JP6341076B2 - 内燃機関用のベルト駆動システム - Google Patents

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本発明は、車両の内燃機関用のベルト駆動システムに関する。
従来、車両の内燃機関のクランクシャフトの運動を、ベルトを介して伝達するベルト駆動システムが公知である。このようなベルト駆動システムは、クランクシャフトに連結されたクランクプーリと、始動用モータに連結された始動用プーリと、始動用モータ以外の補機に連結された従動プーリと、これらプーリに巻回されたベルトと、を有する。斯かるベルト駆動システムでは、車両の通常の走行時にクランクシャフトの回転によりクランクプーリが回転すると、ベルトを介して始動用プーリ及び従動プーリが回転せしめられる。一方、内燃機関の始動時には、始動用モータにより始動用プーリが回転せしめられ、これによりベルトを介してクランクシャフトが回転させられ、内燃機関が始動せしめられる。
従動プーリは、例えばウォータポンプ、オイルポンプ、エアコン、パワーステアリングポンプ等の補機に連結され、クランクプーリからの動力をこれら補機に伝達する。
ベルト駆動システムのベルトは、テンショナによって張力を付与されており、プーリとベルトとの間の滑りを防止する。また、制御装置であるECU(エンジンコントロールユニット)によって張力を調整可能なオートテンショナが公知である。
一般的なベルト駆動システムでは、内燃機関が停止した状態から内燃機関を再始動させるためには、始動用モータを回転させる。これにより、始動用モータに連結された始動用プーリが回転し、この回転がベルトを介してクランクプーリに伝達され、内燃機関が再始動される。このように始動用モータによってベルトの駆動を行う場合のベルト一周に亘る張力分布は、クランクシャフトによってベルトの駆動を行う場合の張力分布とは異なるものとなる。これは、ベルトの駆動を行うプーリ周りで最もベルトの張力が高くなると共にそこから駆動方向と反対方向に徐々に張力が低くなっていくところ、ベルトの駆動を行うものがクランクシャフトと始動用モータとの間で変わることによってベルトの駆動を行うプーリが変わることに起因するものである。
例えば、クランクシャフトによってベルトが駆動される場合、クランクシャフトに連結されたクランクプーリの回転によって引っ張られる側のベルトは部分的に張力が大きくなるのに対し、クランクプーリの回転によって送られる側のベルトは部分的に張力が小さくなる。逆に内燃機関の始動時に、始動用モータによってベルトが駆動される場合、始動用モータに連結された始動プーリの回転によって引っ張られる側のベルトは部分的に張力が大きくなるのに対し、始動プーリの回転によって送られる側のベルトは部分的に張力が小さくなる。こうして部分的に張力が小さくなった箇所では、ベルトとプーリとの間で滑りが生じてしまう可能性がある。そこで、斯かる滑りを抑制すべく、内燃機関の運転状態に応じてベルトの張力を調整するオートテンショナが提案されている(例えば、特許文献1)。特に、特許文献1に記載の装置では、内燃機関の始動時には、通常運転時に比べて、オートテンショナによってベルトに与える張力を大きくするようにしている。
ところで、内燃機関の停止中には、時間経過と共に内燃機関、オイル、冷却水等の温度が低下する。このため、内燃機関におけるフリクションが増大し、内燃機関を始動するのに必要なトルクが増大する。このように内燃機関を再始動させるときのトルクが増大すると、ベルトの滑りを抑制するためには、これに伴ってベルトに加える張力を大きくする必要がある。そこで、特許文献1に記載の装置では、内燃機関の停止からの経過時間に伴って、すなわち内燃機関等の温度の低下に伴って、ベルトに加える張力が大きくなるようなオートテンショナが用いられている。特許文献1によれば、これにより温度低下に伴ってフリクションが大きくなった内燃機関の再始動時におけるベルトの滑りが防止されるとされている。
特許第3652177号公報 特開2005−214121号公報
ところで、内燃機関が停止している状態から内燃機関を再始動させる場合としては、イグニッションのオフ・オンによるもの以外にも、いわゆるS&S(ストップアンドスタート)によるものや、コースティング制御により内燃機関を一時的に停止させるものが挙げられる。ここで、コースティング制御により内燃機関を一時的に停止させた場合には、走行する車両が受ける外気によって内燃機関等が冷却されるため、車両が停止した状態で内燃機関を停止させた場合と比べて、内燃機関の冷却速度が速くなる。
このため、車両が停止した状態で内燃機関を停止・再始動させる場合に合わせてベルト張力を設定すると、コースティング制御により内燃機関を停止・再始動させる場合のベルト張力が小さくなり過ぎてしまい、ベルトに滑りが生じる可能性がある。逆にコースティング制御により内燃機関を停止・再始動させる場合に合わせてベルト張力を設定すると、ベルトに不必要な大きな張力が加わり、ベルトの耐久性の低下や不要なエネルギの消費を招く。そこで、かかる課題に鑑みて、本発明の目的は、内燃機関を再始動する場合のベルト張力を最適に設定することにより、ベルトの滑りを抑制しつつベルトに不必要な大きな張力が加わることを防止する、内燃機関用のベルト駆動システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明によれば、内燃機関のクランクシャフトに連結されたクランクプーリと、内燃機関の始動用モータに連結された始動用プーリと、始動用モータ以外の補機に連結された従動プーリと、クランクプーリ、始動用プーリ及び従動プーリに巻回されたベルトと、ベルトの張力を調整するためのテンショナと、テンショナを制御するための制御装置と、を具備する車両の内燃機関用のベルト駆動システムであって、制御装置は、内燃機関の停止中に、内燃機関が停止してからの経過時間に伴って張力が増大されるようにテンショナを制御し、且つ、内燃機関の停止中における車両の走行速度が0より大きな所定の速度より大きい場合には、走行速度が0の場合よりも、経過時間に対する張力の増大速度を大きくするようにテンショナを制御するように構成された、内燃機関用のベルト駆動システムが提供される。
第1の発明によれば、内燃機関を再始動する場合のベルト張力を最適に設定することにより、ベルトの滑りを抑制しつつベルトに不必要な大きな張力が加わることを防止する、内燃機関用のベルト駆動システムを提供することができる。
本発明に係る内燃機関用のベルト駆動システムの概略図である。 S&S制御を行った場合における走行速度、機関回転数、テンショナ張力のタイムチャートである。 コースティング制御を行った場合における走行速度、機関回転数、テンショナ張力のタイムチャートである。 走行速度とベルト8に付与する張力との関係を示した図である。 本発明に係る制御装置によって行われる張力制御を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に亘り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は本発明に係る内燃機関用のベルト駆動システムの概略図である。図1に示したように、ベルト駆動システムは、ベルト8によって巻回された複数のプーリを具備する。プーリは、内燃機関のクランクシャフト(図示せず)に連結されたクランクプーリ1と、ベルト8に負荷する張力を調整するテンショナプーリ2と、モータジェネレータ(図示せず)に連結された始動用プーリ3と、ベルト8によって駆動される従動プーリ4〜7とを具備する。本実施形態では、従動プーリは、オイルポンププーリ4、パワーステアリングポンププーリ5、エアーコンプレッサプーリ6及びウォータポンププーリ7を具備する。これらプーリ4〜7は、それぞれオイルポンプ、パワーステアリングポンプ、エアーコンプレッサ、ウォータポンプにそれぞれ連結される。なお、従動プーリ4〜7は、必ずしも上述した補機に連結されたものでなくてもよく、他の補機に連結されてもよい。また、従動プーリの数も4つに限定されるものではなく、これとは異なる数であっても良い。また、始動用プーリ3は、始動用モータ及び発電機の両方として機能するモータジェネレータに連結されているが、発電機としては機能しない始動用モータに連結されてもよい。
内燃機関の駆動中には、内燃機関のクランクシャフトによってクランクプーリ1が回転せしめられ、このクランクプーリ1の回転は、ベルト8を介して始動用プーリ3及び従動プーリ4〜7へと伝達される。一方、内燃機関が停止した状態で内燃機関を再始動する場合には、モータジェネレータを駆動してモータジェネレータに連結された始動用プーリ3を回転させ、この始動用プーリ3の回転をベルト8によってクランクプーリ1へと伝達させて内燃機関の始動を支援する。
テンショナプーリ2は、テンショナ9の一部を構成する。テンショナ9は、テンショナプーリ2と、揺動ピン10a周りで回動可能な揺動アーム10と、張力を調整可能な張力調整機構11とを具備する。揺動アーム10の一方の端部には揺動アーム10に対して回転可能にテンショナプーリ2が連結されている。一方、揺動アーム10の他方の端部には連結ピン11aを介して張力調整機構11が連結されている。揺動アーム10が揺動ピン10a回りで回動すると、それに伴ってテンショナプーリ2はベルト8に向かう方向へ又はベルト8から離れる方向へ移動せしめられる(図1の矢印X)。このように揺動アーム10の回動に伴ってテンショナプーリ2がベルト8に向かう方向へ移動すると、ベルト8の張力が増大せしめられる。逆に、揺動アーム10の回動に伴ってテンショナプーリ2がベルト8から離れる方向へ移動すると、ベルト8の張力が減少せしめられる。
張力調整機構11は、シリンダ及びピストンを有する機構として構成され、油圧により伸張及び収縮が可能である。張力調整機構11のピストンが連結ピン11aによって揺動アーム10に連結されているため、張力調整機構11が伸張すると、これに伴って揺動アーム10を介してテンショナプーリ2がベルト8から離れる方向へ移動せしめられる。逆に、張力調整機構11が収縮すると、これに伴って揺動アーム10を介してテンショナプーリ2がベルト8に向かう方向へ移動せしめられる。このように、テンショナ9では、張力調整機構11を油圧により伸縮させることにより、ベルト8の張力を調整することができる。
テンショナ9の張力調整機構11は、ECU(電子制御ユニット)等の制御装置12に接続される。制御装置12は、張力調整機構11の作動を制御する。したがって、ベルト8の張力は、制御装置12によって制御される。
なお、上述した例では、テンショナ9として油圧を用いて張力の調整を行うテンショナを用いている。しかしながら、テンショナ9としては、ベルト8の張力を任意の張力に調整することができるテンショナであれば、上述した張力調整機構11においてモータにより揺動アーム10を制御するテンショナ等、如何なるテンショナを用いてもよい。
ところで、車両に搭載された内燃機関が停止されるときとしては、イグニッションスイッチがオフにされたときの他に、S&S制御によって内燃機関が自動停止されるときや、コースティング制御によって内燃機関が自動停止されるときが挙げられる。S&S制御とは、イグニッションスイッチがオンにされた状態において、車両がブレーキにより停止してから所定時間経過した後に内燃機関を自動的に停止させる制御のことを意味する。例えば、車両が停止した後、運転者がブレーキを踏んだと判断されると、S&S制御が開始されて内燃機関が自動的に停止せしめられる。その後、運転者がブレーキから足を離すと、S&S制御が終了され、内燃機関が再始動される。
また、コースティング制御とは、車両の走行中に運転者が加速を停止した状態で所定時間経過した場合に、内燃機関から車両の動力を伝達せずに車両を惰性走行させ、且つ、内燃機関を停止する制御のことを意味する。例えば、車両の走行中に、アクセルペダルの踏み込み量がゼロであると判断されると、コースティング制御が開始されてクラッチが切り離され、内燃機関が自動的に停止せしめられる。その後、アクセルペダルが踏み込まれると、コースティング制御が終了され、クラッチが結合されると共に内燃機関が再始動される。
まず、S&S制御を行った場合について説明する。図2は、S&S制御を行った場合の、走行速度、機関回転数、及び、テンショナ9がベルト8に対して付与するテンショナ張力のタイムチャートである。図2に示した例では、時刻t1以前には、車両が所定の速度で走行している。その後、時刻t1において、ブレーキペダルが踏み込まれ、これにより時刻t1以降、車両の走行速度が低下していき、時刻t2において走行速度が0になる。その後、S&S制御の実行条件が成立すると、S&S制御の開始によって内燃機関の燃料噴射が停止される。内燃機関における燃料噴射が停止されると、機関回転数は急激に低下し、図示した例では、時刻t5において内燃機関が停止する。
ここで、上述したように、内燃機関を再始動する際には、滑りを抑制するために、ベルト8に大きな張力を付与することが必要となる。そこで、本実施形態では、S&S制御によって内燃機関が停止されたときには、テンショナ9によってベルト8に付与される張力が増大せしめられる。特に、図2に示した例では、内燃機関が停止するにあたって、機関回転数が自立復帰可能回転数Nj、すなわち内燃機関がモータジェネレータによるアシスト無しで自立復帰可能な回転数まで低下したとき(時刻t4)には、初期張力T1となっているようにベルト8に張力が付与される。具体的には、内燃機関の燃料噴射が停止されて機関回転数が低下しても、機関回転数が自立復帰可能回転数よりも高い所定の回転数N1に到達するまでは、テンショナ9によってベルト8に付与される張力が機関運転時に通常付与される張力T0に維持される。その後、時刻t3において機関回転数が所定の回転数N1に到達すると、テンショナ9によってベルト8に付与される張力の増大が開始される。これにより、機関回転数が自立復帰可能回転数Njより小さくなった場合の内燃機関の再始動に必要なテンショナ張力を、機関回転数が自立復帰可能回転数Njより小さくなる前に予めベルト8に付与し、再始動に備えておくことが可能となる。なお、初期張力T1は、内燃機関の温度が十分高いとき(内燃機関が暖機状態にあるとき)に、ベルト8とプーリとの間で滑りを生じることなく内燃機関を再始動させることができるような張力とされる。
本実施形態では、時刻t4以降、テンショナ張力は、時間経過に伴って増大せしめられる。特に、S&S制御を行うことによって内燃機関が停止された図2の例では、時間経過に対して張力勾配Tsで張力が増大せしめられる。
その後、時刻t6において、ブレーキペダルが解放されること又はスロットルペダルが踏み込まれること等によりS&S制御が終了せしめられ、内燃機関が再始動される。このとき、テンショナ張力は一定に保持される。その後、時刻t7において、機関回転数が例えば700rpm等、アイドル回転数N2に達すると、テンショナ張力が機関運転時に通常付与される張力T0へと戻される。
ここで、上述したように、S&S制御により内燃機関が停止されると、内燃機関が停止されてから(或いは、機関回転数が自立復帰可能回転数Njより小さくなったときから)の経過時間に応じて内燃機関等の温度が低下し、内燃機関におけるフリクションが増大する。このため、内燃機関の再始動には大きなトルクが必要になり、これに伴ってベルト8の滑りを防止するために必要な張力も増大する。これに対して、本実施形態では、上述したように、内燃機関が停止されてからの経過時間に応じてテンショナ張力が増大せしめられる。このため、内燃機関の停止中におけるテンショナ張力をこのように制御することにより、内燃機関を再始動する際に必要とされるテンショナ張力を適切に確保することができる。
次に、図3を参照して、コースティング制御を行った場合について説明する。図3は、コースティング制御を行った場合の走行速度等の、図2と同様なタイムチャートである。図3に示した例では、時刻t1以前には、車両が所定の走行速度で走行している。その後、時刻t1において、アクセルペダルの踏み込み量がゼロになり、コースティング制御の実行条件が成立すると、コースティング制御が開始される。コースティング制御が開始されると、内燃機関における燃料噴射が停止され、機関回転数が急激に低下し、図示した例では時刻t5において内燃機関が停止する。
この場合、上述したS&S制御の場合と同様に、時刻t3において機関回転数が所定の回転数N1以下になったときに、テンショナ張力の急速な増大が開始され、機関回転数が自立復帰可能回転数Njまで低下したとき(時刻t4)にはテンショナ張力は初期張力T1まで増大されている。
コースティング制御の場合においても、時刻t4以降、テンショナ張力は、時間経過に伴って増大せしめられる。特に、コースティング制御を行うことによって内燃機関が停止された図3の例では、時間経過に対して張力勾配Tfで張力が増大せしめられる。
その後、時刻t6において、アクセルペダルが踏み込まれること等によりコースティング制御が終了せしめられ、内燃機関が再始動される。このとき、テンショナ張力を一定に保持される。その後、時刻t7において、機関回転数がアイドル回転数N2に達すると、テンショナ張力が機関運転時に通常付与される張力T0へと戻される。
ここで、S&S制御によって内燃機関を停止させた場合には車両が停止しているため、内燃機関等の冷却速度はそれほど速くない。一方、コースティング制御中により内燃機関を一時的に停止させた場合には、走行する車両が受ける外気によって内燃機関等が冷却されるため、S&S制御によって内燃機関を停止させた場合と比べて、内燃機関等の冷却速度が速くなる。このため、コースティング制御により内燃機関を停止させた場合には、S&S制御により内燃機関を停止させた場合以上に、内燃機関を再始動させる際の内燃機関におけるフリクションが増大する。このため、コースティング制御により内燃機関を停止された場合には、内燃機関を再始動させるのにより大きなトルクが必要になる。これに対して、本実施形態によれば、コースティング制御中における張力勾配Tfの大きさ(すなわち、単位時間当たりの張力の増大速度)は、S&S制御中における張力勾配Tsよりも大きくされる。これにより、コースティング制御により内燃機関が停止された後に内燃機関を再始動するときであっても、ベルト8に滑りが生じないだけの張力を付与することが可能となる。
図4は、内燃機関の停止中における車両の走行速度と、ベルト8に付与する張力の張力勾配(単位時間当たりの張力の増大速度)との関係を示す図である。図4に示したように、本実施形態では、走行速度を検知する速度検知装置(図示せず)によって検知した走行速度が速くなるほど、張力勾配が大きくされる。なお、図4では、走行速度から張力勾配が一意に決定されるものとして示されているが、これは例示にすぎず、張力勾配は、車両の走行に関する他のパラメータ(例えば、外気温や機関停止時の油温等)に応じて変化するように設定されてもよい。
具体的には、テンショナ9によってベルト8に付与するテンショナ張力Tsetは例えば下記式(1)に基づいて算出される。
Tset=(Tstp/Ktmp)×Kspd …(1)
式(1)において、Tstpは、加速を停止してからの時間、又は、内燃機関が完全に停止してからの停止時間である。また、Ktempは、外気温度が低い場合に小さくなり、外気温度が高い場合に大きくなる外気温度係数Ktmpである。加えて、Kspdは、走行速度が低い場合に小さくなり、走行速度が高い場合に大きくなる車両走行係数Kspdである。
なお、上述した実施形態では、内燃機関の停止中における走行速度に応じて張力勾配を設定している。しかしながら、S&S制御によって内燃機関が停止された場合と、コースティング制御によって内燃機関が停止された場合とを明確に区別してテンショナ張力を決定するようにしてもよい。この場合、例えば、内燃機関の停止中に走行速度が0の場合と、0よりも大きい所定の閾値V1以上の場合とを明確に区別してテンショナ張力を決定することができる。したがって、このような態様も考慮すると、本発明では、内燃機関の停止中における走行速度が所定の閾値V1よりも大きい場合には、内燃機関の停止中の走行速度が0の場合よりも、経過時間に対する張力の増大速度が大きくなるようにテンショナの制御が行われるといえる。
図5は、本発明に係る制御装置12によって行われるテンショナ9による張力制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔の割り込みによって行われる。
まず、ステップS11において、張力制御フラグFRが1であるか否かが判定される。張力制御フラグFRは、内燃機関の停止に伴う張力制御が実行されているときに1とされ、それ以外のときに0とされるフラグである。ステップS11において、張力制御フラグFRが0であると判定されると、ステップS12へと進む。
ステップS12では、機関回転数が自立復帰可能回転数Njよりも低いか否かが判定される。機関回転数が自立復帰可能回転数Nj以上であると判定された場合には、ステップS13へと進む。ステップS13では、機関回転数がN1以下であるか否かが判定される。ステップS13において、機関回転数がN1よりも高いと判定され場合には制御ルーチンが終了せしめられる。
その後、S&S制御又はコースティング制御により、機関回転数がN1以下に低下すると、次の制御ルーチンではステップS13からステップS14へと進む。ステップS14では、テンショナ張力が初期張力T1に設定され、これに伴ってテンショナ9はベルト8に付与される張力がT1になるように作動せしめられる。
さらに機関回転数が低下して、機関回転数が自立復帰可能回転数Njよりも低くなると、次の制御ルーチンでは、ステップS12からステップS15へと進む。ステップS15では、図4に示したマップ等に基づいてテンショナ張力が設定される。次いで、ステップS16では、張力制御フラグFRが1にセットされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
張力制御フラグFRが1にセットされると、次の制御ルーチンでは、ステップS11において張力制御フラグFRが1にセットされているとして、ステップS17へと進む。ステップS17では、停止していた内燃機関が再始動されたか否かが判定される。内燃機関が再始動されていないと判定された場合には、ステップS15へと進む。一方、ステップS17において内燃機関の再始動が検知された場合には、ステップS18へと進む。
ステップS18では、機関回転数がアイドル回転数N2以上であるか否かが判定される。内燃機関の再始動直後で機関回転数が十分に上昇していない場合には、ステップS18において機関回転数はアイドル回転数N2よりも低いと判定され、ステップS19へと進む。ステップS19では、テンショナ張力が一定に保持されるように設定され、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、内燃機関の再始動後、機関回転数が十分に上昇すると、ステップS18において機関回転数はアイドル回転数N2以上であると判定され、ステップS20へと進む。ステップS20では、テンショナ張力が通常時の張力T0に設定される。次いで、ステップS21では、張力制御フラグFRが0にリセットされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
1 クランクプーリ
2 テンショナプーリ
3 始動用プーリ
4 オイルポンププーリ
5 パワーステアリングポンププーリ
6 エアーコンプレッサプーリ
7 ウォータポンププーリ
8 ベルト
9 テンショナ
10 揺動アーム
11 張力調整機構
12 制御装置

Claims (1)

  1. 内燃機関のクランクシャフトに連結されたクランクプーリと、
    内燃機関の始動用モータに連結された始動用プーリと、
    前記始動用モータ以外の補機に連結された従動プーリと、
    前記クランクプーリ、前記始動用プーリ及び前記従動プーリに巻回されたベルトと、
    該ベルトの張力を調整するためのテンショナと、
    該テンショナを制御するための制御装置と、を具備する車両の内燃機関用のベルト駆動システムであって、
    前記制御装置は、前記内燃機関の停止中に、前記内燃機関が停止してからの経過時間に伴って前記張力が増大されるように前記テンショナを制御し、且つ、
    前記内燃機関の停止中における前記車両の走行速度が0より大きな所定の速度より大きい場合には、前記走行速度が0の場合よりも、経過時間に対する前記張力の増大速度を大きくするように前記テンショナを制御するように構成された、内燃機関用のベルト駆動システム。
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