JP2011036310A - 変色性玩具 - Google Patents

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Mitsuyuki Yasuda
満行 安田
Yutaka Shibahashi
裕 柴橋
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Abstract

【課題】 温度変化と光照射の何れにも反応して変色する色変化のバリーエションに富み、しかも、明瞭な色変化を視認できる商品価値の高い変色性玩具を提供する。
【解決手段】 フォトクロミック材料と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層3を有する玩具であって、前記変色層中に色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる変色性玩具1。
【選択図】 図3

Description

本発明は変色性玩具に関する。更に詳細には、温度変化により色変化と、光照射による色変化が複合した多彩な変色性を示す変色性玩具に関する。
従来、塩化ビニル樹脂にサーモクロミック材料及びフォトクロミック材料を配合してなる成形材料を用いて成形された人形玩具が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記人形玩具は、サーモクロミック材料とフォトクロミック材料を併用することにより、温度変化と光照射に反応して皮膚の色調を変化させることができるものである。
特開2008−264113号公報
本発明は、この種の温度変化と光照射に反応して変色する玩具における色変化のバリエーションに富み、しかも明瞭な色変化を視認できる変色性玩具を提供しようとするものである。
本発明は、フォトクロミック材料と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層を有する玩具であって、前記変色層中に色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる変色性玩具、或いは、フォトクロミック材料を含む光変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層とを積層した玩具であって、前記熱変色層中に色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる変色性玩具、或いは、フォトクロミック材料と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層を積層した玩具であって、前記変色層と熱変色層に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である変色性玩具、或いは、フォトクロミック材料を含む光変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(A)と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(B)とを積層した玩具であって、前記熱変色層(A)、(B)に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である変色性玩具を要件とする。
更には、前記熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物は、色濃度−温度曲線において消色状態からの降温過程で発色開始温度(T)に達すると発色し始め、完全発色温度(T)に達すると完全に発色状態になり、発色状態からの昇温過程で消色開始温度(T)に達すると消色し始め、完全消色温度(T)に達すると完全に消色状態になるヒステリシス曲線を示す可逆熱変色性組成物であり、一方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より3℃以上低温側に他方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を有すること、前記一方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より5℃以上低温側に他方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を有すること、前記熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物は、色濃度−温度曲線に関し、いずれもヒステリシス幅が3〜8℃の範囲にあること、前記一方の可逆熱変色性組成物の完全発色温度が(T)が27℃以上であり、他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)が22℃以下であること等を要件とする。
本発明は、温度変化と光照射の何れにも反応して変色する色変化のバリエーションに富み、しかも、明瞭な色変化を視認できる商品価値の高い変色性玩具を提供できる。
可逆熱変色性組成物の温度−色濃度曲線を示す。 本発明の一実施例に用いられる一方の可逆熱変色性組成物と他方の可逆熱変色性組成物の色濃度−温度曲線を示す。 本発明変色性玩具の一実施例の縦断面説明図である。 本発明変色性玩具の他の実施例の縦断面説明図である。 本発明変色性玩具の他の実施例の縦断面説明図である。 本発明変色性玩具の他の実施例の縦断面説明図である。 本発明変色性玩具の他の実施例の縦断面説明図である。
前記可逆熱変色性組成物は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び前記(イ)、(ロ)の電子授受反応による呈色反応を可逆的に生起させる(ハ)有機化合物媒体の三成分を含む熱変色性組成物である。
具体的には、特公昭51−35414号公報、特公昭51−44706号公報、特公平1−17154号公報、特開平7−186546号公報等に記載されているヒステリシス幅の比較的小さい熱変色性組成物、特公平1−29398号公報に記載されている3℃以下のヒステリシス幅を発現させる高感度の熱変色性組成物を挙げることができる。
この種の熱変色性組成物は、変色温度を境として、その前後で変色し、変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態はその状態が発現するのに要した熱または冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する元の状態に戻るタイプの可逆熱変色性組成物である。
本発明においては少なくとも2種類以上の色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物を併用する。
前記可逆熱変色性組成物は、マイクロカプセルに内包して熱変色性マイクロカプセル顔料として用いられる。
なお、前記熱変色性マイクロカプセル顔料は、公知のマイクロカプセル化技術、例えば、界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等の適用により得られる。
可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包して用いることにより、種々の使用条件において可逆熱変色性組成物は同一の組成に保たれ、同一の作用効果を奏することができ、化学的及び物理的に安定な顔料を構成できる。
尚、前記熱変色性マイクロカプセル顔料の平均粒子径は、0.5〜50μm、好ましくは、3〜30μmのものが変色の鋭敏性に優れるため効果的である。
前記可逆熱変色性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性について詳しく説明する。
図1において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する最低温度T(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは完全呈色状態を保持できる最高温度T(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは完全消色状態を保持できる最低温度T(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全呈色状態に達する最高温度T(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
温度Tにおいては呈色状態E点と消色状態F点の2相が共存する状態にあり、この温度Tを含む、呈色状態と消色状態が共存できる温度域が変色の保持可能な温度域であり、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さい(3〜8℃)と変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きい(8℃〜80℃)と変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記フォトクロミック材料は、特に限定されるものではなく、公知のフォトクロミック化合物が用いられる。
前記フォトクロミック化合物のうち、スピロオキサジン誘導体を以下に示す。
インドリノスピロベンゾオキサジン系化合物としては、
1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−エチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5,7−ジフルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−シアノ−3,3−ジメチル−1−(メトキシカルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチル−5′−ニトロジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,5′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1−ベンジル−6′−クロロ−3,3−ジメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−ブロモ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−ヨード−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−トリフルオロメチル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジエチル−1−メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,6′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5′−フルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−シアノ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エトキシカルボニル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4′,6′−ジフルオロ−1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−(メトキシカルボニル)メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−1−フェニルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,5−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7′−クロロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3,7′−テトラメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7′−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔4,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6′−クロロ−5−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−クロロ−1,3−ジメチル−3−エチル−5′−メトキシスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジエチル−1−メチル−5−ニトロスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′,6′−ジメチルスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
9″−ブロモ−1′−メトキシカルボニルメチル−5′−トリフルオロメチルジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′〔1′H〕,3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1−ベンジル−3,3−ジ−nブチル−7′−エチル−5−メトキシスピロ〔2H−インドール−1,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−n−ブチル−6′−ヨードジスピロ〔シクロヘプタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
3,3−ジメチル−9′−ヨード−1−ナフチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4′−シアノ−1′−(2−(メトキシカルボニル)エチル)ジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
7−メトキシカルボニル−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
4−ブロモ−3,3−ジエチル−9′−エトキシ−1−(2−フェニル)エチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
6−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エチル−9−フルオロ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−ベンジル−6″−ヨードジスピロ〔シクロペンタン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
5−エトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メチル−5′−トリクロロメチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H),3″−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1,3−ジエチル−3−メチルスピロ〔2H−インドール−2,3′−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕、
1′−メトキシカルボニルメチルジスピロ〔シクロヘキサン−1,3′−〔3H〕−インドール−2′(1′H)−〔3H〕ピリド〔2,3−f〕〔1,4〕ベンゾオキサジン〕等、インドリノスピロベンゾオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
インドリノスピロナフトオキサジン系化合物としては、
1,3,3−トリメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−クロロ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−ブロモ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5−テトラメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−n−プロピル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−iso−ブチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−n−プロポキシ−スピロナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−シアノ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−エチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−プロピル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−iso−ブチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−オクチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−n−オクタデシル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−8′−スルホン酸ナトリウム−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−9′−メトキシスピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5−トリフルオロメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−ベンジル−3,3−ジメチル−スピロナフトオキサジン、
1−(4′−メチルフェニル)−3,3−ジメチル−スピロナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(2,3−ジヒドロ−1−インドリノ)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−ベンジル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−メトキシベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−クロロベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−エチル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−イソプロピル−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(2−フェノキシエチル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3−ジメチル−3−エチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−9′−ヒドロキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3−ジメチル−3−エチル−8′−ヒドロキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5−テトラメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5,6−ペンタメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−4−トリフルオロメチル−5′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−5′−メトキシ−6′−トリフルオロメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3−トリメチル−4−トリフルオロメチル−9′−メトキシ−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,5,6−テトラメチル−3−エチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1,3,3,5,6−ペンタメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−メチル−3,3−ジフェニル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(4−メトキシベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(3,5−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン、
1−(2−フルオロベンジル)−3,3−ジメチル−スピロインドリンナフトオキサジン等、インドリノスピロナフトオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
インドリノスピロフェナントロオキサジン系化合物の例としては、1,3,3−トリメチル−スピロインドリンフェナントロオキサジン、1,3,3−トリメチル−5−クロロ−スピロインドリンフェナントロオキサジン等、インドリノスピロフェナントロオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
インドリノスピロキノリノオキサジン系化合物としては、1,3,3−トリメチル−スピロインドリンキノリノオキサジン等、インドリノスピロキノリノオキサジンのインドール環及びベンゼン環のハロゲン、メチル、エチル、メチレン、エチレン、水酸基等の各置換体を例示することができる。
スピロピラン誘導体としては、1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ブロモベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−8′−メトキシベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−β−ナフトピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−ニトロベンゾピリロスピラン等を例示することができる。
ベンゾインドリノナフトオキサジン系化合物としては、1,3,3−トリメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−6´−(1−ピペリジノ)−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−6´−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−6´−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1−エチル−3,3−ジメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−9´−メトキシ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−8´−ブロモ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1−エチル−3,3−ジメチル−6´−ピペリジノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1−エチル−3,3−ジメチル−6−モルホリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−8´−シアノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1−エチル−3,3−ジメチル−6´−インドリノ−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン]、1,3,3−トリメチル−スピロ[ベンゾ[e]インドリン−2,3´−[3H]キノリノ[6,5−b][1,4]オキサジン]等を例示することができる。
クロメン誘導体としては、3,3−ビス(4−メトキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−エトキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−n−プロポキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−i−プロポキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−n−ブトキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−sec−ブトキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−t−ブトキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−n−ペントキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、3,3−ビス(4−t−ペントキシ−フェニル)−3H−ナフト[2,1−b]ピラン等を例示することができる。
更に、前記フォトクロミック化合物は、スチレン系オリゴマーに溶解して用いることが好ましく、耐光性の向上と発色濃度の向上を付与できる。
前記スチレン系オリゴマーは重量平均分子量が200乃至6000、好ましくは200乃至4000のものが用いられる。
スチレン系オリゴマーの重量平均分子量が200未満の場合、含有モノマーが多くなり、安定性に欠けるため耐光性向上効果を発現し難くなる。
また、重量平均分子量が6000を越えると、光照射により色残りが発生し、且つ、発色濃度が低くなり、変色感度は鈍くなる。
なお、重量平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフ法)により測定する。
前記スチレン系オリゴマーとしては、低分子量ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン系共重合体、α−メチルスチレン重合体、α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、d−リモネン重合体等が挙げられる。 低分子量ポリスチレンとしては、三洋化成工業(株)製、商品名:ハイマーSB−75(重量平均分子量2000)、ハイマーST−95(重量平均分子量4000)等が用いられる。
スチレン−α−メチルスチレン系共重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコラスチックA5(重量平均分子量317)、ピコラスチックA75(重量平均分子量917)等が用いられる。
α−メチルスチレン重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:クリスタレックス3085(重量平均分子量664)、クリスタレックス3100(重量平均分子量1020)、クリスタレックス1120(重量平均分子量2420)等が用いられる。
α−メチルスチレンとビニルトルエンの共重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコテックスLC(重量平均分子量950)、ピコテックス100(重量平均分子量1740)等が用いられる。
α−ピネン重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトA115(重量平均分子量833)が用いられる。
β−ピネン重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトS115(重量平均分子量1710)が用いられる。
d−リモネン重合体としては、理化ハーキュレス(株)製、商品名:ピコライトC115(重量平均分子量902)が用いられる。
前記スチレン系オリゴマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いることもできる。
前記フォトクロミック化合物とスチレン系オリゴマーの重量比は、1:1〜1:10000であることが好ましく、より好ましくは1:5〜1:500である。
前記重量比を満たすことによって、耐光性向上効果に優れ、且つ、フォトクロミック化合物は十分な発色濃度を示すことができる。
前記フォトクロミック化合物は、マイクロカプセルに内包して光変色性マイクロカプセル顔料を形成したり、熱可塑性又は熱硬化性樹脂中に分散して光変色性樹脂粒子を形成することもできる。
また、前記フォトクロミック化合物とスチレン系オリゴマーを含む系も同様にマイクロカプセルに内包させて光変色性マイクロカプセル顔料を形成したり、熱可塑性又は熱硬化性樹脂中に分散して光変色性樹脂粒子を形成することができる。
前記マイクロカプセルは、平均粒子径0.5〜50μm、好ましくは1〜30μmの範囲が実用性を満たす。
前記マイクロカプセルの平均粒子径が50μmを越えると、インキ、塗料、或いは熱可塑性樹脂中へのブレンドに際して、分散安定性や加工適性に欠ける。
一方、平均粒子径が0.5μm未満では、高濃度の発色性を示し難くなる。
前記マイクロカプセル化は、従来より公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更に微小カプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
本発明の変色性玩具の具体的な構成について説明する。
フォトクロミック材料と、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を同一層(変色層)中に含有する変色性玩具としては、フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料をビヒクル中に分散して、塗料や印刷インキ等の液状組成物を調製し、公知の方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装、等の手段により、支持体上に変色層を形成して変色性玩具が得られる。
なお、前記変色層は、液状組成物中の溶剤が揮発してそれ以外の化合物により形成される層である。
前記支持体の材質としては、合成紙、糸、布帛、植毛或いは起毛布、不織布、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、陶磁器、木材、石材、金属等が挙げられる。
更に、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物により変色性玩具を得ることもできる。
また、フォトクロミック材料を含む光変色層と、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層とを積層して変色性玩具を得ることもできる。
この場合、支持体上に塗料や印刷インキ等の液状組成物により光変色層と熱変色層とを積層する構成の他、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記フォトクロミック材料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(光変色層)上に、熱変色性マイクロカプセル顔料を含む液状組成物を用いて熱変色層を積層して変色性玩具を得たり、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(熱変色層)上に、フォトクロミック材料を含む液状組成物を用いて光変色層を積層して変色性玩具を得たり、フォトクロミック材料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(光変色層)と、熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(熱変色層)を貼着して変色性玩具を得ることもできる。
また、フォトクロミック材料と可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層を積層して変色性玩具を得ることもできる。
ここで、前記変色層と熱変色層に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である。
この場合、支持体上に塗料や印刷インキ等の液状組成物により変色層と熱変色層とを積層する構成の他、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(変色層)上に、熱変色性マイクロカプセル顔料を含む液状組成物を用いて熱変色層を積層して変色性玩具を得たり、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(熱変色層)上に、フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料を含む液状組成物を用いて変色層を積層して変色性玩具を得たり、フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(変色層)と、熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(熱変色層)を貼着して変色性玩具を得ることもできる。
また、フォトクロミック材料を含む光変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(A)と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(B)とを積層して変色性玩具を得ることもできる。
ここで、前記熱変色層(A)と熱変色層(B)に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である。
この場合、支持体上に塗料や印刷インキ等の液状組成物により変色層、熱変色層(A)、熱変色層(B)を積層する構成の他、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記フォトクロミック材料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物(光変色層)上に、熱変色性マイクロカプセル顔料を含む液状組成物を用いて熱変色層(A)、熱変色層(B)を積層して変色性玩具を得たり、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂中に前記熱変色性マイクロカプセル顔料をブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物〔熱変色層(A)〕上に、熱変色性マイクロカプセル顔料を含む液状組成物と、フォトクロミック材料を含む液状組成物を用いて熱変色層(B)と光変色層とを積層して変色性玩具を得たり、フォトクロミック材料と熱変色性マイクロカプセル顔料をそれぞれブレンドした成形用樹脂組成物により成形した成形物を貼着して変色性玩具を得ることもできる。
前記可逆熱変色性組成物は、一方の可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より3℃以上低温側に他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を設定すると、熱変色性組成物の変色状態の視覚判別性を満たし、色変化を認識する機能に優れる。3℃未満では、熱変色性組成物の発色又は消色が連続的となり、色変化を識別し難い。
なお、一方の可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より5℃以上低温側に他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を設定することがより好ましい。
これを図2の色濃度−温度曲線によって更に具体的に説明すると、一方の可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より3℃以上低温側に他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を満たす系においては、可逆熱変色性組成物はT以上の温度域では無色を呈してなり、降温によりTの温度に達すると一方の可逆熱変色性組成物が発色を開始し、Tの温度に達すると完全に発色する。この時点で無色から有色(1)への色変化が視認される。
更に降温していくと、tの温度に達すると他方の可逆熱変色性組成物が発色を開始し、tの温度に達すると完全に発色するため、有色(1)と混色になった有色(2)の色調が視認される。
この状態から昇温していくと、tの温度に達すると一方の可逆熱変色性組成物が消色を開始し、tの温度に達すると完全に消色するため、有色(2)から有色(1)への色変化が視認される。
更に昇温していくと、Tの温度に達すると他方の可逆熱変色性組成物が消色を開始し、Tの温度に達すると完全に消色するため、有色(1)から無色の色変化が視認される。
従って、図2に示されるヒステリシス特性を示す可逆熱変色性組成物を用いることにより、無色、有色(1)、有色(2)の三状態の色変化が視認される。
なお、非変色性の着色剤を添加することにより、有色(1)、有色(2)、有色(3)の色変化が視認される。
ここで、少なくとも一方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(T)が27℃以上であり、且つ、他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)が22℃以下であると、手触等の体温による変色と、冷却手段の併用により多様な色変化を視認でき、実用性に富む。
前記色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料と、フォトクロミック材料を併用した変色性玩具は、熱変色性マイクロカプセル顔料による色変化に加えてフォトクロミック材料の発色時の色調を混色にした状態の色調が付加されるため、四状態以上の色変化を視認可能な玩具が得られる。
更に、前記変色性玩具には、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けることもできる。
前記多孔質層について説明する。
前記多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、乾燥状態と吸液状態で透明性が異なる層である。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、水を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
前記低屈折率顔料はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、支持体に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記玩具としては汎用の玩具が用いられ、具体的には、人形又は動物形象玩具、人形の家や家具、衣類、帽子、かばん、靴等の人形用付属品、アクセサリー玩具、調理玩具、背景玩、ぬいぐるみ、作画玩具、玩具用絵本、ジグソーパズル等のパズル玩具、積木玩具、粘土玩具、こま、たこ、楽器玩具、鉄砲玩具、背景玩具、船、飛行機、ヘリコプター、車、オートバイ、三輪車、電車等の形態を模した乗物玩具等の形態が挙げられる。
以下に実施例を記載するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
尚、実施例中の部は重量部である。
実施例1(図3参照)
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン3部、4,4′−デシリデンビスフェノール5部、カプリン酸ステアリル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:27℃、T:38℃、ΔH:7℃、ピンク色←→無色)5部、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−デシリデンビスフェノール4部、ミリスチルアルコール25部、ミリスチン酸デシル25部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:13℃、t:22℃、ΔH:4℃、色変化:青色←→無色)5部、フォトクロミック材料として3,3−ジフェニル−9−メトキシ−3H−ナフト[2,1−b]ピラン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(商品名:ピコラスチックA−5)10部、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート)〔商品名:サノールLS−765〕0.2部を芳香族イソシアネート樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した光変色性マイクロカプセル顔料(明所で黄色、暗所で無色)10部、アクリル酸エステル系エマルジョン70部、架橋剤1部、消泡剤0.5部を混合して変色性スクリーン印刷インキを調製した。
支持体2として白色ポリエステルトリコット布帛の全面に、前記スクリーン印刷インキを用いて印刷を行い、変色層3を設けて変色性布帛を得た。
前記変色性布帛を断裁、縫製して変色性玩具1(変色性人形用衣装)を作製した。
前記変色性人形用衣装は太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)ではピンク色、38℃以上に加温すると白色、13℃以下に冷却すると紫色になり、室温下で放置すると再びピンク色に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、ピンク色の衣装が赤色に変色し、暗所で再びピンク色となった。この様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例2(図4参照)
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール5部、ミリスチン酸ミリスチル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:31℃、T:41℃、ΔH:7℃、色変化:青色←→無色)5部、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン3部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール6部、ミリスチン酸デシル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:10℃、t:22℃、ΔH:7℃、色変化:黒色←→無色)5部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部を混合して熱変色性インキを得た。
支持体2として白色ABS樹脂製ミニカー上に、前記熱変色性インキを用いて塗装して熱変色層4を設けた。
前記熱変色層上に、フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン(明所で紫色、暗所で無色)1部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部に混合した光変色性インキを用いてスプレー塗装して光変色層5を設けて変色性玩具1(変色性ミニカー)を得た。
前記変色性ミニカーは太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)では青色、41℃以上に加温すると白色、10℃以下に冷却すると黒色になり、室温下で放置すると再び青色に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、青色のミニカーが紫色に変色し、暗所で再び青色となった。この様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例3(図5参照)
3−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオラン3部、4,4′−デシリデンビスフェノール5部、ミリスチン酸ミリスチル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:31℃、T:41℃、ΔH:7℃、色変化:橙色←→無色)10部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂20部、ケトン系中沸点溶剤40部、芳香族系中沸点溶剤30部、シリコーン系消泡剤0.5部を混合して熱変色性スクリーン印刷インキを得た。
支持体2として淡ピンク色合成紙の全面に前記熱変色性スクリーン印刷インキを用いて印刷して熱変色層(A)41を設けた。
次いで、熱変色層(A)上に、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン2部、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール5部、ミリスチン酸デシル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:10℃、t:22℃、ΔH:7℃、色変化:紫色←→無色)10部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂20部、ケトン系中沸点溶剤40部、芳香族系中沸点溶剤30部、シリコーン系消泡剤0.5部を混合した熱変色性スクリーン印刷インキを用いて印刷して熱変色層(B)42を設けた。
更にその上層に、フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチルインドリノ−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン1部と、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(商品名:ピコラスチックA−5)10部を芳香族イソシアネート樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した光変色性マイクロカプセル顔料(明所で赤色、暗所で無色)10部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂20部、ケトン系中沸点溶剤40部、芳香族系中沸点溶剤30部、シリコーン系消泡剤0.5部を混合した光変色性スクリーン印刷インキを用いて印刷して光変色層5を設けて変色性合成紙を得た。
前記変色性合成紙の裏面にエチレン−酢酸ビニル共重合体製発泡シートを貼着して変色性玩具1(変色性お絵かきシート)を得た。
前記変色性お絵かきシートは太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)では全面が橙色であり、加熱ペンを用いて41℃以上に加温すると淡ピンク色の筆跡を形成でき、冷熱ペンを用いて10℃以下に冷却すると茶色の筆跡を形成することができ、前記筆跡は室温下で放置すると再び橙色に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、橙色のシートが赤色に変色し、暗所で再び橙色となった。この様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例4
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール5部、ミリスチン酸ミリスチル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:31℃、T:41℃、ΔH:7℃、色変化:青色←→無色)22部、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン3部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール6部、ミリスチン酸デシル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:10℃、t:22℃、ΔH:7℃、色変化:黒色←→無色)22部、非変色性黄色顔料1部、アクリル樹脂エマルジョン100部、消泡剤1部を混合して熱変色性印刷インキを得た。
支持体として白色紙上の全面に前記熱変色性印刷インキを用いて印刷して熱変色層を設けた。
前記熱変色層上に、フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチルインドリノ−6′−(1−ピペリジニル)−スピロナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(商品名:ピコラスチックA−75)10部を膜材として芳香族イソシアネート樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した光変色性マイクロカプセル顔料(明所で紫色、暗所で無色)44部、アクリル樹脂エマルジョン100部、消泡剤1部を混合した光変色性印刷インキを用いて、スクリーン印刷にて印刷し、光変色層を設けて変色性玩具(変色性折り紙)を作製した。
前記変色性折り紙は太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)では茶色、41℃以上に加温すると黄色、10℃以下に冷却すると黒色になり、室温下で放置すると再び茶色に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、茶色の折り紙が紫色に変色し、暗所で再び茶色となった。この様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例5(図6参照)
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール5部、ミリスチン酸ミリスチル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:31℃、T:41℃、ΔH:7℃、色変化:青色←→無色)10部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部を混合して熱変色性インキを得た。
支持体2として肌色塩化ビニル製人形成形物の上に前記熱変色性インキを用いてスプレー塗装してハート柄の熱変色層4を設けた。
前記熱変色層上に、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン3部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール6部、ミリスチン酸デシル50部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:10℃、t:22℃、ΔH:7℃、色変化:黒色←→無色)5部、フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチルインドリノ−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(商品名:ピコラスチックA−5)10部、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート)(商品名:サノールLS−765)0.2部を芳香族イソシアネート樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した光変色性マイクロカプセル顔料(明所で赤色、暗所で無色)5部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部を混合した変色性インキを用いてスプレー塗装し、変色層3を設けて変色性玩具1(変色性人形)を得た。
前記変色性人形は太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)では青色のハート柄が視認され、41℃以上に加温するとハート柄は視認されなくなり、10℃以下に冷却すると黒色のハート柄が視認され、室温下で放置すると再び青色のハート柄が視認される状態に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、ハート柄は青色から紫色に変色し、暗所で再び青色となった。この様相変化は繰り返し行うことができた。
実施例6(図7参照)
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド1部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール5部、ミリスチン酸ミリスチル50部からなる可逆熱変色性組成物をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(T:31℃、T:41℃、ΔH:7℃、色変化:青色←→無色)10部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部を混合して熱変色性インキを得た。
支持体2として肌色塩化ビニル製人形成形物の上に前記熱変色性インキを用いてスプレー塗装してハート柄の熱変色層4を設けた。
前記熱変色層上に、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン3部、4,4′−(2−エチルヘキシリデン)ビスフェノール6部、ミリスチン酸デシル50部からなる可逆熱変色性材料をエポキシ樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した熱変色性マイクロカプセル顔料(t:10℃、t:22℃、ΔH:7℃、色変化:黒色←→無色)5部、フォトクロミック材料として1,3,3−トリメチルインドリノ−6−トリフルオロメチル−6′−(1−ピペリジニル)−スピロインドリンナフトオキサジン1部、スチレン−α−メチルスチレン共重合体(商品名:ピコラスチックA−5)10部、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート)(商品名:サノールLS−765)0.2部を芳香族イソシアネート樹脂からなるマイクロカプセル壁膜に内包した光変色性マイクロカプセル顔料(明所で赤色、暗所で無色)5部、アクリル樹脂キシレン溶液(固形分50%)50部、キシレン30部、メチルイソブチルケトン30部を混合した変色性インキを用いてスプレー塗装し、変色層3を設けた。
次いで、前記変色層の近傍に、微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、アクリル酸エステルエマルジョン(固形分50%)30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、ハート柄の多孔質層7を設けて変色性玩具1(変色性人形)を得た。
なお、前記多孔質層は、水の付着により、白色状態から無色透明状態に変化する。
前記変色性人形は太陽光があたらない室内にて、室温下(25℃)では青色のハート柄と白色のハート柄が視認され、41℃以上に加温すると青色ハート柄は視認されなくなり、白色のハート柄のみ視認された。10℃以下に冷却すると黒色のハート柄と白色のハート柄が視認され、室温下で放置すると再び青色のハート柄と白色のハート柄が視認される状態に戻った。次に、25℃の環境下で太陽光を照射したところ、青色のハート柄は紫色に変色し、暗所で再び青色となった。
25℃の環境下で太陽光を照射しつつ、水を付着させると、白色のハート柄は視認されなくなり、紫色のハート柄のみ視認された。この様相変化は繰り返し行うことができた。
完全発色温度
発色開始温度
消色開始温度
完全消色温度
完全発色温度
発色開始温度
消色開始温度
完全消色温度
1 変色性玩具
2 支持体
3 変色層
4 熱変色層
41 熱変色層(A)
42 熱変色層(B)
5 光変色層
6 発泡シート
7 多孔質層

Claims (8)

  1. フォトクロミック材料と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層を有する玩具であって、前記変色層中に色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる変色性玩具。
  2. フォトクロミック材料を含む光変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層とを積層した玩具であって、前記熱変色層中に色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した二種以上の熱変色性マイクロカプセル顔料を含んでなる変色性玩具。
  3. フォトクロミック材料と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料とを含む変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層を積層した玩具であって、前記変色層と熱変色層に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である変色性玩具。
  4. フォトクロミック材料を含む光変色層と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(A)と、可逆熱変色性組成物を内包した熱変色性マイクロカプセル顔料を含む熱変色層(B)とを積層した玩具であって、前記熱変色層(A)、(B)に含まれる熱変色性マイクロカプセル顔料は、色調及び変色温度の異なる可逆熱変色性組成物をそれぞれ内包した熱変色性マイクロカプセル顔料である変色性玩具。
  5. 前記熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物は、色濃度−温度曲線において消色状態からの降温過程で発色開始温度(T)に達すると発色し始め、完全発色温度(T)に達すると完全に発色状態になり、発色状態からの昇温過程で消色開始温度(T)に達すると消色し始め、完全消色温度(T)に達すると完全に消色状態になるヒステリシス曲線を示す可逆熱変色性組成物であり、一方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より3℃以上低温側に他方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の変色性玩具。
  6. 前記一方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全発色温度(T)より5℃以上低温側に他方の熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)を有する請求項5記載の変色性玩具。
  7. 前記熱変色性マイクロカプセル顔料に内包される可逆熱変色性組成物は、色濃度−温度曲線に関し、いずれもヒステリシス幅が3〜8℃の範囲にある請求項5又は6記載の変色性玩具。
  8. 前記一方の可逆熱変色性組成物の完全発色温度が(T)が27℃以上であり、他方の可逆熱変色性組成物の完全消色温度(t)が22℃以下である請求項5乃至7のいずれか一項に記載の変色性玩具。
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