JP6794018B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機を搭載した車両用の制御装置に関する。
自動車などの車両では、たとえば、エンジンからの駆動力がトルクコンバータを介して変速機に入力され、変速機で変速された駆動力が駆動輪に伝達される。
変速機としては、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)が広く知られている。この自動変速機では、油圧回路から供給される油圧により係合する複数の摩擦係合要素が備えられており、複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速段が選択的に構成される。
たとえば、前進4段/後進1段の変速段を有する4速自動変速機では、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が備えられており、クラッチC2が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放されることにより、1速段が構成される。また、クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放されることにより、2速段が構成される。クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放されることにより、3速段が構成される。クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放されることにより、4速段が構成される。また、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放されることにより、後進段(後進レンジ)が構成される。油圧回路には、油圧回路のライン圧(元圧)をクラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2の係合圧に調圧(クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2の係合圧を制御)するためのSLソレノイドバルブが設けられている。このSLソレノイドバルブには、ノーマルオープンタイプのリニアソレノイドバルブが用いられている。
ところで、最近の車両には、燃費の向上などの目的で、エンジンを不要時に停止させるIDS(アイドルストップ、アイドリングストップ)制御が広く採用されてきている。
図6は、従来のIDS制御の流れを示す図である。また、図7は、図6に示されるIDS制御によってIDS状態(エンジンの自動停止状態)からの復帰時に行われる処理および動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
従来のIDS制御の一例では、たとえば、車両の走行中にブレーキペダルが運転者の足で踏み込まれて、車両がブレーキにより停車すると、IDS制御のためのIDSECU(ECU:電子制御ユニット)により、エンジンが自動停止される。また、自動変速機を制御するATECUにより、油圧回路に備えられているソレノイドバルブのすべてが非通電状態にされる。これにより、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができ、節電効果、ひいてはIDS制御による燃費向上の効果を高めることができる。
自動変速機の変速レンジには、Pレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)が含まれる。車室内には、変速レンジの切り替えのためにPポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作可能なシフトレバー(セレクトレバー)が配設されている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれPレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジに対応している。
ATECUには、シフトポジションセンサからシフトレバーのポジションに応じた検出信号が入力される。シフトレバーがDポジションからRポジションにシフト操作されると、シフトポジションセンサからATECUにRポジションに応じた検出信号(Rポジション信号)が入力される(時刻T11)。
ATECUとIDSECUとの間では、一定のフレーム送信周期で、データがフレーム単位で送受信される。Rポジション信号がATECUに入力された後、フレーム送信タイミングが到来すると、そのRポジション信号の入力を表す通知(データ)がATECUからIDSECUに送信される(時刻T12)。
IDSECUでは、Rポジション信号の入力を表す通知を受信してから、Rポジション以外のシフトポジションに応じた検出信号の入力を表す通知をATECUから受信することなく一定時間が経過した時点で、エンジンが停止されたIDS状態から復帰と判定(IDS復帰判定)される(時刻T13)。
IDS復帰判定に応じて、IDSECUの制御により、エンジンに付随して設けられたスタータに電圧が印加される。そして、スタータに設けられたリレーがオンになると、バッテリからスタータに供給される電流が増大し、スタータからエンジンに大きなトルクが入力され、そのトルクによりエンジンが始動する。スタータに供給される電流が増大することにより、バッテリの電圧が降下する(時刻T14)。
また、IDS復帰判定に応じて、IDS復帰判定の通知がIDSECUからATECUに送信される。この通知をATECUが受信すると(時刻T15)、ATECUにより、自動変速機のRレンジを構成するための制御の準備が開始される。そして、その準備が整うと、ATECUの制御により、SLソレノイドバルブに電圧が供給される(時刻T16)。SLソレノイドバルブは、通常、電圧の供給開始からソレノイド作動時間が経過した時点でオンになる(時刻T17)。
特開2015−117738号公報
前述のように、スタータのオン(リレーのオン)に伴い、バッテリの電圧が降下する。この電圧降下が大きいと、SLソレノイドバルブのオン(作動)に最低限必要な電圧をSLソレノイドバルブに供給することができず、SLソレノイドバルブがオンにならないおそれがある。SLソレノイドバルブがノーマルオープンタイプであるので、SLソレノイドバルブがオンにならないと、ライン圧がそのままSLソレノイドバルブから出力され、そのライン圧がブレーキB2に供給されて、ブレーキB2の係合ショックが生じるおそれがある。
本願発明者による試験では、たとえば、図8に示されるように、スタータのオンに伴い、バッテリの電圧が7.0Vにまで降下した場合、SLソレノイドバルブへの電圧の供給が開始される時点でのバッテリの電圧が8.35V程度であった。この場合、バッテリの電圧がSLソレノイドバルブのオンに最低限必要な電圧である9.1Vを下回っているため、SLソレノイドバルブに電圧が供給されても、SLソレノイドバルブがオンにならない。
本発明の目的は、摩擦係合要素の係合ショックの発生を抑制できる、車両用制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る車両用制御装置は、エンジンと、油圧により係合する複数の摩擦係合要素および所定のライン圧を摩擦係合要素を係合させるための油圧に調圧するノーマルオープンタイプのソレノイドバルブを備え、複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速レンジが選択的に構成される自動変速機とを搭載した車両に用いられる制御装置であって、所定のエンジン停止条件が成立したことに応じて、エンジンを停止させるアイドリングストップ手段と、エンジン停止条件が成立したこと(アイドリングストップ手段によるエンジンの停止)に応じて、ソレノイドバルブを通電状態から非通電状態に切り替えるソレノイドバルブオフ手段と、所定の変速レンジの構成を指示するシフト操作を検出するシフト操作検出手段と、アイドリングストップ手段によるエンジンの停止中に、シフト操作検出手段からシフト操作の検出を表す信号を受信した場合、当該受信から第1ディレイ時間が経過した時点で、エンジン再始動条件が成立したと判定する復帰判定手段と、復帰判定手段による判定結果を表す信号を受信したことに応じて、ソレノイドバルブを非通電状態から通電状態に切り替えるソレノイドバルブオン手段と、復帰判定手段による判定から第2ディレイ時間が経過した時点、エンジンを始動させるためのスタータに電圧を印加するスタータ電圧印加手段とを含み、第2ディレイ時間は、復帰判定手段による判定からソレノイドバルブオン手段により通電状態に切り替えられたソレノイドバルブが作動するまでに要する時間以上に設定されている。
この構成によれば、所定のエンジン停止条件が成立すると、エンジンが停止される。また、ソレノイドバルブが通電状態から非通電状態に切り替えられる。これにより、エンジンが停止されたIDS状態において、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができ、節電効果、ひいては燃費向上の効果を高めることができる。
エンジンの停止中に、所定の変速レンジの構成を指示するシフト操作が行われて、シフト操作検出手段から復帰判定手段にシフト操作の検出を表す信号が送信されると、復帰判定手段により、その信号の受信から第1ディレイ時間の経過が待たれた後、エンジン再始動条件が成立したと判定される。これにより、シフト操作検出手段がスイッチを含む構成である場合に、スイッチのチャタリングによりエンジン再始動条件が成立したか否かの判定が不安定になることを抑制できる。
エンジン再始動条件が成立したと判定されると、その判定結果を表す信号が復帰判定手段からソレノイドバルブオン手段に送信される。判定結果を表す信号をソレノイドバルブオン手段が受信すると、ソレノイドバルブが非通電状態から通電状態に切り替えられる。これにより、ソレノイドバルブが作動し、ライン圧から摩擦係合要素を係合させるための油圧への調圧が可能となる。
一方、エンジン再始動条件の成立の判定から第2ディレイ時間が待たれた後、車両に搭載されたバッテリからエンジンを始動させるためのスタータに電圧が印加される。第2ディレイ時間は、エンジン再始動条件の成立の判定からソレノイドバルブが作動するまでに要する時間以上に設定されている。そのため、スタータのオンに伴ってバッテリの電圧が降下する以前に、ソレノイドバルブを作動させることができる。その結果、摩擦係合要素に供給される油圧を良好に調圧(制御)することができ、摩擦係合要素の係合ショックの発生を抑制することができる。
所定の変速レンジは、後進レンジであってもよい。
また、所定の変速レンジの構成を指示するシフト操作は、シフトレバーをDポジションまたはNポジションからRポジションにシフトさせる操作であり、そのシフト操作の検出を表す信号を復帰判定手段が受信してから第1ディレイ時間が経過する前に、シフトレバーをPポジションにシフトさせる操作がなされた場合、エンジン再始動条件が成立したと判定されて、エンジンが再始動されてもよい。これにより、シフトレバーがDポジションまたはNポジションからRポジションにシフトされた場合およびRポジションを経由してPポジションまでシフトされた場合のいずれの場合でも、エンジンが再始動される。
シフトレバーがRポジションにシフトされた場合にエンジンが再始動されるが、シフトレバーがPポジションにシフトされてもエンジンが再始動されない構成では、シフトレバーがRポジションを経由した際にエンジンの再始動が決定されることを抑制するため、第1ディレイ時間を長い時間に設定する必要がある。
これに対し、シフトレバーがPポジションにシフトされた場合にもエンジンが再始動される構成では、シフトレバーがRポジションを経由した際にエンジン再始動条件が成立したと判定されても問題ないので、第1ディレイ時間を短い時間に設定することができる。そのため、第2ディレイ時間を設けても、シフトレバーがPポジションにシフトされてもエンジンが再始動されない構成と比較して、第1ディレイ時間を短縮することにより、シフトレバーがRポジションにシフトされる操作の検出を表す信号を復帰判定手段が受信してからスタータに電圧が印加されるまでの時間を同じにすることができる。その結果、エンジンの再始動の時期が遅れることを抑制できる。
本発明によれば、エンジンの再始動時に、摩擦係合要素に供給される油圧を良好に調圧(制御)することができ、摩擦係合要素の係合ショックの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両の要部の構成を示す図である。 車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおける各係合要素の状態を示す図である。 IDS制御の流れを示す図である。 図4に示されるIDS制御によってIDS状態からの復帰時に行われる処理および動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 従来のIDS制御の流れを示す図である。 図6に示されるIDS制御によってIDS状態からの復帰時に行われる処理および動作のタイミングを示すタイミングチャートである。 スタータのオンに伴うバッテリの電圧の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。エンジン2の出力は、トルクコンバータ3、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)4およびデファレンシャルギヤ5(図2参照)を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータ6が付随して設けられている。
また、車両1には、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成の複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、IDS(アイドリングストップ)ECU7、ATECU8およびブレーキECU9が含まれる。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。各ECU間では、一定のフレーム送信周期(たとえば、16msec)で、データがフレーム単位で送受信される。
IDSECU7には、アクセルセンサ11、エンジン回転数センサ12およびスロットル開度センサ13などが接続されている。
アクセルセンサ11は、運転者により操作されるアクセルペダル(図示せず)の操作量に応じた検出信号を出力する。IDSECU7は、アクセルセンサ11から入力される信号に基づいて、アクセルペダルの最大操作量に対する操作量の割合、つまりアクセルペダルが踏み込まれていないときを0%とし、アクセルペダルが最大に踏み込まれたときを100%とする百分率であるアクセル開度を演算する。
エンジン回転数センサ12は、エンジン2の回転(クランクシャフトの回転)に同期したパルス信号を検出信号として出力する。IDSECU7は、エンジン回転数センサ12から入力されるパルス信号の周波数をエンジン2の回転数(エンジン回転数)に換算する。
スロットル開度センサ13は、エンジン2の電子スロットルバルブの開度(スロットル開度)に応じた検出信号を出力する。
IDSECU7は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、エンジン2の始動、停止および出力調整のため、エンジン2に設けられた電子スロットルバルブ、インジェクタおよび点火プラグやスタータ6などを制御する。
ATECU8には、シフトポジションセンサ14およびタービン回転数センサ15などが接続されている。
シフトポジションセンサ14は、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションに応じた検出信号を出力する。シフトレバーのポジションとして、たとえば、Pポジション(パーキングポジション)、Rポジション(リバースポジション)、Nポジション(ニュートラルポジション)およびDポジション(ドライブポジション)が設けられている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれ自動変速機4のPレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジに対応する。シフトレバーは、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、変速レンジ(Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジ)の切り替えを指示することができる。
タービン回転数センサ15は、トルクコンバータ3のタービンランナ32(図2参照)の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ATECU8は、タービン回転数センサ15から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナ32の回転数であるタービン回転数に換算する。
ATECU8は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、自動変速機4の変速レンジまたは変速段を変更するため、自動変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路21に含まれるバルブを制御する。
バルブには、油圧回路21のライン圧(電動オイルポンプの発生油圧)を図2に示されるクラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2の係合圧に調圧(クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2の係合圧を制御)するためのSLソレノイドバルブ22が設けられている。このSLソレノイドバルブ22には、電流値により出力油圧を制御可能なバルブ、たとえば、ノーマルオープンタイプのリニアソレノイドバルブが用いられている。
ブレーキECU9には、ブレーキセンサ16および車速センサ17などが接続されている。
ブレーキセンサ16は、車室内に配設されたブレーキペダルの操作量に応じた検出信号を出力する。
車速センサ17は、たとえば、車両1の走行に伴って回転する磁性体からなるロータと、ロータと非接触に設けられた電磁ピックアップとを備えている。ロータが一定角度回転する度に、電磁ピックアップからパルス信号が検出信号として出力される。パルス信号の周波数は、車速に対応するので、ブレーキECU9は、車速センサ17から入力されるパルス信号の周波数を車速に換算する。
なお、車速センサ17は、自動変速機4のアウトプット軸42(図2参照)の回転に同期したパルス信号を出力する出力回転数センサで代用されてもよい。この場合、出力回転数センサから出力されるパルス信号がATECU8に入力される。ATECU8は、出力回転数センサから入力されるパルス信号の周波数をアウトプット軸の回転数である出力回転数に換算する。さらに、ATECU8は、最終変速比などに基づいて、出力回転数から車両1の車速を演算する。
ブレーキECU9は、各種センサの検出信号から取得した情報(ブレーキペダルの操作量、車両1の車速)および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、ブレーキアクチュエータ23などを制御し、車両1の姿勢が安定に保たれた状態で車両1が制動されるように、各ブレーキから車輪に付与される制動力を制御する。
<駆動系統の構成>
図2は、車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31には、エンジン2の出力軸(E/G出力軸)が連結されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
自動変速機4は、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATである。自動変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、センタ軸43およびラビニヨ型の遊星歯車機構44を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。
センタ軸43は、インプット軸41に対してエンジン2側と反対側に離間して、インプット軸41と同一の回転軸線上に設けられている。
遊星歯車機構44には、フロントサンギヤ51、リヤサンギヤ52、キャリア53、リングギヤ54、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56が含まれる。フロントサンギヤ51は、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。リヤサンギヤ52は、フロントサンギヤ51に対してエンジン2側と反対側に設けられ、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。キャリア53には、センタ軸43が接続され、キャリア53は、センタ軸43と一体的に回転可能に設けられている。キャリア53は、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56を回転可能に支持している。リングギヤ54は、リヤサンギヤ52の回転径方向の外側において、キャリア53の周囲を取り囲む円環状を有し、ロングピニオンギヤ55と噛合している。ロングピニオンギヤ55は、ショートピニオンギヤ56の軸長よりも長い軸長を有しており、フロントサンギヤ51と噛合している。ショートピニオンギヤ56は、リヤサンギヤ52およびロングピニオンギヤ55と噛合している。
リングギヤ54には、第1出力ギヤ45が共通の回転軸線を有するように保持されている。第1出力ギヤ45には、アウトプット軸42に相対回転不能に支持された第2出力ギヤ46が噛合している。また、アウトプット軸42には、第3出力ギヤ63が相対回転不能に支持されており、第3出力ギヤ63は、デファレンシャルギヤ5に備えられたリングギヤと噛合している。これにより、リングギヤ54の回転は、第1出力ギヤ45、第2出力ギヤ46、アウトプット軸42および第3出力ギヤ63を経由してデファレンシャルギヤ5に伝達される。
また、自動変速機4は、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFを備えている。
クラッチC1は、インプット軸41とフロントサンギヤ51とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC2は、インプット軸41とリヤサンギヤ52とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC3は、インプット軸41とセンタ軸43(キャリア53)とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、フロントサンギヤ51を制動する係合状態(オン)と、フロントサンギヤ51の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB2は、キャリア53を制動する係合状態(オン)と、キャリア53の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ワンウェイクラッチFは、キャリア53の正転(エンジン2の出力軸と同方向の回転)のみを許容する。
<係合表>
図3は、Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの状態を示す図である。
図3において、「○」は、クラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFが係合状態であることを示している。
PレンジおよびNレンジでは、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Rレンジでは、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放される。
Dレンジの1速段では、クラッチC2およびワンウェイクラッチFが係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの2速段では、クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放される。
Dレンジの3速段では、クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの4速段では、クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放される。
<IDS制御>
図4は、IDS(アイドルストップ、アイドリングストップ)制御の流れを示す図である。また、図5は、図4に示されるIDS制御によってIDS状態(エンジン2の自動停止状態)からの復帰時に行われる処理および動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
IDSECU7は、IDS制御を実行する。IDS制御に必要な情報として、IDSECU7には、ブレーキECU9から車速およびブレーキペダルの操作量などの情報が入力される。
IDS制御では、たとえば、車両1の走行中にブレーキペダルが運転者の足で踏み込まれて、車両1がブレーキにより停車すると、エンジン停止条件が成立したと判定されて、エンジン2が停止される。また、IDSECU7からATECU8に指令が出力されて、ATECU8により、油圧回路21に備えられているソレノイドバルブのすべてが非通電状態にされる。これにより、ソレノイドバルブの通電による電力消費を抑えることができ、節電効果、ひいてはIDS制御による燃費向上の効果を高めることができる。
IDS制御によるエンジン2の停止中に、シフトレバーがDポジションからRポジションにシフト操作されて、シフトポジションセンサ14からATECU8にRポジションに応じた検出信号(Rポジション信号)が入力されると(時刻T1)、そのRポジション信号の入力を表す信号(データ)がATECU8からIDSECU7に送信される(時刻T2)。
IDSECU7では、Rポジション信号の入力を表す信号を受信してから、Rポジション以外のシフトポジションに応じた検出信号の入力を表す信号をATECU8から受信することなく一定の第1ディレイ時間が経過した時点で、エンジン2が停止されたIDS状態からの復帰の条件(エンジン再始動条件)が成立したと判定(IDS復帰判定)される(時刻T3)。
IDS復帰判定に応じて、IDS復帰判定を表す信号(IDS状態からの復帰の条件が成立したとの判定結果を表す信号)の信号がIDSECU7からATECU8に送信される。この信号をATECU8が受信すると(時刻T4)、ATECU8により、自動変速機4のRレンジを構成するための制御の準備が開始される。そして、その準備が整うと、ATECU8の制御により、SLソレノイドバルブ22に電圧が供給される(時刻T5)。SLソレノイドバルブ22は、電圧の供給開始からソレノイド作動時間が経過した時点でオンになる(時刻T6)。
そして、ATECU8の制御により、SLソレノイドバルブ22から出力される油圧がクラッチC1およびブレーキB2に供給される。その結果、クラッチC1およびブレーキB2の半係合状態(変速過渡状態)が構成された後、クラッチC1およびブレーキB2が完全係合されて、自動変速機4のRレンジ(変速状態<R>)が構成される。
一方、IDS復帰判定から一定の第2ディレイ時間が経過した後、スタータ6に電圧が印加される。第2ディレイ時間は、IDS状態からの復帰の条件の成立の判定からSLソレノイドバルブ22が作動するまでに要する時間以上に設定されている。スタータ6への電圧の供給により、スタータ6のプランジャが移動して、スタータ6に設けられたリレーがオンになると、バッテリからスタータ6に供給される電流が増大し、スタータ6からエンジン2に大きなトルクが入力され、そのトルクによりエンジン2がクランキングされる。クランキングにより、エンジン2が始動(IDS状態から復帰)する。スタータ6に供給される電流が増大することにより、バッテリの電圧が降下する(時刻T7)。
<作用効果>
以上のように、IDS制御によるエンジン2の停止中に、Rレンジの構成を指示するシフト操作が行われて、ATECU8からIDSECU7にRポジション信号の入力を表す信号が送信されると、IDSECU7では、その信号の受信から第1ディレイ時間の経過が待たれた後、IDS状態からの復帰の条件が成立したと判定される。これにより、シフトポジションセンサ14のチャタリングによりIDS状態からの復帰の条件が成立したか否かの判定が不安定になることを抑制できる。
IDS状態からの復帰の条件が成立したと判定されると、その判定結果を表す信号がIDSECU7からATECU8に送信される。判定結果を表す信号をATECU8が受信すると、SLソレノイドバルブ22に電圧が供給されて、SLソレノイドバルブ22が非通電状態から通電状態に切り替えられる。これにより、SLソレノイドバルブ22が作動し、ライン圧からクラッチC1およびブレーキB2を係合させるための油圧への調圧が可能となる。
一方、IDS状態からの復帰の条件の成立の判定から第2ディレイ時間が待たれた後、車両1に搭載されたバッテリからエンジン2を始動させるためのスタータ6に電圧が印加される。第2ディレイ時間は、IDS状態からの復帰の条件の成立の判定からSLソレノイドバルブ22が作動するまでに要する時間以上に設定されている。そのため、スタータ6のオンに伴ってバッテリの電圧が降下する以前に、SLソレノイドバルブ22を作動させることができる。その結果、クラッチC1およびブレーキB2に供給される油圧を良好に調圧(制御)することができ、クラッチC1およびブレーキB2の係合ショックの発生を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各センサは、車両1に搭載されているセンサの一部を例示したものに過ぎず、IDSECU7、ATECU8およびブレーキECU9には、その他のセンサが接続されていてもよい。
また、前述の実施形態では、ブレーキによる車両1の停車がエンジン停止条件であるとしたが、エンジン停止条件は、たとえば、車速が所定のアイドリングストップ実施車速(たとえば、10km/h)以下であり、かつ、ブレーキペダルが一定時間以上操作されているという条件であってもよい。
IDSECU7、ATECU8およびブレーキECU9の機能の一部または全部は、1つのECUに集約されていてもよい。
また、IDSECU7とは別に、エンジン2を制御するためのエンジンECUが設けられて、IDS制御において、IDSECU7からの指令に従って、エンジンECUによりエンジン2の停止および再始動が制御されてもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
2 エンジン
4 自動変速機
6 スタータ
7 IDSECU(アイドリングストップ手段、復帰判定手段、スタータ電圧印加手段)
8 ATECU(ソレノイドバルブオフ手段、シフト操作検出手段、ソレノイドバルブオン手段)
14 シフトポジションセンサ(シフト操作検出手段)
22 SLソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)
B2 ブレーキ(摩擦係合要素)
C1 クラッチ(摩擦係合要素)

Claims (1)

  1. エンジンと、油圧により係合する複数の摩擦係合要素および所定のライン圧を前記摩擦係合要素を係合させるための油圧に調圧するノーマルオープンタイプのソレノイドバルブを備え、前記複数の摩擦係合要素の係合および解放の組合せにより複数の変速レンジが選択的に構成される自動変速機とを搭載した車両に用いられる制御装置であって、
    所定のエンジン停止条件が成立したことに応じて、前記エンジンを停止させるアイドリングストップ手段と、
    前記エンジン停止条件が成立したことに応じて、前記ソレノイドバルブを通電状態から非通電状態に切り替えるソレノイドバルブオフ手段と、
    所定の変速レンジの構成を指示するシフト操作を検出するシフト操作検出手段と、
    前記アイドリングストップ手段による前記エンジンの停止中に、前記シフト操作検出手段から前記シフト操作の検出を表す信号を受信した場合、当該受信から第1ディレイ時間が経過した時点で、エンジン再始動条件が成立したと判定する復帰判定手段と、
    前記復帰判定手段による判定結果を表す信号を受信したことに応じて、前記ソレノイドバルブを非通電状態から通電状態に切り替えるソレノイドバルブオン手段と、
    前記復帰判定手段による判定から第2ディレイ時間が経過した時点、前記エンジンを始動させるためのスタータに電圧を印加するスタータ電圧印加手段とを含み、
    前記第2ディレイ時間は、前記復帰判定手段による判定から前記ソレノイドバルブオン手段により通電状態に切り替えられた前記ソレノイドバルブが作動して前記摩擦係合要素の半係合状態である変速過渡状態が構成されるまでに要する時間以上、前記摩擦係合要素が係合した変速状態が構成されるまでに要する時間未満に設定されている、車両用制御装置。
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