JP6611721B2 - 抽出塔及び流体から構成成分を抽出する方法 - Google Patents

抽出塔及び流体から構成成分を抽出する方法 Download PDF

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Description

本発明は、抽出塔に関し、該抽出塔は、少なくとも部分的に円筒形の、鉛直に方向付けられた塔本体を有し、該塔本体は、水平方向の最大長さを有する塔空洞部を形成する。塔本体には、抽剤用の少なくとも1つの第一の供給口、被抽出流体用の少なくとも1つの第二の供給口並びに負荷された抽剤及び抽残液用のそれぞれ少なくとも1つの排出口が備え付けられている。さらに、本発明は、水平方向の最大長さを有する塔空洞部を形成する、鉛直に方向付けられた円筒形の塔本体を有する抽出塔によって、流体から構成成分を抽出する方法に関する。
抽出においては、移動成分又は抽質(Extraktstoff)とも呼ばれる成分が、抽料(Extraktionsgut)又は被抽出物質とも呼ばれる物質混合物から、抽剤によって分離される。抽出においては、抽料の成分は完全には分離されない。それよりむしろ、抽質は、抽剤に移行し、かつ抽出混合物として発生する。抽残液として、抽質を含有する量がより少ない抽料が残る。
本発明は、特に、溶解された抽質を、選択的に作用する液体の抽剤によって液体の抽料から分離する溶媒抽出に関する。
かかる抽出は、例えば、アクリル酸の製造において用いられる。アクリル酸は、例えば、ポリマー分散液(場合によりアルコールとのそれらのエステルの形態でも)及び超吸水性ポリマーの製造の枠内で使用される重要な中間生成物である。
なかでも、アクリル酸は、凝集した固体状態にある触媒上で、高められた温度で、アクリル酸のC3前駆体(C3前駆体化合物)(アクリル酸との用語には、特に、形式的にアクリル酸の還元によって得られる化合物が包含されるべきである;アクリル酸の公知のC3前駆体は、例えば、プロパン、プロペン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド及びプロピオン酸である;しかし、この用語は、例えばグリセリン(グリセリンから出発して、アクリル酸が、例えば、気相中での不均一系接触酸化脱水素によって作り出されることができる;例えば、欧州特許出願公開第1710227号明細書、国際公開第06/114506号及び国際公開第06/092272号を参照されたい)といった、前述の化合物の前駆体化合物も包含するべきである)を分子状酸素により不均一系接触気相部分酸化反応させることによって得られる。
その際、分子状酸素と共存する、一般に、例えば窒素、CO2、飽和炭化水素及び/又は水蒸気といった不活性ガスで希釈された上述の出発ガスが、高められた温度及び場合により高められた圧力で、(例えば遷移金属の)混合酸化物触媒に通され、かつ酸化的にアクリル酸、水並びに不所望の副生成物、例えばフルフラール、ベンズアルデヒド、アセトン、ホルムアルデヒド及び無水マレイン酸などを含有する生成物混合物に変換され、そこからアクリル酸が分離されなければならない(副生成物及び水蒸気とは異なる不活性希釈ガスは、この文献中では“副成分”に包含されるべきである;そのほかに、この用語は、アクリル酸分離法において通常加えられる重合禁止剤を包含するべきである)。
プロピオンアルデヒド及び/又はプロピオン酸から出発して、分子状酸素による不均一系接触気相部分酸化は、少なくとも部分的に酸化脱水素である。
次の文献:独国特許出願公開第19924533号明細書、独国特許出願公開第19924532号明細書、国際公開第01/77056号、独国特許出願公開第10156016号明細書、独国特許出願公開第10243625号明細書、独国特許出願公開第10223058号明細書、独国特許出願公開第10235847号明細書、国際公開第2004/035514号、国際公開第00/53560号及び独国特許出願公開第10332758号明細書からは、冒頭に記載したようなアクリル酸の製造法が公知であり、その際、不均一系接触気相部分酸化の生成物ガス混合物の分別凝縮による粗アクリル酸の基本分離が行われる。ここで、粗製アクリル酸又は粗アクリル酸との用語は、第一の側方排出口を介して抜き出されたアクリル酸が、純粋な生成物ではなく、アクリル酸(一般に、全質量の≧50質量%又は≧60質量%、たいてい≧70質量%又は≧80質量%、しばしば≧90質量%及び頻繁に≧95質量%又はそれ以上)のほかに、更に水及び副成分、例えば低級アルデヒド(例えばフルフラール、アクロレイン、ベンズアルデヒド)、低級カルボン酸(例えば酢酸、プロピオン酸、ギ酸)などを含有する混合物であることを表す。いずれにせよ、アクリル酸の含有量に対する水及び副成分の全含有量は、気相部分酸化の生成物ガス混合物中より粗製アクリル酸中で低く、そういうわけで、粗製アクリル酸は、これらの構成成分を全体として低減された形で含有しているとも言える(それに対して、単独の構成成分は、粗製アクリル酸中で比較的富化された形で含まれていてよい)。
場合によっては、そのようにして分離された粗製アクリル酸の純度でも、アクリル酸の意図された使用目的にとって十分である(例えば、そのエステル化のために、又はラジカル重合によって得られるポリマーの合成のために)。しかしながら、分離された粗製アクリル酸は、該粗製アクリル酸から、そのつどの使用目的のために必要とされる純度を有する、より純粋な(粗製アクリル酸と比べてより高いアクリル酸含有量(質量%)を有する)アクリル酸を取得するために、しばしば少なくとも1つの更なる熱分離法に供することになるかもしれない。
ここで、熱分離法とは、(一般に熱)エネルギーを供給又は除去しながら物理的に少なくとも二相系を作り出し、その際、相間に存在する温度勾配及び物質量勾配に基づき熱交換及び物質交換が起こり、つまり、最終的には、所望の分離、及び抽出を誘発する。
頻繁に、熱分離法は、分離作用のある内部構造物を収容する分離塔内で実施され、その際、前述の少なくとも2つの物質相が一般に互いに向流方向で導かれる。しばしば、2つの物質相のうち一方は気体(これは、分離塔内で一般に上昇相として導かれる)であり、かつ他方は液体(これは、分離塔内で一般に下降相として導かれる)である。しかし基本的には、少なくとも2つの物質相は、液体(例えば抽出の場合に)、又は固体及び液体(例えば結晶化の場合)、又は固体及び気体(例えば吸着の場合)であってもよい。
少なくとも2つの物質相のうち一方が液体であり、かつもう一方が気体である熱分離法の形態の例、ひいては本明細書中で使用される“熱分離法”との用語の固有の要素は、精留(上昇する蒸気相が、分離塔内で下降する液相に対して向流方向で導かれる)、及び脱着(吸収の反対のプロセス;液相に溶解されたガスが、液相上の圧力を下げることによって、液相の温度を高めることによって及び/又は液相に気相を通過させることによって液相から抜き出される;気相の通過が含まれる場合、脱着はストリッピングとも呼ばれる)である。しかし、吸収(一般に、分離塔内で上昇するガスが、分離塔内で液体の形で下降する少なくとも1種の吸収剤に対して向流で導かれる)及びガス混合物(気相/液相の例)の分別凝縮も、熱分離法との用語の一部を成す。粗製アクリル酸を更に精製するための特に好適な熱分離法が、結晶化による更なる精製(結晶化)である。
しかしながら、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体の不均一系接触気相部分酸化の生成物ガス混合物の分別凝縮による粗製アクリル酸の公知の基本分離法の欠点が、依然としてアクリル酸及び副成分を含有する酸性の水(簡略化して“酸性水”とも呼ばれる)の付加的な発生である。ここで、“酸性水”との呼称は、第一に、該酸性水が、一般に≧50質量%、頻繁に≧60質量%、しばしば≧70質量%及び往々にして≧80質量%の水を含有することを表す(これは、一般に、反応水と、気相部分酸化の枠内で不活性希釈ガスとして併用される希釈水(水蒸気)との両方である)。
しかしこれは、水のほかに、更に副成分、例えばプロピオン酸、酢酸及びギ酸並びにアクリル酸を含有し、ひいては<7のpH値を有することも表す(アクリル酸とは異なる副成分カルボン酸の全含有率は、一般に、酸性水の質量に対して、≦10質量%の値、場合によっては≦5質量%の値にある)。
通常、酸性水のアクリル酸含有率は、4質量%又は5質量%〜15質量%、頻繁に約10質量%となる。引用した先行技術において推奨される不均一系接触気相部分酸化の生成物混合物からのアクリル酸の基本分離法の欠点は、それらの方法が、精留塔内に返送されなかった、依然としてアクリル酸を含有する酸性水を、全体的に焼却に供給することである(特に独国特許出願公開第10243625号明細書、国際公開第2004/035514号及び独国特許出願公開第10332758号明細書を参照されたい)。これは、酸性水焼却が、例えば所望の生成物のアクリル酸の収率を下げるという点で欠点である。
それゆえ、独国特許出願公開第102007055086号明細書又は国際公開第2008/090190号には、アクリル酸の収率増大を、該アクリル酸を酸性水から抽出しかつ返送することによって保証するアクリル酸の製造法が提案されている。
それに従って、独国特許出願公開第102007055086号明細書は、凝集した固体状態にある触媒上で、高められた温度で、アクリル酸の少なくとも1種のC3前駆体(C3前駆体化合物)を分子状酸素により不均一系接触気相部分酸化させることによって、アクリル酸、水蒸気及び副成分を含有する生成物ガス混合物を作り出すアクリル酸の製造法を記載している。その際、アクリル酸、水蒸気及び副成分を含有する生成物ガス混合物の温度は、場合により直接(冷却液との直接接触による)及び/又は間接冷却によって下げられる。引き続き、アクリル酸、水蒸気及び副成分を含有する生成物ガス混合物は、分離作用のあるエレメントが備わった凝縮塔内に通される。生成物ガス混合物は、引き続き、凝縮塔内部でそれ自体上昇し、かつその際に分別凝縮される。凝縮塔内に通じる生成物ガス混合物の供給箇所の上方にある第一の側方排出口を介して、水及び副成分を全体的に低減されて含有する粗製アクリル酸が、目標生成物として凝縮塔から抜き出される。第一の側方排出口の上方にある第二の液相排出口(好ましくは側方排出口;この文献中での全ての言及は、かかる酸性水の側方排出の場合に特に有効である)を介して、依然としてアクリル酸及び副成分を含有する酸性の水(酸性水)が凝縮塔から抜き出される。凝縮塔の頂部で、水より沸点の低い((雰囲気圧を基準として)より低い温度で沸騰する)副成分を含有する残留ガス混合物が抜き出され、並びに凝縮塔の底部空間からは、依然としてアクリル酸及び該アクリル酸より沸点の高い変換生成物及び副成分を含有する塔底液が凝縮塔から抜き出される。取り出された酸性の水の部分量が、それ自体及び/又はその冷却後に還流液として凝縮塔内に返送される。粗製アクリル酸は、場合により少なくとも1つの更なる熱分離法に、その更なる精製の目的で供される。この方法によれば、凝縮塔内に返送されなかった酸性の水の部分量において少なくともこの中に含まれるアクリル酸を、有機溶媒を用いた抽出によって酸性の水から有機溶媒中に取り込むことで、アクリル酸を含有する有機抽出物を形成する。続けてアクリル酸が、少なくとも1つの熱分離法を用いて有機抽出物から分離され、かつ抽出物から分離されたアクリル酸は、凝縮塔内に返送されるか、又は粗製アクリル酸の更なる精製に供給されかつ/又は金属水酸化物の水溶液中に取り込まれる。
独国特許出願公開第102007055086号明細書に記される抽出塔の内径は800mmである。より多くの量の酸性水を処理することができるように、特により大きい内径を有する、より大きい抽出塔も使用する必要性がある。ここで明らかになったことは、抽出塔の内径が大きくなり過ぎた場合に、酸性水からのアクリル酸の回収の収率が悪化してしまうことである。それゆえ、より多くの量の酸性水を、並列接続されたより薄型の抽出塔によって処理することが提案されていた。しかしながら、これはコストの面で欠点である。
それゆえ、本発明の課題は、特に、抽出における構成成分の収率増大を、抽出塔が大きい直径を有する場合にも保証することを特徴とする、軸方向逆混合に関して改善された抽出塔及び抽出塔によって流体から構成成分を抽出する改善された方法を提供することであった。
本発明により、この課題は、請求項1の特徴を有する抽出塔及び請求項14の特徴を有する方法によって解決される。好ましい実施形態及び発展形態は、従属請求項からもたらされる。
それに従って、水平方向の最大長さを有する塔空洞部を形成する、少なくとも部分的に円筒形の、鉛直に方向付けられた塔本体を有する抽出塔が見出された。塔本体には、抽剤用の少なくとも1つの第一の供給口、被抽出流体用の少なくとも1つの第二の供給口及び抽出混合物用の少なくとも1つの排出口及び抽残液用の少なくとも1つの排出口が備え付けられている。本発明による抽出塔は、塔空洞部内に、鉛直に方向付けられたセパレーターが配置されており、該セパレーターが、塔空洞部を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた複数の領域に分けることを特徴としている。ここで、それぞれの領域の水平方向の最大長さは、塔空洞部の水平方向の最大長さより短い。
水平方向の最大長さとは、本明細書中では、塔本体の内部表面又は塔本体のある特定の水平面における隔壁の表面の任意の2点間の最も大きい距離を意味する。明確にするために、任意の2点間の連結線が、水平方向の最大長さが確かめられる領域に完全にある必要はないことに留意されたい。それは他の領域を横切ってもよい。したがって、円環形の塔本体の場合、塔本体の水平方向の最大長さは、塔本体の内径である。塔空洞部がセパレーターによって分けられている場合、セパレーターによって形成された領域の水平方向の最大長さは、塔本体の内部表面及び/又はある特定の水平面においてそのつど領域を画定する隔壁の表面の任意の2点間の最も大きい距離である。
セパレーターとは、本明細書中では、クロスフロー、すなわち、水平面における、一方の領域から他方の領域中へのフローを妨げるデバイスを意味する。したがって、抽出塔内では、一方の領域から他方の領域中への水平方向の物質移動は行われない。物質移動のためのクロスフローが生じたとしても、それは領域内でのみ起こり得る。そのうえ、当然の事ながら、物質移動は鉛直方向で起こる。
比較的大きい直径を有する抽出塔を用いた抽出における抽出物収率の悪化は、被抽出流体の水平方向のクロスフローによって引き起こされると考えられる。このクロスフローは、抽出塔の内径が比較的大きい場合に形成する軸方向渦によって引き起こされると想定される。この問題は、本発明により、セパレーターを用いて塔空洞部を鉛直方向に分けることによって解決される。ここで、不利な軸方向渦を回避するために、セパレーターが塔空洞部を、仕切られた領域に鉛直方向で分けるだけでなく、塔空洞部における水平方向の最大長さもセパレーターによって縮めることが重要である。
本発明による抽出塔の1つの実施形態によれば、それぞれの領域の水平方向の最大長さは、セパレーターを切断する、塔本体のそれぞれの水平断面において、塔空洞部の水平方向の最大長さより短い。セパレーターは、特に鉛直方向において塔空洞部の中心部分に延びる。セパレーターの上方では塔頂部が形成されており、下方では塔底部が形成されている。場合により、セパレーターは、塔頂部及び塔底部の中まで及ばない。それからセパレーターの領域での幾何学的形状を観察すると、セパレーターによってそれぞれの水平断面において、塔空洞部内での水平方向の最大長さが縮小される。
セパレーターの形成は、塔本体の水平断面の幾何学的形状に実質的に依存する。通常、この断面は円形である。塔空洞部の水平方向の最大長さは、この場合、塔本体の内径である。かかる場合には、セパレーターによる塔空洞部の鉛直方向の等分が、塔空洞部内での水平方向の最大長さの縮小にはつながらない。かかるセパレーターの側では、2つの領域の水平方向の最大長さは、塔本体の内径に等しい。セパレーターの壁厚によって生じると考えられる最大長さのごく僅かな短縮は、この場合には無視される。
本発明により、塔空洞部の水平方向の最大長さに対する、領域の最も大きい水平方向の最大長さの比は、0.95未満、特に0.9未満、好適には0.75未満である。
塔本体が水平断面において円形である場合、セパレーターは、例えば、塔空洞部を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた少なくとも3つの領域に分ける。セパレーターは、例えば、それぞれ塔空洞部の真ん中から塔本体に半径方向に延びる3つの鉛直方向の分離板を含んでよく、ここで、それらは特に120°の角度を成す。
さらに、セパレーターは、塔空洞部を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた4つの領域に分けることができる。例えば、この場合には、2つの交差状に配置された90℃の角度を成す分離板が、塔空洞部を、大きさが等しい4つの円セグメントに分けることができる。
別の実施形態によれば、セパレーターにより、塔本体とは間隔を空けて配置されている中心の中間領域が形成される。この中間領域と塔本体との間には、少なくとも2つの更なる領域が形成されている。好適には、中間領域と塔本体との間には、複数の更なる領域が形成されている。これらは、例えば半径方向で塔本体から内側に向かって、中心の中間領域を形成する隔壁に至るまで延びてよい。中心の中間領域は、この場合、円形断面を有してよい。この円形断面は、特に塔本体の円形断面に対して同心円状にある。しかしながら、中間領域は、断面において四角形、特に正四角形の形状も有してよく、ここで、半径方向に向けられた分離板は、四角形の角から塔本体に向かって延びる。
セパレーターの記載した実施形態の場合、そのつど塔空洞部の水平方向の最大長さは、異なる度合いで縮小される。セパレーターによって形成された、互いに仕切られた領域は、相当短い水平方向の最大長さを有する。したがって、塔空洞部における不利なクロスフローは、セパレーターにより効果的に妨げられる。
好適には、セパレーターにより形成された領域は、それぞれ大きさが等しい。これによって、実質的に被抽出流体の同じ体積が領域中でそれぞれ存在することが達成される。
そのほかに、セパレーターによって形成された領域は、セパレーターを切断する、塔本体のそれぞれの水平断面において、同じ幾何学的形状を有してよい。水平断面で形成された領域の面積は、特に同一である。このことは、あとで説明するように、これらの領域で同一の充填材を用いることができるという利点を有する。これにより、本発明による抽出塔の製造におけるコスト低下につながる。
本発明による抽出塔の更なる実施形態によれは、これらの領域は、それらの上端では共通の塔頂部に通じ、かつそれらの下端では共通の塔底部に通じる。したがって、塔頂部の領域及び塔底部の領域において、塔空洞部の水平方向の長さは、セパレーターによっては分けられていない。したがって、領域は並列につながっている。塔頂部では、供給口の1つ及び場合により排出口が配置されている。塔底部には、それ以外の供給口及び場合により排出口が配置されている。
特に本発明による抽出塔は、大きい直径を有する。塔本体の内径、すなわち、塔本体の水平方向の最大長さは、例えば、800mm以上、特に1000mm以上である。しかしながら、2000mm超又は5000mm超の塔直径も可能である。
塔本体の高さは、例えば5m超、特に10m超である。しかしながら、塔本体の高さが30m又は40mを超えることも可能である。
適用上の目的に応じて、塔空洞部内には、分離作用のある内部構造物が配置されている。分離作用のある内部構造物によって、抽出塔内での物質分離が改善される。内部構造物は、セパレーターによって形成された領域用に、互いに別個に準備されており、すなわち、セパレーターは、内部構造物も互いに仕切り、そのため、セパレーターにより形成された領域間での物質交換は内部構造物を介しても可能ではない。
分離作用のある内部構造物は、特に、分散液滴相と連続相との間での物質交換が改善されるようにつくられている。ここで、連続相は、特に湿潤膜層ではない。分離作用のある内部構造物は、特に、それらが液滴を形成するようにつくられている。ここで、液滴によりもたらされる表面は、常に分割及び合体によって新たに形成及び再生される。合体に際してエマルション液滴が接触し、かつ融合することから、液滴は増大し、それに対して、分散相により形成された表面積は縮小する。分離作用のある内部構造物は、融合した液滴を再びより小さい液滴に分割し、そうして、分散相により形成された表面積は再び増大する。
内部構造物は、例えば、充填材、特に構造化充填材若しくは規則充填材、不規則充填物及び/又はランダム充填層(Schuettungen)の形態で備わっていてよい。ランダム充填層の中で、リング、らせん、サドル体、ラシヒリング、イントスリング若しくはポールリング、バレルサドル若しくはインタロックスサドル、トップ−パックなどを有するものが好適である。本発明により使用されるべき抽出塔のために特に適した充填材は、例えば、Julius Montz GmbH(D−40705、ヒルデン)の充填材、例えばMontz−Pak B1−350充填材である。好ましくは、ステンレス鋼板製の多孔型構造化充填材を使用する。規則充填材を有する充填塔は、当業者に自体公知であり、かつ例えばChem.−Ing.Tech.58(1986)no.1の第19頁〜第31頁及びGebrueder Sulzer Aktiengesellschaft(ヴィンタートゥール、スイス)のTechnischen Rundschau Sulzer 2/1979の第49頁以降に記載されている。
さらに、内部構造物をトレイの形態で有する抽出塔も適しており、この場合、パルス式シーブトレイ塔とクロスフローシーブトレイ塔とは区別されなければならない。パルス化シーブトレイの場合、2つの相が貫通口(一般には孔、すなわち、円形の貫通口)を通してシーブトレイに導かれる。パルスが上向きに発振される場合、軽い方の相が、上に向かってシーブトレイの孔に押し通され、下向きに発振される場合には、相応して重い相が下向きに押し通される。このような塔は、Pilhofer/Mewes“シーブトレイ−抽出塔:非パルスカラムの予測計算”[Sieve Tray Extraction Columns: Predictive Calculation for Unpulsed Columns],Verlag Chemie Weinheim,New York 1979 ISBN 3−527−25837−Xに記載されている。クロスフローシーブトレイ塔が使用される場合、連続相は、下降管を介して1つのトレイから次のトレイへと進み、かつ分散相だけは、密度差に基づきシーブトレイの孔に押し通される。更なる塔型が、クーニ式塔との名称でSulzer社から提供されている、可動式スターラーを有する抽出塔である。
本発明による抽出塔の更なる発展形態によれば、分離作用のある内部構造物は、セパレーターにより形成された、同一の単独充填材から成る領域中に形成されている。ここで、単独充填材の水平断面の幾何学的形状は、単独充填材が配置される予定の領域の水平断面の幾何学的形状に相当する。それゆえ、単独充填材は、鉛直方向で領域中に入り込む。これによって、抽出塔の製造及び組立てコストが下げられる。
本発明による更なる抽出塔の発展形態によれば、セパレーターは、塔空洞部内に積み上げられている鉛直セグメントに分けられている。ここで、単独充填材の高さは、セパレーターの鉛直セグメントの高さに相当してよい。そのうえ、鉛直セグメントの高さは、セパレーターの鉛直セグメントの高さよりいくぶん高いか又はいくぶん低いことが可能である。これらの措置によって、抽出塔の組立てが単純化される。
本発明による抽出塔の好適な発展形態によれば、塔本体の内側に、鉛直に方向付けられた少なくとも1つの溝が形成されており、該溝にセパレーターが係合する。このようにして、セパレーターは、塔空洞部においてねじれないように位置決めされる。特にこれは、塔本体が円形の水平断面を有する場合に好ましい。
塔本体の内側に溝を形成することは、塔本体の内側で突起部を形成することに比べて好適である。それというのも、セパレーターにより形成された領域内に突起部が突き出てしまい、そのため、この突起部を内部構造物においてそのまま残しておかなければならないからである。この場合、内部構造物の製造に際してコストが掛かる。本発明により塔本体の内側に溝を形成する場合、内部構造物に切欠きを設ける必要はない。それゆえ、内部構造は、より安価に製造することができる。
更なる実施形態によれば、塔本体の内側に複数の溝が形成されており、当該溝にセパレーターの分離板が係合する。例えば、塔本体の内側まで達する全ての分離板が、塔本体の内側に形成されている溝に係合してよい。
シェルの内壁における溝又は複数の溝にセパレーターを係合するために、セパレーターは、少なくとも3つの層を有してよい。その際、中間層は、外層に対して突き出ている。そのときこの中間層が溝に係合する。そのとき外層は、それらの端面がそれぞれ溝の隣で塔本体の内側に直接隣接している。それらは、特に液密でこの内側に面する。セパレーターのこの対称構造によって、セパレーターにより形成された領域が同一の横断面積を有することが保証される。
水平方向の最大長さを有する塔空洞部を形成する、少なくとも部分的に円筒形の、鉛直に方向付けられた塔本体を有する抽出塔によって、流体から構成成分を抽出する本発明による方法において、被抽出流体は、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた複数の領域中に導入され、この領域は、塔空洞部を該領域に分ける鉛直に方向付けられたセパレーターにより該塔空洞部内で形成されており、ここで、それぞれの領域の水平方向の最大長さは、塔空洞部の水平方向の最大長さより短い。そのうえ、この方法においては、抽剤が塔空洞部の領域中に導入される。被抽出流体の構成成分は、それから塔空洞部の領域中で抽剤により取り込まれ、かつ抽出混合物として取り出される。
本発明による方法においては、被抽出流体、すなわち流体混合物の水平方向のクロスフローも、抽剤のクロスフローも、セパレーターによって妨げられる。これによって、特に、抽出物の収率は、抽出塔の内径が比較的大きい場合に高められる。前で記載したように、本発明による方法の場合も、セパレーターによって、流体混合物のクロスフローを生む軸方向渦の形成が防がれることが想定される。
本発明により好ましくは、抽出されるべき構成成分を含有する物質流の少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%、更に好ましくは少なくとも75%、好適には全量が本発明により抽出される。その際、抽出塔の本発明による実施によって、被抽出物質に関して99.99%までの除去率が達成される。
本発明による方法においては、適用上の目的に応じて、より高い比重の相が上で、かつより低い比重の相が下で抽出塔内に入る。塔内では、2つの相は向流において進む。
例えば、本発明による方法においては、被抽出流体は、まず下から抽出塔の塔空洞部内に入れられる。そこから該流体は、塔空洞部内でセパレーターにより仕切られた領域に至る。抽剤は、上で塔頂部内に導入される。そこで抽剤は、液滴の形態で塔空洞部の領域に加えられる。それから抽出混合物が下で塔底部において取り出される。
抽出塔の塔空洞部内には、特に分離作用のある内部構造物が配置されている。これらは、分散液滴相と連続相との間の物質交換を改善する働きを持つ。分離作用のある内部構造物では液滴が形成し、そのため、液滴によりもたらされる表面は、常に分割及び合体によって新たに形成及び再生される。分離作用のある内部構造物は、融合した液滴を再びより小さい液滴に分割し、そのため、分散相により形成された表面積は再び増大する。したがって、分離作用のある内部構造物によって、抽剤又は被抽出流体の液滴が形成される。
本発明による方法においては、特に、領域での被抽出流体に対する抽剤の比は、抽出塔の断面にわたって実質的に等しい。被抽出流体に対する抽剤の比は、特に、断面にわたって、互いに30%未満、好適には10%未満、特に好適には5%未満で異なる。本方法のこの実施形態によって、塔内での軸方向逆混合はより僅かなものとなり、ひいては実現可能な分離段数もより多くなる。したがって、このようにして、抽出収率を高めることが可能である。
さらに、本発明による方法においては、抽剤の組成及び/又は被抽出流体の組成は、抽出塔の断面にわたって実質的に等しく、すなわち、断面にわたる2つの相の分布は実質的に一定であり続ける。分散度のずれは、例えば10%未満、特に5%未満である。これによっても、抽出収率を高めることができる。
本発明による方法において使用される抽剤は、特に有機溶媒である。被抽出流体は、特に、アクリル酸及び酢酸を含有する水、すなわち、酸性水又は酸性の水である。
本発明により好ましくは、抽剤は、アクリル酸より高い沸点(そのつど雰囲気圧を基準として)を有することになる。それというのも、これが一般に有機抽出物からのアクリル酸のその後の分離を容易にするからである。
本発明により実施されるべき抽出の枠内では、抽剤として使用されるべき有機溶媒は、特に水より著しく高い粘度を有する。この場合、本発明により好ましいのは、抽出塔内に入る有機抽剤が分散相として存在し、かつ酸性水が連続相(これが、例えば2つの相間の物質交換を促し、かつ同じ分離結果でもって、最終的により短い塔を可能にする;それに連続水相は、ステンレス鋼製の抽出塔及びその内部構造物をより良好に湿らせる;そのうえまた、連続相から分散相への被抽出物質の移動が、分散相の安定化(僅かな合体傾向)につながる)として存在するときである。酸性水の質量密度より高い質量密度を有する有機抽剤が使用される場合、このことは、つまり、抽剤が、塔の頂部で、特に液滴の形態で送り込まれ、かつ分散され、並びにその際に生じる抽剤液滴が、塔内で下に向かって落ちることを意味する。逆の場合、すなわち、酸性水の質量密度より低い質量密度を有する抽剤が使用される場合、抽剤は、塔の底部で分散され、かつその際に生じる抽剤液滴が、塔内で上昇する。充填材及び/又は不規則充填物の形態の内部構造物を有する抽出塔のこれまでに挙げられた型においては、分割されていない連続相が、選択された内部構造物を良好に湿らせるべきであり、それというのも、さもなければ、分散相の液滴が、一般に内部構造物に沿ってクリープ流れを起こすからである。
ここで、最も簡単な方法においては、有機抽剤を、塔断面にわたって配置されたかつ通常は円環形の抽出塔のそのつどの断面長さにわたって延びる、一般に円形の貫通口(孔)を有する管(通常これは同一の断面を有する;多岐管(Rohrverteiler)とも言う)によって送り込むことになる。有機抽剤が塔の頂部で送り込まれる場合、円形の貫通口は下向きにあり、抽剤が塔の底部で送り込まれる場合は上向きにある。ここで、前述の貫通口の直径(長手方向の寸法)は、通常1mm〜10mm、好ましくは3mm〜6mm、しばしば2〜5mmとなる。ここで、抽剤は、簡単な方法で、分岐管に流入させ、かつ貫通口から再び流出させることができる。
抽出物と抽残液とを分離するための動力は、2つの相の質量密度(g/cm3)の点で異なる。2つの液相の質量密度の高い差が相分離を軽減し、かつエマルション形成を減少させる。
それゆえ、好ましくは、本発明により実施されるべき抽出のために、質量密度(kg/m3)が水の質量密度(同様にkg/m3)と≧25kg/m3、≧50kg/m3異なる(抽出において適用される圧力及び抽出において適用される温度を基準として)有機溶媒が使用される。一般に、前述の質量密度の差は、しかしながら≦250kgm3、一般に≦150kg/m3となる。
さらに、本発明による方法にとって好適なのは、有機抽剤の動的粘度が抽出条件下で≦100mPa・s、好ましくは≦50mPa・sの場合である。一般に、前述の動的粘度は、しかしながら≧1mPa・sとなる。本発明により特に好適には、動的粘度は2〜10mPa・sの範囲にある。
さらに、本発明による方法においては、2つの液相間の界面張力が比較的高い場合に好ましい。これまで言及されてきたことを踏まえて、本発明により適した酸性水抽出用の
抽剤として、なかでも、常圧(1atm)での沸点が150℃を上回るか又は160℃を上回る有機液体が考慮に入れられる。例示的に挙げられるのが、パラフィン蒸留からの中油留分、ジフェニルエーテル、ジフェニル、又は前述の液体の混合物、例えばジフェニルエーテル70〜75質量%及びジフェニル25〜30質量%の混合物である。ジフェニルエーテル70〜75質量%及びジフェニル25〜30質量%の混合物、並びに該混合物に対してo−フタル酸ジメチル0.1〜25質量%から成る混合物の使用も好適である。
本発明により特に好適な酸性水抽出用の有機溶媒が、脂肪族若しくは芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸のエステル(特に両カルボキシル基がエステル化されている場合)であり、ここで、それらのアルコール成分は1〜8個の炭素原子を有し、かつそれらのカルボン酸成分は5〜20個の炭素原子を有する。好ましくは、アルコール成分は、エステル化の前に、単に2個の又は1個だけのヒドロキシル基を有する。特に好適には、アルコール成分は、一価(1個のOH基)又は二価(2個のOH基)のアルカノールである。好ましくは、アルコール成分(特に一価又は二価のアルカノールの場合)の炭素原子の数は、1〜6個、特に好適には1〜4個、非常に好適には1又は2個である。脂肪族若しくは芳香族のモノカルボン酸又はジカルボン酸は、好ましくは5〜15個の炭素原子、好適には5〜10個の炭素原子、特に好適には6〜8個の炭素原子を有する(特に1〜4個又は1個若しくは2個の炭素原子を有するアルカノールとのそのつどのエステル化の場合(ジエステルの場合も))。ジカルボン酸は、モノカルボン酸と比べて関連エステルの酸成分として好適である(特に両カルボキシル基がエステル化されている場合)。フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸並びにアジピン酸が、関連エステルの本発明により非常に好適な酸成分である。これは、特にジアルキルエステル(C1〜C8−アルキル、好ましくはC1〜C6−アルキル、非常に好ましくはC1〜C4−アルキル、それ以上に好ましくはC1又はC2−アルキル)の場合に当てはまる。すなわち、本発明による方法にとって非常に好適な抽剤は、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル(例えばBASF AktiengesellschaftのPalatinol(登録商標))、イソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチルエステル及びアジピン酸ジエチルエステルである。
本発明による酸性水抽出のために適した更なるエステルが、リン酸のトリエステル、例えばリン酸トリブチル又はリン酸トリクレジルである。ここで、クレジル基として、o−クレジル、m−クレジル及びp−クレジルのいずれもが考慮に入れられる。そのほかに、本発明による酸性水抽出用の抽剤として、アクリル酸と分岐状又は線状の一価C6〜C12−アルカノールとのエステル(例えば2−プロピルヘプチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレート)並びにマレイン酸と一価C4〜C10−アルカノールとのモノエステル及びジエステルが考慮に入れられる。ここで、前述の全ての抽剤に更に当てはまることは、常圧で150℃を上回る若しくは160℃を上回る、又は170℃を上回る、又は180℃を上回る、又は190℃を上回る沸点を有する抽剤が本発明により好適なことである。
一般に、抽出されるべき酸性水は、アクリル酸及び水のほかに、更なる構成成分(一般に酸性水の全量に対して3番目に大きい構成成分(質量%))として酢酸を含むことになる。実施される部分酸化の方法に応じて(選択された触媒、反応混合物の水蒸気含有量、部分酸化の温度)、酸性水は、酢酸を10質量%まで、又は5質量%まで(頻繁に2〜8質量%)又はそれ以上で含有してよい。頻繁に、酸性水は、酢酸の質量割合に対して約2倍の質量割合のアクリル酸を含有する。他の可能な酸性の副成分の含有量は、通常はずっと低い。それゆえ、本発明により好適なのは、酢酸と比べてアクリル酸を好適には取り込む抽剤である。これらの抽剤に数えられるのが、特にフタル酸ジエチルエステルである。
本発明により、抽剤が抽出条件下で水と反応せず、かつ水に僅かな溶解性しか示さない場合も好ましい。そのため、例えば、フタル酸ジエチルエステルは、特に加水分解安定性である。フタル酸ジエチルエステルの更なる利点が、常圧(1atm)で比較的高いその沸点であり、これは、本発明により好ましくは使用されるべき抽剤(有機溶媒)にとって、≧200℃、適切には≧225℃、より適切には≧250℃である。
さらに、それは水への比較的僅かな溶解性を示す(これは抽剤の損失も減らす)。一般に、酸性水は、50〜80℃、好ましくは60〜70℃の温度で生成物ガス混合物の本発明により実施されるべき分別凝縮において発生する。すなわち、これは、通常この温度で、第二の液相排出口(好ましくは側方排出口)を介して取り出される(温度が低ければ低いほど、重合禁止剤の必要とされる量も少なくなる;好適な場合においては、これを酸性水、抽剤、抽残液及び/又は抽出物に別個に加える必要がない)。それゆえ、適用上の目的に応じて、この温度領域における抽出も実施することになり、すなわち、本発明により好ましくは、酸性水を、実質的に前述のその温度で、抽出ユニットに、好ましくは抽出塔(特に好適には充填塔、好ましくはMontz−Pak B1−350)に運ぶことになる。好ましくは、抽出塔への供給は、下から行われ、かつ上からは、より高い比重の抽剤(好ましくはフタル酸ジエチル)が送り込まれる。通常、送り込まれる抽剤の温度は、供給される酸性水の温度と大きく異なることはない。典型的には、この温度差の絶対値は、0℃以上20℃以下、好ましくは0℃以上15℃以下、しばしば0℃以上10℃以下である。凝縮塔から取り出される酸性水の圧力は、取り出し箇所で、本発明により典型的には>0〜1.5bar、頻繁に2barである。取り出された酸性水は、ポンプによって抽出塔内に運ばれる。送入圧力は、例えば2〜6barであってよい。抽出塔の作業圧力は、本発明により、有機抽出物を第一のストリッピング塔内に送入するのに付加的なポンプを必要としないように選択される。しかし基本的には、酸性水抽出は、より高い温度又はより低い温度で並びにより高い圧力又はより低い圧力でも実施されることができる。抽出塔の運転開始時には、適用上の目的に応じて、抽出塔にまず酸性水を入れ、引き続き、既に記載したとおり、有機抽剤を好ましくは抽出塔の頂部で液滴の形態で送り込むようにして行う。(好適には連続相の)酸性水の供給は、原則的には、相応の供給ノズルを介して行ってよい。しかし基本的には、酸性水は、1つ(以上の)貫通口をその壁に有する供給管(貫通口の直径は、典型的には5〜10mmである)を介して供給することもできる。
抽出塔に供給される有機抽剤の物質流(E;kg/h)と酸性の水(S;kg/h)との比、すなわち、E:Sは、本発明による方法においては、0.05〜20、好ましくは0.1〜10、より好ましくは0.8〜1.2、特に好適には1:1であってよい。
アクリル酸が浸出した(抽出された、低減された)酸性水は、通常、その廃棄に供給される(例えば焼却又は浄化装置に送られる)。酸性水は、本発明により典型的には抽出塔をその頂部で(抽残液)として抜け、その一方で、アクリル酸を含有する有機抽出物は、抽出塔を典型的には下で抜ける。
有機抽出物からのアクリル酸の分離(抽出塔からのこの取出し温度は、実質的に、抽出塔内への酸性水の供給温度に相当する)は、基本的には、種々の熱分離法を適用するか、或いはかかる熱分離法の組合せを適用して行われることができる。
分離の適した変形例が、結晶化分離である。ここで、独国特許出願公開第19838845号明細書及び独国特許出願公開第102005015637号明細書の中で推奨される全ての結晶化法が考慮に入れられる。
以下では、本発明による抽出塔の実施例及び本発明による方法の実施例を、図面に基づき説明する。
本発明の1つの実施例による抽出塔の概略図 本発明の該実施例による抽出塔の断面図 本発明の別の実施例の抽出塔の断面図 本発明の更に別の実施例による抽出塔の断面図 本発明の実施例によるセパレーターの分離板の一部を示す図 本発明の第一の実施例によるセパレーターを示す図 本発明の1つの実施例による塔本体内への図6のセパレーターの収容を示す図 セパレーターと塔本体との連結を詳しく示す図 本発明の実施例による抽出塔の領域中に収容するための単独充填材を示す図 本発明の実施例による充填材が入れられた抽出塔を概略的に示す図
以下に記載した実施例は、有機溶媒を用いた酸性水からのアクリル酸の抽出に関する。ここで、酸性水は、アクリル酸を製造するための凝縮塔から側方排出口で取り出した。しかしながら、他の構成成分も、被抽出流体、特に抽出流体から、抽剤によって、相応の方法で抽出混合物に移すことが可能であることを指摘しておく。
図1には、抽出塔1を概略的に示している。これは、円筒形の塔本体2を含み、その軸は鉛直方向に向いている。塔本体2は、実質的には中空円筒体である。すなわち、塔本体2のシェルは、塔空洞部3を形成する。塔本体2はステンレス鋼製である。典型的な壁厚は5mm〜20mmである。外側に向けて、抽出塔1は、通常、慣用の方法で断熱されている。抽出塔の高さは1〜40mである。
塔本体2の組立てをより簡単にするために、これは、セグメント2−1、2−2・・・2−nに分けられている。塔本体2の組立て時には、セグメント2−1〜2−nが積み上げられ、かつ互いに密接に接合される。
鉛直方向において、抽出塔1は、3つの領域に分けられている:上方領域は、塔頂部Aと呼ぶ。塔頂部Aでは、第一の供給口4が設けられており、これにより、例えば抽剤を塔空洞部3内に導入することができる。第一の供給口4は、適切には分岐管とつながっており、これにより、抽剤を塔本体2の断面にわたって均一に分配することができる。
そのほかに、塔頂部Aでは、排出口13が設けられており、これにより、例えば抽残液を塔空洞部3から導出することができる。
塔頂部Aの下には、あとで詳しく述べるように、塔空洞部3内にセパレーター7が配置されている領域Bが形成されている。領域Bの下には、塔底部Cが形成されている。塔底部Cには、第二の供給口5が形成されており、これにより、例えば抽出されるべき液体、すなわち、本例においては酸性水を、塔空洞部3内に導入することができる。そのうえ、塔底部Cには抽出混合物用の排出口6が存在している。
図2には、セパレーター7が配置されている領域Bにおける抽出塔1の水平断面を示している。全領域Bにわたって、塔本体2の内径Dは、塔空洞部3の水平方向の最大長さに相当する。この水平方向の最大長さは、塔本体2の内部表面の任意の2点間の最も大きい距離を指す。
そのうえ、塔空洞部3の領域Bにおいては、セパレーター7が配置されている。図2に示される例の場合、セパレーター7は、2つの垂直に交わって配置された分離板7−1及び7−2を含む。2つの分離板7−1及び7−2は、塔空洞部3の真ん中で、すなわち、塔本体2の軸と一致しながら、それらが直交するように互いにつながれている。分離板7−1及び7−2は、水平方向に塔本体2の内壁まで延び、そこで密閉する。したがって、セパレーター7は、塔空洞部3を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた4つの同一の領域B1、B2、B3及びB4に分ける。これらの領域B1〜B4の内部では、軽い方の相、すなわち、本例においては酸性水が上昇し、かつ重い方の相、すなわち、本例においては抽剤が下降する。しかしながら、抽出塔1の領域Bにおいて、領域B1〜B4の間で物質交換は可能ではない。
領域B1〜B4は、抽出塔1の領域Bにおけるそれぞれの領域D1〜D4の水平方向の最大長さM1が、塔本体2の水平方向の最大長さDより短いことを特徴とする。図2に示される例の場合、塔空洞部3の水平方向の最大長さDに対する領域B1〜B4の水平方向の最大長さM1の比は、1/√2、すなわち、約0.7に等しい。したがって、セパレーター7によって、塔本体2の内部の水平方向の最大長さは約30%縮められる。
図3には、セパレーター7の別の例を示している。この場合、セパレーター7は、3つの分離板7−3、7−4及び7−5から成る。これらは、120℃の角度を成すように互いに真ん中でつながれている。真ん中から、分離板は水平方向に塔本体2の内壁まで延びる。このようにして、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた3つの領域B5、B6及びB7が形成される。これらの領域B5〜B7の間で物質交換は可能ではない。
図3に示される例の場合、塔空洞部3の水平方向の最大長さDに対する領域D5〜D7の水平方向の最大長さM2の比は、cos30°、すなわち約0.86である。したがって、この場合も、塔空洞部3の水平方向の最大長さは本質的に縮められる。
そのほかに、図2による例の領域B1〜B4及び図3による例の領域B5〜B7は、これらの領域がそれぞれ同一の幾何学的形状を有し、かつ同じ体積を成すことを特徴とする。これによって、領域B1〜B4又は領域B5〜B7の内部ではそれぞれ抽出のための等しい条件が存在することが保証される。
図4には、抽出塔1の領域Bが配置されているセパレーター7の更なる例を示している。この例において、セパレーター7は、塔本体2に同心円状に配置されている、断面が円形の分離板7−6を含む。このようにして、分離板7−6は、鉛直に方向付けられた円環形の領域B8を画定する。ここで、円の直径、すなわち、領域B8の水平方向の最大長さM3は、塔空洞部3の水平方向の最大長さDより短い。
分離板7−6の外側から、4つの更なる分離板7−7〜7−10が半径方向に塔本体2の内壁まで延びる。ここで、分離板7−7及び7−9は、分離板7−6を挟んで向かい合って配置されている。同様に、分離板7−8及び7−10は、分離板7−6を挟んで向かい合って配置されている。分離板7−7及び7−9は、第一の想定された直線上に配置されており、分離板7−8及び7−10は、第二の想定された直線上に配置されている。ここで、第一の想定された直線は、第二の想定された直線に直交している。分離板7−7〜7−10及び分離板7−6並びに塔本体2によって、4つの更なる領域B9、B10、B11及びB12が画定される。
領域B9〜B12の断面積は同一である。しかしながら、それは領域B8のディスク形の断面積とは異なる。しかしながら、領域B8の直径M3は、領域B8〜B12の断面積の大きさが等しくなるように選択され、そうして、領域B8〜B12は同じ体積を含む。つまり、領域D8の直径M3に対する塔空洞部の直径Dの比は、√5に等しい。
図5に基づき、分離板7−1の構成を詳しく記載する。塔本体2のシェルの内壁に達する他の全ての分離板7−2〜7−5及び7−7〜7−10は、相応して構成されていてよい。一部を切り取って図5において示される分離板7−1は、複数の層8から成る。図5には、層8−1、8−2及び8−3から成る三層構造を示している。これらの層は、平面でつなぎ合わされており、ここで、中間層8−2は、上部と、分離板7−1が塔本体2の内壁と隣接する側面とで突き出ている。分離板7−1の下部領域では、相応して溝が真ん中に形成されており、そうして、複数の分離板7−1を重ねて差し込むことができ、その際、そのつど中間層8−2が横手に突き出る。
図6に示されるように、図2に示されるセパレーター7へとつなぎ合わされる分離板7−1及び7−2は、真ん中でスリット9−1及び9−2を有する。ここで、分離板7−1のスリット9−1は、下から上に向かって延び、かつ分離板7−2のスリット9−2は、上から下に向かって延び、そうして、分離板7−1及び7−2は、互いに交差して差し込むことができる。ここで、図6に示されように組み立てられた分離板7−1及び7−2は、セパレーター7の鉛直セグメントを形成する。複数の重ねて差し込まれた鉛直セグメントが、図2に示されるような完全なセパレーター7を生む。
図7及び8に基づき、セパレーター7と塔本体2の内壁との連結を説明する。塔本体2の内壁でセパレーター7がねじれないように収容するために、この内壁には溝10が形成されている。溝10はそれぞれ、塔本体2の内壁箇所に配置されており、ここで、セパレーター7が領域を密閉する。分離板7−1及び7−2は、層8−1及び8−3の横方向長さが本質的に塔本体2の内径Dに相当するように寸法決定されている。そのとき中間層8−2は、それが溝10の中に正確に係合するように突き出ている。これを図7及び8に概略的に示している。理想的な場合には、領域B1〜B4は、分離板7−1及び7−2の層8−1〜8−2の端面が塔本体2の内壁に、かつ層8−3の端面が相応の溝10に接続することによってシールされる。互いに差し込まれた分離板7−1及び7−2は、このようにして上から塔本体2のセグメント2−1〜2−n内に差し込まれることができる。
セパレーター7により仕切られた塔空洞部の領域は、分離作用のある内部構造物で詰められる。本実施例においては、内部構造物として、Montz社のB1−350平面及び多孔型の構造化充填材又はSulzer社の同じSMV 350型を使用した。
充填材の幾何学的形状は、セパレーター7により仕切られた領域の幾何学的形状に相当する。しかしながら、鉛直方向において、充填材は分けられている。複数の同一の単独充填材が積み上げられる。
図9には、かかる単独充填材11を示している。これは、図2に示されるセパレーター7用に形成されている。ここで、この単独充填材11の断面積は、領域B1〜B4の断面積にちょうど相当する。したがって、全ての領域B1〜B4のために、同一の単独充填材11を使用することができる。単独充填材11の製造時の許容誤差を調整するために、単独充填材11の周りには、金属製の織物テープが巻き付けられている。
したがって、抽出塔1は、次のとおり組み立てられる:
まず、塔本体2の一部を作り上げる。このために、塔本体2の最下部のセグメント2−1を配置してよい。場合によりしかし、複数のセグメント2−1〜2−mを特定の高さまで組み立てることも可能である。ここで、高さは、一方の組立工が、もう一方の組立工に、上から塔本体2の部分の底部に安全に分離板7−1及び7−2及び充填材11を降ろすことができるように選択される。落下していく部分が塔本体2の底部で組立工に深刻な怪我を負わせ得るようなことは回避されるべきである。例えば、塔本体2は、まず10mの高さまで作り上げられる。
ここで、下部セグメント2−1は、第二の供給口5及び排出口6及び場合により塔本体2の内側で分岐管を含む。充填材が塔本体2の塔底部Cに配置されることになる場合、まずこの充填材が塔底部Cに取り付けられる。塔底部における充填材の配置は任意である。この場合、充填材として、不規則充填体、例えばポールリングDN25を用いることができる。
引き続き、セパレーター7の鉛直セグメントが用いられる。このために、塔本体2のセグメントは、図7及び図8に示されているように、領域Bにおいて溝10を有する。
塔本体2の底部に立つ組立工に、セパレーター7の分離板7−1及び7−2を降ろす。組立工は、図6に示されているように、それらを交差して組み合わせ、かつセパレーター7を塔本体2の溝の中に固定する。その後、図9に示されているように、組立工に4つの単独充填材11を降ろす。組立工は、これらの単独充填材11を、セパレーター7によって形成された4つの領域に据え置く。引き続き、組立工に、更なる分離板7−1及び7−2を降ろし、該組立工は、これらを交差して互いに差し込み、かつ組み立て済みのセパレーター7の上に、この組み立て済みのセパレーター7の層8−2の上方向に突出する部分が、組み立てられるべきセパレーター7の下方の溝に係合するように置く。そのうえ、外側に突出する中間層8−2の部分も溝10に係合する。引き続き、新たに4つの単独充填材11を、その下にある単独充填材11の上に載置する。このようにして、塔本体2の組み立てられた部分に、セパレーター7の鉛直セグメント及び単独セグメント11を続けて詰める。
塔本体2の部分の上端に達したら、塔本体2の更なる部分を単独セグメントによって組み立てる。引き続き、同じようにして、セパレーター7の更なる鉛直セグメント及び単独充填材11を、上に向かって伸びる塔本体2において、塔本体2が完全に形成されるまで組み立てる。塔頂部Aに、セパレーター7はもはや取り付けられない。しかしながら、塔底部Cでのように、塔本体のシェルの全内径にわたって延びる充填材が用いられる。図10には、抽出塔1の完全に形成された塔本体2を示している。ここで、最上部の充填材セグメントは、塔本体2より、いくらか、例えば10cm突き出ている。塔頂部Aの領域においては、抽剤を均一に塔空洞部3の断面積にわたって分配し、かつその下にある仕切られた領域B1〜B4及びB5〜B7及びB8〜B12に加えるために、第一の供給口4と連結されている相応の分岐管が更に組み立てられていてよい。
以下では、前述の抽出塔1で実施される本発明による方法の実施例を記載する。
第二の供給口5を介して、抽出されるべき酸性水を、最下部の充填材11より下で、相応の貫通口を有する分岐管を介して抽出塔1内に供給する。
禁止剤を加えなかった酸性水は、例えば以下の内容分を有する:
ホルムアルデヒド 2.36質量%、
水 83.12質量%、
酢酸 3.98質量%、
アクリル酸 9.70質量%、
ギ酸 0.68質量%、及び
ジアクリル酸 0.01質量%。
酸性水の比質量は、967.5kg/m3である。
引き続き、最上部の充填材より上で、抽剤を、第一の供給口4と、相応の貫通口(直径4mmの孔)を有する分岐管とを介して送り込む。
抽剤は、例えば以下の内容分を有する:
アクリル酸 ≦0.5質量%、
酢酸 ≦0.03質量%、
水 ≦0.02質量%、
ギ酸 ≦0.001質量%、
アクロレイン ≦0.0035質量%、
プロピオン酸 ≦0.0005質量%、
フルフラール ≦0.0001質量%、
ギ酸アリル ≦0.001質量%、
MEHQ 0.03質量%、
酸素 0.0001質量%、及び
Palatinol(登録商標)A ≧99.5質量%。
抽剤の比質量は、1120kg/m3である。
抽出混合物は、抽剤と比べて高まった割合のアクリル酸を有し、かつ抽残液は、酸性水と比べて低まった割合のアクリル酸を有する。
酸性水は、連続相を形成し、かつ抽剤は、液滴状に分割された分散相(2〜5mmの範囲の液滴径にある)を形成し、これは水相の中で下降する。
抽出塔1の頂部Aで、抽残液を取り出す。これは、酸性水と比べて減少した含有量のアクリル酸を有する。これを、焼却されるべき残留ガスと一緒に焼却に供給する。
抽出塔1の底部Cから、抽出混合物を取り出す。これは、抽剤と比べて高まった含有量のアクリル酸を有する。
1 抽出塔、 2 塔本体、 2−1〜2−n 塔本体のセグメント、 3 塔空洞部、 4 第一の供給口、5 第二の供給口、 6 排出口、 7 セパレーター、 7−1〜7−10 分離板、 8,8−1〜8−3 層、 9,9−1,9−2 スリット、 10 溝、 11 充填材;単独充填材、 12 金属製の織物テープ、 13 排出口、 A 塔頂部、 B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12 鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた複数の領域、 C 塔底部、 D 塔本体の内径、 M1〜M3 それぞれの領域中での水平方向の最大長さ

Claims (15)

  1. 抽出塔(1)であって、
    該抽出塔(1)は、少なくとも部分的に円筒形の、鉛直に方向付けられた塔本体(2)を有し、該塔本体(2)は、水平方向の最大長さを有する塔空洞部(3)を形成し、ここで、前記塔本体(2)には、抽剤用の少なくとも1つの第一の供給口(4)、被抽出流体用の少なくとも1つの第二の供給口(5)及び抽出混合物用の少なくとも1つの排出口(6)及び抽残液用の少なくとも1つの排出口(13)が備え付けられている、前記抽出塔(1)において、
    前記塔空洞部(3)内に、鉛直に方向付けられた1つのセパレーター(7)が配置されており、該セパレーター(7)が、前記塔空洞部(3)を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた複数の領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)に分け、ここで、それぞれの領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)の水平方向の最大長さ(M1;M2;M3)が、前記セパレーター(7)を切断する、前記塔本体(2)のそれぞれの水平断面において、前記塔空洞部(3)の水平方向の最大長さ(D)より短く、
    前記それぞれの領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)は、それらの上端では共通の塔頂部(A)に通じ、かつそれらの下端では共通の塔底部(C)に通じており、前記塔頂部(A)の領域及び前記塔底部(C)の領域において、前記塔空洞部(3)の水平方向の長さは、前記セパレーター(7)によっては分けられておらず、前記塔頂部(A)には前記第一の供給口(4)および前記第二の供給口(5)の一方が配置されており、前記塔底部(C)には前記第一の供給口(4)および前記第二の供給口(5)の他方が配置されている、
    ことを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  2. 請求項1載の抽出塔(1)において、前記塔本体(2)が、該塔本体(2)の水平断面において円形であること、並びに前記セパレーター(7)が、前記塔空洞部(3)を、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた4つの領域(B1〜B4)に分けることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  3. 請求項1又は2記載の抽出塔(1)において、前記セパレーター(7)により形成された領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)の大きさが等しいことを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  4. 請求項1からまでのいずれか1項記載の抽出塔(1)において、前記塔空洞部(3)の水平方向の最大長さ(D)が、800mm以上あることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  5. 請求項1からまでのいずれか1項記載の抽出塔(1)において、前記塔空洞部(3)内に、分離作用のある内部構造物(11)が配置されていることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  6. 請求項記載の抽出塔(1)において、前記分離作用のある内部構造物(11)が、前記セパレーター(7)によって形成された領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)用に、互いに別個に準備されていることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  7. 請求項又は記載の抽出塔(1)において、前記分離作用のある内部構造物が、液滴を形成するようにつくられていることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  8. 請求項からまでのいずれか1項記載の抽出塔(1)において、前記分離作用のある内部構造物が、前記セパレーター(7)により形成された領域(B1〜B4;B5〜B7)中で、同一の単独充填材(11)から形成されていることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項記載の抽出塔(1)において、前記セパレーター(7)が、複数の鉛直セグメントに分けられており、該鉛直セグメントが、前記塔空洞部(3)内に積み上げられていることを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  10. 請求項1からまでのいずれか1項記載の抽出塔(1)において、前記塔本体(2)の内側に、鉛直に方向付けられた少なくとも1つの溝(10)が形成されており、該溝(10)に前記セパレーター(7)が係合することを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  11. 請求項10記載の抽出塔(1)において、前記セパレーター(7)が、少なくとも3つの層(8)を含み、ここで、中間層(8−2)が、外層(8−1、8−3)に対して突き出ており、かつ少なくとも1つの溝(10)に係合することを特徴とする、前記抽出塔(1)。
  12. 水平方向の最大長さ(D)を有する塔空洞部(3)を形成する、鉛直に方向付けられた円筒形の塔本体(2)を有する抽出塔(1)によって、流体から構成成分を抽出する方法であって、
    前記抽出塔(1)は、鉛直方向において、塔頂部(A)と、鉛直に方向付けられた1つのセパレーター(7)が配置されている領域(B)と、塔底部(C)とに分けられており、前記塔頂部(A)には第一の供給口(4)が配置されており、前記塔底部(C)には第二の供給口(5)が配置されており、
    ここで、該方法において、
    被抽出流体を、前記第一の供給口(4)及び第二の供給口(5)の一方を介して前記塔空洞部(3)内に、次いで、鉛直に方向付けられた及び水平に仕切られた複数の領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)中に導入し、該領域は、前記塔空洞部(3)内で鉛直に方向付けられた、該空洞部(3)を前記領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)に分ける前記セパレーター(7)により形成され、ここで、それぞれの領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)の水平方向の最大長さ(M1;M2;M3)が、前記セパレーター(7)を切断する、前記塔本体(2)のそれぞれの水平断面において、前記塔空洞部(3)の水平方向の最大長さ(D)より短く、前記それぞれの領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)は、それらの上端では共通の塔頂部(A)に通じ、かつそれらの下端では共通の塔底部(C)に通じており、前記塔頂部(A)の領域及び前記塔底部(C)の領域において、前記塔空洞部(3)の水平方向の長さは、前記セパレーター(7)によっては分けられておらず、
    抽剤を、前記第一の供給口(4)及び第二の供給口(5)の他方を介して前記塔空洞部(3)内に、次いで、前記塔空洞部(3)の前記領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)中に導入し、及び
    前記被抽出流体の構成成分を、前記塔空洞部(3)の前記領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)中で前記抽剤により取り込み、かつ抽出混合物として取り出す、前記方法。
  13. 請求項12記載の方法において、前記領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)において、前記被抽出流体に対する前記抽剤の比が、前記抽出塔(1)の断面にわたって実質的に等しいことを特徴とする、前記方法。
  14. 請求項12又は13記載の方法において、前記領域(B1〜B4;B5〜B7;B8〜B12)において、前記抽剤の組成及び/又は前記被抽出流体の組成が、前記抽出塔(1)の断面にわたって実質的に等しいことを特徴とする、前記方法。
  15. 請求項12から14までのいずれか1項記載の方法において、前記抽剤が有機溶媒であり、かつ前記被抽出流体が、アクリル酸及び酢酸を含有する水であることを特徴とする、前記方法。
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