JP6629027B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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本発明は、自動変速機を搭載した車両用の制御装置に関する。
自動車などの車両では、たとえば、エンジンからの駆動力がトルクコンバータを介して変速機に入力され、変速機で変速された駆動力が駆動輪に伝達される。
変速機としては、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)が広く知られている。この自動変速機では、油圧回路から供給される油圧により係合する複数の摩擦係合要素が備えられており、複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速段が選択的に構成される。
図5は、自動変速機に備えられている摩擦係合要素の状態および油圧回路に備えられているソレノイドバルブの通電状態を示す図である。
自動変速機には、油圧により係合する5個の摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2が備えられている。また、自動変速機には、車両の加速時にのみ係合するワンウェイクラッチOWCが備えられている。
油圧回路には、摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2に対応して、摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2に供給される油圧をそれぞれ制御するためのソレノイドバルブが備えられている。摩擦係合要素C2,C3用のソレノイドバルブには、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプ(常開式)のソレノイドバルブが用いられている。摩擦係合要素C1,B1,B2用のソレノイドバルブには、非通電時に閉(クローズ)となるノーマルクローズタイプのソレノイドバルブが用いられている。また、油圧回路には、油圧回路のライン圧(元圧)を調圧するためのソレノイドバルブ(SLTバルブ)が設けられている。このSLTバルブには、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプのソレノイドバルブが用いられている。
図5において、「網掛け」は、摩擦係合要素C1〜C3,B1,B2およびワンウェイクラッチOWCが係合状態であることを示している。「○」は、ソレノイドバルブが通電状態であることを示し、「×」は、ソレノイドバルブが非通電状態であることを示している。
自動変速機では、摩擦係合要素C2およびワンウェイクラッチOWCが係合され、摩擦係合要素C1,C3,B1,B2が解放されることにより、1速段が構成される。摩擦係合要素C2,B1が係合され、摩擦係合要素C1,C3,B2が解放されることにより、2速段が構成される。摩擦係合要素C2,C3が係合され、摩擦係合要素C1,B1,B2が解放されることにより、3速段が構成される。摩擦係合要素C3,B1が係合され、摩擦係合要素C1,C2,B2が解放されることにより、4速段が構成される。また、摩擦係合要素C1,B2が係合され、摩擦係合要素C2,C3,B1が解放されることにより、後進段(リバース)が構成される。
ところで、最近の車両には、燃費の向上などの目的で、いわゆるアイドリングストップ制御が広く採用されている。アイドリングストップ制御では、たとえば、ブレーキペダルが運転者の足で踏み込まれて、ブレーキが作動し、車速が所定のアイドリングストップ実施車速(たとえば、10km/h)以下に低下すると、エンジンの停止が指示されて、アイドリングストップ状態になる。アイドリングストップ状態は、たとえば、ブレーキペダルから足が離されることによって解除され、アイドリングストップ状態の解除に応答して、エンジンが自動的に再始動される。
アイドリングストップ状態では、油圧回路に備えられているソレノイドバルブのすべてが非通電状態(オフ)にされる。これにより、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができ、節電効果(燃費向上の効果)を高めることができる。
特開2015−117738号公報
図6は、エンジン回転数、タービン回転数、ライン圧、SLTバルブの通電状態の時間変化の一例を示す図である。
車両が1速段でアイドリングストップ実施車速に低下して(時刻T61)、エンジンの停止が要求され(E/G停止要求)、これに応答してエンジンの停止が指示されることにより、アイドリングストップ状態に入ると、SLTバルブが通電状態から非通電状態に切り替えられる(時刻T62)。SLTバルブがノーマルオープンタイプであるので、SLTバルブが非通電状態になると、エンジンにより駆動されるオイルポンプの発生油圧がそのままライン圧となる。そのため、ライン圧が上昇し、その後、エンジン回転数の低下に伴ってライン圧が低下する。ライン圧が上昇によって所定圧を超えた場合(時刻T63)、フェイルセーフ機能が働き、ライン圧の残圧がノーマルオープンタイプの摩擦係合要素C2,C3用のソレノイドバルブから出力されて、摩擦係合要素C2,C3が係合することにより3速段が構成される(時刻T64)。その結果、自動変速機の変速段が1速段から3速段に飛び変速し、変速ショックが発生する。
本発明の目的は、アイドリングストップ状態への突入時における変速ショックの発生を抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、エンジンと、油圧回路から供給される油圧により係合する複数の摩擦係合要素を備え、複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速段が選択的に構成される自動変速機とを搭載した車両に用いられる制御装置であって、所定のエンジン停止条件が成立したことに応答して、エンジンの停止指示を出力し、アイドリングストップ実施判定信号を出力するエンジン制御手段と、エンジン制御手段によるアイドリングストップ実施判定信号の出力後、少なくともエンジンが停止するまでの間、油圧回路のライン圧を調圧するためのソレノイドバルブの通電状態を維持して、ライン圧を一定圧以下に抑え、その後、ソレノイドバルブを通電状態から非通電状態に切り替える通電制御手段とを含む。
この構成によれば、所定のエンジン停止条件が成立したことに応答して、アイドリングストップ状態に入るために、エンジンの停止が指示される。また、アイドリングストップ実施判定信号が出力される。このアイドリングストップ実施判定信号の出力後、少なくともエンジンが停止するまでの間、ライン圧を調圧するためのソレノイドバルブの通電状態が維持されて、油圧回路のライン圧が一定圧以下に抑えられる。そのため、ライン圧が所定圧を超えた場合のフェイルセーフ機能、つまり特定の摩擦係合要素への油圧の供給によって所定の変速段を構成する機能が自動変速機(油圧回路)に組み込まれていても、アイドリングストップ状態に入るときには、特定の摩擦係合要素に油圧が供給されることを抑制でき、そのフェイルセーフ機能が働くことを抑制できる。その結果、アイドリングストップ状態への突入時における変速ショックの発生を抑制することができる。
また、エンジンが停止するまでの間、ライン圧が一定圧以下に抑えられた後は、ライン圧を調圧するためのソレノイドバルブが通電状態から非通電状態に切り替えられる。これにより、アイドリングストップ状態において、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができる。その結果、節電による車両の燃費の向上を図ることができる。
通電制御手段は、エンジンが停止してから所定時間が経過するまでの間、ライン圧を調圧するためのソレノイドバルブの通電状態を維持してもよい。
この場合、所定時間は、一定時間であってもよいし、可変時間であってもよい。
所定時間が可変時間である場合、エンジンの停止指示の出力からエンジンが停止するまでの時間が短いほど所定時間が長く設定されてもよい。
これにより、ライン圧を調圧するためのソレノイドバルブの通電状態が維持されている間にライン圧の残圧が一定圧以下に低下することを期待できる。
車両用制御装置は、エンジン制御手段によるアイドリングストップ実施判定信号の出力に応答して、複数の摩擦係合要素に供給される油圧をそれぞれ制御するためのソレノイドバルブを非通電状態にする手段を含む構成であってもよい。
これにより、節電効果を高めることができ、節電による車両の燃費の一層の向上を図ることができる。
本発明によれば、アイドリングストップ状態に入るときに、所望しない変速が生じることを抑制でき、その変速によるショックの発生を抑制することができる。また、アイドリングストップ状態において、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができ、節電による車両の燃費の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両の要部の構成を示す図である。 車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 アイドリングストップ状態への突入前後におけるエンジン回転数、タービン回転数、ライン圧、SLTバルブの通電状態の時間変化の一例を示す図である。 ライン圧制御のために実行される処理の流れを示すフローチャートである。 自動変速機に備えられている摩擦係合要素の状態および油圧回路に備えられているソレノイドバルブの通電状態を示す図である。 従来の車両におけるエンジン回転数、タービン回転数、ライン圧、SLTバルブの通電状態の時間変化の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2の出力は、トルクコンバータ3および自動変速機4を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。自動変速機4は、有段式の自動変速機である。
車両1には、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成の複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、エンジンECU11、ATECU12、ブレーキECU13およびIDS(アイドリングストップ)ECU14が含まれる。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
エンジンECU11には、アクセルセンサ21およびエンジン回転数センサ22などが接続されている。
アクセルセンサ21は、アクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた信号をエンジンECU11に入力する。エンジンECU11は、アクセルセンサ21から入力される信号に基づいて、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏み込まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度を演算する。
エンジン回転数センサ22は、エンジン2の回転(クランクシャフトの回転)に同期したパルス信号をエンジンECU11に入力する。エンジンECU11は、エンジン回転数センサ22から入力されるパルス信号の周波数をエンジン2の回転数(エンジン回転数)に換算する。
エンジンECU11は、各種センサから入力される信号から得られる数値および他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、エンジン2の始動、停止および出力調整のため、エンジン2に設けられた電子スロットルバルブ、インジェクタおよび点火プラグなどを制御する。
ATECU12には、シフトポジションセンサ23およびタービン回転数センサ24などが接続されている。
シフトポジションセンサ23は、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションに応じた信号をATECU12に入力する。シフトレバーのポジションとして、たとえば、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションが設けられている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれシフトレンジのPレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)に対応する。シフトレバーは、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、シフトレンジの切り替えを指示することができる。
タービン回転数センサ24は、トルクコンバータ3のタービンランナの回転に同期したパルス信号をATECU12に入力する。ATECU12は、タービン回転数センサ24から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナの回転数であるタービン回転数に換算する。
ATECU12は、各種センサから入力される信号から得られる数値および他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、車両の走行状態(変速段、スロットル開度、車速、タービン回転数、シフトポジションなど)に応じた目標変速段を設定し、自動変速機4の変速段を目標変速段に変更するため、自動変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路25に含まれるバルブを制御する。
ブレーキECU13には、ブレーキセンサ26および車速センサ27などが接続されている。
ブレーキセンサ26は、車室内に配設されたブレーキペダルの操作量に応じた信号を出力し、ブレーキECU13は、そのブレーキセンサ26から入力される信号に基づいて、ブレーキペダルの操作量を取得する。
車速センサ27は、たとえば、車両1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備えている。ロータが一定角度回転する度に、電磁ピックアップからパルス信号が出力され、そのパルス信号がブレーキECU13に入力される。パルス信号の周波数は、車速に対応するので、ブレーキECU13は、車速センサ27から入力されるパルス信号の周波数を車速に換算して取得することができる。
ブレーキECU13は、ブレーキペダルの操作量、車両1の車速、他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、ブレーキアクチュエータ28などを制御し、車両1の姿勢が安定に保たれた状態で車両1が制動されるように、各ブレーキから車輪に付与される制動力を制御する。
車両1は、アイドリングストップ機能を搭載している。IDSECU14は、アイドリングストップ機能のための制御であるアイドリングストップ制御を実行する。このアイドリングストップ制御に必要な情報として、IDSECU14には、ブレーキECU13から車速およびブレーキペダルの操作量などの情報が入力される。
アイドリングストップ制御では、車両1の走行中に、ブレーキペダルが操作される(踏み込まれる)と、IDSECU14により、所定のエンジン停止条件が成立しているか否かが繰り返し判断される。エンジン停止条件は、たとえば、車速が所定のアイドリングストップ実施車速(たとえば、10km/h)以下であり、かつ、ブレーキペダルが一定時間以上操作されているという条件である。エンジン停止条件が成立すると、IDSECU14からエンジンECU11にE/G停止要求が出力される。E/G停止要求の出力に応答して、エンジンECU11により、エンジン2の停止が指示され、エンジン2が停止したアイドリングストップ状態に入る。
アイドリングストップ状態では、IDSECU14により、所定のエンジン再始動条件が成立しているか否かが繰り返し判断される。エンジン再始動条件は、たとえば、エンジン2の自動停止中に、ブレーキペダルの操作が解除される(ブレーキペダルから運転者の足が離される)という条件である。エンジン再始動条件が成立すると、IDSECU14からエンジンECU11に再始動要求が出力され、エンジンECU11により、エンジン2が再始動される。
<駆動系統の構成>
図2は、車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31には、エンジン2の出力軸(E/G出力軸)が連結されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と自動変速機4との間には、オイルポンプ5が設けられている。オイルポンプ5のポンプ軸は、ポンプインペラ31と一体的に回転可能に設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ31が回転されると、オイルポンプ5のポンプ軸が回転し、オイルポンプ5が油圧を発生する。油圧回路25には、オイルポンプ5の発生油圧が供給される。
自動変速機4は、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATである。自動変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、センタ軸43およびラビニヨ型の遊星歯車機構44を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。
センタ軸43は、インプット軸41に対してエンジン2側と反対側に離間して、インプット軸41と同一の回転軸線上に設けられている。
遊星歯車機構44には、フロントサンギヤ51、リヤサンギヤ52、キャリア53、リングギヤ54、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56が含まれる。フロントサンギヤ51は、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。リヤサンギヤ52は、フロントサンギヤ51に対してエンジン2側と反対側に設けられ、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。キャリア53には、センタ軸43が接続され、キャリア53は、センタ軸43と一体的に回転可能に設けられている。キャリア53は、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56を回転可能に支持している。リングギヤ54は、リヤサンギヤ52の回転径方向の外側において、キャリア53の周囲を取り囲む円環状を有し、ロングピニオンギヤ55と噛合している。ロングピニオンギヤ55は、ショートピニオンギヤ56の軸長よりも長い軸長を有しており、フロントサンギヤ51と噛合している。ショートピニオンギヤ56は、リヤサンギヤ52およびロングピニオンギヤ55と噛合している。
リングギヤ54には、第1出力ギヤ61が共通の回転軸線を有するように保持されている。第1出力ギヤ61には、アウトプット軸42に相対回転不能に支持された第2出力ギヤ62が噛合している。また、アウトプット軸42には、第3出力ギヤ63が相対回転不能に支持されており、第3出力ギヤ63は、デファレンシャルギヤ6に備えられたリングギヤ64と噛合している。これにより、リングギヤ54の回転は、第1出力ギヤ61、第2出力ギヤ62、アウトプット軸42および第3出力ギヤ63を経由してデファレンシャルギヤ6に伝達される。
また、自動変速機4は、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチOWCを備えている。
クラッチC1は、インプット軸41とフロントサンギヤ51とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC2は、インプット軸41とリヤサンギヤ52とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC3は、インプット軸41とセンタ軸43(キャリア53)とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、フロントサンギヤ51を制動する係合状態(オン)と、フロントサンギヤ51の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB2は、キャリア53を制動する係合状態(オン)と、キャリア53の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ワンウェイクラッチOWCは、キャリア53の正転(エンジンの出力軸と同方向の回転)のみを許容する。
<油圧回路>
油圧回路25(図1参照)には、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2に対応して、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2に供給される油圧をそれぞれ制御するためのソレノイドバルブ(図示せず)が備えられている。図5に示されるように、クラッチC2,C3用のソレノイドバルブには、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプ(常開式)のソレノイドバルブが用いられている。クラッチC1およびブレーキB1,B2用のソレノイドバルブには、非通電時に閉(クローズ)となるノーマルクローズタイプのソレノイドバルブが用いられている。また、油圧回路25には、油圧回路25のライン圧(元圧)を調圧するためのSLTバルブ71が設けられている。このSLTバルブ71には、非通電時に全開となるノーマルオープンタイプのソレノイドバルブが用いられている。
自動変速機4では、クラッチC2およびワンウェイクラッチOWCが係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放されることにより、Dレンジの1速段が構成される。クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放されることにより、Dレンジの2速段が構成される。クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放されることにより、Dレンジの3速段が構成される。クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放されることにより、Dレンジの4速段が構成される。また、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放されることにより、Rレンジ(リバース)が構成される。
PレンジおよびNレンジでは、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が解放される。
<アイドリングストップ状態への突入時におけるライン圧制御>
図3は、アイドリングストップ状態への突入前後におけるエンジン回転数、タービン回転数、ライン圧、SLTバルブ71の通電状態の時間変化の一例を示す図である。図4は、ライン圧制御のために実行される処理の流れを示すフローチャートである。
車両1の走行中に、エンジン停止条件が成立すると(時刻T41)、IDSECU14からエンジンECU11にE/G停止要求が出力される。E/G停止要求の出力に応答して、エンジンECU11により、エンジン2の停止が指示され、エンジン2が停止したアイドルストップ状態に入る(時刻T42)。アイドリングストップ状態に入ると、エンジンECU11からATECU12にアイドリングストップ実施判定信号が出力される。また、エンジン2の停止指示後は、エンジンECU11により、エンジン2が停止したか否かが繰り返し判定される。そして、エンジン2の停止が判定されると(時刻T43)、エンジンECU11からATECU12にエンジン停止判定信号が出力される。
一方、ATECU12により、図4に示される処理が繰り返し実行される。
図4に示される処理では、アイドリングストップ実施判定信号をエンジンECU11から受信したか否かが判断される(ステップS1:IDS実施判定)。
アイドリングストップ実施判定信号を受信していない間は(ステップS1のNO)、通常ライン圧制御が実行されて(ステップS2)、図4に示される処理が終了される。通常ライン圧制御では、たとえば、油圧回路25のライン圧がエンジン2の負荷などに応じた最適値に調整されるよう、油圧回路25のライン圧を調圧するためのSLTバルブ71の通電が制御される。
アイドリングストップ実施判定信号を受信すると(ステップS1のYES)、エンジンECU11からエンジン停止判定信号を受信したか否かが繰り返し判断される。そして、エンジン停止判定信号を受信すると、そのエンジン停止判定信号の受信から一定時間が経過したか否かが判断される(ステップS3)。
アイドリングストップ実施判定信号の受信後、エンジン停止判定信号の受信から一定時間が経過するまでの間(時間T42−T44)、ライン圧が一定圧以下の低圧に抑えられるよう、SLTバルブ71に一定値の電流が供給される(ステップS4:ライン圧一定低圧待機)。この間にエンジン2の回転数が低下するので、それに伴って、オイルポンプ5の発生油圧が低下する。そのため、SLTバルブ71が一定の開度で開かれていても、オイルポンプ5の発生油圧の低下に伴って、ライン圧が低下する。
そして、エンジン停止判定信号の受信から一定時間が経過すると(ステップS3のYES、時刻T44)、油圧回路25に備えられているソレノイドバルブのすべてが非通電状態にされて(ステップS5)、図4に示される処理が終了される。
<作用効果>
以上のように、所定のエンジン停止条件が成立したことに応答して、アイドリングストップ状態に入るために、エンジンECU11により、エンジン2の停止が指示される。また、エンジンECU11からATECU12にアイドリングストップ実施判定信号が出力される。このアイドリングストップ実施判定信号の出力後、エンジン2が停止し、さらにエンジン2の停止から一定時間が経過するまでの間、SLTバルブ71の通電状態が維持されて、油圧回路25のライン圧が一定圧以下の低圧に抑えられる。そのため、ライン圧が所定圧を超えた場合のフェイルセーフ機能、つまりクラッチC2,C3への油圧の供給によって3速段を構成する機能が自動変速機4(油圧回路25)に組み込まれていても、アイドリングストップ状態に入るときには、クラッチC2,C3に油圧が供給されることを抑制でき、そのフェイルセーフ機能が働くことを抑制できる。その結果、アイドリングストップ状態への突入時における変速ショックの発生を抑制することができる。
また、エンジン2が停止してからの一定時間が経過するまでの間、ライン圧が一定圧以下の低圧に抑えられた後は、ライン圧を調圧するためのSLTバルブ71を含めて、油圧回路25に備えられているソレノイドバルブのすべてが非通電状態にされる。これにより、アイドリングストップ状態において、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができる。その結果、節電による車両1の燃費の向上を図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、エンジン2が停止してからの一定時間が経過するまでの間、ライン圧が一定圧以下の低圧に抑えられるとしたが、少なくともエンジン2が停止するまでの間、ライン圧が一定圧以下の低圧に抑えられるとよい。
また、エンジン2が停止してからSLTバルブ71が非通電状態にされるまでの時間は、可変時間であってもよい。
この場合、たとえば、油温が低いほどライン圧の残圧が低下しにくいので、油温が低いほど可変時間が長く設定されてもよい。また、エンジン2の停止指示の出力からエンジン2が停止するまでの時間が短いほど可変時間が長く設定されてもよい。このように可変時間が設定されることにより、SLTバルブ71の通電状態が維持されている間にライン圧の残圧がほぼ0に低下することを期待できる。
また、アイドリングストップ実施判定信号の出力に応答して、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2に供給される油圧をそれぞれ制御するためのソレノイドバルブが非通電状態にされてもよい。これにより、節電効果を一層高めることができ、節電による車両1の燃費の一層の向上を図ることができる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
2 エンジン
4 自動変速機
11 エンジンECU(車両用制御装置、エンジン制御手段)
12 ATECU(車両用制御装置、通電制御手段)
25 油圧回路
71 SLTバルブ
B1 ブレーキ(摩擦係合要素)
B2 ブレーキ(摩擦係合要素)
C1 クラッチ(摩擦係合要素)
C2 クラッチ(摩擦係合要素)
C3 クラッチ(摩擦係合要素)

Claims (1)

  1. エンジンと、油圧回路から供給される油圧により係合する複数の摩擦係合要素を備え、前記複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速段が選択的に構成される自動変速機とを搭載し、第1の摩擦係合要素の係合および第2の摩擦係合要素の解放により1速段が構成され、前記第1および前記第2の前記摩擦係合要素の係合により他の変速段が構成され、前記第1および前記第2の前記摩擦係合要素にそれぞれ供給される油圧を制御する摩擦係合要素用ソレノイドバルブに常開式のソレノイドバルブが採用されて、前記油圧回路のライン圧が所定圧を超えた場合に、前記摩擦係合要素用ソレノイドバルブからの油圧により前記第1および前記第2の前記摩擦係合要素が係合する車両に用いられる制御装置であって、
    所定のエンジン停止条件が成立したことに応答して、前記エンジンの停止指示を出力し、アイドリングストップ実施判定信号を出力するエンジン制御手段と、
    前記エンジン制御手段による前記アイドリングストップ実施判定信号の出力後、少なくとも前記エンジンが停止するまでの間、前記油圧回路のライン圧を調圧するためのソレノイドバルブの通電状態を維持して、前記ライン圧を一定圧以下に抑え、その後、前記ソレノイドバルブを通電状態から非通電状態に切り替える通電制御手段とを含む、車両用制御装置。
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