以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示している。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して貸出機2が設置されている。これら遊技機1、及び貸出機2は2台ずつ中継装置3と接続されており、中継装置3はLAN5を介して外部管理装置6と接続されている。また、図示は省略するが、遊技場にはPOSや残高精算機、島端計数機も設置されており、これらPOS等もLAN5を介して外部管理装置6と接続されている。
外部管理装置6は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード7、モニタ8、プリンタ(図示略)等が接続されている。外部管理装置6は、遊技機側つまり遊技機1、貸出機2等の側から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技データ、遊技機1や貸出機2の稼動状態、後述する貯玉や持玉の履歴等を管理する。
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が外部管理装置6の管理対象となっており、遊技場内には、遊技機1の種別毎に遊技機島が形成されている。即ち、遊技場内には、図1に例示する遊技機1として玉(パチンコ玉)を遊技媒体とするパチンコ機が設置されたパチンココーナーと、メダルを遊技媒体とするスロットマシンが設置されたスロットコーナーとが設けられている。パチンココーナーには、1玉4円レートのパチンコ機が設置された4円玉コーナーと、1玉2円レートのパチンコ機が設置された2円玉コーナーと、1玉1円レートのパチンコ機が設置された1円玉コーナーとが設けられている。スロットコーナーには、1枚20円レートのスロットマシンが設置された20円メダルコーナーと、1枚5円レートのスロットマシンが設置された5円メダルコーナーとが設けられている。こうして、遊技機1にて遊技者が遊技を進行させる場合に使用する遊技価値の種類が複数ある本遊技場にあっては、その遊技価値の種類について遊技媒体とレートとを異にするコーナーが複数設けられている。尚、本実施形態におけるスロットマシンの詳細な説明は省略する。
遊技機1は、CR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面1aに玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル1b、上部受皿1c、下部受皿1dを有すると共に、盤面1aに、液晶表示部1e、普図入賞口1f、第1始動口1g、第2始動口1h、大入賞口1iを有する。また、遊技機1は、上部受皿1cの上面に、貸出釦1j、発行釦1kを有する。遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)第1始動口1gは入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)であり、第2始動口1hは入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。各始動口1g、1hへの入賞(始動入賞)に応じて大当たり抽選を行い、抽選結果を液晶表示部1eにて行う図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当たりとなる。
(2)図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。尚、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されない。
(3)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/360であり、大当たりが終了した後確変状態(確変)となる大当たり(確変大当たり)となる割合である確変率は(通常状態、確変状態共に)66.6%である。大当たりが発生すると15ラウンド(R)分だけ大入賞口1iを開放する。尚、1Rの上限入賞数は10個であり、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(4)確変中は大当たり確率が1/36に向上すると共に、各始動口1g、1hへの入賞率が高くなる時短状態(時短)になる。尚、確変は次回大当たりまで継続するので、大当たり後に大当たりでも確変でもない状態である通常遊技状態(通常状態)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、その後は所定数(例えば100回)の図柄変動を行うまで時短状態となり、その後に通常状態となる。
(5)第2始動口1hは普図入賞口1fへの入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当たりとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態では30秒であり時短状態では3秒となる。また、開放時間は通常状態では0.3秒であり時短状態では5秒となる。即ち、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口1hの入賞率が高くなる。尚、上記は単なる例示であり、数値等のスペックは機種に応じて異なるスペックが採用される。
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打ち込みや各始動口1g、1hへの始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
アウト信号=消費玉を回収するアウトBOXから出力される消費価値(アウト)を特定可能な信号である。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。尚、遊技機1から出力される信号でも良い。
セーフ信号=遊技機1から出力される入賞付与価値(セーフ)を特定可能な信号である。払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。
始動信号=遊技機1から出力される始動入賞(特定の入賞)により変動(作動)する液晶表示部1e(役物)におけるスタート処理(図柄変動、役物作動、単位遊技)を特定可能な信号である。図柄変動確定時に出力されるので、始動信号の入力に応じてスタート処理を特定し、「始動信号×1」をスタート回数(スタート処理数)として特定する。尚、第1始動口1g又は第2始動口1hへの入賞を示す信号でも良い。
大当たり信号=遊技機1から出力される大当たり期間を特定可能な信号である。大当たり中にレベル出力される状態信号であるので、大当たり信号の入力中を大当たり中として特定する。
特別状態信号=遊技機1から出力される特別状態(甘中)を特定可能な信号である。第2始動口1hの入賞率が向上する特別状態中(時短中)にレベル出力される状態信号であるので、特別状態信号の入力中を特別状態中として特定する。また、大当たり信号及び特別状態信号の何れも入力していない期間を通常状態として特定する。
貸出機2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態を示す状態表示灯2a、貨幣たる紙幣が投入される貨幣投入口2b、遊技者からの操作入力を受け付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部2c、持玉(会員であれば貯玉も含む)を払い出すための払出釦2d、払い出された玉が通過する払出ノズル2e、持玉券たる一般カードや会員カード(何れも図示略)が挿入されるカード挿入口2f、遊技機1の下部受皿1dの下方に位置する着脱可能な計数受皿2g等を有する。尚、一般カードや会員カードは、遊技者が所持(所有)する記録媒体であり、後述する一般IDや会員IDといった識別情報の他、残高、持玉数等の各種情報が記録されるICチップを内蔵する。
ここで、図2は、貸出機2の電気的な構成を機能ブロック図により示している。貸出機2は、CPU21、ROM22aやRAM22b等の記憶部22、I/O23を含むマイクロコンピュータにより構成される制御部20、各種信号や各種情報を中継装置3や遊技機1の発行釦1k等との間で入出力するI/F24、液晶表示部2cにおける各種タッチ釦や払出釦2dを含む各種釦からなる操作部25、カード挿入口2fに挿入された一般カードや会員カードに係る各種情報を読み取ったり書き込んだりするリーダライタ部26、持玉や貯玉を払出ノズル2eから遊技機1の上部受皿1cに払い出す払出部27、遊技機1の下部受皿1dから計数受皿2gに落下した玉を計数する計数部28等を有する。貸出機2の制御部20(以下適宜、貸出機2と略す)は、以下に示す動作乃至処理を行う。
(1)貨幣を受け付けると(貨幣受付処理)、遊技機1と貸出機2との双方に入金額を残高に加算して表示し、残高がある状態で遊技機1の貸出釦1jが押下されると(貸出操作)、貸出1単位(例えば500円)分の貸出玉を遊技機1から払い出す対価付与処理を行い、レートに応じた対価分を残高から引き落とす減算処理を行う。尚、貨幣は複数回の対価付与処理の対応分として、例えば1万円まで受け付け可能である。
(2)遊技機1の下部受皿1dから落下した玉を計数受皿2gにより受けると、その受けた玉を計数して持玉として特定し、その持玉を対価とした払い出しも可能とする。払出釦2dの押下による付与操作を行うと、対価額単位(例えば500円)分の持玉を払出ノズル2eから払い出す持玉の再プレイ処理と、その対価分(払い出した玉数と同数)を持玉から引き落とす減算処理とを実行する。
(3)残高や持玉が残存する状態で遊技機1の発行釦1kの押下による発行操作がなされると(発行条件が成立した場合)、ストックしている残高や持玉を特定可能な一般カードを発行する。尚、一般カードを受け付けた場合は、その残高や持玉を引き継ぐ。こうした、一般カードの受け付け並びに持玉に関する情報等を記録した一般カードの発行は、受付手段や発行手段を構成する、制御部20とリーダライタ部26とで行われ、持玉に関する情報により、遊技者が所有(獲得)している遊技価値の大きさの特定が可能である。
(4)遊技場の会員となった遊技者に配布される会員カードも受け付け可能であり、会員カードに対して一般カードと同様に持玉や残高の対応付けが可能である。但し、残高は一般カードと同様に会員カードに残高情報が書き込まれるが、持玉は会員カードに持玉情報が書き込まれずに外部管理装置6にて会員カードのIDである会員IDと対応付けて管理され、会員IDが対応付けられると貯玉として特定される。即ち、遊技者の獲得価値として会員IDに対応付けられた獲得価値が貯玉となり、未対応の獲得価値が持玉となる。貯玉は払い戻しや景品交換等を当日も含めて翌日以降でも可能とするが、持玉は払い戻しや景品交換等を当日限りのみで可能とする等、貯玉と持玉とでは有効期限が設けられる等の性質の違いがある。
(5)中継装置3とのシリアル通信により外部管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び一般カードの受け付けや発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としても良い。尚、このような貸出処理上の通信については中継装置3を介さずに遊技機1と貸出機2との間で直接行っても良い。
(6)一般カードや会員カードには、上記した遊技価値のレート、例えば1玉4円レート或いは1円レート等の持玉が対応付け可能である。
貸出機2には、予め上記した遊技価値のレートが対応付けられており、通常処理では対応付けられたレート内での対価付与処理や再プレイ処理が行われる。即ち、一のコーナーにおいて、対応する種類(つまり自種別)の遊技価値を第1遊技価値、当該コーナー以外のコーナーに対応する種類の遊技価値を第2遊技価値とした場合、例えば4円玉コーナーにおいては、4円レートの持玉が第1遊技価値、当該遊技価値と対応する単価が異なる1円レートの持玉が第2遊技価値となる。4円玉コーナーの貸出機2の記憶部22(遊技価値情報記憶手段)には、対応する遊技機1にて遊技者が遊技を進行させる場合に使用する第1遊技価値を特定可能な情報、つまり対応する4円レートが対応遊技価値情報として記憶されている。このような、対応遊技価値情報は、玉やメダルの単価の情報であって、対応する貸出機2が何れのコーナーに設置されているかを特定可能な情報として、各貸出機2に対し、予め外部管理装置6から通知されることにより設定される。
そして、本実施形態では、所謂乗入可能な遊技場に対応した遊技場用システムが採用されており、一般カード或いは会員カードを貸出機2にて受け付けた状態で後述の切替操作を行うと、乗入による払い出しを可能とする状態となる。ここで、乗入とは、乗入先の貸出機2に対応付けられていない種別である乗入元の持玉を対価として、乗入先の貸出機2に対応付けられている種別での払出処理を行うものであり、切替操作にて指定した又は予め設定される種別である乗入元と乗入先とのレート比率に応じた換算率により種類(種別)を超えた再プレイ処理を可能とするものである。例えば4円レートを乗入元とし、乗入先となる1円レートが対応付けられている貸出機2にて200玉分の払い出しを行うと、乗入先との換算率が1/4であれば50玉分の乗入元の4円の持玉を対価として減算する。
貸出機2やPOS等は、再プレイ、預入、景品交換等に伴う持玉や貯玉に関する更新処理等を行うと、その旨を特定可能な情報を、外部に設けられた装置である外部管理装置6に出力する。外部管理装置6は、図示しないCPUや記憶部を含む制御部を備えており、当該制御部(以下適宜、外部管理装置6と称す)は、貸出機2やPOS等から入力する情報に基づいて、貯玉に関する処理(再プレイ処理、預入処理、景品交換処理等)を示す貯玉の更新履歴(図4の貯玉履歴参照)と、持玉利用に関する処理を示す更新履歴(図6の持玉利用履歴参照)との双方の管理により、貯玉と持玉に関する乗入履歴をも管理する。
ここで、図4、図6で示すように、外部管理装置6は、レコード作成時の更新対象となる処理を行った端末の種類を記録すると共に、その履歴についてモニタ8での表示出力と前記プリンタでの印字出力とが可能である。また、図4、図6では、説明の便宜上、遊技用装置である貸出機2を「遊技装置」として表しており、外部管理装置6は、前記処理を行った端末が貸出機2の場合、通常の再プレイ(乗入によらない払い出し)が行われていれば「遊技装置」と記録する一方、乗入による払い出しが行われていれば乗入元となる種別を「遊技装置(乗入元)」と記録し、乗入先となる種別を「遊技装置(乗入先)」と記録することで、乗入の有無の識別が可能に管理する。以下、貯玉履歴、持玉利用履歴の順に説明する。
先ず、図3は、遊技場の管理者の所定操作によりモニタ8に表示出力される貯玉履歴画面であり、図4は、当該履歴画面の「A」の領域に表示される貯玉履歴の内容を示している。貯玉履歴画面では、「メニュー」釦31a、「タイトル」釦31b、「持玉利用」釦31c、「表示」釦31d、「総合表示」釦31eを含む複数の各種釦等が設けられている。外部管理装置6は、「メニュー」釦31aが押下されると、貯玉履歴画面から図示しないメニュー画面へ遷移し、「タイトル」釦31bが押下されると、貯玉履歴画面から図示しない待機画面へ遷移し、「持玉利用」釦31cが押下されると、貯玉履歴画面から図5の持玉利用履歴画面へ遷移する。
図4の貯玉履歴の各項目の意味は次の通りである。
処理時刻=対象となる処理の対応時刻である。対象となる端末から出力される電文上の処理時刻でも良いし、電文の送信時刻や受信時刻等でも良い。
会員番号=対象となる会員番号、会員カードのID、会員が所持する携帯端末のID等である。
端末=対象となる端末の種類である。上記した貸出機2を表す「遊技装置」の他、端末の種類としては「島端計数機」、「POS」、「遊技装置(乗入先)」、「遊技装置(乗入元)」等がある。また、上記した貸出機2について、乗入に関連しなければ「遊技装置」と記録され、乗入に関連すればその乗入先及び乗入元の双方が「遊技装置(乗入先)」及び「遊技装置(乗入元)」の2つのレコードとして記録される。
号機=対象となる端末のIDである。対象となる端末が貸出機2であれば対応する台番(遊技機1の番号)が記録され、対象となる端末がPOSや島端計数機等であれば号機番号が記録される。
種別=対象となる種別である。「4P」は4円レートのパチンコ機であり、「1P」は1円レートのパチンコ機である。尚、図示は省略するが、パチンコ機だけでなくスロットマシン等を対象として表す場合、例えば「20G(20円レートのスロット(ゲーム))」や「5G(5円レートのスロット)」等として記録されるが、パチンコ機とスロットマシンとの間での乗入はできないものとする。
処理前玉数=処理を行う前の玉数である。
処理後玉数=処理を行った後の玉数である。「処理前玉数+預入玉数−交換玉数−再プレイ」の演算式により求められる。
預入玉数=遊技者が対応する処理にて遊技場へと預け入れた玉数である。
交換玉数=遊技者が対応する処理にて景品交換により遊技場から引き出した(対価とした)玉数である。
再プレイ=遊技者が対応する処理にて再プレイ処理の対価として遊技場から引き出した玉数である。
当日貯玉引落=遊技者が対応する処理にて当日貯玉、つまり当日に会員IDと対応付けられた貯玉分を遊技場から引き出した玉数である。再プレイの場合には当日貯玉があれば当日貯玉が前日貯玉に優先し、つまり当日よりも前に会員IDと対応付けられた貯玉に優先して当日貯玉が引き出されるが、景品交換の場合には前日貯玉があれば前日貯玉が当日貯玉に優先して引き出される。
その他=上記以外の引落しである。図4では乗入元による引き落しのみを想定している。
尚、当日貯玉は、貸出機2にて会員カードの受付処理を行っている間は持玉扱いとなり(図6参照)、管理対象が外部管理装置6から貸出機2へと移行する。したがって、再プレイを行う場合、前日貯玉を対価とすれば再プレイ毎にレコードが作成されるが、当日貯玉を対価とすれば持玉として貸出機2の管理対象となるので再プレイ毎にレコードが作成されずに、会員カードの発行時にそれまでの再プレイ分が纏められてレコードが作成される。
図5は、モニタ8に表示出力される持玉利用履歴画面であり、図6は、当該履歴画面の「B」の領域に表示される内容を示している。持玉利用履歴画面では、「メニュー」釦32a、「タイトル」釦32b、「貯玉履歴」釦32c、「表示」釦32d、「総合表示」釦32eを含む複数の各種釦等が設けられている。外部管理装置6は、「メニュー」釦32aが押下されると、持玉利用履歴画面からメニュー画面へ遷移し、「タイトル」釦32bが押下されると、持玉利用履歴画面から待機画面へ遷移し、「貯玉履歴」釦32cが押下されると、持玉利用履歴画面から前述した貯玉利用履歴画面へ遷移する。
図6に示す持玉利用履歴の各項目の意味は次の通りである。
一般ID/会員番号=対象となる一般カードのID、又は前記会員番号であり、受け付けているカードに対応したID又は会員番号を表す。一般IDに代えて、遊技開始時に別途付与する遊技者番号等としても良い。
端末、号機、種別=図4の説明と同様である。
挿入時持玉数=一般カードを挿入する等の期間開始条件の成立時点での持玉数である。尚、持玉が無い状態で遊技を開始した場合は「0」となる。
排出時持玉数=一般カードを発行する(排出する)等の期間終了条件の成立時点での持玉数である。「挿入時持玉数+計数玉数/預入玉数−再プレイ/交換玉数」の演算式により求められる。尚、持玉がなくなった際も含む。
計数玉数/預入玉数=遊技者が対応する期間(一般カードや会員カードの挿入時から排出時までの期間)で計数した、又は預け入れた玉数である。
再プレイ/交換玉数=遊技者が対応する期間で再プレイ処理、又は景品交換により引き出した(対価とした)玉数である。
貯玉数=遊技者が対応する期間に貯玉した玉数である。
区分=対応する期間に対応する処理である。一般カードの発行処理であれば「発券」、持玉が「0」となれば「持玉「0」」、会員カードの発行処理等に応じた貯玉処理であれば「会員貯玉」、POSでの景品交換であれば「交換」が記録される。
尚、図3の貯玉履歴画面では、営業日選択部31f、会員選択部31g、端末選択部31h、種別選択部31iが設けられており、営業日、会員、端末、種別を指定可能となっている。また、図5の持玉利用履歴画面では、営業日選択部32f、交換種別選択部32g、端末選択部32h、区分選択部32i、遊技者番号選択部32j、一般ID/会員番号選択部32kが設けられており、営業日、交換種別、端末、区分、遊技者番号、一般ID/会員番号を指定可能となっている。このように、外部管理装置6では、自身の記憶部にて蓄積(更新)された貯玉履歴及び持玉利用履歴について、その指定内容に応じたレコードの抽出出力が可能で、例えば選択部31f,32fで任意の日付を指定し、又、選択部31h,32hのコンボボックス(図3参照)で「全端末」を対象とせずに「遊技装置」、「島端計数機」、「POS」、「乗入元」、「乗入先」、「乗入(他口座利用)」の何れかを指定して抽出出力させることができる。
外部管理装置6において、上記した「1P」〜「4P」は、1円貯玉口座、2円貯玉口座、4円貯玉口座(或いは1円持玉口座、2円持玉口座、4円持玉口座)に夫々対応するものとして、一般ID又は会員番号に関連付けて設定されている。一方、乗入に関して、貸出機2は、外部管理装置6側で予め定めた優先順序で乗入元の口座を決定し、その優先順序での口座の貯玉や持玉を対価とした払出処理の実行が可能に構成されている。
具体的には、外部管理装置6における入力操作により、乗入に係る引落し順として例えば、会員カードについては1円貯玉口座が「1」、2円貯玉口座が「2」、4円貯玉口座が「3」というように、単価が小さい口座から早い優先順序が設定され、一般カードについても、1円持玉口座、2円持玉口座、4円持玉口座の順に「1」〜「3」の優先順序が設定されるものとする。尚、これらの口座と同様に、5円貯メダル口座、20円貯メダル口座、或いは5円貯メダル口座、20円持メダル口座についても、優先順位が設定されているが、前述したように、玉とメダルとの間で乗入をできない設定としており、その説明を省略する。
一方、貸出機2において、操作部25は遊技者が予め定められた切替操作を行うために操作する切替操作手段に相当し、例えば前記タッチパネルのタッチ操作により、その表示部2cの切替画面(図示略)で、乗入による払い出しを行うための口座への切り替えを選択する切替操作を行うものとする。また、貸出機2において、制御部20は遊技者が獲得した遊技価値の大きさを、当該遊技価値の種類別に特定する遊技価値特定手段に相当し、外部管理装置6から通知される持玉数(貯玉数)についても前記各口座の種類別に特定すると共に、自身の記憶部22に各単価と対応付けて持玉数を記憶するようになっている。そして、詳しくは後述するように、貸出機2の制御部20は、前記切替操作等に応じて、他口座(乗入元になりうる口座)の貯玉や持玉を対価として、自口座(乗入先に対応する口座)のレートによる玉を遊技者に使用可能に付与する処理を実行するようになっており、前述した「1」〜「3」の優先順序で引き落としの対象とする。こうして、制御部20は、遊技価値特定手段として特定した遊技価値のうち、第1遊技価値としての自口座の貯玉や持玉を遊技に使用可能にする第1遊技価値使用手段、並びに第2遊技価値としての他口座の貯玉や持玉を遊技に使用可能にする第2遊技価値使用手段に相当する。
尚、自種別の第1遊技価値以外の遊技価値は、相互に対応する単価が異なる第2遊技価値と第3遊技価値とに分けて把握することができる。例えば、4円玉コーナーにおける、4円レートの持玉以外の持玉は、2円レートのものが第2遊技価値、1円レートのものが第3遊技価値に相応する。この場合、制御部20は、遊技価値特定手段として特定した遊技価値のうち、第3遊技価値を遊技に使用可能にする第3遊技価値使用手段としても機能する。これにより、制御部20は、予め定められた条件(後述する図7、図8における判断ステップS1〜S3、S5、S6、S21、S23、S24参照)が成立した場合に、第1遊技価値使用手段、第2遊技価値使用手段、及び第3遊技価値使用手段のうち、いずれの遊技価値使用手段として遊技価値を使用可能にするかの設定である使用遊技価値設定を切り替える使用遊技価値切替手段を構成する。
ところで、貸出機2と外部管理装置6について、例えば両装置2,6間の通信経路における断線により、貸出機2が外部管理装置6への通信不能状態に陥ったものと仮定する。この場合、出力不能な「オフライン」であることに起因して、特には乗入運用に関して遊技者のみならず遊技場側に極端な不具合が発生することが想定される。「オフライン」とは、通信経路の断線やノイズの影響の他、装置2,6側における通信不能状態等、何らかの原因による通信不能状態の総称をいうものとする。
本実施形態では、オフラインによる不測の事態に備え、或いは持玉や貯玉の利用等に関して適切な運用を可能とする遊技場用システムを採用している。係る遊技場用システムの構成につき、貸出機2により実行される図7〜図9のフローチャートを参照しながら説明する。尚、以下では、単に「カード」というとき一般カード及び会員カードを総称するものとし、一般IDや会員IDといったID情報を含む、カードの情報を単に「カード情報」と称する。また、以下では、4円玉コーナーの貸出機2において、カード挿入口2fにカードが既に挿入され、リーダライタ部26で読み取ったカード情報を既に外部管理装置6へ通知し、外部管理装置6は、ID情報により特定される遊技者の各口座の玉数と前記優先順序を当該貸出機2に通知しているものとする。
1.使用種類設定処理
貸出機2は、所定周期で実行される使用種類設定処理であり、その処理の開始タイミングになったと判定すると、メイン処理から当該使用種類設定処理へ移行する。即ち、図7の使用種類設定処理の開始に際し、貸出機2は、カードの挿入口2fへの挿入に伴いリーダライタ部26で読み取ったカード情報に基づいて、上記の外部管理装置6への通知並びに当該管理装置6からの通知を取得する処理を実行すると共に、当該カードが乗入設定中であるか否かを判定する(S1)。乗入設定中について(S1:YES、S9)、詳しくは後述するものとし、乗入設定中でないと判定したとき(S1:NO)、貸出機2は、乗入開始操作が有ったか否かを判定する(S2)。
この場合、貸出機2は、操作部25のタッチ操作により、表示部2cにおける前記切替画面の他口座選択用の釦(図示略)を選択する切替操作が行われると乗入開始操作が有ったと判定して(S2:YES)、ステップS3へ移行する。この場合、貸出機2は、カード情報に基づいてオフラインカードか否かを判定する(S3)。オフラインカードは、オフライン中に乗入設定に係る履歴を記録したカードであるが、詳しくは後述する。
ここで、貸出機2は、オフラインカードと判定したとき(S3:YES)、表示部2c等の報知手段により「オフラインカードのため乗入禁止」である旨を表示出力して遊技者に対して報知する(S10)。このように、貸出機2は、オフラインカードを受け付けた場合、新たな乗入の開始を許容せずに、前記メイン処理にリターンする。
一方、貸出機2は、オフラインカードでないと判定したとき(S3:NO)、外部出力手段として、対価として使用する遊技価値の種類を示す特別信号を外部管理装置6へ出力する(S4)。この特別信号は、少なくとも第2遊技価値としての他口座の貯玉や持玉を遊技に使用可能にすることを特定可能な情報である特別情報を含む信号であって、貸出機2により前記優先順序に基づき決定される乗入元となる口座(つまり使用する遊技価値の種類)を特定可能な情報である種類情報を含む信号である。従って例えば、4円玉コーナーの貸出機2にあって、会員カードを用いた乗入であれば、優先順序の最も高い1円貯玉口座を特定可能な特別信号が出力される。
こうして、乗入開始のタイミングに合わせて、使用遊技価値の設定を切り替える場合に、特別信号が外部管理装置6へ出力されると、外部管理装置6は、その乗入を許容する場合に許容信号を当該貸出機2に出力する。具体的には、乗入の許容に際して、外部管理装置6側では、いずれの貯玉や持玉を使用するかを決定しており、例えば会員カードの場合、前日貯玉に優先して決定した当日貯玉について、予め決定された優先順序等に基づき、特別信号が適正か否かを判定し、適正であった場合に該当する口座の使用を許容することを示す許容信号を出力する。これにより、外部管理装置6の前記制御部は、貸出機2から出力された特別信号を入力したことを当該貸出機2に許容信号で通知する通知手段を構成する。
もっとも、貸出機2において、特別信号を出力してから所定時間(例えば予め設定された5秒)が経過するまでに許容信号の入力が無いと判定した場合(S5:NO)、表示部2cで「通信エラー」と表示出力する等して、オフラインである旨を遊技者に対して報知する(S11)。このように、貸出機2は、外部管理装置6からの許容信号としての通知を特定できなかった場合、当該貸出機2が特別信号を外部管理装置6に出力することができなかったと判定し、乗入設定が無いカードについて、新たな乗入の開始つまり他口座への切替えを許容することなく、前記メイン処理にリターンする。こうして、貸出機2は、オフラインにおいて外部管理装置6へ特別信号を出力できない状態や外部管理装置6と通信不能な状態を通信不能状態とする一方、オフライン以外のオンラインにおいて、外部管理装置6へ特別信号を出力可能な状態や外部管理装置6と通信可能な状態を通信可能状態として、いずれの状態であるかを特定する出力状態特定手段を構成している。
それ故、貸出機2は、オンラインにおいて、特別信号を出力してから5秒以内に許容信号の入力があったと判定すると(S5:YES)、その許容された他口座に使用可能な持玉数が存在するか否かを判定する(S6)。尚、会員カードの場合、前記の当日貯玉は、持玉として貸出機2の管理対象となることから、当該持玉数の存否が判定される。
ここで、貸出機2は、他口座に使用可能な持玉数が存在すると判定したとき(S6:YES)、その他口座(例えば1円口座)を使用する口座として決定し、自口座の持玉を遊技に使用可能にする状態から、他口座たる1円口座の持玉を遊技に使用可能にする状態に切り替える状態切替処理を実行する(S7)。つまり、貸出機2は切替手段として、第1遊技価値たる4円口座の持玉を遊技に使用可能にしている状況で、且つ通信可能状態である状況(S5:YES)において、前記切替操作が行われた場合に、4円口座から1円口座へと他口座へ切り替える状態切替処理を実行することで、言わば切替乗入状態として「乗入設定中」になる。この場合、貸出機2は、表示部2cに使用可能にした1円口座を表す「1パチ利用中」を表示させると共に、当該口座の持玉数を前述した1円レートと4円レートとのレート比率(4/1)で換算した再プレイ可能玉数を表示させ、これら表示により遊技者への報知を行う(S8)。
これに対し、貸出機2は、前記ステップS6において、1円口座、2円口座、4円口座の優先順序で各口座の持玉数を照合し、いずれの口座にも使用可能な持玉数が存在しないと判定したとき(NO)、他口座の持玉不足のため、乗入に係る他口座への切り替えができなかった旨を、表示部2cに表示出力することで遊技者に対する報知を行う(S12)。
以上のように、使用種類設定処理において、貸出機2は、自口座の4円持玉を遊技に使用可能にしている状況で(S1:NO)、切替操作が通信不能状態つまりオフラインで行われた場合には(S2:YES、S5:NO)、状態切替処理を実行することなく、その4円持玉を遊技に使用可能にしている状態を維持する(メイン処理にリターンする)。
前記状態切替処理が行われた後では、貸出機2により、「乗入設定中」と判定され(S1:YES)、以下の乗入種類切替処理(S9)へ移行する。詳しくは以下で説明するように、その乗入状態は、乗入元の口座を利用した再プレイ可能玉数が0個になった(図8のS21:YES)と判定するまで維持される。つまり、貸出機2は、状態切替処理を実行した後にオフラインになった場合でも、第2遊技価値に該当する他口座(1円口座)の持玉数が無くなるまで、これを遊技に使用可能にする状態を維持する状態維持手段として構成されている(S1:YES、S21:NO、S19:NO、メイン処理へのリターン)。尚、図8のステップS21でNOと判定され、且つオフラインカードと判定されたとき(S19:YES)、乗入設定は解除されることとなるが(S20)、詳しくは後述する。
2.乗入種類切替処理
貸出機2は、上記の乗入設定中との判定により(S1:YES)、図8の乗入種類切替処理へ移行すると、当該乗入に係る遊技価値を切り替えるタイミングか否かを判定する(ステップS21)。具体的には例えば、貸出機2には、上記のように前もって遊技者の各口座の玉数と前記優先順序が外部管理装置6から通知されており、上記乗入により他口座たる1円持玉を対価として遊技に使用している状況で、当該遊技の進行により、1円持玉が不足した状態になったものとする。これにより、貸出機2は、1円口座を利用した再プレイ可能玉数が0個になったと判定すると(S21:YES)、その口座を含む各口座の玉数と前記優先順序に基づきいずれの種類の遊技価値に切り替えるかを判定した上で、係る特別信号を外部管理装置6へ出力する(S22)。この場合例えば、1円口座に次いで優先順序の高い2円口座に切り替えると判定したときには、2円口座を特定可能な特別信号を出力し、各口座において利用可能な玉数がないと判定したときには、玉数不足による乗入の終了を特定可能な特別信号を出力する。
外部管理装置6は、特別信号が入力されると、その乗入を許容する場合には、許容信号を当該貸出機2に出力する。そして、貸出機2は、特別信号を出力してから5秒経過するまで許容信号の入力が無く、オフラインと判定すると(S23:NO)、乗入設定を解除すると共に(S29)、表示部2cで「通信エラー」と表示出力して、オフラインである旨を遊技者に対して報知する(S30)。一方、貸出機2は、特別信号の出力後、5秒以内に許容信号の入力があり、オンラインと判定すると(S23:YES)、その許容された他口座について、使用可能な持玉数が存在するか否かの判定を(S24)、前記ステップS22での判定内容を参照して行う。また、貸出機2は、当該他口座に使用可能な持玉数が存在すると判定したとき(S24:YES)、その他口座たる2円口座を使用口座として1円口座から切り替える処理の実行(S25)、並びに表示部2cにおいて切り替えた2円口座を表す「2パチ利用中」と、当該2円レートと4円レートとのレート比率(2/1)で換算した再プレイ可能玉数との表示を、前記ステップS22での判定内容を参照して行う(S26)。
係るステップS24〜S26ように、オンラインであれば、貸出機2において、1円口座の再プレイ可能玉数が0個になって自動的に2円口座に切り替わる一方、オフラインであれば(S23:NO)、2円口座に切り替えることなく自口座たる4円口座(4円持玉や4円貯玉)を使用する状況に自動的に戻して乗入設定を解除する(S29、S30)。
即ち、前記ステップS7での状態切替処理の実行により1円口座に切り替えた後に、その第2遊技価値としての1円持玉が不足したとき(S21:YES)、その時点でオフラインであれば(S23:NO)、当該1円持玉を遊技に使用可能にする状態から、第1遊技価値としての4円持玉を遊技に使用可能にする状態に戻す(S29)。このように、貸出機2は、特別信号を正常に外部管理装置6に出力することができないオフラインの場合、いずれの遊技価値を使用する使用遊技価値設定であるかに関わらず、使用遊技価値の設定を自口座の4円持玉を使用可能にする設定に切り替える。
一方、第2遊技価値としての1円持玉を使用可能にする上記の使用遊技価値設定において、その1円持玉が不足したとき(S21:YES)、その時点でオンラインであれば(S23:YES)使用遊技価値の設定を自動的に第3遊技価値としての2円持玉を遊技に使用可能にする設定に切り替えることとなる(S25)。
尚、貸出機2は、ステップS24において、少なくとも2円口座に使用可能な持玉数が存在しないと判定したとき(NO)、自口座たる4円口座に自動的に戻す乗入設定の解除を行うと共に、他口座の持玉不足により乗入ができなかった旨を、表示部2cに表示出力する(S28)。こうして、乗入種類切替処理において、乗入に係る口座の切り替えや(S25)乗入設定の解除(S27、S29)が行われると、夫々対応する内容が遊技者に報知され(S26、S28、S30)、この処理を終了する(メイン処理へリターンする)。
そして、貸出機2は、前記ステップS21において乗入に係る口座の切り替えタイミングでないと判定し(NO)、且つ前記カード情報に基づきオフラインカードと判定したとき(S19:YES)、乗入設定を解除する。具体的には例えば、カード挿入口2fに挿入されているカードは、乗入設定中のオフラインカードであって、記録されている持玉の情報が、200個の1円持玉のみであったと仮定する。この場合、4円玉コーナーの貸出機2において、当該オフラインカードが受け付けられると(S1:YES、S21:NO)、オフラインカードと判定されることで(S19:YES)、直ちに乗入の設定を解除すると共に、乗入の設定を解除した旨を表示部2cに表示出力する(S20)。この表示出力後、或いは前記ステップS19でオフラインカードでないと判定した後(YES)、貸出機2は、メイン処理へリターンする。
3.一般カード発行処理
図9は、所定の開始タイミングでメイン処理から移行して実行されるカード発行処理の流れを示している。即ち、貸出機2は、持玉が残存する状態において発行釦1kでカードの発行操作がなされたと判定した場合(S31:YES)、オフライン中であるか否かを判定する(S32)。
ここで、例えば貸出機2と外部管理装置6との間でオフラインか否かを判定するための信号の授受を行うことにより、オフライン中であると判定すると(S32:YES)、リーダライタ部26でカードにオフライン情報を記録する(S33)。オフライン情報とは、オフライン中に発行されたか否かを特定可能な情報である。従って、カード情報にオフライン情報が含まれていれば、オフライン中に発行されたカードであることを特定することができる。
また、貸出機2は、オフライン中でも乗入設定が継続している場合とオフライン中に乗入設定を解除した場合との何れかに該当するか否かを判定する(S34)。貸出機2は、乗入設定に関し何れかの場合に該当すると判定すると(S34:YES)、これをオフライン中の乗入設定に係る履歴が有ったとする情報(オフライン乗入情報とする)を、一般カードに記録する(S35)。具体的には、カード挿入口2fに一般カードを受け付けている場合、その一般カードにオフライン情報やオフライン乗入情報が記録される一方、カード挿入口2fに会員カードを受け付けている場合、その会員カードとは別の一般カードにオフライン情報やオフライン乗入情報を記録する。つまり、会員カードには持玉の情報が記録されないことから、オフライン中には、会員カードと併せて別の一般カードを発行する構成としている。
こうして、貸出機2は、オフライン情報やオフライン乗入情報の記録を行った後、或いはオフライン中でないと判定(S32:YES)した後、乗入設定中であるか否かを判定する(S36)。貸出機2は、前記状態切替処理を実行したことで乗入設定中と判定したとき(S36:YES)、その旨を特定する乗入中情報を一般カードに記録する(S37)。そして、貸出機2は、現時点における持玉に関する情報を一般カードに記録し、その一般カードの発行を行う(S38、S39)。
尚、貸出機2は、オフライン状態においては、持玉の情報を対応付けることなく会員カードを発行し、更に持玉の情報を対応付けた一般カードを発行する(S38、S39)。こうして、貸出機2は、会員カードを受け付けている場合でも、オフラインにおいて、前記の発行操作といった予め定められた発行条件が成立した場合に(前記S31:YES)、カード情報として、オフラインにおける発行である否かを特定可能なオフライン情報(或いはオフライン乗入情報)と、持玉に係る情報と、前記状態切替処理を実行した状態であるか否かを特定可能な乗入中情報と、を発行時の内容に応じて記録した一般カードを発行する。
4.各処理と具体例
上記した各処理にわたる内容ついて、具体例を交えて説明する。一の遊技者が、オフラインにおいて発行された乗入設定中でない上記の一般カードを、例えば同4円玉コーナー内の台移動により他の貸出機2で用いるものとする。この場合、移動先の貸出機2において、当該一般カードが受け付けられて前記切替操作により乗入を開始しようとしても、その時点でオフラインか否かにかかわらず、オフライン乗入情報が記録されていれば状態切替処理の実行が抑制される(図7のS3、S10参照)。
また、貸出機2において、乗入を開始しようとしても、その時点でオフラインであれば(S5:NO)、会員カードと一般カードの双方について、新たな乗入開始を受け付けない(S11)。
一方、当初はオンラインで乗入の設定を行うことができ(S5:YES、S7、S1:YES)、その後オフラインになったとしても、当該乗入に係る他口座の切り替えを行うタイミングまで、乗入の設定が維持され(図8のS21:NO)、当該切り替えの際にオフラインであれば(S21:YES、S23:NO)、乗入の設定が解除される(S29)。このように、乗入の設定後にオフラインになり、当該乗入を解除した場合と当該乗入を維持している場合と、のどちら場合にも、上記の一般カードの発行に際してオフライン乗入情報が記録される(図9のS35)。このような、言わばオフラインカードは、上記の如く、移動先の貸出機2において新たな乗入の開始を受け付けられることがない(S10)。また、乗入設定中のオフラインカードは(S1:YES)、移動先の貸出機2にて乗入に係る他口座の切り替えを行うタイミングまで、その乗入を継続できる(図8のS21:NO)。
従って例えば、4円玉コーナーの貸出機2において、当初はオンラインで1円口座へ切り替える乗入の設定を行うことができ(S5:YES、S7、S1:YES)、後にオフラインとなった場合でも、その1円口座の持玉を対価とした払い出しを行うことができるが(S21:NO)、新たに2円口座の持玉を対価とする乗入を開始することはできず(S23:NO)、その1円口座の持玉が不足した時点で(S21:YES)、乗入の設定が自動的に解除される(S23:NO、S29)。
また例えば、乗入設定中のオフラインカードについて、記録されている持玉の情報が、3個の1円持玉のみであったと仮定する。この場合に、4円玉コーナーの貸出機2において、当該オフラインカードが受け付けられると(S1:YES、S21:YES)、その時点でオフラインか否かにかかわりなく、乗入の設定が解除されることとなる(S23:NO、S24:NO)。更に例えば、乗入設定中のオフラインカードに記録されている持玉の情報が、3個の1円持玉と200個の2円持玉であったと仮定する。この場合に、4円玉コーナーの貸出機2において、当該オフラインカードが受け付けられ(S1:YES、S21:YES)、使用口座が1円口座から2円口座に切り替えられたとしても(S23〜S26)、その乗入の設定は(S1:YES、S21:NO)、オフラインカードと判定されることで(S19:YES)、直ちに解除される結果となる。このように、前述した使用種類設定処理や乗入種類切替処理を所定周期で実行することで、オフラインカードを、受け付けたタイミングに合わせて乗入の設定を解除すること、つまり乗入設定中のカード受け付け時に図7、図8の処理を一連の処理として実行する構成とすることで、カード情報の内容に応じて直ちに乗入を解除しうることは、係る設定解除の処理を簡易化するための工夫である。尚、前記ステップS21において乗入に係る口座の切り替えタイミングを判定する前に、貸出機2によって、オフラインカードか否かを判定するステップを実行し、オフラインカードであれば直ちに乗入の設定を解除するステップを実行するようにしても良い。
ところで、貸出機2において、カード挿入口2fにカードを挿入した状態で、オフラインになり、その後オンラインに復帰した場合、オフライン中の履歴(例えばオフライン中の再プレイ分を纏めた持玉に係る情報等)を、外部管理装置6に出力する。係る出力に関し、例えば図7の処理とは別のルーチンとして、乗入設定中か否かにかかわらず、当該図7の処理を実行する毎にオンラインに復帰したか否かを判定し、その復帰の時点でオフライン中の履歴(持玉に係る情報等を含む)を外部管理装置6に通知する構成とすれば良い。
或いは例えば、貸出機2において、発行操作後(図9のステップS31の後)、オンラインへの復帰の有無を判定すると共に、復帰していれば現時点における持玉に係る情報等の履歴(履歴の照合依頼)を、外部管理装置6に通知する。こうして、貸出機2は、外部管理装置6から履歴の反映済みと通知を受けた上で、ステップS32以降の処理を実行すれば、現時点でオフラインでないと判定される結果(S32:NO)、オフラインカードではなく通常の一般カードとしてカードが発行されることとなる(S39)。
以上に説明したように本実施形態によれば、次に示す効果を得ることができる。
貸出機2は、使用する乗入元の口座を切り替える場合に外部管理装置6に特別信号を出力し、特別信号が正常に出力できなかった場合には、使用する乗入元の口座を本来対応する自口座に戻すため、本来対応する遊技価値とは異なる種類の遊技価値として他口座の持玉を使用していることを、外部管理装置6で管理しにくくなることを抑制できる。つまり本構成によれば、外部管理装置6が使用している遊技価値の管理を行い易くなるように、遊技に使用する遊技価値の決定を適切に行うことが可能になる。
上記したように、本実施形態の貸出機2は、遊技機にて遊技者が遊技を進行させる場合に使用する遊技価値の種類が複数ある遊技場に設置された遊技機に対応した遊技用装置であって、遊技者が所有する遊技価値の大きさを、当該遊技価値の種類別に特定する遊技価値特定手段と、遊技機にて遊技者が遊技を進行させる場合に使用する遊技価値である第1遊技価値を特定可能な情報である対応遊技価値情報を記憶する遊技価値情報記憶手段と、遊技価値特定手段が特定した遊技価値のうち、第1遊技価値を遊技に使用可能にする第1遊技価値使用手段と、遊技価値特定手段が特定した遊技価値のうち、第1遊技価値とは単価が異なる遊技価値である第2遊技価値を遊技に使用可能にする第2遊技価値使用手段と、少なくとも第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にすることを特定可能な情報である特別情報を、外部に設けられた装置である外部管理装置6に出力する外部出力手段と、外部出力手段が外部管理装置6と特別情報の通信ができる通信可能状態、及び外部出力手段が外部管理装置6と特別情報の通信ができない通信不能状態のいずれであるかを特定する出力状態特定手段と、遊技者が予め定められた切替操作を行うために操作する切替操作手段と、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態であり、かつ通信可能状態において切替操作が行われた場合に、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態から、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態に切り替える状態切替処理を実行する切替手段と、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態であり、かつ通信可能状態において切替操作が行われた場合に第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にしている状態を維持すると共に、状態切替処理を実行した後に通信不能状態になった場合、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態を維持する状態維持手段と、を備える。
これによれば、貸出機2は、オフラインにおいて、状態切替処理を既に実行していればその状態を維持する一方、新たな状態切替処理の実行は抑制する。これにより、状態切替処理を実行した後にオフラインになり突然他口座の持玉等が使用できなくなることを抑制しつつも、新たに他口座の持玉等を使用可能にはしないので、外部管理装置6で他口座の使用に係る乗入の履歴を管理できていない状態が過度に発生することを抑制できる。つまり、自種別に対応した遊技機1において他の種類の遊技価値の使用を許容する乗入運用を採用する場合に、遊技者や遊技場側に極端な不具合が発生することを抑制でき、乗入運用を良好に行うことができる。
また、切替手段としての貸出機2は、状態切替処理を実行した後に通信不能状態になり、当該通信不能状態において第2遊技価値が不足した場合、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態から、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態に戻す。これによれば、貸出機2は、オフラインにおいて他口座の持玉が不足した場合、自口座の持玉を遊技に使用可能にする状態に戻すため、遊技者が遊技を続行できなくなってしまうことを抑制できる。
貸出機2は、通信不能状態において予め定められた発行条件が成立した場合に、通信不能状態における発行であるか否かを特定可能な情報と、遊技者が所有する遊技価値の大きさを特定可能な情報と、切替手段が状態切替処理を実行した状態であるか否かを特定可能な情報と、を記録した記録媒体を発行する発行手段と、遊技者が所持している記録媒体を受け付ける受付手段と、を備え、切替手段は、通信不能状態において発行した記録媒体を、受付手段が受け付けた場合、状態切替処理の実行を抑制する。これによれば、遊技機1で遊技を行った一般カードを一の貸出機2でオフライン中に発行した場合、他の貸出機2で新たな状態切替処理が実行されることを抑制できる。これにより、オフラインおいて発行した一般カードを他の貸出機2が受け付け、さらに、当該他の貸出機2で状態切替処理を実行した後にオフラインとなる事態が発生する等、オフラインにおいて他口座の持玉を使用可能にする状況がいずれの貸出機2で行われたか管理しにくくなることを抑制できる。
また、貸出機2は、通信不能状態において予め定められた発行条件が成立した場合に、通信不能状態における発行であるか否かを特定可能な情報と、遊技者が所有する遊技価値の大きさを特定可能な情報と、切替手段が状態切替処理を実行した状態であるか否かを特定可能な情報と、を記録した記録媒体を発行する発行手段と、遊技者が所持している記録媒体を受け付ける受付手段と、を備え、切替手段は、状態切替処理を実行した後に通信不能状態において発行した記録媒体を、受付手段が受け付けた場合に、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態から、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態に戻す。
即ち、貸出機2は、遊技を行う場合に遊技者が使用する遊技価値として、第1遊技価値と、当該第1遊技価値とは単価が異なる第2遊技価値とがあり、複数の遊技機が設置されていると共に、各遊技機1のそれぞれに遊技用装置が設置された遊技場に対応した遊技場用システムにおいて、貸出機2は、遊技者が所有する遊技価値の大きさを、当該遊技価値の種類別に特定する遊技価値特定手段と、遊技価値特定手段が特定した遊技価値のうち、第1遊技価値を遊技に使用可能にする第1遊技価値使用手段と、遊技価値特定手段が特定した遊技価値のうち、第2遊技価値を遊技に使用可能にする第2遊技価値使用手段と、少なくとも第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にすることを特定可能な情報である特別情報を、外部に設けられた装置である外部管理装置に出力する外部出力手段と、外部出力手段が外部管理装置6と特別情報の通信ができる通信可能状態、及び外部出力手段が外部管理装置6と特別情報の通信ができない通信不能状態のいずれであるかを特定する出力状態特定手段と、遊技者が予め定められた切替操作を行うために操作する切替操作手段と、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態において切替操作が行われた場合に、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態から、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態に切り替える状態切替処理を実行する切替手段と、予め定められた発行条件が成立した場合に、通信不能状態における発行であるか否かを特定可能な情報と、遊技者が獲得した遊技価値の大きさを特定可能な情報と、切替手段が状態切替処理を実行した状態であるか否かを特定可能な情報と、を記録した記録媒体を発行する発行手段と、その他の遊技用装置が発行した記録媒体を受け付ける受付手段と、を備え、切替手段は、状態切替処理を実行した後に通信可能状態において発行した記録媒体を受付手段が受け付けた場合、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を使用可能にする状態を維持する一方、状態切替処理を実行した後に通信不能状態において発行した記録媒体を、受付手段が受け付けた場合、第2遊技価値使用手段が第2遊技価値を遊技に使用可能にする状態から、第1遊技価値使用手段が第1遊技価値を遊技に使用可能にする状態に戻す。
これによれば、貸出機2は、オフライン中に発行した一般カードを受け付けると状態切替処理を解除する。このため、オフラインにおける状態切替処理の設定が過度に継続することを抑制できる。
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
例示した遊技機1とは異なる遊技機に適用することも可能であり、例えば玉が封入されており、遊技者が玉にさわることができず、クレジットや得点を消費して玉を発射する封入式パチンコ機や、メダルを使用することなくクレジットや得点の消費で遊技が進行するクレジット式スロットマシンに適用することも可能である。この適用例でのクレジットや得点は、遊技価値に対応する。
例示したコーナーに加えて又は代えて、別のコーナーを設けることが可能である。例えば、1玉0.5円レートの0.5円玉コーナーや、1枚10円レートの10円メダルコーナーの他、前記のクレジットや得点といった遊技価値を採用する場合には、その遊技価値の種類に応じた遊技機のコーナーに任意に変更することが可能である。
記録媒体は、ICチップを内蔵するカードに限らず、例えばICコインや磁気媒体を使用する構成を採用しても良い。また、記録媒体として、遊技者が所持する携帯電話(スマートフォン等でも良い)を用いる構成とすることができる。この場合、例えば遊技者の携帯電話に係る情報をIDとして予め外部管理装置6等により登録(記憶)しておく。そして、遊技者は、カードを挿入口2fに挿入することなく、その携帯電話を貸出機2にかざすことで、当該貸出機2における携帯電話用のリーダライタ部(図示略)により無線通信を行い、係るIDを外部管理装置6で照合して特定することができる。これにより、外部管理装置6において、携帯電話のIDに対応付けて持玉を管理する構成とし、貸出機2は、上記したカード情報と同様、オフラインに係る情報等の授受を携帯電話との間で行うことにより、携帯電話に応じた発行手段や受付手段として構成することができる。
持玉に係る情報を一般カードに記録するようにしたが、このような一般カードへの記録を行うことなく、外部管理装置6で持玉に係る情報を管理するようにしても良い。この場合、持玉に係る情報を一般IDに対応付けて外部管理装置6にて管理し、一般カードがカード挿入口2fに挿入された場合、貸出機2と外部管理装置6との通信により、当該一般カードについて、持玉に係る情報を特定することができる。
貸出機2は、会員カードを受け付けた場合、外部管理装置6との通信により、自種別の当日貯玉の貯玉数のみを取得し、他の種類の当日貯玉の貯玉数を乗入による遊技価値の切り替えタイミング毎に取得して、当該貸出機2の管理対象(つまり持玉扱い)として記憶するように構成してもよい。この構成では、会員カードをオフライン時に挿入口2fへ挿入しても、貯玉の使用が一切できないのは上記実施形態と同じである一方、オンライン時に挿入された会員カードは、自種別の当日貯玉であれば自種別の持玉として貸出機2で記憶されるため、途中でオフラインになっても乗入を開始しない限り(S2:NO)使用可能であり、他の種類の当日貯玉は、その乗入に係る切り替えタイミング毎に、外部管理装置6から取得する必要があるため、オフラインであれば使用できない。
会員IDに対応付けられた貯玉に係る情報を、外部管理装置6側で記憶する構成としたが、貯玉に係る情報を各口座の貯玉数を含め会員カードに記録する構成としても良い。
貸出機2が備える機能の一部を外部管理装置6が備える構成としても良いし、外部管理装置6が備える機能を貸出機2が備える構成としても良い。例えば、個々の貸出機2に対応付けられた自種別の対応遊技価値情報を外部管理装置6の記憶部に記憶させ、外部管理装置6が対応遊技価値情報を貸出機2に通知する構成としても良い。この構成によっても、貸出機2が対応する遊技機1にて使用する第1遊技価値を特定可能である。このように、遊技価値情報記憶手段は、貸出機2の外部記憶手段を用いても良く、貸出機2の備える機能は、貸出機2が内蔵する手段に限定されるものではない。
乗入設定中のオフラインカードを受け付けた場合、乗入の設定を解除する構成としたが、解除するタイミングを変更しても良い。例えば一般カード発行処理において、持玉に関する情報を一般カードに記録(S38)した後、そのカードを発行(S39)する前に、乗入設定中の状態を解除する処理を追加的に実行し、ステップS39で乗入の設定を解除した一般カードを発行するようにしても良い。
乗入設定中のオフラインカードを受け付けた場合、乗入の設定の継続が可能に構成しても良い。具体的には貸出機2は、前記ステップS19でオフラインカードと判定した後、乗入に使用するものとして設定された持玉(例えば上記2円口座の持玉)がなくなったか否かを判定するステップを実行し、その持玉がなくなったことと判定した時点で、乗入を解除するステップS20を実行する。或いは、前記ステップS19でオフラインカードと判定した後、予め設定された乗入設定の継続条件としての持玉数(例えば200個の2円持玉)を使用したか否かを判定するステップを実行し、その持玉数が使用されたと判定した時点で、乗入を解除するステップS20を実行する構成にしても良い。
上記した使用遊技価値設定を切り替えるときの「予め定められた条件」とは、乗入を開始するために操作部25で切り替える切替操作(S2)や、オフラインに係る判定(S3、S5、S23)、該当口座の玉不足(S21)、使用可能な口座の有無(S6,S24)といった条件に限らず、これらの条件の一部を省いたり、他の条件を追加する等して、適宜変更しても良い。また、「予め定められた発行条件」についても、発行釦1kの押下によるカードの発行操作に限らず、発行時の他の条件を適宜定めるようにしても良い。
また、乗入設定中でないオフラインカードを受け付けた場合、乗入開始を禁止する構成としたが、乗入設定中のオフラインカードを受け付けた場合は乗入開始を禁止する一方、乗入設定中でないオフラインカードを受け付けた場合は乗入開始を許容する構成としても良い。
また、オフラインカードを受け付けた貸出機2において、オフラインカードを発行した貸出機2がオンラインに復帰してオフライン中の情報を外部管理装置6に出力済であるか否かをステップS3で判定し、出力済と判定した場合(YES)乗入を許容する構成にしても良い。
貸出機2と外部管理装置6とを、それらの有線接続に代えて無線接続により接続して通信を行うようにしても良い。
玉とメダルとの間では乗入を禁止する構成としたが、例えば、持玉を対価としたメダルの払い出しを可能にする等、玉とメダルとの間の乗入を可能にする構成としても良い。
特別信号の通信ができない状態をオフラインとして説明したが、遊技場の管理者が貸出機2や遊技機1の動作確認を行うための試打モード中に特別信号を出力しない構成としても良く、係る構成においては、試打モードも通信不能状態に含まれる。つまり、通信可能状態や通信不能状態は、上記したオンラインやオフラインとして説明した範疇のみで規定されるものではなく、貸出機2において、特別情報や種類情報の信号を出力可能であれば出力可能状態、当該信号を出力しないのであれば出力不能状態というように規定することができる。
貸出機2は、オフラインと判定した場合、その後に乗入を開始する切替操作が行えないようにしても良い。例えば、貸出機2において、操作部25での切替操作としてのタッチ操作を受け付けない、言わば切替操作の無効化を行い、その旨を前記切替画面での表示により遊技者に報知する構成を採用してもよい。
貸出機2において持玉や貯玉が不足すると、その口座以外の口座に自動的に切り替える処理を実行する構成としたが、例えば遊技者の前記タッチ操作により手動で切り替える構成にしても良い。
また、数値、桁数、項目等は例示であり、どのような数値を採用しても良いし、変形例を含む例示した構成をどのように組み合わせても良い。