JP6774181B2 - フォトクロミック表示体 - Google Patents
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Description
本発明は、発色状態から光変色像が段階的に消色又は変色する様相を明瞭に視認することができるフォトクロミック表示体を提供しようとするものである。
前記スピロオキサジン誘導体を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
インドリノスピロベンゾオキサジン系化合物としては、
1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−エチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5,7−ジフルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−シアノ−3,3−ジメチル−1−(メトキシカルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチル−5′−ニトロジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,5′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1−ベンジル−6′−クロロ−3,3−ジメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−ブロモ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−ヨード−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−トリフルオロメチル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジエチル−1−メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,6′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−シアノ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エトキシカルボニル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4′,6′−ジフルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−(メトキシカルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−フェニルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,5−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7′−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,7′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−クロロ−1,3−ジメチル−3−エチル−5′−メトキシスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジエチル−1−メチル−5−ニトロスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′,6′−ジメチルスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
9″−ブロモ−1′−メトキシカルボニルメチル−5′−トリフルオロメチルジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′〔1′H〕,3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1−ベンジル−3,3−ジ−nブチル−7′−エチル−5−メトキシスピロ〔2H−インドール−1,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−n−ブチル−6′−ヨードジスピロ〔シクロヘプタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−9′−ヨード−1−ナフチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4′−シアノ−1′−(2−(メトキシカルボニル)エチル)ジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7−メトキシカルボニル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4−ブロモ−3,3−ジエチル−9′−エトキシ−1−(2−フェニル)エチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エチル−9−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−ベンジル−6″−ヨードジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチル−5′−トリクロロメチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3−ジエチル−3−メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メトキシカルボニルメチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H)−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕等、インドリノスピロベンゾオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
1,3,3−トリメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−クロロ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−ブロモ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5−テトラメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−n−プロピル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−iso−ブチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−n−プロポキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−シアノ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−プロピル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−iso−ブチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−オクチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−オクタデシル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−8′−スルホン酸ナトリウム−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−9′−メトキシスピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−8′−シアノ−スピロベンゾインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−トリフルオロ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4′−メチルフェニル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−モルフォリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−エチル−3,3−ジメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−モルフォリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−ベンジル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−メトキシベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−クロロベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−エチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−イソプロピル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(2−フェノキシエチル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3−ジメチル−3−エチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−9′−ヒドロキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3−ジメチル−3−エチル−8′−ヒドロキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、1,3,3,5−テトラメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5,6−ペンタメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−4−トリフルオロメチル−5′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5′−メトキシ−6′−トリフルオロメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−4−トリフルオロメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,5,6−テトラメチル−3−エチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5,6−ペンタメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−メチル−3,3−ジフェニル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−メトキシベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(3,5−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(2−フルオロベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン等、インドリノスピロナフトオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ブロモベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−8′−メトキシベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−β−ナフトピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ニトロベンゾピリロスピラン等を例示することができる。
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3,10,10−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[2,1−b:7,8−b′]ジピラン、
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[4,3−b:8,7−b]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−9−メトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−10−メチル−3H−ナフト[2,1−b:5,6−b]ジピラン−8−オン、
3,3,9,9−テトラ(4′−メトキシ−フェニル)−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−8−(2−(4−ジメチルアミノ)フェニル)エテン−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−5−アセトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−8−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)カルボニル−3H−ナフト[4,3−b]ピランを例示できる。
前記青色光乃至紫色光により変色するフォトクロミック化合物としては、
1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジノ)−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−6′−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−6′−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−9′−メトキシ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−8′−ブロモ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6′−ピペリジノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6′−モルホリノ−5−トリフルオロメチル‐スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−6′−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
1,3,3−トリメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]キノリノ[6,5−b][1,4]オキサジン]、
1−エチル−3,3−ジメチル−8′−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3′−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3,10,10−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[2,1−b:7,8−b′]ジピラン、
3,3,9,9−テトラフェニル−3H,10H−ナフト[4,3−b:8,7−b]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−9−メトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−10−メチル−3H−ナフト[2,1−b:5,6−b]ジピラン−8−オン、
3,3,9,9−テトラ(4′−メトキシ−フェニル)−3H,9H−ナフト[2,1−b:6,5−b′]−ジピラン、
3,3−ジフェニル−8−(2−(4−ジメチルアミノ)フェニル)エテン−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−5−アセトキシ−3H−ナフト[4,3−b]ピラン、
3,3−ジフェニル−8−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)カルボニル−3H−ナフト[4,3−b]ピランを例示できる。
前記フォトクロミック化合物は、重量平均分子量が12000以下のアクリル系オリゴマー中に溶解して実用に供され、発色感度は鋭敏であると共に、消色感度を鋭敏化させる変色機能の調節が可能である。
アクリル系オリゴマーの重量平均分子量が12000を越えると、消色感度の調整が困難になるため、上記の範囲内であることが望ましい。
また、重量平均分子量が1000未満の場合、含有モノマーが多くなり、安定性に欠けるため発色濃度が低くなると共に耐光性を損ない易くなる
前記アクリル系オリゴマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いることもできる。
なお、重量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定する。
更に、前記アクリル系オリゴマーは、ガラス転移点(Tg)が−30℃以下、好ましくは−50℃以下であることにより、良好な消色感度を示す。
ガラス転移点(Tg)が−30℃を超えると、発色感度が鈍くなる傾向にあり、実用性を損ない易くなる。
前記重量比を満たすことによって、フォトクロミック化合物は発消色機能を満たすと共に、十分な発色濃度を示し易くなる。
フォトクロミック化合物1に対してアクリル系オリゴマーの重量比が1未満ではフォトクロミック化合物がアクリルオリゴマーに溶解し難く、所望の機能を発現し難くなる。一方、フォトクロミック化合物1に対してアクリル系オリゴマーの重量比が10000を超えると、発色濃度に乏しくなる。
前記フォトクロミック化合物は、複数のガラス転移点が異なるオリゴマー、または、ガラス転移点が異なるオリゴマー及びポリマー中に溶解して実用に供される。
前記フォトクロミック化合物を溶解する媒体として一方のオリゴマーのガラス転移点が−30℃以下であり、他方のオリゴマーまたはポリマーのガラス転移点が40℃以上であることにより、発色感度を鋭敏化させると共に、消色感度を鈍化させる変色機能の調節が可能である。
前記スチレン系オリゴマーとしては、低分子量ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体、α−メチルスチレン重合体、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体等が挙げられる。
前記ポリマーとしては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、エステル系樹脂が挙げられる。
前記スチレン系樹脂としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン等のスチレン誘導体の単独重合体又はそれらの組み合わせからなる共重合体、及びスチレン誘導体とジビニルベンゼン、メチルメタクリレートアクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン等との共重合体等が挙げられる。
前記アクリル系樹脂としては、アクリル系単量体、例えば(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルから選択された少なくとも1種のモノマーを構成単量体として含むホモポリマーまたは共重合体が挙げられる。
前記ガラス転移点が−30℃以下のオリゴマーとしては、イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA5(ガラス転移点−42℃、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体、重量平均分子量317)、東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1010(ガラス転移点−31℃、アクリル系オリゴマー、重量平均分子量1700)、商品名:ARUFON UP−1170(ガラス転移点−51℃、アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量8000)、同UP−2000(ガラス転移点−55℃、アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量11000)、同UP−1080(ガラス転移点−61℃、アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量6000)、同UP−1000(ガラス転移点−77℃、アクリル酸エステル共重合体、重量平均分子量3000)等が挙げられる。
前記オリゴマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いることもできる。
更に、前記オリゴマーは、ガラス転移点(Tg)が好ましくは−40℃以下、より好ましくは−50℃以下であることにより、良好な消色感度を示す。
ガラス転移点(Tg)が−30℃を超えると、発色感度が鈍くなる傾向にあり、実用性を損ない易くなる。
前記ガラス転移点が40℃以上のオリゴマーとしては、東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1150(ガラス転移点68℃、アクリル系オリゴマー、重量平均分子量67000)、三洋化成工業(株)製、商品名:ハイマーST−95(ガラス転移点42℃、低分子量ポリスチレン、重量平均分子量4000)、イーストマンコダック社製、商品名:ピコテックスLC(ガラス転移点40℃、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体、重量平均分子量950)、商品名:クリスタレックス5140(ガラス転移点85℃、α−メチルスチレン重合体、重量平均分子量3950)等が挙げられる。
前記ガラス転移点が40℃以上のポリマーとしては、三洋化成工業(株)製、商品名:ハイマーSB−150(ガラス転移点62℃、ポリスチレン樹脂、重量平均分子量67000)、イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックD125(ガラス転移点53℃、スチレン系樹脂、重量平均分子量53200)、日本合成化学工業(株)製、商品名:ポリエスターTP217(ガラス転移点40℃、飽和ポリエステル樹脂、重量平均分子量16000)等が挙げられる。
前記ガラス転移点が40℃以下のオリゴマー又はポリマーは単独で用いてもよいし、二種類以上を併用して用いることもできる。
更に、前記オリゴマー又はポリマーは、ガラス転移点(Tg)が好ましくは50以上であることにより、良好な消色感度を示す。
なお、前記重量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定する。
前記オリゴマーとポリマーの組み合わせとしては、重量平均分子量が5000以下のスチレン系オリゴマー又は重量平均分子量が12000以下のアクリル系オリゴマーと、重量平均分子量が10000〜100000のポリマーの組み合わせが挙げられる。
前記重量比を満たすことによって、フォトクロミック化合物は十分な発色濃度を示し易くなる。
前記重量比を満たすことによって、発色感度を鋭敏化させつつ、いっそう消色感度を鈍化させることができる。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を以下に例示するが、本発明に用いられるジアリールエテン系フォトクロミック化合物はこれらに限定されるものではない。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物の基本骨格としては一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
マレイン酸無水物系化合物としては、
3,4−ビス(1,2−ジメチル−3−インドリル)フラン−2,5−ジオン、
3,4−ジ(2−メチル−3−ベンゾチオフェン)フラン−2,5−ジオン等があげられる。
シクロペンテン系化合物としては、
1−(1,2−ジメチルインドリル)−2−(2−シアノ−3,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(3−シアノ−2,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2,−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メトキシフェニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−キノリル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ピリジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(1−ナフチル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−4−オクチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−t−ブチルフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−ベンゾチアジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジチエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(2,4−ジメチル−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル))−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−シアノ−3−メトキシ−5−メチルチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン
1,2−ビス(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−フェニル−5−メチル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチルベンゾチオフェン−3−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチルベンゾチオフェン−2−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−2−チエニル)−2−(2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メチルフェニル)−2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−2−チエニル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチルベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチルベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−メチル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−5−メチル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−5−フェニル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−6−メチル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−6−フェニル−ベンゾチオフェン−2−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−6−メチル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−6−フェニル−ベンゾチオフェン−3−イル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン等が挙げられる。
マレイン酸系化合物としては、2,3−ジ(2−メチルベンゾチエニル)−マレイン酸ジメチル等が挙げられる。
ジシアノエチレン系化合物としては、1,2−ビス(2,3,5−トリメチル−4−チエニル)−1,2−ジシアノエチレン、1,2−ビス(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−1,2−ジシアノエチレン等が挙げられる。
前記青色光乃至紫色光により変色するフォトクロミック化合物としては、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メトキシ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メトキシ−5−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピロリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジエチルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−アセチルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−ブチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−(1−モルホリノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メトキシ−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(3−メチル−2−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(3−メチル−2−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−ブチル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−5−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−[2−メチル−5−(4−メチルフェニル)−3−チエニル]−2−[2,4−ジメチル−5−(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(2−フェニルエテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,4−ジメチル−5−(4−アミノフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−[2,4−ジメチル−5−(2−フェニルエテニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−エチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(5−メチル−2−チエニル)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(1−ピペリジノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−ジベンジルアミノ−2−エチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−(1−モルホリノ)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−ホルミル−2−メチル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,5−ジフェニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,5−フェニルエチニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,5−ジフェニル−4−オキサゾール]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−6−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−ベンゾチエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−6−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メチル−6−メトキシ−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−エチル−6−メトキシ−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−ブチル−6−メトキシ−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−メトキシ−2−t−ブチル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−ニトロ−2−プロピル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−ニトロ−2−t−ブチル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−6−メトキシ−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−メトキシ−2−メトキシフェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−メトキシ−2−トリフルオロメチルフェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−ニトロ−2−フェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−メトキシフェニル−6−ニトロ−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[6−ニトロ−2−トリフルオロメチルフェニル−3−ベンゾフラニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,5−ジ(4−メトキシフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2,5−ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−(4−メトキシフェニル)−5−フェニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[5−(4−メトキシフェニル)−2−フェニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[5−フェニル−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−フェニル−5−(4−トリフルオロメチルフェニル)−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−5−メトキシフェニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス[5−(4−メトキシフェニル)−2−メトキシフェニル−3−チエニル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテンを例示できる。
前記芳香族化合物として好ましくは重量平均分子量が200乃至6000、好ましくは200乃至4000のスチレン系オリゴマーである。
スチレン系オリゴマーの重量平均分子量が200未満の場合、含有モノマーが多くなり、安定性に欠けるため耐光性向上効果を発現し難くなる。
また、重量平均分子量が6000を越えると、軟化点が高くなり、光照射により色残りが発生し易く、且つ、発色濃度が低くなり、変色感度は鈍くなる傾向にある。
前記芳香族化合物を以下に例示するが、芳香族化合物はこれらに限定されるものではない。
なお、重量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定する。
芳香族化合物としては、カクタスP−180、ソルベッソ200等の芳香族有機溶剤が挙げられる。
前記スチレン系オリゴマーとしては、低分子量ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体、α−メチルスチレン重合体、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、d−リモネン重合体等が挙げられる。
スチレン−α−メチルスチレン系共重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスチックA5(重量平均分子量317)、ピコラスチックA25(重量平均分子量348)等が用いられる。
α−メチルスチレン重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3025等が用いられる。
前記スチレン系オリゴマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いることもできる。
一方、融点又は軟化点が40℃以下であり沸点が200℃以上のエステル化合物として好ましくは脂肪族エステル化合物又は芳香族エステル化合物である。
前記エステル化合物を以下に例示するが、エステル化合物はこれらに限定されるものではない。
前記脂肪族エステルとしては、カプリル酸n−デシル、カプリン酸セチル、カプリン酸ステアリル、ラウリン酸n−オクチル、ラウリン酸ラウリル、ラウリン酸ミリスチル、ミリスチン酸n−ブチル、ミリスチン酸n−デシル、ミリスチン酸ラウリル、パルミチン酸n−ブチル、パルミチン酸n−デシル、ステアリン酸n−ブチル、ステアリン酸n−デシル、ステアリン酸ラウリル、ステアリン酸ネオペンチル、パルミチン酸ネオペンチル、ステアリン酸2−エチルブチル、パルミチン酸シクロヘキシルメチル等が用いられる。
前記芳香族エステル化合物としては、ミリスチン酸ベンジル、安息香酸セチル、ステアリン酸4−イソプロピルベンジル等が用いられる。
前記重量比を満たすことによって、耐光性向上効果に優れ、且つ、フォトクロミック化合物は十分な発色濃度を示すことができる。
なお、一般式(A)のR’、R’’はそれぞれ水素原子、直鎖又は分枝を有する炭素数1乃至4の炭化水素基から選ばれ、R’’’は直鎖又は分枝を有する炭化水素基である。
前記フェノール系化合物としては、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、4,4′−(2−エチルヘキサン−1,1−ジイル)ジフェノール、4,4′−(1−メチルエチリデン)−ビス(2−メチル−フェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチルフェノール)、2,2′,6,6′−テトラメチル−4,4′−メチレンジフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、チオジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド〕、ジエチル〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ホスフォネート、3,3′,3″,5,5′,5″−ヘキサ−tert−ブチル−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレンビス〔3−(3,5―ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート等を例示できる。
なお、前記マイクロカプセル顔料又は樹脂粒子は、平均粒子径0.5〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは、1〜30μmの範囲が実用を満たす。
前記マイクロカプセル顔料又は樹脂粒子の平均粒子径が100μmを超えると、インキや塗料へのブレンドに際して、分散安定性や加工適性に欠ける。
一方、平均粒子径が、0.5μm未満では、高濃度の発色性を示し難くなる。
平均粒子径の測定は、マウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウェア「マックビュー」を用いて粒子の領域を判定し、粒子の領域の面積から投影面積円相当径(Heywood径)を算出し、その値による等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定した値である。
また、全ての粒子或いは大部分の粒子の粒子径が0.2μmを超える場合は、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製、製品名:Multisizer 4e)を用いてコールター法により等体積球相当の粒子の平均粒子径として測定することも可能である。
前記マイクロカプセル化は、公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
更にマイクロカプセル顔料表面には、目的に応じて二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
なお、マイクロカプセル顔料中又は樹脂粒子中に一般の染料や顔料を適宜添加することにより、有色から色の異なる有色への色変化を呈することもできる。
なお、前記液状組成物中に一般の染料及び顔料を適宜添加することにより、有色から色の異なる有色への色変化を呈することもできる。
前記支持体の材質は特に限定されるものではなく、総て有効であり、紙、合成紙、布帛、植毛或いは起毛布、不織布、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、陶磁器、木材、石材、金属等を例示でき、平面状に限らず、凹凸状であってもよい。
また、前記光変色像A、光変色像Bのいずれか一方が支持体を兼ねる場合、支持体を兼ねた一方の光変色像上に他方の光変色像を形成してフォトクロミック表示体を得ることもできる。
支持体を兼ねる光変色像は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂から選ばれる成形用樹脂中にフォトクロミック化合物をブレンドし、成形して得ることができる。
前記成形用樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中高密度ポリエチレン、超高密度ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポロイソブチレン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニルエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、フッ素樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸エステル共重合樹脂、エチレン−塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニル−プロピレン共重合樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂−塩化ビニルグラフト共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系可塑性エラストマー、ウレタン系可塑性エラストマー、ポリステル系可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系可塑性エラストマー、塩化ビニル系可塑性エラストマー、石油系炭化水素樹脂、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリブテン、クマロン−インデン共重合物、フェノキシプラスチック等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グアナミン樹脂、エポキシアクリレート、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリ(p−ヒドロキシ安息香酸)、ポリウレタン、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
前記光変色像A、光変色像Bの一部又は全部が重ね刷りされた表示体は、発色状態の各光変色像の消色時間が異なり、段階的な消色或いは変色を視認することができ、様相変化に富むフォトクロミック表示体が得られる。
なお、光変色像A及び光変色像Bが関連する像であることにより、消色或いは変色時に動的視覚を伴なう構成とすることもでき、趣向性に富むフォトクロミック表示体が得られる。
前記光変色像Aと光変色像Bが同一形状、同一の大きさで全て重なり合っている場合は、大きさや形状が異なる光変色像Aと光変色像Bが部分的に重なり合っていたり、大きさや形状が異なる光変色像Aと光変色像Bが全て重なり合っている場合と比較して様相変化にやや乏しくなる。
前記光変色像Aの上層に少なくとも一部が重なり合うように光変色像Bを設けた場合、光照射により光変色像A及び光変色像Bが重なった状態で現出(発色)し、光照射を止めると光変色像Aが消色或いは変色し、他方の光変色像Bは消色或いは変色することなく維持されるため、変化した様相を明瞭に視認することができる。
光変色像Bの上層に少なくとも一部が重なり合うように光変色像Aを設けた場合も同様の様相変化を示す。
なお、光変色像A及び光変色像Bを部分的に重なった状態で設けることにより、重なった部分は各像(光変色像Aと光変色像B)の色変化が組み合わされ、全てを重ね合わせた系や各像を並設した系よりも複雑且つ多様な様相変化を付与できる。
前記光変色像Bは、紫外線を除く可視光や白色光を照射することにより消色又は変色させることができる。
なお、光変色像Aと光変色像Bは、光照射した際、十分な色濃度を呈するまでの時間(発色時間)を略同一に設定することが好ましく、略同一の発色感度を有するフォトクロミック化合物、フォトクロミック材料を用いることが好ましい。
発色感度において、十分な色濃度を呈するまでの時間(発色時間)を略同一に設定するためには、完全着色濃度の約9割の濃度に至るまでの時間差が小さいことが必要であり、光変色像Aと光変色像Bの発色時間差は4分以下、好ましくは2分以下である。
更に、光変色像Aと光変色像Bが同一色の場合、光変色像Aと光変色像Bの明度値の差は1以下、好ましくは0.5以下であることにより、使用者に単一のフォトクロミック材料を用いたような印象を与え、光変色像が段階的に消色或いは変色する際に意外性を付与することができる。
前記非変色像は、汎用の染料、顔料、金属光沢顔料、パール顔料等の非変色性着色剤を含有するインキや塗料等により形成される。
なお、実施例中の部は質量部である。
以下の表に実施例で使用するスピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物(A−1〜A−3)、ナフトピラン系フォトクロミック化合物(A−4、A−5)及びジアリールエテン系フォトクロミック化合物(B−1〜B−7)を示す。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−1(0.3部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)30部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体4として透明ABS製スマートフォンケース表面に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装により星の絵柄(光変色像B3)を形成した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−1(0.1部)を、ポリ塩化ビニルゾル(株式会社コバヤシ製、商品名:ES−108A)200部に混合して得られたフォトクロミック成形用樹脂組成物を用いて前記光変色像Bを完全に覆うようにポッティングし、加温、硬化させて円形の光変色像A2を形成してフォトクロミック表示体1を得た。
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付け、光照射具を得た。
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長630nm)を取り付けて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる円形が消えて光変色像Bによる十分な色濃度を保持した星の絵柄のみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温することによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を用いて光照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射具を用いて光照射したところ、光変色像Aによる円形のみ視認することができ、前記変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−2(6部)、ステアリン酸ブチル75部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部、蛍光黄色顔料0.1部、ポリスチレン500部を混合してフォトクロミック成形用樹脂組成物を得た。
前記成形用樹脂組成物を用いて、射出成形によりドロップ型のモビール(光変色像B3)を得た。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−1(0.3部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の20%キシレン溶液50部に均一に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて光変色像B上にスプレーガンにて塗装し、ストライプ模様(光変色像A2)を形成してフォトクロミック表示体1を得た。
U字形状のプラスチック製本体内に電源として電池を内蔵し、本体の凹部にリフレクターと、複数の光源としてLED(ピーク波長460nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
透明性繊維から構成される織布の表面に、紫外線を含む500nm未満の波長の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕をバインダー樹脂により固着させて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによるストライプ模様が消えて光変色像Bによる十分な色濃度を保持したピンク色のモビールが視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温したりすることによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所であればピンク色のモビールは半永久的に保持することができた。
前記ピンク色のモビールのみ視認される表示体に消色具を配置して太陽光を照射したところ、モビールが黄色に変色した。再度光照射具を用いて光照射したところ、ピンク地に紫色のストライプ模様を有するモビールを視認することができ、前記様相変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−2(1部)、透明樹脂製粘土200部を混合してフォトクロミック成形用粘土を得た。
前記フォトクロミック成形用粘土を用いて花形の光変色像Bを形成し、その周囲を透明樹脂製粘土で覆って宝石形の表示体を得た。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−2(0.15部)を、アクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液100部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈してフォトクロミック塗料を得た。
前記フォトクロミック塗料を用いて前記宝石形の表示体表面にスプレーガンにて塗装し(光変色像A)を形成してフォトクロミック表示体を得た。
円筒形の本体(直径15mm、長さ130mm)内の表面に電源として太陽電池を設け、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)を取り付けて光照射具を得た。
透明性繊維から構成される織布の表面に、紫外線を含む500nm未満の波長の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕をバインダー樹脂により固着させて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる宝石表面のピンク色が消えて光変色像Bによる十分な濃度を保持したピンク色の花のみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温することによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を配置して白色のLEDを備えた光照射装置を用いて光照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射具を用いて光照射したところ、ピンク色の宝石を視認することができ、前記様相変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−6(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体4として鏡面上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装によりハートの柄(光変色像B3)を形成した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(0.5部)を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装により光変色像Bと完全に重なるようにクローバーの柄(光変色像A2)を形成してフォトクロミック表示体を得た。
紫外線吸収剤として(BASF社製、製品名:チヌビン328)1部、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによるクローバーの柄が消えて光変色像Bによる十分な色濃度を保持したハートの柄のみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温することによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を配置して太陽光を照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度太陽光を照射したところ、クローバーの柄を視認することができ、前記様相変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−2(5部)、ステアリン酸ブチル100部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体として白色合成紙上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、エチレン酢酸ビニル共重合エマルジョン58部、消泡剤3部、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)1部、レベリング剤3部、防腐剤1部を分散混合して得られたフォトクロミック液状組成物(スクリーンインキ)を用いてスクリーン印刷により「APPLE」の文字(光変色像B)を印刷した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−2(1.5部)、アクリル酸エステル共重合体(東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1080)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、エチレン酢酸ビニル共重合エマルジョン58部、消泡剤3部、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)1部、レベリング剤3部、防腐剤1部を分散混合して得られたフォトクロミック液状組成物(スクリーンインキ)を用いてスクリーン印刷により光変色像Bを完全に覆う長方形(光変色像A)を印刷してフォトクロミック表示体(英単語カード)を得た。
紫外線吸収インキを用いて、LED(ピーク波長405nm)の表面に塗工して紫外線吸収層を設けた。円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源として前記LEDを取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長630nm)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる長方形が消えて、光変色像Bによる十分な濃度を保持した「APPLE」の文字のみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温することによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存あれば半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を用いて光照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射具を用いて光照射したところ、光変色像Aによる長方形のみ視認することができ、前記変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−3(3部)、ステアリン酸ブチル50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体2として白色Tシャツ上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を分散混合して得られたフォトクロミックインキを用いて、スクリーン印刷により猫の絵(光変色像B3)を印刷した。
次いで、ナフトピラン系フォトクロミック化合物A−4(2部)を、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)10部、スチレン系樹脂(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックD−125)15部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
猫の絵の顔周囲に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を分散混合して得られたフォトクロミックインキを用いて、スクリーン印刷によりライオンの鬣の絵(光変色像A2)が部分が重なるように印刷してフォトクロミック表示体1を得た。
紫外線吸収剤として(BASF社製、製品名:チヌビン328)1部、紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによるライオンの鬣の絵が消えて、光変色像Bによる十分な濃度を保持した猫の絵のみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温したりすることによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を配置して太陽光を照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射したところ、光変色像Aと光変色像Bによるライオンの絵を視認することができ、前記変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−4(1部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)25部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体として白色合成紙上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、エチレン酢酸ビニル共重合エマルジョン58部、消泡剤3部、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)1部、レベリング剤3部、防腐剤1部を分散混合して得られたフォトクロミック液状組成物(スクリーンインキ)を用いてスクリーン印刷により「DOG」の文字(光変色像B)を印刷した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(1部)、アクリル酸エステル共重合体(東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1170)25部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料40部、エチレン酢酸ビニル共重合エマルジョン58部、消泡剤3部、増粘剤(アルギン酸ナトリウム)1部、レベリング剤3部、防腐剤1部を分散混合して得られたフォトクロミック液状組成物(スクリーンインキ)を用いて「CAT」の文字(光変色像A)を印刷してフォトクロミック表示体(メッセージカード)を得た。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長430nm)と、光源を覆う着脱可能なステンシル(ひらがなが順不同に並べられたもの)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長660nm)と、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる文字が消えて光変色像Bによる十分な濃度を保持した「DOG」ののみ視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温したりすることによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を用い光照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射したところ、光変色像Aと光変色像Bによる順不同な文字を視認することができ、前記変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−5(6部)、ステアリン酸ブチル50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体として枝の絵が描かれた扇子上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を分散混合して得られたフォトクロミックインキを用いて、スクリーン印刷により枝の絵に重なるように複数の「みかん」の絵(光変色像B)を印刷した。
次いで、ナフトピラン系フォトクロミック化合物A−5(2部)を、アクリル酸エステル共重合体(東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1170)50部、ポリスチレン(三洋化成工業(株)製、商品名:ハイマーSB−150)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、アクリル樹脂エマルジョン6部、消泡剤0.5部、粘度調整剤1部を分散混合して得られたフォトクロミックインキを用いて、スクリーン印刷により「葉」の絵(光変色像A)を印刷してフォトクロミック表示体を得た。
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕5部、塩化ビニル樹脂100部を混合して成形したシート(消色具)を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる「葉」の絵が消えて光変色像Bによる十分な濃度を保持した「みかん」が生った木の絵が視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温したりすることによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記「みかん」が生った木の絵が視認される表示体に消色具を配置して白色LEDから光を照射したところ、「みかん」の絵が消色(消失)した。再度太陽光を照射したところ、黄色い葉が生い茂った木の絵を視認することができ、前記様相変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)48部、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製、商品名:チヌビン765)2部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料10部、ABS樹脂1000部を混合してフォトクロミック成形用樹脂組成物を得た。前記成形用樹脂組成物を用いて、中空成形により人形(光変色像A2)を得た。
次いで、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−5(3部)を、アクリル酸エステル共重合体(東亜合成(株)製、商品名:ARUFON UP−1170)100部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像A上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部、50%アクリル樹脂酢酸ブチル溶液94部、粘度調整剤1部を混合して得られたフォトクロミック液状組成物を用いてタンポ印刷により「顔」の絵(光変色像B3)を印刷してフォトクロミック表示体1を得た。
紫外線吸収インキを用いて、LED(ピーク波長405nm)の表面に塗工して紫外線吸収層を設けた。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源として前記LEDと、光源を覆う着脱可能なステンシル(ウインクした顔の絵)を取り付け、本体表面部にスイッチを設けて光照射具を得た。
円筒形の本体(直径20mm、長さ150mm)内に電源として電池を内蔵し、先端部に光源としてLED(ピーク波長660nm)と、本体表面部にスイッチを設けて消色具を得た。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aの「ウインクした顔」の絵が消えて光変色像Bによる十分な濃度を保持した「顔」の絵のみ視認されるようになり、段階的に像が変化する様相を明瞭に視認することができた。
また、光照射を止めて暗所で放置したり、加温したりすることによっても前記と同様の様相変化を視認することができ、暗所で保存すれば光変色像Bは半永久的に保持することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を用いて光照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度光照射具を用いて光照射したところ、「ウインクした顔」を視認することができ、前記変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
ナフトピラン系フォトクロミック化合物A−4(2部)、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)100部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)100部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
支持体4としてABS樹脂製の白色メッセージボード上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装により長方形(光変色像A2)を塗装した。
次いで、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物B−7(5部)を、ステアリン酸ブチル50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像A上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料5部をアクリル樹脂(ロームアンドハース社製、商品名:パラロイドB−72)の15%キシレン溶液70部に分散し、更にキシレン及びメチルイソブチルケトンを用いて希釈して得られたフォトクロミック塗料を用いて、「おめでとう」の文字(光変色像B3)を塗装してフォトクロミック表示体を得た。
紫外線を含む500nm未満の光を遮蔽する顔料〔NOVOPERM YELLOW H10G(C.I.PIGMENT YELLOW 81)〕1部、アルギン酸ナトリウム3部、水97部を混合した水溶性ジェル(消色具)を作製した。
光照射を止めて室内で放置すると光変色像Aによる長方形が消えて光変色像Bによる十分な濃度を保持した「おめでとう」の文字が視認されるようになり、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができた。
前記光変色像Bのみ視認される表示体に消色具を配置して太陽光を照射したところ、光変色像Bが消色(消失)した。再度太陽光を照射したところ、長方形を視認することができ、前記様相変化は繰り返し行なうことができた。
フォトクロミック表示体の作製
スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(0.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
鏡面上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装によりハートの柄(光変色像B)を形成した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(0.5部)を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)50部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装により光変色像Bと完全に重なるようにクローバーの柄(光変色像A)を形成してフォトクロミック表示体を得た。
光照射を止めて室内で放置するとクローバーの柄が消色し、やや遅れてハートの柄が消色するものの、クローバーの柄が消えるころにはハートの柄の濃度が低下しており、段階的に消色する様相を明瞭に視認することができず、意外性を満足させることはできなかった。
フォトクロミック表示体の作製
スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(0.5部)、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)25部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−75)25部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
鏡面上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装によりハートの柄(光変色像B)を形成した。
次いで、スピロナフトオキサジン系フォトクロミック化合物A−3(0.5部)を、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(イーストマンコダック社製、商品名:ピコラスティックA−5)48部、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製、商品名:チヌビン765)2部をウレタン樹脂からなるマイクロカプセルに内包してフォトクロミックマイクロカプセル顔料(平均粒子径10μm)を得た。
前記光変色像B上に、前記フォトクロミックマイクロカプセル顔料3部、塩化ビニル‐酢酸ビニル共重合樹脂3部、キシレン7部、メチルイソブチルケトン7部、光安定剤0.5部、粘度調整剤0.5部を混合して得られたフォトクロミックインキを用いてスプレー塗装により光変色像Bと完全に重なるようにクローバーの柄(光変色像A)を形成してフォトクロミック表示体を得た。
光照射を止めて室内で放置するとハートの柄とクローバーの柄は共に消色し、消色時間に差がないため、段階的に像が消色(消失)する様相を明瞭に視認することができず、意外性を満足させることはできなかった。
また、光照射を止めて暗所で放置してもハートの柄とクローバーの柄は共に消えてしまい、加温によってもハートの柄とクローバーの柄は共に消えてしまうため、前記と同様の様相変化を視認することができなかった。
2 光変色像A
3 光変色像B
4 支持体
Claims (1)
- 支持体上に、スピロオキサジン誘導体、スピロピラン誘導体、ナフトピラン誘導体から選ばれるフォトクロミック化合物を含む光変色像Aと、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含む光変色像Bとを設けてなり、前記光変色像Aと光変色像Bは形状が異なる像であり、且つ、各像が部分的に重なり合っていることを特徴とするフォトクロミック表示体。
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