JP6633955B2 - 貼付型プロジェクションスクリーン - Google Patents

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Description

本発明は、窓ガラス等の被着体に貼付され、プロジェクタから照射された画像を拡大投影するための、貼付型プロジェクションスクリーン(以下、単に、スクリーンと称する場合がある。)に関する。
リアプロジェクションディスプレイに用いられる透過型のプロジェクションスクリーンとしては、フレネルレンズとレンチキュラレンズとを組み合わせたものが知られている。
しかしながら、かかる従来のプロジェクションスクリーンは、一般的に、小面積である一方、視認される画面が暗く、しかも、モアレ模様が画像中に発生し易いなどの問題点を有していた。
また、従来のプロジェクションスクリーンでは、レンチキュラレンズの焦点面にブラックストライプを配置し、集光したプロジェクタ光を減衰させることなく、ブラックストライプにより外光の一部を吸収し、外光によるコントラストの低下を抑制する手法も取られている。
しかしながら、実際には、外光の一部が、ブラックストライプにおいて吸収されずに、光学系内部に侵入するため、コントラストの低下は依然として問題となっていた。
そこで、ショーウインドー等の透明体に貼付して、プロジェクタから出射された画像を、背面側にいる視聴者に対して認識させる様式の透過型スクリーンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図6に示すように、ハードコート層と、透明体(第1の透明体)と、前方散乱性の光散乱層と、粘着層と、透明体(第2の透明体)と、から構成されてなる透過型スクリーンである。
そして、前方散乱性の光散乱層が、透明バインダー中に、平均粒径が1〜10μmの球状微粒子を所定量配合してなり、透明バインダーの屈折率に対する、球状微粒子の相対屈折率(n)が、0.91<n<1.09の範囲内の値であり、さらには、ヘイズ値が3%以上、像鮮明度が60%以上の透過型スクリーンであることが好ましいとされている。
また、周辺光除去率が高く、可撓性透過型スクリーンを用いた背面投影システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
より具体的には、画像を提示できるプロジェクタを提供するステップと、プロジェクタからの光を受光する裏面と、裏面と反対側の表示部と、プロジェクタによってスクリーンに画像が投影されていない時は周辺が明るい条件下でスクリーンを実質的に不透明とする光吸収層と、を有する可撓性スクリーンを提供するステップと、剥離可能な接着剤を提供するステップと、視聴可能な位置にある実質的に透明の表面を選択するステップと、スクリーンを実質的に透明な表面上に、剥離可能な接着剤を用いて提供するステップと、プロジェクタからスクリーンの裏側に画像を投射して、視聴者に情報を提供するステップを含んでなる背面投影システムである。
そして、可撓性スクリーンとして、平均粒径が約20μm超〜400μm未満のガラスビーズ単層と、不透明黒色母材と、ポリ塩化ビニル等の基板とから構成されてなるビーズ式スクリーンを用いることが好ましいとされている。
その上、スクリーンを透明な表面上に粘着させる接着剤として、微粒子型アクリル系粘着剤等が主成分であって、0.5〜2ポンド/インチ(約280〜1100mN/25mm)の剥離力を有する、剥離可能な接着剤であることが好ましいとされている。
特開2007−34324号公報(特許請求の範囲等) 特表2004−533636号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された透過型スクリーンは、基本的に、透明体(第1の透明体)と、透明体(第2の透明体)と、の間に、前方散乱性の光散乱層を挟持してなる構成である。
そのため、前方散乱性の光散乱層と、粘着剤層とが、独立的に分離しており、透過型スクリーンが過度に厚くなって、所定画像を投影した場合に、画像にボケが生じるという問題が見られた。
また、前方散乱性の光散乱層を、透明体(第1の透明体)と、透明体(第2の透明体)と、の間に、挟み込むため、基本的に、透過型スクリーンを、被着体(ガラス板等)に対して貼付することまで考慮しておらず、使い勝手が劣るという問題も見られた。
また、特許文献2に開示された可撓性透過型スクリーンを用いた背面投影システムにおいても、ビーズ式スクリーン等を含んでなる可撓性スクリーンと、剥離可能な接着剤層とが、独立的に設けてある。
そのため、透過型スクリーン全体が、過度に厚くなって、画像にボケが生じるという問題が見られた。さらに、接着剤層は剥離可能であるものの、接着性の耐久性に乏しく、意図しない剥がれが懸念された。
また、ビーズ式スクリーン等におけるビ−ズの平均粒径が過度に大きく、高精細の画像を投影するためのスクリーンとしては使用しにくいばかりか、光拡散性に乏しいという問題も見られた。
すなわち、本発明は、画像のボケを生じないほど薄く構成されながら、透過型スクリーンとして十分な投影性を有し、さらに、ガラス等の被着体への密着力、及びその耐久性に優れるとともに、再剥離性にも優れ、一旦剥がした後の再度の使用においても気泡等が混入することによる視認性低下のないスクリーンを提供することを課題とする。
本発明によれば、基材と、光拡散層と、を含んで構成されており、光拡散層が、シリコーン樹脂と、平均粒径が1〜10μmの有機微粒子と、を含んでおり、光拡散層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、光拡散層側における、JIS Z 0237:2009に準拠して測定される180°剥離力を20〜200mN/25mmの範囲内の値とし、かつ、JIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を20%以上の値とすることを特徴とする貼付型プロジェクションスクリーンが提供され、上述した課題を解決することができる。
すなわち、光拡散層の主剤として、シリコーン樹脂を用いるとともに、所定平均粒径(φ)の有機微粒子を用い、かつ、光拡散層の厚さ(t)や、180°剥離力、さらには、ヘイズ値を、それぞれを所定の範囲に制御することによって、画像のボケが問題とならないほど薄く(フィルム枚数が少なく)、スクリーンとしての投影性に優れ、かつ、気泡をかむことなく貼付でき、ガラス等の被着体への密着性及びその耐久性に優れ、使用後は容易に剥離でき、さらに再使用時にも気泡をかむことなく貼付できる貼付型プロジェクションスクリーンを得ることができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、有機微粒子の配合量(A)を、シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜15重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、光透過率(全光線透過率)を過度に低下させることなく、所定以上のヘイズ値を安定的に得ることができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、光拡散層の厚さをt(μm)とし、有機微粒子の配合量をA(重量部)とし、有機微粒子の平均粒径をφ(μm)としたときに、t×A/φで表される影響因子を3〜100の範囲内の値とすることが好ましい。
このように定義される影響因子を所定範囲内の値とするように構成することによって、ヘイズ値や密着力が所定範囲内である貼付型プロジェクションスクリーンを、さらに精度よく、かつ安定的に得ることができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、シリコーン樹脂と、有機微粒子との屈折率差を0.02以上の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、所定のヘイズ値を、さらに定量的かつ安定的に得ることができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、基材の厚さを50〜250μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、基材上にシリコーン樹脂を塗布して、乾燥させる際に、所定温度(例えば、130℃以上)に加熱したとしても、基材が所定の耐熱性を発揮し、良好な平滑性を維持することができ、ひいては、光拡散性や光線透過率がさらに良好な貼付型プロジェクションスクリーンを得ることができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、基材の熱収縮率を、150℃、1時間加熱後のMD方向及びTD方向のいずれについても2%以下の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することによって、基材上にシリコーン樹脂を塗布して、乾燥させる際に、所定温度(例えば、130℃以上)で、所定時間加熱したとしても、基材が所定の耐熱性を発揮し、良好な平滑性を維持することができる。このような観点から、上記熱収縮率を、1.5%以下とすることがより好ましく、1.0%以下とすることが特に好ましい。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、基材の表面及び背面、あるいはいずれか一方に、異方光拡散性又は等方光拡散性を有する光制御部材がさらに設けてあることが好ましい。
このように構成することによって、所望のヘイズ値への調整が容易になったり、視覚者が画像を視認することのできる角度を広げたり、スクリーン内の光拡散の均一性をより高めたりすることによって、多数の視覚者が、良好かつ鮮明な画像を視認することができる。
また、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンを構成するにあたり、光拡散層の、基材とは反対側の表面に対して、保護フィルムが積層してあることが好ましい。
このように保護フィルムを含んで構成することによって、光拡散層の表面に対する汚染としての塵付着等を防止できるとともに、貼付型プロジェクションスクリーンの取り扱い(運搬性)や、光拡散性や貼付性等の効果の再現性をさらに良好なものとすることができる。
図1(a)〜(d)は、貼付型プロジェクションスクリーン等の構成例を示す図である。 図2(a)は、貼付型プロジェクションスクリーンにおける有機微粒子の平均粒径と、ヘイズ値及び密着力との関係をそれぞれ示す図であり、図2(b)は、貼付型プロジェクションスクリーンにおける有機微粒子の配合量と、ヘイズ値及び密着力との関係をそれぞれ示す図であり、図2(c)は、貼付型プロジェクションスクリーンにおける光拡散層の膜厚と、ヘイズ値及び密着力との関係をそれぞれ示す図である。 図3は、貼付型プロジェクションスクリーンにおける影響因子(t×A/φ)と、ヘイズ値及び密着力との関係をそれぞれ示す図である。 図4(a)〜(b)は、異方光拡散性フィルムを説明するために供する図である。 図5は、貼付型プロジェクションスクリーンの基材側にさらに異方光拡散性フィルムを積層してなる貼付型複合プロジェクションスクリーンにおける、それぞれの入射角と、ヘイズ値との関係を説明するために供する図である。 図6は、従来の光拡散粘着シートの態様を説明する図である。
本発明の実施形態は、基材と、光拡散層と、を含んで構成されており、光拡散層が、シリコーン樹脂と、平均粒径が1〜10μmの有機微粒子と、を含んでおり、光拡散層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、光拡散層側における、JIS Z 0237:2009に準拠して測定される180°剥離力を20〜200mN/25mmの範囲内の値とし、かつ、JIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を20%以上の値とすることを特徴とする貼付型プロジェクションスクリーンである。
以下、本発明の貼付型プロジェクションスクリーンの実施形態について、適宜図面を参照しながら、具体的に説明する。
1.貼付型プロジェクションスクリーンの密着力
本実施形態における貼付型プロジェクションスクリーンは、光拡散層側を被着体であるガラス板に貼付する場合、JIS Z 0237:2009に準拠して測定される、180°剥離力(剥離速度300mm/分)(以下、単に、密着力と称する場合がある。)を20〜200mN/25mmの範囲内に調整されたものとすることを特徴とする。
すなわち、上記密着力が20mN/25mm以上であることにより、冷房や暖房、あるいは外気温の変化にあっても耐久性よく貼付状態を維持し、スクリーンとしての機能を果たすことができる。このような観点から、上記密着力は30mN/25mm以上であることがより好ましく、35mN/25mm以上であることがより好ましい。
また、上記密着力が200mN/25mm以下であることにより、貼付時の気泡抜けに優れたスクリーンとすることができるとともに、不要になった場合は容易に剥がすことができる。さらに、再度の貼付時においても初回と同様の気泡抜け性に優れたスクリーンとして使用することができる。なお、気泡はスクリーンが薄くなるほどに目立つものであり、また、スクリーンの投影性が高まるほどに目立つものである。
このような観点から、上記密着力は100mN/25mm以下であることがより好ましく、80mN/25mm以下であることが特に好ましい。
2.貼付型プロジェクションスクリーンのヘイズ値
本実施形態におけるスクリーンは、JIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を20%以上の値とすることを特徴とする。
なお、スクリーンのヘイズ値(曇価)とは、積分球式光線透過率測定装置を用いて、スクリーンの全光線透過率及び拡散透過率を測定し、実施例に示す式(2)及び(3)により求められる値である。
すなわち、上記ヘイズ値が20%以上であることにより、明るい環境下でもスクリーンとしての投影性を有するものとなる。このような観点から、上記ヘイズ値は50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが特に好ましい。
なお、上記ヘイズ値の上限は特に制約されないが、上記ヘイズ値が過度に大きくなると、後方散乱光が増加して全光線透過率が不十分となる場合がある。このような観点から、上記ヘイズ値は、99%以下の値とすることがより好ましく、98%以下の値とすることがさらに好ましい。
3.貼付型プロジェクションスクリーンの基本構成
図1(a)に示すように、貼付型プロジェクションスクリーン(以下、単に、スクリーンと称する場合がある。)10は、基本的に、基材12と、シリコーン樹脂14a及び有機微粒子14bを配合してなる光拡散層14と、を含んで構成されている。
また、使用前は、周囲からのほこり等の付着を防止すべく、図1(b)に示すように、保護フィルム16が、基材12とは反対側の光拡散層14の表面に積層してあることが好ましい。
そして、図1(c)に示すように、表面の保護フィルム16を取り外した後、スクリーン10を、光拡散層14を介して、被着体18としての窓ガラスやショーケース等のガラス基材に貼付して使用することが好ましい。
したがって、視覚者は、窓ガラスやショーケース等に貼付された貼付型プロジェクションスクリーンを介して、プロジェクタから照射された画像を、所定の大きさに拡散してなる動的画像や文字情報として、認識することが可能である。
なお、図1(c)、(d)に示す貼付型スクリーンの構成では、通常、プロジェクタからの光が基材12側から入射する態様であるが、用途により、被着体18側からプロジェクタからの光を入射する態様も可能である。
ここで、スクリーンの一部である基材は、光拡散層の支持体としての機能を発揮し、スクリーンとしての取り扱い性、運搬性、製造容易性、装飾性等を向上させるとともに、光拡散層に対する機械的保護、紫外線遮蔽性、酸化防止性等を付与する機能も有していることが好ましい。
また、後述するように、かかる基材は、シリコーン樹脂及び有機微粒子を含んでなる塗工液を、塗布、乾燥する際の耐熱性保持部材としての機能を有する場合もある。
一方、光拡散層は、基本的に、被着体に対する貼付性と、プロジェクタからの映像である光を拡散させて、視野角特性を良好とする、両方の機能を有している。
すなわち、スクリーンには、スクリーンを挟んでプロジェクタと反対側から観察する透過型スクリーンと、プロジェクタと同じ側から観察する反射型スクリーンと、があるが、透過型スクリーンの場合には、上記光拡散層は、プロジェクタからの画像をそのまま拡散させながら透過させ、スクリーンの背面側にいる視聴者に対して認識させる機能を有している。
一方、反射型スクリーンの場合には、上記光拡散層は、プロジェクタからの画像を、拡散させながら反射させ、スクリーンのプロジェクタ側にいる視聴者に対して認識させる機能を有している。
なお、本発明にかかるスクリーンは、透過型スクリーン及び反射型スクリーンのいずれの場合にも使用できるが、本発明の効果を最大限利用する観点からは、透過型スクリーンとして使用することがより好ましい。
4.基材
(1)種類
また、基材の種類としては、特に制限されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETフィルムと称する場合がある)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムであることが好ましい。
この理由は、このようなポリエステルフィルムであれば、透明性、耐熱性、あるいは機械的強度に優れており、かつ、比較的安価なためである。
より具体的には、基材上にシリコーン樹脂を塗布して、乾燥させる際に、所定温度(例えば、130℃以上)で加熱したとしても、基材が所定の耐熱性を発揮することから、良好な平滑性を維持することができ、ひいては、安定的な光拡散性や光透過率を有する貼付型プロジェクションスクリーンを得ることができるためである。
また、ポリエステルフィルム以外の他のプラスチックフィルムとして、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルぺンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等の一種又は二種以上の組み合わせも、好適フィルムとして挙げられる。
また、基材、特に、プラスチックフィルムにおいては、光拡散層との密着性を向上させる目的で、所望により、片面又は両面に、プライマー処理、酸化法、粗面化処理(凹凸化法)等の表面処理を施すことが好ましい。
ここで、酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、珪酸化炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線処理等の一種又は複数種の組み合わせが挙げられる。
また、粗面化処理としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法、エッチング処理法等が挙げられる。
その他、基材の形態についても、用途や目的に応じて適宜変更できるが、開口部、例えば、直径0.1〜10mmの開口部を有する多孔性フィルムとすることも好ましい。このような形態であれば、フレキシブル性や取り扱い性が向上し、平面的な被着体のみならず、曲面的な被着体にも適用することができるためである。
(2)厚さ
また、基材の厚さを、通常、50〜250μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、基材の厚さが50μm未満となると、光拡散層を形成する際の加熱により基材上に微小なうねりが生じ、スクリーンの画像の鮮明度を低下させる場合があるためである。
一方、基材の厚さが250μmを超えると、基材厚によるスクリーンにおける画像のボケが大きくなって、画像の鮮明度が低下する場合があるためである。
したがって、基材の下限厚さを100μm以上の値とすることがより好ましく、120μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、基材の上限厚さを220μm以下の値とすることがより好ましく、190μm以下の値とすることがさらに好ましい。
(3)熱収縮率
また、基材の熱収縮率は、JIS K 7133:1999に準拠して測定できるが、対象温度150℃、加熱時間1時間後において、MD方向およびTD方向のいずれの方向についても2%以下とすることが好ましい。
この理由は、このように基材の熱収縮率を規定することによって、基材上にシリコーン樹脂を塗布して、乾燥させる際に、所定温度で、所定時間加熱したとしても、基材が所定の耐熱性を発揮し、良好な平滑性を維持することができるためである。
但し、基材の熱収縮率が過度に小さくなると、使用可能な基材材料が過度に制限されたり、熱収縮率を調整するための延伸熱処理等が複雑になったり、さらには、製造コスト等が著しく高くなる場合がある。
したがって、かかる基材の熱収縮率の下限を0.001%以上の値とすることがより好ましく、0.01%以上の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる基材の熱収縮率の上限を1.5%以下の値とすることがより好ましく、1.0%以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、MD方向とは、基材フィルム成形時の長尺方向を意味し、TD方向とは、基材フィルム成形時の幅方向を意味する。
(4)光線透過率(可視光透過率)
また、基材の光線透過率を、可視光領域において、80%以上とすることが好ましい。
この理由は、このように基材の光線透過率を制限することによって、基材における光吸収を制限し、結果として、視覚者が、スクリーン背面側において、鮮明で、明るい画像を認識できるためである。
但し、基材の光線透過率が過度に高くなると、使用可能な基材材料が過度に制限されたり、光線透過率を調整するための延伸熱処理等が複雑になったり、さらには、製造コスト等が著しく高くなる場合がある。
したがって、基材の光線透過率の下限を82%以上の値とすることがより好ましく、85%以上の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる基材の光線透過率の上限を99.9%以下の値とすることがより好ましく、99%以下の値とすることがさらに好ましい。
5.光拡散層
(1)シリコーン樹脂
(1)−1 主成分
光拡散層は有機微粒子と共にシリコーン樹脂を含有することにより、これを含むスクリーンを被着体に貼付するとともに、再剥離して、再利用等することができる。
すなわち、かかるシリコーン樹脂を主成分としてなる光拡散層は、その自着性により、空気を押し出しながら被着体に貼り付くため、気泡混入による光学的欠陥が生じないという特徴がある。
これは、スクリーンが硬いものであっても得られる効果である。すなわち、スクリーンは、シリコーン樹脂を主成分としてなる光拡散層によって、気泡の混入を防止しつつ現場で施工することができる。
また、シリコーン樹脂を主成分としてなる光拡散層は、被着体に密着して非常に強固に貼り付く一方、糊残りなく再剥離することができる。
加えて、シリコーン樹脂を主成分としてなる光拡散層は、窓ガラス等の被着体に最も近い部分、すなわち外光が照射される最も近い部分に使用されるが、シリコーン樹脂を使用することにより、耐光性にも優れたものとなる。
ここで、シリコーン樹脂は、例えば、オルガノポリシロキサン及びその誘導体、あるいはいずれか一方を主成分として含有することができる。
特に、主成分として、シロキサン結合を主骨格としアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン及びオルガノハイドロジェンポリシロキサンからなる付加型オルガノポリシロキサンと、白金触媒と、を構成成分として含むシリコーン化合物を含有することが好ましい。
このシロキサン結合を主骨格とし、アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、具体的には、下式(1)で示される化合物であって、且つ分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する化合物であることが好ましい。
R1aSiO(4-a)/2 (1)
(式(1)中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜12、好ましくは1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
また、上述したR1で示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
また、オルガノポリシロキサンにおけるアルケニル基としては、ビニル基であれば、硬化時間が短く、生産性の点から好ましい。
そして、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中にSiH基を有しており、シロキサン結合を主骨格としアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンのアルケニル基との間で付加反応し、硬化することができる。
(1)−2 白金触媒
また、シリコーン樹脂を硬化させるための白金触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフェン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等を例示することができる。
そして、かかる白金触媒の使用量を、付加型オルガノポリシロキサン100重量部に対して、0.01〜3.0重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる白金触媒の使用量が0.01重量部未満になると、硬化不足のため再剥離性に劣る場合があるためである。
一方、白金触媒の使用量が3.0重量部を超えると、貼付性が悪くなり、また、付加反応によるゲル化が速く、安定的な塗布作業が困難となる場合があるためである。
したがって、かかる白金触媒の使用量の下限を0.05重量部以上の値とすることがより好ましく、0.1重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、かかる白金触媒の使用量の上限を2.5重量部以下の値とすることがより好ましく、2重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
(1)−3 その他のポリオルガノシロキサン
また、主成分の付加型オルガノポリシロキサンには、密着力をさらに高めるため、分子内に、3官能性あるいは4官能性のシロキサン単位を含むポリオルガノシロキサンを配合することも好ましい。
そして、かかるポリオルガノシロキサンを配合する場合、その配合量を、付加型オルガノポリシロキサン100重量部に対して、50重量部以下の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるポリオルガノシロキサンの配合量が50重量部を超えると、密着力が上昇し、再剥離が困難となる場合があるためである。
但し、かかるポリオルガノシロキサンの配合量が過度に少なくなると、添加効果が発現しない場合がある。
したがって、かかるポリオルガノシロキサンの配合量の下限に関して、1重量部以上の値とすることがより好ましく、5重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
そして、かかるポリオルガノシロキサンの配合量の上限に関して、30重量部以下の値とすることがより好ましく、20重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
また、シリコーン樹脂には、上述した以外の成分として、たとえば、反応遅延剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の公知の添加剤を適宜に配合することができる。
そして、これらの添加剤を加える場合には、添加剤の種類にもよるが、その配合量を付加型オルガノポリシロキサン100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
(1)−4 屈折率
また、シリコーン樹脂の屈折率を1.35〜1.48の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるシリコーン樹脂の屈折率が1.48を超えた値になると、有機微粒子の屈折率との関係で、得られるヘイズ値が過度に小さくなる場合があるためである。
一方、シリコーン樹脂の屈折率が1.35未満の値になると、適当なシリコーン樹脂を得るに際して使用するモノマーの種類が過度に制限される場合があるためである。
したがって、シリコーン樹脂の屈折率の下限を1.38以上の値とすることがより好ましく、1.40以上の値とすることがさらに好ましい。
また、シリコーン樹脂の屈折率の上限を1.47以下の値とすることがより好ましく、1.45以下の値とすることがさらに好ましい。
(2)有機微粒子
(2)−1 平均粒径
また、有機微粒子の平均粒径を1〜10μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、有機微粒子の平均粒径が1μm未満の値になると、光拡散層におけるヘイズ値が急激に低下したり、あるいは、凝集しやすくなって、均一に分散混合することが困難となったりする場合があるためである。
一方、有機微粒子の平均粒径が10μmを超えた値になると、光拡散層の密着力が急激に低下したり、あるいは、凝集しにくいものの、同様に、均一に分散混合することが困難となったりする場合があるためである。
さらに言えば、このような有機微粒子の平均粒径であれば、後述する影響因子としてのt×A/φを所定範囲内の値に容易に制御することができ、ひいては、所定範囲のヘイズ値や密着力をさらに安定的かつ定量的に得ることができるためである。
したがって、有機微粒子の平均粒径の下限を2μm以上の値とすることがより好ましく、3μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、有機微粒子の平均粒径の上限を8μm以下の値とすることがより好ましく、6μm以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、有機微粒子の平均粒径は、レーザー回折散乱法により求めることができる。
ここで、図2(a)に言及して、光散乱層(スクリーンと同視できる。)のヘイズ値(特性曲線A)及び密着力(特性曲線B)に対する、有機微粒子の平均粒径の影響を説明する。
すなわち、図2(a)の横軸に、有機微粒子の平均粒径(μm)を採って示してあり、左縦軸に、ヘイズ値(%)を採って示してあり、右縦軸に、密着力(mN/25mm)を採って示してある。
そして、図2(a)中の特性曲線Aの挙動から理解されるように、有機微粒子の平均粒径が2μmから10μmと大きくなるにつれて、ヘイズ値がわずかに上昇する傾向を示しており、より具体的には、約52%から約63%に上昇している。
また、特性曲線Bの挙動から理解されるように、有機微粒子の平均粒径が同様に大きくなるにつれて、密着力は若干低下する傾向を示しており、より具体的には、約54mN/25mmから約49mN/25mmに低下している。
よって、有機微粒子の平均粒径は、それほど強い影響ではないものの、光拡散層のヘイズ値や密着力に対して所定の影響を及ぼしていることから、これらの数値を微妙に調整する際には、有効な影響因子と言える。
(2)−2 種類1
また、有機微粒子の種類(モノマー種)は、シリコーン樹脂との間で、屈折率差、例えば、0.02以上の差が生じて、所定のヘイズ値が得られるものであれば、特に制限されるものではないが、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、アクリルアミド、ジオール化合物等のモノマーに由来した(メタ)アクリル酸樹脂系とすることが好ましい。
この理由は、有機微粒子がシリコーン樹脂粒子やシリカ粒子になると、シリコーン樹脂との屈折率差が過度に小さくなり、例えば、0.02未満の値になり、得られるヘイズ値が著しく小さくなる場合があるためである。
逆に言えば、有機微粒子の種類を選択し、シリコーン樹脂との間で、屈折率差を、0.02以上の値とすることが好ましく、0.05以上の値とすることが特に好ましいと言える。
その他、有機微粒子の種類として、ポリカーボネート樹脂系やポリエステル樹脂系も知られているが、これらの縮合ポリマーは、加水分解しやすくて、耐久性や光透過性が著しく低下する場合があるためである。
よって、有機微粒子の種類に関して、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等のモノマーの少なくとも一つに由来した(メタ)アクリル酸樹脂系とすることがさらに好ましい。
(2)−3 種類2
また、有機微粒子の種類2(架橋剤)に関し、当該有機微粒子の耐久性、機械的強度、ガラス転移温度、耐光性等を向上させることから、有機微粒子を重合する際のモノマーに、ジビニルベンゼン等の架橋剤を所定量配合し、その上で、有機微粒子を重合することが好ましい。
すなわち、モノマー全体量(100重量%)に対して、通常、0.1〜10重量%の範囲となるように架橋剤を配合した後、溶液重合や滴定重合等させて、平均粒径が揃い、耐熱性等が高い架橋有機微粒子とすることが好ましい。
(2)−4 屈折率
また、有機微粒子の屈折率は、シリコーン樹脂との屈折率差を考慮して定めることが好ましいが、通常、1.42〜1.65の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる有機微粒子の屈折率が1.42未満の値になると、シリコーン樹脂の屈折率との関係で、得られるヘイズ値が過度に小さくなる場合があるためである。また、適当な有機微粒子を得るに際して使用するモノマーの種類が過度に制限されたり、有機微粒子の製造コストが高くなったりする場合があるためである。
一方、有機微粒子の屈折率が1.65を超えた値になると、やはり、適当な有機微粒子を得るに際して使用するモノマーの種類が過度に制限されたり、有機微粒子の製造コストが高くなったりする場合があるためである。
したがって、有機微粒子の屈折率の下限を1.45以上の値とすることがより好ましく、1.48以上の値とすることがさらに好ましい。
また、有機微粒子の屈折率の上限を1.60以下の値とすることがより好ましく、1.55以下の値とすることがさらに好ましい。
(2)−5 配合量
また、光拡散層における有機微粒子の配合量を、シリコーン樹脂(固形分)100重量部に対して、1〜15重量部の範囲内の値に制御する。
この理由は、有機微粒子の配合量が1重量部未満の値になると、光拡散層のヘイズ値が急激に低下する場合があるためである。
一方、有機微粒子の配合量が15重量部を超えた値になると、光拡散層の密着力が急激に低下する場合があるためである。
さらに言えば、このような有機微粒子の配合量であれば、後述する影響因子としてのt×A/φを所定範囲内の値に容易に制御することができ、ひいては、所定範囲のヘイズ値や密着力をさらに安定的かつ定量的に得ることができるためである。
したがって、有機微粒子の配合量の下限を3重量部以上の値とすることがより好ましく、8重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、有機微粒子の配合量の上限を13重量部以下の値とすることがより好ましく、12重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
ここで、図2(b)に言及して、光拡散層(スクリーンと同視できる。)のヘイズ値(特性曲線A)及び密着力(特性曲線B)に対する、有機微粒子の配合量の影響を説明する。
すなわち、図2(b)の横軸に、シリコーン樹脂100重量部に対する有機微粒子の配合量(重量部)を採って示してあり、左縦軸に、ヘイズ値(%)を採って示してあり、右縦軸に、密着力(mN/25mm)を採って示してある。
そして、図2(b)中の特性曲線Aの挙動から理解されるように、有機微粒子の配合量が1重量部から17重量部と大きくなるにつれて、ヘイズ値が顕著に上昇する傾向を示しており、より具体的には、約24%から約98%に上昇している。
また、特性曲線Bの挙動から理解されるように、有機微粒子の配合量が同様に大きくなるにつれて、密着力は徐々に低下する傾向を示しており、より具体的には、約54mN/25mmから約16mN/25mmに低下している。
よって、有機微粒子の配合量は、光拡散層のヘイズ値や密着力に対して強い影響を及ぼしていることから、これらの数値を大きく変えたい場合には、有効な影響因子と言える。
(3)厚さ
光拡散層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、かかる光拡散層の厚さが5μm未満の値になると、所望の密着力や保持力が得られ難いばかりか、ヘイズ値が過度に低くなる場合があるためである。
一方、かかる光拡散層の厚さが30μmを超えると、硬化時間が長くなり、経済的に不利であり、また、基材等の光学特性を劣化させる場合があるためである。
したがって、光拡散層の厚さの下限を8μm以上の値とすることがより好ましく、10μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、光拡散層の厚さの上限を25μm以下の値とすることがより好ましく、20μm以下の値とすることがさらに好ましい。
ここで、図2(c)に言及して、光拡散層(スクリーンと同視できる。)のヘイズ値(特性曲線A)及び密着力(特性曲線B)に対する、かかる光拡散層の厚さの影響を説明する。
すなわち、図2(c)の横軸に、光拡散層の膜厚(μm)を採って示してあり、左縦軸に、ヘイズ値(%)を採って示してあり、右縦軸に、密着力(mN/25mm)を採って示してある。
そして、図2(c)中の特性曲線Aの挙動から理解されるように、光拡散層の膜厚が10μmから25μmと厚くなるにつれて、ヘイズ値が上昇する傾向を示しており、より具体的には、約41%から約72%に上昇している。
また、特性曲線Bの挙動から理解されるように、光拡散層の膜厚が同様に厚くなるにつれて、密着力も徐々に増加する傾向を示しており、より具体的には、約55mN/25mmから約65mN/25mmに増加している。
よって、光拡散層の膜厚は、光拡散層のヘイズ値に対して強い影響を及ぼしていることから、かかる数値を大きく変えて制御したい場合には、有効な影響因子と言える。
さらには、光拡散層の膜厚は、光拡散層の密着力に対して、わずかであるが影響を及ぼしていることから、かかる数値を微妙な範囲で変えたい場合であっても、有効な影響因子と言える。
(4)影響因子
光拡散層における厚さをt(μm)とし、それに含まれる有機微粒子の配合量をA(重量部)とし、かつ、有機微粒子の平均粒径をφ(μm)としたときに、t×A/φで表される影響因子を3〜100の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような範囲に影響因子を制御することによって、ヘイズ値や密着力が所望範囲内である貼付型プロジェクションスクリーンを、さらに容易かつ安定的に得ることができる。
したがって、t×A/φで表される影響因子の下限を10以上の値とすることがより好ましく、30以上の値とすることがさらに好ましい。
また、t×A/φで表される影響因子の上限を80以下の値とすることがより好ましく、60以下の値とすることがさらに好ましい。
ここで、図3に言及して、光拡散層(スクリーンと同視できる。)のヘイズ値及び密着力に対する、t×A/φで表される影響因子の影響を説明する。
すなわち、図3の横軸に、光拡散層におけるt×A/φで表される影響因子の値(−)を採って示してあり、左縦軸に、ヘイズ値(%)を採って示してあり、右縦軸に、密着力(mN/25mm)を採って示してある。
そして、図3中の特性曲線Aの挙動から理解されるように、t×A/φの値が大きくなるにつれて、著しくヘイズ値が上昇する傾向を示している。
より具体的には、t×A/φが5の場合、ヘイズ値は約20%と低い値であるが、t×A/φが10になると、ヘイズ値は約40%に上昇している。さらに、t×A/φが20になると、ヘイズ値は約80%になり、50以上になると、ヘイズ値は約95%になって、飽和する傾向が見られている。
一方、特性曲線Bの挙動から理解されるように、光拡散層におけるt×A/φの値が大きくなるにつれて、密着力については、徐々に低下する傾向を示している。
より具体的には、t×A/φが5〜25の場合、密着力は約50〜60mN/25mmの範囲内の値であるが、t×A/φが30になると、密着力は約50mN/25mm未満の値に低下している。さらに、t×A/φが40になると、密着力は約40mN/25mmに低下し、60以上になると、密着力は約20mN/25mm未満の値となる傾向が見られている。
よって、光拡散層におけるt×A/φは、ヘイズ値に対して強い影響を及ぼしていることから、かかる数値を大きく変えて、制御したい場合には、有効な影響因子と言える。
さらには、光拡散層におけるt×A/φは、その密着力に対してもそれなりの影響を及ぼしていることから、かかる数値を微妙な範囲で変えて、制御したい場合には、有効な影響因子と言える。
6.光制御部材1
光制御部材の一種として、図4(a)〜(b)に示す異方光拡散性フィルム(例えば、ルーバー型光拡散フィルム)20を、基材の表面(光拡散層を有しない側)に、さらに積層することが好ましい。
より具体的には、図1(d)に示すように、異方光拡散性フィルム20を、光拡散層14の表面側(光入射側)に、基材12を介して間接的に積層してなる貼付型複合プロジェクションスクリーン21とするか、あるいは、基材を介さず、直接的に積層してなる貼付型複合プロジェクションスクリーンとすることが好ましい。
そして、基材を介さず、直接的に積層してなる場合、異方光拡散性フィルムが、基材としての機能を果たすことになる。
なお、異方光拡散性フィルム20と、基材12との間には、通常、接着剤層又は粘着剤層が形成してあり、それにより、両者を接着させることが好ましい。
すなわち、図5中の特性曲線Aに示すように、スクリーンとして、異方光拡散性フィルムを単独使用した場合には、ヘイズ値を示すプロフィールが、入射角に依存して、比較的急峻に変化することが知られている。
そこで、光拡散層の、プロジェクタの光が入射する側に、異方光拡散性フィルムを積層し、異方光拡散性と、等方光拡散性が組み合わされた複合プロジェクションスクリーンとすることによって、特性曲線Bに示すように、ヘイズ値を示すプロフィールを、よりなだらかなものとすることができる。
よって、このようにヘイズ値の変化をなだらかにしてなる複合プロジェクションスクリーンによれば、視覚者が画像を視認する角度や、プロジェクタからスクリーンへの光の入射角度によらず、視野角特性(光拡散入射角度領域)が広くなって、比較的多数の視覚者が、良好かつ鮮明な画像を、スクリーンの背面側から視認することができる。
また、異方光拡散性フィルムと、光拡散層とを組み合わせてなる複合プロジェクションスクリーンであれば、外光に露出されて性能劣化した場合であっても、光拡散層のみを取り替えて、比較的にコストが高い異方光拡散性フィルムを再利用できるという利点もある。
さらに、このような複合プロジェクションスクリーンであれば、光拡散層のみでは、ヘイズ値が未だ低いというような場合であっても、異方光拡散性フィルムに起因したヘイズ効果で、トータルとして、ヘイズ値をより高い値に制御することができる。
ここで、図4(a)は、異方光拡散性フィルム20の上面図(平面図)であり、図4(b)は、図4(a)に示される異方光拡散性フィルム20を、点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印方向から眺めた場合の異方光拡散性フィルム20の断面図である。
かかる図4(a)に示されるように、異方光拡散性フィルム20は、フィルム面方向において、相対的に屈折率が高い、ライン状の高屈折率硬化物22と、相対的に屈折率が低い、ライン状の低屈折率硬化物24と、が交互に平行配置されたルーバー構造を備えていることが好ましい。
また、図4(b)に示されるように、高屈折率硬化物22と、低屈折率硬化物24は、それぞれ所定厚さを有しており、異方光拡散性フィルム20の垂直方向においても、交互に平行配置された状態を保持していることが好ましい。
なお、高屈折率硬化物とは、ビフェニル環を複数有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー等の紫外線硬化物であって、一例であるが、屈折率を1.5〜1.65の範囲内の値とすることが好ましい。
また、低屈折率硬化物とは、ウレタン(メタ)アクリレート等の重合物であって、一例であるが、その重量平均分子量を、3,000〜20,000の範囲内の値とすることが好ましく、屈折率については、1.4〜1.5の範囲内の値とすることが好ましい。
これにより、入射角が光拡散入射角度領域内である場合には、かかる入射光が、異方光拡散性フィルム20によって、異方性を示すように光拡散される。
すなわち、図4(b)に示すように、異方光拡散性フィルム20に対する入射光の入射角が、ルーバー構造23の境界面23´に対し、実質的に平行に近い所定の範囲内の角度(光拡散入射角度領域内の角度)である場合には、入射光(32、34)は、ルーバー構造内の高屈折率硬化物22の内部を、方向を変化させながら膜厚方向に沿って通り抜け、出光面側での光の進行方向が一様でなくなる。
その結果、入射角が光拡散入射角度領域内である場合には、入射光(32´、34´)が異方光拡散性フィルム20によって、所定方向のみに拡散されることになる。
一方、異方光拡散性フィルム20に対する入射光(26´)の入射角が、光拡散入射角度領域から外れる場合には、入射光26は、異方光拡散性フィルム20によって光拡散されることなく、そのまま透過することになる。
7.光制御部材2
また、光制御部材の一種として、光拡散層とは、別種の等方光拡散性フィルム(例えば、カラム型光拡散フィルム)を、基材の表面(光拡散層と接しない側)に、さらに積層することも好ましい。
すなわち、基材の表面(光拡散層と接しない側)に接着剤又は粘着剤を介して、等方光拡散性フィルムを積層することにより、あるいは、基材に替えて等方光拡散性フィルムを直接、光拡散層と積層することにより、複合プロジェクションスクリーンとすることができる。これによって、光拡散層のみでは、ヘイズ値が比較的低いというような場合であっても、等方光拡散性フィルムに起因したヘイズ効果で、トータルとして、ヘイズ値をより高い値に制御することができるためである。
その上、このような複合プロジェクションスクリーンであれば、外光に多く露出されて性能劣化したような場合に、光拡散層のみを取り替えて、比較的コストが高いカラム型光拡散フィルムについては、再利用できるという利点もある。
なお、図示まではしないものの、上述したカラム型光拡散フィルムとしては、屈折率が相対的に低い領域中に、屈折率が相対的に高い複数の柱状物をフィルム膜厚方向に林立させてなる内部構造を有する光拡散フィルム等が挙げられる。
より具体的には、カラム型光拡散フィルムの垂直方向に切断した断面においては、屈折率が相対的に高い柱状物と、屈折率が相対的に低い領域が、それぞれ所定の幅を有して交互に配置された状態となっていることが好ましい。
これにより、入射角が光拡散入射角度領域内である場合には、入射光がフィルム内にカラム構造を有する光拡散フィルムによって、等方性に拡散されると推定される。
すなわち、フィルム内にカラム構造を有する光拡散フィルムに対する入射光の入射角が、カラム構造の境界面に対し、平行から所定の角度範囲の値(光拡散入射角度領域内の値)であるとする。
すると、かかる入射光は、カラム構造内の相対的に高屈折率の柱状物の内部を、方向を変化させながら膜厚方向に沿って通り抜けることにより、出光面側での光の進行方向が一様でなくなる。
その結果、入射角が光拡散入射角度領域内である場合には、入射光がフィルム内にカラム構造を有する光拡散フィルムによって拡散され、拡散光になる。
一方、フィルム内にカラム構造を有する光拡散フィルムに対する入射光の入射角が、光拡散入射角度領域から外れる場合には、入射光は、光拡散フィルムによって拡散されることなく、そのまま光拡散フィルムを透過し、透過光になる。
8.他の積層部材
(1)保護フィルム
また、スクリーンにおける光拡散層の、基材とは反対側の表面に対して、保護フィルムが積層してあることが好ましい。
この理由は、このように保護フィルムを積層することによって、光拡散層への汚染物の付着を防止するとともに、スクリーンの取り扱い(運搬性)や、密着力や光拡散性といった効果の再現性をさらに良好なものとすることができるためである。
ここで、保護フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、シリコーン樹脂フィルム等の少なくとも一種が挙げられる。
なお、保護フィルムにおける光拡散層と接する側の面は、フッ素樹脂等で剥離処理されていることも好ましいし、表面処理することなく上記フィルムをそのまま使用することも好ましい。
また、保護フィルムの厚さとしては、通常、1〜1000μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、保護フィルムが過度に薄くなると、取り扱い性が悪化したり、光拡散層を保護する機能が低下する場合があるためである。また、保護フィルムが過度に厚くなると、同様に、取り扱いが困難となったり、スクリーンの光拡散層へ貼付した場合に、ロール化が困難となる場合があるためである。
したがって、保護フィルムの厚さの下限を、10μm以上とすることがより好ましく、20μm以上とすることがさらに好ましい。
また、剥離フィルムの厚さの上限を、200μm以下とすることがより好ましく、100μm以下とすることがさらに好ましい。
(2)反射防止層
また、スクリーンにおいて、反射防止層を、プロジェクタの光の入射側に設けることが好ましい。
具体的には、反射防止層(AR)又は低反射層(LR)がコーティングされたプラスチックフィルム、またはモスアイフィルムを設けることが好ましい。
なお、反射防止層は、特定の角度範囲からの入射光のみを選択的に散乱しそれ以外の角度の入射光は透過させる機能を有するものではない点において、光拡散制御層とは異なるものである。
また、反射防止層及び低反射層に関しては、従来公知の材料を上述した基材としてのプラスチックフィルム上にコーティングすることにより形成すればよい。また、従来の処方により形成したモスアイフィルムを基材とすることも好ましい。
(3)その他
また、補強板、ハードコート層、帯電防止層、紫外線吸収層、紫外線反射層、及び色相調整層、反射板などは、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、基材の少なくとも一方の側に設けてもよいし、基材自体に当該機能を付与させてもよい。
9.製造方法
本実施形態に係るスクリーンは、上述の各種材料を用いて、例えば、以下のようにして作製することができる。
(1)第1工程
第1工程は、シリコーン樹脂と、有機微粒子とを含んでなる塗工液を作成する工程である。
したがって、まずは、撹拌装置付きの容器内に、所定量のトルエンやメチルエチルケトン等の有機溶剤を収容する。
次いで、所定量の有機微粒子を投入し、均一に分散するまで、撹拌装置を用いて、容器内を撹拌する。
次いで、所定のオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、からなる付加型オルガノポリシロキサンに対して、所定量の白金触媒と、所望に応じて、3官能性あるいは4官能性のシロキサン単位を含むポリオルガノシロキサンを投入し、均一状態になるまで、撹拌装置を用いて、容器内を撹拌する。
最後に、容器内を撹拌しながら、所定量のトルエンやメチルエチルケトン等の有機溶剤をさらに添加して、固形分濃度が所定値(例えば、20重量%)になるように希釈し、塗工液とする。
(2)第2工程
第2工程は、得られた塗工液を、所定基材上に塗布し、乾燥させる工程である。
すなわち、得られたシリコーン樹脂溶液塗工液を、塗布装置、例えば、ナイフコーターやアプリケーター、さらには、ロールコーター等を用いて、基材表面に塗膜を形成する。
次いで、所定条件で塗膜を加熱処理し、有機溶剤(トルエンやメチルエチルケトン等)を飛散させて乾燥させるとともに、シリコーン樹脂成分を反応させて、基材上に、有機微粒子を均一に含んでなる所定光拡散層を形成する。
その際の加熱処理条件としては、シリコーン樹脂の種類や触媒の添加量等によっても変わるが、通常、加熱温度120〜160℃、加熱時間0.5〜10分程度であることが好ましく、加熱温度125〜140℃、加熱時間1〜5分程度であることがより好ましい。
すなわち、このように塗布、乾燥処理等を経て、基本的に所定基材と、所定光拡散層と、から構成された貼付型プロジェクションスクリーンとすることができる。
以下、実施例を参照して、本発明の貼付型プロジェクションスクリーン(スクリーン)をさらに詳細に説明する。
但し、言うまでも無く、本発明の範囲が、特段の理由なく、これらの実施例等の記載によって制限されるものではない。
[実施例1]
1.スクリーンの作製
撹拌装置付きの容器内に、シリコーン樹脂として、シロキサン結合を主骨格としビニル基を有するオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、からなる付加型オルガノポリシロキサン(信越化学工業(株)製、KS−847H、屈折率:1.43)100重量部(固形分換算値を示す、以下同じ)に対して、白金触媒(信越化学工業(株)製、PL−50T)0.03重量部と、架橋ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子(積水化成品工業(株)製、SSX−104、平均粒径:4μm、屈折率:1.49)を収容した。
次いで、容器内の配合成分であるシリコーン樹脂等を撹拌しながら、所定量のメチルエチルケトンをさらに添加して、固形分濃度が20重量%になるように希釈し、塗工液とした。
次いで、得られた塗工液を、アプリケーターを用いて、PETフィルム(東レ(株)製、ルミラーU48、厚さ:125μm、可視光透過率:89%)の易接着処理面側に対して塗布し、130℃、2分間の加熱処理をして、厚さ15μmの光拡散層を基材の片面に備えた、スクリーンを得た。
なお、上記PETフィルムは、150℃、1時間加熱後のMD方向及びTD方向の熱収縮率は、それぞれ0.9%及び0.4%であった。
2.スクリーンの評価
(1)全光線透過率及びヘイズ値
JIS K 7136:2000に準拠し、ヘイズメーターとしてNDH−5000(日本電色工業(株)製、積分球式光線透過率測定装置)を用いて、光拡散層側が入射光側となるようにスクリーンを設置して、スクリーンのヘイズ値(曇価、%)を測定した。
すなわち、積分球式光線透過率測定装置を用いて、スクリーンの全光線透過率及び拡散透過率をそれぞれ測定し、下式(2)及び(3)によりヘイズ値を算出した。
ヘイズ値(%)=拡散透過率(%)/全光線透過率(%)×100 (2)
拡散透過率(%)=全光線透過率(%)−平行光線透過率(%) (3)
(2)密着力
JIS Z 0237:2000に準拠し、引っ張り試験機を用いて、ガラス板に対するスクリーン(幅:25mm)の密着力(180°剥離力、剥離速度300mm/分)を測定した。
(3)投影性
スクリーンの投影性を、以下の基準に沿って評価した。
すなわち、スクリーンを、10cm×10cmの正方形にカットして、それを、ガラス板に貼付し、ガラス板上にスクリーンが貼付されたサンプルを得た。
次いで、ミニプロジェクタPP−D1(オンキョーデジタルソルーション(株)製)を用いて、スクリーンの基材側からサンプルに所定画像を投影した。この際、プロジェクタから照射された光線は、上記サンプル平面の法線に対して下向き30°の角度で入射するように照射した。
そして、ガラス板のスクリーン非貼付面側から、サンプル平面の法線方向(0°)から、あるいは、サンプル平面の法線方向下向き30°の方向(30°)から、所定画像を目視観察し、投影性を、以下の基準に沿って評価した。
なお、以下の基準における明るい環境とは、蛍光灯が付いている部屋で、サンプル位置で測定器を蛍光灯の方向に向けて測定すると800ルクス、サンプルと同様に配置して測定すると400ルクスを示す環境をいう。一方、暗い環境とは、蛍光灯を消した暗室状態をいう。
◎:明るい環境下でも画像が非常に鮮明に見える。
○:明るい環境下でも画像が鮮明に見える。
△:明るい環境下では画像が不鮮明であるが、暗い環境下であれば鮮明に見える。
×:暗い環境下でも画像が不鮮明である。
(4)貼付性
スクリーンの貼付性を、以下の基準に沿って評価した。
すなわち、スクリーンを、横6cm、縦14cmの長方形サイズにカットして、それを、ガラス板に貼付した際のエア抜け状態を目視観察し、以下の基準に沿って評価した。
◎:手作業であっても、簡単にエア抜けが可能である。
○:手作業ではエア抜けが不十分であるが、スキージを使用することで簡単にエア抜けが可能である。
△:スキージを使用することで、エア抜けが可能である。
×:エア抜けが困難である。
(5)再剥離性
スクリーンの再剥離性を、以下の基準に沿って評価した。
すなわち、上述したスクリーンの貼付性評価を行った後、ガラス板から剥がして、光拡散層を含めてスクリーンの状態を目視観察し、以下の基準に沿って再剥離性を評価した。
◎:手作業で簡単にガラス板から剥離でき、光拡散層の変形なく、再貼付してもエアが混入しない。
○:手作業でガラス板から剥離でき、光拡散層の変形なく、スキージを使用して再貼付することでエアが混入しない。
△:ガラス板から剥離できるが、光拡散層が変形し、再貼付後のエア抜け性が低下する。
×:ガラス板から剥離できないか、または、剥離の際に光拡散層が破壊され、光拡散層の一部がガラス板に残る。
(6)密着耐久性(ヒートサイクル試験)
スクリーンの密着耐久性を、以下の基準に沿って評価した。
すなわち、スクリーンを、10cm×10cmの正方形に裁断して、その光拡散層側を、ガラス板に貼付し、ガラス板上にスクリーンが貼付されたサンプルを得た。サンプルは同様にして10枚用意した。
次いで、サンプル10枚に対し、それぞれについて、−35℃、70℃を各30分間ずつ交互に繰り返すヒートサイクル試験を250時間行った後、サンプルを以下の基準で評価し、密着耐久性の評価とした。得られた結果を表1に示す。
◎:サンプル10枚においてスクリーンの剥がれが見られなかった。
○:サンプル1〜2枚においてスクリーンの剥がれが見られた。
△:サンプル3〜5枚においてスクリーンの剥がれが見られた。
×:サンプル6〜10枚においてスクリーンの剥がれが見られた。
[実施例2〜4]
実施例2〜4において、シリコーン樹脂に対する有機微粒子の配合量の影響を検討した。
すなわち、実施例2においては、有機微粒子の配合量を10重量部とし、実施例3においては、有機微粒子の配合量を15重量部とし、実施例4においては、有機微粒子の配合量を1重量部とした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。それぞれ得られた結果を、表1に示す。
[実施例5〜6]
実施例5〜6において、光拡散層の厚さの影響を検討した。
すなわち、実施例5においては、光拡散層の厚さを10μmとし、実施例6においては、光拡散層の厚さを25μmとした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。それぞれ得られた結果を、表1に示す。
[実施例7〜9]
実施例7〜9において、シリコーン樹脂に配合する有機微粒子の種類(平均粒径の差異を含む。)を検討した。
すなわち、実施例7においては、有機微粒子の種類をPMMA粒子(積水化成品工業(株)製、SSX−104、平均粒径:4μm、屈折率:1.49)から、PMMA粒子(積水化成品工業(株)製、SSX−102、平均粒径:2μm、屈折率:1.49)とし、実施例8においては、同様に有機微粒子の種類をPMMA粒子(積水化成品工業(株)製、SSX−108、平均粒径:8μm、屈折率:1.49)とし、実施例9においては、同様に有機微粒子の種類を架橋ポリスチレン粒子(綜研化学(株)製、SX−350、平均粒径:3.5μm、屈折率:1.60)とした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。それぞれ得られた結果を、表1に示す。
[実施例10]
実施例10において、基材と、光拡散層との間に、異方光拡散性を備えた光制御部材を設けてなる貼付型複合プロジェクションスクリーンを作成し、その影響を検討した。
すなわち、異方光拡散性を備えた光制御部材として、図4に示す異方光拡散性フィルム
を準備した。
なお、かかる異方光拡散性フィルムは、以下の手順により作成した。
<異方光拡散性フィルム用組成物の調製>
撹拌装置付きの容器内において、ポリプロピレングリコールと、イソホロンジイソシアナートと、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを反応させ、重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンメタクリレート(波長589nmにおける屈折率1.46)を得た。
次いで、得られたポリエーテルウレタンメタクリレート100重量部に対し、o−フェニルフェノキシエトキシエチルアクリレート(新中村化学(株)製、NKエステル A−LEN−10;波長589nmにおける屈折率1.58)100重量部と、光重合開始剤としての2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン5重量部とを添加した後、80℃の条件下にて均一になるまで混合を行い、異方光拡散性フィルム用組成物を得た。
<異方光拡散性フィルム用組成物の塗布>
次いで、得られた異方光拡散性フィルム用組成物を、工程シートとしてのPETフィルム上に、アプリケーターを用いて塗布し、膜厚200μmの光硬化性樹脂層を得た。
<光硬化性樹脂層の硬化>
次いで、得られたPETフィルムと光硬化性樹脂層からなる積層体をコンベア上にPETフィルム側が接するように設置するとともに、光硬化性樹脂層の上方に、線状の紫外線ランプを内蔵する紫外線照射装置(アイグラフィックス(株)製、ECS−4011GX)を、コンベアの流れ方向と線状の紫外線ランプの長手方向が為す角が直角となるように設置した。また、紫外線照射装置とそれに対応するコンベア部分までを、外光が入らないようにボックス化すると共に、紫外線照射装置から発する紫外線がコンベアの流れ方向(光硬化性樹脂層の流れ方向)において略平行光となるように2枚の遮光板で光硬化性樹脂層の流れ方向の紫外線の照射幅を調整した。この際、光硬化性樹脂層の表面に照射される紫外線が、線状の紫外線ランプの長手方向から見たとき、光硬化性樹脂層の法線方向を0°とした場合に、ランプからの直接の紫外線の照射角度が30°となるように設定した。なお、紫外線ランプは、その長手方向と上記積層体の長手方向が為す角が直角になるように設置した。
そして、光硬化性樹脂層表面におけるピーク照度が10mW/cm2、積算光量が80mJ/cm2となるように空気雰囲気下にて紫外線を照射しながら、コンベアにより、積層体をその長手方向に、0.2m/分の速度にて移動させた。
<後処理>
次いで、光硬化性樹脂層の表面に剥離フィルム(リンテック(株)製、SP−PET382050)を積層し、それ以外は上記工程同様の条件で紫外線照射を行った。
これにより、総厚200μm、断面ライン状の硬化物の傾斜角度22°(フィルム平面の法線方向が0°)、ルーバー構造の厚み方向の長さ165μmの異方光拡散性フィルムを得た。なお、総厚は定圧厚さ測定器(宝製作所(株)製、テクロック PG−02J)により測定し、断面ライン状の硬化物の傾斜角度および長さについては、電子顕微鏡写真に基づいて測定した。
次いで、準備した異方光拡散性フィルムを、その工程シートから剥離し、その露出面を、市販のアクリル系接着剤で、実施例2で得られたスクリーンの基材側に貼付することにより、異方光拡散性フィルム、基材(PETフィルム)、及び光拡散層が順に積層されてなる貼付型複合プロジェクションスクリーンを作製した。
そして、ヘイズ値等の各種試験は、異方光拡散性フィルム上の剥離フィルムを剥がして、実施例1と同様に測定した。
但し、スクリーンの投影性の評価については、プロジェクタの光線と、断面ライン状の硬化物の傾斜角度が最も浅い角度となるよう(異方光拡散性フィルム作製時の紫外線照射方向とプロジェクタの光線の照射方向が略一致する方向)にスクリーンとガラスの積層体の上下左右を調整して行った。得られた結果を、表1に示す。
[比較例1]
比較例1において、光拡散層におけるシリコーン樹脂中に、有機微粒子を全く配合しなかった、すなわち、その配合量を0重量部にした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。得られた結果を、表1に示す。
[比較例2]
比較例2において、光拡散層におけるシリコーン樹脂に対する有機微粒子の配合量を17重量部とした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。得られた結果を、表1に示す。
[比較例3]
比較例3において、光拡散層における有機微粒子の種類をSSX−104から、トスパール145(東レ(株)製、平均粒径:4.5μm、屈折率:1.43)とし、その配合量を5重量部とした以外は、実施例1と同様に、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。得られた結果を、表1に示す。
[比較例4]
撹拌装置付きの容器内に、アクリル酸ブチル98.5重量%とアクリル酸2−ヒドロキシエチル1.5重量%を含有してなる重量平均分子量200万のアクリル共重合体100重量部に対して、トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネート(綜研化学(株)製、製品名「TD−75」)0.2重量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、製品名「KBM−403」)0.2重量部、及びPMMA粒子(積水化成品工業(株)製、SSX−104、平均粒径:4μm、屈折率:1.49)3重量部を収容し、それぞれ酢酸エチル中で混合することにより塗工液を得た。
次いで、得られた塗工液を、PETフィルム(東レ(株)製、ルミラーU48、厚さ:125μm)の易接着処理面側に対して塗布し、90℃、1分間の加熱処理をして、その後、室温下、1週間養生させた。これにより、アクリル樹脂からなる厚さ15μmの光拡散層を基材の片面に備えた、スクリーンを作成した。
そして、実施例1と同様に、得られたスクリーンのヘイズ値等を測定した。得られた結果を、表1に示す。
[比較例5]
比較例5において、微粒子の種類をSSX−104から、トスパール145(東レ(株)製、平均粒径:4.5μm、屈折率:1.43)とし、さらには、微粒子の配合量を4.45重量部とした以外は、比較例4に準じて、スクリーンを作成し、ヘイズ値等を測定した。得られた結果を、表1に示す。
10:貼付型プロジェクションスクリーン(スクリーン)
12:基材
14:光拡散層
14a:シリコーン樹脂
14b:有機微粒子
16:剥離フィルム
18:被着体(窓ガラスやショーケース等)
20:光制御部材(異方光拡散性フィルム)
21:貼付型複合プロジェクションスクリーン
22:高屈折率硬化物
23:ルーバー構造
24:低屈折率硬化物
26:入射光

Claims (8)

  1. 基材と、光拡散層と、を含んで構成されており、
    前記光拡散層が、シリコーン樹脂と、平均粒径が1〜10μmの有機微粒子と、を含んでおり、
    前記光拡散層の厚さを5〜30μmの範囲内の値とし、
    光拡散層側における、JIS Z 0237:2009に準拠して測定される180°剥離力を20〜200mN/25mmの範囲内の値とし、かつ、
    JIS K 7136:2000に準拠して測定されるヘイズ値を20%以上の値とすることを特徴とする貼付型プロジェクションスクリーン。
  2. 前記有機微粒子の配合量を、前記シリコーン樹脂100重量部に対して、1〜15重量部の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  3. 前記光拡散層の厚さをt(μm)とし、前記有機微粒子の平均粒径をφ(μm)と、前記有機微粒子の配合量をA(重量部)としたときに、t/φ×Aで表される影響因子を3〜100の範囲内の値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  4. 前記シリコーン樹脂と、前記有機微粒子との屈折率差を0.02以上の値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  5. 前記基材の厚さを50〜250μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  6. 前記基材の熱収縮率を、150℃、1時間加熱後のMD方向及びTD方向いずれの方向についても2%以下の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  7. 前記基材の表面及び背面、あるいはいずれか一方に、異方光拡散性又は等方光拡散性を有する光制御部材がさらに設けてあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
  8. 前記光拡散層の、前記基材とは反対側の表面に対して、保護フィルムが積層してあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の貼付型プロジェクションスクリーン。
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