JP2016142305A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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健 床嶋
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Abstract

【課題】自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる、制御装置を提供する。
【解決手段】D/R−N操作時からN−D/R操作が行われるまでの経過時間t1が取得され(ステップS1)、経過時間t1に応じたフィル圧およびフィル制御時間が設定される(ステップS3)。また、N−D/R操作時から、クラッチの伝達トルク容量が上昇して、タービン回転数が所定量低下するまでの前変速時間が取得される。そして、その前変速時間が所定の目標時間に近づくように、経過時間t1に基づいて設定されるフィル圧およびフィル制御時間が学習補正される。この学習補正により、前変速時間の安定を図ることができ、前変速時間の安定により、自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される自動変速機を制御する制御装置に関する。
車両に搭載される変速機として、AT(Automatic Transmission)やCVT(Continuously Variable Transmission)など、変速比が自動的に変更される自動変速機が知られている。自動変速機を搭載した車両では、たとえば、エンジンなどの駆動源の出力がトルクコンバータを介して自動変速機に入力され、自動変速機から駆動輪に駆動力が伝達される。
自動変速機のシフトレンジには、Pレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)が設けられている。シフトレンジの切り替えは、車室内に配設されたシフトレバーの操作(シフト操作)により指示される。
車庫入れなどの際には、シフトレンジがDレンジからNレンジ(中立レンジ)を経てRレンジに切り替えられ、また、RレンジからNレンジを経てDレンジに切り替えられることがある。DレンジまたはRレンジからNレンジへの切り替えは、1または複数の摩擦係合要素(クラッチまたはブレーキ)の解放により達成され、NレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替えは、1または複数の摩擦係合要素の係合により達成される。
なお、以下では、簡便のため、DレンジまたはRレンジからNレンジへの切り替えを指示するためのシフト操作を「D/R−N操作」といい、NレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替えを指示するためのシフト操作を「N−D/R操作」という。
図9は、D/R−N操作の前後における摩擦係合要素の油圧の時間変化を示す図である。
D/R−N操作が行われると(時刻T11)、DレンジまたはRレンジで係合されているクラッチを解放するため、そのクラッチから油圧が抜かれる。Nレンジへの切り替え後、クラッチに残る油圧(クラッチ残圧)は、時間の経過に伴って減少する。
図10は、N−D/R操作の前後におけるタービン回転数および摩擦係合要素の油圧の時間変化を示す図である。
車庫入れなどの際に、D/R−N操作が行われた後、N−D/R操作が行われる場合がある。
この場合、N−D/R操作が行われると(時刻T21)、その前に行われたD/R−N操作(図9の時刻T11)からの経過時間(時間T11−T21)に基づいて、クラッチのピストンの無効ストロークを解消する制御、いわゆるガタ詰め制御の実行/非実行が決定される。具体的には、図9に示される時刻T14より後に、N−D/R操作が行われ、D/R−N操作からの経過時間(時間T11−T21)がガタ詰め判定時間A1(時間T11−T14)以上である場合、ガタ詰め制御の実行が決定される(ガタ詰めあり)。一方、図9に示される時刻T14以前に、N−D/R操作が行われ、D/R−N操作からの経過時間(時間T11−T21)がガタ詰め判定時間A1(時間T11−T14)未満である場合、ガタ詰め制御の非実行が決定される(ガタ詰めなし)。
ガタ詰め制御が実行される場合、図10(a)に示されるように、N−D/R操作が行われると、クラッチに供給される油圧を制御するための指示圧が初期圧よりも高いガタ詰め油圧に上げられる(時刻T21)。指示圧は、クラッチに供給される油圧の目標値であり、クラッチに供給される油圧を調節するためのソレノイドバルブに供給される電流値(指示電流値)に対応する。ガタ詰め制御では、指示圧が一定のガタ詰め油圧に一定時間だけ保持された後、ガタ詰め油圧から初期圧に下げられる(時刻T22)。指示圧がガタ詰め油圧に保持される間に、クラッチのピストンが油圧により押されて、ピストンの無効ストロークが解消される。
ガタ詰め制御の終了後、所定時間(時間T22−T23)にわたって、指示圧が初期圧に保持される。この間に、クラッチにおける油圧(クラッチ圧)が上昇し始める。その後、指示圧を初期圧から一定の時間勾配(時間変化率)で上昇させるスイープ制御が開始される(時刻T23)。スイープ制御により、クラッチ圧がさらに上昇する。クラッチ圧の上昇に伴って、クラッチの伝達トルク容量が上昇し、タービン回転数(トルクコンバータのタービンランナの回転数)が低下する。クラッチがほぼ完全に係合すると、タービン回転数の低下が止まり(時刻T24:クラッチ係合ポイント)、その後は、クラッチが滑らないので、車両が大きく加速し始める。
ガタ詰め制御が実行されない場合、図10(b),(c)に示されるように、所定時間(時間T21−T23)にわたって、指示圧が初期圧に保持された後、スイープ制御が開始される(時刻T23)。
特開平6−207656号公報
ガタ詰め制御が実行されない場合、N−D/R操作が行われた時点で、クラッチに油圧が残っている。このクラッチ残圧の大きさは、D/R−N操作からの経過時間で変動する。そして、図10(b),(c)に示されるように、クラッチ残圧の大きさによって、N−D/R操作が行われてからクラッチの係合が完了するまでの時間(変速タイムラグ)にばらつきが生じる。
すなわち、図9に示されるように、時刻T12でN−D/R操作が行われた場合、D/R−N操作が行われてからN−D/R操作が行われるまでの経過時間(時間T11−T12)が短いので、クラッチ残圧が大きい。そのため、図10(b)に示されるように、N−D/R操作後のクラッチ圧の立ち上がりが早く、クラッチが早いタイミング(時刻T24)で完全係合する。これに対し、時刻T12より後の時刻T13でN−D/R操作が行われた場合、D/R−N操作が行われてからN−D/R操作が行われるまでの経過時間(時間T11−T13)が長いので、クラッチ残圧が小さい。そのため、図10(c)に示されるように、N−D/R操作後のクラッチ圧の立ち上がりが遅く、クラッチが遅いタイミング(時刻T25)で完全係合する。
本発明の目的は、自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる、制御装置を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る制御装置は、油圧により係合要素が係合/解放され、係合要素の係合により第1変速し、係合要素の解放により第2変速する自動変速機の制御装置であって、第2変速の開始から第1変速の開始までの経過時間を取得する経過時間取得手段と、経過時間取得手段により取得された経過時間に基づいて、第1変速の開始からの所定時間に係合要素に供給される油圧量を設定する油圧量設定手段と、第1変速の開始から係合要素の伝達トルク容量の増大により自動変速機に入力される回転数が低下し始めるまでの前変速時間を取得する前変速時間取得手段と、前変速時間取得手段により取得された前変速時間が所定の目標時間に近づくように、油圧量を学習補正する学習補正手段とを含む。
第1変速および第2変速は、係合要素の係合/解放によるシフトレンジの切り替えに伴う変速であってもよいし、係合要素の係合/解放による変速段の切り替えに伴う変速であってもよい。たとえば、第1変速は、係合要素の係合による中立レンジから走行レンジへの切り替えに伴う変速であり、第2変速は、係合要素の解放による走行レンジから中立レンジへの切り替えに伴う変速であってもよい。
また、第1変速の開始時は、係合要素の係合が指示された時点であってもよいし、係合要素の係合のための油圧の制御が開始された時点であってもよい。第2変速の開始時は、係合要素の解放が指示された時点であってもよいし、係合要素の解放のための油圧の制御が開始された時点であってもよい。
第1変速の開始時に係合要素に残存する油圧の大きさは、第2変速の開始からの経過時間によりばらつく。そして、係合要素に残存する油圧の大きさにより、係合要素における油圧の立ち上がり方が変化する。係合要素における油圧の立ち上がり方により、係合要素の伝達トルク容量の上昇度合いが変わるので、第1変速の開始から自動変速機に入力される回転数が低下し始めるまでの前変速時間が変動する。前変速時間が変動すると、第1変速の開始の指示(たとえば、中立レンジから走行レンジへの切り替えを指示するシフト操作)から係合要素の係合が完了するまでの変速タイムラグが変動する。
本発明に係る制御装置では、第2変速の開始から第1変速の開始までの経過時間が取得され、経過時間に基づいて、第1変速の開始からの所定時間に係合要素に供給される油圧量が設定される。また、第1変速の開始から当該係合要素の伝達トルク容量の増大により自動変速機に入力される回転数が低下し始めるまでの前変速時間が取得される。そして、その前変速時間が所定の目標時間に近づくように、第2変速の開始から第1変速の開始までの経過時間に基づいて設定される油圧量が学習補正される。この学習補正により、前変速時間の安定を図ることができ、前変速時間の安定により、自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる。
本発明によれば、前変速時間の安定を図ることができ、前変速時間の安定により、自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両の要部の構成を示す図である。 車両の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。 Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの状態を示す図である。 N−D/R操作の前後におけるタービン回転数および指示圧(指示電流)の時間変化を示す図である。 油圧量設定処理の流れを示すフローチャートである。 学習処理の流れを示すフローチャートである。 油圧量上げ学習の詳細について説明するための図である。 油圧量下げ学習の詳細について説明するための図である。 N−D/R操作の前後におけるタービン回転数および摩擦係合要素の油圧の時間変化を示す図である。 従来の変速制御における摩擦係合要素の油圧の時間変化を示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の要部構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置が搭載された車両1の要部の構成を示す図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2の出力は、トルクコンバータ3および自動変速機4を介して、車両1の駆動輪(たとえば、左右の前輪)に伝達される。エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するためのスロットルバルブおよび燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。
車両1には、CPU、ROMおよびRAMなどを含む構成の複数のECU(電子制御ユニット)が備えられている。ECUには、ATECU11が含まれる。複数のECUは、CAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。
ATECU11には、シフトポジションセンサ12、タービン回転数センサ13およびアウトプット回転数センサ14などが接続されている。
シフトポジションセンサ12は、シフトレバー(セレクトレバー)のポジションに応じた信号をATECU11に入力する。シフトレバーのポジションとして、たとえば、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションが設けられている。Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションは、それぞれシフトレンジのPレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)に対応する。シフトレバーは、Pポジション、Rポジション、NポジションおよびDポジションの間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、シフトレンジの切り替えを指示することができる。
タービン回転数センサ13は、トルクコンバータ3のタービンランナ32(図2参照)の回転に同期したパルス信号をATECU11に入力する。ATECU11は、タービン回転数センサ13から入力されるパルス信号の周波数をタービンランナ32の回転数であるタービン回転数に換算する。
アウトプット回転数センサ14は、たとえば、アウトプット軸42(図2参照)の回転に同期したパルス信号をATECU11に入力する。ATECU11は、アウトプット回転数センサ14から入力されるパルス信号の周波数をアウトプット軸42(図2参照)の回転数であるアウトプット回転数に換算する。
ATECU11は、各種センサから入力される信号から得られる数値および他のECUから入力される種々の情報などに基づいて、車両の走行状態(変速段、スロットル開度、車速、タービン回転数、シフトポジションなど)に応じた目標変速段を設定し、自動変速機4の変速段を目標変速段に変更するため、自動変速機4の各部に油圧を供給するための油圧回路15に含まれるバルブ(図示せず)を制御する。
なお、油圧回路15のバルブには、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2(図2参照)に供給される油圧をそれぞれ調節する油圧制御バルブなどが含まれる。油圧制御バルブには、電流値により出力油圧を制御可能なバルブ、たとえば、リニアソレノイドバルブが用いられている。
<駆動系統の構成>
図2は、車両1の駆動系統の構成を示すスケルトン図である。
エンジン2は、E/G出力軸21を備えている。E/G出力軸21は、エンジン2が発生する動力により回転される。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ31、タービンランナ32およびロックアップクラッチ33を備えている。ポンプインペラ31には、E/G出力軸21が連結されており、ポンプインペラ31は、E/G出力軸21と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ32は、ポンプインペラ31と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ33は、ポンプインペラ31とタービンランナ32とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ33が係合されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが直結され、ロックアップクラッチ33が解放されると、ポンプインペラ31とタービンランナ32とが分離される。
ロックアップクラッチ33が解放された状態において、E/G出力軸21が回転されると、ポンプインペラ31が回転する。ポンプインペラ31が回転すると、ポンプインペラ31からタービンランナ32に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ32で受けられて、タービンランナ32が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ32には、E/G出力軸21の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ33が係合された状態では、E/G出力軸21が回転されると、E/G出力軸21、ポンプインペラ31およびタービンランナ32が一体となって回転する。
トルクコンバータ3と自動変速機4との間には、オイルポンプ5が設けられている。オイルポンプ5のポンプ軸は、ポンプインペラ31と一体的に回転可能に設けられている。これにより、エンジン2の動力によりポンプインペラ31が回転されると、オイルポンプ5のポンプ軸が回転し、オイルポンプ5からオイルが吐出される。
自動変速機4は、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATである。自動変速機4は、インプット軸41、アウトプット軸42、センタ軸43およびラビニヨ型の遊星歯車機構44を備えている。
インプット軸41は、トルクコンバータ3のタービンランナ32に連結され、タービンランナ32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸42は、インプット軸41と平行に設けられている。
センタ軸43は、インプット軸41に対してエンジン2側と反対側に離間して、インプット軸41と同一の回転軸線上に設けられている。
遊星歯車機構44には、フォワードサンギヤ51、リヤサンギヤ52、キャリア53、リングギヤ54、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56が含まれる。フォワードサンギヤ51は、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。リヤサンギヤ52は、フォワードサンギヤ51に対してエンジン2側と反対側に設けられ、センタ軸43に相対回転可能に外嵌されている。キャリア53には、センタ軸43が接続され、キャリア53は、センタ軸43と一体的に回転可能に設けられている。キャリア53は、ロングピニオンギヤ55およびショートピニオンギヤ56を回転可能に支持している。リングギヤ54は、リヤサンギヤ52の回転径方向の外側において、キャリア53の周囲を取り囲む円環状を有し、ロングピニオンギヤ55と噛合している。ロングピニオンギヤ55は、ショートピニオンギヤ56の軸長よりも長い軸長を有しており、フォワードサンギヤ51と噛合している。ショートピニオンギヤ56は、リヤサンギヤ52およびロングピニオンギヤ55と噛合している。
リングギヤ54には、第1出力ギヤ61が共通の回転軸線を有するように保持されている。第1出力ギヤ61には、アウトプット軸42に相対回転不能に支持された第2出力ギヤ62が噛合している。また、アウトプット軸42には、第3出力ギヤ63が相対回転不能に支持されており、第3出力ギヤ63は、デファレンシャルギヤ6に備えられたリングギヤ64と噛合している。これにより、リングギヤ54の回転は、第1出力ギヤ61、第2出力ギヤ62、アウトプット軸42および第3出力ギヤ63を経由してデファレンシャルギヤ6に伝達される。
また、自動変速機4は、3個のクラッチC1〜C3、2個のブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFを備えている。
クラッチC1は、インプット軸41とフォワードサンギヤ51とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC2は、インプット軸41とリヤサンギヤ52とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
クラッチC3は、インプット軸41とセンタ軸43(キャリア53)とを連結する係合状態(オン)と、その連結を解除する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB1は、フォワードサンギヤ51を制動する係合状態(オン)と、フォワードサンギヤ51の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ブレーキB2は、キャリア53を制動する係合状態(オン)と、キャリア53の回転を許容する解放状態(オフ)とに切り替えられる。
ワンウェイクラッチFは、キャリア53の正転(エンジンの出力軸と同方向の回転)のみを許容する。
図3は、Pレンジ、Rレンジ、NレンジおよびDレンジにおけるクラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチFの状態を示す図である。
図3において、「○」は、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が係合状態であることを示している。また、ワンウェイクラッチFがキャリア53の逆転を阻止している状態であることを示す。
PレンジおよびNレンジでは、クラッチC1〜C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Rレンジでは、クラッチC1およびブレーキB2が係合され、クラッチC2,C3およびブレーキB1が解放される。
Dレンジの1速段では、クラッチC2が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの2速段では、クラッチC2およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C3およびブレーキB2が解放される。
Dレンジの3速段では、クラッチC2,C3が係合され、クラッチC1およびブレーキB1,B2が解放される。
Dレンジの4速段では、クラッチC3およびブレーキB1が係合され、クラッチC1,C2およびブレーキB2が解放される。
<N−D/R変速制御>
図4は、N−D/R操作の前後におけるタービン回転数および指示圧(指示電流)の時間変化を示す図である。
シフトレバーがNポジションからDポジションまたはRポジションにシフト操作されると、シフトポジションセンサ12からATECU11にシフト操作に応じた信号が入力され、この信号の入力に基づいて、ATECU11により、シフト操作によるNレンジからDレンジまたはRレンジへの切り替え(シフト)の指示が検出される。そして、NレンジからDレンジへの切り替えの指示が検出された場合には、ATECU11により、クラッチC2を係合させるN−D変速制御が実行される。また、NレンジからRレンジへの切り替えの指示が検出された場合には、ATECU11により、クラッチC1を係合させるN−R変速制御が実行される。
以下、N−D変速制御およびN−R変速制御を「N−D/R変速制御」と総称し、N−D変速制御により係合されるクラッチC2およびN−R変速制御により係合されるクラッチC1を「クラッチ」と総称する。
N−D/R変速制御では、制御開始後の所定時間(時間T1−T2)にわたって、クラッチに供給される油圧を制御するための指示圧を所定のフィル圧に保持するフィル制御が行われる。指示圧は、クラッチに供給される油圧の目標値であり、クラッチ用の油圧制御バルブに入力される電流値に対応する。
フィル制御の終了後、所定時間(時間T2−T3)にわたって、指示圧が初期圧に保持される。この間に、クラッチにおける油圧(クラッチ圧)が上昇し始める。その後、指示圧を初期圧から一定の時間勾配(時間変化率)で上昇させるスイープ制御が開始される(時刻T3)。スイープ制御により、クラッチ圧がさらに上昇する。クラッチ圧の上昇に伴って、クラッチの伝達トルク容量が上昇し、タービン回転数が低下する。クラッチがほぼ完全に係合すると、タービン回転数の低下が止まり(時刻T4)、その後は、指示圧が最大圧に上げられて、N−D/R変速制御が終了される。
<油圧量設定処理>
図5は、油圧量設定処理の流れを示すフローチャートである。
油圧量設定処理は、フィル制御によりクラッチに供給される油圧量を設定するための処理であり、ATECU11により、N−D/R変速制御と並行して実行される。油圧量は、クラッチに供給される油圧の時間積分値に相当し、その油圧の大きさおよびフィル制御の継続時間(フィル制御時間:時間T1−T2)に比例する。
N−D/R操作が行われる前には、D/R−N操作が行われている。ATECU11により、D/R−N操作時からの経過時間が計測されており、油圧量設定処理では、D/R−N操作時からN−D/R操作が行われるまでの経過時間t1が取得される(ステップS1)。
そして、経過時間t1と予め定められたガタ詰め判定時間A1(図9参照)とが比較されて、経過時間t1がガタ詰め判定時間A1未満であるか否かが判定される(ステップS2)。
経過時間t1がガタ詰め判定時間A1未満である場合(ステップS2のYES)、経過時間t1に応じたフィル圧およびフィル制御時間が設定される(ステップS3)。具体的には、ガタ詰め判定時間A1が複数の時間範囲に分けられて、ATECU11のメモリには、その時間範囲ごとにフィル圧およびフィル制御時間が記憶されている。経過時間t1がガタ詰め判定時間A1未満である場合経過時間t1が属する時間範囲が特定されて、その時間範囲に対応するフィル圧およびフィル制御時間がメモリから読み出される。
一方、経過時間t1がガタ詰め判定時間A1以上であり、経過時間t1がガタ詰め判定時間A1未満であるか否かの判定が否定される場合(ステップS2のNO)、フィル圧およびフィル制御時間は、それぞれ固定されたガタ詰め圧およびガタ詰め制御時間に設定される。すなわち、経過時間t1がガタ詰め判定時間A1以上である場合には、フィル制御として、従来のガタ詰め制御が実行される。
<学習処理>
図6は、学習処理の流れを示すフローチャートである。
油圧量設定処理により、経過時間t1に応じたフィル圧およびフィル制御時間が設定された場合、N−D/R変速制御と並行して、ATECU11により、図6に示される学習処理が実行される。
経過時間t1に応じたフィル圧およびフィル制御時間が設定された場合、ATECU11により、N−D/R操作時からの経過時間が計測される。そして、クラッチの伝達トルク容量が上昇して、タービン回転数が所定量低下すると(図4の時刻T15)、N−D/R操作時からその時点までの前変速時間t2が取得される(ステップS11)。
その後、前変速時間t2が所定の学習領域時間範囲の上限時間A2を超えているか否かが判定される(ステップS12)。学習領域時間範囲は、たとえば、予め設定された目標時間aに予め設定された不感帯時間bが加算された値を上限時間A2とし、目標時間aから不感帯時間bが減算された値を下限時間A3とする範囲である。
前変速時間t2が上限時間A2を超えている場合(ステップS12のYES)、たとえば、フィル制御によりクラッチに供給される油圧量が多くなるように、油圧量設定処理にて設定されたフィル圧および/またはフィル制御時間を補正して、その補正後のフィル圧およびフィル制御時間をメモリに更新して記憶する、油圧量上げ学習が行われて(ステップS13)、学習処理が終了される。
前変速時間t2が上限時間A2以下である場合(ステップS12のNO)、前変速時間t2が下限時間A3未満であるか否かが判定される(ステップS14)。
前変速時間t2が下限時間A3未満である場合(ステップS14のYES)、たとえば、フィル制御によりクラッチに供給される油圧量が少なくなるように、油圧量設定処理にて設定されたフィル圧および/またはフィル制御時間を補正して、その補正後のフィル圧およびフィル制御時間をメモリに更新して記憶する、油圧量下げ学習が行われて(ステップS15)、学習処理が終了される。
前変速時間t2が上限時間A2以下であり、かつ、下限時間A3以上である場合(ステップS15のNO)、つまり前変速時間t2が学習領域時間範囲内である場合、油圧量上げ学習および油圧量下げ学習が行われず、学習処理が終了される。
図7は、油圧量上げ学習の詳細について説明するための図である。
フィル圧およびフィル制御時間は、それぞれ一定の変更単位量ずつ段階的に変更することができる。フィル圧が変更単位量だけ変更された場合の油圧量の変更量は、フィル制御時間が変更単位量だけ変更された場合の油圧量の変更量よりも小さい。
油圧量上げ学習では、図7に示されるように、フィル圧がフィル制御時間に優先して補正される。油圧量上げ学習では、フィル圧が予め設定された上限圧に達していなければ、フィル圧が1段階上げられる。そして、フィル圧が上限圧に達すると、次の油圧量上げ学習では、フィル圧が変更単位量に所定数を乗じた分だけ下げられて、フィル制御時間が1段階上げられる。その後は、フィル圧が上限圧に達するまで、フィル圧が1段階ずつ上げられる。フィル圧が上限圧に達し、かつ、フィル制御時間が予め設定された上限時間に達するまで、以上が繰り返される。
これにより、油圧量を精度よく学習補正することができる。
図8は、油圧量下げ学習の詳細について説明するための図である。
油圧量下げ学習では、フィル制御時間がフィル圧に優先して補正される。油圧量下げ学習では、フィル制御時間が予め設定された下限時間に達していなければ、フィル制御時間が1段階下げられる。そして、フィル制御時間が下限時間に達すると、次の油圧量下げ学習では、フィル制御時間が1段階上げられて、フィル圧が変更単位量に所定数を乗じた分だけ下げられる。その後は、フィル制限時間が下限時間に達するまで、フィル制限時間が1段階ずつ下げられる。フィル制限時間が下限時間に達し、かつ、フィル圧が予め設定された下限圧に達するまで、以上が繰り返される。
これにより、Nレンジでクラッチに大きな油圧が残存する異常が生じていても、N−D/R変速制御によりクラッチが急激に係合されることを抑制でき、変速ショックの発生を抑制できる。
<作用効果>
D/R−N操作時からN−D/R操作が行われるまでの経過時間t1が取得され(ステップS1)、経過時間t1に応じたフィル圧およびフィル制御時間が設定される(ステップS3)。また、N−D/R操作時から、クラッチの伝達トルク容量が上昇して、タービン回転数が所定量低下するまでの前変速時間t2が取得される。そして、その前変速時間t2が所定の目標時間aに近づくように、経過時間t1に基づいて設定されるフィル圧およびフィル制御時間が学習補正される。この学習補正により、前変速時間の安定を図ることができ、前変速時間の安定により、自動変速機の変速タイムラグを安定させることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、1回の油圧量上げ学習において、フィル圧が1段階上げられるとしたが、フィル圧が複数段階上げられてもよい。また、前変速時間t2と目標時間aとの差に比例する所定数が設定され、1回の油圧量上げ学習において、フィル圧が変更単位量に所定数を乗じた分だけ上げられてもよい。この場合、フィル圧およびフィル制御時間の学習を早く進めることができる。
油圧量下げ学習についても同様に、1回の油圧量下げ学習において、フィル制御時間が1段階下げられるとしたが、フィル制御時間が複数段階下げられてもよい。また、前変速時間t2と目標時間aとの差に比例する所定数が設定され、1回の油圧量下げ学習において、フィル制御時間が変更単位量に所定数を乗じた分だけ下げられてもよい。この場合、フィル圧およびフィル制御時間の学習を早く進めることができる。
また、自動変速機4として、前進4段/後進1段の変速段を有する4速ATを例に挙げたが、自動変速機4は、前進3段/後進1段の変速段を有する3速ATであってもよいし、前進5段/後進1段の変速段を有する5速ATなど、前進5段以上の変速段を有するATであってもよい。
本発明に係る制御装置は、自動変速機4を搭載した車両1に限らず、CVT、副変速機付CVTや動力分割式無段変速機など、AT以外の自動変速機を搭載した車両に用いることもできる。動力分割式無段変速機は、変速比の変更により動力を無段階に変速するベルト式の無段変速機構と、動力を一定の変速比で変速する一定変速機構と、無段変速機構からの動力と一定変速機構からの動力とを出力する出力歯車機構とを備え、駆動源の動力を2系統に分割して伝達可能な変速機である。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
4 自動変速機
11 ATECU(経過時間取得手段、油圧量設定手段、前変速時間取得手段、学習補正手段)
C1 クラッチ(係合要素)
C2 クラッチ(係合要素)

Claims (1)

  1. 油圧により係合要素が係合/解放され、前記係合要素の係合により第1変速し、前記係合要素の解放により第2変速する自動変速機の制御装置であって、
    前記第2変速の開始から前記第1変速の開始までの経過時間を取得する経過時間取得手段と、
    前記経過時間取得手段により取得された前記経過時間に基づいて、前記第1変速の開始からの所定時間に前記係合要素に供給される油圧量を設定する油圧量設定手段と、
    前記第1変速の開始から前記係合要素の伝達トルク容量の増大により前記自動変速機に入力される回転数が低下し始めるまでの前変速時間を取得する前変速時間取得手段と、
    前記前変速時間取得手段により取得された前記前変速時間が所定の目標時間に近づくように、前記油圧量を学習補正する学習補正手段とを含む、制御装置。
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