JP6627638B2 - エレベータの群管理システム、及びエレベータシステム - Google Patents

エレベータの群管理システム、及びエレベータシステム Download PDF

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Description

本発明は、エレベータの群管理システム、及びエレベータシステムに関する。
特許文献1は、行先階の登録装置からエレベータ乗場への利用者の歩行時間を考慮していずれかの号機を割り当てるエレベータの群管理制御装置を開示している。特許文献1において登録装置からエレベータ乗場への歩行時間は予め設定されている所定の歩行速度に基づいて求められる。
特許第5220114号公報
近年、行先階の登録を受け付ける登録装置がセキュリティゲートに設けられる場合があるが、セキュリティゲートはエレベータ乗場から離れた位置に設けられることが多い。この場合、登録装置からエレベータ乗場への実歩行時間は、上記の所定の歩行速度に基づいて求めた歩行時間とは大きく異なったものとなり、適切なエレベータの運行制御が行えなくなる場合がある。
本発明は、行先階の登録を受け付ける受付部と号機とが離れているような場合においても、エレベータの運行を適切に制御することができるエレベータの群管理システム、及びエレベータシステムを提供することを課題とする。
本発明のエレベータの群管理システムは、
乗車前の利用者の登録操作を受け付けて、登録操作に基づく行先階を複数台の号機のうちのいずれかに割り当てることを依頼する割当依頼情報を送信する受付部と、
受付部から割当依頼情報を受信したときに、受付部から各号機への所定の歩行時間に基づいて、複数台の号機の中から、割当依頼情報が示す行先階を割り当てる割当号機を設定する制御部と、
割当号機に利用者が乗車したことを検知する検知部と、を備える。
制御部は、
受付部から割当依頼情報を受信したときに、歩行時間の計測を開始し、
検知部により利用者が割当号機に乗車したことが検知されたときに、歩行時間の計測を終了し、
計測開始から計測終了までの時間を歩行時間とし、
計測した歩行時間に基づいて、以後の割当号機の設定に用いる所定の歩行時間を設定するための歩行速度設定値を設定する。
本発明のエレベータシステムは、
複数台のエレベータと、
本発明の第2の態様に係るエレベータの群管理システムと、を備える。
本発明によれば、号機の割当てにおいて用いる所定の歩行時間を、歩行時間の実測値に基づいて設定することができる。そのため、登録操作を受け付ける受付部と号機とが離れているような場合においても、エレベータの運行を適切に制御することができる。
実施形態1におけるエレベータシステムが適用されるビルの特定階における機器配置を示す概略平面図である。 実施形態1におけるエレベータシステムが適用されるビルの特定階以外の階における機器配置を示す概略平面図である。 実施形態1におけるエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。 実施形態1における行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1におけるエレベータ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1におけるセキュリティゲートの外観を示す斜視図である。 実施形態1におけるセキュリティゲートの電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1におけるセキュリティサーバの電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1におけるセキュリティサーバの記憶部に格納されている利用者データベースの構成を示す図である。 実施形態1における歩行時間計測の概要を説明する図である。 実施形態1におけるセキュリティサーバの動作を示すフローチャートである。 実施形態1における行先階登録装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態1における群管理制御装置の号機割当動作を示すフローチャートである。 実施形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている歩行距離データベースの構成を示す図である。 実施形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている歩行時間データベースの構成を示す図である。 実施形態1における群管理制御装置の制御装置による割当制御において、割当候補号機として設定するか否かを、状況を例示して説明する図である。 実施形態1における群管理制御装置の歩行時間計測動作を示すフローチャートである。 実施形態1における群管理制御装置の歩行速度設定値の更新動作を示すフローチャートである。 実施形態1において歩行時間を正しく計測できる状況を例示した図である。 実施形態1において歩行時間を正しく計測できない状況を例示した図である。 実施形態2におけるセキュリティサーバの動作を示すフローチャートである。 実施形態2における群管理制御装置の記憶部に格納されている歩行時間データベースの構成を示す図である。 実施形態2における群管理制御装置の号機割当動作を示すフローチャートである。 実施形態2における群管理制御装置の歩行時間計測動作を示すフローチャートである。 実施形態2における群管理制御装置の歩行速度設定値の更新動作を示すフローチャートである。
(発明の背景等)
乗場行先階登録システムでは、行先階登録装置からエレベータ乗場への利用者の歩行時間を考慮して、乗遅れが生じないように号機を選択しあるいは戸開延長を行う。従来、登録装置からエレベータ乗場への歩行時間(或いは歩行速度)は経験的に妥当と思われ所定の値にあらかじめ設定される。
近年、大規模なビル等においては、エレベータ乗場から遠い位置に行先階登録装置が設置されるケースが増えている。特に、セキュリティゲートを行先階登録のための手段として利用しているビルにおいてはそれが顕著である。このような場合、利用者の歩行時間(或いは歩行速度)を適切な値に設定するのは難しい。歩行時間の設定値が適切でなければ、利用者が乗遅れる状況が生じたり、不必要に長い戸開延長が行われエレベータがなかなか出発できない状況が生じたりする可能性がある。
そこで、本発明は、上記のような課題に鑑み、行先階登録装置ないしセキュリティゲートと号機とが離れているような場合においても、エレベータの運行を適切に制御することができるエレベータの群管理システム、及びエレベータシステムを提供する。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
1.構成
1−1.エレベータシステムの概要
本実施形態におけるエレベータシステムの概要について説明する。図1Aは、実施形態1におけるエレベータシステムが適用されるビル(建物)の特定階における機器配置を示す概略平面図である。図1Bは、実施形態1におけるエレベータシステムが適用されるビルの特定階以外の階における機器配置を示す概略平面図である。ここで、特定階とは例えば当該ビルの外部につながるロビー階である。ビルに入場の際、ビルの利用者は特定階を経由して他の階に移動することとなる。
本実施形態に係るエレベータシステムは、複数台のエレベータ(以下適宜「号機」という)60A〜60Fと、群管理システムとを含む。エレベータの群管理システムは、エレベータ(A号機〜F号機。以下適宜「号機」という)60A〜60Fの走行および運行を統合的に制御する。本実施形態では、一例としてA号機からF号機の6台のエレベータ60A〜60Fが設けられている。各エレベータ60A〜60Fの乗車用開口がエレベータホール(エレベータ乗場)側に設けられており、利用者はエレベータホールからエレベータ60A〜60Fに乗車する。なお、複数台のエレベータ60A〜60Fは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各エレベータを「エレベータ60」という。
本実施形態では、ビルのロビー階等の特定階において、複数台のセキュリティゲート20A〜20Cが、エントランス(エントランスホール)からエレベータホールに至る経路上に配置されている。なお、複数台のセキュリティゲート20A〜20Cは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各セキュリティゲートを「セキュリティゲート20」という。利用者は、エントランス側からいずれかのセキュリティゲート20を通過してエレベータホールに進入する。
ビル(建物)において、セキュリティゲート20A〜20Cよりもエレベータホール側の領域を、以下適宜「特定領域」という場合がある。特定領域は、ビル(建物)において、エントランス側からセキュリティゲート20A〜20Cを通過しないと入れない領域である。そのため、特定領域には、エレベータホールだけでなく、各エレベータ60のかご内のスペースや、エレベータ60を利用して移動可能な各階床のスペース等を含んでもよい。
また、特定階のエレベータホール(エレベータ乗場)の近傍には、行先階登録装置30Aが配置されている。
図1Bに示すように、特定階以外の各階のエレベータホールの近傍には、行先階登録装置30B(30C〜30Z)が配置されている。複数台の行先階登録装置30A〜30Zは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各行先階登録装置を「行先階登録装置30」という。
本実施形態におけるエレベータの群管理システムでは、利用者がエレベータ60のかごに乗車する前にセキュリティゲート20や行先階登録装置30を利用して行先階を予め登録する行先階登録方式が採用されている。そして、群管理システムは、このようにして予め登録された行先階についての呼び(行先階呼び)を、複数台のエレベータ60のいずれかの号機に割り当てて、割り当てた号機を示す情報を利用者に報知し、割り当てた号機に利用者を乗車させるように構成されている。
また、本実施形態におけるエレベータの群管理システムでは、行先階の登録を、ビル内で勤務している利用者が所持しているビル入館認証用のIDカードや情報通信端末を利用して行うことが可能に構成されている。具体的な制御については後述する。
なお、特定階の行先階登録装置30Aは、エレベータホール内に進入した利用者が、指定されたエレベータ60に乗り遅れたとき、あるいはIDカードまたは情報通信端末に登録されている利用者IDに対応付けられていないフロアに移動するときなどに、任意の行先階を登録可能とするために設けられている。
1−2.エレベータの群管理システムの構成
1−2−1.概要
本実施形態におけるエレベータの群管理システムの構成を説明する。図2は、実施形態1におけるエレベータの群管理システムの構成を示すブロック図である。本実施形態におけるエレベータの群管理システムは、群管理制御装置10と、複数台の行先階登録装置30A〜30Zと、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Fと、複数台のゲート表示器70とを有する。ゲート表示器70は、セキュリティゲート20に設けられている。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ100或いは行先階登録装置30との間で通信を行いながら、各号機に対する新規の行先階呼びの割当制御を行う。各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、群管理システムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
各エレベータ(各号機)60A〜60Fは、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。また、各エレベータ(各号機)60A〜60Fは、号機ドアの開閉制御用の光電管センサを有している。光電管センサは、号機ドア近傍に配置され、号機ドアの戸閉め時における利用者の安全確保のために設けられている。そして、遮光されているときには、号機ドアの制御装置は号機ドアを戸閉めさせないように構成されている。また、光電管センサは、遮光された場合、遮光されたことを示す信号を、対応するエレベータ制御装置40A〜40Fに送信する。
1−2−2.群管理制御装置
群管理制御装置10は、セキュリティゲート20のリーダ25または行先階登録装置のリーダ36においてIDカードまたは情報通信端末から読み取られた利用者ID(利用者情報)に対応する行先階、または行先階登録装置30の操作部を利用して入力された行先階を、複数台のエレベータ60A〜60Fのうちのいずれかのエレベータ(号機)に割り当てる制御を行う。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13とを備える。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10において、セキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30(30A〜30Z)、及びエレベータ制御装置40(40A〜40F)との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換してセキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40に出力する。また、入出力インタフェース13は、セキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1−2−3.行先階登録装置
図3は、実施形態1における行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。行先階登録装置30は、利用者が行先階の登録を行うための装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35と、リーダ36とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態の行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部32は、データとして、例えば、自登録装置の設置階、及び当該設置階における設置位置を示すデータを格納している。自登録装置の設置階及び設置位置は、利用者が当該登録装置の操作部35またはリーダ36を利用して行先階を登録する操作(操作部35のキーで行先階を入力する操作や、リーダ36にIDカードや情報通信端末をかざす操作)を行ったときの登録階及び登録位置となる。行先階登録装置30は、上記の登録のための操作が行われたとき、上記の登録階及び登録位置を示す情報を、群管理制御装置10またはセキュリティサーバ100に送信する。このように設置階及び設置位置は、登録階及び登録位置と同じであるため、以下において適宜、行先階登録装置30の「登録階」及び「登録位置」等の表現を用いる場合がある。なお、登録階はエレベータの出発階でもある。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30において、群管理制御装置10及びセキュリティサーバ100との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10及びセキュリティサーバ100に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
リーダ36は、行先階登録装置30の前面に配置されている。リーダ36は、例えば、非接触型のリーダであるNFC(Near Field Communication。近距離無線通信)リーダにより構成される。リーダ36は、例えば、NFCの諸規格(“Felica(登録商標)”、“Mifare(登録商標)”等)にしたがった通信を実行可能である。リーダ36は、所定距離以内に接近したIDカード等のICカードや、スマートフォン等の情報通信端末のNFCタグ(NFCモジュール)との間でNFCの諸規格にしたがった無線通信を行い、ICカードや情報通信端末のNFCタグに記録されている情報を読み取ることができる。本実施形態では、ICカードや情報通信端末のNFCタグには例えば利用者の識別情報(前述の「利用者ID」等)が格納されており、リーダ36は、利用者IDを読み取ると、読み取った利用者IDを制御部31に出力する。制御部31は、利用者IDと当該行先階登録装置30の登録階、登録位置を、入出力インタフェース33を介してセキュリティサーバ100に出力する。
操作部35は、利用者が行先階を入力するためのインタフェースである。操作部35は、操作部35の操作内容に対応する信号を制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく表示を行う。
本実施形態では、表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成されている。なお、表示部34と操作部35とは、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。
1−2−4.エレベータ制御装置
図4は、実施形態1におけるエレベータ制御装置40の電気的構成を示すブロック図である。エレベータ制御装置40A〜40Fは、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A〜60Fの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、各エレベータ60A〜60Fのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A〜40Fはそれぞれ、対応するエレベータ60A〜60Fのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報を含むかご状態信号を群管理制御装置10に出力する。なお、複数台のエレベータ制御装置40A〜40Fは互いに同一の構成を有する。そのため、構成等の説明において区別する必要がない場合、適宜、各エレベータ制御装置を「エレベータ制御装置40」という。
各エレベータ制御装置40(エレベータ制御装置40A〜40F)は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を備える。
記憶部42は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態のエレベータ制御装置40の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部41は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部41は、記憶部42から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、エレベータ制御装置40における各種の機能を実現する。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、エレベータ制御装置40において、群管理制御装置10、及び対応する号機(かご)の光電管センサ80との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10及び光電管センサ80から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1−2−5.セキュリティゲート
セキュリティゲート20は、特定領域内への利用者の進入を許可または規制するための装置である。セキュリティゲート20は、正規な利用者IDが登録されたIDカードまたは正規な利用者IDが登録された情報通信端末(以下において適宜「正規な利用者IDが登録されたIDカードまたは情報通信端末」という)を所持する利用者についてのみ特定領域への進入を許可する。
図5は、実施形態1におけるセキュリティゲート20の外観を示す斜視図である。なお、図5は、図1におけるセキュリティゲート20A(20)の例を示している。セキュリティゲート20は、ゲート本体20aと、第1センサ26と、第2センサ27と、リーダ25と、ゲート表示器70と、ゲートフラッパ28とを備える。
ゲート本体20aの外面には、上記の第1センサ26と、第2センサ27と、リーダ25と、ゲート表示器70とが取り付けられている。ゲート本体20aは、後述する制御部21等を収納する筐体である。ゲート本体20aは、それぞれ利用者の進入方向に沿うように、配置されている。ゲート本体20aは、隣接するセキュリティゲート20のゲート本体に対して所定距離離間させて配置され、ゲート本体20aの側方には、利用者が通過可能な通路PAが形成されている。
リーダ25は、ゲート本体20aの上面の入口20i側に配置されており、利用者の所持するIDカードやスマートフォン等の情報通信端末からNFCにより利用者情報を取得する。リーダ25の詳細な構成については後述する。
ゲート表示器70は、割当号機情報等を表示する。ゲート表示器70の詳細な構成については後述する。
第1センサ26は、セキュリティゲート20の通路PAの入口20i側における利用者の移動を検知する。第1センサ26及び第2センサ27は、利用者の移動を検知すると、検知信号を出力する。
第2センサ27は、セキュリティゲート20の通路PAの出口20e側における利用者の移動を検知する。第1センサ26及び第2センサ27は、利用者の移動を検知すると、検知信号を出力する。
ゲートフラッパ28は、開閉自在の扉である。ゲートフラッパ28は、開いた状態において、利用者がセキュリティゲート20を通過することを可能とする。ゲートフラッパ28は、閉じた状態において、利用者がセキュリティゲート20を通過することを妨げる。
図6は、実施形態1におけるセキュリティゲート20の電気的構成を示すブロック図である。セキュリティゲート20は、上述の構成要素に加えてさらに、制御部21と、記憶部22と、入出力インタフェース23とを備える。
記憶部22は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態におけるセキュリティゲート20の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部21は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部21は、記憶部22に格納されたプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、セキュリティゲート20における後述する各種の機能を実現する。
制御部21は、第1センサ26及び第2センサ27からの検知信号、及びセキュリティサーバ100からのゲートOPEN信号、ゲートCLOSE信号等に基づいて、ゲートフラッパ28を開閉する。
入出力インタフェース23は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース23は、セキュリティゲート20とセキュリティサーバ100との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース23は、制御部21から出力された信号を所定の形式の信号に変換してセキュリティサーバ100に出力する。また、入出力インタフェース23は、セキュリティサーバ100から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部21に出力する。
リーダ25は、行先階登録装置30のリーダ36同様、非接触型のリーダであるNFCリーダにより構成される。リーダ25は、所定距離以内に接近したIDカード等のICカードや、スマートフォン等の情報通信端末のNFCタグ(NFCモジュール)との間でNFCの諸規格にしたがった無線通信を行い、ICカードのICタグや情報通信端末のNFCタグに記録されている情報を読み取ることができる。また、リーダ25は、ICカードまたは情報通信端末に格納されている利用者IDをNFCタグから読み取ると、読み取った利用者IDを制御部21に出力する。制御部21は、利用者IDと、セキュリティサーバ100の登録階、登録位置を、入出力インタフェース23を介してセキュリティサーバ100に出力する。
1−2−6.ゲート表示器
ゲート表示器70は、セキュリティゲート20に設置され、当該セキュリティゲート20のリーダ25を介して登録された行先階呼びに対して群管理制御装置10が割り当てた割当号機を示す情報や、割当に関するその他の情報を表示する表示器である。ゲート表示器70はセキュリティゲート20に設置されるが、群管理制御装置10との間で割当号機情報等の信号の授受を直接行う。
1−2−7.セキュリティサーバ
セキュリティサーバ100は、セキュリティゲート20のリーダ25または行先階登録装置30のリーダ36で読み取られた利用者IDに基づく認証を行う。セキュリティサーバ100は、セキュリティゲート20のリーダ25で利用者IDが読み取られた場合、認証結果に基づいてゲートOPEN信号あるいはゲートCLOSE信号をセキュリティゲート20の制御部21に送信する。また、セキュリティサーバ100は、利用者ID等に基づいて、エレベータ60の割当依頼情報を生成し、群管理制御装置10に出力する。
図7は、実施形態1におけるセキュリティサーバ100の電気的構成を示すブロック図である。セキュリティサーバ100は、コンピュータを利用して構成され、制御部101と、記憶部102と、入出力インタフェース103と、を備える。
記憶部102は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態のセキュリティサーバ100の後述する各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部102は、データとして、利用者データベース(以下「利用者DB」という)を格納している。利用者DBの構成については後述する。
また、記憶部102は、データとして、セキュリティゲート20の設置階、及び当該設置階における設置位置を示すデータを格納している。なお、セキュリティゲート20の設置階及び設置位置は、利用者が当該セキュリティゲート20のリーダ25を利用して行先階を登録する操作(リーダ25にIDカードや情報通信端末をかざす操作)を行ったときの登録階及び登録位置となる。セキュリティサーバ100は、セキュリティゲート20で上記の登録のための操作が行われたとき、上記の登録階及び登録位置を示す情報を、セキュリティサーバ100に送信する。このように、設置階及び設置位置は、登録階及び登録位置と同じであるため、以下において適宜、セキュリティサーバ100の「登録階」及び「登録位置」等の表現を用いる場合がある。なお、登録階はエレベータの出発階でもある。
制御部101は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部101は、記憶部102から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、セキュリティサーバ100における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース103は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース103は、セキュリティサーバ100と、群管理制御装置10、行先階登録装置30、及びセキュリティゲート20との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース103は、制御部101から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10、行先階登録装置30、及びセキュリティゲート20に出力する。また、入出力インタフェース103は、群管理制御装置10、行先階登録装置30、及びセキュリティゲート20から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部101に出力する。
図8は、実施形態1におけるセキュリティサーバ100の記憶部102に格納されている利用者DBの構成を示す図である。利用者DBは、利用者IDに対応付けて、行先階と、利用者属性とを記録している。これらの情報は、例えばビル管理者等により予め設定されている。
利用者IDは、エレベータの利用者のそれぞれに対して一意に設定された、利用者を識別するための情報である。
行先階は、利用者の行先として設定されたデフォルト階である。例えば、ビルがオフィスビルである場合には、利用者の勤務する企業の存在する階床が設定され、マンションである場合には、利用者が居住する階床が設定される。
利用者属性は、利用者が健常者であるか車椅子利用者であるかを示す。健常者である場合、利用者属性として“健常者”が登録され、車椅子利用者である場合、利用者属性として“車椅子”が登録される。
図8に示す例では、利用者ID“00001”に対応付けて行先階、利用者属性として“10階”、“健常者”が記録されている。利用者ID“00002”に対応付けて行先階、利用者属性として“8階”、“車椅子”が記録されている。利用者ID“00003”に対応付けて行先階、利用者属性として“15階”、“健常者”が記録されている。それ以外の利用者IDについても、対応する行先階等が同様に記録されている。
2.動作
2−1.概要
群管理制御装置1による号機割当制御及び歩行時間計測制御の概要について説明する。
2−1−1.号機割当制御
2−1−1−1.セキュリティゲートまたは行先階登録装置のリーダにIDカードまたは情報通信端末が提示されたとき
セキュリティサーバ100は、セキュリティゲート20のリーダ25または行先階登録装置30のリーダ36にIDカードまたは情報通信端末が提示され(かざされ)、利用者IDが正規なものであるとき、セキュリティサーバ100は、利用者DBから、当該利用者IDに対応する行先階を読み込む。そして、セキュリティサーバ100は、登録階と、登録位置と、行先階と、利用者属性とを、割当依頼情報として、群管理制御装置10に送信する。
群管理制御装置10は、割当依頼情報(登録階、登録位置、行先階、利用者属性)を受信した場合、受信した割当依頼情報に基づいて割当号機を決定する。そして、群管理制御装置10は、決定した割当号機を示す割当号機情報を、登録階、登録位置が示すゲート表示器70または行先階登録装置30に送信する。
ここで、群管理制御装置10は、割当号機を決定する際、セキュリティゲート20または行先階登録装置30から各号機への歩行時間を考慮して、複数台の号機の中から、割当号機を設定するように構成されている。割当号機の決定方法については、後で、図12のフローチャート等を参照して詳しく説明する。
ゲート表示器70または行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当号機情報または案内情報を受信すると、受信した割当号機情報をそれぞれの表示部70または34に表示する。
2−1−1−2.行先階登録装置の操作部で行先階の入力操作があったとき
利用者により、行先階登録装置30により行先階が指定された場合の群管理システムによる号機割当制御について時系列的に説明する。
行先階登録装置30は、操作部35に対して、行先階の入力操作があった場合、入力された行先階と、当該行先階登録装置30の登録階、登録位置と、利用者属性とを、割当依頼情報として、群管理制御装置10に送信する。
群管理制御装置10は、割当依頼情報(登録階、登録位置、行先階、利用者属性)を受信すると、受信した割当依頼情報に含まれる登録階及び行先階に基づいて割当号機を決定する。そして、群管理制御装置10は、決定した割当号機を示す割当号機情報を、登録階、登録位置が示す行先階登録装置30に送信する。
行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当号機情報を受信すると、受信した割当号機情報を表示部34に表示する。
2−1−3.歩行時間計測制御
図9は、実施形態1における歩行時間計測の概要を説明する図である。群管理制御装置10は、割当号機が所定の歩行時間計測条件を満たす場合、行先階登録装置30またはセキュリティゲート20から割当依頼情報を受信したときに(行先階の登録操作が行われたときに)、歩行時間の計測を開始し、光電管センサ80により利用者が割当号機に乗車したことが検知されたときに、歩行時間の計測を終了し、計測開始から計測終了までの時間を歩行時間とする。そして、群管理制御装置10は、計測した歩行時間に基づいて、以後の号機割当制御等において用いる歩行時間を求めるための歩行速度設定値を設定する。所定の歩行時間計測条件等については、後で、図12のフローチャート等を利用して詳しく説明する。
2−2.具体的動作
2−2−1.セキュリティサーバの具体的動作
群管理システムの具体的動作について説明する。まず、セキュリティサーバ100の具体的動作について説明する。図10は、実施形態1におけるセキュリティサーバ100の動作を示すフローチャートである。
セキュリティサーバ100の制御部101は、ID情報(利用者ID、登録階、登録位置)を受信したか否かを判断する(S11)。
ID情報(利用者ID、登録階、登録位置)を受信していない場合(S11でNO)、セキュリティサーバ100(制御部101)は、本ステップS11の判断を再度実行する。
ID情報(利用者ID、登録階、登録位置)を受信した場合(S11でYES)、セキュリティサーバ100は、受信したID情報に含まれる利用者IDが正規なものか否かの判断(認証)を行う(S12)。例えば、セキュリティサーバ100の制御部101は、記憶部102に記憶されている利用者DBを参照して、受信したID情報に含まれる利用者IDが、利用者DBの利用者IDとして登録されているか等の判断を行う。
利用者IDが正規であると判断した場合(S12でYES)、つまり認証が成功した場合、セキュリティサーバ100の制御部101は、記憶部102に記憶されている利用者DBを参照して利用者IDに対応する行先階を取得する(S13)。
セキュリティサーバ100の制御部101は、取得した行先階と、受信したID情報に含まれる登録階と、登録位置と、利用者属性とを、割当依頼情報として、群管理制御装置10に送信する(S14)。
セキュリティサーバ100の制御部101は、ID情報の登録階、登録位置からID情報の送信元がセキュリティゲート20であるか行先階登録装置30であるかを判断する(S15)。
ID情報の送信元がセキュリティゲート20である場合(S15でYES)、セキュリティサーバ100の制御部101は、セキュリティゲート20に、ゲートOPEN信号を送信して(S16)、ステップS11に戻る。セキュリティゲート20の制御部21はゲートOPEN信号を受信すると、ゲートフラッパ28を開いた状態に制御し、利用者がセキュリティゲート20を通過することを可能とする。
ID情報の送信元がセキュリティゲート20でない場合(S15でNO)、つまり行先階登録装置30である場合、セキュリティサーバ100の制御部101は、ステップS11に戻る。
一方、上記ステップS12で、利用者IDが正規でないと判断した場合(S12でNO)、すなわち認証が成立しなかった場合、セキュリティサーバ100の制御部101は、ID情報の登録階、登録位置からID情報の送信元がセキュリティゲート20であるか行先階登録装置30であるかを判断する(S17)。
ID情報の送信元がセキュリティゲート20である場合(S17でYES)、セキュリティサーバ100の制御部101は、セキュリティゲート20に、ゲートCLOSE信号を送信して(S18)、ステップS11に戻る。セキュリティゲート20の制御部21はゲートCLOSE信号を受信すると、ゲートフラッパ28を閉じた状態に制御し、利用者がセキュリティゲート20を通過することを規制する。
ID情報の送信元がセキュリティゲート20でない場合(S17でNO)、つまり行先階登録装置30である場合、セキュリティサーバ100の制御部101は、ステップS11に戻る。ここで、本ステップS17でNOの場合、セキュリティサーバ100の制御部101は、認証が成立しなかったことを示す情報を行先階登録装置30に送信し、行先階登録装置30の表示部34に“認証NG”を表示させてもよい。
2−2−2.行先階登録装置の具体的動作
行先階登録装置30で行先階の登録操作が行われたときの行先階登録装置30の動作について説明する。図11は、実施形態1における行先階登録装置30の動作を示すフローチャートである。
行先階登録装置30の制御部31は、操作部35で行先階の登録操作がなされたか否かを判断する(S31)。例えば、行先階登録装置30の制御部31は、操作部35で行先階の入力が行われ、入力した行先階を確定する操作が行われたか否かを判断する。なお、操作部35は、利用者が身障者(車椅子の利用者)であることを身障者(車椅子)ボタン等により設定可能となっている。
操作部35で行先階の登録操作がなされたと判断した場合(S31でYES)、行先階登録装置30の制御部31は、入力された行先階と、当該行先階登録装置30の登録階、登録位置と、利用者属性とを、割当依頼情報として、群管理制御装置10に送信する(S32)。
行先階登録装置30の制御部31は、割当依頼情報に対する応答として、群管理制御装置10から割当号機情報を受信したか否かを判断する(S33)。
割当号機情報を受信していないと判断した場合(S33でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、当該ステップS33の判断を再度実行し、割当号機情報を受信したと判断した場合(S33でYES)、割当号機情報が示す割当号機名等を表示部34に表示させる(S34)。
上記のステップS31において、操作部35で行先階の登録操作がなされていないと判断した場合(S31でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、リーダ36にIDカードまたは情報通信端末がかざされた(提示された)か否か(IDカードまたは情報通信端末を利用して行先階の登録操作が行われたか否か)を判断する(S35)。例えば、行先階登録装置30の制御部31は、リーダ36から利用者IDを受信したか否かを判断し、利用者IDを受信したときは、リーダ36で行先階の登録操作がなされたと判断する。
リーダ36にIDカードまたは情報通信端末がかざされていないと判断した場合(S35でNO)、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS31に戻る。
リーダ36にIDカードまたは情報通信端末がかざされたと判断した場合(S35でYES)、行先階登録装置30の制御部31は、利用者IDと、当該行先階登録装置30の登録階、登録位置とを、ID情報として、セキュリティサーバ100に送信(S36)し、前述のステップS33の判断を実行する。
2−2−3.群管理制御装置の具体的動作
2−2−3−1.割当号機の決定処理
群管理制御装置10による割当号機の決定処理について、図12〜図15を参照して説明する。図12は、実施形態1における群管理制御装置10の動作を示すフローチャートである。図13は、実施形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている歩行距離データベースの構成を示す図である。図14は、実施形態1における群管理制御装置の記憶部に格納されている歩行時間データベースの構成を示す図である。図15は、実施形態1における群管理制御装置の制御装置による割当制御において、割当候補号機として設定するか否かを、状況を例示して説明する図である。
群管理制御装置10の動作を具体的に説明する前にまず、本フローチャートでの処理において用いられる歩行距離データベース(以下において「歩行距離DB」という)の構成について図13を参照して説明する。
歩行距離DBは、登録階Fと、登録位置Lと、号機番号Cとに対応付けて、歩行距離Dを記録している。
歩行距離Dは、登録階F、登録位置Lの行先階登録装置またはセキュリティゲートのリーダ設置位置と号機番号Cの号機の乗場ドア位置との間の距離であり、登録階F、登録位置Lの行先階登録装置またはセキュリティゲートで利用者がリーダにおいて行先階を登録するためにIDカードまたは情報通信端末をリーダにかざしてから、号機に乗車するまでに歩行することとなる距離である。単位はメートル(m)である。
図13に示す例において、登録階Fが1、登録位置Lが1に対応する登録装置は、例えば図1Aにおけるセキュリティゲート20Cであり、登録階Fが1、登録位置Lが2に対応する登録装置は、例えば図1Aにおけるセキュリティゲート20Bであり、登録階Fが2、登録位置Lが1に対応する登録装置は、例えば図1Bにおける行先階登録装置30Bである。そして、上記の登録階Fが1、登録位置Lが1であるセキュリティゲート20Cに関し、号機番号Cが1のとき、歩行距離Dは50m、号機番号Cが2のとき、歩行距離Dは55m、号機番号Cが3のとき、歩行距離Dは60m、号機番号Cが4のとき、歩行距離Dは45m、号機番号Cが5のとき、歩行距離Dは50m、号機番号Cが6のとき、歩行距離Dは55mというように記録されている。そして、他についても同様の要領でデータが記録されている。
次に、図14を参照して歩行時間データベースの構成について説明する。
歩行時間DBは、計測番号に対応付けて、登録階Fと、登録位置Lと、号機番号Cと、利用者属性Pと、歩行時間Tと、歩行速度Vとを記録している。
計測番号は、計測したデータを管理するための通し番号である。
利用者属性Pは、利用者が健常者であるか車椅子利用者であるかを示す情報である。健常者である場合、利用者属性として“健常者”が登録され、車椅子利用者である場合、利用者属性として“車椅子”が登録される。
歩行時間Tは、実際に計測された時間である。単位は秒である。
歩行速度Vは、歩行時間Tと、歩行距離Dとに基づいて後述する要領で算出された利用者の歩行速度である。単位はメートル(m)/分(min)である。
図14に示す例では、計測番号“1”に対応付けて、登録階Fとして“1”、登録位置Lとして“2”、号機番号Cとして“1”、利用者属性Pとして“車椅子”、歩行時間Tとして“60”、歩行速度Vとして“30”が記録されている。また、計測番号“2”に対応付けて、登録階Fとして“1”、登録位置Lとして“2”、号機番号Cとして“2”、利用者属性Pとして“健常者、歩行時間Tとして“30”、歩行速度Vとして“60”が記録されている。そして、他についても同様の要領でデータが記録されている。
図12に戻り、群管理制御装置10による割当号機の決定処理についてフローチャートを参照して説明する。群管理制御装置10の制御部11は、セキュリティサーバ100または行先階登録装置30から行先階呼びに対して号機の割当を依頼する割当依頼情報を受信したか否かを判断する(S51)。
受信していない場合(S51でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS51の処理を再度実行する。
受信した場合(S51でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、計算対象号機番号iとして1を設定する(S52)。
群管理制御装置10の制御部11は、割当依頼情報に含まれる登録階をF、登録位置をLと設定する(S53)。1つの階床には、複数台の行先階登録装置30やセキュリティサーバ100が設置される場合があり、これらを区別するために、1から始まる整数の登録位置を通し番号として設定している。
群管理制御装置10の制御部11は、i号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも小さいか否かを判断する(S54)。ここで、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値は、本発明における所定の歩行時間に相当する。ここで、i号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間は、i号機が現在位置から登録階Fまで途中階の呼びに応答して登録階Fに到着するまでの時間と、登録階Fで戸開に要する時間とを合計した時間であり、群管理制御装置10の制御部11は、これらの時間を演算により及び/または走行時間テーブル等を参照して求める。また、群管理制御装置10の制御部11は、歩行距離DBから登録位置L、i号機についての歩行距離Dを読み出す。また、群管理制御装置10の制御部11は、後述する手順で設定される歩行速度設定値を記憶部12から読み出す。そして、群管理制御装置10の制御部11は、これらの読み出した値に基づいて本ステップの判断を行う。なお、エレベータシステムの運用開始時には、計測が全く行われていない状況であるので、そのような状況でも本フローチャートによる制御が適切に行われるように、歩行速度設定値としては、デフォルト歩行速度設定値が予め設定(記憶部12に記憶)されている。そして、運用が開始されると、後述するように計測された歩行時間に基づいて歩行速度設定値は更新されていくこととなる。
i号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも小さい場合(S54でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、i号機に登録階Fで降車する乗客が乗車しているか否かを判断する(S55)。例えば、群管理制御装置10の制御部11は、i号機に、登録階Fを行先階とする行先階呼びが現在割り当てられているか否かを判断する。そして、群管理制御装置10の制御部11は、割り当てられているときには、i号機に登録階Fで降車する乗客が乗車していると判断し、割り当てられていないときには、乗車していないと判断する。
i号機に登録階Fで降車する乗客が乗車していない場合(S55でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、i号機が別の利用者の計測対象号機として設定されているか否かを判断する(S56)。具体的に、群管理制御装置10の制御部11は、例えば計測対象号機フラグ(後述する)に基づいて、i号機が別の利用者の計測対象号機として設定されているか否かを判断する。
i号機が別の利用者の計測対象号機として設定されていない場合(S56でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、i号機を割当候補号機として設定する(S57)。
これに対し、(1)i号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値以上の場合(S54でNO)と、(2)i号機に登録階Fで降車する乗客が乗車している場合(S55でYES)と、(3)i号機が別の利用者の計測対象号機として設定されている場合(S56でYES)とのいずれかの場合、ステップS57の処理はバイパスされ、i号機は割当候補号機として設定されない。これらの場合に、i号機を割当候補号機として設定しないのは、以下のような理由による。
(1)i号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値以上の場合には、i号機が登録階Fに到着する前に計測対象者がi号機のドア前に到着してから待つこととなり、計測対象者の正確な歩行時間できない可能性が高いからである。
(2)i号機に登録階Fで降車する乗客が乗車している場合には、登録階Fで降車する乗客がかごから乗場に出るときに、光電管センサ80が人の出入りを検知することとなり、計測対象者の歩行時間を適切に計測できないからである。
(3)i号機は既にある利用者の歩行時間を計測しようとしており、本号機に新たな利用者を割当ててしまうと、その利用者によって光電管センサ80が人の出入りを検知する可能性があり、本来の計測対象者の歩行時間を適切に計測できない可能性があるためである。
(1)、(2)に関し、図15を参照して具体的に説明する。図15は、実施形態1における群管理制御装置の制御装置による割当制御において、割当候補号機として設定するか否かを、状況を例示して説明する図である。なお、1階(1F)が登録階Fであるものとする。
図15の状況(A)は、号機Caが登録階Fと同一階(1F)において呼びを持たずに停止中である。この場合、号機Caが登録階Fで戸開が完了するまでの時間は、必ず、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも小さくなる。そのため、割当候補号機として設定する。
図15の状況(B)は、号機Cbが登録階Fとは異なる階(2F)において呼びを持たずに停止中である。この場合、号機Cbが登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも小さくなるときには、割当候補号機として設定可能である。
図15の状況(C)は、号機Ccが登録階Fとは異なる階(2F)から登録階Fに向かって、登録階Fで降車する乗客を乗せて走行中である。この場合、号機Ccが登録階Fへ到着したときに、かご内の車客が降車する際に、計測対象の利用者が号機Ccに乗車するよりも先に、光電管センサ80の検出光が遮光される可能性が高い。そのため、割当候補号機として設定しない。
図15の状況(D)は、号機Cdが登録階Fとは異なる階(5F)において呼びを持たずに停止中である。状況(D)では、号機Cdは、状況(B)の号機Cbよりも登録階Fよりも遠い位置にある。そのため、号機Cbが登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、状況(B)よりも、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも大きくなる可能性が高い。しかし、最終的には、号機Cdが登録階Fで戸開が完了するまでの時間が、歩行距離Dを歩行速度設定値で除算した値よりも小さくなるか否かに基づいて、割当候補号機として設定されるか否かは決定される。
図12のフローチャートに戻り、群管理制御装置10の制御部11は、iとして現在のiに1を加算した値を設定する(S58)。
群管理制御装置10の制御部11は、iの値がエレベータ60の台数より大きいか否かを判断する(S59)。つまり、全ての号機についてステップS54〜S56の判断が完了したか否かを判断する。
iの値がエレベータ60の台数より小さい場合(S59でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS54以後の処理を実行する。
iの値がエレベータ60の台数より大きい場合(S59でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、割当候補号機が1台以上存在するか否かを判断する(S60)。
割当候補号機が1台以上存在しない場合(S60でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、全ての号機を割当候補号機として設定する(S61)。
群管理制御装置10の制御部11は、割当候補号機(全ての号機)の中から割当号機を決定する(S62)。
割当号機の決定は例えば以下のように行われる。群管理制御装置10の制御部11は、まず、各エレベータの運行情報に基づいて、行先階呼びに係る行先階を割り当てるべきエレベータ(割当号機)を選択するための評価値を、エレベータ(号機)毎に算出する。ここで、各エレベータの運行情報は、例えば、各エレベータのかご状態(かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む)、予測される待ち時間(行先階呼びが発生してから割当号機が登録階(出発階)に到着するまでの時間)、予測されるサービス完了時間(行先階呼びが発生してから割当号機が行先階に到着するまでの時間)、かごの予定される停止回数(サービス完了までの間に予定されるエレベータの停止回数)などを示す情報を含む。上記評価値の算出後、群管理制御装置10は、エレベータ60A〜60Fのうちから例えば最も小さい評価値を有するエレベータを選択し、行先階を、選択したエレベータに割り当てる。なお、群管理制御装置10は、この方法以外に、一般的に知られている他の方法を用いて行先階をいずれかのエレベータに割り当ててもよい。
割当号機を決定すると、群管理制御装置10の制御部11は、決定した割当号機を示す割当号機情報を、受信した登録階、登録位置に対応するセキュリティゲート20のゲート表示器70または行先階登録装置30に送信する(S66)。これにより、ゲート表示器70または行先階登録装置30の表示部34において、割当号機名等が表示される。
割当候補号機が1台以上存在する場合(S60でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、割当候補号機(ステップS57で設定された割当候補号機)の中から割当号機を決定する(S63)。
群管理制御装置10の制御部11は、割当号機を計測対象号機として設定する(S64)。具体的に、群管理制御装置10の制御部11は、割当号機について、計測対象号機であるか否かを示す計測対象フラグを計測対象号機であることを示す値に設定する。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間の計測を開始し(S65)、前述のステップS66の処理を実行する。なお、歩行時間の計測は、図16のフローチャートにしたがって、本図12のフローチャートによる処理と並行して行われる。
2−2−3−2.歩行時間の計測処理
群管理制御装置10の制御部11による歩行時間の計測処理について説明する。図16は、実施形態1における群管理制御装置の歩行時間計測動作を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の制御部11は、図12のフローチャートにおいて処理中の割当依頼情報に含まれる登録階をF、登録位置をL、号機番号をC、利用者属性をPと設定する(S71)。
群管理制御装置10の制御部11は、現在時刻を、計測開始時刻T_b[C]と設定する(S72)。
群管理制御装置10の制御部11は、C号機の光電管センサ80が遮光されたことを示す情報をC号機のエレベータ制御装置から受信したか否かを判断する(S73)。
C号機の光電管センサ80が遮光されたことを示す情報を受信していない場合(S73でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS73の判断を再度実行する。
C号機の光電管センサ80が遮光されたことを示す情報を受信した場合(S73でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、C号機を計測対象号機ではないように設定する(S74)。具体的に、群管理制御装置10の制御部11は、C号機の計測対象フラグを計測対象号機でないことを示す値に設定する。
群管理制御装置10の制御部11は、現在時刻から計測開始時刻T_b[C]を減算することで、歩行時間Tを求める(S75)。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行速度Vを計算する(S76)。具体的に、群管理制御装置10の制御部11は、歩行距離DBから登録位置L、C号機の乗場ドア位置についての歩行距離Dを読み出す。そして、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS75で求めた歩行時間Tを、歩行距離DBから読み出した歩行距離Dで除算することで、歩行速度Vを求める。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに、今回求めた歩行速度V、歩行時間Tと、この歩行速度V、歩行時間Tを計測した際の前提条件としての、登録階F、登録位置L、号機番号C、利用者属性Pを、歩行時間DBに登録する(S77)。
2−2−3−3.歩行速度設定値の更新動作
群管理制御装置10の歩行速度設定値の更新動作について説明する。図17は、実施形態1における群管理制御装置10の歩行速度設定値の更新動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートの処理は、利用者属性が“健常者”である場合と、“身障者”である場合とについて並行して実行される。また、これらの処理は、図12の群管理制御装置10の割当号機の決定処理と並行して行われる。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに新規データが追加されたか否かを判断する(S91)。
歩行時間DBに新規データが追加されていない場合(S91でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS91の判断を再度実行する。
歩行時間DBに新規データが追加された場合(S91でYES)。群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに登録されている利用者属性Pのデータ数が個数K以上か否かを判断する(S92)。個数Kの初期値は100である。
利用者属性Pのデータ数が個数K以上でない場合(S92でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS91の判断を再度実行する。
利用者属性Pのデータ数が個数K以上である場合(S92でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBから利用者属性Pの全データを取得する(S93)。
群管理制御装置10の制御部11は、取得した利用者属性Pの全データの歩行速度Vの平均値Vaと標準偏差Vmを計算する(S94)。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行速度設定値(Vo)を下記式に基づいて求め、求めた値を、新たな歩行速度設定値として設定(記憶部12に記憶)する(S95)。
Vo=Va−2×Vm
ここで、Vaは、過去に計測した歩行速度の平均値である。Vmは、過去に計測した歩行時間の標準偏差である。歩行速度設定値を上式によって求めたVoに設定することにより、97%以上の利用者の歩行速度は、歩行速度設定値よりも速くなる。したがって、平均値で歩行速度設定値を設定した場合よりも、群管理制御装置10において、号機が登録階Fで戸開が完了するまでの時間が長い号機が割当てられることとなり、利用者の乗り遅れが生じにくくなる。
群管理制御装置10の制御部11は、個数Kとして、現在の個数Kに加算値Mを加算した値を設定する(S96)。加算値Mの初期値は100である。
2−2−3−4.歩行時間の計測例についての説明
図18は、実施形態1において歩行時間を正しく計測できる状況を例示した図である。すなわち、図18の例では、計測対象の利用者が割当号機のドアの前方に到達するよりも前に、割当号機が登録階に到着し、戸開完了状態となっている。そのため、利用者は、行先階登録を行って、割当号機のドアの前にまで来たときには、待つことなく、割当号機に乗車することができる。よって、計測対象の利用者が行先階登録を行ってから割当号機に乗車する(乗り込む)までの時間、つまり歩行時間を正確に計測できる。
図19は、実施形態1において歩行時間を正しく計測できない状況を例示した図である。すなわち、図19の例では、利用者がエレベータホールの割当号機のドア前に到達した時には、まだ割当号機が登録階に到着していない。そのため、利用者は割当号機の到着を、割当号機のドア前で待つ必要がある。そのため、歩行時間の計測値(a)には、利用者の到着から乗り込みまでの時間が余計に含まれることとなる。
このような状況が生じるのは、デフォルトの歩行速度設定値が小さいためであり、この場合、歩行距離D/デフォルト歩行速度設定値が、利用者の実際の歩行時間よりも長くなる。そのため、「歩行距離D/デフォルト歩行速度設定値」を考慮して割当号機を決定すると、割当号機としては、相対的に遅く登録階に到着する号機が選択される。そのため、利用者がエレベータホールの割当号機のドア前に到達した時には、まだ割当号機が登録階に到着していないという状況が生じる。
しかし、状況(A)において、歩行時間の計測値(a)は、デフォルトの歩行速度設定値による歩行時間としての「歩行距離D/デフォルト歩行速度設定値」よりは小さい値である。この場合、今回新規に計測された歩行時間の計測値及びその他の利用者において新規に計測される歩行時間の計測値等に基づいて更新される歩行速度設定値は、デフォルトの歩行速度設定値よりも小さくなっていく。つまり、歩行速度設定値は、実際の歩行時間に応じた歩行速度設定値に収束していくこととなる。そして、状況(B)のように、「歩行距離D/デフォルト歩行速度設定値」よりも早く利用者がドア前に到着すると、歩行時間の計測値(b)を正確に測定できるようになる。
3.作用等
本実施形態では、号機の割当てにおいて用いる歩行時間を、歩行時間の実測値に基づいて設定する。そのため、登録操作を受け付ける行先階登録装置30やセキュリティゲート20と、号機とが離れているような場合においても、エレベータの運行を適切に制御することができる。
(実施形態2)
実施形態2について説明する。実施形態1では、歩行速度設定値を、2種類の利用者属性“健常者”、“身障者”に分けて設定するが、本実施形態では、歩行速度設定値を、利用者(利用者ID)毎に設定する。なお、IDカード等を有しておらず、あるいはIDカード等を利用せずに行先階の登録操作を行った利用者に関しては、実施形態1の各フローチャートを並行して実行してもよい。以下において、実施形態1との相違点を中心として説明する。
群管理システム及びエレベータシステムを構成するハードウェアの構成は、実施形態1と同一である。なお、群管理制御装置10の記憶部12に格納されている歩行時間DBの構成は異なるが、相違点については後述する。
図20は、実施形態2におけるセキュリティサーバ100の動作を示すフローチャートである。なお、実施形態1の図10のフローチャートと同一の処理を行うステップについては、図10のフローチャートと同一のステップ番号を付している。本実施形態では、ステップS114において、セキュリティサーバ100の制御部101は、取得した行先階と、受信したID情報に含まれる登録階と、登録位置と、利用者属性と、利用者IDとを、割当依頼情報として、群管理制御装置10に送信する(S114)。つまり、本実施形態では、割当依頼情報として、実施形態1と比較して、さらに利用者IDを群管理制御装置10に送信する。
図21は、実施形態2における群管理制御装置10の記憶部12に格納されている歩行時間データベースの構成を示す図である。本実施形態では、歩行時間DBは、実施形態1の歩行時間DBの項目に加え、さらに、歩行時間の計測を実行した利用者の利用者IDを格納している。それ以外の点は同一である。
図22は、実施形態2における群管理制御装置10の号機割当動作を示すフローチャートである。なお、実施形態1の図12のフローチャートと同一の処理を行うステップについては、図12のフローチャートと同一のステップ番号を付している。本実施形態では、ステップS153において、群管理制御装置10の制御部11は、割当依頼情報に含まれる登録階をF、登録位置をL、利用者IDをXと設定する(S153)。つまり、本実施形態では、実施形態1と比較して、さらに利用者IDを設定する。
ステップS153の実行後、群管理制御装置10の制御部11は、利用者IDがXの歩行速度設定値がセット(記憶)されているか否かを判断する(S154)。
利用者IDがXである利用者の歩行速度設定値がセット(記憶)されていない場合(S154でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、Xの歩行速度設定値として、全利用者の歩行速度設定値を設定する(S155)。
利用者IDがXである利用者の歩行速度設定値がセット(記憶)されている場合(S154でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、Xの歩行速度設定値として、セットされているXの歩行速度設定値を設定する(S156)。これにより、以下の制御において、利用者IDがXの歩行速度設定値、または、全利用者の歩行速度設定値に基づく制御が行われる。
図23は、実施形態2における群管理制御装置の歩行時間計測動作を示すフローチャートである。なお、実施形態1の図16のフローチャートと同一の処理を行うステップについては、図16のフローチャートと同一のステップ番号を付している。
ステップS171において、群管理制御装置10の制御部11は、図22のフローチャートにおいて処理中の割当依頼情報に含まれる登録階をF、登録位置をL、号機番号をC、利用者属性をP、利用者IDをIDと設定する(S171)。つまり、本実施形態では、実施形態1と比較して、さらに利用者IDを設定する。
ステップS177において、群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに、今回求めた歩行速度V、歩行時間Tと、この歩行速度V、歩行時間Tを計測した際の前提条件としての、登録階F、登録位置L、号機番号C、利用者属性P、利用者IDを、歩行時間DBに登録する(S177)。
図24は、実施形態2における群管理制御装置10の歩行速度設定値の更新動作を示すフローチャートである。なお、本フローチャートによる更新動作は、利用者(利用者ID)に関する処理以外の点において、実施形態1の図16のフローチャートとほぼ同じである。また、本実施形態では、図24のフローチャートによる利用者ID毎の処理と、前述の図16のフローチャートによる、利用者属性が“健常者”である場合の処理と、“身障者”である場合の処理が、並行して実行される。また、これらの処理は、図22の群管理制御装置10の割当号機の決定処理と並行して行われる。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに新規データが追加されたか否かを判断する(S91)。
歩行時間DBに新規データが追加されていない場合(S91でNO)。群管理制御装置10の制御部11は、ステップS91の判断を再度実行する。
歩行時間DBに新規データが追加された場合(S91でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、追加された新規データの利用者IDをjとして設定する(S191A)。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBに登録されている利用者IDがjであるデータの数が個数Ka以上か否かを判断する(S192)。個数Kaの初期値は10である。個数Kaは、実施形態1の個数Kの100個よりも小さい値としている。
利用者IDがjであるデータの数が個数Ka以上でない場合(S192でNO)、群管理制御装置10の制御部11は、ステップS191の判断を再度実行する。
利用者IDがjであるデータの数が個数Ka以上である場合(S192でYES)、群管理制御装置10の制御部11は、歩行時間DBから利用者IDがjである全データを取得する(S193)。
群管理制御装置10の制御部11は、取得した利用者IDがjである全データの歩行速度Vの平均値Vaと標準偏差Vmを計算する(S194)。
群管理制御装置10の制御部11は、歩行速度設定値(Vo)を下記式に基づいて求め、求めた値を、利用者IDがjである利用者の新たな歩行速度設定値として設定(記憶部12に記憶)する(S195)。
Vo=Va−2×Vm
群管理制御装置10の制御部11は、個数Kaとして、現在の個数Kaに加算値Mを加算した値を設定する(S196)。加算値Mの初期値は10である。加算値Mは、実施形態1の加算値Mの100個よりも小さい値としている。
2.本実施形態の作用
本実施形態によると、利用者毎に適切な歩行速度設定値を設定できる。そのため、利用者の歩行速度に応じて適切な号機を割り当てることができる。また、かごへの乗り遅れが生じにくくなり、無駄呼びとなることが避けられるとともに、早足の利用者が号機の前で長時間待つようなことが抑制される。
(実施形態についてのまとめ及び効果等)
(1)実施形態1、2のエレベータの群管理システムは、
乗車前の利用者の登録操作を受け付けて、登録操作に基づく行先階を複数台の号機のうちのいずれかに割り当てることを依頼する割当依頼情報を送信する行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)と、
行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)から割当依頼情報を受信したときに、行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)から各号機への所定の歩行時間に基づいて、複数台の号機の中から、割当依頼情報が示す行先階を割り当てる割当号機を設定する群管理制御装置10(制御部)と、
割当号機に利用者が乗車したことを検知する光電管センサ80(検知部)と、
を備える。
群管理制御装置10(制御部)は、
行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)から割当依頼情報を受信したときに、歩行時間の計測を開始し、
光電管センサ80(検知部)により利用者が割当号機に乗車したことが検知されたときに、歩行時間の計測を終了し、
計測開始から計測終了までの時間を歩行時間とし、
計測した歩行時間に基づいて、以後の割当号機の設定に用いる所定の歩行時間を設定するための歩行速度設定値を設定する。
これにより、号機の割当てにおいて用いる所定の歩行時間を、歩行時間の実測値に基づいて設定することができる。そのため、登録操作を受け付ける行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)と号機とが離れているような場合においても、エレベータの運行を適切に制御することができる。
(2)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
行先階登録装置30またはセキュリティゲート20(受付部)と複数台の号機のそれぞれとの間の歩行距離と、歩行速度設定値とを記憶する記憶部12(第1記憶部)をさらに備え、
群管理制御装置10(制御部)は、号機毎に、所定の歩行時間を歩行距離と歩行速度設定値とに基づいて求める。
これにより、号機毎に、所定の歩行時間を、歩行距離と歩行速度設定値とに基づいて求めることができる。
(3)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
計測した歩行時間を記憶する記憶部12(第2記憶部)をさらに備え、
群管理制御装置10(制御部)は、記憶されている歩行時間の数が所定個数増加する毎に、記憶されている全ての歩行時間に基づいて歩行速度時間の平均値Va(平均歩行速度)を求め、求めた歩行速度時間の平均値Va(平均歩行速度)に基づいて、歩行速度設定値を更新する。
これにより、記憶されている歩行時間の数が増加することで、歩行速度設定値が実際の状況をより反映したものとなる。
(4)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10(制御部)は、歩行速度設定値として、歩行速度時間の平均値Va(平均歩行速度)よりも遅い速度を設定する。
これにより、歩行速度時間の平均値Va(平均歩行速度)で歩行速度設定値を設定した場合よりも、群管理制御装置において、号機が登録階Fで戸開完了するまでの時間が長い号機が設定されることとなり、利用者の乗り遅れが生じにくくなる。
(5)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
割当依頼情報には、利用者属性情報が含まれており、
記憶部12(第1記憶部)は、歩行速度設定値として、健常者用の歩行速度設定値と、身障者用の歩行速度設定値とを記憶しており、
群管理制御装置10(制御部)は、歩行速度設定値として、利用者属性情報が示す利用者属性に対応する歩行速度設定値を設定する。
これにより、利用者属性に応じた歩行速度設定値に基づいて、利用者属性に応じた所定の歩行時間を設定できる。
(6)実施形態2のエレベータの群管理システムにおいて、
割当依頼情報には、利用者識別情報が含まれており、
記憶部12(第1記憶部)は、利用者識別情報が利用者毎に歩行速度設定値を記憶しており、
群管理制御装置10(制御部)は、歩行速度設定値として、利用者識別情報が示す利用者に対応する歩行速度設定値を設定する。
これにより、利用者に応じた歩行速度設定値に基づいて、利用者に応じた所定の歩行時間を設定できる。
(7)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10(制御部)は、割当号機が所定の歩行時間計測条件を満たすときにのみ、歩行時間の計測を行って、歩行速度設定値を設定する。
これにより、割当号機が所定の歩行時間計測条件を満たすときにのみ、歩行時間の計測が行われるため、精度のよい歩行時間を計測できる。
(8)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10(制御部)は、
割当依頼情報を受信してから登録階で戸開が完了するまでの時間を複数台のエレベータの現在の運行状態に基づいて求め、
所定の歩行時間計測条件は、割当号機において戸開が完了するまでの時間が、所定の歩行時間よりも短いことである。
これにより、利用者が割当号機の前に到着したときには、割当号機において戸開が完了している可能性が高い。そのため、割当号機のドアの前で待つようなことが生じにくく、その結果、割当号機に乗車するまでの歩行時間を精度よく計測できる。
(9)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
所定の歩行時間計測条件は、割当号機において、登録操作を受け付けた登録階を行先階とする行先階呼びが登録されていないことである。
割当号機において、登録操作を受け付けた登録階を行先階とする行先階呼びが登録されている場合には、登録階Fで降車する乗客がかごから乗場に出るときに、光電管センサ80が人の出入りを検知することとなり、計測対象者の歩行時間を適切に計測できない。そのため、歩行時間の計測を行わない。
(10)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10(制御部)は、現在、歩行時間の計測対象として設定されていない号機の中から割当号機を設定する。
これにより、複数の号機のそれぞれについて、歩行時間が計測されやすくなる。
(11)実施形態1、2のエレベータの群管理システムにおいて、
光電管センサ80(検知部)は、各号機のドアの開閉制御用に設けられている光電管センサである。
これにより、エレベータの各号機のかごにおいて一般に設けられている光電管センサを検知部として用いることができる。
(12)実施形態1、2のエレベータシステムは、
複数台のエレベータ60と、
エレベータの群管理システムと、を備える。
これにより、複数台のエレベータ60と、エレベータの群管理システムとを備えるエレベータシステムにおいて上述の作用及び効果が得られる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、割当号機に利用者が乗車したことを検知する検知部を光電管センサ80により構成した。しかし、検知部は、号機のドア付近を撮像するカメラと、カメラで撮像された画像に基づいて画像認識により利用者が乗車したことを検知する画像認識部とで構成してもよい。
あるいは、検知部は、かご荷重を検知可能なロードセル等の重量検知部により構成してもよい。
あるいは、利用者が所持するスマートフォンなどの携帯端末との間でBluetooth(登録商標)規格等に基づく通信が可能な通信装置や、ビーコン等を、かご内に設置し、これを検知部として利用し、乗車したことを検知してもよい。
前記実施形態では、歩行速度設定値(Vo)をVa−2×Vmに設定した。しかし、歩行速度設定値(Vo)は、平均値Vaであってもよい。なお、平均値Vaよりも遅い速度に設定すれば、利用者の乗り遅れを減少させることができる。
前記実施形態では、ロビー階(特定階)には、リーダ25を有するセキュリティゲート20と、リーダ36を有する行先階登録装置30との両方が設けられている。しかし、本発明では、リーダ25を有するセキュリティゲート20と、リーダ36を有する行先階登録装置30とのいずれか一方のみが設けられているだけでもよい。
前記実施形態では、制御部11、21、31、41、101は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部12、22、32、42、102から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現している。つまり、各制御部11、21、31、41、101は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されている。しかし、各制御部11、21、31、41、101は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成してもよい。
前記実施形態では、ネットワークNWはEthernet(登録商標)であり、入出力インタフェース13、23、24、33、43、103、303はLANアダプタ等を利用して構成されている。しかし、ネットワークNWは、例えばIEEE規格に準拠した無線LANであり、入出力インタフェース13、23、24、33、43、103、303は無線LANアダプタ等を利用して構成されてもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
20、20A、20B、20C セキュリティゲート
20a ゲート本体
20i 入口
20e 出口
21 制御部
22 記憶部
23 入出力インタフェース
25 リーダ
26 第1センサ
27 第2センサ
28 ゲートフラッパ
30、30A〜30Z 行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
36 リーダ
40、40A〜40F エレベータ制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 入出力インタフェース
60、60A〜60F エレベータ
70 ゲート表示器
80 光電管センサ
100 セキュリティサーバ
101 制御部
102 記憶部
103 入出力インタフェース

Claims (14)

  1. 乗車前の利用者の登録操作を受け付けて、前記登録操作に基づく行先階を複数台の号機のうちのいずれかに割り当てることを依頼する割当依頼情報を送信する受付部と、
    前記受付部から前記割当依頼情報を受信したときに、前記受付部から各号機への所定の歩行時間に基づいて、前記複数台の号機の中から、前記割当依頼情報が示す行先階を割り当てる割当号機を設定する制御部と、
    前記割当号機に利用者が乗車したことを検知する検知部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記受付部から前記割当依頼情報を受信したときに、前記割当号機が所定の歩行時間計測条件を満たす場合にのみ、歩行時間の計測を開始し、
    前記検知部により利用者が前記割当号機に乗車したことが検知されたときに、歩行時間の計測を終了し、
    計測開始から計測終了までの時間を歩行時間とし、
    計測した前記歩行時間に基づいて、以後の割当号機の設定に用いる前記所定の歩行時間を設定するための歩行速度設定値を設定し、
    前記所定の歩行時間計測条件は、前記割当号機において、前記登録操作を受け付けた登録階を行先階とする行先階呼びが登録されていないことである、
    エレベータの群管理システム。
  2. 前記制御部は、割当依頼情報を受信してから登録階で戸開が完了するまでの時間を複数台のエレベータの現在の運行状態に基づいて求め、
    前記所定の歩行時間計測条件は、前記割当号機において、前記登録操作を受け付けた登録階を行先階とする行先階呼びが登録されておらず、かつ前記割当号機において戸開が完了するまでの時間が、前記所定の歩行時間よりも短いことである、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  3. 前記制御部は、現在、歩行時間の計測対象として設定されていない号機の中から割当号機を設定する、
    請求項1または請求項2に記載のエレベータの群管理システム。
  4. 乗車前の利用者の登録操作を受け付けて、前記登録操作に基づく行先階を複数台の号機のうちのいずれかに割り当てることを依頼する割当依頼情報を送信する受付部と、
    前記受付部から前記割当依頼情報を受信したときに、前記受付部から各号機への所定の歩行時間に基づいて、前記複数台の号機の中から、前記割当依頼情報が示す行先階を割り当てる割当号機を設定する制御部と、
    前記割当号機に利用者が乗車したことを検知する検知部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記受付部から前記割当依頼情報を受信したときに、歩行時間の計測を開始し、
    前記検知部により利用者が前記割当号機に乗車したことが検知されたときに、歩行時間の計測を終了し、
    計測開始から計測終了までの時間を歩行時間とし、
    計測した前記歩行時間に基づいて、以後の割当号機の設定に用いる前記所定の歩行時間を設定するための歩行速度設定値を設定し、
    前記制御部は、現在、歩行時間の計測対象として設定されていない号機の中から割当号機を設定する、
    エレベータの群管理システム。
  5. 前記制御部は、前記割当号機が所定の歩行時間計測条件を満たすときにのみ、歩行時間の計測を行って、前記歩行速度設定値を設定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  6. 前記制御部は、割当依頼情報を受信してから登録階で戸開が完了するまでの時間を複数台のエレベータの現在の運行状態に基づいて求め、
    前記所定の歩行時間計測条件は、前記割当号機において戸開が完了するまでの時間が、前記所定の歩行時間よりも短いことである、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  7. 前記所定の歩行時間計測条件は、前記割当号機において、前記登録操作を受け付けた登録階を行先階とする行先階呼びが登録されていないことである、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  8. 前記受付部と前記複数台の号機のそれぞれとの間の歩行距離と、前記歩行速度設定値とを記憶する第1記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、号機毎に、前記所定の歩行時間を、前記歩行距離と前記歩行速度設定値とに基づいて求める、
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システム。
  9. 計測した歩行時間を記憶する第2記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、記憶されている歩行時間の数が所定個数増加する毎に、記憶されている全ての歩行時間に基づいて平均歩行速度を求め、求めた平均歩行速度に基づいて、前記歩行速度設定値を更新する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  10. 前記制御部は、前記歩行速度設定値として、前記平均歩行速度よりも遅い速度を設定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  11. 前記割当依頼情報には、利用者属性情報が含まれており、
    前記第1記憶部は、前記歩行速度設定値として、健常者用の歩行速度設定値と、身障者用の歩行速度設定値とを記憶しており、
    前記制御部は、前記歩行速度設定値として、前記利用者属性情報が示す利用者属性に対応する歩行速度設定値を設定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  12. 前記割当依頼情報には、利用者識別情報が含まれており、
    前記第1記憶部は、利用者識別情報が利用者毎に前記歩行速度設定値を記憶しており、
    前記制御部は、前記歩行速度設定値として、前記利用者識別情報が示す利用者に対応する歩行速度設定値を設定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  13. 前記検知部は、各号機のドアの開閉制御用に設けられている光電管センサである、
    請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システム。
  14. 複数台のエレベータと、
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システムと、を備える、
    エレベータシステム。
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