JP6607065B2 - 係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法 - Google Patents

係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法 Download PDF

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Description

本発明は、係留構造体を岸壁等に係留する係留索が破断した際に、この破断した係留索による乗組員の安全を確保するための係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法に関する。
船舶又は洋上プラットホーム等の係留構造体においては、入港時や荷役作業や洋上での稼働時に、係留用甲板に設置した甲板機械などの係留用機器を用いて、繊維ロープやワイヤーロープ等の係留索(係船索)により、岸壁、他の荷役用の係留用浮体、他の浮体生産設備等に係留される。
この係留時においては、係留構造体が潮流、潮位の変化、風、波などの影響を受けて揺動するので、この揺動により係留索に加わっている引張荷重が一時的に大きくなって係留索が破断したり、揺動による索張力のアンバランスにより破断したり、また、係留金物からの係留索が外れたりする場合がある。その際に引張荷重が作用していた係留索の引張荷重が瞬間的に無くなるため、破断した係留索が飛び回るスナップバックが発生することがあり、この係留索がこの係留索に係る係留用機器を操作している作業員や係留指示者のみならず、通行している乗組員や周辺作業を行っている乗組員に当たってしまって大事故になる可能性があり、また、係留用機器に当たってしまうとこれらが損傷して係留作業に支障が生じる可能性もある。
この切断した係留索は、操作員や周辺の係留用機器を操作している別の操作員にいる場所へ飛んでいく可能性があり、特に、係留索をデッキローラー等の係船金物を介して岸壁側の係船設備の間に繋げていた場合や、係留索が張られている角度、つまり、甲板機械の係船ドラム/フェアリーダー/岸壁側の係船設備の間の角度によっては、破断した係留索の動きが直線的な動きではなくなり、予期せぬ方向から通行スペースに係留索が飛んでくる可能性がある。
この係留索による危険予測領域に関して、一例として、図12に船首部2の係船用甲板4における危険予測領域(クロスハッチングの部分)Rdを、図13に船尾部3の係船用甲板5における危険予測領域Rdを示す。
この係留索の破断を防止するために、例えば、係船索(係留索)の破断または弛みによって船舶の係留位置や船舶の向きが変わるのを防止するために、係船ウインチの各係船索について、係船索張力検出装置で係船索の張力を検出して、この張力検出値の大きさを標準値と比較し判別して注意表示および警報出力を行う監視手段を設けたり、各係船索の張力が互いに略同等となるように係船ウインチを自動制御する係船ウインチ制御手段を設けたりした係船索監視装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この係船索監視装置では、係船索の劣化などによる破断事故を防止することはできず、また、係船索には瞬間的に多大な張力がかかる場合が多々あるため、警報を受けてから係船索の破断までの時間が短い場合には乗組員が避難するための時間が短く、係船索の破断により、予期せぬ方向から係船索が飛んでくる可能性があるため、乗組員の安全確保の面では不十分であるという問題がある。
また、この係船索の破断への対策として、係船索が破断する事故が発生した場合であっても、作業員等の安全を確保するために、係船索とほぼ平行となる側壁部と、側壁部の端部近傍から係船索と離間する方向に延伸した巻込み壁部を有し、側壁部と巻込み壁部で形成した空間を保護領域とする係船索用保護装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この係船索用保護装置では、係船ウインチを操作する操作員に指示を出す監視者の保護を目的にしているために、係船索とほぼ平行に側壁部を配置しており、例えば、図14及び図15に示す船舶1Xの例では、この係船索用保護装置20による保護領域Rxにいて、係船作業をして係船索14に注意を払っている監視者を保護することに対しては有効であるが、係船作業に携わっていないで、特に係船索14に注意を払ってはいない、係船用甲板4,5を通行している乗組員を保護することができないという問題がある。
また、この係船索用保護装置の側壁部に監視孔と兼用の軽目穴を設けて重量低減を図っている。しかし、側壁部と巻込み壁板を基本的には鋼板などの金属材料若しくはポリカーボネートやアクリル樹脂などの透明な材料で形成しているが、甲板などでは軽目穴程度では視界が狭くなる。
その上、この軽目穴の鋼板や通気性の無い透明な板材では、風が強いときにはこの係船索用保護装置が受ける風圧が大きくなり、この係船索用保護装置を固定する支柱を堅固にする必要があり、結果的に重量が嵩み、その結果、係船索用保護装置の収納時の持ち運びが不自由になるという問題がある。
特開2002−211478号公報 特開2012−116304号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、係船ウインチ等の甲板機械、フェアリーダーやデッキローラー等の係船金物、係留索(係船索)等の係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、この係留用甲板の上を通行する乗組員や係船作業の係留指示者を破断した係留索の跳ね返りから保護することができ、しかも、軽量で視界を確保でき、その上、風圧も小さくて済む、係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部であって、展張されている係船索に相対する側に対して該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護する保護部材を着脱可能に設けている構成である。
なお、ここでいう「係留構造体」とは、岸壁や、他船や、荷役設備やターレットを有する係留用浮体や、洋上浮体構造物に係留される、船舶、及び、洋上プラットホーム(浮体生産設備、浮体貯蔵設備等)等の浮体のことをいう。
この構成によれば、係留用甲板における通行スペースに保護通路区域を設けてその両側の保護部材で、係留索(係船索)が破断する事故が発生した場合であっても、通行スペースである保護通路区域にいる乗組員を保護することができる。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成であり、上記の係留構造体において、前記係留用甲板上で、かつ、甲板機械の周辺、係留索、係船金物、岸壁、居住区船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域を設け、この係留監視保護区域の周囲の一部又は全体に対してこの係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成にすると、保護通路区域を通行する乗組員のみならず、係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者も保護できる。
なお、この係留監視保護区域は、具体的には、船首部については、船首端船体中心線の近傍、船首側フェアリーダーの後方の近傍等であり、船尾部については、船尾端船体中心線の近傍、船尾舷側フェアリーダーの前方の近傍等である。
上記の係留構造体において、前記係留監視保護区域の周囲に設けられる前記保護部材を、この係留監視保護区域の前方及び両側の側方に設けると共に後方を開口して出入口とし、前記側方に設けた前記保護部材の配設場所の範囲をこの係留監視保護区域の後方側に出入口の幅以上延長するように構成にすると、つまり、保護部材を、係留監視保護区域の出入口の幅又はそれ以上の長さだけ保護部材の出入口側の当該長さを延長していると、切断した係留索が保護部材を巻き込むように係留監視保護区域の後方から飛んでくるような状況に対しても、係留監視保護区域内の係船作業の係留指示者を保護することができる。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成であり、上記の係留構造体において、前記保護部材を通気性を有して構成すると共に、この保護部材の開口率を15%以上で99%以下としている構成にすると、通気性を確保して風圧抵抗を減少できる上に、視界を良好に確保でき、また、軽量化できる。また、通気性を有しているため、乗組員が保護部材のある部分から無い部分に移動したときに乗組員が受ける風圧が急激に変化しないので、突風に煽られることがなくなり、この面からも乗組員の安全性を増すことができる。
この通気性のある材料としては、エキスパンションメタル、金網、網などが考えられるが、通気性のない、強化プラスチック製板、金属板、その他の材料との組み合わせで、保護部材の開口率を15%以上で99%以下を確保してもよい。
また、より具体的には、保護部材を、通気性部材で全面を覆った保護部材、下側部分を通気性の無い部材で、上側部分を通気性のある部材で形成した保護部材、保護支柱に横桁を設けた格子状の保護部材、保護支柱のみの保護部材のいずれか1つ又はいくつかの組み合わせで形成する。
また、この下側部分を通気性の無い部材で、上側部分を通気性のある部材で形成した保護部材を、高さの4分の3以下の部分の開口率を0%〜30%とし、高さの4分の3以上の部分の開口率を50%以上で99%以下としている構成にすることが好ましい。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成であり、上記の係留構造体において、前記係留用甲板の床面からの前記保護部材の高さを、フェアリーダーの高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ若しくは2.2m以下としていると、これにより、乗組員の頭部を保護でき、フェアリーダーの高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ若しくは2.2m以下とすることで、保護部材の重量の増加を防止できる。
なお、保護部材の高さを、フェアリーダー(係船金物)の高さ以上で展張している係留索の高さ以下としていると、これにより、約0.4mの高さのフェアリーダー周辺付近などの係留索の高さ(最大で約1.8m)以下等の比較的低い通路では切断した係留索が頭部の高さまで飛んでくる可能性が非常に低いため、保護部材の高さを0.4m以上1.5m以下にしていても乗組員を十分に保護できるので、これにより、保護部材の重量の増加をより防止できる。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成であり、上記の係留構造体において、前記保護部材を前記係留用甲板の床面からの高さがフェアリーダーの高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ以下若しくは2.2m以下の範囲から保護対象の区域の外側又は内側に曲げて、前記保護部材の上端が前記保護部材の曲がり部の中心を中心にして鉛直方向から5度以上で90度以下の角度範囲に収まるように構成していると、次の効果を発揮できる。
つまり、保護部材の上側を保護通路区域の外側に曲げることにより、破断した係留索を下方に跳ね返すことができるので、保護通路区域にいる乗組員をより確実に保護できるようになる。また、保護部材の上側を保護通路区域の内側に曲げることにより、乗組員の頭上を保護できるので、保護通路の乗組員をより確実に保護できるようになる。
なお、この「曲がり部の中心」とは、曲がり部が直線的に折れ曲がっているときはその折れ曲がりの前後の直線同士の交点をいい、曲がり部が丸みで形成されているときは、その両側の直線同士の交点をいい、両側に直線部分が無い場合は曲がり部の始点と終点の曲りに沿っての中間点のことをいう。
上記の係留構造体において、船首部における前記保護通路区域を、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域と、該横方向保護通路区域から、1つ若しくは複数の前方に延びる前後方向保護通路区域とを備えて構成していると、あるいは、船尾部における前記保護通路区域を、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域と、該横方向保護通路区域から、1つ若しくは複数の後方に延びる前後方向保護通路区域とを備えて構成していると、乗組員が行く必要のある係留用甲板の部分に行けると共に、係留索が破断した場合の危険予測領域で、かつ、通行スペースとなる部分を保護部材で保護しているので、乗組員の通行(往来)に支障をきたすことなく、安全に乗組員が通行することができる。
上記の係留構造体において、前記横方向保護通路区域の両端に前方又は斜め前方に又は後方又は斜め後方に延びる舷側側保護通路区域を設けて構成すると、船首側の係留用甲板においては、この舷側側保護通路区域を通行して係留用機器の舷側側に回り込むことができるようになり、また、船尾側の係留用甲板においては、この舷側側保護通路区域を通行して居住区から係留用甲板に出ることができるようになる。
上記のような目的を達成するための本発明の係留構造体における乗組員の保護方法は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体における乗組員の保護方法において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部であって、展張されている係船索に相対する側に対して保護部材を着脱可能に設けて、該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護することを特徴とする方法である。
この方法によれば、係留用甲板における通行スペースに保護通路区域を設けてその両側の保護部材で、係留索が破断する事故が発生した場合であっても、通行スペースである保護通路区域にいる乗組員を保護することができる。
また、本発明の係留構造体における乗組員の保護方法は、係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体における乗組員の保護方法において、前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して保護部材を恒久的又は着脱可能に設けて、該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護し、前記係留用甲板上で、かつ、甲板機械の周辺、係留索、係船金物、岸壁、居住区船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域を設けると共に、この係留監視保護区域の周囲の一部又は全体に対して保護部材を恒久的又は着脱可能に設けて、この係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者を保護することを特徴とする。この方法によれば、切断した係留索が保護部材を巻き込むように係留監視保護区域の後方から飛んでくるような状況に対しても、係留監視保護区域内の係船作業の係留指示者を保護することができる。
本発明の係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法によれば、係留構造体を係留するための係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、保護通路区域の両側の一部又は全体に対して恒久的又は着脱可能に設けた保護部材により、この係留用甲板の上を通行する乗組員を破断した係留索の跳ね返りから保護することができる。
さらに、係留用甲板上で、かつ、甲板機械の周辺、係留索、係船金物、岸壁、居住区船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域を設け、この係留監視保護区域の周囲の一部又は全体に対してこの係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けている構成にすると、保護通路区域を通行する乗組員のみならず、係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者も保護できる。
本発明の第1の実施の形態の船舶の船首部の係留用甲板の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態の船舶の船尾部の係留用甲板の構成を模式的に示す平面図である。 通気性部材で全面を覆う保護部材の例を示す正面図である。 下側を通気性の無い部材で上側を通気性のある部材で構成した保護部材の例を示す正面図である。 保護支柱に横桁を設けた格子状の保護部材の例を示す正面図である。 保護支柱のみの保護部材の例を示す正面図である。 保護部材の高さ示す側面図である。 保護部材の上側が外側に曲がっている例を示す側面図である。 保護部材の上側が内側に曲がっている例を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態の船舶の船首部の係留用甲板の構成を模式的に示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態の船舶の船尾部の係留用甲板の構成を模式的に示す平面図である。 船舶の船首部の係留用甲板における係留用機器と危険予測領域を模式的に示す平面図である。 船舶の船尾部の係留用甲板における係留用機器と危険予測領域を模式的に示す平面図である。 先行技術の比較例における船舶の船首部の係留用甲板における係留用機器と係船索用保護装置による保護領域を模式的に示す平面図である。 先行技術の比較例における船舶の船尾部の係留用甲板における係留用機器と係船索用保護装置による保護領域を模式的に示す平面図である。
以下、本発明に係る第1及び第2の実施の形態の係留構造体、及び、係留構造体における乗組員の保護方法について、図面を参照しながら説明する。ここでは、係留構造体として船舶を例にして説明するが、本発明は、この例示した船舶に限定することなく、岸壁や、他船や、荷役設備やターレットを有する係留用浮体や、洋上浮体構造物に係留されるものであれば適用でき、船舶、及び、洋上プラットホーム(浮体生産設備、浮体貯蔵設備等)等の係留される浮体に適用できる。
そして、図1及び図2に示すように、本発明に係る第1の実施の形態の船舶(係留構造体)1は、係船ウインチなどの甲板機械11、フェアリーダー(係船金物)12、デッキローラー(係船金物)13、及び、係留索(係船索)14などで構成される係留用機器10を設置した係留用甲板4,5を船首部2と船尾部3にそれぞれ備えて構成される。なお、船舶が大型化(70,000DWT以上)してくると船首部2と船尾部3との中間部の係留用甲板(図示しない)の舷側側に甲板機械11を配置するような場合も考えられる。この中間部の係留用甲板も本発明の適用範囲である。
そして、本発明においては、図1に示すように、船首部2の係留用甲板4に乗組員の通行路としての保護通路区域R1,R2,R3を設けて、この保護通路区域R1,R2,R3の両側の一部又は全体に対して、この保護通路区域R1,R2,R3を通行する乗組員を保護する保護部材30を設けて構成する。また、図2に示すように、船尾部3の係留用甲板5に保護通路区域R1,R2,R3を設けて、この保護通路区域R1,R2,R3の両側の一部又は全体に対して保護部材30を設けて構成する。これらの保護部材30は恒久的に設けてもよいが、係留作業時と船舶1を係留している間以外は不要になるので、着脱可能に設けて、必要がなくなった場合には外しておける構造にしておくことが好ましい。
これにより、係留用甲板4,5における通行スペースに保護通路区域R1,R2,R3を設けてその両側の保護部材30で、係留索14が破断する事故が発生した場合であっても、通行スペースである保護通路区域R1,R2,R3にいる乗組員を保護する。従って、乗組員は係留索14が破断した場合の危険を気にせずに通行できるようになる。
この船首部2の保護通路区域R1,R2,R3は、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域R1と、この横方向保護通路区域R1から、1つ若しくは複数の前後方向保護通路区域R2とを備えて構成し、さらには、この横方向保護通路区域R1の両端に前方又は斜め前方に又は後方又は斜め後方に延びる舷側側保護通路区域R3を設けて構成する。なお、図1の船首部2の構成では、この前後方向保護通路区域R2は、船舶1の船体の幅方向に関して船体中心部分から前方に延びており、舷側側保護通路区域R3は前方に延びている。
また、船尾部3の保護通路区域R1,R2,R3は、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域R1と、この横方向保護通路区域R1から、1つ若しくは複数の前後方向保護通路区域R2とを備えて構成し、さらには、この横方向保護通路区域R1の両端に前方又は斜め前方に又は後方又は斜め後方に延びる舷側側保護通路区域R3を設けて構成する。なお、図2の船尾部3の構成では、この前後方向保護通路区域R2は、船舶1の船体の幅方向に関して船体中心部分から後方に延びており、この舷側側保護通路区域R3は斜め前方に延びている。
これらの構成により、乗組員が行く必要のある係留用甲板4,5の部分に行けると共に、係留索14が破断した場合の危険予測領域(図12及び図13の危険予測領域Rd)で、かつ、通行スペースとなる部分を保護部材30で保護しているので、乗組員の往来に支障をきたすことなく、安全に乗組員を通行させることができる。
また、舷側側保護通路区域R3により、船首部2の係留用甲板4においては、この舷側側保護通路区域R3を通行して甲板機械11の舷側側にも回り込むことができるようになり、また、船尾部3の係留用甲板5においては、この舷側側保護通路区域R3を通行して居住区6から係留用甲板5に出ることができるようになる。
この保護部材30は、保護通路区域R1,R2,R3にいる乗組員を保護するものであるため、少なくとも乗組員の背の高さよりも高く、しかも、破断した係留索14が直撃しても、破壊されずに変形する程度で保護通路区域R1,R2,R3にいる乗組員には被害が及ばない強度を持つことが好ましい。
また、この保護部材30は係留作業時、係留期間、及び係留解除作業が終了して係留索14が収納されれば不要になるので、航行時の邪魔にならないように、着脱可能、つまり、取り外し可能または折り畳み可能または収納可能に設けることが好ましい。
この取り外し可能な構成の簡単な構造としては、例えば、図3〜図6に示すように、係留用甲板4,5に設けたポール孔(図示しない)に保護支柱31の支柱基部32を止め板33で止まるまで差し込む構造を例示できる。そして、枠体35aと面材35bとからなる保護ユニット35を保護支柱31の縦方向の溝に差し込んで上下方向に保護ユニット35を並べることで、容易に組み立てと分解ができるようになる。
また、折り畳み構造としては蛇腹式構造や板状部材の折り畳み構造などが考えられる。そして収納可能な構造としては、転倒方式で転倒した後は、係留用甲板4,5の一部を構成したり、保護通路区域R1,R2,R3の境界を示す盛り上がり構成にしたりすることが考えられる。
この保護ユニット35の面材35b、言い換えれば、保護部材30を通気性を有して構成すると共に、この保護部材30の開口率を15%以上で99%以下として構成する。これにより、通気性を確保して風圧抵抗を減少できる上に、視界を良好に確保でき、また、軽量化できる。また、通気性を有しているため、乗組員が保護部材30のある部分から無い部分に移動したときに乗組員が受ける風圧が急激に変化しないので、突風に煽られることがなくなり、この面からも乗組員の安全性を増すことができる。
この通気性のある材料としては、エキスパンションメタル、金網、網などが考えられるが、通気性のない、強化プラスチック製板、金属板、その他の材料との組み合わせで、保護部材30の開口率を15%以上で99%以下を確保してもよい。例えば、乗組員の視界を確保するために、上側を通気性及び視界の確保ができる材料で形成し、下側を通気性の無い材料で形成する。
また、より具体的には、保護部材30を、図3に示すような通気性部材で全面を覆った保護部材30A、図4に示すような、下側部分を通気性の無い部材35cで、上側部分を通気性のある部材35bで形成した保護部材30B、図5に示すような、保護支柱31のみの保護部材30C、図6に示すような、保護支柱31に横桁37を設けた格子状の保護部材30D等のいずれか1つ又はいくつかの組み合わせで形成することができる。この下側部分を通気性の無い部材35cで、上側部分を通気性のある部材35bで形成した保護部材30Bとしては、高さの4分の3以下の部分の開口率を0%〜30%とし、高さの4分の3以上の部分の開口率を50%以上で99%以下としていることが好ましい。なお、これらの保護部材30A,30B,30C,30Dを総称して保護部材30とする。
また、この保護部材30に関しては、図7に示す、係留用甲板4、5の床面からの保護部材30の高さHtを、高い保護部材30ではフェアリーダー12の高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ若しくは2.2m以下とすることが好ましい。
つまり、保護部材30をフェアリーダー12の高さ以上とすることにより、乗組員の体を保護でき、甲板機械11のドラムフランジの高さ若しくは2.2m以下とすることで、保護部材30の重量の増加を防止できる。
しかし、フェアリーダー(係船金物:高さは約0.4m)12の周辺付近などの係留索14の位置の高さが約0.5m以下等の比較的低い保護通路区域R1,R2,R3では切断した係留索14が頭部の高さまで飛んでくる可能性が非常に低いため、保護部材30の高さHtを、フェアリーダー12の高さ以上で展張している係留索14の高さ以下、例えば、0.4m以上1.5m以下にしてもよい。これにより、乗組員を十分に保護できるので、保護部材30の重量の増加をより防止できるようになる。
また、保護部材30を係留用甲板4、5の床面からの高さ(曲がり部の中心の高さ)Hcがフェアリーダー12の高さ以上で甲板機械11のドラムフランジの高さ以下若しくは2.2m以下となる範囲から、保護通路区域R1,R2、R3の支柱上部31bを、図8に示すように保護通路区域R1,R2,R3の外側に、あるいは、図9に示すように保護通路区域R1,R2,R3の内側に曲げて、保護部材30の上端34が保護部材30の曲がり部の中心36を中心にして鉛直方向から5度(degree)以上で90度以下の角度範囲Rαに収まるように構成する。また、この曲がり部の中心36の高さHcは、0.4m〜2.2mが好ましいが、低い保護部材30では、0.5m〜1.2mが好ましく、高い保護部材30では1.0m〜2.2mが好ましい。
なお、この「曲がり部の中心」とは、曲がり部が直線的に折れ曲がっているときはその折れ曲がりの前後の直線同士の交点をいい、曲がり部が丸みで形成されているときは、その両側の直線同士の交点をいい、両側に直線部分が無い場合は曲がり部の始点と終点の曲りに沿っての中間点のことをいう。
このように、保護部材30の上側を外側に曲げることにより、破断した係留索14を下方に跳ね返すことができるので、保護通路区域R1,R2,R3の乗組員をより確実に保護できるようになる。また、保護部材30の上側を内側に曲げることにより、乗組員の頭上を保護できるので、保護通路区域R1,R2,R3の乗組員をより確実に保護できるようになる。
従って、上記の構成の第1の実施の形態の船舶(係留構造体)1によれば、船舶1を係留するための係留用機器10を設置した係留用甲板4、5を備えた船舶1において、保護通路区域R1,R2,R3の両側の一部又は全体に対して恒久的又は着脱可能に設けた保護部材30により、この係留用甲板4,5の上を通行する乗組員を破断した係留索14の跳ね返りから保護することができる。
そして、保護部材30を通気性を有して構成すると共に、この保護部材30の開口率を15%以上で99%以下として構成することにより、通気性を確保して風圧抵抗を減少できる上に、視界を良好に確保でき、また、保護部材30を軽量化することができる。
また、通気性を有しているため、乗組員が保護部材30のある部分から無い部分に移動したときに乗組員が受ける風圧が急激に変化しないので、突風に煽られることがなくなり、この面からも乗組員の安全性を増すことができる。
次に、本発明に係る第2の実施の形態の船舶(係留構造体)1Aについて説明する。図10及び図11に示すように、この第2の実施の形態の船舶1Aは、第1の実施の形態の船舶1の構成に加えて、係留用甲板4、5の上で、かつ、甲板機械11の周辺、係留索14、係船金物12、13、岸壁(図示しない)、居住区6の船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域Roを設け、この係留監視保護区域Roの周囲の一部又は全体に対して、この係留監視保護区域Roにいる係船作業の係留指示者を保護する保護部材30を恒久的又は着脱可能に設けている構成にする。
なお、この係留監視保護区域Roは、具体的には、船首部2については、船首端船体中心線の近傍、船首側フェアリーダー12の後方の近傍等であり、船尾部3については、船尾端船体中心線の近傍、船尾舷側フェアリーダー12の前方の近傍等である。
これにより、第1の実施の形態の船舶1による効果に加えて、保護通路区域R1,R2,R3を通行する乗組員のみならず、係留監視保護区域Roにいる係船作業の係留指示者も保護できる。
また、係留監視保護区域Roの周囲に設けられる保護部材30を、係留監視保護区域Roの前方及び両側の側方に設けると共に後方を開口して出入口とし、側方に設けた保護部材30の配設場所の範囲を係留監視保護区域Roの後方側に出入口の幅以上延長するように構成にする。つまり、保護部材30を、係留監視保護区域Roの出入口の幅又はそれ以上の長さだけ保護部材30の出入口側の当該長さを延長する。これにより、切断した係留索14が保護部材30を巻き込むように係留監視保護区域Roの後方から飛んでくるような状況に対しても、係留監視保護区域Ro内の係船作業の係留指示者を保護することができる。
次に、本発明に係る船舶(係留構造体)における乗組員の保護方法について説明する。この方法は、船舶1を係留するための係留用機器10を設置した係留用甲板4,5を備えた船舶1における乗組員の保護方法であり、この保護方法において、係留用甲板4,5に乗組員の通行路としての保護通路区域R1,R2,R3を設けて、この保護通路区域R1,R2,R3の両側の一部又は全体に対して保護部材30を恒久的又は着脱可能に設けて、この保護通路区域R1,R2,R3を通行する乗組員を破断した係留索14から保護する。
この方法によれば、係留用甲板4,5における通行スペースに保護通路区域R1,R2,R3を設けてその両側の保護部材30で、係留索14が破断する事故が発生した場合であっても、通行スペースである保護通路区域R1,R2,R3にいる乗組員の安全を確保することができる。
また、更に、係留用甲板4、5の上で、かつ、甲板機械11の周辺、係留索14、係船金物12、13、岸壁、居住区6の船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域Roを設けると共に、この係留監視保護区域Roの周囲の一部又は全体に対して保護部材30を恒久的又は着脱可能に設けて、この係留監視保護区域Roにいる係船作業の係留指示者を保護すると、切断した係留索14が保護部材30を巻き込むように係留監視保護区域Roの後方の出入口から飛んでくるような状況に対しても、係留監視保護区域Ro内の係船作業の係留指示者を保護することができる。
なお、図14〜図15に示すような比較例の船舶1Xと比較すると、この比較例のように、係留索14とほぼ平行に側壁部を配置して、係船用機器を操作する操作員に指示を出す監視者の保護を行う場合には、この係船索用保護装置20による保護領域(クロスハッチングの部分)Rxは比較的狭い範囲となり、図1と図2、及び、図10と図11に示すような本発明の保護通路区域R1,R2,R3のように通行路にいる乗組員を保護できない。一方、本発明では、図1と図2、及び、図10と図11に示す保護通路区域R1,R2,R3のような通行路にいる乗組員、及び、係留監視保護区域Ro内にいる係船作業の係留指示者を保護することができる。
1、1A、1X 船舶
2 船首部
3 船尾部
4 船首側の係留用甲板
5 船尾側の係留用甲板
6 居住区(上部構造物)
10 係留用機器
11 甲板機械(係船ウインチ)
12 フェアリーダー(係船金物)
14 係留索
30 保護部材
31 保護支柱
31a 支柱下部
31b 支柱上部
34 保護部材の上端
36 曲がり部の中心
Hc 曲り部の中心の高さ
Ht 保護部材の高さ
R1 横方向保護通路区域
R2 前後方向保護通路区域
R3 舷側側保護通路区域
Ro 係留監視保護区域
Rx 保護領域
Rα 角度範囲

Claims (11)

  1. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部であって、展張されている係船索に相対する側に対して該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護する保護部材を着脱可能に設けていることを特徴とする係留構造体。
  2. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設け、さらに、
    前記係留用甲板上で、かつ、甲板機械の周辺、係留索、係船金物、岸壁、居住区船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域を設け、この係留監視保護区域の周囲の一部又は全体に対してこの係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設けていることを特徴とする係留構造体。
  3. 前記係留監視保護区域の周囲に設けられる前記保護部材を、この係留監視保護区域の前方及び両側の側方に設けると共に後方を開口して出入口とし、前記側方に設けた前記保護部材の配設場所の範囲をこの係留監視保護区域の後方側に出入口の幅以上延長したことを特徴とする請求項2に記載の係留構造体。
  4. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的又は着脱可能に設け、さらに、
    前記保護部材を通気性を有して構成すると共に、この保護部材の開口率を15%以上で99%以下としていることを特徴とする係留構造体。
  5. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両
    側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的
    又は着脱可能に設け、さらに、
    前記係留用甲板の床面からの前記保護部材の高さを、フェアリーダーの高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ若しくは2.2m以下としていることを特徴とする係留構造体。
  6. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両
    側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的
    又は着脱可能に設け、さらに、
    前記保護部材を前記係留用甲板の床面からの高さがフェアリーダーの高さ以上で甲板機械のドラムフランジの高さ以下若しくは2.2m以下の範囲から保護対象の区域の外側又は内側に曲げて、前記保護部材の上端が前記保護部材の曲がり部の中心を中心にして鉛直方向から5度以上で90度以下の角度範囲に収まるように構成していることを特徴とする係留構造体。
  7. 船首部における前記保護通路区域を、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域と、該横方向保護通路区域から、1つ若しくは複数の前方に延びる前後方向保護通路区域とを備えて構成していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の係留構造体。
  8. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両
    側の一部又は全体に対して該保護通路区域を通行する乗組員を保護する保護部材を恒久的
    又は着脱可能に設け、さらに、
    船尾部における前記保護通路区域を、船体の左右方向に延びる横方向保護通路区域と、該横方向保護通路区域から、1つ若しくは複数の後方に延びる前後方向保護通路区域とを備えて構成していることを特徴とする係留構造体。
  9. 前記横方向保護通路区域の両端に前方又は斜め前方に又は後方又は斜め後方に延びる舷側側保護通路区域を設けていることを特徴とする請求項7又は8のいずれか1項に記載の係留構造体。
  10. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体における乗組員の保護方法において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部であって、展張されている係船索に相対する側に対して保護部材を着脱可能に設けて、該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護することを特徴とする係留構造体における乗組員の保護方法。
  11. 係留用機器を設置した係留用甲板を備えた係留構造体における乗組員の保護方法において、
    前記係留用甲板に乗組員の通行路としての保護通路区域を設けて、該保護通路区域の両側の一部又は全体に対して保護部材を恒久的又は着脱可能に設けて、該保護通路区域を通行する乗組員を破断した係留索から保護し、
    前記係留用甲板上で、かつ、甲板機械の周辺、係留索、係船金物、岸壁、居住区船側側の少なくとも一つ以上を監視可能な場所に係留監視保護区域を設けると共に、この係留監視保護区域の周囲の一部又は全体に対して保護部材を恒久的又は着脱可能に設けて、この係留監視保護区域にいる係船作業の係留指示者を保護することを特徴とする係留構造体における乗組員の保護方法。
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