JP6618889B2 - シャツの製造方法及びシャツ - Google Patents

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Description

本発明は、ワイシャツ等のシャツ及びその製造方法に関する。
従来から、ワイシャツ等のシャツは、前身頃、後身頃、袖、衿、肩ヨーク等を構成する生地をいわゆる折り伏せ縫いによって縫い合わせて形成される(例えば、特許文献1)。
この折り伏せ縫いは、あらかじめ裁ち目に沿って地縫い線を生地に形成し、生地を中表に重ね合わせて縫い代を形成する。そして、縫い代を地縫い線に沿って本縫いミシンで本縫いする。その後、縫い代の裁ち目付近を折り返し、当該縫い代の裁ち目を一方の生地に合わせて当該裁ち目近傍を再度本縫いミシンで本縫いする。
こうすることによって、地縫い線に沿った部分の縫い目は、生地の境界部分に位置して隠され、裁ち目付近の縫い目のみが表面に現れる。
特許第5976966号公報
しかしながら、従来のシャツの製造方法の場合、継ぎ合わせ方向に2つの本縫い部を形成するので、しっかりと固定され、腕を回したりして継ぎ目に負荷がかかっても、伸縮性に乏しく、使用者に若干圧迫感を与えるおそれがあった。そのため、更なる着心地の向上が望まれていた。
また、裁ち目を本縫いで縫う場合、表面に連続した直線状の縫い目が大きく模様として出てしまうため、縫い目が目立つという問題もあった。
そこで、本発明は、従来に比べて、伸縮性に優れ、見栄えも良好なシャツ及びシャツの製造方法を提供することを課題とする。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含むことを特徴とするシャツの製造方法である。
(1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつ脇線を構成する重なり部
(2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
(3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
(4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
(5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部であって、かつ袖下線を構成する重なり部
本発明は、少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含むシャツの製造方法に関連する。
(1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部
(2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部
本発明の方法によれば、すくい縫いによりすくい縫い部を形成するので、すくい縫い部の縫い目が表側にほとんど出ない。そのため、すくい縫いミシン等で工業的に大量生産した場合でも、縫い目が目立ちにくく、あたかも手縫いかのような印象を与えることができ、高級感を演出することができる。
また本発明の方法によれば、製造されるシャツがすくい縫いによって、折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、重なり部を構成する前身頃形成部、後身頃形成部、袖形成部のいずれかの形成部が縫い合わされているので、使用者がシャツを着用し、シャツにテンションがかかった場合でも、すくい縫い部がわずかに広がり、伸縮性に優れ、良好な着心地となる。
請求項2に記載の発明は、本縫いによって、前記重なり部を構成する縫い代間を縫い合わせて本縫い部を形成する本縫い工程を含み、前記すくい縫い工程は、前記本縫い工程後に実施することを特徴とする請求項1に記載のシャツの製造方法である。
本発明の方法によれば、すくい縫い工程を本縫い工程後に実施するので、本縫い部により、すくい縫いを行う際に縫い合わせ部分が解けず、安定してすくい縫いを行うことができる。
ところで、すくい縫いミシンを使用してすくい縫いを行う場合、すくい縫いミシンは、押さえによって押さえた状態で縫い合わせる生地を縫い方向に縫う必要があるので、押さえで押さえる部分が縫い目の前後に必要となる。そのため、通常、すくい縫いミシンは、生地の端部から縫うことができず、端部から少し離れた位置から縫い目が形成されることになる。
そこで、請求項3に記載の発明は、少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含み、前記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の基端側に前記縫い方向とは逆方向に張り出した基端側張出領域を備えていることを特徴とするシャツの製造方法である。
(1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部
(2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部
すなわち、本発明は、前記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の基端側に前記縫い方向とは逆方向に張り出した基端側張出領域を備えている。
本発明の方法によれば、縫い代がすくい縫いの縫い方向の基端側に前記縫い方向とは逆方向に張り出した基端側張出領域を備えているので、すくい縫いミシン等を使用してすくい縫いを行う際に、基端部もすくい縫いを行うことができる。
請求項4に記載の発明は、前記基端側張出領域の大部分又は全部を除去する張出領域除去工程を含むことを特徴とする請求項3に記載のシャツの製造方法である。
ここでいう「大部分」とは、全体の50%超過の範囲をいう。
本発明の方法によれば、基端側張出領域を除去する張出領域除去工程を含むので、基端側張出領域が他の部分の縫い合わせの際に邪魔になりにくい。
ところで、すくい縫いによる縫い方向端部側の縫い目は、糸を基端側の縫い目に通して固定しない限り、簡単に糸が緩む。そのため、縫い方向先端部まで縫い目を設けるためには、縫い対象の端部近傍又は端部を超えて縫う必要がある。
そこで、請求項5に記載の発明は、少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含み、前記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の先端側に縫い方向に張り出した先端側張出領域を備えていることを特徴とするシャツの製造方法である。
(1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部
(2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
(5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部
すなわち、本発明は、記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の先端側に縫い方向に張り出した先端側張出領域を備えている。
本発明の方法によれば、縫い代がすくい縫いの縫い方向の先端側に前記縫い方向に張り出した先端側張出領域を備えているので、例えば、すくい縫いミシンを使用してすくい縫いを行う際に、先端部まで、或は先端部を超えて先端側張出領域まですくい縫いを行うことができる。そのため、端部まですくい縫い部を形成しやすい。
請求項6に記載の発明は、以下(6)〜(8)のいずれかの重なり部が、前記重なり部を構成する前身頃、後身頃、肩ヨーク、袖のいずれかの重なり部構成部材と重なるように折り曲げられた折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部は、帯状に延びるものであって、少なくとも前記重なり部が本縫いされた本縫い部を備えており、前記本縫い部は、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の基端部又はその近傍に設けられ、2本以上の糸によって前記折り曲げ部の延び方向に沿って設けられており、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記重なり部構成部材の境界部分に跨って設けられたすくい縫い部を備え、前記本縫い部と前記すくい縫い部との最大間隔が2mm以上6cm以下であることを特徴とするシャツである。
(6)前身頃の縫い代と後身頃の縫い代の重なり部であって、かつ脇線を構成する重なり部
(7)前身頃、後身頃、及び肩ヨークの縫い代と、袖の縫い代の重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
(8)袖の周方向における袖の一方側の縫い代と袖の他方側の縫い代の重なり部であって、かつ袖下線を構成する重なり部
本発明は、以下(6)〜(8)のいずれかの重なり部が、前記重なり部を構成する前身頃、後身頃、肩ヨーク、袖のいずれかの重なり部構成部材と重なるように折り曲げられた折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部は、帯状に延びるものであって、少なくとも前記重なり部が本縫いされた本縫い部を備えており、前記本縫い部は、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の基端部又はその近傍に設けられ、2本以上の糸によって前記折り曲げ部の延び方向に沿って設けられており、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記重なり部構成部材の境界部分に跨って設けられたすくい縫い部を備え、前記本縫い部と前記すくい縫い部との最大間隔が2mm以上6cm以下であるシャツに関連する。
(6)前身頃の縫い代と後身頃の縫い代の重なり部
(7)前身頃、後身頃、及び肩ヨークの縫い代と、袖の縫い代の重なり部
(8)袖の周方向における袖の一方側の縫い代と袖の他方側の縫い代の重なり部
ここでいう「近傍」とは、基準位置から5mm以内の範囲をいう。すなわち、「基端部の近傍」とは、基端部から5mm以内の範囲をいう。
本発明の構成によれば、すくい縫い部によって折り曲げ部が重なり部構成部材と縫い合わされているので、あたかも手縫いかのような印象を与えることができ、高級感を演出することができる。
本発明の構成によれば、すくい縫い部によって折り曲げ部が重なり部構成部材と縫い合わされているので、使用者が着用し、シャツにテンションがかかった場合でも、すくい縫い部がわずかに広がり、伸縮性に優れ、良好な着心地となる。
本発明の構成によれば、本縫い部によって重なり部が縫い合わせているので、使用者がシャツを着用し、シャツに過剰にテンションがかかった場合でも、重なり部の縫い目がほつれにくい。
請求項7に記載の発明は、前記すくい縫い部は、1本の糸によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載のシャツである。
本発明の構成によれば、糸の所定部分を切ることによって、すくい縫い部をほどくことができる。
請求項8に記載の発明は、前記すくい縫い部は、全体として前記折り曲げ部の延び方向に沿って延びるものであり、前記すくい縫い部の延び方向の一方の端部は、前記折り曲げ部の延び方向の一方の端部から1cm以内の範囲に位置しており、前記すくい縫い部の延び方向の他方の端部は、前記折り曲げ部の延び方向の他方の端部から1cm以内の範囲に位置していることを特徴とする請求項6又は7に記載のシャツである。
本発明の構成によれば、折り曲げ部の一方の端部付近から他方の端部付近まですくい縫い部が形成されており、折り曲げ部の延び方向のほぼ全体がすくい縫い部によって縫い合わされているため、折り曲げ部がほつれにくく、見栄えもよい。
請求項9に記載の発明は、本体部と前立てを有した一対の前身頃を備え、前記一対の前身頃のうち一方の前身頃は、前立てにボタンが設けられ、他方の前身頃は、前立てにボタンホールが設けられており、前記前立ては、前記本体部の縁に沿って帯状に延びるものであって、複数回裏側に折り返されて形成された折り返し部を有し、以下の(9)又は(10)を満たすことを特徴とするシャツである。
(9)前記一方の前身頃の前記折り返し部と、前記一方の前身頃の前記本体部とに跨るすくい縫い部を備えている
(10)前記他方の前身頃の前記折り返し部と、前記他方の前身頃の前記本体部とに跨るすくい縫い部を備えている。
本発明は、本体部と前立てを有した前身頃を備え、前記前立ては、前記本体部の縁に沿って帯状に延びるものであって、複数回裏側に折り返されて形成された折り返し部を有し、前記折り返し部と、前記本体部とに跨るすくい縫い部を備えているシャツに関連する。
本発明の構成によれば、すくい縫い部によって本体部と折り返し部が縫い合わされているので、あたかも手縫いかのような印象を与えることができ、高級感を演出することができる。
本発明の構成によれば、すくい縫い部によって本体部と折り返し部が縫い合わされているので、使用者が着用し、シャツにテンションがかかった場合でも、すくい縫い部がわずかに広がり、伸縮性に優れ、良好な着心地となる。
本発明のシャツの製造方法によれば、従来に比べて、伸縮性があり、着心地の良好なシャツを製造できる。
本発明のシャツによれば、従来に比べて、伸縮性があり、着心地が良好となる。
本発明の第1実施形態に係るシャツを模式的に示した正面図である。 図1のシャツの背面図である。 図1のシャツの側面図である。 図1のシャツの一部破断斜視図である。 図1のシャツを構成する前身頃形成部の平面図である。 図1のシャツを構成する後身頃形成部及び肩ヨーク形成部の平面図である。 図1のシャツを構成する袖形成部及び袖口布形成部の平面図である。 図1のシャツのヨーク接続工程の説明図であり、(a)は肩ヨーク形成部と後身頃形成部を接続する工程の平面図であり、(b)は肩ヨーク形成部及び後身頃形成部に前身頃形成部を接続する工程の平面図である。 図1のシャツの脇線形成工程の説明図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a),(b)は各工程を模式的に示す斜視図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a),(b)は各工程を模式的に示す斜視図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a)は折り曲げ部を形成した状態を模式的に示す平面図であり、(b)はすくい縫い後の状態を模式的に示す平面図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、折り曲げ部をすくい縫いする際の説明図であり、(a)はすくい縫い開始時の状態を示す斜視図であり、(b)はすくい縫い終了時の状態を示す斜視図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a)はすくい縫い部の一部を解いている状況を示す斜視図であり、(b)はすくい縫い部を結ぶ状況を示す斜視図である。 図1のシャツの袖形成工程を示す斜視図である。 図1のシャツの袖接続工程の説明図であり、(a)は正面図であり、(b)は斜視図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a)はアームホールにおけるすくい縫い途中の状態を模式的に示す斜視図であり、(b)はアームホールにおけるすくい縫い後の状態を模式的に示す斜視図である。 図1のシャツの折り伏せ縫い工程の説明図であり、(a)はすくい縫い部の一部を解いている状況を示す斜視図であり、(b)はすくい縫い部の糸の端部を折り曲げ部内に収納させる際の状況を示す斜視図である。 図1のシャツの折り曲げ部付近に注目した説明図であり、(a)は表側(外側)からみた平面図であり、(b)は裏側(内側)からみた平面図である。 本発明の第2実施形態に係る図1のシャツのヨーク接続工程の説明図であり、(a)は肩ヨーク形成部と後身頃形成部を接続する工程の平面図であり、(b)は肩ヨーク形成部及び後身頃形成部に前身頃形成部を接続する工程の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るシャツの袖接続工程の説明図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。 本発明の第2実施形態に係るシャツの脇線・袖下線接続工程の説明図であり、(a)は背面図であり、(b)は側面図である。 本発明の他の実施形態に係るシャツの脇線形成工程を模式的に示す説明図であり、(a)〜(c)は各工程を模式的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るシャツの脇線形成工程を模式的に示す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係るシャツの説明図であり、(a)は前身頃形成部の平面図であり、(b)は後身頃形成部及び肩ヨーク形成部の平面図であり、(c)は袖形成部及び袖口布形成部の平面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、前後左右については、使用者が通常姿勢で着用した状態を基準とする。
本発明の第1実施形態のシャツ1は、長袖のワイシャツであり、図1,図2に示されるように、主要構成部位として、身頃2と、肩ヨーク3と、袖5,6と、衿7と、袖口布8,9を備え、これらの各部分が裁断した布状の生地を縫製することによって形成されている。
身頃2は、主に使用者の胴体を覆うものであり、一対の前身頃10,11と、後身頃12から構成されている。
前身頃10,11は、ともにシャツ1の前面側を構成する部分である。
一方の前身頃10は、前立て20と、ボタン21を有しており、他方の前身頃11は、前立て22と、ボタンホール23と、必要に応じてポケット25とを有している。
本実施形態の前身頃10,11の前立て20,22は、図4,図5から読み取れるように、裏前立てであり、前身頃形成部35,36の裁ち目側の部位を裏側に2回折り返し、すくい縫いによって2回目の折り返し部分の縁と各前身頃10,11が接続されている。
後身頃12は、シャツ1の後面側を構成し、肩ヨーク3下から裾までの部分である。
肩ヨーク3は、肩から背中にかけての切り替え部であり、前身頃10,11と後身頃12を接続する部分である。
袖5,6は、使用者の腕を覆う部位であり、筒状に延びた部位である。
衿7は、肩ヨーク3及び前身頃10,11に取り付けられ、使用者の首の周囲を囲む部位である。
袖口布8,9は、袖5,6の袖口に縫い付けられ、袖5,6の袖口を補強する部位である。
上記したように、本実施形態のシャツ1は、身頃2、肩ヨーク3、及び袖5,6のそれぞれの縫製方法を主な特徴の一つとしている。そこで、身頃2、肩ヨーク3、及び袖5,6の構成部材に注目して、以下説明する。
身頃2、肩ヨーク3、及び袖5,6は、図5,図6,図7から読み取れるように、それぞれ身頃形成部30と、肩ヨーク形成部31a,31bと、袖形成部32,33と、袖口布8,9が縫製されて構成されている。
身頃形成部30、肩ヨーク形成部31a,31b、袖形成部32,33、及び袖口布8,9は、いずれも布状の生地を裁断したものである。
身頃形成部30は、図5,図6に示されるように、前身頃形成部35,36と、後身頃形成部37から構成されている。
前身頃形成部35,36は、前身頃10,11を形成するものであり、図5に示されるように、本体部40と、第1縫い代部41と、第2縫い代部42と、第3縫い代部43と、第4縫い代部45を備えている。
本体部40は、前身頃10,11の大部分を構成し、使用者がシャツ1を着用したときに表側に露出する部位である。
第1縫い代部41は、後身頃形成部37と縫い合わせて、図3に示される脇線15を形成する部位であり、前身頃10,11を形成した際に、前身頃形成部35,36の身幅方向の外側端部を構成する部位である。
第1縫い代部41は、図5に示されるように、縫い代本体50と、張出部51,52を備えている。
縫い代本体50は、裁ち目(外側縁)に沿って延びる帯状部位である。
張出部51,52は、縫い代本体50の延び方向の延長上に設けられ、縫い代本体50の両端部から延び方向に張り出した部位である。
第2縫い代部42は、裁ち目に沿って延びる部位であり、図9に示されるようにシャツ1を縫製する際に、後身頃形成部37及び肩ヨーク形成部31とともにアームホール145a,145bを構成し、袖形成部32,33と縫い合わされる部位である。
第3縫い代部43は、肩ヨーク形成部31a,31bと縫い合わせる部位である。
第4縫い代部45は、前立て20,22を構成する部位であり、前身頃10,11を形成した際に、身幅方向の内側端部(中央側端部)を構成する部位である。
第4縫い代部45は、縫い代本体55と、張出部56,57を備えている。
縫い代本体55は、裁ち目(内側縁)に沿って延びる帯状部位である。
張出部56,57は、縫い代本体55の延び方向(長手方向)の延長上に設けられ、縫い代本体55の両端部から延び方向に張り出した部位である。
後身頃形成部37は、後身頃12を形成するものであり、図6に示されるように、本体部60と、第1縫い代部61a,61bと、第2縫い代部62a,62bと、第3縫い代部63を備えている。
本体部60は、後身頃12の大部分を構成し、使用者がシャツ1を着用したときに表側に露出する部位である。
第1縫い代部61a,61bは、前身頃形成部35,36と縫い合わせて脇線15を形成する部位であり、身幅方向の外側両端部を構成する部位である。
第1縫い代部61a,61bは、縫い代本体70と、張出部71,72を備えている。
縫い代本体70は、裁ち目に沿って延びる帯状部位である。
張出部71,72は、縫い代本体70の延び方向(長手方向)の延長上に設けられ、縫い代本体70の両端部から延び方向に張り出した部位である。
第2縫い代部62a,62bは、裁ち目に沿って曲線状に延びた部位であり、図9に示されるようにシャツ1を縫製する際に、アームホール145a,145bの一部を構成し、袖形成部32,33と縫い合わされる部位である。
第3縫い代部63は、肩ヨーク形成部31a,31bと縫い合わせる部位であり、全体として身幅方向に曲線状に延びている。
肩ヨーク形成部31a,31bは、肩ヨーク3を形成する部位である。
肩ヨーク形成部31a,31bは、図6に示されるように、本体部80と、第1縫い代部81a,81bと、第2縫い代部82a,82bと、第3縫い代部83を備えている。
本体部80は、肩ヨーク3の大部分を構成する部位であり、使用者がシャツ1を着用したときに表側に露出する部位である。
第1縫い代部81a,81bは、前身頃形成部35,36と縫い合わせる部位である。
第2縫い代部82a,82bは、裁ち目に沿って曲線状に延びた部位であり、図9に示されるようにシャツ1を縫製する際に、アームホール145a,145bの一部を構成し、袖形成部32,33と縫い合わされる部位である。
第3縫い代部83は、後身頃形成部37と縫い合わせる部位である。
袖形成部32,33は、袖5,6を形成するものであり、図7に示されるように、本体部90と、第1縫い代部91と、第2縫い代部92と、第3縫い代部93と、第4縫い代部94を備えている。
本体部90は、袖5,6の大部分を構成する部位であり、使用者がシャツ1を着用したときに表側に露出する部位である。
第1縫い代部91は、第3縫い代部93と縫い合わせて、図3に示される袖下線16を形成する部位であり、一方の端部を構成する部位である。
第1縫い代部91は、図7に示されるように、縫い代本体100と、張出部101,102を備えている。
縫い代本体100は、縁に沿って延びる帯状部位である。
張出部101,102は、縫い代本体100の延び方向(長手方向)の延長上に設けられ、縫い代本体100の両端部から延び方向に張り出した部位である。
第2縫い代部92は、シャツ1を縫製する際に、形成部35,36,37,31a,31bで構成されるアームホール145a,145bと縫い合わせる部位である。
第3縫い代部93は、第1縫い代部91と縫い合わせて袖下線16を形成する部位であり、他方の端部を構成する部位である。
第3縫い代部93は、縫い代本体110と、張出部111,112を備えている。
縫い代本体110は、裁ち目に沿って延びる帯状部位である。
張出部111,112は、縫い代本体110の延び方向(長手方向)の延長上に設けられ、縫い代本体100の両端部から延び方向に張り出した部位である。
第4縫い代部94は、袖口布8,9を縫い合わせる部位である。
袖口布8,9は、袖形成部32,33に縫製することにより、袖口を補強する部位である。
続いて、本発明のシャツ1の製造方法について説明する。なお、本発明の特徴的部分について詳細に説明し、他の部分は公知の方法と同様であるから、省略又は簡単に説明する。
本実施形態のシャツ1の製造方法は、主要工程として、前立て形成工程と、ヨーク接続工程と、脇線形成工程と、袖形成工程と、袖接続工程を含んでいる。
前立て形成工程では、図4から読み取れるように、前身頃形成部35,36の第4縫い代部45,45を2回折り返し、第1折り返し部120と、第2折り返し部121を形成する。そして、第1折り返し部120と第2折り返し部121との境界部分近傍と、本体部40をすくい縫いによって縫い合わせ、前立て側すくい縫い部125を形成し、前立て20を形成する。
このとき、図4に示される前立て20の幅D(本体部40と第1折り返し部120との境界部分から第1折り返し部120と第2折り返し部121との境界部分の幅)は、1cm以上7cm以下であることが好ましい。
なお、前立て側すくい縫い部125は、後述するすくい縫い部156と同様の縫い目となっている。
前立て形成工程とは別途工程にて、ヨーク接続工程を実施する。
具体的には、図8(a)に示されるように、2枚の肩ヨーク形成部31a,31bの第3縫い代部83,83で後身頃形成部37の第3縫い代部63を挟み、肩ヨーク形成部31a,31b及び後身頃形成部37の3枚の生地に対して本縫いミシンによって本縫いし、肩ヨーク形成部31a,31bを開く。そして、図8(b)に示されるように、肩ヨーク形成部31a,31bの第1縫い代部81a,81b,81a,81bと前身頃形成部35,36の第3縫い代部43,43を本縫いミシンによって本縫いして縫い合わせる。
その後、図9に示されるように、前身頃形成部35,36の第1縫い代部41,41と、後身頃形成部37の第1縫い代部61a,61bを縫い合わせ、脇線15を形成し(脇線形成工程)、形成部35,36,37,31a,31bによって、アームホール145a,145bを形成する。そして、この脇線形成工程において、本発明の特徴の一つである折り伏せ縫い工程を実施する。
具体的には、折り伏せ縫い工程では、図10(a),図10(b)から読み取れるように、後身頃形成部37の第1縫い代部61a,61bの一部が前身頃形成部35,36の第1縫い代部41,41から張り出した第2張出部149,150が形成されるように、前身頃形成部35,36の第1縫い代部41,41と、後身頃形成部37の第1縫い代部61a,61bを重ねて重なり部151,152を形成する(重なり部形成工程)。
すなわち、前身頃形成部35,36と後身頃形成部37は、重なり部151,152を構成する重なり部構成部材である。
重なり部形成工程を実施した後、本縫い工程を実施する。すなわち、図11(b)に示されるように、折り曲げ部153,154の後身頃形成部37側端部(折り曲げ方向基端部)又はその近傍を縁に沿って、本縫いミシンによって本縫いを行い、縫い領域160a,160bに本縫い部155,155を形成する。
このとき、本縫い部155,155は、縫い方向において、縫い領域160a,160b全域に亘って形成されている。
続いて、図10(b),図11(a)から読み取れるように、重なり部151,152を前身頃形成部35,36と重なるように前身頃形成部35,36側に折り曲げ、後身頃形成部37を開いて折り曲げ部153,154を形成する(折り曲げ部形成工程)。
このとき、折り曲げ部153,154と前身頃形成部35,36の本体部40,40との間で厚み方向に段差が形成されている。
またこのとき、折り曲げ部153,154では、図12に示されるように、縫い領域160a,160bと、一方側張出領域161a,161bと、他方側張出領域162a,162bが形成されている。
縫い領域160a,160bは、前身頃形成部35,36の縫い代本体50,50と後身頃形成部37の縫い代本体70,70が重なった領域である。
一方側張出領域161a,161bは、縫い領域160a,160bの一方側端部から張り出した張出領域であり、前身頃形成部35,36の張出部51,51と後身頃形成部37の張出部71,71が重なった領域である。
他方側張出領域162a,162bは、縫い領域160a,160bの他方側端部から張り出した張出領域であり、前身頃形成部35,36の張出部52,52と後身頃形成部37の張出部72,72が重なった領域である。
後述するすくい縫いを行う際に、縫い方向基端側に位置する張出領域161a,162bは、折り曲げ部153,154を右側に見て、すくい縫いの縫い方向基端側に位置した基端側張出領域であり、すくい縫いミシンの生地を保持し、すくい縫い方向の縫い領域160a,160bの基端部から縫い始めるための保持領域として機能する。
一方、縫い方向先端側に位置する張出領域161b,162aは、折り曲げ部153,154を右側に見て、張出領域161a,162bとは逆方向に張り出した先端側張出領域であり、すくい縫いミシンの生地を保持し、縫い方向における縫い領域160a,160bの先端部まですくい縫い部156,156を設けるための縫い代用張出領域として機能する。
縫い領域160a,160bからの張出領域161a,161b,162a,162bの張出長さは、それぞれ上記目的に応じて適宜設計される。
基端側張出領域161a,162bの縫い領域160a,160bからの張出長さは、1cm以上6cm以下であることが好ましい。
この範囲であれば、作業の邪魔になりにくく、すくい縫いミシンで基端部から縫いやすい。
先端側張出領域161b,162aの縫い領域160a,160bからの張出長さは、1cm以上6cm以下であることが好ましい。
この範囲であれば、作業の邪魔になりにくく、すくい縫いミシンで先端部まで縫いやすい。
その後、図11(c),図12(b)から読み取れるように、すくい縫いにより、折り曲げ部153,154の縫い領域160a,160bと、前身頃形成部35,36の本体部40,40とに跨って縫い、すくい縫い部156,156を形成する(すくい縫い工程)。言い換えると、すくい縫い部156,156は、折り曲げ部153,154と前身頃形成部35,36の本体部40,40との段差を超えて形成される。
このとき、裏面にし、折り曲げ部153(154)を右側に見てすくい縫いミシンですくい縫いを行う。すなわち、前身頃形成部35と後身頃形成部37との縫製では、図13に示されるように張出領域161a側(肩ヨーク形成部側)から張出領域162a側(裾側)に向かって縫い、前身頃形成部36と後身頃形成部37との縫製では、張出領域162b側(裾側)から張出領域161b側(肩ヨーク形成部側)に向かって縫う。
またこのとき、基端側張出領域161a,162b及び先端側張出領域161b,162aが設けられている。すなわち、すくい縫いミシンの押さえは、図13(a)に示されるように、基端側張出領域161a,162bを押さえた状態から開始し、図13(b)に示されるように、先端側張出領域161b,162aを押さえた状態で終了する。
そのため、すくい縫い部156,156は縫い領域160a,160b全体に亘って形成される。すなわち、すくい縫い部156の延び方向の一方の端部は、折り曲げ部153,154の延び方向の一方の端部(縫い領域160a,160bの端部)から1cm以内の範囲に形成され、他方の端部は、折り曲げ部153,154の延び方向の他方の端部から1cm以内の範囲に形成されている。本縫い部155とすくい縫い部156の最大間隔は、2mm以上6cm以下であることが好ましく、1cm以上6cm以下であることがより好ましい。
本実施形態のすくい縫い工程では、図14(a)に示されるように、縫い領域160を超えて先端側張出領域161b,162aの一部まですくい縫いを行ってすくい縫い部156,156を形成し、すくい縫い部156,156の端部が縫い領域160内に収まるまで糸を解く。
そして、図14(b)のように、すくい縫い部156,156の端部が縫い領域160の端部近傍まで解かれると、糸の端部をすくい縫い部156,156の裏側傾斜部177を構成する環状部165に通してすくい縫い部156,156が解けないように結ぶ。
その後、必要に応じて、張出領域161a,161b,162a,162bを除去する張出領域除去工程を行う。すなわち、張出領域161a,161bの大部分又は全部を第2縫い代部42,42,62a,62bの裁ち目に沿ってハサミ等によって切り取り、張出領域162a,162bの大部分又は全部を裾の裁ち目に沿ってハサミ等によって切り取る。
張出領域161a,161b,162a,162bは、全体の80%以上を切り取ることが好ましく、全体の95%以上を切り取ることがより好ましい。
また、上記と別途工程にて、図15に示されるように、袖形成部32,33を筒状に丸めて、第1縫い代部91と第3縫い代部93を縫い合わせて袖5,6を形成する(袖形成工程)。
そして、この袖形成工程においても、上記と同様、本発明の特徴の一つである折り伏せ縫い工程を実施する。なお、上記の脇線形成工程と同様のものについては、同様の付番を付けて説明を省略する。
袖形成工程の折り伏せ縫い工程では、袖形成部32,33の第1縫い代部91,91の一部が袖形成部32,33の第3縫い代部93,93から張り出した第2張出部149,150が形成されるように袖形成部32,33の第1縫い代部91,91と、袖形成部32,33の第3縫い代部93,93を重ねて重なり部151,152を形成する(重なり部形成工程)。すなわち、袖形成部32,33は、重なり部151,152を構成する重なり部構成部材である。
その後、折り曲げ部153,154の一方側の端部(折り曲げ方向基端部)又はその近傍を縁に沿って、本縫いミシンによって本縫いを行い、縫い領域160a,160bに本縫い部155,155を形成する(本縫い工程)。
続いて、重なり部151,152を袖形成部32,33と重なるように袖形成部32,33の一方側に折り曲げて折り曲げ部153,154を形成し、袖形成部32,33の他方側を開く(折り曲げ部形成工程)。
次に、すくい縫いにより、折り曲げ部153,154の縫い領域160a,160bと、袖形成部32,33とに跨って縫い、すくい縫い部156,156を形成する(すくい縫い工程)。
その後、必要に応じて、張出領域161a,161b,162a,162bを除去する張出領域除去工程を行う。すなわち、張出領域161a,161b,162a,162bの大部分又は全部を第2縫い代部92,92の裁ち目に沿ってハサミ等によって切り取る。
ヨーク接続工程及び袖形成工程を行った後、袖接続工程を行う。すなわち、図16に示されるように、アームホール145a,145bに袖形成部32,33の第2縫い代部92,92を縫い合わせる。
具体的には、形成部35,37,31a,31bの第2縫い代部42,62a,82a,82aと袖形成部32,33の第2縫い代部92を縫い合わせ、形成部36,37,31a,31bの第2縫い代部42,62b,82b,82bと袖形成部32,33の第2縫い代部92を縫い合わせる。
そして、この袖接続工程においても、上記と同様、本発明の特徴の一つである折り伏せ縫い工程を実施する。
袖接続工程の折り伏せ縫い工程では、袖形成部32の第2縫い代部92の一部が形成部35,37,31a,31bの第2縫い代部42,62a,82a,82aから張り出した第2張出部149が形成されるように、袖形成部32の第2縫い代部92と、形成部35,37,31a,31bの第2縫い代部42,62a,82a,82aを重ねて重なり部151を形成する。
同様に、袖形成部33の第2縫い代部92の一部が形成部36,37,31a,31bの第2縫い代部42,62b,82b,82bから張り出した第2張出部150が形成されるように、袖形成部33の第2縫い代部92と、形成部36,37,31a,31bの第2縫い代部42,62b,82b,82bを重ねて重なり部152を形成する(重なり部形成工程)。
すなわち、形成部32,33,35,36,37,31a,31bは、いずれも重なり部151,152を構成する重なり部構成部材である。
このとき、必要に応じて、図3のように、前身頃形成部35,36と後身頃形成部37の縫い合わせ部分である脇線15と、袖形成部32,33の周方向の縫い合わせ部分である袖下線16の位置をアームホール145の周方向にずれるように重ねる。
具体的には、脇線15と袖下線16が周方向に0mm以上35mm以下の範囲でずれるように重ねる。脇線15と袖下線16が周方向に10mm以上35mm以下の範囲でずれるように重ねることが好ましい。
なお、「脇線15と袖下線16が周方向に0mmずれる」とは、脇線15と袖下線16の直線状に並んでおり、端部同士が一致していることをいう。
そして、本縫い工程を実施する。すなわち、折り曲げ部153,154の一方側の端部(折り曲げ方向基端部)又はその近傍を縁に沿って、本縫いミシンによって本縫いを行い、縫い領域160a,160bに本縫い部155,155を形成する。
続いて、重なり部151を、形成部35,37,31a,31bと重なるように形成部35,37,31a,31b側に折り曲げて折り曲げ部153を形成し、袖形成部32の他方側を開く。同様に、重なり部152を形成部36,37,31a,31b側に折り曲げて折り曲げ部154を形成し、袖形成部33の他方側を開く(折り曲げ部形成工程)。
次に、すくい縫い工程を行う。すなわち、すくい縫いにより、折り曲げ部153の縫い領域160aと、形成部35,37,31a,31bの本体部40,60,80,80とに跨って縫い、すくい縫い部156を形成する。同様に、すくい縫いにより、折り曲げ部154の縫い領域160bと、形成部36,37,31a,31bの本体部40,60,80,80とに跨って縫い、すくい縫い部156を形成する。
このとき、裏面にし、折り曲げ部153,154を右側に見てすくい縫いミシンですくい縫いを行い、アームホール145a,145bを一周するように、折り曲げ部153,154の延び方向に沿って縫う。そのため、すくい縫いミシンの押さえは常に折り曲げ部153,154を押さえることができるので、すくい縫い部156,156は、周方向に一周して形成され、縫い領域160a,160bの縫い方向全域に設けられる。
本実施形態のすくい縫い工程では、図17(a),図17(b)に示されるように、すくい縫い部156,156の基端部からアームホール145a,145bを一周し、さらにすくい縫い部156,156の基端部とすくい縫い部156,156の先端部が周方向に重なるように縫う。
その後、図18(a)に示されるように、すくい縫い部156,156の基端部の位置がすくい縫い部156,156の先端部の位置と揃うまで糸を解く。そして、すくい縫い部156,156の基端部の位置がすくい縫い部156,156の先端部の位置が揃うまで解かれると、糸の端部をすくい縫い部156,156の環状部165に通し、すくい縫い部156,156が解けないように、すくい縫い部156,156の基端部分166と先端部分167を複数回固結びで結ぶ。
その後、図18(b)に示されるように、縫い針によって、すくい縫い部156,156の基端部と先端部を折り曲げ部154の内側から通す。
その後、必要に応じて、衿7や袖口布8,9を縫い付けてシャツ1が完成する。
続いて、シャツ1の各主要縫い目である、本縫い部155及びすくい縫い部156について、さらに詳細について説明する。
本縫い部155は、本縫いによって形成されるステッチであり、2本以上の糸が絡み合って直線状に構成される縫い目である。本実施形態では、下糸と上糸の2本の糸が絡み合って形成されている。
本縫い部155は、図19(b)に示されるように、裏側(隠れる側)から平面視したときに複数の裏側直線部171から構成されている。
裏側直線部171は、折り曲げ部153,154の各形成部(例えば、前身頃形成部35と後身頃形成部36)間の境界部分に沿って直線状に並んでおり、いずれの裏側直線部171の長さも等しい。
裏側直線部171の長さは、表側直線部170の長さと実質的に等しく、0.5mm以上3mm以下であることが好ましい。すなわち、本縫い部155の針目のピッチは、0.5mm以上3mm以下であることが好ましい。
これらの範囲であれば、使用者がシャツ1を着て動作を行い力が加わっても折り曲げ部153,154が外れにくい。
すくい縫い部156は、すくい縫いによって形成されるステッチであり、1本の糸が絡み合って構成される縫い目である。
すくい縫い部156は、図19(a)に示されるように、表側から平面視したときに、複数の表側縫い部175から構成されている。
表側縫い部175は、点状であって、折り曲げ部153(154)の縁と実質的に平行に配されている。
表側縫い部175の並設方向の長さは、0mm超過1mm以下であることが好ましい。
表側縫い部175の並設方向の間隔は、表側縫い部175の並設方向の長さよりも大きく、4mm以上15mm以下であることが好ましい。
この範囲であれば、表側から縫い目が目立ちにくく、折り曲げ部153,154が外れにくい。
すくい縫い部156は、図19(b)に示されるように、裏側から平面視したときに、複数の裏側直線部176と、複数の裏側傾斜部177を備えている。
裏側直線部176は、折り曲げ部153,154の縁(輪奈部)に沿って直線状に並んでおり、いずれの裏側直線部176の長さも等しい。
裏側直線部176の長さは、4mm以上15mm以下であることが好ましい。
裏側傾斜部177は、裏側直線部176,176間の境界付近から裏側直線部176の並設方向に対して交差する方向に延びており、折り曲げ部153,154の縁(輪奈部)を跨って形成されている。すなわち、裏側傾斜部177は、裏側直線部176の延び方向成分と、裏側直線部171の延び方向に対して直交する成分を持っている。
裏側傾斜部177の先端部分は、裏側直線部171よりも基端側に位置しており、それぞれ実質的に平行になるように並んでいる。
第1実施形態のシャツ1によれば、形成部間をすくい縫いによって、縫い合わせるため、表側から縫い目が見えにくく、見栄えが良い。また、使用者がシャツ1を着用し、シャツ1のアームホール145a,145b付近にテンションがかかった場合でも、袖5,6とアームホール145a,145bとを接続するすくい縫い部156,156がわずかに広がるため、伸縮性に優れ、良好な着心地となる。
また、第1実施形態のシャツ1によれば、形成部間をすくい縫いの他に本縫いによっても縫い合わせているため、使用者がシャツ1を着用し、シャツ1のアームホール145a,145b付近に過剰にテンションがかかった場合でも、縫い目がほつれにくい。
続いて、本発明の第2実施形態のシャツについて説明する。なお、第1実施形態のシャツ1と同様の構成については、同一の付番を付して説明を省略する。
本発明の第2実施形態のシャツは、第1実施形態のシャツ1と製造方法が異なる。そこで、以下、第2実施形態のシャツの製造方法について説明する。
第2実施形態のシャツの製造方法は、前立て形成工程と、ヨーク接続工程と、袖接続工程と、脇線・袖下線接続工程を含んでおり、袖接続工程と、脇線・袖下線接続工程が第1実施形態と異なる。また、前身頃形成部35,36と、後身頃形成部37と、袖形成部32,33に張出部51,71,101が設けられていない。
シャツの製造方法は、ヨーク接続工程の後に、袖接続工程に実施する。
すなわち、図20に示されるヨーク接続工程によって、前身頃形成部35,36と、肩ヨーク形成部31a,31bと、後身頃形成部37を接続する。
その後、図21に示される袖接続工程によって、前身頃形成部35と、後身頃形成部37と、肩ヨーク形成部31a,31bとの第2縫い代部42,62a,82a,82aに対して袖形成部32の第2縫い代部92を縫い合わせ、アームホール145に袖形成部32を接続する。同様に、前身頃形成部36と、後身頃形成部37と、肩ヨーク形成部31a,31bとの第2縫い代部42,62b,82b,82bに対して袖形成部33の第2縫い代部92を縫い合わせ、アームホール145に袖形成部33を接続する。
この袖接続工程において、第1実施形態と同様、折り伏せ縫い工程を実施する。すなわち、重なり部形成工程、折り曲げ部形成工程、本縫い工程、及びすくい縫い工程を行う。
その後、図22に示されるアームホール145に袖形成部32,33が接続された状態で脇線・袖下線接続工程を実施し、前身頃形成部35,36の第1縫い代部41,41と後身頃形成部37の第1縫い代部61a,61bとでなす脇線15と、袖形成部32,33の第1縫い代部91,91と袖形成部32,33の第3縫い代部93,93とでなす袖下線16に対してそれぞれ一連となって縫い合わせる。
この脇線・袖下線接続工程においても、折り伏せ縫い工程を実施する。すなわち、重なり部形成工程、折り曲げ部形成工程、折り曲げ部形成工程、及びすくい縫い工程を行う。
その後、必要に応じて、衿7や袖口布8,9を縫い付けてシャツ1が完成する。
第2実施形態のシャツの製造方法によれば、脇線15及び袖下線16を同時に縫い合わせるため、製造工程を省略することができる。
上記した実施形態では、地縫いとして本縫いを行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。地縫いの代わりに熱硬化樹脂シール等の粘着材や接着剤等によって接着し、すくい縫いを行ってもよい。
上記した実施形態では、折り曲げ部形成工程において、重なり部151,152を一方の形成部側に折り曲げて、重なり部151,152の縁が一方の形成部側にくるように配していたが、本発明はこれに限定されるものではない。
折り曲げ部形成工程において、重なり部151,152の縁を他方の形成部側に来るように折り曲げてもよい。例えば、脇線形成工程では、図23に示されるように重なり部151,152の先端縁が後身頃形成部37側に位置するように配してもよい。
上記した実施形態では、一方の形成部の縫い代部の端部を覆うように他方の形成部の縫い代部の中間部を折り曲げて重なり部を形成していたが、本発明はこれに限定されるものではない。一方の形成部の縫い代部の端部と他方の形成部の縫い代部の端部が揃うように重ねり部を形成してもよい。
例えば、脇線形成工程では、図24に示されるように第1縫い代部41の端部と第1縫い代部61aの端部を揃えて、これを端部とする重なり部を形成してもよい。この場合、この端部にすくい縫いを行うことになる。
上記した実施形態では、片方の張出部につき、2回以上折り曲げられ、張出部同士を重ね合わせて張出領域が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。
片方の張出部につき、1回折り曲げられ、張出部同士を重ね合わせて張出領域を形成してもよい。
上記した実施形態では、縫い合わせる形成部の双方に張出部を設け、張出領域を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。縫い合わせる形成部の少なくとも一方に張出部を形成して張出領域が形成されてもよい。
上記した実施形態では、長袖シャツの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。シャツは半袖シャツであってもよい。
上記した第1実施形態では、第1縫い代部41の延び方向に張出部51が形成された前身頃形成部35,36について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図25(a)に示されるように、張出部51は、第1縫い代部41の延び方向に対して交差する方向に張り出していてもよい。
同様に、上記した第1実施形態では、第1縫い代部61a,61bの延び方向に張出部71,71が形成された後身頃形成部37について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図25(b)に示されるように、張出部71,71は、第1縫い代部61a,61bの延び方向に対して交差する方向に張り出していてもよい。
さらに、上記した第1実施形態では、第1縫い代部91の延び方向に張出部101が形成された袖形成部32,33について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図25(c)に示されるように、張出部101は、第1縫い代部91の延び方向に対して交差する方向に張り出していてもよい。
1 シャツ
3 肩ヨーク
5,6 袖
10,11 前身頃
12 後身頃
30 身頃形成部
31 肩ヨーク形成部
32,33 袖形成部
35,36 前身頃形成部
37 後身頃形成部
145a,145b アームホール
151,152 重なり部
153,154 折り曲げ部
155 本縫い部
156 すくい縫い部
160 縫い領域
161,162 張出領域

Claims (9)

  1. 少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、
    以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、
    前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、
    すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含むことを特徴とするシャツの製造方法。
    (1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつ脇線を構成する重なり部
    (2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
    (3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
    (4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
    (5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部であって、かつ袖下線を構成する重なり部
  2. 本縫いによって、前記重なり部を構成する縫い代間を縫い合わせて本縫い部を形成する本縫い工程を含み、
    前記すくい縫い工程は、前記本縫い工程後に実施することを特徴とする請求項1に記載のシャツの製造方法。
  3. 少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、
    以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、
    前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、
    すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含み、
    前記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の基端側に前記縫い方向とは逆方向に張り出した基端側張出領域を備えていることを特徴とするシャツの製造方法。
    (1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部
    (2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部
  4. 前記基端側張出領域の大部分又は全部を除去する張出領域除去工程を含むことを特徴とする請求項3に記載のシャツの製造方法。
  5. 少なくとも、前身頃形成部、後身頃形成部、肩ヨーク形成部、及び袖形成部を縫製して形成するシャツの製造方法であって、
    以下(1)〜(5)のいずれかの重なり部を形成する重なり部形成工程と、
    前記重なり部が、当該重なり部を構成する少なくとも一つの形成部と重なるように折り曲げた折り曲げ部を形成する折り曲げ部形成工程と、
    すくい縫いによって、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記一つの形成部とを縫ってすくい縫い部を形成するすくい縫い工程を含み、
    前記重なり部を構成する少なくとも一つの縫い代は、すくい縫いの縫い方向の先端側に縫い方向に張り出した先端側張出領域を備えていることを特徴とするシャツの製造方法。
    (1)前身頃形成部の縫い代と後身頃形成部の縫い代が重なった重なり部
    (2)前身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (3)後身頃形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (4)肩ヨーク形成部の縫い代と袖形成部の縫い代が重なった重なり部
    (5)袖形成部を筒状に折り曲げ、袖形成部の周方向の一方側の縫い代と他方側の縫い代が重なった重なり部
  6. 以下(6)〜(8)のいずれかの重なり部が、前記重なり部を構成する前身頃、後身頃、肩ヨーク、袖のいずれかの重なり部構成部材と重なるように折り曲げられた折り曲げ部を有し、
    前記折り曲げ部は、帯状に延びるものであって、少なくとも前記重なり部が本縫いされた本縫い部を備えており、
    前記本縫い部は、前記折り曲げ部の折り曲げ方向の基端部又はその近傍に設けられ、2本以上の糸によって前記折り曲げ部の延び方向に沿って設けられており、
    前記折り曲げ部の折り曲げ方向の先端部と、前記重なり部構成部材の境界部分に跨って設けられたすくい縫い部を備え、
    前記本縫い部と前記すくい縫い部との最大間隔が2mm以上6cm以下であることを特徴とするシャツ。
    (6)前身頃の縫い代と後身頃の縫い代の重なり部であって、かつ脇線を構成する重なり部
    (7)前身頃、後身頃、及び肩ヨークの縫い代と、袖の縫い代の重なり部であって、かつアームホールを構成する重なり部
    (8)袖の周方向における袖の一方側の縫い代と袖の他方側の縫い代の重なり部であって、かつ袖下線を構成する重なり部
  7. 前記すくい縫い部は、1本の糸によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載のシャツ。
  8. 前記すくい縫い部は、全体として前記折り曲げ部の延び方向に沿って延びるものであり、
    前記すくい縫い部の延び方向の一方の端部は、前記折り曲げ部の延び方向の一方の端部から1cm以内の範囲に位置しており、
    前記すくい縫い部の延び方向の他方の端部は、前記折り曲げ部の延び方向の他方の端部から1cm以内の範囲に位置していることを特徴とする請求項6又は7に記載のシャツ。
  9. 本体部と前立てを有した一対の前身頃を備え、
    前記一対の前身頃のうち一方の前身頃は、前立てにボタンが設けられ、他方の前身頃は、前立てにボタンホールが設けられており、
    前記前立ては、前記本体部の縁に沿って帯状に延びるものであって、複数回裏側に折り返されて形成された折り返し部を有し、
    以下の(9)又は(10)を満たすことを特徴とするシャツ。
    (9)前記一方の前身頃の前記折り返し部と、前記一方の前身頃の前記本体部とに跨るすくい縫い部を備えている
    (10)前記他方の前身頃の前記折り返し部と、前記他方の前身頃の前記本体部とに跨るすくい縫い部を備えている。
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