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする(S206、S226)。そのような構成により、例えば、対向車両と車両幅方向上、対向車両と離間する方向に自車両をオフセット移動することができる。
また、前記第2の取得手段が前記他の車両の情報を取得しなかった場合、前記走行制御手段は、前記車両の左側方と右側方の両方に移動が可能であれば、左側方に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかについての走行を制御することを特徴とする(S228)。そのような構成により、原則、自車両を左側へオフセット移動させることができる。
また、前記車両が特定シーンに位置しているか否かを判断するシーン判断手段と、前記第1の取得手段により前記車両の周辺の緊急車両の情報を取得したときに、前記シーン判断手段により前記車両が特定シーンに位置していると判断された場合、前記特定シーンを通過して前記回避動作を行うよう前記車両の走行を制御する第2の走行制御手段と(図10)、をさらに備えることを特徴とする。また、前記特定シーンは、交差点、横断歩道、踏切、狭道、駐停止禁止区間の少なくともいずれかを含むことを特徴とする(図10)。そのような構成により、例えば、緊急車両の接近時に自車両が交差点内に位置している場合には、交差点を通過させることができる。
また、前記走行制御装置は、前記車両に構成されていることを特徴とする(図4)。そのような構成により、本実施形態におけるオフセット走行を実現する走行制御装置を車両に構成することができる。
1A、1B 制御装置: 2A、2B ECU群: 20A 自動運転ECU: 21A 環境認識ECU: 22A、22B 操舵ECU: 23A、23B 制動ECU: 24A、24B 停止維持ECU: 25A 情報ECU: 26A ライトECU: 27A 駆動ECU: 28A 位置認識ECU: 29A、21B 走行支援ECU: 25B 計器類表示ECU

Claims (15)

  1. 車両の走行を制御する走行制御装置であって、
    緊急車両が前記車両の所定圏内に存在することを示す情報を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の取得手段により前記情報を取得した場合に、前記車両が走行するレーン上の、前記車両に先行する第1の車両もしくは前記車両に後続する第2の車両の挙動が、前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作であることを条件とし、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する計画手段と、
    前記計画手段による計画に従って、前記車両の走行を制御する走行制御手段と、を備え、
    前記計画手段は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動が前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作でないことを条件とし、前記車両が走行するレーンと異なる他のレーンの車両の挙動に基づいて、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、
    ことを特徴とする走行制御装置。
  2. 前記第1の取得手段により取得した前記情報を取得し、且つ、前記第1の車両の挙動が前記回避動作であれば、前記計画手段は、前記第1の車両の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの走行を計画することを特徴とする請求項1に記載の走行制御装置。
  3. 前記第1の取得手段により取得した前記情報を取得し、且つ、前記第2の車両の挙動が前記回避動作であれば、前記計画手段は、前記第2の車両の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの走行を計画することを特徴とする請求項1又は2に記載の走行制御装置。
  4. 追従対象となる前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動に基づいて、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うか否かを判断する第1の判断手段と、
    前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うと判断された場合、前記計画手段は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方の回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  5. 前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行わないと判断された場合、前記計画手段は、追従対象の前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動に関わらず、前記回避動作を行うよう前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の走行制御装置。
  6. 前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うと判断された場合の前記計画手段により計画される前記車両の走行は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うことにより得られる回避動作であり、
    前記第1の判断手段により前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行わないと判断された場合の前記計画手段により計画される前記車両の走行は、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方への追従を行うことなく得られる回避動作である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の走行制御装置。
  7. 前記回避動作が可能であるか否かを判断する第2の判断手段、をさらに備え、
    前記第2の判断手段により前記回避動作が可能であると判断された場合、前記計画手段は、前記回避動作のための計画を行い、前記第2の判断手段により前記回避動作が可能でないと判断された場合、前記走行制御手段は、前記車両の走行の制御を中止して手動運転へ切り替える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  8. 前記第1の車両および前記第2の車両の情報を取得できず若しくはしなかった場合、前記他のレーンの車両の情報に基づいて、前記他のレーンの車両の挙動が前記回避動作であるか否かを判断する第3の判断手段、をさらに備え、
    前記第3の判断手段により前記他のレーンの車両の挙動が前記回避動作であると判断された場合、前記計画手段は、前記他のレーンの車両から離間する方向に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  9. 前記他のレーンの車両の情報を取得しなかった場合、前記計画手段は、前記車両の左側方と右側方の両方に移動が可能であれば、左側方に移動するよう、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画することを特徴とする請求項8に記載の走行制御装置。
  10. 前記車両が特定シーンに位置しているか否かを判断するシーン判断手段と、
    前記第1の取得手段により前記情報を取得したときに、前記シーン判断手段により前記車両が特定シーンに位置していると判断された場合、前記特定シーンを通過して前記回避動作を行うよう前記車両の走行を計画する第2の計画手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  11. 前記特定シーンは、交差点、横断歩道、踏切、狭道、駐停止禁止区間の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項10に記載の走行制御装置。
  12. 前記走行制御装置は、前記車両に構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  13. 前記計画手段により計画される前記回避動作は、前記車両の走行軌道が前記緊急車両の走行軌道上に重ならないように回避する動作であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の走行制御装置。
  14. 車両の走行を制御する走行制御装置において実行される走行制御方法であって、
    緊急車両が前記車両の所定圏内に存在することを示す情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程において前記情報を取得した場合に、前記車両が走行するレーン上の、前記車両に先行する第1の車両もしくは前記車両に後続する第2の車両の挙動が、前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作であることを条件とし、前記第1の車両もしくは前記第2の車両のいずれか一方の回避動作に追従して回避動作を行うように、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する計画工程と、
    前記計画工程における計画に従って、前記車両の走行を制御する走行制御工程と、を有し、
    前記計画工程では、前記第1の車両もしくは前記第2の車両の挙動が前記緊急車両の走行を妨げないための回避動作でないことを条件とし、前記車両が走行するレーンと異なる他のレーンの車両の挙動に基づいて、前記車両の縦方向と横方向の少なくともいずれかの前記車両の走行を計画する、
    ことを特徴とする走行制御方法。
  15. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の走行制御装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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