JP6610570B2 - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機 Download PDF

Info

Publication number
JP6610570B2
JP6610570B2 JP2017008382A JP2017008382A JP6610570B2 JP 6610570 B2 JP6610570 B2 JP 6610570B2 JP 2017008382 A JP2017008382 A JP 2017008382A JP 2017008382 A JP2017008382 A JP 2017008382A JP 6610570 B2 JP6610570 B2 JP 6610570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
automatic transmission
friction plate
piston
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017008382A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018115741A (ja
Inventor
龍彦 岩▲崎▼
友隆 石坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2017008382A priority Critical patent/JP6610570B2/ja
Publication of JP2018115741A publication Critical patent/JP2018115741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6610570B2 publication Critical patent/JP6610570B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

本発明は、自動変速機に関し、特に、複数の摩擦締結要素が入出力軸の延伸方向に沿った方向に並設されてなる自動変速機に関する。
自動車等の車両に搭載される自動変速機は、複数のプラネタリギヤセットと、クラッチやブレーキの複数の摩擦締結要素とを有し構成されている。自動変速機においては、車両に要求されるトルクや速度に応じて、複数の摩擦締結要素の選択的な断接により所定の変速段に自動的に変速される。
特許文献1には、2つのプラネタリギヤセットと、3つのクラッチと、2つのブレーキと、で構成された自動変速機が開示されている。特許文献1に開示の自動変速機では、上記構成により、前進6段、後進1段が実現されている。
ここで、特許文献1に開示の自動変速機では、3つのクラッチの内、第1のクラッチと第3のクラッチとが入出力軸に沿う方向に互いに隣り合う状態で配設されている。
特開2003−106421号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術を含む従来技術では、さらなる変速段の多段化を図ろうとしたときに装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することが困難となる。即ち、さらなる変速段の多段化を図ろうとする場合には、プラネタリギヤセットの構成数の増加に伴い、クラッチやブレーキの摩擦締結要素の構成数も増加することになるが、従来技術では、当該摩擦締結要素が増加した分だけ装置が大型化し、製造コストも上昇することになることが考えられる。
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、変速段がさらに多段化した場合にあっても、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる自動変速機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る自動変速機は、入出力軸の延伸方向に沿った方向において、第1摩擦締結要素と第2摩擦締結要素とが並設され、かつ、前記第2摩擦締結要素に対して前記第1摩擦締結要素とは反対側に第3摩擦締結要素がさらに並設されている。
前記第1摩擦締結要素は、有底筒状の第1シリンダと、前記第1シリンダに対して往復動自在に設けられた第1ピストンと、前記第1ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第1摩擦板及び第2摩擦板と、を有する。
前記第2摩擦締結要素は、有底筒状の第2シリンダと、前記第2シリンダに対して往復動自在に設けられた第2ピストンと、前記第2ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第3摩擦板及び第4摩擦板と、を有する。
前記第3摩擦締結要素は、有底筒状の第3シリンダと、前記第3シリンダに対して往復動自在に設けられた第3ピストンと、前記第3ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第5摩擦板及び第6摩擦板と、を有する。
そして、本態様において、前記第1シリンダは、前記第3摩擦板をスプライン嵌合により前記第2ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持するスプライン部(以下では、「第2スプライン部」と記載する場合がある。)としての機能、及び前記第4摩擦板が前記第2ピストンからの押圧力を受けた際の前記第3摩擦板及び前記第4摩擦板の押圧方向への移動を規制するリテーニング部(以下では、「第2リテーニング部」と記載する場合がある。)としての機能、を兼ね備える。
前記第3摩擦板を支持する前記スプライン部を第2スプライン部とし、前記第3摩擦板及び前記第4摩擦板の移動を規制する前記リテーニング部を第2リテーニング部とするとき、
前記第2シリンダは、前記第5摩擦板をスプライン嵌合により前記第3ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持する第3スプライン部、及び前記第6摩擦板が前記第3ピストンからの押圧力を受けた際の前記第5摩擦板及び前記第6摩擦板の押圧方向への移動を規制する第3リテーニング部、としての機能を兼ね備える。
上記態様に係る自動変速機では、第1シリンダが第2スプライン部としての機能と第2リテーニング部としての機能を兼ね備えている。換言すると、上記態様に係る自動変速機では、第2スプライン部及び第2リテーニング部が、第1シリンダに一体に形成されてなる。これにより、上記態様に係る自動変速機では、第2スプライン部及び第2リテーニング部を第1シリンダとは別の部品で構成する従来技術に比べて、部品点数の削減が可能である。よって、部品点数を削減した分だけ、装置サイズの大型化の抑制を図ることができる。
また、部材点数の削減に伴って製造時における部品の管理、並びに部品コストの両観点から製造コストの上昇の抑制を図ることができる。
従って、上記態様に係る自動変速機では、変速段がさらに多段化した場合にあっても、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる。
また、上記態様に係る自動変速機では、第3摩擦締結要素も並設されている。そして、上記態様に係る自動変速機では、第2シリンダが第3スプライン部としての機能と第3リテーニング部としての機能を兼ね備えている。換言すると、上記態様に係る自動変速機では、第3スプライン部及び第3リテーニング部が、第2シリンダに一体に形成されてなる。これにより、上記態様に係る自動変速機では、第3スプライン部及び第3リテーニング部を第2シリンダとは別の部品で構成する従来技術に比べて、部品点数の削減が可能である。よって、部品点数を削減した分だけ、装置サイズの大型化の抑制を図ることができる。
また、部材点数の削減に伴って製造時における部品の管理、並びに部品コストの両観点から製造コストの上昇の抑制を図ることができる。よって、上記態様に係る自動変速機では、装置の大型化及び製造コストの上昇を更に確実に抑制することができる。
本発明の別態様に係る自動変速機は、上記構成において、前記第1シリンダは、外周壁の一部に前記スプライン部(第2スプライン部)が設けられ、筒開口部から壁部の一部が延設されてなり、当該延設されてなる部分が前記リテーニング部(第2リテーニング部)である。
上記態様に係る自動変速機では、外周壁の一部に第2スプライン部が設けられ、延設部分に第2リテーニング部が設けられているので、簡易な構成により部品点数の削減を図ることができる。よって、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる。
本発明の別態様に係る自動変速機は、上記構成において、前記第1シリンダは、前記第1摩擦板をスプライン嵌合により前記第1ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持するスプライン部(以下では、「第1スプライン部」と記載する場合がある。)としての機能も兼ね備える。
上記態様に係る自動変速機では、第1シリンダが第1スプライン部としての機能も兼ね備えている。換言すると、上記態様に係る自動変速機では、第1スプライン部も第1シリンダに一体に形成されてなる。これにより、上記態様に係る自動変速機では、さらに部品点数の削減を図ることができる。よって、上記態様に係る自動変速機では、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制するのに更に優位である。
本発明の別態様に係る自動変速機は、上記構成において、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダは、前記入出力軸の延伸方向に沿った方向において、互いに筒軸方向に突き合され、締結部材により相対回転が抑制された状態で締結固定されている。
上記態様に係る自動変速機では、第1シリンダ及び第2シリンダ及び第3シリンダを、互いに突合せたうえで締結部材により締結固定することとしているので、各シリンダを別々に固定する場合に比べて、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる。
本発明の別態様に係る自動変速機は、上記構成において、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダの各々は、相対的に比重の大きな第1材料と、相対的に比重の小さな第2材料と、の組み合わせを以って構成されており、前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダの各々において、前記第1材料は、相対的に前記入出力軸に近い部分に用いられ、前記第2材料は、相対的に前記入出力軸から遠い部分に用いられている。
上記態様に係る自動変速機では、第1シリンダ及び第2シリンダ及び第3シリンダの各々を、第1材料と第2材料とを併用して構成しているので、各シリンダの全てを第1材料から構成する場合に比べて、装置の軽量化を図ることができる。
また、上記態様に係る自動変速機では、各シリンダにおける入出力軸から遠い部分(離れた部分)に第2材料を用いているので、回転モーメントを小さくすることができ、イナーシャ(回転系慣性モーメント)を小さく抑えることができる。
本発明の別態様に係る自動変速機は、上記構成において、前記第2リテーニング部と前記第3摩擦板との間には、前記第2材料よりも高剛性であって、且つ、耐摩耗性の高い第3材料からなる受圧補助板が介挿されており、前記第3リテーニング部と前記第5摩擦板との間には、前記第2材料よりも高剛性であって、且つ、耐摩耗性の高い第3材料からなる受圧補助板が介挿されている。
上記態様に係る自動変速機では、各シリンダにおける入出力軸から遠い部分に第2材料を用いる場合において、第2リテーニング部と第3摩擦板との間、並びに第3リテーニング部と第5摩擦板との間に、それぞれ受圧補助板が介挿されてなる構成を採用している。よって、上記態様に係る自動変速機では、イナーシャを小さく抑えながら、第2リテーニング部及び第3リテーニング部の変形や摩耗を抑制することができる。
上記の各態様では、変速段がさらに多段化した場合にあっても、装置の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる。
第1実施形態に係る自動変速機1の一部構成を示す模式断面図である。 自動変速機1における摩擦締結要素の変速段毎の締結組み合わせを示す締結表である。 自動変速機1における第1クラッチCL1〜第3クラッチCL3の構成を示す模式断面図である。 第3クラッチCL3及びその周辺構成を示す模式断面図である。 第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2と、その周辺構成を示す模式断面図である。 第2実施形態に係る自動変速機31の構成の内、第3クラッチCL3及びその周辺構成を抜き出して示す模式断面図である。
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
[第1実施形態]
1.自動変速機1の概略構成
本実施形態に係る自動変速機1の概略構成について、図1を用い説明する。なお、図1では、自動変速機1における径方向の上半分の部分を抜き出して図示しており、下半分の部分については図示を省略している。
図1に示すように、自動変速機1は、筒状の変速機ケース2と、4つのプラネタリギヤセットPG1〜PG4と、3つのクラッチCL1〜CL3と、2つのブレーキBR1,BR2と、を備える。変速機ケース2の筒軸は、車両の前後方向に沿って配されている。そして、エンジン(図示を省略。)からの入力軸3、及びプロペラシャフト(図示を省略。)に繋がる出力軸4は、互いに同一軸上に軸芯が配され、それぞれの軸芯が車両の前後方向に沿って配されている。即ち、本実施形態に係る自動変速機1は、“縦置き”の自動変速機である。
4つのプラネタリギヤセットPG1〜PG4は、車両の前方側から、第1プラネタリギヤセットPG1、第2プラネタリギヤセットPG2、第3プラネタリギヤセットPG3、第4プラネタリギヤセットPG4の順で配されている。
3つのクラッチCL1〜CL3は、第1プラネタリギヤセットPG1よりも車両前方側に配されている。そして、変速機ケース2内においては、車両の前方側から、第3クラッチCL3、第2クラッチCL2、第1クラッチCL1の順に配されている。第1クラッチCL1は、第1プラネタリギヤセットPG1に対して、径方向外側に配されている。
入力軸3及び出力軸4の軸方向(以下では、単に「軸方向」と記載する場合がある。)において、第1ブレーキBR1は、第3クラッチCL3よりも車両の前方側に配され、第2ブレーキBR2は、第2プラネタリギヤセットPG2と第3プラネタリギヤセットPG3との間に配されている。
なお、自動変速機1において、3つのクラッチCL1〜CL3と2つのブレーキBR1,BR2とは、摩擦締結要素として備えられている。
2.プラネタリギヤセットPG1〜PG4の構成
引き続き図1を用いて、プラネタリギヤセットPG1〜PG4の構成について説明する。
本実施形態に係るプラネタリギヤセットPG1〜PG4は、何れもキャリヤに支持されたピニオンギヤが、サンギヤとリングギヤに直接噛合するシングルピニオン型のプラネタリギヤセットである。
第1プラネタリギヤセットPG1は、第1サンギヤS1a及び第2サンギヤS1bと、キャリヤC1と、リングギヤR1と、を構成要素として有する。本実施形態に係る第1プラネタリギヤセットPG1は、軸方向において、サンギヤが第1サンギヤS1aと第2サンギヤS1bとに2分割されてなるダブルサンギヤ型のプラネタリギヤセットである。
なお、第1サンギヤS1aと第2サンギヤS1bとは、歯数が同数であり、キャリヤC1に支持された一のピニオンギヤに噛合しているため、互いに同一の回転数を以って回転する。
第2プラネタリギヤセットPG2は、サンギヤS2と、キャリヤC2と、リングギヤR2と、を構成要素として有する。
第3プラネタリギヤセットPG3は、サンギヤS3と、キャリヤC3と、リングギヤR3と、を構成要素として有する。
第4プラネタリギヤセットPG4は、サンギヤS4と、キャリヤC4と、リングギヤR4と、を構成要素として有する。
図1に示すように、第1プラネタリギヤセットPG1におけるサンギヤS1と、第4プラネタリギヤセットPG4におけるサンギヤS4と、は常時連結されている。
また、第1プラネタリギヤセットPG1におけるリングギヤR1と、第2プラネタリギヤセットPG2におけるサンギヤS2と、も常時連結されている。
また、第2プラネタリギヤセットPG2におけるキャリヤC2と、第4プラネタリギヤセットPG4におけるキャリヤC4と、も常時連結されている。
また、第3プラネタリギヤセットPG3におけるキャリヤC3と、第4プラネタリギヤセットPG4におけるリングギヤR4と、も常時連結されている。
また、第1プラネタリギヤセットPG1におけるキャリヤC1は、入力軸3に常時連結され、第4プラネタリギヤセットPG4におけるキャリヤC4は、出力軸4に常時連結されている。
3.クラッチCL1〜CL3の構成
クラッチCL1〜CL3の構成について、図1及び図3を用い説明する。なお、図3は、自動変速機1におけるクラッチCL1〜CL3の構成を示す模式断面図である。
図3に示すように、第1クラッチCL1は、有底筒状のシリンダ9と、シリンダ9に対して軸方向に往復動自在に設けられたピストンP1と、シリンダ9の開口部をシールするシールリング24と、ピストンP1とシールリング24との間の遠心バランス油圧室F11に配されたリターンスプリング27と、摩擦板であるドリブンプレート13及びドライブプレート14と、ドライブプレート14の車両後方側に設けられたリテーニングプレート12と、を構成要素として有する。
なお、ドリブンプレート13は、径方向外方のスプライン部18に対してスプライン嵌合によりピストンP1の往復動方向に移動自在の状態で支持されている。また、ドライブプレート14は、第1プラネタリギヤセットPG1のキャリヤC1に設けられたスプライン部に対してスプライン嵌合によりピストンP1の往復動方向に移動自在の状態で支持されている。
第1クラッチCL1では、シリンダ9とピストンP1との間に設けられた油圧室F1に対する油圧の供給及び排出により、ピストンP1が軸方向に往復動し、これによりドリブンプレート13とドライブプレート14とが締結状態と解放状態との状態変化を生じる。
リテーニングプレート12は、ピストンP1からの押圧力を受けたドリブンプレート13及びドライブプレート14の押圧方向への移動を規制する部位である。
第2クラッチCL2は、有底筒状のシリンダ10と、シリンダ10に対して軸方向に往復動自在に設けられたピストンP2と、シリンダ10の開口部をシールするシールリング25と、ピストンP2とシールリング25との間の遠心バランス油圧室F12に配されたリターンスプリング28と、摩擦板であるドリブンプレート16及びドライブプレート17と、ドライブプレート17の車両後方側に設けられたリテーニング部15と、を構成要素として有する。
ドリブンプレート16は、径方向内方のスプライン部22に対してスプライン嵌合によりピストンP2の往復動方向に移動自在の状態で支持されている。図1及び図3に示すように、ドライブプレート17は、径方向外方において、連結部材8の先端部分に対してスプライン嵌合によりピストンP2の往復動方向に移動自在の状態で支持されている。なお、連結部材8の他端部分は、第2プラネタリギヤセットPG2におけるサンギヤS2に常時連結されている。
第2クラッチCL2では、シリンダ10とピストンP2との間に設けられた油圧室F2に対する油圧の供給及び排出により、ピストンP2が軸方向に往復動し、これによりドリブンプレート16とドライブプレート17とが締結状態と解放状態との状態変化を生じる。
リテーニング部15は、ピストンP2からの押圧力を受けたドリブンプレート16及びドライブプレート17の押圧方向への移動を規制する部位である。
第3クラッチCL3は、有底筒状のシリンダ11と、シリンダ11に対して軸方向に往復動自在に設けられたピストンP3と、シリンダ11の開口部をシールするシールリング26と、ピストンP3とシールリング26との間の遠心バランス油圧室F13に配されたリターンスプリング29と、摩擦板であるドリブンプレート20及びドライブプレート21と、ドライブプレート21の車両後方側に設けられたリテーニング部19と、を構成要素として有する。
ドリブンプレート20は、径方向内方のスプライン部23に対してスプライン嵌合により支持されている。図1及び図3に示すように、ドライブプレート21は、径方向外方において、連結部材7の先端部分に対してスプライン嵌合により支持されている。なお、連結部材7の他端部分は、第2プラネタリギヤセットPG2におけるリングギヤR2に常時連結されている。
第3クラッチCL3では、シリンダ11とピストンP3との間に設けられた油圧室F3に対する油圧の供給及び排出により、ピストンP3が軸方向に往復動し、これによりドリブンプレート20とドライブプレート21とが締結状態と解放状態との状態変化を生じる。
リテーニング部19は、ピストンP3からの押圧力を受けたドリブンプレート20及びドライブプレート21の押圧方向への移動を規制する部位である。
図1に示すように、第2クラッチCL2におけるシリンダ10と第3クラッチCL3におけるシリンダ11とは、内径部分において、第1クラッチCL1におけるシリンダ9に対して、互いに軸方向(筒軸方向)に突き合わされ、締結部材であるボルト(図示を省略。)とナット60との締結により相対回転が抑制された状態で締結固定されている。
また、シリンダ11は、連結部材5,6を介して、第3プラネタリギヤセットPG3におけるサンギヤS3に対して常時連結されている。これにより、第1クラッチCL1におけるシリンダ9と第2クラッチCL2におけるシリンダ10と第3クラッチCL3におけるシリンダ11とは、第3プラネタリギヤセットPG3におけるサンギヤS3に対して常時連結されていることになる。
4.ブレーキBR1,BR2の構成
ブレーキBR1,BR2の構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、ブレーキBR1は、有底筒状のシリンダと、シリンダに対して軸方向に往復動自在に設けられたピストンP4と、シリンダの開口部をシールするシールリングと、ピストンP4とシールリングとの間に配されたリターンスプリングと、摩擦板と、ピストンP4からの押圧力を受けた摩擦板の移動を規制するリテーニングプレートと、を構成要素として有する。ブレーキBR1では、シリンダとピストンP4との間の油圧室F4への油圧の供給及び排出により、ピストンP4が軸方向に往復動し、これにより摩擦板同士の締結状態と解放状態との状態変化が生じる。
同様に、ブレーキBR2も、有底筒状のシリンダと、シリンダに対して軸方向に往復動自在に設けられたピストンP5と、シリンダの開口部をシールするシールリングと、ピストンP5とシールリングとの間に配されたリターンスプリングと、摩擦板と、ピストンP5からの押圧力を受けた摩擦板の移動を規制するリテーニングプレートと、を構成要素として有する。ブレーキBR2でも、シリンダとピストンP5との間の油圧室F5への油圧の供給及び排出により、ピストンP5が軸方向に往復動し、これにより摩擦板同士の締結状態と解放状態との状態変化が生じる。
なお、ブレーキBR1,BR2における各リテーニングプレートについては、上記クラッチCL1〜CL3におけるリテーニングプレート12及びリテーニング部15,19と同様に、ピストンP4,P5からの押圧力を受けた摩擦板の押圧方向への移動を規制する部位である。
5.変速段毎の摩擦締結要素の締結組み合わせ
自動変速機1における変速段毎の摩擦締結要素(クラッチCL1〜CL3、ブレーキBR1,BR2)の締結組み合わせについて、図2を用い説明する。なお、図2において、「○」で示す箇所は、摩擦締結要素が“締結状態”であることを示し、無印の箇所は、摩擦締結要素が“解放状態(非締結状態)”であることを示す。
図2に示すように、自動変速機1では、3つのクラッチCL1〜CL3と2つのブレーキBR1,BR2とを選択的に締結状態又は解放状態とすることにより、前進1〜8速と後退速とが実現される。
6.第2クラッチCL2と第3クラッチCL3との構成上の相互関連
第2クラッチCL2と第3クラッチCL3との構成上の相互関連について、図4を用い説明する。図4は、第2クラッチCL2の一部構成と第3クラッチCL3の一部構成とを示す模式断面図である。
図4に示すように、自動変速機1では、第2クラッチCL2におけるシリンダ10の外周部の一部に、第3クラッチCL3におけるドリブンプレート20をスプライン嵌合により支持するスプライン部23が設けられている。即ち、本実施形態では、第2クラッチCL2におけるシリンダ10が、第3クラッチCL3におけるドリブンプレート20を支持するスプライン部23としての機能を兼ね備える。換言すると、自動変速機1において、シリンダ10には、スプライン部23が一体形成されてなる。
また、第2クラッチCL2におけるシリンダ10は、筒開口部から径方向外側に向けて延設されてなる部分(ハブ部)を有し、当該延設されてなる部分が第3クラッチCL3におけるリテーニング部19として機能する。即ち、第2クラッチCL2におけるシリンダ10は、第3クラッチCL3におけるリテーニング部19としての機能も兼ね備える。換言すると、自動変速機1において、シリンダ10には、リテーニング部19も一体形成されてなる。
7.第1クラッチCL1と第2クラッチCL2との構成上の相互関連
第1クラッチCL1と第2クラッチCL2との構成上の相互関連について、図5を用い説明する。図5は、第1クラッチCL1の構成と第2クラッチCL2の一部構成とを示す模式断面図である。
図5に示すように、自動変速機1では、第1クラッチCL1におけるシリンダ9の外周部の一部に、第2クラッチCL2におけるドリブンプレート16をスプライン嵌合により支持するスプライン部22が設けられている。
また、第1クラッチCL1におけるシリンダ9は、筒開口部から径方向外側に向けて延設されてなる部分(ハブ部)を有し、当該延設されてなる部分が第2クラッチCL2におけるリテーニング部15として機能する。
また、第1クラッチCL1におけるシリンダ9は、リテーニング部15として機能する部分から、軸方向に沿って延伸する延伸筒部分を有する。そして、この延伸筒部分の内周面には、第1クラッチCL1におけるドリブンプレート13をスプライン嵌合によりピストンP1の往復動方向に移動自在の状態で支持するスプライン部18が設けられている。
従って、自動変速機1におけるシリンダ9は、第2クラッチCL2におけるドリブンプレート16をピストンP1の往復動方向に移動自在の状態で支持するスプライン部22としての機能と、第2クラッチCL2におけるリテーニング部15としての機能と、第1クラッチCL1におけるドリブンプレート13を支持するスプライン部18としての機能と、を兼ね備える。換言すると、自動変速機1において、シリンダ9には、スプライン部22とリテーニング部15とスプライン部18とが一体形成されてなる。
8.効果
本実施形態に係る自動変速機1では、図5を用い説明したように、摩擦締結要素である第1クラッチCL1におけるシリンダ9が第2クラッチCL2におけるスプライン部22としての機能と第2クラッチCL2におけるリテーニング部15としての機能を兼ね備えているので、スプライン部22及びリテーニング部15を第1クラッチCL1のシリンダ9とは別の部品で構成する従来技術に比べて、部品点数の削減が可能である。よって、部品点数を削減した分だけ、自動変速機1のサイズの大型化(特に、軸方向の大型化)の抑制を図ることができる。
また、上記のように部材点数の削減に伴って製造時における部品の管理、並びに部品コストの両観点から製造コストの上昇の抑制を図ることができる。
従って、自動変速機1では、変速段がさらに多段化した場合にあっても、当該自動変速機1の大型化及び製造コストの上昇を抑制することができる。
本実施形態に係る自動変速機1では、第1クラッチCL1におけるシリンダ9が、該第1クラッチCL1におけるスプライン部18としての機能も兼ね備える。これより、本実施形態に係る自動変速機1では、さらに部品点数の削減を図ることができ、該自動変速機1の大型化及び製造コストの上昇を抑制するのに更に優位である。
また、本実施形態に係る自動変速機1では、図4を用い説明したように、摩擦締結要素である第2クラッチCL2におけるシリンダ10が、第3クラッチCL3におけるドリブンプレート20を支持するスプライン部23としての機能と、第3クラッチCL3におけるリテーニング部19としての機能と、を兼ね備えている。これより、本実施形態に係る自動変速機1では、スプライン部23及びリテーニング部19を第2クラッチCL2におけるシリンダ10とは別の部品で構成する場合(従来技術)に比べて、部品点数の削減が可能である。よって、部品点数を削減した分だけ、自動変速機1のサイズの大型化(特に、軸方向の大型化)の抑制を図ることができる。
また、部材点数の削減に伴って製造時における部品の管理、並びに部品コストの両観点から製造コストを低減することができる。よって、本実施形態に係る自動変速機1では、自動変速機1の大型化及び製造コストの上昇を更に確実に抑制することができる。
また、本実施形態に係る自動変速機1では、第2クラッチCL2におけるシリンダ10及び第3クラッチCL3におけるシリンダ11を、第1クラッチCL1におけるシリンダ9に対して突合せたうえで締結部材であるボルト及びナット60により締結固定することとしているので、各シリンダ9〜11を別々に固定する場合に比べて、自動変速機1の大型化(特に、軸方向の大型化)及び製造コストの上昇を抑制することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る自動変速機31の構成について、図6を用い説明する。図6は、本実施形態に係る自動変速機31の構成の内、第3クラッチCL3における一部構成と第2クラッチCL2における一部構成を抜き出して示す模式断面図である。
なお、本実施形態において、クラッチCL1〜CL3におけるシリンダ40,・・を除く構成については、上記第1実施形態に係る自動変速機1の構成と同一であるので、重ねての説明を省略する。また、以下においては、クラッチCL1〜CL3のシリンダ40,・・の内、第2クラッチCL2におけるシリンダ40について説明するが、第1クラッチCL1におけるシリンダ及び第3クラッチCL3におけるシリンダについても、その材料構成などについては、シリンダ40と同様である。
図6に示すように、本実施形態に係る自動変速機31においても、第2クラッチCL2におけるシリンダ40は、第3クラッチCL3におけるスプライン部53としての機能とリテーニング部49としての機能を兼ね備える。
シリンダ40は、鉄(Fe)を含む第1材料からなる部分と、アルミニウム(Al)を含む第2材料からなる部分と、の組み合わせを以って構成されている。具体的に、シリンダ40は、径方向内側において入力軸3(図1を参照。)に近い部分であるベース部41が第1材料から構成されてなる部分であり、径方向外側において入力軸3(図1を参照。)から遠い部分である外周部42が第2材料から構成されてなる部分である。
なお、本実施形態において、第1材料は、一例として鋼材であり、第2材料は一例としてアルミニウム合金である。ここで、第2材料であるアルミニウム合金は、鋼材に比べて相対的に比重が小さい。ここで、鋼材の一例であるS45Cの比重は7.7であり、アルミニウム合金の一例であるA5052の比重は2.7である。なお、第1材料として、S45Cの他に、S35CやSPC(冷間圧延鋼板)などの鋼材を用いることもできる。
また、本実施形態では、図6の矢印Aで指し示す部分のように、リテーニング部49とドライブプレート21との間に、受圧補助板としてのスリーブ50が介挿されている。本実施形態において、スリーブ50は、第2材料よりも高剛性で耐摩耗性の高い第3材料から構成されている。第3材料の一例として、鋼材(S45C、S35C、SPCなど)などを採用することができる。
図6では、第2クラッチCL2におけるシリンダ40を一例として図示する。そして、図示を省略する、第1クラッチCL1におけるシリンダ及び第3クラッチCL3におけるシリンダについても、第2クラッチCL2におけるシリンダ40と同様の構成を有する。ただし、第3クラッチCL3のシリンダについては、リテーニング部としての機能を兼ね備えないので、当該部分については第2クラッチCL2におけるシリンダ40とは差異を有する。
本実施形態に係る自動変速機31では、第1クラッチCL1におけるシリンダ及び第2クラッチCL2におけるシリンダ40及び第3クラッチCL3におけるシリンダの各々を、鋼材(例えば、S45C、S35C、SPCなど)である第1材料とアルミニウム合金である第2材料とを併用して構成しているので、各シリンダの全てを第1材料から構成する場合に比べて、自動変速機31の軽量化を図ることができる。
また、自動変速機31では、各シリンダにおける入力軸3から遠い部分(径方向外側に離れた部分)に比重の小さな第2材料(アルミニウム合金)を用いているので、回転モーメントを小さくすることができ、イナーシャ(回転系慣性モーメント)を小さく抑えることができる。
また、本実施形態に係る自動変速機31では、第1クラッチCL1におけるシリンダ及び第2クラッチCL2におけるシリンダ40において、入力軸3から遠い部分に第2材料を用いる場合において、リテーニング部とドライブプレートとの間に、第2材料に比べて相対的に高剛性で耐摩耗性の高い第3材料からなるスリーブ50(受圧補助板)が介挿されてなる構成を採用している。よって、自動変速機31では、イナーシャを小さく抑えながら、リテーニング部49の変形や摩耗を抑制することができる。
なお、スリーブ50については、リテーニング部49の補強のためのものであるので、従来技術に係る自動変速機で採用されているリテーニングプレートよりも薄い板材とすることができ、自動変速機31の大型化抑制との目的を達成するのに阻害要因となることはない。
[変形例]
上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、前進8速、後進1速を実現する自動変速機1,31を一例としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。変速段については、前進7速以下であっても、9速以上であってもよい。そして、これに伴い、プラネタリギヤセットや摩擦締結要素の構成数を適宜変更することが可能である。
上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2及び第3クラッチCL3が入出力軸の軸方向に沿って並設されてなる構成を一例としたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、2つのクラッチだけが軸方向に並設されてなる構成とすることもできるし、4つ以上のクラッチが軸方向に並設されてなる構成とすることもできる。
上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、軸方向に並設されてなる摩擦締結要素として、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2及び第3クラッチCL3を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、2つ以上のブレーキが軸方向に並設されてなる場合に、上記構成を採用することもできる。この場合には、これらブレーキについて上記同様の構成を採用することで同様の効果を得ることが可能となる。
また、クラッチとブレーキとが軸方向に並設されてなる構成である場合に、上記構成を採用することもできる。
上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、クラッチCL1〜CL3における各リターンスプリング27〜29として板バネを採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、コイルバネを採用することも可能である。
上記第2実施形態では、第1材料の一例として鋼材(例えば、S45C、S35C、SPCなど)を採用し、第2材料の一例としてアルミニウム合金を採用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、第2材料としてチタン合金(比重:4.4)やマグネシウム合金(比重:1.7)などを採用することもできる。
また、上記第2実施形態では、リテーニング部49とドライブプレート21との間にスリーブ50を介挿させることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、リテーニング部49におけるドライブプレート21側の表面に対して、硬質表面処理を施すことで耐摩耗性を向上させることが可能となる。硬質表面処理としては、例えば、アルミニウム合金の表面に対して、セラミックス層を形成する処理を採用することができる。
また、リテーニング部49の表面に硬質層を形成するための他の技術として、例えば、AM(Additive Manufacturing)技術を採用することなども可能である。これら硬質表面処理やAM技術を採用する場合には、上記第2実施形態に比べて部品点数の削減を図ることができ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、リテーニングプレート12と、リテーニング部15,19,49と、の厚み(軸方向での板厚)を同一とした。しかし、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、各クラッチCL1〜CL3にかかるトルクなどを勘案の上、相互の厚みを変えてもよい。
また、上記第1実施形態及び上記第2実施形態では、車両に対して自動変速機1,31を縦置きすることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。横置きにすることも可能である。横置きとした場合にあっても、装置のサイズ及び製造コストの上昇を抑制することができるという効果については、同様に得ることができる。
1,31 自動変速機
3 入力軸
4 出力軸
9〜11 シリンダ
13,16,20 ドリブンプレート(摩擦板)
14,17,21 ドライブプレート(摩擦板)
15,19,49 リテーニング部
18、22,23 スプライン部
CL1 第1クラッチ(摩擦締結要素)
CL2 第2クラッチ(摩擦締結要素)
CL3 第3クラッチ(摩擦締結要素)
F1〜F3 油圧室
F11〜F13 遠心バランス油圧室
P1〜P3 ピストン
PG1 第1プラネタリギヤセット
PG2 第2プラネタリギヤセット
PG3 第3プラネタリギヤセット
PG4 第4プラネタリギヤセット

Claims (6)

  1. 入出力軸の延伸方向に沿った方向において、第1摩擦締結要素と第2摩擦締結要素とが並設され、かつ、前記第2摩擦締結要素に対して前記第1摩擦締結要素とは反対側に第3摩擦締結要素がさらに並設されてなる自動変速機において、
    前記第1摩擦締結要素は、有底筒状の第1シリンダと、前記第1シリンダに対して往復動自在に設けられた第1ピストンと、前記第1ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第1摩擦板及び第2摩擦板と、を有し、
    前記第2摩擦締結要素は、有底筒状の第2シリンダと、前記第2シリンダに対して往復動自在に設けられた第2ピストンと、前記第2ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第3摩擦板及び第4摩擦板と、を有し、
    前記第3摩擦締結要素は、有底筒状の第3シリンダと、前記第3シリンダに対して往復動自在に設けられた第3ピストンと、前記第3ピストンの前記往復動により互いに締結状態と解放状態との間で状態変化自在の第5摩擦板及び第6摩擦板と、を有し、
    前記第1シリンダは、前記第3摩擦板をスプライン嵌合により前記第2ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持するスプライン部としての機能、及び前記第4摩擦板が前記第2ピストンからの押圧力を受けた際の前記第3摩擦板及び前記第4摩擦板の押圧方向への移動を規制するリテーニング部としての機能、を兼ね備え
    前記第3摩擦板を支持する前記スプライン部を第2スプライン部とし、前記第3摩擦板及び前記第4摩擦板の移動を規制する前記リテーニング部を第2リテーニング部とするとき、
    前記第2シリンダは、前記第5摩擦板をスプライン嵌合により前記第3ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持する第3スプライン部、及び前記第6摩擦板が前記第3ピストンからの押圧力を受けた際の前記第5摩擦板及び前記第6摩擦板の押圧方向への移動を規制する第3リテーニング部、としての機能を兼ね備える、
    ことを特徴とする自動変速機。
  2. 請求項1記載の自動変速機であって、
    前記第1シリンダは、外周壁の一部に前記スプライン部が設けられ、筒開口部から壁部の一部が延設されてなり、当該延設されてなる部分が前記リテーニング部である、
    自動変速機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の自動変速機であって、
    前記第1シリンダは、前記第1摩擦板をスプライン嵌合により前記第1ピストンの前記往復動の方向に移動自在の状態で支持するスプライン部としての機能も兼ね備える、
    自動変速機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機であって、
    前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダは、前記入出力軸の延伸方向に沿った方向において、互いに筒軸方向に突き合され、締結部材により相対回転が抑制された状態で締結固定されている、
    自動変速機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動変速機であって、
    前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダの各々は、相対的に比重の大きな第1材料と、相対的に比重の小さな第2材料と、の組み合わせを以って構成されており、
    前記第1シリンダ及び前記第2シリンダ及び前記第3シリンダの各々において、前記第1材料は、相対的に前記入出力軸に近い部分に用いられ、前記第2材料は、相対的に前記入出力軸から遠い部分に用いられている、
    自動変速機。
  6. 請求項記載の自動変速機であって、
    前記第2リテーニング部と前記第3摩擦板との間には、前記第2材料よりも高剛性であって、且つ、耐摩耗性の高い第3材料からなる受圧補助板が介挿されており、
    前記第3リテーニング部と前記第5摩擦板との間には、前記第2材料よりも高剛性であって、且つ、耐摩耗性の高い第3材料からなる受圧補助板が介挿されている、
    自動変速機。
JP2017008382A 2017-01-20 2017-01-20 自動変速機 Active JP6610570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017008382A JP6610570B2 (ja) 2017-01-20 2017-01-20 自動変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017008382A JP6610570B2 (ja) 2017-01-20 2017-01-20 自動変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018115741A JP2018115741A (ja) 2018-07-26
JP6610570B2 true JP6610570B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=62985252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017008382A Active JP6610570B2 (ja) 2017-01-20 2017-01-20 自動変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6610570B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7131466B2 (ja) * 2019-04-05 2022-09-06 マツダ株式会社 自動変速機のクラッチ構造
JP7131528B2 (ja) * 2019-10-30 2022-09-06 マツダ株式会社 自動変速機

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2974173B2 (ja) * 1991-07-09 1999-11-08 日産自動車株式会社 多板締結要素
JP2003106421A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Jatco Ltd 自動変速機のクラッチ構造
JP2015052377A (ja) * 2013-09-09 2015-03-19 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 摩擦係合装置およびそれを備えた変速装置
JP2016148363A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 クラッチおよびそれを備えた変速装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018115741A (ja) 2018-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4259521B2 (ja) 車両用自動変速機
JPH09196085A (ja) 自動変速機の油圧係合装置
WO2015080020A1 (ja) 多段変速機
WO2016092751A1 (ja) 自動変速機
JP2019158055A (ja) 自動変速機
JP6183467B2 (ja) 多段変速機
JP6610570B2 (ja) 自動変速機
JP6202101B2 (ja) 多段変速機
CN110273937B (zh) 自动变速器
JP2008232417A (ja) 自動変速機
JP7413712B2 (ja) 自動変速機
JP2018155285A (ja) 自動変速機のクラッチ装置
US8931611B2 (en) Connected assembly of two shafts and a clutch housing
JP2008309292A (ja) 車両用油圧式摩擦係合装置のスナップリング
CN104455070A (zh) 一种旋转离合器
JP6958539B2 (ja) 自動変速機
JP7226035B2 (ja) 自動変速機のクラッチ構造
JP6079584B2 (ja) 自動変速機
JP7139674B2 (ja) 自動変速機
JP7155592B2 (ja) 自動変速機
JP6627845B2 (ja) 自動変速機
JP2011001964A (ja) 摩擦係合装置の潤滑構造
JP7131528B2 (ja) 自動変速機
JP2007092821A (ja) 摩擦係合装置
JP7226145B2 (ja) 自動変速機及び摩擦締結装置構成要素の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6610570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150