JP6627549B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関し、特に複数のスイッチング素子をブリッジ接続したブリッジ回路を使用して電力変換を行う電力変換装置に関する。
従来から、電源供給の信頼性を確保する方法として、1つの負荷に対して複数の電源を並列に接続することで、電源の内の1つが故障しても、残る正常な電源により出力を供給し続ける冗長構成をとることが知られている。従来の並列構成においては、各電源の出力電圧がばらつき、出力電流が均等に出力されないため、1台の電源に負荷電流の負担が集中することがあった。その結果、負荷電流の多くを負担する電源に発熱等の熱的ストレスが集中し、この電源の寿命や電源供給の信頼性を落とす原因となっていた。このような問題を回避するために、次のような技術が提案されている。
例えば、特許文献1は、簡易な回路構成でありかつ、既存のスイッチング電源回路にも並列運転が実現できるスイッチング電源並列運転制御装置を開示する。このスイッチング電源並列運転制御装置は、複数のスイッチング電源回路を並列接続して共通の負荷に電力を供給する。本制御装置は、各スイッチング電源回路の温度に基づいて各スイッチング電源回路の出力の不均衡を検出することにより、複数のスイッチング電源回路にかかる負荷率を均等にするよう出力電圧を補正するための補正信号を各スイッチング電源回路に出力する。
また、特許文献2は、各半導体の電力損失を均等に分散させて所定半導体のみの熱集中を回避する半導体の並列駆動回路を開示する。この並列駆動回路は、スイッチング電源の昇圧チョッパ回路の並列IGBTを駆動する。スイッチングパルス信号をカウンタに入力し、このカウンタの出力信号とスイッチングパルス信号とを論理回路を組み合わせた回路で同スイッチングパルス信号のパルスを間引いた信号を得る。これらの信号により各IGBTを交互にオン、オフし、各IGBTにおいて電力損失を均等に分担させる。
また、特許文献3は、同期整流回路を用いたDC−DCコンバータにおける整流スイッチング素子での損失を低減した高効率のDC−DCコンバータを開示する。このDC−DCコンバータは、同期整流回路における整流スイッチング素子の駆動信号を生成するにあたり、特にそのオフタイミングの生成・制御については、一次側の電流から負荷側の電流を予測して、予測した負荷電流及びその変動に対応したオフタイミングの制御に加える。そして、DC−DCコンバータは、動作中の整流スイッチング素子の温度を検出し、その温度特性による電流降下率の変化に基づいてタイミング補正を行う。
また、特許文献4は、複数のスイッチングレギュレータの並列運転時において、負荷電流の大きい時には電流のバランスを良好に保ち、負荷電流の小さい時には定電圧性を保つことができる複数のスイッチング電源装置を並列接続した直流電源装置を開示する。この直流電源装置では、並列接続された2台のスイッチングレギュレータはそれぞれ、トランスの1次巻線に直列に接続されたFETを有し、共通の出力電圧検出回路の出力に応答する電圧制御回路と、電流検出抵抗に応答する電流制御回路を設ける。そして、負荷電流の大小を出力電圧に基づいて判定し、負荷電流の小さい時には電圧制御回路の出力で、大きい時には電流制御回路の出力でFETを制御し、電圧制御回路と電流制御回路を選択的に動作させる。
特開2000−358371号公報 特開2004−289938号公報 特開2013−116016号公報 特開平06−225530号公報
「グリーンエレクトロニクスNo.1 (トランジスタ技術SPECIAL増刊) 高効率・低雑音の電源回路設計」 CQ出版社 P.66−68 第6章 フェーズ・シフト・フルブリッジZVS電源の設計と試作
電力変換装置で用いられているブリッジ回路の複数のスイッチング素子のうち、特定のスイッチング素子の発熱量が大きくなることに鑑み、本発明は、電力変換装置で用いられているブリッジ回路のスイッチング素子の温度を平準化する電力変換装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、直流電源の正側に接続される第1スイッチング素子と、直流電源の負側に接続される第2スイッチング素子とが直列に接続された第1スイッチングレグと、直流電源の正側に接続される第3スイッチング素子と、直流電源の負側に接続される第4スイッチング素子とが直列に接続された第2スイッチングレグと、が並列接続されたフルブリッジ回路と、フルブリッジ回路の第1乃至第4スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、を備え、制御部は、同じスイッチングレグ内の第1スイッチング素子と第2スイッチング素子および第3スイッチング素子と第4スイッチング素子を互いに180度の位相ずれによりスイッチングを行い、第1スイッチングレグと第2スイッチングレグのいずれか一方を先行してスイッチングする電力変換装置において、制御部は、第1スイッチングレグと第2スイッチングレグの他方を先行してスイッチングするように切り替え、共振コイルが接続されたスイッチングレグを先行させる割合に対し、共振コイルが接続されていないスイッチングレグを先行させる割合を大きくする電力変換装置が提供される。
これによれば、先行してスイッチングするレグに含まれるスイッチング素子の発熱量が大きいため、第1スイッチングレグと第2スイッチングレグの内で先行してスイッチングするレグを切り替えることで、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子の温度を平準化する電力変換装置を提供できる。また、共振コイルが接続されていないスイッチングレグを先行させる割合を大きくすることで、ブリッジ回路を構成するスイッチング素子の温度を平準化することができる。
さらに、制御部は、第1乃至第4スイッチング素子を流れる電流がゼロの時に、先行するスイッチングレグを切り替えることを特徴としてもよい。
これによれば、スイッチング素子を流れる電流がゼロの時にスイッチングレグを切り替えることで、切り替える影響を少なくすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、電力変換装置で用いられているブリッジ回路のスイッチング素子の温度を平準化する電力変換装置を提供できる。
本発明に係る第一実施例の電力変換装置の回路図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置における先行するレグが第2スイッチングレグである場合のスイッチングを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置のT1における電流の流れを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置のT2における電流の流れを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置のT3における電流の流れを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置のT4における電流の流れを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置における先行するレグが第2スイッチングレグである場合の電流の流れの順序を示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置における先行するレグが第2スイッチングレグである場合から第1スイッチングレグに切り替える場合のスイッチングを示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置における先行するレグが第2スイッチングレグである場合から第1スイッチングレグに切り替わる場合の各素子に流れる電流を示す説明図。 本発明に係る第一実施例の電力変換装置における先行するレグが第2スイッチングレグである場合から第1スイッチングレグに切り替わる場合の電流の流れの順序を示す説明図。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。
<第一実施例>
図1を参照し、本実施例における電力変換装置100を説明する。電力変換装置100は、直流電源BATに接続される一次側回路C1と、一次側回路C1とトランス40で磁気結合され、負荷LDに接続される二次側回路C2とから構成される。電力変換装置100は、所定の電圧の直流電源BATから一次側回路C1に入力された直流電力を、トランス40を経由して昇圧または降圧し、その変換した電力を負荷LDに供給する、いわゆるDC−DCコンバータである。
一次側回路C1は、4つスイッチング素子SW1〜SW4を有するフルブリッジ回路10と、フルブリッジ回路10のスイッチング素子SW1〜SW4のオンオフを制御する制御部20と、フルブリッジ回路10とトランス40の間に共振コイル30とを備える。なお、一次側回路C1は、さらに、直流電源BATの両極に接続され、2つのダイオードが直列に2つとも直流電源BATの負側から正側に順方向となるように接続された付加回路50を有する。付加回路50は、2つのダイオードの中間で、トランス40と共振コイル30の中間と接続されている。二次側回路C2では、トランス40と接続された整流回路60と、整流回路60と一方を接続され、他方を負荷LDに接続された平滑回路70を備える。なお、二次側回路は、負荷LDに対して整流された電流を供給できればよく、特に方式は限定されない。
フルブリッジ回路10は、2つの並列接続されたスイッチングレグから構成される。第1スイッチングレグ11は、直流電源BATの正側に接続される第1スイッチング素子SW1と、負側に接続される第2スイッチング素子SW2とが直列に接続される。第2スイッチングレグ12は、直流電源BATの正側に接続される第3スイッチング素子SW3と、負側に接続される第4スイッチング素子SW4とが直列に接続される。
高電位側のスイッチング素子SW1/SW3は、ドレインが直流電源BATの正側に接続されている。また、高電位側スイッチング素子SW1/SW3のソースは、低電位側のスイッチング素子SW2/SW4のドレインに接続されている。低電位側のスイッチング素子SW2/SW4のソースは、直流電源BATの負側に接続されている。第1スイッチングレグ11において第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2の中間で、トランス40の一端に接続されている。また、第2スイッチングレグ12において第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4の中間で共振コイル30を介して、トランス40の他端に接続されている。各スイッチング素子SW1〜SW4は、後述する制御部20からのPWM信号がゲートに入力され、ソース−ドレイン間がオン/オフされる。
スイッチング素子SW1〜SW4は、内部にダイオードとキャパシタを有するMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)である。内部に有するダイオード(寄生ダイオード)は、ソース側にアノードを、ドレイン側にカソードを接続され、ソースからドレインに順方向となるように接続されている。また、MOSFETの内部に構造的に有するキャパシタ(寄生キャパシタ)は、後述するゼロ電圧スイッチングの際の容量として機能する。
制御部20は、所定のPWM信号を生成し、その信号を各スイッチング素子SW1〜SW4のゲートに入力することで、ソース−ドレイン間をオン/オフし、二次側回路C2へ電力を変換して伝達する。
図2〜図7を参照して、制御部20が行う、第1スイッチングレグ11の第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2、および、第2スイッチングレグ12の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4のスイッチングについて説明する。スイッチングは、いずれかのスイッチングレグを先行してスイッチングが行われるので、先行するスイッチングレグレグが第2スイッチングレグ12である場合のスイッチングについて説明する。
図2は、制御部20が行う、先行するレグが第2スイッチングレグ12である場合のスイッチング素子SW1〜SW4のスイッチング方法を示す。時間T1では、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4がオン、第2スイッチング素子SW2と第3スイッチング素子SW3がオフとなっている。なお、いずれの時間(T1〜T4)においても、制御部20は、第1スイッチングレグ11内の第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2を互いに180度の位相ずれによりスイッチングを行い、第2スイッチングレグ12内の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4を互いに180度の位相ずれによりスイッチングを行う。
また、本実施例では、パルス周期をT1+T2+T3+T4として、第1スイッチング素子SW1のパルス幅をT1+T2、第2スイッチング素子SW2のパルス幅をT3+T4、第3スイッチング素子SW3のパルス幅をT2+T3、第4スイッチング素子SW4のパルス幅をT4+T1とし、デューティを0.5として説明する。また、第2スイッチングレグ12がスイッチングされてから第1スイッチングレグ11がスイッチングされるまでの間を時間T2およびT4とする。
時間T1における、電力変換装置100の電流の流れの状態は図3に示すようになる。電流は、直流電源BATから、高電位側に接続された中でオンになっている第1スイッチング素子SW1へ、トランス40と共振コイル30を経由して、低電位側の第4スイッチング素子SW4へと流れる。この場合、二次側回路C2では、電流は、トランス40部分において図視で下から上に流れ、整流回路60により整流されて負荷LDに流れる。
第1スイッチング素子SW1のパルス幅T1+T2が経過する前に、スイッチングが先行する第2スイッチングレグ12の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4がスイッチングされる。第4スイッチング素子SW4はオンからオフへ、第3スイッチング素子SW3はオフからオンへ、スイッチングされる。このスイッチングがなされると時間T2になる。時間T2では、第1スイッチング素子SW1と第3スイッチング素子SW3がオン、第2スイッチング素子SW2と第4スイッチング素子SW4がオフとなっている。
時間T2における、電力変換装置100の電流の流れの状態は図4に示すようになる。時間T2では、低電位側の第2スイッチング素子SW2と第4スイッチング素子SW4が両方ともオフなので、直流電源BATからの電流は流れない。一方、トランス40とフルブリッジ回路10の間には共振コイル30が接続されており、この共振コイル30のインダクタンスを用いて、スイッチング素子のゼロ電圧スイッチングを可能としている。電流は、共振コイル30に蓄積されたエネルギーで、共振コイル30から、第3スイッチング素子SW3、第1スイッチング素子SW1、トランス40を通って共振コイル30へ戻り、循環するように流れる。この際、第3スイッチング素子SW3が有するキャパシタと共振コイル30との間で互いにエネルギーの授受を行い、外部からエネルギーの供給が無い状態でも電気的にエネルギーの授受(振動)が継続する。この場合、二次側回路C2では、電流は、平滑回路70に蓄積されたエネルギーで、トランス40部分において図視で下から上に流れる。
第1スイッチング素子SW1のパルス幅T1+T2が経過すると、後行する第1スイッチングレグ11の第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2がスイッチングされ、第1スイッチング素子SW1がオフとなり、第2スイッチング素子SW2がオンとなる。時間T3では、第2スイッチング素子SW2と第3スイッチング素子SW3がオン、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4がオフとなっている。
この時間T3における、電力変換装置100の電流の流れの状態は図5に示すようになる。電流は、直流電源BATから、高電位側に接続された中でオンになっている第3スイッチング素子SW3へ、トランス40と共振コイル30を経由して、低電位側の第2スイッチング素子SW2へと流れる。この場合、二次側回路C2では、電流は、トランス40部分において図視で上から下に流れ、整流回路60により整流されて負荷LDに流れる。
第2スイッチング素子SW2のパルス幅T3+T4が経過する前に、スイッチングが先行する第2スイッチングレグ12の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4がスイッチングされる。第4スイッチング素子SW4はオフからオンへ、第3スイッチング素子SW3はオンからオフへ、スイッチングされる。このスイッチングがなされると時間T4になる。時間T4では、第2スイッチング素子SW2と第4スイッチング素子SW4がオン、第1スイッチング素子SW1と第3スイッチング素子SW3がオフとなっている。
この時間T4における、電力変換装置100の電流の流れの状態は図6に示すようになる。時間T4では、高電位側の第1スイッチング素子SW1と第3スイッチング素子SW3が両方ともオフなので、直流電源BATからの電流は流れない。一方、トランス40とフルブリッジ回路10の間には共振コイル30が接続されており、この共振コイル30のインダクタンスを用いて、スイッチング素子のゼロ電圧スイッチングを可能としている。電流は、共振コイル30に蓄積されたエネルギーで、共振コイル30から、トランス40を通って、第2スイッチング素子SW2、第4スイッチング素子SW4、共振コイル30へ戻り、循環するように流れる。この場合、二次側回路C2では、電流は、平滑回路70に蓄積されたエネルギーで、トランス40部分において図視で上から下に流れる。
第2スイッチング素子SW2のパルス幅T3+T4が経過すると、第1スイッチング素子SW1はオンにされ、第2スイッチング素子SW2はオフにされる。このように、パルス周期T1+T2+T3+T4を経過すると、またT1から同じ順序でスイッチングが繰り返し行われる。図7は、上述したように、先行するレグが第2スイッチングレグ12である場合の電流の流れの順序を示しており、スイッチングは、T1、T2、T3、T4、T1、T2、T3、T4、T1、・・・と繰り返して行われる。
図8は、先行するスイッチングレグが第2スイッチングレグ12である場合から第1スイッチングレグ11に切り替える場合のスイッチングを示す。本図の中央より左に示すスイッチングは、上述したT1、T2、T3、T4、T1、・・・の順番でスイッチングが行われており、第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされている。この状態において、時間T1では、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4に電流が流れているが、T1からT2になる時に、第4スイッチング素子SW4がオフにスイッチングされる。電流が流れている時(電圧がかかっている時)にスイッチングされるとスイッチング素子に負荷がかかり、熱を発生する原因となる。したがって、第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされている状態においては、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4の発熱量を比べると、第4スイッチング素子SW4の方が大きくなる。
時間T2では、第1スイッチング素子SW1と第3スイッチング素子SW3に電流が流れているが、T2からT3になる時直流電源BATの電圧はいずれのスイッチング素子にもかかっていない状態なので、第1スイッチング素子SW1がオフにスイッチングされても、第1スイッチング素子SW1の負荷は、上述した第4スイッチング素子SW4の負荷より小さい。その結果、第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされている状態が継続すると、第4スイッチング素子SW4の発熱量は、第1スイッチング素子SW1の発熱量より大きくなり、第2スイッチングレグ12の第4スイッチング素子SW4の方の温度が高くなる。
この関係は、同様に、第2スイッチング素子SW2と第3スイッチング素子SW3の関係にも成立するので、第2スイッチングレグ12の第3スイッチング素子SW3の方の温度が高くなる。したがって、フルブリッジ回路10の中で、先行する第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の方が、後行する第1スイッチングレグ11のスイッチング素子SW1/SW2よりも、発熱量が大きく、温度が高くなる。
本図の中央部分は、先行するスイッチングレグが切り替わる区間であり、本図の中央より右に示すスイッチングは、第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされて、T1、T4、T3、T2、T1、T4、・・・のようにスイッチングされる。第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされるようになると、第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされている時とは逆の現象が起こる。すなわち、時間T1では、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4に電流が流れているが、T1からT4になる時に、第1スイッチング素子SW1がオフにスイッチングされる。したがって、第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされている状態においては、第1スイッチング素子SW1と第4スイッチング素子SW4の発熱量を比べると、第1スイッチング素子SW1の方が大きくなる。
時間T4でゼロ電圧スイッチングが行われる場合も同様であるから、結局、フルブリッジ回路10の中で、先行する第1スイッチングレグ11のスイッチング素子SW1/SW2の方が、後行する第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4よりも、発熱量が大きく、温度が高くなる。逆に言うと、第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされている状態においては、第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の発熱量は相対的に高くないため温度は下がってくる。このように、一方のスイッチングレグのみを先行したスイッチングを継続していると、そのスイッチングレグに含まれるスイッチング素子の温度は、他方の後行するスイッチングレグに含まれるスイッチング素子に比べ高くなってしまう。しかし、上述したように、あるタイミングで先行するスイッチングレグと後行するスイッチングレグを切り替えると、両者のスイッチングレグの温度が平準化されることとなる。
すなわち、制御部20は、第1スイッチングレグ11と第2スイッチングレグ12のいずれか一方を先行してスイッチングしている場合において、第1スイッチングレグ11と第2スイッチングレグ12の他方を先行してスイッチングするように切り替える。このように、第1スイッチングレグ11と第2スイッチングレグ12の内で先行してスイッチングするスイッチングレグを切り替えることで、フルブリッジ回路10を構成するスイッチング素子SW1〜SW4の温度を平準化する電力変換装置100を提供できる。なお、先行するスイッチングレグを切り替える場合は、両スイッチングレグのオンオフのタイミングを徐々にシフトさせていき切り替えてもいいし、一旦すべてスイッチング素子をオフにしてから切り替えてもよい。
図9は、先行するスイッチングレグが第2スイッチングレグ12である場合から第1スイッチングレグ11に切り替わる場合の各素子に流れる電流を示す。図8で説明したように、本図の中央より左に示すスイッチングは、第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされており、本図の中央部分は、先行するスイッチングレグが切り替わる区間であり、本図の中央より右に示すスイッチングは、第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされている。いずれの時間(T1〜T4)においても、第1スイッチングレグ11内の第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2は互いに180度の位相ずれによりスイッチングされ、第2スイッチングレグ12内の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4は互いに180度の位相ずれによりスイッチングされる。
第2スイッチングレグ12が先行してスイッチングされている時(中央より左側)、時間T1においては、後行する第1スイッチング素子SW1の電流はlm1で始まり、第4スイッチング素子SW4がオンの間にlpkまで増加する。しかし、その後ゼロ電圧スイッチングが始まるので、時間T2においては、第1スイッチング素子SW1の電流は、オフされる時のlm2まで減少する。対応する第4スイッチング素子SW4は、絶対値として等しいlm1の電流で始まり、オンの間lpkまで増加する。しかし、先行してオフになるので、時間T2においてはゼロになる。第3スイッチング素子SW3は、ゼロ電圧スイッチングが始まるまではゼロの電流であるが、ゼロ電圧スイッチングが始まる時間T2においては、lpkの電流で立ち上り、第1スイッチング素子SW1と同様、第1スイッチング素子SW1がオフされる時のlm2まで減少する。以降、スイッチングによりかかる電流が繰り返される。
先行する第2スイッチングレグ12の第3スイッチング素子SW3と第4スイッチング素子SW4は、絶対値電流がlpkの時にオフされる。一方、後行する第1スイッチングレグ11の第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2は、絶対値電流がlm2の時にオフされる。スイッチング素子をオフする時の電流で次にオンするスイッチング素子に蓄積されたエネルギーを引き抜いてゼロ電圧スイッチングを達成するので、オフする時の電流値が大きい方がゼロ電圧スイッチングを行いやすく、発熱しにくい。明らかなようにlpk>lm2であるから、lpkでオフする側のスイッチング素子の方、すなわち後行してスイッチングされる第1スイッチングレグ11のスイッチング素子SW1/SW2の方が発熱は小さくなる。
第1スイッチングレグ11が先行してスイッチングされている時(中央より右側)、上述した第1スイッチング素子SW1の電流波形と第4スイッチング素子SW4の電流波形が入れ替わり、第2スイッチング素子SW2の電流波形と第3スイッチング素子SW3の電流波形が入れ替わる。そうすると、上述した現象と逆の現象が起こり、第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の方が発熱は小さくなる。
図10は、先行するスイッチングレグが第2スイッチングレグ12から第1スイッチングレグ11に切り替わる場合の電流の流れの順序を示しており、スイッチングは、T1の後に切り替わっており、T1、T2、T3、T4、T1、T4、T3、T2、T1、T2、・・・と繰り返して行われる。このように、先行するスイッチングレグを切り替えることにより、フルブリッジ回路10を構成するスイッチング素子SW1〜SW4の温度を平準化することができる。
なお、切り替える頻度や、切り替える時間(T1で切り替えるのか、T2で切り替えるのか)は、適宜定められる。切り替えるタイミングでは電力変換はできないので、切り替える頻度は少ない方が好ましい。また、切り替えるタイミングは、スイッチング素子の耐熱を超える前に切り替えればよく、スイッチング素子の熱を測定して切り替えてもよいし、熱が飽和する時間を予め設定してその時間になったら切り替えることにしてもよい。
制御部20におけるPWM制御などの条件を同じにして、第2スイッチングレグ12のみを先行させたスイッチングを継続した場合(図7のスイッチングの場合)と、先行するレグを第2スイッチングレグ12と第1スイッチングレグ11とでほぼ同じ割合で切り替えて継続した場合(図9のスイッチングの場合)におけるスイッチング素子の温度を測定してみた。第2スイッチングレグ12のみを先行させたスイッチングを継続した場合は、第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の温度が約70°C、第1スイッチングレグ11のスイッチング素子SW1/SW2の温度が約40°Cとなった。一方、先行するレグを第2スイッチングレグ12と第1スイッチングレグ11とでほぼ同じ割合で切り替えて継続した場合は、フルブリッジ回路10のスイッチング素子SW1〜SW4の温度は、全部約55°Cとなった。この結果は、明らかに、先行するスイッチングレグを切り替えることにより、フルブリッジ回路10を構成するスイッチング素子SW1〜SW4の温度を平準化することができた。
<第一実施例の変形例>
図3と図5の一点鎖線で示すように、時間T1およびT3では、共振コイル30が接続された第2スイッチングレグ12にのみに流れる電流が生ずる。すなわち、第1スイッチングレグ11のスイッチング素子SW1/SW2に比べて、第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の方で流れる電流が多く、負荷が高いことになる。そうすると、仮に、上述したように先行するレグを第2スイッチングレグ12と第1スイッチングレグ11とでほぼ同じ割合で切り替えて継続した場合であっても、共振コイル30が接続された第2スイッチングレグ12のスイッチング素子SW3/SW4の方で発熱量が多く、温度が高くなってしまう(共振コイル30による非対称性の問題)。
そこで、制御部20は、共振コイル30が接続された第2スイッチングレグ12を先行させる割合に対し、共振コイル30が接続されていない第1スイッチングレグ11を先行させる割合を大きくすることが好ましい。たとえば、共振コイル30が接続された第2スイッチングレグ12を先行させる割合を4とし、共振コイル30が接続されていない第1スイッチングレグ11を先行させる割合を6とする如くである。このようにすることで、フルブリッジ回路10に含まれるスイッチング素子SW1〜SW4の温度をさらに平準化することができる。なお、かかる非対称性の問題に対しては、スイッチング素子に対する冷却の条件を第1スイッチングレグと第2スイッチングレグとで変えたり、スイッチング素子のオン抵抗や寄生キャパシタの容量を変えたりして対応してもよい。
また、制御部20は、フルブリッジ回路10のすべてのスイッチング素子SW1〜SW4を流れる電流がゼロの時に、先行するスイッチングレグを切り替えることが好ましい。電流量が大きい時にスイッチングするとスイッチング負荷が大きくなるので、このようにすることで、切り替える影響を少なくすることができる。
なお、電力変換装置100の一次側回路C1を流れる電流量が多く、負荷が大きい時、一次側回路C1および二次側回路C2は効率よく変換動作をする。このため、ゼロ電圧スイッチングを行える容量が大きくなるので、スイッチング素子における損失が小さくなり、発熱量が小さくなる。一方、電力変換装置100の負荷が小さい時には、逆に、スイッチング素子における損失が大きくなり、発熱量が大きくなる。したがって、本発明の電力変換の方法は、電力変換装置100の負荷が小さい時に用いるとその効果が大きくなる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
たとえば、本明細書では、共振コイルは、第2スイッチングレグに接続されていたが、第1スイッチングレグに接続されていてもよいし、共振コイル自体がなく、疑似共振回路であってもよい。また、上述した本発明に係る電力変換の方法は、蛍光灯のインバータなどにも適用可能である。
100 電力変換装置
10 フルブリッジ回路
11 第1スイッチングレグ
12 第2スイッチングレグ
SW1 第1スイッチング素子
SW2 第2スイッチング素子
SW3 第3スイッチング素子
SW4 第4スイッチング素子
20 制御部
30 共振コイル
40 トランス
50 付加回路
60 整流回路
70 平滑回路
BAT 直流電源
LD 負荷
C1 一次側回路
C2 二次側回路

Claims (2)

  1. 直流電源の正側に接続される第1スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第2スイッチング素子とが直列に接続された第1スイッチングレグと、前記直流電源の正側に接続される第3スイッチング素子と、前記直流電源の負側に接続される第4スイッチング素子とが直列に接続された第2スイッチングレグと、が並列接続されたフルブリッジ回路と、
    前記フルブリッジ回路の前記第1乃至第4スイッチング素子のオンオフを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、同じスイッチングレグ内の第1スイッチング素子と第2スイッチング素子および第3スイッチング素子と第4スイッチング素子を互いに180度の位相ずれによりスイッチングを行い、第1スイッチングレグと第2スイッチングレグのいずれか一方を先行してスイッチングする電力変換装置において、
    前記制御部は、第1スイッチングレグと第2スイッチングレグの他方を先行してスイッチングするように切り替え、共振コイルが接続されたスイッチングレグを先行させる割合に対し、共振コイルが接続されていないスイッチングレグを先行させる割合を大きくする、
    電力変換装置。
  2. 前記制御部は、前記第1乃至第4スイッチング素子を流れる電流がゼロの時に、先行するスイッチングレグを切り替えることを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
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