JP6634015B2 - 極端紫外光生成装置 - Google Patents

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Description

本開示は、極端紫外(EUV)光を生成するための装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成する極端紫外(EUV)光生成装置と縮小投影反射光学系(Reduced Projection Reflective Optics)とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマを用いたLPP(Laser Produced Plasma:レーザ励起プラズマ)方式の装置と、放電によって生成されるプラズマを用いたDPP(Discharge Produced Plasma)方式の装置と、軌道放射光を用いたSR(Synchrotron Radiation)方式の装置との3種類の装置が提案されている。
米国特許第7068367号 米国特許第7589337号 米国特許出願公開第2012/080584号 特願2013−114964号
概要
本開示の1つの観点に係る極端紫外光生成装置は、内部に供給されたターゲットにレーザ光が照射されることで発生するプラズマから極端紫外光が生成されるチャンバと、ターゲットをドロップレットとしてチャンバの内部に供給するターゲット生成器と、ターゲット生成器からチャンバの内部に供給されたドロップレットを計測するドロップレット計測器と、プラズマから放射される電磁波からドロップレット計測器を遮蔽する遮蔽部材と、を備え、ドロップレット計測器は、ドロップレットに連続光を照射する光源と、チャンバに設けられ連続光を透過するウインドウと、ウインドウを介して連続光を受光する光センサと、を含み、遮蔽部材は、ウインドウのチャンバ内部側に対して設けられ連続光の光路を覆うように形成された遮蔽体を含んでもよい。
本開示の他の観点に係る極端紫外光生成装置は、内部に供給されたターゲットにレーザ光が照射されることで発生するプラズマから極端紫外光が生成されるチャンバと、ターゲットをドロップレットとしてチャンバの内部に供給するターゲット生成器と、ターゲット生成器からチャンバの内部に供給されたドロップレットを計測するドロップレット計測器と、を備え、ドロップレット計測器は、ドロップレットに連続光を照射する光源と、チャンバに設けられ連続光を透過するウインドウと、ウインドウを介して連続光を受光する光センサと、ウインドウと光センサとの間に配置され連続光が照射されたドロップレットの像を光センサに転写すると共にプラズマから放射される電磁波に含まれる光が光センサに入射することを抑制する転写光学系と、を含み、チャンバの内部の所定位置を通過するドロップレットを計測してドロップレットが所定位置を通過したタイミングを示す通過タイミング信号を出力し、ドロップレット計測器から出力された通過タイミング信号が伝送される信号線には、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズを減衰させるラインフィルタが設けられてもよい。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、ドロップレット計測器を含むEUV光生成装置の構成を説明するための図を示す。 図3は、EUV光生成装置が備える出力トリガ制御システムの構成を説明するための図を示す。 図4は、制御部によって制御されるレーザ装置の出力タイミングを説明するための図である。 図5は、制御部によって制御されるレーザ装置の出力タイミングにおいて、プラズマから放射される電磁波に含まれる光の影響を説明するための図である。 図6は、第1実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図7は、第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図8は、第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図9は、第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図10は、第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図11は、第2実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図12は、第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図13は、制御部によって制御されるレーザ装置の出力タイミングにおいて、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズの影響を説明するための図である。 図14は、第3実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図15は、第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図16は、第4実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図17は、第5実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図18は、第6実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図19は、第7実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図20は、第7実施形態の変形例に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図21は、通過タイミング信号に含まれ得るノイズの成分を説明するための図を示す。 図22は、第8実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図23は、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図24は、第9実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図25は、第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図26Aは、第10実施形態のEUV光生成装置を説明するための図を示す。 図26Bは、図26Aに示されたA−A線の断面方向からシールドを視て拡大した図を示す。 図27Aは、第11実施形態のEUV光生成装置の光源部から出射される連続レーザ光を説明するための図を示す。 。図27Bは、図27Aに示された連続レーザ光のX軸方向及びY軸方向におけるビーム幅を説明するための図を示す。 図27Cは、図27Aに示された連続レーザ光のビーム断面形状を説明するための図を示す。 図28Aは、第11実施形態のEUV光生成装置の受光部を説明するための図を示す。 図28Bは、図28Aに示されたB−B線の断面方向からシールド及びスリット板を視て拡大した図を示す。 図28Cは、図28Aに示されたC−C線の断面方向からシールド及びスリット板を視て拡大した図を示す。 図29Aは、ラインフィルタを構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合におけるラインフィルタの回路構成例を説明するための図を示す。 図29Bは、ラインフィルタを構成するフィルタ回路としてバンドパスフィルタを用いる場合におけるラインフィルタの回路構成例を説明するための図を示す。 図29Cは、ラインフィルタを構成するフィルタ回路としてバンドエリミネートフィルタを用いる場合のラインフィルタの回路構成例を説明するための図を示す。 図29Dは、ラインフィルタを構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合のラインフィルタの他の回路構成例を説明するための図を示す。 図30は、各制御部のハードウェア環境を示すブロック図を示す。
実施形態
〜内容〜
1.概要
2.用語の説明
3.EUV光生成システムの全体説明
3.1 構成
3.2 動作
4.ドロップレット計測器を含むEUV光生成装置
4.1 構成
4.2 動作
4.3 課題
5.第1実施形態のEUV光生成装置
5.1 構成
5.2 変形例1
5.3 変形例2
5.4 変形例3
5.5 変形例4
6.第2実施形態のEUV光生成装置
6.1 構成
6.2 変形例
7.第3実施形態のEUV光生成装置
7.1 構成
7.2 変形例
8.第4実施形態のEUV光生成装置
9.第5実施形態のEUV光生成装置
10.第6実施形態のEUV光生成装置
11.遮蔽部材、遮蔽板及び遮蔽体について
12.第7実施形態のEUV光生成装置
12.1 構成
12.2 変形例
13.第8実施形態のEUV光生成装置
13.1 構成
13.2 変形例
14.第9実施形態のEUV光生成装置
14.1 構成
14.2 動作
14.3 作用
14.4 変形例
15.第10実施形態のEUV光生成装置
16.第11実施形態のEUV光生成装置
16.1 構成
16.2 動作
16.3 作用
17.その他
17.1 ラインフィルタの詳細構成
17.2 各制御部のハードウェア環境
17.3 その他の変形例
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
[1.概要]
本開示は、以下の実施形態を少なくとも開示し得る。
EUV光生成装置1は、内部に供給されたターゲット27にレーザ光が照射されることで発生するプラズマからEUV光252が生成されるチャンバ2と、ターゲット27をドロップレット271としてチャンバ2の内部に供給するターゲット生成器7と、ターゲット生成器7からチャンバ2の内部に供給されたドロップレット271を計測するドロップレット計測器41と、プラズマから放射される電磁波からドロップレット計測器41を遮蔽する遮蔽部材9と、を備え、ドロップレット計測器41は、ドロップレット271に連続光を照射する光源411aと、チャンバ2に設けられ連続光を透過するウインドウ412cと、ウインドウ412cを介して連続光を受光する光センサ412aと、を含み、遮蔽部材9は、ウインドウ412cのチャンバ2内部側に対して設けられ連続光の光路を覆うように形成された遮蔽体91Aを含んでもよい。
このような構成により、EUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
[2.用語の説明]
「ターゲット」は、チャンバに導入されたレーザ光の被照射物である。レーザ光が照射されたターゲットは、プラズマ化してEUV光を放射する。
「ドロップレット」は、チャンバ内へ供給されたターゲットの一形態である。
「光路軸」は、レーザ光の進行方向に沿ってレーザ光のビーム断面の中心を通る軸である。
「光路」は、レーザ光が通る経路である。光路には、光路軸が含まれてもよい。
[3.EUV光生成システムの全体説明]
[3.1 構成]
図1に、例示的なLPP方式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給部26を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット供給部26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット供給部26から供給されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられていてもよい。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられてもよく、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンと、シリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されていてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられていてもよく、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過してもよい。
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御部5、ターゲットセンサ4等を含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲット27の存在、軌跡、位置、速度等を検出するよう構成されてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャ293が形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャ293がEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されてもよい。
更に、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御部34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含んでもよい。レーザ光進行方向制御部34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えてもよい。
[3.2 動作]
図1を参照すると、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射されてもよい。
ターゲット供給部26は、ターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマからEUV光251が、他の波長の光の放射に伴って放射され得る。EUV光251は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射されてもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力されてもよい。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
EUV光生成制御部5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成制御部5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理するよう構成されてもよい。また、EUV光生成制御部5は、例えば、ターゲット27が出力されるタイミング制御及びターゲット27の出力方向等の制御の内の少なくとも1つを行ってもよい。更に、EUV光生成制御部5は、例えば、レーザ装置3の出力タイミングの制御、パルスレーザ光32の進行方向の制御、パルスレーザ光33の集光位置の制御の内の少なくとも1つを行ってもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
[4.ドロップレット計測器を含むEUV光生成装置]
[4.1 構成]
図2〜図4を用いて、ドロップレット計測器41を含むEUV光生成装置1の構成について説明する。
図2は、ドロップレット計測器41を含むEUV光生成装置1の構成を説明するための図を示す。図3は、EUV光生成装置1が備える出力トリガ制御システムの構成を説明するための図を示す。
図2では、EUV光生成装置1のチャンバ2から露光装置6に向かってEUV光252を出力する方向をZ軸方向とする。X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に直交し、且つ、互いに直交する軸方向とする。以降の図面でも図2の座標軸と同様とする。
EUV光生成装置1のチャンバ2は、例えば、中空の球形状又は筒形状に形成されてもよい。筒形状のチャンバ2の中心軸方向は、EUV光252を露光装置6へ出力する方向と略同一の方向であってもよい。
筒形状のチャンバ2の側面部には、チャンバ2外からチャンバ2内へターゲット27を供給するためのターゲット供給路2aが設けられてもよい。
ターゲット供給路2aは、筒形状に形成されてもよい。
ターゲット供給路2aの先端には、ターゲット供給孔2bが設けられてもよい。
筒形状のターゲット供給路2aの中心軸方向は、EUV光252を露光装置6へ出力する方向に略直交してもよい。
チャンバ2が中空の球形状であれば、ターゲット供給路2aは、チャンバ2の壁面部であってウインドウ21及び接続部29の設置されていない位置に設けられてもよい。
チャンバ2の内部には、レーザ光集光光学系22aと、EUV集光光学系23aと、ターゲット回収部28と、プレート225及びプレート235とが備えられてもよい。
チャンバ2の外部には、レーザ光進行方向制御部34と、EUV光生成制御部5と、ターゲット生成器7と、ドロップレット計測器41と、制御部8とが備えられてもよい。
なお、ターゲット生成器7と、ドロップレット計測器41と、制御部8とは、EUV光生成装置1の出力トリガ制御システムを構成し得る。出力トリガ制御システムは、チャンバ2内に出力されたドロップレット271に対してパルスレーザ光33が適切なタイミングで照射されるよう、レーザ装置3がレーザ出力を行うタイミングを制御するためのシステムであってもよい。
プレート235は、チャンバ2の内側面に固定されてもよい。
プレート235の中央には、その厚さ方向にパルスレーザ光33が通過可能な孔235aが設けられてもよい。孔235aの開口方向は、図1における貫通孔24及びプラズマ生成領域25を通る軸と略同一の方向であってもよい。
プレート235の一方の面には、EUV集光光学系23aが設けられてもよい。
プレート235の他方の面には、プレート225が設けられてもよい。
プレート235の一方の面に設けられたEUV集光光学系23aは、EUV集光ミラー23と、ホルダ231とを含んでもよい。
ホルダ231は、EUV集光ミラー23を保持してもよい。
EUV集光ミラー23を保持するホルダ231は、プレート235に固定されてもよい。
プレート235の他方の面に設けられたプレート225は、図示しない3軸ステージによって位置及び姿勢が変更可能であってもよい。
3軸ステージは、X方向、Y方向、及びZ方向の3軸方向にプレート225を動かすアクチェータを含んでもよい。
3軸ステージのアクチュエータは、EUV光生成制御部5からの制御によって、プレート225を動かしてもよい。それにより、プレート225の位置及び姿勢が変更されてもよい。
プレート225には、レーザ光集光光学系22aが設けられてもよい。
レーザ光集光光学系22aは、レーザ光集光ミラー22と、ホルダ223と、ホルダ224とを含んでもよい。
レーザ光集光ミラー22は、軸外放物面ミラー221と、平面ミラー222とを含んでもよい。
ホルダ223は、軸外放物面ミラー221を保持してもよい。
軸外放物面ミラー221を保持するホルダ223は、プレート225に固定されてもよい。
ホルダ224は、平面ミラー222を保持してもよい。
平面ミラー222を保持するホルダ224は、プレート225に固定されてもよい。
軸外放物面ミラー221は、チャンバ2の底面部に設けられたウインドウ21及び平面ミラー222とそれぞれ対向して配置されてもよい。
平面ミラー222は、孔235a及び軸外放物面ミラー221とそれぞれ対向して配置されてもよい。
軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222の位置及び姿勢は、EUV光生成制御部5が3軸ステージを介してプレート225の位置及び姿勢を変更することに伴って調整され得る。当該調整は、軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222に入射したパルスレーザ光32の反射光であるパルスレーザ光33が、プラズマ生成領域25で集光するように実行され得る。
ターゲット回収部28は、チャンバ2内に出力されたドロップレット271が進行する方向の延長線上に配置されてもよい。
レーザ光進行方向制御部34は、チャンバ2の底面部に設けられたウインドウ21とレーザ装置3との間に設けられていてもよい。
レーザ光進行方向制御部34は、高反射ミラー341と、高反射ミラー342と、ホルダ343と、ホルダ344とを含んでもよい。
ホルダ343は、高反射ミラー341を保持してもよい。
ホルダ344は、高反射ミラー342を保持してもよい。
ホルダ343及びホルダ344は、EUV光生成制御部5に接続された図示しないアクチュエータによって位置及び姿勢が変更可能であってもよい。
高反射ミラー341は、パルスレーザ光31が出射されるレーザ装置3の出射口及び高反射ミラー342とそれぞれ対向して配置されてもよい。
高反射ミラー342は、チャンバ2のウインドウ21及び高反射ミラー341とそれぞれ対向して配置されてもよい。
高反射ミラー341及び高反射ミラー342の位置及び姿勢は、EUV光生成制御部5からの制御によりホルダ343及びホルダ344の位置及び姿勢が変更されることに伴って調整され得る。当該調整は、高反射ミラー341及び高反射ミラー342に入射したパルスレーザ光31の反射光であるパルスレーザ光32が、チャンバ2の底面部に設けられたウインドウ21を透過するように実行され得る。
EUV光生成制御部5は、露光装置6に設けられた露光装置制御部61との間で各種信号を送受信してもよい。例えば、EUV光生成制御部5には、露光装置6に出力されるEUV光252の目標パルスエネルギーや目標出力タイミングに関する信号が、露光装置制御部61から送信されてもよい。
EUV光生成制御部5は、露光装置6から送信された各種信号に基づいて、EUV光生成システム11の各構成要素の動作を統括的に制御してもよい。
EUV光生成制御部5は、レーザ装置3との間で制御信号の送受を行ってもよい。それにより、EUV光生成制御部5は、レーザ装置3の動作を制御してもよい。
EUV光生成制御部5は、レーザ光進行方向制御部34及びレーザ光集光光学系22aを動かすそれぞれのアクチェータとの間で各々制御信号の送受を行ってもよい。それにより、EUV光生成制御部5は、パルスレーザ光31〜33の進行方向及び集光位置を調整してもよい。
EUV光生成制御部5は、制御部8との間で制御信号の送受を行ってもよい。それにより、EUV光生成制御部5は、温度調節機構71、圧力調節機構72、ドロップレット形成機構73、ドロップレット計測器41の動作を間接的に制御してもよい。
なお、EUV光生成制御部5のハードウェア構成については、図30を用いて後述する。
ターゲット生成器7は、チャンバ2内に供給するターゲット27を生成し、ドロップレット271としてチャンバ2内のプラズマ生成領域25に供給する装置であってもよい。
ターゲット生成器7は、チャンバ2のターゲット供給路2aの端部に設けられていてもよい。
ターゲット生成器7は、ターゲット供給部26と、温度調節機構71と、圧力調節機構72と、ドロップレット形成機構73とを備えてもよい。
ターゲット供給部26は、タンク261と、ノズル262とを含んでもよい。
タンク261は、中空の筒形状に形成されてもよい。中空のタンク261の内部には、ターゲット27が収容されてもよい。
ターゲット27を収容するタンク261の少なくともターゲット27と接触する部分は、ターゲット27と反応し難い材料で構成されてもよい。ターゲット27と反応し難い材料は、例えば、SiC、SiO、Al、モリブデン、タングステン、タンタルのいずれかであってもよい。
ノズル262は、筒形状のタンク261の底面部に設けられていてもよい。
ノズル262は、チャンバ2のターゲット供給孔2bを通してチャンバ2の内部に配置されてもよい。ターゲット供給孔2bは、ターゲット供給部26が設置されることで塞がれ得る。それにより、チャンバ2の内部は大気と隔絶され得る。
ノズル262の少なくともターゲット27と接触する面は、ターゲット27と反応し難い材料で構成されてもよい。
パイプ状のノズル262の一端は、中空のタンク261に固定されてもよい。パイプ状のノズル262の他端には、図3に示すように、ノズル孔262aが設けられていてもよい。
ノズル262の一端側にあるタンク261がチャンバ2の外部に位置し、ノズル262の他端側にあるノズル孔262aがチャンバ2の内部に位置してもよい。ノズル262の中心軸方向の延長線上には、チャンバ2の内部にあるプラズマ生成領域25が位置してもよい。
タンク261、ノズル262、ターゲット供給路2a、及びチャンバ2は、その内部が互いに連通してもよい。
ノズル孔262aは、溶融したターゲット27をチャンバ2内へジェット状に噴出するような形状で形成されてもよい。
温度調節機構71は、タンク261の温度を調節してもよい。
温度調節機構71は、図3に示すように、ヒータ711と、ヒータ電源712と、温度センサ713と、温度制御部714とを含んでもよい。
ヒータ711は、タンク261を加熱してもよい。
ヒータ711は、筒形状のタンク261の外側側面部に固定されてもよい。
ヒータ711は、ヒータ電源712に接続されてもよい。ヒータ711は、ヒータ電源712からの電力供給によって、タンク261を加熱してもよい。
ヒータ電源712は、温度制御部714に接続されてもよい。ヒータ電源712は、温度制御部714からの制御によって、ヒータ711に電力を供給してもよい。
温度センサ713は、筒形状のタンク261の外側側面部であって、ノズル262付近に固定されてもよい。
温度センサ713は、温度制御部714に接続されてもよい。温度センサ713は、タンク261の温度を検出し、検出信号を温度制御部714に出力してもよい。
温度制御部714は、ヒータ電源712からヒータ711へ供給する電力を制御してもよい。
温度制御部714は、制御部8に接続されてもよい。温度制御部714は、温度センサ713から出力されたタンク261の温度の検出信号を制御部8に出力してもよい。温度制御部714には、制御部8から出力されたタンク261内の目標温度に関する制御信号が入力されてもよい。
温度制御部714は、入力された当該制御信号に基づいて、ヒータ711へ供給する電力を制御してもよい。それにより、タンク261内の温度は、目標温度に調節され得る。
なお、温度制御部714のハードウェア構成については、図30を用いて後述する。
圧力調節機構72は、タンク261内の圧力を調節してもよい。
圧力調節機構72は、図3に示すように、圧力調節器721と、配管722と、ガスボンベ723とを含んでもよい。
配管722は、筒形状のタンク261の底面部であってノズル262の反対側と、圧力調節器721とを連結してもよい。配管722は、タンク261を含むターゲット供給部26と圧力調節器721とを連通させ得る。
配管722は、図示しない断熱材等で覆われてもよい。配管722には、図示しないヒータが設置されてもよい。配管722内の温度は、ターゲット供給部26のタンク261内の温度と同じ温度に保たれてもよい。
ガスボンベ723は、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが充填されていてもよい。
ガスボンベ723は、圧力調節器721を介して、タンク261内に不活性ガスを給気してもよい。
圧力調節器721は、上述のように、筒形状のタンク261の底面部であってノズル262とは反対側に配管722を介して設けられてもよい。
圧力調節器721は、給気及び排気用の電磁弁や圧力センサ等を内部に含んでもよい。圧力調節器721は、圧力センサを用いてタンク261内の圧力を検出してもよい。
圧力調節器721は、ガスボンベ723に連結されてもよい。圧力調節器721は、ガスボンベ723に充填された不活性ガスを、タンク261内に給気してもよい。
圧力調節器721は、図示しない排気ポンプに連結されてもよい。圧力調節器721は、排気ポンプを動作させて、タンク261内のガスを排気してもよい。
圧力調節器721は、タンク261内にガスを給気又はタンク261内のガスを排気することによって、タンク261内の圧力を加圧又は減圧し得る。
圧力調節器721は、制御部8に接続されてもよい。圧力調節器721は、タンク261内の圧力の検出信号を制御部8に出力してもよい。圧力調節器721には、制御部8から出力されたタンク261内の目標圧力に関する制御信号が入力されてもよい。
圧力調節器721は、入力された当該制御信号に基づいて、タンク261内にガスを給気又はタンク261内のガスを排気してもよい。それにより、タンク261内の圧力は、目標圧力に調節され得る。
ドロップレット形成機構73は、コンティニュアスジェット方式によりドロップレット271を形成してもよい。具体的には、ドロップレット形成機構73は、ノズル262からジェット状に噴出したターゲット27の流れであるジェット273を周期的に分断して、ドロップレット271を形成してもよい。
ドロップレット形成機構73は、図3に示すように、ピエゾ素子731と、ピエゾ電源732とを含んでもよい。
ピエゾ素子731は、パイプ状のノズル262の外側側面部に固定されてもよい。
ピエゾ素子731は、ノズル262に振動を与えてもよい。
ピエゾ素子731は、ピエゾ電源732に接続されてもよい。
ピエゾ電源732は、ピエゾ素子731に電力を供給してもよい。
ピエゾ電源732は、制御部8に接続されてもよい。ピエゾ電源732には、制御部8から出力された所定波形で電力を供給するための制御信号が入力されてもよい。
ピエゾ電源732は、入力された当該制御信号に基づいて、ピエゾ素子731に電力を供給してもよい。ピエゾ素子731は、ピエゾ電源732からの電力供給に応じて、ノズル262に所定波形で振動を与えてもよい。それにより、ノズル262から噴出したジェット273には定在波が与えられ、当該ジェット273が周期的に分離され得る。分離されたジェット273は、自己の表面張力によって自由界面を形成してドロップレット271を形成し得る。その結果、ドロップレット271は、所定の「生成周波数」で生成され、チャンバ2内に出力され得る。
なお、生成周波数とは、単位時間当たりに生成されるドロップレット271の個数であってもよい。
ドロップレット計測器41は、チャンバ2内に出力されたドロップレット271を計測してもよい。
具体的には、ドロップレット計測器41は、当該ドロップレット271がチャンバ2内の所定位置Pを通過したタイミングを計測してもよい。或いは、ドロップレット計測器41は、当該ドロップレット271がチャンバ2内で進行した軌跡や、当該ドロップレット271の直径及び速度等を計測してもよい。
図2及び図3に示されたドロップレット計測器41は、チャンバ2内に出力されたドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングを計測してもよい。
当該ドロップレット計測器41は、図2に示すように、ターゲット供給路2aの側面部の所定位置Pに設けられてもよい。ドロップレット計測器41は、ターゲット供給部26とプラズマ生成領域25との間に位置し得る。
ドロップレット計測器41は、図3に示すように、光源部411と、受光部412とを備えてもよい。
光源部411と受光部412とは、チャンバ2内に出力されたターゲット27の進行経路であるターゲット進行経路272を挟んで互いに対向して配置されてもよい。
光源部411と受光部412との対向方向は、ターゲット進行経路272と略直交してもよい。
なお、図2では、光源部411と受光部412との対向方向がZ軸方向であるように便宜的に記載されているが、図2の記載は、光源部411と受光部412との対向方向を特定するための記載ではない。光源部411と受光部412との対向方向は、図3に示すようにX軸方向であってもよく、XZ平面に対して傾斜した方向であってもよい。
光源部411は、ターゲット進行経路272を進行するドロップレット271に連続光を照射してもよい。ドロップレット271に照射される連続光は、連続レーザ光であってもよい。
光源部411は、光源411aと、照明光学系411bと、ウインドウ411cとを含んでもよい。
光源411aは、例えば、CW(Continuous Wave)レーザ出力器等の連続レーザ光を出射する光源であってもよい。
照明光学系411bは、レンズ等を含む光学系であってもよい。当該レンズは、例えばシリンドリカルレンズであってもよい。
照明光学系411bは、光源411aから出射された連続レーザ光を、ウインドウ411cを介してターゲット進行経路272上の所定位置Pに集光してもよい。所定位置Pにおける連続レーザ光の集光ビームサイズは、ドロップレット271の直径(例えば20μm)よりも十分に大きくてもよい。
受光部412は、光源部411から出射された連続レーザ光を受光し、連続レーザ光の光強度を検出してもよい。
受光部412は、光センサ412aと、受光光学系412bと、ウインドウ412cとを含んでもよい。
受光光学系412bは、コリメータ等の光学系であってもよく、レンズ等の光学素子によって構成されてもよい。
受光光学系412bは、光源部411から出射された連続レーザ光を、ウインドウ412cを介して光センサ412aに導いてもよい。
光センサ412aは、フォトダイオードを含む受光素子であってもよい。
光センサ412aは、受光光学系412bによって導かれた連続レーザ光の光強度を検出してもよい。
光センサ412aは、制御部8に接続されてもよい。光センサ412aは、検出された光強度の検出信号を制御部8に出力してもよい。
上記構成によって、光源部411は、連続レーザ光をターゲット進行経路272上の所定位置Pに向かって出射し得る。ターゲット進行経路272を進行するドロップレット271が所定位置Pを通過すると、光源部411から出射された連続レーザ光が当該ドロップレット271を照射し得る。
受光部412は、光源部411から出射された連続レーザ光の光強度を検出し得る。
ドロップレット271がチャンバ2内の所定位置Pを通過すると、光源部411から出射された連続レーザ光は当該ドロップレット271により遮蔽され、受光部412は当該ドロップレット271の影を検出することとなり得る。そして、当該ドロップレット271により遮蔽された連続レーザ光の受光部412における光強度は、当該ドロップレット271が所定位置Pを通過していないときに比べて顕著に低下し得る。受光部412は、当該光強度の変化に応じた検出信号を生成し、制御部8に出力し得る。
それにより、ドロップレット計測器41は、チャンバ2内に出力されたドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングを計測し得る。
なお、受光部412によって生成される当該光強度の変化に応じた検出信号を、「通過タイミング信号」ともいう。
制御部8は、EUV光生成制御部5との間で制御信号の送受を行ってもよい。制御部8は、EUV光生成制御部5からの制御信号に基づいて、温度調節機構71、圧力調節機構72、ドロップレット形成機構73、及びドロップレット計測器41の動作を制御してもよい。
制御部8は、温度制御部714に制御信号を出力して、温度制御部714を含む温度調節機構71の動作を制御してもよい。
制御部8は、圧力調節器721に制御信号を出力して、圧力調節器721を含む圧力調節機構72の動作を制御してもよい。
制御部8は、ピエゾ電源732に制御信号を出力して、ドロップレット形成機構73の動作を制御してもよい。
また、制御部8は、レーザ装置3がレーザ出力を行うタイミングを制御してもよい。
図4は、制御部8によって制御されるレーザ装置3の出力タイミングを説明するための図である。
制御部8には、ドロップレット計測器41から出力された通過タイミング信号が入力されてもよい。
ドロップレット271が所定位置Pを通過した場合に入力される通過タイミング信号の光強度は、上述したように、ドロップレット271が所定位置Pを通過していない場合に入力される通過タイミング信号の光強度に比べて、低い値を示し得る。
制御部8は、入力された通過タイミング信号の光強度が、「ドロップレット検出信号生成閾値」よりも低い値を示した場合に、ドロップレット271が所定位置Pを通過したと判定してもよい。この場合、制御部8は、所定位置Pを通過したドロップレット271が検出されたとして「ドロップレット検出信号」を生成してもよい。
なお、ドロップレット検出信号生成閾値は、ドロップレット271が所定位置Pを通過した場合に通過タイミング信号の光強度が取り得る範囲に基づいて予め定められた閾値であってもよい。
ドロップレット検出信号は、所定位置Pを通過したドロップレット271が検出されたことを示す信号であってもよい。
制御部8は、ドロップレット検出信号が生成されたタイミングから「遅延時間Td」だけ遅延したタイミングで「トリガ信号」をレーザ装置3に出力してもよい。
トリガ信号は、レーザ装置3がパルスレーザ光31を出力する契機を与える信号であってもよい。
遅延時間Tdは、パルスレーザ光33がプラズマ生成領域25に集光されるタイミングを、ドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達するタイミングに同期させるための遅延時間であってもよい。
上記構成により、制御部8は、入力された通過タイミング信号の光強度の変化に同期してトリガ信号をレーザ装置3に出力することにより、レーザ装置3がレーザ出力を行うタイミングを制御し得る。制御部8は、レーザ装置3がレーザ出力を行うタイミングを、所定位置Pを通過したドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達したタイミングでパルスレーザ光33がプラズマ生成領域25に集光されるようなタイミングに制御し得る。
それにより、チャンバ2内に出力されたドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達すると、当該ドロップレット271に対してパルスレーザ光33が照射され得る。
なお、制御部8のハードウェア構成については、図30を用いて後述する。
[4.2 動作]
ドロップレット計測器41を含むEUV光生成装置1の動作の概要について説明する。
制御部8は、EUV光生成制御部5からターゲット生成信号が入力されたか否かを判定してもよい。
ターゲット生成信号は、チャンバ2内のプラズマ生成領域25へのターゲットの供給をターゲット生成器7に実行させるための制御信号であってもよい。
制御部8は、ターゲット生成信号が入力されると、EUV光生成制御部5からターゲット生成停止信号が入力されるまで、以下のような処理を行ってもよい。
ターゲット生成停止信号は、プラズマ生成領域25へのターゲットの供給をターゲット生成器7に停止させるための制御信号であってもよい。
制御部8は、目標温度に関する制御信号を温度制御部714に出力し、温度制御部714に目標温度値を設定してもよい。目標温度値は、タンク261内のターゲット27の温度が、ターゲット27の融点以上となるような設定値であってもよい。目標温度値は、例えば232℃以上300℃未満の温度、又は、250℃以上290℃以下の温度であってもよい。温度制御部714は、設定された目標温度値となるように、ヒータ電源712及びヒータ711を介してタンク261の加熱を制御してもよい。
なお、制御部8は、タンク261内の温度がターゲット27の融点以上の所定範囲内で維持されるように、タンク261の加熱を継続して制御してもよい。
制御部8は、目標圧力に関する制御信号を圧力調節器721に出力し、圧力調節器721に目標圧力値を設定してもよい。目標圧力値は、タンク261内の圧力が、ノズル孔262aからジェット273が所定速度で出力されるような圧力となるような設定値であってもよい。所定速度は、例えば60m/s〜100m/sであってもよい。圧力調節器721は、設定された目標圧力値となるように、タンク261へのガスの給気又は排気を制御してもよい。
制御部8は、所定波形で電力を供給するための制御信号をピエゾ電源732に出力してもよい。この所定波形は、ドロップレット271が所定の生成周波数で生成されるような波形であってもよい。所定の生成周波数は、例えば50kHz〜100kHzであってもよい。ピエゾ電源732は、所定波形でピエゾ素子731に電力を供給してもよい。ピエゾ素子731は、ピエゾ電源732からの電力供給に応じて、ノズル262に所定波形で振動を与えてもよい。それにより、ノズル262から噴出したジェット273には定在波が与えられ周期的に分離され得る。その結果、所定の生成周波数でドロップレット271が形成され、チャンバ2内へ出力され得る。
チャンバ2内へ出力したドロップレット271は、ターゲット進行経路272上を進行し、所定位置Pを通過し得る。ドロップレット計測器41は、当該ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングで、光強度が低下した通過タイミング信号を制御部8に出力し得る。
制御部8は、入力された通過タイミング信号の光強度がドロップレット検出信号生成閾値よりも低い値を示した場合に、ドロップレット検出信号を生成してもよい。
制御部8は、ドロップレット検出信号が生成されたタイミングから遅延時間Tdだけ遅延したタイミングでトリガ信号をレーザ装置3に出力してもよい。
レーザ装置3は、トリガ信号が入力されると、レーザ出力を行ってパルスレーザ光31を出力してもよい。レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経由して、パルスレーザ光32としてチャンバ2内に導入され得る。チャンバ2内に導入されたパルスレーザ光32は、レーザ光集光光学系22aにて集光され、パルスレーザ光33としてプラズマ生成領域25に導かれ得る。当該パルスレーザ光33は、ドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達するタイミングに同期してプラズマ生成領域25に導かれ得る。プラズマ生成領域25に導かれたパルスレーザ光33は、プラズマ生成領域25に到達したドロップレット271を照射し得る。パルスレーザ光33が照射されたドロップレット271はプラズマ化し、プラズマからEUV光251を生成し得る。
[4.3 課題]
EUV光生成装置1の制御部8は、ドロップレット計測器41から出力された通過タイミング信号の光強度の変化に同期してトリガ信号をレーザ装置3に出力することにより、レーザ装置3の出力タイミングを制御し得る。それにより、プラズマ生成領域25に到達したドロップレット271にはパルスレーザ光33が照射され、プラズマが生成され得る。プラズマが生成されると、当該プラズマから電磁波が放射され得る。プラズマから放射される電磁波には、EUV光251の他にも、可視光をはじめとする種々の波長を有する電磁波が含まれ得る。
このとき、プラズマから放射された電磁波に含まれる光は、ドロップレット計測器41に入射することがあり得る。そして、当該電磁波に含まれる光は、ドロップレット計測器41によって誤って検出され、図5に示すように、ドロップレット計測器41から出力される通過タイミング信号にノイズを生じさせることがあり得る。
すると、EUV光生成装置1の制御部8は、図5に示すように、ノイズが含まれる通過タイミング信号に基づいて、ドロップレット検出信号を生成しトリガ信号を生成し得る。よって、制御部8からレーザ装置3にトリガ信号が出力されるタイミングには誤差が生じる虞れがあり得る。
それにより、ドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達するタイミングと、パルスレーザ光33がプラズマ生成領域25に集光されるタイミングとがずれる虞れがあり得る。その結果、EUV光生成装置1から出力されるEUV光252のパルスエネルギーは、パルス毎で大きくばらつく虞れがあり得る。
したがって、プラズマから放射された電磁波に含まれる光の影響を抑制してEUV光252のエネルギー安定性を向上させる技術が望まれている。
なお、図5の一点鎖線は、通過タイミング信号がノイズを含むことで、不適切なタイミングでドロップレット検出信号及びトリガ信号が生成されたことを模式的に示している。
一方、プラズマから放射される電磁波には、可視光以外にも種々の波長を有する電磁波が含まれ得る。
このため、プラズマから放射される電磁波に含まれる光が受光部412に入射することを抑制しても、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが大きい場合、受光部412は、当該電磁ノイズを検出してしまう虞れがあり得る。この場合、図13に示すように、ドロップレット計測器41から出力される通過タイミング信号のベース部分に、当該電磁ノイズが重畳することがあり得る。
すると、EUV光生成装置1の制御部8は、図13に示すように、ドロップレット271が所定位置Pを通過していないにもかからず、誤ったタイミングでドロップレット検出信号を生成しトリガ信号を生成し得る。よって、制御部8からレーザ装置3に誤ったタイミングでトリガ信号が出力される虞れがあり得る。
それにより、レーザ装置3は、不要なタイミングでレーザ出力を繰り返すこととなり、出力が不安定となる虞れがあり得る。加えて、レーザ装置3に増幅器が含まれる場合には、その増幅率が変動して出力が不安定となる虞れがあり得る。その結果、EUV光生成装置1から出力されるEUV光252のパルスエネルギーは、パルス毎で大きくばらつく虞れがあり得る。
したがって、プラズマから放射された電磁波の電磁ノイズを抑制してEUV光252のエネルギー安定性を向上させる技術が望まれている。
なお、図13の一点鎖線は、通過タイミング信号がノイズを含むことで、不適切なタイミングでドロップレット検出信号及びトリガ信号が生成されたことを模式的に示している。
[5.第1実施形態のEUV光生成装置]
図6〜図10を用いて、第1実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第1実施形態のEUV光生成装置1は、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1に対して遮蔽部材9を追加した構成であってもよい。
遮蔽部材9は、プラズマから放射される電磁波からドロップレット計測器41を遮蔽するための部材であってもよい。
第1実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[5.1 構成]
図6は、第1実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第1実施形態のEUV光生成装置1が備える遮蔽部材9は、遮蔽板91によって構成されてもよい。
遮蔽板91は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41に入射することを抑制してもよい。
遮蔽板91は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光を透過しない材料を用いて形成されてもよい。好適には、遮蔽板91は、金属材料を用いて形成されてもよい。
遮蔽板91は、ドロップレット計測器41の受光部412付近に設けられてもよい。
遮蔽板91は、ターゲット進行経路272に沿った線における断面形状が略L字状となるように形成されてもよい。
当該断面形状が略L字状に形成された遮蔽板91は、底面部911と、側面部912と、開口部913とを含んでもよい。
底面部911は、プラズマが生成されるプラズマ生成領域25に対向して配置されてもよい。
底面部911は、ターゲット進行経路272に対して略垂直となるように形成されてもよい。底面部911は、光源部411と受光部412との対向方向に対して略平行となるように形成されてもよい。
底面部911は、受光部412が配置された付近のチャンバ2の壁に固定されてもよい。底面部911は、受光部412よりプラズマ生成領域25側の当該壁を基端として、先端がターゲット進行経路272側に向かって延びるように形成されてもよい。底面部911の先端は、ターゲット進行経路272に交わらないように形成されてもよい。
側面部912は、ターゲット進行経路272に対して略平行となるように形成されてもよい。側面部912は、光源部411と受光部412との対向方向に対して略垂直となるように形成されてもよい。
側面部912は、受光部412のウインドウ412cとターゲット進行経路272との間に位置するように形成されてもよい。
側面部912は、底面部911の先端を基端として、先端が受光部412を超えてターゲット供給部26側に延びるように形成されてもよい。側面部912の先端は、ターゲット供給部26のノズル孔262aよりもプラズマ生成領域25側に位置するように形成されてもよい。
開口部913は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路が側面部912と交差する側面部912の部分に設けられてもよい。
開口部913の大きさは、側面部912に交差する位置での当該連続レーザ光のビーム径よりも十分に大きくてもよい。開口部913の大きさは、プラズマから放射される電磁波に含まれる光の受光部412への入射を抑制する大きさであってもよい。
開口部913が円形である場合の開口部913の中心は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路軸上に位置してもよい。
なお、図6では図示していないが、底面部911の図6の紙面に略平行な2つの端面のそれぞれに対して、開口部913が設けられていない側面部912と同様の板が、当該紙面に略平行に設けられてもよい。
上記構成により、遮蔽板91は、光源部411から出射された連続レーザ光を遮ることなく、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
このため、ドロップレット計測器41から出力される通過タイミング信号には、ノイズが含まれ難くなり得る。よって、制御部8からレーザ装置3にトリガ信号が出力されるタイミングには誤差が生じ難くなり得る。それにより、ドロップレット271がプラズマ生成領域25に到達するタイミングと、パルスレーザ光33がプラズマ生成領域25に集光されるタイミングとは、略一致し得る。
その結果、第1実施形態のEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
なお、第1実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[5.2 変形例1]
図7は、第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置1は、遮蔽板91の構成が、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置1の構成において、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図7の遮蔽板91の側面部912は、図6の遮蔽板91の側面部912よりも受光部412側に傾斜するように形成されてもよい。具体的には、図7の遮蔽板91の側面部912は、プラズマ生成領域25と底面部911の先端とを結ぶ直線Lよりも受光部412側にφ°だけ傾斜するように形成されてもよい。
プラズマ生成領域25と底面部911の先端とを結ぶ直線Lは、プラズマから放射される電磁波に含まれる光のうち底面部911によって直接的に遮られる光の範囲の境界線を示し得る。
上記構成により、図7の遮蔽板91の開口部913は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光の影に隠れ得る。
そのため、図7の遮蔽板91は、図6の遮蔽板91に比べて、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
その結果、第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を更に向上させ得る。
なお、第1実施形態の変形例1に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[5.3 変形例2]
図8は、第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置1は、遮蔽板91の構成が、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置1の構成において、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図8の遮蔽板91は、ドロップレット計測器41とプラズマ生成領域25との間でチャンバ2の内部空間を仕切るように形成されてもよい。
図8の遮蔽板91は、底面部911と、通過孔914とを含んでもよい。
図8の遮蔽板91の底面部911は、先端が、ターゲット進行経路272を超えて光源部411側のチャンバ2の壁まで延びるように形成されてもよい。
図8の遮蔽板91の通過孔914は、ターゲット進行経路272が底面部911と交差する底面部911の部分に設けられてもよい。
通過孔914の大きさは、チャンバ2内に出力されたドロップレット271の直径よりも十分に大きくてもよい。通過孔914の大きさは、プラズマから放射される電磁波に含まれる光の受光部412への入射を抑制する大きさであってもよい。
通過孔914が円形である場合の通過孔914の中心軸は、ターゲット進行経路272と略一致してもよい。
上記構成により、図8の遮蔽板91は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がチャンバ2の壁等に反射してドロップレット計測器41に向かってきても、当該光が受光部412に入射することを抑制し得る。
そのため、図8の遮蔽板91は、図6の遮蔽板91に比べて、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
その結果、第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を更に向上させ得る。
なお、第1実施形態の変形例2に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[5.4 変形例3]
図9は、第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1は、遮蔽板91の構成が、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1の構成において、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図9の遮蔽板91は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路を覆うように形成されてもよい。
図9の遮蔽板91は、筒部915と、開口部913とを含んでもよい。
図9の遮蔽板91の筒部915は、上底及び下底が開放された中空の円錐台形状に形成されてもよい。
当該円錐台形状の筒部915の下底側端面は、受光部412のウインドウ412cの周縁外側に配置されてもよい。当該円錐台形状の筒部915の上底側端面は、ターゲット進行経路272側に配置されてもよい。当該円錐台形状の筒部915の側面は、ターゲット進行経路272に交わらないように配置されてもよい。
筒部915の中心軸は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路軸と略一致してもよい。
図9の遮蔽板91の開口部913は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路を閉鎖しないよう筒部915の上底部分に設けられてもよい。
上記構成により、図9の遮蔽板91は、光源部411から出射された連続レーザ光の進行方向以外の方向からドロップレット計測器41に向かってくる光を低減し得る。プラズマから放射される電磁波に含まれる光の進行方向は、チャンバ2の壁等で反射したとしても、光源部411から出射された連続レーザ光の進行方向と一致することは非常に困難であり得る。
そのため、図9の遮蔽板91は、図6の遮蔽板91に比べて、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
その結果、第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を更に向上させ得る。
なお、第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図6に示された第1実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[5.5 変形例4]
図10は、第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置1は、遮蔽板91の構成が、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置1の構成において、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図10の遮蔽板91は、筒部915と、開口部913と、光学フィルタ916とを含んでもよい。
図10の遮蔽板91の光学フィルタ916は、開口部913を塞ぐように配置されてもよい。
光学フィルタ916は、光源部411から出射された連続レーザ光の波長に対して高い透過率を有する光学部品であってもよい。光学フィルタ916は、光源部411から出射された連続レーザ光の波長を透過するバンドパスフィルタであってもよい。
光学フィルタ916は、プラズマから放射される電磁波に含まれる様々な光の波長の多くに対して低い透過率を有する光学部品であってもよい。
なお、光学フィルタ916は、受光部412のウインドウ412cの代りに設けられてもよい。この場合、遮蔽板91の筒部915は省かれてもよい。
上記構成により、図10の遮蔽板91の光学フィルタ916は、光源部411から出射された連続レーザ光を受光部412に透過させ、プラズマから放射される電磁波に含まれる光を減衰させ得る。
そのため、図10の遮蔽板91は、図9の遮蔽板91に比べて、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
その結果、第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を更に向上させ得る。
なお、第1実施形態の変形例4に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[6.第2実施形態のEUV光生成装置]
図11及び図12を用いて、第2実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第2実施形態のEUV光生成装置1は、ドロップレット計測器41の受光部412の構成が、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第2実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[6.1 構成]
図11は、第2実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
図11の受光部412は、光センサ412aと、転写光学系412dと、ウインドウ412cとを含んでもよい。
すなわち、第2実施形態に係る受光部412は、受光光学系412bの代りに転写光学系412dを含んでもよい。
第2実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えていなくてもよい。
転写光学系412dは、光源部411から出射された連続レーザ光の所定位置P及びその付近での像を光センサ412aの受光面に転写して結像してもよい。
転写光学系412dは、当該転写光学系412dにおける物体の位置が所定位置Pと略一致するように配置されてもよい。加えて、転写光学系412dは、当該転写光学系412dにおける像の位置が光センサ412aの受光面の位置と略一致するように配置されてもよい。
転写光学系412dは、2つの凸レンズを組み合わせて構成されてもよい。転写光学系412dは、当該2つの凸レンズに限定されず、例えば凸レンズ及び凹レンズを組み合わせて構成されてもよい。或いは、転写光学系412dは、1つのレンズで構成されてもよい。或いは、転写光学系412dは、ミラー光学系で構成されてもよい。
上記構成により、第2実施形態に係る受光部412は、光源部411から出射された連続レーザ光の所定位置P及びその付近での像だけを光センサ412aに受光させ得る。
それにより、第2実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えなくても、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
その結果、第2実施形態のEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を簡易な構成で向上させ得る。
なお、第2実施形態に係る受光部412は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、転写光学系412dと光センサ412aとの間にスリットやアパーチャプレートを更に備えてもよい。この場合、第2実施形態のEUV光生成装置1は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
第2実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図2及び図3に示されたEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[6.2 変形例]
図12は、第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、受光部412の構成が、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の構成において、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図12の受光部412は、光センサ412aと、空間フィルタ412eと、ウインドウ412cとを含んでもよい。
すなわち、第2実施形態の変形例に係る受光部412は、転写光学系412dの代りに空間フィルタ412eを含んでもよい。
空間フィルタ412eは、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上を通らない光の通過を抑制してもよい。
空間フィルタ412eは、2つの凸レンズとアパーチャプレートとを含んでもよい。
空間フィルタ412eの2つの凸レンズは、略同一の焦点距離を有するレンズであってもよい。当該2つの凸レンズは、焦点距離の2倍の長さだけ間隔を開けて対向して配置されてもよい。当該2つの凸レンズは、それらの光軸が、光源部411から出射された連続レーザ光の光路軸と略一致するように配置されてもよい。
空間フィルタ412eのアパーチャプレートは、当該2つの凸レンズの中間に配置されてもよい。当該アパーチャプレートの中央にはアパーチャが形成されてもよい。当該アパーチャプレートは、当該アパーチャの位置が当該2つの凸レンズのそれぞれの焦点位置と略一致するように配置されてもよい。
上記構成により、第2実施形態の変形例に係る受光部412は、光源部411から出射された連続レーザ光以外の光の入射が抑制され得る。
それにより、第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えなくても、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
その結果、第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を簡易な構成で向上させ得る。
第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[7.第3実施形態のEUV光生成装置]
図13〜図15を用いて、第3実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
上述したように、第1及び第2実施形態のEUV光生成装置1は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
このため、第1及び第2実施形態のEUV光生成装置1では、ドロップレット計測器41から出力される通過タイミング信号にノイズが含まれ難くなり、トリガ信号の出力タイミングには誤差が生じ難くなり得る。
その結果、第1及び第2実施形態のEUV光生成装置1では、プラズマ生成領域25においてドロップレット271が到達するタイミングとパルスレーザ光33が集光されるタイミングとが略一致し、EUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
第3実施形態のEUV光生成装置1は、プラズマから放射された電磁波の電磁ノイズを抑制してEUV光252のエネルギー安定性を向上させてもよい。
第3実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9の構成が、図6〜図10に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第3実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図6〜図10に示された第1実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[7.1 構成]
図14は、第3実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第3実施形態のEUV光生成装置1の遮蔽部材9は、遮蔽板91ではなくシールド92によって構成されてもよい。
シールド92は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズがドロップレット計測器41に入射することを抑制してもよい。
シールド92は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズを減衰させることによって、当該電磁ノイズがドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制してもよい。シールド92は、当該電磁ノイズを制御部8がドロップレット271の通過と誤認しない程度に、当該電磁ノイズを減衰させてもよい。
シールド92は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズを減衰させる材料を用いて形成されてもよい。好適には、シールド92は、網状の金属、パンチングメタル、エキスパンドメタルを用いて形成されてもよい。当該シールド92の開孔率は、受光部412の光センサ412aがドロップレット271の通過を検出するのに必要な光量と、減衰されるべき電磁ノイズを検出したときのノイズ成分の周波数との関係に基づいて、適宜設計されてもよい。
シールド92は、ドロップレット計測器41の受光部412付近に設けられてもよい。
シールド92は、底面が開放された中空の半球形状に形成されてもよい。
当該半球形状のシールド92の底面側端面は、受光部412のウインドウ412cの周縁外側に配置されてもよい。当該半球形状のシールド92の頂点は、ターゲット進行経路272側に向かうように配置されてもよい。当該半球形状のシールド92は、ターゲット進行経路272に交わらないように配置されてもよい。
シールド92は、グランドに接続されてもよい。シールド92は、直接グランドに接続されてもよいし、チャンバ2の壁等の導体を介してグランドに接続されてもよい。
上記構成により、シールド92は、受光部412がドロップレット271の通過を検出することに支障を来すことなく、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズがドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
このため、ドロップレット計測器41から出力される通過タイミング信号には、制御部8がドロップレット271の通過と誤認するようなノイズが含まれ難くなり得る。よって、制御部8からレーザ装置3に誤ったタイミングでトリガ信号が出力され難くなり得る。それにより、レーザ装置3は、不要なタイミングでレーザ出力を繰り返したり増幅器の増幅率が変動したりして、出力が不安定となることが抑制され得る。
その結果、第3実施形態のEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
なお、第3実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図6〜図10に示された第1実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[7.2 変形例]
図15は、第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、シールド92の構成が、図14に示された第3実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の構成において、図14に示された第3実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図15のシールド92は、ドロップレット計測器41とプラズマ生成領域25との間でチャンバ2の内部空間を仕切るように形成されてもよい。
図15のシールド92は、本体部921と、通過孔922とを含んでもよい。
図15のシールド92の本体部921は、ターゲット進行経路272に対して略垂直となるように形成されてもよい。本体部921は、光源部411と受光部412との対向方向に対して略平行となるように形成されてもよい。
本体部921は、受光部412が配置された付近のチャンバ2の壁に固定されてもよい。本体部921は、受光部412よりプラズマ生成領域25側の当該壁を基端として、先端がターゲット進行経路272を超えて光源部411側のチャンバ2の壁まで延びるように形成されてもよい。
図15のシールド92の通過孔922は、ターゲット進行経路272が本体部921と交差する本体部921の部分に設けられてもよい。
通過孔922の大きさは、チャンバ2内に出力されたドロップレット271の直径よりも十分に大きくてもよい。
通過孔922が円形である場合の通過孔922の中心軸は、ターゲット進行経路272と略一致してもよい。
上記構成により、図15のシールド92は、図14のシールド92と同様に、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズがドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
その結果、第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
なお、第3実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図14に示された第3実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[8.第4実施形態のEUV光生成装置]
図16及び図17を用いて、第4実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第4実施形態のEUV光生成装置1は、図6〜図15に示された変形例を含む第1〜第3実施形態のEUV光生成装置1を組み合わせた構成であってもよい。
第4実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図6〜図15に示された変形例を含む第1〜第3実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図16は、第4実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第4実施形態のEUV光生成装置1の遮蔽部材9は、遮蔽板91及びシールド92によって構成されてもよい。
第4実施形態のEUV光生成装置1は、例えば、図9に示された第1実施形態の変形例3に係る遮蔽板91と、図11に示された第2実施形態に係る転写光学系412dと、図14に示された第3実施形態に係るシールド92と、を組み合わせた構成を備えてもよい。
更に、第4実施形態のEUV光生成装置1は、ラインフィルタ42を備えてもよい。
図16のシールド92は、遮蔽板91の開口部913を塞ぐように配置されてもよい。
図16のラインフィルタ42は、ドロップレット計測器41から出力された信号が伝送される信号線に設けられてもよい。ラインフィルタ42は、ドロップレット計測器41と制御部8との間を接続する信号線であって、通過タイミング信号が伝送される信号線に設けられてもよい。
ラインフィルタ42は、所望の周波数の信号成分を通過させ、所望の周波数の信号成分を減衰させる機能を備えてもよい。ラインフィルタ42は、通過タイミング信号において、ドロップレット271の通過に応じた光強度の変化を示す信号成分を通過させ、それ以外の信号成分を減衰させてもよい。
ラインフィルタ42は、ローパスフィルタやバンドパスフィルタ等のフィルタ回路であってもよい。当該フィルタ回路は、LCR回路やオペアンプから構成されてもよい。
ラインフィルタ42は、フェライトコアやチョークコイル等であってもよい。
上記構成により、第4実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9が遮蔽板91及びシールド92を含むため、プラズマから放射される電磁波に含まれる光及び電磁ノイズがドロップレット計測器41の受光部412に入射することを抑制し得る。
加えて、第4実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412が転写光学系412dを含むため、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを更に抑制し得る。
更に、第4実施形態のEUV光生成装置1は、ラインフィルタ42を備えることにより、ドロップレット計測器41から出力された通過タイミング信号がノイズを含んでいても、当該ノイズを減衰させて当該通過タイミング信号を制御部8に入力させ得る。
このため、制御部8に入力される通過タイミング信号は、更にノイズが含まれ難くなり得る。よって、制御部8からレーザ装置3に出力されるトリガ信号は、所望のタイミングでより正確に出力され得る。それにより、レーザ装置3から不要なタイミングでパルスレーザ光31が出力されることなく、パルスレーザ光33がプラズマ生成領域25にて正確にドロップレット271を照射し得る。
その結果、第4実施形態のEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより一層向上させ得る。
なお、第4実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図6〜図15に示された変形例を含む第1〜第3実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[9.第5実施形態のEUV光生成装置]
図17は、第5実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第5実施形態のEUV光生成装置1は、ドロップレット計測器41の構成が、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第5実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図17のドロップレット計測器41は、光源部411と受光部412とがターゲット進行経路272を挟んで互いに対向して配置されていなくてもよい。
図17のドロップレット計測器41における光源部411と受光部412とは、光源部411のウインドウ411cと受光部412のウインドウ412cとが、平行でない同じ方向から所定位置Pを向くように配置してもよい。光源部411のウインドウ411cと受光部412のウインドウ412cとの配置は、受光部412がドロップレット271からの反射光を検出し得るような配置であればよい。
図17の受光部412は、ドロップレット271の影ではなくドロップレット271からの反射光を検出してもよい。
図17の受光部412は、転写光学系412dの代りに受光光学系412bを含んでもよい。
ドロップレット271が所定位置Pを通過していないとき、光源部411から出射された連続レーザ光は、ドロップレット271によって反射されずに直進し得る。
このとき、当該連続レーザ光は、受光部412には直接入射しない。或いは、当該連続レーザ光は、受光部412に入射する際には、チャンバ2の壁で反射等されて著しく減衰された光となって受光部412に入射し得る。そのため、このときに受光部412によって検出される光の光強度は、低い値であり得る。
一方、ドロップレット271が所定位置Pを通過すると、光源部411から出射された連続レーザ光の一部は、ドロップレット271によって反射されて受光部412に入射し得る。
このとき、当該連続レーザ光のドロップレット271による反射光は、ドロップレット271が所定位置Pを通過していないときよりも多い光量で、受光部412に入射し得る。そのため、このときに受光部412によって検出される光の光強度は、ドロップレット271が所定位置Pを通過していないときに比べて顕著に上昇し得る。
よって、図17の受光部412は、ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングに同期して当該光強度が上昇するような通過タイミング信号を生成し、制御部8に出力し得る。
図17の制御部8は、入力された通過タイミング信号の光強度が、ドロップレット検出信号生成閾値よりも高い値を示した場合に、ドロップレット271が所定位置Pを通過したと判定してもよい。そして、制御部8は、所定位置Pを通過したドロップレット271が検出されたとしてドロップレット検出信号を生成してもよい。
そして、制御部8は、ドロップレット検出信号が生成されたタイミングから遅延時間Tdだけ遅延したタイミングでトリガ信号をレーザ装置3に出力してもよい。
上記構成により、第5実施形態のEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
なお、第5実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[10.第6実施形態のEUV光生成装置]
図18を用いて、第6実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第6実施形態のEUV光生成装置1は、ドロップレット計測器41の構成が、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第6実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図18は、第6実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
図18のドロップレット計測器41は、当該ドロップレット271がチャンバ2内の所定位置Pを通過したタイミングの他に、当該ドロップレット271がチャンバ2内で進行した軌跡や、当該ドロップレット271の直径及び速度等も計測してもよい。
図18のドロップレット計測器41は、光源部411及び受光部412の代りに、光源部413と、撮像部414とを備えてもよい。
光源部413は、ターゲット進行経路272を進行するドロップレット271にパルス光を照射してもよい。
光源部413は、光源413aと、照明光学系413bと、ウインドウ413cとを含んでもよい。
光源413aは、例えば、キセノンフラッシュランプやレーザ光源等のパルス点灯する光源であってもよい。
図18では図示していないが、光源413aは、制御部8と接続されてもよい。光源413aには、制御部8から出力された、所定の点灯タイミングで光源413aがパルス点灯するための制御信号が入力されてもよい。光源413aは、入力された当該制御信号に基づいて、パルス光を出射してもよい。
光源413aが点灯している時間及び点灯する間隔は、ドロップレット271がターゲット供給部26から出力される周期よりも十分に短くてもよい。
照明光学系413bは、コリメータ等の光学系であってもよく、レンズ等の光学素子によって構成されてもよい。
照明光学系413bは、光源413aから出射されたパルス光を、ウインドウ413cを介してターゲット進行経路272上の所定位置Pに導いてもよい。
撮像部414は、光源部413によってパルス光が照射されたドロップレット271の影を撮像してもよい。
撮像部414は、イメージセンサ414aと、転写光学系414bと、ウインドウ414cとを含んでもよい。
転写光学系414bは、光源部413から出射されたパルス光の所定位置P付近での像をイメージセンサ414aの受光面に転写して結像してもよい。
転写光学系414bは、当該転写光学系412dにおける物体の位置が所定位置Pと略一致するように配置されてもよい。加えて、転写光学系414bは、当該転写光学系412dにおける像の位置がイメージセンサ414aの受光面の位置と略一致するように配置されてもよい。
転写光学系414bは、図11及び図16に示された転写光学系412dと同様に、2つの凸レンズを組み合わせて構成されてもよい。
イメージセンサ414aは、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の2次元イメージセンサであってもよい。イメージセンサ414aは、転写光学系414bによって結像されたパルス光の所定位置P付近での像を、撮像してもよい。
図18では図示していないが、イメージセンサ414aは、制御部8と接続されてもよい。イメージセンサ414aには、制御部8から出力された、所定のタイミングで当該パルス光の像を撮像するための制御信号が入力されてもよい。イメージセンサ414aが撮像するタイミングである当該所定タイミングは、光源413aが点灯するタイミングに同期していてもよい。イメージセンサ414aは、入力された当該制御信号に基づいて、当該パルス光の像を撮像してもよい。
イメージセンサ414aが露光している時間及び撮像する間隔は、ドロップレット271がターゲット供給部26から出力される周期よりも十分に短くてもよい。イメージセンサ414aが露光している時間及び撮像する間隔は、光源413aが点灯している時間及び点灯する間隔に対応付けられてもよい。
図18では図示していないが、イメージセンサ414aは、撮像された当該パルス光の像に係る画像データを解析する画像解析制御部を含んでもよい。当該画像解析制御部は、当該画像データに基づいて、ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミング、並びにドロップレット271の軌跡、直径、及び速度等を計測してもよい。
ドロップレット271が所定位置Pを通過すると、光源部413から出射されたパルス光は当該ドロップレット271により遮蔽され、イメージセンサ414aは当該ドロップレット271の影の像を撮像することとなり得る。
画像解析制御部は、当該画像データ内の所定位置Pに相当する位置にドロップレット271の影の像が到達したタイミングを、ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングとして計測してもよい。
画像解析制御部は、異なるタイミングで同一のドロップレット271の影の像を撮像して取得された複数の画像データにおける特定のドロップレット271の影の像の軌跡を、ドロップレット271の軌跡として計測してもよい。
画像解析制御部は、当該画像データ内のドロップレット271の影の像の幅を、ドロップレット271の直径として計測してもよい。
画像解析制御部は、異なるタイミングで同一のドロップレット271の影の像を撮像して取得された複数の画像データ間における特定のドロップレット271の影の像の変位を撮像間隔で除算した値を、ドロップレット271の速度として計測してもよい。
イメージセンサ414aは、これらの計測結果を制御部8に出力してもよい。イメージセンサ414aは、ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングに係る計測結果に応じた通過タイミング信号を生成し、制御部8に出力してもよい。
上記構成により、第6実施形態に係るEUV光生成装置1は、出力されるEUV光252のエネルギー安定性を向上させ得る。
第6実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図16に示された第4実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[11.遮蔽部材、遮蔽板及び遮蔽体について]
上述のように、遮蔽部材9は、プラズマから放射される電磁波からドロップレット計測器41を遮蔽するための部材であってもよい。
遮蔽部材9は、上述の第1〜第6実施形態で説明したように、遮蔽板91及びシールド92の少なくとも1つによって構成されてもよい。
遮蔽部材9を構成する遮蔽板91は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41に入射することを抑制してもよい。遮蔽部材9を構成するシールド92は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズがドロップレット計測器41に入射することを抑制してもよい。
ここで、遮蔽板91は、図6〜図8に示されるように、板形状の部材で形成されてもよいし、図9、図10、図16〜図18に示されるように、筒形状の部材で形成されてもよい。すなわち、上述の第1〜第6実施形態で説明したように、遮蔽板91の形状は、板形状に限定されない。
但し、遮蔽板91の形状が板形状であると限定的に解釈される虞れを無くすために、以降の第7〜第11実施形態の説明では、遮蔽板91の代りに遮蔽体91Aという用語を用いる。
当然ながら、遮蔽体91Aは、遮蔽板91と同様に遮蔽部材9の下位概念であり、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41に入射することを抑制し得る。
[12.第7実施形態のEUV光生成装置]
図19及び図20を用いて、第7実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第7実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412の構成が、図11及び図12に示された第2実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第7実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図11及び図12に示された第2実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[12.1 構成]
図19は、第7実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第7実施形態に係る受光部412は、図11に示された第2実施形態に係る受光部412に対して、遮蔽体91Aが追加された構成を備えてもよい。
図19の遮蔽体91Aは、図9に示された第1実施形態の変形例3に係る遮蔽板91と同様の構成を備えてもよい。
すなわち、図19の遮蔽体91Aは、筒部915Aと、開口部913Aとを含んでもよい。そして、筒部915A及び開口部913Aは、図9の遮蔽板91に含まれる筒部915及び開口部913と同様の構成を備えてもよい。
より具体的には、図19の筒部915Aは、図9の筒部915と同様に、ウインドウ412cのチャンバ2内部側に対して設けられてもよい。筒部915Aは、図9の筒部915と同様に、中空の円錐台形状に形成されてもよい。筒部915Aは、光源部411から出射された連続レーザ光の光路を覆うように形成されてもよい。筒部915Aは、図9の筒部915と同様に、チャンバ2の内部であって所定位置Pとウインドウ412cとの間に配置されてもよい。
図19の開口部913Aは、図9の開口部913と同様に、光源部411から出射された連続レーザ光の光路が交差する筒部915の部分に設けられてもよい。開口部913Aは、図9の開口部913と同様に、筒部915Aの所定位置P側の端部に形成されてもよい。開口部913Aは、図9の開口部913と同様に、筒部915Aの上底部分である、筒部915Aの所定位置P側の端部にある底面に形成されてもよい。
このように、第7実施形態に係る受光部412は、図11に示された第2実施形態に係る受光部412に含まれる転写光学系412dと、図9に示された第1実施形態の変形例3に係る遮蔽板91に相当する遮蔽体91Aとを組み合わせて構成されてもよい。
それにより、第7実施形態のEUV光生成装置1は、第2実施形態のEUV光生成装置1よりも、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを、より効果的に抑制し得る。
その結果、第7実施形態のEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第7実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[12.2 変形例]
図20は、第7実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第7実施形態の変形例に係る受光部412は、図12に示された第2実施形態の変形例に係る受光部412に対して、遮蔽体91Aが追加された構成を備えてもよい。
図20の遮蔽体91Aは、図19に示された第7実施形態に係る遮蔽体91Aと同様の構成を備えてもよい。
このように、第7実施形態の変形例に係る受光部412は、図12に示された第2実施形態の変形例に係る受光部412に含まれる空間フィルタ412eと、遮蔽体91Aとを組み合わせて構成されてもよい。
それにより、第7実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1よりも、プラズマから放射される電磁波に含まれる光がドロップレット計測器41の受光部412に入射することを、より効果的に抑制し得る。
その結果、第7実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第7実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図12に示された第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[13.第8実施形態のEUV光生成装置]
図21〜図23を用いて、第8実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
上述のように、転写光学系412dは、ウインドウ412cと光センサ412aとの間に配置され、連続レーザ光が照射されたドロップレット271の所定位置Pでの像を光センサ412aの受光面に転写してもよい。また、空間フィルタ412eは、ウインドウ412cと光センサ412aとの間に配置され、連続レーザ光の光路上を通らない光の通過を抑制してもよい。それにより、転写光学系412dや空間フィルタ412eは、プラズマから放射される電磁波に含まれる光が光センサ412aに入射することを抑制し得る。
すなわち、転写光学系412dや空間フィルタ412eを備えるEUV光生成装置1は、図11又は図12を用いて説明したように、遮蔽部材9を備えなくても、プラズマから放射される電磁波に含まれる光が受光部412に入射することを抑制し得る。
しかしながら、遮蔽部材9を備えていない図11又は図12のEUV光生成装置1は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが受光部412に入射する場合、当該電磁ノイズを十分に抑制し得ないことがあり得る。
また、上述のように、通過タイミング信号が伝送される信号線に設けられたラインフィルタ42は、通過タイミング信号のうち、ドロップレット271の通過に応じた光強度の変化を示す信号成分を通過させ、それ以外の信号成分を減衰させてもよい。それにより、ラインフィルタ42は、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが通過タイミング信号に混入しても、当該電磁ノイズを減衰させることによって、当該電磁ノイズが制御部8に伝送されることを抑制し得る。
しかしながら、遮蔽部材9を備えていないEUV光生成装置1は、プラズマから放射される電磁波に含まれる光が多く受光部412に入射する場合、ラインフィルタ42を備えるだけは、当該電磁波に含まれる光に起因するノイズを十分に抑制し得ないことがあり得る。
図21は、通過タイミング信号に含まれ得るノイズの成分を説明するための図を示す。
例えば、図21に示されるように、通過タイミング信号に含まれ得るノイズには、プラズマから放射される電磁波に含まれる光に起因する成分と、当該電磁波に含まれる光以外の電磁波における電磁ノイズの成分とから構成され得る。
このため、EUV光生成装置1は、転写光学系412dや空間フィルタ412eを備えるだけでは、当該電磁波に含まれる光に起因する成分は抑制し得ても、当該電磁波の電磁ノイズの成分は十分に抑制し得ないことがあり得る。
同様に、EUV光生成装置1は、ラインフィルタ42を備えるだけでは、当該電磁波の電磁ノイズの成分は抑制し得ても、当該電磁波に含まれる光に起因する成分は十分に抑制し得ないことがあり得る。
第8実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えずとも、転写光学系412dや空間フィルタ412eと、ラインフィルタ42との両方を備えるように構成されてもよい。
第8実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図11及び図12に示された第2実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[13.1 構成]
図22は、第8実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第8実施形態のEUV光生成装置1は、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1に対して、ラインフィルタ42が追加された構成を備えてもよい。
図22のラインフィルタ42は、図16に示された第4実施形態に係るラインフィルタ42と同様の構成を備えてもよい。
図22のチャンバ2の壁は、グランドに接続されてもよい。
このように、第8実施形態のEUV光生成装置1は、図11に示された第2実施形態に係る転写光学系412dと、図16に示された第4実施形態に係るラインフィルタ42との両方を備えるように構成されてもよい。
それにより、第8実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えずとも、通過タイミング信号に含まれるノイズのうち、プラズマから放射される電磁波に含まれる光に起因する成分と当該電磁波の電磁ノイズの成分との両方を十分に抑制し得る。
その結果、第8実施形態のEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第8実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図11に示された第2実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[13.2 変形例]
図23は、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、図12に示された第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1に対して、ラインフィルタ42が追加された構成を備えてもよい。
図23のラインフィルタ42は、図22に示された第7実施形態に係るラインフィルタ42と同様の構成を備えてもよい。
図23のチャンバ2の壁は、グランドに接続されてもよい。
このように、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、図12に示された第2実施形態の変形例に係る空間フィルタ412eと、ラインフィルタ42との両方を備えるように構成されてもよい。
それにより、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、遮蔽部材9を備えずとも、通過タイミング信号に含まれるノイズのうち、プラズマから放射される電磁波に含まれる光に起因する成分と当該電磁波の電磁ノイズの成分との両方を十分に抑制し得る。
その結果、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第8実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図12に示された第2実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
[14.第9実施形態のEUV光生成装置]
図24及び図25を用いて、第9実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第9実施形態のEUV光生成装置1は、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1に対して、ガスロック機構910を追加した構成を備えてもよい。そして、第9実施形態のEUV光生成装置1は、図9に示された第1実施形態の変形例3に係る遮蔽板91に相当する遮蔽体91Aが、ガスロック機構910の一部を兼ねていてもよい。
また、第9実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412の構成が、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第9実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[14.1 構成]
図24は、第9実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
パルスレーザ光33が照射されたドロップレット271がプラズマ化してEUV光252が生成される際、ドロップレット271は、破壊されて複数の微細なターゲット27となり、プラズマの膨張圧力による衝撃によって拡散し得る。拡散したターゲット27の一部は、デブリとして、受光部412のウインドウ412cに飛来し得る。
デブリがウインドウ412cに付着する場合、光源部411から出射された連続レーザ光は、ウインドウ412cに付着したデブリによって乱反射され得る。この場合、光センサ412aに入射する連続レーザ光の光量が低下し、適切な通過タイミング信号が出力されないことがあり得る。
図24のガスロック機構910は、受光部420のウインドウ412cに対してデブリが付着することを抑制する機構であってもよい。
ガスロック機構910は、ガス供給器917と、流量調節器918と、ガス配管919と、遮蔽チューブとを含んでもよい。
ガス供給器917は、遮蔽チューブ内にガスを供給する機器であってもよい。遮蔽チューブ内に供給されるガスは、プラズマの生成に伴って発生するデブリとの反応性が高いガスであってもよい。ターゲット27がスズである場合、遮蔽チューブ内に供給されるガスは、水素ガスや水素ラジカル等の水素を含むガスであってもよい。スズのデブリと水素を含むガスとが反応すると、スタナン(SnH)ガスが生成され得る。
ガス供給器917は、チャンバ2の外部に配置されてもよい。
ガス供給器917は、ガス配管919を介して遮蔽チューブに連結されてもよい。
ガス供給器917の動作は、制御部8によって制御されてもよい。
流量調節器918は、ガス供給器917から遮蔽チューブ内に供給されるガスの流量を調節する機器であってもよい。
流量調節器918は、バルブ又はオリフィスであってもよい。
流量調節器918は、ガス配管919上に設けられてもよい。流量調節器918は、ガス配管919内を流れるガスの流れを規制することによって、ガス供給器917から遮蔽チューブ内に供給されるガスの流量を調節してもよい。
流量調節器918の動作は、制御部8によって制御されてもよい。
ガスロック機構910に含まれる遮蔽チューブは、プラズマの生成に伴ってウインドウ412cに向かって飛来するデブリから、ウインドウ412cを保護する部材であってもよい。
遮蔽チューブは、遮蔽体91Aによって構成されてもよい。
遮蔽チューブを構成する遮蔽体91Aは、筒部915Aと、開口部913Aとを含んでもよい。
図24の筒部915Aは、内筒部915cと外筒部915dとから成る2重筒構造に構成されてもよい。
内筒部915c及び外筒部915dのそれぞれの中心軸は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路軸と略一致してもよい。
内筒部915cの一端部は、ウインドウ412cのチャンバ2内部側の面に対向してもよい。ウインドウ412cのチャンバ2内部側の面は、光源部411から出射された連続レーザ光が入射する面であってもよい。内筒部915cの一端部にある底面の少なくとも一部は、ウインドウ412cの連続レーザ光が入射する面と外筒部915dの内表面とに対して離間して形成されてもよい。
内筒部915cの他端部は、チャンバ2内の所定位置Pに対向してもよい。内筒部915cの他端部にある底面には、開口部913Aが形成されてもよい。内筒部915cの内部空間は、開口部913Aを通じてチャンバ2の内部空間と連通してもよい。
内筒部915cの他端部の内径は、ウインドウ412c側から開口部913Aに向かうに従って小さくなっていてもよい。
外筒部915dの一端部は、チャンバ2の壁2aに接続されてもよい。外筒部915dの一端部にある底面は、チャンバ2の壁2aに接触してもよい。
外筒部915dの他端部にある底面又はその付近において、外筒部915dの内表面と内筒部915cの外表面との間は、閉塞されてもよい。
外筒部915dの所定位置P側の外表面には、給気口が設けられてもよい。外筒部915dの給気口には、ガス配管919が接続されてもよい。
ガス流路915eは、内筒部915cと外筒部915dとの間の空間として画定されてもよい。
ガス流路915eは、外筒部915dの給気口から流入したガスが、外筒部915dの内表面に沿ってウインドウ412c側に流れるように形成されてもよい。ガス流路915eは、外筒部915dの内表面側の全周に亘って形成されてもよい。ガス流路915eは、所定位置P側からウインドウ412c側に向かって延びるように形成されてもよい。ガス流路915eは、ウインドウ412cの連続レーザ光が入射する面と内筒部915cの一端部にある底面との間隙を介して、内筒部915cの内部空間に連通してもよい。
図24の開口部913Aは、光源部411から出射された連続レーザ光を通過させるように形成されてもよい。開口部913Aの形状は、通過する連続レーザ光の開口部913Aにおけるビーム断面形状に相似した形で形成されてよく、例えば円形であってもよい。円形形状の開口部913Aの直径は、例えば数mm程度であってもよい。
開口部913Aは、上述のように、筒部915Aに含まれる内筒部915cの所定位置P側の端部に形成されてもよい。
図24の遮蔽体91Aの他の構成については、図19に示された第7実施形態に係る遮蔽体91Aと同様であってもよい。
また、図24の受光部412は、光センサ412aと、受光光学系412bと、ウインドウ412cの他に、ミラー412fを含んでもよい。
ミラー412fは、光源部411から出射されウインドウ412cを透過した連続レーザ光の光路上に配置されてもよい。ミラー412fは、ウインドウ412c及び受光光学系412bとそれぞれ対向するように配置されてもよい。
ミラー412fは、ウインドウ412cを透過した光を反射し、受光光学系412bに導いてもよい。
図24の受光部412の他の構成については、図9に示された第1実施形態の変形例3に係る受光部412と同様であってもよい。
[14.2 動作]
第9実施形態のEUV光生成装置1の動作について説明する。具体的には、ガスロック機構910の動作について説明する。
第9実施形態のEUV光生成装置1の動作において、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と同様の動作については説明を省略する。
ガス供給器917は、制御部8からの制御により、遮蔽チューブを構成する遮蔽体91Aの筒部915A内に供給されるガスを、ガス配管919内に流してもよい。
流量調節器918は、制御部8からの制御により、所定流量のガスが筒部915A内に供給されるようガス配管919内を流れるガスの流量を調節してもよい。
所定流量に調節されたガスは、ガス配管919内から外筒部915dに設けられた給気口に流入し得る。給気口に流入したガスは、ガス流路915e内を流れて内筒部915c内に流入し得る。
このとき、内筒部915c内に流入したガスは、ウインドウ412cの全周に亘る周縁部からウインドウ412cの中央部に向かって、ウインドウ412cに吹き付けられながら流れ得る。
ウインドウ412cに吹き付けられたガスは、内筒部915cの内部空間においてウインドウ412c側から所定位置P側に向かって流れ、開口部913Aから排出され得る。
開口部913Aから排出されるガスは、プラズマの生成に伴ってウインドウ412cに向かって飛来するデブリを、ウインドウ412cから遠ざけ得る。
このようにして、ガスロック機構910は、遮蔽体91Aの筒部915A内にガスを供給し、筒部915A内に供給されたガスを開口部913Aから排出し得る。
それにより、ガスロック機構910は、ウインドウ412cに対してデブリが付着することを抑制し得る。
また、プラズマから放射される電磁波に含まれる光は、遮蔽体91Aの筒部915Aによって遮られ得る。
一方、光源部411から出射された連続レーザ光は、遮蔽体91Aの開口部913Aを通過し、ウインドウ412cを透過してミラー412fによって受光光学系412bに向かって反射され、光センサ412aに入射し得る。
[14.3 作用]
第9実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽体91Aがガスロック機構910の遮蔽チューブを兼ね得る。
このため、第9実施形態のEUV光生成装置1は、デブリがウインドウ412cに付着することによって光センサ412aに入射する連続レーザ光の光量が低下することを抑制し得る。
更に、第9実施形態のEUV光生成装置1は、ガスロック機構910がデブリとの反応性が高いガスをウインドウ412cに吹き付けるため、仮にデブリがウインドウ412cに付着しても、付着したデブリを当該ガスでエッチングし得る。
このため、第9実施形態のEUV光生成装置1は、光源部411から出射され光センサ412aに入射する連続レーザ光の光量が低下することを更に抑制し得る。
それにより、第9実施形態のEUV光生成装置1は、光源部411から出射された連続レーザ光を受光部412が安定的に受光し得るため、ドロップレット計測器41がドロップレット271の計測をより安定的に行い得る。
その結果、第9実施形態のEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第9実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図9に示された第1実施形態の変形例3に係るEUV光生成装置1と同様であってもよい。
[14.4 変形例]
図25は、第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1を説明するための図を示す。
第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、図24に示された第9実施形態に係るガスロック機構910が、受光部412だけではなく光源部411に対しても設けられてもよい。
光源部411に対して設けられたガスロック機構910Bは、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1が備えるガスロック機構910と同様の構成を備えてもよい。
すなわち、図25のガスロック機構910Bの遮蔽チューブは、遮蔽体91Bによって構成されてもよい。
図25の遮蔽体91Bは、筒部915Bと、開口部913Bとを含んでもよい。そして、筒部915B及び開口部913Bは、図24の遮蔽体91Aに含まれる筒部915A及び開口部913Aと同様の構成を備えてもよい。
第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、光源部411に対してもガスロック機構910Bが設けられるため、デブリがウインドウ411cに付着することによって光源部411から出射される連続レーザ光の光量が低下することを抑制し得る。
それにより、第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1は、光源部411から適切な光量の連続レーザ光を安定的に出射し得るため、ドロップレット計測器41がドロップレット271の計測をより安定的に行い得る。
その結果、第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第9実施形態の変形例に係るEUV光生成装置1の他の構成については、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1と同様であってもよい。
[15.第10実施形態のEUV光生成装置]
図26A及び図26Bを用いて、第10実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第10実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412の構成が、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
更に、第10実施形態のEUV光生成装置1は、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1に対して、シールド92及び光学フィルタ916が追加された構成を備えてもよい。
また、第10実施形態のEUV光生成装置1は、遮蔽チューブを構成する遮蔽体91Aの構成が、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第10実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
図26Aは、第10実施形態のEUV光生成装置1を説明するための図を示す。図26Bは、図26Aに示されたA−A線の断面方向からシールド92を視て拡大した図を示す。
図26Aの受光部412は、光センサ412a、受光光学系412b、ウインドウ412cの他に、シールドケース412hと、ケース保持部材412iと、コネクタ412jと、シールド線412kとを含んでもよい。
シールドケース412hは、光センサ412aと、受光光学系412bと、光学フィルタ916とを収容する容器であってもよい。
シールドケース412hは、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズを減衰させる材料を用いて形成されてもよい。シールドケース412hは、電気伝導材料を用いて形成されてもよい。
シールドケース412hは、ケース保持部材412iを介してチャンバ2の壁2aに接続されてもよい。
シールドケース412hは、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、チャンバ2の外部においてウインドウ412cに対向して配置されてもよい。
シールドケース412hの一端部にある底面には、光源部411から出射された連続レーザ光が入射する入射口が形成されてもよい。シールドケース412hの入射口は、ウインドウ412cのチャンバ2外部側の面に対向して配置されてもよい。シールドケース412hの入射口には、シールド92が設けられてもよい。
シールドケース412hの他端部にある底面は、コネクタ412jが設けられて閉塞されてもよい。
シールドケース412hは、グランドに接続されてもよい。シールドケース412hは、直接グランドに接続されてもよい。ケース保持部材412iが電気伝導材料で形成され、チャンバ2の壁2aがグランドに接続されている場合、シールドケース412hは、ケース保持部材412i及び壁2aを介してグランドに接続されてもよい。
ケース保持部材412iは、シールドケース412h及びチャンバ2の壁2aに固定され、シールドケース412hをチャンバ2の壁2aに対して保持する部材であってもよい。
ケース保持部材412iは、電気伝導材料を用いて形成されてもよい。
ケース保持部材412iは、シールドケース412h及びチャンバ2の壁2aに電気的に接続されてもよい。
受光光学系412bは、結像レンズによって構成されてもよい。
受光光学系412bは、光源部410から出射された連続レーザ光の光路上であって、ウインドウ412cと光センサ412aとの間に配置されてもよい。
コネクタ412jは、光センサ412aの出力端子とシールド線412kとを電気的に接続するコネクタであってもよい。
コネクタ412jは、BNCコネクタであってもよい。
コネクタ412jは、シールドケース412hの入射口とは反対側の端部にある底面に固定されてもよい。
コネクタ412jの外套は、シールドケース412hを介してグランドに接続されてもよい。それにより、コネクタ412jは、シールド処理されてもよい。
シールド線412kは、光センサ412aから出力された通過タイミング信号を制御部8に伝送するための信号線であってもよい。
シールド線412kは、BNCケーブルであってもよい。
シールド線412kのシールド層は、コネクタ412jの外套及びシールドケース412hを介してグランドに接続されてもよい。それにより、シールド線412kは、シールド処理されてもよい。
図26Aの受光部412の他の構成については、図24に示された第9実施形態に係る受光部412と同様であってもよい。
図26A及び図26Bのシールド92は、上述のように、網状の金属、パンチングメタル、エキスパンドメタルの少なくとも1つを用いて形成されてもよい。当該シールド92の開孔寸法は、電磁ノイズの波長の1/100程度の大きさに設計されてもよい。例えば、電磁ノイズの高周波成分の周波数を1GHzとした場合、電磁ノイズの波長は30cmとなるため、当該シールド92の開孔寸法は、3mm程度であってもよい。
シールド92は、図26Bに示されるように、略円板形状に形成されてもよい。
シールド92は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、受光光学系412bとウインドウ412cとの間に配置されてもよい。シールド92は、チャンバ2の外部であって、ウインドウ412cと光センサ412aとの間に配置され得る。
シールド92は、シールドケース412hの入射口を塞ぐように配置されてもよい。
シールド92は、結像レンズで構成された受光光学系412bの直近に配置されてもよい。シールドケース412hの入射口に配置されるシールド92は、ウインドウ412cを透過した連続レーザ光のビーム径が出来るだけ大きく、且つ、受光光学系412bの開口数NAが出来るだけ小さくなるような位置に配置されることが好ましい。
図26A及び図26Bのシールド92の他の構成については、図16に示された第4実施形態に係るシールド92と同様であってもよい。
図26Aの光学フィルタ916は、光源部411から出射された連続レーザ光の波長を高い透過率で透過するバンドパスフィルタであってもよい。
光学フィルタ916は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、受光光学系412bと光センサ412aとの間に配置されてもよい。
図26Aの光学フィルタ916の他の構成については、図10に示された第1実施形態の変形例4に係る光学フィルタ916と同様であってもよい。
図26Aの遮蔽チューブを構成する遮蔽体91Aは、筒部915Aが、2重筒構造ではなく、1重筒構造に構成されてもよい。
筒部915Aは、ウインドウ412cから所定位置Pに向かうに従って内径が小さくなるようなテーパ状の内周面を有する筒を用いて形成されてもよい。
筒部915Aのウインドウ412c側の端部には、フランジ915fが形成されてもよい。
フランジ915fは、チャンバ2の壁2aの内壁面との間にガス流路915eを画定してもよい。
フランジ915fは、チャンバ2の壁2aの内壁面に対して間隔を開けて、当該内壁面に沿って延びるように形成されてもよい。フランジ915fの端部は、当該内壁面に固定されてもよい。フランジ915fの端部には、給気口が設けられてもよい。フランジ915fの給気口には、ガス配管919が接続されてもよい。フランジ915fと当該内壁面との間の空間は、ガス流路915eを構成してもよい。
図26Aの遮蔽体91Aの他の構成については、図24に示された第9実施形態に係る遮蔽体91Aと同様であってもよい。
上記構成により、第10実施形態のEUV光生成装置1は、シールド92を備えることにより、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが光センサ412aに入射することを抑制し得る。
更に、第10実施形態のEUV光生成装置1では、光センサ412a、受光光学系412b及び光学フィルタ916が、グランドに接続されたシールドケース412h内に収容されるため、当該電磁ノイズが光センサ412aに入射することを更に抑制し得る。
その上、第10実施形態のEUV光生成装置1では、光センサ412aが、シールド処理されたコネクタ412j及びシールド線412kで制御部8に接続されるため、光センサ412aから出力される通過タイミング信号に電磁ノイズが混入し難くなり得る。
よって、第10実施形態のEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第10実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1の構成と同様であってもよい。
なお、第10実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412の受光光学系412bが、結像レンズではなくリレーレンズ光学系によって構成されてもよい。このとき、リレーレンズ光学系の経路長が比較的長い場合には、シールド92は、シールドケース412hの入射口ではなく、リレーレンズ系に含まれる複数のレンズの間に配置されてもよい。
第10実施形態のEUV光生成装置1は、光学フィルタ916が省略されてもよい。
第10実施形態のEUV光生成装置1は、光源部411においても、シールドケース412h、ケース保持部材412i、コネクタ412j、シールド線412k、シールド92、光学フィルタ916、ガスロック機構910に相当する構成が設けられてもよい。
[16.第11実施形態のEUV光生成装置]
図27A〜図28Cを用いて、第11実施形態のEUV光生成装置1について説明する。
第11実施形態のEUV光生成装置1は、光源部411の構成が、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
更に、第11実施形態のEUV光生成装置1は、受光部412の構成が、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
また、第11実施形態のEUV光生成装置1は、ガスロック機構910の構成が、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
そして、第11実施形態のEUV光生成装置1は、シールド92の構成が、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と異なる構成であってもよい。
第11実施形態のEUV光生成装置1の構成において、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と同様の構成については説明を省略する。
[16.1 構成]
図27Aは、第11実施形態のEUV光生成装置1の光源部411から出射される連続レーザ光を説明するための図を示す。図27Bは、図27Aに示された連続レーザ光のX軸方向及びY軸方向におけるビーム幅を説明するための図を示す。図27Cは、図27Aに示された連続レーザ光のビーム断面形状を説明するための図を示す。
図27Aの光源部411は、非点収差を有する連続レーザ光を出射してもよい。
具体的には、光源部411に含まれる照明光学系411bは、光源411aから出力された連続レーザ光を、非点収差を有する連続レーザ光に変換してもよい。
照明光学系411bは、1又は複数のシリンドリカルレンズを含む光学系によって構成されてもよい。
光源部411から出射された非点収差を有する連続レーザ光は、ドロップレット271が計測される所定位置P及びその付近において、ターゲット進行経路272に略直交する方向に長いビーム幅を有するように集光されてもよい。
例えば、非点収差を有する連続レーザ光は、図27Bに示されるように、所定位置P及びその付近において、ターゲット進行経路272に略直交するX軸方向に長く、ターゲット進行経路272に略平行なY軸方向に短いビーム幅を有するように集光されてもよい。
この場合、非点収差を有する連続レーザ光のビーム断面形状は、図27Cに示されるように、光源部411から出射直後及び受光部412に入射直前の位置において、X軸方向に短くY軸方向に長い形状となり得る。そして、非点収差を有する連続レーザ光のビーム断面形状は、図27Cに示されるように、所定位置P及びその付近において、X軸方向に長くY軸方向に短い形状となり得る。
図27Aの光源部411の他の構成については、図26Aに示された第10実施形態に係る光源部411と同様であってもよい。
図28Aは、第11実施形態のEUV光生成装置1の受光部412を説明するための図を示す。図28Bは、図28Aに示されたB−B線の断面方向からシールド92及びスリット板93を視て拡大した図を示す。図28Cは、図28Aに示されたC−C線の断面方向からシールド92及びスリット板93を視て拡大した図を示す。
図28Aの受光部412は、図26Aに示されたケース保持部材412iの代りに、カバー412mを含んでもよい。
カバー412mは、チャンバ2の壁2a及びウインドウ412cとシールドケース412hとの間隙を覆う部材であってもよい。
カバー412mは、遮光材料を用いて形成されてもよい。カバー412mは、電気伝導材料を用いて形成されてもよい。
カバー412mは、シールドケース412h及びチャンバ2の壁2aに固定され、シールドケース412hをチャンバ2の壁2aに保持してもよい。
カバー412mは、シールドケース412h及びチャンバ2の壁2aに電気的に接続されてもよい。
シールドケース412hは、グランドに接続されたチャンバ2の壁2a及びカバー412m介して、グランドに接続されてもよい。
図28Aの受光部412の他の構成については、図26Aに示された第10実施形態に係る受光部412と同様であってもよい。
図28Aのガスロック機構910は、図26Aに示された第10実施形態に係るガスロック機構910に対して、スリット板93が追加された構成を備えてもよい。
スリット板93は、光源部411から出射された連続レーザ光以外の光が受光部412に入射することを抑制してもよい。
スリット板93は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、遮蔽体91Aとウインドウ412cとの間に配置されてもよい。
スリット板93は、遮蔽体91Aに含まれる筒部915Aのウインドウ412c側の端部にある開口を塞ぐように配置されてもよい。スリット板93は、筒部915Aの端部に熱絶縁性を有する部材を介して固定されてもよい。
スリット板93は、遮光材料を用いて形成されてもよい。スリット板93は、熱伝導材料を用いて形成されてもよい。スリット板93は、電気伝導材料を用いて形成されてもよい。
スリット板93の中央部には、図28Bに示されるように、スリット931が形成されてもよい。
スリット931は、スリット板93における連続レーザ光の光路と交差する部分に形成されてもよい。
スリット931は、ターゲット進行経路272に沿って延びるような形状に形成されてもよい。
スリット931は、スリット931を通過する連続レーザ光のビーム断面よりわずかに大きな形状となるように形成されてもよい。
スリット板93の周縁部には、図28Cに示されるように、ヒータ932が配置されてもよい。
ヒータ932は、スリット板93のウインドウ412c側の面に配置されてもよい。
ヒータ932は、複数配置されてもよい。複数のヒータ932は、スリット板93に接触して設けられたシールド92の周方向に沿って略等間隔に配置されてもよい。
ヒータ932の動作は、不図示のヒータ制御部によって制御されてもよい。ヒータ932の動作は、ヒータ制御部を介して、制御部8によって間接的に制御されてもよい。
また、図28Aのガスロック機構910は、遮蔽チューブを構成する遮蔽体91Aが、電気伝導性材料を用いて形成されてもよい。遮蔽体91Aに含まれるフランジ915fは、チャンバ2の壁2aに電気的に接続されてもよい。
図28A〜図28Cのガスロック機構910の他の構成については、図26Aに示された第10実施形態に係るガスロック機構910と同様であってもよい。
図28Aのシールド92は、光源部411から出射された連続レーザ光の光路上であって、遮蔽体91Aとウインドウ412cとの間に配置されてもよい。
シールド92は、遮蔽体91Aに含まれる筒部915Aのウインドウ412c側の端部に、スリット板93を介して配置されてもよい。
シールド92は、スリット板93のウインドウ412c側の面に対して、スリット931を塞ぐように配置されてもよい。シールド92は、チャンバ2の内部であって、筒部915Aのウインドウ412c側の端部に設けられたスリット931を塞ぐように配置にされ得る。
シールド92は、ヒータ932で発生した熱がスリット板93を介して熱伝導により伝わるよう、スリット板93に接触して設けられてもよい。
シールド92は、遮蔽体91Aに含まれる筒部915Aと電気的に接続されてもよい。
図28A〜図28Cのシールド92の他の構成については、図26A及び図26Bに示された第10実施形態に係るシールド92と同様であってもよい。
[16.2 動作]
第11実施形態のEUV光生成装置1の動作について説明する。具体的には、ガスロック機構910の動作について説明する。
第11実施形態のEUV光生成装置1の動作において、図26A及び図26Bに示された第10実施形態並びに図24に示された第9実施形態のEUV光生成装置1と同様の動作については説明を省略する。
ヒータ932を制御する不図示のヒータ制御部は、ヒータ932に電力を供給して、ヒータ932の加熱動作を制御してもよい。ヒータ制御部は、シールド92がターゲット27の融点以上の所定温度となるようヒータ932に電力を供給してもよい。ターゲット27がスズである場合、所定温度は、232℃以上の温度であってもよく、例えば293℃であってもよい。
ヒータ932は、スリット板93を介してシールド92を加熱し得る。
ガス供給器917から供給されたガスは、流量調節器918で流量が調節され、ガス配管919を介してガス流路915e内に流入してもよい。
ガス流路915eを流れるガスは、ウインドウ412cの全周に亘る周縁部からウインドウ412cの中央部に向かって、ウインドウ412cに吹き付けられ得る。
ウインドウ412cに吹き付けられたガスは、シールド92の開孔及びスリット931を通過し、遮蔽体91Aの筒部915Aの内部空間に流入し得る。
筒部915Aの内部空間に流入したガスは、ウインドウ412c側から所定位置P側に向かって流れ、開口部913Aから排出され得る。
開口部913Aから排出されるガスは、プラズマの生成に伴ってウインドウ412cに向かって飛来するデブリを、ウインドウ412cから遠ざけ得る。
なお、流量調節器918は、加熱されたシールド92がガスで過度に冷却されないように、ガスの流量を調節してもよい。
また、プラズマから放射される電磁波に含まれる光は、遮蔽体91Aの筒部915Aによって遮られ得る。当該電磁波に含まれる光は、仮に筒部915A内に入射しても、スリット板93によって遮られ得る。
一方、光源部411から出射された連続レーザ光は、遮蔽体91Aの開口部913A、スリット931及びシールド92を通過し、ウインドウ412cを透過して、光センサ412aに入射し得る。
[16.3 作用]
第11実施形態のEUV光生成装置1は、筒部915Aだけでなくスリット板93をも備えることで、プラズマから放射される電磁波に含まれる光が光センサ412aに入射することを更に抑制し得る。
更に、第11実施形態のEUV光生成装置1は、筒部915Aの内部に供給されたガスがシールド92を通過して排出されるため、デブリがシールド92に付着することによって光センサ412aに入射する連続レーザ光の光量が低下することを抑制し得る。
しかも、第11実施形態のEUV光生成装置1は、供給されるガスがデブリとの反応性が高く且つシールド92が加熱されているため、仮にデブリがシールド92に付着しても、付着したデブリを当該ガスでエッチングし得る。ターゲット27がスズであり当該ガスが水素を含むガスである場合、両者の反応によってスタナンガスが生成されシールド92を通過するガスの流れによって排出されるため、シールド92に付着したデブリは除去され得る。このため、第11実施形態のEUV光生成装置1は、光センサ412aに入射する連続レーザ光の光量が低下することを更に抑制し得る。
それにより、第11実施形態のEUV光生成装置1は、光源部411から出射された連続レーザ光を受光部412が安定的に受光し得るため、ドロップレット計測器41がドロップレット271の計測をより安定的に行い得る。
その結果、第11実施形態のEUV光生成装置1では、出力されるEUV光252のエネルギー安定性をより向上させ得る。
なお、第11実施形態のEUV光生成装置1の他の構成については、図26A及び図26Bに示された第10実施形態のEUV光生成装置1と同様であってもよい。
[17.その他]
[17.1 ラインフィルタの詳細構成]
図29A〜図29Dを用いて、ラインフィルタ42の詳細な構成について説明する。
上述のように、受光部412の光センサ412aから出力される通過タイミング信号は、ドロップレット271の通過に応じた光強度の変化に応じて変動し得る。
発明者らは、通過タイミング信号のうち、ドロップレット271の通過に応じた光強度の変化を示す信号成分について、スペクトル解析を行った。すると、ドロップレット271の通過に応じた光強度の変化を示す信号成分は、1〜7MHzの周波数成分が支配的であることが判明した。
また、発明者らは、プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが混入した通過タイミング信号のうち、電磁ノイズを示す信号成分について、スペクトル解析を行った。すると、電磁ノイズを示す信号成分は、15MHz及びその周辺の周波数成分が支配的であることが判明した。
これらのスペクトル解析結果により、ラインフィルタ42は、1〜7MHzの周波数の信号成分を通過させ、12〜18MHzの周波数の信号成分を減衰させるようなラインフィルタであることが好ましい。
よって、ラインフィルタ42は、1〜7MHzの周波数の信号成分を通過させる共に12〜18MHzの周波数の信号成分を減衰させる機能を備えるフィルタ回路であってもよい。ラインフィルタ42は、このような機能を備えるローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、バンドエリミネートフィルタのうちの何れかのフィルタ回路であってもよい。
図29Aは、ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合におけるラインフィルタ42の回路構成例を説明するための図を示す。
ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合、ラインフィルタ42は、図29Aに示されるような回路で構成されてもよい。ラインフィルタ42を構成するローパスフィルタは、1〜7MHzの周波数の信号成分を通過させる共に12〜18MHzの周波数の信号成分を減衰させるよう、抵抗R1及びコンデンサC1の各値が設定されてもよい。
図29Bは、ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてバンドパスフィルタを用いる場合におけるラインフィルタ42の回路構成例を説明するための図を示す。
ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてバンドパスフィルタを用いる場合、ラインフィルタ42は、図29Bに示されるような回路で構成されてもよい。ラインフィルタ42を構成するバンドパスフィルタは、1〜7MHzの周波数の信号成分を通過させる共に12〜18MHzの周波数の信号成分を減衰させるよう、抵抗R2及びR3並びにコンデンサC2及びC3の各値が設定されてもよい。
図29Cは、ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてバンドエリミネートフィルタを用いる場合のラインフィルタ42の回路構成例を説明するための図を示す。
ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてバンドエリミネートフィルタを用いる場合、ラインフィルタ42は、図29Cに示されるような回路で構成されてもよい。ラインフィルタ42を構成するバンドエリミネートフィルタは、1〜7MHzの周波数の信号成分を通過させる共に12〜18MHzの周波数の信号成分を減衰させるよう、抵抗R4、コンデンサC4及びインダクタLの各値が設定されてもよい。
図29Dは、ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合のラインフィルタ42の他の回路構成例を説明するための図を示す。
ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路は、受動型のフィルタ回路に限定されず、能動型のフィルタ回路であってもよい。
例えば、ラインフィルタ42を構成するフィルタ回路としてローパスフィルタを用いる場合、ラインフィルタ42は、図29Dに示されるようにオペアンプを用いた回路で構成されてもよい。バンドパスフィルタやバンドエリミネートフィルタにおいても同様であり得る。
[17.2 各制御部のハードウェア環境]
当業者は、汎用コンピュータまたはプログラマブルコントローラにプログラムモジュールまたはソフトウェアアプリケーションを組み合わせて、ここに述べられる主題が実行されることを理解するだろう。一般的に、プログラムモジュールは、本開示に記載されるプロセスを実行できるルーチン、プログラム、コンポーネント、データストラクチャー等を含む。
図30は、開示される主題の様々な側面が実行され得る例示的なハードウェア環境を示すブロック図である。図30の例示的なハードウェア環境100は、処理ユニット1000と、ストレージユニット1005と、ユーザインターフェイス1010と、パラレルI/Oコントローラ1020と、シリアルI/Oコントローラ1030と、A/D、D/Aコンバータ1040とを含んでもよいが、ハードウェア環境100の構成は、これに限定されない。
処理ユニット1000は、中央処理ユニット(CPU)1001と、メモリ1002と、タイマ1003と、画像処理ユニット(GPU)1004とを含んでもよい。メモリ1002は、ランダムアクセスメモリ(RAM)とリードオンリーメモリ(ROM)とを含んでもよい。CPU1001は、市販のプロセッサのいずれでもよい。デュアルマイクロプロセッサや他のマルチプロセッサアーキテクチャが、CPU1001として使用されてもよい。
図30におけるこれらの構成物は、本開示において記載されるプロセスを実行するために、相互に接続されていてもよい。
動作において、処理ユニット1000は、ストレージユニット1005に保存されたプログラムを読み込んで、実行してもよい、また、処理ユニット1000は、ストレージユニット1005からプログラムと一緒にデータを読み込んでもよい、また、処理ユニット1000は、ストレージユニット1005にデータを書き込んでもよい。CPU1001は、ストレージユニット1005から読み込んだプログラムを実行してもよい。メモリ1002は、CPU1001によって実行されるプログラムおよびCPU1001の動作に使用されるデータを、一時的に保管する作業領域であってもよい。タイマ1003は、時間間隔を計測して、プログラムの実行に従ってCPU1001に計測結果を出力してもよい。GPU1004は、ストレージユニット1005から読み込まれるプログラムに従って、画像データを処理し、処理結果をCPU1001に出力してもよい。
パラレルI/Oコントローラ1020は、露光装置制御部61、EUV光生成制御部5、温度制御部714及び制御部8等の、処理ユニット1000と通信可能なパラレルI/Oデバイスに接続されてもよく、処理ユニット1000とそれらパラレルI/Oデバイスとの間の通信を制御してもよい。シリアルI/Oコントローラ1030は、レーザ光進行方向制御部34、ヒータ電源712、ピエゾ電源732、圧力調節器721、光源411a、光源413a、イメージセンサ414a、ガス供給器917、流量調節器918及びヒータ932等の、処理ユニット1000と通信可能なシリアルI/Oデバイスに接続されてもよく、処理ユニット1000とそれらシリアルI/Oデバイスとの間の通信を制御してもよい。A/D、D/Aコンバータ1040は、アナログポートを介して、ターゲットセンサ4、光センサ412a及びピエゾ素子731等のアナログデバイスに接続されてもよく、処理ユニット1000とそれらアナログデバイスとの間の通信を制御したり、通信内容のA/D、D/A変換を行ってもよい。
ユーザインターフェイス1010は、操作者が処理ユニット1000にプログラムの停止や、割込みルーチンの実行を指示できるように、処理ユニット1000によって実行されるプログラムの進捗を操作者に表示してもよい。
例示的なハードウェア環境100は、本開示における露光装置制御部61、EUV光生成制御部5、温度制御部714及び制御部8等の構成に適用されてもよい。当業者は、それらのコントローラが分散コンピューティング環境、すなわち、通信ネットワークを介して繋がっている処理ユニットによってタスクが実行される環境において実現されてもよいことを理解するだろう。本開示において、露光装置制御部61、EUV光生成制御部5、温度制御部714及び制御部8等は、イーサネットやインターネットといった通信ネットワークを介して互いに接続されてもよい。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュールは、ローカルおよびリモート両方のメモリストレージデバイスに保存されてもよい。
[17.3 その他の変形例]
図18に示されたドロップレット計測器41のイメージセンサ414aに含まれる画像解析制御部は、制御部8と一体の制御部として構成されてもよい。
この場合、当該画像解析制御部の機能のうち、ドロップレット271が所定位置Pを通過したタイミングを計測する機能はドロップレット計測器41が保持し、それ以外の機能は制御部8が保持するように構成されてもよい。
上記で説明した実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用し得ることは、当業者には明らかであろう。
例えば、図16に示された第4実施形態にラインフィルタ42は、変形例を含む第1〜第3実施形態のEUV光生成装置1に適用し得る。
また、図17に示された第5実施形態の光源部411と受光部412との配置は、第1〜第3実施形態に係る光源部411と受光部412との配置及び第6実施形態に係る光源部413と撮像部414との配置に適用し得る。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾語「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
1 …EUV光生成装置
2 …チャンバ
27 …ターゲット
271 …ドロップレット
41 …ドロップレット計測器
411 …光源部
411a …光源
412 …受光部
412a …光センサ
412d …転写光学系
412e …空間フィルタ
42 …ラインフィルタ
7 …ターゲット生成器
9 …遮蔽部材
91 …遮蔽板
91A …遮蔽体
910 …ガスロック機構
913、913A …開口部
915、915A …筒部
916 …光学フィルタ
92 …シールド
93 …スリット板
931 …スリット
932 …ヒータ

Claims (11)

  1. 内部に供給されたターゲットにレーザ光が照射されることで発生するプラズマから極端紫外光が生成されるチャンバと、
    前記ターゲットをドロップレットとして前記チャンバの内部に供給するターゲット生成器と、
    前記ターゲット生成器から前記チャンバの内部に供給された前記ドロップレットを計測するドロップレット計測器と、
    前記プラズマから放射される電磁波から前記ドロップレット計測器を遮蔽する遮蔽部材と、
    を備え、
    前記ドロップレット計測器は、
    前記ドロップレットに連続光を照射する光源と、
    前記チャンバに設けられ前記連続光を透過するウインドウと、
    前記ウインドウを介して前記連続光を受光する光センサと、
    を含み、
    前記遮蔽部材は、前記ウインドウの前記チャンバ内部側に対して設けられ前記連続光の光路を覆うように形成された遮蔽体を含み、
    前記遮蔽体は、前記プラズマから放射される電磁波に含まれる光が前記ドロップレット計測器に入射することを抑制し、
    前記ドロップレット計測器は、前記チャンバの内部の所定位置を通過する前記ドロップレットを計測し、
    前記遮蔽体は、
    前記所定位置と前記ウインドウとの間に配置され前記連続光の光路を覆うように形成された筒部と、
    前記筒部の前記所定位置側の端部に形成された開口部と、
    を含み、
    前記筒部内にガスを供給し、前記筒部内に供給された前記ガスを前記開口部から排出するガスロック機構を更に備える
    極端紫外光生成装置。
  2. 前記遮蔽部材は、前記プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが前記ドロップレット計測器に入射することを抑制するシールドを更に含む
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  3. 前記ドロップレット計測器は、前記連続光が照射された前記ドロップレットの像を前記光センサに転写する転写光学系を更に含む
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  4. 前記遮蔽部材は、前記プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが前記ドロップレット計測器に入射することを抑制するシールドを更に含み、
    前記シールドは、前記ウインドウと前記光センサとの間に配置されている
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  5. 前記遮蔽部材は、前記プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズが前記ドロップレット計測器に入射することを抑制するシールドと、前記電磁ノイズが前記ドロップレット計測器に入射することを抑制するスリットを備えるスリット板とを更に含み、
    前記スリット板は、前記筒部の前記ウインドウ側の端部を塞ぐように設けられ、
    前記シールドは、前記スリットを塞ぐように配置されている
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  6. 前記シールドを加熱するヒータを更に備える
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  7. 前記ドロップレット計測器は、前記開口部を塞ぐように配置され前記連続光を透過させる光学フィルタを更に含む
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  8. 前記ドロップレット計測器は、前記ウインドウと前記光センサとの間に配置され前記連続光の前記光路上を通らない光の通過を抑制する空間フィルタを更に含む
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  9. 前記ドロップレット計測器は、前記ドロップレットが前記所定位置を通過したタイミン
    グを示す通過タイミング信号を出力し、
    前記ドロップレット計測器から出力された前記通過タイミング信号が伝送される信号線
    には、電磁ノイズを減衰させるラインフィルタが設けられている
    請求項に記載の極端紫外光生成装置。
  10. 内部に供給されたターゲットにレーザ光が照射されることで発生するプラズマから極端紫外光が生成されるチャンバと、
    前記ターゲットをドロップレットとして前記チャンバの内部に供給するターゲット生成器と、
    前記ターゲット生成器から前記チャンバの内部に供給された前記ドロップレットを計測するドロップレット計測器と、
    を備え、
    前記ドロップレット計測器は、
    前記ドロップレットに連続光を照射する光源と、
    前記チャンバに設けられ前記連続光を透過するウインドウと、
    前記ウインドウを介して前記連続光を受光する光センサと、
    前記ウインドウと前記光センサとの間に配置され前記連続光が照射された前記ドロップレットの像を前記光センサに転写すると共に前記プラズマから放射される電磁波に含まれる光が前記光センサに入射することを抑制する転写光学系と、
    前記転写光学系と前記光センサとの間に、前記電磁波に含まれる光が前記光センサに入射することを抑制し、前記ドロップレットの進行経路に沿う形状のスリットを備えるスリット板と、
    を含み、
    前記チャンバの内部の所定位置を通過する前記ドロップレットを計測して前記ドロップレットが前記所定位置を通過したタイミングを示す通過タイミング信号を出力し、
    前記ドロップレット計測器から出力された前記通過タイミング信号が伝送される信号線には、前記プラズマから放射される電磁波の電磁ノイズを減衰させるラインフィルタが設けられている
    極端紫外光生成装置。
  11. 前記ラインフィルタは、12〜18MHzの範囲の周波数の電磁ノイズを減衰させる機能を備える請求項10に記載の極端紫外光生成装置。
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