JP6608709B2 - ベルト伝動システム - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト伝動システムに関する。
従来、エンジンの駆動軸に連結されたモータを備える駆動システムが公知である。例えば特許文献1には、エンジンの停止が要求された際、エンジン停止過程においてエンジンが発生するトルクの変動を抑制するように、エンジン回転数の変化に応じてモータを制御して、上記トルクの変動に対して逆位相となるトルク付与とトルク吸収とを行うエンジン停止制御装置が開示されている。
特許第3882216号明細書
駆動軸に加わるトルクの変動に伴う車両振動は、エンジン停止過程に限らず、例えばエンジン始動時にも生じる。ところが、特許文献1に開示されたエンジン停止制御装置では、このエンジン始動時の車両振動については考慮されていない。また、特許文献1の技術をエンジン始動時に適用することを考えたとしても、エンジン始動時にはエンジン回転数を正確に検出することができないので、適用が困難となる。また、エンジン始動時においてモータが発生するトルクによりエンジンをクランキングする際、駆動軸に加わるトルクの変動が少なくなるようにモータトルクをフィードバック制御することは困難である。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、エンジン始動時を含めたエンジン運転時に車両振動を低減させるベルト伝動システムを提供することである。
本発明によるベルト伝動システムは、モータ(11)と、モータの回転軸(21)に取り付けられているモータプーリ(12)と、エンジン(90)の駆動軸(91)に取り付けられる駆動軸プーリ(13)と、モータプーリおよび駆動軸プーリに掛けまわされているベルト(17)と、ベルトの送り方向において駆動軸プーリからモータプーリまでの間の第1区間に設けられている第1テンショナ(18)と、ベルトの送り方向においてモータプーリから駆動軸プーリまでの間の第2区間に設けられている第2テンショナ(19)とを備える。第1テンショナは、ベルトの張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ(33)を有する。第2テンショナは、ベルトの張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ(37)を有する。
ベルト伝動システムは、プーリ位置検出部(41)およびモータ制御部(20)をさらに備える。プーリ位置検出部は、第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出する。モータ制御部は、第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置の変化が抑制されるようにモータのトルクを制御する。
本発明の第1態様では、モータ制御部は、第1テンショナプーリの相対位置の変化率および第2テンショナプーリの相対位置の変化率の両方または一方を算出し、当該変化率が大きいほどモータのトルクを大きく変化させる。
本発明の第2態様では、ベルト伝動システムは、回転軸の回転数を検出するモータ回転数検出部をさらに備える。モータ制御部は、回転軸の回転数の変化が大きいほどモータのトルクを大きく変化させる。
本発明の第3態様では、ベルト伝動システムは、駆動軸の回転位置を検出する回転位置検出部(42)をさらに備える。モータ制御部は、駆動軸の回転位置に基づき第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置の変化方向を推定し、当該変化方向とは反対方向へ第1テンショナプーリおよび第2テンショナプーリが移動するようにモータのトルクを制御する。
本発明の第4態様では、ベルト伝動システムは、駆動軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部をさらに備える。モータ制御部は、駆動軸の回転数の変化が大きいほどモータのトルクを大きく変化させる。
以上のように構成されたベルト伝動システムにおいて、例えばエンジン停止過程およびエンジン始動時などに駆動軸に加わるトルクが変動することに伴ってベルトの張力が変化すると、第1テンショナおよび第2テンショナが機能して第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置が変化する。そのため、駆動軸に加わるトルクの変動を、第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置の変化により把握することができる。このことを利用して、本発明では、第1テンショナプーリの相対位置および第2テンショナプーリの相対位置が変化するときに、その変化が抑制されるようにモータのトルクを制御することによって、駆動軸に加わるトルクの変動に対して逆位相となるトルク付与とトルク吸収とを行うようになっている。したがって、本発明によれば、エンジン始動時を含めたエンジン運転時に車両振動が低減する。
本発明の第1実施形態によるベルト伝動システムおよびこれが適用されたエンジンを示す図である。 図1の制御装置により実行される処理を説明するフローチャートである。 図1の制御装置が有する機能部を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態によるベルト伝動システムの制御装置により実行される処理を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態において制御装置がプーリ位置の変化方向を推定するとき用いるクランク角度と推定変化方向との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態において制御装置が基本トルク変化量を設定するとき用いるクランク角度と基本トルク変化量との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態において制御装置が有する機能部を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態において制御装置が基本トルク変化量を設定するとき用いるクランク角度と基本トルク変化量との関係を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づき説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるベルト伝動システムは、図1に示す車両用のエンジン90に適用されている。ベルト伝動システム10は、エンジン90の駆動軸としてのクランク軸91、モータ11、および補機92、93、94の間でベルト伝動により動力伝達を行う。
図1に示すように、ベルト伝動システム10は、モータ11、モータプーリ12、駆動軸プーリ13、補機プーリ14、15、16、ベルト17、第1テンショナ18、第2テンショナ19、および、モータ制御部としての制御装置20を備える。
モータ11は、力行作動および回生作動が可能なモータジェネレータである。モータ11は、エンジン90を始動するとき力行作動してクランク軸91を回転駆動するスタータ機能、力行作動してエンジン90の駆動を補助するアシスト機能、および、回生作動して発電する発電機能を併せ持っている。
モータプーリ12は、モータ11の回転軸21に固定されており、回転軸21と一体に回転する。
駆動軸プーリ13は、クランク軸91に固定されており、クランク軸91と一体に回転する。
補機プーリ14は、補機92の入力軸22に固定されており、入力軸22と一体に回転する。本実施形態では補機92はウォーターポンプである。
補機プーリ15は、補機93の入力軸23に固定されており、入力軸23と一体に回転する。本実施形態では補機93は空調用コンプレッサである。
補機プーリ16は、補機94の入力軸24に固定されており、入力軸24と一体に回転する。本実施形態では補機94はパワステポンプである。
ベルト17は、無端環状部材であり、モータプーリ12、駆動軸プーリ13、および補機プーリ14、15、16に掛けまわされている。各プーリの回転は、ベルト17を介して他のプーリに伝達される。本実施形態では、ベルト17の送り方向において駆動軸プーリ13、モータプーリ12、補機プーリ14、15、16がその順で設けられている。
モータプーリ12、駆動軸プーリ13、補機プーリ14、15、16、およびベルト17からなるベルト伝動機構は、モータ11のスタータ機能およびアシスト機能を発揮するとき、モータ11のトルク(以下、モータトルク)をモータプーリ12およびベルト17を介して駆動軸プーリ13に伝達して、クランク軸91を回転駆動する。また、ベルト伝動機構は、モータ11の発電機能を発揮するとき、エンジン90のトルク(エンジントルク)を駆動軸プーリ13およびベルト17を介してモータプーリ12に伝達して、回転軸21を回転駆動する。
第1テンショナ18は、ベルト17の送り方向において駆動軸プーリ13からモータプーリ12までの間の第1区間に設けられており、ベルト17のうち第1区間の部分(以下、第1区間部分25)の張力を主として調整する。
第1テンショナ18は、ベース31、アーム32、第1テンショナプーリ33および付勢部材34を有する。ベース31は、モータ11のハウジングに固定されている。アーム32の基端部は、ベース31により回転軸21まわりに回転可能に支持されている。アーム32は、図示しないストッパにより回転範囲が規制される。第1テンショナプーリ33は、第1区間部分25に当接しているアイドラプーリであって、アーム32の先端部35により回転可能に支持されており、ベルト17に対して張り方向および緩み方向へ移動可能である。付勢部材34は、アーム32の先端部35と後述のアーム36の先端部38との間に設けられているばねであり、第1テンショナプーリ33をベルト17に押し付けて当該ベルト17の張力が増すようにアーム32を付勢している。
第2テンショナ19は、ベルト17の送り方向においてモータプーリ12から駆動軸プーリ13までの間の第2区間に設けられており、ベルト17のうち第2区間の部分(以下、第2区間部分26)の張力を主として調整する。本実施形態では、第2テンショナ19は、モータプーリ12と補機プーリ14との間に設けられている。
第2テンショナ19は、ベース31、アーム36、第2テンショナプーリ37および付勢部材34を有する。アーム36の基端部は、ベース31により回転軸21まわりに回転可能に支持されている。アーム36は、図示しないストッパにより回転範囲が規制される。第2テンショナプーリ37は、第2区間部分26に当接しているアイドラプーリであって、アーム36の先端部38により回転可能に支持されており、ベルト17の張り方向および緩み方向へ移動可能である。付勢部材34は、第2テンショナプーリ37をベルト17に押し付けて当該ベルト17の張力が増すようにアーム36を付勢している。
制御装置20は、マイクロコンピュータおよびモータ駆動回路を主体として構成されており、車両に設けられる各種センサと電気的に接続されている。上記各種センサには、プーリ位置検出部としての回転角センサ41、回転位置検出部としてのクランク角センサ42、および、アクセルセンサ43などが含まれる。回転角センサ41は、第1テンショナプーリ33の相対位置(以下、第1プーリ位置)を検出する。本実施形態では、回転角センサ41は、例えば磁気式角度センサなどから構成されており、非可動部であるベース31と可動部であるアーム32との相対角度を第1プーリ位置として検出する。制御装置20は、各種センサから取得する信号に基づき所定の処理を実行してモータ11を制御し、ベルト伝動システム10の作動状態を制御する。
ところで、例えばエンジン停止過程およびエンジン始動時などにおいて駆動軸に加わるトルクの変動に起因して発生する車両振動は、運転者等に不快感を与えるという問題がある。そこで本実施形態では、制御装置20は、図2に示す処理を実行して車両振動を低減する。図2に示すルーチンは、制御装置20が起動しているときに繰り返し実行される。
先ずステップS1では、第1プーリ位置の変化率を算出し、この変化率が所定値を超えるか否かが判定される。第1プーリ位置の変化率は、所定時間当たりの第1プーリ位置の変化量である。第1プーリ位置の変化率が所定値を超える場合(S1:Yes)、処理はステップS2に移行する。一方、第1プーリ位置の変化率が所定値以下の場合(S1:No)、処理はステップS1に戻る。
ステップS2では、第1プーリ位置の変化方向が張り方向であるか否かが判定される。第1プーリ位置の変化方向は、一つ以上前に読み込まれた第1プーリ位置と今回読み込まれた第1プーリ位置とに基づき判断される。第1プーリ位置の変化方向が張り方向である場合(S2:Yes)、処理はステップS3に移行する。一方、第1プーリ位置の変化方向が張り方向ではなく緩み方向である場合(S2:No)、処理はステップS4に移行する。
ステップS3では、第1プーリ位置および第2テンショナプーリ37の相対位置(以下、第2プーリ位置)の変化が抑制されるようにモータトルクが制御される。具体的には、第1プーリ位置が緩み方向へ変化するとともに第2プーリ位置が張り方向へ変化するように、すなわち、第1テンショナプーリ33が緩み方向へ移動するとともに第2テンショナプーリ37が張り方向へ移動するように、モータトルクが正側に変化させられる。モータトルクが正側に変化するとは、モータ11が力行作動中である場合には力行トルクを増加させること、また、モータ11が回生作動中である場合には回生トルクを減少させることを意味する。本実施形態では、第1プーリ位置の変化率が大きいほどモータトルクが大きく変化させられる。第1プーリ位置の変化率とモータトルク変化量との関係は、予め実験的に求められて制御装置20の記憶部に記憶されている。ステップS3の後、処理は図2のルーチンを抜ける。
ステップS4では、第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化が抑制されるようにモータトルクが制御される。具体的には、第1プーリ位置が張り方向へ変化するとともに第2プーリ位置が緩み方向へ変化するように、すなわち、第1テンショナプーリ33が張り方向へ移動するとともに第2テンショナプーリ37が緩み方向へ移動するように、モータトルクが負側に変化させられる。モータトルクが負側に変化するとは、モータ11が力行作動中である場合には力行トルクを減少させること、また、モータ11が回生作動中である場合には回生トルクを増加させることを意味する。本実施形態では、第1プーリ位置の変化率が大きいほどモータトルクが大きく変化させられる。第1プーリ位置の変化率とモータトルク変化量との関係は、予め実験的に求められて制御装置20の記憶部に記憶されている。ステップS4の後、処理は図2のルーチンを抜ける。
図3に示すように、制御装置20は、図2のステップS1の処理を行う変化率算出部51および変化率判定部52と、図2のステップS2の処理を行う変化方向算出部53および変化方向判定部54と、図2のステップS3、S4の処理を行うトルク変化量算出部55およびトルク制御部56とを有する。変化率算出部51、変化率判定部52、変化方向算出部53、変化方向判定部54およびトルク変化量算出部55が実行する処理は、ROM等に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理で実現されている。また、トルク制御部56が行う処理は、専用の電子回路(すなわち、モータ駆動回路)によるハードウェア処理で実現されている。
(効果)
以上説明したように、第1実施形態によるベルト伝動システム10は、モータ11と、モータ11の回転軸21に取り付けられているモータプーリ12と、エンジン90のクランク軸91に取り付けられる駆動軸プーリ13と、モータプーリ12および駆動軸プーリ13に掛けまわされているベルト17と、ベルト17の送り方向において駆動軸プーリ13からモータプーリ12までの間の第1区間に設けられている第1テンショナ18と、ベルト17の送り方向においてモータプーリ12から駆動軸プーリ13までの間の第2区間に設けられている第2テンショナ19を備える。第1テンショナ18は、ベルト17の張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ33を有する。第2テンショナ19は、ベルト17の張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ37を有する。
さらに、ベルト伝動システム10は、回転角センサ41および制御装置20を備える。回転角センサ41は、第1テンショナプーリの相対位置である第1プーリ位置を検出する。制御装置20は、第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化が抑制されるようにモータ11のトルクを制御する。
以上のように構成されたベルト伝動システム10において、例えばエンジン停止過程およびエンジン始動時などにクランク軸91に加わるトルクが変動することに伴ってベルト17の張力が変化すると、第1テンショナ18および第2テンショナ19が機能して第1プーリ位置および第2プーリ位置が変化する。そのため、クランク軸91に加わるトルクの変動を、第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化により把握することができる。このことを利用して、第1実施形態では、第1プーリ位置および第2プーリ位置が変化するときに、その変化が抑制されるようにモータトルクを制御することによって、クランク軸91に加わるトルクの変動に対して逆位相となるトルク付与とトルク吸収とを行うようになっている。したがって、第1実施形態によれば、エンジン始動時を含めたエンジン90の運転時に車両振動が低減する。
また、第1実施形態では、制御装置20は、第1プーリ位置の変化率が大きいほどモータトルクを大きく変化させる。
そのため、クランク軸91に加わるトルクの変動の大小に応じて適切にモータ11のトルクを変化させて、車両振動を一層低減することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態では、制御装置20は、図4に示す処理を実行して車両振動を低減する。
先ずステップS11では、クランク軸91の回転位置(以下、クランク角度)に基づき第1プーリ位置の変化方向を推定し、その推定された変化方向が張り方向であるか否かが判定される。クランク角度と推定変化方向との関係は、例えば図5に示すように予め実験的に求められて制御装置20の記憶部に記憶されている。第1プーリ位置の推定変化方向が張り方向である場合(S11:Yes)、処理はステップS12に移行する。一方、第1プーリ位置の推定変化方向が張り方向ではなく緩み方向である場合(S11:No)、処理はステップS13に移行する。
ステップS12では、緩み方向(すなわち、推定変化方向とは反対方向)へ第1テンショナプーリ33が移動するように正側の基本的なモータトルク変化量(基本トルク変化量)が設定される。本実施形態では、正側の基本トルク変化量の大きさは図6に示すように一定であり、予め設定されている。ステップS12の後、処理はステップS14に移行する。
ステップS13では、張り方向(すなわち、推定変化方向とは反対方向)へ第1テンショナプーリ33が移動するように負側の基本トルク変化量が設定される。本実施形態では、負側の基本トルク変化量の大きさは図6に示すように一定であり、予め設定されている。ステップS13の後、処理はステップS14に移行する。
ステップS14では、第1プーリ位置の変化率を算出し、この変化率が所定値を超えるか否かが判定される。第1プーリ位置の変化率が所定値を超える場合(S14:Yes)、処理はステップS15に移行する。一方、第1プーリ位置の変化率が所定値以下の場合(S14:No)、処理はステップS18に移行する。
ステップS15では、第1プーリ位置の現状の変化方向が張り方向であるか否かが判定される。第1プーリ位置の現状の変化方向が張り方向である場合(S15:Yes)、処理はステップS16に移行する。一方、第1プーリ位置の現状の変化方向が張り方向ではなく緩み方向である場合(S15:No)、処理はステップS17に移行する。
ステップS16では、基本トルク変化量が正側へ補正されて、最終的なモータトルク変化量(最終トルク変化量)が設定される。本実施形態では、第1プーリ位置の変化率が大きいほど基本トルク変化量が正側へ大きく補正される。第1プーリ位置の変化率と正側への補正量との関係は、予め実験的に求められて制御装置20の記憶部に記憶されている。ステップS16の後、処理はステップS18に移行する。
ステップS17では、基本トルク変化量が負側へ補正されて、最終トルク変化量が設定される。本実施形態では、第1プーリ位置の変化率が大きいほど基本トルク変化量が負側へ大きく補正される。第1プーリ位置の変化率と負側への補正量との関係は、予め実験的に求められて制御装置20の記憶部に記憶されている。ステップS17の後、処理はステップS18に移行する。
ステップS18では、第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化が抑制されるようにモータトルクが制御される。具体的には、モータトルクが最終トルク変化量だけ変化するようにモータ11が作動させられる。
図7に示すように、制御装置20は、図4のステップS11の処理を行う変化方向推定部61と、図4のステップS12、S13の処理を行う基本量設定部62と、図4のステップS14の処理を行う変化率算出部51および変化率判定部52と、図4のステップS15の処理を行う変化方向算出部53および変化方向判定部54と、図4のステップS16、S17の処理を行うトルク変化量算出部63と、図4のステップS18の処理を行うトルク制御部56とを有する。変化方向推定部61、基本量設定部62およびトルク変化量算出部63が実行する処理は、ROM等に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理で実現されている。
(効果)
以上説明したように、第2実施形態では、第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化が抑制されるようにモータトルクが制御されることから、第1実施形態と同様に、エンジン始動時を含めたエンジン90の運転時に車両振動が低減する。
また、第2実施形態では、制御装置20は、クランク角度およびモータトルクに基づき第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化方向を推定し、当該変化方向とは反対方向へ第1テンショナプーリ33および第2テンショナプーリ37が移動するようにモータトルクを制御する。
これにより、エンジンの燃料カットが解除されるときなどにおいてクランク軸91に加わるトルクが急激に変化するような場合であっても、クランク軸91に加わるトルクの変化を打ち消すように事前にモータトルクが制御されるので、車両振動が低減する。
[他の実施形態]
本発明の他の実施形態では、制御装置は、第1プーリ位置の変化率にかかわらず、モータトルク変化量の大きさを一定としてもよい。
本発明の他の実施形態では、制御装置は、第2プーリ位置の変化率を算出し、当該変化率が大きいほどモータトルクを大きく変化させるようにモータを制御してもよい。また、制御装置は、第1プーリ位置の変化率および第2プーリ位置の変化率を両方算出し、それらの変化率が大きいほどモータトルクを大きく変化させるようにモータを制御してもよい。
本発明の他の実施形態では、第1テンショナの非可動部と可動部との相対距離を第1プーリ位置として検出する距離検出部が設けられ、この第1プーリ位置に基づいて第1プーリ位置および第2プーリ位置の変化が抑制されるようにモータトルクが制御されてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1テンショナおよび第2テンショナを構成するアームまたは付勢部材の角度や位置が検出されて、その検出値の変化に応じてプーリ位置の変化が推測されてモータトルクが制御されてもよい。
本発明の他の実施形態では、制御装置は、図8に示すようにクランク角度に応じて基本トルク変化量の大きさを変化させてもよい。
本発明の他の実施形態では、モータの回転軸の回転数を検出するモータ回転数検出部が設けられ、この回転軸の回転数の変化が大きいほどモータトルクが大きく変化するようにモータが制御されてもよい。
本発明の他の実施形態では、クランク軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部が設けられ、このクランク軸の回転数の変化が大きいほどモータトルクが大きく変化するようにモータが制御されてもよい。
本発明の他の実施形態では、制御装置の機能部が行う処理の一部または全部は、ROM等に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理で実現されてもよいし、また、専用の電子回路によるハードウェア処理で実現されてもよい。
本発明の他の実施形態では、第1テンショナおよび第2テンショナは、振り子式に限らず、他の形式のテンショナであってもよい。
第1実施形態および第2実施形態では、第1テンショナおよび第2テンショナは、共通の付勢部材を有していた。これに対して、本発明の他の実施形態では、第1テンショナの付勢部材および第2テンショナの付勢部材が個別に設けられてもよい。
第1実施形態および第2実施形態では、ベルト伝動システム10には、駆動軸プーリ13およびモータプーリ12の他に、補機プーリ14〜16が設けられていた。これに対して、本発明の他の実施形態では、駆動軸プーリおよびモータプーリ以外の他のプーリが設けられなくてもよいし、或いは、他のプーリが設けられる場合であっても、その数はいくつであってもよい。また、他のプーリの種類は特に限定されず、例えばアイドラプーリ等であってもよい。また、他のプーリが接続される補機の種類は、第1実施形態および第2実施形態に記載されたものに限定されない。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10・・・ベルト伝動システム 11・・・モータ
12・・・モータプーリ 13・・・駆動軸プーリ
17・・・ベルト 18・・・第1テンショナ
19・・・第2テンショナ 20・・・モータ制御部
21・・・回転軸 33・・・第1テンショナプーリ
37・・・第2テンショナプーリ 41・・・プーリ位置検出部
90・・・エンジン 91・・・駆動軸

Claims (11)

  1. モータ(11)と、
    前記モータの回転軸(21)に取り付けられているモータプーリ(12)と、
    エンジン(90)の駆動軸(91)に取り付けられる駆動軸プーリ(13)と、
    前記モータプーリおよび前記駆動軸プーリに掛けまわされているベルト(17)と、
    前記ベルトの送り方向において前記駆動軸プーリから前記モータプーリまでの間の第1区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ(33)を有する第1テンショナ(18)と、
    前記ベルトの送り方向において前記モータプーリから前記駆動軸プーリまでの間の第2区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ(37)を有する第2テンショナ(19)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出するプーリ位置検出部(41)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化が抑制されるように前記モータのトルクを制御するモータ制御部(20)と、
    を備え
    前記モータ制御部は、前記第1テンショナプーリの相対位置の変化率および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化率の両方または一方を算出し、当該変化率が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させるベルト伝動システム。
  2. 前記回転軸の回転数を検出するモータ回転数検出部をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記回転軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させる請求項1に記載のベルト伝動システム。
  3. 前記駆動軸の回転位置を検出する回転位置検出部(42)をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転位置に基づき前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化方向を推定し、当該変化方向とは反対方向へ前記第1テンショナプーリおよび前記第2テンショナプーリが移動するように前記モータのトルクを制御する請求項1または2に記載のベルト伝動システム。
  4. 前記駆動軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させる請求項1〜のいずれか一項に記載のベルト伝動システム。
  5. モータ(11)と、
    前記モータの回転軸(21)に取り付けられているモータプーリ(12)と、
    エンジン(90)の駆動軸(91)に取り付けられる駆動軸プーリ(13)と、
    前記モータプーリおよび前記駆動軸プーリに掛けまわされているベルト(17)と、
    前記ベルトの送り方向において前記駆動軸プーリから前記モータプーリまでの間の第1区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ(33)を有する第1テンショナ(18)と、
    前記ベルトの送り方向において前記モータプーリから前記駆動軸プーリまでの間の第2区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ(37)を有する第2テンショナ(19)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出するプーリ位置検出部(41)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化が抑制されるように前記モータのトルクを制御するモータ制御部(20)と、
    前記回転軸の回転数を検出するモータ回転数検出部と、
    を備え
    前記モータ制御部は、前記回転軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させるベルト伝動システム。
  6. 前記駆動軸の回転位置を検出する回転位置検出部(42)をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転位置に基づき前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化方向を推定し、当該変化方向とは反対方向へ前記第1テンショナプーリおよび前記第2テンショナプーリが移動するように前記モータのトルクを制御する請求項5に記載のベルト伝動システム。
  7. 前記駆動軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させる請求項5または6に記載のベルト伝動システム。
  8. モータ(11)と、
    前記モータの回転軸(21)に取り付けられているモータプーリ(12)と、
    エンジン(90)の駆動軸(91)に取り付けられる駆動軸プーリ(13)と、
    前記モータプーリおよび前記駆動軸プーリに掛けまわされているベルト(17)と、
    前記ベルトの送り方向において前記駆動軸プーリから前記モータプーリまでの間の第1区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ(33)を有する第1テンショナ(18)と、
    前記ベルトの送り方向において前記モータプーリから前記駆動軸プーリまでの間の第2区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ(37)を有する第2テンショナ(19)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出するプーリ位置検出部(41)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化が抑制されるように前記モータのトルクを制御するモータ制御部(20)と、
    前記駆動軸の回転位置を検出する回転位置検出部(42)と、
    を備え
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転位置に基づき前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化方向を推定し、当該変化方向とは反対方向へ前記第1テンショナプーリおよび前記第2テンショナプーリが移動するように前記モータのトルクを制御するベルト伝動システム。
  9. 前記駆動軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させる請求項8に記載のベルト伝動システム。
  10. モータ(11)と、
    前記モータの回転軸(21)に取り付けられているモータプーリ(12)と、
    エンジン(90)の駆動軸(91)に取り付けられる駆動軸プーリ(13)と、
    前記モータプーリおよび前記駆動軸プーリに掛けまわされているベルト(17)と、
    前記ベルトの送り方向において前記駆動軸プーリから前記モータプーリまでの間の第1区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第1テンショナプーリ(33)を有する第1テンショナ(18)と、
    前記ベルトの送り方向において前記モータプーリから前記駆動軸プーリまでの間の第2区間に設けられており、前記ベルトに対して張り方向および緩み方向へ移動可能な第2テンショナプーリ(37)を有する第2テンショナ(19)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出するプーリ位置検出部(41)と、
    前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の変化が抑制されるように前記モータのトルクを制御するモータ制御部(20)と、
    前記駆動軸の回転数を検出するエンジン回転数検出部と、
    を備え
    前記モータ制御部は、前記駆動軸の回転数の変化が大きいほど前記モータのトルクを大きく変化させるベルト伝動システム。
  11. 前記第1テンショナおよび前記第2テンショナの両方または一方は、非可動部(31)と、当該非可動部に対して相対回転可能な可動部(32)とを有し、
    前記プーリ位置検出部は、前記非可動部と前記可動部との相対角度から前記第1テンショナプーリの相対位置および前記第2テンショナプーリの相対位置の両方または一方を検出する請求項1〜10のいずれか一項に記載のベルト伝動システム。
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