JP6634739B2 - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Description

本開示は、エンジンの冷却装置に関する。
一般に、エンジンのオーバーヒートを防止するために、エンジンは冷却装置を備えている。この冷却装置による冷却方式は、エンジンの内部に形成されたウォータジャケットに冷却水を循環させる水冷式が主流であり、エンジンを冷却した後の冷却水を、放熱装置(ラジエータ)が設けられた循環通路によりエンジンに戻すことで、冷却水を循環させる。また、冷却装置は、放熱装置を経由せずに冷却水の循環が可能なバイパス通路も備えており、エンジンの暖機時には、暖機促進のため、バイパス通路を通って冷却水は循環される。これらの冷却水の循環は、機械駆動式のウォータポンプによって強制的になされる。具体的には、エンジンのクランク軸の回転がベルトを介してウォータポンプに入力され、ウォータポンプの羽根車(インペラ)が回転駆動されることで、冷却水は循環される。
このように、エンジンの暖機時においては冷却装置によるエンジンの冷却は抑制されるが、さらに、極冷間時の暖機を一層促進するために、ウォータジャケット内部の冷却水の循環を停止あるいは抑制することが提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1によると、バイパス通路などを通過する冷却水の流量をバルブなどによって絞ることで冷却水の循環を抑制等するが、この際、機械駆動式のウォータポンプが空回りして内圧上昇やポンプ駆動抵抗増等の問題が発生する。このため、ウォータジャケットのサーモスタットハウジングに隣接した部分と、ウォータポンプへ冷却水が流入する流入通路と、を連通するショートカット通路をサーモスタットハウジング内に設けている。この構成において、冷却水は、ウォータジャケットに冷却水を導入するシリンダブロック内部の通路(インレット通路)にウォータポンプハウジングから一旦排出され、その後、シリンダブロックの内部からショートカット通路を通ってウォータポンプの流入通路へ戻される。このため、暖機時において、バイパス通路等を通過する冷却水の流量が絞られても、冷却水の大部分はショートカット通路を循環するようになり、ウォータポンプを空回りさせることなく、ウォータジャケットにおける冷却水の循環が抑制等される。
特開2006−161782号公報
上述の通り、特許文献1では、冷却水は、ウォータポンプハウジングからシリンダブロックのインレット通路に一旦流出した後に、ショートカット通路を通ってウォータポンプの流入通路へ循環される。この際、シリンダブロックの内部を冷却水が通過することにより、エンジンの熱が冷却水に奪われるため、暖機の促進効果は十分とはいえない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、機械駆動式のウォータポンプを使用するエンジンの冷却装置において、エンジンの暖機の促進をより効率良く行うことが可能なエンジンの冷却装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るエンジンの冷却装置は、
シリンダブロックに形成されるウォータジャケットの出口から排出される冷却水を前記ウォータジャケットの入口に循環させる循環通路と、
前記循環通路に前記冷却水を循環させるウォータポンプと、
前記循環通路に設けられ、ラジエータからの冷却水を循環及び遮断するサーモスタットと、
前記サーモスタットを内蔵するサーモハウジングと、を備えるエンジンの冷却装置において、
前記サーモハウジングは、
前記冷却水の入口となる入口部と、
前記ウォータジャケットの入口に連結されると共に、前記冷却水の出口となる出口部と、
前記入口部の前記冷却水を、前記ウォータポンプを介して前記出口部に導くポンプ経由通路と、
前記ポンプ経由通路とは別にサーモハウジングの内部に形成され、前記出口部と前記入口部とを連通するショートカット通路と、
前記ショートカット通路による前記出口部と前記入口部との連通状態を切り替える流路切替弁と、を有する。
上記(1)の構成によれば、エンジンへの冷却水の循環を低減するための構成として、サーモハウジングは、ポンプ経由通路とは別に、ウォータポンプの吐出口から圧送された冷却水をサーモハウジングの入口部に循環させるためのショートカット通路をその内部に備える。すなわち、例えば、ショートカット通路が開放された場合には、ウォータポンプの吐出口から圧送された冷却水は、シリンダブロックに形成されたウォータジャケットを経由することなく、サーモハウジングの内部において循環可能に構成されることで、エンジンへの冷却水の循環が低減されるよう構成される。これによって、サーモハウジングの内部において冷却水が循環する際に、冷却水がウォータジャケットに一旦出されることはないため、シリンダブロックの通過によるシリンダブロックからの熱の持ち出しを回避することができ、エンジンの暖機をより促進することができる。また、適量の冷却水が、サーモハウジングの内部においてショートカット通路を用いて循環可能であるため、ウォータポンプが機械駆動式の場合には、機械駆動式のウォータポンプを空回りさせることなく、エンジンの暖機を促進することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記流路切替弁は、前記冷却水の温度が所定温度より低い場合には前記ショートカット通路を開通し、前記冷却水の温度が前記所定温度以上の場合には、前記ショートカット通路を閉鎖することを特徴とする。
上記(2)の構成によれば、例えばエンジンの暖機運転が必要と判断される場合など、冷却水の温度が所定温度より低い場合にはショートカット通路は開放され、所定温度以上の場合にはショートカット通路は閉鎖される。これによって、サーモハウジングの内部において冷却水が循環する際に、冷却水がウォータジャケットに一旦出されることはないため、シリンダブロックの通過によるシリンダブロックからの熱の持ち出しを回避することができ、エンジンの暖機をより促進することができる。また、適量の冷却水が、サーモハウジングの内部においてショートカット通路を用いて循環可能であるため、ウォータポンプが機械駆動式の場合には、機械駆動式のウォータポンプを空回りさせることなく、エンジンの暖機を促進することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、
前記ショートカット通路を形成する前記サーモハウジングの外壁面と前記シリンダブロックの外壁面との間には空間部が形成される。
上記(3)の構成によれば、シリンダブロックとサーモハウジングとの間に形成される空間部によって、空気層が形成される。このため、サーモハウジングによってシリンダブロックの外壁面積の増大させることが回避され、シリンダブロックの外壁からの放熱を抑制し、暖機の促進を図ることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の構成において、
前記ポンプ経由通路は、
前記入口部と前記ウォータポンプの流入口とを連通する流入通路と、
前記ウォータポンプの吐出口と前記出口部とを連通する流出通路と、を有し、
前記ウォータジャケットの入口に前記サーモハウジングが取り付けられた状態において、
前記流出通路は前記シリンダブロックの気筒列方向に前記冷却水を流すように形成されると共に、
前記流出通路、前記出口部、前記ショートカット通路の順に前記気筒列方向に並んで配置される。
上記(4)の構成によれば、ウォータポンプから圧送された冷却水は、流出通路によって気筒列方向に導かれた後、出口部により、向きを変えてシリンダブロックに形成されたウォータジャケットの入口に導かれるか、あるいは、そのまま直進してショートカット通路に導かれるよう構成される。そして、ショートカット通路が開放状態の場合(暖機時)において冷却水の大部分は、慣性力によって、直進方向に設けられたショートカット通路に向かうことになる。このため、ショートカット通路が開放状態の場合(暖機時)においては、循環経路を流れる冷却水の流れを低減あるいは停止するための部材を追加することなく、エンジンを経由した冷却水の循環を低減することができ、暖機の促進およびコストの低減を図ることができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記循環通路は、
前記ウォータジャケットの第1出口から流出する前記冷却水を、ラジエータを経由して循環させるためのラジエータ経由通路と、
前記ウォータジャケットの第2出口から流出する前記冷却水を、車室内ヒータを経由して循環させるためのヒータ経由通路と、を含み、
前記サーモハウジングの前記入口部は、
前記サーモスタットの感温部が収容される感温部収納室と、
前記ラジエータ経由通路が前記感温部収納室と連結される部位に設けられると共に、前記感温部によって可動する前記サーモスタットの弁体によって開閉される弁座部と、
前記ヒータ経由通路が連結されると共に、前記ヒータ経由通路と前記感温部収納室とを連通する接続部と、
を含み、
前記感温部収納室にそれぞれ開口する前記接続部の開口と前記ポンプ経由通路の前記流入通路の開口とは、前記感温部収納室を挟んで互いに対向する。
上記(5)の構成によれば、サーモスタットの感温部は、ラジエータ経由通路やヒータ経由通路を経由した冷却水が通過する感温部収納室に収納されており、これらの循環通路を経由する冷却水によりエンジンの温度を適切に感知することができる。さらに、入口部の感温部収納室にそれぞれ開口する入口部の接続部の開口とポンプ経由通路の流入通路の開口とは、感温部収納室を挟んで互いに対向するように構成されている。言い換えると、入口部の接続部とポンプ経由通路の流入通路とは、感温部収納室を挟んで直線状に並ぶように構成される。このため、ヒータ経由通路から感温部収納室に流入する冷却水を直線的にポンプ経由通路の流入通路に導くことができる。つまり、暖機時において、ショートカット通路は開放されるが、ヒータ経由通路を経由した冷却水は、ポンプ経由通路の流入通路に直線的に向かうため、ショートカット通路を循環する冷却水の流れを乱すことなく、冷却水を循環することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)の構成において、
前記ヒータ経由通路とは別に、前記ウォータジャケットの内部の冷却水を前記感温部収納室へ導くリターン通路を、さらに備え、
前記ウォータジャケットは、前記シリンダブロックに搭載されるシリンダヘッドを通過した後の前記冷却水を前記ウォータジャケットの出口に導く冷却水回収路を有し、
前記リターン通路は、前記冷却水回収路と前記感温部収納室とを連結する。
上記(6)の構成によれば、リターン通路は、ヒータ経由通路とは別に設けられており、ウォータジャケットが有する冷却水回収路を流れるエンジン冷却後の冷却水はリターン通路を介してサーモハウジングの感温部収納室に導かれる。このため、サーモスタットおよび流路切替弁は、エンジンの温度をより適切に感知することができ、ショートカット通路の開閉や循環通路の切り替えを、エンジンの温度に応じて適切に行うことができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記ウォータジャケットの入口から流入した冷却水は、前記シリンダブロックの排気側を冷却した後にシリンダヘッドへ上昇し、前記シリンダヘッドを冷却した後に前記シリンダブロックの吸気側に下降して、前記冷却水回収路を経由して前記ウォータジャケットの出口から排出されるよう構成されており、
前記サーモハウジングは前記シリンダブロックの吸気側に取り付けられる。
上記(7)の構成によれば、サーモハウジングの入口部には、リターン通路によって、シリンダブロックの吸気側に形成された冷却水回収路を流れるエンジン冷却後の冷却水が導かれる。このため、サーモスタットおよび流路切替弁がエンジンの温度をより適切に感知することができる。また、サーモハウジングおよび冷却水回収路は、両方とも、シリンダブロックの吸気側に取り付けられている。このためリターン通路の通路長を短く設定することができ、限られたエンジンルーム内におけるリターン通路の設置を容易にすることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(6)〜(7)の構成において、
前記ウォータジャケットの入口は、前記シリンダブロックの気筒列方向における前記シリンダブロックの一方の端部の吸気側の外壁に設けられており、
前記ウォータジャケットの第1出口は、気筒列方向における前記シリンダブロックの他方の端部の吸気側の外壁に設けられており、
前記ウォータジャケットの第2出口は、気筒列方向における前記シリンダブロックの他方の端部の排気側の外壁に設けられており、
前記ウォータジャケットの内部には、
前記シリンダブロックの前記一方の端部に最も近い気筒の周囲において、前記ウォータジャケットの入口と前記ウォータジャケットの吸気側との間を隔絶する第1スペーサと、
前記シリンダブロックの前記他方の端部に最も近い気筒の周囲において、前記第1出口と前記第2出口とを隔絶する第2スペーサと、が設けられており、
前記冷却水回収路は、前記第1スペーサと前記第2スペーサとによって吸気側に区画された前記ウォータジャケットの領域からなる。
上記(8)の構成によれば、ウォータジャケットの有する冷却水回収路は、シリンダブロックの一方の端部に設けられる第1スペーサと他方の端部に設けられる第2スペーサとに挟まれる部分のうちの、吸気側に形成される。また、サーモハウジングおよび冷却水回収路は、両方とも、シリンダブロックの吸気側に取り付けられている。このため、リターン通路の通路長を短く設定することができ、限られたエンジンルーム内におけるリターン通路の設置を容易にすることができる。また、サーモハウジングの入口部には、リターン通路によって、シリンダブロックの吸気側に形成された冷却水回収路を流れるエンジン冷却後の冷却水が導かれる。このため、サーモスタットおよび流路切替弁がエンジンの温度をより適切に感知することができる。
また、シリンダブロックの吸気側に形成されるウォータジャケットの入口から流入する冷却水は、第1スペーサに遮られることで吸気側には直接向かわずに排気側に向かい、排気側からから各気筒の周囲に向かう。その後、冷却水は、第2スペーサに遮られることで、吸気側にUターンすることなく、シリンダヘッド側と第2出口側に向かい、シリンダヘッドを経由する冷却水は第1出口に向かう。この際、冷却水回収路は、第1スペーサと第2スペーサとによって吸気側に区画された領域からなっており、エンジン冷却後の冷却水を冷却回収路に導くことができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、機械駆動式のウォータポンプを使用するエンジンの冷却装置において、エンジンの暖機の促進をより効率良く行うことが可能なエンジンの冷却装置が提供される。
本発明の一実施形態に係るエンジンの冷却装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダブロックに設置されたサーモハウジングの平面図であり、暖機運転時の様子を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るシリンダブロックに設置されたサーモハウジングの平面図であり、暖機運転完了後の様子を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るエンジンの冷却装置の構成を概略的に示す図であり、リターン通路を備えるエンジンの冷却装置を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1、図4は、本発明の一実施形態に係るエンジンの冷却装置1の構成を概略的に示す図である。また、図2〜図3は、本発明の一実施形態に係るシリンダブロックに設置されたサーモハウジング6の平面図であり、図2は暖機運転時、図3は暖機運転完了後を示す図である。このエンジンの冷却装置1は、エンジンの内部に形成されるウォータジャケット3に冷却水を循環させることでエンジンを冷却する装置である。そして、図1、図4に示されるように、エンジンの冷却装置1(以下、冷却装置1)は、エンジンとの間で冷却水を循環する循環通路4と、サーモスタット7と、この循環通路4に設けられるウォータポンプ5とサーモハウジング6と、を備える。なお、図1、図4の例示では、多気筒エンジン(図1、図4の例示では、4気筒エンジン)のシリンダブロック2が示されているが、気筒数は1以上であっても良い。以下、冷却装置1の構成をそれぞれ説明する。
循環通路4は、図1、図4に示されるように、エンジンのシリンダブロック2に形成されるウォータジャケット3の出口31から排出される冷却水をウォータジャケット3の入口32に循環させる通路である。シリンダブロック2には1以上のシリンダ21が形成されており、ウォータジャケット3は、シリンダブロック2のシリンダ21を形成する壁面22(シリンダボアの壁面22)の外周に沿って形成される。図示しないエンジンのシリンダヘッドにもウォータジャケット3は形成されても良い。そして、このウォータジャケット3を流路としてシリンダブロック2の内部に冷却水が循環されることで、ウォータジャケット3を通過する際にエンジンの熱が冷却水によって吸収され、エンジンが冷却される。また、ウォータジャケット3の出口31は、ウォータジャケット3から外部に冷却水を排出するための出口である。逆に、ウォータジャケット3の入口32は、ウォータジャケット3に冷却水を供給するための入口である。図1、図4に示される実施形態では、これらのウォータジャケット3の出口31と入口32とは、それぞれ、シリンダブロック2の外壁に開口している。そして、循環通路4の一方の端部はウォータジャケット3の出口31に連結され、循環通路4の他方の端部は、後述するサーモハウジング6に連結される。また、後述するように、サーモハウジング6は、ウォータジャケット3の出口31に連結されるよう構成されており、このようにして、ウォータジャケット3の出口31とウォータジャケット3の入口32とを連通する循環通路4が構成される。
また、図1、図4に示される実施形態では、循環通路4は、ウォータジャケット3から排出される冷却水を、ラジエータ43を経由して循環させるためのラジエータ経由通路41と、車室内ヒータ44を経由して循環させるためのヒータ経由通路42と、を含む。また、シリンダブロック2は、ウォータジャケット3の出口31を複数有していても良く、図1、図4に示される実施形態では、シリンダブロック2は、その吸気側Siに形成された第1出口31aと、排気側Seに形成された第2出口31bとを有している。そして、ラジエータ経由通路41は、ウォータジャケット3の第1出口31aとサーモハウジング6(後述)とを連通しており、サーモスタット(後述)によって通路の開放、閉鎖が制御されている。一方、ヒータ経由通路42は、ウォータジャケット3の第2出口31bとサーモハウジング6(後述)とを連通しており、ラジエータ43を経由することなく、冷却水を循環している。なお、循環通路4は、さらに、ラジエータ43を迂回するためのバイパス通路(不図示)を有しても良く、ウォータジャケット3の出口31(例えば、第1出口31a)とサーモハウジング6(後述)とがバイパス通路(不図示)によって連結されても良いし、ラジエータ経由通路41などの途中から上記のバイパス通路(不図示)が分岐しても良い。
上記のヒータ経由通路42についてさらに説明すると、ヒータ経由通路42には、空調装置の一部である車室内ヒータ44が設けられている。そして、車室内ヒータ44は、エンジン冷却後の冷却水が車室内ヒータ44を通過する際に冷却水の熱を吸収し、この熱を利用して空気を加熱して車室内の暖房として利用している。また、図1、図4の例示では、ヒータ経由通路42にはEGRクーラ45も設けられており、車室内ヒータ44の下流(後述するサーモハウジング6側)に位置している。EGRクーラ45は、排気通路から吸気通路に還流されるEGRガスを冷却する装置である。ヒータ経由通路42を通過する冷却水の温度はEGRガスの温度よりも低温であり、この温度差を利用してEGRクーラ45はEGRガスを冷却する。このように、ヒータ経由通路42を通過する冷却水は車室内ヒータ44やEGRクーラ45を通過するが、これらの通過の際に冷却水の熱は放熱されることになる。
ウォータポンプ5は、図1、図4に示されるように、循環通路4に冷却水を循環させる機械駆動式のウォータポンプである。すなわち、機械駆動式のウォータポンプ5は、ウォータポンプ5が有する羽根車53(インペラ)を回転駆動するための動力を、ベルトを介してエンジンのクランク軸(不図示)から得ている。図1、図4の例示では、ウォータポンプ5は、循環通路4が連結される側とは反対側においてサーモハウジング6(後述)に連結されており、循環通路4によりサーモハウジング6(後述)に流入した冷却水をウォータジャケット3の入口32に向けて圧送することで、冷却水を強制的に循環している。
サーモハウジング6は、図1、図4に示されるように、サーモスタット7を内蔵するハウジングであり、循環通路4に設けられる。すなわち、サーモハウジング6は循環通路4の一部を構成しており、ウォータジャケット3の出口31から排出された冷却水はサーモハウジング6の内部を通って、ウォータジャケット3の入口32に循環される。また、サーモハウジング6の内部には複数の通路が設けられている。より詳細には、図2〜図3に示されるように、入口部62と、出口部63と、入口部62と出口部63とを連通するポンプ経由通路64およびショートカット通路65と、がサーモハウジング6の内部に形成されている。また、サーモハウジング6の内部には、循環通路4に設けられ、ラジエータ43からの冷却水を循環及び遮断するサーモスタット7と、流路切替弁8と、が設置されている。以下、サーモハウジング6の構成を図2〜図3を用いて説明する。
入口部62は冷却水の入口であり、冷却水は、入口部62からサーモハウジング6の内部へ流入する。すなわち、図2〜図3に示されるように、入口部62には循環通路4が接続されており、ウォータジャケット3の出口31から排出される冷却水は、循環通路4を通って入口部62からサーモハウジング6の内部に導かれる。また、入口部62にはサーモスタット7が設置される。
図2〜図3に示される実施形態では、図示されるように、サーモハウジング6の入口部62は、サーモスタット7の感温部71(後述)が収容される感温部収納室62rと、ラジエータ経由通路41が感温部収納室62rと連結される部位に設けられると共に、感温部71(後述)によって可動するサーモスタット7の弁体72によって開閉される弁座部62sと、ヒータ経由通路42が連結されると共に、ヒータ経由通路42と感温部収納室62rとを連通する接続部62iと、を含んでいる。そして、ラジエータ経由通路41は、入口部62の弁座部62sを介して感温部収納室62rに連結されており、ヒータ経由通路42は、弁座部62sを介することなく、感温部収納室62rに連結されている。より詳細には、図2〜図3の例示では、入口部62の断面は四角形となっており、そのうちの2辺の部分は、それぞれ、入口部62を形成するサーモハウジング6の外壁により形成されている。また、このサーモハウジング6の外壁により形成される一方の1辺の部分には、ヒータ経由通路42が連結される部分となる接続部62iが形成されており、接続部62iを介してヒータ経由通路42と感温部収納室62rとは連通している。他方、サーモハウジング6の外壁により形成される他方の1辺の部分には上記の弁座部62sが形成されており、ラジエータ経由通路41が連結されるよう構成されている。そして、接続部62iと対向する1辺の部分には、ポンプ経由通路64(後述)が連結されており、弁座部62sと対向する一辺の部分にはショートカット通路65(後述)が連結されている。
また、ラジエータ経由通路41と弁座部62sとの間には、図2〜図3に示されるように、サーモスタット7の弁体72が位置している。サーモスタット7は、冷却水の温度(実水温)に応じて開閉する弁機構であり、ラジエータ経由通路41を通って入口部62に流入する冷却水の流通を制御する。より詳細には、サーモスタット7は入口部62(感温部収納室62r)を流れる冷却水の温度を検知する感温部71を有している。例えば、感温部71は、熱によって膨張し、冷えると収縮するワックスを含んでいる。そして、ワックスが冷えた状態では、弁体72は、スプリングによって弁座部62sに着座した閉状態にある。逆に、熱によってワックスが熱膨張すると、この熱膨張による力によって弁体72は弁座部62sから離間された開状態となる。サーモスタット7は、このような性質を利用して、暖機時には閉状態となることで、ラジエータ経由通路41を閉鎖し(図2参照)、暖機後(例えば、冷却水の水温が80℃〜90℃)には開状態となることで、ラジエータ経由通路41を開放する(図3参照)ように設置される。
出口部63は冷却水の出口であり、図2〜図3に示されるように、サーモハウジング6の内部に流入した冷却水は、出口部63から外部へ排出される。また、図2〜図3に示されるように、出口部63は、ウォータジャケット3の入口32に連結されており、サーモハウジング6の内部に流入した冷却水はウォータジャケット3に循環されるよう構成される。そして、後述するように、サーモハウジング6の入口部62と出口部63とは、ポンプ経由通路64およびショートカット通路65のそれぞれによって連結される。図2〜図3に例示される実施形態では、出口部63は、ポンプ経由通路64(後述)とショートカット通路65(後述)とを直線状に中継(連結)する中継部63rと、この直線状の中継部63rと直交する方向に冷却水を導くためのブロック結合部63bとを有している。そして、ブロック結合部63bからウォータジャケット3の入口32へ冷却水が導かれるよう構成されている。また、図2〜図3に例示される実施形態では、ブロック結合部63bとウォータジャケット3の入口32とはシール部材24を介して連結されている。ただし、この実施形態には限定されず、他の幾つかの実施形態では、ブロック結合部63bはシリンダブロック2に一体的に成形されても良い。
ポンプ経由通路64は、図2〜図3に示されるように、入口部62の冷却水を、ウォータポンプ5を介して出口部63に導く通路である。図2〜図3に例示される実施形態では、図示されるように、ポンプ経由通路64は、入口部62とウォータポンプ5の流入口51とを連通する流入通路64iと、ウォータポンプ5の吐出口52と出口部63とを連通する流出通路64oと、を有している。そして、入口部62に流入した冷却水は、流入通路64iを通ってウォータポンプ5の流入口51に流れ、ウォータポンプ5の羽根車53によって吐出口52から圧送される。ウォータポンプ5によって圧送された冷却水は、流出通路64oを通って出口部63からウォータジャケット3の入口32に流出するか、あるいは、ショートカット通路65に流れる。
ショートカット通路65は、図2〜図3に示されるように、ポンプ経由通路64とは別に、サーモハウジング6の内部に形成され、出口部63と入口部62とを連通する。図2〜図3に例示される実施形態では、ショートカット通路65には流路切替弁8が設置されている。そして、ショートカット通路65は、この流路切替弁8が収納される切替弁収納室65rと、この切替弁収納室65rと出口部63(中継部63r)とを連通する感温部導入路65iと、切替弁収納室65rと入口部62とを連通する入口部連通路65oと、から構成されている。上記の感温部導入路65iは、出口部63における、上記のポンプ経由通路64(流出通路64o)が連結されている側とは反対側に連結されており、これによって、ポンプ経由通路64とは別体として、ショートカット通路65はサーモハウジング6の内部に形成されている。また、図2〜図3に示される実施形態では、切替弁収納室65rと感温部導入路65iとの間に、流路切替弁8の弁体82のための弁座部65sが形成されている。
流路切替弁8は、ショートカット通路65による出口部63と入口部62との連通状態を切り替える。そして、流路切替弁8は、冷却水の温度が所定温度より低い場合(例えば、70℃未満)にはショートカット通路65を開通し、冷却水の温度が所定温度以上(例えば、70℃以上)の場合には、ショートカット通路65を閉鎖する。図2〜図3に例示される実施形態では、サーモスタット7と同様に、流路切替弁8は感温部81と弁体82とを有しており、この感温部81を流れる冷却水の温度に応じて弁体82を移動させるよう構成されている。
また、図2〜図3に例示される実施形態では、流路切替弁8は、感温部81と弁体82を含めて切替弁収納室65rに設置されている。そして、流路切替弁8は、冷却水が低温の時には、流路切替弁8の弁体82は、感温部導入路65iにおける切替弁収納室65rに開口する部分に形成された弁座部65sから離間された状態にある。逆に、冷却水が高温の時には、流路切替弁8の弁体82が弁座部65sに向かって前進することで、弁座部65sに着座するように設置されている。つまり、暖機時には、図2に示されるように、流路切替弁8の弁体82が弁座部65sから離間された状態にあることで、ショートカット通路65は開放されており、ショートカット通路65を介した出口部63と入口部62との間の冷却水の流通が可能となる。逆に、暖機後(例えば、70℃以上)には、図3に示されるように、流路切替弁8の弁体82が弁座部65sに着座した状態にあることで、ショートカット通路65は閉鎖されており、ショートカット通路65を介した出口部63と入口部62との間の冷却水の流通は停止される。
ただし、この実施形態には限定されず、他の幾つかの実施形態では、切替弁収納室65rにおける入口部連通路65oが開口する部分に弁座部65sが形成されても良い。つまり、この場合には、流路切替弁8の弁体82は、入口部連通路65oを開閉するよう構成される。その他の幾つかの実施形態では、流路切替弁8は入口部62の感温部収納室62rに設置されても良い。つまり、流路切替弁8の弁座部65sは、入口部62の感温部収納室62rにおける入口部連通路65oが開口する部分に設けられている。そして、暖機時には、流路切替弁8の弁体82は弁座部65sから離間されており、暖機後には、流路切替弁8の弁体82が前進することで弁座部65sに着座される。
このような構成を有する冷却装置1は、上述したように、暖機時(図2)とそれ以外の暖機完了後の時(図3)とでは、サーモスタット7および流路切替弁8の状態が異なっている。図2には、暖機時における冷却水の流通状態が示されている。この図2について詳述すると、エンジンの暖機時(冷間始動時)には、ウォータジャケット3の出口31から排出された冷却水は、ラジエータ経由通路41やヒータ経由通路42などを通ってサーモハウジング6の入口部62に流入しようとする。ところが、サーモスタット7の感温部71は低温となっており、サーモスタット7は閉状態となっている。このため、ラジエータ経由通路41を通って流れた冷却水のサーモハウジング6の入口部62へ流入は、サーモスタット7によって阻止される。一方、ヒータ経由通路42経由した冷却水は入口部62を通ってサーモハウジング6の内部に流入し、ウォータポンプ5によってポンプ経由通路64に導かれた後、サーモハウジング6の出口部63に導かれる。
この際、暖機時においては、流路切替弁8の感温部81も低温となっているため、ショートカット通路65は開放されている。そして、図2〜図3に例示される実施形態では、ポンプ経由通路64は、シリンダブロック2の気筒列方向Dに沿って冷却水を流すように形成されており、ポンプ経由通路64を通過した冷却水は、慣性力によって、ショートカット通路65に向けて主に流れる。つまり、ポンプ経由通路64から流れる冷却水は、ショートカット通路65を通って入口部62に戻され、再度、入口部62からポンプ経由通路64に循環される。このように、暖機時において冷却水は、サーモハウジング6における入口部62、ポンプ経由通路64、出口部63の一部(出口部63の中継部63r)、ショートカット通路65を主に流れることになる。この結果、出口部63からウォータジャケット3の入口32に向かう冷却水は低減される。このため、ウォータジャケット3を介した冷却水の循環は低減される。
その後、暖機が進み、エンジンが温まるにつれて冷却水の温度が上昇すると、サーモスタット7の感温部71と流路切替弁8の感温部81とを流れる冷却水の温度に応じて、サーモスタット7の弁体72および流路切替弁8の弁体82は変位し始める。具体的には、サーモスタット7の弁体72はその弁座部62sから徐々に離間するように変位し、逆に、流路切替弁8の弁体82はその弁座部65sに徐々に近づくように変位する。
そして、エンジンの暖機が完了した際には、図3に示されるように、サーモスタット7の弁体72はその弁座部62sから大きく離間した状態となっている。このため、ラジエータ経由通路41は開放されており、ラジエータ経由通路41からサーモハウジング6の入口部62へ冷却水が流通可能となる。一方、流路切替弁8の弁体82はその弁座部65sに着座した状態となっている。このため、ショートカット通路65は閉鎖されており、出口部63から入口部62にはショートカット通路65を介して冷却水は流れることはできず、ポンプ経由通路64を流れる冷却水は、全て、出口部63からウォータジャケット3の入口32に導かれる。
また、図2〜図3に示される実施形態では、流路切替弁8の弁体82が弁座部65sに着座した状態(閉状態)に切り替わる方が、サーモスタット7が完全に開いた開状態となるよりも時間的に早くなるように設定されている。例えば、流路切替弁8は、冷却水の温度が70℃程度で閉状態となり、サーモスタット7は80℃〜90℃で、完全に開いた開状態になるように設定されている。このように、流路切替弁8がより早い段階でショートカット通路65を閉鎖することにより、ウォータジャケット3を経由した冷却水の循環を作り出される。これによって、暖機中にエンジンがオーバーヒートすることを防止している。ただし、この実施形態には限定されず、他の幾つかの実施形態では、サーモスタット7と流路切替弁8とが同じタイミングで切り替わるようにしても良く、コスト増加の低減や、サーモスタット7と流路切替弁8との取付間違いなどのリスクを回避することができる。
上記の構成によれば、エンジンへの冷却水の循環を低減するための構成として、サーモハウジング6は、ポンプ経由通路64とは別に、ウォータポンプ5の吐出口52から圧送された冷却水をサーモハウジング6の入口部62に循環させるためのショートカット通路65をその内部に備える。すなわち、ウォータポンプ5の吐出口52から圧送された冷却水は、シリンダブロック2に形成されたウォータジャケット3を経由することなく、サーモハウジング6の内部において循環可能に構成されることで、エンジンへの冷却水の循環が低減されるよう構成される。これによって、サーモハウジング6の内部において冷却水が循環する際に、冷却水がウォータジャケット3に一旦出されることはないため、シリンダブロック2の通過によるシリンダブロック2からの熱の持ち出しを回避することができ、エンジンの暖機をより促進することができる。また、適量の冷却水が、サーモハウジング6の内部においてショートカット通路65を用いて循環可能であるため、機械駆動式のウォータポンプ5を空回りさせることなく、エンジンの暖機を促進することができる。
幾つかの実施形態では、図1〜図4に示されるように、ショートカット通路65を形成するサーモハウジング6の外壁面61sとシリンダブロック2の外壁面26とによって、サーモハウジング6とシリンダブロック2との間には空間部Sが形成される。図1〜図4に例示されるような、サーモハウジング6がシリンダブロック2に設置された状態では、サーモハウジング6のポンプ経由通路64、出口部63およびショートカット通路65が、シリンダブロック2の外壁面26に対面している。そして、ショートカット通路65を形成するサーモハウジング6の外壁面61sとシリンダブロック2の外壁面26とは距離Lだけ離間しており、これによって空間部Sが形成されている。なお、図2〜図3の例示では、流出通路64oを形成するサーモハウジング6の外壁面61pとシリンダブロック2の外壁面26とも、その間が一定の距離だけ離間されており、空間部Sが形成されている。ただし、この実施形態には限定されず、他の幾つかの実施形態では、流出通路64oを形成するサーモハウジング6の外壁面61pとシリンダブロック2の外壁面26とは離間されていなくても良い。
上記の構成によれば、シリンダブロック2とサーモハウジング6との間に形成される空間部Sによって、空気層が形成される。このため、サーモハウジング6によってシリンダブロック2の外壁面積の増大させることが回避され、シリンダブロック2の外壁からの放熱を抑制し、暖機の促進を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図2〜図3に示されるように、ポンプ経由通路64は、入口部62とウォータポンプ5の流入口51とを連通する流入通路64iと、ウォータポンプ5の吐出口52と出口部63とを連通する流出通路64oと、を有し、ウォータジャケット3の入口32にサーモハウジング6が取り付けられた状態において、流出通路64oはシリンダブロック2の気筒列方向Dに冷却水を流すように形成されると共に、流出通路64o、出口部63、ショートカット通路65の順にシリンダブロック2の気筒列方向Dに並んで配置される。すなわち、ウォータポンプ5の吐出口52から圧送された冷却水は、まずは、シリンダブロック2の気筒列方向Dに沿って延在する流出通路64oを通過することにより気筒列方向Dに沿って導かれ、導かれた先で出口部63に到達する。その後、冷却水は、流路切替弁8の状態によって、出口部63を介してショートカット通路65に導かれ、あるいは、出口部63を介してショートカット通路65に導かれる。
図2〜図3に示される実施形態では、サーモハウジング6がシリンダブロック2に設置された状態において、ポンプ経由通路64の流入通路64iおよび流出通路64oは、シリンダブロック2の気筒列方向Dに沿って延在している。そして、ポンプ経由通路64の流出通路64oと出口部63とショートカット通路65とがシリンダブロック2の外壁面26に対面している。また、サーモハウジング6の内部において、流出通路64o、出口部63、ショートカット通路65の順番で、シリンダブロック2の気筒列方向Dに直線状に並んで配置されている。より詳細には、ポンプ経由通路64の流出通路64o、出口部63の中継部63r、ショートカット通路65が直線状に並んでおり、出口部63のブロック結合部63bは、この気筒列方向Dにおける直線状の並びの方向とは直交する方向に冷却水を導くように設けられている。このため、流出通路64oによってシリンダブロック2の気筒列方向Dに向けて圧送される冷却水の大部分は、ショートカット通路65が開放されている場合には、慣性力によって、ショートカット通路65に向かって直進する。
上記の構成によれば、ウォータポンプ5から圧送された冷却水は、流出通路64oによって気筒列方向Dに導かれた後、出口部63により、向きを変えてシリンダブロック2に形成されたウォータジャケット3の入口32に導かれるか、あるいは、そのまま直進してショートカット通路65に導かれるよう構成される。そして、ショートカット通路65が開放状態の場合(暖機時)において冷却水の大部分は、慣性力によって、直進方向に設けられたショートカット通路65に向かうことになる。このため、ショートカット通路65が開放状態の場合(暖機時)においては、循環通路4を流れる冷却水の流れを低減あるいは停止するための部材を追加することなく、エンジンを経由した冷却水の循環を低減することができ、暖機の促進およびコストの低減を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図1〜図4に示されるように、循環通路4は、ウォータジャケット3の第1出口31aから流出する冷却水を、ラジエータ43を経由して循環させるためのラジエータ経由通路41と、ウォータジャケット3の第2出口31bから流出する冷却水を、車室内ヒータ44を経由して循環させるためのヒータ経由通路42と、を有する。そして、サーモハウジング6の入口部62は、サーモスタット7の感温部71が収容される感温部収納室62rと、ラジエータ経由通路41が連結されると共に、サーモスタット7の感温部71によって可動するサーモスタット7の弁体72によって開閉される弁座部62sと、ヒータ経由通路42が連結される接続部62iと、を含み、感温部収納室62rにそれぞれ開口する接続部62iの開口とポンプ経由通路64の流入通路64iの開口とは、感温部収納室62rを挟んで互いに対向する。
すなわち、ラジエータ経由通路41やヒータ経由通路42などの循環通路4を経由した冷却水は、サーモハウジング6の入口部62が有する感温部収納室62rを必ず通過する。そして、サーモスタット7の感温部71はこのような感温部収納室62rに設置される。また、上述したように、図2〜図3に例示される実施形態では、入口部62の断面は四角形となっており、接続部62iと流入通路64iとは、感温部収納室62rを挟んで直線状に並んで配置されている。このため、暖機時において、ショートカット通路65を介したサーモハウジング6内部における冷却水の循環の流れに従うように、ヒータ経由通路42から流入する冷却水はポンプ経由通路64の流入通路64iに、直進することによって侵入することができる。一方、サーモスタット7の弁体72によって開閉される入口部62の開口と、入口部62の感温部収納室62rにおける入口部連通路65oが開口する部分とは、上記の接続部62iと流入通路64iとの直線状の並び方向とは直交する方向において、感温部収納室62rを挟んで対向している。このため、暖機時においては、入口部連通路65oから感温部収納室62rに冷却水は流入するが、閉鎖されているラジエータ経由通路41からの冷却水の流入はなく、ショートカット通路65を介したサーモハウジング6内における冷却水の循環が乱されることはない。
なお、図1〜図4に示される実施形態では、ウォータジャケット3の第1出口31aと第2出口31bとは、シリンダブロック2における異なる位置に置設けられているが、これには限定されない。他の幾つかの実施形態では、ウォータジャケット3の第1出口31aと第2出口31bとは同じであっても良く、1つのウォータジャケット3の出口31から排出された冷却水は、循環通路4に設けられた分岐により、ラジエータ経由通路41やヒータ経由通路42などに導かれるように構成されても良い。
上記の構成によれば、サーモスタット7の感温部71は、ラジエータ経由通路41やヒータ経由通路42を経由した冷却水が通過する感温部収納室62rに収納されており、これらの循環通路4を経由する冷却水によりエンジンの温度を適切に感知することができる。さらに、入口部62の感温部収納室62rにそれぞれ開口する入口部62の接続部62iの開口とポンプ経由通路64の流入通路64iの開口とは、感温部収納室62rを挟んで互いに対向するように構成されている。言い換えると、入口部62の接続部62iとポンプ経由通路64の流入通路64iとは、感温部収納室62rを挟んで直線状に並ぶように構成される。このため、ヒータ経由通路42から感温部収納室62rに流入する冷却水を直線的にポンプ経由通路64の流入通路64iに導くことができる。つまり、暖機時において、ショートカット通路65は開放されるが、ヒータ経由通路42を経由した冷却水は、ポンプ経由通路64の流入通路64iへ直線的に向かうため、ショートカット通路65を循環する冷却水の流れを乱すことなく、冷却水を循環することができる。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、冷却装置1は、ヒータ経由通路42とは別に、ウォータジャケット3の内部の冷却水を入口部62の感温部収納室62rへ導くリターン通路9を、さらに備える。また、ウォータジャケット3は、シリンダブロック2に搭載されるシリンダヘッド(不図示)を通過した後の冷却水をウォータジャケット3の出口31に導く冷却水回収路34を有する。そして、リターン通路9は、冷却水回収路34と入口部62の感温部収納室62rとを連結する。図4の例示では、上述の通り、ヒータ経由通路42には、車室内ヒータ44やEGRクーラ45が設置されている。このため、ヒータ経由通路42を通過する際には、車室内ヒータ44やEGRクーラ45によって冷却水の熱は奪われ、サーモハウジング6の入口部62に到達する際には温度が減じられる。そこで、ウォータジャケット3の冷却水回収路34を流れる冷却水を、リターン通路9によって、サーモハウジング6の入口部62(感温部収納室62r)に直接導くよう構成している。
また、図4に示される実施形態では、上述の通り、リターン通路9はサーモハウジング6の入口部62に連結されている。暖機時においては、サーモハウジング6内部には、ショートカット通路65を介した冷却水の循環が生成されている。この際、リターン通路9が入口部62に連結されることにより、リターン通路9を経由した冷却水の勢いが強い場合であっても、サーモハウジング6内部の冷却水の流れを乱すことなく、冷却水回収路34の冷却水を感温部収納室62rに導くことができる。なお、他の幾つかの実施形態では、リターン通路9はショートカット通路65(切替弁収納室65r)に連結されても良い。これによって、流路切替弁8の感温部81およびサーモスタット7の感温部71に、ポンプ経由通路64などを通過させることなく、ウォータジャケット3の冷却水回収路34の冷却水を導くことができる。
上記の構成によれば、リターン通路9は、ヒータ経由通路42とは別に設けられており、ウォータジャケット3が有する冷却水回収路34を流れるエンジン冷却後の冷却水はリターン通路9を介してサーモハウジング6の感温部収納室62rに導かれる。このため、サーモスタット7および流路切替弁8は、エンジンの温度をより適切に感知することができ、ショートカット通路65の開閉や循環通路の切り替えを、エンジンの温度に応じて適切に行うことができる。
以下では、シリンダブロック2の内部における冷却水の流れを説明する。上述した通り、ウォータジャケット3の入口32からシリンダブロック2の内部に流入した冷却水は、ウォータジャケット3によって形成されたシリンダブロック2の内部の流路を通って、ウォータジャケット3の出口31からシリンダブロック2の外部(循環通路4)に排出される。このシリンダブロック2の内部における冷却水の流路について詳述する。
図1、図4に示される実施形態では、ウォータジャケット3の入口32から流入した冷却水は、シリンダブロック2の排気側Seを冷却した後にシリンダヘッド(不図示)へ上昇し、シリンダヘッド(不図示)を冷却した後にシリンダブロック2の吸気側Siに下降して、冷却水回収路34を経由してウォータジャケット3の出口から排出されるよう構成されている。そして、図1、図4に示される実施形態では、サーモハウジング6はシリンダブロック2の吸気側Siに取り付けられている。このため、冷却水は、ウォータジャケット3の入口32からシリンダブロック2の内部に流入した後、シリンダブロック2の気筒列方向Dとは直交する方向に向けて導かれる。この際、ウォータジャケット3の入口32に最も近接する気筒(図1、図4の例示では、気筒#1)の側面に形成されているウォータジャケット3の部分を通過(冷却)しながら、吸気側Siから排気側Seに回りむように導かれる。その後、シリンダブロック2に形成された全ての気筒の排気側Seのウォータジャケット3の部分に冷却水は行き渡りながら、上方のシリンダヘッド(不図示)に設けられたウォータジャケット3に導かれる。そして、冷却水は、シリンダヘッド(不図示)のウォータジャケット3を通って排気側Seから吸気側Siに再度導かれた後、吸気側Siのウォータジャケット3を下降しながら吸気側Siの各気筒の側面を通過するよう導かれる。ウォータジャケット3を下降した冷却水は、上述の冷却水回収路34に到達し、冷却水回収路34を通ってウォータジャケット3の第1出口31aに集合される。
上記の構成によれば、サーモハウジング6の入口部62には、リターン通路9によって、シリンダブロック2の吸気側Siに形成された冷却水回収路34を流れるエンジン冷却後の冷却水が導かれる。このため、サーモスタット7および流路切替弁8がエンジンの温度をより適切に感知することができる。また、サーモハウジング6および冷却水回収路34は、両方とも、シリンダブロック2の吸気側Siに取り付けられている。このためリターン通路9の通路長を短く設定することができ、限られたエンジンルーム内におけるリターン通路9の設置を容易にすることができる。
また、上述のようにシリンダブロック2の内部を流れる冷却水の流路を形成するために、具体的には、ウォータジャケット3によって形成される流路にスペーサ36を設置しても良い。図1、図4に示される実施形態では、図示されるように、ウォータジャケット3の入口32は、シリンダブロック2の気筒列方向Dにおけるシリンダブロック2の一方の端部27aの吸気側Siの外壁に設けられている。また、ウォータジャケット3の第1出口31aは、シリンダブロック2の気筒列方向Dにおけるシリンダブロック2の他方の端部27bの吸気側Siの外壁に設けられており、ウォータジャケット3の第2出口31bは、シリンダブロック2の気筒列方向Dにおけるシリンダブロック2の他方の端部27bの排気側Seの外壁に設けられる。このような配置において、ウォータジャケット3の内部には、シリンダブロック2の一方の端部27aに最も近い気筒(図1、図4の例示では、気筒#1)の周囲において、ウォータジャケット3の入口32とウォータジャケット3の吸気側Siとの間を隔絶する第1スペーサ36aと、シリンダブロック2の他方の端部27bに最も近い気筒(図1、図4の例示では、気筒#4)の周囲において、第1出口31aと第2出口31bとを隔絶する第2スペーサ36bと、が設けられている。そして、上記の冷却水回収路34は、第1スペーサ36aと第2スペーサ36bとによって吸気側Siに区画されたウォータジャケット3の領域からなる。
すなわち、ウォータジャケット3の入口32から流入した冷却水は、第1スペーサ36aが設けられることによって、この入口32に最も近接する気筒(気筒#1)の吸気側Siの周囲に形成されたウォータジャケット3の部分を通って、各気筒の吸気側Siや冷却水回収路34に直接向かうことが阻止される。このため、冷却水は、上述のように、吸気側Siから排気側Seに回りむように導かれる。その後、排気側Seにおいて、冷却水は、ウォータジャケット3を通って、シリンダブロック2の一方の端部27aから他方の端部27bに向かって導かれる。この際、他方の端部27bには第2スペーサ36bが設けられているため、この他方の端部27bに最も近い気筒(図1、図4の例示では、気筒#4)の外側を回って、ウォータジャケット3の吸気側Siに回り込むことが阻止される。このように、排気側Seにおいてウォータジャケット3の他方の端部27bまで到達した冷却水は第2スペーサ36bに堰き止められることで、上方にあるシリンダヘッド(不図示)に形成されたウォータジャケット3に冷却水は導かれる。その後、冷却水は、シリンダヘッド(不図示)に形成されたウォータジャケット3を通って排気側Seから吸気側Siに回り込み、ウォータジャケット3のシリンダブロック2の吸気側Siに形成された部分を下降して、冷却水回収路34に到達する。そして、冷却水回収路34を通って、ウォータジャケット3の第1出口31aから循環通路4に向けて冷却水は排出される。
上記の構成によれば、ウォータジャケット3の有する冷却水回収路34は、シリンダブロック2の一方の端部27aに設けられる第1スペーサ36aと他方の端部27bに設けられる第2スペーサ36bとに挟まれる部分のうちの、吸気側Siに形成される。また、サーモハウジング6および冷却水回収路34は、両方とも、シリンダブロック2の吸気側Siに取り付けられている。このため、リターン通路9の通路長を短く設定することができ、限られたエンジンルーム内におけるリターン通路9の設置を容易にすることができる。また、サーモハウジング6の入口部62には、リターン通路9によって、シリンダブロック2の吸気側Siに形成された冷却水回収路34を流れるエンジン冷却後の冷却水が導かれる。このため、サーモスタット7および流路切替弁8がエンジンの温度をより適切に感知することができる。
また、シリンダブロック2の吸気側Siに形成されるウォータジャケット3の入口32から流入する冷却水は、第1スペーサ36aに遮られることで吸気側Siには直接向かわずに排気側Seに向かい、排気側Seからから各気筒の周囲に向かう。その後、冷却水は、第2スペーサ36bに遮られることで、吸気側SiにUターンすることなく、シリンダヘッド側と第2出口31bの側に向かい、シリンダヘッド(不図示)を経由する冷却水は第1出口31aに向かう。この際、冷却水回収路34は、第1スペーサ36aと第2スペーサ36bとによって吸気側Siに区画された領域からなっており、エンジン冷却後の冷却水を冷却水回収路34に導くことができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 エンジンの冷却装置
2 シリンダブロック
21 シリンダ(気筒)
22 シリンダ(シリンダボア)の壁面
24 シール部材
26 外壁面
27 シリンダブロックの端部
27a 一方の端部
27b 他方の端部
3 ウォータジャケット
31 ウォータジャケットの出口
31a 第1出口
31b 第2出口
32 ウォータジャケットの入口
34 冷却水回収路
36 スペーサ
36a 第1スペーサ
36b 第2スペーサ
4 循環通路
41 ラジエータ経由通路
42 ヒータ経由通路
43 ラジエータ
44 ヒータ
45 EGRクーラ
5 ウォータポンプ
51 流入口
52 吐出口
53 羽根車(インペラ)
6 サーモハウジング
61s ショートカット通路を形成するサーモハウジングの外壁面
61p 流出通路を形成するサーモハウジングの外壁面
62 入口部
62r 感温部収納室
62s 弁座部
62i 接続部
63 出口部
63r 中継部
63b ブロック結合部
64 ポンプ経由通路
64i 流入通路
64o 流出通路
65 ショートカット通路
65r 切替弁収納室
65s 弁座部
65i 感温部導入路
65o 入口部連通路
7 サーモスタット
71 感温部
72 弁体
8 流路切替弁
81 感温部
82 弁体
9 リターン通路
D 気筒列方向
S 空間部
L 距離
Si 吸気側
Se 排気側

Claims (8)

  1. シリンダブロックに形成されるウォータジャケットの出口から排出される冷却水を前記ウォータジャケットの入口に循環させる循環通路と、
    前記循環通路に前記冷却水を循環させるウォータポンプと、
    前記循環通路に設けられ、ラジエータからの冷却水を循環及び遮断するサーモスタットと、
    前記サーモスタットを内蔵するサーモハウジングと、を備えるエンジンの冷却装置において、
    前記サーモハウジングは、
    前記冷却水の入口となる入口部と、
    前記ウォータジャケットの入口に連結されると共に、前記冷却水の出口となる出口部と、
    前記入口部の前記冷却水を、前記ウォータポンプを介して前記出口部に導くポンプ経由通路と、
    前記ポンプ経由通路とは別にサーモハウジングの内部に形成され、前記出口部と前記入口部とを連通するショートカット通路と、
    前記ショートカット通路による前記出口部と前記入口部との連通状態を切り替える流路切替弁と、を有し、
    前記ポンプ経由通路は、
    前記入口部と前記ウォータポンプの流入口とを連通する流入通路と、
    前記ウォータポンプの吐出口と前記出口部とを連通する流出通路と、を有し、
    前記出口部は、
    前記流出通路と前記ショートカット通路とを直線状に連結する中継部と、
    前記ウォータジャケットの入口に連結され前記中継部と直交する方向に前記冷却水を導く結合部と、を有することを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 前記流路切替弁は、前記冷却水の温度が所定温度より低い場合には前記ショートカット通路を開通し、前記冷却水の温度が前記所定温度以上の場合には、前記ショートカット通路を閉鎖することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの冷却装置。
  3. 前記ショートカット通路を形成する前記サーモハウジングの外壁面と前記シリンダブロックの外壁面との間には空間部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの冷却装置。
  4. 記ウォータジャケットの入口に前記サーモハウジングが取り付けられた状態において、
    前記流出通路は前記シリンダブロックの気筒列方向に前記冷却水を流すように形成されると共に、
    前記流出通路、前記出口部、前記ショートカット通路の順に前記気筒列方向に並んで配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のエンジンの冷却装置。
  5. 前記循環通路は、
    前記ウォータジャケットの第1出口から流出する前記冷却水を、ラジエータを経由して循環させるためのラジエータ経由通路と、
    前記ウォータジャケットの第2出口から流出する前記冷却水を、車室内ヒータを経由して循環させるためのヒータ経由通路と、を含み、
    前記サーモハウジングの前記入口部は、
    前記サーモスタットの感温部が収容される感温部収納室と、
    前記ラジエータ経由通路が前記感温部収納室と連結される部位に設けられると共に、前記感温部によって可動する前記サーモスタットの弁体によって開閉される弁座部と、
    前記ヒータ経由通路が連結されると共に、前記ヒータ経由通路と前記感温部収納室とを連通する接続部と、
    を含み、
    前記感温部収納室にそれぞれ開口する前記接続部の開口と前記ポンプ経由通路の前記流入通路の開口とは、前記感温部収納室を挟んで互いに対向することを特徴とする請求項4に記載のエンジンの冷却装置。
  6. 前記ヒータ経由通路とは別に、前記ウォータジャケットの内部の冷却水を前記感温部収納室へ導くリターン通路を、さらに備え、
    前記ウォータジャケットは、前記シリンダブロックに搭載されるシリンダヘッドを通過した後の前記冷却水を前記ウォータジャケットの出口に導く冷却水回収路を有し、
    前記リターン通路は、前記冷却水回収路と前記感温部収納室とを連結することを特徴とする請求項5に記載のエンジンの冷却装置。
  7. 前記ウォータジャケットの入口から流入した冷却水は、前記シリンダブロックの排気側を冷却した後にシリンダヘッドへ上昇し、前記シリンダヘッドを冷却した後に前記シリンダブロックの吸気側に下降して、前記冷却水回収路を経由して前記ウォータジャケットの出口から排出されるよう構成されており、
    前記サーモハウジングは前記シリンダブロックの吸気側に取り付けられることを特徴とする請求項6に記載のエンジンの冷却装置。
  8. 前記ウォータジャケットの入口は、前記シリンダブロックの気筒列方向における前記シリンダブロックの一方の端部の吸気側の外壁に設けられており、
    前記ウォータジャケットの第1出口は、気筒列方向における前記シリンダブロックの他方の端部の吸気側の外壁に設けられており、
    前記ウォータジャケットの第2出口は、気筒列方向における前記シリンダブロックの他方の端部の排気側の外壁に設けられており、
    前記ウォータジャケットの内部には、
    前記シリンダブロックの前記一方の端部に最も近い気筒の周囲において、前記ウォータジャケットの入口と前記ウォータジャケットの吸気側との間を隔絶する第1スペーサと、
    前記シリンダブロックの前記他方の端部に最も近い気筒の周囲において、前記第1出口と前記第2出口とを隔絶する第2スペーサと、が設けられており、
    前記冷却水回収路は、前記第1スペーサと前記第2スペーサとによって吸気側に区画された前記ウォータジャケットの領域からなることを特徴とする請求項6または7に記載のエンジンの冷却装置。
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