JP6635341B2 - 圧縮着火式内燃機関の修理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、軽油等の液体燃料を用いるディーゼルエンジン等の圧縮着火式内燃機関に関する。
圧縮着火式内燃機関の一種であるディーゼルエンジンでは、圧縮行程で高温になった空気に液体燃料を噴射することで着火させる。ディーゼルエンジンは、効率に優れ、様々な燃料(軽油、重油等の石油系燃料や、スクワレン、エステル系の液体燃料)に適用でき、小型高速機関から巨大な船舶用低速機関まで様々な機関に適用できる、といった長所がある。
しかし、ガソリンエンジン等の火花点火機関とは違い、ディーゼルエンジンの場合、自着火による燃焼を用いるので、スパークプラグの点火タイミング等による燃焼制御ができない。したがって、NOxやススの低減が困難であり、その結果、後処理装置の負荷が大きくなる、という欠点を有していた。
これに対し、近年ではコモンレールシステムの進化により、エンジンの高圧縮比化を実現し、これらの問題が解決されつつある。圧縮比を高くすれば、燃焼遅れ時間が減少できるため、NOxやススが低減できるからである。
また、メイン噴射に先立って噴射を行うことにより、排出ガスや燃焼騒音を図ることも提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
一方で、ディーゼル排ガスを減らすための一手法として、レトロフィット技術がある。レトロフィット技術とは、既存のエンジンに対して部品を変更・追加することによりエンジンの排気性能を改善するものである。例えば、米国では、新車だけでなく、中古車に対しても排ガス規制を課している(例えば非特許文献2のアメリカ合衆国環境保護庁(EPA:Environmental Protection Agency)のホームページ参照)。かといって、排ガス規制に満たない中古車本体を廃棄するのは環境資源保護の観点で好ましくない。そこで、エンジンや周辺部品のみの交換により、性能を向上させることを狙ったレトロフィット技術が注目されている。このレトロフィット技術に関する市場はアフターマーケットとも呼ばれている。
特開2010−255484号公報 米国特許7963262号公報 「ディーゼルエンジン用1800 barコモンレールシステム」(自動車技術、Vol. 58,No.4,2004年) http://www.epa.gov/cleandiesel/technologies/index.htm(米国EPAホームページ、平成26年8月20日検索)
しかし、ディーゼルエンジンの圧縮比を高めるための高性能なコモンレールシステムは高価である。また、機構面においても、高圧に対応するためには、従来以上の疲労強度、耐圧強度を確保する必要がある。その結果、エンジンが更に高価になる。
また、特許文献1や非特許文献1で提案された技術においても、高精度な噴射量、噴射タイミングの制御を必要としており、様々なエンジン運転条件に対応させることは容易ではなく、研究開発は盛んに行われているものの、現時点ではまだ実用化に至っていない。また、仮に実現したとしても、システムが高価になる。
また、システムが高価になるということは、エンジンの排気性能改善を安価で行いたいと考えているアフターマーケットのユーザのニーズにも合わない。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものである。
本発明の第1の態様の圧縮着火式内燃機関は、液体燃料を噴射するインジェクタと、共振構造によりマイクロ波を昇圧する昇圧回路、昇圧回路からの出力を受入れる第1電極、及び第1電極に近接して設けられる第2電極を有するイグナイタと、イグナイタに入力するマイクロ波を生成する生成器と、生成器が生成するマイクロ波のタイミングと大きさを制御する制御装置を備え、制御装置は、インジェクタが燃料を噴射する前のタイミングにおいて、イグナイタの第1電極と第2電極間で放電が行われるよう、生成器を制御する。
本発明の第2の態様の圧縮着火式内燃機関は、液体燃料を噴射するインジェクタと、共振構造によりマイクロ波を昇圧する昇圧回路、昇圧回路からの出力を受入れる第1電極、及び第1電極に近接して設けられる第2電極を有するイグナイタと、イグナイタに入力するマイクロ波を生成する生成器と、生成器によるマイクロ波生成の制御を行うことにより、イグナイタによる放電のタイミングを制御する制御装置を備え、制御装置は、インジェクタが燃料を噴射しているタイミング、又はインジェクタが燃料を噴射した後のタイミングにおいて、イグナイタの第1電極と第2電極間で放電が行われるよう、生成器を制御する。
本発明の修理方法は、液体燃料を噴射するインジェクタと、液体燃料の着火を補助するグロープラグを備えた圧縮着火式内燃機関に関するものであり、前記グロープラグを該圧縮着火式内燃機関のシリンダヘッドの挿入孔から取り外すステップ、前記挿入孔に、共振構造によりマイクロ波を昇圧する昇圧回路、昇圧回路からの出力を受入れる第1電極、及び第1電極に近接して設けられる第2電極を有するイグナイタを挿入するステップ、を含む。
本発明によれば、燃焼制御が可能な圧縮着火式内燃機関を提供することができる。
ディーゼルエンジン10の構成を示す図である。 イグナイタ3の構成を示す一部断面の正面図である。 イグナイタ3の等価回路を示す図である。 インジェクタ1による燃料噴射と、イグナイタ3による放電のタイミング制御の例を示す図である。 インジェクタ1による燃料噴射と、イグナイタ3による放電のタイミング制御の他の例を示す図である。 ディーゼルエンジン100の構成を示す図である。 ディーゼルエンジン100のシリンダヘッドの底面図である。 ディーゼルエンジン110のシリンダヘッドの底面図である。 ディーゼルエンジン200の構成を示す図である。 インジェクタユニット6の構成を示す一部断面の正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、ディーゼルエンジン10の構成を示す図である。このディーゼルエンジン10は、本発明の圧縮着火式内燃機関の一例である。エンジン本体部に関しては、一部断面の正面断面図で示している。同図に示すように、ディーゼルエンジン10のシリンダヘッド21には、軽油燃料を燃焼室2に噴射するインジェクタ1、燃焼室2に噴射された燃料を点火するためのイグナイタ3が挿入される。イグナイタ3は、先端部が放電する、一種の点火プラグである。但し、通常のスパークプラグとは違い、マイクロ波(MW)発生器42により発生した2.45GHz帯のマイクロ波が共振する構造となっており、共振によりマイクロ波が昇圧されて先端部(放電部)が高電圧となり、先端部で放電が起きる構成である点が相違する。
制御装置41は、インジェクタ1の噴射タイミングや噴射圧(噴射の大きさ)を制御したり、マイクロ波発生器42を制御したりする。マイクロ波発生器42は、2.45GHzの交流信号を発振器する発振器、マイクロ波のON/OFFを制御する回路、カーバッテリー(例えば直流12V)の電源から生成されたマイクロ波をイグナイタ3の入力電圧仕様に合うように増幅を行う増幅回路等を備える。つまり、制御装置41は、マイクロ波発生器42を制御することで間接的にイグナイタ3を制御する。逆に言えば、マイクロ波発生器42によるマイクロ波の生成タイミングを制御することにより、イグナイタ3の放電タイミングを自由に制御できる。リアクタンスの大きい点火コイルを使用する通常のスパークプラグでは、高速な応答は困難であり、連続的な放電を行うことが難しい。一方、イグナイタ3はマイクロ波により駆動するため高速な応答が可能であり、マイクロ波発生器42を自由に制御することにより、任意のタイミングで高周波での、あたかも連続的な放電を生じさせることができる。従って、後述するような様々な制御が可能である。この点で従来のスパークプラグとは大きく相違する。
図2を参照して、イグナイタ3の構成の詳細を説明する。イグナイタ3は、マイクロ波が入力される入力部分3a、マイクロ波とイグナイタ3のインピーダンス整合等を目的とした容量結合が行われる結合部分3b、及び電圧の増幅や放電を行う増幅/放電部分3cに分かれる。イグナイタ3は導電性の金属からなるケース31により内部の各部材が収容される。
入力部分3aには、外部の発振回路で生成されたマイクロ波を入力する入力端子32、第1中心電極33が設けられる。第1中心電極33はマイクロ波を伝送する。第1中心電極33とケース31の間にはセラミック等の誘電体39aが設けられる。
結合部分3bには、第1中心電極33、第2中心電極34が設けられる。この結合部分3bは、専ら、発振回路とイグナイタ3のインピーダンス整合を行うことを目的に設けられている。第2中心電極34は、増幅/放電部分3c側に底部を有する筒状構成であり、筒状部が第1中心電極33を囲む。棒状の第1中心電極33と筒状の第2中心電極34の筒部内壁は対向しており、この対向部分において第1中心電極33からのマイクロ波が容量結合により第2中心電極34へ伝送される。第2中心電極34の筒状部分には、セラミック等の誘電体39bが充填され、第2中心電極34とケース31の間にもセラミック等の誘電体39cが設けられる。
増幅/放電部分3cには、第3中心電極35、放電電極36が設けられる。第3中心電極35は、第2中心電極34と接続しており、第2中心電極34のマイクロ波が伝送される。放電電極36は、第3中心電極35の先端部に取付けられる。第3中心電極35はコイル成分を有しており、マイクロ波の電位は第3中心電極35を通過するに従い高くなる。その結果、放電電極36とケース31の間に数十KVの高電圧が発生し、放電電極36とケース31の間で放電が起きる。
図3は、イグナイタ3の等価回路を示す図である。外部の発振回路(MW)から入力されるマイクロ波(電圧V1、周波数2.45GHz)は容量C1を介して、容量C3、リアクタンスL、容量C2からなる共振回路に接続される。また、容量C3と並列に放電部が設けられる。
ここで、C1は結合容量に相当し、主に第2中心電極34と第1中心電極33の位置関係(両電極間の距離や対向する面積)や電極間に充填される材料(本例ではセラミック構造の誘電体39b)により決まる。第1中心電極33は、インピーダンスの調整を容易にすべく、その軸芯方向に移動可能な構成としても良い。
容量C2は、第2中心電極34とケース31によって形成される接地容量であり、第2中心電極34とケース31との距離や対向面積、及び誘電体39cの誘電率によって決まる。ケース31は導電性の金属で構成されており、接地電極としても機能する。
リアクタンスLは、第3中心電極35のコイル成分に相当する。
容量C3は、第3中心電極35、放電電極36及びケース31によって形成される放電容量である。これは、(1)放電電極36の形状、大きさ及びケース31との距離、(2)第3中心電極35とケース31との距離、(3)第3中心電極35とケース31の間に設けた間隙(空気層)37や誘電体39dの厚み、等で決まる。C2>>C3とすれば、容量C3の両端の電位差をV1よりも十分に大きくすることができ、その結果、放電電極36を高電位にすることができる。更にはC3を小さくすることができるから、コンデンサの面積も小さくて済む。なお、容量C3は実質的には、第3中心電極35とケース31のうち、誘電体39dを挟んで対向する部分によって決まる。逆に言えば、間隙(空気層)37の軸方向の長さを変えることで容量C3の調整を行うこともできる。
結合容量C1が十分に小さいと看做せる場合、容量C3、リアクタンスL、容量C2は直列共振回路をなし、共振周波数fは数式1で表現できる。
Figure 0006635341
つまり、f=2.45GHzとした場合に、放電容量C3、コイルリアクタンスL、及び接地容量C2が数式1の関係を満たすようにイグナイタ3は設計される。
上述のようにイグナイタ3は、共振器による昇圧方式により、電源電圧(イグナイタ3に入力されるマイクロ波の電圧V1)よりも高い電圧Vc3を生成する。これにより、放電電極36と接地電極(ケース31)間に放電が生じる。放電電圧が、その近辺のガス分子のブレークダウン電圧を超えると、ガス分子から電子が放出されて非平衡プラズマが生成され、燃料が点火する。
また、2.45GHz帯の周波数を使用するため、コンデンサの容量が小さく済み、イグナイタ3は、小型化に有利である。また、昇圧方式を採用する結果、イグナイタ3のうち、放電電極36の近傍のみが高電位となるので、アイソレーションの点でも優れる。これらの点において、本発明のイグナイタは、従来の共振構造のイグナイタ(例えば、特許文献2)よりも優れている。
次に図4を参照して、インジェクタ1による燃料噴射と、イグナイタ3による放電のタイミング制御の例を示す。制御装置41は、ピストン27のクランク角度が大よそ−20〜+20度の間において、軽油燃料が燃焼室28に噴射されるよう、インジェクタ1を制御する。また、制御装置41は、インジェクタ1が軽油燃料を噴射する前のタイミングにおいて、イグナイタ3の放電電極36(第1電極)と接地電極でもあるケーシング41(第2電極間)で放電が一定期間、連続的(断続的)に行われるよう、マイクロ波生成器42を制御する。
このように、燃料の噴射に先立ってイグナイタ3が一定期間放電することにより、イグナイタ3近辺のガスが非平衡プラズマ化された状態となる。換言すれば、活性ラジカル(OHラジカル)やオゾン等を発生、蓄積させておき、空気と燃料が混合しやすい状態にしておく。なる。このような状態下の燃焼室28に軽油燃料を噴射すれば、例えば、希薄可燃(リーン)限界環境での着火が期待できる。また、空気と燃料が混合しやすくなるので、従来よりも低気圧での着火が可能となり、気化熱が少なくて済む結果、低い温度での着火が可能となる。この結果、圧縮比が低いエンジンであっても点火が可能となるので、エンジンの低価格化が可能となる。また、結果的には、着火遅れの低減にも寄与するので、NOxやススの発生を抑えることもでき、後処理装置の負荷が減り、安価な後処理装置で済む。これらにより、自動車の本体価格を低減することもできる。また、リーン限界での着火が可能となるので燃費も向上する。
なお、イグナイタ3は、マイクロ波により駆動するので、放電もマイクロ波(GHz)の周期で行われる。従って、発生したラジカルが死滅する前に、次の放電が行われるから、発生したOHラジカル等は死滅せず維持される。これに対し、従来のスパークプラグでは、高周波でのスパークのON/OFFを行うことができないため、一端発生したラジカルはすぐに死滅してしまう。従って、従来のスパークプラグを用いた場合、上記のような作用効果を奏することはできない。
また、活性ラジカル(OHラジカル)やオゾン等を発生させることにより、熱が発生する。これにより、電部近傍の温度が上昇する。従って、上記イグナイタ3は、グロープラグの代替品として捉えることもできる。グロープラグよりも消費電力が小さい点を鑑みると、イグナイタ3は、低消費電力化という効果があるとも言え、ひいてはバッテリーの寿命を延ばす効果がある。
図5は、燃料噴射、放電タイミングの他の制御例を示す。燃料噴射前に加え、噴射中、噴射後においてもイグナイタ3による放電を行うことは効果を奏する。
(1)噴射中の放電
通常のディーゼルエンジン10では、燃料の噴射から一定時間の経過後(所謂、着火遅れ時間の後)着火する。上記説明とも重複するが、噴霧直後からイグナイタ3による連続放電を行うことにより、空気と燃料が混合しやすくなるので、気化熱が少なくて済み、着火遅れが減る。これにより、上述のとおり、NOxやススの低減効果がある。
更に、着火後も放電を継続すれば、OHラジカルが継続的に生成されることで酸素の減少を抑えることができるので、火炎の延命に繋がる。また、火炎周囲へのプラズマ成長にもつながるので、火炎を拡大させる効果もある。
(2)噴射後の放電
噴射後にもイグナイタ3による放電を行うことにより、ススを減らすことができる。その理由として、火炎の燃焼の継続による熱でススを焼き切ることができる、ことが挙げられる。
(第2の実施形態)
図6は、第2実施形態に係るディーゼルエンジン100の構成を示す図である。エンジン本体部に関しては、一部断面の正面断面図で示している。図7は、このディーゼルエンジン100のシリンダヘッド21’の底面図である。
これらの図に示すように、本実施形態ではイグナイタ3を6個有している。本実施形態ではインジェクタ1は6つの噴射ノズルを有しており、各噴射ノズルの方向に対応させて、6つのイグナイタを配置している。これにより、各ノズルから噴射される燃料に対し確実に放電することができる。また、燃料噴射前にあっては、燃料が噴射される領域のラジカルを予め、効果的に増やすことができる。
(第3の実施形態)
図8は、第3実施形態に係るディーゼルエンジン110の構成を示す図であり、特にディーゼルエンジン110のシリンダヘッド21’’の底面図である。
ディーゼルエンジン110では、吸気ポート24間、排気ポート26間、吸気ポート24と排気ポート26間に合計で4つのイグナイタ3が配置される。つまり、インジェクタ1から離れた位置に4つのイグナイタを配置することにより、いわば多点での着火が促進される。また、多点着火により火炎伝播距離が短縮され、初期燃焼期間の短縮、主燃焼期間の短縮、安定化が可能となる。また、火炎伝播距離の短縮により、自着火に至る前に火炎伝播が終了し、ノッキングが抑制される。また、燃焼室中心部へ火炎伝播を行う効果も期待でき、低温であるシリンダ壁面での熱損失を低減でき、熱効率の向上を図ることもできる。また、NOx排出の抑制も可能である。
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態に係るディーゼルエンジン200の構成を示す図である。本実施形態では、インジェクタとイグナイタを一体化したインジェクタユニット6を採用する点で、第1〜3実施形態と相違する。
図10は、インジェクタユニット6の構成を示す一部断面の正面図である。インジェクタユニット6は、インジェクタ61と、イグナイタ3と、これらを収納するケーシング64からなる。
イグナイタ3は、ケーシング64の中心軸上に配置され、これに隣接して2つのインジェクタ61が配置される。インジェクタ61は、イグナイタ3と一体化する関係上、第1実施形態のインジェクタ1よりも小型化されたものを用いる。インジェクタを小型化した分、燃料の噴射量が低下するため、これを補うべく、インジェクタユニット6はインジェクタを複数(2個)用いている。一方、イグナイタ3は、前述の各実施形態で用いられたものと同じである。
ディーゼルエンジン200によっても、第1、第2実施形態と同様の噴射制御、放電制御を行うことで、NOxやススの低減など等同様の効果を奏する。但し、本実施形態は、インジェクタユニット6に収容する必要上、インジェクタの仕様が第1、第2実施形態と異なるため、噴射のタイミング制御は若干異なる。しかし、基本的な制御内容は同じである。
また、インジェクタユニット6に収容する必要上、イグナイタ3に関しても、第1実施形態よりも小型なもの、外形が異なるもの、内部構造が異なるものを用いても良い。
本実施形態では、インジェクタユニットにインジェクタとイグナイタの両方を収容している。従って、アフターマーケット向け技術として適している。つまり、既存のディーゼルエンジン用のインジェクタを取り外し、このインジェクタユニット6に差し替えることによって、燃費の向上やNOx低減等の効果を奏するからである。
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明の範囲はあくまでも特許請求の範囲に記載された発明に基づいて定められるものであり、上記実施形態に限定されるべきものではない。
例えば、イグナイタ3は、上記のものに限らず、例えばコロナ放電プラグ(例えばボルグワーナー社のEcoFlash(米国登録商標))など他のタイプのものを用いても良い。但し、上記の実施形態で示した効果を奏するには、高い周波数での連続放電が可能なイグナイタが好ましい。
また、第1実施形態の態様もアフターマーケット商品として適用することができる。ディーゼルエンジン10ではインジェクタ1のすぐ近傍にイグナイタ3を配置するが、この位置関係はインジェクタとグロープラグの関係に近い。従って、グロープラグを有する比較的旧式なディーゼルエンジンにおいて、グロープラグを一旦シリンダヘッドから取り外し、これをイグナイタ3に差し替えることで、燃費の向上やNOx低減等を図ることができる。つまり、アフターマーケット向け技術としても適している。
1 インジェクタ
3 イグナイタ
3a 入力部分
3b 結合部分
3c 増幅/放電部分
31 ケース(接地電極)
32 マイクロ波入力端子
33 第1中心電極
34 第2中心電極
35 第3中心電極
36 放電電極
37 空隙
39 誘電体
6 インジェクタユニット
61 インジェクタ
64 ケーシング
41 制御装置
42 マイクロ波生成器
100 ディーゼルエンジン
110 ディーゼルエンジン
200 ディーゼルエンジン

Claims (1)

  1. 液体燃料を噴射するインジェクタと、液体燃料の着火を補助するグロープラグを備えた圧縮着火式内燃機関の修理方法であって、
    前記グロープラグを該圧縮着火式内燃機関のシリンダヘッドの挿入孔から取り外すステップ、
    振構造によりマイクロ波を昇圧する昇圧回路、前記昇圧回路からのマイクロ波の出力を受入れる第1電極、及び前記第1電極に近接して設けられる第2電極を有し、前記第1電極と前記第2電極との間の放電によりプラズマを生成するイグナイタを、前記挿入孔に挿入するステップ、を含むことを特徴とする、圧縮着火式内燃機関の修理方法。
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