JP6610408B2 - 部分めっき樹脂製品 - Google Patents
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Description
車両の前端部であって、車幅方向の両側部には、ヘッドライトの補助灯としてフォグランプが取付けられている。図1に示すフォグカバー11は、フォグランプの周りに配置されて、フォグランプを装飾するものである。フォグカバー11の骨格部分は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)によって形成された第1基材12と、PC(ポリカーボネート)によって形成された第2基材21とによって構成されている。
最初に、第1基材12及び第2基材21を二色成形法によって成形する。二色成形には、図5(a)及び図6(a)に示すように、第1基材12を成形するための金型41と、図5(b)及び図6(b)に示すように、第2基材21を成形するための金型42とが用いられる。
上述したように、浮き島部27の形成のためにピンゲートを用いていないため、中間製品56は、浮き島部27の表側面にゲート跡が残っていないものとなる。
最初に、中間製品56を図7に示す治具60に取付ける。治具60は、治具本体61と、その治具本体61に設けられ、かつ中間製品56における各電気接点部18を挟み込む金属製のクリップ(図示略)と、治具本体61を搬送機62に引っ掛けるフック部63とを有する。搬送機62は、中間製品56の取付けられた治具60を、上下方向及び水平方向に移動させる。この搬送機62により、治具60をめっき槽64の外の位置まで移動させて導電性付与工程を行なう。その後に、治具60を搬送機62により各種めっき槽64まで移動させて電気めっき工程を行なう。
この工程では、治具60とともに中間製品56に対して次の各表面処理を行なう。まず、中間製品56に対し表面調整を行なうことにより、中間製品56の外表面に付着しているゴミ、油等の汚れを除去する。次に、エッチング液を用いて中間製品56にエッチングを行なうことにより、中間製品56の外表面を化学的に粗化する。次に、中間製品56の外表面を酸で中和して、エッチング成分の一種である六価クロムを還元除去する。次に、中間製品56にキャタリストを行なうことで、中間製品56の粗化された外表面に、吸着力が強く還元力のある触媒(Pd−Sn化合物)を吸着させる。次に、中間製品56に対しアクセレータを行ない、中間製品56の外表面に付着していたSnを除去し、Pdを活性化させる。次に、中間製品56を無電解めっき槽に浸漬して、中間製品56に対し無電解めっきを行なうことにより、無電解めっき層を形成する。このようにして導電性付与工程が行なわれることにより、中間製品56の外表面に導電性が付与される。
この工程では、図7に示すように、中間製品56を治具60とともに各種めっき槽64に浸漬する。各種めっき槽64には、それぞれ対応するめっき液65が貯留されていて、その中には陽極電極66が備えられている。陽極電極66に対し陽極電圧を印加する。また、中間製品56に対し、クリップによって挟み込まれた電気接点部18を通じて陰極電圧を印加する。中間製品56の外表面には、上述した導電性の無電解めっき膜が形成されているため、同外表面は陰極に帯電する。
そのため、上記電気めっき工程が行なわれて、中間製品56に陰極電圧が印加されると、第1基材12の外表面のうち、第2基材21が重なっていない領域は、マイナス電荷が帯電する。従って、第1基材12の周辺に、めっき液65中に溶解している金属成分のプラス電荷が集まり、金属被膜31が形成される。
上記フォグカバー11は、車両の前端部であって車幅方向の両側部に配置されたフォグランプの周りに取付けられる。
・裏側連結部28は、重なり部22に対し、その浮き島部27側の端部だけでなく、同端部の周辺部分に繋がってもよい。
・電気(電解)めっきでは、銅、ニッケル、クロム等のめっき成分を1種又は2種以上用いられることにより金属被膜31が形成される。金属被膜31は、1層に限らず2層以上のめっき層から構成されてもよい。
・浮き島部27は、第1基材12によって周囲を取り囲まれることを条件に、上記実施形態とは異なる形状に変更されてもよい。
Claims (5)
- アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体により形成された第1基材と、ポリカーボネートにより形成された第2基材を備え、
前記第2基材は、前記第1基材に対し表側から重なった重なり部と、前記第1基材に対し表側から重ならずに前記重なり部から離間するとともに、同第1基材により周囲を取り囲まれた浮き島部とを有しており、
前記第1基材の外表面のうち、前記第2基材が重なっていない領域には金属被膜が形成された部分めっき樹脂製品であって、
前記第2基材は、前記第1基材の裏側で前記重なり部及び前記浮き島部を連結する裏側連結部をさらに有している部分めっき樹脂製品。 - 前記裏側連結部は、前記第1基材のうち、前記重なり部及び前記浮き島部により挟まれた箇所の裏側と、前記重なり部の少なくとも前記浮き島部側の端部の裏側と、前記浮き島部の少なくとも前記重なり部側の端部の裏側とに跨って設けられている請求項1に記載の部分めっき樹脂製品。
- 前記第1基材の外表面のうち、前記重なり部が形成されていない箇所には電気接点部が設けられ、
前記第1基材の裏側面と、前記第1基材の表側面のうち、前記重なり部が形成されていない箇所と連通させる連通部が設けられている請求項1又は2に記載の部分めっき樹脂製品。 - 前記第1基材の一部は、後方から前方へ向けて突出する突形状をなしており、
前記重なり部の一部は、前記第1基材のうち突形状をなす部分の前端面から後方へ離れた箇所と後端部との間の領域に形成されており、
前記電気接点部は、前記第1基材の後端部のうち前記重なり部よりも後方に設けられている請求項3に記載の部分めっき樹脂製品。 - 前記第1基材及び前記第2基材は、車両の前端部に取付けられる車両用外装品を構成するものであり、
前記第1基材のうち突形状をなす部分は、互いに上下方向に離間した上壁部及び下壁部を有しており、
前記重なり部の一部は、前記上壁部及び前記下壁部のそれぞれに形成されており、
前記連通部は、前記上壁部及び前記下壁部のうちの下壁部にのみ設けられている請求項4に記載の部分めっき樹脂製品。
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JP2016085330A JP6610408B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 部分めっき樹脂製品 |
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JP2016085330A JP6610408B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 部分めっき樹脂製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017193762A JP2017193762A (ja) | 2017-10-26 |
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Family Applications (1)
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JP2016085330A Active JP6610408B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | 部分めっき樹脂製品 |
Country Status (1)
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Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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FR2827310B1 (fr) * | 2001-07-16 | 2004-07-09 | Cit Alcatel | Procede de galvanisation partielle d'une piece obtenue par moulage-injection |
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2016
- 2016-04-21 JP JP2016085330A patent/JP6610408B2/ja active Active
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