JP2023154294A - 光変色性インジケーター - Google Patents

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【課題】 特定のフォトクロミック化合物とオリゴマーとからなり、光により可逆的に色変化する可逆光変色性材料を用いることにより、光が照射された時点からの経過時間を繰り返し計測できると共に、用途に応じて計測できる時間を任意に調整可能な実用性に優れる光変色性インジケーターを提供する。【解決手段】 スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、又はナフトピラン誘導体のいずれかから選ばれるフォトクロミック化合物と、オリゴマーとからなる可逆光変色性材料を備えてなる可逆光変色体(2)上に、遮光体(3)を密接して設けてなり、前記可逆光変色体は消色状態の領域を少なくとも備えてなる光変色性インジケーター(1)。【選択図】 図1

Description

本発明は、光変色性インジケーターに関する。さらに詳細には、光の照射による色変化により経過時間を計測できる光変色性インジケーターに関する。
従来、容器又は蓋に、露出させると所定の時間で変色する変色シートを設け、変色シートの表面が剥離可能な遮光性テープで密閉被覆された容器入り麺類が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
上記の変色シートは、変色の終了時間が、麺類が出来上がる時間に設定されており、容器に熱湯を入れた後で遮光性テープを剥離することにより変色シートが変色するため、時計等を用いなくても麺類の出来上がりの時間を計測することができるものである。しかしながら、上記発明で用いられる変色シートは、光が当たることにより変色するハロゲン化銀等を含む感光剤や、大気に触れることにより化学反応を起こして変色するものといった不可逆的に変色するものであるため、変色シートを繰り返し使用して時間を計測することができなかった。また、変色が完了する時間を任意に設定することに制限を伴うため、用途に応じて計測できる時間を調整することが困難であった。
実開平5-15786号公報
本発明は、光が照射された時点からの経過時間を計測できると共に、繰り返し使用可能であり、さらに用途に応じて計測できる時間を調整することが可能である、光変色性インジケーターを提供しようとするものである。
本発明は、スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、又はナフトピラン誘導体のいずれかから選ばれるフォトクロミック化合物と、オリゴマーとからなる可逆光変色性材料を備えてなる可逆光変色体上に、遮光体を密接して設けてなり、前記可逆光変色体は消色状態の領域を少なくとも備えてなる光変色性インジケーターを要件とする。さらには、前記遮光体が透明性を有してなること、前記遮光体が500nm未満の波長の光を遮蔽してなること、前記遮光体が遮光性着色剤を備えてなること、前記遮光体が、支持体上に、前記遮光性着色剤を含有してなる遮光層を設けてなる遮光性積層体であること、前記遮光体が部分的に光を遮蔽してなること、前記可逆光変色体が、支持体上に、前記可逆光変色性材料を含有してなる可逆光変色層を設けてなる可逆光変色性積層体であること、前記可逆光変色性材料をマイクロカプセルに内包してなること、前記可逆光変色体と遮光体の間に、可逆光変色体に対して遮光体を着脱自在とするための固定手段を設けてなること、非変色性着色剤を備えてなる変色判別部をさらに設けてなり、前記変色判別部の色は発色状態の前記可逆光変色体と同色であることを要件とする。
本発明は、特定のフォトクロミック化合物とオリゴマーとからなり、光により可逆的に色変化する可逆光変色性材料を用いることにより、光が照射された時点からの経過時間を繰り返し計測できると共に、用途に応じて計測できる時間を任意に調整可能な実用性に優れる光変色性インジケーターを提供できる。
本発明による光変色性インジケーターの一例の縦断面説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の一例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの他の例の縦断面説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの他の例の縦断面説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの他の例の縦断面説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。 本発明による光変色性インジケーターの様相変化の他の例の説明図である。
本発明による光変色性インジケーター(以下、「インジケーター」と表すことがある)は、可逆光変色性材料を備えてなる可逆光変色体と、遮光体とからなり、可逆光変色体上に遮光体が密接して設けられると共に、可逆光変色体は消色状態の領域を少なくとも備えてなる。
本発明による可逆光変色性材料は、スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、ナフトピラン誘導体のいずれかから選ばれるフォトクロミック化合物と、オリゴマーとからなる。これらのフォトクロミック化合物は光を照射すると発色し、光の照射を止めると消色するものであり、光の照射により完全に消色した状態(以下、「消色状態」と表すことがある)から、完全に発色した状態(以下、「発色状態」と表すことがある)へ可逆的に変化する。
つまり、上記の可逆光変色性材料により可逆光変色体は、光の照射により消色状態から発色状態へ変化し、光の照射を止めると発色状態から消色状態へ変化する。
本発明による光変色性インジケーターは、初期状態では、可逆光変色体上に遮光体が密接して設けられており、遮光体が可逆光変色体に照射される光を遮蔽して可逆光変色体に光が照射されないため、遮光体が除去されない限り可逆光変色性材料は変色を開始せず、可逆光変色体は消色状態である。遮光体を除去すると、可逆光変色体に光が照射されて可逆光変色性材料が変色を開始し、一定時間経過すると可逆光変色体が発色状態となる。つまり、遮光体を除去して可逆光変色体に光が照射されて可逆光変色性材料が変色を開始する時点を開始時間、可逆光変色性材料が変色を完了して可逆光変色体が発色状態となった時点を終了時間として、可逆光変色体の消色状態から発色状態への色変化から時間を計測することができるものである。
また、使用後のインジケーター、すなわち、可逆光変色体が発色状態であるインジケーターへの光の照射を止めると、可逆光変色性材料が消色を開始し、可逆光変色体は消色状態となる。消色状態の可逆光変色体上に遮光体を再度密接して設けることでインジケーターを初期状態に戻すことができるため、本発明による光変色性インジケーターは繰り返し使用することが可能となる。
上記のフォトクロミック化合物は太陽光により発色させることができるが、光を照射する光源を備えた光照射具を用いて変色させることもできる。
光源はピーク発光波長が400~495nmの範囲にあって、主に青色光を照射するものが好適であり、上記のフォトクロミック化合物を良好に変色させる光源である350~390nm付近にピーク発光波長を有する紫外光を照射する光照射具とは異なり、紫色乃至青色光であるため、人体への影響が少なく、安全性が高い。
スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、及びナフトピラン誘導体等のフォトクロミック化合物としては、例えば、特開2021-120493号公報、国際公開第2020/137469号パンフレットに記載された化合物を例示できる。
オリゴマーとしては、スチレン系オリゴマー、アクリル系オリゴマー、テルペン系オリゴマー、又はテルペンフェノール系オリゴマー等が挙げられ、上記のフォトクロミック化合物は各種オリゴマーに溶解して用いられる。
フォトクロミック化合物を各種オリゴマーに溶解させることにより、耐光性と発色濃度を向上させることができるだけでなく、さらには変色感度を調整することができる。
スチレン系オリゴマーとしては、質量平均分子量が200~6000、好ましくは200~4000のものが用いられる。スチレン系オリゴマーの質量平均分子量が6000を超えると、光照射により色残りが発生すると共に発色濃度が低くなり易く、また、変色感度の調整が困難となり易くなる。一方、質量平均分子量が200未満では、含有モノマーが多くなり安定性に欠けるため、耐光性が損なわれ易くなる。
スチレン系オリゴマーは、スチレン骨格を有する化合物又はその水添物であり、例えば、低分子量ポリスチレン、スチレン-α-メチルスチレン共重合体、α-メチルスチレン重合体、α-メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体等を例示できる。
アクリル系オリゴマーとしては、質量平均分子量が12000以下、好ましくは1000~8000、より好ましくは1500~6000のものが用いられる。アクリル系オリゴマーの質量平均分子量が12000を超えると、変色感度の調整が困難となり易くなる。一方、質量平均分子量が1000未満では、含有モノマーが多くなり安定性に欠けるため、発色濃度が低くなり易くなると共に、耐光性が損なわれ易くなる。
アクリル系オリゴマーとしては、例えば、アクリル酸エステル共重合体等を例示できる。
テルペン系オリゴマーとしては、質量平均分子量が250~4000、好ましくは300~4000のものが用いられる。テルペン系オリゴマーの質量平均分子量が4000を超えると、光照射により色残りが発生すると共に発色濃度が低くなり易く、また、変色感度の調整が困難となり易くなる。一方、質量平均分子量が250未満では、含有モノマーが多くなり安定性に欠けるため、耐光性を損ない易くなる。
テルペン系オリゴマーは、テルペン骨格を有する化合物であり、例えば、α-ピネン重合体、β-ピネン重合体、d-リモネン重合体等を例示できる。
テルペンフェノール系オリゴマーとしては、質量平均分子量が200~2000、好ましくは500~1200のものが用いられる。テルペンフェノール系オリゴマーの質量平均分子量が2000を超えると、変色感度の調整が困難となり易くなる。一方、質量平均分子量が200未満では、含有モノマーが多くなり安定性に欠けるため、発色濃度が低くなり易くなる。
テルペンフェノール系オリゴマーは、環状テルペンモノマーとフェノール類とを共重合させた化合物又はその水添物であり、例えば、α-ピネン-フェノール共重合体等が挙げられる。
上記のスチレン系オリゴマー、アクリル系オリゴマー、テルペン系オリゴマー、テルペンフェノール系オリゴマーの質量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定した値である。
また、上記のオリゴマーは、一種又は二種以上を併用して用いることができる。
可逆光変色性材料における、フォトクロミック化合物:スチレン系オリゴマー、又は、フォトクロミック化合物:アクリル系オリゴマーの質量比は、好ましくは1:1~1:10000、より好ましくは1:5~1:500である。
フォトクロミック化合物:テルペン系オリゴマーの質量比は、好ましくは1:1~1:5000、より好ましくは1:5~1:500である。
フォトクロミック化合物:テルペンフェノール系オリゴマーの質量比は、好ましくは1:1~1:50、より好ましくは1:2~1:30である。
フォトクロミック化合物とオリゴマーの質量比が上記の範囲内にあることにより、フォトクロミック化合物が発消色機能を満たすと共に、十分な発色濃度を示し易くなる。
本発明に適用される可逆光変色性材料は、適用するオリゴマーの種類を変更したり、二種以上のオリゴマーを併用したりすることにより変色感度を調整することができ、変色感度を鋭敏化させることにより消色状態から発色状態となるまでの時間を早くしたり、または、変色感度を鈍化させることにより消色状態から発色状態となるまでの時間を遅くしたりすることができる。つまり、可逆光変色性材料を変更することにより、光変色性インジケーターが計測できる時間を任意に設定することが可能となり、本発明による光変色性インジケーターを様々な用途に適用することができるようになる。
可逆光変色性材料としては、フォトクロミック化合物が各種オリゴマーに溶解された可逆光変色性組成物であってもよいが、マイクロカプセルに内包させた可逆光変色性マイクロカプセル顔料(以下、「マイクロカプセル顔料」と表すことがある)や、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂中に分散させた可逆光変色性樹脂粒子を可逆光変色性材料として使用することもできる。
可逆光変色性材料としては可逆光変色性マイクロカプセル顔料が好ましい。これは、可逆光変色性材料(可逆光変色性組成物)をマイクロカプセルに内包させることにより、化学的、物理的に安定な顔料を構成することができ、種々の使用条件において、可逆光変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができるからである。
マイクロカプセル化は、公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン-ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。さらにマイクロカプセルの表面には、目的に応じてさらに二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供したりすることもできる。
なお、マイクロカプセル化の際に、一般の染料や顔料等の非変色性着色剤を配合することにより、有色(1)から有色(2)への互変的色変化をもたらすこともできる。
可逆光変色性マイクロカプセル顔料は、内包物:壁膜の質量比が7:1~1:1であることが好ましく、内包物と壁膜の質量比が上記の範囲内にあることにより、発色時の色濃度及び鮮明性の低下を防止することができる。より好ましくは、内包物:壁膜の質量比は6:1~1:1である。
可逆光変色性マイクロカプセル顔料の平均粒子径は、好ましくは0.5~100μm、より好ましくは0.5~50μm、さらに好ましくは1~30μm、特に好ましくは1~10μmの範囲が実用を満たす。平均粒子径が100μmを超えると、インキ、塗料、或いは樹脂中へのブレンドに際して、分散安定性や加工適性に欠け易くなる。一方、平均粒子径が0.5μm未満では、高濃度の発色性を示し難くなる。
なお、平均粒子径は、画像解析式粒度分布測定ソフトウェア〔(株)マウンテック製、製品名:マックビュー〕を用いて粒子の領域を判定し、粒子の領域の面積から投影面積円相当径(Heywood径)を算出し、その値による等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定した値である。
また、全ての粒子或いは大部分の粒子の粒子径が0.2μmを超える場合は、粒度分布測定装置〔ベックマン・コールター(株)製、製品名:Multisizer 4e〕を用いて、コールター法により等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定することも可能である。
さらに、上記のソフトウェア又はコールター法による測定装置を用いて計測した数値を基にして、キャリブレーションを行ったレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製、製品名:LA-300〕を用いて、体積基準の粒子径及び平均粒子径を測定してもよい。
可逆光変色性材料には、必要により紫外線吸収剤、光安定剤、或いは酸化防止剤等の添加剤を配合させて耐光性を向上させることもできる。
耐光性を向上させる上記の添加剤は、一種又は二種以上を併用して用いることもできる。
本発明における可逆光変色体として、支持体上に可逆光変色性材料を含有してなる可逆光変色層を設けてなる可逆光変色性積層体を用いるほか、可逆光変色性材料を含有してなる可逆光変色性成形体を用いることもできる。
なお、可逆光変色体は透明性を有するものであってもよく、この場合、可逆光変色性材料は可逆光変色体の透明性を損なわない範囲で配合される。
支持体上に可逆光変色層を設けてなる可逆光変色性積層体は、バインダー樹脂を含むビヒクル中に可逆光変色性材料を分散させて調製したインキや塗料等の可逆光変色性液状組成物を、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、コーター、及び転写印刷等の印刷方法、又は、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、及び浸漬塗装等の塗布方法により、支持体上に印刷又は塗布して得ることができる。
可逆光変色層としてはベタ柄であってもよいが、円形、楕円形、正方形、長方形等の図形、各種文字、記号、模様等のほか、人、動物、植物、果実、食料品、乗物、建物、天体等の像(可逆光変色像)であってもよい。
なお、可逆光変色層或いは可逆光変色像は、液状組成物中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物により形成されるものである。
可逆光変色体が、予め像が形成された支持体上に可逆光変色像を設けた可逆光変色性積層体である場合、遮光体を除去して可逆光変色体に光が照射された時点では支持体に形成された像のみが視認されるが、一定時間経過すると可逆光変色像が現出して、支持体による像と可逆光変色像による像が重なり合った像が視認されるようになるため、計測の開始時点と終了時点で異なる像が視認される意外性に富むものであり、好適である。
支持体としては特に限定されるものではなく、例えば、紙、合成紙、繊維、編布、織布、及び不織布等の布帛、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、エラストマー、ゴム、陶磁器、金属、木材、石材等を例示できる。形態としては凹凸状であってもよいが、平面状、シート状、フィルム状のものが好適である。取り扱い性に優れることから支持体としては、紙、合成紙、プラスチックが好ましい。
可逆光変色性積層体が透明性を有する場合、透明性を有する支持体(以下、「透明性支持体」と表すことがある)が用いられる。透明性支持体は、無色透明又は有色透明で、隣接する対象物の図柄や文字等が視認可能であれば特に限定されるものではない。
透明性支持体としては、例えば、プラスチック、ガラス、エラストマー、ゴム等を例示できる。取り扱い性に優れることから透明性支持体としては、プラスチックが好ましい。
バインダー樹脂としては、可逆光変色性材料の発色、消色、変色等に影響を及ぼさなければ特に限定されず、汎用の樹脂、例えば、アイオノマー樹脂、イソブチレン-無水マレイン酸共重合樹脂、アクリロニトリル-アクリリックスチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレン-スチレン共重合樹脂、エチレン-塩化ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル-塩化ビニルグラフト共重合樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリプロピレン、ポリメチルスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタクリレート、エポキシアクリレート樹脂、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性アルキド樹脂、フェノール樹脂変性アルキド樹脂、エポキシ樹脂変性アルキド樹脂、スチレン変性アルキド樹脂、アクリル変性アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル樹脂、スチレン-ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキッド樹脂、天然ゴム、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ポリビニルアルキルエーテル、ロジン、ロジンエステル、ロジン誘導体、ポリテルペン、油溶性フェノール樹脂、石油系炭化水素樹脂、シェラック、環化ゴム、酢酸ビニル系エマルジョン樹脂、スチレン-ブタジエン系エマルジョン樹脂、アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂、水溶性アルキド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、エチルセルロース等を例示できる。
可逆光変色性材料は、バインダー樹脂中に0.1~40質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~10質量%の範囲で配合される。可逆光変色性材料の配合割合が40質量%を超えると、バインダー樹脂中への分散に際して分散安定性や加工適性に欠け易くなり、また発色濃度の顕著な向上は認められ難く、さらに消色状態において残色を生じ易くなる。一方、配合割合が0.1質量%未満では、所望の発色濃度を示し難くなり、変色機能を十分に満たし難くなる。
可逆光変色性積層体において、さらに一般の染料や顔料等の非変色性着色剤を併用させることにより、有色(1)から有色(2)の互変的色変化をもたらすことができる。具体的には、支持体と可逆光変色層の間に、非変色性着色剤を含有してなる非変色層を設けてなる構成や、可逆光変色層中に非変色性着色剤を含有してなる構成を例示できる。可逆光変色性積層体が透明性を有する場合、非変色性着色剤は透明性を損なわない範囲で配合される。
可逆光変色性材料を含有してなる可逆光変色性成形体は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる成形用樹脂中に可逆光変色性材料を溶融ブレンドした可逆光変色性成形用樹脂組成物を、汎用の射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注型成形等の成形方法により成形して得ることができる。
成形用樹脂としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロへキシレン-ジメチレン-テレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、フッ素樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン-プロピレン共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン-アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン-メタクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン-塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニル-プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合樹脂、スチレン-ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル-塩化ビニリデン共重合樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-エチレン-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレン-スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル-アクリル酸エステル-スチレン共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル樹脂-塩化ビニルグラフト共重合樹脂、メタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、1,2-ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、石油系炭化水素樹脂、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリブテン、クマロン-インデン共重合物、フェノキシプラスチック等の熱可塑性樹脂、
エポキシ樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシアクリレート、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(p-ヒドロキシ安息香酸)、ポリウレタン、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を例示できる。
可逆光変色性成形体が透明性を有する場合、無色透明又は有色透明で、隣接する対象物の図柄や文字等が視認可能であれば特に限定されるものではなく、透明性を有する成形用樹脂(以下、「透明性成形用樹脂」と表すことがある)により成形される。
透明性成形用樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロへキシレン-ジメチレン-テレフタレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、アイオノマー樹脂、エチレン-プロピレン共重合樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン-アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン-メタクリル酸エステル共重合樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合樹脂、シクロオレフィンコポリマー等の熱可塑性樹脂、
エポキシ樹脂、エポキシアクリレート、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、アリール樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を例示できる。
可逆光変色性材料は、成形用樹脂中に0.1~40質量%、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~10質量%の範囲で配合される。可逆光変色性材料の配合割合が40質量%を超えると、成形用樹脂中への分散に際して分散安定性や加工適性に欠け易くなり、また発色濃度の顕著な向上は認められ難く、さらに消色状態において残色を生じ易くなる。一方、配合割合が0.1質量%未満では所望の発色濃度を示し難くなり、変色機能を十分に満たし難くなる。
可逆光変色性成形体において、さらに一般の染料や顔料等の非変色性着色剤を併用させることにより、有色(1)から有色(2)の互変的色変化をもたらすことができる。具体的には、可逆光変色性成形体中に非変色性着色剤を含有してなる構成を例示できる。可逆光変色性成形体が透明性を有する場合、非変色性着色剤は透明性を損なわない範囲で配合される。
可逆光変色性積層体の可逆光変色層上、又は可逆光変色性成形体上には、透明性保護層を設けて耐久性を付与したり、光安定剤又は透明性金属光沢顔料を含む層を設けて耐光性を付与したりすることができる。
透明性保護層は、隣接する可逆光変色層又は可逆光変色性成形体に含有される可逆光変色性材料を物理的な衝撃から保護する役割を有し、樹脂又は樹脂エマルジョンを含む溶液を印刷又は塗布したり、平面状、シート状、フィルム状等の形態のプラスチック、エラストマー、又はゴム等を貼着したりして、透明性保護層を設けることができる。
透明性保護層は、通常のラミネート加工、例えば、ドライラミネート加工、ホットメルトラミネート加工により設けたり、或いは、透明性保護層と、隣接する可逆光変色層又は可逆光変色性成形体との間に熱融着フィルムを介在させて加熱圧着することにより設けたりすることができる。
光安定剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消光剤、可視光線吸収剤、赤外線吸収剤等が挙げられる。
透明性金属光沢顔料としては、芯物質として天然雲母、合成雲母、ガラス片、アルミナ、透明性フィルム片の表面を酸化チタン等の金属酸化物で被覆した顔料等が挙げられる。
これらの光安定剤又は透明性金属光沢顔料を分散状態に固着した層を設けることによって耐光性を付与することができる。
本発明における遮光体とは、可逆光変色体中の可逆光変色性材料が備えられる領域へ照射される光を遮蔽するものであり、例えば、紙、合成紙、繊維、編布、織布、及び不織布等の布帛、合成皮革、レザー、プラスチック、エラストマー、ゴム、陶磁器、金属、木材、石材等を例示できる。形態としては凹凸状であってもよいが、平面状、シート状、フィルム状のものが好適であり、市販の遮光シートや遮光フィルムを用いることもできる。
また、支持体上に、遮光性着色剤を含有してなる遮光層を設けてなる遮光性積層体や、遮光性着色剤を含有してなる遮光性成形体を用いることもできる。
遮光性着色剤を用いた遮光体は、透明性を有するものであっても可逆光変色体へ照射される光を遮蔽することができる。
遮光性着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、タングステン化合物、酸化亜鉛、鉛白、リトポン、酸化チタン、酸化クロム、酸化鉄、沈降性硫酸バリウム及びバライト粉、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄等の無機顔料による遮光性顔料や、シアニン色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、インモニウム色素、アミノウム色素、キノリウム色素、ピリリウム色素、Ni錯体色素等の遮光性染料を例示できる。
本発明に適用されるフォトクロミック化合物は、太陽光、紫外光、ピーク発光波長が400~495nmの範囲にある紫色乃至青色光により発色するものであるため、遮光体としては、500nm未満の波長の光を遮蔽するものが好ましく、500nm未満の波長の光を遮蔽する遮光性着色剤も好ましい。また、遮光体或いは遮光性着色剤に、紫外線吸収剤を併用させることで、500nm未満の波長の光を遮蔽する効果を高めることもできる。
支持体上に遮光層を設けてなる遮光性積層体は、バインダー樹脂を含むビヒクル中に遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤とを分散させて調製したインキや塗料等の遮光性液状組成物を、上記の可逆光変色性積層体を得るために用いられる印刷方法又は塗布方法と同様の方法により、支持体上に印刷又は塗布して得ることができる。
遮光層としてはベタ柄であってもよいが、円形、楕円形、正方形、長方形等の図形、各種文字、記号、模様等のほか、人、動物、植物、果実、食料品、乗物、建物、天体等の像(遮光像)であってもよい。
なお、遮光層或いは遮光像は、液状組成物中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物により形成されるものである。
支持体としては特に限定されるものではなく、例えば、紙、合成紙、繊維、編布、織布、及び不織布等の布帛、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、エラストマー、ゴム、陶磁器、金属、木材、石材等を例示できる。形態としては凹凸状であってもよいが、平面状、シート状、フィルム状のものが好適である。取り扱い性に優れることから支持体としては、紙、合成紙、プラスチックが好ましい。
バインダー樹脂としては、上記の可逆光変色性液状組成物に用いられるバインダー樹脂と同様のものを用いることができる。
遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤は、バインダー樹脂中に0.001~40質量%、好ましくは0.01~30質量%の範囲で配合される。遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤の配合割合が40質量%を超えると、バインダー樹脂中への分散に際して分散安定性や加工適性に欠け易くなり、また遮光性の顕著な向上は認められ難くなる。一方、配合割合が0.001質量%未満では、所望の遮光性を示し難くなる。
遮光性着色剤を含有してなる遮光性成形体は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる成形用樹脂中に、遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤とを溶融ブレンドした遮光性成形用樹脂組成物を、汎用の射出成形、押出成形、ブロー成形、又は注型成形等の成形方法により成形して得ることができる。
成形用樹脂としては、上記の可逆光変色性成形体に用いられる成形用樹脂と同様のものを用いることができる。
遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤は、成形用樹脂中に0.001~40質量%、好ましくは0.01~30質量%の範囲で配合される。遮光性着色剤と、必要により紫外線吸収剤の配合割合が40質量%を超えると、成形用樹脂中への分散に際して分散安定性や加工適性に欠け易くなり、また遮光性の顕著な向上は認められ難くなる。一方、配合割合が0.001質量%未満では、所望の遮光性を示し難くなる。
遮光体は必ずしも、可逆光変色体全体を覆って可逆光変色体に照射される光を全て遮蔽する必要はなく、可逆光変色性材料が備えられる領域だけを覆うように密接して設けてもよいし、可逆光変色性材料が備えられる領域に対して部分的に光を遮蔽するように密接して設けてもよい。
可逆光変色体中の可逆光変色性材料が備えられる領域に対して遮光体が部分的に光を遮蔽する場合のインジケーターの様相変化について、図2及び図3により説明する。
図2は、可逆光変色層(212)を全面に設けた可逆光変色体(2)と、真円形状を型抜きした遮光体(3)を用いるものであって、インジケーターに可逆光変色体が変色する光が照射されると、遮光体による像(312a)と、遮光体により光が遮蔽されない領域で可逆光変色体が発色状態となって形成される像(212a)とが組み合わされた像が視認される(初期状態)。
初期状態のインジケーターから遮光体を除去した直後、遮光体の下層に位置していた可逆光変色体の領域は消色状態であるため、発色状態の領域(212a)と消色状態の領域(212a′)が混在すると共に、両領域の境界が明瞭である(状態1)。そして、一定時間経過すると可逆光変色体の全面が発色状態となって、発色状態の領域と消色状態の領域との境界が不明瞭となる(状態2)。
よって、遮光体を除去した直後、すなわち計測の開始時点では発色状態の領域と消色状態の領域とのコントラスト差により形成される像(212a)が視認されるが、時間の経過に伴って消色状態の領域が発色状態となって像(212a)が消失するため、図2で示される光変色性インジケーターは、計測の開始時点と終了時点で異なる様相が視認され、変化性を有するものである。また、両領域の境界が不明瞭となった時点が終了時間であることから、終了時間の把握が容易であり、光変色性インジケーターによる経過時間の計測をより正確に行うことができるため、好適である。
図3は、真円形状の可逆光変色像(212)を形成した可逆光変色体(2)と、長方形状の遮光体(3)を用いるものであって、インジケーターに可逆光変色体が変色する光が照射されると、遮光体による像(312b)と、遮光体により光が遮蔽されない領域が発色状態である可逆光変色像(212b)とが組み合わされた像(長方形と半円からなる像)が視認される(初期状態)。
初期状態のインジケーターから遮光体を除去した直後、遮光体の下層に位置していた可逆光変色体の領域(212b′)は消色状態であるため、半円形状の可逆光変色像(212b)が視認される(状態1)。そして、一定時間経過すると可逆光変色像の全面が発色状態となって真円形状の可逆光変色像(212)が視認される(状態2)。
よって、遮光体を除去した直後、すなわち計測の開始時点では部分的に消色状態となった像が視認されるが、時間の経過に伴って消色状態の領域が発色状態となって像が変化するため、図3で示される光変色性インジケーターは、計測の開始時点と終了時点で異なる様相が視認される、変化性を有するものである。
遮光体としては不透明なものに限らず、透明性を有するものも用いることができ、例えば、透明性を有する遮光性着色剤(以下、「透明性遮光性着色剤」と表すことがある)と透明性支持体を用いた、透明性を有する遮光体(以下、「透明性遮光体」と表すことがある)を例示できる。透明性遮光体は、光吸収(或いは光反射)機能と光透過機能の両面性を兼ね備えており、紫外線や可視光線の少なくとも一部を吸収或いは反射すると共に、視覚を妨げない程度の適量の可視光線を透過させるため、遮光体を通して下層の可逆光変色体を視認することができる。
透明性遮光性着色剤としては、例えば、粒子径が5~400μmの金属光沢顔料、或いは、粒子径が1μm以下の透明二酸化チタン、透明酸化鉄、透明酸化セリウム、透明酸化亜鉛等の透明性遮光性顔料を例示できる。
金属光沢顔料としては、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナのいずれかから選ばれる芯物質の表面を金属酸化物で被覆したものを例示でき、可視光線の選択的干渉作用により生じる虹彩効果、透過効果と、可逆光変色体の可視光線の反射効果の相乗作用により、金属光沢調の色彩変化を視覚させることができる。
透明性遮光体が透明性遮光性積層体である場合、支持体には透明性支持体が用いられる。透明性支持体としては、上記の可逆光変色性積層体に用いられる透明性支持体と同様のものを用いることができる。
透明性遮光体が透明性遮光性成形体である場合、成形用樹脂には透明性成形用樹脂が用いられる。透明性成形用樹脂としては、上記の可逆光変色性成形体に用いられる透明性成形用樹脂と同様のものを用いることができる。
可逆光変色体中の可逆光変色性材料が備えられる領域に対して透明性遮光体が部分的に光を遮蔽してなる場合のインジケーターの様相変化について、図4及び図5により説明する。
図4は、可逆光変色層(212)を全面に設けた可逆光変色体(2)と、真円形状を型抜きした透明性遮光体(3′)を用いるものであって、インジケーターに可逆光変色体が変色する光が照射されると、透明性遮光体により光が遮蔽される領域では可逆光変色体が消色状態であり、遮光体により光が遮蔽されない領域で可逆光変色体が発色状態であり、透明性遮光体を通して可逆光変色体の全面が視認されるため、発色状態の領域と消色状態の領域とのコントラスト差により形成される像(212c)が視認される(初期状態)。
初期状態のインジケーターから遮光体を除去した直後も、初期状態で視認される像と同じ像が視認され、発色状態の領域(212c)と消色状態の領域(212c′)が混在すると共に、両領域の境界が明瞭である(状態1)。そして、一定時間経過すると可逆光変色体の全面が発色状態となって、発色状態の領域と消色状態の領域との境界が不明瞭となる(状態2)。
よって、遮光体が透明性を有するためインジケーターの使用前であっても発色状態の領域と消色状態の領域とのコントラスト差により形成される像(212c)が視認されるため、図4で示される光変色性インジケーターは、インジケーター自体のデザイン性に優れるものであると共に、透明性遮光体からは視認されない像が可逆光変色体に形成されることから意外性に富むものである。また、この像は遮光体を除去した直後、すなわち計測の開始時点でも同様に視認されるが、時間の経過に伴って消色状態の領域が発色状態となって像が消失するため、計測の開始時点と終了時点で異なる様相が視認される、変化性を有するものでもある。また、両領域の境界が不明瞭となった時点が終了時間であることから、終了時間の把握が容易であり、光変色性インジケーターによる経過時間の計測をより正確に行うことができるため、好適である。
図5は、真円形状の可逆光変色像(212)を形成した可逆光変色体(2)と、長方形状の透明性遮光体(3′)を用いるものであって、インジケーターに可逆光変色体が変色する光が照射されると、透明性遮光体により光が遮蔽される領域では可逆光変色像が消色状態であり、透明性遮光体により光が遮蔽されない領域が発色状態である可逆光変色像(212d)が視認される(初期状態)。
初期状態のインジケーターから遮光体を除去した直後、透明性遮光体の下層に位置していた可逆光変色体の領域(212d′)は消色状態であるため、初期状態で視認される像と同じ像が視認され、半円形の可逆光変色像(212d)が視認される(状態1)。そして、一定時間経過すると全面が発色状態となって真円形の可逆光変色像(212)が視認される(状態2)。
よって、遮光体が透明性を有するためインジケーターの使用前であっても部分的に消色状態である可逆光変色像が視認されるため、図5で示される光変色性インジケーターは、インジケーター自体のデザイン性に優れるものである。また、この像は遮光体を除去した直後、すなわち計測の開始時点でも同様に視認されるが、時間の経過に伴って消色状態の領域が発色状態となって像が変化するため、計測の開始時点と終了時点で異なる像が視認される、変化性を有するものでもある。
可逆光変色体と遮光体の間には、可逆光変色体に対して遮光体を着脱自在とするための固定手段を設けることもできる。これにより、可逆光変色体に対して遮光体を密着させて固定することができるため、遮光体が意図せずに外れて可逆光変色体に光が照射されてしまうことを防止することができると共に、任意のタイミングで遮光体を外して光変色性インジケーターの使用を開始することができるため、固定手段を設けることが好適である。
固定手段としては、例えば、ベルクロ(登録商標)、ボタン、クリップ、粘着剤等を例示できる。
固定手段として粘着剤を用いる場合、可逆光変色体側、或いは遮光体側に粘着剤による粘着層を形成することで、固定手段として用いることができる。粘着層は可逆光変色体側、或いは遮光体側のいずれであってもよいが、遮光体の、可逆光変色体に接する面に粘着層を設けることが好適である。
粘着層としてはベタ柄のほかに、ドット柄であってもよい。また、遮光体の輪郭と同形状の粘着層を遮光体の外周縁に沿うようにして、遮光体の、可逆光変色体に接する面、或いは、可逆光変色体の、遮光体に接する面に設けてもよい。遮光体が正方形又は長方形である場合、例えば、所定の線幅を有する「ロ」字型の粘着層を用いるができる。また、遮光体が円形である場合、例えば、ドーナツ形状の粘着層を用いることができる。
可逆光変色体に対して遮光体を着脱自在とし易いことから、粘着剤は微粘着性乃至弱粘着性を有することが好ましい。
粘着剤は、可逆光変色体に対する遮光体の剥離と貼着を繰り返し行っても粘着力が低下し難い(再剥離性を有する)ことが好ましく、これにより可逆光変色体から剥離した遮光体を、再度可逆光変色体に貼着することを繰り返し行うことができる。つまり、可逆光変色体から遮光体を剥離して光変色性インジケーターを使用した後で、インジケーターの可逆光変色体を消色状態として、遮光体を固定して初期状態に戻す場合に、可逆光変色体に再度粘着層と遮光体を順に設けたり、粘着層を有する別の新たな遮光体を可逆光変色体に設けたりすることが不要であるため、好適である。
微粘着性乃至弱粘着性を有する粘着剤としては、例えば、アクリル系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等を用いたものが例示できる。
可逆光変色体の対象物に接する面(可逆光変色体の、遮光体と接する面とは反対の面)に、粘着層を設けることもでき、対象物への接着性を容易なものとすることができる。
本発明による光変色性インジケーターには、さらに、一般の染料や顔料等の非変色性着色剤を備えてなる変色判別部を設けることが好ましい。変色判別部の色は、発色状態の可逆光変色体と同色であり、可逆光変色体の変色の度合いを確認することができるものである。つまり、変色判別部の色と可逆光変色体の色とを比較することにより、可逆光変色性材料が変色を完了したか否かを判別することができ、可逆光変色体が発色状態になると可逆光変色体と変色判別部が同じ色となることから、終了時間を容易に把握することができ、光変色性インジケーターによる経過時間の計測をより正確に行うことができる。
変色判別部は可逆光変色体の色と比較することができれば、設けられる箇所は特に限定されるものではなく、可逆光変色体、或いは遮光体のいずれに設けてもよい。
変色判別部は、バインダー樹脂を含むビヒクル中に非変色性着色剤を分散させて調製したインキや塗料等の液状組成物を、上記の可逆光変色性積層体或いは遮光性積層体を得るために用いられる印刷方法や塗布方法と同様の方法により、可逆光変色体或いは遮光体に印刷又は塗布して得ることができ、この場合、変色判別部は着色層(非変色層)として設けられる。
着色層としてはベタ柄であってもよいが、円形、楕円形、正方形、長方形等の図形、各種文字、記号、模様等のほか、人、動物、植物、果実、食料品、乗物、建物、天体等の像(着色像)であってもよい。
なお、着色層或いは着色像は、液状組成物中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物により形成されるものである。
変色判別部を可逆光変色体に設ける場合、変色判別部は可逆光変色体の上面(可逆光変色体の、遮光体と接する面)や側面に設けることができるが、可逆光変色体の色と比較し易いことから、変色判別部は可逆光変色体の上面に設けることが好ましい。
可逆光変色体が積層構成である場合、変色判別部(着色層或いは着色像)は、可逆光変色層(可逆光変色像)に並設させるようにして設けてもよい。
変色判別部を遮光体に設ける場合、変色判別部は、遮光体の上面(遮光体の、可逆光変色体と接する面とは反対の面)や下面(遮光体の、可逆光変色体と接する面)、側面に設けることができるが、可逆光変色体の色と比較し易いことから、変色判別部は遮光体の上面又は下面に設けることが好ましい。
支持体上に非変色性着色剤を含有してなる着色層を設けた着色積層体や、非変色性着色剤を含有してなる着色成形体等の変色判別部材を、可逆光変色体或いは遮光体に、積層或いは貼着させて、変色判別部とすることもできる。なお、変色判別部材は、光変色性インジケーターと別体であってもよい。
以下に実施例を示す。なお、特に断らない限り、実施例中の「部」は、「質量部」を示
す。
実施例1(図9参照)
可逆光変色性マイクロカプセル顔料Aの調製
3,3,9,9-テトラフェニル-3H,9H-ナフト[2,1-b:6,5-b′]-ジピラン1部を、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-5)15部、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-75)35部の混合物中に均一に加温溶解した可逆光変色性材料を、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と、酢酸エチル20部とからなる混合溶液に投入した後、15%ゼラチン水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けてマイクロカプセル分散液を調製した。上記のマイクロカプセル分散液から遠心分離法により、可逆光変色性マイクロカプセル顔料Aを得た。
上記のマイクロカプセル顔料Aは、光を照射する前は無色であるが、光を照射すると橙色に変化した。その後室内でしばらく放置したところ無色に戻り、この色変化は可逆的であった。
可逆光変色性マイクロカプセル顔料Bの調製
3,3-ジメチル-1-エチル-8′-シアノ-スピロ[ベンゾ[e]インドリン-2,3′[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]1部を、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-5)50部中に均一に加温溶解した可逆光変色性材料を、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と、酢酸エチル20部とからなる混合溶液に投入した後、15%ゼラチン水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けてマイクロカプセル分散液を調製した。上記のマイクロカプセル分散液から遠心分離法により、可逆光変色性マイクロカプセル顔料Bを得た。
上記のマイクロカプセル顔料Bは、光を照射する前は無色であるが、光を照射すると青色に変化した。その後室内でしばらく放置したところ無色に戻り、この色変化は可逆的であった。
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料A30部と、マイクロカプセル顔料B10部とを、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上に、黒色の非変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷により人間の上半身を模した像(非変色像)(213)を設け、乾燥して硬化させた。次いで、可逆光変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷により、非変色像の内部に可逆光変色像(212)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。
遮光体(3)として、弱粘着性を有する粘着層がベタ柄で設けられた黒色塩化ビニルシート(厚さ:300μm)を、可逆光変色体の可逆光変色像が設けられる面側の全面を覆うように粘着層を介して可逆光変色体に貼着し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは初期状態では黒色の遮光体が視認されるのみであったが、遮光体を剥離した直後の可逆光変色体には、人間の上半身を模した白色の像が視認された。可逆光変色体が太陽光に晒されると、各マイクロカプセル顔料が変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となり、マイクロカプセル顔料Aによる橙色とマイクロカプセル顔料Bによる青色が混色となって人間の上半身を模した像が白色から茶色に変化し、上半身が日焼けする様相変化として視認された。なお、光変色性インジケーターは、下記の条件で太陽光に晒した。
天気:晴れ
日時:3月某日午後0時(正午)
気温:20℃
遮光体を剥離した時点を開始時間、可逆光変色体が発色状態となった時点を終了時間として、像の色変化から時間を計測することができた。なお、遮光体を剥離したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色体が発色状態となるまで、30秒であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置すると各マイクロカプセル顔料が消色して、元の像(人間の上半身を模した白色の像)のみが視認された。そして、再度遮光体を貼着することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
また、太陽光の代わりに、ピーク発光波長が400~495nmの範囲にある光源を用いて青色光を照射しても同様に時間を計測することができ、この場合人体への影響が少なく、安全性を高くしてインジケーターを使用することができた。
実施例2(図10参照)
可逆光変色性マイクロカプセル顔料Cの調製
3,3,10,10-テトラフェニル-3H,10H-ナフト[2,1-b:7,8-b′]-ジピラン1部を、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-5)50部中に均一に加温溶解した可逆光変色性材料を、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と、酢酸エチル20部とからなる混合溶液に投入した後、15%ゼラチン水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けてマイクロカプセル分散液を調製した。上記のマイクロカプセル分散液から遠心分離法により、可逆光変色性マイクロカプセル顔料Cを得た。
上記のマイクロカプセル顔料Cは、光を照射する前は無色であるが、光を照射すると黄色に変化した。その後室内でしばらく放置したところ無色に戻り、この色変化は可逆的であった。
可逆光変色性マイクロカプセルDの調製
3,3,9,9-テトラ(4′-sec-ブトキシフェニル)-3H,9H-ナフト[
2,1-b:6,5-b′]-ジピラン1部を、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-75)50部中に均一に加温溶解した可逆光変色性材料を、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と、酢酸エチル20部とからなる混合溶液に投入した後、15%ゼラチン水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けてマイクロカプセル分散液を調製した。上記のマイクロカプセル分散液から遠心分離法により、可逆光変色性マイクロカプセル顔料Dを得た。
上記のマイクロカプセル顔料Dは、光を照射する前は無色であるが、光を照射すると赤色に変化した。その後室内でしばらく放置したところ無色に戻り、この色変化は可逆的であった。
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料B20部と、マイクロカプセル顔料C20部とを、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキ2Aを調製した。
マイクロカプセル顔料D40部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキ2Bを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上に、茶色の非変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷により植物の種を模した像(非変色像)(213)を設け、乾燥して硬化させた。次いで、可逆光変色性印刷用インキ2Aを用いてスクリーン印刷により植物の茎及び葉を模した像(可逆光変色像2A)(212A)を設け、乾燥して硬化させた。さらに、可逆光変色性印刷用インキ2Bを用いてスクリーン印刷により花を模した像(可逆光変色像2B)(212B)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。この可逆光変色体は、可逆光変色像が並設させて設けられてなるものであった。
透明性遮光体(3′)として、弱粘着性を有する粘着層がベタ柄で設けられた透明性UVカットフィルム(厚さ:50μm)を、可逆光変色体の可逆光変色像が設けられる面側の全面を覆うように粘着層を介して可逆光変色体に貼着し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは初期状態では透明性UVカットフィルムを通して植物の種を模した茶色の像が視認され、遮光体を剥離した直後の可逆光変色体には、植物の種を模した茶色の像が同様に視認された。可逆光変色体が太陽光に晒されると、各マイクロカプセル顔料が変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となり、マイクロカプセル顔料Bによる青色とマイクロカプセル顔料Cによる黄色が混色となって、植物の茎及び葉を模した緑色の像(可逆光変色像2A)が視認された。さらに一定時間経過するとマイクロカプセル顔料Dが発色状態となって、花を模した赤色の像(可逆光変色像2B)が視認され、種から茎が伸びて葉が付き、花が咲く様相変化として視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を剥離した時点を開始時間、可逆光変色体の各像が発色状態となった時点を終了時間として、像の段階的な変化から時間を計測することができた。そして、インジケーターは初期状態で遮光体を通して可逆光変色体を視認できることから、インジケーター自体のデザイン性に優れるものであった。なお、遮光体を剥離したインジケーターが太陽光に晒されてから植物の茎及び葉を模した緑色の像(可逆光変色像2A)が視認されるまで30秒であり、花を模した赤色の像(可逆光変色像2B)が視認されるまで60分であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置すると各マイクロカプセル顔料が消色して、元の像(植物の種を模した茶色の像)のみが視認された。そして、再度遮光体を貼着することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
実施例3(図11参照)
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料B10部と、中低圧ポリエチレン100部とを混合し、押出成形機を用いて、160℃~170℃の成形温度で押し出し、ペレタイザーにてペレット化して可逆光変色性ペレットを調製した。このペレットを用いて、160℃~170℃の設定温度で射出成形機を用いて、縦5cm、横7cmの長方形状の可逆光変色性成形体(可逆光変色体)(22)を得た。
遮光性着色剤として、紫外線を含む波長500nm未満の光を遮蔽する顔料〔オリヱント化学工業(株)製、製品名:NUBIAN ORANGE PA-2200〕3部と、紫外線吸収剤(BASF社製、製品名:チヌビン328)2部と、中低圧ポリエチレン100部とを混合し、押出成形機を用いて、160℃~170℃の成形温度で押し出し、ペレタイザーにてペレット化して遮光性ペレットを調製した。このペレットを用いて、160℃~170℃の設定温度で射出成形機を用いて、縦5cm、横7cmの長方形状の成形体を得た。この成形体から星形状を型抜きし、遮光性成形体(遮光体)(32)を得た。そして、遮光体を可逆光変色体上に積層し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは太陽光に晒されると、遮光体が設けられない領域に太陽光が照射されてマイクロカプセル顔料Bが発色状態となって、初期状態では、橙色の遮光体の一部に星形状の青色の像が視認された。また、遮光体が設けられる領域では、遮光性着色剤と紫外線吸収剤により紫外線を含む波長500nm未満の光は吸収或いは反射されるため、遮光体の下層に位置する可逆光変色体は消色状態であった。
遮光体を除去した直後の可逆光変色体は、遮光体が設けられない領域は青色であり、遮光体が設けられていた領域は白色であるため、白地に星形状の青色の像(可逆光変色像)が視認された。なお、白色の領域と青色の領域(可逆光変色像)の境界は明瞭であった。そして、可逆光変色体の全面が太陽光に晒されると、マイクロカプセル顔料Bが変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となって、可逆光変色体の全面が青色となり、白色の領域と青色の領域の境界が次第に不明瞭になって、星形状の可逆光変色像が消失する様相が視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を除去した時点を開始時間、可逆光変色体の全面が発色状態となった時点を終了時間として、像の変化から時間を計測することができると共に、計測の開始時点から終了時点にかけて、像が消失するという変化性を有するものであった。さらに、インジケーターは初期状態で、遮光体の一部(遮光体が設けられない領域)で可逆光変色像が視認されることから、インジケーター自体のデザイン性に優れるものであった。また、可逆光変色体が発色状態である領域と消色状態である領域の境界が不明瞭となって、星形状の可逆光変色像が完全に消失した時点が終了時間であり、終了時間の把握が容易であることから、時間の計測をより正確に行うことができた。なお、遮光体を除去したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色体の全面が発色状態となるまで、30秒であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置するとマイクロカプセル顔料Bが消色して、全面に白色が視認された。そして、再度遮光体を積層することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
また、太陽光の代わりに、ピーク発光波長が400~495nmの範囲にある光源を用いて青色光を照射しても同様に時間を計測することができ、この場合人体への影響が少なく、安全性を高くしてインジケーターを使用することができた。
実施例4(図12参照)
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料D40部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上に、可逆光変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷により直径5cmの真円形状の像(可逆光変色像)(212)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。
遮光性着色剤として、紫外線を含む500nm未満の波長の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部と、中低圧ポリエチレン100部とを混合し、押出成形機を用いて、160℃~170℃の成形温度で押し出し、ペレタイザーにてペレット化して遮光性ペレットを調製した。このペレットを用いて、160℃~170℃の設定温度で射出成形機を用いて、直径2cm、厚さ5mmの円柱形状の遮光性成形体(遮光体)(32)を得た。
円柱形状の遮光体の底面と可逆光変色体の可逆光変色像が接するように、遮光体を可逆光変色体上に積層し、光変色性インジケーター(1)を得た。なお、遮光体の底面による円の中心と、可逆光変色像による円の中心が互いに一致するように可逆光変色体上に遮光体を設けた。
光変色性インジケーターは太陽光に晒されると、遮光体が設けられない領域に太陽光が照射されてマイクロカプセル顔料Dが発色状態となって、初期状態では、黄色の真円形状の遮光体の周囲が赤色の可逆光変色像に囲まれた像が視認された。また、遮光体が設けられる領域では、遮光性着色剤により紫外線を含む波長500nm未満の光は吸収或いは反射されるため、遮光体の下層に位置する可逆光変色体は消色状態であった。
遮光体を除去した直後の可逆光変色体は、可逆光変色像の遮光体が設けられていない領域は赤色であり、可逆光変色像の遮光体が設けられていた領域は白色であるため、白地にドーナツ形状の赤色の像(可逆光変色像)が視認された。なお、白色の領域と赤色の領域(可逆光変色像)の領域の境界は明瞭であった。そして、可逆光変色像の全面が太陽光に晒されると、マイクロカプセル顔料Dが変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となって、可逆光変色像の全面が赤色になり、白色の領域と赤色の領域の境界が次第に不明瞭になって、ドーナツ形状の可逆光変色像が真円形状に変化する様相が視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を除去した時点を開始時間、可逆光変色像の全面が発色状態となった時点を終了時間として、像の変化から時間を計測することができると共に、計測の開始時点から終了時点にかけて像の形状が変化するという変化性を有するものであった。さらに、インジケーターは初期状態で、遮光体と可逆光変色像が組み合わされた像が視認されることから、インジケーター自体のデザイン性に優れるものであった。また、可逆光変色体が発色状態である領域と消色状態である領域の境界が不明瞭となって、ドーナツ形状の可逆光変色像が真円形状に変化した時点が終了時間であり、終了時間の把握が容易であることから、時間の計測をより正確に行うことができた。なお、遮光体を除去したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色像の全面が発色状態となるまで、60分であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置するとマイクロカプセル顔料Dが消色して、全面に白色が視認された。そして、再度遮光体を積層することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
また、太陽光の代わりに、ピーク発光波長が400~495nmの範囲にある光源を用いて青色光を照射しても同様に時間を計測することができ、この場合人体への影響が少なく、安全性を高くしてインジケーターを使用することができた。
実施例5(図13参照)
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料B40部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上の全面に、可逆光変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷によりベタ柄(可逆光変色層)(212)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。
透明性遮光性着色剤として、紫外線を含む波長500nm未満の光を遮蔽する超微粒子酸化亜鉛3部を、50%アクリル樹脂キシレン溶液25部と、メチルイソブチルケトン30部と、キシレン10部と、イソシアネート系硬化剤5部とからなるビヒクル中に均一に混合して、遮光性スプレー用インキを調製した。
透明性支持体(311′)として弱粘着性を有する粘着層がドット柄で設けられた透明PETフィルム(厚さ:12μm)上に、遮光性スプレー用インキを用いてスプレー塗装によりオバケを模した像(透明性遮光像)(312′)を設け、50℃で加温、硬化させて透明性遮光性積層体(透明性遮光体)(31′)を得た。なお、遮光体に設けられる粘着層の外面(粘着層の、遮光体が設けられる面と反対の面)には離型フィルム(離型層)を設けた。
離型フィルムを除去した遮光体を、可逆光変色体の可逆光変色層が設けられる面側の全面を覆うように粘着層を介して可逆光変色体に貼着し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは太陽光に晒されると、透明性遮光像が設けられない領域に太陽光が照射されてマイクロカプセル顔料Bが発色状態となると共に、透明性遮光性積層体を通して可逆光変色体が視認されるため、初期状態では、青地にオバケを模した白色の像が視認された。また、透明性遮光像が設けられる領域では、透明性遮光性着色剤により紫外線を含む波長500nm未満の光を吸収或いは反射するため、透明性遮光像の下層に位置する可逆光変色体は消色状態であった。
遮光体を剥離した直後の可逆光変色体には、オバケを模した白色の像が同様に視認され、可逆光変色体が太陽光に晒されると、マイクロカプセル顔料Bが変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となって、可逆光変色体の全面が青色となり、白色の領域と青色の領域の境界が次第に不明瞭になって、オバケを模した像が消失する様相が視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を剥離した時点を開始時間、可逆光変色体の全面が発色状態となった時点を終了時間として、像の変化から時間を計測することができると共に、計測の開始時点から終了時点にかけて、像が消失するという変化性を有するものであった。さらに、インジケーターは初期状態で像が視認されることから、インジケーター自体のデザイン性に優れると共に、透明性遮光体で視認されない像が可逆光変色体に形成されることから意外性に富むものであった。また、可逆光変色体が発色状態である領域と消色状態である領域の境界が不明瞭となって像が完全に消失した時点が終了時間であり、終了時間の把握が容易であることから、時間の計測をより正確に行うことができた。なお、遮光体を除去したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色体の全面が発色状態となるまで、30秒であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置するとマイクロカプセル顔料Bが消色して、全面に白色が視認された。そして、再度遮光体を貼着することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
また、太陽光の代わりに、ピーク発光波長が400~495nmの範囲にある光源を用いて青色光を照射しても同様に時間を計測することができ、この場合人体への影響が少なく、安全性を高くしてインジケーターを使用することができた。
実施例6(図14参照)
可逆光変色性マイクロカプセル顔料Eの調製
3,3,9,9-テトラフェニル-3H,9H-ナフト[2,1-b:6,5-b′]-ジピラン1部を、スチレン-α-メチルスチレン共重合体(イーストマンケミカル社製、製品名:ピコラスチックA-75)50部中に均一に加温溶解した可逆光変色性材料を、壁膜材料として芳香族イソシアネートプレポリマー20部と、酢酸エチル20部とからなる混合溶液に投入した後、15%ゼラチン水溶液中で乳化分散し、加温しながら攪拌を続けてマイクロカプセル分散液を調製した。上記のマイクロカプセル分散液から遠心分離法により、可逆光変色性マイクロカプセル顔料Eを得た。
上記のマイクロカプセル顔料Eは、光を照射する前は無色であるが、光を照射すると橙色に変化した。その後室内でしばらく放置したところ無色に戻り、この色変化は可逆的であった。
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料E40部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上に、可逆光変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷によりベタ柄(可逆光変色層)(212)を設け、乾燥して硬化させた。さらに、可逆光変色層上に、可逆光変色体(可逆光変色層)が発色状態で示す色と同色(橙色)の非変色性印刷用インキを用いて、スクリーン印刷により真円形状の着色像(非変色像)(5)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。ここで着色像は、可逆光変色体の変色の度合いを確認するための変色判別部として機能するものである。
透明性遮光体(3′)として、弱粘着性を有する粘着層が、所定の線幅且つ「ロ」字型形状で外周縁に設けられた透明性UVカットフィルム(厚さ:50μm)を、可逆光変色体の可逆光変色層が設けられる面側の全面を覆うように粘着層を介して可逆光変色体に貼着し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは初期状態では透明性UVカットフィルムを通して、白地に真円形状の橙色の着色像が視認され、遮光体を剥離した直後の可逆光変色体には、着色像が同様に視認された。なお、白色の領域と橙色の領域(着色像)の境界は明瞭であった。そして、可逆光変色体の全面が太陽光に晒されると、マイクロカプセル顔料Eが変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となって、着色像(変色判別部)による色と発色状態の可逆光変色体による色が同色となることにより可逆光変色体の全面が橙色となり、白色の領域と橙色の領域の境界が次第に不明瞭になって、真円形状の着色像が消失する様相が視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を剥離した時点を開始時間、可逆光変色体が発色状態となった時点を終了時間として、像の変化から時間を計測することができた。また、着色像(変色判別部)による色と発色状態の可逆光変色体による色が同色となった時点が終了時間であり、変色判別部による色と可逆光変色体による色とを比較することにより終了時間の把握が容易であると共に、時間の計測をより正確に行うことができた。なお、遮光体を剥離したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色体の全面が発色状態となるまで、60分であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置するとマイクロカプセル顔料Eが消色して、白地に真円形状の橙色の着色像が視認された。そして、再度遮光体を貼着することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
実施例7(図15参照)
光変色性インジケーターの作製
マイクロカプセル顔料E40部を、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン52部と、消泡剤3部と、増粘剤1部と、レベリング剤3部と、防腐剤1部とからなるビヒクル中に均一に混合して、可逆光変色性印刷用インキを調製した。
支持体(211)として白色上質紙上に、可逆光変色性印刷用インキを用いてスクリーン印刷により直径1cmの半円形状の可逆光変色像(212)を設け、乾燥して硬化させた。さらに、可逆光変色体(可逆光変色像)が発色状態で示す色と同色(橙色)の非変色性印刷用インキを用いて、可逆光変色像に接し、且つ直径1cmの真円形状となるように、スクリーン印刷により直径1cmの半円形状の着色像(非変色像)(5)を設け、乾燥して硬化させて可逆光変色性積層体(可逆光変色体)(21)を得た。ここで着色像は、可逆光変色体の変色の度合いを確認するための変色判別部として機能するものである。
透明性遮光体(3′)として、弱粘着性を有する粘着層が、所定の線幅且つ「ロ」字型形状で外周縁に設けられた透明性UVカットフィルム(厚さ:50μm)を、可逆光変色体の可逆光変色像が設けられる面側の全面を覆うように粘着層を介して可逆光変色体に貼着し、光変色性インジケーター(1)を得た。
光変色性インジケーターは初期状態では透明性UVカットフィルムを通して、白地に半円形状の橙色の着色像が視認され、遮光体を剥離した直後の可逆光変色体には、着色像が同様に視認された。なお、白色の領域と橙色の領域(着色像)の境界は明瞭であった。そして、可逆光変色体の全面が太陽光に晒されると、マイクロカプセル顔料Eが変色を開始し、一定時間経過すると発色状態となって可逆光変色像の全面が橙色となり、着色像(変色判別部)による色と発色状態の可逆光変色体による色とが同色となることにより、半円形状の橙色の着色像が真円形状に変化する様相が視認された。なお、光変色性インジケーターは実施例1と同様の条件で太陽光に晒した。
遮光体を剥離した時点を開始時間、可逆光変色体が発色状態となった時点を終了時間として、像の変化から時間を計測することができた。また、着色像(変色判別部)による色と発色状態の可逆光変色体による色が同色となった時点が終了時間であり、変色判別部による色と可逆光変色体による色とを比較することにより終了時間の把握が容易であると共に、時間の計測をより正確に行うことができた。なお、遮光体を剥離したインジケーターが太陽光に晒されてから可逆光変色体の全面が発色状態となるまで、60分であった。
光が照射されて発色状態となった可逆光変色体は、しばらく室内で放置するとマイクロカプセル顔料Eが消色して、白地に半円形状の橙色の着色像が視認された。そして、再度遮光体を貼着することで初期状態の光変色性インジケーターとすることができ、繰り返し使用することができた。
1 光変色性インジケーター
2 可逆光変色体
21 可逆光変色性積層体
211 支持体
212 可逆光変色層(可逆光変色像)
213 非変色層(非変色像)
22 可逆光変色性成形体
3 遮光体
3′ 透明性遮光体
31′ 透明性遮光性積層体
311′ 透明性支持体
312′ 透明性遮光層(透明性遮光像)
32 遮光性成形体
4 固定手段(粘着層)
5 変色判別部

Claims (10)

  1. スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、又はナフトピラン誘導体のいずれかから選ばれるフォトクロミック化合物と、オリゴマーとからなる可逆光変色性材料を備えてなる可逆光変色体上に、遮光体を密接して設けてなり、前記可逆光変色体は消色状態の領域を少なくとも備えてなる光変色性インジケーター。
  2. 前記遮光体が透明性を有してなる、請求項1記載の光変色性インジケーター。
  3. 前記遮光体が500nm未満の波長の光を遮蔽してなる、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  4. 前記遮光体が遮光性着色剤を備えてなる、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  5. 前記遮光体が、支持体上に、前記遮光性着色剤を含有してなる遮光層を設けてなる遮光性積層体である、請求項4記載の光変色性インジケーター。
  6. 前記遮光体が部分的に光を遮蔽してなる、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  7. 前記可逆光変色体が、支持体上に、前記可逆光変色性材料を含有してなる可逆光変色層を設けてなる可逆光変色性積層体である、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  8. 前記可逆光変色性材料をマイクロカプセルに内包してなる、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  9. 前記可逆光変色体と遮光体の間に、可逆光変色体に対して遮光体を着脱自在とするための固定手段を設けてなる、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
  10. 非変色性着色剤を備えてなる変色判別部をさらに設けてなり、前記変色判別部の色は発色状態の前記可逆光変色体と同色である、請求項1又は2記載の光変色性インジケーター。
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