JP6613001B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤ周方向に伸びる複数の主溝は、トレッドを分割し、タイヤ幅方向内側のセンター陸部やタイヤ幅方向外側のショルダー陸部等を形成している。タイヤによってはセンター部がタイヤ周方向に連続するリブになっている。一方、特許文献1や特許文献2に示されているように、センター部が、タイヤ幅方向に伸びる複数の横溝で分割され、ブロック列となっているタイヤもある。
ブロック列を有するタイヤは、横溝を有するため、トラクション性に優れる傾向がある。特に、横溝が深ければ、トレッドの摩耗が進行しても横溝が深いまま残りトラクション性が確保される。
特許第4149219号公報 特許第4330561号公報
しかし、ブロックはタイヤ周方向に連続するリブと比較して剛性が低く動きやすい場合があり、ブロック列を有するタイヤは耐摩耗性や耐偏摩耗性が低い場合がある。特に横溝が深い場合は耐摩耗性や耐偏摩耗性が低くなり易い。このように従来はトラクション性と耐摩耗性や耐偏摩耗性との両立が困難であった。
そこで本発明は、トラクション性に優れしかも耐摩耗性や耐偏摩耗性にも優れている空気入りタイヤを提供することを課題とする。
実施形態の空気入りタイヤは、複数のタイヤ周方向に伸びる主溝を有し、前記主溝に挟まれた陸部が複数の横溝により分割されて、タイヤ周方向に並ぶ複数のブロックが形成された空気入りタイヤにおいて、前記ブロックが、タイヤ幅方向の一方側の部分からタイヤ周方向の一方側へ突出する第1凸部と、タイヤ幅方向の他方側の部分からタイヤ周方向の他方側へ突出する第2凸部とを有し、タイヤ周方向に隣り合うブロック間において、一方側のブロックの前記第2凸部と他方側のブロックの前記第1凸部とがタイヤ周方向に重なりを有し、前記主溝とタイヤ接地端との間のショルダー陸部が、前記主溝側の第1ショルダーブロックとタイヤ接地端側の第2ショルダーブロックとがタイヤ周方向に交互に並べられて形成され、前記第1ショルダーブロックが前記 第2ショルダーブロック側への突出部を有し、少なくとも接地時において、前記第1ショルダーブロックの前記突出部がそのタイヤ周方向両側の前記第2ショルダーブロックとタイヤ周方向に重なりを有し、かつ、前記第1ショルダーブロックがそのタイヤ周方向両側の前記第2ショルダーブロックとタイヤ幅方向に重なりを有する。
実施形態の空気入りタイヤは、トラクション性に優れしかも耐摩耗性や耐偏摩耗性にも優れている。
実施形態の空気入りタイヤ10のトレッドパターン。 図1のA−A断面図。 実施例2の空気入りタイヤのトレッドパターン。 比較例1の空気入りタイヤのトレッドパターン。
実施形態の空気入りタイヤ10では、タイヤ幅方向両側にビード部が設けられ、カーカスが、タイヤ幅方向内側から外側に折り返されてビード部を包むと共に、空気入りタイヤ10の骨格を形成している。カーカスのタイヤ径方向外側にはベルト層やベルト補強層が設けられ、そのタイヤ径方向外側にトレッド20が設けられている。またカーカスのタイヤ幅方向両側にはサイドウォールが設けられている。これらの部材の他にもタイヤの機能上の必要に応じた複数の部材が設けられている。
図1に示されているように、本実施形態のトレッド20には、タイヤ周方向に伸びる3本の主溝が設けられている。3本の主溝のうち1本はタイヤ赤道に沿って設けられた主溝21で、残りの2本はタイヤ幅方向両側の主溝22、22である。これらの主溝21、22、22はジグザグ状でありタイヤ周方向に伸びている。これらの主溝21、22、22のジグザグの頂点はタイヤ周方向に互いにずれている。トレッド20の陸部は、タイヤ幅方向両側の主溝22、22に挟まれたタイヤ幅方向中央部と、タイヤ幅方向両側においてそれぞれ主溝22とタイヤ接地端25とに挟まれたショルダー陸部60、60とに、分割されている。前記タイヤ幅方向中央部は、タイヤ赤道に沿った主溝21により、タイヤ幅方向に並ぶ2つのセンター陸部40、40に分割されている。図2に示されているように、主溝22の溝底には石噛み防止のための小突起27が設けられていることが望ましい。小突起27の溝底からの突出高さは、主溝22の深さよりも低い。主溝22の伸びる方向へ複数の小突起27が並べて設けられていることが望ましい。小突起27はタイヤ赤道に沿った主溝21にも設けられていることが望ましい。
なお、タイヤ接地端25とは、空気入りタイヤ10が正規リムにリム組みされ正規内圧にされ正規荷重が負荷された状態での、タイヤ幅方向の接地端のことである。ここで正規リムとはJATMA、TRA、ETRTO等の規格に定められている標準リムのことである。また正規荷重とは前記規格に定められている最大荷重のことである。また正規内圧とは前記最大荷重に対応した内圧のことである。
センター陸部40は複数のタイヤ幅方向に伸びるセンター横溝41により分割されている(なお、溝の伸びる方向について「タイヤ幅方向」と言う場合、それには、タイヤ幅方向に平行な方向だけでなく、タイヤ幅方向に対して傾斜した方向も含まれる)。センター横溝41はタイヤ周方向へ等間隔で配置されている。センター横溝41は、センター陸部40を挟む両側の主溝21、22のジグザグの頂点同士を連結し、タイヤ幅方向に対して傾きを持っている。センター横溝41の深さは主溝21、22の深さの70%以上であることが望ましい。
タイヤ周方向に並ぶ2本のセンター横溝41、41と、2本の主溝21、22とで、センターブロック50を形成している。複数の同形状のセンターブロック50がタイヤ周方向に等間隔で並び、ブロック列を形成している。
センターブロック50は、タイヤ幅方向の一方側(図1の場合は左側)の部分からタイヤ周方向の一方側(図1の場合は上側)へ突出する第1凸部51と、タイヤ幅方向の他方側(図1の場合は右側)の部分からタイヤ周方向の他方側(図1の場合は下側)へ突出する第2凸部52とを有し、全体として略S字型となっている。第1凸部51と第2凸部52とは、センター横溝41内へ向かって突出し、センター横溝41の幅を狭めている。ここで溝の幅とは溝の伸びている方向に対して直交する方向の溝の長さのことである。タイヤ周方向に隣り合うセンターブロック50、50間において、一方側のセンターブロック50の第2凸部52と他方側のセンターブロック50の第1凸部51とがタイヤ周方向に重なりを有している。そのためセンター横溝41は、一方側のセンターブロック50の第2凸部52と他方側のセンターブロック50の第1凸部51とがタイヤ周方向に重なる部分において、その他の部分よりも幅が狭くなっている。本実施形態では、第1凸部51の頂部(センター横溝41幅方向の端部)51aと第2凸部52の頂部(同上)52aとが、それぞれタイヤ幅方向に対して傾斜した直線状になっており、センター横溝41を挟んで平行になっている。
この構造のため、センター陸部40にタイヤ周方向の力が負荷されると、タイヤ周方向一方側のセンターブロック50の第2凸部52の頂部52aと、タイヤ周方向他方側のセンターブロック50の第1凸部51の頂部51aとが接触し、その接触部においてセンター横溝41が閉じる。これによりタイヤ周方向に並ぶセンターブロック50、50が互いに支え合うことになる。
図1及び図2に示されているように、センターブロック50には両端が閉塞したセンター細溝55が形成されている。センター細溝55は、センターブロック50の中央の第1細溝55aと、第1細溝55aの一方側(図1の場合は上側)の端部から伸びる第2細溝55bと、第1細溝55aの他方側(図1の場合は下側)の端部から伸びる第3細溝55cとを有する。第2細溝55bと第3細溝55cは第1細溝55aの両端部から互いに反対向きに伸びている。これによりセンター細溝55は全体としてセンターブロック50の形状に合わせた略S字型となっている。なお、第1細溝55a、第2細溝55b、第3細溝55cは、タイヤ幅方向及び周方向に対して傾斜している。センター細溝55は、第1凸部51及び第2凸部52の両方とタイヤ周方向に重なりを有していることが望ましい。センター細溝55の溝底にはサイプ57が形成されている。サイプ57は、タイヤ径方向外側から見てセンター細溝55と同形状であり、センター細溝55よりも幅が狭い。センター細溝55の深さは主溝21、22の深さの5%以上20%以下であることが望ましい。さらに、サイプ57の深さは主溝21、22の深さからセンター細溝55の深さを引いた深さの40%以上90%以下であることが望ましい。
ショルダー陸部60には第1ショルダー横溝61と第2ショルダー横溝62とが形成されている。第1ショルダー横溝61は、タイヤ幅方向に対して傾斜して伸び、そのタイヤ幅方向内側の端部が主溝22のジグザグの頂点に開口し、そのタイヤ幅方向外側の端部がショルダー陸部60内で閉塞している。第2ショルダー横溝62は、タイヤ幅方向に伸び、そのタイヤ幅方向内側の端部がショルダー陸部60内で閉塞し、そのタイヤ幅方向外側の端部がタイヤ接地端25に達している。第1ショルダー横溝61と第2ショルダー横溝62はそれぞれタイヤ周方向へ等間隔に配置されている。また第1ショルダー横溝61と第2ショルダー横溝62とはタイヤ周方向へ交互に配置されている。第1ショルダー横溝61及び第2ショルダー横溝62の深さは主溝21、22の深さの70%以上であることが望ましい。ショルダー陸部60にはさらにタイヤ周方向へ伸びるショルダー細溝63が形成されている。ショルダー細溝63は、その両側にブロックが存在する範囲において、幅が一定である。ショルダー細溝63の深さは、主溝21、22の深さの20%以上40%以下であることが望ましい。ショルダー細溝63は、第1ショルダー横溝61のショルダー陸部60内の端部付近に開口し、また、第2ショルダー横溝62のショルダー陸部60内の端部付近にも開口している。ショルダー細溝63は、このような開口の仕方を実現するために、所々で屈曲しながらタイヤ周方向へ伸びている。
主溝22とショルダー細溝63とタイヤ周方向に並ぶ2本の第1ショルダー横溝61、61とで、第1ショルダーブロック70を形成している。また、ショルダー細溝63とタイヤ接地端25とタイヤ周方向に並ぶ2本の第2ショルダー横溝62、62とで第2ショルダーブロック75を形成している。複数の同形状の第1ショルダーブロック70と、複数の同形状の第2ショルダーブロック75とが、それぞれタイヤ周方向へ等間隔で並んでブロック列を形成している。また第1ショルダーブロック70と第2ショルダーブロック75とはタイヤ周方向へ交互に配置されている。また第1ショルダーブロック70と第2ショルダーブロック75とはタイヤ幅方向に重なりを有する。
第1ショルダーブロック70は、タイヤ周方向の中央付近に、第2ショルダーブロック75側へ突出する突出部71を有する。突出部71はタイヤ周方向に並ぶ2つの第2ショルダーブロック75、75の間へ向かって突出している。突出部71よりタイヤ周方向両側では、第1ショルダーブロック70のタイヤ幅方向外側の端部は、タイヤ周方向に伸びる直線状の第1対向部72a、72bとなっている。第1対向部72a、72bは第2ショルダーブロック75と対向している。突出部71は、第1対向部72a、72bから連続し第1対向部72a、72bに対してタイヤ幅方向へ傾斜した第1傾斜部73a、73bを有する。突出部71の第1傾斜部73a、73bはショルダー細溝63の上記の屈曲部が形成したものである。また突出部71の頂部73cは第2ショルダー横溝62のタイヤ幅方向内側の端部が形成したものである。
第2ショルダーブロック75は、ショルダー細溝63を挟んで第1ショルダーブロック70の第1対向部72a、72bと対向する第2対向部76a、76bを有する。第2対向部76a、76bはタイヤ周方向に直線状に伸びている。また第2ショルダーブロック75は、ショルダー細溝63を挟んで第1傾斜部73a、73bと対向する第2傾斜部77a、77bを有する。第2傾斜部77a、77bはタイヤ周方向に対して傾斜している。第1傾斜部73a、73bと第2傾斜部77a、77bのタイヤ周方向に対する傾斜角は同じである。
このような第1ショルダーブロック70及び第2ショルダーブロック75の形状の特徴はタイヤ幅方向両側において共通している。
第1ショルダーブロック70の突出部71は、少なくとも接地時において、そのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75、75とタイヤ周方向に重なりを有する。つまり、空気入りタイヤ10が接地していない状態において、突出部71が第2ショルダーブロック75、75とタイヤ周方向に重なりを有していても良い。また、空気入りタイヤ10が接地していない状態では突出部71が第2ショルダーブロック75、75とタイヤ周方向に重なりを有していなくても、空気入りタイヤ10が接地している状態で突出部71が第2ショルダーブロック75、75とタイヤ周方向に重なりを有していれば良い。ここで接地時には、空気入りタイヤ10は、正規リムにリム組みされ正規内圧にされ正規荷重が負荷されているものとする。正規リム、正規内圧、正規荷重の定義は前記の通りである。
この構造のため、接地時にショルダー陸部60にタイヤ周方向の力が負荷されると、ショルダー細溝63のうち、第1ショルダーブロック70の突出部71の第1傾斜部73a、73bと第2ショルダーブロック75の第2傾斜部77a、77bとが対向する部分が閉じる。つまり第1ショルダーブロック70の突出部71がそのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75、75と噛み合う。これにより、第1ショルダーブロック70の突出部71と第2ショルダーブロック75、75とが、タイヤ周方向に互いに支え合うことになる。
また、ショルダー陸部60にタイヤ幅方向の力が負荷されると、ショルダー細溝63のうち、第1ショルダーブロック70の第1対向部72a、72bと第2ショルダーブロック75の第2対向部76a、76bとが対向する部分が閉じ、さらに、第1ショルダーブロック70の突出部71の第1傾斜部73a、73bと第2ショルダーブロック75の第2傾斜部77a、77bとが対向する部分も閉じる。つまり第1ショルダーブロック70とそのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75、75とが噛み合う。これにより、第1ショルダーブロック70と第2ショルダーブロック75、75とが、タイヤ幅方向に互いに支え合うことになる。
各ブロック列のセンターブロック50、第1ショルダーブロック70、第2ショルダーブロック75は、タイヤ周方向に互いにずれているが、同一ピッチで並んでいる。センター陸部40の接地面積の総和と、ショルダー陸部60の接地面積の総和とは、略等しく、その差が5%以内であることが望ましい。
以上の構造の空気入りタイヤ10は、そのセンター陸部40にセンター横溝41が形成されてセンターブロック50のブロック列が形成されているため、トラクション性に優れている。特に、センター横溝41が主溝21、22の深さの70%以上の深さを有する場合は、トレッド20の摩耗が進行しても、センター横溝41が深いまま残るためトラクション性が確保される。
その上で、センターブロック50はタイヤ周方向の一方側へ突出する第1凸部51とタイヤ周方向の他方側へ突出する第2凸部52とを有し、タイヤ周方向に隣り合うブロック間において、一方側のセンターブロック50の第2凸部52と他方側のセンターブロック50の第1凸部51とがタイヤ周方向に重なりを有する。そのため上記のように、センター陸部40にタイヤ周方向の力が負荷されると、対向する第2凸部52と第1凸部51とが当たり、タイヤ周方向に並ぶセンターブロック50、50が互いに支え合うことになる。そのため、センターブロック50、50が大きく変形せず、摩耗や偏摩耗が抑制される。
さらに、第1凸部51がセンターブロック50のタイヤ幅方向の一方側から突出し、第2凸部52がセンターブロック50のタイヤ幅方向の他方側から突出しているため、センターブロック50の剛性がタイヤ幅方向に均一化されている。そのため偏摩耗が抑制される。
以上のように、空気入りタイヤ10は、トラクション性に優れしかも耐摩耗性や耐偏摩耗性にも優れている。
また、センターブロック50には両端が閉塞したセンター細溝55が形成され、センター細溝55の溝底にはサイプ57が形成されているため、摩耗初期ではセンター細溝55が、摩耗が進行した摩耗中期以降ではサイプ57が、トラクション性や耐横滑り性の確保に寄与する。ここで、センター細溝55が深い位置まで続いているのではなく、一定深さの位置まではセンター細溝55が続き、それより深い部分では幅の狭いサイプ57となっているため、センターブロック50全体の剛性が確保され耐摩耗性が確保される。
ここで、センター細溝55の深さが主溝21、22の深さの5%以上であれば、摩耗初期のトラクション性や耐横滑り性が特に良い。また、センター細溝55の深さが主溝21、22の深さの20%以下であれば、センターブロック50の動きが抑制され摩耗や偏摩耗が抑制される。また、サイプ57の深さが主溝21、22の深さからセンター細溝55の深さを引いた深さの40%以上であれば、摩耗が進行した摩耗中期以降のトラクション性や耐横滑り性が特に良い。また、サイプ57の深さが主溝21、22の深さからセンター細溝55の深さを引いた深さの90%以下であれば、センターブロック50の動きが抑制され摩耗や偏摩耗が抑制される。
また、センターブロック50において、センター細溝55が第1凸部51及び第2凸部52とタイヤ周方向に重なりを有している場合、第1凸部51や第2凸部52からセンターブロック50に対してタイヤ周方向に力が負荷された場合にセンター細溝55が閉じるため、センターブロック50全体の動きが抑制され、摩耗や偏摩耗が抑制される。
また、上記実施形態のショルダー陸部60では、主溝22側の第1ショルダーブロック70とタイヤ接地端25側の第2ショルダーブロック75とがタイヤ周方向に交互に並び、少なくとも接地時において、第1ショルダーブロック70の突出部71がそのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75とタイヤ周方向に重なりを有する。そのため、上記のように、接地時にショルダー陸部60にタイヤ周方向の力が負荷されると、第1ショルダーブロック70の突出部71がそのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75と噛み合い、第1ショルダーブロック70と第2ショルダーブロック75とがタイヤ周方向に互いに支え合うことになる。そのため、第1ショルダーブロック70及び第2ショルダーブロック75が大きく変形せず、摩耗や偏摩耗が抑制される。
また、第1ショルダーブロック70と第2ショルダーブロック75とがタイヤ幅方向に重なりを有するため、上記のように、ショルダー陸部60にタイヤ幅方向の力が負荷されると、第1ショルダーブロック70とそのタイヤ周方向両側の第2ショルダーブロック75とが噛み合い、これらがタイヤ幅方向に互いに支え合うことになる。そのため、第1ショルダーブロック70及び第2ショルダーブロック75が大きく変形せず、摩耗や偏摩耗が抑制される。
センター陸部40の上記効果に加えて、ショルダー陸部60がこのような効果を奏するため、空気入りタイヤ10のトラクション性、耐摩耗性、耐偏摩耗性が特に優れたものになる。
また、センター陸部40の接地面積の総和とショルダー陸部60の接地面積の総和との差が5%以内であれば、センター陸部40とショルダー陸部60との剛性のバランスが良く、さらに偏摩耗が抑制される。
以上の実施形態に対して、発明の要旨を逸脱しない範囲で、様々な変更、置換、省略等を行うことができる。
例えば、主溝は複数本設けられていれば良く上記実施形態のように3本に限定されない。また主溝は上記実施形態のようなジグザグ状のものに限定されず、ストレートや波状のものであっても良い。各横溝のタイヤ幅方向に対する傾斜の有無も限定されない。
そのため、主溝及び横溝に囲まれたセンターブロックの形状には様々な変更例が存在する。例えば、センターブロックの第1凸部と第2凸部を除いた部分の形状としては、長方形、平行四辺形、台形等の変更例が存在する。またセンターブロックの第1凸部と第2凸部の形状にも様々な変更例が存在する。ただし、第1凸部と第2凸部の頂部が直線状でありこれらの頂部同士が平行になっている方が、第1凸部と第2凸部との接触面積が広くなるため望ましい。また、センターブロックの形状は全て同一でなくても良い。また、センターブロックに形成されているセンター細溝やサイプの形状等も上記実施形態のものに限定されない。トラクション性を重視する場合はセンター細溝及びサイプをタイヤ幅方向に伸びるものにすれば良いし、耐横滑り性を重視する場合はセンター細溝及びサイプをタイヤ周方向に伸びるものにすれば良い。
また、主溝が4本以上設けられている場合、タイヤ幅方向中央のセンター陸部とタイヤ幅方向外側のショルダー陸部の他、センター陸部とショルダー陸部との間にメディエイト陸部が形成される。このメディエイト陸部が上記実施形態のセンター陸部と同じ形状のブロックで形成されていても良い。
またショルダー陸部におけるブロック形状も上記実施形態のものに限定されない。ショルダー陸部には、主溝と横溝で形成されたブロックではなく、タイヤ周方向へ連続するリブが設けられていても良い。
実施例及び比較例のタイヤの耐摩耗性、耐偏摩耗性、トラクション性の評価を行った。実施例1のタイヤのトレッドは上記実施形態のものである。実施例2のタイヤのトレッドは図3のもので、ショルダー細溝163が屈曲の無いストレートである点で、実施例1のものと異なる。比較例1のタイヤのトレッドは図4のもので、センターブロック150に第1凸部及び第2凸部が無い。タイヤの主溝等の幅及び深さは表1の通りである。表1の寸法は比較例1、実施例1、実施例2のタイヤで共通する。ただし比較例1のセンター横溝には第1凸部と第2凸部とがタイヤ周方向に重なっている部分は存在しない。いずれのタイヤもサイズは11R22.5である。これらのタイヤを22.5×7.50のリムに装着し、内圧を700kPaとし、定積載量10tの車輌に装着した。
Figure 0006613001
評価方法は次の通りである。なお指数は全て比較例1の測定結果を100とする相対的な指数とした。
耐摩耗性:20000km走行後のトレッドの摩耗量を測定し、測定結果を指数化した。指数が大きいほど摩耗量が少なく耐摩耗性に優れることを示す。
耐偏摩耗性:20000km走行後のトレッドの偏摩耗状態(ヒールアンドトゥ摩耗量、及び、センター陸部の摩耗量とショルダー陸部の摩耗量との差)を測定し、測定結果を指数化した。指数が大きいほど偏摩耗が少なく耐偏摩耗性に優れることを示す。
トラクション性:トレッドの陸部が70%摩耗した状態で、水深1mmの路面上で、停止状態から20m進むまでに要する時間を測定し、測定結果を指数化した。指数が大きいほど要する時間が短くトラクション性に優れることを示す。
評価結果は表2の通りである。表2に記載されている数字は上記の各指数である。実施例1、2のタイヤは、比較例1のタイヤよりも、耐摩耗性、耐偏摩耗性、トラクション性に優れることが確認できた。
Figure 0006613001
10…空気入りタイヤ、20…トレッド、21、22…主溝、25…タイヤ接地端、27…小突起、40…センター陸部、41…センター横溝、50…センターブロック、51…第1凸部、51a…頂部、52…第2凸部、52a…頂部、55…センター細溝、55a…第1細溝、55b…第2細溝、55c…第3細溝、57…サイプ、60…ショルダー陸部、61…第1ショルダー横溝、62…第2ショルダー横溝、63…ショルダー細溝、70…第1ショルダーブロック、71…突出部、72a、72b…第1対向部、73a、73b…第1傾斜部、73c…頂部、75…第2ショルダーブロック、76a、76b…第2対向部、77a、77b…第2傾斜部、150…センターブロック、163…ショルダー細溝

Claims (5)

  1. 複数のタイヤ周方向に伸びる主溝を有し、前記主溝に挟まれた陸部が複数の横溝により分割されて、タイヤ周方向に並ぶ複数のブロックが形成された空気入りタイヤにおいて、
    前記ブロックが、タイヤ幅方向の一方側の部分からタイヤ周方向の一方側へ突出する第1凸部と、タイヤ幅方向の他方側の部分からタイヤ周方向の他方側へ突出する第2凸部とを有し、
    タイヤ周方向に隣り合うブロック間において、一方側のブロックの前記第2凸部と他方側のブロックの前記第1凸部とがタイヤ周方向に重なりを有し、
    前記主溝とタイヤ接地端との間のショルダー陸部が、前記主溝側の第1ショルダーブロックとタイヤ接地端側の第2ショルダーブロックとがタイヤ周方向に交互に並べられて形成され、
    前記第1ショルダーブロックが前記 第2ショルダーブロック側への突出部を有し、
    少なくとも接地時において、前記第1ショルダーブロックの前記突出部がそのタイヤ周方向両側の前記第2ショルダーブロックとタイヤ周方向に重なりを有し、かつ、前記第1ショルダーブロックがそのタイヤ周方向両側の前記第2ショルダーブロックとタイヤ幅方向に重なりを有する、空気入りタイヤ。
  2. 前記ブロックに両端が閉塞した細溝が形成され、前記細溝の溝底にサイプが形成された、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記細溝が前記第1凸部及び前記第2凸部とタイヤ周方向に重なりを有する、請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記横溝の深さが前記主溝の深さの70%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記細溝の深さが前記主溝の深さの5%以上20%以下であり、前記サイプの深さが前記主溝の深さから前記細溝の深さを引いた深さの40%以上90%以下である、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
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