JP6611605B2 - 疎水性および/または両疎媒性のロールカバー - Google Patents

疎水性および/または両疎媒性のロールカバー Download PDF

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Description

[関連出願]
本出願は、2012年4月6日出願の米国特許仮出願第61/621,037号による利益および優先権を主張し、その開示は全体として参照により本明細書に組み込まれる。
[発明の分野]
本発明は、一般的に工業用ロール、より詳細には工業用ロールのためのカバーに関する。
円筒形のロールは、多くの工業用用途、特に製紙に関する用途で利用される。そのようなロールは、通常、高い動的負荷および高温ならびに強烈なまたは腐食性の化学的作用物質に曝され得る過酷な環境で使用される。例として、典型的な製紙工場において、ロールは、繊維性ウェブシートを加工ステーション間で輸送するためだけでなく、加圧セクションおよびカレンダーロールの場合に、ウェブシート自体を加工して紙にするためにも使用される。
典型的には、製紙で使用されるロールは、製紙機械内の異なる位置にあるロールが異なる機能を果たすことが求められるので、製紙機械内の当該箇所を想定して構築される。製紙ロールは、多くの異なる性能を要求され得るので、またロール全体を金属で置き換えると非常に費用がかかり得るので、多くの製紙ロールは金属コアの円筒側面を囲むポリマーのカバーを備えている。カバーで使用されるポリマーまたはエラストマーを変えることにより、カバーの設計者は、製紙用途に必要な種々の性能特性をロールに賦与することができる。また、金属ロールを覆うカバーの修復、研ぎ直しまたは取り替えは、金属ロール全体の取り替えよりかなり安くなり得る。
多くの場合、ロールカバーは、少なくとも2つの異なる層、すなわち、コアに積層されてそれに結合する基層と、基層を覆ってそれに結合し、ロールの外表面の役目をするトップストック(topstock)層とを備えるであろう(ロールによっては、基層とトップストック層によりはさまれた中間の「連結」層も備えるであろう)。これらの材料の層は、典型的には、操業のための所定の1組の物性をカバーに賦与するように選択される。こうした物性には、製紙環境に耐えるために必須の強度、弾性率、ならびに高温、水および過酷な化学物質に対する耐性を挙げることができる。それに加えて、カバーは、典型的には、遂行しようとするプロセスに適当な所定の表面硬度を有するように設計され、典型的には、紙シートが紙シートの損傷なしにカバーから「剥離する」ことが必要となる。さらに経済的であるため、カバーは擦過および摩耗に耐性をもつべきである。
性質、特にシートの剥離および水の拡散のバランスが異なる製紙用ロールカバーに対する必要性があり得る。
第1の態様として、本発明の実施形態は、実質的に円筒形の金属コア、コアに接着してその外周を覆う基層、基層の外周を覆うポリマーのトップストック層、ならびにトップストック層の外周を覆う疎水性および/または両疎媒性(amphiphobic)のコーティングを備える工業用ロールを対象とする。
第2の態様として、本発明の実施形態は、実質的に円筒形の金属コアと、コアに接着してその外周を覆う基層と、基層の外周を覆い、トップストック層に疎水性および/または両疎媒性を賦与するために十分な量で、疎水性および/または両疎媒性化合物を含むポリマーのトップストック層を含む工業用ロールとを対象とする。
第3の態様として、本発明の実施形態は、実質的に円筒形の金属コアと、コアに接着してその外周を覆う基層と、基層の外周を覆い、疎水性および/または両疎媒性のコーティングで被覆された内部表面を有する複数の凹所を含むポリマーのトップストック層とを含む工業用ロールを対象とする。
さらなる態様として、本発明の実施形態は、疎水性および/または両疎媒性のコーティングを有する工業用ロールを製造する方法であって、実質的に円筒形の金属コアを用意するステップと、コアの外周を覆う基層を取り付けるステップと、基層の外周を覆うトップストック層、ならびにトップストック層の外周を覆う疎水性および/または両疎媒性のコーティングを含む二重層を基層上に付けるステップとを含む方法を対象とする。
本発明の実施形態による工業用ロールの切欠き透視図である。 図1の線2−2に沿って取られた図1のロールの大きく拡大された部分断面図である。 本発明の追加の実施形態による工業用ロールの大きく拡大された部分断面図である。 本発明のさらなる実施形態による工業用ロールの大きく拡大された部分断面図である。 本発明の他のさらなる実施形態による工業用ロールの大きく拡大された部分断面図である。 本発明の実施形態による工業用ロールのカバーを製造する2ノズル系の部分前面図である。 本発明の実施形態による複数の凹所を有するトップストック層の大きく拡大された部分断面図を示す。
これから、本発明を、添付図面を参照してさらに具体的に説明することにする。本発明は、例示された実施形態に限定されることを意図せず、むしろ、これらの実施形態は、本発明を当業者に十分におよび完全に開示することを意図する。図面においては、全体を通して、同じ数字は同じ要素を指す。幾つかの構成要素の厚さおよび寸法は、分かり易くするために誇張されていることがある。周知の機能または構造は、簡単におよび/または明瞭にするために詳細に説明されないこともある。
それに加えて、「の真下に(under)」、「より低い位置に(below)」、「下方の(lower)」、「の上方に(over)」、「より高い位置にある(upper)」などの空間関係の用語は、本明細書においては図に例示したような、1つの要素または特徴部の他の要素(単数または複数)または特徴部(単数または複数)に対する関係の説明を容易にするために使用される。空間関係の用語が、図に描かれた配向に加えて使用時または作動時におけるデバイスの異なった配向を包含することを意図することは理解されるであろう。例えば、図中のデバイスが逆さにされれば、他の要素または特徴部の「の真下に(under)」または「より低い位置に(beneath)」と記載された要素は、次には、他の要素または特徴部の「の上方に(over)」に配向されることになる。したがって、典型的用語「under」は、より上および下の配向の両方を包含することができる。デバイスは別の向きにする(90度または他の方向で回転される)こともできて、本明細書において使用される空間関係の説明は、それにしたがって解釈される。
特に断りのない限り、本明細書において使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野における当業者により共通して理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において本発明の説明に使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけであり、本発明が限定されることは意図されない。本発明および添付の請求項の記載で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、明確な断りのない限り、複数形も同様に意図される。本明細書において使用される用語「および/または」は、関連して挙げられた用語の1つまたは2つ以上の任意のおよび全ての組合せを含む。使用される場合、用語「取り付けられた(attached)」、「接続された(connected)」、「相互に接続された(interconnected)」、「接触する(contacting)」、「連結された(coupled)」、「搭載された(mounted)」、「覆う(overlying)」等は、断りのない限り、要素間の直接または間接いずれかの取り付けまたは接触を意味することができる。
本明細書において、量または濃度などの測定可能な値を指す場合に使用される用語「約」は、特定された値と同様に特定された測定可能な値の変動も含み、±10%、±5%、±1%、±0.5%、±0.1%等の変動も含むことができる。例えば、Xが測定可能な値である場合の「約X」は、Xと同様に±10%、±5%、±1%、±0.5%、±0.1%等を含んでいてもよいXの変動も含むことを意味する。本明細書において測定可能な値のために示される範囲は、その中の任意の他の範囲および/または個々の値を含むことができる。
ここで図を参照すると、10で広く示されたロールは、図1および2で例示さる。ロール10は、コア12(典型的には金属)を覆う関係で、接着剤層14、およびカバー16を含む。これらの構成要素の各々については、本明細書において下でさらに詳細に論ずる。
コア12は、典型的には、鋼、幾つかの他の金属、またはさらに複合体材料で形成された実質的に円筒形(略円筒形)の中空構造である。コア12は、典型的には長さが約1.5インチと400インチの間、および直径が1インチと70インチの間であるが、約100インチと400インチの間の長さおよび約20インチと70インチの間の直径が製紙目的には一般的である。これらのより一般的な長さおよび直径の範囲では、コア12は、典型的には、厚さが約1インチと5インチの間の壁を有する。ジャーナルおよびベアリングなどの構成要素(示していない)は、典型的には、コア12に含まれて、製紙機械におけるその据え付けおよび回転を容易にする。コア12の表面は、接着剤層14に結合するための表面を整えるために、噴射仕上げ、研磨、サンド噴射仕上げ等により処理することができる。
図1および2を再び参照して、接着剤層14は、コア12にカバー16を貼付することができる接着剤(典型的にはエポキシ接着剤)を含む。もちろん、接着剤層14を構成する接着剤は、カバー16のコア12および基層18の材料と相溶性であるように選択されるべきである(すなわち、接着剤は、両材料を過度に損なわずに、これらの構造間を高度に一体的に結合すべきである)。好ましくは、結合は、約1,200と5,000psiの間の引っ張り結合強度を有する。接着剤は、硬化および物性に有利な硬化剤などの添加剤を有することができる。典型的接着剤として、ロード・コーポレーション(ノースカロライナ州ローリー)から入手可能なエポキシ接着剤のケムロック220Xおよびケムロック205(登録商標)が挙げられる。
接着剤層14は、薄い材料層を貼付するために好適であると当業者に知られている任意の様式でコア12に塗布することができる。例示的な適用の技法として、噴霧、刷毛塗り、浸漬、かき取り等が挙げられる。溶媒系接着剤が使用される場合、硬化プロセス中に「気泡」の原因になり得る閉じ込められた溶媒の発生を減少させるために、カバー16の貼付に先立って溶媒が蒸発することができるように、接着剤層14を塗布することが好ましい。当業者は、接着剤層14は、異なった接着剤を含んでいてもよい接着剤の複数のコートを含むことができて、例えば、性質が僅かに異なった2種の異なったエポキシ接着剤を使用できることを認識するであろう。幾つかの実施形態において、接着剤層は完全に省略されてもよく、その結果、カバー16がコア12に直接結合することも注目されるべきである。
図1および2をさらに参照して、カバー16は、覆う関係で、基層18、トップストック層22およびコーティング24を含む。例示された実施形態において、基層18は、接着剤層14に接着される。典型的には、充填剤および他の添加剤を含む基層18は、ポリマーの化合物を含む。典型的ポリマーの化合物として、ポリウレタン、天然ゴムおよび合成ゴム、例えば、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)および水素化されたニトリル−ブタジエンゴム(HNBR)、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)で形成されたエチレン−プロピレンターポリマー、クロロスルホン化されたポリエチレン(CSPE)、スチレンブタジエン(SBR)、クロロプレン(CR)、ネオプレン、イソプレン、シリコーン、フルオロエラストマー、熱硬化性複合体、およびそれらのブレンドおよびコポリマー(ポリ塩化ビニル(PVC)とのブレンドを含む)などが挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態において、基層18は、熱硬化性に基づく複合体を含む。基層18で使用するのに適し得る典型的なポリマー材料はエポキシである。モノマーと、トリメチルプロパントリメタクリレートおよび1,3−ブチレングリコールジメタクリレートのようなモノマー共作用剤などの追加の構成要素を、重合を強化するために基層18に加えることもできる。
充填剤は、典型的には基層18に加えられて、化合物の物性を改良し、および/またはそのコストを低減する。典型的な充填材として、無機酸化物、例えば、酸化アルミニウム(Al)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)および二酸化チタン(TiO)、カーボンブラック(ファーネスブラックとしても知られる)など、ケイ酸塩、例えば、クレイ、タルク、ウォラストナイト(CaSiO)、ケイ酸マグネシウム(MgSiO)、無水ケイ酸アルミニウム、および長石(KAlSi)など、硫酸塩、例えば、硫酸バリウムおよび硫酸カルシウムなど、金属粉末、例えば、アルミニウム、鉄、銅、ステンレス鋼、またはニッケルなど、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム(CaCO)および炭酸マグネシウム(MgCO)など、雲母、シリカ(天然、ヒュームド、水和、無水または沈殿シリカ)、および窒化物およびカーバイド、例えば、ケイ素炭化物(SiC)および窒化アルミニウム(AlN)などが挙げられるが、これらに限定されない。これらの充填剤は、粉末、ペレット、繊維または球などの事実上任意の形態で存在することができる。
基層18も、加工を容易にして物性を強化することができる他の添加剤、例えば、重合開始剤、活性化剤および促進剤、硬化または加硫剤、可塑剤、熱安定剤、抗酸化剤および抗オゾン剤、カップリング剤、顔料などを場合により含むことができる。これらの構成要素は、一般的に、基層18の接着剤層14へのまたは直接コア12への適用時に先立って、ポリマー中に配合される。これらの作用物質の同定および量ならびに基層におけるそれらの使用は、一般的に知られており、当業者は、ここで詳細に説明する必要がないことを認識するであろう。
基層18は、下側にある表面にポリマーを塗布するために適した、当業者に知られた任意の様式により塗布することができる。幾つかの実施形態において(特に、ゴムの基層を適用する実施形態)、基層18は、基層18のストリップが押出型を通して押し出される押出プロセスにより適用されて、次に、温かい間に、未だ幾分粘着性のときに接着剤層14の上に重ねられる。基層のストリップは好ましくは厚さが約0.030インチと約0.125インチの間であり、重なり合う様式で適用されて、その結果、基層18の合計厚さは、典型的には約0.0625インチと約1インチの間、幾つかの実施形態において約0.1インチと約0.5インチの間であり、さらなる実施形態では約0.1インチと約0.25インチの間である。当業者は、幾つかの実施形態においては、基層18を省略して、トップストック層22を直接、接着剤層14に接着させる、または接着剤層がない場合、コア12に接着させてもよいことを認識するであろう。
再び図1および2を参照して、例示した実施形態において、トップストック層22は基層18の周囲を覆い、下で述べるように1つまたは複数の連結層が含まれない限り、基層18に接着する。トップストック層22は、ゴム化合物、例えばNBR、HNBR、EPDM、CSM、または天然ゴムなど、または製紙機械のロールで使用するのに適すると当業者に知られたポリウレタン化合物を含む。典型的には、トップストック層22は、充填剤および他の添加剤を含み、1つまたは複数の凹所、例えば、溝、貫通孔および/または所望であれば開けられた止まり穴などを含むことができる。ゴムのトップストック層22はゴムの基層18を覆い、それに対してポリウレタンのトップストック層22は、ポリウレタン層をキャストすることによりエポキシ基層18を覆うのが普通である。
典型的充填剤として、二酸化ケイ素、カーボンブラック、クレイ、および二酸化チタン(TiO)ならびに他にも基層18に関連して上で説明したものが挙げられるが、これらに限定されない。典型的には、充填剤は、トップストック層22の約3重量パーセントと70重量パーセントの間の量で含まれる。充填剤は、粉末、ペレット、ビーズ、繊維、球等を含む事実上任意の形態をとることができる。
加工を容易にして物性を強化することができる典型的な添加剤として、重合開始剤、活性化剤および促進剤、硬化剤または加硫剤、可塑剤、熱安定剤、抗酸化剤、カップリング剤、顔料等が挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、トップストック層22中に含まれるのに適した添加剤のタイプおよび濃度を理解するであろうから、これらを本明細書で詳細に論ずる必要はない。
トップストック層22は、弾性材料を円筒形の表面に積層するために適すると当業者に知られた任意の技法により、基層18の上に適用することができる。好ましくは、トップストック層22の構成要素を別々に混合して、次に粉砕機中で混和する。混和された材料を粉砕機から押出機に移し、押出機がトップストック材料の給送ストリップを基層18上に押し出す。あるいは、基層およびトップストック層18、22のいずれかまたは両方を、材料のカレンダー処理されたシートのオーバーレイにより積層することができる。
幾つかの実施形態において、トップストック層22は、約0.25インチと約2.5インチの間の厚さになるように適用される(さらに厚くするときには、材料を複数回通す必要があることもある)。幾つかの実施形態において、トップストック層22は、約0.5インチと約1.5インチの間、および幾つかの実施形態において約1インチと約1.5インチの間の厚さを有する。トップストック層22の厚さは、全カバー厚さ(すなわち、基層18およびトップストック層22およびコーティング24を合わせた合計厚さ)の約50パーセントと90パーセントの間であることも適当である。基層18およびトップストック22のゴム化合物は、基層18がトップストック層22より高い硬度を有するように選択することができる。例として、基層18は、約1P&Jと100P&Jの間の硬度(幾つかの実施形態において3P&Jと100P&Jの間、および他の実施形態においては3P&Jと20P&Jの間)を有していてもよく、およびトップストック層22は、約30P&Jと300P&Jの間の硬度(幾つかの実施形態において30P&Jと250P&Jの間)を有していてもよい。段階的硬度の概念は、カバー構造中の種々の層の弾性(弾性率およびポアソン比など)のミスマッチのために起こり得るボンドラインの剪断応力を減少させることができる。界面剪断応力のこの減少は、カバーの一体性の維持に重要となり得る。
当業者は、ロール10は、基層18とトップストック層22の間にはさまれた連結層で構成することができ、連結層はトップストック層22の直下にあることも認識するであろう。連結層の典型的な性質は当業者に周知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
トップストック22が適用された後、次に、カバー16のこれらの層は、通常はオートクレーブ中で、適当な硬化時間(一般的に約16時間と30時間の間)硬化される。硬化後、生じた如何なる硬皮(crust)もトップストック層22の表面から除くこと、およびトップストック層22を寸法補正のために研磨することが好ましい。
図1および2をもう一度参照すると、次に、コーティング24がトップストック22上に適用される。コーティング24は、疎水性化合物および/または両疎媒性化合物および場合によりマトリックス材料を含む。表面、コーティング等に関連して本明細書において使用される「疎水性」は、水に対して90°を超える接触角度、および幾つかの実施形態においては、水に対して120°、130°、またはさらに140°を超える接触角度を有する表面を指す。表面、コーティング等に関連して本明細書において使用される「両疎媒性」は、水および有機液体に対して90°を超える接触角度、および幾つかの実施形態においては、水および有機液体に対して120°、130°、またはさらに140°を超える接触角度を有する表面を指す。本明細書において使用される「有機液体」は、炭素および水素を含む疎水性化合物を指す。典型的な有機液体として、油、脂肪、アルカン、アルキレン、アルキン、アレーン、およびそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。コーティング24は、ロールカバー16の外表面に疎水性および/または両疎媒性を賦与するのに十分な量の疎水性および/または両疎媒性化合物を含む。疎水性のロールカバー16は、水を撥じくことができ、両疎媒性のロールカバー16は、水および有機液体を撥じくことができる。
幾つかの実施形態によれば、コーティング24は、超疎水性化合物および/または超両疎媒性化合物および場合によりマトリックス材料を含む。本明細書において使用される「超疎水性」は、水に対して150°を超える接触角度を有する表面を指す。本明細書において使用される「超両疎媒性」は、水および有機液体に対して150°を超える接触角度を有する表面を指す。
水または有機液体の接触角度を測定するためには、当業者に知られた任意の方法を使用することができ、そのような方法は、静的固着滴法、動的固着滴法、光学的張力測定、力学的張力測定(force tensiometry)、およびそれらの任意の組合せなどであるが、これらに限定されない。基材の表面(例えば、コーティング24の表面)上における水または有機液体の液滴の接触角度は、測定することができる。液滴は約1μLから約1mL、またはその中の任意の範囲、例えば、約1μLから約500μL、約1μLから約30μL、約25μLから約100μL、または約3μLから約10μLなどであることができるが、これらに限定されない。
典型的な疎水性および/または両疎媒性化合物として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、疎水性および/または両疎媒性珪藻土、疎水性および/または両疎媒性ナノ材料、例えば、炭素、シリカ、および/または金属酸化物(例えば、酸化ホウ素、二酸化チタン、五酸化バナジウム、その他)のナノ粒子、ナノロッド、ナノチューブ、ナノ繊維、ナノピン等、およびそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。疎水性および/または両疎媒性化合物は、約10nmから約500μmの範囲、またはその中の任意の範囲および/もしくは個々の値、例えば、約10nmから約10μmもしくは約10nmから約1μmのサイズを有することができる。
ナノ材料など(これらに限定されないが)の疎水性および/または両疎媒性化合物の表面は、化学的成分で改質することができる。疎水性および/または両疎媒性化合物の表面の改質は、所望の疎水性および/または両疎媒性を向上および/または賦与することができ、疎水性および/または両疎媒性化合物の表面に該成分を化学的および/または物理的に結合することにより達成することができる。疎水性および/または両疎媒性化合物の表面を改質するために使用できる例示的な化学的成分として、炭化水素、フルオロカーボン、シランなどのケイ素含有化合物、有機アミン、ステアリン酸、t−ブチルトリクロロシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、アダマンチルエチルトリクロロシラン、4−フェニルブチルトリクロロシラン、1−ナフチルトリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリクロロシラン、トリデカフルオロ−2−(トリデカフルオロヘキシル)デシルトリクロロシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)ジメチルクロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ドデシルアミン、オクチルアミン、およびそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
典型的なマトリックス材料として、ポリマー化合物、例えば、ゴム化合物、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、エポキシ、ラテックス、その他が挙げられるが、これらに限定されない。典型的ゴム化合物として、NBR、HNBR、EPDM、CSM、および/または天然ゴムが挙げられるが、これらに限定されない。典型的ポリウレタン化合物として、キャストおよびリボンフロープロセスにより形成されたものおよびその全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,328,681号に記載されたものが挙げられるが、これらに限定されない。
疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、異なったサイズおよび/または異なった形態を有する疎水性および/または両疎媒性化合物の混合物を含むことができる。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、サイズが均一な疎水性および/または両疎媒性化合物を含むことができる。幾つかの実施形態において、疎水性および/または両疎媒性化合物は、溶媒(例えば、水および/または有機液体)と混合されてロール10に適用される。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性化合物は、マトリックス材料と混合されてロール10に適用される。
疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、マトリックス材料の100部に対して、約1部から約100部またはその間の任意の範囲および/または個々の値、例えば、マトリックス材料に対して約1部から約25部、約5部から約30部、約10部から約40部、約15部から約45部、約20部から約80部、または約50部から約100部など(これらに限定されない)の疎水性および/または両疎媒性の化合物(例えば、ゴムおよび/またはポリウレタン)を含むことができる。幾つかの実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、PTFE粉末と疎水性珪藻土の混合物を含む。コーティング混合物は、マトリックス材料に対して約1部から約50部のPTFE粉末、およびマトリックス材料に対して約1部から約50部の疎水性珪藻土を含むことができる。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、マトリックス材料に対して約1部から約50部のPTFE粉末、マトリックス材料に対して約1部から約50部の疎水性珪藻土、およびマトリックス材料に対して約1部から約50部の疎水性ナノ材料、例えば、限定されないが、ナノシリカ(例えば、シリカナノ粒子、ナノロッド、ナノチューブ、ナノ繊維、ナノピン等)などを含む混合物を含む。幾つかの実施形態において、疎水性ナノ材料は、炭化水素および/またはフルオロカーボン化合物を含む表面コーティングを含む。
幾つかの実施形態において、コーティング24は、約30部以下のPTFE粉末、約10部以下の疎水性珪藻土、および約5部以下のナノ材料を含む混合物を含む。当業者は、疎水性および/または両疎媒性の化合物が、コーティング24全体にわたって実質的に同じ濃度で存在することもでき、または疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度が、コーティング24全体にわたって変化することもできることを認識するであろう。幾つかの実施形態において、疎水性および/または両疎媒性化合物のマトリックス材料に対する比は、コーティング24全体にわたって変化する。
ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、バイオニック(生体工学)である。本明細書において使用される「バイオニック」は、天然に見出される疎水性および/または両疎媒性表面、例えば、限定されないが、蓮の葉の表面などとのコーティング24の構造的類似性を指す。コーティング24は、天然の疎水性および/または両疎媒性表面にミクロおよび/またはナノスケールで似ることができる。例えば、バイオニックは、コーティング24、コーティング24の表面エネルギー、および/またはコーティング24の階層的なミクロおよび/またはナノ構造を形成するために、疎水性化合物が如何に天然の疎水性および/または両疎媒性表面になぞらえられて組織化されているかを指すことができる。特定の実施形態において、コーティング24は、それが蓮の葉の表面のミクロおよび/またはナノスケールの構造に似ることでバイオニックである。コーティング24は自己集合することができる。本明細書において使用される「自己集合」は、疎水性および/または両疎媒性コーティングの構成要素(例えば、疎水性および/または両疎媒性の化合物、マトリックス、その他)が、それら自体の相互作用により、且つ外部の誘導および/または手段、例えば、触媒、熱、光、pH、その他などを加えることなどなしで集合して、疎水性および/または両疎媒性のコーティングになる(すなわち、コーティング24がそれ自体を構築する)ことを指す。幾つかの実施形態において、コーティング24は、自己集合することができるが、外部手段は、コーティング24の性質、例えば、限定されないが、集合速度および/またはコーティングの硬度などには影響し得る。ある種の実施形態において、コーティング24は自己集合したバイオニックのミクロおよび/またはナノ構造である。
幾つかの実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、厚さが約0.005インチと0.200インチの間である。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティングは、約3P&Jと70P&Jの間、約3P&Jと30P&Jの間の硬度を有し、または約100のショア硬度Dさえ有することができる。
疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、基層18およびトップストック層22のゴム化合物に関連して上で記載したタイプの他の充填剤および添加剤を有していてもよく、それらはその物性および製造特性を改良または強化することができる。典型的な材料、添加剤および充填剤は、それらの各々の開示がそれらの全体として本明細書に組み込まれるロマンスキー(Romanski)の米国特許第4,224,372号、クレンケル(Krenkel)らの米国特許第4,859,396号およびクローニン(Cronin)らの米国特許第4,978,428号に説明されている。
疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、押出し、キャスティング、噴霧、ローラーコーティング等を含む当業者に知られた任意の様式で、トップストック22の上に適用することができる。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24は、熱的噴霧および/または溶媒噴霧によりトップストック22に適用することができる。
図1および2を再び参照して、コーティング24の適用後、ロール10は、場合により硬化されてもよく(典型的には加熱により)、研磨および/または当業者に知られた様式で他の仕上げをすることもできる。
110に示したロールカバーの他の実施形態を、図3に例示する。ロール110は、覆う関係で、コア112、接着剤層114、基層118、トップストック層122、および疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を含むコーティング124を含み、コーティング124がコア112から離れて広がるにつれて化合物の濃度が増大する。コーティング124は、単一層または2つ以上の層を含むことができる。
図1〜3を参照すると、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24、124とトップストック22、122との間の結合が不十分になる可能性の問題に対処するために、コーティング24、124の複数層を適用することが望ましいことがある、その場合、コーティングの下層は疎水性および/または両疎媒性化合物を極少量含むかまたは含まず、コーティングの1つまたは複数の上層には、増大していく量の疎水性および/または両疎媒性化合物が供給される。当業者は、コーティングが複数層を含む場合、疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度を、各コーティング層中で任意に変化させるように選択できることを認識するであろう。
ここで図4を参照すると、覆う関係で、基層218、トップストック層222、遷移層223、および疎水性および/または両疎媒性のコーティング224を含むロール210は、リボンキャスティングポリウレタン機械などのリボンケーシング機械のための2ノズル系600を含む二重層コーティング機構を使用して形成することができる。二重層コーティング機構は、疎水性および/または両疎媒性のコーティング224とトップストック222との間の結合が不十分になる可能性に対処するために使用できる。2ノズル系600は、疎水性および/または両疎媒性のコーティング224とトップストック222を含む二重層を適用することができる。2ノズル系600は、疎水性および/または両疎媒性化合物を含むトップリボンをキャストしてコーティング224を形成する第1のノズル624を含むことができ、第1のノズル624は第2のノズル622の直上に置かれ、第2のノズル622はトップストック材料(例えば、ポリウレタンまたはゴム)を疎水性および/または両疎媒性化合物なしで含みトップストック222を形成する下側のリボンをキャストする。コーティング224は、約0.0625インチと約1.5インチの間の厚さ、および幾つかの実施形態においては約0.050インチと約0.250インチの間の厚さを有することができる。トップストック222は、約0.0625インチと約1.5インチの間の厚さ、および幾つかの実施形態においては約0.5インチと約1.5インチの間の厚さを有することができる。2本のリボンは同時にキャストすることができ、2本のリボン間に相間混合を起こして遷移層223を形成することができる。遷移層223は、疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を含むことができ、濃度は二重層の上側のリボンから下側のリボンへと減少する。二重層コーティング機構は、疎水性および/または両疎媒性のコーティングと疎水性および/または両疎媒性化合物を含有しないトップストックとの間に存在し得る異質の間相を排除することができて、コーティングとトップストックの間の結合強度を最大化することができる。上記のように、コーティング224の適用後に、ロール210は、当業者に知られた加工処理/仕上げステップをさらに受けることができる。
疎水性および/または両疎媒性のロールカバーを備えた工業用ロールは、ロールカバーにより良好な剥離性を与え、水による膨潤および溶媒の攻撃から保護することができる。疎水性および/または両疎媒性ロールカバーを備えた工業用ロールは、操業中にロールカバー上に製紙材料が積み重なることを防止することができる。セルロース、紙充填剤、リサイクルされた紙からのラテックスなどの堆積物、および「粘着物」として知られる堆積物などの物質は、それらがカバーの表面に積み重なるので、ロールカバーについての操業性のトラブルを惹起し得る。したがって、本発明の工業用ロールは、操業中にロールカバー上に製紙材料が積み重なることにより引き起こされる操業性のトラブルを減少させることができる。ある種の実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のロールカバーは、特に両疎媒性ロールカバーの場合では、シート剥離を改善し、水の拡散から保護し、溶媒攻撃から保護することができる。
図5を参照して、さらなる実施形態において、ロール310は、覆う関係で、コア312、接着剤層314、基層318、および疎水性および/または両疎媒性化合物を含むトップストック層322を含む。疎水性および/または両疎媒性の層322は、PTFEおよび/またはナノシリカなどの疎水性および/または両疎媒性化合物を、トップストック層322に疎水性および/または両疎媒性を賦与するために十分な量で含む。疎水性および/または両疎媒性のトップストック層322は、上記のようにロール310に適用することができる。疎水性および/または両疎媒性化合物は、トップストック322全体にわたって実質的に同じ濃度で存在することもでき、または疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度は、トップストック322全体にわたって変化することもできる。例として、図6のロール410は、覆う関係で、コア412、接着剤層414、基層418、および疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を含むトップストック層422(疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度は、トップストック422がコア412から離れて広がるにつれてトップストック422中で増大する)を含む。図5および6を参照すると、ある種の実施形態において、トップストック322または422は2層以上を含むことができて、各層は、他層と同じであるかおよび/または異なった濃度の疎水性および/または両疎媒性化合物を含むことができる。
幾つかの実施形態によれば、疎水性および/または両疎媒性のコーティングは、ロールカバー上の溝、貫通孔、および/または開けられた止まり穴などの凹所の内側の全てのまたは一部を保護することができる。図7に例示したように、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’は、トップストック層22’中の凹所34の内部表面の幾つかまたは全てをコートすることができる。凹所34の内部表面を疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’でコートすると、製紙機械のニップを出た後で凹所からの水除去を大きく改善することができる。凹所34の内部表面を疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’でコートすることは、水および/または溶媒の浸透に曝される表面の量を最小化することもでき、且つ作用表面に垂直な一方向(すなわち、表面からコアに向かって)への水の拡散を制限することもできる。さらに、凹所34の内部表面を疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’でコートすると、絶え間のない水および/または溶媒による攻撃の下にあるロールカバーの長期の圧縮性能の改善に役立つことができる。凹所34の内側表面における疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’は、ロールカバーの寿命を延ばすことができる。
当業者は認識するように、凹所34の内部表面における疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’は、疎水性および/または両疎媒性化合物および場合により任意の適当なマトリックス材料を含むことができる。ロールの表面における疎水性および/または両疎媒性のコーティングで使用されるマトリックス材料と比較して同じであるかまたは異なったマトリックス材料を、凹所34の内部表面における疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’で使用できる。凹所34の内部表面におけるコーティング24’は、任意の知られた機構により実施することができる。ある種の実施形態において、凹所34の内部表面のコーティングは、過剰な力が界面にかけられず、これらの表面に粗い性質が出ないように実施される。幾つかの実施形態において、疎水性および/または両疎媒性のコーティング24’は、水および/または有機液体を撥く自己集合したバイオニックのミクロおよび/またはナノ構造を形成する。
以下の実施例は、本発明の実施形態を示すことに含まれて本発明を実施することができる種々の方法の全てまたは本発明に追加することができる特徴の全ての詳細な細目列挙は意図しない。当業者は、種々の実施形態に対する多数の変化および追加が、本発明から逸脱せずになされ得ることを認識するであろう。それ故、以下の記載は幾つかの本発明の特定の実施形態を例示することを意図し、それらの全ての変更、組合せおよび変形を徹底的に明細に記すことは意図しない。
疎水性粉末をコーティング用途のために溶媒中に混入した。次に、この混合物をポリウレタンロールカバーの上側の層に適用して疎水性表面を創出した。溶媒と疎水性粉末のこの混合物をポリウレタンの層の間にも適用した。この適用はロールカバーのキャスティングプロセス中における疎水性粉末をポリウレタンのリボン中に添加することの模擬実験であった。充填材としてのプレポリマー中に疎水性粉末を組み込むことも実施した。標準的なポリウレタンの配合を使用して、疎水性充填材を種々の量で加え、混和して次に硬化させ、ポリウレタンの表面だけでなくカバー全体にわたって疎水性特性を有するポリウレタンカバーを創出した。
疎水性ロールカバーに関して、望ましい表面パターンを生じる現在利用可能な他の手法は、ワーキングロールのカバー表面と通過するシートの間の摩耗性運転条件に耐えられない恐れがあるので、機能的疎水性充填材の組込みが、特に実行可能な手法となり得ると判定した。おそらくロールカバー上の溝および開けられた穴の内側に両疎媒性コーティングのある形態で疎水性表面を適用することは、それが作用表面ではないことを考慮すれば、望ましい場合があることが示唆され、コーティングをロールに完全に接着するには、界面にかかる応力を非常に小さくする必要があるだけであろう。それに加えて、このコーティングは、溝および開けられた穴の内側を保護することができて、それはニップを出る水の除去を大きく改善することができる。溝および開けられた穴の内側にこの疎水性または両疎媒性表面を有することの他の利点は、それが、水および溶媒の浸透に曝される表面の量を最小化して、一方向(表面からコアの方へ)への水の拡散を制限することができ、それにより絶え間のない水および溶媒の攻撃下にある、溝を穿たれおよび穴を開けられたロールカバーの長期の圧縮性能を改善することに役立つことである。疎水性または両疎媒性の作用表面を有する疎水性ロールカバーまたは両疎媒性ロールカバーを実現するために、熱的噴霧を適用する方法が望ましい選択肢であることが示唆され、その場合、機能的充填材と混合された結合マトリックスは、予め混合されているかまたはさらに固体供給源として予め配合されていてもよい。最終的コーティングを確立するために複数のコーティング層を使用することができ、界面における接着強度を危うくせずに機能的充填材の表面層上への供給を最大化しながら、各層の混合比を、表面へのコーティングの接着を最大化するために変えることができる。PUリボンをキャストする機械のための二重層コーティング機構も提案されており、そこでは機能的充填材を含有する上側のリボンをキャストするノズルが充填材組込みのない下側のリボンを含む他方のノズルの真上に置かれる。2本のリボンは、同時にキャストされて2本のリボン間に相間混合を起こして、上側のリボンから下側のリボンへの勾配がある充填材濃度を形成することができ、それにより、性質が異なる間相を排除して結合強度を最大化することができる。
イソシアネートプレポリマー樹脂20g
テフロン(登録商標)粉末6g
高密度ポリエチレン粉末7g
クレイ2g
ETHACURE(登録商標)300硬化剤2.8g
上記の混合物を60グラムの溶媒(メチルエチルケトンとトルエンの5:1混合物)で希釈してロールの表面に噴霧した。高温で硬化させた後、コーティングを180グリットのサンドペーパーで研磨した。最終表面の接触角度は123°であると測定された。ETHACURE300硬化剤は、ルイジアナ州バトンルージュのアルベマール・コーポレーションから入手できる液体ウレタン硬化剤である。
イソシアネートプレポリマー樹脂20g
テフロン粉末15g
ETHACURE300硬化剤2.8g
上記の混合物を60グラムの溶媒(メチルエチルケトンとトルエンの5:1混合物)で希釈してロールの表面に噴霧した。高温で硬化させた後、コーティングを180グリットのサンドペーパーで研磨した。最終表面の接触角度は140°であると測定された。
イソシアネートプレポリマー樹脂30g
テフロン粉末9g
疎水性珪藻土1.5g
ETHACURE300硬化剤4.4g
上記の混合物を60グラムの溶媒(メチルエチルケトンとトルエンの5:1混合物)で希釈してロールの表面に噴霧した。高温で硬化させた後、コーティングを180グリットのサンドペーパーで研磨した。最終表面の接触角度は145°であると測定された。
イソシアネートプレポリマー樹脂20g
テフロン粉末10g
高密度ポリエチレン粉末5g
ETHACURE300硬化剤2.8g
上記の混合物を60グラムの溶媒(メチルエチルケトンとトルエンの5:1混合物)で希釈してロールの表面に噴霧した。高温で硬化させた後、コーティングを180グリットのサンドペーパーで研磨した。最終表面の接触角度は132°であると測定された。
前述のことは本発明の例示であり、その限定と解釈されるべきではない。本発明の典型的実施形態を説明したが、当業者は、典型的実施形態において、多くの改変が、本発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱せずに可能であることを容易に認識するであろう。したがって、全てのそのような改変は、請求項で定義した本発明の範囲内に含まれることが意図される。本発明は、以下の請求項およびその中に含まれるべき請求項と等価のものにより定義される。

Claims (16)

  1. 実質的に円筒形の金属コアと、
    前記コアに接着されその外周を覆う基層と、
    前記基層の外周を覆うポリマーのトップストック層と、
    前記トップストック層の外周を覆う疎水性または両疎媒性のコーティングと、
    を備え、
    前記トップストック層がポリウレタンを含み、前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、疎水性および/または両疎媒性化合物と、ポリウレタンを含むマトリックス材料と、を含んでおり、前記疎水性または両疎媒性のコーティングの表面が、水に対して120°を超える接触角度を有し、
    前記疎水性または両疎媒性のコーティングは、前記ポリウレタン100重量部に対して1部から50部の比で前記疎水性および/または両疎媒性化合物を含み、かつ、
    前記疎水性および/または両疎媒性化合物が、10nmから500μmの範囲内の粒子サイズを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、工業用ロール。
  2. 前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、2つ以上の層を含む、請求項1に記載の工業用ロール。
  3. 前記疎水性または両疎媒性のコーティングの2つ以上の層が、前記2つ以上の層にまたがって前記コアから離れて広がるにつれて濃度が増大する、疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を形成する、請求項2に記載の工業用ロール。
  4. 前記トップストック層の外周を覆う遷移層をさらに含み、前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、前記トップストック層および前記遷移層の外周を覆う、請求項1に記載の工業用ロール。
  5. トップストック層が複数の凹所を含む、請求項1に記載の工業用ロール。
  6. 実質的に円筒形の金属コアと、
    前記コアに接着されその外周を覆う基層と、
    前記基層の外周を覆うポリマーのトップストック層と、
    を備え、
    前記トップストック層が、ポリウレタンを含み、かつ、疎水性および/または両疎媒性を有するために十分な量で、疎水性および/または両疎媒性化合物を含んでおり、前記トップストックの表面が、水に対して120°を超える接触角度を有し、
    前記疎水性および/または両疎媒性化合物が、10nmから500μmの範囲内の粒子サイズを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、工業用ロール。
  7. 前記トップストック層が2つ以上の層を含む、請求項6に記載の工業用ロール。
  8. トップストック層が、前記コアから離れて広がるにつれて濃度が増大する、疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を含む、請求項7に記載の工業用ロール。
  9. 実質的に円筒形の金属コアと、
    前記コアに接着されその外周を覆う基層と、
    前記基層の外周を覆うポリマーのトップストック層と、
    を備え、
    前記トップストック層が、疎水性または両疎媒性のコーティングでコートされた内部表面を有する複数の凹所を含み、かつ、前記内部表面が水に対して120°を超える接触角度を有し、
    前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、10nmから500μmの範囲内の粒子サイズを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である、工業用ロール。
  10. 前記トップストック層がポリウレタンを含み、前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、疎水性および/または両疎媒性化合物と、ポリウレタンを含むマトリックス材料と、を含む、請求項9に記載の工業用ロール。
  11. 疎水性または両疎媒性のコーティングを有する工業用ロールを構成する方法であって、
    実質的に円筒形の金属コアを用意するステップと、
    前記コアの外周を覆う基層を形成するステップと、
    前記基層の外周を覆うトップストック層、ならびに前記トップストック層の外周を覆う疎水性または両疎媒性のコーティングを含み、前記トップストック層がポリウレタンを含み、前記疎水性または両疎媒性のコーティングの表面が水に対して120°を超える接触角度を有する二重層を、前記基層の上に同時に形成するステップと、
    を含み、
    前記二重層が、前記トップストック層の外周を覆う遷移層をさらに含み、かつ、前記トップストック層と前記疎水性または両疎媒性のコーティングとの間にある、方法。
  12. 前記遷移層が、それが前記コアから離れて広がるにつれて濃度が増大する、疎水性および/または両疎媒性化合物の濃度勾配を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記トップストック層がポリウレタンを含み、前記疎水性または両疎媒性のコーティングがポリウレタンと疎水性および/または両疎媒性化合物とを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記疎水性または両疎媒性のコーティングが0.127〜5.080mm(0.005〜0.200インチ)の厚さを有する、請求項1に記載の工業用ロール。
  15. 前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、水および有機液体に対して120°を超える接触角度を有する両疎媒性のコーティングである、請求項1に記載の工業用ロール。
  16. 実質的に円筒形の金属コアと、
    前記コアに接着されその外周を覆う基層と、
    前記基層の外周を覆うポリマーのトップストック層と、
    前記トップストック層の外周を覆う疎水性または両疎媒性のコーティングと、
    を備え、
    前記トップストック層がゴムを含み、
    前記疎水性または両疎媒性のコーティングが、疎水性および/または両疎媒性化合物と、ゴムを含むマトリックス材料と、を含みかつ、0.127〜5.080mm(0.005〜0.200インチ)の厚さを有しており、
    前記疎水性および/または両疎媒性化合物は、10nmから500μmの範囲内の粒子サイズを有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であり、前記疎水性または両疎媒性のコーティングの表面が、水に対して120°を超える接触角度を有する、工業用ロール。
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