JP7001131B1 - エレベータの群管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数人でエレベータを利用する際の利便性を向上させる。【解決手段】群管理制御装置10は、カードリーダ25、36でカードIDが読み取られる都度、エレベータの利用態様を示す利用態様情報及びカードIDを含む利用履歴データを利用履歴データベースに記録し、群管理制御装置10は、利用履歴データベースに登録されている所定日数分の利用履歴データの利用態様情報を利用履歴データ間で互いに比較することにより、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データを抽出し、近似する利用履歴データにそれぞれ含まれるカードIDの組み合わせに関して1週間の間における利用態様の近似回数をカウントし、カウントした近似回数が所定回数以上である組み合わせに係るカードIDをグループ化してグループデータベースに登録する。【選択図】図21

Description

本発明は、エレベータの群管理システムに関する。
特許文献1は、複数台のエレベータと乗場行先階登録装置を備えたエレベータの群管理システムを開示している。この群管理システムでは、複数人の利用者で構成されるグループのうちの1人の利用者が乗場行先階登録装置で利用者数及び行先階を入力することにより、グループを構成する全ての利用者に同一の号機を割り当てることが可能に構成されている。
特許5087281号公報
複数人でエレベータを利用したい場合に、利用の都度、乗場行先階登録装置で利用者数及び行先階を入力することは、利用者にとって手間である。
本発明は、複数人でエレベータを利用する際の利便性を向上させることを目的とする。
本発明のエレベータの群管理システムは、
利用者が所持する情報記録媒体からエレベータ乗場またはその近傍に配置された情報読取装置で読み取られた利用者毎に一意の識別情報に基づいて生成された呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御装置を備えたエレベータの群管理システムであって、
制御装置は、情報読取装置で読み取られた第1の識別情報に基づく第1の呼びが発生してから第1所定時間以内に第2の識別情報に基づく第2の呼びが発生した場合、グループデータベースで第2の識別情報が第1の識別情報とグループ化して登録されているときは、第2の識別情報に基づく第2の呼びを、第1の識別情報に基づく第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てるように構成され、
制御装置は、情報読取装置で識別情報が読み取られる都度、エレベータの利用態様を示す利用態様情報及び識別情報を含む利用履歴データを利用履歴データベースに記録し、
制御装置は、利用履歴データベースに登録されている所定日数分の利用履歴データの利用態様情報を利用履歴データ間で互いに比較することにより、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データを抽出し、近似する利用履歴データにそれぞれ含まれる識別情報の組み合わせに関して所定日数の間における利用態様の近似回数をカウントし、カウントした近似回数が所定回数以上である場合、組み合わせに係る識別情報をグループ化してグループデータベースに登録する。
本発明によれば、エレベータの利用態様が互いに近似する複数人の利用者を自動でグループ化してグループ割当を行うことができる。そのため、複数人でエレベータを利用する際の利便性を向上させることができる。
実施の形態1におけるエレベータシステムが適用されるビルの特定階における機器配置を示した概略平面図である。 エレベータシステムの構成を示したブロック図である。 行先階登録装置の電気的構成を示したブロック図である。 行先階登録装置の外観を模式的に示した図である。 行先階登録装置の表示部における表示例を示した図である。 行先階登録装置の表示部における表示例を示した図である。 エレベータ制御装置の電気的構成を示したブロック図である。 セキュリティゲートの外観を示した図である。 セキュリティゲートのゲート表示器における表示例を示した図である。 セキュリティサーバの電気的構成を示したブロック図である。 セキュリティサーバの記憶部に格納されているカードリーダデータベースの構成を示した図である。 セキュリティサーバの記憶部に格納されているカードデータベースの構成を示した図である。 セキュリティサーバによる呼び情報生成処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置による割当処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置による出発階、行先階の設定処理を説明したフローチャートである。 行先階登録装置による呼び登録処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置による通常割当処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置による1人目利用者割当処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置による後続利用者割当処理を説明したフローチャートである。 群管理制御装置の記憶部に格納されている利用履歴データベースの構成を示した図である。 群管理制御装置の記憶部に格納されているグループデータベースの構成を示した図である。 群管理制御装置による利用履歴データベースのデータに基づくグループデータベースの更新処理を説明したフローチャートである。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
1.構成
1-1.エレベータシステムの概要
実施の形態1におけるエレベータシステムの概要について説明する。図1は、実施の形態1におけるエレベータシステムが適用されるビル(建物)の特定階における機器配置を示した概略平面図である。特定階とは、例えば当該ビルの外部につながるロビー階であり、ビルの利用者は特定階を経由して他の階に移動することとなる。
本実施の形態に係るエレベータシステムは、複数台のエレベータ60A~60Fと、エレベータ60A~60Fの運行を統合的に制御する群管理システムとを含む。本実施の形態では、エレベータシステムが6台のエレベータ60A~60Fを有する例を示している。以下において、エレベータ60A~60Fを適宜1号機~6号機という。各エレベータ60A~60Fの乗車用開口がエレベータ乗場側に設けられており、利用者はエレベータ乗場からエレベータ60A~60Fに乗車する。なお、以下では、エレベータ60A~60Fを区別せずに「エレベータ60」という場合がある。
本実施の形態では、ビルのロビー階等の特定階に、複数台のセキュリティゲート20が配置されている。利用者は、エントランス側からいずれかのセキュリティゲート20を通過して特定領域に進入する。特定領域とは、ビルにおいて、特定階のエントランス側からセキュリティゲート20を通過しないと入れない領域である。特定領域には、エレベータ乗場や、各エレベータ60のかご内のスペースや、エレベータ60を利用して移動可能な各階床のスペースを含む。
各階床のエレベータ乗場の近傍には、行先階登録装置30が配置されている。
本実施の形態におけるエレベータシステムでは、利用者がエレベータ60のかごに乗車する前にセキュリティゲート20や行先階登録装置30で行先階を予め登録する行先階登録方式を採用している。群管理システムは、このように予め登録された行先階に関する呼び(行先階呼び)を、複数台のエレベータ60のうちのいずれかの号機に割り当てて、割り当てた号機を示す情報を利用者に報知し、割り当てた号機に利用者を乗車させるように構成されている。
また、本実施の形態におけるエレベータシステムでは、利用者は、行先階の登録をビル入館用のIDカード(ビル入館用のセキュリティ認証カード)を利用して行うことが可能に構成されている。IDカードは、例えばICタグを内蔵したICカードにより構成されている。IDカードは情報記録媒体の一例である。各利用者には、それぞれ専用のIDカードが常時貸与される。
なお、特定階の行先階登録装置30は、特定領域に進入した利用者が、群管理システムにより指定されたエレベータ60に乗り遅れたときや、デフォルト行先階以外の階床に移動するときに、エレベータ60を利用することを可能とするために設けられている。
1-2.エレベータシステムの構成
1-2-1.概要
図2は、エレベータシステムの構成を示したブロック図である。エレベータシステムは、複数台のエレベータ60A~60Fと、これらのエレベータを統合的に制御する群管理システムと、を含む。エレベータの群管理システムは、群管理制御装置10と、複数台の行先階登録装置30と、複数台のエレベータ制御装置40A~40Fと、複数台のゲート表示器70とを有する。群管理システムは、セキュリティシステムに、信号伝送可能に接続される。セキュリティシステムは、セキュリティサーバ100、セキュリティゲート20、カードリーダ25及びカードリーダ36を有する。ゲート表示器70は、セキュリティゲート20に配置されている。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ100及び行先階登録装置30との間で通信を行いながら、各号機に対する新規の呼びの割当制御を行う。各装置間は、情報伝送可能なネットワークNWを介して接続されている。ネットワークNWは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され、各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。ネットワークNW上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェースにより、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、エレベータシステムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワークや、専用の信号網を介して接続されてもよい。
各エレベータ60(60A~60F)は、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。
1-2-2.群管理制御装置
群管理制御装置10は、複数台のエレベータ60A~60Fの運行を統合的に制御する。
群管理制御装置10は、コンピュータを利用して構成され、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13と、を備える。
記憶部12は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の群管理制御装置10の各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部102は、データとして、利用履歴データベース(以下「利用履歴DB」という)及びグループデータベース(以下「グループDB」という)を格納している。利用履歴DB及びグループDBの構成については後述する。
制御部11は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部11は、記憶部12から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10が、セキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、及びエレベータ制御装置40(40A~40F)との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換してセキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40に出力する。また、入出力インタフェース13は、セキュリティサーバ100、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1-2-3.行先階登録装置
図3は、行先階登録装置30の電気的構成を示したブロック図である。行先階登録装置30は、利用者が行先階の登録を行うための装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35とを備える。
記憶部32は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態の行先階登録装置30の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部31は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部31は、記憶部32から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30が群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく画像等の表示を行う。
操作部35は、行先階登録装置30に対するユーザ操作を受け付けるインタフェースである。操作部35は、操作内容に応じた信号を制御部31に出力する。
表示部34及び操作部35は、例えば液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルを利用したタッチパネル式表示装置により一体的に構成される。なお、表示部34と操作部35とは、表示部34に表示されているボタン等のオブジェクトと同等の指定を行うことが可能であれば、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。
図4は、行先階登録装置30の外観を模式的に示した図である。図5A、図5Bは、行先階登録装置30の表示部34における表示例を示した図である。
行先階登録装置30の側方には、カードリーダ36が配置されており、行先階の登録の際、利用者に、IDカードをカードリーダ37にかざして認証を行わせるように構成されている。
カードリーダ36は、利用者により所定距離よりも近い位置にかざされたIDカード(ICカード)のICタグに記録されたカードID(カード識別情報)を例えば電磁的に非接触で読み取る。カードリーダ36は、情報読取装置の一例である。カードIDは、情報読取装置で読み取られ、利用者毎に一意の(ユニークな)識別情報の一例である。カードリーダ36は、読み取ったカードIDと、当該カードリーダ36のカードリーダID(カードリーダ識別情報)とを含むIDデータ信号をセキュリティサーバ100に送信する。
図4では、行先階登録装置30の表示部34に、デフォルト画面としての案内画面が表示されている例を示している。この案内画面では、例えば、「カードリーダにIDカードをかざしてください」というメッセージが表示される。図4の案内画面が表示部34に表示されているときに、利用者によりIDカードがカードリーダ36にかざされると、例えば図5Aに示すような登録操作画面が表示される。図5Aの登録操作画面では、表示部34に「行先階を選択してください」というメッセージとともに、1~9階の各行先階の行先階ボタンが表示されている。図5Aの登録操作画面で、いずれかの行先階ボタンが利用者により押されると(タッチされると)、エレベータの割り当てが行われ、例えば図5Bに示すような割当号機報知画面が表示される。図5Bの割当号機報知画面では、表示部34に「1号機にご乗車ください」というメッセージが表示されている。
1-2-4.エレベータ制御装置
図6は、エレベータ制御装置40A~40Fの電気的構成を示すブロック図である。エレベータ制御装置40A~40Fは、エレベータ60A~60Fに対応させて設けられ、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ60A~60Fの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、エレベータ60A~60Fのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A~40Fはそれぞれ、対応するエレベータ60A~60Fのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報等を群管理制御装置10に出力する。なお、以下では、エレベータ制御装置40A~40Fを区別せずに「エレベータ制御装置40」という場合がある。
エレベータ制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を備える。
記憶部42は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施形態のエレベータ制御装置40の各種機能を実現するためのプログラムを含む。
制御部41は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部41は、記憶部42から読み出した上記プログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、エレベータ制御装置40における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、エレベータ制御装置40と群管理制御装置10との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1-2-5.セキュリティゲート
セキュリティゲート20は、ビル内部の特定領域への正規の利用者の進入を許可する一方、非正規の利用者の進入については規制する装置である。正規の利用者とは、カードIDがカードデータベース(以下「カードDB」という)に登録されている利用者であり、非正規の利用者とは、カードIDがカードDBに登録されていない利用者である。正規の利用者は、ビル管理者により発行された、カードIDを格納する正規なIDカードを有している。
図7は、セキュリティゲート20の外観を示した図である。なお、図7は、図1の3台のセキュリティゲート20のうち最も左のセキュリティゲート20を示している。セキュリティゲート20は、筐体であるゲート本体20aと、カードリーダ25と、第1センサ26と、第2センサ27と、ゲートフラッパ28と、ゲート表示器70とを備える。
ゲートフラッパ28は、開閉自在の扉である。
ゲート本体20aには、セキュリティサーバ100から出力される信号などに基づいて、ゲートフラッパ28の開閉を制御する制御部、制御に必要なプログラムなどを格納する記憶部、セキュリティサーバ100との間で信号の授受を行う入出力インタフェースなどが収容されている。
カードリーダ25は、ゲート本体20aの上面の入口20i側に配置されている。カードリーダ25は、利用者により所定距離よりも近い位置にかざされたIDカード(ICカード)のICタグに記録されたカードID(カード識別情報)を例えば電磁的に非接触で読み取る。カードIDは、前述した通り、情報読取装置で読み取られ、利用者毎に一意の(ユニークな)識別情報の一例である。カードリーダ25は、読み取ったカードIDと、当該カードリーダ36のカードリーダID(カードリーダ識別情報)とを含むIDデータ信号をセキュリティサーバ100に送信する。
第1センサ26は、例えば光電センサにより構成され、セキュリティゲート20の通路PAの入口20i側を通過する利用者を検知する。第1センサ26は、利用者を検知すると、制御部を介して検知信号をセキュリティサーバ100に出力する。
第2センサ27は、例えば光電センサにより構成され、セキュリティゲート20の通路PAの出口20e側を通過する利用者を検知する。第2センサ27は、利用者を検知すると、制御部を介して検知信号をセキュリティサーバ100に出力する。
ゲート表示器70は、群管理制御装置10が割り当てたエレベータ(割当号機)の名称などを表示する割当号機報知画面を表示する。ゲート表示器70は、群管理制御装置10から出力される割当結果信号を受信したときに、割当号機報知画面を表示する。
図8は、セキュリティゲート20のゲート表示器70における表示例を示した図である。セキュリティゲート20を通過する利用者によりIDカードがカードリーダ25にかざされると、群管理制御装置10によりエレベータの割り当てが行われ、例えば図8に示すような割当号機報知画面がゲート表示器70に表示される。図8の割当号機報知画面では、「1号機にご乗車ください」というメッセージが表示されている。
1-2-6.セキュリティサーバ
セキュリティサーバ100は、セキュリティゲート20のカードリーダ25または行先階登録装置30のカードリーダ36から送信されてきたIDデータ信号に含まれるカードIDに基づいてセキュリティ認証を行うとともに、セキュリティゲート20の開閉を制御する。また、セキュリティサーバ100は、IDデータ信号を受信したときに、利用者の行先階などの情報を含む呼び情報信号を生成して群管理制御装置10に出力する。
図9は、セキュリティサーバ100の電気的構成を示すブロック図である。セキュリティサーバ100は、コンピュータを利用して構成され、制御部101と、記憶部102と、入出力インタフェース103と、を備える。
記憶部102は、例えばRAM、ROM、HDD、SSD等を利用して構成され、プログラム、及び種々のデータを格納している。プログラムは、本実施の形態のセキュリティサーバ100の後述する各種機能を実現するためのプログラムを含む。記憶部102は、データとして、カードDBを格納している。カードDBの構成については後述する。
また、記憶部102は、データとして、カードリーダデータベース(以下「カードリーダDB」という)を格納している。カードリーダDBの構成については後述する。
制御部101は、例えばCPU、MPU等を利用して構成される。制御部101は、記憶部102から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、セキュリティサーバ100における後述する各種の機能を実現する。
入出力インタフェース103は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース103は、セキュリティサーバ100が、カードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20との間で各種信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース103は、制御部101から出力された信号を所定の形式の信号に変換してカードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20に出力する。また、入出力インタフェース103は、カードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部101に出力する。
図10は、セキュリティサーバ100の記憶部102に格納されているカードリーダDBの構成を示す図である。カードリーダDBは、カードリーダIDに紐付けて、各カードリーダ(25,36)の設置階と、各カードリーダ(25,36)の設置ロケーションの情報とを格納している。
「設置階」は、カードリーダIDに対応するカードリーダ(25,36)が設置されている階を示す情報である。設置階は、カードリーダ(25,36)にIDカードをかざした利用者の出発階として利用される。
「設置ロケーション」は、カードリーダIDに対応するカードリーダ(25,36)が設置階内で設置されている位置を示す情報である。設置ロケーションは、設置階毎に、例えば「1」,「2」,「3」…などの通し番号により示される。
図10に示す例では、カードリーダID“0001”に紐付けて、設置階、及び設置ロケーションとして、“1”、及び“1”が登録されている。カードリーダID“0002”に紐付けて、設置階、及び設置ロケーションとして、“1”、及び“2”が登録されている。残りのカードリーダIDについても同様に、カードリーダIDに紐付けて、設置階及び設置ロケーションの情報が登録されている。
図11は、セキュリティサーバ100の記憶部102に格納されているカードDBの構成を示す図である。カードDBは、カードIDに紐付けて、デフォルト行先階、及びテナント番号を記録している。これらの情報のカードDBへの登録は例えばビル管理者により行われる。
「カードID」は、前述したように、IDカードを一意に識別するために設定された識別情報である。
「デフォルト行先階」は、利用者のデフォルト行先階を示す情報である。IDカードのカードIDに対応する行先階としては、例えば、IDカードを所持する利用者が入居している階床が設定される。
「テナント番号」は、IDカードを所持する利用者が所属するテナントを示す識別情報である。
図11に示す例では、カードID“0001”に紐付けて、デフォルト行先階、及びテナント番号として、“10”、“07”が登録されている。カードID“0002”に紐付けて、デフォルト行先階、及びテナント番号として、“10”、“07”が登録されている。残りのカードIDについても同様に、カードIDに紐付けて、デフォルト行先階、及びテナント番号の情報が登録されている。
2.動作
2-1-1.セキュリティゲートのゲートフラッパの開閉制御
セキュリティゲート20のゲートフラッパ28の開閉制御の一例について時系列的に説明する。ゲートフラッパ28は閉状態をデフォルトとする。利用者が、IDカードをカードリーダ25にかざしながらセキュリティゲート20に進入すると、カードリーダ25でIDカードからカードIDが読み取られ(取得され)、カードリーダ25からセキュリティサーバ100に、読み取られたカードIDと、当該カードリーダ25のカードリーダIDとを含むIDデータ信号が送信される。受信したIDデータ信号に含まれるカードIDが、カードDBに登録されているカードIDのいずれとも一致しない場合、セキュリティサーバ100は、エラー信号を、カードリーダIDが示すカードリーダ25が配置されたセキュリティゲート20に送信する。この場合、セキュリティゲート20の制御部は、ゲートフラッパ28を閉状態で維持する。これにより、非正規のIDカードを提示した利用者がセキュリティゲート20を通過するのを阻止することができる。
これに対し、受信したIDデータ信号に含まれるカードIDが、カードDBに登録されているカードIDのいずれかと一致した場合、セキュリティサーバ100は、開放信号を送信する。この場合、セキュリティゲート20の制御部は、ゲートフラッパ28を開状態に制御する。これにより、正規のIDカードをかざした利用者は、セキュリティゲート20を通過することができる。
なお、セキュリティゲート20の制御部は、セキュリティサーバ100から開放信号を受信していないにもかかわらず、第1センサ26から検知信号を受信した場合、ゲートフラッパ28を閉状態で維持する。これにより、IDカードを提示していない利用者がセキュリティゲート20を通過するのを阻止することができる。
このように、正規のIDカードをかざした利用者は特定領域に進入することができるが、そうでない利用者は特定領域に進入することができない。よって、ビル内のセキュリティが確保される。
2-1-2.号機割当制御等
2-1-2-1.セキュリティゲートのカードリーダにIDカードがかざされたとき
利用者が、カードリーダ25にカードをかざしながらセキュリティゲート20に進入すると、カードリーダ25で、かざされたIDカードからカードIDが読み取られ、カードリーダ25からセキュリティサーバ100に、読み取られたカードIDと、当該カードリーダ25のカードリーダIDとを含むIDデータ信号が送信される。セキュリティサーバ100は、IDデータ信号に含まれるこれらの情報に基づいて、以下の(1)、(2)のいずれかの制御を行う。
(1)カードリーダ25から受信したIDデータ信号に含まれるカードIDが、カードDBに登録されているカードIDのいずれかと一致する場合、セキュリティサーバ100は、カードDBでIDカードのカードIDに紐付けて登録されているデフォルト行先階の情報を読み出す。また、セキュリティサーバ100は、カードリーダ25から受信したカードリーダIDに紐付けてカードリーダDBに格納されている設置階及び設置ロケーションの情報を読み出す。そして、セキュリティサーバ100は、出発階(設置階)、設置ロケーション、及び行先階(デフォルト行先階の情報を含む呼び情報を生成し、当該呼び情報を含む呼び情報信号を群管理制御装置10に送信する。
(2)カードリーダ25から受信したIDデータ信号に含まれるカードIDが、カードDBに登録されているカードIDのいずれとも一致しない場合、正規でないIDカードが利用されたことが考えられる。このような場合、セキュリティサーバ100は、呼び情報の生成を行わない。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ100から呼び情報信号を受信すると、受信した呼び情報信号に基づいて割当号機を決定し、決定した割当号機を示す割当結果信号を、呼び情報信号が示す設置階及び設置ロケーションに配置されているゲート表示器70または行先階登録装置30に送信する。
割当号機の決定において、群管理制御装置10は、出発階及び行先階だけでなく、各利用者のエレベータの利用履歴も考慮する。
ゲート表示器70は、群管理制御装置10から割当結果信号を受信すると、割当号機報知画面を表示する。
2-1-2-2.行先階登録装置のカードリーダにIDカードがかざされたとき
行先階登録装置30のカードリーダ36にカードがかざされたとき、セキュリティサーバ100及び群管理制御装置10は、セキュリティゲート20のカードリーダ25にIDカードがかざされたときと同様の処理を行う。
行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当結果信号を受信すると、表示部34に、割当号機を表示した割当号機報知画面を表示する。
2-1-3.エレベータシステムの具体的動作
エレベータシステムの具体的動作についてフローチャートを参照して説明する。
図12は、セキュリティサーバ100による呼び情報生成処理を説明したフローチャートである。
セキュリティサーバ100は、カードリーダ25またはカードリーダ36からIDデータ信号を受信したか否かを判断する(S1)。IDデータ信号には少なくとも、カードIDおよびカードリーダIDが含まれる。
カードリーダ25及びカードリーダ36のいずれからもIDデータ信号を受信していない場合(S1でNO)、セキュリティサーバ100は、ステップS1を再度実行する。
カードリーダ25またはカードリーダ36からIDデータ信号を受信した場合(S1でYES)、セキュリティサーバ100は、IDデータ信号に含まれているカードリーダIDに基づいて、IDデータ信号の送信元のカードリーダ25またはカードリーダ36の設置階および設置ロケーションを特定する(S2)。具体的には、セキュリティサーバ100は、カードリーダDBから、IDデータ信号が示すカードリーダIDに紐付けられている設置階および設置ロケーションの情報を読み出す。
セキュリティサーバ100は、IDデータ信号に含まれているカードIDに基づいて、利用者のデフォルト行先階を特定する(S3)。具体的には、セキュリティサーバ100の制御部101は、カードDBから、IDデータ信号が示すカードIDに紐付けられているデフォルト行先階を読み出す。
セキュリティサーバ100は、設置階、設置ロケーション、デフォルト行先階、及びカードIDの情報を含む呼び情報を生成し、当該呼び情報を含む呼び情報信号を群管理制御装置10に送信する(S4)。ステップS4を実行すると、セキュリティサーバ100は、ステップS1を再度実行する。
図13は、群管理制御装置10による割当処理を説明したフローチャートである。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ100から呼び情報信号を受信したか否かを判断する(S10)。呼び情報信号には、前述したように、設置階、設置ロケーション、デフォルト行先階、及びカードIDの情報が含まれる。
呼び情報信号を受信していない場合(S10でNO)、群管理制御装置10は、ステップS10を再度実行する。
呼び情報信号を受信した場合(S10でYES)、群管理制御装置10は、呼び情報信号等に基づいて、当該呼びの出発階及び行先階を設定する(S11)。図14を参照してステップS11の処理を具体的に説明する。
図14は、群管理制御装置10による出発階、行先階の設定処理を説明したフローチャートである。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ100から受信した呼び情報に含まれる設置階及び設置ロケーションの情報に基づいて、利用者によって利用されたカードリーダがセキュリティゲート20のカードリーダ25であるか否かを判断する(S201)。この判断は例えば以下のように行うことができる。すなわち、群管理制御装置10の記憶部12に、各カードリーダの設置階及び設置ロケーションの情報に紐付けてセキュリティゲート20のカードリーダ25であるか否かを示す情報を記録した区別情報テーブルを格納しておく。群管理制御装置10は、呼び情報信号が示す設置階及び設置ロケーションに基づいて当該区別情報テーブルを参照することで、利用者によって利用されたカードリーダがセキュリティゲート20のカードリーダ25であるか否かを判断する。
利用されたカードリーダがセキュリティゲート20のカードリーダ25である場合(S201でYES)、群管理制御装置10は、呼び情報に含まれる設置階を出発階として設定するとともに、呼び情報に含まれるデフォルト行先階を行先階として設定する(S202)。
利用されたカードリーダがセキュリティゲート20のカードリーダ25でない場合(S201でNO)、群管理制御装置10は、呼び情報が示す設置階及び設置ロケーションに配置されている行先階登録装置30に、受付許可信号を送信する(S203)。受付許可信号は、利用者による行先階の登録操作を行先階登録装置30が受け付けることを許可する命令を含む信号である。受付許可信号の送信は例えば以下のように行うことができる。すなわち、群管理制御装置10の記憶部12に、各カードリーダの設置階及び設置ロケーションの情報に紐付けて送信先情報を記録した送信先情報テーブルを格納しておく。群管理制御装置10は、呼び情報信号が示す設置階及び設置ロケーションに基づいて当該送信先情報テーブルを参照することで、呼び情報信号が示す設置階及び設置ロケーションに配置されているゲート表示器70または行先階登録装置30の送信先情報を取得し、受付許可信号を送信することができる。なお、群管理制御装置10は、割当結果信号についても同様の方法で、呼び情報が示す設置階及び設置ロケーションに配置されている行先階登録装置30に送信することができる。
群管理制御装置10は、行先階登録装置30から割当依頼信号を受信したか否かを判断する(S204)。割当依頼信号には、後述するように、出発階(設置階)、設置ロケーション、行先階、及びカードIDの情報が含まれている。
割当依頼信号を受信していない場合(S204でNO)、群管理制御装置10は、ステップS204を再度実行する。
割当依頼信号を受信した場合(S204でYES)、群管理制御装置10は、呼び情報に含まれる設置階を出発階として設定するとともに、割当依頼信号が示す行先階を行先階として設定する(S205)。
ステップS202またはS205を実行すると、群管理制御装置10は、利用履歴DBに利用履歴データを記録する(図13のS12)。利用履歴データは、呼び発生時刻、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号の情報を含む(S12)。ここでの設置ロケーションとしては、利用者が利用したカードリーダの設置ロケーションが記録される。
群管理制御装置10は、図13のステップS13の処理を実行する。すなわち、群管理制御装置10は、受信した呼び情報信号に含まれるカードIDを変数ridに設定する(S13)。
群管理制御装置10は、グループ号機番号grp_car(rid)が0よりも大きいか否かを判断する(S14)。グループ号機番号grp_car(rid)は、今回受信した呼び情報信号に含まれるカードID(rid)を含むグループテーブルに登録されているいずれかのカードIDに対応する利用者により生成された呼びに対して現在割り当てられているエレベータの号機番号である。なお、1つのグループテーブルに登録されている複数のカードIDに対応する各利用者を、以下適宜、「グループ構成者」という。ここで、グループ構成者の呼びがいずれのエレベータにも割り当てられていないときには、グループ号機番号grp_car(rid)に0(ゼロ)が設定され、グループ構成者の呼びがいずれかのエレベータに既に割り当てられているときには、割り当てられているエレベータの号機番号がグループ号機番号grp_car(rid)に設定される。グループテーブルは、複数人からなる仲のよい友人や同僚などのグループに属する各利用者のIDカードのカードIDなどをグループ化して登録したテーブルである。本実施の形態において、グループテーブルは、エレベータ利用者の利用履歴に基づいてエレベータの利用態様を分析することにより自動で生成される。なお、グループテーブルの構成やその生成手順については後述する。
グループ号機番号grp_car(rid)が0よりも大きくない場合(S14でNO)、つまりグループ号機番号grp_car(rid)が0である場合、群管理制御装置10は、グループDBに、時間帯が一致し、かつ受信カードID(rid)を含むグループテーブルが登録されているか否かを判断する(S17)。
時間帯が一致し、かつ受信カードID(rid)を含むグループテーブルが登録されていない場合(S17でNO)、群管理制御装置10は、通常割当処理を実行する(S18)。通常割当処理の詳細については後述する。
時間帯が一致し、かつ受信カードID(rid)を含むグループテーブルが登録されている場合(S17でYES)、つまり今回受信した呼び情報信号に係る利用者があるグループのグループ構成者である場合、群管理制御装置10は、IDリストを初期化する(S19)。
群管理制御装置10は、受信カードID(rid)を含むグループテーブルに登録されているカードIDの全てをIDリストに登録する(S20)。
群管理制御装置10は、当該グループテーブルに登録されているカードIDのうち今回受信したカードID(rid)に係るグループ構成者による呼びについて、1人目利用者割当処理を実行する(S21)。1人目利用者割当処理の詳細については後述する。
ステップS14において、グループ号機番号grp_car(rid)が0よりも大きい場合(S14でYES)、つまりグループ構成者の呼びが既にいずれかのエレベータに割り当てられている場合、群管理制御装置10は、当該呼びの受信時刻prev_time(rid)からの経過時間が第1所定時間Tint以下であるか否かを判断する(S15)。なお、当該呼びの受信時刻prev_time(rid)を、以下適宜「前回受信時刻prev_time(rid)」という。前回受信時刻prev_time(rid)は、グループ構成者の呼びが割り当てられた時刻(呼び情報信号の受信時刻及び呼びの発生時刻と実質的に等しい)が設定される。グループ構成者の呼びがいずれのエレベータにも割り当てられていないとき、前回受信時刻prev_time(rid)には0(ゼロ)が設定される。第1所定時間Tintは、今回の利用者による新規呼びの発生時刻と直近(直前)のグループ構成者による既存呼びの発生時刻との時間間隔の上限値であり、複数人の利用者がカードリーダ25またはカードリーダ36にIDカードを順次読み取らせる場合の想定時間間隔よりも長い時間に設定されている。第1所定時間Tintは、例えば10秒である。既存呼びとは、割当済かつサービス未完了(行先階に未到着)の呼びである。なお、前回受信時刻prev_time(rid)は、後述するステップS22で後続利用者割当処理が実行されると、当該後続利用者割当処理が実行された時刻の値に更新される。
前回受信時刻prev_time(rid)からの経過時間が第1所定時間Tint以下でない場合(S15でNO)、群管理制御装置10は、上述したステップS17を実行する。
前回受信時刻prev_time(rid)からの経過時間が第1所定時間Tint以下である場合(S15でYES)、群管理制御装置10は、グループ号機番号grp_car(rid)のエレベータ(grp_car(rid)号機)がf階からの出発時に少なくとも1人分の空き乗車スペースを有するか否かを判断する(S16)。なお、この判断は、今回の呼びをまだ割り当てていない状態での空き乗車スペース、つまり既存呼びだけが割り当てられている状態での空き乗車スペースに基づいて行われる。既存呼びとは、前述したように、割当済かつサービス未完了(行先階に未到着)の呼びである。なお、行先階登録方式のエレベータシステムでは、既存呼びの出発階及び行先階を割当号機に紐付けて管理しており、grp_car(rid)号機がf階から出発する時点で何人分の空き乗車スペースを有するかを既存呼びの行先階及び出発階に基づいて認識している。
grp_car(rid)号機がf階からの出発時に空き乗車スペースを全く有していない場合(S16でNO)、つまりgrp_car(rid)号機に追加の呼びを割り当てることができない場合、群管理制御装置10は、上述したステップS17を実行する。
grp_car(rid)号機がf階からの出発時に少なくとも1人分の空き乗車スペースを有している場合(S16でYES)、群管理制御装置10は、今回受信したカードID(rid)に係るグループ構成者による呼びについて、後続利用者割当処理を実行する(S22)。後続利用者割当処理の詳細については後述する。
ここで、利用者が行先階登録装置30を利用して行先階登録を行った場合における行先階登録装置30による呼び登録処理について説明する。行先階登録装置30を利用した行先階登録は、前述したように、セキュリティゲート20を通過して特定領域内に入った利用者が、セキュリティゲート20通過時に指定されたエレベータ60に乗り遅れたときや、デフォルト行先階以外の階床に移動するときに行われる。
図15は、行先階登録装置30による呼び登録処理を説明したフローチャートである。このフローチャートによる処理は、エレベータシステムが稼働中に常時実行される。
行先階登録装置30は、まず、表示部34に案内画面を表示する(S211)。例えば、行先階登録装置30は、前述した図4に示すような案内画面を表示部34に表示する。
行先階登録装置30は、群管理制御装置10から受付許可信号を受信したか否かを判断する(S212)。前述したように、受付許可信号は、利用者による行先階の登録操作を行先階登録装置30が受け付けることを許可する信号であり、利用者がカードリーダ36にIDカードをかざした際にセキュリティサーバ100から出力される。
群管理制御装置10から受付許可信号を受信していない場合(S212でNO)、行先階登録装置30は、ステップS211に戻ってその処理を実行する。
群管理制御装置10から受付許可信号を受信した場合(S212でYES)、行先階登録装置30は、表示部34に登録操作画面を表示する(S213)。例えば、前述した図5Aに示すような登録操作画面を表示部34に表示する。
行先階登録装置30は、受付許可信号の受信時刻rtに現在時刻を設定する(S214)。具体的には、行先階登録装置30の制御部31は、受付許可信号の受信時刻rtとして現在時刻を記憶部32に記憶させる。
行先階登録装置30は、いずれかの行先階ボタンが押されたか否かを判断する(S215)。
いずれかの行先階ボタンが押された場合(S215でYES)、行先階登録装置30は、群管理制御装置10に割当依頼信号を送信する(S216)。割当依頼信号は、当該行先階登録装置30の設置階(出発階)、当該行先階登録装置30の設置ロケーション、及び押された行先階ボタンに対応する行先階の情報を含む。行先階登録装置30の設置階、設置ロケーションは、当該行先階登録装置30に併設されているカードリーダ36に紐づけてカードリーダDBに格納されている設置階、設置ロケーションと同じ内容の情報であり、例えば、各行先階登録装置30の記憶部32に記憶されている。行先階登録装置30の制御部31は、割当依頼信号の生成の際に、記憶部32から設置階、設置ロケーションを読み出して利用する。
行先階登録装置30は、群管理制御装置10から割当結果信号を受信したか否かを判断する(S217)。割当結果信号は、割当依頼信号に対する応答として群管理制御装置10から送信される信号であり、最適号機番号bestの情報(割当号機の情報)を含む。
群管理制御装置10から割当結果信号を受信していない場合(S217でNO)、行先階登録装置30は、ステップS217を再度実行する。
群管理制御装置10から割当結果信号を受信した場合(S217でYES)、行先階登録装置30は、割当結果信号が示す最適号機番号bestの情報に基づいて、表示部34に割当号機を所定時間表示する(S218)。例えば、前述した図5Bに示すような割当号機報知画面を表示部34に表示させる。所定時間は、利用者が「割当号機」を視認可能な程度の長さの時間であり、例えば4秒である。
ステップS218の処理を実行すると、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS211に戻り、表示部34に案内画面を表示させる。
いずれの行先階ボタンも押されていない場合(S215でNO)、行先階登録装置30は、ステップS214で設定された受信時刻rtに差分時間Cを加算した時刻よりも現在時刻が後であるか否かを判断する(S219)。差分時間Cは、登録操作画面の表示継続時間であり、利用者が余裕を持って行先階の指定操作を行うことが可能な時間に設定されている。差分時間Cは、例えば10秒である。
受信時刻rtに差分時間Cを加算した時刻よりも現在時刻が後でない場合(S219でNO)、行先階登録装置30は、ステップS215を再度実行する。
受信時刻rtに差分時間Cを加算した時刻よりも現在時刻が後である場合(S219でYES)、行先階登録装置30の制御部31は、ステップS211に戻り、表示部34に案内画面を表示させる。これにより、登録操作画面を表示部34に表示した後、例えば利用者が立ち去って、いずれの行先階ボタンも押されない状態が差分時間C以上経過した場合には、案内画面に切り替えられることとなる。
次に、群管理制御装置10による図13のステップS18の通常割当処理の詳細について図16を参照して説明する。
図16は、群管理制御装置10による通常割当処理を説明したフローチャートである。
群管理制御装置10は、号機番号carに1を設定するとともに、最大割当評価値Emaxを0に初期化する(S101)。号機番号carは、1~Nの通し番号で示される。Nは、エレベータ台数と等しい。号機番号carのエレベータを以下適宜「car号機」という。
群管理制御装置10は、car号機の割当評価値E(car)を0に初期化する(S102)。
群管理制御装置10は、car号機の基礎評価値Acalcを演算する(S103)。
基礎評価値Acalcは、例えば、呼びが発生してから各エレベータが呼びの出発階に到着するまでの時間WT(待ち時間)や、呼びが発生してから呼びの行先階に到着するまでの時間(サービス完了時間)に基づいて、各エレベータについて求められる。基礎評価値Acalcは、例えば、待ち時間が小さい(短い)ほど大きくなる第1評価値(例えば待ち時間の逆数に比例する値)に第1重み係数を乗じた値と、サービス完了時間が小さい(短い)ほど大きくなる第2評価値(例えばサービス完了時間の逆数に比例する値)に第2重み係数を乗じた値とを加算した値である。第1重み係数及び第2重み係数の大きさは、基礎評価値Acalcが最も大きくなる状況のときにおいて当該基礎評価値Acalcが例えば10程度の値となるように設定される。なお、基礎評価値Acalcを求める際、サービス完了までの停止回数が小さい(少ない)ほど大きくなる第3評価値(例えば停止回数の逆数に比例する値)に第3重み係数を乗じた値をさらに加算してもよい。この場合、第1重み係数、第2重み係数、第3重み係数の大きさは、基礎評価値Acalcが最も大きくなる状況のときにおいて当該基礎評価値Acalcが例えば10程度の値となるように設定される。第1評価値、第2評価値、第3評価値は、基礎評価値Acalcの平均が例えば10程度となるように、適宜に重み付けが行われている。
群管理制御装置10は、割当評価値E(car)に基礎評価値Acalcを加算する(S104)。
群管理制御装置10は、割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きいか否かを判断する(S105)。
割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きい場合(S105でYES)、群管理制御装置10は、現在の号機番号carを最適号機番号bestとして設定するとともに、現在の割当評価値E(car)を最大割当評価値Emaxとして設定する(S106)。
割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きくない場合(S105でNO)、群管理制御装置10は、ステップS106の処理を行わない。
群管理制御装置10は、号機番号carに1を加算する(S107)。
群管理制御装置10は、号機番号carがエレベータ台数よりも大きいか否かを判断する(S108)。
号機番号carがエレベータ台数よりも大きくない場合(S108でNO)、群管理制御装置10は、ステップS101に戻りその処理を実行する。
号機番号carがエレベータ台数よりも大きい場合(S108でYES)、群管理制御装置10は、呼び情報が示す設置階及び設置ロケーションに配置されている行先階登録装置30またはゲート表示器70に、最適号機番号bestの情報を含む割当結果信号を送信する(S109)。これにより、ゲート表示器70または行先階登録装置30の表示部34に、最適号機番号bestが示す割当号機の情報(割当号機名等)を表示した割当号機報知画面が表示される。
図16における通常割当処理によると、全エレベータについて求めた割当評価値E(car)のうち最も大きい割当評価値E(car)を有するエレベータに、呼びが割り当てられることとなる。
図17は、群管理制御装置による1人目利用者割当処理を説明したフローチャートである。
群管理制御装置10は、号機番号carとして1を設定するとともに、最大割当評価値Emaxを0に初期化する(S31)。
群管理制御装置10は、割当評価値E(car)を0に初期化する(S32)。
群管理制御装置10は、IDリストに登録されているカードIDの個数を人数Pに設定する(S33)。
群管理制御装置10は、car号機がf階からの出発時にP人分以上の空き乗車スペースを有するか否かを判断する(S34)。なお、この判断は、新規の呼びをまだ割り当てていない状態での空き乗車スペース、つまり既存呼びだけが割り当てられている状態での空き乗車スペースに基づいて行われる。既存呼びとは、前述したように、割当済かつサービス未完了(行先階に未到着)の呼びである。なお、行先階登録方式のエレベータシステムでは、既存呼びの出発階及び行先階を割当号機に紐付けて管理しており、car号機がf階から出発する時点で有する空き乗車スペースの人数を、既存呼びの行先階及び出発階に基づいて算出することができる。
car号機がf階からの出発時にP人分以上の空き乗車スペースを有する場合(S34でYES)、群管理制御装置10は、割当評価値E(car)に所定値A1を加算する(S36)。割当評価値E(car)に所定値A1を加算することは、割当適性を高くする所定補正の一例である。所定値A1は定数であり、後のステップS36で割当評価値E(car)に加算される基礎評価値Acalcと比べて非常に大きい値に設定されている。所定値A1は例えば100である。これに対し、基礎評価値Acalcは、ステップS103で説明したように例えば10以下の値である。所定値A1を基礎評価値Acalcと比べてこのように大きな値とするのは、1人目利用者割当処理において、car号機がf階からの出発時にP人分以上の空き乗車スペースを有することについて重視するためである。
car号機がf階からの出発時にP人分以上の空き乗車スペースを有していない場合(S34でNO)、群管理制御装置10は、ステップS35の処理を行わない。
群管理制御装置10は、car号機の基礎評価値Acalcを演算し、割当評価値E(car)に基礎評価値Acalcを加算する(S36)。
群管理制御装置10は、割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きいか否かを判断する(S37)。
割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きい場合(S37でYES)、群管理制御装置10は、最適号機番号bestとして現在の号機番号carを設定し、かつ最大割当評価値Emaxとして現在の割当評価値E(car)を設定する(S38)。
割当評価値E(car)が最大割当評価値Emaxよりも大きくない場合(S37でNO)、群管理制御装置10は、ステップS38の処理を行わない。
群管理制御装置10は、号機番号carに1を加算する(S39)。
群管理制御装置10は、号機番号carがエレベータ台数よりも大きいか否かを判断する(S40)。
号機番号carがエレベータ台数よりも大きくない場合(S40でNO)、群管理制御装置10は、ステップS31に戻りその処理を実行する。
号機番号carがエレベータ台数よりも大きい場合(S40でYES)、つまり全号機についてステップS39までの処理が完了した場合、群管理制御装置10は、IDリストに登録されているカードID(id)にそれぞれ関連付けられたグループ号機番号grp_car(id)及び前回受信時刻prev_time(id)に最適号機番号best及び現在時刻を設定する(S41)。前回受信時刻prev_time(id)は、グループ構成者により直前に登録された呼びの受信時刻である。
群管理制御装置10は、呼び情報が示す設置階及び設置ロケーションに配置されている行先階登録装置30またはゲート表示器70に、最適号機番号bestの情報を含む割当結果信号を送信する(S42)。これにより、ゲート表示器70または行先階登録装置30の表示部34に、最適号機番号bestが示す割当号機の情報(割当号機名等)を表示した割当号機報知画面が表示される。
図17の1人目利用者割当処理によると、P人の利用者が乗車可能な空き乗車スペースを有するエレベータ60の割当評価値E(car)に所定値A1が加算されるので、当該エレベータ60が1人目利用者の新規呼びに割り当てられやすくなる。そのため、1人目のグループ構成者の後に続くグループ構成者を、1人目のグループ構成者に割り当てられたエレベータ60と同一のエレベータ60に割り当てやすくなる。
図18は、群管理制御装置10による後続利用者割当処理を説明したフローチャートである。
群管理制御装置10は、IDリストに登録されているカードIDの各々について以下の設定を実行する。具体的には、群管理制御装置10は、グループ号機番号grp_car(id)として、1人目利用者割当処理(図17)で設定された最適号機番号bestを設定するとともに、前回受信時刻prev_time(id)として現在時刻を設定する(S71)。ここでの現在時刻は、当該後続利用者割当処理を行った時刻(後続の利用者による新規呼びの発生時刻と実質的に同じ時刻)である。
群管理制御装置10は、呼び情報が示す設置階及び設置ロケーションに配置されている行先階登録装置30またはゲート表示器70に、最適号機番号bestの情報を含む割当結果信号を送信する(S72)。これにより、ゲート表示器70または行先階登録装置30の表示部34に、最適号機番号bestが示す割当号機の情報(割当号機名等)を表示した割当号機報知画面が表示される。
図18の後続利用者割当処理によると、1人目利用者割当処理で割り当てられたエレベータと同じエレベータを後続の利用者に割り当てることができる。
また、前回受信時刻prev_time(id)が後続の利用者による新規呼びの発生時刻(後続利用者割当処理の時刻)に繰り下げられるので(S71)、複数人の利用者が1人ずつ順にセキュリティゲートを通過するような場合において、複数人の利用者を同一のエレベータに同乗させることができる可能性が高くなる。よって、複数人からなるグループの利用者がエレベータを利用する際の利便性を向上させることができる。
図19は、群管理制御装置10の記憶部12に格納されている利用履歴データベースの構成を示した図である。
群管理制御装置10は、カードリーダ25、36でカードIDが読み取られる都度、利用履歴データを利用履歴DBに記録する。利用履歴DBにおいて、各利用履歴データは、呼び発生時刻、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号の情報を含む。利用履歴データのうちカードIDは、利用者毎に一意の識別情報に相当し、呼び発生時刻、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号の情報は、エレベータの利用態様を示す利用態様情報に相当する。これらの情報の利用履歴DBへの登録は、前述したように、群管理制御装置10により自動で行われる。
「呼び発生時刻」は、カードリーダ25または36で読み取られたカードIDに基づいてセキュリティサーバ100で生成された呼び情報信号を、群管理制御装置10がセキュリティサーバ100から受信した時刻である。なお、「呼び発生時刻」は、利用者がカードリーダ25または36を利用した時刻(利用日時)とも言える。
「カードID」は、利用者の所持するIDカードを一意に識別するために設定された識別情報である。
「出発階」は、利用者の出発階を示す情報である。
「行先階」は、利用者の行先階を示す情報である。
「設置ロケーション」は、利用されたカードリーダ(25,36)の設置ロケーション(設置位置)を示す情報である。例えば、「設置ロケーション」が「1」のカードリーダ(25,36)が利用された場合、「1」が登録され、「設置ロケーション」が「2」のカードリーダ(25,36)が利用された場合、「2」が登録される。
「テナント番号」は、テナントを一意に識別するために設定された識別情報である。
図19に示す利用履歴DBでは、例えば、呼び発生時刻“2019-04-01-13-10-25”に紐付けて、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号として、“0001”、“10”、“8”、“2”、及び“07” が登録されている。また、呼び発生時刻“2019-04-01-13-10-27”に紐付けて、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号として、“0002”、“10”、“8”、“2”、及び“07” が登録されている。また、呼び発生時刻“2019-04-01-13-10-30”に紐付けて、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号として、“0003”、“10”、“8”、“2”、及び“07” が登録されている。残りの呼び発生時刻についても同様に、呼び発生時刻に紐付けて、カードID、出発階、行先階、設置ロケーション、及びテナント番号が登録されている。
図20は、群管理制御装置の記憶部に格納されているグループデータベースの構成を示した図である。
グループDBは、複数のグループテーブルを格納している。グループテーブルは、グループ毎に設けられている。グループテーブルでは、グループIDに紐づけて、時間帯と、グループ構成者の所持するIDカードのカードIDが登録されている。図20(a)のグループテーブルでは、グループID“001”に紐づけて、時間帯“13:00-13:30”及びカードID“0001”、“0002”、“0003”が登録されている。図20(b)のグループテーブルでは、グループID“002”に紐づけて、時間帯“13:00-13:30”及びカードID “0005”、“0006”が登録されている。
次に、図21を参照して、群管理制御装置によるグループデータベースの更新処理について説明する。
図21は、群管理制御装置によるグループデータベースの更新処理を説明したフローチャートである。
図21のフローチャートによる処理は、カードID毎に実施される。具体的には、各カードIDを以下のIDaに設定し、図21の処理を行う。なお、最初のカードIDについてグループデータベースの更新処理を行う前に全てのグループテーブルが消去され、カードID毎の更新処理により新たなグループテーブルが生成される。
群管理制御装置10は、利用履歴DBから過去X日分の対象時間帯に含まれる全利用履歴データ(全レコード)を抽出する(S401)。
群管理制御装置10は、各カードIDに対応する利用態様近似回数cnt[id]を0に初期化する(S402)。ここでのidとは、カードIDのことである。
群管理制御装置10は、ステップS401で抽出した利用履歴データの中に、カードIDがIDaの利用履歴データが含まれているか否かを判断する(S403)。
カードIDがIDaの利用履歴データが含まれていない場合(S403でNO)、群管理制御装置10は、本フローチャートの処理を終了する。これにより、IDaに対応するグループデータベースの内容が、初期化されたときの内容、つまりIDaに紐付けて登録されているカードIDが存在していない状態で確定される。
カードIDがIDaの利用履歴データが含まれている場合(S403でYES)、群管理制御装置10は、ステップS401で抽出した利用履歴データの中から、カードIDがIDaの利用履歴データを1個抽出する(S404)。以下では適宜、抽出された1個の利用履歴データを「比較元利用履歴データdt(a)」という。なお、カードIDがIDaの利用履歴データが複数存在している場合において本ステップを次に実行する際に、ステップS401で抽出した利用履歴データのうちカードIDがIDaの利用履歴データの中から、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データを1個抽出する。
群管理制御装置10は、S401で抽出した利用履歴データの中から、カードIDがIDa以外の利用履歴データを1個抽出する(S405)。以下では適宜、抽出された1個の利用履歴データを「比較対象利用履歴データdt(p)」という。なお、カードIDがIDa以外の利用履歴データが複数存在している場合において本ステップを次に実行する際に、ステップS401で抽出した利用履歴データのうちカードIDがIDa以外の利用履歴データの中から、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データを1個抽出する。
群管理制御装置10は、ステップS406~S410において、比較元利用履歴データdt(a)の内容と、比較対象利用履歴データdt(p)の内容とを比較する。この比較処理を以下適宜「利用態様比較処理」という。群管理制御装置10は、ステップS406~S410における判断が「YES]の場合、比較元利用履歴データdt(a)に係る利用者のエレベータ利用態様と、比較対象利用履歴データdt(p)に係る利用者のエレベータ利用態様とが近似すると判断する。
具体的に、まずステップS406において、群管理制御装置10は、比較元利用履歴データdt(a)に記録されている利用時刻と、比較対象利用履歴データdt(p)に記録されている利用時刻との時間差が、第2所定時間T秒以内であるか否かを判断する(S406)。Tは例えば5秒である。
利用時刻の時間差がT秒以内である場合(S406でYES)、群管理制御装置10は、比較元利用履歴データdt(a)に記録されている出発階と、比較対象利用履歴データdt(p)に記録されている出発階とが同じであるか否かを判断する(S407)。
出発階が同じである場合(S407でYES)、群管理制御装置10は、比較元利用履歴データdt(a)に記録されている行先階と、比較対象利用履歴データdt(p)に記録されている行先階とが同じであるか否かを判断する(S408)。
行先階が同じである場合(S408でYES)、群管理制御装置10は、比較元利用履歴データdt(a)に記録されているテナント番号と、比較対象利用履歴データdt(p)に記録されているテナント番号とが同じであるか否かを判断する(S409)。
テナント番号が同じである場合(S409でYES)、群管理制御装置10は、比較元利用履歴データdt(a)に記録されている設置ロケーションが示す位置と、比較対象利用履歴データdt(p)に記録されている設置ロケーションが示す位置とが一定程度近いか否かを判断する(S410)。例えば、利用されたセキュリティゲートが同じセキュリティゲートまたは隣接するセキュリティゲートである場合には、一定程度近いと判断する。
設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合(S410でYES)、群管理制御装置10は、比較対象利用履歴データdt(p)のカードIDに対応する利用態様近似回数cnt[id]に1を加算する(S411)。ステップS406~S410の判断において全てYES、つまり、利用時刻の時間差がT秒以内、かつ出発階、行先階及びテナント番号が同じ、かつ設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合、比較元利用履歴データdt(a)に係る利用者のエレベータ利用態様と、比較対象利用履歴データdt(p)に係る利用者のエレベータ利用態様とが近似すると判断する。
群管理制御装置10は、ステップS401で抽出した利用履歴データのうちカードIDがIDa以外の利用履歴データの中に、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがあるか否かを判断する(S412)。
カードIDがIDa以外の利用履歴データの中に、利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがある場合(S412でYES)、群管理制御装置10は、ステップS405を実行する。ステップS405を実行する際、群管理制御装置10は、現在の比較対象利用履歴データdt(p)に代えて、カードIDがIDa以外の利用履歴データの中から、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データのうちの1個を比較対象利用履歴データdt(p)に設定する。
カードIDがIDa以外の利用履歴データの中に、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがない場合(S412でNO)、群管理制御装置10は、ステップS401で抽出した利用履歴データのうちカードIDがIDaの利用履歴データの中に、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがあるか否かを判断する(S413)。
カードIDがIDaの利用履歴データの中に、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがある場合(S413でYES)、群管理制御装置10は、ステップS404を実行する。ステップS404を実行する際、群管理制御装置10は、現在の比較元利用履歴データdt(a)に代えて、カードIDがIDaの利用履歴データの中から、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データのうちの1個を比較元利用履歴データdt(a)に設定する。
カードIDがIDaの利用履歴データの中に、まだ利用態様比較処理が終わっていない利用履歴データがない場合(S413でNO)、群管理制御装置10は、利用態様近似回数cnt[id]が所定回数k以上のカードIDを全て抽出する(S414)。所定回数kは、例えば5回である。所定回数kをより大きい値に設定することにより、利用態様の近似の判断精度をより高くすることができる。
群管理制御装置10は、抽出したカードIDの全て及びIDaをグループ化して記録したグループテーブルを作成する(S415)。なお、IDaを記録したグループテーブルが既に存在している場合は、抽出したカードIDのうちまだ記録されていないカードIDのみを、既に存在するグループテーブルに追記する。
ステップS406、S407、S408、S409、S410のいずれかの条件が満たされない場合(NOである場合)、群管理制御装置10は、上述したステップS412を実行する。
上述したグループDBの更新処理について、図19、図20を参照して具体的一例を説明する。
図19の利用履歴DBに対して、図21のフローチャートに基づくグループDBの更新処理を行うものとする。例えば、カードID“0001”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理を行うと、利用時刻の時間差が第2所定時間T秒以内(5秒以内)であり、かつ出発階、行先階、設置ロケーション、テナント番号の全てが同じであるカードIDとして、カードID“0002”、“0003”が抽出される。つまり、カードID“0001”に対して利用態様が近似しているカードIDとして、カードID“0002”、“0003”が抽出される。カードID“0004”、“0005”、“0006”については、利用態様が近似していないため抽出されない。また、1週間の間に、13:00-13:30の時間帯において、カードID“0001”に関して、カードID“0002”、“0003”に対して、このような利用態様近似の回数が5回以上であったものとする。この場合、グループDBにおいて、図20(a)に示すような、カードID“0001”、“0002”、“0003”を含むグループテーブルが作成される。
カードID“0001”についての利用態様比較処理(グループDBの更新処理)の完了後に、カードID“0002”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理を行うと、利用時刻の時間差が第2所定時間T秒以内(5秒以内)であり、かつ出発階、行先階、設置ロケーション、テナント番号の全てが同じであるカードID“0001”、“0003”が抽出される。また、1週間の間に、13:00-13:30の時間帯において、カードID“0002”に関して、カードID“0001”、“0003”に対して、このような利用態様近似の回数が5回以上であったものとする。この場合、グループDBにおいて、13:00-13:30の時間帯において、現在処理中のカードID“0002” と、“0001”、“0003”を含むグループテーブルが既に存在しているので、新たなグループテーブルは作成されない。その後、カードID“0003”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理(グループDBの更新処理)を行った場合も、カードID“0002”の場合と同様に、カードID“0001”、“0002”に対して、このような利用態様近似の回数が5回以上となるが、グループDBにおいて、カードID“0003”と、“0001”、“0003”を含むグループテーブルが既に存在しているので、新たなグループテーブルは作成されない。
カードID“0003”についての利用態様比較処理(グループDBの更新処理)の完了後に、カードID“0004”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理を行ったものとする。この場合、カードID“0001”、“0002”、“0003”、“0005”、“0006”のいずれに対しても利用態様が近似していない。またこれらのカードIDのいずれに対しても、利用態様近似の回数が5回未満であったものとする。この場合、カードID“0004”を含むグループテーブルは生成されない。
カードID“0005”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理を行うと、利用時刻の時間差が第2所定時間T秒以内(5秒以内)であり、かつ出発階、行先階、設置ロケーション、テナント番号の全てが同じであるカードIDとして、カードID“0006”が抽出される。つまり、カードID“0005”に対して利用態様が近似しているカードIDとして、カードID“0006”が抽出される。カードID“0001”、“0002”、“0003”、“0004”については、利用態様が近似していないため抽出されない。また、1週間の間に、13:00-13:30の時間帯において、カードID“0005”に関して、カードID“0006”に対して、このような利用態様近似の回数が5回以上であったものとする。この場合、グループDBにおいて、図20(b)に示すような、カードID“0005”、“0006”を含むグループテーブルが作成される。
カードID“0005”についての利用態様比較処理(グループDBの更新処理)の完了後に、カードID“0006”について図21のフローチャートに基づく利用態様比較処理を行うと、利用時刻の時間差が第2所定時間T秒以内(5秒以内)であり、かつ出発階、行先階、設置ロケーション、テナント番号の全てが同じであるカードID“0005”が抽出される。また、1週間の間に、13:00-13:30の時間帯において、カードID“0006”に関して、カードID“0005”に対して、このような利用態様近似の回数が5回以上であったものとする。この場合、グループDBにおいて、13:00-13:30の時間帯において、カードID“0006”を含むグループテーブルが既に存在しているので、新たなグループテーブルは作成されない。
3.本実施の形態の作用
高層ビルなどのロビー階には、近年、セキュリティゲートが設置され、そのカードリーダに各利用者が各自のIDカードをかざすことで、ビル内部の特定領域に入れるようになっている場合がある。また、セキュリティゲートが設置されたビルでは、各利用者が各自のIDカードをかざしたときに、IDカードに紐付けられている行先階をいずれかのエレベータに割り当てるエレベータシステムが設けられる場合がある。
しかし、上記のような従来のエレベータシステムでは、複数人の利用者が仲のよい友人や同僚などであってもこれが考慮されることはなく、その結果、これらの利用者が異なるエレベータに割り当てられやすかった。
なお、従来、複数人の利用者で構成されるグループのうちの1人の利用者が乗場行先階登録装置で利用者数及び行先階を入力することにより、グループを構成する全ての利用者に同一の号機を割り当てる技術が存在する。しかし、複数人でエレベータを利用する際に、利用の都度、乗場行先階登録装置で利用者数及び行先階を入力することは、利用者にとって手間であった。
しかし、本実施の形態のエレベータシステムによれば、エレベータの利用態様が互いに近似する複数人の利用者、例えば仲のよい友人や同僚などの複数人の利用者を自動でグループ化してグループ割当を行うことができる。そのため、複数人でエレベータを利用する際の利便性を向上させることができる。
(実施の形態についてのまとめ及び効果等)
実施の形態1のエレベータの群管理システムは、
利用者が所持するIDカード(情報記録媒体の一例)からエレベータ乗場またはその近傍に配置されたカードリーダ25、36(情報読取装置の一例)で読み取られた利用者毎に一意のカードID(識別情報の一例)に基づいて生成された呼び情報に基づく呼びを複数台のエレベータ60のいずれかに割り当てる群管理制御装置10(制御装置)を備えたエレベータの群管理システムであって、
群管理制御装置10は、カードリーダ25、36で読み取られた第1のカードIDに基づく第1の呼びが発生してから第1所定時間Tint以内に第2のカードIDに基づく第2の呼びが発生した場合、グループデータベースで第2のカードIDが第1のカードIDとグループ化して登録されているときは、第2のカードIDに基づく第2の呼びを、第1のカードIDに基づく第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てるように構成され、
群管理制御装置10は、カードリーダ25、36でカードIDが読み取られる都度、エレベータの利用態様を示す利用態様情報及びカードIDを含む利用履歴データを利用履歴データベースに記録し、
群管理制御装置10は、利用履歴データベースに登録されている1週間分(所定日数分の一例)の利用履歴データの利用態様情報を利用履歴データ間で互いに比較することにより、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データを抽出し、近似する利用履歴データにそれぞれ含まれるカードIDの組み合わせに関して1週間の間における利用態様の近似回数をカウントし、カウントした近似回数が5回(所定回数の一例)以上である組み合わせに係るカードIDをグループ化してグループデータベースに登録する。
この構成により、エレベータの利用態様が互いに近似する複数人の利用者を自動でグループ化してグループ割当を行うことができる。そのため、複数人でエレベータを利用する際の利便性を向上させることができる。
実施の形態1のエレベータの群管理システムにおいて、
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報と、各カードIDに対応する利用者が所属するテナントのテナント番号(テナント情報の一例)と、各カードIDに対応する利用者が利用したカードリーダ25、36の設置ロケーションの情報とを含み、
群管理制御装置10は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じであり、
(c)行先階が同じであり、
(d)テナント番号が同じであり、
(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
この構成により、利用態様が互いに近似する複数人の利用者を精度よくグループ化できる。
実施の形態1のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10は、カードリーダ25、36で第1のカードIDが読み取られた場合において、グループデータベースで第1のカードIDを含むグループが登録されているが、当該グループに含まれるいずれのカードIDに対してもエレベータが割り当てられていないときは、第1のカードIDに基づく第1の呼びを、グループに含まれるカードIDの個数分の呼びを割り当て可能なエレベータに割り当てる。
この構成により、グループに含まれる複数の利用者がエレベータを利用する際に、同じエレベータに割り当てられる可能性が高くなる。
実施の形態1のエレベータの群管理システムにおいて、
群管理制御装置10は、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データに含まれるカードIDを、時間帯を区分してグループ化してグループデータベースに登録し、
群管理制御装置10は、グループデータベースにおいて、現在時刻を含む時間帯に関して、第2のカードIDが第1のカードIDに関連付けられて登録されているときに、第2の呼びを、第1のカードIDに基づく第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てる。
この構成により、エレベータを利用中の現在時刻がグループデータベースの時間帯に属する時刻である場合にのみ、第2の呼びが、第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てられる。エレベータを利用中の現在時刻がグループデータベースの時間帯に属する時刻でない場合には、第1の利用者と第2の利用者はグループで行動していないと想定される。そのため、グループ割当を行わないものである。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1では、エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻と、行先階の情報と、各カードID(識別情報)に対応する利用者が所属するテナントのテナント番号(テナント情報)と、各カードIDに対応する利用者が利用したカードリーダ(情報読取装置)の設置ロケーションの情報とを含み、群管理制御装置10は、比較した利用履歴データに関し、(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、(b)出発階が同じであり、(c)行先階が同じであり、(d)テナント番号(テナント情報)が同じであり、(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合に、利用態様が互いに近似すると判断する。そして、これにより、利用態様が近似するグループ構成者に係るカードIDを精度よく抽出するようにしている。しかし、(c)行先階が同じであるという条件と、(d)テナント番号(テナント情報)が同じであるという条件と、(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近いという条件とについては、ビルの状況に応じて適宜に外してもよい。なお、(a)、(b)の条件については、仲のよい友人や同僚などの利用者において同時に成立することが多い。そのため、(c)、(d)、(e)の条件を外しても、利用態様の近似の判断に基づく仲のよい利用者(識別情報)を適切に抽出することは可能である。
具体例を説明すると、1つのビル内に、1つのテナントが複数の階に分散して入居しているような場合には、当該テナントに属する仲のよい利用者の行先階が異なることがある。このような場合、(c)の行先階が同じであるという条件を外すことで、このような利用者(そのカードID)をグループ化できる。
また、仲のよい利用者であっても、所属するテナントが異なることがある。このような場合、(d)のテナントが同じであるという条件を外すことで、このような利用者(そのカードID)をグループ化できる。
また、ビルによっては、1つのフロアにカードリーダ(情報読取装置)が1台だけしか設けられていない場合がある。また、1つのフロアにカードリーダが複数台設けられているが全てのカードリーダが近接して配置されており、全てのカードリーダについての設置ロケーションが示す位置が一定程度近いという条件を満たす場合がある。これらの場合、(e)の設置ロケーションが示す位置が一定程度近いという条件は外してもよい。
また、時間帯に応じて、(a)~(e)のうちのどの条件を近似判断の条件とするかを異ならせてもよい。例えば、朝夕の通勤時間帯や昼食時間帯などの繁忙時間帯については(c)の行先階が同じという条件を有りとし、それ以外の閑散時間帯については(c)の条件を無くしてもよい。これにより、繁忙時間帯については、異なる行先階の利用者の割り当てを抑制して、割当号機の停止回数(停止階数)の増加を抑制できる。一方、閑散時間帯については、行先階が異なる仲のよい利用者を同一のエレベータに割り当てることができる。
上述した内容を整理すると、以下に示す変形例1~6のようになる。
(変形例1)
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報とを含み、
群管理制御装置10(制御装置)は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じである場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
(変形例2)
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報とを含み、
群管理制御装置10(制御装置)は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じであり、
(c)行先階が同じである場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
(変形例3)
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、各識別情報に対応する利用者が所属するテナントのテナント番号(テナント情報の一例)とを含み、
群管理制御装置10(制御装置)は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じであり、
(d)テナント番号が同じである場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
(変形例4)
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、各カードID(識別情報の一例)に対応する利用者が利用したカードリーダ(情報読取装置の一例)の設置ロケーションの情報とを含み、
群管理制御装置10(制御装置)は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じであり、
(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
(変形例5)
エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報と、各カードID(識別情報の一例)に対応する利用者が所属するテナントのテナント番号(テナント情報の一例)と、各カードIDに対応する利用者が利用したカードリーダ(情報読取装置の一例)の設置ロケーションの情報とを含み、
群管理制御装置10(制御装置)は、比較した利用履歴データに関し、
(a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間T秒以内であり、
(b)出発階が同じであり、かつ、
(c)出発階が同じ、(d)テナント番号が同じ、(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近いという条件のうちいずれか2つが満たされる場合に、
利用態様が互いに近似すると判断する。
(変形例6)
群管理制御装置10(制御装置)は、時間帯に応じて、利用態様の近似の判断基準を変更する。
(その他の実施の形態)
前記実施の形態では、情報記録媒体がIDカード(ICカード)である場合について例示した。しかし、情報記録媒体は、これに限定されず、ICカードとして機能する例えば携帯通信端末であってもよい。また、情報記録媒体は、非接触で読み取り可能なものでなく、接触して読み取られるものであってもよい。
前記実施の形態では、グループDBにおいて、時間帯毎にグループテーブルを区分している。しかし、時間帯による区分はなくしてもよい。例えばシフト勤務などを行っている利用者では、1週間の平日5日間のうち2日間は“13:00-13:30”の時間帯で利用態様が近似し、3日間は“12:00-12:30の時間帯で利用態様が近似する場合がある。時間帯による区分をなくせば、1週間における利用態様近似回数が合計5回以上となり、このような利用者のカードIDについてもグループDBに登録することができる。
前記実施の形態では、IDカード(情報記録媒体の一例)に利用者毎に一意の識別情報としてカードIDが記録されている場合について例示した。しかし、利用者毎の一意の識別情報は、利用者を一意に識別可能な利用者IDであってもよい。また、利用者IDは企業を識別できる情報を含んでいてもよい。
前記実施の形態では、テナント情報がテナント番号である場合について説明した。しかし、テナント情報はこれに限定されず、テナントの企業名などであってもよい。
前記実施の形態では、IDカードにカードIDのみが記録されている場合について説明した。しかし、IDカードに、デフォルト行先階及びテナント番号の情報が記録されていてもよい。この場合、セキュリティサーバの記憶部のカードDBには、セキュリティ認証用のカードIDのみが記録されるだけでよい。セキュリティサーバは、IDカード(ICカード)から読み取られたデフォルト行先階及びテナント番号の情報を群管理制御装置10に送信する。
前記実施の形態では、割当適性が高いほど割当評価値が大きくなり、最も大きい割当評価値を有するエレベータに第1の呼びを割り当てる場合について例示した。また、割当適性を高くする所定補正として、所定値A1(正の値)を加算することを例示した。しかし、本発明では、割当適性が高いほど割当評価値が小さくなり、最も小さい割当評価値を有するエレベータに第1の呼びを割り当てるように構成されてもよい。この場合、例えば、割当適性を高くする所定補正としては、所定値A1(正の値)を減算することを行うことができる。また、基礎評価値Acalcについては、実施の形態1で求められる値にマイナス1を乗算した値とすることができる。
前記実施の形態では、各装置の制御部は、CPU、MPU等を利用して構成され、記憶部から読み出したプログラムに基づいて種々のデータ等を利用して演算処理を行うことにより、各種の機能を実現する。つまり、各制御部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。しかし、各制御部は、例えば、ハードウェア(電子回路)のみ、FPGA、ASIC等を利用して構成されてもよい。
前記実施の形態では、ネットワークNWはEthernetであり、各装置の入出力インタフェースはLANアダプタ等を利用して構成されている。しかし、これは一例であり、ネットワークNWは、例えばIEEE規格に準拠した無線LANで構成され、入出力インタフェースは無線LANアダプタ等で構成されてもよい。
10 群管理制御装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力インタフェース
20 セキュリティゲート
20a ゲート本体
20i 入口
20e 出口
25 カードリーダ
26 第1センサ
27 第2センサ
28 ゲートフラッパ
30 行先階登録装置
31 制御部
32 記憶部
33 入出力インタフェース
34 表示部
35 操作部
36 カードリーダ
40、40A~40F エレベータ制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 入出力インタフェース
60、60A~60F エレベータ
70 ゲート表示器
100 セキュリティサーバ
101 制御部
102 記憶部
103 入出力インタフェース
Acalc 基礎評価値
A1 所定値
car 号機番号
E(car) car号機の割当評価値
Emax 最大割当評価値
f 出発階
dst 行先階
dir 出発方向
Tint 第1所定時間
T 第2所定時間
grp_car(id) グループ号機番号
prev_time(id) 前回受信時刻
P 人数
best 最適号機番号

Claims (10)

  1. 利用者が所持する情報記録媒体からエレベータ乗場またはその近傍に配置された情報読取装置で読み取られた利用者毎に一意の識別情報に基づいて生成された呼びを複数台のエレベータのいずれかに割り当てる制御装置を備えたエレベータの群管理システムであって、
    前記制御装置は、前記情報読取装置で読み取られた第1の識別情報に基づく第1の呼びが発生してから第1所定時間以内に第2の識別情報に基づく第2の呼びが発生した場合、グループデータベースで前記第2の識別情報が前記第1の識別情報とグループ化して登録されているときは、前記第2の識別情報に基づく前記第2の呼びを、前記第1の識別情報に基づく前記第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てるように構成され、
    前記制御装置は、前記情報読取装置で識別情報が読み取られる都度、エレベータの利用態様を示す利用態様情報及び前記識別情報を含む利用履歴データを利用履歴データベースに記録し、
    前記制御装置は、前記利用履歴データベースに登録されている所定日数分の利用履歴データの利用態様情報を利用履歴データ間で互いに比較することにより、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データを抽出し、近似する利用履歴データにそれぞれ含まれる識別情報の組み合わせに関して前記所定日数の間における利用態様の近似回数をカウントし、カウントした近似回数が所定回数以上である場合、前記組み合わせに係る識別情報をグループ化して前記グループデータベースに登録する、
    エレベータの群管理システム。
  2. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じである場合に、
    利用態様が互いに近似すると判断する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  3. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じであり、
    (c)行先階が同じである場合に、
    利用態様が互いに近似すると判断する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  4. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、各識別情報に対応する利用者が所属するテナントのテナント情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じであり、
    (d)テナント情報が同じである場合に、
    利用態様が互いに近似する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  5. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、各識別情報に対応する利用者が利用した情報読取装置の設置ロケーションの情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じであり、
    (e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合に、
    利用態様が互いに近似すると判断する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  6. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報と、各識別情報に対応する利用者が所属するテナントのテナント情報と、各識別情報に対応する利用者が利用した情報読取装置の設置ロケーションの情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じであり、かつ、
    (c)行先階が同じであるという条件と、(d)テナント情報が同じであるという条件と、(e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近いという条件とのうちいずれか2つが満たされる場合に、
    利用態様が互いに近似すると判断する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  7. エレベータの利用態様情報は、呼び発生時刻の情報と、出発階の情報と、行先階の情報と、各識別情報に対応する利用者が所属するテナントのテナント情報と、各識別情報に対応する利用者が所属するテナントのテナント情報と、各識別情報に対応する利用者が利用した情報読取装置の設置ロケーションの情報とを含み、
    前記制御装置は、比較した利用履歴データに関し、
    (a)呼び発生時刻の時間差が第2所定時間以内であり、
    (b)出発階が同じであり、
    (c)行先階が同じであり、
    (d)テナント情報が同じであり、
    (e)設置ロケーションが示す位置が一定程度近い場合に、
    利用態様が互いに近似すると判断する、
    請求項1に記載のエレベータの群管理システム。
  8. 前記制御装置は、前記情報読取装置で前記第1の識別情報が読み取られた場合において、前記グループデータベースで前記第1の識別情報を含むグループが登録されているが、当該グループに含まれるいずれの識別情報に対してもエレベータが割り当てられていないときは、前記第1の識別情報に基づく第1の呼びを、前記グループに含まれる識別情報の個数分の呼びを割り当て可能なエレベータに割り当てる、
    請求項1から7のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システム。
  9. 前記制御装置は、エレベータの利用態様が互いに近似する利用履歴データに含まれる識別情報を、時間帯を区分してグループ化して前記グループデータベースに登録し、
    前記制御装置は、前記グループデータベースにおいて、現在時刻を含む時間帯に関して、前記第2の識別情報が前記第1の識別情報に関連付けられて登録されているときに、前記第2の呼びを、前記第1の識別情報に基づく第1の呼びが割り当てられているエレベータに割り当てる、
    請求項1から8のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システム。
  10. 前記制御装置は、時間帯に応じて、利用態様の近似の判断基準を変更する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のエレベータの群管理システム。
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