JP6615043B2 - 光変色性玩具セット - Google Patents
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前記日光写真用感光性シートは、露光部と非露光部を有するマスクを載置して太陽光を暴露することにより、露光部のフォトクロミック化合物が発色して所望の像が形成されるものであり、前記マスクとしては透明性基材に光を遮蔽するインキでネガ画像を形成したマスクや光遮蔽性基材に穴を空けたマスクが用いられている。
前記マスクは、透明性基材にネガ画像を形成したり、光遮蔽性基材に穴を空けているため、使用者はフォトクロミック層を備えた光変色性表示体に形成される像を予測でき、繰り返しの使用により遊戯が単調になりがちで飽きのくることがあった。
そこで、光変色性表示体に像を形成するためのシート(マスク)を見て予想される像と、前記シートを光変色性表示体上に載置して太陽光や紫外線を照射することにより形成される像が異なり、意外性、変化性を付加した光変色性玩具が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前記光変色性玩具はフォトクロミック化合物を変色させるために紫外線を含む光を照射する光源を用いているため、人体への影響が懸念される。
また、青色光を照射する光源を用いて人体への影響が少なく、安全性の高い光変色性玩具が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
更には、前記光変色性表示体と成形体は互いに密接する面を有すること、前記成形体がシートであること、前記光遮蔽性有色像及び光透過性有色像の有色度が20以上であること、前記光遮蔽性有色像と、前記光透過性有色像の前記光照射具のピーク波長における透過率の差が4%以上であること、前記成形体の光遮蔽性有色像と光透過性有色像は異なる形状の像であること、前記成形体自体が光遮蔽性有色像を構成してなること、前記フォトクロミック化合物がジアリールエテン系フォトクロミック化合物であること、前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が下記一般式(1)で示される化合物であること、
前記光照射具に設けられる光源はピーク発光波長が400〜495nmの範囲にあって、主に青色光を照射するものである。よって、従来のフォトクロミック化合物を良好に変色させる光源である350〜390nm付近にピーク波長を有する紫外光を照射する光照射具とは異なり、紫色乃至青色光であるため、人体への影響が少なく、安全性が高い。
前記光源としては、前記ピーク発光波長を有する光源であれば全て用いることができるが、好ましくは青色発光ダイオードが用いられる。
前記発光ダイオードとしては、日亜化学工業(株)製、青色LED、品番NSPB636CS(ピーク波長465nm)、京セミ(株)製、青色LED、品番KED471M31(ピーク波長470nm)、星和電機(株)製、青色LED、品番SEDB16001A1(ピーク波長460nm)、京セミ(株)製、紫色LED、品番KED405UH3(ピーク波長405nm)、OPTOSUPPLY製、紫色LED、品番OSSV5111A(ピーク波長430nm)、OPTOSUPPLY製、紫色LED、品番OSSV9131A(ピーク波長430nm)が挙げられる。
前記本体は、プラスチック、ゴム、ガラス、金属、石材、木材等の材質により形成され、好ましくはプラスチックにより形成される。
前記本体は光源を取り付けるものであって、必要により光源の光を効率的に照射するリフレクターを設けたり、光源を発光させるための電源を収容したり、通電用スイッチを設けることもできる。
前記電源としては、太陽電池或いは乾電池が好適に用いられ、乾電池は一次電池或いは二次電池のいずれであってもよい。
前記電源を光変色性表示体に設けることにより、軽便な光照射具が得られる。
なお、電源として太陽電池を用いる場合、太陽光により光照射が可能となり、屋外での使用が可能となる。
前記太陽電池を用いる場合、太陽電池と共に蓄電池を併用することにより、太陽光下により発電し、蓄電池に充電して光照射が可能であり、太陽光下及び屋内でも光照射が可能となる。
前記電源を光変色性表示体に設ける場合、前記表示体に設けられた電源と光照射具は電気コードにより電気的に接続されてなる。
また、電源として発電式の電源を用いることもでき、モーター型手動発電機を光照射具の本体に設けたり、光変色性表示体に設けて光照射具と電気コードにより電気的に接続することもできる。
更に、スピーカー等の音声発生部材と、音声発生部材から所望の電子音を発生させるための電子音を制御する回路基板を収容することもできる。
前記本体の形状は特に限定されるものではなく、光線銃等、種々の形状が挙げられる。
前記検知体としては、リミットスイッチ、光電センサ、超音波センサ等を用いて光源を発光、消光させたり、玩具に設けた磁性体の磁力を検知して光源を発光、消光させるリードスイッチが挙げられる。
前記紫外線吸収層は、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂等の透明性樹脂に紫外線吸収剤を適量添加して成形した成形体の他、バインダー樹脂中に紫外線吸収剤を添加して光源表面に塗工して設けることもできる。
前記紫外線吸収剤としては、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
2−〔5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、
オクチル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート、
2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、
2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、
2,2′−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、
2−[2−ヒドロキシフェニル−3,5−ジ−(1,1’−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、
2−[2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール2−[3−t−ブチル−5−オクチルオキシカルボニルエチル−2−ヒドロキシフェニル]−ベンゾトリアゾール、
2−[2−ヒドロキシ−4−オクトオキシフェニル]−ベンゾトリアゾール、
メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコール300の反応生成物、
2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール、
ペンタエリスリトールテトラキス(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)、
2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸エチル、
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、
2′−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、
2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、
2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2′−エチル)ヘキシル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチロキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチロキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2,4−ジ−ヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸−トリハイドレート、
2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オクチロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)−メタン、
2−〔2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル〕−ベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン、
2−エチルヘキシル−4−メトキシシンナマート、
フェニルサリシレート、
4−tert−ブチルフェニルサリシレート、
4−オクチルフェニルサリシレート、
2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、
2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N′−(4−イソドデシルフェニル)、
2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリル−オキシカルボニル)−エチル−7−オキサ−3,20−ジアゾジスピロ(5,1,11,2)ヘンエイコ酸−21−オン、
微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタンを例示できる。
具体的には、フォトクロミック化合物を汎用のバインダー樹脂、例えば、各種合成樹脂エマルジョン、水溶性乃至油溶性の合成樹脂、その他糊剤等から選ばれる固着剤を含むビヒクル中に配合して塗料や印刷インキ等の液状物を調製し、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷方法、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等の方法により、基材上にフォトクロミック層を設けて光変色性表示体が得られる。
この際、前記基材は白色、透明、半透明の他、非変色性有色顔料の適宜量を混在させた有色の材料を用いたり、表面に着色層を設けた材料を用いることもできる。
また、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中にフォトクロミック化合物をブレンドした成形用樹脂により光変色性表示体を成形して得ることもできる。
この際、フォトクロミック化合物と共に、非変色性有色顔料の適宜量を混在させて光変色時の色変化を多彩に構成することもできる。
前記光変色性表示体はフォトクロミック化合物が消色状態と、発色状態における色差ΔEが1.0以上である。
前記色差ΔEが1.0未満では、発色時と消色時との色の差が小さいため色変化に乏しくなる。
1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジノ)−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−6′−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−6′−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−9′−メトキシ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−8′−ブロモ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6′−ピペリジノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6′−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]キノリノ[6,5−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3,10,10−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[2,1−b:7,8−b′]ジピラン、
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[4,3−b:8,7−b]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−9−メトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−10−メチル−3H−ナフト[2,1−b:5,6−b]ジピラン−8−オン、
3,3,9,9−テトラ(4′−メトキシ−フェニル)−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−8−(2−(4−ジメチルアミノ)フェニル)エテン−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−5−アセトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−8−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)カルボニル−3H−ナフト[4,3−b]ピランを例示できる。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物としては、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メトキシ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メトキシ−5−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピロリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジエチルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アセチルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−ブチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−モルホリノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メトキシ−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(3−メチル−2−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(3−メチル−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−ブチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−5−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(2−フェニルエテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−アミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−[2,4−ジメチル−5−(2−フェニルエテニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−エチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(5−メチル−2−チエニル)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(1−モルホリノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
等を例示できる。
1,2−ビス(2,5−ジフェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−フェニル−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−ブチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[3−メトキシ−2−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[3−メチル−2−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−(4−メトキシフェニル)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,5−ジフェニルエチニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,5−ジフェニル−3−オキサゾール)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−(4−メトキシフェニル)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン等を例示できる。
なお、前記一般式(1)で示されるジアリールエテン系フォトクロミック化合物のうち、R1乃至R10にフェニル基、或いは、ニトロ基を有する化合物は、青色光の照射による発色感度に優れると共に、耐光性も優れるため、十分な視覚による変色効果と実用性を満足させることができる。
前記スチレン系オリゴマーは重量平均分子量が200乃至6000、好ましくは200乃至4000のものが用いられる。スチレン系オリゴマーの重量平均分子量が200未満の場合、含有モノマーが多くなり、安定性に欠けるため耐光性向上効果を発現し難くなる。また、重量平均分子量が6000を越えると、光照射により色残りが発生し、且つ、発色濃度が低くなり、変色感度は鈍くなる。
なお、重量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定する。
前記スチレン系オリゴマーとしては、低分子量ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、α−メチルスチレン重合体、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体等が挙げられる。
前記フォトクロミック化合物とスチレン系オリゴマーの質量比は、1:1〜1:10000であることが好ましく、より好ましくは1:5〜1:500である。
前記質量比を満たすことによって、耐光性向上効果に優れ、且つ、フォトクロミック化合物は十分な発色濃度を示すことができる。
また、前記フォトクロミック化合物と共に変色感度調整剤を用いることもできる。
前記変色感度調整剤は、水酸基、エステル基、カルボキシル基から選ばれる少なくとも一以上の官能基を有し、沸点が150℃以上であり、且つ、融点又は軟化点が150℃以下の有機化合物である。
前記有機化合物としては、炭素数8以上の脂肪族一価アルコール、炭素数8以上の脂肪族二価アルコール、炭素数7以上の芳香族アルコール、炭素数7以上の脂肪族エステル、炭素数7以上の芳香族エステル、炭素数6以上の脂肪族カルボン酸、炭素数6以上の芳香族カルボン酸が挙げられる。
前記フォトクロミック化合物は、重量平均分子量が12000以下のアクリル系オリゴマー中に溶解して実用に供され、発色感度は鋭敏であると共に、消色感度を鋭敏化させる変色機能の調節が可能である。
前記重量平均分子量が12000以下のアクリル系オリゴマーとしては、アクリル酸エステル共重合体が好適に用いられ、東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1170(重量平均分子量8000、ガラス転移点−51℃)、同UP−1080(重量平均分子量6000、ガラス転移点−61℃)、同UP−1000(重量平均分子量3000、ガラス転移点−77℃)、同UP−1020(重量平均分子量2000、ガラス転移点−80℃)、同UP−1010(重量平均分子量1700、ガラス転移点−31℃)、同UH−2000(重量平均分子量11000、ガラス転移点−55℃)、同US−6100(重量平均分子量2500、ガラス転移点−58℃)、同UC−3510(重量平均分子量2000、ガラス転移点−50℃)等が挙げられる。
前記フォトクロミック化合物は、複数のガラス転移点が異なるオリゴマー、または、ガラス転移点が異なるオリゴマー及びポリマー中に溶解して実用に供される。
前記フォトクロミック化合物を溶解する媒体として一方のオリゴマーのガラス転移点が−30℃以下であり、他方のオリゴマーまたはポリマーのガラス転移点が40℃以上であることにより、発色感度を鋭敏化させると共に、消色感度を鈍化させる変色機能の調節が可能である。
ガラス転移点の測定としては、示差走査熱量計(例えばFP90:メトラー・トレド社製)を用いて、冷却温度から昇温速度10℃/分で80℃まで加熱した後、80℃で10分間放置し、次いで、冷却温度まで冷却して10分間放置し、再度80℃まで昇温速度10℃/分で加熱してガラス転移点以下のベースラインと、ガラス転移を示す曲線部分の接線との交点から求めることができる。
前記オリゴマーとしては、スチレン系オリゴマー、アクリル系オリゴマーが挙げられる。
前記スチレン系オリゴマーとしては、低分子量ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体、α−メチルスチレン重合体、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体等が挙げられる。
前記ポリマーとしては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エステル系樹脂が挙げられる。
前記スチレン系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン等のスチレン誘導体の単独重合体又はそれらの組み合わせからなる共重合体、及びスチレン誘導体とジビニルベンゼン、メチルメタクリレートアクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン等との共重合体等が挙げられる。
前記アクリル系樹脂としては、アクリル系単量体、例えば(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも1種のモノマーを構成単量体として含むホモポリマーまたは共重合体が挙げられる。
また、前記フォトクロミック化合物に加えてスチレン系オリゴマーを含む系、更にヒンダードアミン系光安定剤や変色感度調整剤を含む系も同様にマイクロカプセルに内包させてフォトクロミックマイクロカプセル顔料を形成したり、熱可塑性又は熱硬化性樹脂中に分散してフォトクロミック樹脂粒子を形成することができる。
前記マイクロカプセル顔料や樹脂粒子は、平均粒子径0.5〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは、1〜30μmの範囲が実用性を満たす。前記マイクロカプセルの平均粒子径が100μmを越えると、インキ、塗料、或いは熱可塑性樹脂中へのブレンドに際して、分散安定性や加工適性に欠ける。一方、平均粒子径が0.5μm未満では、高濃度の発色性を示し難くなる。
粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を体積基準で算出する。
前記マイクロカプセル化は、イソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
なお、マイクロカプセル内のフォトクロミック化合物と紫外線吸収剤の質量比は1:0.01〜1:100、好ましくは1:0.1〜1:50、より好ましくは1:1〜1:10である。
前記質量比を満たすことにより、太陽光による発色をいっそう軽減させることができ、屋外での実用性を満足させ易くなる。
なお、光変色性表示体を屋外で使用する場合、表示体に400nm以下の光を吸収する光吸収層を設けることにより、表示体が太陽光によって色変化することを防止することができるため好適である。
前記光吸収層は、390nmにおける透過率が5%未満、好ましくは4%以下であることにより、いっそう表示体が太陽光によって色変化することを防止することができる。
前記光吸収層としては、紫外線吸収剤を含む層が挙げられる。
蓄光材料を用いた系では光照射具からフォトクロミック層に光照射した際、照射箇所の蓄光材料が燐光を発し、蛍光材料を用いた系では照射箇所の蛍光材料が蛍光を発するため、意外性を有すると共に、光照射時に視認される像と、光照射を止めた状態でフォトクロミック化合物により形成される像の様相が異なるため、変化性を有する光変色性玩具セットを得ることができる。
前記蓄光材料は、公知のCaS/Bi系、CaSrS/Bi系、ZnS/Cu系、ZnCdS/Cu系、SrAl2 O4 /稀土類金属系等の材料を用いることができる。
前記蛍光材料は、蛍光染料(蛍光増白剤を含む)、蛍光染料を樹脂に固着させた蛍光顔料、CaS:Eu2+、CaSiN2:Eu2+、Sr2Si5N8:Eu2+、(Sr,Ca)2SiO4:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、SrCa2S4:Eu2+、(Ba,Sr)2SO4:Eu2+、Y3Al5O12:Ce3+、ベータサイアロン(β−sialon:Eu2+)等の無機蛍光体等が挙げられる。
前記蓄光材料或いは蛍光材料は一種類を単独で用いる他、二種類以上を併用して用いてもよい。また、蓄光材料と蛍光材料を併用して用いることもできる。
なお、前記光変色性表示体と成形体は一体であってもよいが、光変色性表示体と成形体が別体の光変色性玩具セットであってもよい。
更に、前記光変色性玩具セットは、複数の成形体を備えた様々な像を形成可能な玩具セットであることが好ましい。
前記成形体は、光照射具と光変色性表示体との間に介在させて光照射することにより光変色性表示体に像を形成することができる。
前記成形体は、透明性支持体上に染料又は顔料を含む光照射具のピーク波長における透過率が1%未満である光遮蔽性有色像と、前記光照射具のピーク波長における透過率が4%以上である光透過性有色像とを設けた成形体とを設けてなる。
前記光遮蔽性有色像と、光透過性有色像は、大きさの異なる同一形状の像であってもよいが、意外性を付与するために異なる形状の像であることが好ましく、各像は並設、或いは一部が重なっていてもよい。
更に、前記成形体自体を光透過性有色像とすることもできる。
前記成形体は、光照射具と光変色性表示体との間に介在させて光照射すると、光透過性有色像を設けた箇所は光が透過し、光遮蔽性有色像を設けた箇所は光が遮られるため、成形体に形成された像(光透過性有色像と光遮蔽性有色像が合わさった像)と、光変色性表示体に形成される像が異なり、形成される像を予測することができず、複雑且つ変化性に富む様相変化を視認することができる。
なお、光透過性有色像及び光遮蔽性有色像は、それぞれの色数を多くして多彩なものとしたり、各像の色差を近くすることにより、成形体に形成された像(光透過性有色像と光遮蔽性有色像が合わさった像)と、光変色性表示体に形成される像にいっそう意外性と変化性を付与できる。
前記成形体は、光変色性表示体と密接する面を有することにより、光変色性表示体上に明瞭な像を形成することができる。
また、前記光遮蔽性有色像は、成形体の光変色性表示体と密接する面に設けることが好ましく、光変色性表示体上に遮蔽性有色像により光が遮られた箇所がより明瞭な像を形成することができる。
なお、前記成形体は、立体形状の他、シートであってもよい。
前記光変色性表示体が平面形状(シート)の場合、前記成形体の形状は、平面形状(シート)の他、少なくとも一面が平面形状の立体物が挙げられる。
また、前記光変色性表示体が立体形状の場合、前記成形体の形状は、前記表示体に密接する立体表面を少なくとも有する立体物が挙げられる。
また、前記透明性支持体と、光透過性有色像及び光遮蔽性有色像の有色度(透明支持体の色と各像の色との差)は20以上が好ましく、各像が視認され易くなる。一方、有色度が20未満では透明性支持体との色の差が視認され難く、商品性を損ない易い。
前記光透過性有色像及び光遮蔽性有色像は、染料又は顔料を含む像であり、バインダー樹脂を少なくとも含有するインキや塗料を用いて透明性支持体上に印刷等の方法により形成される。
前記透明性支持体の材質は特に限定されるものではなく、ガラス、プラスチックが挙げられる。
前記光遮蔽性有色像に用いられる染料及び顔料は、照射具のピーク波長における透過率が1%未満となる像を形成できればその種類、添加量は特に限定されるものではないが、カーボンブラック、酸化チタン、ピグメントイエロー81等が用いられ、これらの染料及び顔料は色濃度が比較的薄い場合でも最小透過率が5%未満となり易いため好適に用いられる。
前記光透過性有色像に用いられる染料及び顔料は、照射具のピーク波長における透過率が4%以上となる像を形成できればその種類、添加量は特に限定されるものではないが、アシッドレッド92、アシッドブルー90、アシッドブルー1、アシッドレッド289、アシッドレッド87、アシッドブルー9、アシッドブルーPH、ピグメントイエロー13等が用いられ、これらの染料及び顔料は色濃度が比較的濃い場合でも最小透過率が5%以上となり易いため好適に用いられる。
なお、前記光遮蔽性有色像と、前記光透過性有色像の前記光照射具のピーク波長における透過率の差が4%以上、好ましくは6%以上であることによって、前記光照射具による光照射時の光透過性有色像と光遮蔽性有色像は透過率に差を有するため、光変色性表示体には光遮蔽性有色像と明らかに異なる像を視認することができる。
なお、実施例中の部は質量部である。
光照射具のピーク波長の測定方法
分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いて、未照射時の反射スペクトルを基準にして光照射時の反射スペクトルを測定し、各波長でのスペクトル差を率に換算して強度とし、最も高い値の波長をピーク波長とした。
なお、10nm単位での測定のため、前後がほぼ同じ値の場合はその中間値とした。
光変色性表示体の色差の測定方法
光変色表示体のフォトクロミック化合物が消色状態で分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いてCIELab値を基準値として測定し、その後、光照射具で光変色表示体を照射範囲が6mm径以上となるように30秒間照射して、その直後に分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いてCIELab値を測定し、その差(ΔELab値)を色差とした。
光遮蔽性有色像及び光透過性有色像の透過率測定方法
分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いて白色紙及び黒色紙上に像が形成されている箇所の透明性支持体を載置し、その状態の光照射具のピーク波長における反射スペクトルを測定し、得られた値に100を乗じた数値(単位を%とした)を光遮蔽性有色像及び光透過性有色像の透過率とした。
有色度の測定方法Δ
分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)を用いて、白色紙及び黒色紙上に像が形成されていない箇所の透明性支持体を載置し、その状態のLab値を基準として、白色紙又は黒色紙を同じ状態で載置した像形成部分の透明性支持体のΔELab値を測定し、白色紙上又は黒色紙上のΔELab値の数値が大きい値を有色度とした。
分光光度計の設定
前記分光光度計(Gretag Macbeth社製、Spectro Eye)の測定時の設定は光源がD50、観察視野が2°、白色ベースを絶対白色、内蔵フィルターを無しの条件とした。
試料の調整
前記測定時に白色紙又は黒色紙上で測定し難い場合、有色像面にそって1mm未満の厚みでシート形状に切断して測定した。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具9を得た。
1,3,3−トリメチル−インドリノ−6′−(1−モルフォリノ)−ナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール10部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体3として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層4を設けて光変色表示体2(ΔE=53.3)を得た。
透明性支持体6として透明PETフィルム(厚さ100μm)上に、アシッドブルーPH7部、アクリル樹脂エマルジョン95部、消泡剤2部、粘度調整剤3部を混合した非変色インキをスクリーン印刷により青色の「A」の文字を印刷して光透過性有色像7(透過率20%、有色度72)を得た。
次いで、「A」の文字の上に重ねてNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキをスクリーン印刷により黄色の「あ」の文字を印刷して光遮蔽性有色像8(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体5(シート)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セット1を得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に青色の「A」及び黄色の「あ」の文字が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を用いて光照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に紫色地に白色の「あ」の文字が形成され、「A」の文字は殆ど形成されなかった。
前記光変色表示体を暫く放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて光照射すると紫色地に白色の「あ」の文字が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)の先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設け、本体の後部から電気コードを延設して光照射具を得た。
1,3,3−トリメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]2部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール0.5部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、支持体として白色布帛にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設け、更にその上面に水分散型紫外線吸収剤3部、アクリル樹脂エマルジョン50部、消泡剤1部、粘度調整剤2部を混合した無色のトップコート剤をスクリーン印刷して光吸収層を設けて光変色性表示体(ΔE=58.7)を得た。
透明性支持体として透明塩化ビニルフィルム(厚さ500μm)上に、PV ファスト レッド E5B(PIGMENT VIOLET 19)4部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてスクリーン印刷により赤色の恐竜絵柄を網点にて印刷して光透過性有色像(透過率5.0%、有色度88)を得た。
次いで、恐竜柄の上に重ねてカーボンブラック1部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液99部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキをスクリーン印刷により黒色の骨の絵柄を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.5%、有色度79)を形成して成形体(シート)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に赤色の恐竜柄及び黒色の骨柄が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を用いて光照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に青地に白色の骨の絵柄が形成され、恐竜柄は殆ど形成されず、あたかもX線を照射して骨の画像を映し出すレントゲンのような様相変化を付与することができた。
前記光変色表示体を暫く放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて光照射すると青地に白色の骨の絵柄が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
また、光変色性表示体のフォトクロミック層上に成形体を載置して、太陽光を照射しても変色せず、成形体を載置して光照射具を用いて光照射したところ青地に白色の骨の絵柄が形成された。
光照射具の作製
紫外線吸収剤1部、アクリル樹脂50%キシレン溶液50部、イソシアネート系硬化剤10部を混合して紫外線吸収インキを得た。
前記紫外線吸収インキを用いて、LED(ピーク波長405nm)の表面に塗工してLED表面に紫外線吸収層を設けた。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源として前記LEDを取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1−エチル−3,3−ジメチル−6−トリフルオロメチル−インドリノ−6′−(1−モルフォリノ)−ナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部光安定剤1部、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチロキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン5部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン10部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
前記フォトクロミックインキを用いて、支持体として淡黄色合成紙にスクリーン印刷にて全面に印刷してフォトクロミック層を設け、更にその上面に紫外線吸収剤3部、50%アクリル樹脂キシレン溶液6部、消泡剤0.1部、キシレン2部、メチルイソブチルケトン2部を混合した無色のトップコート剤を用いてハート型にスクリーン印刷して光吸収層(光吸収像)を設けて光変色性表示体(ΔE=64.3)を得た。
透明性支持体として透明PETフィルム(厚さ100μm)上に、IRGALITE YELLOW LBK(PIGMENT YELLOW 13)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてスクリーン印刷により黄色のレモン柄を網点にて印刷して光透過性有色像(透過率7.0%、有色度87)を得た。
次いで、レモン柄の上に重ねてNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてスクリーン印刷により黄色の「レモン」の文字を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体(シート)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に黄色のレモン柄及び黄色の「レモン」の文字が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に赤地に白色の「レモン」の文字が形成され、レモンの絵柄は殆ど形成されなかった。
前記光変色表示体を暫く放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて照射すると赤地に白色の「レモン」の文字が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
また、光変色性表示体のフォトクロミック層上に成形体を載置して、太陽光を照射するとハート型の周囲は赤色に変色するものの、ハート型の部分は殆ど変色せず、その状態でハート形の部分に成形体を載置して光照射具を用いて光照射したところ赤地に白色の「レモン」の字が形成された。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−インドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−ナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製 商品名:ピコラスティックA−5)15部、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール10部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=64.3)を得た。
透明性支持体として半球形状の樹脂成形物の球面上に、アシッドブルーPH7部、アクリル樹脂エマルジョン95部、消泡剤2部、粘度調整剤3部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により青色の「×」の記号を印刷して光透過性有色像(透過率20%、有色度72)を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の「○」の記号を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体(立体物)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に青色の「×」及び黄色の「○」の記号が重なって視認される成形体の平面部分を密接配置して前記光照射具を用いて光照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に赤地に白色の「○」の記号が形成され、「×」の記号は殆ど形成されなかった。
前記光変色表示体を暫く放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて光照射すると赤地に白色の「×」の記号が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン0.001部を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=29.6)を得た。
透明性支持体として半球形状の樹脂成形物の球面上に、PV ファスト レッド E5B(PIGMENT VIOLET 19)4部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により赤色の魚の絵柄を印刷して光透過性有色像(透過率5.0%、有色度88)を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にカーボンブラック1部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液99部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黒色の骨の絵柄を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.5%、有色度79)を形成して成形体(立体物)を得た。
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形した消去具(シート)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体と消去具を組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に赤色の魚の絵柄及び黒色の骨の絵柄が重なって視認される成形体の平面部分を密接配置して前記光照射具を用いて光照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に紫地に白色の骨の絵柄が形成され、魚の絵柄は殆ど形成されず、あたかもX線を照射して骨の画像を映し出すレントゲンのような様相変化を付与することができた。
前記紫地に白色の骨の絵柄が形成された成形体は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
再び成形体を載置して光照射具を用いて光照射すると紫地に白色の骨の絵柄が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
また、光変色性表示体のフォトクロミック層上に成形体を載置して、太陽光を照射しても骨の絵柄は現れず、成形体を載置して光照射具を用いて光照射したところ紫地に白色の骨の絵柄が形成された。
光照射具の作製
円錐形の本体(直径5cm、高さ5cm)内側に鏡面反射板を取り付け、電源として電池ボックスを外部からコードで接続し、円錐形内部の先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を3個取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,2−ビス(2−ブチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン0.001部を、クエン酸アセチルトリブチル15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料2部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液10部、酢酸ブチル20部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として自動車形状の白色ABS成形物の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスプレー塗装フォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=8.8)を得た。
透明性支持体としてスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体からなる半球形状の成形物の平面部分に、IRGALITE YELLOW LBK(PIGMENT YELLOW 13)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の「1」の抜き文字印刷をして光透過性有色像(透過率7.0%、有色度87)を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の「1」の文字を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体(立体物)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に黄色の「1」の抜き文字及び黄色の「1」の文字が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に赤地に白色の「1」の文字が形成された。
前記光変色表示体を暫く室内光下に放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて照射すると赤地に白色の「1」の文字が形成された。
赤地に白色の「1」文字の車を暗所で放置すると消えることなくそのまま維持され、次に、室内光下に放置すると再び全面が白色になり、繰り返し変化を確認できた。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン0.001部を、クエン酸アセチルトリブチル15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包して紫色に発色するフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
1,3,3−トリメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]2部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)15部、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール0.5部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包して青色に発色するフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記紫色に発色するフォトクロミックマイクロカプセル顔料1部、青色に発色するフォトクロミックマイクロカプセル顔料1部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液10部、酢酸ブチル20部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として球形状の白色ABS成形物の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスプレー塗装フォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=27.3)を得た。
透明性支持体として塩化ビニル樹脂成形物からなり、前記光変色表示体の球表面に密接配置可能な面を有する立体物の密着配置可能な面に、アシッドブルーPH3部、PV ファスト レッド E5B(PIGMENT VIOLET 19)2部、アクリル樹脂エマルジョン95部、消泡剤2部、粘度調整剤3部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により紫色の花柄を印刷して光透過性有色像(透過率8.2%、有色度81)を得た。
次いで、立体物の密着配置可能な面にNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の星柄を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体(立体物)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に紫色の花柄及び黄色の星柄が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に青地に白色の星柄が形成された。
前記光変色表示体をうす暗い室内光下で暫く放置すると星柄が青色から紫色になり、白色光を照射又は室内光下で長期放置すると白色に戻った。
再び成形体を載置して光照射具を用いて照射すると青地に白色の星柄が形成された。
青地に白色の星柄の球体を暗所で放置すると消えることなくそのまま維持され、次に、室内光下に放置すると再び全面が白色になり、繰り返し変化を確認できた。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
光照射具の作製
円筒形の本体(直径25mm、長さ200mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,2−ビス(2,5−ジフェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン0.001部を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として白色厚紙の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスクリーン印刷により印刷してフォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=8.3)を得た。
透明性支持体として半球形状の樹脂成形物の球面上に、PV ファスト レッド E5B(PIGMENT VIOLET 19)4部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により赤色の魚の絵柄を印刷して光透過性有色像(透過率5.0%、有色度88)を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にカーボンブラック1部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液99部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黒色の骨の絵柄を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.5%、有色度79)を形成して成形体(立体物)を得た。
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形した消去具(シート)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体と消去具を組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に赤色の魚の絵柄及び黒色の骨の絵柄が重なって視認される成形体の平面部分を密接配置して前記光照射具を用いて光照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に青地に白色の骨の絵柄が形成され、魚の絵柄は殆ど形成されず、あたかもX線を照射して骨の画像を映し出すレントゲンのような様相変化を付与することができた。
前記青地に白色の骨の絵柄が形成された成形体は、室内、暗所のいずれの場所で放置しても変色することなく、その状態を維持していた。
再び成形体を載置して光照射具を用いて光照射すると鋭敏に青地に白色の骨の絵柄が形成された。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
また、光変色性表示体のフォトクロミック層上に成形体を載置して、太陽光を照射しても骨の絵柄は現れず、成形体を載置して光照射具を用いて光照射したところ青地に白色の骨の絵柄が形成された。
光照射具の作製
円錐形の本体(直径5cm、高さ5cm)内側に鏡面反射板を取り付け、電源として電池ボックスを外部からコードで接続し、円錐形内部の先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を3個取り付け、表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
1,2−ビス[2−(4−メトキシフェニル)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5,−ヘキサフルオロシクロペンテン0.001部を、クエン酸アセチルトリブチル15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料2部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液10部、酢酸ブチル20部を混合してフォトクロミックインキを得た。
支持体として自動車形状の白色ABS成形物の全面に前記フォトクロミックインキを用いてスプレー塗装フォトクロミック層を設けて光変色表示体(ΔE=18.0)を得た。
透明性支持体としてスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体からなる半球形状の成形物の平面部分に、IRGALITE YELLOW LBK(PIGMENT YELLOW 13)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の「1」の抜き文字印刷をして光透過性有色像(透過率7.0%、有色度87)を得た。
次いで、透明性支持体の平面部分にNOVOPERM YELLOW H10G(PIGMENT YELLOW 81)5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合した非変色インキを用いてタンポ印刷により黄色の「1」の文字を印刷して光遮蔽性有色像(透過率0.7%、有色度97)を形成して成形体(立体物)を得た。
前記光照射具と光変色性表示体と成形体とを組み合わせて光変色性玩具セットを得た。
前記光変色性玩具は光変色性表示体のフォトクロミック層上に黄色の「1」の抜き文字及び黄色の「1」の文字が重なって視認される成形体を載置して前記光照射具を照射し、成形体を取り外したところ、光変色性表示体に橙地に白色の「1」の文字が形成された。
前記光変色表示体を暫く室内光下に放置すると再び全面が白色になり、再び成形体を載置して光照射具を用いて照射すると鋭敏に橙地に白色の「1」の文字が形成された。
橙地に白色の「1」文字の車を暗所で放置すると消えることなくそのまま維持され、次に、室内光下に放置すると再び全面が白色になり、繰り返し変化を確認できた。
なお、光照射具の光源はピーク発光波長が430nmであって青色光を照射するため、人体への影響が少なく、安全性が高い光変色性玩具セットを得ることができた。
2 光変色性表示体
3 支持体
4 フォトクロミック層
5 成形体
6 透明性支持体
7 光透過性有色像
8 光遮蔽性有色像
9 光照射具
Claims (11)
- ピーク波長が400〜495nmの範囲にある光源を備えた光照射具と、フォトクロミック化合物を含む光変色性表示体と、透明性支持体上に光遮蔽性有色像及び光透過性有色像を設けた成形体とからなり、前記光変色性表示体はフォトクロミック化合物が消色状態と、発色状態における色差ΔEが1.0以上であり、前記光遮蔽性有色像は染料又は顔料を含み、光照射具のピーク波長における透過率が1%未満の像であり、前記光透過性有色像は光照射具のピーク波長における透過率が4%以上の像であることを特徴とする光変色性玩具セット。
- 前記光変色性表示体と成形体は互いに密接する面を有する請求項1記載の光変色性玩具セット。
- 前記成形体がシートである請求項1又は2記載の光変色性玩具セット。
- 前記光遮蔽性有色像及び光透過性有色像の有色度が20以上である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記光遮蔽性有色像と、前記光透過性有色像の前記光照射具のピーク波長における透過率の差が4%以上である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記成形体の光遮蔽性有色像と光透過性有色像は異なる形状の像である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記成形体自体が光遮蔽性有色像を構成してなる請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記フォトクロミック化合物がジアリールエテン系フォトクロミック化合物である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物が下記一般式(1)で示される化合物である請求項8記載の光変色性玩具セット。
- 前記光変色性表示体は、着色された支持体上にフォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層を設けてなり、前記支持体の色とフォトクロミック化合物の色が異なる請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
- 前記光変色性表示体に非変色性着色像を設けてなる請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光変色性玩具セット。
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