JP6599252B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関する。
自動車などの車両では、たとえば、エンジンからの駆動力がトルクコンバータを介して自動変速機に入力され、自動変速機で変速された駆動力が駆動輪に伝達される。自動変速機としては、有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)が広く知られている。
自動変速機には、Pレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)が設けられている。また、自動変速機には、各レンジおよび複数の変速段を選択的に構成するため、油圧により係合/解放される複数のクラッチ(ブレーキ)が備えられている。PレンジおよびNレンジでは、すべてのクラッチが解放される。Rレンジでは、Rレンジの構成に必要なクラッチが係合される。Dレンジでは、Rレンジで係合されるクラッチが解放され、それ以外のクラッチの係合および解放の組合せにより、複数の変速段が選択的に構成される。
レンジの切り替えは、車室内に配設されたシフトレバーの操作(シフト操作)により指示される。シフトレバーが操作されると、そのシフト操作に応じたレンジに切り替えるため、クラッチを係合/解放する制御が行われる。また、Dレンジでは、車速などに応じた変速段に自動的に切り替えるため、クラッチを係合/解放する制御が行われる。
図5は、ガレージ変速制御時の車両の加速度、係合クラッチの指示圧およびタービン回転数の時間変化を示す図である。
車庫入れなどの際に、NレンジからRレンジへの切り替えを指示するN−Rシフト操作が行われた後、RレンジからNレンジ経由でのDレンジへの切り替えを指示するR−N−Dシフト操作が行われる場合がある。
自動変速機を制御する電子制御ユニットのRAMには、Rレンジ判定フラグ、Dレンジ判定フラグ、Nレンジ判定フラグ、変速中フラグおよび同期判定フラグが設けられている。シフトレバーがNレンジに対応する位置(Nポジション)に位置している状態では、Nレンジ判定フラグがオンにされている。N−Rシフト操作が行われると、Nレンジ判定フラグがオフにされ、Rレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T11)。
N−Rシフト操作に応じて、Rレンジの構成に必要なクラッチを係合させるN−Rガレージ変速制御が行われる。N−Rガレージ変速制御では、まず、係合対象のクラッチ(係合クラッチ)、つまりRレンジの構成に必要なクラッチに対する指示圧が0から初期圧に上げられる(時刻T11)。指示圧は、係合クラッチに供給される油圧の目標値であり、係合クラッチに供給される油圧を調節するためのソレノイドバルブに供給される電流値(指示電流値)に対応する。また、N−Rガレージ変速制御の開始とともに、変速中フラグがオンにされる。
その後、指示圧が初期圧に保持される。指示圧が初期圧に保持されることにより、係合クラッチに供給される油圧が上昇する。油圧の上昇により、係合クラッチが滑りながら係合し始め、車両がリバース走行(後進方向に進行)し始める。係合クラッチの係合が進み、係合クラッチのトルク伝達容量が上昇すると、自動変速機に入力される回転数であるタービン回転数(トルクコンバータのタービンランナの回転数)が降下し始める(時刻T12)。
係合クラッチの滑りがなくなると、タービン回転数の降下が止まり、タービン回転数がリバース同期回転数(Rレンジが構成されている状態での自動変速機のアウトプット回転数と同期する回転数)と一致する。タービン回転数がリバース同期回転数を含む所定範囲内に入ったこと(リバース同期)が判定されると、次に、係合クラッチの指示圧が最大圧(MAX)に上げられる(時刻T13)。これにより、N−Rガレージ変速制御が終了となり、変速中フラグがオフにされる。また、リバース同期判定に応じて、同期判定フラグがオンにされる。
シフトレバーがRレンジに対応する位置(Rポジション)に位置している間、係合クラッチの指示圧が最大圧に保持され、係合クラッチが係合状態に保持されることにより、車両がリバース走行する。
リバース走行中に、シフトレバーがRポジションからNポジションに操作されると、Rレンジ判定フラグがオフにされ、Nレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T14)。また、変速中フラグがオンにされて、係合クラッチの指示圧が最大圧から0に下げられる。これにより、係合クラッチが解放されて、タービン回転数がリバース同期回転数からNレンジでアクセルペダルが踏まれていない状態でのエンジン回転数に一致する回転数(ニュートラル時の回転数)まで急激に上昇する。タービン回転数の上昇により、タービン回転数がリバース同期回転数を含む所定範囲から外れると、同期判定フラグがオフにされる。
タービン回転数がニュートラル時の回転数にほぼ一致すると、変速中フラグがオフにされる(時刻T15)。
その後、シフトレバーがNポジションからDレンジに対応する位置(Dポジション)に操作されると、Nレンジ判定フラグがオフにされて、Dレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T16)。そして、変速中フラグがオンにされて、Dレンジの構成に必要なクラッチを係合させるN−Dガレージ変速制御が開始される。
N−Dガレージ変速制御では、係合クラッチ、つまりDレンジの構成に必要なクラッチに油圧が供給される。係合クラッチの係合が進み、タービン回転数が1速同期回転数(1速段が構成されている状態での自動変速機のアウトプット回転数と同期する回転数)を含む所定範囲内に入ったことが判定されると、係合クラッチの指示圧が最大圧に上げられて、N−Dガレージ変速制御が終了される。
特開2015−117738号公報
1速同期回転数は、たとえば、アウトプット回転数から求められる。アウトプット回転数を取得するため、アウトプット回転数センサが設けられている。アウトプット回転数センサは、アウトプット軸の回転に同期したパルス信号を出力する。アウトプット回転数は、アウトプット回転数センサから出力されるパルス信号の周波数から換算により求められる。そのため、アウトプット回転数には、車両の前進および後進に応じた正負の区別はない。
リバース走行中にN−Dガレージ変速制御が開始される場合、アクセルペダルが踏まれていなければ、そのN−Dガレージ変速制御の開始時のタービン回転数がニュートラル時の回転数とほぼ一致している。また、車両がリバース走行中であるので、アウトプット軸がリバース方向に回転しており、リバース走行車速に対応する回転数がアウトプット回転数として求められる。そのため、N−Dガレージ変速制御の開始時におけるタービン回転数がアウトプット回転数から求められる1速同期回転数を含む所定範囲内に入っている場合がある。この場合、N−Dガレージ変速制御の開始直後に、係合クラッチの指示圧が最大圧に上げられるため、係合クラッチの急係合によるショックが発生する。
本発明の目的は、車両の後進走行中に中立レンジから前進レンジへの切り替えが指示された場合に、ガレージ変速制御(N−Dガレージ変速制御)による係合要素の急係合を抑制できる、自動変速機の制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る自動変速機の制御装置は、油圧回路および油圧回路から供給される油圧によって係合/解放する係合要素を備え、中立レンジで係合要素が解放され、係合要素が係合された状態で前進レンジの所定変速段を構成する自動変速機の制御装置であって、自動変速機が搭載された車両の後進走行中に、中立レンジから前進レンジへの切り替えの指示を受けた場合に、油圧回路を制御して、係合要素を係合させるガレージ変速制御を実行し、車両の車速に基づいて、自動変速機に入力される入力回転数が所定変速段の同期回転数を含む所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件とするか否かを決定する。
この構成によれば、車両の後進走行中に中立レンジから前進レンジへの切り替えが指示されると、ガレージ変速制御が実行される。ガレージ変速制御では、油圧回路が制御されて、油圧回路から所定変速段を構成する係合要素に係合のための油圧が供給される。
係合要素が係合すると、自動変速機に入力される入力回転数が所定変速段の同期回転数を含む所定範囲内に入る。そのため、従来のガレージ変速制御では、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件としている。
所定変速段の同期回転数は、たとえば、自動変速機から出力されるアウトプット回転数から求めることができ、車両の後進走行時のアウトプット回転数は、後進走行車速に対応する。そのため、後進走行車速によっては、ガレージ変速制御の開始時における入力回転数が所定範囲内に入っている場合がある。かかる場合、従来のガレージ変速制御では、ガレージ変速制御の開始直後にガレージ変速制御の終了条件が成立し、解放状態の係合要素に供給される油圧が急峻に上げられるため、係合要素の急係合によるショックが発生する。
そこで、車両の車速に基づいて、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件とするか否かが切り替えられる。これにより、ガレージ変速制御の開始直後や初期時(係合要素が解放されている状態の時)にガレージ変速制御の終了条件が成立することを回避でき、係合要素の急係合によるショックの発生を抑制することができる。
制御装置は、車速が中立レンジでアクセル操作がなされていない状態での入力回転数(ニュートラル時の回転数)と所定変速段の同期回転数との差が所定値以下となる車速域に含まれる場合、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件とせず、車速が当該車速域に含まれない場合、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件としてもよい。
また、制御装置は、車速が当該車速域に含まれる場合であっても、アクセル操作がなされている場合には、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件としてもよい。
制御装置は、入力回転数が所定範囲内に入ったことをガレージ変速制御の終了条件としない場合、ガレージ変速制御における経過時間(タイマによる計測時間)に基づいて、ガレージ変速制御を終了してもよい。
本発明によれば、車両の後進走行中に中立レンジから前進レンジへの切り替えが指示された場合に、ガレージ変速制御による係合要素の急係合を抑制して、係合要素の急係合によるショックの発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両の要部の構成を示す図である。 車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおける各係合要素の状態を示す図である。 ガレージ変速制御時の車両の加速度、係合クラッチの指示圧およびタービン回転数の時間変化を示す図である。 従来のガレージ変速制御時の車両の加速度、係合クラッチの指示圧およびタービン回転数の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2の出力は、トルクコンバータ3および有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)4を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータ(図示せず)が付随して設けられている。
車両1には、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成の複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、ATECU11が含まれる。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
ATECU11には、シフトポジションセンサ12、タービン回転数センサ13およびアウトプット回転数センサ14などが接続されている。
シフトポジションセンサ12は、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションに応じた検出信号を出力する。シフトレバーのポジションとして、たとえば、Pポジション(パーキングポジション)、Rポジション(リバースポジション)、Nポジション(ニュートラルポジション)およびDポジション(ドライブポジション)が設けられている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれPレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジに対応する。シフトレバーは、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、レンジの切り替えを指示することができる。
タービン回転数センサ13は、トルクコンバータ3のタービンランナ32(図2参照)の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ATECU11は、タービン回転数センサ13から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナ32の回転数であるタービン回転数に換算する。
アウトプット回転数センサ14は、たとえば、アウトプット軸42(図2参照)の回転に同期したパルス信号を検出信号として出力する。ATECU11は、アウトプット回転数センサ14から入力されるパルス信号の周波数をアウトプット軸42の回転数であるアウトプット回転数に換算する。
ATECU11は、各種センサの検出信号から取得した情報および/または他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、自動変速機4のレンジまたは変速段を変更するため、自動変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路15に含まれるバルブ(図示せず)を制御する。
なお、油圧回路15のバルブには、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2(図2参照)に供給される油圧をそれぞれ調節する油圧制御バルブなどが含まれる。油圧制御バルブには、電流値により出力油圧を制御可能なバルブ、たとえば、リニアソレノイドバルブが用いられている。
<駆動系統の構成>
図2は、車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31には、エンジン2の出力軸(E/G出力軸)が連結されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸が回転されると、E/G出力軸、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と自動変速機4との間には、オイルポンプ5が設けられている。オイルポンプ5のポンプ軸は、ポンプインペラ31と一体的に回転可能に設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ31が回転されると、オイルポンプ5のポンプ軸が回転し、オイルポンプ5が油圧を発生する。油圧回路15(図1参照)には、オイルポンプ5の発生油圧が供給される。
自動変速機4は、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATである。自動変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、センタ軸43およびラビニヨ型の遊星歯車機構44を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。
センタ軸43は、インプット軸41に対してエンジン2側と反対側に離間して、インプット軸41と同一の回転軸線上に設けられている。
遊星歯車機構44には、フロントサンギヤ51、リヤサンギヤ52、キャリア53、リングギヤ54、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56が含まれる。フロントサンギヤ51は、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。リヤサンギヤ52は、フロントサンギヤ51に対してエンジン2側と反対側に設けられ、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。キャリア53には、センタ軸43が接続され、キャリア53は、センタ軸43と一体的に回転可能に設けられている。キャリア53は、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56を回転可能に支持している。リングギヤ54は、リヤサンギヤ52の回転径方向の外側において、キャリア53の周囲を取り囲む円環状を有し、ロングピニオンギヤ55と噛合している。ロングピニオンギヤ55は、ショートピニオンギヤ56の軸長よりも長い軸長を有しており、フロントサンギヤ51と噛合している。ショートピニオンギヤ56は、リヤサンギヤ52およびロングピニオンギヤ55と噛合している。
リングギヤ54には、第1出力ギヤ61が共通の回転軸線を有するように保持されている。第1出力ギヤ61には、アウトプット軸42に相対回転不能に支持された第2出力ギヤ62が噛合している。また、アウトプット軸42には、第3出力ギヤ63が相対回転不能に支持されており、第3出力ギヤ63は、デファレンシャルギヤ6に備えられたリングギヤ64と噛合している。これにより、リングギヤ54の回転は、第1出力ギヤ61、第2出力ギヤ62、アウトプット軸42および第3出力ギヤ63を経由してデファレンシャルギヤ6に伝達される。
また、自動変速機4は、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFを備えている。
クラッチC1は、インプット軸41とフロントサンギヤ51とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC2は、インプット軸41とリヤサンギヤ52とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC3は、インプット軸41とセンタ軸43(キャリア53)とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、フロントサンギヤ51を制動する係合状態(オン)と、フロントサンギヤ51の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB2は、キャリア53を制動する係合状態(オン)と、キャリア53の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ワンウェイクラッチFは、キャリア53の正転(エンジン2の出力軸と同方向の回転)のみを許容する。
<係合表>
図3は、Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの状態を示す図である。
図3において、「○」は、クラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFが係合状態であることを示している。
PレンジおよびNレンジでは、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Rレンジでは、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放される。
Dレンジの1速段では、クラッチC2およびワンウェイクラッチFが係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの2速段では、クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放される。
Dレンジの3速段では、クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの4速段では、クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放される。
<ガレージ変速制御>
図4は、ガレージ変速制御時の車両1の加速度、係合クラッチの指示圧およびタービン回転数の時間変化を示す図である。
車庫入れなどの際に、シフトレバーをNポジションからRポジションに操作するN−Rシフト操作が行われた後、シフトレバーをRポジションからNポジションを経由してDポジションに操作するR−N−Dシフト操作が行われる場合がある。
ATECU11のRAMには、Rレンジ判定フラグ、Dレンジ判定フラグ、Nレンジ判定フラグ、変速中フラグおよび同期判定フラグが設けられている。シフトレバーがNポジションに位置している状態では、Nレンジ判定フラグがオンにされている。N−Rシフト操作が行われると、Nレンジ判定フラグがオフにされ、Rレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T1)。
N−Rシフト操作に応じて、ATECU11により、クラッチC1およびブレーキB2を係合させるN−Rガレージ変速制御が開始される。以下、N−Rガレージ変速制御において、係合対象のクラッチC1およびブレーキB2を「係合クラッチ」と総称する。
N−Rガレージ変速制御が開始されると、係合クラッチに対する指示圧が0から初期圧に上げられる(時刻T1)。指示圧は、係合クラッチに供給される油圧の目標値であり、係合クラッチに供給される油圧を調節するための油圧制御バルブに供給される電流値(指示電流値)に対応する。また、N−Rガレージ変速制御の開始とともに、変速中フラグがオンにされる。
その後、指示圧が初期圧に保持される。指示圧が初期圧に保持されることにより、係合クラッチに供給される油圧が上昇する。油圧の上昇により、係合クラッチが滑りながら係合し始め、車両1がリバース走行(後進方向に進行)し始める。係合クラッチの係合が進み、係合クラッチのトルク伝達容量が上昇すると、自動変速機4に入力される回転数であるタービン回転数が降下し始める(時刻T2)。
係合クラッチの滑りがなくなると、タービン回転数の降下が止まり、タービン回転数がリバース同期回転数(Rレンジが構成されている状態での自動変速機4のアウトプット回転数と同期する回転数)と一致する。タービン回転数がリバース同期回転数を含む所定範囲内に入ったこと(リバース同期)が判定されると、係合クラッチの指示圧が最大圧(MAX)に上げられる(時刻T3)。これにより、N−Rガレージ変速制御が終了となり、変速中フラグがオフにされる。また、リバース同期判定に応じて、同期判定フラグがオンにされる。
シフトレバーがRポジションに位置している間、係合クラッチの指示圧が最大圧に保持され、係合クラッチが係合状態に保持されることにより、車両1がリバース走行する。
リバース走行中に、シフトレバーがRポジションからNポジションに操作されると、Rレンジ判定フラグがオフにされ、Nレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T4)。また、変速中フラグがオンにされて、係合クラッチの指示圧が最大圧から0に下げられる。これにより、係合クラッチが解放されて、タービン回転数がリバース同期回転数からNレンジでアクセル操作がなされていない状態でのエンジン回転数に一致する回転数(ニュートラル時の回転数)まで急激に上昇する。タービン回転数の上昇により、タービン回転数がリバース同期回転数を含む所定範囲から外れると、同期判定フラグがオフにされる。
タービン回転数がニュートラル時の回転数にほぼ一致すると、変速中フラグがオフにされる(時刻T5)。
その後、シフトレバーがNポジションからDポジションに操作されると、Nレンジ判定フラグがオフにされて、Dレンジ判定フラグがオンにされる(時刻T6)。そして、ATECU11により、変速中フラグがオンにされて、クラッチC2を係合させるN−Dガレージ変速制御が開始される。以下、N−Dガレージ変速制御では、係合対象のクラッチC2を「係合クラッチ」と称する。
N−Dガレージ変速制御が開始されると、係合クラッチに対する指示圧が0から初期圧に上げられる(時刻T6)。その後、指示圧が初期圧に保持される。指示圧が初期圧に保持されることにより、係合クラッチに供給される油圧が上昇する。油圧の上昇により、係合クラッチが滑りながら係合し始める。係合クラッチの係合が進み、係合クラッチのトルク伝達容量が上昇すると、タービン回転数が降下し始める。
また、N−Dガレージ変速制御では、車両1の車速が取得されて、その車速が所定の車速域に含まれるか否かが判定される。所定の車速域は、ニュートラル時の回転数と1速同期回転数(1速段が構成されている状態での自動変速機4のアウトプット回転数と同期する回転数)との差が所定値以下となる車速域である。車速は、アウトプット回転数から算出されてもよいし、ATECU11と双方向通信可能に接続された他のECUから入力されてもよい。
車速が所定の車速域に含まれる場合、アクセル操作がなされているか否かが判定される。アクセル操作がなされているか否かは、運転者により操作されるアクセルペダル(図示せず)の最大操作量に対する操作量の割合であるアクセル開度に基づいて判定されてもよい。すなわち、アクセル開度が所定開度以上である場合、アクセル操作がなされていると判定され、アクセル開度が所定開度未満である場合、アクセル操作がなされていないと判定されてもよい。アクセル開度は、アクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサの検出信号から算出することができる。また、アクセル操作がなされているか否かは、エンジン2の電子スロットルバルブの開度(スロットル開度)に基づいて判定されてもよい。すなわち、スロットル開度が所定開度以上である場合、アクセル操作がなされていると判定され、スロットル開度が所定開度未満である場合、アクセル操作がなされていないと判定されてもよい。スロットル開度は、スロットル開度を検出するスロットル開度センサの検出信号から取得することができる。
車速が所定の車速域に含まれない場合、または、車速が所定の車速域に含まれるが、アクセル操作がなされている場合には、N−Dガレージ変速制御の開始後にタービン回転数が所定量降下したか否かが判定される。タービン回転数が所定量降下すると、スイープ処理が開始される。スイープ処理では、指示圧が初期圧からスイープにより一定の時間変化率(時間勾配)で漸増される。これにより、係合クラッチの係合が進み、タービン回転数の降下が進む。スイープ処理の開始後、タービン回転数が1速同期回転数を含む所定範囲内(たとえば、1速同期回転数±30rpmの範囲内)に入ったか否かが判定される。係合クラッチの滑りがなくなり、タービン回転数が1速同期回転数を含む所定範囲内に入ると、指示圧が最大圧に達していない場合には、指示圧が最大圧に上げられて、N−Dガレージ変速制御が終了される。
一方、車速が所定の車速域に含まれ、かつ、アクセル操作がなされていない場合には、N−Dガレージ変速制御が経過時間(タイマによる計測時間)に基づいて進められる。すなわち、N−Dガレージ変速制御の開始から所定の第1時間が経過すると、スイープ処理が開始される(時刻T7)。スイープ処理では、指示圧が初期圧から最大圧までスイープにより一定の時間変化率で漸増される。そして、スイープ処理の開始から所定の第2時間が経過すると、指示圧が最大圧に保持されて、N−Dガレージ変速制御が終了される(時刻T8)。第2時間は、スイープ処理における指示圧の時間変化率と第2時間との乗算値が最大圧と初期圧との差に一致するように設定されている。
<作用効果>
以上のように、N−Dガレージ変速制御では、車速が取得されて、車速が所定の車速域に含まれるか否かが判定される。車速が所定の車速域に含まれる場合には、アクセル操作がなされているか否かがさらに判定される。そして、車速が所定の車速域に含まれ、かつ、アクセル操作がなされていない場合には、タービン回転数が1速同期回転数を含む所定範囲内に入ったことがN−Dガレージ変速制御の終了条件とされず、スイープ処理の開始から第2時間が経過したこと(N−Dガレージ変速制御の開始から第1時間と第2時間とを加算した時間が経過したこと)がN−Dガレージ変速制御の終了条件とされる。
これにより、図4に示されるように、N−Dガレージ変速制御中にタービン回転数が1速同期回転数を含む所定範囲内に入ったことに応じて同期判定フラグがオンにされても、N−Dガレージ変速制御が終了されない。よって、N−Dガレージ変速制御の開始直後や初期時に解放状態の係合クラッチに油圧が急激に供給されることを抑制でき、係合クラッチの急係合によるショックの発生を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、N−Dガレージ変速制御が経過時間に基づいて進められる場合に、N−Dガレージ変速制御の開始から終了までの間、指示圧がスイープにより0から最大圧まで一定の時間変化率で漸増されてもよい。この場合、一定時間で指示圧が0から最大圧まで上昇するように指示圧の時間変化率が設定されて、N−Dガレージ変速制御の開始から一定時間が経過した時点でN−Dガレージ変速制御が終了されてもよい。
また、N−Dガレージ変速制御において、車速が所定の車速域に含まれ、かつ、アクセル操作がなされていない場合に、係合クラッチに供給される油圧が推定または油圧センサにより検出されて、その推定または検出される油圧に基づいて、N−Dガレージ変速制御が進められてもよい。
前述の各センサは、本発明に関連するセンサを例示したものに過ぎず、ATECU11には、その他のセンサが接続されていてもよい。
また、自動変速機4として、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATを例に挙げたが、自動変速機4は、前進3段/後進1段の変速段を有する3速ATであってもよいし、前進5段/後進1段の変速段を有する5速ATなど、前進5段以上の変速段を有するATであってもよい。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 車両
4 自動変速機
11 ATECU(制御装置)
15 油圧回路
B2 ブレーキ(係合要素)
C1 クラッチ(係合要素)
C2 クラッチ(係合要素)

Claims (1)

  1. 油圧回路および前記油圧回路から供給される油圧によって係合/解放する係合要素を備え、中立レンジで前記係合要素が解放され、前記係合要素が係合された状態で前進レンジの所定変速段を構成する自動変速機の制御装置であって、
    前記自動変速機が搭載された車両の後進走行中に、前記中立レンジから前記前進レンジへの切り替えの指示を受けた場合に、前記油圧回路を制御して、前記係合要素を係合させるガレージ変速制御を実行し、
    前記車両の車速に基づいて、前記自動変速機に入力される入力回転数が前記所定変速段の同期回転数を含む所定範囲内に入ったことを前記ガレージ変速制御の終了条件とするか否かを決定する、制御装置。
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