JP6615717B2 - 包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法 - Google Patents

包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、巻芯に包装用の樹脂シートが巻かれた包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法に関するものである。
料理の保存や乾燥の防止には、食品用の包装ロール体1が利用されているが、この包装ロール体1は、図18に部分的に示すように、円筒形の巻芯を備え、この巻芯に透明帯形のラップフィルム4が所定の長さ分巻回されており、このラップフィルム4の巻回後に中空の包装箱10に挿入され、各種の検査が施されて製品となる。
ラップフィルム4は、防汚性や防湿性等に優れるポリ塩化ビニリデン等で柔軟な薄膜に成形され、巻芯の外周面に多層に巻回されている。このラップフィルム4の巻尻の自由端部5の中央付近には、弱粘着性を有する専用の摘みテープ9が露出して粘着され、この摘みテープ9を摘んで操作することにより、包装箱10からのラップフィルム4の最初の引き出し開始作業が容易となる。
このような包装ロール体1を料理に利用する場合には図18に示すように、包装箱10の蓋板11を開けてラップフィルム4の摘みテープ9を摘み、この摘みテープ9を引っ張ってラップフィルム4を所定の長さ分引き出し、包装箱10の蓋板11を閉じて包装箱10をやや傾けた後、包装箱10に予め接着されている切断歯12で所定の長さのラップフィルム4を切断すれば、料理をラップフィルム4により被覆保護して保存したり、乾燥を防止することができる。
ところで、包装ロール体1の中央付近には、ラップフィルム4の引き出し開始作業を容易化する摘みテープ9が粘着されているが、この摘みテープ9を摘んで引っ張っても、ラップフィルム4の中央部のみが引き出され、他の部分が密着して引き出せないことがあるので、摘みテープ9の効能や実用性には問題がある。また、摘みテープ9は、弱粘着性を有するに止まり、強固に粘着される訳ではないので、包装ロール体1から剥がれ落ちることがある。摘みテープ9が剥がれ落ちた場合、ラップフィルム4が透明の薄肉で自由端部5の把握が困難なので、ラップフィルム4の引き出し開始作業に支障を来すことが少なくない。
以上を踏まえ、従来においては図19に示すように、巻替機により巻芯2に所定の長さのラップフィルム4を巻回する製造工程でラップフィルム4の自由端部5を巻回方向とは反対側の方向に折り返し、巻回して直線形の摘み用の摘片8とする方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
特許第5853027号公報 特開2000‐6959号公報
従来における包装ロール体1は、以上のように構成され、ラップフィルム4の自由端部5が摘み用の摘片8とされる場合には、ラップフィルム4の中央部以外の部分をも引き出せたり、包装ロール体1からの剥落を防ぐことができるものの、摘片8が単なる直線形に形成されるので、包装箱10に挿入された後、摘片8がどこに存在するかにより、摘片8を把握することができないことがある。
この点について詳しく説明すると、例えばラップフィルム4の巻回工程で自由端部5を摘片8に形成した後、包装ロール体1をコンベヤで搬送して包装工程に供給する場合、コンベヤの搬送中に包装ロール体1が回転してその摘片8が下方に位置し、この状態の包装ロール体1が包装工程で包装箱10に挿入され、摘片8が包装箱10の底板に接触して停止すると、包装箱10の蓋板11を大きく開けても、摘片8を視覚により明瞭に把握することは非常に困難となる。また、包装ロール体1が製品として市場を流通する場合、流通時の振動等により、包装箱10の内部で包装ロール体1が回転して摘片8が包装箱10の底板に接触し、停止することがあるが、このとき、包装箱10の蓋板11を大きく開けても、摘片8を視覚により明瞭に把握することは困難である。
この結果、包装ロール体1を利用する者は、包装箱10から包装ロール体1を完全に取り出し、この取り出した包装ロール体1を回してラップフィルム4の摘片8を捜したり、あるいはラップフィルム4に摘片8が存在しないと誤判断し、ラップフィルム4の自由端部5を捜して爪で引っ掻く等の作業を強いられることとなる。また、取り出した包装ロール体1を手作業で回してラップフィルム4の摘片8を捜す場合、薄いラップフィルム4が破れたり、ラップフィルム4に皺が生じて体裁が悪化するおそれがある。さらに、包装箱10から包装ロール体1を取り出す際、包装ロール体1に素手で触れると、汚染のおそれがあるので、衛生上の問題が生じる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、包装箱に挿入された包装ロール体の摘片がどこに存在しても、摘片を把握し易くし、しかも、樹脂シートの損傷や体裁の悪化を防ぐことのできる包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、巻芯に樹脂シートが巻かれた包装ロール体を複数のローラ間に回転可能に支持させる支持手段と、この支持手段に支持された包装ロール体に接触してその樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成する略板形の摘片形成手段とを備えた装置であって、
支持手段は、エンドレスの無限循環帯に複数のローラが回転可能に連結された搬送用のコンベヤであり、このコンベヤには、複数のローラをコンベヤの搬送方向とは反対側の逆方向に回転させるローラ駆動機構を設け、
摘片形成手段は、コンベヤの複数のローラの上方に設置される基材層と、この基材層に接着される弾性の緩衝層と、この緩衝層に取り付けられて下方の包装ロール体の樹脂シートを擦る接触層とを含み、緩衝層をエラストマーとするとともに、接触層を搬送用の樹脂ベルトとし、
コンベヤにより包装ロール体を搬送し、ローラ駆動機構の起動により複数のローラを搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、この複数のローラ間に支持された包装ロール体を搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、この包装ロール体に摘片形成手段の樹脂ベルトの幅方向の一部を強く接触させるとともに、樹脂ベルトの幅方向の残部を弱く接触させることにより、包装ロール体の樹脂シートの自由端部を巻き方向とは反対側の方向に折り返して樹脂シートの幅方向に傾斜させ、樹脂シートの自由端部の一側と他側とを樹脂シートの巻き方向にずらすことで、摘片を形成することを特徴としている。
また、本発明においては上記課題を解決するため、巻芯に樹脂シートが巻かれた包装ロール体を複数のローラ間に回転可能に支持させる支持手段と、この支持手段に支持された包装ロール体に接触してその樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成するエンドレスの摘片形成手段とを備えた包装ロール体の摘片形成装置であって、
支持手段は、自由回転可能な複数のローラが一列に並ぶ搬送用のコンベヤであり、
摘片形成手段は、コンベヤの複数のプーリ間に巻架されて複数のローラの上方に設置される基材層と、この基材層に接着される弾性の緩衝層と、この緩衝層に取り付けられて下方の包装ロール体の樹脂シートを擦る接触層とを含んだ循環可能な平ベルトであり、この平ベルトの緩衝層をエラストマーとするとともに、接触層を搬送用の樹脂ベルトとし、
包装ロール体に平ベルトの樹脂ベルトの幅方向の一部を強く接触させるとともに、樹脂ベルトの幅方向の残部を弱く接触させ、平ベルトをコンベヤの搬送方向とは反対側の逆方向に循環させることにより、コンベヤの複数のローラ間に支持された包装ロール体を搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、包装ロール体に樹脂シートの自由端部を巻き方向とは反対側の方向に折り返して樹脂シートの幅方向に傾斜させ、樹脂シートの自由端部の一側と他側とを樹脂シートの巻き方向にずらすことで、摘片を形成することを特徴としている。
なお、樹脂シートの自由端部に摘片が形成された包装ロール体を未完成の包装箱の開口部に挿入して製函する製函手段を含むことができる。
また、支持手段のコンベヤに、包装ロール体の樹脂シートに接触する接触部材を設け、この接触部材を摘片形成手段の上流側に隣接させることができる。
また、摘片形成手段のエラストマーの硬度をアスカーC型の硬度計で測定した場合にアスカーC8以下とすることもできる。
また、摘片形成手段の樹脂ベルトの静摩擦係数を0.4以上とすることが可能である。
また、摘片形成手段のエラストマーを包装ロール体の樹脂シートの幅方向に分割し、この分割した複数のエラストマーの硬度を相互に異ならせることが可能である。
また、摘片形成手段の樹脂ベルトを包装ロール体の樹脂シートの幅方向に分割し、この分割した複数の樹脂ベルトの静摩擦係数を相互に異ならせることができる。
また、包装ロール体の巻芯の中心部、包装ロール体の樹脂シートの自由端部の一側、及び樹脂シートの自由端部の他側が形成する中心角が、90°〜180°の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては上記課題を解決するため、請求項1ないし9のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置を用い、包装ロール体の樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成することを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲における包装ロール体の樹脂シートには、透明、不透明、半透明のフィルムやシートが含まれる。この樹脂シートは、食品包装用が主な用途ではあるが、それ以外の用途に利用しても良い。樹脂シートの自由端部は、樹脂シートの幅方向に直線的に傾斜しても良いし、曲がりながら傾斜しても良い。また、支持手段には、少なくとも複数のローラに包装ロール体を回転可能に支持させる各種のコンベヤや改造品が含まれる。
摘片形成手段は、XYZ方向に移動可能でも良いし、固定構造でも良い。この摘片形成手段のエラストマーや樹脂ベルトは、幅方向あるいは長手方向に分割することができる。エラストマーには、内部に微細な孔が多数空いた多孔質の柔軟な気泡発泡体が含まれる。
本発明によれば、包装ロール体の樹脂シートの自由端部に摘み用の摘片を形成する場合には、包装ロール体の樹脂シートの自由端部に摘片形成手段の接触層を接触可能に調整し、支持手段の複数のローラに包装ロール体を支持させ、支持手段と摘片形成手段の少なくともいずれか一方を動作させることにより、包装ロール体を回転させれば良い。すると、包装ロール体は、摘片形成手段の接触層に擦られつつ回転し、樹脂シートの自由端部が樹脂シートの巻き方向とは反対側の方向に折り返され、自由端部の幅方向に傾斜する。
樹脂シートの自由端部が樹脂シートの幅方向に傾斜した後、包装ロール体がさらに回転すると、樹脂シートの自由端部は、摘片形成手段の接触層との接触により、巻き方向とは反対側の方向にさらに折り返され、一側と他側とが樹脂シートの巻き方向にずれることにより、摘み用の摘片に形成される。
本発明によれば、包装箱に挿入された包装ロール体の摘片がどこに存在しても、摘片を把握し易くすることができるという効果がある。また、樹脂シートの損傷や体裁の悪化を防ぐことができるという効果がある。また、支持手段が無限循環帯を循環させるコンベヤなので、複数のサイズの包装ロール体を容易に搬送することができるとともに、コンベヤの長さ、搬送方向、使用雰囲気等を簡易に変更することができ、しかも、優れた耐久性と効率化を図ることができる。また、包装ロール体をコンベヤにより搬送して摘片形成手段の接触層に接触させ、この接触作用を利用して回転させるのではなく、ローラ駆動機構を駆動して複数のローラを回転させることにより、包装ロール体を強制的に回転させるので、コンベヤの全長の短縮が期待できる。
また、摘片形成手段を略板形とすれば、支持手段を搬送用のコンベヤとし、このコンベヤを包装用の製函手段に接続することが容易となる。また、摘片形成手段の緩衝層がエラストマー、特にクッション性、圧力分散特性、衝撃吸収性に優れる低反発のエラストマーの場合には、遅い変形戻り性により、包装ロール体の樹脂シートに対する接触層の接触面積が拡大し、例え包装ロール体の回転数が少なくても、樹脂シートの自由端部に摘片を形成することが可能になる。さらに、摘片形成手段の接触層が搬送用の樹脂ベルトなので、摩耗に伴う脱落の減少が期待できる。
請求項2記載の発明によれば、包装箱に挿入された包装ロール体の摘片がどこに存在しても、摘片を把握し易くすることができるという効果がある。また、樹脂シートの損傷や体裁の悪化を防ぐことができるという効果がある。また、コンベヤとして、手軽に使用可能なフリーローラコンベヤを使用することができるので、連結や集合、分岐が容易となり、包装ロール体を出荷前に貯蔵することができる。また、包装ロール体を、摘片形成手段のベルト伝導により逆回転させるので、低騒音化や軽量化が期待できる。
また、摘片形成手段の緩衝層がエラストマー、特にクッション性、圧力分散特性、衝撃吸収性に優れる低反発のエラストマーの場合には、遅い変形戻り性により、包装ロール体の樹脂シートに対する接触層の接触面積が拡大し、例え包装ロール体の回転数が少なくても、樹脂シートの自由端部に摘片を形成することが可能になる。さらに、摘片形成手段の接触層が搬送用の樹脂ベルトなので、摩耗に伴う脱落の減少が期待できる。
請求項3記載の発明によれば、摘片を形成した包装ロール体を製函手段により、包装箱で直ちに包装して商品価値を向上させることができるので、製造作業の迅速化やコストダウンを図ることができる。
請求項4記載の発明によれば、コンベヤ上の包装ロール体の樹脂シートに、接触部材が接触して包装ロール体の位置ずれや跳ね上がり等を防ぐので、姿勢の安定した包装ロール体を下流の摘片形成手段に供給することが可能になる。
請求項5記載の発明によれば、エラストマーの硬度がアスカーC8以下の低硬度なので、摘片の形成に伴い、大径化した包装ロール体の高さ方向の変化量をエラストマーに吸収させたり、接触層の接触時に作用する圧力を均等に分散することができるので、構成や装置の簡素化を実現することが可能になる。
請求項6記載の発明によれば、樹脂ベルトの静摩擦係数が0.4以上で滑りにくいので、樹脂シートの自由端部を折り返して傾斜させ、摘片を形成する作業に困難を来すおそれを排除することが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、分割された複数のエラストマーの硬度が一律ではなく、部分的に異なるので、包装ロール体の長手方向における大きさや形の変化を吸収する吸収度を適切な状態に容易に設定することができる。
請求項8記載の発明によれば、分割された複数の樹脂ベルトの静摩擦係数が一律ではなく、部分的に異なるので、樹脂ベルトの一部を滑りやすくしたり、残部を相対的にやや滑りにくくすることができる。したがって、樹脂シートの自由端部を幅方向に徐々に曲げながら傾斜させる作業が容易となる。
請求項9記載の発明によれば、包装ロール体の巻芯の中心部、樹脂シートの自由端部の一側、及び樹脂シートの自由端部の他側が形成する中心角を90°〜180°の範囲とするので、例え摘片の一部が包装箱の底板に接触して停止しても、摘片の残部が包装箱の底板から離れて位置することとなる。したがって、樹脂シートの利用時に包装箱の蓋板を開ければ、摘片の残部を視覚を通じて把握し易くなり、樹脂シートの引き出しが容易となる。
本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置の実施形態を模式的に示す側面説明図である。 図1の正面説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置の実施形態におけるコンベヤを模式的に示す全体斜視図である。 図3の平面図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置の実施形態を模式的に示す断面側面図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置の実施形態におけるコンベヤを模式的に示すシステム説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の実施形態における包装ロール体と摘片形成手段との関係を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の実施形態における包装ロール体が摘片形成手段に接触して回転を開始する状態を模式的に示す断面説明図である。 図8の包装ロール体のラップフィルムの自由端部が折り返された状態を模式的に示す断面説明図である。 図9の包装ロール体がさらに回転する状態を模式的に示す断面説明図である。 図10の包装ロール体の折り返された自由端部が摘片形成手段に再度接触する状態を模式的に示す断面説明図である。 図11の包装ロール体の自由端部が摘片に形成された状態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の実施形態における包装ロール体と傾斜した摘片とを模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の実施形態における包装ロール体の摘片の一側と他側との関係を模式的に示す説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置の実施形態におけるコンベヤと製函手段との関係を模式的に示す説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の第2の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法の第3の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。 包装箱の蓋板を開けてラップフィルムの摘みテープを摘み、ラップフィルムを引き出す状態を示す斜視説明図である。 従来における包装ロール体と直線形の摘片とを模式的に示す斜視説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における包装ロール体の摘片形成装置は、図1ないし図15に示すように、複数のローラ28に包装ロール体1を回転可能に支持させる支持手段であるコンベヤ20と、このコンベヤ20に支持された包装ロール体1に接触してそのラップフィルム4に摘み操作用の摘片8を形成する略板形の摘片形成手段40と、ラップフィルム4に摘片8が形成された包装ロール体1を未完成の包装箱10に挿入して製函する製函手段50とを備え、包装ロール体1のラップフィルム4の自由端部5を巻回方向の反対方向に折り返して傾斜させることにより、外部からの視認が容易な非直線形の摘片8を形成するようにしている。
包装ロール体1は、図7ないし図15に示すように、筒形の巻芯2を備え、この巻芯2に透明帯形のラップフィルム4が巻替機により所定の長さで巻回され、この巻回されたラップフィルム4に摘片8が形成された後、製函手段50により細長い中空の包装箱10に端部から挿入され、各種の検査が実施されて出荷可能な製品となる。巻芯2は、例えば再生用紙がスパイラル巻きに巻装されることにより、防塵性や表面平滑性等に優れる細長い円筒形に形成される。
ラップフィルム4は、防汚性や防湿性等に優れるポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等により、柔軟な薄膜に成形され、巻芯2の外周面に平巻方式で多層に巻回される。このラップフィルム4は、自由端部5に摘片8を円滑、かつ確実に形成する観点から、過剰に伸びない45cm×50m、45cm×55m、45cm×100m、30cm×100m、22cm×100mの大きさとされる。
摘片8は、図13や図14に示すように、コンベヤ20と摘片形成手段40との協働作用により、包装ロール体1の回転時にラップフィルム4の自由端部5がラップフィルム4の巻回方向とは反対側の逆方向に剥離して折り返されるとともに、ラップフィルム4の幅方向に曲がりながら傾斜し、自由端部5の一側6と他側7とがラップフィルム4の巻回方向にずれて位置することにより、ラップフィルム4に一体形成される。この摘片8は、例え一部が包装箱10の底板側に位置しても、残部が包装箱10の非底板側に位置して視認の対象となるよう機能する。
ラップフィルム4の自由端部5の一側6と他側7とは、巻芯2の中心部3との間に中心角度θを形成する。この中心角θは、包装箱10の外部からの摘片8の視認を容易にする観点から、90°〜180°、好ましくは120°の角度とされる(図14参照)。ラップフィルム4の自由端部5は、約半周して一側6と他側7とがラップフィルム4の巻回方向にずれ、一側6と他側7とが巻芯2の中心部3を通る弦を描くことにより、摘片8に形成されるのが最適である。
コンベヤ20は、図1ないし図6に示すように、フレーム21にエンドレスのコンベヤチェーン27が循環可能に内蔵され、このコンベヤチェーン27に、包装ロール体1を支持する複数のローラ28が所定の間隔で連続的に連結されており、コンベヤチェーン27を循環させて包装ロール体1を上流(図1の左方向)から下流方向(図1の右方向)に搬送するチェーンコンベヤに構成される。
コンベヤ20のフレーム21は、図3ないし図5に示すように、複数本のブラケット22が縦横に組み合わされることで略直方体形に構成され、下部四隅に姿勢安定用の脚23がそれぞれ上下動可能に螺挿される。このフレーム21には、第一の動力源24、チェーン駆動機構25、当て板32、第二の動力源33、及びローラ駆動機構35が内蔵される。第一の動力源24は、例えば小型化や効率化に優れ、制御の容易なDCモータ等からなり、フレーム21の内部下方にブラケット22を介して設置され、チェーン駆動機構25にエンドレスの駆動ベルトを介して接続されており、駆動して動力をチェーン駆動機構25に伝達するよう機能する。
チェーン駆動機構25は、図1、図2、図6等に示すように、フレーム21の内部中央付近に、第一の動力源24の駆動に基づき回転する複数のスプロケット26が間隔をおいて軸支され、この複数のスプロケット26の間に、順方向に循環するエンドレスのコンベヤチェーン27が緊張して巻架される。スプロケット26と第一の動力源24との間には、動力を伝達するエンドレスの駆動ベルトが巻架される。
コンベヤチェーン27には、複数のローラ28がアタッチメント29を介し所定の間隔で回転可能に連結される。各ローラ28は、包装ロール体1のラップフィルム4に摺接する円筒形のロール30に、連結用の接続軸が挿着されることで構成され、接続軸の両端部がロール30の両端部からそれぞれ突出するとともに、この接続軸の両端部がコンベヤチェーン27のアタッチメント29に自由回転可能に嵌入支持されており、接続軸の一端部には、ローラ駆動機構35用のスプロケット31が嵌着される。
当て板32は、図1に示すように、例えば搬送用の樹脂ベルト等を用いて断面略U字形に屈曲形成され、フレーム21のブラケット22に支持されており、コンベヤチェーン27の往路側における複数のローラ28の上方に位置して摘片形成手段40の上流に隣接する。この当て板32は、複数のローラ28に上方から隙間をおいて対向し、包装ロール体1のラップフィルム4に接触して包装ロール体1の位置ずれや跳ね上がりを防止し、この包装ロール体1を下流の摘片形成手段40に供給するよう機能する。
第二の動力源33は、図3ないし図6に示すように、例えば制御の容易なDCモータ等からなり、フレーム21の内部上方にブラケット22を介して設置され、ローラ駆動機構35にエンドレスの駆動ベルト34を介して接続されており、駆動して動力をローラ駆動機構35に伝達する。
ローラ駆動機構35は、図1、図2、図5、図6に示すように、フレーム21の内部中央付近に、第二の動力源33の駆動に基づき回転する複数のスプロケット36が間隔をおいて軸支され、この複数のスプロケット36の間に、エンドレスの駆動チェーン37が緊張して巻架されており、この駆動チェーン37がコンベヤ20の往路側における複数のローラ28のスプロケット31とそれぞれ噛合する。このローラ駆動機構35は、駆動チェーン37を循環させることにより、包装ロール体1を搭載支持する複数のローラ28をコンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向にそれぞれ回転させ、この複数のローラ28の逆回転により、包装ロール体1がコンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向に回転する。
摘片形成手段40は、図1、図7ないし図12に示すように、コンベヤ20の複数のローラ28の上方に設置される平面矩形の基材層41と、この基材層41の下面に積層接着される弾性の緩衝層42と、この緩衝層42の下面に積層接着されて下方の包装ロール体1のラップフィルム4を擦る滑りにくい接触層44とを備えた簡易な構成の三層構造に積層形成され、フレーム21のブラケット22に螺着されて当て板32の下流に隣接する。基材層41は、錆びにくい剛性の金属板,例えばアルミ板やSUS板等からなる。
緩衝層42は、各種のエラストマー43、例えばニトリル系、EPDM系、ウレタン系等のエラストマーにより形成されるが、実験結果からすると、包装ロール体1のラップフィルム4の自由端部5に摘片8を容易、かつ安定して形成するためには、クッション性、制振性、耐久性、圧力分散特性、衝撃吸収性に優れ、低反発で軽量のエラストマー43が最適である。
緩衝層42であるエラストマー43の硬度は、アスカーC型の硬度計(SRIS‐0101)で測定する場合、アスカーC8以下、好ましくはアスカーC2以下、より好ましくはアスカーC1以下、さらに好ましくはアスカーC1未満が良い。これは、アスカーC8を越える高硬度の場合には、包装ロール体1のラップフィルム4に対する接触層44の接触面積が狭くなり、線接触になって摘片8の形成に支障を来すからである。
接触層44は、所定の材料により緩衝層42と同様に平面矩形に形成される。この接触層44の材料としては、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、ポリエチレン製ポリウレタン製の樹脂ベルト45等があげられる。これらの中では、摩耗に伴う脱落の少ない高耐久性のポリエチレン製やポリウレタン製の樹脂ベルト45、特に優れた抗菌・防カビ性等を有するコンベヤ搬送用の樹脂ベルト45が最適である。この接触層44である樹脂ベルト45の静摩擦係数(表面摩擦係数)は、低く滑りやすいと、摘片8の形成に支障を来すので、高く滑りにくいことが望ましい。具体的には、実験結果から0.4以上、好ましくは0.41以上、より好ましくは0.42以上が良い。
製函手段50は、図15に示すように、平坦に畳まれた未完成の細長い包装箱10を引き起こして両端部が開口した中空の角筒形に成形する成形機構と、成形された包装箱10の開口した一端部に、複数のローラ28に搭載支持された摘片8付きの包装ロール体1を挿入するプッシャ機構51と、包装ロール体1を収納した包装箱10の両端部の複数のフラップを順次折り畳んで接着する折畳接着機構とを備え、コンベヤ20の下流側に隣接する。
折畳接着機構は、包装ロール体1を収納した包装箱10の各端部周縁の複数のフラップのうち、一部のフラップを順次折り畳んで溶融したホットメルト接着剤を塗布し、その後、複数のフラップの残部のフラップを折り畳んで塗布したホットメルト接着剤により接着し、包装箱10の開口した両端部をそれぞれ封函するよう機能する。
上記構成において、包装ロール体1のラップフィルム4の自由端部5に摘み用の摘片8を形成する場合には、包装ロール体1のラップフィルム4に摘片形成手段40の接触層44を接触可能に調整し、コンベヤ20の上流に包装ロール体1を投入し、コンベヤ20を起動して上流から下流方向に包装ロール体1を搬送するとともに、第二の駆動源33を駆動してローラ駆動機構35を起動させることにより、包装ロール体1を支持しながら移動する複数のローラ28をそれぞれ逆方向に回転可能とすれば良い。この際、ラップフィルム4の自由端部5を幅方向に確実に傾斜させる観点から、ラップフィルム4に接触層44の一部を強く接触可能とし、接触層44の残部を弱く接触可能とすることができる。
複数のローラ28がローラ駆動機構35の駆動により逆回転すると、包装ロール体1は、摘片形成手段40の接触層44に面接触で擦られつつ、コンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向に回転(図8参照)し、ラップフィルム4の自由端部5が巻回方向とは反対側の方向に剥離して折り返されるとともに、ラップフィルム4の幅方向に曲がりながら傾斜する(図9参照)。この際、包装ロール体1のラップフィルム4は、コンベヤ20の順方向ではなく、搬送方向の逆方向に回転するので、自由端部5の剥離時に空気が巻き込まれるのを有効に防止することができる。
こうしてラップフィルム4の自由端部5がラップフィルム4の幅方向に曲がりながら傾斜した後、包装ロール体1がさらに回転する(図10、図11参照)と、ラップフィルム4の自由端部5は、摘片形成手段40の接触層44との再度の接触により、巻回方向とは反対側の方向にさらに折り返され、約半周して一側6と他側7とがラップフィルム4の巻回方向にずれることにより、摘み用の摘片8に形成される(図12参照)。
摘片8の形成に伴い、包装ロール体1が拡径となり、包装ロール体1の大きさや形が変化するが、摘片形成手段40の緩衝層42が圧縮変形して包装ロール体1の大きさや形の変化を吸収するので、包装ロール体1が損傷したり、摘片8の形成作業に支障を来すのを防ぐことができる。
ラップフィルム4に摘片8が形成された包装ロール体1は、コンベヤ20から製函手段50により未完成の包装箱10に挿入され、この包装箱10が製函されて閉じた端部が検査カメラで外観検査され、この検査の結果、検査基準を満たした良品が製品として出荷され、販売される。この製函作業の際、包装箱10の開口した一端部に包装ロール体1が回転しながら挿入され、摘片8の一部が包装箱10の底板に接触して停止することがあるが、摘片8の残部が傾きながら包装ロール体1の周方向に伸び(図13参照)、包装ロール体1の下部以外、例えば上部中央や上部側方に位置することとなる。
したがって、摘片8の残部が包装箱10の蓋板11側等に位置することとなるので、ラップフィルム4の利用時に包装箱10の蓋板11を開ければ、摘片8の残部を視覚により明瞭、かつ確実に把握することができる。
上記構成によれば、摘片8の残部が包装箱10の蓋板11側に必ず位置して視認可能となるので、摘片8の残部を視覚により明瞭、かつ確実に把握することができる。したがって、包装ロール体1を利用する者は、包装箱10から包装ロール体1を取り出し、取り出した包装ロール体1を回してラップフィルム4の摘片8を捜す必要が全くない。また、包装ロール体1を回す必要がないので、薄膜のラップフィルム4が破れたり、ラップフィルム4に皺が生じて体裁が悪化するおそれをきわめて有効に排除することができる。
また、ラップフィルム4に摘片8が存在しないと誤判断することがないので、ラップフィルム4の自由端部5を捜して爪で引っ掻く等の作業を確実に省略することができる。また、ラップフィルム4の自由端部5が摘片8となるので、ラップフィルム4の中央部以外の部分を容易に引き出したり、包装ロール体1からの摘片8の剥落を防ぐことが可能となり、実用性の低い摘みテープ9の省略が大いに期待できる。
また、緩衝層42が低硬度であり、包装ロール体1の回転数を少なくしてラップフィルム4の自由端部5に摘片8を確実に形成することができるので、コンベヤ20の全長を短縮したり、小型化を図ることが可能になる。さらに、第二の駆動源33を駆動してローラ駆動機構35を起動させることにより、包装ロール体1を強制的に逆回転させるので、コンベヤ20の全長の短縮が大いに期待できる。
次に、図16は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、摘片形成手段40の緩衝層42であるエラストマー43を幅方向に分割し、この分割した複数のエラストマー43の硬度を相互に異ならせ、接触層44である搬送用の樹脂ベルト45を幅方向に分割するとともに、この分割した複数の樹脂ベルト45の静摩擦係数を相互に異ならせるようにしている。
エラストマー43と樹脂ベルト45とは、必要に応じ、それぞれ2枚、3枚、4枚…に分割される。分割された複数のエラストマー43は、例えば左右一対に分割された場合、一方のエラストマー43の硬度がアスカーC1等のとき、他方のエラストマー43の硬度がアスカーC1未満に設定される。また、分割された複数の樹脂ベルト45は、例えば例えば左右一対に分割された場合、一方の樹脂ベルト45の静摩擦係数が0.4のとき、他方の樹脂ベルト45の静摩擦係数が0.41等に設定される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、複数の樹脂ベルト45の静摩擦係数が一律ではなく、部分的に異なるので、ラップフィルム4の自由端部5を幅方向に曲げながら傾斜させる作業が容易となるのは明らかである。また、複数のエラストマー43の硬度が一律ではなく、部分的に異なるので、包装ロール体1の長手方向における大きさや形の変化を吸収する吸収度を最適な状態に設定することができるのは明らかである。
次に、図17は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、支持手段のコンベヤ20の構成を変更するとともに、摘片形成手段40をエンドレスのベルトタイプの循環可能な摘片形成手段40Aとし、この循環する摘片形成手段40Aのベルト伝導により、複数のローラ28に搭載支持された包装ロール体1を回転させるようにしている。
支持手段のコンベヤ20は、第一の動力源24を有しないフリーローラコンベヤ38とされ、自由回転可能な複数のローラ28が横一列に並べて配列されており、製函手段50とは分離して設置される。このコンベヤ20は、フレーム21の内部中央付近に、DCモータ等からなる駆動源の駆動に基づき回転する複数のプーリ39が間隔をおいて軸支され、第一の動力源24の他、チェーン駆動機構25、当て板32、第二の動力源33、及びローラ駆動機構35が省略される。
摘片形成手段40Aは、内側の基材層41、緩衝層42、及び外側の接触層44により三層構造の平ベルトに構成され、フリーローラコンベヤ38の複数のプーリ39間に緊張して巻架される。基材層41は、耐摩耗性等に優れるポリウレタンやポリエチレンテレフタレート等により形成される。この摘片形成手段40Aは、循環して複数のローラ28に搭載支持された包装ロール体1のラップフィルム4に外側の接触層44を面接触させることにより、包装ロール体1をコンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向に回転させるよう機能する。
上記構成において、包装ロール体1のラップフィルム4の自由端部5に摘み用の摘片8を形成する場合には、コンベヤ20の複数のローラ28に包装ロール体1を搭載支持させ、包装ロール体1のラップフィルム4に摘片形成手段40の接触層44を接触可能に調整し、駆動源を駆動して摘片形成手段40Aを循環させることにより、包装ロール体1を逆方向に回転させれば良い。
すると、包装ロール体1は、摘片形成手段40Aの接触層44に面接触で擦られつつ、コンベヤ20の搬送方向の逆方向に回転し、ラップフィルム4の自由端部5が巻回方向とは反対側の方向に剥離して折り返されるとともに、ラップフィルム4の幅方向に曲がりながら傾斜する。ラップフィルム4の自由端部5がラップフィルム4の幅方向に曲がりながら傾斜した後、包装ロール体1がさらに回転すると、ラップフィルム4の自由端部5は、摘片形成手段40Aの接触層44との再度の接触により、巻回方向とは反対側の方向にさらに折り返され、約半周して一側6と他側7とがラップフィルム4の巻回方向にずれることにより、摘み用の摘片8に形成される。
包装ロール体1のラップフィルム4に摘片8を形成したら、包装ロール体1をコンベヤ20から製函手段50に手作業で移し、製函手段50により未完成の包装箱10に挿入すれば良い。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、コンベヤ20として、手軽に使用可能なフリーローラコンベヤ38を使用するので、連結や集合、分岐が容易となり、包装ロール体1を出荷前に貯蔵することもできる。さらに、包装ロール体1を、摘片形成手段40Aのベルト伝導により逆回転させるので、低騒音化や軽量化が大いに期待できる。
なお、上記実施形態の包装ロール体1の損傷防止を図るため、当て板32を摘片形成手段40と同じ構成にしても良いし、当て板32の包装ロール体1に接触する接触面に、接触層44を積層しても良い。また、ローラ駆動機構35の駆動チェーン37を駆動ベルトに変更し、この駆動ベルトの循環により、包装ロール体1を搭載支持する複数のローラ28をそれぞれ逆方向に回転させても良い。
また、ローラ28を逆回転させることにより、包装ロール体1をコンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向に回転させたが、ローラ駆動機構35を省略し、搬送される包装ロール体1のラップフィルム4と摘片形成手段40の接触層44とを接触させることにより、包装ロール体1を逆方向に回転させても良い。また、ローラ駆動機構35により、包装ロール体1を搭載支持する複数のローラ28をコンベヤ20の搬送方向とは反対側の逆方向にそれぞれ回転させても良いが、必要に応じ、複数のローラ28をコンベヤ20の搬送方向にそれぞれ回転させることができる。
また、摘片形成手段40を昇降可能とし、摘片8の形成時に摘片形成手段40を下降させることができる。さらに、摘片形成手段40のエラストマー43と樹脂ベルト45とを共に分割したが、エラストマー43のみを分割しても良いし、樹脂ベルト45のみを分割することもできる。
本発明に係る包装ロール体の摘片形成装置及び摘片形成方法は、樹脂シートの製造分野で使用される。
1 包装ロール体
2 巻芯
3 中心部
4 ラップフィルム(樹脂シート)
5 自由端部
6 一側
7 他側
8 摘片
10 包装箱
11 蓋板
20 コンベヤ(支持手段)
24 第一の動力源
25 チェーン駆動機構
27 コンベヤチェーン(無限循環帯)
28 ローラ
32 当て板(接触部材)
33 第二の動力源
35 ローラ駆動機構
37 駆動チェーン
40 摘片形成手段
40A 摘片形成手段
41 基材層
42 緩衝層
43 エラストマー
44 接触層
45 樹脂ベルト
50 製函手段

Claims (10)

  1. 巻芯に樹脂シートが巻かれた包装ロール体を複数のローラ間に回転可能に支持させる支持手段と、この支持手段に支持された包装ロール体に接触してその樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成する略板形の摘片形成手段とを備えた包装ロール体の摘片形成装置であって、
    支持手段は、エンドレスの無限循環帯に複数のローラが回転可能に連結された搬送用のコンベヤであり、このコンベヤには、複数のローラをコンベヤの搬送方向とは反対側の逆方向に回転させるローラ駆動機構を設け、
    摘片形成手段は、コンベヤの複数のローラの上方に設置される基材層と、この基材層に接着される弾性の緩衝層と、この緩衝層に取り付けられて下方の包装ロール体の樹脂シートを擦る接触層とを含み、緩衝層をエラストマーとするとともに、接触層を搬送用の樹脂ベルトとし、
    コンベヤにより包装ロール体を搬送し、ローラ駆動機構の起動により複数のローラを搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、この複数のローラ間に支持された包装ロール体を搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、この包装ロール体に摘片形成手段の樹脂ベルトの幅方向の一部を強く接触させるとともに、樹脂ベルトの幅方向の残部を弱く接触させることにより、包装ロール体の樹脂シートの自由端部を巻き方向とは反対側の方向に折り返して樹脂シートの幅方向に傾斜させ、樹脂シートの自由端部の一側と他側とを樹脂シートの巻き方向にずらすことで、摘片を形成することを特徴とする包装ロール体の摘片形成装置。
  2. 巻芯に樹脂シートが巻かれた包装ロール体を複数のローラ間に回転可能に支持させる支持手段と、この支持手段に支持された包装ロール体に接触してその樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成するエンドレスの摘片形成手段とを備えた包装ロール体の摘片形成装置であって、
    支持手段は、自由回転可能な複数のローラが一列に並ぶ搬送用のコンベヤであり、
    摘片形成手段は、コンベヤの複数のプーリ間に巻架されて複数のローラの上方に設置される基材層と、この基材層に接着される弾性の緩衝層と、この緩衝層に取り付けられて下方の包装ロール体の樹脂シートを擦る接触層とを含んだ循環可能な平ベルトであり、この平ベルトの緩衝層をエラストマーとするとともに、接触層を搬送用の樹脂ベルトとし、
    包装ロール体に平ベルトの樹脂ベルトの幅方向の一部を強く接触させるとともに、樹脂ベルトの幅方向の残部を弱く接触させ、平ベルトをコンベヤの搬送方向とは反対側の逆方向に循環させることにより、コンベヤの複数のローラ間に支持された包装ロール体を搬送方向とは反対側の逆方向に回転させ、包装ロール体に樹脂シートの自由端部を巻き方向とは反対側の方向に折り返して樹脂シートの幅方向に傾斜させ、樹脂シートの自由端部の一側と他側とを樹脂シートの巻き方向にずらすことで、摘片を形成することを特徴とする包装ロール体の摘片形成装置。
  3. 樹脂シートの自由端部に摘片が形成された包装ロール体を未完成の包装箱の開口部に挿入して製函する製函手段を含んでなる請求項1又は2記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  4. 支持手段のコンベヤに、包装ロール体の樹脂シートに接触する接触部材を設け、この接触部材を摘片形成手段の上流側に隣接させた請求項1又は3記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  5. 摘片形成手段のエラストマーの硬度をアスカーC型の硬度計で測定した場合にアスカーC8以下とした請求項1ないし4のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  6. 摘片形成手段の樹脂ベルトの静摩擦係数を0.4以上とした請求項1ないし5のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  7. 摘片形成手段のエラストマーを包装ロール体の樹脂シートの幅方向に分割し、この分割した複数のエラストマーの硬度を相互に異ならせた請求項1ないし6のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  8. 摘片形成手段の樹脂ベルトを包装ロール体の樹脂シートの幅方向に分割し、この分割した複数の樹脂ベルトの静摩擦係数を相互に異ならせた請求項1ないし7のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  9. 包装ロール体の巻芯の中心部、包装ロール体の樹脂シートの自由端部の一側、及び樹脂シートの自由端部の他側が形成する中心角が、90°〜180°の範囲である請求項1ないし8のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の包装ロール体の摘片形成装置を用い、包装ロール体の樹脂シートの自由端部に操作用の摘片を形成することを特徴とする包装ロール体の摘片形成方法。
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