JP6625078B2 - 血液サンプルのアッセイ法 - Google Patents

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Description

本発明は、全血サンプルなどの細胞含有血液サンプル中の脂質成分などの成分の測定に関する。具体的には、本発明は、特定の種類のリポタンパク質と関連したコレステロールおよびトリグリセリドなどの血漿脂質成分の、特に酵素アッセイによる測定に関する。より詳細には本発明は、「ポイント・オブ・ケア(point−of−care」装置で実行される自動化法において使用するための、診断、予後およびリスク決定アッセイなどのアッセイに関する。
身体サンプル中の成分の測定は、臨床評価の一般的な特徴である。身体サンプル中の特定の分析物の濃度から、またはいくつかの成分の濃度プロファイルから、多数の診断を行うまたは確認することができ、解明された疾患の状態もしくは進行、または多くの症状のリスクを評価することができる。病状と、1つまたは複数の分析物の濃度との既知の相関関係の数が増大すると、単一の分析物および多数の分析物の両方についてのサンプル分析はますます価値のある手段になる。従って、それに応じて、これまでよりも多数のサンプルをますます迅速に分析するように臨床検査室へのプレッシャーが増大している。これを満足させるために、より迅速、より高処理量、より簡単、かつ/またはより完全に自動化されたアッセイが必要とされている。
「ポイント・オブ・ケア」で実行されるアッセイに対する要求が高まっている。現在行われている慢性疾患のプライマリケアへの移行と共に要求は増大している。これは患者にとって有益であり、患者は即座に助言を受け、疑念を持ち続けることが少ない。また、「患者の近く(near patient)」での検査は、患者のコンプライアンス、処置および治療管理の厳守を改善することも示されている(Price.(2001)BMJ 332:1285−8)。また医師にとっても有益であり、医師は複数の予約の必要性を潜在的に回避することができ、自身の判断をより確信することができる。
ポイント・オブ・ケアアッセイは、簡単な操作および迅速な結果に対する必要性の観点から、非常に要求が厳しい。アッセイが数分以上かかると、ポイント・オブ・ケアでアッセイを行う利点の多くが失われる。さらに、このようなアッセイを行う職員は医療従事者である可能性は高いが、分析の専門家ではなく、多数の機器を利用することはできないであろう。従って、このようなアッセイは最小限のサンプル処理に依存するように設計されることが必要である。このため、そして時間、人材およびコストの理由で、単一の分析機器および単一の検査装置において単一のサンプルを用いて単一の動作で複数の異なる分析物のレベルが決定されることは、多くの場合に非常に有利である。これにより、広範なサンプル操作、多数の検査装置または多数の分析機器に対する高価で時間のかかる必要性が回避される。
ポイント・オブ・ケア方法の1つの特定の問題は、キャリブレーションにほとんど適応できないことである。酵素は貯蔵中の不活性化に対して本質的に敏感なので、これは、酵素ベースのアッセイ法において特に懸念される。
未知の酵素活性の問題を回避するための一般的な方法は、酵素反応の終点を決定することである。全ての分析物を生成物に転換するのに十分な試薬が存在し、完全な転換のために十分な時間が提供されれば、形成される最終生成物の量は反応の開始時に存在する分析物の量だけに依存し得る。反応を触媒するのに十分に活性な酵素が存在する限り、その酵素の活性は反応の速度を決定するだけであり、終点を決定しないであろう。しかしながら、このアプローチは、非常に過剰の酵素を必要としてコストを増大させる、かつ/または、十分に長いアッセイ時間を必要として総アッセイ時間を増大させる。これは、通常5〜10分以内に完了されなければならないポイント・オブ・ケアアッセイにとって特に懸念される。
特に懸念されるのは、測定可能な終点を生じない酵素反応である。このような状況には、前の反応が終点に到達する前に次の反応が始まるか、または併発反応が起こる逐次反応が含まれる。同様に、1つの成分がブロック化された第2の成分(「ブロック」が存在しないと反応し得る)の存在下で反応する場合には、ブロック化が共有結合反応などにより「永久的」である場合にだけ終点に到達することができる。しかしながら、多くのブロッキング試薬は一時的な効果を有するだけであり、従って、その終点に到達するために必要な期間の間に第2の成分がある程度「脱ブロック化」されると、第1の成分の反応の終点に到達することはできない。典型的な例は、特定のリポタンパク質、例えば高密度リポタンパク質と関連したコレステロールの脂質成分の測定である。リポタンパク質成分のブロック化は、通常、一時的で動力学的なタイプのブロックある。このことによって、典型的な終点アッセイは困難または不可能になり、定点測定に基づくアッセイなどの他の方法が使用されなければならない。これらの場合は速度依存性であり、従って、長期間の試薬の減衰を補償できるように、完全に安定した試薬(通常、乾燥試薬)を必要とするか、またはキャリブレータの包含を必要とする。乾燥試薬は、再構成時に誤差を生じやすく、非常に長い再構成時間を必要とすることが多く、乾燥過程で活性損失を受け、特にインデバイス乾燥試薬の場合には、製造コストを増大させるという不都合を有する。キャリブレータは、高頻度でポイント・オブ・ケアアッセイに適合しない。
リポタンパク質の構造は、通常、タンパク質成分と強固に結合されて近づくことのできない塊になった脂質成分を有する。従って、酵素反応は一般に、リポタンパク質内に強固に結合された脂質に影響を与えないか、または非常に遅い速度で影響を与えるであろう。従って、リポタンパク質内からの脂質の酵素反応のための試薬混合物は、通常、リポタンパク質を「アンロック」して脂質成分を酵素の作用に暴露するのに役立つ界面活性剤などの試薬も含有する。従って、リポタンパク質成分の「ブロック化」は、多くの場合、「ブロック化」された成分が酵素反応に利用できなくされるように、このような界面活性剤の作用に対してその成分を安定化することである。しかしながら、時間が経つと、反応混合物中の酵素および/または界面活性剤は、通常、ブロック化されたリポタンパク質成分についてもいくらかの分解を引き起こし始めるであろう。これは次に壊滅的な効果を引き起こし、この場合、試薬の作用がリポタンパク質構造を開放し始め、そしてより反応性になり、従ってさらに開放し、そして以下同様である。それに応じて、「ブロック化」脂質成分は、急速および次第にその「ブロック」を失い、著しい妨害を引き起こす前の特定の長さの時間(例えば、数百秒)は、反応において測定可能な関与をしないことが信頼され得る。このような一時的なブロックは、終点に到達し得る前にブロックが破壊され、従って結果が所望の成分を表さないので、終点反応において使用することができない。
また、測定することが望ましい成分が、特定のタイプの脂質の総量の比較的少量部分(例えば、典型的な健康な患者では総量の30%未満)を含有する場合、残りの部分が「ブロック化」されるときに、このブロック化が大きく除去され得る前にアッセイが実行されることが特に重要であることも注目すべきである。これは、大きい成分の比較的少量の脱ブロック化は、より小さい成分が分析される場合の結果に著しい影響を与え得るからである。
上記のことを考慮して、現在のポイント・オブ・ケア機器は、キャリブレータを含むことができないので液体試薬を使用することができず、そして終点が到達不能または測定不能であるために終点分析を使用することができない。従って、このような機器の製造業者に利用可能である唯一の解決法は、通常乾燥形態である安定化された試薬の使用であった。しかしながら、これにはその独自の不都合がある。乾燥試薬はより高価であるだけでなく、その再構成は時間がかかると共に潜在的に信頼できない。従って、このような乾燥試薬を用いる機械は、恐らく酵素試薬の完全な再構成が時折失敗するために、予想されるよりも高い割合の異常な結果を生じる傾向がある。従って、キャリブレータを存在させずに溶液試薬を用いて、測定可能な終点を持たない反応が確実に使用されることを可能にする方法はかなり価値があるであろう。
アッセイが行われる最も一般的な臨床サンプルは、採取および操作が比較的容易であるために流体、特に血液および尿である。血液において、分析されるのは、通常、流体血漿の内容物である。血液由来のサンプルにおいて行われる最も一般的および臨床的に重要な測定のいくつかは血漿脂質含量に関する。血漿中に存在する主要な脂質は、リン脂質(PL)、トリグリセリド(TG)、およびコレステロール(CH)である。これらのうち、TGおよびCHは心血管疾患と関連しているために特に診断上重要であり、そして心血管疾患は先進国において最もよく見られる疾患の1つである。
脂質はまさにその本質から非水溶性であり、血液中では、資質を可溶化するアポリポタンパク質との複合体において輸送される。これらの複合体であるリポタンパク質はその大きさおよび脂質対タンパク質比に基づいて5つの群に分類される:カイロミクロン、超低密度リポタンパク質(VLDL)、中間密度リポタンパク質(IDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、および高密度リポタンパク質(HDL)。カイロミクロンは基本的に脂肪の液滴であり、約90%までがTGからなる。カイロミクロンは回腸から脂肪組織および肝臓まで食物脂質を輸送するための媒体としての機能を果たし、食後の短時間だけ全身循環中に存在する。
残りの4つの種類のリポタンパク質は肝臓で産生される。VLDL、IDL、およびLDLは肝臓から組織への脂質の輸送を担うが、5番目の種類のHDLは、さらなる肝胆道分泌のために、末梢組織から肝臓へ戻る過剰な脂質の逆輸送に関与する。VLDLおよびIDLは半減期が短く、主にTGを組織に送達する。LDLおよびHDLは半減期がより長く、血中コレステロールの恒常性に主として関係する。平均して、LDLおよびHDLは合わせて、血液中に存在するコレステロールの約95%を運び、LDLが約70%、そしてHDLが約25%を運ぶ。
リポタンパク質中には5つの異なるタイプのタンパク質:アポリポタンパク質(Apo)A、B、C、D、およびEが存在しており、各タイプはさらに細分することができる。アポリポタンパク質は、リポタンパク質の形成、分泌、および輸送、ならびに末梢組織中のリポタンパク質に作用する酵素活性のために重要である。アポリポタンパク質B(アポB)はVLDL、IDL、およびLDL中の主要なタンパク質であり、LDLでは唯一のタンパク質である。HDLにはアポBがなく、主要なタンパク質はアポ−A1である。
高濃度のTGは、糖尿病、心血管疾患、高脂血症、高トリグリセリド血症I型およびIV型、ならびに腎炎症候群などの様々な病態生理学的な障害と関連している。肝感染症および栄養障害では低濃度が見出される。
多数の疫学的研究から、カイロミクロン、VLDL、IDL、およびLDLと関連したCHが心血管疾患(CVD)の主要な危険因子であり、濃度の増大がCVDのリスクの増大と相関することは、十分に立証された事実である。LDL粒子と関連したCHは主な危険因子であると考えられ、これらの成分の中で群を抜いて最大である。一方、HDLと関連したCHは心血管疾患のリスクと逆相関する。HDLの濃度が低いほど、心血管疾患のリスクが高くなる。従って、潜在的に他の因子と組み合わせて、心血管疾患を診断および予測するために、そしてCVDのリスクの公式化において、通常は総CHと共にLDLおよび/またはHDLと関連したCHを決定することが一般的に行われている。
CHの定量化のために現在2つの方法が日常的に使用されている。いずれの方法も酵素的な方法である。第1の方法では、過酸化水素の発生により着色または蛍光シグナルを生じるために、コレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼで始まる酵素鎖が用いられる。もう一方の方法はコレステロールオキシダーゼの代わりにコレステロールデヒドロゲナーゼを使用し、生成したNADHまたはNADPHの量に基づいて、サンプル中のCHの量を決定する。これらの方法は、反応が効果的に進行できる前は、そのリポタンパク質キャリアからのコレステロールの少なくとも部分的な放出に依存する。界面活性剤は一般にこの機能のために使用され、当該技術分野において周知である。
HDL関連CHは、この種類のリポタンパク質を非HDLリポタンパク質から物理的またはブロック化のいずれかで分離することによって決定され得る。非HDLを利用不能にした後、総CHの酵素的方法を用いてHDL関連CHが測定される。しかしながら、既知のブロック化方法は一時的であり、終点に到達する前に除去され得るので、この反応はその終点まで実行することができない。これに対する例外は、非HDLを物理的に分離することができる場合であるが、これには、ポイント・オア・ケア(point−or−care)機器で利用できない遠心分離などの技術が必要とされる。
最初は、そして今でもまだよく使用されるのは、以下のうちの1つを用いることによる非HDLの沈殿であった:
(i)ヘパリン/Mg2+(Hainline A et al(1982)Manual of laboratory operations,lipid and lipoprotein analysis,第2版 Bethesda,MD:US department of Health and Human Services,1982:151頁)、
(ii)リンタングステン酸−Mg2+(Lopes−Virella MF et al(1977)Clin Chem 23:882−4)、
(iii)ポリエチレングリコール(PEG)(Viikari J,(1976)Scan J Clin Lab Invest 35:265−8)、および
(iv)デキストラン硫酸−Mg2+(Finley et al(1978)Clin Chem 24:931−3)。
沈殿した非HDLは、次に、遠心分離により除去される。後者の方法は、HDL関連CHの測定のための基準方法として、Cholesterol Reference Method Laboratory Networkによって今も推奨されている(Kimberly et al(1999)Clin Chem 45:1803−12)。
その他の方法では、電気泳動法(Conlin D et al(1979)25:1965−9)またはクロマトグラフィ(Usui et al(2000)Clin Chem 46:63−72)による分離が使用された。
上記の方法は効果的であるが、冗長な分離ステップおよび多数の実験室用機器を必要とする。骨の折れるサンプル前処理を除去するために、2つの異なる経路が取られている。カセットまたは試薬含侵ストリップであり得る検査装置内にHDLの分離および定量化を一体化させたポイント・オブ・ケア機器、例えばCholestechのHDLアッセイ装置および方法(米国特許第5213965号明細書)などが開発されている。
自動医療機器に関して、HDL関連CH画分を測定するために非HDLリポタンパク質の物理的な分離を必要としない均一法(homogenous method)が開発された。非HDL粒子は種々の方法によってブロック化され、CH代謝酵素へ近づきにくくされた。最新の開発は、HDLを選択的に溶解する非常に特異的な界面活性剤である。このような状況では、非HDL脂質をリポタンパク質形態で残し、従って酵素の作用に非常に近づきにくくする界面活性剤だけを含むことにより、非HDLを効率的に「ブロックする」、HDLのための反応混合物である。
LDL関連コレステロールは、一般に、Friedewaldの式(Friedewald WT et al(1972)Clin Chem 18:499−501):
LDL=総CH−(HDL+TG/2)
を用いてコンピュータで決定される。
便利であり、そしてほとんどの場合に十分正確であるが、この方法は周知の制限を受け、特に、患者は採血の前に患者は絶食する(絶食は血液からカイロミクロンを枯渇させる)必要があり、TGレベルを4g/L未満にすることが要求される。従って、NIH支援によるナショナルコレステロール教育プログラム成人治療委員会(National Cholesterol Education Program(NCEP))成人治療委員会(Adult Treatment Panel)III(ATPIII)ガイドラインは、総CH、HDL関連CH、およびTGからLDL関連CHを計算するのではなく、LDL関連CHの直接測定を使用することを推奨している。しかしながら、最近の報告では、直接測定したLDLレベルの計算値に対する臨床的優位性に疑問が投げ掛けられている(Mora et al(2009)Clin Chem 55:888−94)。
最初は、LDL関連CHは超遠心分離法を用いて測定された(Havel RJ et al,J Clin Invest 1955;34:1345−53)。これは、今でも最もよく使用されている基準方法であるが、明らかにサンプルの前処を必要とする。LDL CH画分を測定するために非LDLリポタンパク質の物理的な分離を必要としない均一法が後で開発された(米国特許第5888827号明細書、米国特許第5925534号明細書)。
VLDL関連CHは、最初は超遠心分離法を用いて測定された。これは、今でも好ましい基準方法のままであるが、ここ数年の間に、VLDL関連CHを決定するための均一法が開発されている。これらには、米国特許第6986998号明細書および米国特許第7208287号明細書からの方法が含まれる。
IDLと関連したCH(「VLDLレムナント」または「レムナント様粒子」とも呼ばれる)は、一般に、超遠心分離法、高速液体クロマトグラフィまたは電気泳動法を用いて決定される。IDL関連コレステロールの選択的酵素分解を促進するために特定の界面活性剤を使用する2つの均一法が最近開発された(米国特許第7272047号明細書および米国特許出願公開第2007/0161068号明細書)。
近年、いくつかの報告により、非HDLの測定は、LDLの測定よりも多くの心臓事象を防止することが提言されている(van Deventer et al Clin Chem(2011)57:490−501、Sniderman et al(2011)Circ Cardiovasc Outcomes 4:337−45)。特に、非HDLは、TGレべルが高い場合に優秀であり得る(Sniderman et al(2010)J Clin Lipidol 4:152−5)。非HDLは現在任意の既知の従来のアッセイ法により直接測定されていないが、総CHおよびHDLと関連したコレステロールの差として計算される(非HDL=総CH−HDL)」。しかしながら、本発明は、非HDL成分の直接または間接的な(計算された)測定を可能にする。本発明の1つの態様では、分析物の少なくとも1つは非HDリポタンパク質群に結合されている。特に、非HDLコレステロールは非常に好ましい分析物である。非HDLコレステロールは、例えば脂質パネルアッセイにおいて、総TGおよび総CHと共に測定され得る。
スクリーニングの目的で、非HDLのための直接アッセイは、総CHおよびHDLの2つのアッセイを実行して、非HDLを差異として計算する場合(実施例10)と比較して、アッセイ時間およびコストを低減するという利点を有するであろう。従って、本発明のさらなる態様では、1つの分析物は非HDリポタンパク質に結合され(例えば、非HDLコレステロールなど)、直接(すなわち、2つの他の測定値の差を取るのではなく)測定されるであろう。この分析物は任意の他の分析物と共に測定されてもよいし、そうでなくてもよい。さらに、非HDL(例えば、非HDL CH)を直接測定することの利点は、終点の推定(すなわち、本明細書において記載されるような架空の終点の計算)を使用するアッセイにまで及び、そして従来の技術を使用するアッセイにも及ぶ。従って、さらなる態様では、本発明は、非HDコレステロールなどの非HDリポタンパク質に結合した脂質成分の直接測定ためのアッセイを提供する。CVDのリスクまたは傾向を指定するための対応する方法は、このような値と、健常者および/またはCVDの高いリスクもしくは傾向のある者の集団から誘導されるしきい値などの適切なしきい値とを比較することによって提供される。
TGは4段階の酵素反応において日常的に決定されており、リポタンパク質リパーゼによりTGは非エステル化グリセロールおよび遊離脂肪酸に加水分解される。次に、グリセロールはリン酸化され(グリセロキナーゼ)、そして酸化されて(グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ)、ジヒドロキシ−アセトン−リン酸および過酸化水素になり、過酸化水素は着色、蛍光または化学発光シグナルを発生させるために使用される。
様々なリポタンパク質類のCHの測定と同様に、特定のリポタンパク質類のTGの測定は、様々なリポタンパク質類の様々な化学特性および物理特性を利用するいくつかの方法によって実施され得る。
上記のように、特定のリポタンパク質類の脂質成分の測定、例えば、HDL中のコレステロールの測定は、ポイント・オブ・ケアアッセイに対する特定の問題を構成する。現在の方法は、特定のリポタンパク質類以外のリポタンパク質中に存在する特定の脂質成分を一時的にブロックし、次に特定のリポタンパク質類と関連した特定の脂質成分測定することに依存している。このような方法は、合成ポリマーおよびポリアニオン(米国特許第5773304号明細書、米国特許第6811994号明細書)または抗体(米国特許第4828986号明細書、米国特許第6162607号明細書)またはポリエチレングリコール修飾酵素と結合したシクロデキストリン(米国特許第5691159号明細書)による望ましくないリポタンパク質のブロック化に依存するか、または特定の界面活性剤(米国特許第7208287号明細書、米国特許第7272047号明細書)を使用する。
ブロック化は一時的なので、これらの反応の真の終点は測定することができず、唯一の真の終点は、4つの種類のリポタンパク質のすべてに存在する特定の脂質成分の終点である。従って、特定のリポタンパク質の特定の脂質成分は、特定のリポタンパク質以外のリポタンパク質中に存在する特定の脂質成分が実質的に妨害しないように選択された定点において測定される(通常5分間)か、または反応の最初の数分間に動力学的に測定される。いずれの場合も、長期間の試薬の減衰を補償するように、完全に安定した試薬、すなわち乾燥試薬か、またはキャリブレータの包含の何れかが必要とされる。
異なるアプローチは、検出可能な生成物を与えない酵素反応において、分析中の特定のリポタンパク質類以外のリポタンパク質と関連した特定の脂質成分を選択的に除去することである。特定のタンパク質類の特定の脂質成分は次に検出可能な生成物に転換される。いくつかのこのような方法は、特定のリポタンパク質類と選択的に反応する界面活性剤を使用すると記載されている(欧州特許第1164376号明細書、米国特許第5925534号明細書、米国特許第6194164号明細書、米国特許第6818414号明細書、米国特許第6893832号明細書)。
しかしながら、完全な除去を達成するために、反応は終点まで到達されなければならず、時間がかかる。このために必要とされる時間は、ポイント・オブ・ケアアッセイ、特に、複数の分析物を測定するポイント・オブ・ケアアッセイ(「パネル」アッセイとして知られている)のためには長すぎる時間であろう。さらに、これらのアプローチには、分析中の特定のリポタンパク質以外のリポタンパク質中の特定の脂質成分の不完全な除去によって、または特定のリポタンパク質中の特定の脂質成分の非特異的な除去によって引き起こされる不正確さに関する問題がある。実際には、次に、これらのタイプのアッセイは定点測定も必要とし、従って、長期間の試薬の減衰を補償するために、完全に安定した試薬、すなわち乾燥試薬か、またはキャリブレータの包含の何れかに依存する。
上記のことを考慮して、1つまたは複数の血漿成分(脂質成分など)を測定するための改善されたポイント・オブ・ケアアッセイ、特に、特定のリポタンパク質類の脂質成分を含むアッセイが明らかに必要とされている。このようなアッセイが液体試薬を可能にでき、キャリブレータを必要とせず、かつ/または短い総アッセイ時間を有することができれば有利であろう。
本発明者らはここで、血液細胞含有サンプル(例えば、全血など)を使用し、液体試薬を使用し、短い総アッセイ時間を有し、キャリブレータを必要としないポイント・オブ・ケア装置のために適切なアッセイ法を構築することが可能であることを立証した。
本発明者らは、驚くことに、その終点が理論的に到達不可能であり、かつ/または実際に測定不能である酵素反応の終点を決定することが可能であることを見出した。これにより、終点分析の利点の多くを、終点がこれまで考慮されていなかった状況に適用することが可能になる。例えば、いくつかの酵素を含むシーケンスでは、生成物が消費され、従って終点に到達することができない。また、終点を直接測定できない場合、例えば、前の反応が終点に到達する前に次のステップが始まる逐次酵素反応、または反応の初期進行に十分な違いがある併発酵素反応である。
終点が測定できないまたは測定されない状況では、直接測定で達成されるのと同様の精度およびCVで、直接測定するのではなく適切なアルゴリズムを用いて計算され得る。必要とされるのは、反応が十分な長さの時間モニターされ、そして終点を正確に予測するための適切なアルゴリズムを用いることである。適切なアルゴリズムおよび方程式は、曲線適合を目的として当該技術分野で定期的に使用されており、従って周知であるが、これまでは、測定不能な終点を予測するためにこのような方法で適用されたことはなかった。通常、反応は、標的分析物の少なくとも50%が転換されるまでモニターされなければならないが、これは、進行曲線のほんのわずかな部分を構成し得る。標的分析物の少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、そして場合により少なくとも60%が消費されるまでモニターすることは、種々の実施形態において適切である。
一実施形態では、任意の併発反応(例えば、ブロック化された成分のいずれかの脱ブロック化および反応など)が著しくないように測定区間が選択されることが好ましい。
代替の実施形態では、ブロック化された成分のいずれかの脱ブロック化および反応などの併発反応は測定可能な程度まで起こり得るが、このような併発反応の影響は、サンプルから2つ以上の分析物が測定される測定後の分析によってある程度まで補正され得る。例えば、脂質パネルアッセイなどにおいて複数の脂質分析物が測定される場合、HDL測定に対する非HDLの妨害(非HDL成分の部分的な脱ブロック化および反応などによる)は、
総コレステロール=HDL+非HDL
に従うHDLおよび総コレステロールの読取り、ならびにHDLアッセイに対する非HDLの効果についての所定の標準曲線(実施例6)を伴う反復プロセスにおいて部分的に補正され得る。
また本発明者らは、測定可能な終点を生じる反応と共に終点の推定を用いると、液体試薬を用いるポイント・オブ・ケアアッセイにかなりの利点を提供し得ることも見出した。終点の測定は、貯蔵時間と共に試薬活性の損失がアッセイ時間に与える効果を考慮に入れなければならず、推定される終点の使用はこれを回避し、その結果より短い測定時間の使用が可能になる。
第1の態様では、本発明は従って、血液細胞含有サンプルの血漿部分において少なくとも1つの分析物の濃度を測定するための酵素的方法を提供しており、サンプルは第1の成分および第2の成分を含有し、前記第2の成分が存在しかつブロック化されていない場合に、前記第2の成分は前記第1の成分の測定を妨害する。前記方法は、
i)前記血液細胞含有サンプルを、サンプルを希釈する試薬混合物と接触させるステップと、
ii)血液細胞を実質的に除去して、実質的に無細胞のサンプルを提供するステップと、
iii)前記サンプルを、前記第2の成分の反応を一時的および/または競合的に防止する役割を果たす少なくとも1つの試薬と接触させ、それにより、ブロック化された第2の成分を生成するステップと、
iv)前記サンプルを、前記少なくとも1つの分析物の各分析物の少なくとも1つの構成物のための少なくとも1つの転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させ、それにより、その分析物または各分析物の選択的反応によって、検出可能な反応生成物を直接または間接的に生成させるステップであって、前記分析物または前記分析物の1つが前記第1の成分であるステップと、
v)1つまたは複数の前記検出可能な反応生成物をモニターするステップと、
vi)1つまたは複数の前記検出可能な生成物の量および/または1つまたは複数の前記検出可能な生成物の形成速度と、前記血液サンプル中の前記少なくとも1つの分析物またはそのそれぞれの濃度とを関連付けるステップであって、測定不能な(架空の)終点を推定することによって、少なくとも前記第1の成分の濃度が対応する検出可能な反応生成物と関連付けられるステップと
を含み、ステップiii)は、ステップiv)に至るまで(ステップiv)を含む)の任意の段階で、ただしステップv)〜vi)よりも前に実行されることが可能であり、ステップiii)の試薬はサンプルに別箇に適用されてもよいし、またはステップi)もしくはiv)の試薬混合物中に含まれていてもよい。
好ましい態様では、本方法は、前記細胞含有サンプル中の2つ、3つまたはそれ以上の分析物などの複数の分析物の付随(例えば、同時)測定のためのものである。
検出可能な「生成物」の検出が示される本発明の全ての態様において、状況が許す場合には、これは明らかに、検出可能な反応物または出発材料の検出も可能にするであろう。ほとんどの場合に行う必要があり得る唯一の変更は、反応物または出発材料が消費され、従って濃度が低下し得ることである。生成物および出発材料は通常既知の化学量論により関連されるので、反応物の減少は、生成物を検出するための間接的な方法である。従って、適切な生成物の検出は全て、1つまたは複数の反応物の消費を観察することによって実行され得る。
さらなる態様では、本発明はさらに、血液細胞含有サンプルの血漿部分において少なくとも3つの異なる分析物の濃度を決定する際に使用するためのキットを提供しており、サンプルは第1の成分および第2の成分を含有し、前記第2の成分が存在しかつブロック化されていない場合に、前記第2の成分は前記第1の成分の測定を妨害する。前記キットは、
a)前記サンプルを希釈するように配合された第1の試薬混合物と、
b)細胞分離ユニットと、
c)(ブロック)前記第2の成分の反応を一時的および/または競合的に防止する役割を果たす第2の試薬であって、それにより、ブロック化された第2の成分を生成する第2の試薬と、
d)前記少なくとも3つの異なる分析物の選択的転換を引き起こし、それにより、各分析物に対応する検出可能な間接的生成物を生成するように配合された少なくとも3つのさらなる試薬混合物と
を含む。
本発明は、血液細胞含有サンプル中の少なくとも1つの分析物の濃度が測定されるアッセイ法を提供する。
本明細書で使用される場合、「分析物」という用語は、その測定が所望される成分または成分の群を示すために使用される。従って、分析物は、HDLコレステロールなどの単一の成分であってもよいし、または成分のセットであってもよい。通常、例えば全てのコレステロール含有リポタンパク質のセットなど、このようなセットは共通の特徴を有するであろう。
本発明で使用するために最も好ましい分析物は脂質成分であり、すなわち、サンプルの血漿部分中の特定のタイプの脂質(例えば、TGまたはCH)の総量、または特定のタイプの脂質の特定のリポタンパク質として存在する部分(例えば、HDL CH)または特定のリポタンパク質セット(例えば、非HDL CH)である。
終点推定の使用は、単一の成分のためのアッセイにおいて有用であり、その成分の特定の構成物の転換(例えば、HDLの脂質成分の転換)の終点は、本明細書で示される方法によって推定されるであろう。しかしながら、この技術は、多数の分析物のためのパラレルアッセイ(「パネルアッセイ」と呼ばれることが多い)においても非常に価値がある。これは特にポイント・オブ・ケアにおいて適用される。このような場合、アッセイにおいて2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の分析物が測定され得る。さらに、機器は、測定データから他の分析物のレベルを計算できることもあり、従って、直接測定されるよりも多い成分について報告できることもある(例えば、本明細中の議論を参照)。本発明のパネルアッセイ実施形態において、少なくとも3つの分析物が測定されることが好ましい。
少なくとも2つ(例えば、少なくとも3つ)の分析物が測定される場合、終点推定法はこのような分析物の1つまたは複数の分析のために使用されるであろう。少なくとも1つの分析物が、別の成分をブロックすることなく便利/確実に測定することができない第1の成分である場合、この第1の成分は、測定不能な(架空の)終点の推定によって分析されるであろう。しかしながら、この方法と組み合わせて、終点法によって測定され得る他の成分が、全アッセイのために必要とされる時間を低減するために終点推定によって測定されることもある。従って、一実施形態では、全ての分析物が終点推定法によって測定され、少なくとも1つの分析物が測定不能な(架空の)終点の推定によって測定される。
上記のように、好ましい分析物は血液サンプルの脂質成分である。従って、典型的な分析物は、コレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質(完全に、および/またはVLDL、IDL、LDLおよびHDLからなる群からの特定のリポタンパク質と関連して)であろう。リポタンパク質群と関連したコレステロール、トリグリセリドおよび/またはリン脂質(例えば、非HDL CH)も測定することができ、さらなる好ましい分析物が形成される。
本明細書において言及される「第1の成分」は、通常、HDL_CHまたは非HDL−CHなどの、特定のリポタンパク質(またはリポタンパク質群)と関連した特定の脂質であろう。従って、通常、前記第1の成分は、VLDL、IDL、LDLおよびHDLから選択される少なくとも1つのリポタンパク質成分と関連した、コレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質から選択される脂質成分、例えば、HDLと関連したコレステロールなどを有する1つの分析物である。
「第2の成分」と、本明細書において示される「第1の成分」の測定との間で起こる妨害は、一般に、第1の成分の脂質成分の反応と、第2の成分の脂質成分の反応とを区別する必要性に起因するであろう。従って、通常、第1および第2の成分は、同じ脂質成分を含むであろう。典型的な例では、非HDL−CH(第2の成分)の存在下でHDL−CH(第1の成分および分析物)を測定することが所望され得る。これは、脂質成分がいずれもCHであり、従って両方とも反応することができればこれらを区別することは不可能なので、第2の成分の「ブロック化」がなければ容易に実行することができない。このような状況では、第1の成分が唯一または主として反応に利用できるように第2の成分は「ブロック化」される。
成分(特に、本明細書中で記載される「第2の成分」)を「ブロック化」し得る方法は多数ある。これらの方法の多くは本明細書において議論されており、その他の方法は当業者に知られている。このようなブロック化を永久的に行うまたは行うことができれば(例えば、ブロック化部分のいくらかの共有結合によって)、終点推定は必要がない(しかし、アッセイ法を促進するために依然として利点であり得る)。しかしながら、現在知られておりかつ/または広く使用されている技術は「一時的な」ブロック化方法であり、すなわち、第2の成分は完全にまたはほとんど非反応性にされるが、本明細書において記載されるプロセスのステップiv)で使用される酵素転換試薬および/または界面活性剤とは独立して、またはその存在下で、この反応性を取り戻す。本明細書で使用される場合、成分の反応を「一時的に」防止する役割を果たす試薬は、適切な条件(例えば、ステップiv)の条件)下で少なくとも60秒間、好ましくは少なくとも240秒間、最も好ましくは少なくとも360秒間その成分の有意な反応を防止するであろう。有意な反応とは、その成分の任意の構成物(例えば、脂質部分)の10%を超える反応、好ましくは5%を超える反応、最も好ましくは3%を超える反応を示す。
それに応じて、「ブロック化」された成分は、本明細書中の任意の実施形態で記載されるステップiv)の条件などの反応条件にさらされたときに、少なくとも60秒間、好ましくは少なくとも240秒間、より好ましくは少なくとも360秒間にわたって10%を超える、好ましくは5%を超える、より好ましくは3%を超える程度のその脂質成分の反応を受けないであろう。
好ましい実施形態では、ステップi)、ii)および/またはiii)の条件は、血液サンプルの細胞が無傷または実質的に無傷なままである(例えば、細胞の10%未満、好ましくは細胞の5%未満、最も好ましくは3%未満(例えば、0.1〜3%)がステップi)〜iii)の間に溶解を受ける)ように選択される。この点において、イオン強度および界面活性剤のタイプ/濃度を含む因子が特に重要である。
場合により、反応速度を増大し、従ってアッセイ時間を短くするために、特にステップiv)において、米国特許第6818414号明細書において開示されるものなどの反応促進剤が試薬溶液中に包含されてもよい。
本発明において、方法および他の態様は、少なくとも1つの分析物の測定に関する。このような分析物は通常脂質分析物であり、それぞれ独立して、トリグリセリド、コレステロールなどの特定の脂質成分の総量であってもよいし、または特定のリポタンパク質もしくは特定のリポタンパク質群と関連した脂質成分であってもよい。これらの非包括的な例としては、脂質成分のコレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質と、リポタンパク質のVLDL、IDL、LDLおよびHDLのいずれかとの全ての組み合わせ、ならびにこのようなリポタンパク質と関連しない各総脂質成分の対応する部分が挙げられる。従って、例えば、分析物には、HDLコレステロールおよび非HDLコレステロールが含まれ、後者は総コレステロールのHDLリポタンパク質に結合していない部分である。特に好ましい分析物には、総TG、総CH、非HDL、LDL、低密度LDLおよびHDLコレステロールが含まれる。
リポタンパク質と関連した特定の脂質成分の部分を測定するために、その成分もしくは同じ脂質成分を有する全ての他のリポタンパク質のいずれかを「ブロック」する、または非反応性にすることが必要である。これにより、普通には妨害を起こし得る別の成分の存在下で1つの成分を測定できるようになる。
このブロック化はそれ自体知られており、本明細書において以下に多数の例が記載されているが、これを達成するための既知の方法は永久的なブロック化をもたらさない、または脂質成分を永久的に保持しない。むしろ、特定の期間の後、および/またはサンプル中の他の場所の脂質成分の濃度が低くなり過ぎると、ブロック化がなくなり始め、脂質成分が反応性になるであろう。従って、このような状況では、ブロック化成分における構成要素であるものと同じ脂質成分を消費する反応は、その終点に到達する前にブロック化が無効になり得るので、その点まで進むことができない。このような終点は、本明細書では、実際に決して到達することができないという事実を反映するために、「到達不能」、「測定不能」または「架空」と記載される。
上記のことを考慮して、終点型のアッセイは、終点が「測定不能」なので、このタイプのブロック化された脂質成分と共に使用できないことは、当該技術分野において前提とされてきた。この結果、それらに関連する不都合の全て(当該技術分野において知られており、本明細書において記載される)を有するアッセイにおいて、キャリブレーションまたはより一般的には乾燥試薬を使用することが必要とされてきた。
しかしながら、本発明者らはここで、終点推定技術はこのような測定不能な終点においても効果的に使用可能であり、従って、たとえ実際には決して到達することができなくても、到達不能または測定不能(「架空」)の終点はそれでも計算可能であることを立証した。
特定の種類の脂質または特定の種類のリポタンパク質の選択的反応、およびリポタンパク質の脂質成分から検出可能な二次的分析物への転換に関しては、当該技術分野において周知の方法がいくつかあり、これらはどれも本発明における使用に適している。上記の均一法は全て適しており、本発明の範囲内に含まれる。さらなる詳細は以下において、そして参照される引用において提供される。
CHの定量化のために現在2つの方法が日常的に使用されている。いずれの方法も酵素的であり、本発明の方法における使用に適している。第1の方法では、コレステロールエステラーゼがコレステロールエステルをCHに転換する。次に、コレステロールオキシダーゼがCHをコレスト−4−エン−3−オンおよび過酸化水素に転換する。最後に、水素ペルオキシダーゼが形成された過酸化水素を用いて、フェノールの存在下で4−アミノアンチピリンを転換し、着色キノンイミン化合物を生成する。キノンイミンは、500〜600nmの波長で測光法によりモニターされる。4−アミノアンチピリン/フェノールの代わりに、その他の周知の発色基質(例えば、TMB、これは生成物が青色であり、650nmでモニターされる)または蛍光もしくは化学発光基質が使用されてもよい。
もう一方の方法はコレステロールオキシダーゼの代わりにコレステロールデヒドロゲナーゼを用い、生成したNADHまたはNADPHの量に基づいて、サンプル中のCHの量を決定する。
TGの検出に関して、これは4段階の酵素反応で日常的に決定されており、リポタンパク質リパーゼがTGを非エステル化グリセロールおよび遊離脂肪酸に加水分解する。グリセロールは次にグリセロキナーゼによってリン酸化され、グリセロール−3−リン酸オキシダーゼによって酸化されて、ジヒドロキシ−アセトン−リン酸および過酸化水素になる。最後の発色ステップにおいて、形成された過酸化水素を水素ペルオキシダーゼが使用し、フェノールの存在下で4−アミノアンチピリンを着色キノンイミンに転換する。キノンイミンは500nmの波長で分光光度的にモニターされる。適切な基質およびフェノールを選択することによって、形成される着色生成物は450〜850nmの波長でモニターされ得る。同様に、4−アミノアンチピリンの代わりに蛍光または化学発光基質が使用されてもよい。明らかに、両方の過酸化物ベースの方法における最終ステップは等価であり、交換可能である。
従って、特定の血漿脂質成分を検出可能な化学生成物に転換する酵素反応は、好ましくは、上記の酵素系を用いて実施され得る。
CHの場合:
(i)コレステロールエステラーゼ+コレステロールオキシダーゼ+ペルオキシダーゼ、または
(ii)コレステロールエステラーゼ+コレステロールデヒドロゲナーゼ。
TGの場合:
(iii)リパーゼ+グリセロールキナーゼ+グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ+ペルオキシダーゼ。
酵素としては、動物、微生物または植物に由来する市販の酵素を使用することができる。リポタンパク質類VLDLと優先的に反応するクロモバクテリウム・ビスコスム(Chromobacterium viscosum)またはシュードモナス(Pseudomonas)からのリポタンパク質リパーゼおよびコレステロールエステラーゼなど、特定のソースからの酵素は特定のリポタンパク質類に対する選択性を示し得る。このような酵素は特定の成分をアッセイするために、単独で、または本明細書に記載される他の選択方法と組み合わせて使用することができる。酵素はその特異性および安定性を変化させるように化学的に修飾されていてもよく、例えば、酵素のLDL関連CHとの反応性を低くするためのコレステロールオキシダーゼおよびコレステロールエステラーゼと、PEGとの結合などである(米国特許第5807696号明細書)。酵素は、通常、100〜100,000U/Lの濃度で使用される。
特定のリポタンパク質類の脂質成分の測定は、様々なリポタンパク質類の様々な化学特性および物理特性を利用するいくつかの方法によって実施することができる。一般に、これらの方法は酵素の特異性に依存し、かつ/またはその他の妨害し得る成分を分離、転換または不活性化した後に所望の成分の反応を可能にする。
非イオン性、アニオン性、カチオン性、および両性イオン性の界面活性剤は、酵素反応の選択性を増大させるため、または反応速度を増大させるために包含され得る。反応の過程において細胞の無傷な状態の保持を可能にする任意の適切な界面活性剤が使用され得る。細胞の状態にとって特に重要である非イオン性界面活性剤の1つの特性は、親水性−親油性バランス(HLB)である。HLB値が10未満および13を超える界面活性剤は、無傷の細胞の存在下で使用するのに特に適している。しかしながら、HLB値が10〜13の間である界面活性剤も、使用濃度に応じて、そして反応時間および使用温度、イオン強度、アッセイ混合物中で使用される塩のpHおよびタイプ、ならびに安定化物質(例えば、血清アルブミンなど)の存在などのアッセイの構成および配合に応じて、無傷の細胞と適合し得る。適切な界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij 35および78)、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(Triton X45およびX305、Igepal 210および272)、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートモノラウレート(Tween 80)、ポリオキシエチレン−コオキシプロピレンブロックコポリマー(Pluronic F68およびL64)、ポリエチレングリコールを有するテロメアBモノエーテル(Zonyl FSN 100)、エチレンジアミンアルコキサラート(alkoxalate)ブロックコポリマー(Tetronic 1307)、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールエトキシレート(Surfonyl 465および485)、ポリジメチルシロキサンメチルエトキシレート(Silwet L7600)、ポリエトキシル化オレイルアルコール(Rhodasurf ON−870)、ポリエトキシル化ヒマシ油(Cremophor EL)、p−イソノニルフェノキシ−ポリ(グリシドール)(界面活性剤10G)、およびポリエーテルスルホネート(Triton X200)が挙げられる。界面活性剤は通常、この目的のために0.001〜10%、好ましくは0.01〜1%の濃度で使用される。
以下の方法は、記載される特定のリポタンパク質成分を選択的に反応させるのに適したものに含まれる。全ての場合において、参照される公開材料は参照によって本明細書中に援用される。
HDL関連CH画分を測定するための均一法において、様々な方法により非HDL粒子は反応からブロック化されており、CH代謝酵素が利用できないようにされている。つい最近の開発は、HDLを選択的に溶解する特定の界面活性剤である。これらには、以下のものが含まれる:
(i)PEG/シクロデキストリン法(米国特許第5691159号明細書)では、硫酸化アルファ−シクロデキストリンはMg2+の存在下で非HDLとの可溶性複合体を形成し、これにより、PEG修飾酵素による分解に対して抵抗性になる。
(ii)ポリアニオン法(米国特許第5773304号明細書)はポリアニオンまたは界面活性剤(米国特許第7851174号明細書)と共に合成ポリマーを使用し、非HDLをブロック化して、特定の洗剤による可溶化および酵素測定に対して抵抗性にする。
(iii)免疫学的方法(米国特許第6162607号明細書)は、全ての非HDL中のアポリポタンパク質Bの存在と、HDL中のその非存在とを利用する。アポBに対する抗体は、コレステロール酵素との反応に対して非HDLをブロックする。
(iv)クリアランス法(米国特許第6479249号明細書)では、非HDLは発色しない反応において最初に消費される。次に特定の洗剤が添加され、発色反応において酵素とHDLとの反応が可能になる。
(v)促進剤/洗剤法(米国特許第6818414号明細書)は、促進剤を用いてHDLの非エステル化コレステロールを分解して反応を促進し、発色しないプロセスで、形成したH2O2を除去する。第2のステップでは、HDLコレステロールは、発色プロセスにおいてHDL特異的な洗剤を用いて分解される。
これらの方法はどれも、個々にまたは組み合わせの何れかで、本発明の方法においてHDL関連CHの測定に適用され得る。
LDL関連CHは、LDL CH画分を測定するために非LDLリポタンパク質の物理的分離を必要としない均一法により測定されている。このような方法には、以下のものが含まれる:
(i)米国特許第5888827号明細には、Mg2+の存在下で界面活性剤およびシクロデキストリンにより非LDLをマスクし、PEG修飾酵素による分解に対して抵抗性にする方法が記載されている。
(ii)米国特許第5925534号明細書には、ポリアニオンおよび界面活性剤を用いてサンプル中のLDLを保護し、非LDLを酵素的に除去できるようにし、そこで脱保護薬の添加によりLDL関連CHの酵素的な決定を可能にする方法が記載されている。
(iii)米国特許第6057118号明細書および米国特許第6194164号明細書には、LDL関連CHを決定する前に非LDL関連CHを酵素反応において選択的に除去するために特定の界面活性剤を用いる2つの異なる方法が記載されている。
近年、VLDL関連CHを決定するための均一法が開発されている。これらには、以下のものが含まれる:
(i)米国特許第6986998号明細には、HDLおよびLDLをブロックするためにそれぞれアルブミンおよびカリックスアレーンを用いる方法が記載されており、クロモバクテリウム・ビスコスム(Chromobacterium viscosum)からのVLDL選択的酵素を用いる酵素反応においてVLDLの選択的な分解が可能になる。
(ii)米国特許第7208287号明細書には、酵素反応においてVLDLを選択的に分解するために特定の界面活性剤を用いる方法が記載されている。
IDLと関連したコレステロール(「VLDLレムナント」または「レムナント様粒子」とも呼ばれる)は、一般に、超遠心分離法、高速液体クロマトグラフィまたは電気泳動法を用いて決定される。IDL関連コレステロールの選択的酵素分解を促進するために特定の界面活性剤を使用する2つの均一法が最近開発された(米国特許第7272047号明細書および米国特許出願公開第2007/0161068号明細書)。これらの方法はどれも、個々にまたは組み合わせの何れかで、本発明の方法においてLDL関連CHの測定に適用され得る。
特定のリポタンパク質類のTGの測定は、様々なリポタンパク質類の様々な化学特性および物理特性を利用する方法によって実施することができる。これらの方法は、従って、コレステロールについて上記に記載した方法と類似しているが、本明細書において上記で記載された方法などによるTGの酵素検出を用いる。このような方法には、以下のものが含まれる:
(i)米国特許第6811994号明細書には、選択的な界面活性剤およびポリエチレングリコール修飾酵素を用いて、特定のリポタンパク質以外のリポタンパク質をブロックすることが記載されている。
(ii)国際公開第2004/087945号パンフレットおよび米国特許出願公開第2009/0226944号明細書には、選択的な界面活性剤を用いて、検出可能な生成物を生成しない反応において非LDLからTGを除去し、次にLDLと関連したTGを検出可能な生成物に転換することが記載されている。
(iii)国際公開第2000/06112号パンフレットには、選択的な界面活性剤を用いて、検出可能な生成物を生成しない反応においてVLDLおよび/またはIDL以外のリポタンパク質からTGを除去し、次にVLDLおよび/またはIDLと関連したTGを検出可能な生成物に転換することが記載されている。
これらの方法はどれも個々にまたは組み合わせの何れかで、本発明の方法において特定のリポタンパク質と関連したTGの測定に適用され得る。
本発明のアッセイ法において使用される検出方法は通常測光法によるものであり、間接的な生成物は一般に、測光法で検出可能であるように選択される(例えば、1つまたは複数の予め特定された波長におけるその吸光度、蛍光または化学発光による)。
シグナル発生のための非常に好ましい方法は過酸化水素によるものであり、過酸化水素は、発色物質の酵素的酸化のための基質としての役割を果たす。形成した過酸化水素と反応して検出可能な化学生成物を生じる1つまたは複数の酸化可能な発色試薬は当該技術分野において既知の任意の分子でよく、その酸化生成物は、紫外、可視、もしくは赤外分光法によって、または蛍光または発光によって測定することができる。
適切な発色性試薬の例はTrinder試薬であり、これは、Hの存在下でカプラーと反応して着色された生成物を形成する。カプラーの好ましい例は、4−アミノアンチピリン(4AA)、3−メチル−2−ベンゾリノンヒドラゾン(MBTH)、N−メチル−N−フェニル−4−アミノアニリン(NCP−04)、N−メチル−N−(3−メチルフェニル)−4−アミノアニリン(NCP−05)、N−メチル−N−(3−メトキシフェニル)−4−アミノアニリン(NCP−06)、N−メチル−N−(3−メトキシフェニル)−3−メトキシ−4−アミノアニリン(NCP−07)である。Trinder試薬の好ましい例は、600nm以上の波長において比色測定で決定することができる生成物を形成するものである:N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルオキシアニリン(DAOS)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシ−4−フルオロアニリン(FDAOS)、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(HDAOS)、N,N−ビス(4−スルホブチル)−3,5−ジメチルアニリン(MADB)、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン(MAOS)。Trinder試薬ではない好ましい例は、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)、N−(3−スルホプロピル)−3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ−PS)、N,N−ビス(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)トリジン(SAT Blue)、N−(カルボキシメチル−アミノカルボニル)−4,4−ビス(ジメチルアミノ)−ビフェニルアミン(DA64)、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン(DA67)である。色素原の濃度は、好ましくは0.01〜10g/Lであり、溶解度により制限される。
適切な蛍光基質の例は、ジヒドロカルセイン、ジヒドロエチジウム、ジヒドロフルオレセイン、ジヒドロフェノキサジン(Amplex red、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン)、およびジヒドロローダミンである。
適切な化学発光基質の例は、ルミノール(3−アミノトリフェニレン複合体)、Lumigen PS−2およびLumigen PS−attoである。
非イオン性、アニオン性、カチオン性、および両性イオン性界面活性剤は、着色した間接分析物を測定する前に細胞溶解の目的で使用され得る。測定に影響を与えない任意の適切な界面活性剤は、通常は0.01〜10%の間であるが、好ましくは0.1〜2%の間の濃度で使用され得る。
適切な界面活性剤の例は、アニオン性界面活性剤のアルキルベンゼン(aklylbenzene)スルホン酸アミン(Ninate 411)、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(Aerosol OT)、N−オレイル−N−メチルタウリンナトリウム(Geropon T−77)、オレフィンスルホン酸ナトリウム(Bioterge AS−40)、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(Standapol ES−1)、ならびに非イオン性界面活性剤のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(Triton X100およびX114)およびポリオキシエチレンラウリルアルコール(Chemal LA−9)である。
細胞溶解が生じたところでは、明らかに、それに応じてヘモグロビンおよび他の細胞生成物が反応媒体中に放出されるであろう。従って、溶解から最大の利益を得るため、そしてバックグラウンドシグナルをできるだけ低減するために、このような場合には、これらの放出生成物によって検出が阻害されない生成物(二次分析物)を選択することが好ましい。従って、細胞溶解が使用される場合には、450nmを超える、好ましくは500nmを超える、最も好ましくは600nm以上(例えば、500〜1400nmまたは600〜1200nm)の波長で検出可能な二次分析物が好ましい。
サンプル中の血液細胞の物理的分離は、全細胞のための特定の結合剤を通過させることを含む任意の適切な方法によって実施することができるが、最も一般的にはろ過によるであろう。反応ステップ(i)の後に細胞を除去するためにろ過することは、元の血液サンプルのろ過よりもかなりの利点を有することに注目すべきである。特に、反応ステップは、指先穿刺からの少量の血液サンプルにより実行することができる。1つまたは複数の試薬が添加された後、反応混合物の容積ははるかに大きくなり、細胞の分離はデッドボリュームを大きくせずに行うことができる。また細胞はより低濃度であり、これにより、ろ過の際に細胞はフィルタ表面により均一に広がることができ、ろ過はより効果的になる。
本明細書に記載されるろ過は、従って、本発明の方法のステップii)において使用するために好ましい技術であり、対応するフィルタなどは本発明のキットと共に供給するために適切である。このようなろ過のいくつかの好ましい実施形態は以下に提供されており、そのうちのいずれかが個々にまたは任意の組み合わせで本発明の方法およびキットに適用され得る。
ろ過において、サンプルは細孔サイズが小さい多孔質界面(フィルタ、膜、またはふるい)を通過され、そこで細胞が捕捉される。多孔質界面は、固体(例えば、焼結ガラス)であっても、繊維状(例えば、セルロースまたはガラス製)であってもよく、流れは横方向に通り抜けても側方であってもよい。サンプルは、重力、遠心分離、毛管力、圧力または吸引によってフィルタを通過され得る。ろ過材料はさらに、血液細胞を捕獲する試薬(例えば、レクチン、抗体)を含有していてもよい。他の方法は静電引力を使用する。
横方向(transverse)ろ過に適した材料は表2で与えられる。側方流動(lateral flow)ろ過に適した材料は、Hemasep(登録商標)L(Pall Corp)ならびにLF1およびMF1(Whatman)である。
酵素活性を計算するために、吸光度の読取りに基づいた酵素進行曲線の数学的処理はよく知られている。このような数学的手順であるアルゴリズムは、統合されたミカエリス−メンテン式に基づいている(London JW(1977)Analytical Chemistry 48:1716−9)。しかしながら、このようなアルゴリズムの目的は、速度をゼロ時間まで外挿することによって酵素活性を決定することであり、これらは、生成物の終点の決定に適用することができない。
近年、1つのグループにより、固定時間および動的な測定の組み合わせを用いると、最後まで追跡するのではなく予測終点の90〜95%に到達したときに、進行曲線の読取りを終了できることが報告された。これは、実質的に短縮されたアッセイ時間を可能にする(Kvam(2009)Point of Care 8:16−20)。
驚くことに本発明者らがここで見出したことは、測定可能な終点を持たない反応において、真の測定不能な終点の直接的な表示である架空の終点を推定することがまだ可能であるということである(図1)。これにより、定点測定ならびにキャリブレータおよび/または乾燥試薬に対するその要求に関する問題を回避することができるであろう。必要とされるのは、適切なアルゴリズムと、進行曲線の少なくとも50%(例えば、少なくとも60%または少なくとも70%)とである。
本発明の種々の態様において測定不能または架空の終点を予測するために使用されるアルゴリズムは反応の進行を適切に記述する任意の数学的な方程式でよく、このような進行がプロットされたときに形成される曲線を記述するために使用され得る。多数のこのような方程式は当業者に知られているであろう。通常、アルゴリズムは、一次速度式(例えば、Y=Y e^(−kX))またはロジスティック関数(例えば、Y=1/(1+e^(−X)))に基づくものであろう(表3)。特定の状況に対してどのアルゴリズムが最も好ましいかは、測定が実施された方法(透過または吸光度)、反応条件(例えば、反応温度)、ならびに測定区間および他の因子などの多数の因子に依存するであろう。しかしながら、それぞれの適切な方程式から曲線を実験データに適合させることは日常的な事柄であり、従って、それぞれの場合に最も近い適合を決定するであろう。従って、異なる機器プラットフォームは異なる曲線適合アルゴリズムを選択し得るが、それぞれの場合の適切なアルゴリズムが迅速に確立されるであろう。多くの場合、2つ以上のアルゴリズムが容認できる結果を与えるであろう。
測定不能な終点を推定する場合、測定区間は、好ましくは最低限の併発反応が生じるように選択されなければならない。しかしながら、併発反応が存在できないことは、厳密な必要条件ではない。このような併発反応の影響は、測定後の分析において補正され得る。これは、サンプル中で少なくとも2つの分析物が測定され、前記分析物の少なくとも2つの間に既知の(絶対的または近似的な)関係が存在する場合に特に真実である。
例えば、HDLアッセイにおいて、推定される測定不能な終点は、(i)測定区間、(ii)反応温度、(iii)HDL/非HDL比などの様々な因子に依存して、非HDLがブロッキング試薬によって一時的に非反応性にされた場合でも、付随する非HDLの転換によって影響され得る。脂質パネルアッセイでは、これは、HDL、同時に測定される総コレステロール、およびHDLキャリブレーション曲線と同じ方法で予め決定されて、試薬に供給される情報(例えば、バーコード)に含まれる非HDLのキャリブレーション曲線を伴う反復プロセスにおいて補正され得る。分析後の補正が実行され得る方法の一例は実施例6に記載される。
また、測定不能な終点を推定するために使用されるアルゴリズムにおいて発生する併発反応を考慮することも可能であり得る。例えば、反応条件は測定区間の間は併発反応が本質的に線形であるように策定され、線形項によってアルゴリズムで表現され得る(表3)。
本発明のアッセイ法の多数の利点の1つは、結果として得られるアッセイ時間の減少である。従って、ステップi)で試薬を添加してからステップv)における検出可能な反応生成物のモニタリングの最後までの時間は、10分以下、より好ましくは8分以下、最も好ましくは5〜7分の範囲であることが好ましい。
本発明のさらなる利点は、最小容量の血液で実行され得ることである。アッセイ法のステップi)の全血サンプルの容量はそのために40μL以下、より好ましくは20μL以下、最も好ましくは10〜15μLの範囲であることが好ましい。
本発明者らは、さらに、サンプルと「ブロッキング試薬」(前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす試薬)との早期の接触によってさらなる反応時間が節約され得ることを立証した。このブロッキング試薬(その多くは本明細書に記載される)は通常、第2の成分と反応するまでにいくらかの時間(数分)がかかる。従って、方法のステップiv)でまたはその前後にこのブロッキング試薬が添加される典型的なポイント・オブ・ケアアッセイは、このブロッキング試薬の反応を可能にするために数分間遅延し得る。
本発明者らはここで、細胞を著しく溶解させることなく、適切なブロッキング試薬を細胞含有血液サンプル(例えば、全血サンプル)に添加する(この試薬が細胞分離ステップの間にサンプルの第2の成分と反応していることができるように)ことが可能であることを立証した。明らかに、これは、ブロック化反応を待つ必要性を低減し、アッセイ時間を約30秒、好ましくは約1分だけ減少させることができる。この実施形態では、ブロッキング試薬は、通常、ステップi)で添加される希釈混合物に含まれるであろう。あるいは、希釈後であって細胞分離の前かまたはその細胞分離プロセスの後のいずれかの時点で添加されてもよい。いずれの場合も、ブロッキング試薬をこれまでよりも早期に添加できれば、アッセイ時間を節約することができる。
多数分析物(パネル)アッセイでは、特定の反応のためにサンプルがいくつかの部分に分割される前にブロッキング試薬が添加される場合、ブロッキング試薬は種々の分析物の検出を妨害してはならないことが重要である。そして例えば分析物がHDL−CH、総CHおよび総TGである場合、試薬が非HDL−CH(第2の成分)のブロック化を起こし、従ってHDL−CHの特定の反応を可能にするので、ブロッキング試薬は妨害を起こさずにステップi)〜iii)のいずれかで添加され得る。総CHおよび総TGに関しては、ブロッキング試薬が存在し得るが、これらの特定の反応のための試薬混合物は、総CHまたは総TGをブロックにもかかわらず放出するために適切な界面活性剤を含有することしか必要としない。このような界面活性剤は当業者により識別され、容易に選択されるであろう。従って、総CHまたは総TGの必要性の妨害は起こらない。
本発明のキットでは、第1の試薬混合物は好ましくはHDL反応の第1の試薬混合物と一緒に、単一の試薬混合物として配合される。これによりステップ数が減少し、従って、アッセイ時間が減少し、さらにアッセイ装置における試薬の貯蔵および取扱い要求が減少し、あまり高性能でない自動分析器と共に本方法を実施することが可能になる。
キットはさらに、ヘマトクリットの決定を可能にする細胞溶解を引き起こす溶解剤を含有していてもよい。
本発明は、以下の非限定的な実施例および添付図面によってこれからさらに説明されるであろう。
非HDLと関連したコレステロールの存在下で推定されるHDL関連コレステロールの測定不能な終点が、非HDLと関連したコレステロールが存在しない同じ量のHDL関連コレステロールの測定可能な終点と一致することを実証する。 RocheのTGアッセイにおける終点、定点および推定終点測定を比較し、定点測定は試薬貯蔵時間に強く依存するが、終点および推定終点測定は依存しないことを示す。 市販のHDL試薬を用いるHDLの測定において終点の推定の有用性を実証する。推定される終点は、決定されたHDLレベルと非常によく相関した。 Afinionポイント・オブ・ケア機器において推定終点法で得られるHDLレベルと、臨床検査室の方法で得られるものとを比較する。図は、「一次」および「ロジスティック」適合アルゴリズムのそれぞれを用いて、Afinion方法および検査室方法で決定されたHDLレベルの比較を与える。 Afinionポイント・オブ・ケア機器において推定終点法により得られたHDLレベルを、商業的ポイント・オブ・ケア方法より得られたレベルと比較する。図は、Afinion方法および同等の商業的ポイント・オブ・ケア方法によって決定されるHDLレベルの比較を示す。適合は、本発明の実施形態の場合(図4)よりも著しく悪い。 HDLアッセイにおいて必要とされる非HDLブロッキング緩衝液が、全般的な希釈緩衝液として使用され得ることを実証する。希釈緩衝液としてブロッキング緩衝液を用いてAfinionポイント・オブ・ケア機器において得られるTGレベルは、臨床検査室方法によって得られるレベルと比較される。 Afinionポイント・オブ・ケア機器において推定終点法によって得られた非HDLレベルを、CRMLN認定検査室によって得られたレベルと比較する。 Afinionポイント・オブ・ケア分析器において決定された全血および血漿脂質プロファイルを比較する。
実施例1
非HDLと関連したコレステロールの存在下におけるHDL関連コレステロールの架空の最終測定値の推定
Cobas Mira plus機器(ABX Diagnostics)において、Wako HDL−C Lタイプの試薬およびプロトコル(表4)を使用して、66mg/dLのHDL、255mg/dLのLDLおよび300mg/dLのTGを含有するサンプルを分析した。吸光度を600nmでモニターした(図1、黒丸)。64mg/dLのHDLを含有するが、有意な量のLDLを含有しないキャリブレータも同じ方法で分析した(図1、白丸)。サンプルの進行曲線は最初の200〜300秒間はほぼ同一であったが、その後、サンプル中の非HDLのコレステロールが脱ブロック化されて転換されるにつれて発散した。他の非HDLと関連したコレステロールの存在下におけるHDL関連コレステロールの転換は、従って、測定可能な終点を持たない。唯一の測定可能な終点は、HDL+非HDL中に存在するコレステロール(すなわち、総コレステロール)のものであろう。しかしながら、サンプルの進行曲線の最初の200秒間(太線)から、一次アルゴリズム
Y=Ymax(1−e(−K(X−X0))
を用いてHDL関連コレステロールの架空の終点が計算され得る(点線)。これは、ほとんど同じ濃度(66mg/dLに対して64mg/dL)のHDLのみを含有するキャリブレータの真の終点と一致する。酵素反応の動態学に従うためのその他の周知のアルゴリズムも同様にして使用され得る。
実施例2
TGアッセイにおける終点、定点および推定終点測定の比較
Roche TG試薬(表5)を25℃で貯蔵し、様々な時点でサンプルを取り出し、186mg/dLのトリグリセリドを含有する血漿サンプルを測定するために使用した。血漿サンプルを一定分量に分けて−40℃で凍結して貯蔵し、測定の前に解凍した。LabSystems Multiscan RCプレートリーダーにおいて、測定を周囲温度(20〜22℃)で実施した。反応が完了するまで進行曲線を追跡し、終点を決定した。さらに、4パラメータのロジスティック関数を用いて、進行曲線の最初の300秒に基づいて終点を推定した。得られた推定終点を、真の終点、推定のために使用される時間300秒間の最後の吸光度と比較した。図2に示されるように、推定終点は真の終点に従ったが、定点測定は、わずか5か月の貯蔵後に、真の終点との比較においてすでに著しく低下した。従って、終点推定および定点法はいずれもわずか300秒間の試験区間を可能にするが、定点測定は、試薬の任意の合理的な寿命を通してサンプルに正確な値を提供するためにキャリブレータの包含を必要とするであろう。対照的に、推定終点の計算は、キャリブレータを包含することなく精度を保持し得る。
実施例3
Roche HDLアッセイの終点推定
ABX technologiesからの「Cobas Mira plus」機器において、RocheからのHDLC3試薬(表6)を用いて、8つの異なる血清サンプルのHDLレベルを決定した。進行曲線の最初の100秒を使用し、4パラメータのロジスティック関数を用いて架空の終点を推定した。図3に示されるように、推定終点(吸光度単位)は、決定されたHDLレベルと非常によく相関した。
実施例4
実施例4
AfinionHDLアッセイ(ポイント・オブ・ケア)−大型臨床機器アッセイ法との比較
SiemensからのAdvia機器および試薬、基準方法において49の血清サンプルのHDLレベルを決定した。Afinionポイント・オブ・ケア装置において、Wako HDL−C L−タイプの試薬(表4)を用いる推定終点法によってもサンプルを測定した。進行曲線を160秒間モニターし、2つの異なるアルゴリズム:一次方程式(表3、1型)およびロジスティック方程式(表3、log変換型)を用いて終点を推定した。ABX PentraからのHDLダイレクトCP試薬(表7)を用いてCobas Mira plusにおいてそのHDLレベルが決定されたTrina Bionosticsからのキャリブレータを用いる別の実験でAfinionにおいて確立されたキャリブレーション曲線を用いて、推定終点を濃度に変換した。図4は、44の血清サンプルについて、Afinion方法と基準方法(一次予測−黒丸、ロジスティック適合−白丸)との相関関係を示す。Afinion方法により測定される平均HDLレベルは、一次曲線およびロジスティック曲線の適合をそれぞれ用いて、基準方法と比べて0.4%(0.4mg/dL)および1.1%(0.6mg/dL)低く、傾斜因子は0.96および1.06であった。
実施例5
Afinion HDLアッセイ−ポイント・オブ・ケアアッセイ法との比較
Cholestechからのポイント・オブ・ケアアッセイシステム、LDXシステム脂質プロファイルGluにおいて、42の血清サンプルのHDLレベルを決定した。また、実施例4に本質的に記載されるようにAfinion HDL方法によってもサンプルを測定し、HDL値を計算した。図5は、42の血清サンプルについて、AfinionおよびLDX方法の相関関係を示す。LDX方法では、15mg/dL未満のHDL値は<15mg/dLで報告され、100mg/dLを超える値は>100mg/dLで報告されるので、直線回帰(n=10)においてこれらの値(白丸)を省いた。Afinionによって測定される平均HDLレベルは、LDX法と比べて1%(0.5mg/dL)高く、傾斜因子は1.03であった。
実施例6
非HDLの平行転換の影響に対する多成分アッセイ法におけるHDLの推定終点の補正
サンプル中の総CHの同時測定に基づいた分析後の計算によって、同時に転換された非HDLの影響に対してHDLアッセイを補正する可能性を例示するために、以下の実験を実施した:
(i)Cobas Mira plus機器およびWako HDL−C Lタイプの試薬およびプロトコル(表4)を用いて、純粋なHDL(Wako High Unit HDL−C)の調製物からHDLのキャリブレーション曲線を作成した。キャリブレーション曲線の作成において、進行曲線の最初の300秒からの推定終点の吸光度、および一次関数を用いる曲線の適合を使用した:
HDL=1.2+136.3ABS(1)
(ii)2つの異なる濃度のHDLおよび4つの異なる濃度のLDLの純粋なHDLおよび純粋なLDLの混合物(Wako High Unit LDL−C)から、非HDLの平行転換によるHDL測定値への影響に対するキャリブレーション曲線を作成した。測定されるHDLの増大を非HDL濃度の関数としてプロットした。増大は非HDL濃度と指数関数的に相関した。
HDLの増大=2.433exp^0.008499非HDL(2)
非HDLの濃度は、CH(測定された総コレステロール)とHDLの差から計算した:
非HDL=CH−HDL(3)
111mg/dLのHDLを含有する血清サンプルを、2つの異なる濃度で2つの異なる量の純粋なLDLと混合した。Cobas Mira plus機器において、ABX Pentra コレステロールCPおよびWako HDL−C Lタイプの試薬およびプロトコルをそれぞれ用いてCHおよびHDLレベルを測定した。
測定値は平均して48%過大に推定された。上記の方程式(1)〜(3)を用いて反復して補正をした後、平均の過大推定は5%に低減された(表8)。
実施例7−ブロッキング試薬による細胞溶解の除去:
0、60、90または120mmol/LのNaClが添加された400μLのHDL−C LタイプのR1(Wako)に、2μLの全血を添加した。混合した後、サンプルの吸光度を660nmで測定した。この波長において、ヘモグロビンからの吸収は存在しないが、無傷の細胞からの強い妨害(光の散乱による)があった。NaClが添加されないR1はほとんど完全な溶解を引き起こしたが、120mmol/LのNaClが添加されたR1はほんのわずかな細胞溶解を生じた。
添加したNaCl 660nmにおける吸収 溶血
(mmol/L) (AU) (%)
0 0.062 100
60 1.306 23
90 1.569 7
120 1.615 4
理解できるように、細胞溶解の5%未満までの低下は、試薬R1におけるイオン強度の適切な選択によって達成可能である。
実施例8−非溶解性希釈緩衝液内に含まれるブロッキング試薬の使用:
HDL試薬R1を全般的な希釈緩衝液として使用することのトリグリセリドの測定に対する効果
Afinionポイント・オブ・ケア機器において、全般的な希釈緩衝液としてのHDL試薬R1(表)およびRoche TG試薬(表5)を用いて46の血清サンプのTGレベルを決定した。
15μLのサンプルを280μLのHDL試薬R1中に希釈し、58μLを100μLのTG試薬に移した。反応の終点を決定し、CRMLN検査室(Seattle,USA)において前もって定量化されたキャリブレータを用いて別の実験でAfinionにおいて確立されたキャリブレーション曲線を用いて、濃度に変換した。平行実験において、Advia機器およびSiemens試薬を用いて、同じサンプルを別の検査室(Fuerst Medical Laboratory,Oslo,Norway)で決定した。サンプルを2つの方法の間で極めて十分に比較し、Afinion TGの結果に対して、HDLR1希釈緩衝液からの有意な妨害の表れはなかった(図6)。
表 希釈緩衝液
希釈緩衝液 Goodの緩衝液、pH 7.0
NaCl 175mmol/L
4−アミノアンチピリン 0.9mmol/L
ペルオキシダーゼ 2400U/L
アスコルビン酸オキシダーゼ 2700U/L
抗ヒトアポ−β−リポタンパク質抗体
実施例9−等張性HDL R1中での全血の希釈および本質的に無細胞のろ液を得るためのろ過
ウェル番号2の底にフィルタパッドを置くことによってろ過能力が備えられたAfinion機器において、全血のための全般的な希釈およびろ過緩衝液としてのHDL R1(非HDLブロッキング)試薬の適用性を調査した。希釈/ろ過緩衝液は、NaClを175mMまで添加することによって非溶解性にされたHDL−C Lタイプの試薬1(R1)(表4)であった。
全血を毛管力により15μLのサンプルデバイス内に吸い込み、機器内に置いたマルチウェルカートリッジに挿入した。サンプルを空にし、250μLの修飾HDL R1中に混合し、全容積を、フィルタパッドを含有するウェルに移した。次に、マルチウェルカートリッジのメンブレンチューブをフィルタパッド上にしっかりと配置した。メンブレンチューブの開放端部に周囲圧力よりも低い圧力をかけると希釈全血はフィルタパッド内に流れ込み、血液細胞がフィルタ内に捕獲される一方、希釈血漿はフィルタを通過して、メンブレンチューブに流れ込む。圧力が上昇し始めたら(空気の吸引)、メンブレンチューブをフィルタから取り出し、空のウェル内に下ろし、上記の周囲圧力をかけることによりろ過された血漿を放出させた。血液の汚染を測定した。NaNOを用いて汚染ヘモグロビンをメトヘモグロビンに転換し、410nmの波長で吸光度を測定した。既知の濃度のメトヘモグロビンから作成したキャリブレーション曲線からの内挿によって吸光度を%Hbに変換した。表9で与えられる結果は、R1試薬に希釈することにより生じる溶血、ろ過により生じる溶血、およびフィルタパッドの捕獲されなかった血液細胞による汚染の計算結果である。
実施例10
HDLと関連したコレステロールの存在下における非HDL関連コレステロールの架空の最終測定値の推定。認定検査室の方法との比較。
HDLを保護し、全ての他のリポタンパク質(非HDL)と関連したコレステロールが検出可能な生成物に転換されるHDL特異性ブロックポリマー(HDL−X、Wako,Japan)を使用することにより、非HDLを直接決定するための方法を構築した。HDL特異性ブロックポリマーの原料として、Wako HDL−C L−M/2−PM試薬(Wako,日本)からの試薬1を使用した。試薬1の正確な組成は入手できないが、Goodの緩衝液pH7.0、コレステロールエステラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、HMMPS、カタラーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼおよびHDLブロックポリマーを含有することが開示されている。試薬1にペルオキシダーゼ(peroxidise)(6000U/L)、4−アミノアンチピリン(aminoantipurin)(0.8mmol/L)およびアジ化ナトリウム(0.025%)を補充することによって、HDLを一時的に保護しながら非HDLを検出可能な生成物に転換する試薬を配合した。
2μLのキャリブレータまたは血漿サンプルを150μLの補充された試薬1と混合した。反応を37Cで実施し、Cobas Mira plus機器を用いて600nmでモニターした。4パラメータのロジスティック関数(表3)を用いて進行曲線の最初の300秒から終点の吸光度を推定した。
キャリブレータおよびサンプルは、CRMLN検査室(Seattle,USA)において、CH、HDLおよびTGに関して前もって定量化した。これらの値から、
非HDL=CH−HDL
に従って非HDL値を計算した。
本発明の方法によって決定された9つの血清サンプルの非HDL値は、CRMLN値から計算された非HDL値と非常によく相関した(図7)。
実施例11
Afinionポイント・オブ・ケア分析器において決定された全血および血漿の脂質プロファイル
60人の健康なボランティアから入手した15μLの新しい全血において、Afinion分析器を用いてCH、TGおよびHDLの血漿レベルを決定した。これらのデータから、Friedewaldの式、LDL=CH−(HDL+TG/5)を用いて、LDLレベルをmg/dL単位で計算した。同じサンプルの血漿画分も入手し(1000gで10分間の遠心分離による)、同じ分析物についてAfinionにおいて測定した。使用した試薬は、表4(HDL)、表5(TG)および表10(CH)に記載されるものであった。TGおよびCHについて反応の終点を決定した。HDL反応の測定不能な終点は、進行曲線の最初の100秒および一次方程式を用いる曲線適合(表3)を用いて推定した。実施例9に記載されるように全血ヘマトクリットを決定し、各特定の全血サンプルについて得られたヘマトクリット値を用いて各結果を(1−ヘマトクリット)で除することによって、全血結果を血漿結果に変換した。図8は、60のサンプルについて、全血および血漿において得られた血漿レベル間の相関関係を示す。
さらなる実施形態は以下のとおりである。
1. 血液細胞含有サンプルの血漿部分において少なくとも1つの分析物の濃度を測定するための酵素的方法であって、前記サンプルが第1の成分および第2の成分を含有し、前記第2の成分が存在しかつブロック化されていない場合に、前記第2の成分が前記第1の成分の測定を妨害し、
i)前記血液細胞含有サンプルを、前記サンプルを希釈する試薬混合物と接触させるステップと、
ii)前記血液細胞を実質的に除去して、実質的に無細胞のサンプルを提供するステップと、
iii)前記サンプルを、前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす少なくとも1つの試薬と接触させ、それにより、ブロック化された第2の成分を生成するステップと、
iv)前記サンプルを、前記少なくとも1つの分析物の各分析物の少なくとも1つの構成物のための少なくとも1つの転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させ、それにより、前記分析物または各分析物の構成物の選択的反応により、検出可能な反応生成物を直接または間接的に生成させるステップであって、前記分析物または前記分析物の1つが前記第1の成分であるステップと、
v)1つまたは複数の前記検出可能な反応生成物をモニターするステップと、
vi)1つまたは複数の前記検出可能な生成物の量および/または1つまたは複数の前記検出可能な生成物の形成速度と、前記血液サンプル中の前記少なくとも1つの分析物またはそのそれぞれの濃度とを関連付けるステップであって、測定不能な(架空の)終点を推定することによって、少なくとも前記第1の成分の濃度が対応する検出可能な反応生成物と関連付けられるステップと
を含み、ステップiii)が、ステップiv)に至るまで(ステップiv)を含む)の任意の段階で、ただしステップv)もしくはvi)よりも前に実行されることが可能であり、ステップiii)の前記試薬が前記サンプルに別箇に適用されてもよいし、またはステップi)もしくはiv)の少なくとも1つの試薬混合物中に含まれていてもよい、酵素的方法。
2. 前記第1の成分および前記第2の成分が、共通の脂質構成物を有するが異なるタンパク質構成物を有するリポタンパク質成分である、実施形態1に記載の方法。
3. 前記少なくとも1つの構成物のための転換酵素が、コレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質のための転換酵素などの、前記少なくとも1つの分析物の脂質構成物のための転換酵素である、実施形態1または2に記載の方法。
4. 前記少なくとも1つの分析物が、完全に、および/またはVLDL、IDL、LDL、HDLおよび非HDLからなる群からの特定のリポタンパク質と関連して、コレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質の群からのものである、実施形態1〜3のいずれか一つに記載の方法。
5. 前記第1の成分が、VLDL、IDL、LDL、HDLおよび非HDLから選択される少なくとも1つのリポタンパク質構成物と関連した、コレステロール、トリグリセリドまたはリン脂質から選択される脂質構成物(例えば、HDLと関連したコレステロールなど)を有する1つの分析物である、実施形態4に記載の方法。
6. 前記第1の成分が非HDLコレステロールである、実施形態4に記載の方法。
7. 前記血液細胞含有サンプルが全血サンプルである、実施形態1〜6のいずれか一つに記載の方法。
8. ステップi)およびiii)がステップii)の前に実行される、実施形態1〜7のいずれか一つに記載の方法。
9. ステップi)およびiii)が同時に実行される、実施形態8に記載の方法。
10. ステップi)において前記サンプルを希釈する前記試薬混合物が、ステップiii)において前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬を含む、実施形態9に記載の方法。
11. 血液細胞含有サンプルの血漿部分において少なくとも3つの異なる分析物の濃度を測定するための酵素的方法であって、前記サンプルが第1の成分および第2の成分を含有し、前記第2の成分が存在しかつブロック化されていない場合に、前記第2の成分が前記第1の成分の測定を妨害し、
i)前記血液細胞含有サンプルを、前記サンプルを希釈する試薬混合物と接触させるステップと、
ii)前記血液細胞を実質的に除去して、実質的に無細胞のサンプルを提供するステップと、
iii)前記サンプルを、前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす少なくとも1つの試薬と接触させ、それにより、ブロック化された第2の成分を生成するステップと、
iv)前記無細胞サンプルを少なくとも3つの部分に分割し、各部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも3つの試薬混合物の少なくとも1つと接触させ、それにより、少なくとも3つの異なる分析物のそれぞれの選択的反応により、それぞれの検出可能な反応生成物を(直接または間接的に)生成させるステップであって、前記分析物の1つが前記第1の成分であるステップと、
v)前記検出可能な反応生成物をモニターするステップと、
vi)前記検出可能な生成物の量および/または前記検出可能な生成物の形成(または消費)速度と、前記血液サンプル中の前記少なくとも3つの異なる分析物の濃度とを関連付けるステップであって、測定不能な(架空の)終点を推定することによって、少なくとも前記第1の成分の濃度が対応する検出可能な反応生成物と関連付けられるステップと
を含み、ステップiii)が、ステップiv)に至るまで(ステップiv)を含む)の任意の段階で、ただしステップv)もしくはvi)よりも前に実行されることが可能であり、ステップiii)の前記試薬が前記サンプルに別箇に適用されてもよいし、またはステップi)もしくはiv)の少なくとも1つの試薬混合物中に含まれていてもよい、酵素的方法を含む、実施形態1〜10のいずれか一つに記載の方法。
12. 前記方法が、前記血液細胞含有サンプルの血漿部分において、前記第1の成分および第1の分析物としての少なくとも1つの特定のリポタンパク質と関連したコレステロールの濃度と、第2の分析物としての総コレステロールの濃度と、第3の分析物としての総トリグリセリドの濃度とを含む脂質プロファイルを決定するステップを含む、実施形態1〜11のいずれか一つに記載の方法。
13. ステップiv)が、
iv)前記無細胞サンプルまたはその一部を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの試薬混合物が前記ブロック化された第2の成分の存在下で反応して、特定のリポタンパク質または特定のリポタンパク質群(例えば、HDLまたは非HDL)と関連したコレステロールの少なくとも部分的に選択的な反応を引き起こすステップ
を含む、実施形態12に記載の方法。
14. ステップiv)が、
iv)前記無細胞サンプルの第1の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記ブロック化された第2の成分の存在下で反応して、特定のリポタンパク質または特定のリポタンパク質群(例えば、HDLまたは非HDL)と関連したコレステロールの少なくとも部分的に選択的な反応を引き起こすステップと、
前記無細胞サンプルの第2の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記第2の部分内の総コレステロールと反応するステップと、
前記無細胞サンプルの第3の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記第3の部分内の総トリグリセリドと反応するステップと、
前記第1の成分(例えば、HDLコレステロールなど)、総コレステロールおよび総トリグリセリドのそれぞれに対応する検出可能な反応生成物を付随して生成するステップと
を含む、実施形態12または13に記載の方法。
15. 前記第1の成分が、脂質構成物(例えば、コレステロール)およびタンパク質構成物を有するリポタンパク質であり、かつ前記第2の成分が、前記第1の成分の前記タンパク質構成物以外のタンパク質と関連した同じ脂質構成物を含む、実施形態1〜14のいずれか一つに記載の方法。
16. ステップiii)における前記ブロック化された第2の成分の存在または生成が、ステップiv)における前記分析物または分析物の構成物のいずれかの反応を妨害しない、実施形態1〜15のいずれか一つに記載の方法。
17. 前記検出可能な生成物が測光法で検出可能である、実施形態1〜16のいずれか一つに記載の方法。
18. 前記血液サンプルの希釈が少なくとも10倍である、実施形態1〜17のいずれか一つに記載の方法。
19. 前記実質的に無細胞のサンプルが5%未満の血液細胞を含有する、実施形態1〜18のいずれか一つに記載の方法。
20. ステップii)がろ過によって実行される、実施形態1〜19のいずれか一つに記載の方法。
21. ステップii)が、5%以下の血液細胞の溶解を引き起こすことなどによって、細胞溶解を実質的に引き起こさずに実行される、実施形態1〜20のいずれか一つに記載の方法。
22. ステップii)が、前記成分のいずれかを5%以下だけ低減することなどによって、血漿脂質成分に実質的に影響を与えることなく実行される、実施形態1〜21のいずれか一つに記載の方法。
23. 前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬が、前記第1の成分よりも前記第2の成分に特異的な少なくとも1つの抗体を含む、実施形態1〜22のいずれか一つに記載の方法。
24. 前記第2の成分の反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬が、前記第2の成分のリポタンパク質構成物に特異的な少なくとも1つの抗体などの少なくとも1つの特定の結合剤を含む、実施形態1〜23のいずれか一つに記載の方法。
25. 20μL以下の血液を必要とする、実施形態1〜24のいずれか一つに記載の方法。
26. 適切なアルゴリズムを使用して、少なくとも前記第1の成分の測定不能な終点が決定される、実施形態1〜25のいずれか一つに記載の方法。
27. 前記アルゴリズムが一次速度式またはロジスティック関数である、実施形態26に記載の方法。
28. 前記ブロック化された第2の成分の実際のまたは潜在的な脱ブロック化のために、前記測定不能な終点を測定することができない、実施形態1〜27のいずれか一つに記載の方法。
29. 複数の分析物を測定するための、実施形態1〜28のいずれか一つに記載の方法。
30. 終点を推定することによって、前記各分析物の濃度が対応する検出可能な生成物の形成または消費と関連付けられ、前記終点の少なくとも1つが測定不能な(架空の)終点である、実施形態29に記載の方法。
31. 血液細胞含有サンプルの血漿部分において少なくとも3つの異なる分析物の濃度を決定する際に使用するためのキットであって、前記サンプルが第1の成分および第2の成分を含有し、前記第2の成分が存在しかつブロック化されていない場合に、前記第2の成分が前記第1の成分の測定を妨害し、
a)前記サンプルを希釈するように配合された第1の試薬混合物と、
b)細胞分離ユニットと、
c)(ブロック)前記第2の成分の反応を一時的および/または競合的に防止する役割を果たす第2の試薬であって、それにより、ブロック化された第2の成分を生成する第2の試薬と、
d)前記少なくとも3つの異なる分析物の選択的転換を引き起こし、それにより、各分析物に対応する検出可能な間接的生成物を生成するように配合された少なくとも3つのさらなる試薬混合物と
を含むキット。
32. 前記試薬c)が、前記試薬混合物a)中に含まれる、実施形態31に記載のキット。
33. 前記少なくとも3つの分析物が、総コレステロール、総トリグリセリド、およびHDL関連コレステロールを含む、実施形態31または32に記載のキット。

Claims (18)

  1. 血液細胞含有サンプルの血漿部分において非HDLコレステロールの濃度を測定するための酵素的方法であって、
    前記サンプルが非HDLコレステロールおよびHDLコレステロールを含有し、
    i)前記血液細胞含有サンプルを、前記サンプルを希釈する試薬混合物と接触させるステップと、
    ii)前記血液細胞を実質的に除去して、実質的に無細胞のサンプルを提供するステップと、
    iii)前記サンプルを、HDLコレステロールの反応を一時的に防止する役割を果たす少なくとも1つの試薬と接触させ、それにより、ブロック化されたHDLコレステロールを生成するステップと、
    iv)前記サンプルを、コレステロールの転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させ、それにより、非HDLコレステロールの選択的反応により、検出可能な反応生成物を直接または間接的に生成させるステップと、
    v)1つまたは複数の前記検出可能な反応生成物をモニターするステップと、
    vi)1つまたは複数の前記検出可能な反応生成物の量と、前記血液サンプル中の非HDLコレステロールの濃度とを関連付けるステップであって、
    下記式(1)〜(6)
    (1) Y=Y max −Y max *e^(-k(X-X 0 ))
    (2) Y=Y max +(Y 0 −Y max )*e^(-kX)+X*C
    (3) Y=Y 0 +(Y max −Y 0 )/(1+10^(logX 50 -logX)*B
    (4) Y=Y max +(Y 0 −Y max )/(1+(X/X 50 ) B
    (5) Y=Y 0 +(Y max −Y 0 )/(1+(X/X 50 ) B
    (6) Y=Y max +(Y 0 −Y max )/(1+(X/X 50 ) B +X*C
    (式中、Y はX=0におけるYであり、Y max はX=無限大におけるYであり、kは速度定数であり、X 50 はYの最大の半分におけるXであり、Bは傾斜因子、傾斜の険しさであり、Cは併発反応の傾斜因子である)
    から選択される、一次速度式またはロジスティック関数に基づくアルゴリズムを用いて、キャリブレータを用いずに、測定不能な(架空の)終点を推定することによって、非HDLコレステロールの濃度が対応する検出可能な反応生成物と関連付けられるステップと
    を含み、
    ステップiii)が、ステップiv)に至るまで(ステップiv)を含む)の任意の段階で、ただしステップv)もしくはvi)よりも前に実行されることが可能であり、ステップiii)の前記試薬が前記サンプルに別箇に適用されてもよいし、またはステップi)もしくはiv)の少なくとも1つの試薬混合物中に含まれていてもよい、
    酵素的方法。
  2. 前記血液細胞含有サンプルが全血サンプルである、請求項1に記載の方法。
  3. ステップi)およびiii)がステップii)の前に実行される、請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップi)およびiii)が同時に実行される、請求項3に記載の方法。
  5. ステップi)において前記サンプルを希釈する前記試薬混合物が、ステップiii)においてHDLコレステロールの反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 血液細胞含有サンプルの血漿部分において、非HDLコレステロール、総コレステロールおよび総トリグリセリドの濃度を測定するための酵素的方法であって、
    前記サンプルがHDLコレステロールおよび非HDLコレステロールを含有し、
    i)前記血液細胞含有サンプルを、前記サンプルを希釈する試薬混合物と接触させるステップと、
    ii)前記血液細胞を実質的に除去して、実質的に無細胞のサンプルを提供するステップと、
    iii)前記サンプルを、HDLコレステロールの反応を一時的に防止する役割を果たす少なくとも1つの試薬と接触させ、それにより、ブロック化されたHDLコレステロールを生成するステップと、
    iv)前記無細胞サンプルを少なくとも3つの部分に分割し、各部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも3つの試薬混合物の少なくとも1つと接触させ、それにより、非HDLコレステロール、総コレステロールおよび総トリグリセリドのそれぞれの選択的反応により、それぞれの検出可能な反応生成物を直接または間接的に生成させるステップと、
    v)前記検出可能な反応生成物をモニターするステップと、
    vi)前記検出可能な反応生成物の量と、前記血液サンプル中の非HDLコレステロール、総コレステロールおよび総トリグリセリドの濃度とを関連付けるステップであって、
    下記式(1)〜(6)
    (1) Y=Y max −Y max *e^(-k(X-X 0 ))
    (2) Y=Y max +(Y 0 −Y max )*e^(-kX)+X*C
    (3) Y=Y 0 +(Y max −Y 0 )/(1+10^(logX 50 -logX)*B
    (4) Y=Y max +(Y 0 −Y max )/(1+(X/X 50 ) B
    (5) Y=Y 0 +(Y max −Y 0 )/(1+(X/X 50 ) B
    (6) Y=Y max +(Y 0 −Y max )/(1+(X/X 50 ) B +X*C
    (式中、Y はX=0におけるYであり、Y max はX=無限大におけるYであり、kは速度定数であり、X 50 はYの最大の半分におけるXであり、Bは傾斜因子、傾斜の険しさであり、Cは併発反応の傾斜因子である)
    から選択される、一次速度式またはロジスティック関数に基づくアルゴリズムを用いて、キャリブレータを用いずに、測定不能な(架空の)終点を推定することによって、非HDLコレステロールの濃度が対応する検出可能な反応生成物と関連付けられるステップと
    を含み、ステップiii)が、ステップiv)に至るまで(ステップiv)を含む)の任意の段階で、ただしステップv)もしくはvi)よりも前に実行されることが可能であり、ステップiii)の前記試薬が前記サンプルに別箇に適用されてもよいし、またはステップi)もしくはiv)の少なくとも1つの試薬混合物中に含まれていてもよい、
    酵素的方法。
  7. ステップiv)が、
    iv)前記無細胞サンプルの第1の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記ブロック化されたHDLコレステロールの存在下で反応して、非HDLコレステロールの少なくとも部分的に選択的な反応を引き起こすステップと、
    前記無細胞サンプルの第2の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記第2の部分内の総コレステロールと反応するステップと、
    前記無細胞サンプルの第3の部分を、脂質転換酵素を含む少なくとも1つの試薬混合物と接触させるステップであって、前記少なくとも1つの反応混合物が前記第3の部分内の総トリグリセリドと反応するステップと、
    非HDLコレステロール、総コレステロールおよび総トリグリセリドのそれぞれに対応する検出可能な反応生成物を付随して生成するステップと
    を含む、請求項6に記載の方法。
  8. ステップiii)における前記ブロック化されたHDLコレステロールの存在または生成が、ステップiv)における反応を妨害しない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記検出可能な生成物が測光法で検出可能である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記血液サンプルの希釈が少なくとも10倍である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記実質的に無細胞のサンプルが5%未満の血液細胞を含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ステップii)がろ過によって実行される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ステップii)が、細胞溶解を実質的に引き起こさずに実行される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ステップii)が、血漿脂質成分に実質的に影響を与えることなく実行される、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. HDLコレステロールの反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬が、非HDLコレステロールよりもHDLコレステロールに特異的な少なくとも1つの抗体を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. HDLコレステロールの反応を一時的に防止する役割を果たす前記少なくとも1つの試薬が、HDLコレステロールのリポタンパク質構成物に特異的な少なくとも1つの特定の結合剤を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 20μL以下の血液を必要とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記ブロック化されたHDLコレステロールの実際のまたは潜在的な脱ブロック化のために、前記測定不能な終点を測定することができない、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
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