以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用管理システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には複数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して貸出機2及び呼出ランプ3が設置されている。同図に示すように、1台の遊技機1に対して、その側方に1台の貸出機2が配置され、当該遊技機1の上方に1台の呼出ランプ3が配置されている。遊技機1、貸出機2、及び呼出ランプ3は、夫々中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6と接続されている。
また、遊技場には、精算機7や、景品交換端末たる図示しないPOS等も設置されており、これらの装置もLAN5を介して管理装置6と接続されている。精算機7は、一般カード9又は会員カード10(何れも図2参照)がカード挿入口11に挿入されると、挿入されたカード9,10に記録されている入金残高たる残額をカードリーダ(図示略)により読み取り、その読み取った残額に対応する紙幣や硬貨を返却口12から返却する。図示は省略するが、前記POSは、付属するカードリーダライタにより読み取った一般カード9或いは会員カード10により特定される遊技価値(持玉数或いは貯玉数)に基づいて景品交換処理を実行する。
尚、単に「カード9,10」というときは、一般カード9及び会員カード10を総称するものとする。また、精算機7やPOSにおいてカード9,10に記録されている遊技価値を取扱うときは、管理装置6がカード9,10に対応して予め記憶している遊技価値と照合し、真であると判定したことを条件として遊技価値の取扱いを有効とする。
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード13、モニタ14、図示しないプリンタ等が接続されている。尚、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
管理装置6は、遊技場内に設置された遊技機1、貸出機2、精算機7、POS等の稼動状況を管理すると共に、遊技機1や貸出機2等の遊技機側から出力される信号に基づいて遊技者毎の遊技価値(持玉数・貯玉数)や残額の他、遊技機1毎の遊技データを記憶管理する。尚、持玉とは当日中に計数した玉であり、貯玉とは前日以前に計数した玉である。
遊技機1はCRパチンコ機であり、盤面15に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル16、上部受皿17、下部受皿18を有すると共に、盤面15に、液晶表示部19、始動口20、大入賞口21を有する。また、遊技機1は、上部受皿17の上面に、左右に並ぶようにして設けた貸出ボタン17aと発行ボタン17bを有する。遊技者が操作ハンドル16を操作すると、玉が盤面15に発射され、その玉が始動口20に入賞すると、その入賞に応じた数の玉を払出したり大当たり抽選を行ったりする。大当たり抽選では、液晶表示部19において所謂特別図柄(特図)による図柄変動を実行し、停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たりが発生する。大当たりが発生すると、例えば15ラウンド分だけ大入賞口21を開放する。
尚、遊技機1は、遊技者による遊技が進行することに応じて、打ち込んだ玉の玉数である投入媒体数を特定可能なアウト信号、払出された玉の数である払出媒体数を特定可能なセーフ信号、大当たり状態を特定可能な大当たり信号等の各種の遊技信号を出力する。また、貸出ボタン17aは、遊技者が予め定められた貸出操作を行う貸出操作手段、発行ボタン17bは、遊技者が予め定められた発行操作を行う発行操作手段に相当する。この遊技機1での貸出操作や発行操作に応じた信号が貸出機2に入力されるものであり、貸出機2は、これを遊技用装置として主体に見れば、併設された外部の装置(遊技機1)に各操作ボタン17a,17bを備えるものといえる。つまり、係る操作ボタン17a,17bは遊技機1に設けられているが、遊技用装置が備える構成に含まれる。
貸出機2は、現在の運用状態(例えば正常状態、エラー状態等)を示す状態表示部22、紙幣が投入される紙幣投入口23、遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の遊技データを表示すると共に後述の特別報知に係る情報を表示するタッチパネル式の液晶表示部24、1単位分(500円相当)の玉を払い出すための払出ボタン25、払出された玉が通過する払出ノズル26、従業員が携帯するリモコン27(図2参照)からの光信号を受信するリモコン受光部28、一般カード9或いは会員カード10が挿入されるカード挿入口29、遊技機1の下部受皿18の下方に位置する着脱可能な計数受皿30等を備えている。尚、詳しくは後述するが、払出ボタン25は、持玉数や貯玉数の範囲内で1単位分(1度数の125玉)ずつ貸出機2の払出部39から払い出すのに対し、貸出ボタン17aは、残額の範囲内で1度数ずつ遊技機1内部の払出機構から払い出す点で払出ボタン25と相違する。
貸出機2は、遊技機1の貸出ボタン17aに対する貸出操作に応じて貸出処理を実行し、発行ボタン17bに対する操作に応じてカード発行処理を実行する。つまり、貸出機2は、残額の範囲内で遊技媒体としての玉の貸出処理を行うと共に、遊技機1の下部受皿18から払出される玉(遊技価値)を受入れて計数し、残額及び持玉数を一般カード9又は会員カード10に記録して発行する。一般カード9を受付けたときは、残額及び持玉数を表示すると共にそれらの範囲内で貸出・発行(返却)処理を行う。会員カード10を受付けたときは、残額及び持玉数を表示すると共に暗証番号の入力を条件として貯玉数を表示し、それらの範囲内で貸出・返却処理を行う。
図2は、貸出機2の構成を示す機能ブロック図である。貸出機2は、CPU33a、ROM33bやRAM33c等の記憶部33e、I/O33dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部33、当該制御部33と接続された周辺部を備えて構成されている。周辺部としては、管理装置6及び遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部34、紙幣投入口23に投入された紙幣の真贋を判定する紙幣処理部35、液晶表示部24、当該液晶表示部24上に設けられたタッチパネル36、カード挿入口29に挿入されたカード9,10に記録されている各種情報を読み取ったり、書き込んだりするカードRW(リーダライタ)37、最大10枚の一般カード9をストック可能なカードストック部38、払出ボタン25、当該払出ボタン25が操作されたときに、前記1単位分の玉を払出ノズル26から払い出す払出部39、計数受皿30から流入する玉数を計数する計数部40等である。
カード9,10にはICチップ9a,10aがそれぞれ内蔵されており、ICチップ9aには一般IDが記憶され、ICチップ10aには会員IDが記憶されている。これらのカード9,10は、貸出機2に入金された入金金額(残額)や持玉数を特定可能な情報を記録した記録媒体である。一般カード9は当日限り有効で、残額及び持玉数を記録可能である。会員カード10は、予め設定されている有効期限(例えば3年間)まで有効であり、残額を記録可能である一方、持玉数・貯玉数は管理装置6のみに記憶する。
さて、貸出機2の制御部33(以下適宜、貸出機2と略す)は、以下に説明する残額増加手段、遊技価値付与手段、管理金額設定手段、特別報知実行手段、管理金額解除手段、発行手段、金額特定手段、補償金設定手段、補償金解除手段、選択手段、特別報知実行手段として構成され、次の動作を行う。
(1)遊技者による紙幣投入口23からの紙幣(貨幣)投入を、貨幣受付手段たる紙幣処理部35で受け付け、その受け付けた当該紙幣の金額(1000円単位)分、遊技者が遊技に使用可能な残額を増加させて記憶する。また、増加させた残額を液晶表示部24に表示する。
(2)前記貸出ボタン17aでの貸出操作に応じて残額の範囲内で1度数(500円)に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払い出す。つまり、遊技者が貸出操作を1回実行した場合に、残額を対価として、遊技機1における遊技にて使用する遊技価値として例えば125玉、遊技者に付与する。このとき、遊技機1から貸出機2に1度数分の玉を払い出したことを示す信号が出力されるので、液晶表示部24に表示されている残額から1度数に相当する金額(500円)を減額すると共に売上信号を出力する。この売上信号は1度数の玉の払い出し毎に1パルスが出力されるので、1パルスを500円分の売上額として特定する。こうして、貸出機2の制御部33は、遊技機1の払出機構と共に遊技価値付与手段を構成しており、当該払出機構は、遊技用装置が備える構成に含まれる。
(3)遊技機1の下部受皿18から落下して計数受皿30で受けられた玉が計数部40に流入することで玉数を計数して液晶表示部24に表示する。
(4)払出ボタン25の操作に応じて計数玉数(持玉数)又は貯玉数(会員遊技者の場合)の範囲内で1度数ずつ払い出す。
(5)前記発行ボタン17bでの発行操作に応じて残額及び持玉数をカード挿入口29に挿入されている一般カード9に記録して発行する。会員カード10が挿入されている場合は、残額を会員カード10に記録すると共に暗証番号の入力を条件として持玉数を管理装置6に送信してから会員カード10を発行する。カード9,10を発行する場合は、発行情報を管理装置6へ送信し、管理装置6側にも記憶する。尚、カード挿入口29に一般カード9も会員カード10も挿入されていない場合は、カードストック部38にストックしている一般カード9を図示しない記録媒体移動手段によりカードRW37への繰り出しによりセットして残額及び持玉数を記録して発行する。また、残額及び持玉数が何れも0となり、且つ後述の管理金額も設定されていない場合は、カードRW37にセットされた一般カード9を記録媒体移動手段によりカードストック部38に回収する。このように、記録媒体移動手段とカードストック部38は、少なくとも管理金額を設定しておらず且つ残額がない一般カード9を回収する記録媒体回収手段に相当する。尚、記録媒体移動手段は、貸出機2に内蔵されたカード搬送用の複数のローラとその駆動モータとを含み、カード9,10を上記ストック部38、RW37或いは挿入口29側へとそれら所定位置に搬送するように構成されたカード搬送機構である。
(6)一般カード9がカード挿入口29に挿入された場合は、記録媒体受付手段たるカードRW37により一般カード9を受け付けて当該カード9に記録されている残額及び持玉数を読み出し、液晶表示部24に表示する。会員カード10が挿入された場合は、会員カード10に記録されている残額を読み出して液晶表示部24に表示すると共に暗証番号の入力を条件として管理装置6の会員口座に記憶されている貯玉数も表示する。ここで、貯玉数には、当日貯玉された当日貯玉数と、前日までの貯玉数である前日貯玉数とを含む。営業終了後は、当日貯玉数は前日貯玉数に合算して記憶される。遊技者による払出操作に応じて貯玉数の範囲内で1度数分の玉を払出ノズル26から払い出す。
(7)液晶表示部24において、タッチパネル36(選択手段)での遊技者の操作入力(以下、タッチ操作と称す)に応じて、遊技機1に関する遊技データや、遊技場からのメッセージ等、各種情報を表示する。
そして、本実施形態の貸出機2は、液晶表示部24でのタッチ操作により、遊技者の遊技に使用する使用金額を管理するために、予め定める管理金額(遊技者の遊技に関する管理金額)の額の設定が可能に構成されている。これにより、貸出機2は、遊技者が対価として使用した金額の合計である遊技総額が管理金額に達した場合若しくは達する場合に、後述の予め定められた特別報知を液晶表示部24で実行するようになっている。この実行に係る制御部33及び液晶表示部24は、特別報知実行手段に相当する。また、貸出機2は、遊技者が発行ボタン17bでの発行操作を行った場合、残額があることを条件に、当該残額を特定可能な情報を記録したカード9,10を発行する一方、残額がない場合、管理金額の設定があることを条件に、当該管理金額に遊技総額が達するまでの残り金額(特別報知金額)を特定可能な情報を記録したカード9,10を発行する。
こうした、貸出機2の具体的機能乃至動作手順について、図3〜図5に示す貸出機2の液晶表示部24に表示される画面を参照しながら説明する。また、以下では、説明の便宜上、主に一般カード9を対象として説明する。
1.管理金額及び補償金の設定
図3は、貸出機2において遊技者が管理金額や補償金を設定するときの画面を、ステップS1〜S3の画面遷移で例示している。即ち、貸出機2は、液晶表示部24で図示しないメニュー画面を表示しており、その表示部24でのタッチ操作によって、当該メニュー画面における使用金額に関する項目のボタン(図示略)が選択されると(或いは紙幣投入口23へ紙幣が投入されると)、開始画面S1へ遷移する。
開始画面S1には、「使用金額管理を開始しますか?」と、その「はい」「いいえ」の選択項目との表示がなされる。貸出機2は、開始画面S1で「いいえ」がタッチ操作されると、メニュー画面に戻り、補償金や管理金額を設定しない既存の運用とする一方、「はい」がタッチ操作されると、次の補償金設定画面S2へ遷移する。
補償金設定画面S2には、「補償金¥***をお預かりしますが、よろしいですか? 補償金は管理終了時に消費可能です。」と、これに対応する「はい」「キャンセル」の選択項目との表示がなされる。貸出機2は、その設定画面S2で「キャンセル」がタッチ操作されると、メニュー画面に戻り既存の運用とする一方、「はい」がタッチ操作されると、補償金としての額(例えば¥500)を残額から減算する減算処理を実行する。尚、「円」は「¥」で表すものとし、例えば¥500は500円に相当する。
ここで、補償金とは、管理金額に関して、遊技者の投入金額の一部を、管理金額の設定を解除するまで遊技に使用できない額とするものであり、その設定画面S2で当該補償金について前記「はい」のタッチ操作により次画面S3での管理金額の設定に併せて設定される。この補償金の額¥500は、貸出機2に対して、遊技場側(つまり例えば遊技場の管理者)で例えば¥1,000以下の額として予め設定入力されており、貸出機2の記憶部33eには、当該補償金の額が記憶されている。
また、補償金の設定の有無は、貸出機2に対し遊技場側で予め設定入力しておくものとする。それ故、貸出機2は、開始画面S1で「はい」がタッチ操作された時点で当該補償金の設定の有無を判定し、補償金の設定有りと判定したとき上記設定画面S2の表示とタッチ操作の受け付けとを行う。この設定画面S2で「はい」がタッチ操作されると、次の管理金額設定画面S3へ遷移する。一方、貸出機2は、補償金の設定無しと判定したとき、その設定画面S2を表示させることなく、開始画面S1から直ちに管理金額設定画面S3へ遷移する。従って、設定画面S2の表示が無い場合(補償金の設定無しの場合)、補償金の残額からの減算処理は行われない。
管理金額設定画面S3には、「管理金額を設定して下さい。」と、「1,2,3,4,5,6,7,8,9,0」の数字からなる金額入力キー24a及び「C」クリアキーと、その「決定」や「キャンセル」の選択項目との表示がなされる。貸出機2は、その設定画面S3で「キャンセル」がタッチ操作されると、メニュー画面に戻り既存の運用とする。一方、「決定」がタッチ操作されると、当該設定画面S3で遊技者により金額入力キー24aのタッチ操作により入力された額を管理金額として設定する。
ここで、管理金額とは、遊技者の遊技に関して使用する金額の上限を当該遊技者が任意に定める目安の額であり、その設定画面S3で例えば¥1,000〜¥100,000の範囲において設定入力する。また、管理金額には、当該設定入力の日(以下、設定日と称す)から起算して、例えば1カ月の有効期限が貸出機2により自動的に付与される。尚、管理金額の¥1,000〜¥100,000の範囲や有効期限は、貸出機2に対して、遊技場側で予め任意の値を設定入力することができ、貸出機2は、自身の記憶部33eに当該範囲や有効期限の値を記憶している。
そして、貸出機2は、上記した各画面のステップS1〜S3に関して設定された、残額、補償金、管理金額、それらの設定日等の各情報を、一般カード9に書き込み記憶させると共に、当該各情報を管理装置6へ通知することにより、一般IDに対応付けて管理装置6でも記憶(管理)させる構成としている。尚、会員カード10について、管理金額の設定も当然に可能であることから、その詳細な説明を省略する。
詳しくは後述するように、管理金額の設定日から起算して有効期限が経過した場合、その管理金額や使用金額に関わらず、貸出機2において、管理金額を再設定するか解除するかを遊技者に選択させる更新画面を表示する。この場合、例えば「金額管理を継続しますか?」とその「はい」「いいえ」の選択項目との表示(図5の画面S7参照)に併せて、「管理金額を設定してから1カ月を経過しています。」と表示する。このとき、貸出機2は、その設定画面で「はい」がタッチ操作されると、一般カード9に記憶されている、設定日を初期化(つまり現在の設定日で上書き更新)して、現在の管理金額や後述の累積使用額を保持することで係る管理を継続する。一方、「いいえ」がタッチ操作されると、当該カード9に記憶されている、管理金額に係る設定がなされていないものとして、当該管理金額に係る設定を解除する。尚、残額について、紙幣投入口23に紙幣が投入された投入日から起算して、その入金金額の使用期限を設定するシステムを採用する場合、貸出機2において、一般カード9に残額と対応付けて投入日を記憶させることができる。この場合、管理金額の有効期限と残額の使用期限とを、例えば同じ1カ月に設定して管理することもできる。
こうして、貸出機2では、管理金額やその有効期限等を適宜設定することで、所定期間に遊技者が大金を消費することを抑制することが可能となる。その具体的な内容について、「2.貸出時の表示と補償金」、「3.入金時やカード挿入時の表示と特別報知」の順に説明する。
2.貸出時の表示と補償金
例えば、貸出機2は、遊技者による紙幣投入口23への¥10,000紙幣の投入に伴い、当該金額分について残額を¥0から¥10,000分増加させており、前記開始画面S1で遊技者により「使用金額管理」の開始が選択されたものとする。また、貸出機2において、補償金設定画面S2でのタッチ操作に応じて補償金が設定されることに伴い、残額から当該補償金の額(¥500)を減算する減算処理(¥10,000−¥500=¥9,500)を実行し、管理金額設定画面S3でのタッチ操作により、管理金額として例えば¥25,000が設定入力されたものとする。そして、貸出機2は、遊技機1での遊技の進行に伴い、前記貸出ボタン17aでの貸出操作に応じて残額の範囲内で1度数(¥500)に相当する数の玉を払い出す貸出処理を実行すると共に、1度数分の玉を払い出す毎に、現時点の残額から¥500を減算する減算処理を実行する。
このとき、図4の貸出時の画面S4として示すように、貸出機2は、当該貸出処理に伴い遊技者の遊技総額を表示出力する。ここで、遊技総額とは、遊技者が対価として使用した使用金額の合計であり、当該画面S4では「ただいまの使用金額」として貸出処理が複数回(例えば30回)実行されたときの遊技総額「¥15,000」を例示している。また、遊技総額は、貸出機2によって1度数に相当する金額(¥500)や貸出処理の回数等に基づき、一般カード9に対応付ける使用金額を積算した累計額として求められ、貸出処理を実行する度に、求めた遊技総額を当該画面S4に例えば数秒間表示させる。
尚、貸出時の画面S4に、管理金額に遊技総額が達するまでの残り金額である特別報知金額は表示しない。当該画面S4は貸出処理の度に表示されるため、遊技者に過度のプレッシャーを与えずに遊技を楽しむための配慮である。また、貸出時の画面S4を表示した後は、メニュー画面に復帰する。
一方、図4の画面S5は、先に管理金額と補償金との双方の設定がなされ、遊技の進行に伴い残額が例えば¥1,000未満になったときに貸出機2により表示出力される画面である。即ち、貸出機2は、残額が予め定められた投入金額未満(¥1,000未満)であることを条件に、貨幣投入を受け付けるように構成され、当該画面S5には「残額」と、遊技総額たる「累積使用額」と、「追加入金が可能です」との表示がなされると共に、補償金たる「預り金」並びに「管理中止で使用可能」の説明と、これに対応する「継続」「中止」の選択項目との表示がなされる。
この画面S5において、「継続」のタッチ操作が行われ、又は遊技者による紙幣の投入口23への投入がなされると、貸出機2は、管理金額や補償金等の設定を維持する。従って、紙幣の投入がなされると、貸出機2は、当該金額分について残額を増加させる一方、管理金額や補償金の設定は維持し、メニュー画面に復帰する。また、貸出機2は、当該メニュー画面への復帰後或いは当該画面S5の表示中に、残額がある状態にて遊技者が発行ボタン17bで発行操作を行った場合、管理金額や補償金の設定を維持すべく、残額に加えて管理金額や補償金を記録すると共に、遊技総額、特別報知金額を特定可能な情報等を記録した一般カード9を発行する。この点、貸出機2は、管理金額と遊技総額とから特別報知金額を求める(管理金額−遊技総額=特別報知金額)ことができるため、これら3つの額のうち少なくとも2つの額を記録して、他の1つの額を特定する構成を採用することも可能である。それ故、管理金額と遊技総額は、その組合せにより、特別報知金額を特定可能な情報ということもできる。
尚、一般カード9に記録されうるカード情報には、上記した管理金額や補償金、遊技総額、特別報知金額(以下、これら4つの額を「管理金額に係る情報」と略す)の他、その発行の時点で持玉がある場合、その持玉数(持玉の計数結果)も含まれる。
また、S5の画面において、管理「中止」のタッチ操作が行われると、貸出機2は、管理金額の設定を解除すると共に、減算していた補償金の額を現時点の残額に加算することにより、前述した既存の運用に戻す。これにより、遊技者は補償金として設定していた金額(¥500)の使用が可能になり、又、貸出機2は管理金額に係る情報の一般カード9への対応付けを行わない設定に初期化するため、当該カード9については以降の管理金額に係る画面S6〜S9の表示処理を行わない。このように、貸出機2の制御部33は、予め定められた解除条件が成立した場合に管理金額の設定を解除する管理金額解除手段、並びに管理金額を解除した場合に補償金を遊技に使用可能にする補償金解除手段を構成する。
上記のように残額が例えば¥1,000未満となり、S5の画面を表示しても、遊技者がカードを取り忘れるという事態も想定される。そこで、貸出機2は、当該画面S5の表示開始から所定時間(例えば5分間)、係るタッチ操作や紙幣の投入等が行われていないと判定すると、カードの取り忘れを状態表示部22で報知し、或いはその旨を管理装置6へ通知して当該装置6側で報知する。
これに対し、S6の画面は、管理金額の設定がある一方、遊技場側で補償金の設定は無しとされ、遊技の進行により残額が¥0になったときに貸出機2が表示出力する画面である。従って、S6の画面では、先の画面S5と異なり「残額 ¥0」が表示され、補償金たる「預り金」や「管理中止で使用可能」の説明表示が省略されている。また、S6の画面では、「追加入金が可能です」や「管理継続時は継続を押してください」との説明と、これに対応する「継続」「中止」の選択項目との表示がなされる。
この画面S6において、遊技者が管理金額の設定を維持したいとき、画面S5と同様、「継続」のタッチ操作、紙幣投入口23への紙幣の投入、又は発行ボタン17bでの発行操作を行う。具体的には、貸出機2は、発行ボタン17bで発行操作が行われた場合、その時点で残額が¥0且つ持玉数が0個であったとしても、管理金額が設定されていることを条件に、その管理金額に係る情報等を記録した一般カード9を発行する発行処理を実行する。また、S6の画面において、管理「中止」のタッチ操作が行われると、貸出機2は、一般カード9に対応付ける管理金額の設定を解除して既存の運用に戻す。
尚、貸出機2における、管理金額に係る情報の対応付けや発行処理の対象は一般カード9に限らず、上記した各画面S1〜S6のステップで、会員カード10を対象として管理金額に係る情報の対応付けや発行処理が可能であることは言うまでもない。
もっとも、貸出機2は、上記のように残額が¥0で、S6の画面の表示開始から所定時間(例えば5分間)、タッチ操作や紙幣の投入等が行われていないと判定すると、補償金の設定がないことから、管理金額の設定を解除した上で一般カード9を回収する。換言すれば、貸出機2は、一般カード9を受け付けた後、画面S6のステップで、残額及び補償金のない一般カード9について、管理金額の設定を解除して回収する一方、会員カード10については、個々の会員に割り当てられるものであるから、画面S6のステップで管理金額を解除したとしても、回収されることはない。尚、予め定められた解除条件の成立は、例示した管理「中止」のタッチ操作(解除操作)や、補償金の設定がないカード9の所定時間の放置といった解除条件に限らず、後述の画面S7(図5参照)での解除操作を解除条件とし、或いは、該当する貸出機2に対して管理装置6側で入力操作された遊技場の管理者による設定解除が通知されたときに解除条件が成立したとみなす等、適宜変更することができる。
こうして、貸出機2は、一般カード9について、前記画面S3のステップで管理金額を設定していない場合、画面S5、S6のステップで管理金額の設定を解除した場合、の何れかの場合にあって、残額並びに持玉数がない状態では発行ボタン17bで発行操作が行われたとしても当該カード9の発行を抑制する(つまり発行処理を実行しない)一方、画面S3のステップで管理金額を設定していることを条件に、残額並びに持玉数がない状態でも(S6の画面参照)発行ボタン17bでの発行操作により、管理金額に係る情報(少なくとも特別報知金額に係る情報を含む)を記録した一般カード9の発行が可能に構成されている。
3.入金時やカード挿入時の表示と特別報知
遊技者は、発行された一般カード9を持って他の遊技機1での遊技に用いることができ、対応する貸出機2において、そのカード9が挿入口29へ挿入されることによりカードRW37で当該カード9を受け付けた場合にカード情報を読み取って、残額及び特別報知金額を含む管理金額に係る情報を特定する。
図5の画面S7は、係る一般カード9が挿入口29に挿入された場合や、画面S3のステップで管理金額を設定した後に、紙幣が投入口23へ投入された場合に、貸出機2により所定時間表示出力される画面である。この画面S7には、管理金額に係る情報に基づき前記画面S4と同様の遊技総額たる「ただいまの使用金額」の表示がなされると共に、「金額管理を継続しますか?」とその「はい」「いいえ」の選択項目との表示がなされる。
S7の画面で「いいえ」がタッチ操作されると、貸出機2は、管理金額の設定を解除すると共に減算していた補償金の額を現時点の残額に加算して、前述した既存の運用に戻す(メニュー画面に戻る)。従って、遊技者は補償金として設定していた金額の使用が可能になり、又、貸出機2は前記の管理金額に係る情報の初期化により、当該カード9について以降の管理金額に係る画面S8、S9の表示処理を行わない。
また、S7の画面において、「はい」がタッチ操作された場合や、当該画面S7表示開始から所定時間(例えば5分間)経過した場合、の何れの場合にも、貸出機2は、管理金額や補償金の設定を維持し、メニュー画面に復帰する。このように、貸出機2は、「はい」がタッチ操作されない場合でも、金額管理の促進を目的に、その継続を優先する処理を実行する。
そして、貸出機2は、遊技の進行に伴い、累計した遊技総額が管理金額に達したと判定した場合又は達すると判定する場合に、図5の画面S8又はS9を表示出力して遊技者に対する特別報知を実行する。
即ち、S8の画面は、上記画面S3のステップで管理金額として¥30,000未満の額(例えば¥25,000)が設定された後、遊技総額が当該¥25,000に到達したときに表示される特別報知の画面である。この画面S8では、「残額」と遊技総額たる「累積使用額」との表示がなされると共に、「使用金額が管理金額に到達しました。ほどほどの遊技を楽しんでください」との遊技者の、のめり込みへの注意喚起を促すメッセージによる特別報知の表示がなされる。
こうして、特別報知を実行した場合に、貸出機2は、例えば画面S8のタッチ操作により当該画面S8から遷移する(或いは画面S8表示開始から所定時間後に遷移する)図示しない選択画面を表示して、管理金額の設定を解除するか、又は管理金額を再度設定するかを遊技者に選択させる。具体的には、選択画面に例えば「管理金額を再度設定しますか? 再度設定しない場合、管理金額の設定は自動的に解除されます。」と、その「はい」「いいえ」の選択項目との表示がなされる。このとき、貸出機2は、選択画面(厳密にはタッチパネル36において対応する選択項目)のタッチ操作により「はい」が選択されたと判定すると、管理金額を再度設定するステップS2、S3の画面(図3参照)に遷移することから、遊技者は管理金額や補償金を設定し直す(変更する)ことができる。一方、貸出機2は、選択画面でのタッチ操作により「いいえ」が選択されたと判定すると、管理金額の設定を解除すると共に、減算していた補償金の額を現時点の残額に加算することにより、前述した既存の運用に戻す。尚、貸出機2は、S8の画面を表示した後、選択画面で「はい」「いいえ」の何れかが選択されたと判定するまで、貸出ボタン17aで貸出操作がなされても、その操作入力を受け付けない。つまり、貸出機2は、特別報知と併せて、その後の管理金額に対する遊技者の再認識を経るまで貸出ボタン17aの操作を無効化する処理を行い、過度な金額の使用を抑制している。
これに対し、S9の画面は、上記画面S3のステップで管理金額として¥30,000以上の額(例えば¥45,000)が設定された後、遊技総額が当該¥45,000に達することが見込まれるときに表示される特別報知の画面である。厳密には、貸出機2は、¥30,000以上の管理金額が設定されている場合、その管理金額に達する前のタイミングと、達したときのタイミングとで2回の特別報知を実行する。
例えば、1回目の特別報知は、貸出機2において、現時点での遊技総額が¥35,000のとき、紙幣投入口23への¥10,000紙幣の投入により、その残高の増加分(¥10,000分)使用しきると遊技総額が管理金額(¥45,000)に達することが見込まれるため、当該見込まれるタイミングつまり遊技総額が¥35,000になった時点で実行する。換言すれば、貸出機2は、残額が予め定められた前記投入金額未満の場合に、貨幣投入を受け付ける時点における遊技総額と当該受け付け可能な投入金額との合計額が、管理金額に達すると判定したときS9の画面へ遷移して1回目の特別報知を実行する一方、管理金額に満たないと判定したとき補償金の設定等に応じてS5或いはS6の画面に遷移する。
従って、S9の画面は、貨幣たる¥10,000紙幣を受け付けると遊技総額が管理金額(¥45,000)に達する状況にあって、残額(¥0)が投入金額未満になった場合に表示される1回目の特別報知の画面として、「残額 ¥0」と遊技総額たる「累積使用額 ¥35,000」と「預り金 ¥500」との表示がなされると共に、「追加入金が可能です。追加入金額によっては、入金した額を使用すると管理金額に到達します。…」との表示がなされる。1回目の特別報知の実行後、貸出機2は、当該画面S9から前記の選択画面へ遷移するが、その選択画面における管理金額の再設定や解除の内容については、貸出ボタン17aの操作を無効化しない点でのみ相違する。つまり、貸出機2において、1回目の特別報知を実行した後、貸出ボタン17aの操作入力に応じて貸出処理を行うことから、遊技機1での遊技を続けることができる。その後、貸出機2は、遊技総額が管理金額(¥45,000)に達したと判定すると、2回目の特別報知の画面を表示する。
この場合、図示は省略するが、2回目の特別報知の画面は、「残額」や「累積使用額」、「使用金額が管理金額に到達しました。ほどほどの遊技を楽しんでください」といった表示がなされるものであり、S8の画面とは「累積使用額」が¥45,000である点で異なる。また、貸出機2は、2回目の特別報知の画面から遷移する前記の選択画面を表示するが、その選択画面における管理金額の再設定や解除の内容については、貸出ボタン17aの操作を無効化する等、画面S8から遷移する選択画面と同じであるので、その説明を省略する。
尚、管理金額に係る有効期限の経過により、貸出機2において、該当する一般カード9から読み取ったカード情報に基づき当該有効期限が経過したと判定した場合、前述した更新画面(図示略)での更新により管理金額に係る設定を継続することができる。また、貸出機2においては、有効期限とは別に、補償金の救済期間が予め設定されている。救済期間は、失念された遊技者の補償金を救済するために、有効期限から所定期間経過するまで、貸出機2において補償金として設定していた金額(¥500)の使用を可能にする期間である。一方、貸出機2は、有効期限が切れ、且つ救済期間が経過したと判定した時点で、その補償金の額を遊技場側の収益として取り込む(計上する)。尚、貸出機2は、有効期限後の救済期間中に、その有効期限を延ばしたり再設定をすることができるように、設定入力が可能な構成を採ることができる。
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
貸出機2において、本来残額がない状態では発行できない一般カード9を、管理金額を設定していれば残額がなくとも発行するため、遊技者の遊技総額を一般カード9に対応付けて特定し易くなる。これにより、会員カード10を所有している遊技者はもちろん、会員登録を行っていない遊技者に対しても遊技総額に応じて特別報知を実行できる。この結果、会員登録を行っていない遊技者でも遊技にのめり込むことを抑制できる。
貸出機2は、管現金額が設定された場合、残額の一部を補償金として設定するため、発行した一般カード9を遊技者が持ち帰って破棄するおそれを低減できる。
特別報知を実行した場合に再度管理金額を設定するか、管理金額の設定を解除するかを貸出機2で遊技者が選択できるため、遊技者の利便性を向上できる。
特に、管理金額の設定を解除すれば、補償金の分が遊技に使用可能になる構成では、管理金額の設定を解除するか否かを選択することで、補償金を使用するか否かも選択することができる。これにより、遊技者の利便性を一層高くすることができる。
貸出機2において、追加で紙幣の投入を受け付ける場合に特別報知を実行するため、紙幣投入を行うか否かを遊技者に考えさせることができる。これにより、遊技者の遊技への、のめり込みを抑制する効果を効率良く発揮することが可能になる。
本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
例示した遊技機1とは異なる遊技機に適用することも可能であり、例えば遊技媒体としてメダルを用いるスロットマシンはもちろん、玉が封入され遊技者が玉にさわることができず、クレジットや得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ機や、メダルを用いることなくクレジットや得点の消費で遊技が進行するクレジット式スロットマシン等に適用し、遊技価値として、それらメダルやクレジット、得点を遊技者に付与する遊技用装置で構成しても良い。
上記実施形態では記録媒体として、ICカード9,10のうち主に一般カード9について説明したが、これらのカード9,10とは異なる記録媒体を使用しても良い。例えばICコインといったコイン型や、スティック型の記録媒体の他、磁気カードたる磁気媒体を記録媒体として使用する構成を採用しても良い。
遊技に使用する遊技価値は任意に変更しても良く、例えば1個1円で貸し出す玉や、1枚5円で貸し出すメダルを遊技媒体として使用する遊技場に対応することも可能である。
管理金額に係る設定を行うための選択手段は、貸出機2でタッチ操作を行う画面上のボタン(タッチパネル36)に限らず、例えば、遊技機1又は呼出ランプ3において、押圧操作を行う選択ボタンとして設けるようにしても良い。貸出操作手段や発行操作手段も、遊技機1の貸出ボタン17aや発行ボタン17bに限らず、例えば貸出機2又は呼出ランプ3において、貸出操作を行う貸出ボタンや発行操作を行う発行ボタンを設けるようにしても良い。つまり、貸出機2の備える各操作手段や機能は、当該貸出機2に対して直に配設され或いは内蔵する手段や機能に限定されるものではなく、貸出機2に付設された外部装置に配設され或いは内蔵された手段や機能であっても、貸出機2が遊技用装置として備える構成に該当する。
遊技者の使用した遊技総額に基づいて特別報知を実行するか否かを決定する構成としたが、遊技者の投入金額に基づいて特別報知を実行する構成にしても良い。例えば、貸出機2において、遊技者が紙幣投入口23へ投入した金額の合計を、一般カード9に対応付けて記憶し、その投入金額の累計が管理金額に達した場合又は達する場合に特別報知を実行する構成とすれば良い。
管理金額を遊技者が貸出機2にて設定する構成にしたが、貸出機2で設定する構成に加え、又は代えて、管理装置6や、前記POS、精算機7等、貸出機2以外で管理金額を設定可能にしても良い。こうした構成においても、遊技用装置が管理(上限)金額設定手段を備えた構成に該当する。つまり、管理金額設定手段は、一の装置内に設けられている必要はなく、遊技用装置が外部に備える手段であっても良い。
本構成においては、管理金額を遊技者の申告で決定する構成にしても良いし、遊技場側で指定した遊技者に対して遊技場側で決定した金額を管理金額として設定する構成にしても良い。例えば遊技場の従業員は、遊技者の管理金額の申告を受けて、その額をPOSや貸出機2に対し入力操作する等して、管理金額に係る設定を行うことができる。
特別報知の方法を任意に変更しても良い。例えば、表示内容を変更する構成や、表示にて報知することに代えて又は加え、音声の出力やブザーの鳴動で報知する構成等が考えられる。尚、表示にはランプを点灯してランプの発光態様で報知を行う構成が含まれる。更には、貸出機2において上記特別報知に併せて、貸出処理を禁止する(実行しない)等して、遊技の進行を抑制する構成にしても良い。この場合の遊技進行の抑制は、特別報知として実行しても良いし、特別報知とは別の処理内容として特別報知後に実行しても良い。また、管理金額の設定画面S3で設定した、管理金額の大きさによって特別報知の実行態様を異ならせる構成にしたが、管理金額の大小にかかわらず、同じ特別報知の実行態様としても良い。
補償金の有無を遊技場側で設定できる構成としたが、その遊技場側の設定と補償金設定画面S2を省略し、管理金額の設定の有無に合わせて貸出機2により補償金の有無を自動的に設定することで、管理金額を設定すると補償金が必ず設定されるようにしても良い。また、管理金額の設定の有無にかかわらず、貸出機2において補償金を設定できない構成にしても良い。
管理金額の設定を解除する条件を任意に変更しても良い。例えば、S8の画面での特別報知を行った場合又は前記2回目の特別報知を行った場合、貸出機2によって、前記選択画面を表示させることなく、管理金額の設定を自動的に解除する構成にしても良い。このように、貸出機2は、特別報知を実行した場合に管理金額の設定を解除する構成とすれば、その後に残額がなくなると一般カード9を回収するため、一般カード9が遊技者に所持され続けてしまうことを抑制できる。
管理金額の有効期限を遊技場側で設定した1ヶ月にする構成を例示したが有効期限を変更しても良く、例えば、有効期限のない無期限とする構成や、遊技者が自由に有効期限を設定入力する構成や、所定の期間を最大値とした範囲内で遊技者が有効期限を選択したり設定入力したりする構成等が考えられる。
貸出機2において、一般カード9を受け付けている状態で、そのカード9に対応付けるべき持玉数(以下、計数結果と称す)や残金等の一部を、他の遊技者に譲渡するためのカード9への書き込みを行う分割発券(分割発行)を可能とするものとする。この場合、当該受け付けている一般カード9をカード9Aとしたとき、当該カード9Aに計数結果や残金の一部を書き込んで他の遊技者に譲渡し、残った計数結果や残金を、カードストック部38における別の一般カード(カード9B)に対応付けることになる。このため、管理金額に係る情報の対応付けも、カード9Aからカード9Bに移行する(つまりカード9Bの発行時に当該カード9Bに管理金額に係る情報を書き込む)構成にすると良い。
尚、一般カード9や貸出機2に異常が発生し、別のカード9へのデータの書き込み(つまり対応付けるべき情報の引き継ぎ)の必要が生じたような場合には、管理金額に係る情報も引き継いで良い。
貸出機2において、一般カード9を受け付けている状態で、会員カード10を挿入すると、一般カード9に対応付けていた計数結果や残金を会員カード10に対応付けることになる。この場合、それまで対応付けていた管理金額に係る情報も会員カード10に移行する構成にすると良い。更には、会員カード10にも管理金額に係る情報が既に対応付けられていた場合、会員カード10に対応付けられていた管理金額の設定を優先し、一般カード9に対応付けられていた管理金額の設定をクリアして初期化する構成にしても良い。
また、上記実施形態では、発行ボタン17bで発行操作が行われた場合、その時点で残額が¥0且つ持玉数が0個であったとしても、管理金額が設定されていることを条件に一般カード9の発行処理を実行する構成としたが、発行操作が行われなくても、貸出機2において、残額が¥0且つ持玉数が0個になった時点で、少なくとも管理金額が設定されていることを条件に一般カード9の発行処理を自動的に実行する構成としても良い。
また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良いし、変形例を含む例示した構成をどのように組み合わせても良い。