JP3446486B2 - リポタンパク中の成分の測定法 - Google Patents
リポタンパク中の成分の測定法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血清、血漿などの生体
試料中の高比重リポタンパク(High DensityLipoprotei
n。以下、HDLと略記する。)中の測定対象成分を測
定する方法に関するものであり、特に、臨床検査で測定
が広く普及しているHDL中のコレステロールの自動化
定量に有利に応用できる測定方法に関する。
試料中の高比重リポタンパク(High DensityLipoprotei
n。以下、HDLと略記する。)中の測定対象成分を測
定する方法に関するものであり、特に、臨床検査で測定
が広く普及しているHDL中のコレステロールの自動化
定量に有利に応用できる測定方法に関する。
【0002】
【発明の背景】特定のリポタンパク中の測定対象成分、
例えばHDL中のコレステロールを測定する方法として
は、超遠心分離法、電気泳動法、沈殿法等が知られてい
るが、臨床検査の分野に於ては、超遠心分離法及び電気
泳動法に比較して操作が簡便な沈殿法が日常的に広く実
施されている。しかしながら、該沈殿法は、血清と沈殿
分離剤を混合して特定のリポタンパク以外のリポタンパ
クを沈殿、遠心分離させた後に、上清を採取するとい
う、不要のリポタンパク画分を分別する前処理工程と、
該上清中に存在する特定のリポタンパク画分中の測定対
象成分を測定する工程とからなるものであるため、通常
の自動分析装置だけで測定を実施することができないと
いう問題を有している。
例えばHDL中のコレステロールを測定する方法として
は、超遠心分離法、電気泳動法、沈殿法等が知られてい
るが、臨床検査の分野に於ては、超遠心分離法及び電気
泳動法に比較して操作が簡便な沈殿法が日常的に広く実
施されている。しかしながら、該沈殿法は、血清と沈殿
分離剤を混合して特定のリポタンパク以外のリポタンパ
クを沈殿、遠心分離させた後に、上清を採取するとい
う、不要のリポタンパク画分を分別する前処理工程と、
該上清中に存在する特定のリポタンパク画分中の測定対
象成分を測定する工程とからなるものであるため、通常
の自動分析装置だけで測定を実施することができないと
いう問題を有している。
【0003】この問題を解決するために、例えば、特開
平6-242110号公報に開示された方法が開発されている。
即ち、特定のリポタンパク以外のリポタンパクを凝集剤
又は/及び抗体を使用して凝集させた後に、特定のリポ
タンパク中の特定成分の定量用試薬を該成分と反応さ
せ、その後、当該反応を停止させると同時に又は後に、
凝集させたリポタンパクを溶解させて、均一溶液として
から該溶液の吸光度を測定するという方法がそれであ
る。
平6-242110号公報に開示された方法が開発されている。
即ち、特定のリポタンパク以外のリポタンパクを凝集剤
又は/及び抗体を使用して凝集させた後に、特定のリポ
タンパク中の特定成分の定量用試薬を該成分と反応さ
せ、その後、当該反応を停止させると同時に又は後に、
凝集させたリポタンパクを溶解させて、均一溶液として
から該溶液の吸光度を測定するという方法がそれであ
る。
【0004】しかしながら、この方法は、測定に3又は
4種の試薬が必要であるため、3又は4種の試薬を用い
て測定が可能なごく一部の自動分析装置にしか適用でき
ず、通常の臨床検査において用いられている2種の試薬
までしか使用できない自動分析装置を用いては測定を実
施することはできないという問題がある。また、3又は
4種の試薬を用いて測定を行なうため、測定値の再現性
が低下するという問題もあった。
4種の試薬が必要であるため、3又は4種の試薬を用い
て測定が可能なごく一部の自動分析装置にしか適用でき
ず、通常の臨床検査において用いられている2種の試薬
までしか使用できない自動分析装置を用いては測定を実
施することはできないという問題がある。また、3又は
4種の試薬を用いて測定を行なうため、測定値の再現性
が低下するという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した如き状況に鑑
み本発明が解決しようとする課題は、生体試料中のHD
L中の測定対象成分を、従来汎用されていた沈澱法に於
て必要であったHDLを分離する為の前処理操作なしで
直接自動分析装置等を用いて測定することを可能とする
方法を提供することにある。
み本発明が解決しようとする課題は、生体試料中のHD
L中の測定対象成分を、従来汎用されていた沈澱法に於
て必要であったHDLを分離する為の前処理操作なしで
直接自動分析装置等を用いて測定することを可能とする
方法を提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明は、以下の構成よ
りなる。 (1)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001〜10m
gAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタンパクに
対する抗体を含有し凝集促進剤を含有しない第1試液と
を混合して反応させた後に吸光度(OD1)を測定し、
次いで該反応液とリポタンパク中の測定対象成分測定用
試薬を含有し凝集促進剤を含有しない第2試液とを混合
し更に反応させた後に、更に他の試液を添加することな
く、また、HDL以外のリポタンパクを分離する操作を
行うことなく、吸光度(OD2)を測定し、OD1とO
D2に基づいてHDL中の測定対象成分量を求めること
を特徴とする測定法。 (2)(i)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001
〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタン
パクに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まな
い第1試液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、(ii)次いで該反応液と緩衝剤を含み
凝集促進剤を含まない第2試液とを混合し更に反応させ
た後に、更に他の試液を添加することなく、また、HD
L以外のリポタンパクを分離する操作を行うことなく、
吸光度(OD2)を測定し、OD1とOD2に基づいて
HDL中の測定対象成分量を求めることを特徴とする測
定法であって、リポタンパク中の測定対象成分測定用試
薬の各成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含
まれるものである当該測定法。 (3)(i)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001
〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタン
パクに対する抗体と緩衝剤とパーオキシダーゼ又は/及
び4−アミノアンチピリンとを含み凝集促進剤を含まな
い第1試液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、(ii)次いで該反応液と緩衝剤を含み
凝集促進剤を含まない第2試液とを混合し更に反応させ
た後に、更に他の試液を添加することなく、また、HD
L以外のリポタンパクを分離する操作を行うことなく、
吸光度(OD2)を測定し、OD1とOD2に基づいて
HDL中の測定対象成分量を求めることを特徴とする測
定法であって、パーオキシダーゼ又は/及び4−アミノ
アンチピリン以外のリポタンパク中の測定対象成分測定
用試薬の各成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れか
に含まれるものである当該測定法。
りなる。 (1)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001〜10m
gAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタンパクに
対する抗体を含有し凝集促進剤を含有しない第1試液と
を混合して反応させた後に吸光度(OD1)を測定し、
次いで該反応液とリポタンパク中の測定対象成分測定用
試薬を含有し凝集促進剤を含有しない第2試液とを混合
し更に反応させた後に、更に他の試液を添加することな
く、また、HDL以外のリポタンパクを分離する操作を
行うことなく、吸光度(OD2)を測定し、OD1とO
D2に基づいてHDL中の測定対象成分量を求めること
を特徴とする測定法。 (2)(i)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001
〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタン
パクに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まな
い第1試液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、(ii)次いで該反応液と緩衝剤を含み
凝集促進剤を含まない第2試液とを混合し更に反応させ
た後に、更に他の試液を添加することなく、また、HD
L以外のリポタンパクを分離する操作を行うことなく、
吸光度(OD2)を測定し、OD1とOD2に基づいて
HDL中の測定対象成分量を求めることを特徴とする測
定法であって、リポタンパク中の測定対象成分測定用試
薬の各成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含
まれるものである当該測定法。 (3)(i)生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.001
〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタン
パクに対する抗体と緩衝剤とパーオキシダーゼ又は/及
び4−アミノアンチピリンとを含み凝集促進剤を含まな
い第1試液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、(ii)次いで該反応液と緩衝剤を含み
凝集促進剤を含まない第2試液とを混合し更に反応させ
た後に、更に他の試液を添加することなく、また、HD
L以外のリポタンパクを分離する操作を行うことなく、
吸光度(OD2)を測定し、OD1とOD2に基づいて
HDL中の測定対象成分量を求めることを特徴とする測
定法であって、パーオキシダーゼ又は/及び4−アミノ
アンチピリン以外のリポタンパク中の測定対象成分測定
用試薬の各成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れか
に含まれるものである当該測定法。
【0007】(4)(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜
10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタンパ
クに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない
試液、及び(ii)リポタンパク中の測定対象成分測定用
試薬と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない試液、の2
液のみを試液として含んでなるHDL中の測定対象成分
測定キット。 (5)(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/ml
となるような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する
抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない第1試液、
及び(ii)緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試
液、の2液のみを試液として含んでなるHDL中の測定
対象成分測定用キットであって、リポタンパク中の測定
対象成分測定用試薬の各成分の夫々が第1試液及び第2
試液の何れかに含まれるものである当該キット。 (6)(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/ml
となるような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する
抗体と緩衝剤とパーオキシダーゼ又は/及び4−アミノ
アンチピリンとを含み凝集促進剤を含まない第1試液、
及び(ii)緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試
液、の2液のみを試液として含んでなるHDL中の測定
対象成分測定用キットであって、第1試液に含まれる、
パーオキシダーゼ又は/及び4−アミノアンチピリン以
外のリポタンパク中の測定対象成分測定用試薬の各成分
の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含まれるもの
である当該キット。
10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外のリポタンパ
クに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない
試液、及び(ii)リポタンパク中の測定対象成分測定用
試薬と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない試液、の2
液のみを試液として含んでなるHDL中の測定対象成分
測定キット。 (5)(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/ml
となるような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する
抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない第1試液、
及び(ii)緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試
液、の2液のみを試液として含んでなるHDL中の測定
対象成分測定用キットであって、リポタンパク中の測定
対象成分測定用試薬の各成分の夫々が第1試液及び第2
試液の何れかに含まれるものである当該キット。 (6)(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/ml
となるような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する
抗体と緩衝剤とパーオキシダーゼ又は/及び4−アミノ
アンチピリンとを含み凝集促進剤を含まない第1試液、
及び(ii)緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試
液、の2液のみを試液として含んでなるHDL中の測定
対象成分測定用キットであって、第1試液に含まれる、
パーオキシダーゼ又は/及び4−アミノアンチピリン以
外のリポタンパク中の測定対象成分測定用試薬の各成分
の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含まれるもの
である当該キット。
【0008】即ち、本発明者らは、HDL中の測定対象
成分を、不要のリポタンパクを分離分別する為の前処理
操作なしで直接自動分析装置で測定し得る方法を見出す
べく鋭意研究を重ねた結果、生体試料と最終の反応液中
の濃度が0.001〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以
外のリポタンパクに対する抗体を含有し凝集促進剤を含
有しない第1液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、次いで該反応液とリポタンパク中の測
定対象成分測定用試薬を含有し凝集促進剤を含有しない
第2液とを混合し更に反応させた後に、更に他の試液を
添加することなく、吸光度(OD2)を測定し、これら
OD2及びOD1を利用すれば、不要のリポタンパクを
分離分別することなくHDL中の測定対象成分の測定が
可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
成分を、不要のリポタンパクを分離分別する為の前処理
操作なしで直接自動分析装置で測定し得る方法を見出す
べく鋭意研究を重ねた結果、生体試料と最終の反応液中
の濃度が0.001〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以
外のリポタンパクに対する抗体を含有し凝集促進剤を含
有しない第1液とを混合して反応させた後に吸光度(O
D1)を測定し、次いで該反応液とリポタンパク中の測
定対象成分測定用試薬を含有し凝集促進剤を含有しない
第2液とを混合し更に反応させた後に、更に他の試液を
添加することなく、吸光度(OD2)を測定し、これら
OD2及びOD1を利用すれば、不要のリポタンパクを
分離分別することなくHDL中の測定対象成分の測定が
可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】リポタンパクはその比重により分類され、
例えばカイロミクロン(Chylomicrons;CM)、超低比
重リポタンパク(Very Low Density Lipoprotein;VL
DL)、低比重リポタンパク(Low Density Lipoprotei
n;LDL)、HDL等に分けられる。
例えばカイロミクロン(Chylomicrons;CM)、超低比
重リポタンパク(Very Low Density Lipoprotein;VL
DL)、低比重リポタンパク(Low Density Lipoprotei
n;LDL)、HDL等に分けられる。
【0010】本発明に於ては、HDL中に含まれる特定
成分を測定するに際し、まず最終の反応液中の濃度が0.
001〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外の上記リ
ポタンパクに対する抗体を用いてこれを凝集促進剤の不
存在下で生体試料と反応させ、吸光度(OD1)を測定
し、次いで、該反応液に特定成分(測定対象成分)測定
用試薬を凝集促進剤の不存在下で反応させた後に、更に
他の試液を添加することなく、吸光度(OD2)を測定
し、これらOD2及びOD1を利用することにより、不
要のリポタンパクを分離分別することなしにHDL中の
特定成分(測定対象成分)の測定を行うことを可能なら
しめたのである。
成分を測定するに際し、まず最終の反応液中の濃度が0.
001〜10mgAb/mlとなるような濃度のHDL以外の上記リ
ポタンパクに対する抗体を用いてこれを凝集促進剤の不
存在下で生体試料と反応させ、吸光度(OD1)を測定
し、次いで、該反応液に特定成分(測定対象成分)測定
用試薬を凝集促進剤の不存在下で反応させた後に、更に
他の試液を添加することなく、吸光度(OD2)を測定
し、これらOD2及びOD1を利用することにより、不
要のリポタンパクを分離分別することなしにHDL中の
特定成分(測定対象成分)の測定を行うことを可能なら
しめたのである。
【0011】本発明に於て、HDL中の測定対象成分と
しては、例えばコレステロール、トリグリセライド、リ
ン脂質等が挙げられる。
しては、例えばコレステロール、トリグリセライド、リ
ン脂質等が挙げられる。
【0012】本発明に於て用いられる、HDL以外のリ
ポタンパクに対する抗体としては、例えば血清、血漿等
の生体試料と反応させ、次いでこれにリポタンパク中の
測定対象成分測定用試薬を反応させる際に、HDL以外
のリポタンパク中に含まれる測定対象成分が当該測定反
応に関与するのを防止する作用を有するものであればポ
リクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、特
に限定することなく挙げられ、その由来も特に限定され
るものでないが、該防止作用の効果の程度を考慮すると
ポリクローナル抗体の方が好ましく、また、モノクロー
ナル抗体を使用する場合は抗原認識部位が異なるものを
2〜3種類以上、好ましくは5種以上組合せて用いるこ
とが望ましい。
ポタンパクに対する抗体としては、例えば血清、血漿等
の生体試料と反応させ、次いでこれにリポタンパク中の
測定対象成分測定用試薬を反応させる際に、HDL以外
のリポタンパク中に含まれる測定対象成分が当該測定反
応に関与するのを防止する作用を有するものであればポ
リクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、特
に限定することなく挙げられ、その由来も特に限定され
るものでないが、該防止作用の効果の程度を考慮すると
ポリクローナル抗体の方が好ましく、また、モノクロー
ナル抗体を使用する場合は抗原認識部位が異なるものを
2〜3種類以上、好ましくは5種以上組合せて用いるこ
とが望ましい。
【0013】HDL中の測定対象成分の測定に於て、H
DL以外のリポタンパク中の測定対象成分が測定対象成
分測定反応に関与するのを防止するために使用される抗
体としては、例えば、抗アポリポタンパクB抗体、抗ア
ポリポタンパクC抗体、抗アポリポタンパクE抗体、抗
βリポタンパク抗体等が挙げられる。
DL以外のリポタンパク中の測定対象成分が測定対象成
分測定反応に関与するのを防止するために使用される抗
体としては、例えば、抗アポリポタンパクB抗体、抗ア
ポリポタンパクC抗体、抗アポリポタンパクE抗体、抗
βリポタンパク抗体等が挙げられる。
【0014】これら抗体は、目的の防止作用が生ずるの
であれば単独で用いても適宜混合して用いても良い。ま
たこれら抗体は、酵素的或は化学的に分解、修飾された
例えばF(ab')2、酵素結合抗体、ハプテン結合抗体等
であってもよい。尚、本発明に係る抗体は、血清、血漿
等の生体試料と反応させ、次いでこれにリポタンパク中
の測定対象成分測定用試薬を反応させる際に、HDL以
外のリポタンパク中に含まれる測定対象成分が当該測定
反応に関与するのを防止する作用を有するものである
が、中でも、HDL以外のリポタンパクとの反応によっ
て生じる凝集の程度が、目的の測定に支障をきたさない
ようなものが適宜選択されて用いられる。
であれば単独で用いても適宜混合して用いても良い。ま
たこれら抗体は、酵素的或は化学的に分解、修飾された
例えばF(ab')2、酵素結合抗体、ハプテン結合抗体等
であってもよい。尚、本発明に係る抗体は、血清、血漿
等の生体試料と反応させ、次いでこれにリポタンパク中
の測定対象成分測定用試薬を反応させる際に、HDL以
外のリポタンパク中に含まれる測定対象成分が当該測定
反応に関与するのを防止する作用を有するものである
が、中でも、HDL以外のリポタンパクとの反応によっ
て生じる凝集の程度が、目的の測定に支障をきたさない
ようなものが適宜選択されて用いられる。
【0015】これらHDL以外のリポタンパクに対する
抗体の使用濃度としては、HDL以外のリポタンパク中
に含まれる測定対象成分が測定対象成分測定用試薬と反
応しないようにし得る濃度以上であればよく、最終の反
応液中の濃度が通常0.001〜10mgAb/ml、好ましくは0.01
〜1mgAb/mlとなるように第1液中に添加される。
抗体の使用濃度としては、HDL以外のリポタンパク中
に含まれる測定対象成分が測定対象成分測定用試薬と反
応しないようにし得る濃度以上であればよく、最終の反
応液中の濃度が通常0.001〜10mgAb/ml、好ましくは0.01
〜1mgAb/mlとなるように第1液中に添加される。
【0016】抗体を含有する試液に於ては緩衝剤をさら
に含有させることが望ましい。これらの緩衝剤として
は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、グッド
の緩衝剤、リン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤等のpH5.0〜1
1.0で緩衝能を有していて測定対象成分の測定反応を阻
害しないものであれば何れでもよいが、例えば、pH5.
7〜9.1で緩衝能を有する例えばN-(2-アセタミド)-2-ア
ミノエタンスルホン酸,N-(2-アセタミド)イミノ2酢酸
等のグリシン誘導体、ヒドロキシアルキルアミン誘導体
〔より具体的には、例えばN,N-ビス(2ーヒドロキシエチ
ル)-2-アミノエタンスルホン酸,ビス(2ーヒドロキシ
エチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン,3-
[N,N-ビス(2ーヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロ
キシプロパンスルホン酸等の2-ヒドロキシエチルアミン
誘導体、例えばトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、例えば3ー[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルア
ミン]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸,N-トリス
(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン
酸等のトリス(ヒドロキシメチル)アミン誘導体等〕等
が挙げられ、この中でもヒドロキシアルキルアミン誘導
体が測定精度の面から特に好ましいものとして挙げられ
る。特にHDL中のコレステロールを測定する場合に用
いる緩衝剤としてはヒドロキシアルキルアミン誘導体が
好ましい。
に含有させることが望ましい。これらの緩衝剤として
は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、グッド
の緩衝剤、リン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤等のpH5.0〜1
1.0で緩衝能を有していて測定対象成分の測定反応を阻
害しないものであれば何れでもよいが、例えば、pH5.
7〜9.1で緩衝能を有する例えばN-(2-アセタミド)-2-ア
ミノエタンスルホン酸,N-(2-アセタミド)イミノ2酢酸
等のグリシン誘導体、ヒドロキシアルキルアミン誘導体
〔より具体的には、例えばN,N-ビス(2ーヒドロキシエチ
ル)-2-アミノエタンスルホン酸,ビス(2ーヒドロキシ
エチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン,3-
[N,N-ビス(2ーヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロ
キシプロパンスルホン酸等の2-ヒドロキシエチルアミン
誘導体、例えばトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、例えば3ー[N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルア
ミン]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸,N-トリス
(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタンスルホン
酸等のトリス(ヒドロキシメチル)アミン誘導体等〕等
が挙げられ、この中でもヒドロキシアルキルアミン誘導
体が測定精度の面から特に好ましいものとして挙げられ
る。特にHDL中のコレステロールを測定する場合に用
いる緩衝剤としてはヒドロキシアルキルアミン誘導体が
好ましい。
【0017】また、これら緩衝剤の使用濃度としては、
通常10mM〜1M、好ましくは20〜500mMの範囲から
適宜選択される。
通常10mM〜1M、好ましくは20〜500mMの範囲から
適宜選択される。
【0018】また、本発明に於て用いられる測定対象成
分測定用試薬としては、リポタンパク中に含まれる測定
対象成分を測定するために使用可能なものであれば特に
限定されず、この分野で自体公知の測定方法に使用され
るものは全て使用できる。尚、現在、この分野では酵素
を利用した各種測定法(酵素法)が普及しており入手が
容易であるので、本発明に於てもこの酵素法に用いられ
る試薬の利用が特に有利である。
分測定用試薬としては、リポタンパク中に含まれる測定
対象成分を測定するために使用可能なものであれば特に
限定されず、この分野で自体公知の測定方法に使用され
るものは全て使用できる。尚、現在、この分野では酵素
を利用した各種測定法(酵素法)が普及しており入手が
容易であるので、本発明に於てもこの酵素法に用いられ
る試薬の利用が特に有利である。
【0019】例えば、リポタンパク中のコレステロール
を測定するための試薬としては、例えばコレステロール
オキシダーゼ(COD)、コレステロール エステラー
ゼ(CHE)、ペルオキシダーゼ(POD)、被酸化性
発色剤等を含有する酸化呈色法用試薬、例えばCHE、
コレステロール脱水素酵素(CHD)、ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド(NAD)等を含有する紫外部
測定法用試薬等の自体公知の測定方法に於て用いられる
試薬が挙げられる。また、リポタンパク中のトリグリセ
ライドを測定するための試薬としては、例えばグリセロ
キナーゼ−グリセロール-3-ホスフェート オキシダーゼ
法、グリセロールデヒドロゲナーゼ法、グリセロキナー
ゼ−グリセロール-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ法
等の自体公知の測定方法に於て用いられる試薬が挙げら
れ、リポタンパク中のリン脂質を測定するための方法と
しては、例えば有機溶媒抽出法、ホスホリパーゼDとコ
リンオキシダーゼを用いた方法等の自体公知の測定方法
に於て用いられる試薬が挙げらる。
を測定するための試薬としては、例えばコレステロール
オキシダーゼ(COD)、コレステロール エステラー
ゼ(CHE)、ペルオキシダーゼ(POD)、被酸化性
発色剤等を含有する酸化呈色法用試薬、例えばCHE、
コレステロール脱水素酵素(CHD)、ニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド(NAD)等を含有する紫外部
測定法用試薬等の自体公知の測定方法に於て用いられる
試薬が挙げられる。また、リポタンパク中のトリグリセ
ライドを測定するための試薬としては、例えばグリセロ
キナーゼ−グリセロール-3-ホスフェート オキシダーゼ
法、グリセロールデヒドロゲナーゼ法、グリセロキナー
ゼ−グリセロール-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ法
等の自体公知の測定方法に於て用いられる試薬が挙げら
れ、リポタンパク中のリン脂質を測定するための方法と
しては、例えば有機溶媒抽出法、ホスホリパーゼDとコ
リンオキシダーゼを用いた方法等の自体公知の測定方法
に於て用いられる試薬が挙げらる。
【0020】尚、これら各測定用試薬は、通常抗体を含
有しない試薬(第2液)中に含有されるが、これらの一
部、例えばPOD、被酸化性発色剤、NAD等は抗体を
含有する試薬(第1液)中に含有させておいても良い。
また、これら測定試薬の各成分の使用濃度としては、通
常この分野で測定の際に使用される濃度範囲から適宜選
択して用いれば足りる。
有しない試薬(第2液)中に含有されるが、これらの一
部、例えばPOD、被酸化性発色剤、NAD等は抗体を
含有する試薬(第1液)中に含有させておいても良い。
また、これら測定試薬の各成分の使用濃度としては、通
常この分野で測定の際に使用される濃度範囲から適宜選
択して用いれば足りる。
【0021】界面活性剤には測定対象成分(特にコレス
テロール)の測定反応速度を促進し測定に要する時間を
短縮することを可能とするという効果があるので、本発
明に於て用いられる抗体を含まない試液(第2液)中に
は界面活性剤が含まれていても良い。このような目的で
添加し得る界面活性剤としては、HDL中の測定対象成
分の測定反応を阻害するような性質を有さないものであ
れば、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
界面活性剤、陰イオン界面活性剤の何れにてもよく、特
に限定されない。このような界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル(例えばポリオキシエチレンイソオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
等)、ポリエチレングリコールモノラウレート等の非イ
オン性界面活性剤、例えば、ステアリルベタイン、2-ア
ルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、例えば、塩化
ステアリルトリメチルアンモニウム、アルキルベンジル
ジメチル等の陽イオン性界面活性剤、例えば、コール
酸、デオキシコール酸、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル硫酸ナトリウム等の陰イオン性界面活
性剤が挙げられる。尚、本発明の方法を自動分析装置へ
適用する場合には、第2液中に上記の如き界面活性剤を
添加しておくことが望ましい。また、測定精度の面を考
慮すると中でもHLB12〜17の非イオン性界面活性剤がよ
り好ましい。特にHDL中のコレステロールを測定する
場合に用いられる非イオン性界面活性剤としてはHLB
12〜17のものが好ましい。尚、これら界面活性剤は単独
で用いても、或は適宜混合して用いても何れにてもよ
い。
テロール)の測定反応速度を促進し測定に要する時間を
短縮することを可能とするという効果があるので、本発
明に於て用いられる抗体を含まない試液(第2液)中に
は界面活性剤が含まれていても良い。このような目的で
添加し得る界面活性剤としては、HDL中の測定対象成
分の測定反応を阻害するような性質を有さないものであ
れば、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
界面活性剤、陰イオン界面活性剤の何れにてもよく、特
に限定されない。このような界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル(例えばポリオキシエチレンイソオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
等)、ポリエチレングリコールモノラウレート等の非イ
オン性界面活性剤、例えば、ステアリルベタイン、2-ア
ルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダ
ゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤、例えば、塩化
ステアリルトリメチルアンモニウム、アルキルベンジル
ジメチル等の陽イオン性界面活性剤、例えば、コール
酸、デオキシコール酸、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェノールエーテル硫酸ナトリウム等の陰イオン性界面活
性剤が挙げられる。尚、本発明の方法を自動分析装置へ
適用する場合には、第2液中に上記の如き界面活性剤を
添加しておくことが望ましい。また、測定精度の面を考
慮すると中でもHLB12〜17の非イオン性界面活性剤がよ
り好ましい。特にHDL中のコレステロールを測定する
場合に用いられる非イオン性界面活性剤としてはHLB
12〜17のものが好ましい。尚、これら界面活性剤は単独
で用いても、或は適宜混合して用いても何れにてもよ
い。
【0022】また、これら界面活性剤の使用濃度として
は、特に限定されないが、最終の反応液中の濃度が通常
0.001〜10w/v%、好ましくは0.01〜1w/v%となるよう
に通常は第2液中に添加される。
は、特に限定されないが、最終の反応液中の濃度が通常
0.001〜10w/v%、好ましくは0.01〜1w/v%となるよう
に通常は第2液中に添加される。
【0023】尚、抗体を含む試液(第1液)中に界面活
性剤を添加するとHDL以外のリポタンパク中の測定対
象成分に由来する測定誤差が生じる場合があるので注意
が必要である。
性剤を添加するとHDL以外のリポタンパク中の測定対
象成分に由来する測定誤差が生じる場合があるので注意
が必要である。
【0024】また、本発明の測定法に於て用いられる、
第1液及び第2液中には、免疫凝集反応を利用した測定
法に於て通常用いられる、所謂凝集促進剤(例えば、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルアルコール等)は基
本的に添加されない。即ち、先にも述べたように本発明
の測定法に於て凝集の程度が強くなり過ぎるとOD1の
値が高くなり過ぎて目的のリポタンパク中の特定成分の
測定に支障をきたすことになるからである。尚、このこ
とは凝集促進剤の添加を全く排除することを意味するも
のではなく、目的の測定に支障をきたさない濃度範囲で
あれば、これら所謂凝集促進剤に属する化合物が第1液
及び第2液中に共存していてもよい。
第1液及び第2液中には、免疫凝集反応を利用した測定
法に於て通常用いられる、所謂凝集促進剤(例えば、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルアルコール等)は基
本的に添加されない。即ち、先にも述べたように本発明
の測定法に於て凝集の程度が強くなり過ぎるとOD1の
値が高くなり過ぎて目的のリポタンパク中の特定成分の
測定に支障をきたすことになるからである。尚、このこ
とは凝集促進剤の添加を全く排除することを意味するも
のではなく、目的の測定に支障をきたさない濃度範囲で
あれば、これら所謂凝集促進剤に属する化合物が第1液
及び第2液中に共存していてもよい。
【0025】本発明の測定法を実施するには、例えば以
下の如く行えばよい。即ち、例えば血清、血漿等の生体
試料と、最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/mlとな
るような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する抗体
と緩衝剤とを含有し凝集促進剤を含有しない第1液とを
混合し、2〜40℃で3〜30分間反応させた後に吸光度
(OD1)を測定する。次いで、該反応液と、測定対象
成分測定用試薬及び緩衝剤、要すれば界面活性剤を含有
し凝集促進剤を含有しない第2液とを混合し2〜40℃で
3〜30分間反応させた後に、更に他の試液を添加するこ
となく、吸光度(OD2)を測定する。上記のOD2か
ら、OD1に由来する値(例えばOD1に液量補正計数を
かけて求めた値)を差し引いた吸光度(OD3)を求
め、得られたOD3を、例えば予めHDL中の測定対象
成分濃度既知の標準液を試料として上記と同じ試薬を用
い同様の操作を行って求めた該測定対象成分濃度とOD
3との関係を示す検量線にあてはめることにより、生体
試料中のHDL中の測定対象成分の値が求められる。
下の如く行えばよい。即ち、例えば血清、血漿等の生体
試料と、最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/mlとな
るような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する抗体
と緩衝剤とを含有し凝集促進剤を含有しない第1液とを
混合し、2〜40℃で3〜30分間反応させた後に吸光度
(OD1)を測定する。次いで、該反応液と、測定対象
成分測定用試薬及び緩衝剤、要すれば界面活性剤を含有
し凝集促進剤を含有しない第2液とを混合し2〜40℃で
3〜30分間反応させた後に、更に他の試液を添加するこ
となく、吸光度(OD2)を測定する。上記のOD2か
ら、OD1に由来する値(例えばOD1に液量補正計数を
かけて求めた値)を差し引いた吸光度(OD3)を求
め、得られたOD3を、例えば予めHDL中の測定対象
成分濃度既知の標準液を試料として上記と同じ試薬を用
い同様の操作を行って求めた該測定対象成分濃度とOD
3との関係を示す検量線にあてはめることにより、生体
試料中のHDL中の測定対象成分の値が求められる。
【0026】本発明のHDL中の成分測定用キットは、
上述のHDL中の成分を測定するために使用されるもの
で、(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/mlとな
るような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する抗体
と、緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない試液(第1
液)と、(ii)リポタンパク中の測定対象成分測定用試薬
と、緩衝剤と、そしてさらに望ましくは界面活性剤とを
含み凝集促進剤を含まない試液(第2液)とを含んでな
るものであり、夫々の構成要件の好ましい態様、具体例
については上で述べたとおりである。
上述のHDL中の成分を測定するために使用されるもの
で、(i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10mgAb/mlとな
るような濃度のHDL以外のリポタンパクに対する抗体
と、緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない試液(第1
液)と、(ii)リポタンパク中の測定対象成分測定用試薬
と、緩衝剤と、そしてさらに望ましくは界面活性剤とを
含み凝集促進剤を含まない試液(第2液)とを含んでな
るものであり、夫々の構成要件の好ましい態様、具体例
については上で述べたとおりである。
【0027】尚、上記キットに於て、測定への影響が生
じないのであれば通常第2液中に含有される測定対象成
分測定用試薬の一部を第1液に含有させておいても良
い。例えば、酵素法を用いてHDL中のコレステロール
を測定する際のコレステロールの測定試薬として、例え
ばコレステロール オキシダーゼ(COD)、コレステ
ロール エステラーゼ(CHE)、ペルオキシダーゼ
(POD)、並びに4−アミノアンチピリン及び酸化剤
により4−アミノアンチピリンとカップリングして発色
する試薬(以下、単に発色性試薬と略記する。)を組み
合わせた被酸化性発色剤を用いる場合、第1液にHDL
以外のリポタンパクに対する抗体と緩衝剤、第2液にC
ODとCHEと緩衝剤とが入っており、第1液及び第2
液に凝集促進剤が入っていないことが必須条件であり、
そして、更にこれに界面活性剤が入っていることが望ま
しいが、その他の試薬ついては第1液中、第2液中のど
ちらに入っていてもよい。尚、試液の安定性を考慮する
と、例えば第1液中にHDL以外のリポタンパクに対す
る抗体、緩衝剤及び4−アミノアンチピリンを、また、
第2液中にCOD、CHE、POD、発色性試薬、緩衝
剤及び界面活性剤を含有させる組合せが特に好ましいも
のとして挙げられる。
じないのであれば通常第2液中に含有される測定対象成
分測定用試薬の一部を第1液に含有させておいても良
い。例えば、酵素法を用いてHDL中のコレステロール
を測定する際のコレステロールの測定試薬として、例え
ばコレステロール オキシダーゼ(COD)、コレステ
ロール エステラーゼ(CHE)、ペルオキシダーゼ
(POD)、並びに4−アミノアンチピリン及び酸化剤
により4−アミノアンチピリンとカップリングして発色
する試薬(以下、単に発色性試薬と略記する。)を組み
合わせた被酸化性発色剤を用いる場合、第1液にHDL
以外のリポタンパクに対する抗体と緩衝剤、第2液にC
ODとCHEと緩衝剤とが入っており、第1液及び第2
液に凝集促進剤が入っていないことが必須条件であり、
そして、更にこれに界面活性剤が入っていることが望ま
しいが、その他の試薬ついては第1液中、第2液中のど
ちらに入っていてもよい。尚、試液の安定性を考慮する
と、例えば第1液中にHDL以外のリポタンパクに対す
る抗体、緩衝剤及び4−アミノアンチピリンを、また、
第2液中にCOD、CHE、POD、発色性試薬、緩衝
剤及び界面活性剤を含有させる組合せが特に好ましいも
のとして挙げられる。
【0028】以下に、実施例及び参考例を挙げて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例及び参考例に於て使
用される略称の正式名は下記の通りである。 BES;N,N-ビス(2ーヒドロキシエチル)-2-アミノエタン
スルホン酸、 COD;コレステロールオキシダーゼ、 CHE;コレステロールエステラーゼ、 POD;ペルオキシダーゼ、 DAOS;N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピ
ル)-3,5-ジメトキシアニリン、 TritonX-100(ローム アンド ハアース社商品名);ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB:13.
5)、 ACES;N-(2-アセタミド)-2-アミノエタンスルホン酸、 エマレックスNPL-30(日本エマルジョン(株)商品名);
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB:1
7)、 トリトンX-405(ローム アンド ハアース社商品名);
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB:1
7.9)
を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例及び参考例に於て使
用される略称の正式名は下記の通りである。 BES;N,N-ビス(2ーヒドロキシエチル)-2-アミノエタン
スルホン酸、 COD;コレステロールオキシダーゼ、 CHE;コレステロールエステラーゼ、 POD;ペルオキシダーゼ、 DAOS;N-エチル-N-(2-ヒドロキシ-3-スルホプロピ
ル)-3,5-ジメトキシアニリン、 TritonX-100(ローム アンド ハアース社商品名);ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB:13.
5)、 ACES;N-(2-アセタミド)-2-アミノエタンスルホン酸、 エマレックスNPL-30(日本エマルジョン(株)商品名);
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB:1
7)、 トリトンX-405(ローム アンド ハアース社商品名);
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB:1
7.9)
【0029】
実施例1
日立7150形自動分析装置((株)日立製作所製)を使用し
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕新鮮ヒト血清10検体を試料とした。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗βリポタンパク抗血清(12mgAb/ml:和光純薬工業(株) 製) 1w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM BES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM TritonX-100 0.05w/v% BES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕 測定方法;2ポイントエンド法 [24]−[50] 試料量;4μl R−1;270μl R−2;90μl 測定波長;700/600nm 測定温度;37℃ 〔結果〕測定結果を表1に示す。
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕新鮮ヒト血清10検体を試料とした。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗βリポタンパク抗血清(12mgAb/ml:和光純薬工業(株) 製) 1w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM BES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM TritonX-100 0.05w/v% BES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕 測定方法;2ポイントエンド法 [24]−[50] 試料量;4μl R−1;270μl R−2;90μl 測定波長;700/600nm 測定温度;37℃ 〔結果〕測定結果を表1に示す。
【0030】実施例2
日立7150形自動分析装置((株)日立製作所製)を使用し
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕実施例1と同じ。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗βリポタンパク抗血清(12mgAb/ml:和光純薬工業(株) 製) 1w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM ACES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM TritonX-100 0.05w/v% ACES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕実施例1と同じ。 〔結果〕測定結果を表1に併せて示す。
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕実施例1と同じ。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗βリポタンパク抗血清(12mgAb/ml:和光純薬工業(株) 製) 1w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM ACES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM TritonX-100 0.05w/v% ACES-NaOH緩衝液(pH7.0) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕実施例1と同じ。 〔結果〕測定結果を表1に併せて示す。
【0031】参考例1
実施例1で用いた血清検体について、従来法のリンタン
グステン酸・マグネシウム塩沈殿法に基づくHDL−コ
レステロールE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)
によりHDL中のコレステロールの測定を行った。尚、
測定操作は、同キットの現品説明書の標準操作法に従っ
て行った。 〔結果〕測定結果を表1に併せて示す。
グステン酸・マグネシウム塩沈殿法に基づくHDL−コ
レステロールE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)
によりHDL中のコレステロールの測定を行った。尚、
測定操作は、同キットの現品説明書の標準操作法に従っ
て行った。 〔結果〕測定結果を表1に併せて示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の結果から、本発明の方法によるHD
L中のコレステロールの測定値は参考例1(従来法)で
求めたコレステロール値と良好な相関を示すことが判
る。本発明の測定法により得られた測定値は、参考例1
で得られた測定値に比較して若干高くなっている。しか
し、参考例1のリンタングステン酸・マグネシウム塩沈
殿法によるHDL中のコレステロールは、標準法である
超遠心分離法で求められる値よりも若干低めに出ること
が知られている。従って、本発明の測定法(特に実施例
1)で得られた測定値は標準法の値により近いと考えら
れる。
L中のコレステロールの測定値は参考例1(従来法)で
求めたコレステロール値と良好な相関を示すことが判
る。本発明の測定法により得られた測定値は、参考例1
で得られた測定値に比較して若干高くなっている。しか
し、参考例1のリンタングステン酸・マグネシウム塩沈
殿法によるHDL中のコレステロールは、標準法である
超遠心分離法で求められる値よりも若干低めに出ること
が知られている。従って、本発明の測定法(特に実施例
1)で得られた測定値は標準法の値により近いと考えら
れる。
【0034】実施例3
日立7170形自動分析装置((株)日立製作所製)を使用し
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕新鮮ヒト血清10検体を試料とした。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗アポリポタンパクB抗血清(12mgAb/ml:ベーリンガー・ マンハイム(株)製) 3w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM エマレックスNPL-30 0.05w/v% Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕 測定方法;2ポイントエンド法 [16]−[34] 試料量;4μl R−1;270μl R−2;90μl 測定波長;700/600nm 測定温度;37℃ 〔結果〕測定結果を表2に示す。
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕新鮮ヒト血清10検体を試料とした。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗アポリポタンパクB抗血清(12mgAb/ml:ベーリンガー・ マンハイム(株)製) 3w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM エマレックスNPL-30 0.05w/v% Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕 測定方法;2ポイントエンド法 [16]−[34] 試料量;4μl R−1;270μl R−2;90μl 測定波長;700/600nm 測定温度;37℃ 〔結果〕測定結果を表2に示す。
【0035】実施例4
日立7170形自動分析装置((株)日立製作所製)を使用し
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕実施例3と同じ。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗アポリポタンパクB抗血清(12mgAb/ml:ベーリンガー・ マンハイム(株)製) 3w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM トリトンX-405 0.1w/v% Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕実施例3と同じ。 〔結果〕測定結果を表2に併せて示す。
て、本発明の測定法により血清中のHDL中のコレステ
ロール量を測定した。 〔試料〕実施例3と同じ。 〔試薬〕 試液1(R−1):抗アポリポタンパクB抗血清(12mgAb/ml:ベーリンガー・ マンハイム(株)製) 3w/v% 4−アミノアンチピリン 1mM Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 試液2(R−2):COD 3単位/ml CHE 3単位/ml POD 1単位/ml DAOS 1mM トリトンX-405 0.1w/v% Tris-HCl緩衝液(pH7.2) 100mM 〔測定パラメータ(測定条件)〕実施例3と同じ。 〔結果〕測定結果を表2に併せて示す。
【0036】参考例2
実施例3で用いた血清検体について、従来法のリンタン
グステン酸・マグネシウム塩沈殿法に基づくHDL−コ
レステロールE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)
によりHDL中のコレステロールの測定を行った。尚、
測定操作は、同キットの現品説明書の標準操作法に従っ
て行った。 〔結果〕測定結果を表2に併せて示す。
グステン酸・マグネシウム塩沈殿法に基づくHDL−コ
レステロールE−テストワコー(和光純薬工業(株)製)
によりHDL中のコレステロールの測定を行った。尚、
測定操作は、同キットの現品説明書の標準操作法に従っ
て行った。 〔結果〕測定結果を表2に併せて示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2の結果から、本発明の方法によるHD
L中のコレステロールの測定値は参考例2の従来法で求
めたコレステロール値と良好な相関を示すことが判る。
L中のコレステロールの測定値は参考例2の従来法で求
めたコレステロール値と良好な相関を示すことが判る。
【0039】
【発明の効果】以上述べたことから明らかな如く、本発
明は、不要のリポタンパクを分別するための前処理操作
が不要で自動分析装置に直接適用することが可能な、生
体試料中のHDL中の測定対象成分を測定する方法を提
供するものであり、本発明を利用することにより、2
種の試液で測定可能であるので汎用の自動分析装置を利
用して測定が可能であり、且つ良好な再現性が得られる
ので高精度の測定が可能となる、本発明では凝集させ
たHDL以外のリポタンパクをHDL中の測定対象成分
を測定後に再度溶解させて均一溶液とした後に吸光度の
測定を行なうという工程がないために2ポイントエンド
法での測定が可能であり、生体試料中の共存物質に由来
する吸光度の影響も受け難い、等の効果を奏するもので
あるので、斯業に貢献するところ大なる発明である。
明は、不要のリポタンパクを分別するための前処理操作
が不要で自動分析装置に直接適用することが可能な、生
体試料中のHDL中の測定対象成分を測定する方法を提
供するものであり、本発明を利用することにより、2
種の試液で測定可能であるので汎用の自動分析装置を利
用して測定が可能であり、且つ良好な再現性が得られる
ので高精度の測定が可能となる、本発明では凝集させ
たHDL以外のリポタンパクをHDL中の測定対象成分
を測定後に再度溶解させて均一溶液とした後に吸光度の
測定を行なうという工程がないために2ポイントエンド
法での測定が可能であり、生体試料中の共存物質に由来
する吸光度の影響も受け難い、等の効果を奏するもので
あるので、斯業に貢献するところ大なる発明である。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C12Q 1/28 C12Q 1/28
1/44 1/44
1/60 1/60
(56)参考文献 特開 平8−201393(JP,A)
特開 平8−131195(JP,A)
特開 平6−242110(JP,A)
特開 平3−262967(JP,A)
特開 昭63−18269(JP,A)
特公 昭64−9571(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 33/48 - 33/98
C12Q 1/00 - 1/70
Claims (12)
- 【請求項1】 生体試料と、最終の反応液中の濃度が0.
001〜10mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタンパク
以外のリポタンパクに対する抗体を含有し凝集促進剤を
含有しない第1試液とを混合して反応させた後に吸光度
(OD1)を測定し、次いで該反応液とリポタンパク中
の測定対象成分測定用試薬を含有し凝集促進剤を含有し
ない第2試液とを混合し更に反応させた後に、更に他の
試液を添加することなく、また、高比重リポタンパク以
外のリポタンパクを分離する操作を行うことなく、吸光
度(OD2)を測定し、OD1とOD2に基づいて高比
重リポタンパク中の測定対象成分量を求めることを特徴
とする測定法。 - 【請求項2】 測定対象成分がコレステロールである請
求項1に記載の測定法。 - 【請求項3】 (i)生体試料と、最終の反応液中の濃
度が0.001〜10mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタ
ンパク以外のリポタンパクに対する抗体と緩衝剤とを含
み凝集促進剤を含まない第1試液とを混合して反応させ
た後に吸光度(OD1)を測定し、(ii)次いで該反応
液と緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試液とを混
合し更に反応させた後に、更に他の試液を添加すること
なく、また、高比重リポタンパク以外のリポタンパクを
分離する操作を行うことなく、吸光度(OD2)を測定
し、OD1とOD2に基づいて高比重リポタンパク中の
測定対象成分量を求めることを特徴とする測定法であっ
て、リポタンパク中の測定対象成分測定用試薬の各成分
の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含まれるもの
である当該測定法。 - 【請求項4】 (i)生体試料と、最終の反応液中の濃
度が0.001〜10mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタ
ンパク以外のリポタンパクに対する抗体と緩衝剤とパー
オキシダーゼ又は/及び4−アミノアンチピリンとを含
み凝集促進剤を含まない第1試液とを混合して反応させ
た後に吸光度(OD1)を測定し、(ii)次いで該反応
液と緩衝剤を含み凝集促進剤を含まない第2試液とを混
合し更に反応させた後に、更に他の試液を添加すること
なく、また、高比重リポタンパク以外のリポタンパクを
分離する操作を行うことなく、吸光度(OD2)を測定
し、OD1とOD2に基づいて高比重リポタンパク中の
測定対象成分量を求めることを特徴とする測定法であっ
て、パーオキシダーゼ又は/及び4−アミノアンチピリ
ン以外のリポタンパク中の測定対象成分測定用試薬の各
成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含まれる
ものである当該測定法。 - 【請求項5】 (i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10
mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタンパク以外の
リポタンパクに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤
を含まない試液、及び(ii)リポタンパク中の測定対象
成分測定用試薬と緩衝剤とを含み凝集促進剤を含まない
試液、の2液のみを試液として含んでなる高比重リポタ
ンパク中の測定対象成分測定用キット。 - 【請求項6】 2ポイントエンド法用である、請求項5
に記載のキット。 - 【請求項7】 (ii)にさらに界面活性剤を含んでなる
請求項5又は6に記載のキット。 - 【請求項8】 測定対象成分がコレステロールである請
求項5〜7の何れかに記載のキット。 - 【請求項9】 (i)最終の反応液中の濃度が0.001〜10
mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタンパク以外の
リポタンパクに対する抗体と緩衝剤とを含み凝集促進剤
を含まない第1試液、及び(ii)緩衝剤を含み凝集促進
剤を含まない第2試液、の2液のみを試液として含んで
なる高比重リポタンパク中の測定対象成分測定用キット
であって、リポタンパク中の測定対象成分測定用試薬の
各成分の夫々が第1試液及び第2試液の何れかに含まれ
るものである当該キット。 - 【請求項10】 リポタンパク中の測定対象成分測定用
試薬がコレステロールオキシダーゼ、コレステロールエ
ステラーゼ、パーオキシダーゼ、4−アミノアンチピリ
ン及び4−アミノアンチピリンとカップリングして発色
する試薬を含んでなるものである請求項9に記載のキッ
ト。 - 【請求項11】 コレステロールオキシダーゼ及びコレ
ステロールエステラーゼが第2試液に含まれ、パーオキ
シダーゼ、4−アミノアンチピリン及び4−アミノアン
チピリンとカップリングして発色する試薬の夫々が第1
試液及び第2試液の何れかに含まれるものである請求項
10に記載のキット。 - 【請求項12】 (i)最終の反応液中の濃度が0.001〜
10mgAb/mlとなるような濃度の高比重リポタンパク以外
のリポタンパクに対する抗体と緩衝剤とパーオキシダー
ゼ又は/及び4−アミノアンチピリンとを含み凝集促進
剤を含まない第1試液、及び(ii)緩衝剤を含み凝集促
進剤を含まない第2試液、の2液のみを試液として含ん
でなる高比重リポタンパク中の測定対象成分測定用キッ
トであって、第1試液に含まれる、パーオキシダーゼ又
は/及び4−アミノアンチピリン以外のリポタンパク中
の測定対象成分測定用試薬の各成分の夫々が第1試液及
び第2試液の何れかに含まれるものである当該キット。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007007443A1 (ja) | 2005-07-11 | 2007-01-18 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | 新規ポリマー及びこれを用いたコレステロール測定法 |
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-
1996
- 1996-07-19 JP JP20891896A patent/JP3446486B2/ja not_active Expired - Fee Related
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